JP2023149514A - 皮膚外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、粒子相互の凝集が発生し難く、軽量であり、油系液体への分散性が良好なセルロースパウダー及びセルロースパウダー分散液を提供する。【解決手段】この課題は、 ワセリンとセルロースパウダーを含み、前記セルロースパウダーは、平均繊維径1~1000nmの微細繊維状セルロースが凝集されてなり、平均粒子径が1~500μmであり、ゆるめ嵩密度が0.1~300mg/cm3となるものであり、B型粘度が35℃、回転数3rpmの測定条件で50000~200000mPa・sであることを特徴とする皮膚外用剤によって解決される。【選択図】図2

Description

本発明は、皮膚外用剤に関するものである。
従来より常温で固形状(ペースト状)の皮膚外用剤、特にワセリンやリップクリーム、口紅等は、例えば高粘度の炭化水素が含まれるので、いわゆるエモリエント効果(保湿効果)により、肌への密着感や持続性に優れたものとなっている。他方で、これら皮膚外用剤は肌へ塗布した際にベタツキが発生しやすいものでもある。ベタツキを低減するための様々な検討が従来よりなされており、ワセリンと水系の保湿成分との混合(乳化)や、ワセリンと液状の油分との混合、ワセリンへの無機超微粒子パウダーの配合等を例示することができる。
ワセリンが含まれた皮膚外用剤に関する技術としては次に掲げる文献を例示することができる。特許文献1は、重縮合ポリマー粒子又は閉鎖小胞体を用いてワセリンの一例であるワセリンを乳化させた皮膚外用剤を提案しており、この皮膚外用剤によれば使用感に優れ、かつ粘性やベタツキを抑えることができることを開示している。特許文献2は、白色ワセリンに粉末状の疎水化変性アルキルセルロースを配合し、ベタツキ感が低減されることを提案している。特許文献3は、ワセリンと紫外線散乱剤である酸化金属の超微粒子及び揮発性油剤(揮発性シリコーン油)を複合させた皮膚外用剤を提案し、当該皮膚外用剤によれば伸び、ベタツキを抑えることができるとしている。
国際公開WO2019/021801号 特開2014-141424号公報 特開2015-229643号公報
このように特許文献1~3は、ベタツキの抑制を目的とするものであるが、他方で粘性の低下をもたらし、ワセリンの特徴である高粘度性を損なった発明となっている。また、皮膚外用剤であれば、ベタツキ以外にもテカリ具合も重要な性質であると本発明の発明者等は考えているが、この点については、前述の特許文献には考慮されていない。
そこで本発明は、上記実情を鑑みて検討がなされたものであり、肌に塗布した際にベタツキだけでなくテカリも低減された皮膚外用剤を提供することを課題とする。
前記課題は、次記の態様により解決される。
(第1の態様)
ワセリンとセルロースパウダーを含み、
前記セルロースパウダーは、平均繊維径1~1000nmの微細繊維状セルロースが凝集されてなり、平均粒子径が1~500μmであり、ゆるめ嵩密度が0.1~300mg/cm3となるものであり、
B型粘度が35℃、回転数3rpmの測定条件で50000~200000mPa・sである、
ことを特徴とする皮膚外用剤。
特許文献1は重縮合ポリマー粒子又は閉鎖小胞体を乳化剤として添加することでベタツキの低減化を図っている。同様に特許文献2は疎水変性したアルキルセルロースを添加することで、特許文献3は揮発性油剤と疎水化処理された酸化金属の超微粒子を添加することでベタツキの低減化を図っている。これに対して本態様は、皮膚外用剤にワセリンとセルロースパウダーを含有させることでベタツキの低減化を図るものである。セルロースパウダーは、それ自体を媒体に添加すると媒体の粘度が高まる。このメカニズムについては厳密には明らかにされていないが、おそらくセルロースに備わるヒドロキシ基と水素基による水素結合の影響によるものと推測される。水素結合することでセルロースが相互に静的かつ立体的なネットワーク構造を構築して、高粘度となるのではないかと考えられる。セルロースパウダーはチキソトロピー性を備え、静止状態では粘度が相対的に高く、運動状態では低くなることが発明者等の測定により分かっている。本形態の皮膚外用剤は、セルロースパウダーが含まれるので、前述の態様のような低回転数ではB型粘度が高いものの、回転数を高めるにつれてB型粘度が低下するものとなっている。このようにチキソトロピー性が備わった皮膚外用剤であれば、肌への塗布時には手等による外力が加わって粘度が下がり、伸びが良くなるので、使用者は自由に当該外用剤を伸ばしつつ塗布することができる。なお、B型粘度の35℃という測定条件は、体温に近い温度を想定したものである。
本形態のセルロースパウダーは、微細繊維状セルロースが凝集されてなり、前述の平均粒子径及び嵩密度であるので、相対的に多孔質性に優れ軽量なものとなっている。この多孔質性ゆえに拡散反射が生じて結果としてテカリが軽減されると推測される。
本態様は、セルロースパウダーが、平均繊維径1~1000nmの微細繊維状セルロースが凝集されてなり、平均粒子径が1~500μmであり、ゆるめ嵩密度が300mg/cm3以下となるものである。平均粒子径の割りにゆるめ嵩密度が小さいので、嵩張ってはいるものの、柔らかなものとなっており、皮膚外用剤を皮膚に塗布する際、ゴロゴロした感覚(異物感)を覚えにくいという特徴がある。
ワセリンは皮膚に塗布するとベタツキを感じるものであるが、ワセリンとともにセルロースパウダーが含まれていると、ベタツキが軽減されることを本発明者等は知見している。これは、おそらく、セルロースパウダーのもつチキソトロピー性の性質によるものと思われる。皮膚に塗布された皮膚外用剤を触る動作によって、セルロースパウダーに動的な外力が加わり、粘度が軽減され滑りがよいように感じられる。
上記態様の他、次の態様も好ましい。
(第2の態様)
固化する温度が36℃以下である、
第1の態様の皮膚外用剤。
(第3の形態)
前記ワセリンが白色ワセリンである、
第1の態様の皮膚外用剤。
(第4の形態)
前記セルロースパウダーが0.1~10質量%含まれる、
第1の態様の皮膚外用剤。
(第5の形態)
前記セルロースパウダーの水分率が0.1~30%である、
第1の態様の皮膚外用剤。
(第6の形態)
前記セルロースパウダーは、比表面積が0.1~1000m2/gとなるものである、
第1の態様の皮膚外用剤。
(第7の形態)
前記セルロースパウダーは、無機微粒子が担持されたものである、
第1の態様の皮膚外用剤。
(第8の形態)
前記セルロースパウダーが白色又は淡黄色である、
第1の態様の皮膚外用剤。
(第9の形態)
添加剤が含まれ、
前記添加剤が保水性高分子又は多価アルコールである、
第1の態様の皮膚外用剤。
(第10の形態)
前記セルロースパウダーが多孔質である、
第1の態様の皮膚外用剤。
本発明によると、セルロースパウダーが含有されていることによって、相対的に高い粘度を有するものでありながら、ベタツキやテカリが相対的に悪化していない又は改善したと感じにくい皮膚外用剤となる。
噴霧式凍結造粒装置の説明図である。 セルロースパウダーのSEM画像である。 セルロースパウダーのSEM画像である。 セルロースパウダーのSEM画像である。 セルロースパウダーのSEM画像である。 図1のZ-Z断面図である。 ホットドライによる乾燥方式によって製造されたセルロースパウダーのSEM画像である。 別の実施形態の乾燥器の側面図である。 図8の乾燥器をY方向に見た図である。 皮膚塗布試験の結果を表す図である。
本発明を実施するための形態を次記に説明する。なお、本実施の形態は本発明の一例である。本発明の範囲は、本実施の形態の範囲に限定されない。
本形態に係る皮膚外用剤は、ワセリンとセルロースパウダーを含み、前記セルロースパウダーは、平均繊維径1~1000nmの微細繊維状セルロースが凝集されてなり、平均粒子径が1~500μmであり、ゆるめ嵩密度が100g/cm3以下となるものであり、B型粘度が35℃、回転数3rpmの測定条件で50000~200000mPa・sである、ことを特徴とする。皮膚外用剤を説明する前にセルロースパウダーの原料である微細繊維状セルロースについて説明する。
ベタツキは人間が感じる感覚であり、例えばワセリンのベタツキを基準として、本形態に係る皮膚外用剤のベタツキがワセリンのベタツキと同等である又は改善したと感じられる場合を、ベタツキが相対的に悪化していない又は改善したと感じにくいということができる。また、テカリは人間が感じる感覚であり、例えばワセリンのテカリを基準として、本形態に係る皮膚外用剤のテカリがワセリンのテカリと同等である又は改善したと感じられる場合を、テカリが相対的に悪化していない又は改善したと感じにくいということができる。
