JP2018173678A - 支援装置、支援システム、支援方法及びプログラム - Google Patents

支援装置、支援システム、支援方法及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2018173678A
JP2018173678A JP2017069449A JP2017069449A JP2018173678A JP 2018173678 A JP2018173678 A JP 2018173678A JP 2017069449 A JP2017069449 A JP 2017069449A JP 2017069449 A JP2017069449 A JP 2017069449A JP 2018173678 A JP2018173678 A JP 2018173678A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bid price
bid
power
amount
consumers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017069449A
Other languages
English (en)
Inventor
勝彦 大塚
Katsuhiko Otsuka
勝彦 大塚
宮本 学
Manabu Miyamoto
学 宮本
井上 学
Manabu Inoue
学 井上
橋本 秀昭
Hideaki Hashimoto
秀昭 橋本
橋本 英樹
Hideki Hashimoto
英樹 橋本
信久 石田
Nobuhisa Ishida
信久 石田
達雄 加幡
Tatsuo Kahata
達雄 加幡
喜隆 中川
Yoshitaka Nakagawa
喜隆 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2017069449A priority Critical patent/JP2018173678A/ja
Publication of JP2018173678A publication Critical patent/JP2018173678A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y04INFORMATION OR COMMUNICATION TECHNOLOGIES HAVING AN IMPACT ON OTHER TECHNOLOGY AREAS
    • Y04SSYSTEMS INTEGRATING TECHNOLOGIES RELATED TO POWER NETWORK OPERATION, COMMUNICATION OR INFORMATION TECHNOLOGIES FOR IMPROVING THE ELECTRICAL POWER GENERATION, TRANSMISSION, DISTRIBUTION, MANAGEMENT OR USAGE, i.e. SMART GRIDS
    • Y04S50/00Market activities related to the operation of systems integrating technologies related to power network operation or related to communication or information technologies
    • Y04S50/10Energy trading, including energy flowing from end-user application to grid

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】電力コストが異なる複数の需要家が利用する電力を入札する際に、複数の需要家全体の利益を考慮した推奨入札価格を設定することができる支援装置、支援システム、支援方法及びプログラムを提供する。【解決手段】支援装置100は、複数の需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストとを取得する条件取得部111と、前記電力コストに基づいて、複数の想定入札価格のそれぞれに対する第一のコスト優位性を前記需要家別に計算するとともに、前記希望購入量と、前記第一のコスト優位性とに基づいて、前記想定入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を前記需要家別に計算する予測値計算部112と、前記需要家の前記予測値に基づいて推奨入札価格を設定する入札価格設定部113と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、支援装置、支援システム、支援方法及びプログラムに関する。
需要家が必要な電力を調達する手段として、契約した価格で電力の供給を行う電気事業者から買電する方法、需要家が有する発電設備、コジェネレーションシステムを利用して電力を得る方法がある。
また、近年、卸電力市場において電力の売買を行う電力取引が拡大している。例えば、電力取引の方法として、スポット市場では、電力供給者(売り手)が希望の売電価格及び売電量を指定して売り入札を行うとともに、需要家(買い手)が希望の買電価格及び買電量を指定して買い入札を行うシングルプライスオークション方式が採用されている。スポット市場とは、翌日に発電又は販売する電気を前日までに入札し、売買を成立(マッチング)させる市場である。当該方式では、売り手側及び買い手側の条件が一致する約定価格及び約定量を求め、約定価格以下の売電価格で入札した売り手と、約定価格以上の買電価格で入札した買い手との間で、当該約定価格にて電力の売買を行う取引が成立する。
シングルプライスオークション方式における電力取引では、入札時に指定する買電価格が高い方が約定する可能性が高くなる。一方で、需要家は、電気事業者、発電設備等から電力を調達するよりも利益が大きくなるように、安い買電価格で約定することを希望する。このため、需要家は、利益が大きく、且つ、約定確率が高い買電価格で約定できるように、電力取引における入札価格を決定する必要がある。
このような入札パターンの決定を支援するシステムとして、例えば特許文献1には、約定の成否による利益と入札価格による約定確率とを考慮して、許容リスク以下で利益が最大となる入札価格を決定する支援システムが記載されている。
