JP2023144694A - 建設機械の転輪装置 - Google Patents

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裕史 大濱
Yuji Ohama
良明 関口
Yoshiaki Sekiguchi
浩之 永瀬
Hiroyuki Nagase
勇輝 白▲鶴▼
Yuki Shiratsuru
涼我 仲田
Ryoga Nakata
真一 林
Shinichi Hayashi
拓郎 野原
Takuro Nohara
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Abstract

【課題】転輪体の軸挿通孔内に潤滑油を封止するOリングのシール性を向上させる。【解決手段】油圧ショベル1の下案内ローラ装置15を構成する支持軸18は、軸方向の中間部に位置する大径軸部18Aと、軸方向の両側に位置し大径軸部18Aよりも軸径が小さな小径軸部18Bとを有している。一対のホルダ16の軸嵌合孔17は、大径軸部18Aが嵌合する大径嵌合孔部17Aと、大径嵌合孔部17Aよりも小さな孔径を有し小径軸部18Bが嵌合する小径嵌合孔部17Bとにより構成される。大径軸部18Aの外周には、全周に亘って大径環状溝24が設けられ、小径軸部18Bの外周には、全周に亘って大径環状溝24よりも小径な小径環状溝25が設けられている。大径環状溝24には大径Oリング26が取付けられ、小径環状溝25には小径Oリング27が取付けられる。【選択図】図3

Description

本開示は、例えば油圧ショベル等の建設機械に搭載された転輪装置に関する。
建設機械を代表する油圧ショベルは、不整地等を安定して走行するためにクローラ(履帯)式の下部走行体を備えている。クローラ式の下部走行体は、左右のサイドフレームを有するトラックフレームと、サイドフレームの一端側に設けられる走行装置(スプロケット)と、サイドフレームの他端側に設けられるアイドラ装置と、走行装置とアイドラ装置との間に位置してサイドフレームに設けられる複数の上ローラおよび下ローラと、走行装置とアイドラ装置とに巻回される履帯とを含んで構成されている。履帯は走行装置によって駆動され、アイドラ装置、上ローラおよび下ローラに案内されることにより一定の軌道を周回する。
下部走行体に設けられる下ローラは、サイドフレームの下側に設けられた一対のホルダに支持軸を介して回転可能に支持されている。下ローラには支持軸が挿通される軸挿通孔が設けられ、この軸挿通孔内には、下ローラと支持軸との摺動部を潤滑するグリース等の潤滑油が充填されている。一対のホルダに嵌合する支持軸の軸方向の両端側には、それぞれOリングが装着されている。従って、Oリングは、支持軸の両端側がホルダに嵌合した状態で、ホルダと支持軸との嵌合部をシールし、下ローラの軸挿通孔内に潤滑油を封止している。
ここで、支持軸の軸方向の一端側と他端側とに、それぞれ2つ(合計4つ)のOリングを装着した下ローラが提案されている。この従来技術では、寒冷地等において外気に晒される支持軸の軸端側には、耐寒性能に優れた軸端側Oリングを配置し、下ローラとの摺動による摩擦熱に晒される支持軸の内側には、耐熱性能に優れた内側Oリングを配置している。軸端側Oリングは、主として土砂等の外部からの異物がホルダと支持軸との嵌合部に侵入するのを防止する。内側Oリングは、主として下ローラの軸挿通孔に充填された潤滑油が外部に漏れるのを防止する。このように、温度特性が異なる2種類のOリングを支持軸に装着することにより、それぞれのOリングの寿命を延ばすことができる(特許文献1参照)。
特開2015-20608号公報
ここで、従来技術による軸端側Oリングと内側Oリングとは、同一の外径寸法を有する支持軸の外周面に隣接して配置されている。即ち、支持軸の外周面には、軸端側に位置する軸端側環状溝と支持軸の内側(中央側)に位置する内側環状溝とが形成され、軸端側環状溝には耐寒性能に優れた軸端側Oリングが装着され、内側環状溝には耐熱性能に優れた内側Oリングが装着される。
しかし、内側Oリングは、軸端側環状溝を乗り越えた後に内側環状溝に装着する必要がある。このため、軸端側環状溝を乗り越えるときに、内側Oリングが軸端側環状溝の周縁部(エッジ部)に接触することにより、内側Oリングが損傷してしまうという問題がある。
