JP2023144928A - モータ、圧縮装置、送風装置、および冷凍装置 - Google Patents

モータ、圧縮装置、送風装置、および冷凍装置 Download PDF

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Naohiro Kido
寛 日比野
Hiroshi Hibino
拓也 桜木
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Abstract

【課題】モータにおける回転軸部材の短軸化と、巻線に鎖交する永久磁石の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現可能な技術を提供すること。【解決手段】本開示の一実施形態に係るモータ1は、軸心周りに回転自在に構成された回転子30と、回転子30と径方向に対向して配置された固定子鉄心10と、非磁性体で構成され、回転子30の軸方向において、固定子鉄心10と並んで設けられ、回転子30を回転可能に支持する軸受部40と、回転子30に設けられ、固定子鉄心10と径方向視で重なりを持つ第1磁石部P1と、軸受部40と径方向視で重なりを持つ第2磁石部P2と、を有する永久磁石32とを備える。【選択図】図2

Description

本開示は、モータ、圧縮装置、送風装置、および冷凍装置に関する。
例えば、下記特許文献1には、ステータとロータとの間にフォイルベアリングを内蔵する技術が開示されている。
特開2017-51032号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、モータにおける回転軸部材の短軸化と、巻線に鎖交する永久磁石の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現できるものではない。
本開示は、モータにおける回転軸部材の短軸化と、巻線に鎖交する永久磁石の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現可能な技術を提供することを目的とする。
本開示に係る一実施形態では、
軸心周りに回転自在に構成された回転子と、
前記回転子と径方向に対向して配置された固定子鉄心と、
非磁性体で構成され、前記回転子の軸方向において、前記固定子鉄心と並んで設けられ、前記回転子を回転可能に支持する軸受部と、
前記回転子に設けられ、前記固定子鉄心と径方向視で重なりを持つ第1磁石部と、前記軸受部と径方向視で重なりを持つ第2磁石部と、を有する永久磁石と
を備えるモータが提供される。
本実施形態によれば、モータにおける回転軸部材の短軸化と、巻線に鎖交する永久磁石の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現可能な技術を提供することができる。
上述の実施形態において、
前記固定子鉄心に巻回されて、前記回転子の軸方向において前記固定子鉄心の端面から突出したコイルエンド部を有するコイルを備え、
前記回転子の径方向における前記回転子から前記コイルエンド部までの長さは、前記回転子の軸方向における前記固定子鉄心の前記端面から前記回転子の端面までの長さよりも大きい構成としてもよい。
これにより、本実施形態によれば、永久磁石(固定子鉄心の端面から突出した部分)の磁束が、コイルエンド部を通らないようにすることができるため、回転トルクの減少を抑制することができる。
上述の実施形態において、
前記回転子の軸方向における前記固定子鉄心の前記端面から前記回転子の前記端面までの長さは、前記回転子の軸方向における前記固定子鉄心の幅の1/5よりも大きい構成としてもよい。
これにより、本実施形態によれば、回転子の軸方向における、永久磁石の固定子鉄心の端面から突出している部分の長さを、短すぎない好適な長さとすることができる。
上述の実施形態において、
前記軸心周りに巻かれ、前記固定子鉄心の内側に配置されたコイルを備える構成としてもよい。
これにより、本実施形態によれば、固定子鉄心の内側にコイルが配置されたモータ(例えば、クローポールモータ)において、回転軸部材の短軸化と、巻線に鎖交する永久磁石の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現可能な技術を提供することができる。
上述の実施形態において、
軟磁性材料で構成された複数の収束部を備え、
前記固定子鉄心は、前記回転子と径方向に対向して配置され、かつ、周方向に並べて配置される複数のティースを有し、
前記収束部は、当該収束部と当該収束部に最も近接する前記ティースとの間の磁気抵抗が、当該収束部と当該収束部以外の前記収束部との間の磁気抵抗よりも低くなり、かつ、前記軸受部と径方向視で重なりを持つように配置される構成としてもよい。
これにより、本実施形態によれば、複数の収束部を有しつつも、軸受部を固定子鉄心の端面に近づけることができ、したがって、回転軸部材の短軸化を実現することができる。
本開示に係る一実施形態では、
圧縮室内において回転することにより媒体を圧縮する回転圧縮体と、
前記回転圧縮体を回転駆動する上記のモータと
を備える圧縮装置。
本実施形態によれば、圧縮装置において、回転圧縮体の回転駆動用のモータに関し、回転軸部材の短軸化と、巻線に鎖交する永久磁石の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現することができる。
本開示に係る一実施形態では、
回転することにより送風する羽根車と、
前記羽根車を回転駆動する上記のモータと
を備える送風装置が提供される。
本実施形態によれば、送風装置において、羽根車の回転駆動用のモータに関し、回転軸部材の短軸化と、巻線に鎖交する永久磁石の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現することができる。
本開示に係る一実施形態では、
回転圧縮体が回転することにより、冷媒を圧縮する圧縮装置と、
熱交換器と、
羽根車が回転することにより、前記熱交換器によって冷却された風を送風する送風装置と、
前記回転圧縮体または前記羽根車を回転駆動する、上記のモータと
を備える冷凍装置が提供される。
