JP2023144643A - 電力取引システム、及び、電力取引方法 - Google Patents

電力取引システム、及び、電力取引方法 Download PDF

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Abstract

【課題】送配電距離の短縮化を図る電力取引システム及び電力取引方法を提供する。【解決手段】複数の契約者装置とインターネット及びLAN又は信号ケーブルを介してを介して接続し、P2Pプラットフォーム及び小売電気事業運営システムを有する電力取引システムにおいて、小売電気事業運営システムの小売電気事業管理装置34は、契約者情報Dfを記憶する契約者情報記憶部と、電力を売電する第3契約者と第2契約者との間の送配電距離及び電力を買電する第4契約者と第1契約者との間の送配電距離の合計値が、第1契約者と第2契約者との間の送配電距離よりも短くなる場合、第3契約者から第2契約者への電力供給及び第1契約者から第4契約者への電力供給を含む電力需給を計画する電力需給計画部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、電力取引システム、及び、電力取引方法に関する。
電力の売注文と買注文とを受け付け、複数の売注文と買注文をマッチングし注文を成立させる電力取引システムが知られている。一般に、かかる電力取引では、売注文側と買注文側との間で電力を送電する際に、託送料金(より正確には、送配電網利用料金)が発生する。
特許文献1は、託送料金については送配電距離が長くなるにしたがって高くすることが可能であるとの前提の下、売注文側の住所・緯度・経度と、買注文側の住所・緯度・経度とに基づいて、両者間の距離に応じた託送料金の単価を計算し、当該託送料金を売注文側の希望単価に加算した価格と、買い注文側の希望価格とを比較することでマッチングする技術を開示する。
特開2021-86312号公報
しかしながら、注文のマッチングは、その時点で電力取引に参加している注文者の間で行われており、短縮可能な送配電距離は、その時点における注文者によって制限される、という問題がある。
本発明は、送配電距離の短縮化を図ることができる電力取引システム、及び、電力取引方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、電力の売注文と買注文を受け付ける注文受付部と、前記売注文側の第1契約者と買注文側の第2契約者との電力需給を計画する電力需給計画部と、を備え、前記電力需給計画部は、前記第2契約者の買注文の受電に相当する電力を売電する第3契約者と前記第2契約者との間の送配電距離、及び、前記第1契約者の売注文の売電に相当する電力を買電する第4契約者と前記第1契約者との間の送配電距離の合計値が、前記第1契約者と前記第2契約者との間の送配電距離よりも短くなる場合、前記第3契約者から前記第2契約者への電力供給、及び、前記第1契約者から前記第4契約者への電力供給を含む前記電力需給を計画することを特徴とする電力取引システムである。
本発明の一態様は、上記電力取引システムにおいて、前記第1契約者、前記第2契約者、前記第3契約者、及び、前記第4契約者のそれぞれの電力需給実績を管理台帳に記録する管理台帳記録部を備えることを特徴とする。
本発明の一態様は、上記電力取引システムにおいて、前記第1契約者、前記第2契約者、前記第3契約者、及び、前記第4契約者のそれぞれの電力の使用量に応じた料金を算出する料金算出部を備え、前記電力の使用量は、系統への逆潮放電分を予め減らした値である、ことを特徴とする。
本発明の一態様は、上記電力取引システムにおいて、少なくとも前記第3契約者及び前記第4契約者へ、前記電力需給の計画を通知する確認通知部を備える、ことを特徴とする。
本発明の一態様は、上記電力取引システムにおいて、前記第3契約者及び前記第4契約者の少なくともいずれかの充放電リソースは、車両に搭載されたバッテリである、ことを特徴とする。
本発明の一態様は、上記電力取引システムにおいて、前記電力需給計画部は、前記第3契約者から前記第2契約者への電力供給を、前記第2契約者が注文した前記買注文の買電時刻に基づいて計画し、前記第1契約者から前記第4契約者への電力供給を、前記第1契約者が注文した前記売注文の売電時刻に基づいて計画する、ことを特徴とする。
本発明の一態様は、コンピュータが、電力の売注文と買注文を受け付ける第1ステップと、前記売注文側の第1契約者と買注文側の第2契約者との間の電力需給を計画する第2ステップと、を備え、前記第2ステップにおいて、前記第2契約者の買注文の受電に相当する電力を売電する第3契約者と前記第2契約者との間の送配電距離、及び、前記第1契約者の売注文の売電に相当する電力を買電する第4契約者と前記第1契約者との間の送配電距離の合計値が、前記第1契約者と前記第2契約者との間の送配電距離よりも短くなる場合、前記第3契約者から前記第2契約者への電力供給、及び、前記第1契約者から前記第4契約者への電力供給を含む前記電力需給を計画することを特徴とする電力取引方法である。
本発明の一態様によれば、送配電距離の短縮化を図ることができる。
本発明の実施形態に係る電力取引システムの概略説明図である。 電力取引システムによって電力取引サービスを提供する事業者が営む事業の概要図である。 電力取引システムの構成を示す図である。 P2P処理装置の機能的構成を示す図である。 マッチングサーバの機能的構成を示す図である。 管理台帳記録サーバの機能的構成を示す図である。 小売電気事業管理装置の機能的構成を示す図である。 電力取引システムの動作を示すフローチャートである。 電力需給計画処理のフローチャートである。 第3契約者及び第4契約者の売電及び買電を利用した送配電距離の短縮化の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る電力取引システム1の概略説明図である。
