JP6803596B1 - 電力取引システム、電力取引方法および電力取引プログラム - Google Patents

電力取引システム、電力取引方法および電力取引プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】電源を特定したP2P取引における電力需給バランスの精度を向上させる電力取引システム、電力取引方法および電力取引プログラムを提供すること。【解決手段】所定時刻までの全拠点の電力実消費量を取得する電力実消費量取得手段110と、全拠点の電力実消費量に基づいて所定時間後の全拠点の電力需要予測量を算出する電力需要予測量算出手段120と、所定の拠点における電力需要予測量と予め策定した所定の拠点における電力需要計画量とを比較する電力需給量比較手段130と、この電力需給量比較手段130による比較結果に基づいて各拠点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全拠点において調整して各拠点の電力需要計画量を全拠点において改新する電力需給量調整手段140とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、計画値同時同量制度に対応した電力取引システム、電力取引方法および電力取引プログラムに関するものであって、特に、拠点間の電力需給バランスを調整する電力取引システム、電力取引方法および電力取引プログラムに関する。
電力小売の全面自由化に伴い、2016年4月より計画値同時同量制度が導入された。
この計画値同時同量制度とは、発電量調整供給契約の契約者となる発電契約者(例えば、発電事業者)の事前に策定した発電計画と発電契約者の実際の発電実績とを管理時間(例えば、30分)単位で一致させると共に、託送供給契約の契約者となる需要契約者(例えば、小売電気事業者)の事前に策定した需要計画(電力需要計画)と需要契約者の実際の需要実績とを30分単位で一致させるという制度である。
さらに計画値同時同量制度では、発電計画と需要計画を受け取った一般送配電業者はこれらの計画値と当日の実績との差分の電力量(インバランス)を調整し、発電契約者または需要契約者は調整対価(インバランス料金)を支払うことが求められている。
この計画値同時同量制度の開始により、近年、買電者にとって、どのようなエネルギーを利用するか、すなわち、発電主体および電力源の選定が重要となってきている。
そこで、新しい電力取引の方法として、売電者と買電者との間で直接取引(すなわち、P2P(Peer to Peer)取引)することが提案されている(例えば、非特許文献1)。
電力をP2P取引する場合、売電者と買電者との間で利用する予定の電力量と当該電力量に対する利用料金とが合意されると電力需給契約が成立し、この電力需給契約に基づいて売電者から買電者に電力が供給される。
「経済産業省 提出資料2(配電分野の高度化に資する新たな事業類型について)」18頁;(第7回 次世代技術を活用した新たな電力プラットフォームの在り方研究会);https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/denryoku_platform/pdf/007_03_00.pdf
電力のP2P取引において、利用する電力量が電力需給契約で予め定められていることから、気候の変動等によって利用する電力量が電力需給契約で定められた電力量から乖離してしまうことがある。
利用する電力量が電力需給契約で定められた電力量から乖離した(すなわち、電力需給バランスが崩れた)場合はインバランス料金を支払う必要があるが、近年インバランス料金制度が改訂された結果、電力需給バランスが崩れた際の利用者の負担が大きくなっている。
したがって、電力需給バランスの調整は電力のP2P取引において重要となっている。
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、電源を特定したP2P取引における電力需給バランスの精度を向上させる電力取引システム、電力取引方法および電力取引プログラムを提供することである。
請求項1に係る発明は、拠点間の電力需給バランスを調整する電力取引システムであって、所定時刻までの全拠点の電力実消費量を取得する電力実消費量取得手段と、全拠点の前記電力実消費量に基づいて所定時間後の全拠点の電力需要予測量を算出する電力需要予測量算出手段と、所定の拠点における前記電力需要予測量と予め策定した前記所定の拠点における電力需要計画量とを比較する電力需給量比較手段と、該電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各拠点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全拠点において調整して前記各拠点の前記電力需要計画量を全拠点において改新する電力需給量調整手段とを備えていることにより、前述した課題を解決するものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載された電力取引システムの構成に加えて、電力需給量調整手段が、前記所定の拠点と前記所定の拠点の属する拠点グループに属する他の拠点との間で電力不足予測量と電力余剰予測量とを調整することにより、前述した課題をさらに解決するものである。
請求項3に係る発明は、発電量調整供給契約の契約者となる売電者の事前に策定した発電計画と前記売電者の実際の発電実績とを管理時間単位で一致させると共に、託送供給契約の契約者となる買電者の事前に策定した電力需要計画と前記買電者の実際の需要実績とを前記管理時間単位で一致させる計画値同時同量制度において前記買電者の管轄する供給地点間の電力需要計画量を調整して前記供給地点間の電力需給バランスを調整する電力取引システムであって、所定時刻までの全供給地点の電力実消費量を取得する電力実消費量取得手段と、全供給地点の前記電力実消費量に基づいて所定時間後の全供給地点の電力需要予測量を算出する電力需要予測量算出手段と、所定の供給地点における前記電力需要予測量と予め策定した前記所定の供給地点における電力需要計画量とを比較する電力需給量比較手段と、該電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全供給地点において調整して前記各供給地点の前記電力需要計画量を全供給地点において改新する電力需給量調整手段とを備えていることにより、前述した課題を解決するものである。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載された電力取引システムの構成に加えて、再生可能エネルギーによる発電設備を管轄する売電者の再生可能エネルギーによる発電を行う特定発電地点から構成される特定発電地点グループに属する全特定発電地点の所定時刻までの発電量を取得する発電量取得手段と、前記売電者の全特定発電地点の前記発電量に基づいて前記売電者の全特定発電地点の所定時間後の発電予測量を算出する発電予測量算出手段とを更に備え、前記電力需給量調整手段が、所定の前記特定発電地点の前記所定時間後の発電計画量を前記所定の特定発電地点の前記所定時間後の発電予測量に改新し、各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを前記所定の特定発電地点の前記所定時間後の発電予測量と前記電力需給量比較手段による比較結果とに基づいて全供給地点において調整して前記各供給地点の前記電力需要計画量を全供給地点において改新することにより、前述した課題をさらに解決するものである。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載された電力取引システムの構成に加えて、前記電力需給量調整手段が、所定の前記特定発電地点の前記所定時間後の発電計画量を前記所定の特定発電地点の前記所定時間後の発電予測量に改新し、前記再生可能エネルギーによる発電設備を管轄する売電者と再生可能エネルギーによる電力の供給を受ける契約を結んだ特定買電者の各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを前記所定の特定発電地点の前記所定時間後の発電予測量と前記電力需給量比較手段による比較結果とに基づいて前記特定買電者の全供給地点において調整して前記各供給地点の前記電力需要計画量を全供給地点において改新し、前記特定買電者以外の買電者の各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを前記電力需給量比較手段による比較結果とに基づいて前記特定買電者以外の買電者の全供給地点において調整して前記各供給地点の前記電力需要計画量を全供給地点において改新することにより、前述した課題をさらに解決するものである。
請求項6に係る発明は、電力実消費量取得手段と電力需要予測量算出手段と電力需給量比較手段と電力需給量調整手段とを備えた電力取引システムにより拠点間の電力需給バランスを調整する電力取引方法であって、前記電力実消費量取得手段が所定時刻までの全拠点の電力実消費量を取得するステップと、前記電力需要予測量算出手段が全拠点の前記電力実消費量に基づいて所定時間後の全拠点の電力需要予測量を算出するステップと、前記電力需給量比較手段が所定の拠点における前記電力需要予測量と予め策定した前記所定の拠点における電力需要計画量とを比較するステップと、前記電力需給量調整手段が前記電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各拠点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全拠点において調整して前記各拠点の前記電力需要計画量を全拠点において改新するステップとを備えていることにより、前述した課題を解決するものである。
請求項7に係る発明は、電力実消費量取得手段と電力需要予測量算出手段と電力需給量比較手段と電力需給量調整手段とを備えた電力取引システムにより発電量調整供給契約の契約者となる売電者の事前に策定した発電計画と前記売電者の実際の発電実績とを管理時間単位で一致させると共に、託送供給契約の契約者となる買電者の事前に策定した電力需要計画と前記買電者の実際の需要実績とを前記管理時間単位で一致させる計画値同時同量制度において前記買電者の管轄する供給地点間の電力需要計画量を調整して前記供給地点間の電力需給バランスを調整する電力取引方法であって、前記電力実消費量取得手段が所定時刻までの全供給地点の電力実消費量を取得するステップと、前記電力需要予測量算出手段が全供給地点の前記電力実消費量に基づいて所定時間後の全供給地点の電力需要予測量を算出するステップと、前記電力需給量比較手段が所定の供給地点における前記電力需要予測量と予め策定した前記所定の供給地点における電力需要計画量とを比較するステップと、前記電力需給量調整手段が前記電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全供給地点において調整して前記各供給地点の前記電力需要計画量を全供給地点において改新するステップとを備えていることにより、前述した課題を解決するものである。
請求項8に係る発明は、拠点または供給地点間の電力需給バランスを調整する電力取引プログラムであって、請求項6または請求項7に記載の電力取引方法の各ステップを処理装置により実行することにより、前述した課題を解決するものである。
ここで、本発明における「買電者」とは、供給地点特定番号により特定される電気の供給地点を1つ以上管轄している者であり、供給地点特定番号が割り振られている者(電力の各種契約の契約主体である需要家等)および供給地点特定番号が割り振られていない者(需要家に電気を供給する小売電気事業者、取次業者(小売供給契約の締結の取次ぎを業として行う者)等)を意味する。
また、本発明における「売電者」とは、受電地点特定番号により特定される電気の発電地点を1つ以上管轄している者であり、受電地点特定番号が設定されている発電設備を保有する者(電力会社やガス会社等の電気事業法上の発電事業者、発電設備を保有して当該発電設備により発電した電力の販売を希望する発電設備保有者)、および、受電地点特定番号が設定されている発電設備を保有しないが送配電事業者と発電量調整の責任を負う契約(発電量調整供給契約)を締結した者(小売電気事業者、需要家の電力需要を束ねて効果的にエネルギーマネジメントサービスを提供するアグリゲーター等)を意味する。