また、軸端側Oリングと内側Oリングとは、同一形状を有しているため、外観上の識別が難しい。このため、誤って軸端側環状溝に耐熱性能に優れた内側Oリングを装着したり、内側環状溝に耐寒性能に優れた軸端側Oリングを装着してしまうことがある。これにより、内側Oリングや軸端側Oリングの温度特性が有効に機能せず、それぞれの寿命が低下してしまうという問題がある。
本発明の目的は、転輪体の軸挿通孔内に潤滑油を封止するOリングのシール性を向上させることができるようにした建設機械の転輪装置を提供することにある。
本発明は、建設機械の車体に対向して取付けられた一対のホルダと、前記一対のホルダにそれぞれ設けられた軸嵌合孔と、軸方向の両端が前記一対のホルダの前記軸嵌合孔に嵌合した支持軸と、前記支持軸が挿通される軸挿通孔を有し、前記支持軸に回転可能に支持された転輪体と、前記支持軸と前記一対のホルダとの間にそれぞれ設けられ、前記転輪体の前記軸挿通孔内に潤滑油を封止するOリングとを備えてなる建設機械の転輪装置において、前記支持軸は、軸方向の中間部に位置する大径軸部と、軸方向の両側に位置し前記大径軸部よりも軸径が小さな小径軸部とを有し、前記一対のホルダの前記軸嵌合孔は、前記大径軸部が嵌合する大径嵌合孔と、前記大径嵌合孔よりも小さな孔径を有し前記小径軸部が嵌合する小径嵌合孔とにより構成され、前記大径軸部の外周には、全周に亘って大径環状溝が設けられ、前記小径軸部の外周には、全周に亘って前記大径環状溝よりも小径な小径環状溝が設けられ、前記Oリングは、前記大径環状溝に取付けられた大径Oリングと、前記小径環状溝に取付けられた小径Oリングとにより構成されていることを特徴としている。
本発明によれば、大径Oリングを大径環状溝に装着するために小径環状溝を乗り越えるときに、小径環状溝の周縁部に大径Oリングが接触するのを抑えることができる。これにより、大径Oリングを傷つけることなく大径環状溝に装着することができ、そのシール性を向上させることができる。
本発明の実施形態による転輪装置が適用された油圧ショベルを示す左側面図である。 第1の実施形態による下案内ローラ装置を示す斜視図である。 下案内ローラ装置を図1中の矢示III-III方向から見た断面図である。 支持軸、小径環状溝、大径環状溝、小径Oリング、大径Oリングを示す斜視図である。 支持軸の小径軸部および大径軸部の外径寸法と、小径Oリングおよび大径Oリングの内径寸法を示す拡大図である。 第2の実施形態によるアイドラ装置を図1中の矢示VI-VI方向から見た断面図である。
以下、本発明に係る建設機械の転輪装置の実施形態を、油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、添付図面に沿って詳細に説明する。なお、実施形態では、油圧ショベルの走行方向を前後方向とし、走行方向と直交する方向を左右方向として説明する。
図1ないし図5は本発明の第1の実施形態を示している。図1において、油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、上部旋回体3の前側に設けられた作業装置4とを含んで構成されている。下部走行体2と上部旋回体3とは、油圧ショベル1の車体を構成している。油圧ショベル1は、作業装置4を用いて土砂の掘削作業等を行う。
上部旋回体3は、ベースとなる旋回フレーム5と、旋回フレーム5の左前側に搭載されたキャブ6と、旋回フレーム5の後端に設けられたカウンタウエイト7と、カウンタウエイト7の前側に設けられた外装カバー8とを含んで構成されている。キャブ6はオペレータが搭乗する運転室を画成し、キャブ6の内部には、運転席、走行レバー・ペダル、操作レバー(いずれも図示せず)が設けられている。カウンタウエイト7は、旋回フレーム5の前側に設けられた作業装置4との重量バランスを保っている。外装カバー8は、旋回フレーム5に搭載された原動機、油圧ポンプ、コントロールバルブ等の搭載機器(いずれも図示せず)を覆っている。
