JP2023151023A - キャップユニット及びキャップ付き容器 - Google Patents

Abstract

【課題】容器本体内の飲料が外部に漏れ出すことを防ぐと共に、通気孔の開閉を適切に行うことを可能としたストロー付きのキャップユニットを提供する。【解決手段】キャップ本体６のストロー部７ａと蓋ロック機構１０との間の上部に着脱自在に取り付けられた弁部材１１を備え、キャップ本体６は、弁部材１１が嵌め込まれる嵌合部２９と、嵌合部２９の底部を貫通する第１の貫通孔３０及び第２の貫通孔３１とを有し、弁部材１１は、第１の通気孔２６及び第２の通気孔２８を有し、第１の貫通孔３０と第１の通気孔２６とが連通され、第２の貫通孔３１と第２の通気孔２８とが連通された状態で、嵌合部２９に弁部材１１が嵌め付けられている。【選択図】図２

Description

本発明は、キャップユニット及びキャップ付き容器に関する。

従来より、上部が開口した容器本体に対して着脱自在に取り付けられるキャップユニット（栓体）を備えたキャップ付き容器がある。その中でも、容器本体の上部開口部を閉塞すると共に、可撓性を有するストローが上部から突出して設けられたキャップ本体と、キャップ本体にヒンジ部を介して回動自在に取り付けられた蓋体と、蓋体をキャップ本体に対して固定する蓋ロック機構と、容器本体とキャップ本体との間を密閉する止水パッキン（シール部材）とを備えたストロー付きのキャップユニットが提案されている（例えば、下記特許文献１，２を参照。）。

このようなキャップユニットを備えた飲料用容器では、蓋ロック機構により蓋体がキャップ本体に対して固定されたときに、蓋体の内側にストローが折り曲げられた状態で収容される。また、蓋体の内側に設けられた突起部がストローに当接し、このストローを押し潰すことによって、ストローの通液路を閉塞する。一方、蓋ロック機構による蓋体の固定を解除することによって、蓋体を開方向に回動させながら、ストローが折り曲げられた状態から元の状態へと弾性復帰する。これにより、ストローを通して容器本体内の飲料を飲むことができる。

特許第４５２４６８１号公報 特許第５６６２５３６号公報

ところで、上述したストロー付きのキャップユニットでは、蓋ロック機構による蓋体の固定が解除された際に、ストロー内の残液が外部に飛散することを防止するため、キャップ本体の上部に設けられた通気孔から容器本体内の空気を外部へと放出する（容器内の圧力を外部に開放する）ことが行われている。

この場合、ストローが折り曲げられた状態から元の状態へと弾性復帰するよりも先に、通気孔を確実に開放することが求められる。加えて、蓋ロック機構により蓋体がキャップ本体に固定されたときには、通気孔を確実に閉塞しておく必要がある。

また、通気孔は、止水パッキンに設けられた筒状突起部の中心孔からなる。止水パッキンは、リング状の弾性部材からなり、キャップ本体の上部に設けられた貫通孔から筒状突起部を上方に突出させた状態で、キャップ本体の内側に嵌め付けられている。

この場合、貫通孔に対して筒状突起部を下方から圧入し、キャップ本体の内側の適切な位置に止水パッキンを固定しておく必要がある。また、貫通孔に対する筒状突起部の圧入が不十分であると、通気孔を閉塞するための突出部で筒状突起部を押し付けた際に、筒状突起部が貫通孔から脱落したり、突出部による押し付けが不十分になるなどして、上述した通気孔の開閉を適切に行うことが困難となる。また、容器本体内の飲料が外部に漏れ出す原因ともなる。

また、キャップ本体の内側に止水パッキンを嵌め付ける際、筒状突起部が貫通孔に確実に圧入されたかを目視するのは難しく、貫通孔に対する筒状突起部の圧入が不十分であると、容器本体の口頸部にキャップ本体が螺合により取り付けられた際に、止水パッキンが適切な位置からずれてしまう可能性がある。

