JP2023146250A - 時計用部品、時計、および、時計用部品の製造方法 - Google Patents

時計用部品、時計、および、時計用部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2023146250000001
【課題】色相を変化させることができる時計用部品、時計、および、時計用部品の製造方法を提供すること。
【解決手段】時計用部品は、基材と、基材の少なくとも一部を覆う多層膜と、を備え、基材における多層膜と対向する表面には、複数の凹部が形成され、基材を厚さ方向に切断した断面視で、複数の前記凹部は、第1辺と、第1辺に対して傾けられ、第1辺と当接する第2辺とにより規定されることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、時計用部品、時計、および、時計用部品の製造方法に関する。
特許文献1には、金属光沢部である基板上に、色調を調整する調色膜を積層した時計用部品が開示されている。
特許文献1の時計用部品では、金属光沢部および調色膜により外観の色調を調整することで、貴金属を主材料として用いなくても、審美性を優れたものにできるようにしている。
特開2018-124269号公報
特許文献1では、貴金属のような審美性を持たせることはできるものの、単色の加飾を施すことしかできないことから、色相を変化させることができないといった問題があった。
本開示の時計用部品は、基材と、前記基材の少なくとも一部を覆う多層膜と、を備え、前記基材における前記多層膜と対向する表面には、複数の凹部が形成され、前記基材を厚さ方向に切断した断面視で、複数の前記凹部は、第1辺と、前記第1辺に対して傾けられ、端部で前記第1辺と当接する第2辺とにより規定されることを特徴とする。
本開示の時計は、前記時計用部品を用いて構成される時計であって、ダイヤルリング、ガラス縁、ムーブメント、文字板、針、略字、および、回転錘のいずれか一つが、前記時計用部品を用いて構成されることを特徴とする。
本開示の時計用部品の製造方法は、基材と、前記基材の少なくとも一部を覆う多層膜と、を備える時計用部品の製造方法であって、前記基材の表面に複数の凹部を形成する工程と、複数の前記凹部が形成された前記基材の表面の少なくとも一部に、前記多層膜を積層させる工程と、を備え、前記基材を厚さ方向に切断した断面視で、複数の前記凹部は、第1辺と、前記第1辺に対して傾けられ、端部で前記第1辺と当接する第2辺とにより規定されることを特徴とする。
本開示の時計は、前記時計用部品の製造方法にて製造された時計用部品を用いて構成されることを特徴とする。
第1実施形態の時計を示す正面図。 第1実施形態の文字板の概略を示す正面図。 第1実施形態の文字板の第1領域の要部を示す断面図。 第1実施形態の文字板の第1領域の要部を示す拡大断面図。 第1実施形態の文字板の第1領域の要部を示す斜視図。 第1実施形態の文字板の第1領域の要部を示す断面図。 第1実施形態の文字板の第2領域の要部を示す拡大断面図。 第1実施形態の文字板の第2領域の要部を示す拡大斜視図。 第1実施形態の文字板の第3領域の要部を示す拡大斜視図。 基材の厚さ方向の斜辺の長さVと基材の厚さ方向と直交する方向の斜辺の長さHとの比と、色相角との関係を示す図。 第2実施形態の第1領域の要部を示す断面図。 第2実施形態の文字板の第1領域の要部を示す拡大断面図。 変形例の第1領域の要部を示す斜視図。 他の変形例の第1領域の要部を示す斜視図。
[第1実施形態]
以下、本開示の実施形態の時計1を図面に基づいて説明する。
図1は、時計1を示す正面図である。本実施形態では、時計1は、ユーザーの手首に装着される腕時計として構成される。
図1に示すように、時計1は、金属製のケース10を備える。そして、ケース10の内部には、円板状の文字板2と、秒針3、分針4、時針5と、りゅうず6と、Aボタン7と、Bボタン8とを備える。また、ケース10には、バンド9が取り付けられている。
また、ケース10は、ケース本体11と、かん12とを備える。ケース本体11は、前述した文字板2、秒針3、分針4、時針5等を内部に収納する。かん12は、ケース本体11の6時方向および12時方向にそれぞれ設けられている。そして、それぞれのかん12には、図示略のバネ棒等にて、バンド9が取り付けられている。
なお、文字板2は、本開示の時計用部品の一例である。
[文字板2]
図2は、文字板2の概略を示す正面図である。
図2に示すように、本実施形態では、文字板2は、視認される色が異なる第1領域21、第2領域22、および、第3領域23を備えている。
[第1領域]