電力取引システム1は、電力取引サービスを提供するシステムである。
本実施形態の電力取引サービスは、その利用を契約した複数の契約者Aのそれぞれから電力の売注文と買注文とを受け付け、売注文と買注文をマッチングし、売注文側の契約者A(以下、「第1契約者A1」という)及び買注文側の契約者A(以下、「第2契約者A2」という)の間で注文を成立させ、これら第1契約者A1及び第2契約者A2との間で電力売買契約B1を約定させる、いわゆるP2P(Peer-to-Peer)電力取引を提供する。
さらに、本実施形態の電力取引システム1は、電力売買契約B1を約定した第1契約者A1及び第2契約者A2の間の送配電距離L12が、その時点でP2P電力取引に参加していない第3契約者A3による売電、及び、第4契約者A4による買電を利用することで短縮される場合には、第1契約者A1と第2契約者A2との電力需給を、これら第3契約者A3及び第4契約者A4の売電及び買電を利用した電力需給にする制御を実行する。
具体的には、図1に示すように、第2契約者A2の買注文の受電に相当する電力を売電する第3契約者A3と当該第2契約者A2との間の送配電距離L32、及び、第1契約者A1の売注文の売電に相当する電力を買電する第4契約者A4と当該第1契約者A1の間の送配電距離L14の合計値が、送配電距離L12よりも小さい場合(L14+L32<L12)、電力取引システム1は、売注文側の第1契約者A1から買電側の第4契約者A4への電力供給と、売電側の第3契約者A3から買注文側の第2契約者A2への電力供給と、による電力需給が行われるように制御する。
かかる制御により、第1契約者A1と第2契約者A2との間のP2P電力取引における実際の送配電距離L12が、送配電距離L14と送配電距離L32の合計値(=L14+L32)にまで短縮される。したがって、送配電距離L12が長くなるにしたがって託送料金が高くなるように設定された場合、かかる電力取引システム1の制御により、第1契約者A1及び第2契約者A2の間の電力売買契約B1についての送配電距離L12が短縮されることで託送料金が安価となり、電力売買に要するコストが下げられることとなる。これにより、P2P電力取引の利用促進も図られる。
また、本実施形態の電力取引システム1は、第1契約者A1から第4契約者A4のそれぞれの電力需給(供給及び使用)の実績を、ブロックチェーン技術を用いて耐改ざん性が高められた管理台帳C1に記録する。
これにより、上記電力売買契約B1が第1契約者A1と第2契約者A2との間の電力需給である場合でも、実際には、第1契約者A1と第4契約者A4との間、及び、第3契約者A3と第2契約者A2との間のそれぞれで電力供給が行われたことを管理台帳C1によって送配電事業者2に対して証明することができ、第1契約者A1と第2契約者A2との間の送配電距離L12に応じた託送料金の発生を防止できる。
さらに、本実施形態の電力取引システム1において、第1契約者A1から第4契約者A4の契約者設備14(図3)は、電力網(以下、「系統H」という)へ契約者設備14から逆潮放電した場合に、その放電分だけカウントを減らすスマートメータ21(図3)を備えている。これにより、売電する第3契約者A3においては、売電によって放電した電力分を差し引いて最終的に使用した電力がスマートメータ21によって計測される。これにより、スマートメータ21の計測値に基づいて電力使用に係る料金を算出された場合でも、売電分が加味された料金が算出されるため、第1契約者A1と第2契約者A2との間の電力売買契約B1に対して第三者の立場となる第3契約者A3に不利益が生じることがない。
以下、かかる電力取引システム1の具体例について説明する。
図2は、電力取引システム1によって電力取引サービスを提供する事業者3が営む事業の概要図である。
本実施形態の事業者3は、同図に示すように、電力の売買に係る事業として、小売電気事業4と、P2Pプラットフォーム事業5と、の2つの事業を運営する。
小売電気事業4は、発電側からの電力の仕入と、消費側への電力の販売とを行う事業形態であり、発電側の契約者A(図1、図2では第3契約者A3)と事業者3の間では電源調達に関する契約が取り交わされており、また、消費側の契約者A(図1、図2では第4契約者A4)と事業者3の間では、小売供給に関する契約が取り交わされている。
P2Pプラットフォーム事業5は、契約者Aが後述のP2P処理装置22(図3)を用いてP2P電力取引を行うP2Pプラットフォーム12(図3)を運営する事業である。P2P電力取引は、上述の通り、売注文と買注文とのマッチング及び電力売買契約B1の約定を経て、売注文側の第1契約者A1が買注文側の第2契約者A2へ電力を供給し、当該第2契約者A2が、その電力供給への対価を支払う取引形態である。
本実施形態のP2Pプラットフォーム12において、原則として、電力の供給地点F1及び受電地点F2が互いに同一又は近隣のエリアE(図10)内にある契約者A同士の間で優先して約定が試みられ、約定されなかった場合に、電力の供給地点F1及び受電地点F2が互いに遠方のエリアE内にある契約者A間での約定が試みられる。また、契約者Aは、電力の供給地点F1又は受電地点F2が互いに遠方のエリアE内にある他の契約者Aを約定相手に敢えて指定することも可能となっており、これにより、「環境貢献している企業」や「自分の故郷の再エネ発電所」を指定して電力を売買したい、といったニーズに応えられるようになっている。
本実施形態の事業者3は、かかるP2Pプラットフォーム事業5を、小売電気事業4のオプション事業として運営する。すなわち、小売電気事業4の契約者A(顧客)の一部又は全部が、P2Pプラットフォーム事業5の契約者A(顧客)となっている。
そして、本実施形態の電力取引システム1は、P2Pプラットフォーム事業5の契約者Aの間で電力売買契約B1が約定された場合に、小売電気事業4の契約者Aによる売電及び買電を用いて送配電距離L12の短縮化を図っている。