本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、容器本体内の飲料が外部に漏れ出すことを防ぐと共に、通気孔の開閉を適切に行うことを可能としたストロー付きのキャップユニット、並びにそのようなキャップユニットを備えることによって、使い勝手の更なる向上を可能としたキャップ付き容器を提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔１〕 上部が開口した容器本体に対して着脱自在に取り付けられるキャップユニットであって、
前記容器本体の上部開口部を閉塞した状態で取り付けられるキャップ本体と、
前記キャップ本体の上部から突出されたストロー部を含むストロー部材と、
前記キャップ本体に第１のヒンジ部を介して回動自在に取り付けられると共に、前記ストロー部を折り曲げた状態で内側に収容する蓋体と、
前記キャップ本体の前記第１のヒンジ部とは反対側に位置して、前記蓋体が前記キャップ本体の上部を閉塞した状態において、前記蓋体を前記キャップ本体に対して固定する蓋ロック機構と、
前記キャップ本体の前記ストロー部と前記蓋ロック機構との間の上部に着脱自在に取り付けられた弁部材とを備え、
前記キャップ本体は、前記弁部材が嵌め込まれる嵌合部と、前記嵌合部の底部を貫通する第１の貫通孔及び第２の貫通孔とを有し、
前記弁部材は、第１の通気孔及び第２の通気孔を有し、
前記第１の貫通孔と前記第１の通気孔とが連通され、前記第２の貫通孔と前記第２の通気孔とが連通された状態で、前記嵌合部に前記弁部材が嵌め付けられることを特徴とするキャップユニット。
〔２〕 前記弁部材は、前記第１の通気孔又は前記第２の通気孔が設けられた筒状突起部を有し、
前記第１の貫通孔又は前記第２の貫通孔に前記筒状突起部が嵌合されていることを特徴とする前記〔１〕に記載のキャップユニット。
〔３〕 前記蓋ロック機構は、前記キャップ本体の前側に第２のヒンジ部を介して回動自在に取り付けられたロック部材と、前記ロック部材を回動方向の一方側に向けて付勢する付勢部材と、前記ロック部材に設けられた栓部とを有し、
前記ロック部材側に設けられた第１の係止部が前記蓋体側に設けられた第１の被係止部に係止されるロック位置と、前記第１の係止部と前記第１の被係止部との係止状態が解除されるロック解除位置との間で、前記ロック部材が回動自在とされると共に、
前記付勢部材により付勢された前記ロック部材が前記ロック位置にあるとき、前記栓部が前記第１の通気孔の周囲と密着することによって、前記第１の通気孔が閉塞された状態となり、
前記付勢部材の付勢に抗して前記ロック部材が前記ロック解除位置にあるとき、前記栓部が前記第１の通気孔の周囲から離間することによって、前記第１の通気孔が開放された状態となることを特徴とする前記〔１〕又は〔２〕に記載のキャップユニット。
〔４〕 前記ロック部材は、前記第２のヒンジ部から上側に延長された上側アーム部と、前記第２のヒンジ部から下側に延長された下側アーム部と、前記上側アーム部から後側に延長された後側アーム部とを有し、
前記第１の係止部は、前記上側アーム部の先端側に設けられ、
前記栓部は、前記後側アーム部の先端側に設けられていることを特徴とする前記〔３〕に記載のキャップユニット。
〔５〕 前記蓋ロック機構は、前記ロック部材側に設けられた第２の係止部と、前記蓋体側に設けられた第２の被係止部とを有し、
前記蓋体が前記キャップ本体に対して固定された状態から、前記ロック部材を前記ロック位置から前記ロック解除位置へと回動させることによって、前記第１の通気孔が開放された位置において、前記第２の係止部が前記第２の被係止部に係止されると共に、前記蓋体の前記一方側への回動が規制された状態となり、
この状態から、前記ロック部材を前記ロック解除位置から前記ロック位置へと回動させることによって、前記第２の係止部と前記第２の被係止部との係止状態が解除されると共に、前記蓋体が前記一方側に向けて回動されることを特徴とする前記〔３〕又は〔４〕に記載のキャップユニット。
〔６〕 前記蓋体は、内側の下面から突出された突起部を有し、
前記蓋ロック機構により前記蓋体が前記キャップ本体に対して固定された状態において、前記ストロー部に当接された前記突起部が前記ストロー部を押し潰しながら、前記ストロー部の通液路を閉塞すると共に、前記突起部により押し潰された前記ストロー部が前記第２の通気孔の周囲と密着することによって、前記第２の通気孔が閉塞された状態となることを特徴とする前記〔１〕～〔５〕の何れか一項に記載のキャップユニット。
〔７〕 前記キャップ本体は、周壁部と、前記周壁部の上面を覆う上壁部と、前記上壁部を貫通する取付孔と、前記上壁部の下面から突出された嵌合凸部とを有し、
前記ストロー部材は、前記ストロー部の長さ方向の中途部から拡径方向に突出されたシール部と、前記シール部に設けられた嵌合孔とを有し、
前記取付孔に前記ストロー部を貫通させ、前記嵌合孔に前記嵌合凸部を嵌合させた状態で、前記キャップ本体の内側に前記シール部を嵌合させることによって、前記キャップ本体に対して前記ストロー部材が着脱自在に取り付けられると共に、
前記容器本体に対して前記キャップ本体が取り付けられた状態において、前記容器本体と前記キャップ本体との間を前記シール部により密閉することを特徴とする前記〔１〕～〔６〕の何れか一項に記載のキャップユニット。
〔８〕 前記〔１〕～〔７〕の何れか一項に記載のキャップユニットと、
前記キャップユニットが取り付けられた容器本体とを備えるキャップ付き容器。
〔９〕 前記容器本体は、真空断熱構造を有することを特徴とする前記〔８〕に記載のキャップ付き容器。