(微細繊維状セルロース)
微細繊維状セルロースは、原料パルプを解繊(微細化)することで得ることができ、化学処理、機械処理等公知の処理手法で製造することができる。
微細繊維状セルロースの原料パルプとしては、例えば、広葉樹、針葉樹等を原料とする木材パルプ、ワラ・バガス・綿・麻・じん皮繊維等を原料とする非木材パルプ、茶古紙、封筒古紙、雑誌古紙、チラシ古紙、段ボール古紙、上白古紙、模造古紙、更上古紙、回収古紙、損紙等を原料とする古紙パルプ(DIP)等の中から1種又は2種以上を選択して使用することができる。なお、以上の各種原料は、例えば、粉砕物の状態等であってもよい。近年、環境負荷低減に配慮したオーガニック成分含有製品の需要が増加傾向にあるため、特に、古紙以外の植物由来の広葉樹や針葉樹を原料とする木材パルプが好適である。
木材パルプとしては、例えば、広葉樹クラフトパルプ(LKP)、針葉樹クラフトパルプ(NKP)、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ等(DP)等の化学パルプ、機械パルプ(TMP)の中から1種又は2種以上を選択して使用することができる。特に、セルロース成分を高める木材パルプである、広葉樹クラフトパルプ(LKP)、針葉樹クラフトパルプ(NKP)等の化学パルプが好ましく、晒パルプ(BKP)が好適である。
機械パルプとしては、例えば、ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)、晒サーモメカニカルパルプ(BTMP)等の中から1種又は2種以上を選択して使用することができる。
平均繊維径が相対的に小さい微細繊維状セルロースを製造する観点からは、解繊が容易であり、高い分散性を備えたクラフトパルプを使用するのが好ましい。特に、白色や淡黄色系統の製品(例えば皮膚外用剤)に応用する場合には、微細繊維状セルロース自体が白色であると都合がよく、白色性の高さを向上させる観点からLBKP及びNBKPを使用するのがより好ましい。
微細繊維状セルロースは、解繊するに先立って、前処理を施してもよい。例えば、前処理として、原料パルプを機械的に予備叩解したり、原料パルプを化学的に変性処理したりしてもよい。予備叩解の手法は特に限定されず、公知の手法を用いることができる。
化学的手法による原料パルプの前処理としては、例えば、酸(例えば、硫酸等)による多糖の加水分解(酸処理)、酵素による多糖の加水分解(酵素処理)、アルカリによる多糖の膨潤(アルカリ処理)、酸化剤(例えば、オゾン等)による多糖の酸化(酸化処理)、還元剤による多糖の還元(還元処理)、TEMPO触媒による酸化(酸化処理)、リン酸エステル化やカルバメート化等によるアニオン化(アニオン処理)、カチオン化(カチオン処理)等を例示することができる。
アルカリ処理に使用するアルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、アンモニア水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム等の有機アルカリ等を例示できる。製造コストの観点からは、水酸化ナトリウムを使用するのが好ましい。
酵素処理や酸処理、酸化処理を施すと、微細繊維状セルロースの保水度を低く、結晶化度を高くすることができ、かつ均質性を高くすることができる。微細繊維状セルロースの保水度が低いと脱水し易くなり、乾燥させやすくなるので、凍結・減圧乾燥による手法によってセルロースパウダーを製造する上で微細繊維状セルロースの凝集が促進され好ましい。
原料パルプを酵素処理や酸処理、酸化処理すると、パルプが持つヘミセルロースやセルロースの非晶領域が分解され、結果、微細化処理のエネルギーを低減することができ、セルロース繊維の均一性や分散性を向上することができる。セルロース繊維の分散性は、例えば、セルロースパウダーの平均粒子径の均質性向上に資する。ただし、前処理は、微細繊維状セルロースの軸比を低下させるため、過度の前処理は避けるのが好ましい。
アニオン化により、アニオン性官能基が導入されて変性された微細繊維状セルロースとしては、リンオキソ酸によりエステル化された微細繊維状セルロースやカルバメート化された微細繊維状セルロース、ピラノース環の水酸基が直接カルボキシル基に酸化された微細繊維状セルロース等を例示できる。
アニオン性官能基が導入されて変性された微細繊維状セルロースは、相対的に高い分散性を有する。これは、アニオン性官能基により電荷の偏りが局所的に発生し、このアニオン性官能基が分散液中の水や有機溶剤と水素結合を容易に形成することによるものと推測される。
アニオン化の一例である、リンオキソ酸によるエステル化をセルロース繊維に施すと、繊維原料を微細化でき、製造される微細繊維状セルロースは、軸比が大きく強度に優れ、光透過度及び粘度が高いものとなる。リンオキソ酸によるエステル化は、特開2019-199671号公報に掲げる手法で行うことができる。例えば、セルロース繊維のヒドロキシ基を変性処理して亜リン酸エステル基が導入された変性微細繊維状セルロースを挙げることができる。
セルロース繊維の解繊は、以下に示す解繊装置・方法により行うことができる。当該解繊は、例えば、高圧ホモジナイザー、高圧均質化装置等のホモジナイザー、グラインダー、摩砕機等の石臼式摩擦機、コニカルリファイナー、ディスクリファイナー等のリファイナー、各種バクテリア等の中から1種又は2種以上の手段を選択使用して行うことができる。ただし、セルロース繊維の解繊は、水流、特に高圧水流で微細化する装置・方法を使用して行うのが好ましい。この装置・方法によると、得られる微細繊維状セルロースの寸法均一性、分散均一性が非常に高いものとなる。これに対し、例えば、回転する砥石間で磨砕するグラインダーを使用すると、セルロース繊維を均一に微細化するのが難しく、場合によっては、一部に解れない繊維塊が残ってしまうおそれがある。
セルロース繊維の解繊に使用するグラインダーとしては、例えば、増幸産業株式会社のマスコロイダー等を挙げることができる。また、高圧水流で微細化する装置としては、例えば、株式会社スギノマシンのスターバースト(登録商標)や、吉田機械興業株式会社のナノヴェイタ\Nanovater(登録商標)等を挙げることができる。また、セルロース繊維の解繊に使用する高速回転式ホモジナイザーとしては、エムテクニック社製のクレアミックス-11S等を挙げることができる。
本発明者等は、回転する砥石間で磨砕する方法と、高圧水流で微細化する方法とで、それぞれセルロース繊維を解繊し、得られた各繊維を顕微鏡観察した場合に、高圧水流で微細化する方法で得られた繊維の方が、繊維幅が均一であることを知見している。
高圧水流による解繊は、セルロース繊維の分散液を増圧機で、例えば30MPa以上、好ましくは100MPa以上、より好ましくは150MPa以上、特に好ましくは220MPa以上に加圧し(高圧条件)、細孔直径50μm以上のノズルから噴出させ、圧力差が、例えば30MPa以上、好ましくは80MPa以上、より好ましくは90MPa以上となるように減圧する(減圧条件)方式で行うと好適である。この圧力差で生じるへき開現象によって、パルプ繊維が解繊される。高圧条件の圧力が低い場合や、高圧条件から減圧条件への圧力差が小さい場合には、解繊効率が下がり、所望の繊維幅とするために繰り返し解繊(ノズルから噴出)する必要が生じる。
高圧水流によって解繊する装置としては、高圧ホモジナイザーを使用するのが好ましい。高圧ホモジナイザーとは、例えば10MPa以上、好ましくは100MPa以上の圧力でセルロース繊維のスラリーを噴出する能力を有するホモジナイザーをいう。セルロース繊維を高圧ホモジナイザーで処理すると、セルロース繊維同士の衝突、圧力差、マイクロキャビテーションなどが作用し、セルロース繊維の解繊が効果的に生じる。したがって、解繊の処理回数を減らすことができ、微細繊維状セルロースの製造効率を高めることができる。
高圧ホモジナイザーとしては、セルロース繊維のスラリーを一直線上で対向衝突させるものを使用するのが好ましい。具体的には、例えば、対向衝突型高圧ホモジナイザー(マイクロフルイダイザー/MICROFLUIDIZER(登録商標)、湿式ジェットミル)である。この装置においては、加圧されたセルロース繊維のスラリーが合流部で対向衝突するように2本の上流側流路が形成されている。また、セルロース繊維のスラリーは合流部で衝突し、衝突したセルロース繊維のスラリーは下流側流路から流出する。上流側流路に対して下流側流路は垂直に設けられており、上流側流路と下流側流路とでT字型の流路が形成されている。このような対向衝突型の高圧ホモジナイザーを用いると高圧ホモジナイザーから与えられるエネルギーが衝突エネルギーに最大限に変換されるため、より効率的にセルロース繊維を解繊することができる。