下部走行体2は、ベースとなるトラックフレーム9を備えている。トラックフレーム9は、左右方向の中央部に位置するセンタフレーム10と、センタフレーム10を挟んで左右に配置された左右一対のサイドフレーム11(左側のみ図示)とを有し、サイドフレーム11は前後方向に延びている。図3に示すように、サイドフレーム11は、一定の間隔をもって左右方向で対向する左側板11Aおよび右側板11Bと、左側板11Aおよび右側板11Bの上端間を連結する上板(図示せず)とによって囲まれ、下端側が開口したU字型の断面形状を有する枠体として形成されている。左側板11Aの下端には、前後方向に延びる左下板11Cが溶接され、右側板11Bの下端には、前後方向に延びる右下板11Dが溶接されている。
サイドフレーム11の長さ方向(前後方向)の一端側には、走行装置12が設けられ、サイドフレーム11の長さ方向の他端側には、後述するアイドラ装置31が設けられている。サイドフレーム11の長さ方向の中間部(走行装置12とアイドラ装置31との間)には、複数の上案内ローラ装置13、および下案内ローラ装置15が設けられている。
走行装置12とアイドラ装置31には、履帯(クローラ)14が巻装されている。履帯14は、走行装置12によって駆動されることにより、上案内ローラ装置13、下案内ローラ装置15に案内されつつ走行装置12とアイドラ装置31との間で周回する。これにより、油圧ショベル1の下部走行体2は、不整地等の作業現場を安定して走行することができる。
2個の上案内ローラ装置13は、前後方向に離間してサイドフレーム11の上側に設けられている。これら上案内ローラ装置13は、履帯14を下側から支持した状態で、走行装置12、アイドラ装置31に向けて案内する。
次に、第1の実施形態による転輪装置としての下案内ローラ装置15について、図2ないし図5を参照して説明する。
複数の下案内ローラ装置15は、前後方向に間隔をもってサイドフレーム11の下端に設けられ、履帯14を走行装置12、アイドラ装置31に向けて案内する。下案内ローラ装置15は、左右一対のホルダ16と、支持軸18と、下ローラ20と、大径Oリング26と、小径Oリング27とを含んで構成されている。
一対(2個)のホルダ16は、サイドフレーム11の下端に取付けられ、左右方向で対向している。これら一対のホルダ16は、左右方向で対をなし、支持軸18の両端を支持している。ホルダ16には、左右方向に貫通する後述の軸嵌合孔17と、軸嵌合孔17の孔中心と直交して上下方向に貫通するピン孔16Aと、軸嵌合孔17を挟む2箇所に配置され上下方向に貫通する2個の取付孔16Bとが形成されている。一方のホルダ16は、取付孔16Bに下から挿通されたボルト(図示せず)をサイドフレーム11の左下板11Cに螺着することにより、左下板11Cに固定されている。他方のホルダ16は、取付孔16Bに下から挿通されたボルトをサイドフレーム11の右下板11Dに螺着することにより、右下板11Dに固定されている。また、ホルダ16の互いに対向する端面の外周側には、円筒状の鍔部16Cが設けられている。ホルダ16の鍔部16Cと下ローラ20との間には、後述するフローティングシール22が設けられている。
ホルダ16に形成された軸嵌合孔17は、大径嵌合孔部17Aと、大径嵌合孔部17Aよりも孔径が小さい小径嵌合孔部17Bとを有している。軸嵌合孔17の大径嵌合孔部17Aには、支持軸18の大径軸部18Aが嵌合し、軸嵌合孔17の小径嵌合孔部17Bには、支持軸18の小径軸部18Bが嵌合している。また、大径嵌合孔部17Aと小径嵌合孔部17Bとの境界部は、大径嵌合孔部17Aから小径嵌合孔部17Bに向けて徐々に縮径するテーパ部17Cとなり、このテーパ部17Cには、支持軸18のテーパ部18Cが嵌合している。
支持軸18は、一対のホルダ16の軸嵌合孔17に軸方向の両側が嵌合している。支持軸18は、一対のホルダ16を介してサイドフレーム11の下端に取付けられ、下ローラ20を回転可能に支持している。図4に示すように、支持軸18は、軸方向(左右方向)の両側が小径となった段付き円柱状に形成されている。具体的には、支持軸18の軸方向の中間部は大径軸部18Aとなり、支持軸18の軸方向の両側は、大径軸部18Aよりも軸径が小さい小径軸部18Bとなっている。即ち、大径軸部18Aの外径寸法φD1は、小径軸部18Bの外径寸法φD2よりも大きい(φD1>φD2)。支持軸18の大径軸部18Aは、ホルダ16の大径嵌合孔部17Aに嵌合し、支持軸18の小径軸部18Bは、ホルダ16の小径嵌合孔部17Bに嵌合している。
