JP3883498B2 - インバランス電力取引支援システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、供給部から需要部へ電力を託送する電気事業において、前記需要部の受電量に対する前記供給部の給電量の過不足分に相当するインバランス電力についての電力市場との間で行われる電力取引を支援するインバランス電力取引支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
電力市場の部分自由化により、電気事業者は、調達した電力を、卸供給事業者として、電力会社(一般電気事業者)が行う入札等に参加し電力会社に売るか、若しくは、発電事業者として特定規模電気事業者に卸売りするか、若しくは、特定規模電気事業者として、自由化対象の大口の需要家(特定規模需要家:原則使用規模2,000KW以上で20KV特別高圧送電線から受電する需要家)に小売託送することが可能である。
また、将来的には、電力市場の更なる自由化により、50KW以上の高圧受電の需要家や一般家庭等の小口需要家に対する電力小売託送も可能になると考えられている。
【0003】
上記のような電力市場の自由化において、現状では、引き続き電力会社が送電線ネットワークを一元的に運営することになっている。
よって、電気事業者は、電力会社の既存の送電線ネットワークを利用して、電力を需要家に託送するので、送電線ネットワークの系統安定を確保するという観点から、同時同量の規則に従う必要がある。
【0004】
尚、同時同量の規則とは、需要家(需要部)が送電線ネットワークからの供給を受けた受電量と、発電者(供給部)が送電線ネットワークに供給した給電量とを、30分間等の規定期間内で一致させなければならないというものである。
【0005】
従来、上記のように需要家へ電力を託送する電気事業者は、上記同時同量の規則を達成するために、需要部としての需要家の送電線ネットワークからの受電量及び供給部としての発電設備の送電線ネットワークへの給電量とを管理するコンピュータシステムを用いて、上記インバランス電力を0とするために、需要家の受電量に対する発電設備の給電量の過不足分に相当するインバランス電力を把握し、発電設備の発電計画の修正等を行うことがある(例えば、特許文献1〜4参照。)。
【0006】
しかし、かかる方法では、上記発電設備の出力を需要家の受電量の変動に合わせて調整する必要があり、発電設備の発電効率の低下や、煩雑な負荷追従制御のために、発電コストが嵩むことがある。
【0007】
そこで、上記のような受電量と給電量との偏差であるインバランス電力を系統運用者が調整する形式が多くの国で取られている。特に、米国東部のPJM(ペンシルベニア州、ニュージャージー州、メリーランド州等)では、上記のようなインバランス電力を、インバランス市場(全体で発生するインバランス電力を系統運用者が調整する一種のリアルタイム市場)から調達することが選好されている。
【0008】
インバランス電力をインバランス市場から調達する場合には、インバランス市場との間の決済において、予め設定された価格設定期間毎に、受電量から給電量を差し引いてインバランス電力の取引量を算出し、その算出した取引量に、その価格設定期間においてインバランス市場が設定するインバランス電力の取引価格を乗じて、インバランス電力取引に対して清算される清算料金を算出し、インバランス電力取引の決済が行われる。
即ち、インバランス電力をインバランス市場との間で取引する場合には、上記インバランス取引価格が設定される価格設定期間毎の給電量と受電量とを把握する必要がある。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−318970号公報
【特許文献2】
特開2002−78203号公報
【特許文献3】
特開2002−84660号公報
【特許文献4】
特開2002−123578号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特に小口需要家に既設されている計測メータは、例えば1日又は1ヶ月毎等の比較的長い検針期間毎に受電量が計測又は検針されるものであることが多い。
よって、上記比較的長い検針期間毎に受電量が計測される小口需要家に対して電力を小売する電気事業において、インバランス電力を電力市場との間で取引する場合に、上記検針期間よりも短い価格設定期間毎取引価格変動に対応させて、インバランス電力の取引及び決済を行うことは困難である。
【0011】
また、上記のように、比較的短い価格設定期間毎のインバランス電力の取引及び決済を行う場合には、上記小口需要家の計測メータを上記価格設定期間毎の受電量を計測可能なものに改造又は変更するなどして、需要家の受電量を上記価格設定期間毎に計測する必要があり、計測メータの設置コストや検針作業コストの増大化により、上記電気事業における収益を確保することが困難となる。
【0012】
従って、本発明は、上記のような電気事業において、需要家の受電量を計測するタイミングである検針期間よりも短い価格設定期間毎に、インバランス電力の電力市場との間の取引及び決済を可能とするインバランス電力取引支援システムを実現することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明に係るインバランス電力取引支援システムの第一特徴構成は、供給部から需要部へ電力を託送する電気事業において、前記需要部の受電量に対する前記供給部の給電量の過不足分に相当するインバランス電力についての電力市場との間で行われる電力取引を支援するインバランス電力取引支援システムであって、