なお、本実施形態では、第1契約者A1から第4契約者A4が全て小売電気事業4の契約者Aであり、その一部である第1契約者A1及び第2契約者A2がP2Pプラットフォーム事業5の契約者Aであるものとする。
図3は、本実施形態に係る電力取引システム1の構成を示す図である。
電力取引システム1は、小売電気事業4の運営及び管理を実行する小売電気事業運営システム10と、P2Pプラットフォーム事業5に係るP2P電力取引を行うためのP2Pプラットフォーム12と、を備える。
先ず、契約者Aの契約者設備14の構成について説明し、小売電気事業運営システム10及びP2Pプラットフォーム12については後述する。
複数の契約者Aの契約者設備14はそれぞれ、充放電リソース20と、スマートメータ21と、上述のP2P処理装置22と、を備える。
充放電リソース20は、充電及び放電の少なくともいずれか一方が可能な各種のリソースであり、例えば、太陽光発電装置、定置型蓄電池、電気自動車、ヒートポンプ給湯器といった機器が挙げられる。
本実施形態の充放電リソース20は、充放電の遠隔制御が可能な機器であり、当該遠隔制御に係る制御指示Daを受け付ける制御受付装置20Aを備える。制御指示Daは、後述する電力需給計画Dgに基づいて充放電リソース20を遠隔制御によって充放電させるための指示信号であり、制御受付装置20Aが当該制御指示Daを取得すると、充放電リソース20が当該制御指示Daに基づき充電又は放電を実施する。
スマートメータ21は、契約者設備14における電力の使用量(消費量)を計測する電力計の一態様である。本実施形態のスマートメータ21は、P2P処理装置22及び小売電気事業運営システム10のそれぞれに電力データDbを出力する電力データ出力装置21Aを備える。本実施形態の電力データ出力装置21Aは、P2P処理装置22へLAN(Local Area Network)又は信号ケーブルを介して電力データDbを出力し、小売電気事業運営システム10へインターネットを介して電力データDbを出力する。
電力データDbは、電力使用に係る情報を含み、本実施形態では、契約者Aの識別情報、電力を使用した日付、時間、電力の供給地点F1又は受電地点F2、及び使用量を含む。なお、電力の供給地点F1又は受電地点F2が日本国内にある場合、これらの位置を示す情報として供給地点特定番号及び受電地点特定番号を用いてもよい。
また、本実施形態のスマートメータ21は、上述の通り、充放電リソース20から系統Hへ逆潮放電が行われた場合に、その逆潮放電分だけ使用量のカウントを減らすことで、逆潮放電分を差し引いた使用量を計測し、当該使用量に基づいて上記電力データDbを生成する。
図4は、P2P処理装置22の機能的構成を示す図である。
P2P処理装置22は、P2Pプラットフォーム12と通信することでP2P電力取引を行う機能と、充放電リソース20へ上記制御指示Daを出力する機能と、を備えた装置であり、具体的には、操作装置23と、通信装置24と、コンピュータ25と、を備える。
操作装置23は、契約者Aの操作を受け付ける装置であり、契約者AによるP2P電力取引の注文(電力の売注文/買注文)の入力に用いられる。通信装置24は、インターネット等の電子通信回線を介してP2Pプラットフォーム12と通信する装置である。
コンピュータ25は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)などのプロセッサと、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリデバイス(主記憶装置とも呼ばれる)と、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのストレージ装置(副記憶装置とも呼ばれる)と、充放電リソース20やスマートメータ21、各種のセンサ類、周辺機器などを接続するためのインターフェース回路と、を備える。
そして、プロセッサがメモリデバイス又はストレージ装置に記憶されているコンピュータプログラムを実行することで、P2P電力取引、及び、充放電リソース20への制御指示Daの出力に係る各種の機能を実現する。
具体的には、コンピュータ25は、機能的構成として、注文送信制御部25Aと、電力データ送信制御部25Bと、制御指示受信制御部25Cと、制御指示出力制御部25Dと、を備える。
注文送信制御部25Aは、契約者Aによって入力された、電力の売注文又は買注文に係る注文情報Dcを通信装置24からP2Pプラットフォーム12へ送信する制御を実行する。注文情報Dcには、例えば、希望価格に係る情報や、売電時刻又は買電時刻に係る情報、所望の約定相手を指定する情報などが含まれる。
電力データ送信制御部25Bは、スマートメータ21から取得した電力データDbを通信装置24からP2Pプラットフォーム12へ送信する制御を実行する。
制御指示受信制御部25Cは、電力取引システム1が備える装置(本実施形態では、後述の小売電気事業管理装置34)から上述の制御指示Daを通信装置24によって受信する制御を実行し、制御指示出力制御部25Dは、通信装置24によって受信された制御指示Daを充放電リソース20へインターフェース回路から出力する制御を実行する。
制御指示Daが充放電リソース20へ出力されることで、上述の通り、充放電リソース20が当該制御指示Daに基づいて充放電を行う。
次いで、P2Pプラットフォーム12の構成について説明する。
P2Pプラットフォーム12は、前掲図3に示すように、マッチングサーバ30と、管理台帳記録サーバ32と、を備える。これらマッチングサーバ30、管理台帳記録サーバ32、及び、各契約者設備14のP2P処理装置22は、インターネット等の電気通信回線を介して相互に通信する。
図5は、マッチングサーバ30の機能的構成を示す図である。
マッチングサーバ30は、P2P電力取引における複数の売注文と買注文とをマッチングするサーバコンピュータである。