さらに、本発明における「管轄」とは、「所有」という意味のみならず、「契約による管理」という意味も含む。
請求項1に係る発明の電力取引システムによれば、所定時刻までの全拠点の電力実消費量を取得する電力実消費量取得手段と、全拠点の電力実消費量に基づいて所定時間後の全拠点の電力需要予測量を算出する電力需要予測量算出手段と、所定の拠点における電力需要予測量と予め策定した所定の拠点における電力需要計画量とを比較する電力需給量比較手段と、この電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各拠点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全拠点において調整して各拠点の電力需要計画量を全拠点において改新する電力需給量調整手段とを備えていることにより、予め策定された電力需要計画量ではなく電力実消費量に基づいて算出された直近の電力需要予測量によって拠点間の電力需給バランスが調整されるため、電源を特定したP2P取引における電力需給バランスの精度を向上させることができる。
請求項2に係る発明の電力取引システムによれば、請求項1に係る発明の電力取引システムが奏する効果に加えて、電力需給量調整手段が、所定の拠点と所定の拠点の属する拠点グループに属する他の拠点との間で電力不足予測量と電力余剰予測量とを調整することにより、所定の拠点の属する拠点グループ内で拠点間の電力需給バランスが調整されるため、所定の拠点の属する拠点グループ以外との電力需給バランス調整の手間を削減できる。
請求項3に係る発明の電力取引システムによれば、所定時刻までの全供給地点の電力実消費量を取得する電力実消費量取得手段と、全供給地点の電力実消費量に基づいて所定時間後の全供給地点の電力需要予測量を算出する電力需要予測量算出手段と、所定の供給地点における電力需要予測量と予め策定した所定の供給地点における電力需要計画量とを比較する電力需給量比較手段と、この電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全拠点において調整して各供給地点の電力需要計画量を全供給地点において改新する電力需給量調整手段とを備えていることにより、予め策定された電力需要計画量ではなく電力実消費量に基づいて算出された直近の電力需要予測量によって供給地点間の電力需給バランスが調整されるため、電源を特定したP2P取引における電力需給バランスの精度を向上させることができる。
請求項4に係る発明の電力取引システムによれば、請求項3に係る発明の電力取引システムが奏する効果に加えて、電力需給量調整手段が、所定の特定発電地点の所定時間後の発電計画量を所定の特定発電地点の所定時間後の発電予測量に改新し、所定の特定発電地点の所定時間後の発電予測量と電力需給量比較手段による比較結果とに基づいて各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全供給地点において調整して各供給地点の電力需要計画量を全供給地点において改新することにより、売電者の所定の特定発電地点の所定時間後の発電計画量が所定の特定発電地点の所定時間後の発電予測量に改新された後に、買電者の供給地点の電力需要計画量が全供給地点において改新されることで、火力等の非再生エネルギーによる発電を行う発電地点に比べて当日の発電量が発電計画量に対して乖離しやすい特定発電地点の当日の発電量が発電計画量に対して乖離しにくくなるため、特定発電地点における発電計画量と当日の発電量との乖離によるインバランス料金が発生しにくくなり、売電者が再生可能エネルギーによる発電事業を継続しやすくすることができる。
請求項5に係る発明の電力取引システムによれば、請求項4に係る発明の電力取引システムが奏する効果に加えて、電力需給量調整手段が、所定の前記特定発電地点の所定時間後の発電計画量を所定の特定発電地点の所定時間後の発電予測量に改新し、特定発電事業者と再生可能エネルギーによる電力の供給を受ける契約を結んだ特定買電者の各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを所定の特定発電地点の所定時間後の発電予測量と電力需給量比較手段による比較結果とに基づいて特定買電者の全供給地点において調整して各供給地点の電力需要計画量を全供給地点において改新し、特定買電者以外の買電者の各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを電力需給量比較手段による比較結果とに基づいて特定買電者以外の買電者の全供給地点において調整して各供給地点の電力需要計画量を全供給地点において改新することにより、特定買電者の供給地点の電力需要計画量が、特定買電者の各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを所定の特定発電地点の所定時間後の発電予測量と電力需給量比較手段による比較結果とに基づいて、全供給地点において改新されるため、売電者と再生可能エネルギーによる電力の供給を受ける契約を結んだ特定買電者に対して売電者から再生可能エネルギーによる電力を特定買電者の供給地点に優先的に割り当てることができる。
請求項6に係る発明の電力取引方法によれば、電力実消費量取得手段が所定時刻までの全拠点の電力実消費量を取得するステップと、電力需要予測量算出手段が全拠点の電力実消費量に基づいて所定時間後の全拠点の電力需要予測量を算出するステップと、電力需給量比較手段が所定の拠点における電力需要予測量と予め策定した所定の拠点における電力需要計画量とを比較するステップと、電力需給量調整手段が電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各拠点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全拠点において調整して各拠点の電力需要計画量を全拠点において改新するステップとを備えていることにより、予め策定された電力需要計画量ではなく電力実消費量に基づいて算出された直近の電力需要予測量によって供給地点間の電力需給バランスが調整されるため、電源を特定したP2P取引における電力需給バランスの精度を向上させることができる。
請求項7に係る発明の電力取引方法によれば、電力実消費量取得手段が所定時刻までの全供給地点の電力実消費量を取得するステップと、電力需要予測量算出手段が全供給地点の電力実消費量に基づいて所定時間後の全供給地点の電力需要予測量を算出するステップと、電力需給量比較手段が所定の供給地点における電力需要予測量と予め策定した所定の供給地点における電力需要計画量とを比較するステップと、電力需給量調整手段が電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全供給地点において調整して各供給地点の電力需要計画量を全供給地点において改新するステップとを備えていることにより、予め策定された電力需要計画量ではなく電力実消費量に基づいて算出された直近の電力需要予測量によって供給地点間の電力需給バランスが調整されるため、電源を特定したP2P取引における電力需給バランスの精度を向上させることができる。
請求項8に係る発明の電力取引プログラムによれば、請求項6または請求項7に記載の電力取引方法の各ステップを処理装置により実行することにより、予め策定された電力需要計画量ではなく電力実消費量に基づいて算出された直近の電力需要予測量によって拠点または供給地点間の電力需給バランスが調整されるため、電源を特定したP2P取引における電力需給バランスの精度を向上させることができる。
本発明の第1実施例である電力取引システムが接続されるネットワーク構成図。 図1に示す電力取引システムを構成する処理装置の装置構成図。 本発明の第1実施例に関連する長期相対取引の手順を示すフローチャート。 本発明の第1実施例である電力取引システムによる電力取引方法の手順を示すフローチャート。 本発明の第1実施例である電力取引システムによる電力取引方法の手順を示すフローチャート。 本発明の第1実施例である電力取引システムを利用する需要家内における需給調整の具体例を示す図表。 本発明の第1実施例である電力取引システムを利用する需要家内における需給調整の具体例を示す図表。 本発明の第1実施例である電力取引システムを利用する需要家内における需給調整の具体例を示す図表。 本発明の第1実施例である電力取引システムを利用する需要家間における需給調整の具体例を示す図表。 本発明の第1実施例である電力取引システムを利用する需要家間における需給調整の具体例を示す図表。 本発明の第1実施例である電力取引システムを利用する需要家間における需給調整の具体例を示す図表。 本発明の第2実施例である電力取引システムが接続されるネットワーク構成図。 図7に示す電力取引システムのシステム構成図。 図7に示す電力取引システムを構成する処理装置の装置構成図。 本発明の第2実施例である電力取引システムによる供給地点の電力需要量の予測手順を示すフローチャート。 本発明の第2実施例である電力取引システムによる発電地点の発電量の予測手順を示すフローチャート。 本発明の第2実施例に関連する長期相対取引の手順を示すフローチャート。 本発明の第2実施例に関連する長期相対取引の手順を示すフローチャート。 本発明の第2実施例に関連する長期相対取引の具体例を示す図表。 本発明の第2実施例に関連する長期相対取引の具体例を示す図表。 本発明の第2実施例である電力取引システムによる電力取引方法の手順を示すフローチャート。 本発明の第2実施例である電力取引システムによる電力取引方法の手順を示すフローチャート。 本発明の第2実施例である電力取引システムによる電力取引方法の手順を示すフローチャート。 本発明の第2実施例である電力取引システムを利用する売電家内における計画量調整の具体例を示す図表。 本発明の第2実施例である電力取引システムを利用する売電家内における計画量調整の具体例を示す図表。 本発明の第2実施例である電力取引システムを利用する買電家内における需給調整の具体例を示す図表。 本発明の第2実施例である電力取引システムを利用する買電家内における需給調整の具体例を示す図表。 本発明の第2実施例である電力取引システムを利用する買電家内における需給調整の具体例を示す図表。
本発明の電力取引システムは、拠点間の電力需給バランスを調整する電力取引システムであって、所定時刻までの全拠点の電力実消費量を取得する電力実消費量取得手段と、全拠点の電力実消費量に基づいて所定時間後の全拠点の電力需要予測量を算出する電力需要予測量算出手段と、所定の拠点における電力需要予測量と予め策定した所定の拠点における電力需要計画量とを比較する電力需給量比較手段と、この電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各拠点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全拠点において調整して各拠点の電力需要計画量を全拠点において改新する電力需給量調整手段とを備えていることにより、また、発電量調整供給契約の契約者となる売電者の事前に策定した発電計画と売電者の実際の発電実績とを管理時間単位で一致させると共に、託送供給契約の契約者となる買電者の事前に策定した電力需要計画と買電者の実際の需要実績とを管理時間単位で一致させる計画値同時同量制度において買電者の供給地点間の電力需要計画量を調整して供給地点間の電力需給バランスを調整する電力取引システムであって、所定時刻までの全供給地点の電力実消費量を取得する電力実消費量取得手段と、全供給地点の電力実消費量に基づいて所定時間後の全供給地点の電力需要予測量を算出する電力需要予測量算出手段と、所定の供給地点における電力需要予測量と予め策定した所定の供給地点における電力需要計画量とを比較する電力需給量比較手段と、この電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全供給地点において調整して各供給地点の電力需要計画量を全供給地点において改新する電力需給量調整手段とを備えていることにより、電源を特定したP2P取引における電力需給バランスの精度を向上させるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