前記需要部の検針期間毎の受電量に関する検針データから、前記需要部の価格設定期間毎の受電量に関する清算用受電量データを導出する清算用受電量データ導出手段と、
前記清算用受電量データ導出手段で導出した清算用受電量データと、前記供給部の価格設定期間毎の給電量に関する清算用給電量データとから、前記価格設定期間毎のインバランス電力の取引量に関する取引量データを導出する取引量データ導出手段と、を備えると共に、
前記清算用受電量データ導出手段が、前記価格設定期間よりも長い前記検針期間毎に検針データが取得された特定需要部に対して、前記特定需要部の検針データと、前記特定需要部の需要部属性区分に対応する標準的な前記価格設定期間毎の受電量に関する清算用プロファイルデータとから、前記特定需要部の清算用受電量データを推定するプロファイリング処理手段を具備する点にある。
【0014】
即ち、1以上の需要部のインバランス電力の取引価格が設定される価格設定期間毎の受電量に関する清算用受電量データを導出する清算用受電量データ導出手段において、需要部の少なくとも一部が、上記価格設定期間よりも長い検針期間毎の受電量に関する検針データが入力される上記特定需要部である場合に、上記検針データのみでは上記清算用受電量データを把握することができない。ところが、上記第一特徴構成のインバランス電力取引支援システムによれば、上記清算用受電量データ導出手段により、特定需要部の検針データと、上記特定需要部の需要部区分における標準的な価格設定期間毎の受電量に関する清算用プロファイルデータとから、上記特定需要部の上記価格設定期間毎の清算用受電量データを推定することができる。そして、その推定した特定需要部の清算用受電量データと、その他の需要部の検針データ自身又はその検針データから導出した清算用受電量データとを積算して、全ての需要部の価格設定期間毎の受電量を認識することができる。
【0015】
従って、上記のように清算用受電量データ導出手段において、清算用受電量データを導出すると共に、供給部側の実際の給電量又は前日等に計画した給電量から導出した供給部の価格設定期間毎の給電量に関する清算用給電量データを算出して、取引量データ導出手段により、電力市場に対する上記インバランス電力の価格設定期間毎の取引量に関する取引量データを導出することができ、需要部に対する検針期間よりも短い価格設定期間毎に電力市場に対する決済を行うことができる。
【0016】
尚、上記清算用プロファイルデータは、家庭用、業務用、及び産業用等の複数の需要部属性区分の夫々において標準的な価格設定期間毎の受電量を認識可能なデータであり、且つ、インバランス電力市場において設定されるものであり、かかる清算用プロファイルデータは、上記インバランス電力市場を管理するものによりインターネット上等にて公開されたデータを利用することができる。
【0017】
本発明に係るインバランス電力取引支援システムの第二特徴構成は、上記第一特徴構成に加えて、前記電力市場において設定される前記価格設定期間毎のインバランス電力の取引価格を取得し、前記取得した前記インバランス電力の取引価格を用いて、前記取引量データ導出手段で導出した取引量データから、前記インバランス電力の取引に対して清算される清算料金に関する清算料金データを導出する決済手段を備えた点にある。
【0018】
即ち、上記第二特徴構成のインバランス電力取引支援システムによれば、上記決済手段により、例えば、上記インバランス電力市場においてインターネット等の通信ネットワークを介して公開されるインバランス電力の価格設定期間毎の取引価格を取得し、取得した取引価格を用いてインバランス電力の取引量データから容易に上記清算料金を導出することができる。従って、例えば、上記決済手段で導出した清算料金を用いて、上記電力市場との間の決済処理を行ったり、電力市場から請求された清算料金をチェックすることができる。
【0019】
本発明に係るインバランス電力取引支援システムの第三特徴構成は、上記第二特徴構成に加えて、前記決済手段で導出した清算料金を用いて、前記供給部又は前記需要部に対する電力価格を設定する電力価格設定手段を備えた点にある。
【0020】
即ち、上記第三特徴構成のインバランス電力取引支援システムによれば、上記電力価格設定手段により、上記インバランス電力の取引により発生した清算料金の少なくとも一部を、例えば、需要部に対して請求するための電力販売価格に上乗せしたり、供給部に対して支払う電力購入価格から差し引くなどして、供給部又は需要部に対する電力価格を設定することができ、インバランス電力の電力市場からの調達による調達コストの高騰を抑制することができる。
【0021】
本発明に係るインバランス電力取引支援システムの第四特徴構成は、上記第一乃至第三特徴構成に加えて、前記需要部の所定の計画期間毎の受電量に関する計画用プロファイルデータを用いて、前記需要部の前記計画期間毎の受電量に関する計画用受電量データを推定し、前記計画用受電量データを用いて電力需給計画を行う電力需給計画手段と、
前記取引量データ導出手段で導出した取引量データを用いて、前記特定需要部の計画用プロファイルデータを修正可能な計画用プロファイルデータ修正手段とを備えた点にある。