支持軸18の大径軸部18Aと小径軸部18Bとの境界部は、大径軸部18Aから小径軸部18Bに向けて徐々に縮径するテーパ部18Cとなっている。テーパ部18Cの勾配は、ホルダ16(軸嵌合孔17)のテーパ部17Cの勾配と等しく設定され、支持軸18のテーパ部18Cは、ホルダ16のテーパ部17Cに嵌合している。支持軸18の両側に設けられた小径軸部18Bには、支持軸18の軸方向と直交する方向(上下方向)に貫通するピン孔18Dがそれぞれ形成されている。支持軸18のピン孔18Dとホルダ16のピン孔16Aとには、廻止めピン19が挿通され、支持軸18は、ホルダ16に対して廻止め状態で支持されている。
転輪体としての下ローラ20は、一対のホルダ16間に配置され、支持軸18に回転可能に支持されている。下ローラ20は、中心部に軸方向に貫通する軸挿通孔20Aが形成された段付き円筒体からなり、軸方向の両端側には大径な円板状のフランジ部20Bが一体形成されている。また、下ローラ20の軸方向の両端には、軸挿通孔20Aよりも大きな内径寸法を有する段付きのシール装着穴20Cが、軸挿通孔20Aと同心状に形成されている。さらに、軸挿通孔20Aの軸方向の中間部には、潤滑油を貯留する油溜め室20Dが形成されている(図3参照)。
下ローラ20の軸挿通孔20Aには、軸方向の両端側から円筒状のすべり軸受21が挿嵌され、支持軸18の大径軸部18Aは、すべり軸受21を介して軸挿通孔20Aに挿通されている。これにより、下ローラ20は、すべり軸受21を介して支持軸18に回転可能に支持されている。下ローラ20は、履帯14が左右方向に位置ずれするのをフランジ部20Bによって規制しつつ、履帯14を走行装置12、アイドラ装置31に向けて案内する。ここで、支持軸18とすべり軸受21との摺動面は、下ローラ20の油溜め室20Dに充填されたグリース等の潤滑油によって常に潤滑され、この潤滑油は、後述のフローティングシール22、大径Oリング26、小径Oリング27によって下ローラ20の軸挿通孔20A内に封止されている。
フローティングシール22は、下ローラ20のシール装着穴20Cとホルダ16の鍔部16Cとの間に設けられている。フローティングシール22は、回転する下ローラ20とホルダ16との間に形成された隙間23をシールし、下ローラ20の油溜め室20Dに充填された潤滑油が、隙間23を通じて外部に漏れるのを防止している。
大径環状溝24は、支持軸18を構成する大径軸部18Aの軸方向の両側に1個づつ(合計2個)形成されている。大径環状溝24は、大径軸部18Aの外周面に全周に亘って形成されている。小径環状溝25は、支持軸18を構成する小径軸部18Bに1個づつ(合計2個)形成されている。小径環状溝25は、小径軸部18Bの外周面に全周に亘って形成されている。小径環状溝25の溝底の外径寸法(溝底径)は、大径環状溝24の溝底の外径寸法(溝底径)よりも小さく形成されている。
大径Oリング26は、大径環状溝24に装着されている。大径Oリング26は、例えば耐油性、弾性を有するゴム材料等を用いて環状に形成されている。小径Oリング27は、小径環状溝25に装着されている。小径Oリング27は、例えば耐油性、弾性を有するゴム材料等を用いて大径Oリング26よりも小径な環状に形成されている。即ち、大径Oリング26の内径寸法φd1は、小径Oリング27の内径寸法φd2よりも大きい(φd1>φd2)。
本実施形態では、大径Oリング26は、小径Oリング27よりも耐熱性能に優れた材料を用いて形成されている。油圧ショベル1の走行時には、回転する下ローラ20と支持軸18との摩擦熱により、下ローラ20の油溜め室20Dに充填された潤滑油の温度が60℃~70℃程度にまで上昇する。このため、常に潤滑油に晒される大径Oリング26は、小径Oリング27よりも耐熱性能に優れていることが望ましい。一方、小径Oリング27は常に外気に晒されるため、油圧ショベル1が寒冷地で稼働することを考慮して、小径Oリング27は、大径Oリング26よりも耐寒性能に優れた材料を用いて形成されている。
ここで、図5に示すように、大径Oリング26の内径寸法φd1は、支持軸18を構成する小径軸部18Bの外径寸法φD2よりも大きく設定されている(φd1>φD2)。これにより、支持軸18の大径軸部18Aに形成された大径環状溝24に大径Oリング26を装着するときに、大径Oリング26は、小径軸部18Bに形成された小径環状溝25を余裕をもって乗り越えることができる。従って、大径Oリング26が、小径環状溝25を乗り越えるときに小径環状溝25の周縁部(エッジ部)に接触して損傷するのを抑えることができる。