以上のように、本発明によれば、容器本体内の飲料が外部に漏れ出すことを防ぐと共に、通気孔の開閉を適切に行うことを可能としたストロー付きのキャップユニット、並びにそのようなキャップユニットを備えることによって、使い勝手の更なる向上を可能としたキャップ付き容器を提供することが可能である。

本発明の一実施形態に係るキャップユニットを備えたキャップ付き容器の外観を示す斜視図である。 キャップ付き容器が備えるキャップユニットの閉塞状態を示す断面図である。 キャップ付き容器が備えるキャップユニットのロック解除状態を示す断面図である。 キャップ付き容器が備えるキャップユニットの開放状態を示す断面図である。 キャップユニットの構成を上方側から見た分解斜視図である。 キャップユニットの構成を下方側から見た分解斜視図である。 キャップユニットの構成を下方側から見た平面図である。 キャップユニットの変形例を示す断面図である。 キャップユニットに切欠凹部を設けた構成を示す斜視図である。 キャップユニットの弁部材に摘まみ片を設けた構成を示す斜視図である。 図１０に示すキャップユニットの閉塞状態を示す断面図である。 キャップユニットの止水パッキンを別体に設けた構成を示す斜視図である。

以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態として、例えば図１～図１２に示すキャップユニット１を備えたキャップ付き容器１００について説明する。

なお、図１は、キャップユニット１を備えたキャップ付き容器１００の外観を示す斜視図である。図２は、キャップ付き容器１００が備えるキャップユニット１の閉塞状態を示す断面図である。図３は、キャップ付き容器１００が備えるキャップユニット１のロック解除状態を示す断面図である。図４は、キャップ付き容器１００が備えるキャップユニット１の開放状態を示す断面図である。図５は、キャップユニット１の構成を上方側から見た分解斜視図である。図６は、キャップユニット１の構成を下方側から見た分解斜視図である。図７は、キャップユニット１の構成を下方側から見た平面図である。図８は、キャップユニット１の変形例を示す断面図である。図９は、キャップユニット１に切欠凹部３２を設けた構成を示す斜視図である。図１０は、キャップユニット１の弁部材１１に摘まみ片３３を設けた構成を示す斜視図である。図１１は、図１０に示すキャップユニット１の閉塞状態を示す断面図である。図１２は、キャップユニット１の止水パッキン３４を別体に設けた構成を示す斜視図である。

本実施形態のキャップ付き容器１００は、図１～図４に示すように、ストロー付きのキャップユニット１と、このキャップユニット１が着脱自在に取り付けられる容器本体２とを備え、後述するストロー部７ａを通して容器本体２内の飲料（液体）を飲むことができる飲料用容器である。

また、本実施形態のキャップ付き容器１００では、真空断熱構造を有する容器本体２によって、容器本体２に収容された飲料（内容物）を保冷（又は保温）することが可能となっている。

具体的に、この容器本体２は、例えばステンレス等からなる有底筒状の外容器３及び内容器４を有し、外容器３の内側に内容器４を収容した状態で互いの口元部を接合した二重構造の容器により構成されている。また、外容器３と内容器４との間には、真空断熱層５が設けられている。真空断熱層５は、例えば、高真空に減圧（真空引き）されたチャンバー内で、外容器３の底面中央部に設けられた脱気孔を塞ぐことによって形成することができる。

容器本体２は、略円形状の底部２ａと、底部２ａの外周から略円筒状に起立した胴部２ｂと、胴部２ｂの上部側において縮径された略円筒状の口頸部２ｃとを有している。また、口頸部２ｃの上端部は、容器本体２の上部開口部２ｄとして、円形状に開口している。

なお、本実施形態のキャップ付き容器１００では、容器本体２が全体として略円筒状の外観形状を有しているが、容器本体２の外観形状については、特に限定されるものではなく、サイズやデザイン等に合わせて、適宜変更を加えることが可能である。また、容器本体２の外周面には、塗装や印刷等が施されていてもよい。

本実施形態のキャップユニット１は、図２～図７に示すように、容器本体２の上部開口部２ｄを閉塞するキャップ本体６と、キャップ本体６の上部から突出されたストロー部７ａを含むストロー部材７と、キャップ本体６に第１のヒンジ部８を介して回動自在に取り付けられた蓋体９と、蓋体９をキャップ本体６に対して固定する蓋ロック機構１０と、キャップ本体６のストロー部７ａと蓋ロック機構１０との間の上部に取り付けられた弁部材１１とを備えている。