また、本発明の電力取引方法は、電力実消費量取得手段と電力需要予測量算出手段と電力需給量比較手段と電力需給量調整手段とを備えた電力取引システムにより拠点間の電力需給バランスを調整する電力取引方法であって、電力実消費量取得手段が所定時刻までの全拠点の電力実消費量を取得するステップと、電力需要予測量算出手段が全拠点の電力実消費量に基づいて所定時間後の全拠点の電力需要予測量を算出するステップと、電力需給量比較手段が所定の拠点における電力需要予測量と予め策定した所定の拠点における電力需要計画量とを比較するステップと、電力需給量調整手段が電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各拠点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全拠点において調整して各拠点の電力需要計画量を全拠点において改新するステップとを備えている、または、電力実消費量取得手段と電力需要予測量算出手段と電力需給量比較手段と電力需給量調整手段とを備えた電力取引システムにより発電量調整供給契約の契約者となる売電者の事前に策定した発電計画と売電者の実際の発電実績とを管理時間単位で一致させると共に、託送供給契約の契約者となる買電者の事前に策定した電力需要計画と買電者の実際の需要実績とを管理時間単位で一致させる計画値同時同量制度において買電者の供給地点間の電力需要計画量を調整して供給地点間の電力需給バランスを調整する電力取引方法であって、電力実消費量取得手段が所定時刻までの全供給地点の電力実消費量を取得するステップと、電力需要予測量算出手段が全供給地点の電力実消費量に基づいて所定時間後の全供給地点の電力需要予測量を算出するステップと、電力需給量比較手段が所定の供給地点における電力需要予測量と予め策定した所定の供給地点における電力需要計画量とを比較するステップと、電力需給量調整手段が電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全供給地点において調整して各供給地点の電力需要計画量を全供給地点において改新するステップとを備えていることにより、電源を特定したP2P取引における電力需給バランスの精度を向上させるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
また、本発明の電力取引プログラムは、電力実消費量取得手段が所定時刻までの全拠点の電力実消費量を取得するステップと、電力需要予測量算出手段が全拠点の電力実消費量に基づいて所定時間後の全拠点の電力需要予測量を算出するステップと、電力需給量比較手段が所定の拠点における電力需要予測量と予め策定した所定の拠点における電力需要計画量とを比較するステップと、電力需給量調整手段が電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各拠点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全拠点において調整して各拠点の電力需要計画量を全拠点において改新するステップとを処理装置により実行することにより、または、電力実消費量取得手段が所定時刻までの全供給地点の電力実消費量を取得するステップと、電力需要予測量算出手段が全供給地点の電力実消費量に基づいて所定時間後の全供給地点の電力需要予測量を算出するステップと、電力需給量比較手段が所定の供給地点における電力需要予測量と予め策定した所定の供給地点における電力需要計画量とを比較するステップと、電力需給量調整手段が電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全供給地点において調整して各供給地点の電力需要計画量を全供給地点において改新するステップとを処理装置により実行することにより、電源を特定したP2P取引における電力需給バランスの精度を向上させるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
例えば、電力需要計画量が改新される全拠点または全供給地点は、電力取引システムに接続されている全ての拠点または供給地点であってもよいし、電力取引システムによる電力需給量調整を希望する全ての拠点または供給地点であってもよい。
以下、図1乃至図6Cに基づいて、本発明の第1実施例である電力取引システム、電力取引方法および電力取引プログラムについて説明する。
<1.電力取引システムが接続されるネットワークの概要>
まず、図1に基づいて、本発明の第1実施例である電力取引システム100が接続されるネットワークの概要について説明する。
図1は、本発明の第1実施例である電力取引システムが接続されるネットワーク構成図である。
本発明の第1実施例である電力取引システム100は、図1に示すように、ネットワークNWに接続されている。
このネットワークNWは、例えば、インターネットでもよいし、特定のユーザーしかアクセスできないイントラネットでもよいし、これらを組み合わせたネットワークでもよい。
ネットワークNWには、電力取引システム100が参照する気象データベースDBや、他の電力取引システムES(具体的には、JEPX(一般社団法人 日本卸電力取引所)が運営する卸電力取引市場の電力取引システム)などが接続されている。
また、このネットワークNWには、発電設備を保有する発電事業者(例えば、電力会社やガス会社)、電力需給バランスを維持する送配電事業者、電気の供給を受けて電力を使用する需要家などが接続されている。
発電事業者は、発電設備(火力発電所、風力発電所、原子力発電所、太陽光発電所等に設置されている発電機)を保有し、それぞれの発電設備を制御および監視している。
送配電事業者は、送配電網の敷設や保守を行い、送配電網の利用状況(送配電先、送配電量等)を監視している。
需要家は、供給地点特定番号により特定される電気の供給地点である拠点を1つ以上有している電力の各種契約の契約主体である。
拠点のそれぞれには、電力をデジタルで計測すると共にネットワークNWに接続されるスマートメーターSMが設置されている。
このスマートメーターSMは、所定の周期ごとの電気の使用量などを把握し、送配電事業者にネットワークNWを介して送信する。
なお、この所定の周期は、例えば、デマンド制御の周期(日本国では30分周期が一般的)であるが、周期は特に限定されるものではない。
また、各拠点には、スマートメーターSMと一体又は別体のHEMS等からなる電力管理システムを備えていても良い。
<2.電力取引システムの概要>
次に、図1および図2に基づいて、電力取引システム100の概要について説明する。
図2は、図1に示す電力取引システムを構成する処理装置の装置構成図である。
電力取引システム100は、拠点間の電力需給バランスを調整するシステムであり、図1に示すように、電力実消費量取得手段110と、電力需要予測量算出手段120と、電力需給量比較手段130と、電力需給量調整手段140とを少なくとも備えている。
電力実消費量取得手段110は、所定時刻までの全拠点の電力実消費量をそれぞれ取得する。
電力需要予測量算出手段120は、全拠点の電力実消費量に基づいて所定時間後の全拠点の電力需要予測量を算出する。
電力需給量比較手段130は、所定の拠点における電力需要予測量と予め策定した所定の拠点における電力需要計画量とを比較する。
電力需給量調整手段140は、電力需給量比較手段130による比較結果に基づいて各拠点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全拠点において調整する。
以上のように構成される電力取引システム100は、少なくとも1台の処理装置150により構成される。
処理装置150は、ネットワークNWに接続される通信部151と、外部からの情報を入力し、あるいは、外部へ情報を出力するマンマシンインターフェイス等の入出力部152と、通信部151によりネットワークNWから入手したデータや入力部152からの入力および電力取引プログラム等を記憶する記憶部153と、この記憶部153に記憶された電力取引プログラムによりネットワークNWから入手したデータや入出力部152から入力された情報等を処理する処理部154とを備えている。
これにより、処理装置150は、電力実消費量取得手段110、電力需要予測量算出手段120、電力需給量比較手段130、電力需給量調整手段140を構成する。
<3.電力取引方法>
次に、図1に示す電力取引システム100および図2に示す処理装置150に記憶された電力取引プログラムによる電力取引方法について、図3乃至図6Cに基づいて説明する。
図3は本発明の第1実施例に関連する長期相対取引の手順を示すフローチャートであり、図4Aおよび図4Bは本発明の第1実施例である電力取引システムによる電力取引方法の手順を示すフローチャートであり、図5A乃至図5Cは本発明の第1実施例である電力取引システムを利用する需要家内における需給調整の具体例を示す図表であり、図6A乃至図6Cは本発明の第1実施例である電力取引システムを利用する需要家間における需給調整の具体例を示す図表である。
本発明の第1実施例である電力取引方法は、1年分の電力需給を発電事業者と需要家との間で取引する長期相対取引により1年間の電力需給計画が定められた後の電力需給調整(短期需給調整)に関する。
<3.1.長期相対取引>
まず、図3に基づいて、1年間の電力需給計画を定めるための長期相対取引について簡単に説明する。
長期相対取引では、電力取引システム100は、過去分(例えば、所定の起算日から1年分)の各拠点における30分ごとの電力実消費量[kWh]を各拠点に設けられたスマートメーターSMから送配電事業者を介して取得する(ステップS10)。
なお、スマートメーターSMが設置された初年度の場合、電力取引システム100は30分ごとの電力実消費量を送配電事業者から入手する。
また、拠点自体が新規の場合、電力取引システム100は既存の電力消費モデルで電力実消費量を推定する。
次に、電力取引システム100は、各拠点おける契約予定期間(例えば、前述の起算日から1年分)の30分ごとの電力消費予測量[kWh]を算出する(ステップS11)。
次に、電力取引システム100は、ステップS11で算出した各拠点における契約予定期間の30分ごとの電力消費予測量から各拠点の入札価格[円/kWh]を算出する(ステップS12)。
次に、電力取引システム100は、複数の拠点からなる入札単位拠点(例えば、図1のGX1)の入札計画を作成する(ステップS13)。
この入札計画とは、入札単位拠点の入札価格[円/kWh]と契約予定期間における30分ごとの電力需要量[kWh]である。
入札単位拠点の入札価格は、入札単位拠点を形成する各拠点の入札価格(ステップS12で算出)の加重平均である。
また、入札単位拠点の契約予定期間における30分ごとの電力需要量は、入札単位拠点を形成する各拠点の30分ごとの電力消費予測量(ステップS11で算出)を合算したものである。
次に、電力取引システム100は、ステップS14で作成された入札単位拠点の入札計画に合致する発電事業者を選定して入札計画を約定させる(ステップS14)。
そして、電力取引システム100は、約定した入札計画を電力需給計画として、処理装置150の記憶部153に保存する(ステップS15)。
すなわち、入札計画における各拠点の電力消費予測量が、電力需給計画における「電力需要計画量」となる。
なお、この入札計画は、入札単位拠点毎の電力需要量および入札価格の他に、発電設備の指定(例えば、太陽光発電)を含んでもよい。
<3.2.短期需給調整>
このようにして定められた電力需給計画に基づいて発電事業者から需要家へ電力が供給されるが、電力実消費量が気候や社会情勢により電力需給計画で予め策定された電力消費予測量から乖離してしまうことが多い。
電力実消費量が電力需要計画量より大きい場合は電力不足となり、電力実消費量が電力需要計画量より大きい場合は電力過多となることから、電力実消費量が電力需要計画量から乖離すると、現代の電力受給の根幹を成す概念である「同時同量」(需要量と供給量との一致)を達成できず、配送電される電力の周波数が大幅に変動してしまうことがある。
したがって、短期需給調整により電力需給計画を修正することは、P2P取引において同時同量を達成する観点から大きな意義がある。
以下、図4A乃至図6Cに基づいて、短期需給調整に関して説明する。
なお、短期需給調整は、所定日の前日に実施される「前日短期需給調整」と所定日当日に実施される「当日短期需給調整」とが存在する。