図3は、第1領域21の要部を示す断面図であり、図4は、第1領域21の要部を示す拡大断面図であり、図5は、第1領域21の要部を示す拡大斜視図である。なお、図3、図4は、文字板2における基材30を厚さ方向に切断した断面図である。
図3~図5に示すように、文字板2の第1領域21は、基材30と、多層膜31とを備えて構成される。本実施形態では、基材30は、全体にわたって多層膜31に覆われている。すなわち、多層膜31は、基材30の表面301全体を覆うように積層されている。
なお、第1領域21は、上記構成に限られるものではなく、例えば、基材30の表面301の一部を覆うように多層膜31が積層されていてもよい。
[基材]
基材30の材質は、鉄、真鍮、アルミニウム等の金属や、樹脂や、または、ガラス等から構成される。なお、基材30を樹脂により構成する場合、当該樹脂は、光を透過させない非透光性樹脂であってもよく、あるいは、光を透過させる透光性樹脂であってもよい。
そして、本実施形態では、第1領域21における基材30の表面301には、複数の第1凹部32が形成されている。
[第1凹部]
第1凹部32は、基材30を厚さ方向に切断した断面視で、第1直線辺L1と、第1直線辺L1に対して傾けられ、端部で第1直線辺L1と当接する第1斜辺D1とにより規定されている。そして、第1直線辺L1は、基材30の厚さ方向に延びる対称軸A1に対して、第1斜辺D1と線対称となるように傾けられている。より具体的には、本実施形態では、図5に示すように、第1凹部32は、表面301に円錐状の突起物が複数形成されるように形成されている。
また、基材30の厚さ方向と直交する方向に対する第1斜辺D1の角度はθ1とされている。
なお、第1直線辺L1は、本開示の第1辺の一例であり、第1斜辺D1は、本開示の第2辺の一例である。
そして、本実施形態では、第1凹部32は、基材30の厚さ方向に対する第1斜辺D1の長さV1と、基材30の厚さ方向と直交する方向に対する第1斜辺D1の長さH1との比が、1:6よりも大きくなるように形成されている。すなわち、H1に対するV1の比が1/6よりも大きくなるように第1凹部32が形成されている。
換言すると、基材30の厚さ方向に対する第1斜辺D1の長さV1を1とした場合に、基材30の厚さ方向と直交する方向に対する第1斜辺D1の長さH1が6よりも小さくなるように、すなわち、H1がV1の6倍よりも小さくなるように第1凹部32が形成されている。
[多層膜]
多層膜31は、色吸収膜311と色調整膜312とを備えて構成され、基材30の表面301側に積層される。
色吸収膜311は、基材30の表面301側に積層され、金属を用いて形成される。なお色吸収膜311を構成する金属としては、Ag、Pt、Au、Cu、Al、Cr、Sn、Fe、Ti等や、これらの合金等が好ましい。
また、本実施形態では、色吸収膜311は、入射した光を透過可能な程度の厚さの薄膜にて構成される。これにより、文字板2として高級感のある外観を得ることができる。
色吸収膜311の形成方法としては、特に限定されないが、イオンアシスト蒸着、イオンプレーティング蒸着、真空蒸着、スパッタリング法等が挙げられる。
色調整膜312は、基材30の表面301側に積層される。本実施形態では、基材30の表面301に、色吸収膜311と色調整膜312とがこの順に積層される。つまり、基材30の表面301と色調整膜312との間に色吸収膜311が配置される。色調整膜312は、光学干渉により色調を調整する。
本実施形態では、色調整膜312は、無機膜を含む多層膜で構成される。すなわち、色調整膜312は、複数の無機物層3121を備える積層体として構成される。
無機物層3121は、無機材料の酸化物やフッ化物で構成されたものであることが好ましく、Ta、SiO、TiO、Al、ZrO、Nb、HfO、NaAl14、NaAlF、AlF、MgF、CaF、BaF、YF、LaF、CeF、および、NdFの少なくとも1種を含む材料から構成されることが好ましい。また、複数の無機物層3121として、上記した群から選択される互いに異なる材料で構成された層として構成されることがより好ましい。これにより、文字板2として表現できる色調の範囲をより広くできる。さらに、これらの無機物は化学的安定性が高いので、文字板2としての外観の安定性や耐久性を高くすることができる。
なお、多層膜31は、上記構成に限られるものではなく、色調整膜312が基材30の表面301側に積層され、当該色調整膜312に色吸収膜311が積層されていてもよく、色吸収膜311と色調整膜312との順は任意に設定することができる。さらに、色調整膜312が金属薄膜を有するように構成されていてもよい。