【0022】
即ち、上記第四特徴構成のインバランス電力取引支援システムによれば、電力需給計画手段により、清算用プロファイルデータと同様に需要部の所定の5分間等の計画期間毎の標準的な受電量に関する計画用プロファイルデータを用いて、各需要部の翌日等の計画対象期間における上記計画期間毎の受電量に関する計画用受電量データを推定し、その推定した計画用受電量データに合わせて、供給部の計画対象期間における給電量を決定する電力需給計画を行うことができる。そして、このように需給計画を行う場合には、インバランス電力の取引量データが、特定需要部の清算用受電量データと計画用受電量データとの差に起因するものであるとして、計画用プロファイルデータ修正手段により、その受電量差が小さくなるように、上記計画用プロファイルデータを修正することができる。よって上記電力需給計画手段において、インバランス電力の取引量ができるだけ小さくなるように、上記電力需給計画を行い、インバランス電力調達コストを低減することができる。
【0023】
本発明に係るインバランス電力取引支援システムの第五特徴構成は、上記第四特徴構成に加えて、前記電力需給計画手段が、時期属性区分に対応する計画用プロファイルデータを用いて電力需給計画を行い、
前記計画用プロファイルデータ修正手段が、前記特定需要部の前記時期属性区分に対応する計画用プロファイルデータを前記取引量により修正する点にある。
【0024】
即ち、上記第五特徴構成のインバランス電力取引支援システムによれば、需要部の受電量は季節や曜日等の上記時期属性区分により変動するので、上記電力需給計画手段において、その時期属性区分に対応する上記計画用プロファイルデータを用いて電力需給計画を行うことで、正確に計画用受電量データを推定することができる。更に、計画用プロファイルデータ修正手段により、特定需要部の計画用プロファイルデータを修正するときに、その計画対象時期の実際の時期属性区分に対応した計画用プロファイルデータを修正することで、上記需要部の受電量の推定精度を一層向上することができる。
【0025】
需要部の清算用受電量データの導出に用いる各需要部の検針データ、及び、各供給部の給電量に関する給電量データ等は、公知の自動検針手段により、各需要部に設けられた検針メータ及び各供給部に設けられた計測メータから、通信ネットワークを介して自動的に収集することができ、上記検針作業等を簡略化することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明に係るインバランス電力取引支援システムの実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、複数の発電者S(供給部)の各発電設備20が発電した電力を、複数の需要家D(需要部)の各電力負荷10へ、送電線ネットワークENを利用して託送する電気事業において、需要家Dの受電量に対する発電者Sの給電量の過不足分に相当するインバランス電力についての電力市場Mとの間の取引の様子を示した概略構成図であり、図2は、本発明に係るインバランス電力取引支援システム100(以下、本発明システム100と略称する。)の概略構成図である。
【0027】
そして、上記電気事業において、電力市場Mとの間で、上記インバランス電力を取引する電気事業者は、上記電力市場との間の取引における料金清算等を支援するための本発明システム100を運営管理している。
尚、本実施形態において、上記電力市場Mは、30分間の価格設定期間毎に電力売買価格を設定して、インバランス電力の取引を行う市場であり、その電力売買価格は、市場サーバ31によりインターネットやプライベートネットワーク上等にて公開されている。
【0028】
本発明システム100は、インターネットやプライベートネットワーク等の公知の通信ネットワークINを介して需要家D2側に設置された需要家端末13との間で通信可能に構成された受電管理サーバ40と、通信ネットワークINを介して発電者S側に設置された発電者端末23との間で通信可能に構成された給電管理サーバ50と、通信ネットワークINを介して上記電力市場M側に設置された市場サーバ31との間で通信可能に構成された市場取引サーバ60と、需要家Dや発電者Sや電力市場M等に関する各種データを格納した複数のデータベース(以下、DBと略称する。)が割り当てられた不揮発性の記憶装置70とを、互いに通信可能に接続して構成されている。尚、上記各サーバ40,50,60は、通信ネットワークINとの間で通信可能に構成され、所定のコンピュータプログラムを実行することにより各種手段として機能するコンピュータシステムで構成されている。
【0029】
また、上記記憶装置70には、詳細については後述するが、各需要家Dについての情報を格納した需要家情報DB71と、各発電者についての情報を格納した発電者情報DB72と、後述の計画用プロファイルデータ及び清算用プロファイルデータを格納したプロファイルDB73と、各需要家Dの受電量に関する検針データ及び各発電者Sの給電量に関する計測データを格納した検針DB74、電力市場Mについての情報を格納した電力市場DB75と、需要家Dに対する電力販売価格及び発電者Sに対する電力購入価格を格納した電力価格DB76等とが、割り当てられている。
【0030】
詳しくは、各DB71,72,73,74,75,76には、以下のような情報が格納されている。