また、短期需給調整は、拠点間の公平性を保つために送配電事業者の管轄エリア毎の全拠点(または、送配電事業者の管轄エリア毎における短期需給調整を希望する全拠点)一斉に実施される。
<3.2.1.前日短期需給調整における事前準備>
前日短期需給調整では、調整対象日の前日(以下、「調整日」という。)に調整対象日の電力需給を調整する。
まず、前日短期需給調整を行うための事前準備について説明する。
電力取引システム100の電力実消費量取得手段110は、電力取引システム100に接続してから調整日の所定時刻(例えば、朝6時)以前までの各拠点における30分ごとの電力実消費量[kWh]を各拠点に設けられたスマートメーターSMから送配電事業者を介して取得する(ステップS20)。
次に、電力取引システム100の電力需要予測量算出手段120は、各拠点の環境データを取得する(ステップS21)。
ここでいう「環境データ」とは、電力需要予測量算出手段120が気象データベースDBから取得する各拠点の過去1年分の気象データ(気温、湿度、気圧、日射量、降雨量など)や各拠点の84時間分の気象予報データであったり、祝日や休日が記録された暦データであったりする。
次に、電力取引システム100の電力需要予測量算出手段120は、ステップS20で取得した過去分の電力実消費量とステップS21で取得した環境データとに基づき、各拠点における調整対象日全日の30分ごとの電力需要予測量[kWh]を算出する(ステップS22)。
次に、電力取引システム100の電力需給量比較手段130は、長期相対取引で約定されて記憶部153に保存された各拠点の電力需給計画で予め策定された調整対象日の30分ごとの電力需要計画量とステップS22で算出した調整対象日の30分ごとの最新の電力需要予測量とを比較する(ステップS23)。
<3.2.2.当日短期需給調整における事前準備>
当日短期需給調整では、調整対象日における所定時刻(以下、「調整時刻」という。)から4時間30分後(以下、「調整対象時刻」という。)の電力需給を調整する。
なお、当日短期需給調整も基本的には前日短期需給調整と同様の調整手順である。
まず、当日短期需給調整を行うための事前準備について説明する。
電力取引システム100の電力実消費量取得手段110は、電力取引システム100に接続してから調整時刻までの各拠点における30分ごとの電力実消費量[kWh]を各拠点に設けられたスマートメーターSMから送配電事業者を介して取得する(ステップS20)。
次に、電力取引システム100の電力需要予測量算出手段120は、前日短期需給調整と同様に、各拠点の環境データを取得する(ステップS21)。
なお、当日短期需給調整においては、各拠点の気象予報データとして、84時間予報よりも予報期間が短いが精度の高い予報(例えば、メソ数値予報モデル)を使用する。
次に、電力取引システム100の電力需要予測量算出手段120は、ステップS20で取得した過去分の電力実消費量とステップS21で取得した環境データとに基づき、各拠点における調整対象時刻から30分間の電力需要予測量[kWh]を算出する(ステップS22)。
次に、電力取引システム100の電力需給量比較手段130は、長期相対取引で約定されて記憶部153に保存された各拠点の電力需給計画で予め策定された調整対象時刻から30分間の電力需要計画量(前日短期需給調整によって調整されている場合には前日調整後の電力需給計画量)とステップS22で算出した調整対象時刻から30分間の最新の電力需要予測量とを比較する(ステップS23)。
<3.2.3.需給調整>
次に、電力取引システム100の電力需給量調整手段140は、ステップS23における比較結果に基づいて、各拠点における需給量の調整(電力不足予測量と電力余剰予測量との調整)を行う(ステップS24)。
すなわち、図4Bに示すように、フロー開始後、まず需要家内調整を行い(ステップS241)、全拠点で需給調整が終了しているかどうか判断し(ステップS242)、YESの場合には需給調整を終了し、NOの場合にはステップS243に進む。
ステップS243では需要家間での調整を行い、次に、全拠点で需給調整が終了したかどうかを判断し(ステップS244)、YESの場合には需給調整を終了し、NOの場合にはステップS245に進む。
ステップS245ではJEPX調整を行った後、需給調整を終了する。
また、以下、理解のしやすさのために、図5A乃至図6Cに記載の具体例に基づいて説明する。
すなわち、拠点x1が属する需要家X内の各拠点の希望売買価格[円/kWh]、電力需給計画で予め策定した電力需要計画量(前日短期需給調整後の当日短期需給調整であれば、前日短期需給調整により調整された電力需要計画量)[kWh]、ステップS22で算出した電力需要予測量[kWh]、ステップS23における比較により算出された過不足電力量[kWh]が、図5Aに示すような値であったとする。
なお、過不足電力量は、正の値を電力余剰予測量とし、負の値を電力不足予測量とする。
電力取引システム100の電力需給量調整手段140は、図4Bに示すように、まずは拠点が属する拠点グループである需要家内で需給調整を行う(ステップS241)。
このとき、図5Bに示すように、電力取引システム100は、ザラ場形式で需給調整を行う。
すなわち、電力取引システム100の電力需給量調整手段140は、図5Bに示すように、売り注文と買い注文とを整理し、市場競争力の低い注文から順番に約定を行う。
この際、約定価格の決め方として色々な決め方があり得るが、一例として、売電側の希望売買価格と買電側の希望売買価格の平均値があり得る。
ここで、「市場競争力の低い注文」とは、図5Bに示すように、売り注文であれば希望売買価格の高い売り注文を意味し、買い注文であれば希望売買価格の安い買い注文を意味する。
このような需給調整により、図5Cに示すように、所定の拠点とこの拠点の属する需要家に属する他の拠点との間で電力不足予測量と電力余剰予測量とが相殺された場合、当該拠点(図5Cであれば、x2、x4、x5)については需給調整が終了する。
そして、過不足電力量が0とならなかった拠点については、需要家内の需給調整による調整結果を電力需要計画量に反映させる。
この電力需給量調整手段140による需要家内の需給調整は、前日短期需給調整であっても、当日短期需給調整であっても同様である。
次に、電力取引システム100の電力需給量調整手段140は、全拠点で需給調整が終了したか否か(すなわち、全拠点間で電力不足予測量と電力余剰予測量とが相殺されたか否か)を判定する(ステップS242)。
全拠点で需給調整が終了した場合、電力取引システム100の電力需給量調整手段140は短期需給調整を終了する。
全拠点の需給調整が需要家内で終了しなかった場合、電力取引システム100の電力需給量調整手段140は、図4Bに示すように、需要家間で需給調整を行う(ステップS243)。
具体的には、需要家内で需給調整ができなかった各拠点の希望売買価格[円/kWh]、電力需給計画で予め策定した電力需要計画量[kWh]、ステップS22で算出した電力需要予測量[kWh]、ステップS241で調整した過不足電力量[kWh]が、図6Aに示すような値であったとする。
このとき、図6Bに示すように、電力取引システム100の電力需給量調整手段140は、需要家内の需給調整と同様に、ザラ場形式で需給調整を行う。
すなわち、電力取引システム100の電力需給量調整手段140は、図6Bに示すように、売り注文と買い注文とを整理し、需要家内の需給調整とは異なり、市場競争力の高い注文から順番に約定を行う。
この際、約定価格の決め方として色々な決め方があり得るが、需要家内の需給調整と同様でよい。
この需給調整により、図6Cに示すように、所定の拠点と所定の拠点の属する需要家とは異なる需要家の拠点との間で電力不足予測量と電力余剰予測量とが相殺された場合、当該拠点(図6Cであれば、x1、x3、y2、z5、w1)については需給調整が終了する。
この電力需給量調整手段140による需要家間の需給調整は、前日短期需給調整であっても、当日短期需給調整であっても同様である。
次に、電力取引システム100の電力需給量調整手段140は、全拠点で需給調整が終了したか否かを改めて判定する(ステップS244)。
全拠点で需給調整が終了した場合、電力取引システム100の電力需給量調整手段140は需給調整を終了する。
全拠点の需給調整が電力取引システム100を利用する需要家間で終了しなかった場合、電力取引システム100の電力需給量調整手段140が代表してJEPXの運営する電力取引システムで需給調整を行う(ステップS245)。
具体的には、電力需給量調整手段140は電力取引システム100を利用する需要家の拠点の過不足電力量を合計し、この合計した過不足電力量が電力取引システム100としての過不足電力量として、JEPXの運営する電力取引システムで電力取引を行う。
これにより、電力取引システム100を利用する需要家の拠点間で電力の需給調整できなかった拠点の需給調整が行われる。
なお、JEPXの運営する卸電力取引市場は、前日短期需給調整ではスポット市場であり、当日短期需給調整では時間前市場である。
電力取引システム100の電力需給量調整手段140による需給調整が終了すると、電力取引システム100は需給調整結果に基づき、電力需要計画を改新、すなわち、記憶部153に保存されている電力需要計画を更新する(ステップS25)。
<4.本実施例の効果>
本実施例の電力取引システム100は、所定時刻(前日短期需給調整であれば調整日の所定時刻、当日短期需給調整であれば調整対象時刻)までの全拠点の電力実消費量を取得する電力実消費量取得手段110と、全拠点の電力実消費量に基づいて所定時間後(前日短期需給調整であれば調整対象日全日、当日短期需給調整であれば調整対象時刻から例えば30分間)の全拠点の電力需要予測量を算出する電力需要予測量算出手段120と、所定の拠点における電力需要予測量と予め策定した所定の拠点における電力需要計画量とを比較する電力需給量比較手段130と、この電力需給量比較手段130による比較結果に基づいて各拠点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全拠点において調整する電力需給量調整手段140とを備えていることにより、予め策定された電力需要計画量ではなく電力実消費量に基づいて算出された直近の電力需要予測量によって拠点間の電力需給バランスが調整されるため、電源を特定したP2P取引における電力需給バランスの精度を向上させることができる。
また、電力需給量調整手段140が、所定の拠点(例えば、図1に示す拠点x1)と所定の拠点の属する拠点グループである需要家(例えば、図1に示す需要家X)の他の拠点(例えば、図1に示す需要家x2)との間で電力不足予測量と電力余剰予測量とを調整することにより、所定の拠点の属する需要家(例えば、図1に示す需要家X)内で拠点間の電力需給バランスが調整されるため、所定の拠点の属する需要家以外との電力需給バランス調整の手間を削減できる。
さらに、電力需給量調整手段140が所定の拠点(例えば、図1に示す拠点x1)と所定の拠点の属する需要家の他の拠点との間で電力不足予測量と電力余剰予測量とを相殺できなかった場合に、電力需給量調整手段140が、所定の拠点と所定の拠点の属する需要家(例えば、図1に示す需要家X)とは異なる需要家(例えば、図1に示す需要家Y)の拠点(例えば、図1に示す拠点y1)との間で電力不足予測量と電力余剰予測量とを調整することにより、電力取引システム100内で拠点間の電力需給バランスが調整されるため、所定の拠点が属する電力取引システム以外との電力需給バランス調整の手間を削減できる。
また、電力需給量調整手段140が、所定の拠点と所定の拠点の属する需要家の他の拠点との間で電力不足予測量と電力余剰予測量とを相殺できず、所定の拠点と所定の拠点の属する需要家とは異なる需要家の拠点との間でも電力不足予測量と電力余剰予測量とを相殺できなかった場合に、電力需給量調整手段140が、所定の拠点と他の電力取引システム(例えば、JEPXの運営する電力取引システム)との間で電力不足予測量と電力余剰予測量とを調整することにより、電力取引システム100内で拠点間の電力需給バランスが調整できなかった場合であっても他の電力取引システムを利用して拠点間の電力需給バランスが維持されるため、所定の拠点に対して安定した電力需給バランスを提供できる。
また、所定の拠点と所定の拠点の属する需要家の他の拠点との間で電力不足予測量と電力余剰予測量とを調整して、所定の拠点と所定の拠点の属する需要家とは異なる需要家の拠点との間でも電力不足予測量と電力余剰予測量とを調整して、所定の拠点と他の電力取引システムとの間で電力不足予測量と電力余剰予測量とを調整することになるため、所定の拠点における電力不足量または電力余剰量が極小化され、インバランス料金も極小化することができる。