解繊して得られた微細繊維状セルロースは、セルロースパウダーの原料に用いるまで水系媒体中に分散して分散液として保存しておくことができる。水系媒体は、全量が水であるのが特に好ましい(水分散液)。ただし、水系媒体は、一部が水と相溶性を有する他の液体であってもよい。他の液体としては、例えば、炭素数3以下の低級アルコール類等を使用することができる。
本実施形態のセルロースパウダーを形成する微細繊維状セルロースは、未変性微細繊維状セルロースのみからなるものであってもよいし、変性微細繊維状セルロースのみからなるものであってもよいし、未変性微細繊維状セルロースと未変性微細繊維状セルロースを含むものであってもよい。変性微細繊維状セルロースとしては、TEMPO酸化されたものや亜リン酸エステル化されたもの、カルバメート化されたものを例示できる。
セルロースパウダーが変性微細繊維状セルロースから形成されたものである場合は、当該セルロースパウダーを分散媒に分散させた分散液が透明色を呈する。他方、セルロースパウダーが未変性微細繊維状セルロースから形成されたものである場合は、当該セルロースパウダーを分散媒に分散させた分散液が白色を呈する。セルロースパウダーを形成する微細繊維状セルロースにおける変性微細繊維状セルロースと未変性微細繊維状セルロースの比を調製することで白色と透明色の間の中間色をした分散液を製造することができる。
セルロースパウダーは、原料が微細繊維状セルロースが変性されたものであっても未変性のものであっても白色又は淡黄色となる。変性微細繊維状セルロースは、未変性微細繊維状セルロースよりも平均繊維径が小さいので、同じ質量のセルロースパウダーで対比すると、変性微細繊維状セルロースを含む微細繊維状セルロースで形成されたセルロースパウダーの方が、未変性微細繊維状セルロースのみで形成されたセルロースパウダーよりも比表面積が大きいものとなる傾向にある。
原料パルプの解繊は、得られる微細繊維状セルロースの物性等が、以下に示すような所望の値又は評価となるように行うのが好ましい。
<平均繊維径>
微細繊維状セルロースの平均繊維径(平均繊維幅。単繊維の直径平均。)の上限は1000nmであり、好ましくは500nm以下、より好ましくは100nm以下、特に好ましくは50nm以下である。微細繊維状セルロースの平均繊維径が1000nmを超えると、形成されたセルロースパウダーが比表面積の相対的に小さいもの、すなわち多孔質形状に乏しいものとなる。微細繊維状セルロースの平均繊維径の下限は1nmであり、好ましくは2nm以上、より好ましくは3nm以上である。微細繊維状セルロースの平均繊維径が1nm未満だと、分散液としたときに高粘度となるので、セルロースパウダーの製造が困難になるおそれがある。
微細繊維状セルロースの平均繊維径は、例えば、原料パルプの選定、前処理、解繊等によって調整することができる。
微細繊維状セルロースの平均繊維径の測定方法は、次のとおりである。
まず、固形分濃度0.01~0.1質量%の微細繊維状セルロースの水分散液100mlをテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターでろ過し、エタノール100mlで1回、t-ブタノール20mlで3回溶媒置換する。次に、凍結乾燥し、オスミウムコーティングして試料とする。この試料について、構成する繊維の幅に応じて3,000倍~30,000倍のいずれかの倍率で電子顕微鏡SEM画像による観察を行う。具体的には、観察画像に二本の対角線を引き、対角線の交点を通過する直線を任意に三本引く。さらに、この三本の直線と交錯する合計100本の繊維の幅を目視で計測する。そして、計測値の中位径を平均繊維径とする。
<平均繊維長>
微細繊維状セルロースの平均繊維長(単繊維の長さの平均)は、例えば、好ましくは0.01~1000μm、より好ましくは0.03~500μmとするとよい。当該平均繊維長が1000μmを超えると、微細繊維状セルロースの乾燥時に繊維同士が絡み合い易く、油系分散媒に分散させたときにほどけにくくなる。また、微細繊維状セルロースに他の物質を担持させ易くなり、当該他の物質の機能性が備わったセルロースパウダーとなる。当該平均繊維長が0.01μm未満だと、絡み合いの乏しいセルロースパウダーとなる。
平均繊維長は、例えば、原料パルプの選定、前処理、解繊等で任意に調整可能である。
微細繊維状セルロースの平均繊維長の測定方法は、平均繊維径の場合と同様にして、各繊維の長さを目視で計測する。計測値の中位長を平均繊維長とする。
<軸比>
微細繊維状セルロースの軸比は、好ましくは10~1000000、より好ましくは30~5000000である。軸比が10を下回ると、ワセリンに含有させたセルロースパウダーが分散しやすくなるものの、軸比が短いためにネットワークが形成しにくく、テカリの抑制が困難になる。他方、軸比が1000000を上回ると、平均粒子径が極端に大きなセルロースパウダーとなってしまい、皮膚外用剤を皮膚に塗布する際、ゴロゴロする感覚(異物感)を覚えるおそれがある。
<結晶化度>
微細繊維状セルロースの結晶化度は、下限が50以上であるとよく、より好ましくは60以上、特に好ましくは70以上であり、上限が100以下であるとよく、より好ましくは95以下、特に好ましくは90以下である。同結晶化度が50未満であると、乾燥時の温度変化などの影響により、繊維の絡み合いが弱くなり、他の物質の保持力が弱くなり、所望の粒子径のセルロースパウダーを形成し難い。
結晶化度は、JIS-K0131(1996)の「X線回折分析通則」に準拠して、X線回折法により測定した値である。なお、微細繊維状セルロースは、非晶質部分と結晶質部分とを有しており、結晶化度は微細繊維状セルロース全体における結晶質部分の割合を意味する。
<疑似粒度分布>
微細繊維状セルロースの擬似粒度分布曲線におけるピーク値は、1つのピークであるのが好ましい。1つのピークである場合、微細繊維状セルロースの繊維長及び繊維径の均一性が高く、セルロースパウダーを製造する際に微細繊維状セルロース相互の絡み合いが容易に生じるので、セルロースパウダーがワセリン中でほどけにくいものとなる。また、粒子径の統計的ばらつきが小さいセルロースパウダーとなる。無機微粒子が担持されたセルロースパウダーの形態であれば、セルロースパウダーがワセリン中において十分に分散され、かつ入射光を拡散反射するので、皮膚外用剤を塗布した皮膚がテカリの少ないものとなる。
微細繊維状セルロースの擬似粒度分布曲線におけるピーク値はISO-13320(2009)に準拠して測定する。より詳細には、粒度分布測定装置(株式会社セイシン企業のレーザー回折・散乱式粒度分布測定器)を使用して微細繊維状セルロースの水分散液における体積基準粒度分布を調べる。そして、この分布から微細繊維状セルロースの最頻径を測定する。この最頻径をピーク値とする。微細繊維状セルロースは、水分散状態でレーザー回折法により測定される擬似粒度分布曲線において単一のピークを有することが好ましい。このように、一つのピークを有する微細繊維状セルロースは、十分な微細化が進行しており、微細繊維状セルロースとしての良好な物性を発揮することができ、好ましい。なお、上記単一のピークとなる微細繊維状セルロースの粒径の擬似粒度分布のピーク値は、例えば300μm以下であるのが好ましく、200μm以下であるのがより好ましく、100μm以下であるのが特に好ましい。ピーク値が300μmを超えると、相対的に大きな繊維が多く、セルロースパウダーの粒子径のばらつきが大きく、セルロースパウダー形状が不均一になりやすい。
微細繊維状セルロースの擬似粒度分布曲線におけるピーク値、及び中位径は、例えば、原料パルプの選定、前処理、解繊等によって調整することができる。
<保水度>
微細繊維状セルロースの保水度は、特に限定されないが、例えば未変性の微細繊維状セルロースであれば、500%以下、より好ましくは100~500%である。同保水度が500%を上回ると、微細繊維状セルロース自体の保水力が高く脱水性に乏しいので、乾燥過程を経て製造したとしても、乾燥時間が長くなり生産性が悪くなる。微細繊維状セルロースの保水度の下限は特に限定されないが、100%以上だと、微細繊維状セルロース同士の結合力が働き、セルロースパウダーの形状を保持しやすい。