しかも、大径Oリング26と小径Oリング27とは、径寸法の違いにより外観上の識別が容易である。このため、大径Oリング26を誤って小径環状溝25に装着したり、小径Oリング27を誤って大径環状溝24に装着してしまうことがない。従って、耐熱性能に優れた大径Oリング26を、潤滑油に晒される大径軸部18A側に確実に配置すると共に、耐寒性能に優れた小径Oリング27を、外気に晒される小径軸部18B側に確実に配置することができる。
本実施形態による油圧ショベル1は、上述の如き構成を有するもので、油圧ショベル1は、下部走行体2によって作業現場を自走し、上部旋回体3を旋回させつつ作業装置4を用いて土砂の掘削作業等を行う。
ここで、油圧ショベル1の走行時には、走行装置12によって履帯14が周回駆動され、下案内ローラ装置15は上案内ローラ装置13と共に、履帯14を走行装置12およびアイドラ装置31に向けて案内する。
このとき、下案内ローラ装置15の下ローラ20は、支持軸18を中心として回転し、すべり軸受21を介した下ローラ20と支持軸18(大径軸部18A)との摺動部は、油溜め室20Dに充填された潤滑油によって潤滑される。この潤滑油は、支持軸18に装着された大径Oリング26、小径Oリング27、およびフローティングシール22によって、下ローラ20の軸挿通孔20A内に封止される。
ここで、下案内ローラ装置15の支持軸18は、軸方向の中間部に配置された大径軸部18Aと、軸方向の両側に配置された小径軸部18Bとを有し、大径軸部18Aに形成された大径環状溝24には大径Oリング26が装着され、小径軸部18Bに形成された小径環状溝25には小径Oリング27が装着されている。そして、大径Oリング26の内径寸法φd1は、小径軸部18Bの外径寸法φD2よりも大きく設定されている(φd1>φD2)。
このため、大径環状溝24に大径Oリング26を装着するときに、大径Oリング26は、小径軸部18Bに形成された小径環状溝25を余裕をもって乗り越えることができ、大径Oリング26が、小径環状溝25の周縁部に接触して損傷することがない。この結果、大径Oリング26の寿命を延ばすことができ、潤滑油に対する大径Oリング26のシール性を向上させることができる。
しかも、大径Oリング26と小径Oリング27とは、径寸法が異なるために外観上の識別が容易である。このため、大径Oリング26および小径Oリング27を組付けるときの作業ミスを低減し、大径Oリング26を確実に大径環状溝24に装着し、小径Oリング27を確実に小径環状溝25に装着することができる。これにより、耐熱性能に優れた大径Oリング26を、潤滑油に晒される大径軸部18A側に確実に配置すると共に、耐寒性能に優れた小径Oリング27を、外気に晒される小径軸部18B側に確実に配置することができる。この結果、大径Oリング26および小径Oリング27の温度特性を有効に機能させることができ、これら大径Oリング26および小径Oリング27によるシール性を一層向上させることができる。
さらに、支持軸18の大径軸部18Aと小径軸部18Bとの境界部には、大径軸部18Aから小径軸部18Bに向けて徐々に縮径するテーパ部18Cが設けられている。これにより、大径軸部18Aと小径軸部18Bとの境界部に鋭いエッジ部が存在しないので、大径Oリング26は、テーパ部18Cに沿って小径軸部18Bから大径軸部18Aへと円滑に移動することができる。この結果、大径Oリング26を、損傷させることなく大径環状溝24に装着することができ、その寿命を延ばすことができる。
かくして、本実施形態は、油圧ショベル1の下案内ローラ装置15において、支持軸18は、軸方向の中間部に位置する大径軸部18Aと、軸方向の両側に位置し大径軸部18Aよりも軸径が小さな小径軸部18Bとを有し、一対のホルダ16の軸嵌合孔17は、大径軸部18Aが嵌合する大径嵌合孔部17Aと、大径嵌合孔部17Aよりも小さな孔径を有し小径軸部18Bが嵌合する小径嵌合孔部17Bとにより構成され、大径軸部18Aの外周には、全周に亘って大径環状溝24が設けられ、小径軸部18Bの外周には、全周に亘って大径環状溝24よりも小径な小径環状溝25が設けられ、Oリングは、大径環状溝24に取付けられた大径Oリング26と、小径環状溝25に取付けられた小径Oリング27とにより構成されている。