各無機物層3121の形成方法としては、特に限定されないが、イオンアシスト蒸着、イオンプレーティング蒸着、真空蒸着、スパッタリング法等が挙げられる。
また、無機物層3121は、2層以上であることが好ましく、3層以上であることがより好ましい。
[第2領域22]
図6は、第2領域22の要部を示す断面図であり、図7は、第2領域22の要部を示す拡大断面図であり、図8は、第2領域22の要部を示す拡大斜視図である。なお、図6、図7は、文字板2における基材30を厚さ方向に切断した断面図である。
図6~図8に示すように、文字板2の第2領域22は、前述した基材30および多層膜31を備えて構成される。
そして、本実施形態では、第2領域22における基材30の表面301には、複数の第2凹部33が形成されている。
[第2凹部]
第2凹部33は、基材30を厚さ方向に切断した断面視で、第2直線辺L2と、第2直線辺L2に対して傾けられ、端部で第2直線辺L2と当接する第2斜辺D2とにより規定されている。そして、前述した第1凹部32と同様に、第2直線辺L2は、基材30の厚さ方向に延びる対称軸A1に対して、第2斜辺D2と線対称となるように傾けられている。より具体的には、本実施形態では、第2凹部33は、図8に示すように、表面301に円錐状の突起物が複数形成されるように形成されている。
また、基材30の厚さ方向と直交する方向に対する第2斜辺D2角度はθ2とされている。
なお、第2直線辺L2は、本開示の第1辺の一例であり、第2斜辺D2は、本開示の第2辺の一例である。
また、前述した第1凹部32と同様に、第2凹部33は、基材30の厚さ方向に対する第2斜辺D2の長さV2と、基材30の厚さ方向と直交する方向に対する第2斜辺D2の長さH2との比が、1:6よりも大きくなるように形成されている。すなわち、H2に対するV2の比が1/6よりも大きくなるように第2凹部33が形成されている。
換言すると、基材30の厚さ方向に対する第2斜辺D2の長さV2を1とした場合に、基材30の厚さ方向と直交する方向に対する第2斜辺D2の長さH2が6よりも小さくなるように、すなわち、H2がV2の6倍よりも小さくなるように第2凹部33が形成されている。
ここで、本実施形態では、第1凹部32における第1斜辺D1の角度θ1は、第2凹部33における第2斜辺D2の角度θ2よりも大きくなるように、第1凹部32および第2凹部33が形成されている。
すなわち、第1凹部32におけるH1に対するV1の比が、第2凹部33におけるH2に対するV2の比よりも大きくなるように、第1凹部32および第2凹部33が形成されている。
例示すると、第1凹部32におけるV1とH1との比が1:3であり、第2凹部33におけるV2とH2との比が1:4であるように、第1凹部32および第2凹部33が形成されている。
[第3領域23]
図9は、第3領域23の要部を示す拡大斜視図である。
図9に示すように、第3領域23における基材30の表面にも、円錐状の突起物が複数形成されて、第3凹部34が形成されている。なお、凹部32,33,34の深さは特に限定されないが、例えば、凹部32,33,34の深さは数十μm程度である。
そして、本実施形態では、文字板2における第1領域21、第2領域22、および、第3領域以外の領域は、基材30の表面301は平滑とされている。
なお、本実施形態において、文字板2における基材30の表面301が平滑であるとは、表面301が完全に平滑な状態であることに限られず、例えば、表面301に5μm程度の凹凸や10μm程度の凹凸がある状態を含み、前述した凹部32,33,34が形成されていない状態を示す。
[文字板の製造方法]
次に、文字板2の製造方法について説明する。
先ず、文字板2の第1領域21における基材30の表面301に、前述した第1凹部32を複数形成させる。例えば、基材30の表面301を、切削加工、レーザー加工、化学除去加工、研磨加工、鍛造・鋳造加工等の加工を用いて第1凹部32を形成する。この際、基材30の厚さ方向に対する第1斜辺D1の長さV1と、基材30の厚さ方向と直交する方向に対する第1斜辺D1の長さH1との比が、1:6よりも大きくなるように第1凹部32を形成することで、表面301に複数の円錐状の突起物を形成する。
次に、文字板2の第2領域22における基材30の表面301に、前述した第2凹部33を複数形成させる。例えば、基材30の表面301を、切削加工、レーザー加工、化学除去加工、研磨加工、鍛造・鋳造加工等の加工を用いて第1凹部32を形成する。この際、基材30の厚さ方向に対する第2斜辺D2の長さV2と、基材30の厚さ方向と直交する方向に対する第2斜辺D2の長さH2との比が、1:6よりも大きくなるように第2凹部33を形成することで、表面301に複数の円錐状の突起物を形成する。そして、上記と同様に、文字板2の第3領域23における基材30の表面301に、第3凹部34を複数形成させる。