微細繊維状セルロースの保水度は、例えば、原料パルプの選定、前処理、解繊等で任意に調整可能である。
微細繊維状セルロースの保水度は、JAPAN TAPPI No.26(2000)に準拠して測定した値である。
<パルプ粘度>
解繊した微細繊維状セルロースのパルプ粘度は、1~10mPa・s、より好ましくは2~9mPa・s、特に好ましくは3~8mPa・sである。パルプ粘度は、セルロースを銅エチレンジアミン液に溶解させた後の溶解液の粘度であり、パルプ粘度が大きいほどセルロースの重合度が大きいことを示しており、繊維そのものの強さにも影響する。
<添加剤>
ワセリンによる皮膚乾燥を防ぐ効果(エモリエント効果)以外にも、乾燥過程を経て製造したセルロースパウダーのワセリンへの分散性を向上させる目的で、添加剤を加えることができる。というのも、セルロースパウダーは、嵩比重がワセリンと比較して小さいため、ワセリン中の上部に偏在してしまう場合がある。セルロースパウダーに添加剤を加えておけば、セルロースパウダーにおけるセルロース分子の極性がマスキングされ、セルロースパウダーがワセリン中に分散し易くなる。また、本形態のセルロースパウダーは親水性であるので、親水性材料である当該添加剤を皮膚外用剤に加えることでセルロースパウダーの分散性が向上し、ベタツキ具合が悪化することはなくテカリの抑制効果は維持される。添加剤としては、多価アルコール、多糖類、保水性高分子からなる群から1種又は2種以上選択したものを用いることができる。添加剤の配合比(=添加剤:微細繊維状セルロース)は、固形分基準で1:99~50:50、好ましくは50:50にするとよい。微細繊維状セルロースに対する添加剤の配合比が多いと、ベタツキのある乾燥物(セルロースパウダー)となり、本発明のセルロースパウダーの軽量感が失われ、ハンドリング性が悪化する。一方で同配合比が少なすぎると、上記分散効果が悪化する可能性がある。
添加剤として、多価アルコールとしては、炭素数2~6で酸素数2~3の多価アルコールを挙げることができる。具体的には、グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3‐プロパンジオール、3‐メチル‐1,3‐ブタンジオール等を用いることができるが、これらに限るものではない。特にグリセリンが増粘性、複合粒子の分散性の観点で好ましい。
多糖類としては、クインスシード、ビーガム、キサンタンガム、ヒアルロン酸塩等を用いることができるが、これらに限るものではない。特にヒアルロン酸塩等が増粘性、セルロースパウダーの分散性の観点で好ましい。
水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレングリコール、ホスホリルコリン基を有するモノマーを構成モノマーとするホモポリマー又はコポリマー、糖残基を有するモノマーを構成モノマーとするホモポリマー又はコポリマー、アミノ酸残基を有するモノマーを構成モノマーとするホモポリマー又はコポリマーを挙げることができる。具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルとポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとからなるコポリマー、(メタ)アクリル酸アルキルとメタクリロイルオキシエチルグルコシドとからなるコポリマー、(メタ)アクリル酸アルキルとメタクリロイル-L-リジンとからなるコポリマー等を例示できるが、これらに限るものではない。特にポリビニルピロリドンが増粘性、セルロースパウダーの分散性の観点で好ましい。
なお、添加剤は皮膚にうるおいを与える効果も有する。
<無機微粒子>
セルロースパウダーには無機微粒子が含有されていてもよい。無機微粒子はさまざまな機能をセルロースパウダーに付与することができるが、例えば金属系の無機微粒子を付与することで入射光を拡散反射する効果が期待できる。無機微粒子を含むセルロースパウダーを有する皮膚外用剤は、入射光を拡散反射するので塗布部のテカリが抑制される。
セルロースパウダーに占める無機微粒子の含有率は、上限を50質量%とするとよく、好ましくは45質量%以下であり、下限を0質量%とするとよく、好ましくは5質量%以上である。同含率量が50質量%を超えると、無機微粒子が含まれている分セルロースパウダーの比重が大きくなってしまい、皮膚外用剤中における分散性が損なわれるおそれがある。他方、同含有率が5質量%以上であれば、入射光の拡散反射の効果が十分に発揮される。
無機微粒子の一次粒子径は、上限を10μmとするとよく、好ましくは5μm以下、さらに好ましくは1μm以下であればよい。無機微粒子の一次粒子径が10μmを上回ると、無機微粒子が微細繊維状セルロースによって担持されにくくなる。また、セルロースパウダーとしての表面積が十分に大きいものとならない。無機微粒子は、下限については特に限定されないが、1nmであるとよく、好ましくは2nm以上、さらに好ましくは3nm以上であればよい。無機微粒子の一次粒子径が1nm以上だと、無機微粒子をセルロースパウダーを製造する原料スラリーに混ぜたときに、無機微粒子が微細繊維状セルロースに分散して纏わりつき易い。
無機微粒子の一次粒子径の測定方法は電子顕微鏡観察により行うことができ、得られた粒子径の平均値を測定値とする。
無機微粒子は、そのままでももちろん用いることができるが、親水処理すると、セルロースパウダーを製造する原料スラリーに馴致し易くなるので好ましい。親水処理に用いる表面処理剤は、無機微粒子の表面活性を抑制させ、無機微粒子の分散性を向上させ、また透明性やきしみを向上させる効果を有する。無機微粒子の表面処理剤としては、原料スラリーに分散可能な処理剤であれば特に限定されないが、無水ケイ酸、含水ケイ酸を含むものが好ましい。
無機微粒子は、特に限定されず公知の無機微粒子を用いることができるが、例えば、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、アルミナ、ジルコニア、ジルコン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウム等を挙げることができる。これらの粉末と微細繊維状セルロースを有するセルロースパウダーは、液体への再分散性に優れたものとなり好ましい。太陽光の透過抑制の観点からは、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウムからなる群から選択される1種又は2種以上の組み合わせを用いることができる。特に無機微粒子が酸化チタンである場合は、ルチル型だと皮膚外用剤における太陽光の透過抑制が向上するので好ましい。
セルロースパウダーに含めることができる無機微粒子の形状は、特に限定されないが、例えば、球状、棒状、針状、紡錘状、板状、多角形状等とすることができる。
無機微粒子は、セルロースパウダーにおける微細繊維状セルロースの表面に付着されていてもよいし、微細繊維状セルロースに内包されていてもよい。無機微粒子が微細繊維状セルロースに内包されていると、セルロースパウダーの表面だけでなく内部にも無機微粒子を担持でき、入射光が多様な角度から照射されても拡散反射するので好ましい。ここで、内包とは、無機微粒子の表面の一部が微細繊維状セルロースで覆われている状態や、外方からセルロースパウダーを観察したときに、無機微粒子が微細繊維状セルロースによって覆われて観察できない状態、ということができる。
無機微粒子は乾燥前の微細繊維状セルロースに加えることができ、均一になるように混ぜ合わせるとよい。
(セルロースパウダー)
本実施形態のセルロースパウダーは、微細繊維状セルロースが乾燥して形成されたものであるが、微視的に見ると、微細繊維状セルロースが単体のまま乾燥して凝集(たとえて言うと、一本の糸が糸内で絡み合うこと)し形成されたものもあれば、微細繊維状セルロースが複数、乾燥時に凝集して凝集塊となったものもある。微細繊維状セルロースは原料パルプから製造されるものであり、乾燥すると繊維に皺が入り縮まるので、形成されるセルロースパウダーは、表現し難いが凹凸のある形状であり、例えば干からびた微細繊維状セルロースが凝集したような形状、金平糖の形状、1枚又は2枚以上の半紙等の用紙をくしゃくしゃにして丸めて形成したような形状となっている。また、セルロースパウダーは、白色、淡黄色、クリーム色、薄橙色又はこれらの色の混合色を呈している。特に白色又は淡黄色のセルロースパウダーであれば、ワセリンに混ぜても、目立たず好ましい。