本実施形態のマッチングサーバ30は、プロセッサと、メモリデバイスと、ストレージ装置と、通信装置や各種のセンサ類、周辺機器などを接続するためのインターフェース回路と、を備え、プロセッサがメモリデバイス又はストレージ装置に記憶されているコンピュータプログラムを実行することで、マッチングに係る各種の機能を実現する。
具体的には、マッチングサーバ30は、機能的構成として、注文受付部40と、マッチング部41と、約定部42と、を備える。
注文受付部40は、複数の契約者AのそれぞれのP2P処理装置22から注文情報Dcを通信装置によって受信することで、各契約者Aから複数の売注文及び買注文を受け付ける。
マッチング部41は、それぞれの注文情報Dcに基づいて、売注文と買注文のマッチングを行い、マッチング結果に基づいて、売注文側の第1契約者A1と買注文側の第2契約者A2と間で電力売買契約B1を約定する。注文のマッチングは、希望価格や売電時刻、買電時刻などの情報に基づいて、公知又は周知の適宜の手法を用いて行われる。
約定部42は、P2P電力取引の約定に係るP2P電力取引約定情報Ddを小売電気事業運営システム10に出力する。P2P電力取引約定情報Ddは、第1契約者A1と第2契約者A2との間で約定された電力売買契約B1に係る情報(第1契約者A1及び第2契約者A2の識別情報、売電時刻、買電時刻、価格の情報など)を含む。
図6は、管理台帳記録サーバ32の機能的構成を示す図である。
管理台帳記録サーバ32は、各契約者設備14での電力売買契約B1に基づく電力の供給及び受電の実績を管理台帳C1に記録するサーバコンピュータである。
すなわち、管理台帳記録サーバ32は、プロセッサと、メモリデバイスと、ストレージ装置と、通信装置や各種のセンサ類、周辺機器などを接続するためのインターフェース回路と、を備え、プロセッサがメモリデバイス又はストレージ装置に記憶されているコンピュータプログラムを実行することで、管理台帳C1の記録に係る各種の機能を実現する。
具体的には、管理台帳記録サーバ32は、機能的構成として、電力データ取得部51と、電力需給実績情報生成部52と、管理台帳記録部53と、を備える。
電力データ取得部51は、各契約者設備14のスマートメータ21から電力データDbを通信装置によって受信することで、当該電力データDbを取得する。
電力需給実績情報生成部52は、電力データDbに基づいて、契約者A(契約者設備14)ごとに、電力需給の実績を示す電力需給実績情報Deを生成する。具体的には、電力需給実績情報生成部52は、所定期間に亘る電力の供給量と使用量とを、契約者Aの電力データDbに基づいて集計し、これら供給量及び使用量を含む電力需給実績情報Deを生成する。なお、電力需給実績情報Deは、この他にも、所定期間の情報(集計対象の期間など)や、契約者Aに係る情報(契約者Aの識別情報や供給地点F1又は受電地点F2など)とった適宜の情報を含む。
管理台帳記録部53は、電力需給実績情報Deを管理台帳C1に記録する。
本実施形態の管理台帳C1には、上述の通り、ブロックチェーン技術が用いられており、具体的には、パブリックネットワークGaに接続された複数の参加コンピュータGbの間で共有される分散型台帳が用いられている。参加コンピュータGbはP2P処理装置22であってもよい。
管理台帳記録部53は、電力需給実績情報Deを、ハッシュ関数を用いて暗号化したブロック(トランザクションとも呼ばれる)を生成し、当該ブロックを管理台帳C1に追加するための追加処理を実行する。この追加処理が行われると、ブロックの正当性を確認するための所定の演算処理を各参加コンピュータGbが実行し、当該演算処理の結果によって正当性が認められたときに、各参加コンピュータGbが共有する管理台帳C1に、管理台帳記録部53が生成したブロックが追加され、管理台帳C1への電力需給実績情報Deの記録が完了する。
次に、小売電気事業運営システム10の構成について説明する。
小売電気事業運営システム10は、小売電気事業4に係る管理、及び、上述した送配電距離L12の短縮化を行う小売電気事業管理装置34を備える。
図7は、小売電気事業管理装置34の機能的構成を示す図である。
本実施形態の小売電気事業管理装置34は、通信装置60と、コンピュータ62と、を備える。
通信装置60は、インターネット等の電子通信回線を介してP2Pプラットフォーム12、各P2P処理装置22、及び、送配電事業者2と通信する装置である。
コンピュータ62は、プロセッサと、メモリデバイスと、ストレージ装置と、通信装置60や各種のセンサ類、周辺機器などを接続するためのインターフェース回路と、を備え、プロセッサがメモリデバイス又はストレージ装置に記憶されているコンピュータプログラムを実行することで、小売電気事業4に係る管理、及び、送配電距離L12の短縮化に係る各種の機能を実現する。
具体的には、コンピュータ62は、機能的構成として、契約者情報記憶部70と、電力需給計画部71と、確認通知部72と、電力需給計画提出部73と、制御指示送信制御部74と、料金算出部75と、P2P取引証明提出部76と、を備える。
契約者情報記憶部70は、契約者情報Dfを記憶する。契約者情報Dfは、各契約者Aの情報であり、契約者Aの識別情報と、電力の供給地点F1又は受電地点F2の情報と、を少なくとも含む。
電力需給計画部71は、P2P電力取引約定情報Ddに基づいて、電力の供給側かと消費側との間の電力需給の計画を示す電力需給計画Dgを生成する。
かかる電力需給計画Dgは、電力供給側の契約者A、及び、電力使用側の契約者Aの識別情報と、電力の供給地点F1及び受電地点F2と、供給地点F1から電力の供給を行う供給日時と、受電地点F2において電力を使用する使用日時と、を少なくとも含む情報である。