なお、当日短期需給調整において、所定の拠点の30分間の電力需要予測量を取引単位と設定した場合は、JEPX等の他の電力取引システムの取引単位と合致するため、他の電力取引システムを更に利用しやすくすることができる。
また、電力需給量調整手段140が、各拠点における希望売買価格と電力需要予測量とに基づいて各拠点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全拠点において調整することにより、各拠点における希望売買価格を反映した電力取引が実現されるため、各拠点のニーズに見合った価格による電力の需給バランス調整を実現することができる。
また、需要家間で電力の需給調整ができなかった場合、JEPXの運営する電力取引システムで電力の需給調整を行うことになるが、JEPXの運営する電力取引システムにおける取引価格は、需要家が入札した入札価格ではなく、JEPXの運営する電力取引システムで定められた価格となる。
したがって、JEPXの運営する電力取引システムで電力の需給調整を行うと、取引価格が需要家の望まない価格となる可能性がある。
そこで、需要家間調整における約定価格がJEPX調整における取引価格よりも需要家にとって有利な価格とするために、電力需給量調整手段140は、需要家間調整においては市場競争力の高い注文から順番に約定している。
また、JEPXの運営する卸電力取引市場は、翌日以降の電力を取り引きするスポット市場と、当日の電力を取り引きする時間前市場とが存在するが、各拠点の電力需要量の予測精度が実際の需給時刻に近づけば近づくほど高まる。
したがって、JEPXの運営する電力取引システムで電力の需給調整を行う場合、調整対象日当日に時間前市場を利用することが最も合理的である。
しかしながら、時間前市場における取引量はスポット市場における取引量に比べて少なく、電力の需給調整を時間前市場に依存してしまうと、JEPXの運営する電力取引システムで電力の需給調整ができない可能性がある。
そこで、電力取引システム100は、スポット市場における需要予測精度を最大化して、スポット市場で確実に電力の需給調整ができるようにしている。
次に、図7乃至図15Cを用いて、本発明の第2実施例である電力取引システム10Aを説明する。
<1.電力取引システムが接続されるネットワークの概要>
まず、図7に基づいて、本発明の第2実施例である電力取引システム10Aが接続されるネットワークの概要について説明する。
図7は、本発明の第2実施例である電力取引システムが接続されるネットワーク構成図である。
本発明の実施例である電力取引システム10Aは、図7に示すように、第1実施例と同様のネットワークNWに接続されている。
ネットワークNWには、電力取引システム10Aが参照する気象データベースDBや、他の電力取引システムES(具体的には、JEPXが運営する卸電力取引市場の電力取引システム)などが接続されている。
また、このネットワークNWには、電力需要バランスを維持する第1実施例と同様の送配電事業者も接続している。
このネットワークNWには、電力の購入を希望する買電者の有する買電者端末BTや電力の売却を希望する売電者の有する売電者端末STも接続している。
需要家(第1実施例の拠点グループに相当)は、供給地点特定番号により特定される電気の供給地点(第1実施例の拠点に相当)を1つ以上有し、電力の各種契約の契約主体であり、買電者端末BTを有している。
需要家の供給地点のそれぞれには、電力をデジタル計測すると共にネットワークNWに接続される順潮流計量メーターFSMが設置されている。
この順潮流計量メーターFSMは、所定の周期ごとの電力の使用量などを把握し、送配電事業者にネットワークNWを介して送信するものであり、例えば、順潮流スマートメーター等も含む。
なお、順潮流計量メーターFSMが電力の使用量などを把握する周期は、例えば、デマンド制御の周期であるが、周期は特に限定されるものではない。
また、各供給地点には、順潮流計量メーターFSMと一体又は別体のHEMS等からなる電力管理システムを備えていても良い。
発電事業者は、受電地点特定番号により特定される電気の発電地点を1つ以上有し、売電者端末STを有している。
この発電事業者は、発電設備(火力発電所、風力発電所、原子力発電所、太陽光発電所等に設置されている発電機)を保有し、それぞれの発電設備を制御および監視している事業者である。
発電事業者の発電地点のそれぞれには、電力をデジタル計測すると共にネットワークNWに接続される逆潮流計量メーターRSMが設置されている。
この逆潮流計量メーターRSMは、所定の周期ごとの発電量などを把握し、送配電事業者にネットワークNWを介して送信するものであり、例えば、逆潮流スマートメーター等も含む。
なお、逆潮流計量メーターRSMが発電量などを把握する周期は、例えば、デマンド制御の周期であるが、周期は特に限定されるものではない。
さらに、このネットワークNWには、需要家に電気を供給する小売電気事業者や需要家の電力需要を束ねて効果的にエネルギーマネジメントサービスを提供するアグリゲーター、小売供給契約の締結の取次ぎを業として行う取次業者などが接続されている。
小売電気事業者は、電力の購入を希望する買電者にも、電力の売却を希望する売電者にもなり得るため、買電者端末BTと売電者端末STの少なくとも一方を所持している。
アグリゲーターは、電力の売却を希望する売電者に該当するため、売電者端末STを所持している。
取次業者は、電力の購入を希望する買電者に該当するため、買電者端末BTを所持している。
<2.電力取引システムの概要>
次に、図7乃至図9に基づいて、電力取引システム10Aの概要について説明する。
図8は図7に示す電力取引システムのシステム構成図であり、図9は処理装置の装置構成図である。
電力取引システム10Aは、図7および図8に示すように、電力の購入を希望する買電者と電力の売却を希望する売電者との間の電力取引を支援する長期相対取引サブシステム100Aと、供給地点間の電力需給バランスを電力供給日(調整対象日)前日および電力供給日当日に調整して計画値同時同量制度におけるインバランス量を最小化する短期需給調整システム200Aと、長期相対取引サブシステム100Aと短期需給調整システム200Aとに共通する処理を担う共通サブシステム300Aとを備えている。
<2.1.長期相対取引サブシステム>
長期相対取引サブシステム100Aは、図7および図8に示すように、買電者主体の電力取引を行うための買電取引コンポーネント110Aと売電者主体の電力取引を行うための売電取引コンポーネント120Aとを有している。
買電取引コンポーネント110Aは、図8に示すように、発電入札グループ登録手段111Aと、発電入札グループ検索手段112Aと、発電入札情報送信手段113Aと、売電入札計画作成手段114Aと、売電応札情報送信手段115Aと、買電約定登録手段116Aとを有している。
発電入札グループ登録手段111Aは、売電者の管轄する1以上の発電地点から構成される発電入札グループ(例えば、図7に示すGA1)を後述する入札データベース23Aa(図9参照)に登録する。
発電入札グループ検索手段112Aは、入札データベース23Aaに登録されている発電入札グループを検索する。
発電入札情報送信手段113Aは、発電入札グループ検索手段112Aによる検索結果として売電入札計画を買電者の買電者端末BTに送信する。
売電入札計画作成手段114Aは、売電者の売電者端末STから入力された電力売却期間における発電入札グループの売電入札計画を作成する。
売電応札情報送信手段115Aは、売電者による売電入札計画に対する買電者の売電応札の情報を売電者の売電者端末STに送信する。
買電約定登録手段116Aは、売電者の操作に基づき選択された1つの売電応札を入札データベース23Aaに約定登録する。
売電取引コンポーネント120Aは、図8に示すように、需要入札グループ登録手段121Aと、需要入札グループ検索手段122Aと、需要入札情報送信手段123Aと、買電入札計画作成手段124Aと、買電応札情報送信手段125Aと、売電約定登録手段126Aとを有している。
需要入札グループ登録手段121Aは、買電者の管轄する1以上の供給地点から構成される需要入札グループ(例えば、図7に示すGX1)を入札データベース23Aaに登録する。
需要入札グループ検索手段122Aは、入札データベース23Aaに登録されている需要入札グループを検索する。
需要入札情報送信手段123Aは、需要入札グループ検索手段122Aによる検索結果として買電入札計画を売電者の売電者端末STに送信する。
買電入札計画作成手段124Aは、買電者の買電者端末BTから入力された電力購入期間における需要入札グループの買電入札計画を作成する。
買電応札情報送信手段125Aは、買電者による買電入札計画に対する売電者の買電応札の情報を買電者の買電者端末BTに送信する。
売電約定登録手段126Aは、買電者の操作に基づき選択された1つの買電応札を入札データベース23Aaに約定登録する。
<2.2.短期需給調整システム>
短期需給調整システム200Aは、図8に示すように、電力需給量比較手段210Aおよび電力需給量調整手段220Aを少なくとも備えている。
電力需給量比較手段210Aは、所定の供給地点における電力需要予測量と予め電力需要計画で策定した所定の供給地点における電力需要計画量とを比較する。
電力需給量調整手段220Aは、電力需給量比較手段210Aによる比較結果に基づいて各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを所定の供給地点において調整する。
<2.3.共通サブシステム>
共通サブシステム300Aは、図8に示すように、電力実消費量取得手段310Aと、電力需要予測量算出手段320Aと、発電量取得手段330Aと、発電予測量算出手段340Aとを少なくとも備えている。
電力実消費量取得手段310Aは、所定時刻までの所定の供給地点の電力実消費量をそれぞれ取得する。
電力需要予測量算出手段320Aは、電力実消費量取得手段310Aが取得した供給地点の電力実消費量などに基づいて所定時間後の供給地点の電力需要予測量を算出する。
発電量取得手段330Aは、所定時刻までの所定の発電地点の発電量をそれぞれ取得する。
発電予測量算出手段340Aは、発電量取得手段330Aが取得した発電地点の発電量などに基づいて所定時間後の発電地点の発電予測量を算出する。
<2.4.処理装置>
以上のように構成される電力取引システム10Aは、少なくとも1台の処理装置20Aにより構成される。
処理装置20Aは、ネットワークNWに接続される通信部21Aと、外部からの情報を入力し、あるいは、外部へ情報を出力するマンマシンインターフェイス等の入出力部22Aと、通信部21AによりネットワークNWから入手したデータや入出力部22Aからの入力および電力取引プログラム等を記憶する記憶部23Aと、この記憶部23Aに記憶された電力取引プログラムによりネットワークNWから入手したデータや入出力部22Aから入力された情報等を処理する処理部24Aとを備えている。
記憶部23Aは、買電者と売電者との間の電力取引の経過を保存する入札データベース23Aaを有している。
このように構成された処理装置20Aは、電力取引システム10Aの各サブシステムの各コンポーネントや各手段を構成する。
<3.電力取引方法>
次に、図7および図8に示す電力取引システム10Aおよび図9に示す処理装置20Aに記憶された電力取引プログラムによる電力取引方法について、図10A乃至図15Cに基づいて説明する。
本発明の第2実施例である電力取引方法も、第1実施例である電力取引方法と同様に、1年分の電力需給を発電事業者と需要家との間で取引する長期相対取引により1年間の電力需給計画(発電計画および電力需要計画)が定められた後の電力需給調整(短期需給調整)に関する。
<3.1.長期相対取引>
まず、図10A乃至図11Bに基づいて、1年間の発電計画および電力需要計画を定めるための長期相対取引について簡単に説明する。
<3.1.1.電力実消費量および発電量の取得、並びに、電力需要量および発電量の予測>
まず、図10Aおよび図10Bに基づいて、電力取引システム10Aの共通サブシステム300Aによる供給地点の電力実消費量の取得および電力需要量の予測、並びに、電力取引システム10Aの共通サブシステム300Aによる発電地点の発電量の取得および発電量の予測について、説明する。