本実施形態によれば、冷凍装置において、回転圧縮体または羽根車の回転駆動用のモータに関し、回転軸部材の短軸化と、巻線に鎖交する永久磁石の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現することができる。
一実施形態に係るモータの構成の一例を示す縦断面図である。 図1に示すモータのA部の構成の一例(第1例)を示す一部拡大断面図である。 図1に示すモータのA部の構成の一例(第2例)を示す一部拡大断面図である。 一実施形態に係るモータにおける好適な寸法の一例を示す図である。 従来のモータにおける永久磁石の磁束の流れを示す図である。 一実施形態に係るモータにおける永久磁石の磁束の流れを示す図である。 一実施形態に係るモータにおける永久磁石の磁束の流れを示す図である。 一実施形態に係るモータが備える回転子の軸方向視における断面図である。 一実施形態に係るモータの構成の他の一例を示す縦断面図である。 他の実施形態に係るモータの構成の一例を示す縦断面図である。 一実施形態に係る送風装置の構成の一例を示す縦断面図 一実施形態に係る圧縮装置の構成の一例を示す縦断面図である。 一実施形態に係る冷凍装置の概略構成を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
(モータ1の基本構成)
図1は、一実施形態に係るモータ1の構成の一例を示す縦断面図である。図1に示すモータ1は、いわゆるインナーロータ型のブラシレスDCモータである。モータ1は、複数相(例えば、3相)の電機子電流で駆動される。モータ1は、圧縮装置、送風装置、冷凍装置等に用いられる。
図1に示すように、モータ1は、固定子鉄心10、回転軸部材20、回転子30、第1軸受部40A、および第2軸受部40Bを備える。
固定子鉄心10は、例えば、略円筒形状を有し、モータ1の軸心AXと円筒形状の軸心とが略一致するように配置される。固定子鉄心10におけるモータ1の径方向の内径側には、回転子30が配置される。固定子鉄心10は、例えば、磁性体(例えば、圧粉磁心、積層鋼板等)により形成される。なお、固定子鉄心10は、「ステータコア」と呼ばれることもある。
固定子鉄心10は、筒内側に(すなわち、モータ1の径方向における固定子鉄心10の内径側)に、複数のティース11を有する。複数のティース11の各々は、固定子鉄心10の内周面から、モータ1の径方向における内径側に向かって(すなわち、軸心に向かって)突出して設けられている。また、複数のティース11は、固定子鉄心10の筒内側において、周方向に並べて設けられている。複数のティース11の各々は、樹脂などの絶縁材料からなるインシュレータ(図示省略)を介して、巻線12が径方向視で環状に巻き回される。モータ1は、複数(例えば、3つ)の巻線12を備える。複数のティース11の各々は、巻線12に電機子電流(例えば、交流電流)が流れることによって巻線12の発生する磁束が通過し、複数のティース11よりも径方向の内径側にあるロータコア31に回転トルクを発生させる。
巻線12は、その一端が外部端子に電気的に繋がっており、その他端が中性点に電気的に繋がっている。巻線12は、モータ1の径方向における両端部に、コイルエンド部12Aを有する。コイルエンド部12Aは、モータ1の軸方向において、固定子鉄心10(ティース11)の端面11A,11Bよりも非鉄心側に突出している。なお、巻線12は、「コイル」と呼ばれることもある。
回転軸部材20は、略円柱形状を有し、モータ1の軸心AXと円柱形状の軸心とが略一致するように配置される。回転軸部材20は、固定子鉄心10の筒内(すなわち、モータ1の径方向における固定子鉄心10の内径側)を貫通して設けられる。回転軸部材20は、モータ1の軸方向において、固定子鉄心10の幅Wよりも長い長さを有する。回転軸部材20は、第1軸受41および第2軸受43によって回転可能に支持される。回転軸部材20は、回転子30を支持し、モータ1の軸心AXの軸周りに回転子30と一体回転することにより、モータの出力を外部に出力する出力軸として機能する。
第1軸受部40Aは、モータ1の軸方向において、固定子鉄心10の端面11Aよりも非鉄心側に設けられる。第1軸受部40Aは、第1軸受41および第1軸受ホルダ42を有する。第1軸受41は、回転軸部材20の軸方向における回転子30よりも一方の外側となる部分を回転可能に支持する。第1軸受ホルダ42は、第1軸受41を、軸方向における外側および径方向における外径側から保持する。
第2軸受部40Bは、モータ1の軸方向において、固定子鉄心10の端面11Bよりも非鉄心側に設けられる。第2軸受部40Bは、第2軸受43および第2軸受ホルダ44を有する。第2軸受43は、回転軸部材20の軸方向における回転子30よりも他方の外側となる部分を回転可能に支持する。第2軸受ホルダ44は、第2軸受43を、軸方向における外側および径方向における外径側から保持する。
なお、第1軸受41および第2軸受43としては、例えば、滑り軸受、転がり軸受、気体軸受等が用いられる。また、第1軸受41、第1軸受ホルダ42、第2軸受43、および第2軸受ホルダ44は、いずれも、非磁性体且つ非導電性材料で構成される。
回転子30は、固定子鉄心10の筒内(すなわち、モータ1の径方向における固定子鉄心10の内径側)に配置され、モータ1の軸心AX周りに回転可能に構成される。回転子30は、ロータコア31と、複数の永久磁石32とを有して構成されている。なお、回転子30は、「ロータ」と呼ばれることもある。
ロータコア31は、略円柱形状を有し、モータ1の軸心AXと円柱形状の軸心とが略一致するように配置される。ロータコア31は、回転軸部材20と一体的に形成されているため、モータ1の軸心AX周りに回転軸部材20と一体回転する。ロータコア31は、例えば、磁性体(例えば、圧粉磁心、積層鋼板等)により形成される。
複数の永久磁石32は、ロータコア31の外周面において、周方向に等間隔で並べて設けられている。複数の永久磁石32は、回転子30の複数の磁極を構成する。永久磁石32は、例えば、ネオジム磁石またはフェライト磁石であり、焼結磁石であってもプラスチック磁石であっても良い。なお、複数の永久磁石32は、ロータコア31の内部に埋め込まれていてもよい。