本実施形態の電力需給計画部71は、P2P電力取引約定情報Ddの電力売買契約B1が示す契約主体(第1契約者A1及び第2契約者A2)の他に、小売電気事業4の第3契約者A3及び第4契約者A4(すなわち、P2P電力取引に参加していない契約者A)による売電及び買電を用いて送配電距離L12が短縮される場合には、これら第3契約者A3及び第4契約者A4の売電及び買電を用いた電力需給を計画し、当該計画に基づく電力需給計画Dgを生成する。なお、かかる電力需給計画Dgの生成については後に詳述する。
確認通知部72は、第3契約者A3及び第4契約者A4の売電及び買電を用いた電力需給を電力需給計画部71が計画した場合に、これら第3契約者A3及び第4契約者A4から電力需給計画Dgの了承を得るための確認通知Dhを送信する。確認通知Dhは第3契約者A3及び第4契約者A4が確認可能な適宜の手段(メールやSNSなど)を用いて送信される。
かかる確認通知Dhにより、電力売買契約B1に関与していない第3契約者A3及び第4契約者A4が電力需給計画Dgを把握できる。
なお、確認通知部72は、第3契約者A3及び第4契約者A4に加え、第1契約者A1及び第2契約者に確認通知Dhを送信してもよい。
電力需給計画提出部73は、電力需給計画Dgを通信装置60から電気通信回線を介して送配電事業者2へ送信する制御を実行することで、当該電力需給計画Dgを送配電事業者2へ提出する。送配電事業者2は、かかる電力需給計画Dgにより、供給地点F1から受電地点F2への電力供給、その供給量、及び、その日時(日付、及び時間)を把握できる。
また、本実施形態の電力需給計画提出部73は、電力需給計画Dgが第3契約者A3及び第4契約者A4の売電及び買電を用いた計画である場合、これら第3契約者A3及び第4契約者A4が電力需給計画Dgを了承したことを条件に、当該電力需給計画Dgを送配電事業者2へ送信する。
これにより、第3契約者A3及び第4契約者A4の意思に反して電力需給が行われることを防止できる。
なお、第3契約者A3及び第4契約者A4が電力需給計画Dgを了承したか否かの検出には公知又は周知の適宜の手法が用いられる。
制御指示送信制御部74は、電力の供給側及び使用側のそれぞれの充放電リソース20を電力需給計画Dgにしたがって充放電させる上記制御指示Daを生成し、かかる制御指示Daを供給側及び使用側のP2P処理装置22へ通信装置60から送信する制御を実行する。
かかる制御指示DaがP2P処理装置22から充放電リソース20へ出力されることで、各充放電リソース20が電力需給計画Dgにしたがって充放電を行い、電力売買契約が履行されることとなる。
料金算出部75は、各契約者Aに請求する料金を算出する。
本実施形態において、料金には、小売電気事業4の契約に基づく第1の料金と、P2P電力取引に基づく第2の料金とが含まれる。
第1の料金は、各契約者Aの契約者設備14における電力使用量に課金される料金であり、料金算出部75は、スマートメータ21から送信された電力データDbに基づいて第1の料金を算出する。
第2の料金は、P2P電力取引の電力売買契約B1に基づいて消費した電力使用量に課金される料金と、供給した電力量に応じた金銭的報酬とを含み、料金算出部75は、管理台帳C1に記録されている電力需給実績情報Deに基づいて第2の料金を算出する。
P2P取引証明提出部76は、P2P電力取引証明データDjを通信装置60から電気通信回線を介して送配電事業者2へ送信する制御を実行することで、当該P2P電力取引証明データDjを送配電事業者2へ提出する。
P2P電力取引証明データDjは、P2P電力取引の電力売買契約B1における電力の供給側と使用側の実際のペアを証明するデータである。すなわち、第3契約者A3及び第4契約者A4の売電及び買電が利用された場合、P2P電力取引証明データDjは、電力売買契約B1における電力の供給側と使用側の実際のペアが、第1契約者A1と第4契約者A4、及び、第3契約者A3と第2契約者A2であることを証明するデータとなる。
本実施形態では、管理台帳C1が耐改ざん性に優れた分散台帳(ブロックチェーンデータ)であり、電力需給実績の証拠として用いるには十分であるため、P2P取引証明提出部76は、当該管理台帳C1をP2P電力取引証明データDjとして送配電事業者2に提出する。
これにより、送配電事業者2は、当該P2P電力取引証明データDjに基づいて、P2P電力取引の電力売買契約B1における電力の供給側と使用側の実際のペアを把握し、供給側と使用側との間の送配電距離を特定できる。したがって、送配電事業者2が託送料金を送配電距離に基づいて算出する場合に、当該託送料金を実際の供給側と使用側のペアに基づき正確に算出できる。
次いで、電力取引システム1の動作を説明する。
図8は、電力取引システム1の動作を示すフローチャートである。
先ず、P2P電力取引において、各契約者AがP2P処理装置22から売注文又は買注文の注文情報Dcをマッチングサーバ30へ送信する。
マッチングサーバ30は、これらの注文情報Dcを受信することで、各契約者Aの売注文及び買注文を受け付け、これらの注文情報Dcに基づいて売注文と買注文とのマッチングを行い、売注文側の第1契約者A1と買注文側の第2契約者A2との間で電力売買契約B1を約定する。そして、マッチングサーバ30は、この電力売買契約B1に係る情報を含む上記P2P電力取引約定情報Ddを小売電気事業管理装置34へ送信する(ステップSa1)。
次いで、小売電気事業管理装置34において、電力需給計画部71がP2P電力取引約定情報Dd(電力売買契約B1)に基づいて電力需給計画Dgを生成し、その後、制御指示送信制御部74が電力需給計画Dgに基づく制御指示Daを各契約者設備14のP2P処理装置22に送信する(ステップSa2)。
図9は、電力需給計画処理のフローチャートである。
電力需給計画Dgの生成において、電力需給計画部71は、先ず、売注文側の第1契約者A1と買注文側の第2契約者A2と間の送配電距離L12を契約者情報Dfに基づいて特定する(ステップSb1)。
次いで、電力需給計画部71は、小売電気事業4の契約者Aの中から次の抽出条件に該当する第3契約者A3及び第4契約者A4を抽出する(ステップSb2)。