特開2007−4646号公報
複数の事業所を有する需要家は、上述のような電力取引において、事業所別に入札を行うのではなく、複数の事業所が要する電力を一括して入札する場合がある。
電気事業者との契約価格、発電設備による発電コスト、コジェネレーションシステムの利用コスト等(以下、電力コスト)は、事業所の所在地、所有する設備に応じて異なる場合がある。従って、利益が最大となる入札価格は、事業所別の電力コストに応じて変化する。
しかしながら、従来の支援システムでは、需要家の電力コストは一定であることが前提であり、異なる電力コストを有する複数の事業所(需要家)の電力を一括して購入する際の入札価格を決定することができない。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、電力コストが異なる複数の需要家が利用する電力を入札する際に、複数の需要家全体の利益を考慮した推奨入札価格を設定することができる支援装置、支援システム、支援方法及びプログラムを提供する。
上記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用している。
本発明の第一の態様によれば、複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援装置(100)は、前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストとを取得する条件取得部(111)と、前記電力コストに基づいて、複数の想定入札価格のそれぞれに対する第一のコスト優位性を前記需要家別に計算するとともに、前記希望購入量と、前記第一のコスト優位性とに基づいて、前記想定入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を前記需要家別に計算する予測値計算部(112)と、前記需要家の前記予測値に基づいて推奨入札価格を設定する入札価格設定部(113)と、を備える。
このようにすることで、支援装置は、複数の需要家のそれぞれにおける電力コストが異なる場合であっても、需要家のそれぞれにおける利益の予測値を計算するとともに、需要家の利益の予測値に基づいて、複数の需要家全体における利益を考慮した想定入札価格を推奨入札価格として設定することができる。
すなわち、複数の需要家の要する電力を一括して入札する場合において、従来は、複数の需要家のそれぞれにおける電力コストを考慮した合理的な入札価格の設定を行うことができなかった。結果として、複数の需要家全体の利益の観点からは不利な買電価格で約定して利益を減らし、または合理的でない入札価格により約定が出来ず必要な電力を確保できない場合があった。
本発明の第一の態様によれば、複数の需要家のそれぞれにおける電力コストと、複数の需要家全体の利益の両者を考慮した合理的な推奨入札価格を設定することができる。
本発明の第二の態様によれば、第一の態様に記載の支援装置において、前記条件取得部は、前記需要家のそれぞれの希望入札価格と、当該希望入札価格に対する第二のコスト優位性とを取得し、前記希望入札価格と、前記第二のコスト優位性とに基づいて前記電力コストを計算して取得する。
このようにすることで、条件取得部は、需要家のそれぞれの希望入札価格と希望入札価格に対する第二のコスト優位性とに基づいて、需要家のそれぞれにおける電力コストを計算して推測することができる。これにより、支援装置では、需要家のそれぞれから取得した希望入札価格とは異なる想定入札価格についても利益の予測値を計算して、推奨入札価格を決定することができる。
本発明の第三の態様によれば、第一または第二の態様に記載の支援装置において、前記入札価格設定部は、前記需要家の前記予測値を合計した値が最大となる想定入札価格を、前記推奨入札価格として設定する。
このようにすることで、入札価格設定部は、複数の需要家のそれぞれが異なる希望購入量及び第一のコスト優位性を有していても、需要家全体における利益が最大となる推奨入札価格を精度よく予測して設定することができる。
本発明の第四の態様によれば、第一から第三の何れか一の態様に記載の支援装置において、前記予測値計算部は、前記希望購入量に前記第一のコスト優位性を乗じ、さらに前記想定入札価格のそれぞれに対する係数を乗じて前記予測値を計算する。
また、本発明の第五の態様によれば、第四の態様に記載の支援装置において、前記予測値計算部は、前記係数として、過去の約定実績に基づく約定確率、又は、重み係数を用いる。
このようにすることで、予測値計算部は、過去の約定実績に基づく係数を用いることにより、予測値の精度を向上させることができる。
本発明の第六の態様によれば、複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援装置(100)は、前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストと、約定不成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて発生する損失額とを取得する条件取得部(111)と、前記希望購入量及び前記電力コストに基づいて、約定成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて得られる利益額を想定入札価格別に計算する利益計算部(114)と、前記需要家の前記利益額と、前記需要家の前記損失額とに基づいて推奨入札価格を設定する入札価格設定部(113)と、を備える。
通常、入札価格が高いほど約定確率が高くなるが、入札価格を高くし過ぎると複数の需要家全体における利益がマイナスとなり、入札価格を低くし過ぎると約定不成立となり損失が発生する可能性がある。しかしながら、支援装置は、上述のような構成を有することにより、需要家全体における利益を確保しつつ、約定不成立による損失が発生するリスク、及び、複数の需要家全体における利益がマイナスとなるような高額な入札価格が設定されてしまうリスクを低減させることができる。