なお、第1凹部32、第2凹部33、第3凹部34を形成するための加工方法については問わない。
ここで、本実施形態では、前述したように、第1凹部32における第1斜辺D1の角度θ1が、第2凹部33における第2斜辺D2の角度θ2よりも大きくなるように、第1凹部32および第2凹部33を形成する。換言すると、第1凹部32におけるH1に対するV1の比が、第2凹部33におけるH2に対するV2の比よりも大きくなるように、第1凹部32および第2凹部33が形成する。
そして、第1領域21、第2領域22、および、第3領域23における基材30の表面301に、多層膜31を積層させる。具体的には、基材30の表面301に、イオンアシスト蒸着、イオンプレーティング蒸着、真空蒸着、スパッタリング法等により色吸収膜311を形成する。その後、イオンアシスト蒸着、イオンプレーティング蒸着、真空蒸着、スパッタリング法等により複数の無機物層3121から構成される色調整膜312を積層させる。これにより、文字板2を製造することができる。
さらに、このような製造方法で製造された文字板2を時計1に用いることにより、時計1を製造することができる。
そして、本実施形態では、凹部32,33,34を、切削加工、レーザー加工、化学除去加工、研磨加工、鍛造・鋳造加工等の加工を用いて形成することで、凹部32,33,34における斜辺D1,D2の傾きを任意に変化させることができる。
図10は、基材の厚さ方向の斜辺の長さVと基材の厚さ方向と直交する方向の斜辺の長さHとの比と、色相角差との関係を示す図である。図10では、鉄、真鍮、アルミニウム等の金属等を用いて形成される基材に対して、基材の厚さ方向の斜辺の長さVと基材の厚さ方向と直交する方向の斜辺の長さHとの比が1:1~1:10となるように凹部を形成し、基材の表面に多層膜を積層させて色相角を測定した。そして、前述した凹部が形成されている箇所の色相角と、凹部が形成されていない箇所の色相角との差を色相角差Δhとして示している。なお、本開示において、色相角とは、色相角とは、CIE(Commission Internationale d'Eclairage;国際照明委員会)で規定されるLab表示系におけるa*値およびb*値より求められる値である。
図10に示すように、基材の厚さ方向と直交する方向の斜辺の長さHに対する基材の厚さ方向の斜辺の長さVの長さの比が大きくなるのに従って、凹部が形成されていない箇所との色相角の差Δhが大きくなることが示唆された。これは、斜辺に積層された多層膜により干渉される光の色調が、斜辺の傾きに従って変化したことによるものと推察される。
これにより、本実施形態において、斜辺D1,D2の傾きを変化させることによって文字板2の色相を変化させることができることが示唆された。
特に、基材の厚さ方向の斜辺の長さVと基材の厚さ方向と直交する方向の斜辺の長さHとの比が1:6よりも大きい場合、すなわち、Hに対するVの長さが1/6よりも大きい場合、凹部が形成されていない箇所との色相角の差Δhが大きくなることが示唆された。
これにより、本実施形態において、V1,V2とH1,H2との比を1:6よりも大きくすることで、凹部32,33,34が形成される箇所の色相角と凹部32,33が形成されない箇所の色相角との差を大きくすることができ、凹部32,33が形成される箇所と凹部が形成されない箇所との色相の変化を大きくすることができることが示唆された。
また、図10に示すように、基材の厚さ方向と直交する方向の斜辺の長さHに対する基材の厚さ方向の斜辺の長さVの長さの比が大きくなるのに従って色相角が大きくなることが示唆された。
前述したように、本実施形態では、第1凹部32におけるH1に対するV1の比が、第2凹部33におけるH2に対するV2の比よりも大きくなるように、第1凹部32および第2凹部33が形成されている。すなわち、すなわち、第1凹部32における第1斜辺D1の角度θ1が、第2凹部33における第2斜辺D2の角度θ2よりも大きくなるように第1凹部32および第2凹部33が形成されている。そのため、第1領域21の色相角を第2領域22の色相角よりも大きくすることができる。すなわち、第1領域21と第2領域22とで色相を変化させることができ、文字板2の中に複数の色相を施すことができる。
[第1実施形態の作用効果]