抽出条件は、次の第1条件及び第2条件のAND条件である。
第1条件は、第3契約者A3は、第2契約者A2の買注文の受電に相当する電力を売電する契約者Aであり、かつ、第4契約者A4は、第1契約者A1の売注文に相当する電力を買電する契約者Aであことである。
第2条件は、第1契約者A1と第4契約者A4との間の送配電距離L14と、第3契約者A3と第2契約者A2との間の送配電距離L32との合計が送配電距離L12よりも短くなることである。
かかる抽出条件に該当する第3契約者A3及び第4契約者A4が存在する場合(ステップSb3:Yes)、電力需給計画部71は、売注文側の第1契約者A1から買電側の第4契約者A4への電力供給、及び、売電側の第3契約者A3から買注文側の第2契約者A2への電力供給を含む電力需給を計画する電力需給計画Dgを生成する(ステップSb4)。
次いで、確認通知部72が、第3契約者A3及び第4契約者A4に対して、かかる電力需給計画Dgへの了承を求める確認通知Dhを送信する(ステップSb5)。
そして、第3契約者A3及び第4契約者A4の両者が電力需給計画Dgを了承する旨の応答が得られた場合(ステップSb6:Yes)、電力需給計画提出部73が電力需給計画Dgを送配電事業者2へ提出する(ステップSb7)。
これにより、第3契約者A3及び第4契約者A4の売電及び買電の利用によって送配電距離L12を短縮した電力需給計画Dgが確定する。
一方、抽出条件に該当する第3契約者A3及び第4契約者A4が存在しない場合(ステップSb3:No)、又は、第3契約者A3及び第4契約者A4の少なくともいずれか一方が電力需給計画Dgを了承しなかった場合(ステップSb6:No)、電力需給計画部71は、電力売買契約B1に基づいて、第1契約者A1から第2契約者A2への電力供給を計画する電力需給計画Dgを生成し(ステップSb8)、ステップSb7において、当該電力需給計画Dgが送配電事業者2へ送信される。
この電力需給計画処理により、図10に示すように、電力売買契約B1の第1契約者A1の及び第2契約者A2の供給地点F1及び受電地点F2が互いに遠方のエリアEに位置する場合でも、例えば図示のように、それぞれのエリアE内に供給地点F1又は受電地点F2がある等して、送配電距離L12を短縮可能な第3契約者A3及び第4契約者A4の売電及び買電を利用した電力需給計画Dgが生成される。
前掲図8は、上記抽出条件に該当する第3契約者A3及び第4契約者A4が存在する場合のフローチャートを示しており、同図のステップSa2では、電力需給計画Dgに基づく制御指示Daが、第1契約者A1から第4契約者A4のそれぞれのP2P処理装置22に送信される。
そして、P2P処理装置22のそれぞれが充放電リソース20に制御指示Daを出力することで、これらの充放電リソース20が電力需給計画Dgにしたがって充放電を行うこととなる。
かかる充放電の実施により、これら充放電リソース20の充放電時の電力量を示す電力データDbが第1契約者A1から第4契約者A4のそれぞれのスマートメータ21から管理台帳記録サーバ32に送信される。
そして、管理台帳記録サーバ32において、電力需給実績情報生成部52が電力データDbに基づいて上記電力需給実績情報Deを生成し、当該電力需給実績情報Deを管理台帳記録部53が管理台帳C1に記録する(ステップSa3)。
その後、小売電気事業管理装置34において、料金算出部75が、第1契約者A1から第4契約者A4のそれぞれに請求する料金を算出し、また、P2P取引証明提出部76がP2P電力取引証明データDjを送配電事業者2へ提出する(ステップSa4)。
上述の通り、料金には、小売電気事業4の契約に基づく第1の料金と、P2P電力取引に基づく第2の料金とが含まれており、図示例においては、P2P電力取引に参加していない第3契約者A3及び第4契約者A4には、第2の料金は請求されず、電力の使用量に課金される第1の料金だけが請求される。
ここで、スマートメータ21は系統Hへ逆潮放電が生じた場合に、その放電分だけ電力使用量のカウントを減らすことで、逆潮放電分を差し引いた使用量を計測する。これにより、スマートメータ21の計測値に基づいて第1の料金を算出した場合でも、売電した第3契約者A3についての第1の料金は、当該売電分を加味した料金となり、第3契約者A3に不利益が生じることがない。
本実施形態によれば、次の効果を奏する。
本実施形態の電力取引システム1は、電力の売注文と買注文を受け付ける注文受付部40と、売注文側の第1契約者A1と買注文側の第2契約者A2との電力需給を計画する電力需給計画部71と、を備える。
そして、電力需給計画部71は、第2契約者A2の買注文の受電に相当する電力を売電する第3契約者A3と第2契約者A2との間の送配電距離L32、及び、第1契約者A1の売注文の売電に相当する電力を買電する第4契約者A4と第1契約者A1との間の送配電距離L14の合計値が、第1契約者A1と第2契約者A2との間の送配電距離L12よりも短くなる場合、第3契約者A3から第2契約者A2への電力供給、及び、第1契約者A1から第4契約者A4への電力供給を含む電力需給を計画する。
この構成によれば、第1契約者A1と第2契約者A2との間の電力需給として、第3契約者A3及び第4契約者A4の売電及び買電を利用することで、第1契約者A1と第2契約者A2との間の送配電距離L12を短縮した電力需給が計画され、送配電距離L12の短縮化を図ることができる。
本実施形態の電力取引システム1は、第1契約者A1、第2契約者A2、第3契約者A3、及び、第4契約者A4のそれぞれの電力需給実績情報Deを管理台帳C1に記録する管理台帳記録部53を備える。
この構成によれば、第1契約者A1、第2契約者A2、第3契約者A3、及び、第4契約者A4のそれぞれの電力需給実績が管理台帳C1に記録として残される。これにより、送配電事業者2は、管理台帳C1に基づいて、第1契約者A1、第2契約者A2、第3契約者A3、及び、第4契約者A4の電力需給実績を把握でき、託送料金などを正確に算出できる。