本発明の第七の態様によれば、複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援装置(100)は、前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストと、約定不成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて発生する損失額とを取得する条件取得部(111)と、前記電力コストに基づいて、複数の想定入札価格のそれぞれに対する第一のコスト優位性を前記需要家別に計算するとともに、前記希望購入量と、前記第一のコスト優位性とに基づいて、前記想定入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を前記需要家別に計算する予測値計算部(112)と、前記希望購入量及び前記電力コストに基づいて、約定成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて得られる利益額を想定入札価格別に計算する利益計算部(114)と、前記予測値と、前記利益額と、前記損失額とに基づいて複数の推奨入札価格を決定する入札決定部(113)と、を備える。前記入札決定部は、複数の前記需要家を、前記損失額に基づいて、約定不成立の場合に損失が発生しない第一のグループと、損失が発生する第二のグループとに分類し、前記第一のグループに含まれる全ての前記需要家の前記予測値に基づいて第一の推奨入札価格を設定し、前記第二のグループに含まれる前記需要家の前記利益額と、前記需要家の前記損失額とに基づいて前記推奨入札価格を設定する。
このようにすることで、支援装置は、損失の有無に応じて需要家を第一のグループと第二のグループとに分類し、約定不成立により損失が生じない第一のグループにおいては最大の利益を得られる推奨入札価格を設定し、約定不成立により損失が生じる第二のグループにおいては損失が生じるリスクを低減可能な推奨入札価格を設定することができる。このようにグループ別に異なる推奨入札価格を設定することにより、約定不成立により損失が生じる需要家と、損失が生じない需要家とが混在する場合であっても、第一のグループにおいては利益額が減少するリスクを低下させ、第二のグループにおいては約定不成立によるデメリットが生じるリスクを低下させることにより、需要家全体のリスクを最小化することができる。
本発明の第八の態様によれば、第六の態様に記載の支援装置において、前記入札価格設定部は、前記需要家の前記利益額の合計が、前記需要家の前記損失額の合計よりも大きくなる想定入札価格のうち、約定確率が最も高い想定入札価格を、前記推奨入札価格として設定する。
このようにすることで、入札価格設定部は、利益がマイナスとなるような高額な約定価格で約定されてしまうこと、及び、約定が成立しないことにより損失が発生してしまうリスクを最小限にすることができる。
本発明の第九の態様によれば、第七の態様に記載の支援装置において、前記予測値計算部は、前記希望購入量に前記第一のコスト優位性を乗じ、さらに前記想定入札価格のそれぞれに対する係数を乗じて前記予測値を計算し、前記入札価格設定部は、前記第二のグループに含まれる前記需要家の前記利益額の合計が、前記需要家の前記損失額の合計よりも大きくなる想定入札価格のうち、約定確率が最も高い想定入札価格を、前記第二の推奨入札価格として設定する。
このようにすることで、入札価格設定部は、利益がマイナスとなるような高額な約定価格で約定されてしまうこと、及び、約定が成立しないことにより損失が発生してしまうリスクを最小限にすることができる。
本発明の第十の態様によれば、支援システム(1)は、第一から第九の何れか一の態様に記載の支援装置(100)と、過去の約定実績に基づいて、想定入札価格のそれぞれに対する約定確率を予測する予測システム(13)と、を備える。
本発明の第十一の態様によれば、複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援方法は、前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストとを取得する条件取得ステップと、前記電力コストに基づいて、複数の想定入札価格のそれぞれに対する第一のコスト優位性を前記需要家別に計算するとともに、前記希望購入量と、前記第一のコスト優位性とに基づいて、前記想定入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を前記需要家別に計算する予測値計算ステップと、前記需要家の前記予測値に基づいて推奨入札価格を設定する入札価格設定ステップと、を有する。
本発明の第十二の態様によれば、複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援方法は、前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストと、約定不成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて発生する損失額とを取得する条件取得ステップと、前記希望購入量及び前記電力コストに基づいて、約定成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて得られる利益額を想定入札価格別に計算する利益計算ステップと、前記需要家の前記利益額と、前記需要家の前記損失額とに基づいて推奨入札価格を設定する入札価格設定ステップと、を有する。
本発明の第十三の態様によれば、複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援方法は、前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストと、約定不成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて発生する損失額とを取得する条件取得ステップと、前記電力コストに基づいて、複数の想定入札価格のそれぞれに対する第一のコスト優位性を前記需要家別に計算するとともに、前記希望購入量と、前記第一のコスト優位性とに基づいて、前記想定入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を前記需要家別に計算する予測値計算ステップと、前記希望購入量及び前記電力コストに基づいて、約定成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて得られる利益額を想定入札価格別に計算する利益計算ステップと、前記予測値と、前記利益額と、前記損失額とに基づいて複数の推奨入札価格を決定する入札価格設定ステップと、を有する。前記入札価格設定ステップは、複数の前記需要家を、前記損失額に基づいて、約定不成立の場合に損失が発生しない第一のグループと、損失が発生する第二のグループとに分類し、前記第一のグループに含まれる前記需要家の前記予測値に基づいて第一の推奨入札価格を設定し、前記第二のグループに含まれる前記需要家の前記利益額と、前記需要家の前記損失額とに基づいて前記推奨入札価格を設定する。