微細繊維状セルロースの構成単位であるセルロースはヒドロキシ基(OH基)及び水素基(H基)を有するので、微細繊維状セルロースを有するセルロースパウダーもヒドロキシ基及び水素基を有する。ヒドロキシ基や水素基が他のヒドロキシ基や水素基と水素結合することで、微細繊維状セルロースが同セルロース内部で又は相互に水素結合して、セルロースパウダーの三次元ネットワーク構造が形成される。セルロースパウダーを水系媒体に混ぜると、加水分解等して水素結合がほどけ、セルロースの凝集が弱まってセルロースパウダーやほどけた微細繊維状セルロースが水系媒体に分散することになる。他方、水系媒体ではなく油系媒体にセルロースパウダーを混ぜた場合は次のようになると推測される。油系媒体が疎水性であるので、セルロースパウダーは、水系媒体下ほど、ほどけ易くはない。セルロースパウダーの形状が保たれたまま油系媒体内に分散する。この場合、セルロースパウダーは、沈降し難く、分散された状態を持続する。
本実施形態に係るセルロースパウダーは、微細繊維状セルロースを好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上有するものであり、上限は100質量%有するものであってよい。セルロースパウダーに占める微細繊維状セルロースの質量百分率が50質量%を下回ると、本発明のセルロースパウダーの所望の嵩密度、比表面積が得られなくなるおそれがある。
<平均粒子径>
本実施形態に係るセルロースパウダーは、好ましくは平均粒子径が0.1~1000μmの範囲、より好ましくは平均粒子径が0.1~700μmの範囲、さらに好ましくは平均粒子径が0.1~500μmの範囲となるものである。当該平均粒子径が上記範囲未満でも本発明の効果を発揮するが、取り扱い易さの点では上記範囲の下限以上の平均粒子径であることが望ましい。他方、当該平均粒子径が上記範囲を超えると、セルロースパウダーを充填させたり、分散媒に分散させたりしたときに、粒子間に形成される空隙が大きくなり、所望の濃度に調整しづらくなる。
セルロースパウダーは、粒子径の標準偏差が好ましくは1~400μm、より好ましくは1~300μm、特に好ましくは2~200μmである。
本形態のセルロースパウダーは、大小様々な粒子径を有することが特徴的である。具体的には、統計的に粒子径の分散係数が大きいものとなっている。なお、当該セルロースパウダーは、真球度に優れるものではなく、個々が凹凸を有し、多孔質形状であり、異なる形状をしている。
本形態のセルロースパウダーは、図5に見られるように多孔質形状となっている。多孔質形状を構成する個々の孔は、例えば、孔径が0.001~5μmである。セルロースパウダーが無機微粒子を担持する場合は、無機微粒子がこの孔にはまっていることもあるし、セルロースパウダーの表面に付着していることもある。したがって、無機微粒子は、当該孔の径の大小にかかわらず、セルロースパウダーに担持され得る。なお、無機微粒子に限らずワセリンや界面活性剤、添加剤もセルロースパウダーに担持され得る。
また、セルロースパウダーは、多孔質形状となっているので、外部からの入射光が孔によってさまざまな角度に反射する。したがって、当該セルロースパウダーを有する皮膚外用剤はテカリを抑制する効果がある。
さらに、図示していないが、本形態のセルロースパウダーは、例えば、乾燥させて製造することができるので、干からびて皺が寄った微細繊維状セルロースが複数絡まって多孔質形状の孔が形成されることもある。微細繊維状セルロースの干からび方は様々なので、形成されるセルロースパウダーは、単一の形状からなる粒子ではなく、様々な形状の粒子からなる。
セルロースパウダーの平均粒子径、メディアン径、累計10%径、及び累計90%は、ISO-13320(2009)に準拠した測定装置、具体的にはレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置(粒度分布)「LA-960V2」を用いて、セルロースパウダーに付着した水分を飛ばさずに乾式方法にて測定をした数値である。
<比表面積>
セルロースパウダーの比表面積は好ましくは0.1m2/g以上、より好ましくは1m2/g以上、さらに好ましくは10m2/g以上であり、同比表面積の上限は特に制限されないが1000m2/gであるとよい。同比表面積が0.1m2/gを下回ると、粒子表面の凹凸がなく、ベタツキやテカリの抑制の点で重要な多孔質上の粒子を得ることが困難となる。他方同比表面積が1000m2/gを上回るものは、粒子の軽量化の点、また再分散性の上では好ましいがその製造が非常に困難である。
セルロースパウダーの比表面積は、BET法により測定した。具体的には、測定器にカンタクローム・インスツルメンツ社製NOVA4200eを用い、窒素ガスによる吸着法により測定した。準拠する試験方法は、JISZ8830:2013である。
<水分率>
セルロースパウダーの水分率は好ましくは30%以下、より好ましくは20%、さらに好ましくは10%以下である。同水分率が30%を超えるセルロースパウダーは、多くの水分が含まれ、皮膚外用剤を長時間放置したときにセルロースパウダーの相とワセリンの相とに分離してしまうおそれがある。
<嵩密度>
本実施形態に係るセルロースパウダーは、好ましくは固め嵩密度が0.1~400mg/cm3、より好ましくは固め嵩密度が0.1~380mg/cm3、さらに好ましくは固め嵩密度が0.1~350mg/cm3の範囲となるものである。当該固め嵩密度が400mg/cm3を超えるセルロースパウダーは、繊維同士が強固に絡み合った凝集体となっており、分散性に乏しいものとなる。また、分散媒に分散させたとしても、一部自重により次第に沈降し始めることがあり分散性に優れるものとはいえない。当該固め嵩密度が0.1mg/cm3未満のセルロースパウダーは、空気中で粉体が崩壊しやすくハンドリング性に乏しい。
本実施形態に係るセルロースパウダーは、好ましくはゆるめ嵩密度が0.1~300mg/cm3、より好ましくはゆるめ嵩密度が0.1~280mg/cm3、さらに好ましくはゆるめ嵩密度が0.1~250mg/cm3の範囲となるものである。当該ゆるめ嵩密度は、前述したさ密度と同様に、300mg/cm3を超えるセルロースパウダーは、繊維同士が強固に絡み合った凝集体となっており
他方、当該ゆるめ高密度が0.1mg/cm3未満のセルロースパウダーは、空気中で粉体が崩壊しやすくハンドリング性に乏しい。
本実施形態に係るセルロースパウダーのゆるめ嵩密度と固め嵩密度、圧縮度の間には、次の関係式[数1]が成り立つ。
[数1]
(圧縮度(%))=((固め嵩密度)-(ゆるめ嵩密度))/(固め嵩密度)×100
固め嵩密度及びゆるめ嵩密度はCarrの流動性指数の算出に用いられる項目の一つであり、ASTM D6393-99 圧縮度測定方法に準拠して測定した。測定は、「多機能型粉体物性測定器マルチテスターMT-02」(株式会社セイシン企業製)である。
<圧縮度>
セルロースパウダーの圧縮度については、圧縮度が好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下、さらに好ましくは30%であるとよい。ゆるめ嵩密度の測定後に固め嵩密度を測定するために行う圧縮操作を行う過程では、セルロースパウダー間で形成された空隙が解消される(すなわち、セルロースパウダー間に形成される空隙の解消によって容器内でセルロースパウダーが相互に密に充填される)とともに、一部の粒子の崩壊が生じる場合がある。この点、本形態のセルロースパウダーは、圧縮操作過程では、空隙が解消されるのみであり、セルロースパウダー自体の密度の変化が小さく、粒子の崩壊が起こりにくい。本形態のセルロースパウダーが真球度に優れる球状ではなく、(表現をするのが難しいが)凹凸のある粒体、多孔質である粒体であるので、容器に投入して充填すると大小様々な形状の空隙が多数生じる。当該圧縮度が50%を超えるものだと、粒子間の空隙を埋める他、セルロースパウダーの崩壊が示唆されるため、粒子の軽量感が失われるおそれがある。なお、図7に示す、ホットドライによる乾燥方式によって製造されたセルロースパウダーだと、繊維同士が強固に凝集して形成された中実な粒子となっているため、圧縮度の測定における圧縮操作によって、セルロースパウダーが粒子間の空隙を埋めるのみであり、粒子の崩壊そのものが少ない。なお、セルロースパウダー間に形成される空隙とは、概念的には、単位格子に充填された原子間に形成される空隙をイメージすればわかりよい。他方、セルロースパウダーの圧縮度の下限は、特段制限されない(すなわち0%)が、上記の空隙が僅かに発生することを考慮すると例えば1%以上であってもよい。