複数の永久磁石32のうちの周方向で隣接する二つの永久磁石32は、固定子鉄心10と対向する面が、互いに異なる磁極に着磁されている。すなわち、複数の永久磁石32は、固定子鉄心10と対向する面がN極に着磁された永久磁石32と、固定子鉄心10と対向する面がS極に着磁された永久磁石32とが、周方向に交互に配置される。図1に示すように、複数の永久磁石32は、それぞれ、モータ1の軸方向における長さが、固定子鉄心10のモータ1の軸方向における幅よりも大きくなっている。
以上のように構成されたモータ1は、複数の巻線12に位相差をもつ電機子電流(例えば三相交流電流)が流れることによって、固定子鉄心10が回転磁界を発生する。そして、固定子鉄心10が発生する回転磁界と、回転子30が発生する界磁磁束により、回転子30を軸心AX周りに回転させるトルクが発生する。
(モータ1のA部の構成の一例(第1例))
図2は、図1に示すモータ1のA部の構成の一例(第1例)を示す一部拡大断面図である。
図2に示すように、第1例の構成を有するモータ1は、回転子30の端面30Bが、モータ1の軸方向において、固定子鉄心10が有するティース11の端面11Bよりも非鉄心側に設けられている。さらに、第1例の構成を有するモータ1は、回転子30の端面30Bが、第2軸受部40Bが有する第2軸受ホルダ44の径方向における内径側に位置している。
すなわち、第1例の構成を有するモータ1は、モータ1の軸方向における回転子30の長さが、ティース11の端面11Bよりも非鉄心側、且つ、第2軸受ホルダ44の径方向における内径側まで、延長されたものとなっている。
これにより、永久磁石32は、図2に示すように、固定子鉄心10のティース11と径方向視で重なりを持つ第1磁石部P1と、第2軸受部40B(第2軸受43)と径方向視で重なりを持つ第2磁石部P2とを有するものとなっている。また、永久磁石32は、固定子鉄心10のティース11と径方向視で重ならず、第2磁石部P2を含む第3磁石部P3を有するものとなっている。
このため、第1例の構成を有するモータ1は、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束を増やすことができ、よって、回転子30の回転トルクを増大することができる。
また、図2に示すように、第1例の構成を有するモータ1は、第2軸受ホルダ44よりも、径方向における外径側に、コイルエンド部12Aが設けられている。
これにより、第1例の構成を有するモータ1は、第2軸受部40Bをティース11の端面11Bに近づけて、または、接触して配置できるため、当該モータ1の回転軸部材20を短軸化することができる。
また、第1例の構成を有するモータ1は、永久磁石32の端面30B側の部分からコイルエンド部12Aを径方向に離れて設けることができ、永久磁石32の端面30B側の部分の磁束がコイルエンド部12Aを通らないようにすることができる。
仮に、永久磁石32の磁束がコイルエンド部12Aを通るように構成された場合、回転子30の回転に伴って、コイルエンド部12Aを通る磁束が変化するため、巻線12に誘導起電力が発生し、巻線12に渦電流が流れ、巻線12の発熱、モータ効率低下等の不具合が生じる虞がある。
そこで、第1例の構成を有するモータ1は、永久磁石32の磁束がコイルエンド部12Aを通らないようにすることで、上記した不具合の発生を抑制することができる。
なお、第1例の構成を有するモータ1は、軸方向における一端側(第1軸受部40A側)の構成が、図2に示す軸方向における他端側(第2軸受部40B側)の構成と、対称構造を有する。
すなわち、第1例の構成を有するモータ1は、回転子30の端面30Aが、モータ1の軸方向において、固定子鉄心10が有するティース11の端面11Aよりも非鉄心側に設けられている。さらに、第1例の構成を有するモータ1は、回転子30の端面30Aが、第1軸受部40Aが有する第1軸受ホルダ42の径方向における内径側に位置している。
すなわち、第1例の構成を有するモータ1は、モータ1の軸方向における回転子30の長さが、ティース11の端面11Aよりも非鉄心側、且つ、第1軸受ホルダ42の径方向における内径側まで、延長されたものとなっている。
これにより、永久磁石32は、固定子鉄心10のティース11と径方向視で重なりを持つ第1磁石部P1と、第1軸受部40Aと径方向視で重なりを持つ第2磁石部P2とを有するものとなっている。また、永久磁石32は、固定子鉄心10のティース11と径方向視で重ならず、第2磁石部P2を含む第3磁石部P3を有するものとなっている。
このため、第1例の構成を有するモータ1は、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束を増やすことができ、よって、回転子30の回転トルクを増大することができる。
また、第1例の構成を有するモータ1は、第1軸受ホルダ42よりも、径方向における外径側に、コイルエンド部12Aが設けられている。
これにより、第1例の構成を有するモータ1は、第1軸受部40Aをティース11の端面11Aに近づけて、または、接触して配置できるため、当該モータ1の回転軸部材20を短軸化することができる。
また、第1例の構成を有するモータ1は、永久磁石32からコイルエンド部12Aを径方向に離れて設けることができ、永久磁石32の端面30B側の部分の磁束がコイルエンド部12Aを通らないようにすることができる。
また、第1例の構成を有するモータ1は、コイルエンド部12Aと永久磁石32とが、径方向視で重なるため、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束を増やすことができ、よって、回転子30の回転トルクを増大することができる。
さらに、第1例の構成を有するモータ1は、コイルエンド部12Aと軸受部40と永久磁石32とが、径方向視で重なるため、回転軸部材20を短軸化しながら、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束を増やすことができ、よって、回転子30の回転トルクを増大することができる。
(モータ1のA部の構成の一例(第2例))
図3は、図1に示すモータ1のA部の構成の一例(第2例)を示す一部拡大断面図である。