なお、本実施形態のキャップ付き容器１００では、キャップユニット１の第１のヒンジ部８が設けられた側を「後側」とし、第１のヒンジ部８が設けられた側とは反対側を「前側」として扱うものとする。

キャップ本体６は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂からなる。キャップ本体６は、略円筒状に形成された周壁部６ａと、周壁部６ａの上面を覆う上壁部６ｂとを有している。

キャップ本体６は、容器本体２の口頸部２ｃに螺合により着脱自在に取り付けられている。このため、周壁部６ａの内周面には、雌ネジ部１２が設けられている。一方、容器本体２の口頸部２ｃの外周面には、雌ネジ部１２と螺合される雄ネジ部１３が設けられている。

キャップ本体６は、上壁部６ｂの略中央部を貫通する取付孔１４と、取付孔１４よりも前側に位置して上壁部６ｂの下面から突出された嵌合凸部１５とを有している。

ストロー部材７は、例えばシリコーンゴム等のゴムやエラストマーなどの弾性部材からなり、チューブ状に形成されたストロー部７ａと、ストロー部７ａの長さ方向の中途部から拡径方向に突出されたシール部７ｂと、シール部７ｂに設けられた嵌合孔７ｃと、ストロー部７ａの下端部に設けられたパイプ接続部７ｄとを有している。

ストロー部材７は、取付孔１４にストロー部７ａを貫通させ、嵌合孔７ｃに嵌合凸部１５を嵌合させた状態で、キャップ本体６の内側にシール部７ｂを嵌合させることによって、キャップ本体６に対して着脱自在に取り付けられている。

また、ストロー部材７は、キャップ本体６から取り外すことによって、キャップ本体６とは別々に洗浄することができ、このストロー部材７とキャップ本体６との間を衛生的に保つことが可能である。

ストロー部７ａは、キャップ本体６の上部から突出された状態で、前方に向かって屈曲している。

シール部７ｂは、容器本体２の口頸部２ｃにキャップ本体６が取り付けられた際に、上部開口部２ｄ（口頸部２ｃの上端部）と全周に亘って密着した状態となることで、容器本体２とキャップ本体６との間を密閉する止水パッキンとして機能する。

パイプ接続部７ｄには、容器本体２に収容された飲料を吸い込む吸込パイプ１６が接続されている。吸込パイプ１６は、パイプ接続部７ｄから容器本体２の底部付近まで円筒状に延びている。これにより、容器本体２内の飲料が少なくなった場合でも、最後まで飲むことが可能である。

また、吸込パイプ１６の下端部は、その一部が斜めに切り欠かれた形状や、波型状に切り欠かれた形状など適宜変更することが可能である。これにより、吸込パイプ１６の下端部が容器本体２の内側底面部や内側側面部に当接した場合でも、吸込パイプ１６が張り付いたり、容器本体２内の飲料が飲みにくくなったりすることを防ぐことが可能である。

蓋体９は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂からなる。蓋体９は、略円筒状に形成された周壁部９ａと、周壁部９ａの天面を覆う天壁部９ｂとを有している。蓋体９は、キャップ本体６の後端側の上部に設けられた第１のヒンジ部８を介してキャップ本体６に対して回動自在に取り付けられている。

また、蓋体９の内側の下面には、突起部１７が下方に突出して設けられている。ストロー部７ａは、この突起部１７により折り曲げた状態で蓋体９の内側に収容される。

蓋ロック機構１０は、キャップ本体６の前側に第２のヒンジ部１８を介して回動自在に取り付けられたロック部材１９と、ロック部材１９を回動方向の一方側に向けて付勢する付勢部材２０と、ロック部材１９に設けられた栓部２１とを有している。

ロック部材１９は、第２のヒンジ部１８から上側に延長された上側アーム部１９ａと、第２のヒンジ部１８から下側に延長された下側アーム部１９ｂと、上側アーム部１９ａから後側に延長された後側アーム部１９ｃとを有している。

付勢部材２０は、例えばコイルバネなどの弾性部材からなる。付勢部材２０は、下側アーム部１９ｂと周壁部６ａとの間に圧縮された状態で配置されている。なお、付勢部材２０については、例えばシリコーンゴム等のゴムやエラストマーなどの弾性部材を用いることも可能である。