本実施形態に係るセルロースパウダーが凍結乾燥処理によって製造されたセルロースパウダー(「フリーズドライパウダー」ともいう。)である場合には、平均粒子径が好ましくは1~1000μmの範囲、より好ましくは1~800μmの範囲、さらに好ましくは平均粒子径が1~500μmの範囲となるものである。フリーズドライパウダーのゆるめ嵩密度は、好ましくは0.01~100mg/cm3、より好ましくは0.01~50mg/cm3である。フリーズドライパウダーの比表面積は、好ましくは10~1000m2/g、より好ましくは20~1000m2/gである。
本実施形態に係るセルロースパウダーが加熱乾燥処理によって製造されたセルロースパウダー(「ヒートドライパウダー」ともいう。)である場合には、平均粒子径が好ましくは50~500μmの範囲、より好ましくは50~400μmの範囲、さらに好ましくは平均粒子径が50~300μmの範囲となるものである。ヒートドライパウダーのゆるめ嵩密度は、好ましくは50~1000mg/cm3、より好ましくは100~800mg/cm3である。ヒートドライパウダーの比表面積は、好ましくは0.1~5m2/g、より好ましくは0.2~5m2/gである。
本実施形態に係るセルロースパウダーが噴霧乾燥処理によって製造されたセルロースパウダー(「スプレードライパウダー」ともいう。)である場合には、平均粒子径が好ましくは0.1~30μmの範囲、より好ましくは0.1~25μmの範囲、さらに好ましくは平均粒子径が0.1~20μmの範囲となるものである。スプレードライパウダーのゆるめ嵩密度は、好ましくは50~1000mg/cm3、より好ましくは100~800mg/cm3である。ヒートドライパウダーの比表面積は、好ましくは0.5~10m2/g、より好ましくは1~10m2/gである。
(製造)
セルロースパウダーは、セルロースナノファイバー原料として凍結乾燥する手法や減圧乾燥する手法、加熱乾燥する手法(例えば、ホットドライによる乾燥方式)、噴霧乾燥する手法、その他本実施形態のセルロースパウダーの乾燥方法である噴霧式凍結・減圧乾燥による手法によって製造することができるが、特に噴霧式凍結・減圧乾燥による手法を用いると、多孔質のセルロースパウダーを製造することができ好ましい。多孔質であれば、セルロースパウダーに形成される多数の孔に別の物質を担持させる、又は大きな表面積を利用することができる。そうすることで、セルロースにはない性質をセルロースパウダーに付与することができる。
本発明に係るセルロースパウダーは、凍結乾燥処理で製造することができるが、例えば図1に示される噴霧式凍結造粒装置1であれば相対的に比重の小さい粒子を製造でき好ましい。噴霧式凍結造粒装置1は、凍結造粒槽8と、当該凍結造粒槽8の上部に原料Mを噴霧する噴霧機構部7と、当該凍結造粒槽8の下方に備わり凍結したセルロースパウダーを乾燥する乾燥部6とを備える。凍結造粒槽8に噴霧された原料Mは、凍結造粒槽8で瞬時に凍結され、凍結体Pとなる。凍結体Pは、乾燥部6に自然落下し貯留される。乾燥部6は、凍結造粒槽8と分離可能に接続され、凍結体Pが貯留された段階で凍結造粒槽8から分離され、密閉され凍結体Pを乾燥してセルロースパウダーを得ることができるものである。
原料Mとしては、微細繊維状セルロースのスラリーや分散液を例示できる。原料Mに用いられる微細繊維状セルロースとしては、1つの群からなる微細繊維状セルロースであってもよいが、2つの群からなる微細繊維状セルロースを組み合わせたものとしてもよい。2つの群からなる微細繊維状セルロースを組み合わせたものとする場合は、平均粒子径Rが10nm超~1000nm以下の微細繊維状セルロース群C1と、平均粒子径Rが1nm以上~10nm以下の微細繊維状セルロース群C2を1:99~99:1の混合比で混ぜ合わせたものとしてもよい。
噴霧機構部7は、原料Mが供給される原料流路と、圧縮ガスAが供給される圧縮ガス流路と、供給された原料Mと圧縮ガスAが混ざり合った混合流体を凍結造粒槽8内に噴霧するノズル5(二流体ノズルともいう。)を有するものである。ノズル5の形態としては、三流体式、四流体式、加圧式、超音波式、遠心噴霧式を例示できる。
原料流路は、基端が原料Mを貯留する原料タンクに接続され、原料流路に備わるポンプによって原料Mが原料タンクからノズル5に流れる機構となっている。圧縮ガス流路は、基端がコンプレッサー、ボンベ等の圧縮ガス供給装置に接続され、圧縮ガス供給装置を起動させることで、圧縮ガスがノズル5に流れ込む機構となっている。圧縮ガスとしては、空気、窒素、希ガスを例示できる。
原料Mには、微細繊維状セルロースのほか、添加剤、無機微粒子が含まれていてもよく、このほか、可塑剤が含まれていてもよい。可塑剤としては、フタル酸エステル、クエン酸エステル等を挙げることができる。
凍結造粒槽8は、3槽で構成され、具体的には上下方向を軸芯とし、軸芯を同じくして同心円状に配される、径の異なる3つの円筒を備えるものである。これら3つの円筒が内側から順に内槽壁2、中槽壁3、外槽壁4となり、内槽壁2で囲まれた内槽が原料Mを凍結する凍結槽12、内槽壁2と中槽壁3で囲まれた有底の中層が冷却媒体が充填された冷却媒体充填槽13、外槽壁4と中槽壁3で囲まれた有底の外槽が槽内の温度を一定に保持するための真空断熱槽14となっている。凍結槽12は、内槽壁2の下端が乾燥部6の上端に形成されるフランジ部4aと着脱可能に接続される形態とするとよい。
凍結槽12は、天面近傍に設けられたノズル5から噴霧された原料Mを凍結して凍結体Pを形成するものである。凍結槽12は、冷却媒体充填槽13から供給される冷却媒体によって温度が-10℃~-200℃になっているとよい。
冷却媒体充填槽13には、凍結槽12を冷却するための冷却媒体が充填される。冷却媒体としては、例えば、液体窒素、液体アルゴン、液体ヘリウム、ドライアイス等を用いることができる。
真空断熱槽14は、中槽壁2と外槽壁4とで囲まれ、中槽壁2の上端と外槽壁4の上端が閉じられ、中槽壁2の下端と外槽壁4の下端が閉じられ、外部から真空断熱槽14内に流体が流入しない構造となっており、真空状態に維持され、冷却媒体充填槽13に充填された冷却媒体と外気との熱伝達が生じにくいものとなっている。
冷却媒体充填槽13は、外部から冷却媒体充填槽内に延在する冷却媒体供給管15を有し、冷却媒体Nが冷却媒体充填槽13内に供給されるように構成され、及び冷却媒体充填槽13内の冷却媒体Nが気化した冷却媒体ガスを凍結槽12に導入する冷却媒体導入管16を有し、冷却媒体ガスが凍結槽12に導入されるように構成される。
凍結造粒槽8内で形成された凍結体Pは、当該凍結造粒槽8に対して着脱自在に設けられた乾燥部6に貯留される。乾燥部6に所定量の凍結体Pが貯留され後、凍結造粒槽8から乾燥部6を分離し、密閉後、凍結乾燥を行うことでセルロースパウダーを得ることができる。以下に、本実施形態に係る乾燥器100の構成について説明する。
乾燥器100は乾燥部6と真空引き機構を有する。乾燥部6は、上下方向を軸心とする円筒形状の壁とその壁に連続する底を有する形態とすることができる。円筒形状の壁には開閉可能な排気部(図示しない)を設けることができ、当該排気部から乾燥部6内のガスを排気ガスDとして排気することができる構成となっている。円筒形状の壁の上端縁は、フランジ部4aとなっており、凍結造粒槽8の下端縁と着脱可能に接続されている。凍結造粒槽8で生成した凍結体Pが乾燥部6に落下した後に、乾燥部6を凍結造粒槽8から取り外し当該フランジ部4aに上蓋を被せ密閉して凍結体Pを凍結乾燥する。
凍結体Pの乾燥処理は次の通りに行うことができる。乾燥部6には、真空引き用のガス配管21の基端を接続できるように構成され、ガス配管21に吸引されたガスは、ガス配管21の先端に接続される冷却トラップ22へ導かれて一部が濃縮され濃縮液体又は濃縮固体として分離され、残部ガスが、冷却トラップ22に接続されるガス配管23の他端に設けられた真空ポンプ24によって吸引される。乾燥部6を密閉した状態で真空ポンプ24が起動すると、乾燥部6内の気圧が低下するとともに、凍結体Pに含まれる昇華可能又は気化可能な物質(例えば、原料Mが水と微細繊維状セルロースからなる分散液である場合は、水)が昇華又は気化して真空ポンプ24に吸引され、残分がセルロースパウダーとなる。乾燥処理を行う過程では凍結体Pが相互に凝集しないように、及び個々の凍結体Pをムラなく乾燥させるために乾燥部6を揺動又は振動させるとよい。乾燥部6の振動や揺動は、手動で行ってもよいし、振動機構や揺動機構を設けてすることとしてもよい。振動させる場合は、例えば略円形状に形成されるフランジ部における直径の両端部分(図1の符号4aと4aの部分)を把持して左右に振る手法とすることができ、揺動させる場合は、例えば当該直径を回転軸として右回りと左回りを交互に繰り返して回動する手法とすることができる。右回り又は左回りへの枢動角度は特に限定されないが30°~100°とすると、乾燥部6内の凍結体Pが揺さぶられるのでよい。乾燥処理では、揺動又は振動させることは必須ではなく、凍結体Pが静止された状態で真空乾燥してもよい。一概には言えないが、乾燥時に揺動又は振動した方が、生成されるセルロースパウダーの嵩密度が相対的に高くなる場合がある。