図3に示すように、第2例の構成を有するモータ1は、回転子30の端面30Bが、モータ1の軸方向において、固定子鉄心10が有するティース11の端面11Bよりも非鉄心側に設けられている。さらに、第2例の構成を有するモータ1は、回転子30の端面30Bが、第2軸受部40Bが有する第2軸受43の径方向における内径側に位置している。
すなわち、第2例の構成を有するモータ1は、モータ1の軸方向における回転子30の長さが、ティース11の端面11Bよりも非鉄心側、且つ、第2軸受43の径方向における内径側まで、延長されたものとなっている。
これにより、永久磁石32は、図3に示すように、固定子鉄心10のティース11と径方向視で重なりを持つ第1磁石部P1と、第2軸受部40B(第2軸受43および第2軸受ホルダ44)と径方向視で重なりを持つ第2磁石部P2とを有するものとなっている。
このため、第2例の構成を有するモータ1は、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束を増やすことができ、よって、回転子30の回転トルクを増大することができる。
また、第2例の構成を有するモータ1は、第2軸受ホルダ44よりも、径方向における外径側に、コイルエンド部12Aが設けられている。
これにより、第2例の構成を有するモータ1は、第2軸受部40Bをティース11の端面11Bに近づけて、または、接触して配置できるため、当該モータ1の回転軸部材20を短軸化することができる。
また、第2例の構成を有するモータ1は、永久磁石32からコイルエンド部12Aを径方向に離れて設けることができ、永久磁石32の端面30A側の部分の磁束がコイルエンド部12Aを通らないようにすることができる。
なお、第2例の構成を有するモータ1は、軸方向における一端側(第1軸受部40A側)の構成が、軸方向における他端側(第2軸受部40B側)の構成と、対称構造を有する。
すなわち、第2例の構成を有するモータ1は、回転子30の端面30Aが、モータ1の軸方向において、固定子鉄心10が有するティース11の端面11Aよりも非鉄心側に設けられている。さらに、第2例の構成を有するモータ1は、回転子30の端面30Aが、第1軸受部40Aが有する第1軸受41の径方向における内径側に位置している。
すなわち、第2例の構成を有するモータ1は、モータ1の軸方向における回転子30の長さが、ティース11の端面11Aよりも非鉄心側、且つ、第1軸受41の径方向における内径側まで、延長されたものとなっている。
これにより、永久磁石32は、固定子鉄心10のティース11と径方向視で重なりを持つ第1磁石部P1と、第1軸受部40A(第1軸受41および第1軸受ホルダ42)と径方向視で重なりを持つ第2磁石部P2とを有するものとなっている。
このため、第2例の構成を有するモータ1は、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束を増やすことができ、よって、回転子30の回転トルクを増大することができる。
また、第2例の構成を有するモータ1は、第1軸受ホルダ42よりも、径方向における外径側に、コイルエンド部12Aが設けられている。
これにより、第2例の構成を有するモータ1は、第1軸受部40Aをティース11の端面11Aに近づけて、または、接触して配置できるため、当該モータ1の回転軸部材20を短軸化することができる。
また、第2例の構成を有するモータ1は、永久磁石32からコイルエンド部12Aを径方向に離れて設けることができ、永久磁石32の端面30B側の部分の磁束がコイルエンド部12Aを通らないようにすることができる。
(モータ1における各部の好適な寸法の一例)
図4は、一実施形態に係るモータ1における好適な寸法の一例を示す図である。図4に示すように、一実施形態に係るモータ1は、各部の寸法として、長さLc、長さLe、および長さLgを有する。
長さLcは、回転子30の径方向における回転子30からコイルエンド部12Aまでの長さである。
長さLeは、回転子30の軸方向における固定子鉄心10(ティース11)の端面11Bから回転子30の端面30Bまでの長さである。
長さLgは、回転子30の軸方向における回転子30の外周面30Cから固定子鉄心10(ティース11)の端面11Cまでの長さである。
ここで、一実施形態に係るモータ1は、下記式(1)を満たす。
Le≦Lc・・・(1)
上記式(1)は、要するに、回転子30の径方向における回転子30の端面とコイルエンド部12Aの端面との間の長さの最小値は、回転子30の軸方向における固定子鉄心10(ティース11)の端面11Bと当該コイルエンド部12Aと径方向で重なる部分を有する永久磁石32の第3磁石部P3の端面との間の長さの最大値よりも大きいことを意味する。
これにより、一実施形態に係るモータ1は、永久磁石32(固定子鉄心10(ティース11)の端面11Bから突出した部分)の磁束が、コイルエンド部12Aを通らないようにすることができる。
また、一実施形態に係るモータ1は、下記式(2)を満たす。但し、rは、回転子30の半径であり、npは、極対数であり、π×r÷npは、周方向に隣り合う二つの磁極(永久磁石32)の中心同士の円周上の長さである。
Le<π×r÷np・・・(2)
これにより、一実施形態に係るモータ1は、永久磁石32(固定子鉄心10(ティース11)の端面11Bから突出した部分)の磁束が、周方向に隣り合う他の永久磁石32に短絡してしまうことを抑制することができる。
また、一実施形態に係るモータ1は、下記式(3)を満たす。但し、Wは、回転子30の軸方向における固定子鉄心10の幅Wである(図1参照)。
Le>W/5・・・(3)
上記式(3)は、要するに、回転子30の軸方向における固定子鉄心10(ティース11)の端面11Bと永久磁石32の第3磁石部P3の端面との間の長さの最大値は、回転子30の軸方向における固定子鉄心10(ティース11)の幅Wの1/5よりも大きいことを意味する。
これにより、一実施形態に係るモータ1は、回転子30の軸方向における、永久磁石32の固定子鉄心10(ティース11)の端面11Bから突出している部分の長さを、短すぎない好適な長さとすることができる。
(従来のモータにおける永久磁石の磁束の流れ)
図5は、従来のモータにおける永久磁石の磁束の流れを示す図である。図5に示す従来のモータは、上記(1)を満たさない、すなわち、Le>Lcであるため、永久磁石32(固定子鉄心10(ティース11)の端面11Bから突出した部分)の磁束が、コイルエンド部12Aを通る。