即ち、需要家情報DB71には、各需要家D別に、需要家Dを特定するための需要家ID、需要家Dに対して設定される電力販売価格を認識するための販売価格ID、需要家Dの受電種別が家庭用、業務用、産業用等の何れであるかを認識可能な需要家属性区分、需要家Dが所有する電力消費機器の機種、需要家Dに対して請求書等を送付するための需要家Dの住所、氏名、電話番号等の情報が格納されている。
【0031】
発電者情報DB72には、発電者Sを特定するための発電者ID、発電者Sに対して設定される電力購入価格を認識するための購入価格ID、需要家Dが所有する発電設備20の機種及び能力、発電者Sに対して取引明細書等を送付するための発電者Sの住所、氏名、電話番号等の情報が格納されている。
【0032】
プロファイルDB73には、電力市場Mに対する電力取引の清算処理に用いる清算用プロファイルデータ、電力需給計画を行うために用いる計画用プロファイルデータが格納されており、夫々のプロファイルデータは、複数の需要家属性区分且つ複数の時期属性区分別の標準的な需要家Dの30分間毎の受電量を示すものである。尚、上記清算用プロファイルデータは、電力市場サーバ31側から提供され上記市場取引サーバ60により自動的に登録されたデータであり、更に上記計画用プロファイルデータは、各需要家Dの過去の受電量や上記清算用プロファイルデータに基づいて作成されたものである。
【0033】
検針DB74には、各需要家Dの1ヶ月又は30分間の検針期間毎の受電量に関する検針データ、各発電者Sの30分間毎の給電量に関する計測データ等が格納されている。
【0034】
電力市場DB75には、電力市場Mを特定するための電力市場ID、電力市場Mに対してインバランス電力の取引を行うときの30分間の価格設定期間毎の電力販売価格及び電力購入価格、電力市場Mに対する過去の電力の取引量に関する取引量データ及び清算料金等が格納されている。尚、上記電力販売価格及び購入価格は、電力市場サーバ31側から提供され上記市場取引サーバ60により自動的に登録されたデータである。
【0035】
電力価格DB76には、需要家Dに対して設定される電力販売価格、及び、発電者に対して設定される電力購入価格に関する情報や、需要家D及び発電者Sとの間の契約電力等が格納されている。
【0036】
発電者Sで発電した電力を需要家Dに託送する電気事業を行う場合において、需要家D側の送電線ネットワークENから分岐した電力線上には検針メータ11が設置され、一方、発電者S側の送電線ネットワークENへの電力線上には計測メータ21が設置されている。
【0037】
需要家D側に設置されている検針メータ11は、送電線ネットワークENから電力負荷10への受電量の積算値を計測するように構成されている。
更に、本実施形態において、需要家Dの一部である需要家D2は、前述の需要家端末13を設置しており、この需要家端末13は、検針メータ11により30分間の検針期間毎の受電量を計測し、その30分間毎の受電量に関する検針データを自動的に通信ネットワークINを介して受電管理サーバ40に送信可能に構成され、更には、受電管理サーバ40から通信ネットワークINを介して受信した電力負荷調整指令に基づいて、電力負荷10の一部を調整可能に構成されている。
【0038】
一方、上記需要家D2以外の需要家D1は、前述の需要家端末13を設置しておらず、その需要家D1の検針メータ11の指針値が、電力市場Mにおける価格設定期間(30分間)よりも長い1ヶ月の検針期間毎に検針員により検針されて、その1ヶ月毎の受電量に関する検針データが受電管理サーバ40に手動で入力され、このような需要家D1を特定需要家D1(特定需要部)と呼ぶ。
【0039】
発電者Sは、前述の発電者端末23を設置しており、この発電者端末23は、計測メータ21により30分間毎の給電量を計測し、その30分間毎の給電量に関する計測データを自動的に通信ネットワークINを介して給電管理サーバ50に送信可能に構成され、更には、給電管理サーバ50から通信ネットワークINを介して受信した給電指令に基づいて発電設備20からの給電量を決定し、発電設備の出力制御を行うように構成されている。
【0040】
図2に示すように、受電管理サーバ40は、上記需要家端末13との間で所定のデータについて送受信可能な通信部41と、所定のデータを入力可能な入力部42を備え、所定のプログラムを実行することにより、後述の検針手段43、清算用受電量データ導出手段44、及び、プロファイリング処理手段45等の各手段として機能するように構成されている。
【0041】
受電管理サーバ40に構成された検針手段43は、通信部41で受信した需要家D2の30分間毎の受電量に関する検針データを検針DB74に登録すると共に、入力部42に入力された特定需要家D1の1ヶ月毎の受電量に関する検針データを検針DB74に登録するように構成されている。
【0042】
受電管理サーバ40に構成された清算用受電量データ導出手段44は、検針DB74に格納された請求期間内の検針データから、需要家Dの電力市場Mにおける価格設定期間である30分間毎の受電量を示す清算用受電量データを導出し、それを例えば需要家情報DB71に格納するように構成されており、このように導出した清算用受電量データは、市場取引サーバ60において、電力市場Mとの間のインバランス電力取引の清算処理に利用される。
【0043】