本実施形態の電力取引システム1は、第1契約者A1、第2契約者A2、第3契約者A3、及び、第4契約者A4のそれぞれの電力の使用量に応じた第1の料金を算出する料金算出部75を備え、電力の使用量には、系統への逆潮放電分を予め減らした値が用いられている。
この構成によれば、電力の使用量に基づいて第1の料金を算出した場合でも、売電した第3契約者A3についての第1の料金は当該売電分を加味した料金となり、第3契約者A3に不利益が生じることがない。
本実施形態の電力取引システム1は、第3契約者A3及び第4契約者A4へ電力需給計画Dgを通知する確認通知部72を備える。
この構成によれば、P2P電力取引に参加していない第3契約者A3及び第4契約者A4が電力需給計画Dgを把握できる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様の例示である。すなわち、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態は、任意に変形、及び応用が可能であり、かつ、これら実施形態、変形、及び応用に係る各態様は、任意に組み合わせが可能である。
上述した電力取引システム1は、売注文及び買注文をマッチングするマッチングサーバ30を備える構成とした。しかしながら、マッチングサーバ30を必ずしも必要ではなく、各契約者AのP2P処理装置22が互いに注文情報Dcを送受して自律的に売注文及び買注文のマッチングを行ってもよい。
上述した電力取引システム1において、管理台帳C1は、ブロックチェーン技術が用いられた分散台帳である。このブロックチェーン技術を更に応用して、管理台帳C1にスマートコントラクトの機能を実装し、当該スマートコントラクトによって、各充放電リソース20が電力需給計画Dgにしたがって充放電するように制御してもよい。
上述した電力取引システム1において、売電する契約者Aの充放電リソース20は、例えば、蓄電リソースが束ねられたVPP(Virtual Power Plant)電源であってもよい。この場合において、VPPネットワークへの参加にP2P処理装置22を用いることができる。
上述した電力取引システム1において、第3契約者A3及び第4契約者A4の少なくともいずれかの充放電リソース20は、車両に搭載されたバッテリであってもよい。
この構成によれば、第3契約者A3及び第4契約者A4は、例えば電気自動車が備える定置型のバッテリを、電力取引に活用することができる。
上述した電力取引システム1において、P2P電力取引における電力売買契約B1は、必ずしも売電時刻及び買電時刻が一致した第1契約者A1及び第2契約者A2の間で約定されなくてもよい。
すなわち、第3契約者A3及び第4契約者A4の売電及び買電を利用可能な場合、第3契約者A3及び第4契約者A4から任意の時刻に電力が融通可能である。したがって、この場合、電力需給計画部71は、第3契約者A3から第2契約者A2への電力供給を、当該第2契約者A2が注文した買注文の買電時刻に基づいて計画し、第1契約者A1から第4契約者A4への電力供給を、当該第1契約者A1が注文した売注文の売電時刻に基づいて計画すればよい。
これにより、P2P電力取引において、売注文と買注文がマッチングする可能性が高められ、P2P電力取引の促進を図ることができる。
上述した電力取引システム1において、マッチングサーバ30、管理台帳記録サーバ32、及び、小売電気事業管理装置34のうち2以上が1つのコンピュータに統合されてもよい。これとは逆に、マッチングサーバ30、管理台帳記録サーバ32、及び、小売電気事業管理装置34のそれぞれは2以上のコンピュータによって構成されてもよい。
上述した実施形態において参照した構成図は、本願発明を理解容易にするために、構成要素を主な処理内容に応じて分類して示した図であり、各構成要素は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
図8及び図9に示すフローチャートにおいて、各ステップの順番は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において任意に変更可能である。また、1つのステップを複数のステップに分けてもよいし、2以上のステップを1つに統合してもよい。
(本明細書の開示によりサポートされる構成)
本明細書の開示は、以下の構成をサポートする。
(構成1)
電力の売注文と買注文を受け付ける注文受付部と、前記売注文側の第1契約者と買注文側の第2契約者との電力需給を計画する電力需給計画部と、を備え、前記電力需給計画部は、前記第2契約者の買注文の受電に相当する電力を売電する第3契約者と前記第2契約者との間の送配電距離、及び、前記第1契約者の売注文の売電に相当する電力を買電する第4契約者と前記第1契約者との間の送配電距離の合計値が、前記第1契約者と前記第2契約者との間の送配電距離よりも短くなる場合、前記第3契約者から前記第2契約者への電力供給、及び、前記第1契約者から前記第4契約者への電力供給を含む前記電力需給を計画することを特徴とする電力取引システム。
構成1によれば、送配電距離の短縮化を図ることができる。
(構成2)
前記第1契約者、前記第2契約者、前記第3契約者、及び、前記第4契約者のそれぞれの電力需給実績を管理台帳に記録する管理台帳記録部を備えることを特徴とする構成1に記載の電力取引システム。
構成2によれば、管理台帳に基づいて、第1契約者、第2契約者、第3契約者、及び、第4契約者の電力需給実績を把握できる。
(構成3)
前記第1契約者、前記第2契約者、前記第3契約者、及び、前記第4契約者のそれぞれの電力の使用量に応じた料金を算出する料金算出部を備え、前記電力の使用量は、系統への逆潮放電分を予め減らした値である、ことを特徴とする構成1または2に記載の電力取引システム。