このような本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態では、基材30における多層膜31と対向する表面301には、複数の凹部32,33が形成されている。そして、基材30を厚さ方向に切断した断面視で、複数の凹部32,33は、直線辺L1,L2と、直線辺L1,L2に対して傾けられ、端部で直線辺L1,L2と当接する斜辺D1,D2とにより規定される。これにより、斜辺D1,D2に積層された多層膜31により干渉される光の色調は斜辺D1,D2の傾きによって変化するので、斜辺D1,D2の傾きを変化させることによって文字板2の色相を変化させることができる。
本実施形態では、基材30の厚さ方向と直交する方向に対する第1凹部32の第1斜辺D1の傾きの角度θ1が第2凹部33の第2斜辺D2の傾きの角度θ2よりも大きいので、第1領域21と第2領域22とで色相を変化させることができる。そのため、文字板2の中に複数の色相を施すことができる。
本実施形態では、基材30の厚さ方向と直交する方向に対する第1凹部32の第1斜辺D1の傾きの角度θ1を第2凹部33の斜辺D2の傾きの角度θ2よりも大きくすることで、第1領域21の色相角を第2領域22の色相角よりも大きくすることができる。
本実施形態では、断面視において、基材の厚さ方向に対する斜辺D1,D2の長さV1,V2と、厚さ方向と直交する方向に対する斜辺D1,D2の長さH1,H2との比は、1:6よりも大きくなるように構成されている。これにより、凹部32,33が形成される箇所の色相角と凹部32,33が形成されない箇所の色相角との差を大きくすることができるので、凹部32,33が形成される箇所と凹部が形成されない箇所との色相の変化を大きくすることができる。
本実施形態では、多層膜31は、Ta、SiO、TiO、Al、ZrO、Nb、HfO、NaAl14、NaAlF、AlF、MgF、CaF、BaF、YF、LaF、CeF、および、NdFよりなる群から選択される少なくとも1種を含む材料から構成される色調整膜312を備えていてもよい。これにより、文字板2として表現できる色調の範囲をより広くできる。さらに、これらの無機物は化学的安定性が高いので、文字板2としての外観の安定性や耐久性を高くすることができる。
本実施形態では、多層膜31は、金属を用いて形成される色吸収膜311を備えている。これにより、文字板2として高級感のある外観を得ることができる。
本実施形態では、断面視で、直線辺L1,L2は、基材30の厚さ方向に延びる対称軸A1に対して、斜辺D1,D2と線対称となるように傾けられている。これにより、直線辺L1,L2は斜辺D1,D2と線対称となるように傾けられているので、直線辺L1,L2に積層された多層膜31により干渉される光の色調も、斜辺D1,D2に積層された多層膜31により干渉される光と同様に変化させることができる。
本実施形態では、凹部32,33は、切削加工、レーザー加工、および、化学除去加工のいずれか一つを用いて形成されている。これにより、凹部32,33における斜辺D1,D2の傾きを任意に変化させることができる。
[第2実施形態]
次に、本開示の第2実施形態について、図11、図12に基づいて説明する。第2実施形態では、第1領域21Aの第1凹部32Aが、湾曲する第1辺L3および第2辺D3により規定される点で、前述した第1実施形態と異なる。
なお、第2実施形態において、第1実施形態と同一または同様の構成には同一符号を付し、説明を省略または簡略する。
[第1領域]
図11は、第1領域21Aの要部を示す断面図であり、図12は、第1領域21Aの要部を示す拡大断面図である。なお、図11、図12は、第1領域21Aにおける基材30Aを厚さ方向に切断した断面図である。
図11、図12に示すように、第1領域21Aは、前述した第1実施形態と同様に基材30Aと、多層膜31Aとを備えて構成される。
[第1凹部]
第1凹部32Aは、基材30Aを厚さ方向に切断した断面視で、第1辺L3と、第1辺L3に対して傾けられ、端部で第1辺L3と当接する第2辺D3とにより規定されている。そして、本実施形態では、第1辺L3および第2辺D3は湾曲している。
また、前述した第1実施形態と同様に、第1凹部32Aは、表面301Aに円錐状の突起物が複数形成されるように形成されている。
なお、図示は省略するが、本実施形態では、第2領域における第2凹部を規定する第1辺および第2辺も湾曲している。
そして、前述した第1実施形態と同様に、第1凹部32Aは、基材30Aの厚さ方向に対する第2辺D3の長さV3と、基材30Aの厚さ方向と直交する方向に対する第2辺D3の長さH3との比が、1:6よりも大きくなるように形成されている。すなわち、H3に対するV3の比が1/6よりも大きくなるように第1凹部32Aが形成されている。