この構成によれば、大径環状溝24に大径Oリング26を装着するため、大径Oリング26が小径軸部18Bに形成された小径環状溝25を乗り越えるときに、大径Oリング26が、小径環状溝25の周縁部(エッジ部)に接触して損傷するのを抑えることができる。この結果、下ローラ20の軸挿通孔20A内に潤滑油を封止する大径Oリング26のシール性を向上させることができる。しかも、径寸法が異なる大径Oリング26と小径Oリング27とは、外観上の識別が容易であるため、大径Oリング26を確実に大径環状溝24に装着し、小径Oリング27を確実に小径環状溝25に装着することができる。
実施形態では、大径Oリング26の内径寸法φd1は、小径軸部18Bの外径寸法φD2よりも大きく設定されている。この構成によれば、大径環状溝24に大径Oリング26を装着するときに、大径Oリング26は、小径軸部18Bに形成された小径環状溝25を余裕をもって乗り越えることができる。この結果、大径Oリング26が、小径環状溝25の周縁部に接触して損傷するのを確実に防止することができ、大径Oリング26の寿命を延ばすことができる。
実施形態では、大径軸部18Aと小径軸部18Bとの境界部には、大径軸部18Aから小径軸部18Bに向けて徐々に縮径するテーパ部18Cが設けられている。この構成によれば、大径軸部18Aと小径軸部18Bとの境界部に鋭いエッジ部が存在しないので、大径Oリング26は、テーパ部18Cに沿って小径軸部18Bから大径軸部18Aへと円滑に移動することができる。この結果、大径Oリング26を、損傷させることなく大径環状溝24に装着することができ、その寿命を延ばすことができる。
実施形態では、大径Oリング26は、小径Oリング27よりも耐熱性能に優れた材料を用いて形成されている。この構成によれば、回転する下ローラ20と支持軸18との摩擦熱により、下ローラ20の油溜め室20Dに充填された潤滑油の温度が上昇したとしても、常に潤滑油に晒される大径Oリング26の寿命を延ばすことができ、そのシール性を向上させることができる。
次に、図6は本発明の第2の実施形態を示し、本実施形態では、転輪装置として油圧ショベル1のアイドラ装置を例示している。なお、本実施形態では上述した第1の実施形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
図6において、転輪装置としてのアイドラ装置31は、サイドフレーム11の長さ方向の他端側に設けられたアイドラブラケット32に取付けられている。アイドラ装置31は、サイドフレーム11の他端側で履帯14を周回動作可能に支持すると共に、走行装置12との間で履帯14の張り調整を行う。
アイドラ装置31は、第1の実施形態による下案内ローラ装置15と同様に、一対のホルダ33と、支持軸35と、アイドラ36と、大径Oリング40と、小径Oリング41とを含んで構成されている。
一対のホルダ33は、アイドラブラケット32に設けられた左右のガイド部材32Aに沿って前後方向に移動可能に配置され、左右方向で対向している。一対のホルダ33には、それぞれ左右方向に貫通する軸嵌合孔34が形成されている。軸嵌合孔34は、大径嵌合孔部34Aと、小径嵌合孔部34Bと、大径嵌合孔部34Aから小径嵌合孔部34Bに向けて徐々に縮径するテーパ部34Cとを有している。
支持軸35は、軸方向の中間部に位置する大径軸部35Aと、軸方向の両側に位置する小径軸部35Bと、大径軸部35Aから小径軸部35Bに向けて徐々に縮径するテーパ部35Cとを有している。支持軸35の大径軸部35Aは、ホルダ33の大径嵌合孔部34Aに嵌合し、小径軸部35Bは、ホルダ33の小径嵌合孔部34Bに嵌合し、テーパ部35Cは、ホルダ33のテーパ部35Cに嵌合している。
転輪体としてのアイドラ36は、一対のホルダ33間に配置され、支持軸35に回転可能に支持されている。アイドラ36の中心部には、軸方向に貫通する軸挿通孔36Aが形成され、軸挿通孔36Aには、すべり軸受37を介して支持軸35の大径軸部35Aが挿通されている。これにより、アイドラ36は、すべり軸受37を介して支持軸35に回転可能に支持されている。また、軸挿通孔36Aの軸方向の中間部には、潤滑油を貯留する油溜め室36Bが形成されている。支持軸35とすべり軸受37との摺動面は、油溜め室36Bに充填された潤滑油によって常に潤滑される。