このため、従来のモータは、永久磁石32の一部の磁束が、コイルエンド部12Aを通り、巻線12に鎖交しないため、回転子30の回転トルクに寄与しない。また、従来のモータは、永久磁石32の一部の磁束が、コイルエンド部12Aを通ることにより、巻線12に渦電流が生じるため、巻線12の発熱、モータ効率低下等の不具合が生じる虞がある。
(モータ1における永久磁石の磁束の流れ)
図6は、一実施形態に係るモータ1における永久磁石の磁束の流れを示す図である。図6に示す一実施形態に係るモータ1は、上記(1)を満たす、すなわち、Le=Lcであるため、永久磁石32(固定子鉄心10(ティース11)の端面11Bから突出した部分)の磁束が、コイルエンド部12Aを通らない。
このため、一実施形態に係るモータ1は、永久磁石32の磁束の殆どを、巻線12に鎖交させて回転トルクに寄与させることができる。また、一実施形態に係るモータ1は、コイルエンド部12Aに渦電流が生じない。
図7は、一実施形態に係るモータ1における永久磁石の磁束の流れを示す図である。図7に示す一実施形態に係るモータ1は、上記(1)を満たす、すなわち、Le<Lcであるため、永久磁石32(固定子鉄心10(ティース11)の端面11Bから突出した部分)の磁束が、コイルエンド部12Aを通らない。特に、一実施形態に係るモータ1は、コイルエンド部12Aが外径側に配置されており、ティース11の径方向長さの1/2以上は、巻線12が施されていない。
このため、一実施形態に係るモータ1は、永久磁石32の磁束の殆どを、巻線12に鎖交させて回転トルクに寄与させることができる。また、一実施形態に係るモータ1は、コイルエンド部12Aに渦電流が生じない。
さらに、一実施形態に係るモータ1は、Le<Lcとしたことにより、ロータコア31が磁気飽和した場合(例えば、巻線12に通電して高回転トルクで運転しているとき)に、回転子30の端面30Bから漏出した磁束が、コイルエンド部12Aを通らないようにすることができる。
(永久磁石32の磁束の短絡を抑制するための構成)
図8は、一実施形態に係るモータ1が備える回転子30の軸方向視における断面図である。
モータ1において、永久磁石32と固定子鉄心10(ティース11)との間の距離が比較的大きい場合、相対的に、回転子30における隣り合う2つの永久磁石32の間の距離が短くなるため、図8に示すように、隣り合う2つの永久磁石32の間で、磁束が短絡する虞がある。隣り合う2つの永久磁石32の間で短絡した磁束は、回転子30の回転トルクに寄与しない。
そこで、一実施形態に係るモータ1は、上記式(2)を満たす、すなわち、隣り合う2つの永久磁石32の中心同士の円周上の長さが、回転子30の軸方向における固定子鉄心10(ティース11)の端面11Bから回転子30の端面30Bまでの長さLeよりも大きい。
これにより、一実施形態に係るモータ1は、永久磁石32(固定子鉄心10(ティース11)の端面11Bから突出した部分)の磁束が、周方向に隣り合う他の永久磁石32に短絡してしまうことを抑制することができる。
(モータ1の構成の他の一例)
図9は、一実施形態に係るモータ1の構成の他の一例を示す縦断面図である。図9に示すように、モータ1は、固定子鉄心10のティース11の端面11A,11Bの各々に、周方向に等間隔で並べて設けられた複数の収束片13(「収束部」)の一例を備える。
複数の収束片13の各々は、軟磁性材料で構成される。例えば、モータ1は、固定子鉄心10に設けられているティース11の数と同数の収束片13を、端面11A,11Bの各々に有する。なお、収束片13の数は、ティース11と同数でなくともよい。
そして、複数の収束片13の各々は、軸方向視において、対応する一のティース11と同一の径方向に設けられる。これにより、複数の収束片13の各々は、当該収束片13と対応する一のティース11と磁気的に接続され、当該収束片13と対応する一のティース11との間の磁気抵抗が、当該収束片13と対応する一のティース11以外の他のティース11との間の磁気抵抗よりも低くなっている。これにより、複数の収束片13の各々は、永久磁石32の磁束を、対応する一のティース11に収束させることができる。
さらに、複数の収束片13の各々は、軸受部40と、径方向視で重なりを持つように配置される。これにより、一実施形態に係るモータ1は、複数の収束片13を端面11A,11Bに有しつつも、軸受部40を端面11A,11Bに近づけることができ、したがって、回転軸部材20の短軸化を実現することができる。
なお、一実施形態に係るモータ1は、実際には、図示を省略する筐体内に収容される。そして、例えば、第1軸受ホルダ42および第2軸受ホルダ44は、筐体と一体で形成される。また、例えば、固定子鉄心10は、筐体に固定される。
(他の実施形態)
図10は、他の実施形態に係るモータ2の構成の一例を示す縦断面図である。図10に示すモータ2は、いわゆるインナーロータ型のクローポールモータである。
モータ2は、回転軸部材20、回転軸部材20、回転子30、第1軸受部40A、および第2軸受部40Bを備える。これらの構成部は、一実施形態に係るモータ1と同様であるため、一実施形態に係るモータ1と同一の符号を付し、説明を省略する。
また、モータ2は、固定子鉄心10の代わりに固定子50を有する点で、一実施形態に係るモータ1と異なる。
固定子50は、全体的に略円筒形状を有する。固定子50は、径方向における回転子30の外径側に配置される。固定子50は、軸方向に積層された複数(図10に示す例では、3つ)の固定子鉄心51を有する。固定子鉄心51は、軸方向視で円環形状を有する。固定子鉄心51には、巻線52を収容する空間が形成されている。すなわち、固定子鉄心51は、巻線52の周囲を取り囲むように設けられる。巻線52は、軸方向視で軸心AX周りに円環状に巻き回され、固定子鉄心51の内側に配置される。固定子鉄心51の内周面には、周方向に等間隔で並べて設けられた複数の爪磁極53が、回転子30が備える永久磁石32と対向して設けられている。複数の固定子鉄心51は、互いに周方向の位置が異なる(図10に示す例では、電気角で120°異なる)。複数の爪磁極53は、巻線52の電機子電流により磁化される。