ここで、本実施形態では、基材30Aの厚さ方向と直交する方向に対する第2辺D3の中点における接線の角度はθ3とされている。そして、当該角度θ3は、第2領域の第2辺の中点における接線と基材30Aの厚さ方向と直交する方向とが成す角度θよりも大きくなるように、第1凹部32Aおよび第2凹部が形成されている。
[第2実施形態の作用効果]
このような本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態では、第1凹部32Aを規定する第1辺L3および第2辺D3は湾曲している。これにより、第1凹部32Aを規定する辺は直線に限られないので、第1凹部32Aを形成するための加工の自由度を高くすることができる。
[変形例]
なお、本開示は前述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本開示に含まれるものである。
図13は、変形例の第1領域21Bの要部を示す斜視図ある。
図13に示すように、変形例の第1領域21Bでは、基材30Bの表面301Bに、第1面302Bおよび第2面303Bが形成されている。そして、第1面302Bは、第1辺L4と、第1辺L4および第2辺D4と直交する第3辺P4とにより矩形状に規定されている。また、同様に、第2面303Bは、第2辺D4と第3辺P4とにより矩形状に規定されている。さらに、第1面302Bに対する第2面303Bの角度は一定とされている。
そして、第1凹部32Bは、上記のように規定された第1面302Bおよび第2面303Bにより規定されている。すなわち、基材30Bの表面301Bは稜線状に形成されている。このように構成することで、基材30Bの表面301Bの加工を容易にすることができる。なお、第1面302Bに対する第2面303Bの傾きは、任意に設定することができる。
図14は、他の変形例の第1領域21Cの要部を示す斜視図である。
図14に示すように、第1領域21Cにおいて、基材30Cの表面301Cに、四角錐状の突起物や立方体状の突起物が形成されることにより、第1凹部32Cが形成されていてもよい。
前述した実施形態では、本開示の時計用部品は文字板2として構成されていたが、これに限定されない。例えば、本開示の時計用部品は、ケース、ダイヤルリング、ガラス縁、ムーブメント、針、略字、および、回転錘のいずれか一つとして構成されていてもよい。
前述した実施形態では、第1領域21の第1凹部32における第1斜辺D1の角度θ1が、第2領域22の第2凹部33における第2斜辺D2の角度θ2よりも大きくなるように、第1凹部32および第2凹部33が形成されていたが、これに限定されない。例えば、第2領域の第2凹部における第2辺の角度が、第1領域の第1凹部における第1辺の角度よりも大きくなるように、第1凹部および第2凹部が形成されていてもよい。
また、ケース本体の中で、凹部における第2辺の角度が異なる第1領域および第2領域が形成されていてもよい。
さらに、凹部における第2辺の角度が徐々に変化するように凹部を形成してもよい。このように構成することで、グラデーション状に色相を変化させることができる。
[本開示のまとめ]
本開示の時計用部品は、基材と、前記基材の少なくとも一部を覆う多層膜と、を備え、前記基材における前記多層膜と対向する表面には、複数の凹部が形成され、前記基材を厚さ方向に切断した断面視で、複数の前記凹部は、第1辺と、前記第1辺に対して傾けられ、端部で前記第1辺と当接する第2辺とにより規定されることを特徴とする。
本開示では、基材における多層膜と対向する表面には、複数の凹部が形成されている。そして、基材を厚さ方向に切断した断面視で、複数の凹部は、第1辺と、第1辺に対して傾けられ、端部で第1辺と当接する第2辺とにより規定される。これにより、第2辺に積層された多層膜により干渉される光の色調は第2辺の傾きによって変化するので、第2辺の傾きを変化させることによって時計用部品の色相を変化させることができる。
本開示の時計用部品において、前記基材は、前記凹部が形成される第1領域および第2領域を備え、前記断面視において、前記基材の厚さ方向と直交する方向に対する前記第1領域の凹部の斜辺の傾きの角度は、前記基材の厚さ方向と直交する方向に対する前記第2領域の凹部の斜辺の傾きの角度よりも大きくてもよい。
これにより、基材の厚さ方向と直交する方向に対する第1領域の凹部の斜辺の傾きの角度が第2領域の凹部の斜辺の傾きの角度よりも大きいので、第1領域と第2領域とで色相を変化させることができる。そのため、時計用部品の中に複数の色相を施すことができる。
本開示の時計用部品において、前記第1領域の色相角は、前記第2領域の色相角よりも大きくてもよい。