栓部２１は、後側アーム部１９ｃの先端側から下方に向かって突出して設けられている。

蓋ロック機構１０は、ロック部材１９側に設けられた第１の係止部２２と、蓋体９側に設けられた第１の被係止部２３とを有している。第１の係止部２２は、上側アーム部１９ａの先端部から後側に突出されたフック部からなる。第１の被係止部２３は、蓋体９の前側の下端部から前側に突出されたフック部からなる。

蓋ロック機構１０では、図２に示すように、蓋体９がキャップ本体６の上部を閉塞したときに、付勢部材２０により付勢されたロック部材１９側の第１の係止部２２が蓋体９側の第１の被係止部２３に係止されることによって、蓋体９がキャップ本体６に対して固定される。

ロック部材１９は、第１の係止部２２が第１の被係止部２３に係止されるロック位置と、第１の係止部２２と第１の被係止部２３との係止状態が解除されるロック解除位置との間で回動自在とされている。

したがって、蓋ロック機構１０では、図３に示すように、付勢部材２０の付勢に抗してロック部材１９の下側アーム部１９ｂ側を押圧操作することによって、ロック部材１９をロック位置からロック解除位置へと回動させながら、第１の係止部２２と第１の被係止部２３との係止状態を解除することが可能である。

また、蓋ロック機構１０は、ロック部材１９側に設けられた第２の係止部２４と、蓋体９側に設けられた第２の被係止部２５とを有している。第２の係止部２４は、後側アーム部１９ｃの先端部から上側に突出されたフック部からなる。第２の被係止部２５は、蓋体９の前側の下端部から後側に突出されたフック部からなる。

蓋ロック機構１０では、図２に示すように、蓋体９がキャップ本体６に対して固定された状態から、図３に示すように、ロック部材１９の下側アーム部１９ｂ側を押圧操作し、ロック部材１９がロック位置からロック解除位置へと回動されることによって、第１の係止部２２と第１の被係止部２３との係止状態が解除された後に、ロック部材１９側の第２の係止部２４が蓋体９側の第２の被係止部２５に係止される。これにより、蓋体９の一方側（開方向）への回動が規制される。

一方、蓋ロック機構１０では、この図３に示すロック解除状態から、図４に示すように、上述したロック部材１９に対する押圧操作を解除し、付勢部材２０により付勢されたロック部材１９がロック解除位置からロック位置へと回動されることによって、第２の係止部２４と第２の被係止部２５との係止状態が解除される。これにより、蓋体９が回動（開閉）自在となる。

一方、蓋ロック機構１０では、図４に示す状態から、蓋体９をキャップ本体６の上部を閉塞する方向（閉方向）に回動させることで、第１の係止部２２と第１の被係止部２３とが摺接しながら、付勢部材２０の付勢に抗してロック部材１９がロック位置からロック解除位置へと回動される。さらに、第１の係止部２２が第１の被係止部２３を乗り越えることによって、付勢部材２０の付勢によりロック部材１９がロック解除位置からロック位置へと回動される。このとき、第１の係止部２２が第１の被係止部２３に係止された状態となる。これにより、図２に示すように、蓋体９がキャップ本体６の上部を閉塞した状態となり、蓋体９をキャップ本体６に対して固定することが可能である。

弁部材１１は、図２～図７に示すように、例えばシリコーンゴム等のゴムやエラストマーなどの弾性部材からなり、全体として略矩形平板状に形成されている。
弁部材１１は、前側に第１の通気孔２６が設けられた筒状突起部２７と、後側に第２の通気孔２８と有している。

キャップ本体６は、弁部材１１が嵌め込まれる嵌合部２９と、嵌合部２９の底部の前側を貫通する第１の貫通孔３０と、嵌合部２９の底部の後側を貫通する第２の貫通孔３１とを有している。

弁部材１１は、第１の貫通孔３０に筒状突起部２７を嵌合した状態で、嵌合部２９の内側に嵌め付けられることによって、キャップ本体６に対して着脱自在に取り付けられている。これにより、第２の通気孔２８は、第２の貫通孔３１と連通された状態となっている。

また、弁部材１１は、キャップ本体６から取り外すことによって、キャップ本体６とは別々に洗浄することができ、この弁部材１１とキャップ本体６との間を衛生的に保つことが可能である。

なお、本実施形態の嵌合部２９は、キャップ本体６の上部に設けられた凹部により構成されているが、このような構成に必ずしても限定されるものではなく、例えば、弁部材１１が嵌合可能なリブをキャップ本体６の上面から突出させた構成としてもよい。

以上のような構成を有する本実施形態のキャップユニット１では、図２に示すように、蓋体９がキャップ本体６の上部を閉塞したときに、ストロー部７ａが２箇所で折り曲げられた状態で蓋体９の内側に収容される。また、ストロー部７ａに当接された突起部１７がストロー部７ａを押し潰しながら、ストロー部７ａの通液路を閉塞する。