他の実施形態の乾燥器200を図8,9を参照しつつ説明する。上記に説明した図1の乾燥器100との違いは、乾燥部6を揺動させるための軸芯30を備えている点である。軸心30に揺動機構を備えることによって、乾燥部6を、軸心30を中心に例えば、図9の紙面に向かって右回り又は左回りに100°回転させることができる。
上記製造方法によって製造されたセルロースパウダー11,12を図2~図5に示した。図2及び図3に示したセルロースパウダー11は、未変性微細繊維状セルロース(エレックス(登録商標)-S)2質量%水分散液を原料として噴霧式凍結造粒装置1を用いて製造したものである。セルロースパウダー11には多数の孔11aが確認され、セルロースパウダー11が多孔質構造であることが分かる。図4及び図5に示したセルロースパウダー11は、変性微細繊維状セルロース(ELLEX(登録商標)-スター)2質量%水分散液を原料として噴霧式凍結造粒装置1を用いて製造したものである。セルロースパウダー12には多数の孔12aが確認された。乾燥処理は真空乾燥機(東京理化器械株式会社製「EYELA FDU-2110」)に入れて静置したまま真空乾燥する処理とした。なお、凍結造粒槽8としてはプリス社「凍結造粒チャンバーCS30」を例示でき、乾燥器200としてはプリス社製、プリス社バレル凍結乾燥ユニット「TFD-10」を例示できる。
セルロースパウダーは前述の凍結乾燥方式によって製造することもできるが、その他にも加熱乾燥方式や噴霧乾燥方式によって製造することができる。加熱乾燥方式の中でもドラムドライ方式によるセルロースパウダーの製造方法によれば、相対的に高濃度の、又は流動性に乏しい微細繊維状セルロースであっても、凝集しにくく、分散が容易な乾燥体を得ることができる。ドラムドライ方式によるセルロースパウダーの製造は一例としては次のように行う。
微細繊維状セルロースは、例えばスラリー(水分散液)状態で乾燥処理を行うドラムドライヤーに供給することができるが、この場合の微細繊維状セルロースの含有量(絶乾質量%)は、1質量%以上、好ましくは1.5質量%、より好ましくは2.0質量%である。また、当該含有量は、10質量%以下、好ましくは7質量%、より好ましく5質量%である。当該含有量が10質量%を超えると、スラリーの粘度が高すぎてハンドリング性に欠ける。他方、当該含有量が1質量%未満だと、水分を除去するのに多くのエネルギーと時間を消費し、経済的ではない。
ドラムドライ方式による乾燥処理で用いるドラムドライヤーは、公知のものであってよい。例えば、ジョンソンボイラー社製品の「ジョンミルダーJM-T型」を用いることができる。ドラムドライヤーとしては、内転式ドラムドライヤーを好適に使用できる。内転式ドラムドライヤーであれば、穏やかな乾燥処理がなされ、比表面積が相対的に小さい乾燥体となる。乾燥処理は、常圧下で行うことができる。
ドラムドライヤーの運転条件については、ドラム内面の表面温度が80~200℃、好ましくは90~190℃である。当該表面温度であれば、強固な凝集力のある乾燥体を得ることができる。当該表面温度が200℃を超えると、微細繊維状セルロースの繊維の一部が熱変性を起こすおそれがある。他方、当該表面温度が80℃未満だと、水分の除去に時間を多く費やしてしまうだけでなく、水分が非常に高い粒子となる。また、ドラムドライヤーの回転速度は、ドラムの内径やスラリーの投入量にもよるが、例えば1rpm以上2rpm以下とすることができる。ドラムドライヤーで乾燥させる時間は、スラリーの投入量にもよるが1秒~60秒あれば、十分乾燥し、それを超える時間乾燥させても乾燥体の水分量はそれ以上低くならない。
噴霧乾燥処理に用いる装置としては、スプレードライ装置(プリス社製「TR160」)を例示することができる。スプレードライパウダーは、微細繊維状セルロースのスラリーをスプレードライ装置に供給して得ることができる。当該装置は二流体ノズル方式で、90型ノズルを2本使用した。噴霧乾燥の条件は、例えば微細繊維状セルロースのスラリー(例えば、微細繊維状セルロースの含有量の供給量0.1~3.0%)が20kg/h、乾燥空気の入口温度が200℃、出口温度が100℃、噴霧空気圧が0.6MPaとすることができるが、この限りではない。
(ワセリン)
ワセリンとしては、黄色ワセリン、白色ワセリン、プロペト、サンホワイト、バーム(例えば保湿バーム、クレンジングバーム)、クリーム特にリップクリームを例示でき、好ましくは白色ワセリンであるが、これらに限定されない。
ワセリンは、融点が36~60℃、好ましくは40~55℃であるとよい。融点が36℃未満だと常温(例えば、15~30℃)の保存時に溶け出すおそれがあり、60℃を超過すると塗布時に硬さが残り伸びにくいおそれがある。
(皮膚外用剤)
本形態の皮膚外用剤においてセルロースパウダーの含有量は、皮膚外用剤のB型粘度が所定の範囲である限り、特に限定されないが、セルロースパウダーが過剰であったり、不足したりすると肌に塗布する際に違和感や強いベタツキを感じるおそれがある。そこで、皮膚外用剤にセルロースパウダーが好ましくは0.1~10質量%、より好ましくは0.2~9質量%、さらに好ましくは0.3~8質量%含まれているとよい。
皮膚外用剤のB型粘度(測定条件は回転数3rpm、35℃)は、好ましくは50000~200000mPa・s、より好ましくは555000~190000mPa・s、さらに好ましくは60000~18000mPa・sである。皮膚外用剤のB型粘度が200000mPa・sを超過すると、本形態の皮膚外用剤を皮膚に塗布して伸ばすのが困難になる。他方、皮膚外用剤のB型粘度が50000mPa・s未満だと、ワセリンとセルロースパウダーとが相分離し易くなるし、皮膚外用剤を皮膚に塗布する際、異物感を覚えることがある。
本発明の皮膚外用剤は、親水的なセルロースパウダーが疎水的なワセリン中に原則的には界面活性剤を加えることなく分散された状態を維持できるという特徴がある。これは、本形態のセルロースパウダー特有の相対的に低い嵩密度と大きな平均粒子径に基づくものと推測される。セルロースパウダーの水分率が上記の範囲であれば、油相と水相への相分離も起こりにくいものとなる。
本形態の皮膚外用剤は、固化する温度が好ましくは35℃以下、より好ましくは34℃以下であるとよい。皮膚外用剤の固化する温度が、35℃以上だと、外気温度(又は室内温度)によっては、皮膚外用剤が液化してしまい使用しづらくなるおそれがある。また、外気温度(又は室内温度)によって容易に固化したり液化したりすると、保存状体にもよるが皮膚外用剤中におけるセルロースパウダーの分布が偏在してしまうことにもなる。皮膚外用剤の固化する温度は、ワセリンや後述する界面活性剤、添加剤の配合割合により調節することができる。
皮膚外用剤は、ワセリンとセルロースパウダーが含まれ、その他にも機能性を付与するため、界面活性剤(乳化剤)や添加剤等が含まれていてもよい。皮膚外用剤に含まれるワセリンの百分率は、好ましくは50~99質量%、より好ましくは60~95質量%である。当該百分率が99質量%を超えると、相対的にセルロースパウダーの含有率が低くなるので、皮膚外用剤のテカリ抑制効果が乏しくなる。他方、当該百分率が50質量%未満だと粘度が低くなりすぎることで肌への被膜感の低い感触になるおそれがある。
(界面活性剤)
本形態の皮膚外用剤は、セルロースパウダーがワセリンに良好に分散しているので原則的には界面活性剤が含まれていなくてもよい。しかしながら、長期的に放置すると、セルロースパウダーが偏ってくる場合があるので、界面活性剤を皮膚外用剤の粘度を損なわない範囲で加え、乳化させることができる。乳化させる場合は、公知の分散機(ホモジナイザー等)で分散させて乳化することができる。皮膚外用剤は、界面活性剤が含まれていると、セルロースパウダーとワセリンとの電気的反発が軽減されるものと考えられ、結果的には長期間セルロースパウダーがワセリンに分散した状態が持続する。皮膚外用剤に占める界面活性剤の百分率は、0.1~5質量%、好ましくは0.2~4質量%とするとよい。