これにより、基材の厚さ方向と直交する方向に対する第1領域の凹部の斜辺の傾きの角度を第2領域の凹部の斜辺の傾きの角度よりも大きくすることで、第1領域の色相角を第2領域の色相角よりも大きくすることができる。
本開示の時計用部品において、前記断面視において、前記基材の厚さ方向に対する前記斜辺の長さと、前記厚さ方向と直交する方向に対する前記斜辺の長さとの比は、1:6よりも大きくてもよい。
これにより、凹部が形成される箇所の色相角と凹部が形成されない箇所の色相角との差を大きくすることができるので、凹部が形成される箇所と凹部が形成されない箇所との色相の変化を大きくすることができる。
本開示の時計用部品において、前記多層膜は、Ta、SiO、TiO、Al、ZrO、Nb、HfO、NaAl14、NaAlF、AlF、MgF、CaF、BaF、YF、LaF、CeF、および、NdFの少なくとも1種を含む材料から構成される色調整膜を備えていてもよい。
これにより、時計用部品として表現できる色調の範囲をより広くできる。さらに、これらの無機物は化学的安定性が高いので、時計用部品としての外観の安定性や耐久性を高くすることができる。
本開示の時計用部品において、前記多層膜は、金属を用いて形成される色吸収膜を備えていてもよい。
これにより、時計用部品として高級感のある外観を得ることができる。
本開示の時計用部品において、前記断面視で、前記直線辺は、前記基材の厚さ方向に延びる対称軸に対して、前記斜辺と線対称となるように傾けられていてもよい。
これにより、直線辺は斜辺と線対称となるように傾けられているので、直線辺に積層された多層膜により干渉される光の色調も、斜辺に積層された多層膜により干渉される光と同様に変化させることができる。
本開示の時計用部品において、前記凹部は、前記第1辺と、前記第1辺および前記第2辺と直交する第3辺とで規定される第1面、および、前記第2辺と前記第3辺とで規定される第2面により規定され、前記第1面に対する前記第2面の角度は一定とされていてもよい。
これにより、基材の表面は稜線状に形成されるので、基材の表面の加工を容易にすることができる。
本開示の時計は、前記時計用部品を用いて構成される時計であって、ダイヤルリング、ガラス縁、ムーブメント、文字板、針、略字、および、回転錘のいずれか一つが、前記時計用部品を用いて構成されることを特徴とする。
本開示の時計用部品の製造方法は、基材と、前記基材の少なくとも一部を覆う多層膜と、を備える時計用部品の製造方法であって、前記基材の表面に複数の凹部を形成する工程と、複数の前記凹部が形成された前記基材の表面の少なくとも一部に、前記多層膜を積層させる工程と、を備え、前記基材を厚さ方向に切断した断面視で、複数の前記凹部は、直線辺と、前記直線辺に対して傾けられ、端部で前記直線辺と当接する斜辺とにより規定されることを特徴とする。
これにより、斜辺に積層された多層膜により干渉される光の色調は斜辺の傾きによって変化するので、斜辺の傾きを変化させることによって時計用部品の色相を変化させることができる。
本開示の時計用部品の製造方法において、前記基材は、前記凹部が形成される第1領域および第2領域を備え、前記第1領域の前記凹部における前記直線辺に対する前記斜辺の角度が、前記第2領域の前記凹部における前記直線辺に対する前記斜辺の角度よりも大きくなるように、前記凹部を形成してもよい。
これにより、基材の厚さ方向と直交する方向に対する第1領域の凹部の斜辺の傾きが第2領域の凹部の斜辺の傾きの角度よりも大きいので、第1領域と第2領域とで色相を変化させることができる。そのため、時計用部品の中に複数の色相を施すことができる。
本開示の時計用部品の製造方法において、前記凹部は、切削加工、レーザー加工、化学除去加工、研磨加工、および、鍛造・鋳造加工のいずれか一つを用いて形成されてもよい。
これにより、凹部における斜辺の傾きを任意に変化させることができる。
本開示の時計は、前記時計用部品の製造方法にて製造される時計用部品を用いて構成されることを特徴とする。
1…時計、2…文字板(時計用部品)、3…秒針、4…分針、5…時針、6…りゅうず、7…Aボタン、8…Bボタン、9…バンド、10…ケース、11,11A…ケース本体(第1領域)、12…かん(第2領域)、30,30A…基材、31…多層膜、32,32A…第1凹部、33…第2凹部、301,301A…表面、311…色吸収膜、312…色調整膜、3121…無機物層、D1…第1斜辺(第2辺)、D2…第2斜辺(第2辺)、L1…第1直線辺(第1辺)、L2…第2直線辺(第1辺)、L3…第1直線辺。

Claims (13)

  1. 基材と、
    前記基材の少なくとも一部を覆う多層膜と、を備え、