このとき、ロック部材１９の栓部２１が弁部材１１の第１の通気孔２６の周囲と密着することによって、第１の通気孔２６が閉塞された状態となっている。また、蓋体９の突起部１７により押し潰されたストロー部７ａが第２の通気孔２８の周囲と密着することによって、第２の通気孔２８が閉塞された状態となっている。

これにより、蓋体９がキャップ本体６の上部を閉塞した状態において、容器本体２内の飲料が外部に漏れ出すことを防ぐことが可能である。

本実施形態のキャップユニット１では、この図２に示す閉塞状態から、図３に示すように、ロック部材１９の下側アーム部１９ｂ側を押圧操作することによって、ロック部材１９をロック位置からロック解除位置へと回動させながら、第１の係止部２２と第１の被係止部２３との係止状態を解除する。

このとき、第２の係止部２４が第２の被係止部２５に係止される。また、ロック部材１９の栓部２１が第１の通気孔２６の周囲から離間することによって、第１の通気孔２６が開放された状態となる。

また、第１の通気孔２６は、ロック部材１９がロック位置からロック解除位置へと回動されることによって、蓋体９が開方向に回動されるよりも先に開放された状態となる。このとき、第１の通気孔２６は、第１の係止部２２と第１の被係止部２３との係止状態が解除されるよりも先に開放された状態となる。

これにより、第１の通気孔２６から容器本体２内の空気を外部へと放出する（容器本体２内の圧力を外部に開放する）ことができ、その後にストロー部７ａが弾性復帰することで、ストロー部７ａの通液路が開放されるため、このストロー部７ａ内の残液が外部に飛散することを防止することが可能である。

本実施形態のキャップユニット１では、この図３に示すロック解除状態から、図４に示すように、ロック部材１９に対する押圧操作を解除することによって、付勢部材２０により付勢されたロック部材１９がロック解除位置からロック位置へと回動しながら、第２の係止部２４と第２の被係止部２５との係止状態が解除される。

このとき、ストロー部７ａが蓋体９を押し上げながら、折り曲げられた状態から元の状態へと弾性復帰する。また、ストロー部７ａが弾性復帰するのに伴って、蓋体９が開方向に回動される。さらに、ストロー部７ａが第２の通気孔２８の周囲から離間することによって、第２の通気孔２８が開放された状態となる。

一方、ロック部材１９の栓部２１が第１の通気孔２６の周囲と密着することによって、第１の通気孔２６が再び閉塞された状態となる。これにより、容器本体２内の飲料が外部に漏れ出すことを防ぎつつ、ストロー部７ａを通して容器本体２内の飲料を吸引しながら飲むことが可能である。

また、容器本体２内の飲料が減少するのに伴って、容器本体２内の圧力が負圧となる。このとき、第２の通気孔２８を通して外部の空気が容器本体２の内部へと導入される。これにより、容器本体２内の圧力が大気圧に戻るため、ストロー部７ａを通して容器本体２内の飲料を飲み続けることが可能である。

以上のように、本実施形態のキャップユニット１では、上述した第１の通気孔２６及び第２の通気孔２８が設けられた弁部材１１をキャップ本体６の上部に設けられた嵌合部２９に嵌め付ける構成とすることで、キャップ本体６の適切な位置に弁部材１１を取り付けることが可能である。

また、本実施形態のキャップユニット１では、上述したストロー部材７とは別体となる弁部材１１をキャップ本体６の外側に取り付ける構成のため、弁部材１１に設けられた第１の通気孔２６及び第２の通気孔２８の位置ずれがない。

また、本実施形態のキャップユニット１では、上述したロック部材１９に設けられた栓部２１によって、弁部材１１に設けられた第１の通気孔２６の開閉を適切に行うことが可能である。また、キャップ本体６に設けられた第２の貫通孔３１と、弁部材１１に設けられた第２の通気孔２８との位置合わせも容易である。

また、本実施形態のキャップユニット１では、上述した付勢部材２０の付勢に抗してロック部材１９の下側アーム部１９ｂ側を押圧操作し、ロック部材１９をロック位置からロック解除位置へと回動させた状態で、キャップ本体６に対する弁部材１１の着脱を行うため、誤って弁部材１１を取り外すことがない。また、上述した付勢部材２０により付勢されたロック部材１９の栓部２１が弁部材１１と当接されることで、キャップ本体６からの弁部材１１の脱落を防ぐことが可能である。

また、本実施形態のキャップユニット１では、上述したストロー部材７の嵌合孔７ｃにキャップ本体６の嵌合凸部１５を嵌合させた状態で、キャップ本体６の内側にシール部７ｂが嵌め付けられている。これにより、キャップ本体６が容器本体２の口頸部２ｃに螺合により取り付けられる際に、上部開口部２ｄ（口頸部２ｃの上端部）と摺接されるシール部７ｂの捻れや位置ずれを防ぐことが可能である。