界面活性剤としては、例えば、非イオン性界面活性剤、陰イオン(アニオン)性界面活性剤、陽イオン(カチオン)性界面活性剤、両性界面活性剤、リン脂質等を使用することができ、特に、非イオン性界面活性剤のエステル型又はエステル・エーテル型を使用するのが好ましく、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン、脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びソルビトールの脂肪酸エステル、並びにこれらのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリソルベート20、ポリソルベート60、ポリソルベート80、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等を挙げることができる。
界面活性剤以外の通常化粧品に使用される材料ついても、粘度を損なわない限りにおいて、皮膚外用剤に加えることができる。
(試験例、参考例の調製)
<試験例1,2>
実施例を次に示す。試験例1,2は次の通りに製造した。微細繊維状セルロース(大王製紙株式会社製製品「ELLEX(登録商標)-S」)を水に濃度2質量%になるように分散させた分散液を原料として噴霧式凍結造粒装置に供給してセルロースパウダーAを得た。当該微細繊維状セルロースの平均繊維径は50nmである。噴霧式凍結造粒装置に原料を噴霧して凍結処理をして中間体である凍結体を得て、この凍結体を真空乾燥させてセルロースパウダーAを得るに当たり、微細繊維状セルロースをプリス社「凍結造粒チャンバーCS30」を使用して凍結処理し、凍結体を得た後、凍結体が完全に乾燥しきるまでの間、プリス社製、プリス社バレル凍結乾燥ユニット「TFD-10」を使用し、凍結体を揺動しながら乾燥した。
液化した90℃の白色ワセリン(健栄製薬株式会社 日本薬局方)を100mlの容器に入れ、これにセルロースパウダーAを入れて撹拌機(IKA-T25)で8000rpm、3分間撹拌して混ぜ合わせ、その後冷蔵庫で5℃に冷却して試験例1及び試験例2を得た。
<試験例3>
試験例3は、微細繊維状セルロースを加熱乾燥処理してセルロースパウダーとしたものを用いたものであり、次の通りに製造した。濃度2質量%の微細繊維状セルロース(大王製紙株式会社製製品「ELLEX(登録商標)-S」)水分散液をダブルドラムドライヤー(ジョンソンボイラー社の「ジョンミルダーJM-T型」)にて、ドラム回転数3rpm、ドラム表面温度135℃で乾燥させて乾燥体を得て、当該乾燥体に対して粉砕加工を行い、セルロースパウダーBを得た。セルロースパウダーの平均粒子径は238.8μmであった。
液化した90℃の白色ワセリンを100mlの容器に入れ、これにセルロースパウダーBを入れて撹拌機(IKA-T25)で8000rpm、3分間撹拌して混ぜ合わせ、その後冷蔵庫で5℃に冷却して試験例3を得た。
<試験例4>
試験例4は次の通りに製造した。濃度2質量%の微細繊維状セルロース(大王製紙株式会社製製品「ELLEX(登録商標)-S」)水分散液を噴霧式乾燥機(プリス社「TR-160」)を用いて噴霧乾燥させて、セルロースパウダーCを得た。セルロースパウダーCの平均粒子径は10.1μmであった。
液化した90℃の白色ワセリン(健栄製薬株式会社 日本薬局方)を100mlの容器に入れ、これにセルロースパウダーCを入れて撹拌機(IKA-T25)で8000rpm、3分間撹拌して混ぜ合わせ、その後冷蔵庫で5℃に冷却して試験例4を得た。
各セルロースパウダーについて物性、圧縮度、ゆるめ嵩密度、固め嵩密度、比表面積、水分率、平均粒子径、メディアン径、累積10%径、累積90%径を測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2023149514000002
なお、各セルロースパウダーは、同じ微細繊維状セルロースを原料に製造しているが、嵩密度、比表面積、平均粒子径について異なる物性となった。
<参考例1>
参考例として、セルロースパウダーAを加えていない白色ワセリンを用意し、参考例1とした。
(試験1:B型粘度測定)
前述の試験例及び参考例各々について、B型粘度を測定した。セルロースパウダーと白色ワセリンの混合割合、及びB型粘度の測定結果を表2に示した。B型粘度の測定条件は回転数3rpm、35℃とした。
Figure 2023149514000003
ここで、B型粘度は、JIS-Z8803(2011)の「液体の粘度測定方法」に準拠して測定した。B型粘度は液体を撹拌したときの抵抗トルクであり、高いほど撹拌に必要なエネルギーが多くなることを意味する。
(試験2:官能試験)
調製した試験例及び参考例を用いて官能試験を行った。官能試験の内容は次に示すとおりである。被験者は、試験例及び参考例を自身の肌に塗布し、その時の各項目について評価した。具体的には異物感、ベタツキ、テカリについては1,2又は3点のいずれかで評価した。使用感は、試験例1~4について1位~4位の順位を付けることで評価した。被験者は、男性13名、女性31名であった。
評価は次の通りに行い、項目ごとに平均値を算出した。
異物感については、参考例1と差がない場合を3点、やや気になる場合を2点、痛い・気になるを1点として評価してもらった。
ベタツキについては、参考例1よりべたつかない場合を3点、参考例と変わらない場合を2点、参考例よりもべたつく・悪い場合を1点として評価してもらった。
テカリについては、参考例1よりもテカらない場合を3点、参考例と変わらない場合を2点、参考例よりもテカる・悪い場合を1点として評価してもらった。
使用感については、試験例1~4を1位~4位(1位が最も使用感に優れ、4位が最も使用感に劣るとして)の順に並べて評価してもらった。1位が1点、2位が2点、3位が3点、4位が4点である。
評価結果を表3に示す。表3に示す点数は、被験者全員の評価を平均したものである平均点である。
Figure 2023149514000004
ベタツキについては、試験例1~4が参考例1に対して、同等である又は改善したと感じられる結果となった。テカリについては、試験例1~4が参考例1に対して、同等である又は改善したと感じられる結果となった。
(試験3:皮膚塗布試験)
試験例及び参考例について皮膚塗布試験を行った。皮膚塗布試験は、人工皮膚(ビューラックス社製品「バイオスキンプレートH077-002 296mm×213mm×5mm」を縦10cm、横5cmにカットしたもの)に試験例1~4及び参考例1のいずれかを1gとり、同じ面積になるようにムラなく塗布し、5分後に観察した。結果を図10に示す。
試験例1が最もテカリが抑制されていることを確認できた。
(その他)
上記明細書中に示すJISやTAPPIその他の試験、測定方法は特段断りがない場合は、室温、特に25℃、大気圧中、特に1atmで行っている。
本発明は、皮膚外用剤に利用できる。
11 セルロースパウダー
11a セルロースパウダーの孔
12 セルロースパウダー
12a セルロースパウダーの孔

Claims (10)

  1. ワセリンとセルロースパウダーを含み、
    前記セルロースパウダーは、平均繊維径1~1000nmの微細繊維状セルロースが凝集されてなり、平均粒子径が1~500μmであり、ゆるめ嵩密度が0.1~300mg/cm3となるものであり、
    B型粘度が35℃、回転数3rpmの測定条件で50000~200000mPa・sである、
    ことを特徴とする皮膚外用剤。
  2. 固化する温度が36~60℃である、
    請求項1記載の皮膚外用剤。
  3. 前記ワセリンが白色ワセリンである、
    請求項1記載の皮膚外用剤。
  4. 前記セルロースパウダーが0.1~10質量%含まれる、
    請求項1記載の皮膚外用剤。
  5. 前記セルロースパウダーの水分率が0.1~30%である、
    請求項1記載の皮膚外用剤。
  6. 前記セルロースパウダーは、比表面積が0.1~1000m2/gとなるものである、
    請求項1記載の皮膚外用剤。
  7. 前記セルロースパウダーは、無機微粒子が担持されたものである、
    請求項1記載の皮膚外用剤。
  8. 前記セルロースパウダーが白色又は淡黄色である、
    請求項1記載の皮膚外用剤。
  9. 添加剤が含まれ、
    前記添加剤が保水性高分子又は多価アルコールである、
    請求項1記載の皮膚外用剤。
  10. 前記セルロースパウダーが多孔質である、
    請求項1記載の皮膚外用剤。
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