図10Aは本発明の第2実施例である電力取引システムによる供給地点の電力需要量の予測手順を示すフローチャートであり、図10Bは本発明の第2実施例である電力取引システムによる発電地点の発電量の予測手順を示すフローチャートである。
<3.1.1.1.供給地点の電力実消費量の取得および電力需要予測量の算出>
まず、図10Aに基づいて、供給地点の電力実消費量の取得および電力需要予測量の算出について説明する。
電力取引システム10Aによる供給地点の電力実消費量の取得は、共通サブシステム300Aの電力実消費量取得手段310Aにより行われる。
電力取引システム10Aによる供給地点の電力需要量の予測(電力需要予測量の算出)は、共通サブシステム300Aの電力需要予測量算出手段320Aにより行われる。
なお、電力実消費量取得手段310Aによる電力実消費量の取得および電力需要予測量算出手段320Aによる電力需要量の予測は、如何なるタイミング(例えば、所定の定期的に定められた時期)であってもよい。
また、電力実消費量取得手段310Aが電力実消費量を取得する供給地点は、全ての供給地点であってもよいし、一部の供給地点であってもよい。
同様に、電力需要予測量算出手段320Aが電力需要量を予測する供給地点は、全ての供給地点であってもよいし、一部の供給地点であってもよい。
電力取引システム10Aの電力実消費量取得手段310Aは、過去分(例えば、所定の起算時刻から過去1年分)の所定の(例えば、全ての)供給地点における30分ごとの電力実消費量[kWh]を各供給地点に設けられた順潮流計量メーターFSMから送配電事業者を介して取得する(ステップS10A)。
なお、順潮流計量メーターFSMが設置された初年度の場合、電力実消費量取得手段310Aは、30分ごとの電力実消費量を送配電事業者から入手する。
また、供給地点自体が新規の場合、または、供給地点の電力実消費量が取得できない場合、電力実消費量取得手段310Aは既存の電力消費モデル(例えば、供給地点の属性に応じた統計的な電力消費量からなる電力消費モデル)で電力実消費量を推定する。
次に、電力取引システム10Aの電力需要予測量算出手段320Aは、各供給地点の環境データを取得して処理装置20の記憶部23に保存する(ステップS11A)。
ここでいう「供給地点の環境データ」とは、電力需要予測量算出手段320Aが気象データベースDBから取得する各供給地点の過去1年分の気象データ(気温、湿度、気圧、日射量、降雨量など)や各供給地点の84時間分の気象予報データであったり、祝日や休日が記録された暦データであったりする。
次に、電力取引システム10Aの電力需要予測量算出手段320Aは、ステップS10Aで取得した過去分の電力実消費量およびステップS11Aで取得した環境データ等に基づき、過去分の電力実消費量を取得した各供給地点における所定期間(例えば、1年間)の30分ごとの電力需要予測量[kWh]を算出して処理装置20Aの記憶部23Aに保存する(ステップS12A)。
<3.1.1.2.発電地点の発電量の取得および発電量の予測>
続いて、図10Bに基づいて、発電地点の発電量の取得および発電予測量の算出について説明する。
電力取引システム10Aによる発電地点の発電量の取得は、共通サブシステム300Aの発電量取得手段330Aにより行われる。
電力取引システム10Aによる発電地点の発電量の予測(発電予測量の算出)は、共通サブシステム300Aの発電予測量算出手段340Aにより行われる。
なお、発電量取得手段330Aによる発電量の取得および発電予測量算出手段340Aによる発電量の予測は、如何なるタイミング(例えば、所定の定期的に定められた時期)であってもよい。
また、発電量取得手段330Aが発電量を取得する発電地点は、全ての発電地点であってもよいし、一部の発電地点であってもよい。
同様に、発電予測量算出手段340Aが発電量を予測する発電地点は、全ての発電地点であってもよいし、一部の発電地点であってもよい。
電力取引システム10Aの発電量取得手段330Aは、過去分(例えば、所定の起算日から過去1年分)の所定の(例えば、全ての)発電地点における30分ごとの発電量[kWh]を各発電地点に設けられた逆潮流計量メーターRSMから送配電事業者を介して取得して処理装置20Aの記憶部23Aに保存する(ステップS20A)。
なお、逆潮流計量メーターRSMが設置された初年度の場合、発電量取得手段330Aは、30分ごとの発電量を送配電事業者から入手する。
また、発電地点自体が新規の場合、または、発電地点の発電量が取得できない場合、発電量取得手段330Aは既存の発電モデル(例えば、発電地点の属性に応じた統計的な発電量からなる発電モデル)で発電量を推定する。
次に、電力取引システム10Aの発電予測量算出手段340Aは、各発電地点の環境データを取得して処理装置20Aの記憶部23Aに保存する(ステップS21A)。
ここでいう「発電地点の環境データ」とは、発電予測量算出手段340Aが気象データベースDBから取得する各発電地点の過去1年分の気象データ(気温、湿度、気圧、日射量、降雨量など)や各発電地点の84時間分の気象予報データであったり、祝日や休日が記録された暦データであったりする。
次に、電力取引システム10Aの発電予測量算出手段340Aは、ステップS20Aで取得した過去分の発電量およびステップS21Aで取得した環境データ等に基づき、過去分の発電量を取得した各発電地点における所定期間(例えば、1年間)の30分ごとの発電予測量[kWh]を算出して処理装置20Aの記憶部23Aに保存する(ステップS22A)。
<3.1.2.買電者による電力購入>
続いて、本発明の第2実施例に関連する長期相対取引の手順を示すフローチャートである図11Aに基づいて、買電者による電力購入手順について説明する。
買電者が1以上の発電地点から構成される発電入札グループを選択して電力を購入する場合、図11Aに示すように、まず、売電者が事前に発電入札グループを登録(ステップS30A)しておいた後、買電者は発電入札グループを検索(ステップS31A)して、売電入札計画(発電入札グループの電力源を特定する情報(再生可能エネルギーか否か等)、ステップS20Aで取得した発電量やステップS22Aで算出された発電予測量に基づいて算出された、発電入札グループとしての総電力量[MWh]、発電入札グループとしての平均使用電力量[kWh/日]、発電入札グループとしての年間最大電力[kW]、発電入札グループとしての売電希望単価[円/kWh]、総価格(発電入札グループ候補としての総電力量×発電入札グループとしての売電希望単価)[円]など)に対して売電応札を行う(ステップS32A)。
その後、売電者が売電応札を確認して約定処理を行う(ステップS33A)。
約定処理が完了すると、約定した売電入札計画が売電者と買電者との間の発電計画および電力需要計画として保存される。
この購入方法は、買電者が再生可能エネルギーを電力源とする発電入札グループから電力を購入する場合に主に用いられる。
したがって、一例として買電者である需要家Xに着目すると、図12Aのような整理ができる。
その後、買電者である需要者Xは、図12Bに示すように、需給管理のために自身の管轄する1以上の供給地点から構成される供給地点グループと発電入札グループとを紐付ける。(ステップS34A)。
<3.1.3.売電者による電力販売>
続いて、本発明の第2実施例に関連する長期相対取引の手順を示すフローチャートである図11Bに基づいて、売電者による電力販売手順について説明する。
売電者が1以上の供給地点から構成される需要入札グループを選択して電力を販売する場合、図11Bに示すように、まず、買電者が事前に需要入札グループを登録(ステップS40A)しておいた後、売電者は需要入札グループを検索(ステップS41A)して、買電入札計画(ステップS10Aで取得した電力実消費量やステップS12Aで算出された電力需要予測量に基づいて算出された、需要入札グループとしての総電力量[MWh]、需要入札グループとしての平均使用電力量[kWh/日]、需要入札グループとしての年間最大電力[kW]、需要入札グループとしての買電希望単価[円/kWh]、総価格(需要入札グループとしての総電力量×需要入札グループとしての買電希望単価)[円]など)に対して買電応札を行う(ステップS42A)。
その後、買電者が買電応札を確認して約定処理を行う(ステップS43A)。
約定処理が完了すると、約定した売電入札計画が売電者と買電者との間の発電計画および電力需要計画として保存される。
この購入方法は、売電者が電力を買電者が作成した需要入札グループに非再生可能エネルギーを電力源とする電力を販売する場合に主に用いられる。
したがって、一例として買電者である需要家Xに着目すると、図12Aのような整理ができる。
<3.2.短期需給調整>
このようにして定められた発電計画および電力需要計画に基づいて売電者(発電事業者など)から買電者(需要家など)へ電力が供給されるが、第1実施例で説明したように電力実消費量が気候や社会情勢により電力需要計画で予め策定された電力消費予測量から乖離してしまうことが多いことに加え、再生可能エネルギーを電力源とする電力を売電者から購入する場合に発電量が気候変動などにより発電量が気候や社会情勢により発電計画で予め策定された発電予測量から乖離してしまうことがある。
したがって、短期需給調整により発電計画および電力需要計画を修正することは、P2P取引において同時同量を達成する観点から大きな意義がある。
以下、図13A乃至図15Cに基づいて、短期需給調整に関して説明する。
なお、短期需給調整は、所定日(電力供給日)の前日に実施される「前日短期需給調整」と所定日当日に実施される「当日短期需給調整」とが存在する。
また、短期需給調整は、供給地点間の公平性を保つために、送配電事業者の管轄エリア毎の全供給地点(または、送配電事業者の管轄エリア毎における短期需給調整を希望する全供給地点)一斉に実施される。
<3.2.1.前日短期需給調整における事前準備>
前日短期需給調整では、調整対象日の前日(以下、「調整日」という。)に調整対象日の電力需給を調整する。
まず、図13Aに基づいて前日短期需給調整を行うための事前準備について説明する。
電力取引システム10Aの電力実消費量取得手段310Aは、電力取引システム10Aに接続してから調整日の所定時刻(例えば、朝6時)以前までの各供給地点における30分ごとの電力実消費量[kWh]を各供給地点に設けられた順潮流計量メーターFSMから送配電事業者を介して取得する(ステップS50A)。
次に、電力取引システム10Aの電力需要予測量算出手段320Aは、各供給地点の環境データを取得する(ステップS51A)。
次に、電力取引システム10Aの電力需要予測量算出手段320Aは、ステップS50Aで取得した過去分の電力実消費量とステップS51Aで取得した環境データとに基づき、各供給地点における調整対象日全日の30分ごとの電力需要予測量[kWh]を算出する(ステップS52A)。
<3.2.2.当日短期需給調整における事前準備>
当日短期需給調整では、調整対象日における所定時刻(以下、「調整時刻」という。)から4時間30分後(以下、「調整対象時刻」という。)の電力需給を調整する。
なお、当日短期需給調整も基本的には前日短期需給調整と同様の調整手順である。
まず、図13Aに基づいて当日短期需給調整を行うための事前準備について説明する。
電力取引システム10Aの電力実消費量取得手段310Aは、電力取引システム10Aに接続してから調整時刻までの各供給地点における30分ごとの電力実消費量[kWh]を各拠点に設けられた逆潮流計量メーターRSMから送配電事業者を介して取得する(ステップS50A)。
次に、電力取引システム10Aの電力需要予測量算出手段320Aは、前日短期需給調整と同様に、各供給地点の環境データを取得する(ステップS51A)。
なお、当日短期需給調整においては、各供給地点の気象予報データとして、84時間予報よりも予報期間が短いが精度の高い予報(例えば、メソ数値予報モデル)を使用する。
次に、電力取引システム10Aの電力需要予測量算出手段320Aは、ステップS50で取得した過去分の電力実消費量とステップS51で取得した環境データとに基づき、各供給地点における調整対象時刻から30分間の電力需要予測量[kWh]を算出する(ステップS52A)。
<3.2.3.需給調整>
次に、電力取引システム10Aの電力需給量調整手段220Aは、各供給地点における需給量の調整(電力不足予測量と電力余剰予測量との調整)を行う(ステップS53A)。