また、本実施形態のキャップユニット１では、上述したストロー部７ａとシール部７ｂとが一体化されたストロー部材７を用いることで、構造を簡素化し、キャップ本体６に対する着脱も容易にすることが可能である。

以上のようにして、本実施形態のキャップユニット１では、容器本体２内の飲料が外部に漏れ出すことを防ぐと共に、容器本体２内の空気を外部へと放出する第１の通気孔２６及び第２の通気孔２８の開閉を適切に行うことが可能である。したがって、本実施形態のキャップ付き容器１００では、このようなキャップユニット１を備えることによって、使い勝手の更なる向上を図ることが可能である。

なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記キャップユニット１では、上述した弁部材１１の構成に必ずしも限定されるものではなく、例えば図８に示す弁部材１１Ａのような構成とすることも可能である。弁部材１１Ａは、前側に第１の通気孔２６と、後側に第２の通気孔２８が設けられた筒状突起部２７とを有している。

この構成の場合、キャップ本体６の第２の貫通孔３１に弁部材１１Ａの筒状突起部２７が嵌合され、弁部材１１Ａの第１の通気孔２６がキャップ本体６の第１の貫通孔３０と連通された状態で、キャップ本体６の嵌合部２９に弁部材１１Ａが嵌め付けられる。

また、上記キャップユニット１では、例えば図９に示すように、嵌合部２９の周囲に切欠凹部３２を設け、嵌合部２９から弁部材１１を取り外し易くした構成としてもよい。

また、上記キャップユニット１では、例えば図１０に示すように、弁部材１１に摘まみ片３３を設け、この摘まみ片３３を引っ張ることで、嵌合部２９から弁部材１１を取り外し易くした構成としてもよい。

さらに、このような摘まみ片３３を設けた場合、図１１に示すように、蓋体９の突起部１７により押し潰されたストロー部７ａが摘まみ片３３を折り曲げながら、第２の通気孔２８の周囲と密着することによって、第２の通気孔２８を閉塞することが可能である。

また、上記キャップユニット１では、例えば図１２に示すように、上記ストロー部材７のシール部７ｂを、止水パッキン３４としてストロー部材７とは別体に設けた構成とすることも可能である。

なお、上記実施形態では、真空断熱構造を有する容器本体２によって保冷（又は保温）機能を持たせたキャップ付き容器１００に本発明を適用した場合を例示しているが、このような真空断熱構造を有する容器本体２を備えたものに必ずしも限定されるものではない。すなわち、本発明は、ストロー付きのキャップユニットが容器本体に対して着脱自在に取り付けられるキャップ付き容器に対して幅広く適用することが可能である。

１００…キャップ付き容器 １…キャップユニット ２…容器本体 ３…外容器 ４…内容器 ５…真空断熱層 ６…キャップ本体 ７…ストロー部材 ７ａ…ストロー部 ７ｂ…シール部 ８…第１のヒンジ部 ９…蓋体 １０…蓋ロック機構 １１，１１Ａ…弁部材 １２…雌ネジ部 １３…雄ネジ部 １４…取付孔 １５…嵌合凸部 １６…吸込パイプ １７…突起部 １８…第２のヒンジ部 １９…ロック部材 １９ａ…上側アーム部 １９ｂ…下側アーム部 １９ｃ…後側アーム部 ２０…付勢部材 ２１…栓部 ２２…第１の係止部 ２３…第１の被係止部 ２４…第２の係止部 ２５…第２の被係止部 ２６…第１の通気孔 ２７…筒状突起部 ２８…第２の通気孔 ２９…嵌合部 ３０…第１の貫通孔 ３１…第２の貫通孔 ３２…切欠凹部 ３３…摘まみ片 ３４…止水パッキン

Claims (9)