また、特定需要家D1の1ヶ月毎の検針データから30分間(価格設定期間)毎の清算用受電量データを導出するために、受電管理サーバ40に構成されたプロファイリング処理手段45は、上記特定需要家D1に対して、特定需要家D1の1ヶ月毎の受電量に関する検針データと、プロファイルDB73に格納された特定需要部D1の需要部属性区分に対応する標準的な30分間毎の受電量に関する清算用プロファイルデータとから、特定需要家D1の清算用受電量データを推定するように構成されており、上記清算用受電量データ導出手段44は、特定需要家D1の検針データに対してはかかるプロファイル処理手段45を働かせて、清算用受電量データを導出する。
【0044】
給電管理サーバ50は、上記発電者端末23との間で所定のデータについて送受信可能な通信部51を備え、所定のプログラムを実行することにより、後述の検針手段52、清算用給電量データ導出手段53、電力需給計画手段54、及び、計画用プロファイルデータ修正手段55として機能するように構成されている。
【0045】
給電管理サーバ50に構成された検針手段52は、通信部51で受信した発電者Sの30分間毎の給電量に関する計測データを検針DB74に登録するように構成されている。
【0046】
給電管理サーバ50に構成された清算用給電量データ導出手段53は、上記検針DB74に格納された請求期間内の計測データから、発電者Sの電力市場Mにおける価格設定期間である30分間毎の給電量を示す清算用給電量データを導出し、それを発電者情報DB72に格納するように構成されており、このように導出した清算用給電量データは、市場取引サーバ60において、電力市場Mとの間のインバランス電力取引の清算処理に利用される。
【0047】
また、給電管理サーバ50に構成された電力需給計画手段54は、給電者Sから需要家Dへの電力託送を行う日を計画対象期間とし、その前日に、各需要家Dの前記計画対象期間の月又は曜日等の時期属性区分に対応する過去の検針データから、その計画対象期間における需要家Dの30分間の計画期間毎の受電量を示す計画受電量データを推定し、その推定した計画受電量データに対して30分間毎の同時同量を達成することができるように、発電者Sの30分間毎の給電量を示す計画給電量データを計画し、その計画給電量データに基づく給電指令を通信ネットワークINを介して発電者端末23に送信することで、発電設備20を上記計画給電量データに基づいて出力調整するように構成されている。尚、計画対象期間において、上記発電設備20の出力調整だけでは上記同時同量を達成することができない場合等において、需要家D2の需要家端末13に電力負荷調整指令を送信して、需要家D2の受電量を調整しても構わない。
【0048】
また、上記電力需給計画手段54は、需要家D1の過去の検針データから上記計画受電量データを推定するために、プロファイルDB73に格納された各需要家Dの需要部属性区分に対応し、且つ、上記計画対象期間の時期属性区分に対応する標準的な30分間毎の受電量に関する計画用プロファイルデータを抽出し、このように抽出した各需要家Dの計画用プロファイルデータに、需要家Dの上記過去の検針データから認識される1ヶ月の受電量に対する計画用プロファイルデータにおける1ヶ月の受電量の比を掛けることで、需要家Dの計画対象期間における30分間毎の受電量を推定し、このように推定した需要家Dの30分間毎の受電量を示すデータを、上記計画用受電量データとして導出する。尚、上記過去の検針データが30分間毎の受電量に関するものである需要家D2に対しては、その過去の検針データ自身を計画用受電量データとして導出しても構わない。
【0049】
更に、給電管理サーバ50に構成された計画用プロファイルデータ修正手段55は、市場取引サーバ60で導出された電力市場Mとの間で取引したインバランス電力の30分間毎の取引量を示す取引量データを用いて、プロファイルDB73に格納されている特定需要家D1に対応する計画用プロファイルデータを修正可能に構成されている。
即ち、上記計画用プロファイルデータ修正手段55は、インバランス電力の取引量データが、特定需要家D1の実際の受電量として取り扱われる計画用受電量データと、上記前日の電力需給計画において導出した計画用受電量データとの差に起因するものであるとして、その受電量の差が小さくなるように、上記計画用プロファイルデータを修正し、後のインバランス電力の取引量の減少を図ることができる。
【0050】
市場取引サーバ60は、市場サーバ31との間で所定のデータについて通信可能な通信部61を備え、所定のプログラムを実行することにより、後述の取引量データ導出手段62、決済手段63、及び、電力価格設定手段64等の各手段として機能するように構成されている。
【0051】
市場取引サーバ60に構成された取引量データ導出手段62は、1ヶ月等の清算期間終了時に、上記受電管理サーバ40の清算用受電量データ導出手段44で導出した清算用受電量データから、上記給電管理サーバ50の清算用給電量データ導出手段53で導出した清算用給電量データを差し引いて、清算期間内において電力市場Mとの間で取引したインバランス電力の取引量を示す取引量データを30分間の価格設定期間毎に導出し、例えばそれを電力市場DB75に格納するように構成されている。
【0052】