具体的には、図13Bに示すように、フロー開始後、まず需要家内調整を行い(ステップS531A)、全供給地点で需給調整が終了しているかどうか判断し(ステップS533A)、YESの場合には需給調整を終了し、NOの場合にはS535Aに進む。
ステップS535Aでは需要家間での調整を行い、次に、全供給地点で需給調整が終了したかどうかを判断し(ステップS537A)、YESの場合には需給調整を終了し、NOの場合にはステップS539Aに進む。
ステップS535AではJEPX調整を行った後、需給調整を終了する。
<3.2.3.1.需要家内調整>
需要家内調整においては、図13Cに示すように、まず、短期需給調整を実施する対象が再生可能エネルギーによる発電設備を管轄する売電者と再生可能エネルギーによる電力の供給を受ける契約を結んだ特定買電者であるか否かを判定し(ステップS5311A)、YESの場合は売電者(例えば、発電事業者)の発電計画を改新するためにステップS5312Aに進み、NOの場合は売電者の発電計画の調整が不要であるためステップS5319Aに進む。
以下、理解のしやすさのために、図14A乃至図15Cに記載の具体例を適宜参照しつつ説明する。
(ステップS5312A)
短期需給調整を実施する対象が特定買電者である場合、前日短期需給調整では、電力取引システム10Aの発電量取得手段330Aが、電力取引システム10Aに接続してから調整日の所定時刻(例えば、朝6時)以前までの短期需給調整の対象となる全特定発電地点(再生可能エネルギーによる発電を行う発電地点)における30分ごとの発電量[kWh]を短期需給調整の対象となる全特定発電地点に設けられた逆潮流計量メーターRSMから送配電事業者を介して取得する。
なお、当日短期需給調整では、電力取引システム10Aの発電量取得手段330Aは、電力取引システム10Aに接続してから調整時刻までの短期需給調整の対象となる全特定発電地点における30分ごとの発電量[kWh]を短期需給調整の対象となる全特定発電地点に設けられた逆潮流計量メーターRSMから送配電事業者を介して取得する。
次に、電力取引システム10Aの発電予測量算出手段340Aは、短期需給調整の対象となる全特定発電地点の環境データを取得する(ステップS5313A)。
なお、当日短期需給調整においては、各特定発電地点の気象予報データとして、84時間予報よりも予報期間が短いが精度の高い予報(例えば、メソ数値予報モデル)を使用する。
次に、電力取引システム10Aの発電予測量算出手段340Aは、ステップS5312Aで取得した過去分の発電量とステップS5313Aで取得した環境データとに基づき、前日短期需給調整では各特定発電地点における調整対象日全日の30分ごとの発電予測量[kWh]、当日短期需給調整では各特定発電地点における調整対象時刻から30分間の発電予測量[kWh]をそれぞれ算出する(ステップS5314A)。
次に、売電者ごとの再生可能エネルギーによる発電予測量の総和(発電予測総量)を特定買電者ごとに算出する(ステップS5315A)。
具体的には、特定発電地点から構成される特定発電地点グループである発電入札グループを構成する特定発電地点の発電予測量の総和を特定買電者ごとに算出する。
例えば、図14Aに示すように、需要家Xが発電入札グループGA1およびGA2から電力供給を受けるため、発電事業者Aの需要家Xに対する発電予測総量は特定発電地点a1〜a5の発電予測量を合算した530.20kWhとなる。
次に、電力取引システム10Aの電力需給量調整手段220Aは、売電者の発電計画を改新する(ステップS5316A)。
具体的には、図14Bに示すように、発電入札グループの短期需給調整の対象となる全特定発電地点の発電計画量のみをステップS5314Aで算出した発電予測量と等しくなるように改新する。
次に、特定買電者の各供給地点に対する過不足電力量[kWh]を算出する(ステップS5317A)。
具体的には、前日短期需給調整では、供給地点グループを形成する供給地点(すなわち、特定発電地点から再生可能エネルギーによる電力が供給される供給地点)については、電力取引システム10Aの電力需給量比較手段210Aは、各供給地点の電力需要計画量(調整対象日の30分ごとの)を0kWhとした上で、ステップS52Aで算出した調整対象日の30分ごとの最新の電力需要予測量とを比較し、電力需要予測量と電力需要計画量とから過不足電力量(電力需要計画量から電力需要予測量を引いた値)を算出する。
一方、供給地点グループを形成しない供給地点(すなわち、売電家から非再生可能エネルギーによる電力が供給される供給地点)については、第1実施例と同様に、電力取引システム10Aの電力需給量比較手段210Aは、長期相対取引で約定されて記憶部23Aに保存された各供給地点の電力需要計画で予め策定された電力需要計画量(調整対象日の30分ごとの)とステップS52Aで算出した調整対象日の30分ごとの最新の電力需要予測量とを比較し、電力需要予測量と電力需要計画量とから過不足電力量(電力需要計画量から電力需要予測量を引いた値)を算出する。
また、当日短期需給調整では、供給地点グループを形成する供給地点(すなわち、特定発電地点から再生可能エネルギーによる電力が供給される供給地点)については、電力取引システム10Aの電力需給量比較手段210Aは、調整対象時刻から30分間の各供給地点の電力需要計画量を0kWhとした上で、ステップS52Aで算出した調整対象時刻から30分間の最新の電力需要予測量とを比較し、電力需要予測量と電力需要計画量とから過不足電力量(電力需要計画量から電力需要予測量を引いた値)を算出する。
一方、供給地点グループを形成しない供給地点(すなわち、売電家から非再生可能エネルギーによる電力が供給される供給地点)については、第1実施例と同様に、電力取引システム10Aの電力需給量比較手段210Aは、長期相対取引で約定されて記憶部23Aに保存された各供給地点の電力需要計画で予め策定された電力需要計画量(前日短期需給調整によって調整されている場合には前日調整後の電力需給計画量)とステップS52Aで算出した調整対象時刻から30分間の電力需要予測量とを比較し、電力需要予測量と電力需要計画量とから過不足電力量(電力需要計画量から電力需要予測量を引いた値)を算出する。
したがって、需要家Xの各供給地点の希望売買価格[円/kWh]、電力需給計画で予め策定した電力需要計画量(前日短期需給調整後の当日短期需給調整であれば、前日短期需給調整により調整された電力需要計画量)[kWh]、ステップS52Aで算出した電力需要予測量[kWh]、ステップS5317Aにより算出された過不足電力量[kWh]が、一例として、図15Aに示すような値であったとする。
なお、過不足電力量は、正の値を電力余剰予測量とし、負の値を電力不足予測量とする。
ここで、電力取引システム10Aの電力需給量調整手段220Aは、仮想供給地点xiを設定する。
この仮想供給地点xiの過不足電力量は、需要者Xに再生可能エネルギーを供給する発電入札グループの発電計画量の総和と等しくなっている。
また、仮想供給地点xiの希望購入価格は、需要者Xに再生可能エネルギーを供給する発電入札グループの電力販売価格を発電計画量で加重平均した価格となっている。
例えば、図14Aに示すように、需要家Xは発電入札グループGA1から314.00kWhを11.00円で購入し、発電入札グループGA2から216.20kWhを12.00円で購入することになっているため、図15Aに示すように、仮想供給地点xiの過不足電力量は530.20kWhであり、希望購入価格は11.40円となる。
次に、電力取引システム10Aの電力需給量調整手段220Aは、まずは需要家X内で需給調整を行う(ステップS531A)。
このとき、図15Bに示すように、電力取引システム10Aは、ザラ場形式で需給調整を行う。
すなわち、電力取引システム10Aの電力需給量調整手段220Aは、図15Bに示すように、売り注文と買い注文とを整理し、市場競争力の低い注文から順番に約定を行う。
この際、約定価格の決め方として色々な決め方があり得るが、一例として、売電側の希望売買価格と買電側の希望売買価格の平均値があり得る。
ここで、「市場競争力の低い注文」とは、図15Bに示すように、売り注文であれば希望売買価格の高い売り注文を意味し、買い注文であれば希望売買価格の安い買い注文を意味する。
なお、希望売買価格が同額の場合、売り注文であれば、電力余剰予測量が大きいもの程市場競争力が低くなり、買い注文であれば、電力不足予測量が大きいもの程市場競争力が低くなる。
このような需給調整により、図15Cに示すように、所定の供給地点とこの供給地点の属する需要家に属する他の供給地点との間で電力不足予測量と電力余剰予測量とが相殺された場合、当該供給地点(図15Cであれば、x1、x4、x5、x10)については需給調整が終了する。
そして、過不足電力量が0とならなかった拠点については、需要家内の需給調整による調整結果を電力需要計画量に反映させる。
この電力需給量調整手段220Aによる需要家内の需給調整は、前日短期需給調整であっても、当日短期需給調整であっても同様である。
(ステップS5319A)
短期需給調整を実施する対象が特定買電者ではない(すなわち、特定買電者以外の買電者である)場合、前日短期需給調整では、第1実施例と同様に、電力取引システム10Aの電力需給量比較手段210Aは、長期相対取引で約定されて記憶部23Aに保存された各供給地点の電力需給計画で予め策定された電力需要計画量(調整対象日の30分ごとの)とステップS52Aで算出した調整対象日の30分ごとの最新の電力需要予測量とを比較する。
また、当日短期需給調整では、第1実施例と同様に、電力取引システム10Aの電力需給量比較手段210Aは、長期相対取引で約定されて記憶部23Aに保存された各供給地点の電力需給計画で予め策定された調整対象時刻から30分間の電力需要計画量(前日短期需給調整によって調整されている場合には前日調整後の電力需給計画量)とステップS52Aで算出した調整対象時刻から30分間の最新の電力需要予測量とを比較する。
次に、第1実施例と同様に、電力需要予測量と電力需要計画量とから各供給地点の過不足電力量(電力需要計画量から電力需要予測量を引いた値)を算出する(ステップS5320A)。
そして、上述した需給調整(ステップS5418A)に進む。
(ステップS533A)
次に、電力取引システム10Aの電力需給量調整手段220Aは、全供給地点で需給調整が終了したか否か(すなわち、全供給地点間で電力不足予測量と電力余剰予測量とが相殺されたか否か)を判定する。
全供給地点で需給調整が終了した場合、電力取引システム10Aの電力需給量調整手段220Aは短期需給調整を終了する。
<3.2.3.2.需要家間調整>
全供給地点の需給調整が需要家内で終了しなかった場合、電力取引システム10Aの電力需給量調整手段220Aは、第1実施例と同様に、図13Bに示すように、需要家間で需給調整を行う(ステップS535A)。
次に、電力取引システム10Aの電力需給量調整手段220Aは、全供給地点で需給調整が終了したか否かを改めて判定する(ステップS537A)。
全供給地点で需給調整が終了した場合、電力取引システム10Aの電力需給量調整手段220Aは需給調整を終了する。
<3.2.3.3.JEPX調整>
全供給地点の需給調整が電力取引システム10Aを利用する需要家間で終了しなかった場合、第1実施例と同様に電力取引システム10Aの電力需給量調整手段220Aが代表してJEPXの運営する電力取引システムで需給調整を行う(ステップS539A)。
電力取引システム10Aの電力需給量調整手段220Aによる需給調整が終了すると、図13Aのフローに戻り、電力取引システム10Aは需給調整結果に基づき、電力需要計画を改新、すなわち、記憶部23Aに保存されている電力需要計画を更新する(ステップS54A)。
<4.本実施例の効果>
本実施例の電力取引システム10Aは、所定時刻(前日短期需給調整であれば調整日の所定時刻、当日短期需給調整であれば調整対象時刻)までの全供給地点の電力実消費量を取得する電力実消費量取得手段310Aと、全供給地点の電力実消費量に基づいて所定時間後(前日短期需給調整であれば調整対象日全日、当日短期需給調整であれば調整対象時刻から例えば30分間)の全供給地点の電力需要予測量を算出する電力需要予測量算出手段320Aと、所定の供給地点における電力需要予測量と予め策定した所定の供給地点における電力需要計画量とを比較する電力需給量比較手段210Aと、この電力需給量比較手段210Aによる比較結果に基づいて各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全拠点において調整して各供給地点の電力需要計画量を全供給地点において改新する電力需給量調整手段220Aとを備えていることにより、予め策定された電力需要計画量ではなく電力実消費量に基づいて算出された直近の電力需要予測量によって供給地点間の電力需給バランスが調整されるため、電源を特定したP2P取引における電力需給バランスの精度を向上させることができる。