1. 上部が開口した容器本体に対して着脱自在に取り付けられるキャップユニットであって、
   前記容器本体の上部開口部を閉塞した状態で取り付けられるキャップ本体と、
   前記キャップ本体の上部から突出されたストロー部を含むストロー部材と、
   前記キャップ本体に第１のヒンジ部を介して回動自在に取り付けられると共に、前記ストロー部を折り曲げた状態で内側に収容する蓋体と、
   前記キャップ本体の前記第１のヒンジ部とは反対側に位置して、前記蓋体が前記キャップ本体の上部を閉塞した状態において、前記蓋体を前記キャップ本体に対して固定する蓋ロック機構と、
   前記キャップ本体の前記ストロー部と前記蓋ロック機構との間の上部に着脱自在に取り付けられた弁部材とを備え、
   前記キャップ本体は、前記弁部材が嵌め込まれる嵌合部と、前記嵌合部の底部を貫通する第１の貫通孔及び第２の貫通孔とを有し、
   前記弁部材は、第１の通気孔及び第２の通気孔を有し、
   前記第１の貫通孔と前記第１の通気孔とが連通され、前記第２の貫通孔と前記第２の通気孔とが連通された状態で、前記嵌合部に前記弁部材が嵌め付けられることを特徴とするキャップユニット。
2. 前記弁部材は、前記第１の通気孔又は前記第２の通気孔が設けられた筒状突起部を有し、
   前記第１の貫通孔又は前記第２の貫通孔に前記筒状突起部が嵌合されていることを特徴とする請求項１に記載のキャップユニット。
3. 前記蓋ロック機構は、前記キャップ本体の前側に第２のヒンジ部を介して回動自在に取り付けられたロック部材と、前記ロック部材を回動方向の一方側に向けて付勢する付勢部材と、前記ロック部材に設けられた栓部とを有し、
   前記ロック部材側に設けられた第１の係止部が前記蓋体側に設けられた第１の被係止部に係止されるロック位置と、前記第１の係止部と前記第１の被係止部との係止状態が解除されるロック解除位置との間で、前記ロック部材が回動自在とされると共に、
   前記付勢部材により付勢された前記ロック部材が前記ロック位置にあるとき、前記栓部が前記第１の通気孔の周囲と密着することによって、前記第１の通気孔が閉塞された状態となり、
   前記付勢部材の付勢に抗して前記ロック部材が前記ロック解除位置にあるとき、前記栓部が前記第１の通気孔の周囲から離間することによって、前記第１の通気孔が開放された状態となることを特徴とする請求項１又は２に記載のキャップユニット。
4. 前記ロック部材は、前記第２のヒンジ部から上側に延長された上側アーム部と、前記第２のヒンジ部から下側に延長された下側アーム部と、前記上側アーム部から後側に延長された後側アーム部とを有し、
   前記第１の係止部は、前記上側アーム部の先端側に設けられ、
   前記栓部は、前記後側アーム部の先端側に設けられていることを特徴とする請求項３に記載のキャップユニット。
5. 前記蓋ロック機構は、前記ロック部材側に設けられた第２の係止部と、前記蓋体側に設けられた第２の被係止部とを有し、
   前記蓋体が前記キャップ本体に対して固定された状態から、前記ロック部材を前記ロック位置から前記ロック解除位置へと回動させることによって、前記第１の通気孔が開放された位置において、前記第２の係止部が前記第２の被係止部に係止されると共に、前記蓋体の前記一方側への回動が規制された状態となり、
   この状態から、前記ロック部材を前記ロック解除位置から前記ロック位置へと回動させることによって、前記第２の係止部と前記第２の被係止部との係止状態が解除されると共に、前記蓋体が前記一方側に向けて回動されることを特徴とする請求項３又は４に記載のキャップユニット。
6. 前記蓋体は、内側の下面から突出された突起部を有し、
   前記蓋ロック機構により前記蓋体が前記キャップ本体に対して固定された状態において、前記ストロー部に当接された前記突起部が前記ストロー部を押し潰しながら、前記ストロー部の通液路を閉塞すると共に、前記突起部により押し潰された前記ストロー部が前記第２の通気孔の周囲と密着することによって、前記第２の通気孔が閉塞された状態となることを特徴とする請求項１～５の何れか一項に記載のキャップユニット。
7. 前記キャップ本体は、周壁部と、前記周壁部の上面を覆う上壁部と、前記上壁部を貫通する取付孔と、前記上壁部の下面から突出された嵌合凸部とを有し、
   前記ストロー部材は、前記ストロー部の長さ方向の中途部から拡径方向に突出されたシール部と、前記シール部に設けられた嵌合孔とを有し、
   前記取付孔に前記ストロー部を貫通させ、前記嵌合孔に前記嵌合凸部を嵌合させた状態で、前記キャップ本体の内側に前記シール部を嵌合させることによって、前記キャップ本体に対して前記ストロー部材が着脱自在に取り付けられると共に、
   前記容器本体に対して前記キャップ本体が取り付けられた状態において、前記容器本体と前記キャップ本体との間を前記シール部により密閉することを特徴とする請求項１～６の何れか一項に記載のキャップユニット。
8. 請求項１～７の何れか一項に記載のキャップユニットと、
   前記キャップユニットが取り付けられた容器本体とを備えるキャップ付き容器。
9. 前記容器本体は、真空断熱構造を有することを特徴とする請求項８に記載のキャップ付き容器。

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