また、市場取引サーバ60に構成された決済手段63は、電力市場Mとの間において設定され、電力市場DB75に格納された30分間毎のインバランス電力の取引価格を用いて、上記取引量データ導出手段62で導出した取引量データから、前記インバランス電力の取引に対して清算される清算料金に関する清算料金データを導出するように構成され、電力市場Mとの間の取引明細書の受け渡し、上記市場サーバ31との間の清算料金データの送受信、及び、上記清算料金の清算処理等を実行する。
【0053】
更に、市場取引サーバ60に構成された電力価格設定手段64は、上記のように電力市場Mとの間のインバランス電力取引における清算料金データを導出した後に、電力価格DB76に格納されている需要家Dに対する電力販売価格及び発電者Sに対する電力購入価格をチェックし、上記電力市場Mに支払う清算料金が、電気事業の利益範囲以内に収まるように、電力販売価格及び電力購入価格を修正及び設定可能に構成されている。
【0054】
次に、本発明システム100を構成する受電管理サーバ40、給電管理サーバ50、及び市場取引サーバ60で実行されるインバランス電力についての電力市場Mとの間で行われる電力取引を支援する処理フローを、図3〜図6に基づいて説明する。
【0055】
受電管理サーバ40が実行する受電側処理においては、図3に示すように、上記検針手段43により、特定需要家D1の検針メータ11を検針した検針員により特定需要家D1の検針データが入力部42に入力される所謂手動検針が実行されると共に(ステップ101)、その他の需要家D2の検針メータ11を自動的に検針した需要家端末13との間の通信により、需要家D2の検針データが通信部41で受信される所謂自動検針が実行される(ステップ102)。そして、各需要家Dの検針データが、検針DB74に登録される(ステップ103)。
【0056】
また、上記清算用受電量データ導出手段44により、上記電力市場Mとの間の1ヶ月等の清算期間毎に、検針DB74から、各需要家Dの上記清算期間内における検針データが抽出される(ステップ104)。
【0057】
このように抽出された各需要家Dの検針データの内、電力市場Mの価格設定期間と同じ30分間毎の受電量に関する需要家D2の検針データは、それ自身が清算用受電量データとして取得される(ステップ107)。
【0058】
一方、上記価格設定期間よりも長い1ヶ月毎の受電量に関する特定需要家D1の検針データについては、プロファイリング処理手段45により、需要家情報DB71に格納された特定需要家D1の需要家属性区分が認識され、特定需要家D1の需要家属性区分に対応する清算用プロファイルデータがプロファイルDB73から抽出される(ステップ105)。
【0059】
そして、プロファイリング処理手段45により、上記のように抽出された特定需要家D1の需要家属性区分に対応する清算用プロファイルデータに、特定需要家D1の検針データから認識される1ヶ月の受電量に対する上記清算用プロファイルデータにおける1ヶ月の受電量の比を掛けることで、特定需要家D1の30分間毎の受電量が推定され(ステップ106)、このように推定された特定需要家D1の30分間毎の受電量を示すデータが、清算用受電量データとして取得される(ステップ107)。
【0060】
そして、清算用受電量データ導出手段44により取得された各需要家Dの清算期間内における30分間毎の受電量に関する清算用受電量データは、夫々集計されて、全ての需要家Dの30分間毎の総受電量に関する清算用総受電量データとして市場取引サーバ60に送信され(ステップ108)、市場取引サーバ60における電力市場に対する対市場決済処理に利用される。
【0061】
更に、上記受電管理サーバ40においては、各需要家Dに対して設定された電力販売価格が電力価格DB76から抽出され(ステップ109)、上記ステップ107で導出した各需要家Dの清算用受電量データと、抽出した各需要家Dに対する電力販売価格とから、各需要家Dに課金する清算料金が導出される(ステップ110)。そして、各需要家Dに対して送付する請求書の発行、上記電力料金の需要家端末13への送信、及び、上記電力料金の課金処理等の各需要家Dへの電力料金の清算が行われる(ステップ111)。
【0062】
次に、給電管理サーバ50が実行する給電側処理においては、図4に示すように、上記検針手段52により、発電者Sの計測メータ21を自動的に検針した発電者端末23との間の通信により、発電者Sの30分間毎の給電量を示す計測データが通信部51で受信される所謂自動検針が実行される(ステップ201)。そして、各発電者Sの計測データが、検針DB74に登録される(ステップ202)。
【0063】
また、上記清算用給電量データ導出手段53により、上記電力市場Mとの間の1ヶ月等の清算期間毎に、検針DB74から、各発電者Sの上記清算期間内における計測データが、清算用給電量データとして抽出される(ステップ203)。
【0064】
そして、清算用給電量データ導出手段54により取得された各発電者Sの清算期間内における30分間毎の給電量を示す清算用給電量データは、夫々集計されて、全ての発電者Sの30分間毎の総給電量を示す清算用総給電量データとして市場取引サーバ60に送信され(ステップ204)、市場取引サーバ60における電力市場に対する対電力市場決済処理に利用される。
【0065】
更に、上記給電管理サーバ50においては、各発電者Sに対して設定された電力購入価格が電力価格DB76から抽出され(ステップ205)、上記ステップ203で導出した各発電者Sの清算用給電量データと、抽出した各発電者Sに対する電力購入価格とから、各発電者Sに支払う清算料金が導出される(ステップ206)。そして、各発電者Sに対して送付する取引明細書の発行、上記電力料金の発電者端末23への送信、及び、上記電力料金の振込処理等の各発電者Sへの電力料金の清算が行われる(ステップ207)。