支持軸35を構成する大径軸部35Aの軸方向の両側には、大径環状溝38が1個づつ形成されている。小径環状溝39は、支持軸35を構成する小径軸部35Bに1個づつ形成されている。大径Oリング40は、大径環状溝38に装着され、小径Oリング41は、小径環状溝39に装着されている。大径Oリング40は、小径Oリング41よりも耐熱性能に優れた材料を用いて形成され、小径Oリング41は、大径Oリング40よりも耐寒性能に優れた材料を用いて形成されている。大径Oリング40の内径寸法は、支持軸35を構成する小径軸部35Bの外径寸法よりも大きく設定されている。
第2の実施形態によるアイドラ装置31は、上述の如き構成を有するもので、本実施形態においても第1の実施形態による下案内ローラ装置15と同様に、大径Oリング40の内径寸法が、小径軸部35Bの外径寸法よりも大きく設定されている。これにより、支持軸35の大径環状溝38に大径Oリング40を装着するときに、大径Oリング40が、小径環状溝39の周縁部に接触して損傷するのを抑えることができる。この結果、大径Oリング40の寿命を延ばすことができ、潤滑油に対する大径Oリング40のシール性を向上させることができる。アイドラ装置31の他の作用効果についても、第1の実施形態による下案内ローラ装置15と同様である。
なお、実施形態では、クローラ式の油圧ショベル1に用いられる下案内ローラ装置15、およびアイドラ装置31を転輪装置として例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えばクローラ式の油圧クレーン、クローラ式の高所作業車等の装軌式車両の転輪装置に広く適用することができる。
2 下部走行体(車体)
3 上部旋回体(車体)
16,33 ホルダ
17,34 軸嵌合孔
17A,34A 大径嵌合孔部(大径嵌合孔)
17B,34B 小径嵌合孔部(小径嵌合孔)
18,35 支持軸
18A,35A 大径軸部
18B,35B 小径軸部
18C,35C テーパ部
20 下ローラ(転輪体)
20A,36A 軸挿通孔
24,38 大径環状溝
25,39 小径環状溝
26,40 大径Oリング
27,41 小径Oリング
36 アイドラ(転輪体)

Claims (4)

  1. 建設機械の車体に対向して取付けられた一対のホルダと、
    前記一対のホルダにそれぞれ設けられた軸嵌合孔と、
    軸方向の両端が前記一対のホルダの前記軸嵌合孔に嵌合した支持軸と、
    前記支持軸が挿通される軸挿通孔を有し、前記支持軸に回転可能に支持された転輪体と、
    前記支持軸と前記一対のホルダとの間にそれぞれ設けられ、前記転輪体の前記軸挿通孔内に潤滑油を封止するOリングとを備えてなる建設機械の転輪装置において、
    前記支持軸は、軸方向の中間部に位置する大径軸部と、軸方向の両側に位置し前記大径軸部よりも軸径が小さな小径軸部とを有し、
    前記一対のホルダの前記軸嵌合孔は、前記大径軸部が嵌合する大径嵌合孔と、前記大径嵌合孔よりも小さな孔径を有し前記小径軸部が嵌合する小径嵌合孔とにより構成され、
    前記大径軸部の外周には、全周に亘って大径環状溝が設けられ、
    前記小径軸部の外周には、全周に亘って前記大径環状溝よりも小径な小径環状溝が設けられ、
    前記Oリングは、前記大径環状溝に取付けられた大径Oリングと、前記小径環状溝に取付けられた小径Oリングとにより構成されていることを特徴とする建設機械の転輪装置。
  2. 前記大径Oリングの内径寸法は、前記小径軸部の外径寸法よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の建設機械の転輪装置。
  3. 前記大径軸部と前記小径軸部との境界部には、前記大径軸部から前記小径軸部に向けて徐々に縮径するテーパ部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建設機械の転輪装置。
  4. 前記大径Oリングは前記小径Oリングよりも耐熱性能に優れた材料を用いて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の建設機械の転輪装置。
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