また、電力需給量調整手段220Aが、所定の特定発電地点の所定時間後の発電計画量を所定の特定発電地点の所定時間後の発電予測量に改新し、所定の特定発電地点の所定時間後の発電予測量と電力需給量比較手段210Aによる比較結果とに基づいて各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全供給地点において調整して各供給地点の電力需要計画量を全供給地点において改新することにより、売電者の所定の特定発電地点の所定時間後の発電計画量が所定の特定発電地点の所定時間後の発電予測量に改新された後に、買電者の供給地点の電力需要計画量が全供給地点において改新されることで、火力等の非再生エネルギーによる発電を行う発電地点に比べて当日の発電量が発電計画量に対して乖離しやすい特定発電地点の当日の発電量が発電計画量に対して乖離しにくくなるため、特定発電地点における発電計画量と当日の発電量との乖離によるインバランス料金が発生しにくくなり、売電者が再生可能エネルギーによる発電事業を継続しやすくすることができる。
さらに、電力需給量調整手段220Aが、所定の前記特定発電地点の所定時間後の発電計画量を所定の特定発電地点の所定時間後の発電予測量に改新し、特定発電事業者と再生可能エネルギーによる電力の供給を受ける契約を結んだ特定買電者の各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを所定の特定発電地点の所定時間後の発電予測量と電力需給量比較手段による比較結果とに基づいて特定買電者の全供給地点において調整して各供給地点の電力需要計画量を全供給地点において改新し、特定買電者以外の買電者の各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを電力需給量比較手段210Aによる比較結果とに基づいて特定買電者以外の買電者の全供給地点において調整して各供給地点の電力需要計画量を全供給地点において改新することにより、特定買電者の供給地点の電力需要計画量が、特定買電者の各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを所定の特定発電地点の所定時間後の発電予測量と電力需給量比較手段による比較結果とに基づいて、全供給地点において改新されるため、売電者と再生可能エネルギーによる電力の供給を受ける契約を結んだ特定買電者に対して売電者から再生可能エネルギーによる電力を特定買電者の供給地点に優先的に割り当てることができる。
<5.実施例の変形例>
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明の実施例は上記に限定されるものではない。
例えば、上述した実施例において、他の電力取引システムはJEPXの電力取引システムであったが、他の電力取引システムは電力の現物取引および先渡取引を行う電力取引システムであればJEPX以外の電力取引システムであってもよい。
例えば、上述した実施例において、電力取引システムは、複数台の処理装置により構成されていてもよい。
具体的には、記憶部と処理部とが別々の処理装置の構成であってもよい。
例えば、上述した実施例において、「環境データ」は、気象データベースDBに保存されている気象データや予報データであったり、暦データであったりしたが、電力消費予測量を算出したい拠点の周囲の状況に関するデータであれば、これに限られるものではない。
例えば、上述した実施例において、電力情報、約定情報、支払情報等は処理装置の記憶部に保存されていたが、これらの情報は記憶部への保存に限定されるものではなく、例えばブロックチェーンデータベースに保存してもよい。
例えば、上述した実施例において、電力需要計画は1年分の発電事業者と需要家との間の電力需給を定めていたが、電力需要計画が定める年数は1年に限定されるものではなく、例えば6ヶ月や2年であってもよい。
例えば、第1実施例において、長期相対取引における入札単位拠点の入札価格は入札単位拠点を形成する各拠点の入札価格の加重平均であったが、入札単位拠点の入札価格は入札単位拠点を形成する各拠点の電力使用特性に基づいて決定してもよい。
100、 10A ・・・ 電力取引システム
110、310A ・・・ 電力実消費量取得手段
120、320A ・・・ 電力需要予測量算出手段
330A ・・・ 発電量取得手段
340A ・・・ 発電予測量算出手段
130、210A ・・・ 電力需給量比較手段
140、220A ・・・ 電力需給量調整手段
150、 20A ・・・ 処理装置
151、 21A ・・・ 通信部
152、 22A ・・・ 入出力部
153、 23A ・・・ 記憶部
154、 24A ・・・ 処理部

DB ・・・ 気象データベース
NW ・・・ ネットワーク
SM ・・・ スマートメーター
ES ・・・ 他の電力取引システム

Claims (8)

  1. 拠点間の電力需給バランスを調整する電力取引システムであって、
    所定時刻までの全拠点の電力実消費量を取得する電力実消費量取得手段と、
    全拠点の前記電力実消費量に基づいて所定時間後の全拠点の電力需要予測量を算出する電力需要予測量算出手段と、
    所定の拠点における前記電力需要予測量と予め策定した前記所定の拠点における電力需要計画量とを比較する電力需給量比較手段と、
    該電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各拠点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全拠点において調整して前記各拠点の前記電力需要計画量を全拠点において改新する電力需給量調整手段とを備えていることを特徴とする電力取引システム。
  2. 前記電力需給量調整手段が、前記所定の拠点と前記所定の拠点の属する拠点グループに属する他の拠点との間で電力不足予測量と電力余剰予測量とを調整することを特徴とする請求項1に記載の電力取引システム。
  3. 発電量調整供給契約の契約者となる売電者の事前に策定した発電計画と前記売電者の実際の発電実績とを管理時間単位で一致させると共に、託送供給契約の契約者となる買電者の事前に策定した電力需要計画と前記買電者の実際の需要実績とを前記管理時間単位で一致させる計画値同時同量制度において前記買電者の管轄する供給地点間の電力需要計画量を調整して前記供給地点間の電力需給バランスを調整する電力取引システムであって、
    所定時刻までの全供給地点の電力実消費量を取得する電力実消費量取得手段と、
    全供給地点の前記電力実消費量に基づいて所定時間後の全供給地点の電力需要予測量を算出する電力需要予測量算出手段と、
    所定の供給地点における前記電力需要予測量と予め策定した前記所定の供給地点における電力需要計画量とを比較する電力需給量比較手段と、
    該電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全供給地点において調整して前記各供給地点の前記電力需要計画量を全供給地点において改新する電力需給量調整手段とを備えていることを特徴とする電力取引システム。
  4. 再生可能エネルギーによる発電設備を管轄する売電者の再生可能エネルギーによる発電を行う特定発電地点から構成される特定発電地点グループに属する全特定発電地点の所定時刻までの発電量を取得する発電量取得手段と、
    前記売電者の全特定発電地点の前記発電量に基づいて前記売電者の全特定発電地点の所定時間後の発電予測量を算出する発電予測量算出手段とを更に備え、
    前記電力需給量調整手段が、所定の前記特定発電地点の前記所定時間後の発電計画量を前記所定の特定発電地点の前記所定時間後の発電予測量に改新し、各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを前記所定の特定発電地点の前記所定時間後の発電予測量と前記電力需給量比較手段による比較結果とに基づいて全供給地点において調整して前記各供給地点の前記電力需要計画量を全供給地点において改新することを特徴とする請求項3に記載の電力取引システム。
  5. 前記電力需給量調整手段が、所定の前記特定発電地点の前記所定時間後の発電計画量を前記所定の特定発電地点の前記所定時間後の発電予測量に改新し、前記再生可能エネルギーによる発電設備を管轄する売電者と再生可能エネルギーによる電力の供給を受ける契約を結んだ特定買電者の各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを前記所定の特定発電地点の前記所定時間後の発電予測量と前記電力需給量比較手段による比較結果とに基づいて前記特定買電者の全供給地点において調整して前記各供給地点の前記電力需要計画量を全供給地点において改新し、前記特定買電者以外の買電者の各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを前記電力需給量比較手段による比較結果とに基づいて前記特定買電者以外の買電者の全供給地点において調整して前記各供給地点の前記電力需要計画量を全供給地点において改新することを特徴とする請求項4に記載の電力取引システム。
  6. 電力実消費量取得手段と電力需要予測量算出手段と電力需給量比較手段と電力需給量調整手段とを備えた電力取引システムにより拠点間の電力需給バランスを調整する電力取引方法であって、
    前記電力実消費量取得手段が所定時刻までの全拠点の電力実消費量を取得するステップと、
    前記電力需要予測量算出手段が全拠点の前記電力実消費量に基づいて所定時間後の全拠点の電力需要予測量を算出するステップと、
    前記電力需給量比較手段が所定の拠点における前記電力需要予測量と予め策定した前記所定の拠点における電力需要計画量とを比較するステップと、
    前記電力需給量調整手段が前記電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各拠点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全拠点において調整して前記各拠点の前記電力需要計画量を全拠点において改新するステップとを備えていることを特徴とする電力取引方法。
  7. 電力実消費量取得手段と電力需要予測量算出手段と電力需給量比較手段と電力需給量調整手段とを備えた電力取引システムにより発電量調整供給契約の契約者となる売電者の事前に策定した発電計画と前記売電者の実際の発電実績とを管理時間単位で一致させると共に、託送供給契約の契約者となる買電者の事前に策定した電力需要計画と前記買電者の実際の需要実績とを前記管理時間単位で一致させる計画値同時同量制度において前記買電者の管轄する供給地点間の電力需要計画量を調整して前記供給地点間の電力需給バランスを調整する電力取引方法であって、
    前記電力実消費量取得手段が所定時刻までの全供給地点の電力実消費量を取得するステップと、
    前記電力需要予測量算出手段が全供給地点の前記電力実消費量に基づいて所定時間後の全供給地点の電力需要予測量を算出するステップと、
    前記電力需給量比較手段が所定の供給地点における前記電力需要予測量と予め策定した前記所定の供給地点における電力需要計画量とを比較するステップと、
    前記電力需給量調整手段が前記電力需給量比較手段による比較結果に基づいて各供給地点の電力不足予測量と電力余剰予測量とを全供給地点において調整して前記各供給地点の前記電力需要計画量を全供給地点において改新するステップとを備えていることを特徴とする電力取引方法。
  8. 拠点または供給地点間の電力需給バランスを調整する電力取引プログラムであって、
    請求項6または請求項7に記載の電力取引方法の各ステップを処理装置により実行することを特徴とする電力取引プログラム。
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