【0066】
次に、市場取引サーバ60が実行する対市場決済処理においては、図5に示すように、清算期間終了時に、上記受電管理サーバ40から清算用総受電量データが取得され(ステップ301)、上記給電管理サーバ50から清算用給電量データが取得される(ステップ302)。
【0067】
そして、取引量データ導出手段62により、上記清算用総受電量データから清算用総給電量データを差し引いて、清算期間内において30分間毎の電力市場Mとの間のインバランス電力の取引量を示す取引量データが導出される(ステップ303)。
【0068】
更に、決済手段63により、市場サーバ31により公開されている清算期間内における30分間の価格設定期間毎のインバランス電力取引価格が電力市場DB75から抽出され(ステップ304)、上記ステップ303で導出した取引量データと、抽出した電力取引価格とから、電力市場Mとの間で清算期間内に清算される30分間毎の清算料金を示す清算料金データが導出される(ステップ305)。そして、電力市場Mの市場サーバ31に対して送信する請求書の発行、及び、電力市場Mとの間の清算処理等が行われる(ステップ306)。
【0069】
また、上記ステップ305で清算料金データを導出した後に、電力価格設定手段64により、上記電力市場Mに支払う清算料金が、電気事業の利益範囲以内に収まるように、電力価格DBに格納されている電力販売価格及び電力購入価格を修正又は設定しても構わない(ステップ307)。
【0070】
また、上記ステップ303で導出した取引量データは、給電管理サーバ50の計画用プロファイルデータ修正手段55により、図6に示す、計画用プロファイルデータ修正処理に用いられる。
【0071】
即ち、計画用プロファイルデータ修正手段55により、対電力市場決済処理において導出された清算期間内におけるインバランス電力の30分間毎の取引量を示す取引量データが市場取引サーバ60から取得され(ステップ401)、その取引量データから清算期間内において取引量が許容取引量以上となっている特異時期とその特異時期における特異取引量とが判定される(ステップ402)。即ち、特定需要家D1の計画受電量を推定するために用いた計画用プロファイルデータと清算用受電量を導出するために用いた清算用プロファイルデータとの差が許容可能な程度を超える時期を、上記特異時期として認識することができ、更に、その差を上記特異取引量として認識することができる。
【0072】
上記特異時期の月及び曜日及び時間帯等の時期属性区分が認識され(ステップ403)、市場取引サーバ60で導出した過去の取引量データから、その認識した時期属性区分と同一の時期属性区分における過去の実績取引量が抽出される。
【0073】
そして、上記ステップ402で判定した特異取引量と上記実績取引量とが比較され(ステップ405)、上記特異取引量が継続的なものである場合には、そのインバランス電力の取引量の増大化が、特定需要家D1に対して計画用受電量データを導出するために用いられた計画用プロファイルデータが、実際の清算用受電量データを導出するために用いられた清算用プロファイルデータに対して大きな差が存在することに起因するとして、上記特異取引量と上記実績取引量との差が小さくなるように、上記特定需要家D1の上記特異時期属性区分の計画用プロファイルデータが修正される(ステップ406)。
【0074】
逆に、上記特異取引量が突発的なものである場合には、そのインバランス電力の取引量の増大化が、計画用プロファイルデータと清算用プロファイルデータとの差に起因するものでないとして、本処理が終了される。
【0075】
〔別実施形態〕
上記実施の形態においては、取引量データ導出手段62を、需要家Dの実際の受電量を示す清算用受電量データから発電者Sの実際の給電量を示す清算用給電量データを差し引いて、インバランス電力の全体的な取引量を示す取引量データを価格設定期間毎に導出するように構成すると共に、決済手段63を、その取引量データを用いて全体的な清算料金データを導出するように構成し、その清算用料金データを用いて、電力市場Mとの間で清算処理等を行う構成について説明したが、別に、上記取引量データ導出手段62及び決済手段63を、以下に説明するように構成しても構わない。
【0076】
即ち、別実施形態において、取引量データ導出手段62は、1ヶ月等の清算期間終了時に、清算用受電量データ導出手段44で導出した清算用受電量データと、清算用給電量データ導出手段53で導出した清算用給電量データと共に、電力需給計画手段54により上記清算期間に対して計画した計画受電量データ及び計画給電量データを用いて、需要家D側における実際の受電量に対する計画受電量の過不足分に相当する需要家側取引量データと、発電者S側の計画給電量に対する実際の給電量の過不足分に相当する発電者側取引量データとの夫々を、価格設定期間毎に導出するように構成されている。
【0077】
即ち、取引量データ導出手段62は、清算用受電量データから計画受電量データを差し引いて上記需要家側取引量データを導出すると共に、計画給電量データから清算用給電量データを差し引いて上記発電者側取引量データを導出する。
【0078】