    前記基材における前記多層膜と対向する表面には、複数の凹部が形成され、
    前記基材を厚さ方向に切断した断面視で、複数の前記凹部は、第1辺と、前記第1辺に対して傾けられ、端部で前記第1辺と当接する第2辺とにより規定される
    ことを特徴とする時計用部品。
  2. 請求項1に記載の時計用部品において、
    前記基材は、前記凹部が形成される第1領域および第2領域を備え、
    前記断面視において、前記基材の厚さ方向と直交する方向に対する前記第1領域の凹部の第2辺の傾きの角度は、前記基材の厚さ方向と直交する方向に対する前記第2領域の凹部の第2辺の傾きの角度よりも大きい
    ことを特徴とする時計用部品。
  3. 請求項2に記載の時計用部品において、
    前記第1領域の色相角は、前記第2領域の色相角よりも大きい
    ことを特徴とする時計用部品。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の時計用部品において、
    前記断面視において、前記基材の厚さ方向に対する前記第2辺の長さと、前記厚さ方向と直交する方向に対する前記第2辺の長さとの比は、1:6よりも大きい
    ことを特徴とする時計用部品。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の時計用部品において、
    前記多層膜は、Ta、SiO、TiO、Al、ZrO、Nb、HfO、NaAl14、NaAlF、AlF、MgF、CaF、BaF、YF、LaF、CeF、および、NdFの少なくとも1種を含む材料から構成される色調整膜を備える
    ことを特徴とする時計用部品。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の時計用部品において、
    前記多層膜は、金属を用いて形成される色吸収膜を備える
    ことを特徴とする時計用部品。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の時計用部品において、
    前記断面視で、前記第1辺は、前記基材の厚さ方向に延びる対称軸に対して、前記第2辺と線対称となるように傾けられている
    ことを特徴とする時計用部品。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の時計用部品において、
    前記凹部は、前記第1辺と、前記第1辺および前記第2辺と直交する第3辺とで規定される第1面、および、前記第2辺と前記第3辺とで規定される第2面により規定され、
    前記第1面に対する前記第2面の角度は一定とされている
    ことを特徴とする時計用部品。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の時計用部品を用いて構成される時計であって、
    ダイヤルリング、ガラス縁、ムーブメント、文字板、針、略字、および、回転錘のいずれか一つが、前記時計用部品を用いて構成される
    ことを特徴とする時計。
  10. 基材と、前記基材の少なくとも一部を覆う多層膜と、を備える時計用部品の製造方法であって、
    前記基材の表面に複数の凹部を形成する工程と、
    複数の前記凹部が形成された前記基材の表面の少なくとも一部に、前記多層膜を積層させる工程と、を備え、
    前記基材を厚さ方向に切断した断面視で、複数の前記凹部は、第1辺と、前記第1辺に対して傾けられ、端部で前記第1辺と当接する第2辺とにより規定される
    ことを特徴とする時計用部品の製造方法。
  11. 請求項10に記載の時計用部品の製造方法において、
    前記基材は、前記凹部が形成される第1領域および第2領域を備え、
    前記第1領域の前記凹部における前記第1辺に対する前記第2辺の角度が、前記第2領域の前記凹部における前記第1辺に対する前記第2辺の角度よりも大きくなるように、前記凹部を形成する
    ことを特徴とする時計用部品の製造方法。
  12. 請求項10また請求項11に記載の時計用部品の製造方法において、
    前記凹部は、切削加工、レーザー加工、化学除去加工、研磨加工、および、鍛造・鋳造加工のいずれか一つを用いて形成される
    ことを特徴とする時計用部品の製造方法。
  13. 請求項10から請求項12のいずれか一項に記載の時計用部品の製造方法にて製造された時計用部品を用いて構成される
    ことを特徴とする時計。
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