以上のように構成されたモータ2は、各巻線52に位相差(図10に示す例では、120度差)を持つ電機子電流が流れることによって、固定子50が回転磁界を発生する。そして、固定子50が発生する回転磁界と、回転子30が発生する界磁磁束により、回転子30を軸心AX周りに回転させるトルクが発生する。
ここで、他の実施形態に係るモータ2は、回転子30の端面30Bが、モータ2の軸方向において、固定子鉄心51の端面51Bよりも非鉄心側に設けられている。さらに、他の実施形態に係るモータ2は、回転子30の端面30Bが、第2軸受部40Bの径方向における内径側に位置している。
すなわち、他の実施形態に係るモータ2は、モータ2の軸方向における回転子30の長さが、固定子鉄心51の端面51Bよりも非鉄心側、且つ、第2軸受部40Bの径方向における内径側まで、延長されたものとなっている。
これにより、永久磁石32は、図10に示すように、複数の固定子鉄心51と径方向視で重なりを持つ第1磁石部P1と、第2軸受部40Bと径方向視で重なりを持つ第2磁石部P2とを有するものとなっている。
このため、他の実施形態に係るモータ2は、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束を増やすことができ、よって、回転子30の回転トルクを増大することができる。
また、他の実施形態に係るモータ2は、コイルエンド部を有さず、第2軸受部40Bを固定子鉄心51の端面51Bに近づけて、または、接触して配置できるため、当該モータ2の回転軸部材20を短軸化することができる。
なお、他の実施形態に係るモータ2は、軸方向における一端側(第1軸受部40A側)の構成が、図10に示す軸方向における他端側(第2軸受部40B側)の構成と、対称構造を有する。
すなわち、他の実施形態に係るモータ2は、回転子30の端面30Aが、モータ2の軸方向において、固定子鉄心51の端面51Aよりも非鉄心側に設けられている。さらに、他の実施形態に係るモータ2は、回転子30の端面30Aが、第1軸受部40Aの径方向における内径側に位置している。
すなわち、他の実施形態に係るモータ2は、モータ2の軸方向における回転子30の長さが、固定子鉄心51の端面51Aよりも非鉄心側、且つ、第1軸受部40Aの径方向における内径側まで、延長されたものとなっている。
これにより、永久磁石32は、複数の固定子鉄心51と径方向視で重なりを持つ第1磁石部P1と、第1軸受部40Aと径方向視で重なりを持つ第2磁石部P2とを有するものとなっている。
このため、他の実施形態に係るモータ2は、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束を増やすことができ、よって、回転子30の回転トルクを増大することができる。
また、他の実施形態に係るモータ2は、コイルエンド部を有さず、第1軸受部40Aを固定子鉄心51の端面51Aに近づけて、または、接触して配置できるため、当該モータ2の回転軸部材20を短軸化することができる。
(モータ1の送風装置への適用例)
次に、図11を参照して、一実施形態に係るモータ1の送風装置への適用例について説明する。図11は、一実施形態に係る送風装置100の構成の一例を示す縦断面図である。
図11に示す送風装置100は、例えば、空調装置、冷凍装置等に用いることができる。図11に示すように、送風装置100は、一実施形態に係るモータ1と、ファン48(羽根車)とを備える。なお、送風装置100には、一実施形態で説明したいずれかのモータ1を用いることができる。なお、冷凍装置には、空気調和機等も含まれる。
図11に示すように、送風装置100において、モータ1は、回転軸部材20にファン48が取り付けられることにより、回転軸部材20と一体にファン48を回転させて、ファン48による送風を行うことができる。
図11に示す例では、ファン48は、軸心AXの軸方向における一端側に回転軸部材20が取り付けられ、軸心AXの軸方向における他端側に吸気口48Aが設けられている。また、ファン48は、外周面の円周方向に沿って、複数の排気口48Bが設けられている。
ファン48は、モータ1の駆動によって回転することで、図11において矢印が示すように、吸気口48Aから吸入された気体を、排気口48Bから、ファン48の半径方向における外側へ送風することができる。
このように、一実施形態に係る送風装置100は、ファン48の回転駆動用のモータに、一実施形態に係るモータ1を用いている。これにより、一実施形態に係る送風装置100は、ファン48の回転駆動用のモータに関し、回転軸部材20の短軸化と、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現することができる。
(モータ1の圧縮装置への適用例)
次に、図12を参照して、他の実施形態に係るモータ1の圧縮装置140への適用例について説明する。図12は、一実施形態に係る圧縮装置140の構成の一例を示す縦断面図である。
図12に示す圧縮装置140は、例えば、空調装置、冷凍装置等に用いることができる。図12に示すように、一実施形態に係る圧縮装置140は、他の実施形態に係るモータ1と、インペラ142(「回転圧縮体」の一例)とを備える。
図12に示すように、一実施形態に係る圧縮装置140は、モータ1が備える回転軸部材20の一端にインペラ142が取り付けられることにより、回転軸部材20と一体にインペラ142を回転させて、インペラ142による流体(「媒体」の一例)の圧縮を行うことができる。
図12に示す例では、インペラ142は、軸心AXの軸方向における一端側に回転軸部材20が取り付けられる。
インペラ142は、モータ1の駆動によって回転することで、図12において矢印が示すように、軸心AXの軸方向における他端側に設けられた流入口144から流入された流体を圧縮して、インペラ142の半径方向における外側に設けられた流出口146から流出することができる。
このように、一実施形態に係る圧縮装置140は、インペラ142の回転駆動用のモータに、一実施形態に係るモータ1を用いている。これにより、一実施形態に係る圧縮装置140は、インペラ142の回転駆動用のモータに関し、回転軸部材20の短軸化と、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現することができる。
(モータ1の冷凍装置への適用例)