次に、決済手段63は、上記需要家側取引量データと、電力市場Mとの間で需要家D側に対して設定された需要家側取引価格とから、需要家D側におけるインバランス電力の取引に対して清算される清算料金を示す需要家側清算料金データを導出すると共に、上記発電者側取引量データと、電力市場Mとの間で発電者側に対して設定された発電者側取引価格とから、発電者S側におけるインバランス電力の取引に対して清算される清算料金を示す発電者側清算料金データとを導出する。
【0079】
そして、上記需要家側清算料金データと上記発電者側清算料金データとを用いて、需要家D側のインバランス電力取引と、発電者S側のインバランス電力取引との清算を別個に行うことができ、更に、このように清算処理することで、上記需要家側に対するインバランス電力の取引価格と、上記発電者側に対するインバランス電力の取引価格とを、別の価格に設定することができる。
【0080】
尚、本発明システム100を構成するサーバの数及び相互間の接続状態、及び、記憶装置70に割り当てた各種データベースの数及び格納する情報の種別等は、上記実施の形態で説明したもので限定されず、あらゆる形態を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インバランス電力についての電力市場との間の取引の様子を示した概略構成図
【図2】インバランス電力取引支援システムの概略構成図
【図3】受電側処理フロー図
【図4】給電側処理フロー図
【図5】対市場決済処理フロー図
【図6】計画用プロファイルデータ修正処理フロー図
【符号の説明】
10:電力負荷
11:検針メータ
13:需要家端末
20:発電設備
21:計測メータ
23:発電者端末
31:市場サーバ
40:受電管理サーバ
43:検針手段
44:清算用受電量データ導出手段
45:プロファイリング処理手段
50:給電管理サーバ
52:検針手段
53:清算用給電量データ導出手段
54:電力需給計画手段
55:計画用プロファイルデータ修正手段
60:市場取引サーバ
62:取引量データ導出手段
63:決済手段
64:電力価格設定手段
70:記憶装置
73:プロファイルデータベース
74:検針データベース
75:電力市場データベース
76:電力価格データベース
100:インバランス電力取引支援システム
EN:送電線ネットワーク
IN:通信ネットワーク
D:需要家(需要部)
D1:特定需要家(特定需要部)
S:発電者(供給部)
Claims (5)
- 供給部から需要部へ電力を託送する電気事業において、前記需要部の受電量に対する前記供給部の給電量の過不足分に相当するインバランス電力についての電力市場との間で行われる電力取引を支援するインバランス電力取引支援システムであって、
前記需要部の検針期間毎の受電量に関する検針データから、前記需要部の価格設定期間毎の受電量に関する清算用受電量データを導出する清算用受電量データ導出手段と、
前記清算用受電量データ導出手段で導出した清算用受電量データと、前記供給部の価格設定期間毎の給電量に関する清算用給電量データとから、前記価格設定期間毎のインバランス電力の取引量に関する取引量データを導出する取引量データ導出手段と、を備えると共に、
前記清算用受電量データ導出手段が、前記価格設定期間よりも長い前記検針期間毎に検針データが取得された特定需要部に対して、前記特定需要部の検針データと、前記特定需要部の需要部属性区分に対応する標準的な前記価格設定期間毎の受電量に関する清算用プロファイルデータとから、前記特定需要部の清算用受電量データを推定するプロファイリング処理手段を具備することを特徴とするインバランス電力取引支援システム。 - 前記電力市場において設定される前記価格設定期間毎のインバランス電力の取引価格を取得し、前記取得した前記インバランス電力の取引価格を用いて、前記取引量データ導出手段で導出した取引量データから、前記インバランス電力の取引に対して清算される清算料金に関する清算料金データを導出する決済手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のインバランス電力取引支援システム。
- 前記決済手段で導出した清算料金を用いて、前記供給部又は前記需要部に対する電力価格を設定する電力価格設定手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載のインバランス電力取引支援システム。
- 前記需要部の所定の計画期間毎の受電量に関する計画用プロファイルデータを用いて、前記需要部の前記計画期間毎の受電量に関する計画用受電量データを推定し、前記計画用受電量データを用いて電力需給計画を行う電力需給計画手段と、
前記取引量データ導出手段で導出した取引量データを用いて、前記特定需要部の計画用プロファイルデータを修正可能な計画用プロファイルデータ修正手段とを備えたことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のインバランス電力取引支援システム。 - 前記電力需給計画手段が、時期属性区分に対応する計画用プロファイルデータを用いて電力需給計画を行い、
前記計画用プロファイルデータ修正手段が、前記特定需要部の前記時期属性区分に対応する計画用プロファイルデータを前記取引量により修正することを特徴とする請求項4に記載のインバランス電力取引支援システム。
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