構成3によれば、売電した第3契約者についての料金を、当該売電分を加味した料金とすることができる。
(構成4)
少なくとも前記第3契約者及び前記第4契約者へ、前記電力需給の計画を通知する確認通知部を備える、ことを特徴とする構成1から3のいずれかに記載の電力取引システム。
構成4によれば、電力取引に参加していない第3契約者及び第4契約者が電力需給の計画を把握できる。
(構成5)
前記第3契約者及び前記第4契約者の少なくともいずれかの充放電リソースは、車両に搭載されたバッテリである、ことを特徴とする構成1から4のいずれかに記載の電力取引システム。
構成5によれば、第3契約者及び第4契約者の少なくともいずれかは、例えば車両が備えるバッテリを電力取引に活用できる。
(構成6)
前記電力需給計画部は、前記第3契約者から前記第2契約者への電力供給を、前記第2契約者が注文した前記買注文の買電時刻に基づいて計画し、前記第1契約者から前記第4契約者への電力供給を、前記第1契約者が注文した前記売注文の売電時刻に基づいて計画する、ことを特徴とする構成1から5のいずれかに記載の電力取引システム。
構成6によれば、電力取引において、売注文と買注文が約定する可能性が高められ、電力取引の促進を図ることができる。
(構成7)
コンピュータが、電力の売注文と買注文を受け付ける第1ステップと、前記売注文側の第1契約者と買注文側の第2契約者との間の電力需給を計画する第2ステップと、を備え、前記第2ステップにおいて、前記第2契約者の買注文の受電に相当する電力を売電する第3契約者と前記第2契約者との間の送配電距離、及び、前記第1契約者の売注文の売電に相当する電力を買電する第4契約者と前記第1契約者との間の送配電距離の合計値が、前記第1契約者と前記第2契約者との間の送配電距離よりも短くなる場合、前記第3契約者から前記第2契約者への電力供給、及び、前記第1契約者から前記第4契約者への電力供給を含む前記電力需給を計画することを特徴とする電力取引方法。
構成7によれば、送配電距離の短縮化を図ることができる。
1 電力取引システム
20 充放電リソース
30 マッチングサーバ
32 管理台帳記録サーバ
34 小売電気事業管理装置
40 注文受付部
41 マッチング部
53 管理台帳記録部
71 電力需給計画部
72 確認通知部
75 料金算出部
A 契約者
A1 第1契約者
A2 第2契約者
A3 第3契約者
A4 第4契約者
C1 管理台帳
Dg 電力需給計画
Dh 確認通知
L12、L14、L32 送配電距離

Claims (7)

  1. 電力の売注文と買注文を受け付ける注文受付部と、
    前記売注文側の第1契約者と買注文側の第2契約者との電力需給を計画する電力需給計画部と、
    を備え、
    前記電力需給計画部は、
    前記第2契約者の買注文の受電に相当する電力を売電する第3契約者と前記第2契約者との間の送配電距離、及び、前記第1契約者の売注文の売電に相当する電力を買電する第4契約者と前記第1契約者との間の送配電距離の合計値が、前記第1契約者と前記第2契約者との間の送配電距離よりも短くなる場合、
    前記第3契約者から前記第2契約者への電力供給、及び、前記第1契約者から前記第4契約者への電力供給を含む前記電力需給を計画する
    ことを特徴とする電力取引システム。
  2. 前記第1契約者、前記第2契約者、前記第3契約者、及び、前記第4契約者のそれぞれの電力需給実績を管理台帳に記録する管理台帳記録部を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力取引システム。
  3. 前記第1契約者、前記第2契約者、前記第3契約者、及び、前記第4契約者のそれぞれの電力の使用量に応じた料金を算出する料金算出部を備え、
    前記電力の使用量は、系統への逆潮放電分を予め減らした値である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電力取引システム。
  4. 少なくとも前記第3契約者及び前記第4契約者へ、前記電力需給の計画を通知する確認通知部を備える、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電力取引システム。
  5. 前記第3契約者及び前記第4契約者の少なくともいずれかの充放電リソースは、車両に搭載されたバッテリである、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電力取引システム。
  6. 前記電力需給計画部は、
    前記第3契約者から前記第2契約者への電力供給を、前記第2契約者が注文した前記買注文の買電時刻に基づいて計画し、
    前記第1契約者から前記第4契約者への電力供給を、前記第1契約者が注文した前記売注文の売電時刻に基づいて計画する、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の電力取引システム。
  7. コンピュータが、
    電力の売注文と買注文を受け付ける第1ステップと、
    前記売注文側の第1契約者と買注文側の第2契約者との間の電力需給を計画する第2ステップと、
    を備え、
    前記第2ステップにおいて、
    前記第2契約者の買注文の受電に相当する電力を売電する第3契約者と前記第2契約者との間の送配電距離、及び、前記第1契約者の売注文の売電に相当する電力を買電する第4契約者と前記第1契約者との間の送配電距離の合計値が、前記第1契約者と前記第2契約者との間の送配電距離よりも短くなる場合、
    前記第3契約者から前記第2契約者への電力供給、及び、前記第1契約者から前記第4契約者への電力供給を含む前記電力需給を計画する
    ことを特徴とする電力取引方法。
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