次に、図13を参照して、一実施形態に係るモータ1の冷凍装置への適用例について説明する。図13は、一実施形態に係る冷凍装置400の概略構成を示す図である。
図13に示す冷凍装置400は、冷凍対象である庫内(例えば、冷蔵庫、冷凍庫、ショーケース等)の空気を冷却する装置である。図13に示すように冷凍装置400は、室外ユニット410および冷設ユニット420を備える。
冷設ユニット420は、庫内に設けられる。冷設ユニット420は、利用熱交換器421および庫内ファン422(「送風装置」の一例)を備える。利用熱交換器421は、室外ユニット410から配管401を介して供給された冷媒が流れることにより、庫内の空気を冷却する。庫内ファン422は、羽根車が回転することにより、利用熱交換器421によって冷却された空気を庫内に送風する。
室外ユニット410は、庫外に設けられる。室外ユニット410は、圧縮装置411、室外熱交換器412、および室外ファン413(「送風装置」の一例)を備える。圧縮装置411は、回転圧縮体(図示省略)が回転することにより冷媒を圧縮する圧縮機構(図示省略)を有しており、当該圧縮機構によって、冷設ユニット420から配管401を介して供給された冷媒を圧縮する。室外熱交換器412は、圧縮装置411によって圧縮された冷媒が流れることにより、冷媒の熱を外気へ放出する。室外ファン413は、羽根車が回転することにより、室外熱交換器412によって熱せられた外気を送風する。
一実施形態に係る冷凍装置400において、庫内ファン422が備える羽根車の回転駆動用のモータに、一実施形態に係るモータ1を用いてもよい。または、冷凍装置400は、庫内ファン422として、図11に示す送風装置100を用いてもよい。これにより、一実施形態に係る冷凍装置400は、庫内ファン422が備える羽根車の回転駆動用のモータに関し、回転軸部材20の短軸化と、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現することができる。
また、一実施形態に係る冷凍装置400において、室外ファン413が備える羽根車の回転駆動用に、一実施形態に係るモータ1を用いてもよい。または、冷凍装置400は、室外ファン413として、図11に示す送風装置100を用いてもよい。これにより、一実施形態に係る冷凍装置400は、室外ファン413が備える羽根車の回転駆動用のモータに関し、回転軸部材20の短軸化と、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現することができる。
また、一実施形態に係る冷凍装置400において、圧縮装置411が備える圧縮機構の回転駆動用に、一実施形態に係るモータ1を用いてもよい。または、冷凍装置400は、圧縮装置411として、図12に示す圧縮装置140を用いてもよい。これにより、一実施形態に係る冷凍装置400は、圧縮装置411が備える圧縮機構の回転駆動用のモータに関し、回転軸部材20の短軸化と、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現することができる。
[作用]
次に、実施形態に係るモータ1、モータ2、送風装置100、圧縮装置140、および冷凍装置400の作用について説明する。
本実施形態に係るモータ1は、軸心AX周りに回転自在に構成された回転子30と、回転子30と径方向に対向して配置された固定子鉄心10と、非磁性体で構成され、回転子30の軸方向において、固定子鉄心10と並んで設けられ、回転子30を回転可能に支持する軸受部40と、回転子30に設けられ、固定子鉄心10と径方向視で重なりを持つ第1磁石部P1と、軸受部40と径方向視で重なりを持つ第2磁石部P2と、を有する永久磁石32とを備える。
これにより、本実施形態に係るモータ1は、回転子30の軸方向において、軸受部40を固定子鉄心10の端面11A,11Bに近づけることができる。また、本実施形態に係るモータ1は、永久磁石32が軸受部40と径方向視で重なりを持つように、回転子30および永久磁石32を、固定子鉄心10の端面11A,11Bから回転子30の軸方向に突出させることができる。このため、本実施形態に係るモータ1は、回転軸部材20の短軸化と、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束の増加による回転トルクの増大化とを両立することができる。
本実施形態に係るモータ1において、固定子鉄心10に巻回されて、回転子30の軸方向において固定子鉄心10の端面11A,11Bから突出したコイルエンド部12Aを有する巻線12を備え、回転子30の径方向における回転子30からコイルエンド部12Aまでの長さは、回転子30の軸方向における固定子鉄心10の端面11A,11Bから回転子30の端面30A,30Bまでの長さよりも大きい構成としてもよい。
これにより、本実施形態に係るモータ1は、永久磁石32(固定子鉄心10の端面11A,11Bから突出した部分)の磁束が、コイルエンド部12Aを通らないようにすることができる。このため、本実施形態に係るモータ1は、回転子30の回転トルクの減少を抑制することができる。
本実施形態に係るモータ1において、回転子30の軸方向における固定子鉄心10の端面11A,11Bから回転子30の端面30A,30Bまでの長さは、回転子30の軸方向における固定子鉄心10の幅Wの1/5よりも大きい構成としてもよい。
これにより、本実施形態に係るモータ1は、回転子30の軸方向における、永久磁石32の固定子鉄心10の端面11A,11Bから突出している部分の長さを、短すぎない好適な長さとすることができる。
本実施形態に係るモータ2において、軸心AX周りに巻かれ、固定子鉄心51の内側に配置された巻線52を備える構成としてもよい。
これにより、本実施形態に係るモータ2は、固定子鉄心51の内側に巻線52が配置された当該モータ2(例えば、クローポールモータ)において、回転軸部材20の短軸化と、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現することができる。
本実施形態に係るモータ1において、軟磁性材料で構成された複数の収束片13を備え、固定子鉄心10は、回転子30と径方向に対向して配置され、かつ、周方向に並べて配置される複数のティース11を有し、収束片13は、当該収束片13と当該収束片13に最も近接するティース11との間の磁気抵抗が、当該収束片13と当該収束片13以外の他の収束片13との間の磁気抵抗よりも低くなり、かつ、軸受部40と径方向視で重なりを持つように配置される構成としてもよい。
これにより、本実施形態に係るモータ1は、複数の収束片13を有しつつも、当該複数の収束片13を、軸受部40と径方向視で重なりを持つように配置したことで、軸受部40を固定子鉄心10の端面11A,11Bに近づけることができる。このため、本実施形態に係るモータ1は、回転軸部材20の短軸化を実現することができる。
また、本実施形態に係るモータ1は、複数の収束片13を有することにより、永久磁石32からコイルエンド部12Aへの磁束を遮蔽することができるため、より確実にコイルエンド部12Aでの渦電流を減らすことができる。これにより、本実施形態に係るモータ1は、コイルエンド部12Aを、径方向における回転子30側に近づけることができる。
また、本実施形態に係る圧縮装置140は、圧縮室内において回転することにより流体を圧縮するインペラ142と、インペラ142を回転駆動するモータ1とを備える。
これにより、本実施形態に係る圧縮装置140は、インペラ142の回転駆動用のモータに関し、回転軸部材20の短軸化と、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現することができる。
また、本実施形態に係る送風装置100は、回転することにより送風するファン48と、ファン48を回転駆動するモータ1とを備える。
また、本実施形態に係る送風装置100は、ファン48の回転駆動用のモータに関し、回転軸部材20の短軸化と、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現することができる。
また、本実施形態に係る冷凍装置400は、回転圧縮体が回転することにより、冷媒を圧縮する圧縮装置411と、利用熱交換器421と、羽根車が回転することにより、利用熱交換器421によって冷却された風を送風する室外ファン413と、回転圧縮体または羽根車を回転駆動するモータ1とを備える。
これにより、本実施形態に係る冷凍装置400は、回転圧縮体または羽根車の回転駆動用のモータに関し、回転軸部材20の短軸化と、巻線12に鎖交する永久磁石32の磁束の増加による回転トルクの増大化との両立を実現することができる。
[変形・変更]
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
1 モータ
10 固定子鉄心
11 ティース
11A,11B,11C 端面
12 巻線
12A コイルエンド部
13 収束片
20 回転軸部材
30 回転子
30A,30B 端面
30C 外周面
31 ロータコア
32 永久磁石
40 軸受部
40A 第1軸受部
40B 第2軸受部
41 第1軸受
42 第1軸受ホルダ
43 第2軸受
44 第2軸受ホルダ
48 ファン
48A 吸気口
48B 排気口
50 固定子
51 固定子鉄心
51A,51B 端面
52 巻線
53 爪磁極
100 送風装置
140 圧縮装置
142 インペラ
144 流入口
146 流出口
400 冷凍装置
410 室外ユニット
411 圧縮装置
412 室外熱交換器
413 室外ファン
420 冷設ユニット
421 利用熱交換器
422 庫内ファン
AX 回転軸心
P1 第1磁石部
P2 第2磁石部

Claims (8)

  1. 軸心周りに回転自在に構成された回転子と、
    前記回転子と径方向に対向して配置された固定子鉄心と、
    非磁性体で構成され、前記回転子の軸方向において、前記固定子鉄心と並んで設けられ、前記回転子を回転可能に支持する軸受部と、
    前記回転子に設けられ、前記固定子鉄心と径方向視で重なりを持つ第1磁石部と、前記軸受部と径方向視で重なりを持つ第2磁石部と、を有する永久磁石と
    を備えるモータ。
  2. 前記固定子鉄心に巻回されて、前記回転子の軸方向において前記固定子鉄心の端面から突出したコイルエンド部を有するコイルを備え、
    前記永久磁石は、前記固定子鉄心と径方向視で重ならず、前記第2磁石部を含む第3磁石部を有し、
    前記回転子の径方向における前記回転子の端面と前記コイルエンド部の端面との間の長さの最小値は、前記回転子の軸方向における前記固定子鉄心の前記端面と当該コイルエンド部と径方向で重なる部分を有する前記第3磁石部の端面との間の長さの最大値よりも大きい
    請求項1に記載のモータ。
  3. 前記回転子の軸方向における前記固定子鉄心の前記端面と前記第3磁石部の前記端面との間の長さの最大値は、前記回転子の軸方向における前記固定子鉄心の幅の1/5よりも大きい
    請求項2に記載のモータ。
  4. 前記軸心周りに巻かれ、前記固定子鉄心の内側に配置されたコイルを備える、
    請求項1に記載のモータ。
  5. 軟磁性材料で構成された複数の収束部を備え、
    前記固定子鉄心は、前記回転子と径方向に対向して配置され、かつ、周方向に並べて配置される複数のティースを有し、
    前記収束部は、当該収束部と当該収束部に最も近接する前記ティースとの間の磁気抵抗が、当該収束部と当該収束部以外の他の前記収束部との間の磁気抵抗よりも低くなり、かつ、前記軸受部と径方向視で重なりを持つように配置される
    請求項1から4のいずれか一項に記載のモータ。
  6. 圧縮室内において回転することにより媒体を圧縮する回転圧縮体と、
    前記回転圧縮体を回転駆動する請求項1から5のいずれか一項に記載のモータと
    を備える圧縮装置。
  7. 回転することにより送風する羽根車と、
    前記羽根車を回転駆動する請求項1から5のいずれか一項に記載のモータと
    を備える送風装置。
  8. 回転圧縮体が回転することにより、冷媒を圧縮する圧縮装置と、
    熱交換器と、
    羽根車が回転することにより、前記熱交換器によって冷却された風を送風する送風装置と、
    前記回転圧縮体または前記羽根車を回転駆動する、請求項1から5のいずれか一項に記載のモータと
    を備える冷凍装置。
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