本発明の第十四の態様によれば、プログラムは、複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援装置(100)のコンピュータを、前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストとを取得する条件取得部(111)、前記電力コストに基づいて、複数の想定入札価格のそれぞれに対する第一のコスト優位性を前記需要家別に計算するとともに、前記希望購入量と、前記第一のコスト優位性とに基づいて、前記想定入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を前記需要家別に計算する予測値計算部(112)、前記需要家の前記予測値に基づいて推奨入札価格を設定する入札価格設定部(113)、として機能させる。
本発明の第十五の態様によれば、プログラムは、複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援装置のコンピュータを、前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストと、約定不成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて発生する損失額とを取得する条件取得部(111)、前記希望購入量及び前記電力コストに基づいて、約定成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて得られる利益額を想定入札価格別に計算する利益計算部(114)、前記需要家の前記利益額と、前記需要家の前記損失額とに基づいて推奨入札価格を設定する入札価格設定部(113)、として機能させる。
本発明の第十六の態様によれば、プログラムは、複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援装置のコンピュータを、前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストと、約定不成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて発生する損失額とを取得する条件取得部(111)、前記電力コストに基づいて、複数の想定入札価格のそれぞれに対する第一のコスト優位性を前記需要家別に計算するとともに、前記希望購入量と、前記第一のコスト優位性とに基づいて、前記想定入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を前記需要家別に計算する予測値計算部(112)、前記希望購入量及び前記電力コストに基づいて、約定成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて得られる利益額を想定入札価格別に計算する利益計算部(114)、前記予測値と、前記利益額と、前記損失額とに基づいて複数の推奨入札価格を設定する入札価格設定部(113)、として機能させる。前記入札価格設定部は、複数の前記需要家を、前記損失額に基づいて、約定不成立の場合に損失が発生しない第一のグループと、損失が発生する第二のグループとに分類し、前記第一のグループに含まれる前記需要家の前記予測値に基づいて第一の推奨入札価格を設定し、前記第二のグループに含まれる前記需要家の前記利益額と、前記需要家の前記損失額とに基づいて前記推奨入札価格を設定する。
本発明の第十七の態様によれば、支援システム(1)は、第一から第九の何れか一の態様に記載の支援装置(100)と、前記推奨入札価格に基づき入札価格を決定し、入札を実行する入札実行部(115)と、を備える。
これにより、前記複数の需要家全体の利益を考慮した前記推奨入札価格に基づいた、合理的な入札価格による入札を実行することができる。
本発明の第十八の態様によれば、第十七の態様に記載の支援システムは、前記入札実行部による入札の実行により約定した電力量と、前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量に基づいて、前記需要家のそれぞれに配分する電力量を決定する配分決定部(14)と、前記配分する電力量に基づいて、配電を行う電力配分部(15)と、さらにを備える。
これにより、前記複数の需要家の要する電力を、前記複数の需要家全体の利益を考慮した買電価格により、配電することができる。
本発明に係る支援装置、支援システム、支援方法及びプログラムによれば、電力コストが異なる複数の需要家が利用する電力を入札する際に、複数の需要家全体の利益を考慮した推奨入札価格を設定することができる。
第1の実施形態に係る支援システムの機能構成を示す図である。 第1の実施形態に係る希望条件の例を示す図である。 第1の実施形態に係る入札条件の例を示す図である。 第1の実施形態に係る約定確率の例を示す図である。 第1の実施形態に係る係数の例を示す図である。 第1の実施形態に係る支援装置の処理フローを示す図である。 第1の実施形態に係る予測値の例を示す図である。 第1の実施形態に係る支援装置のハードウェア構成を示す図である。 第2の実施形態に係る支援システムの機能構成を示す図である。 第2の実施形態に係る支援装置の処理フローを示す図である。 第2の実施形態に係る入札条件の例を示す図である。 第2の実施形態に係る利益及びデメリットの例を示す図である。 その他の実施形態に係る支援システムの機能構成を示す図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態に係る支援システム1について、図1〜図8を参照しながら説明する。
(支援システムの機能構成)
図1は、第1の実施形態に係る支援システムの機能構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る支援システム1は、複数の事業所(需要家)A1、A2、…、Anと、本部Hとを有している。なお、以下の説明において、複数の事業所A1、A2、…、Anにおいて共通の内容について記載する場合、複数の事業所を総称して事業所Aとも記載する。
本部Hは、複数の事業所Aの代表として電力取引市場20に入札を行う部門である。なお、電力取引市場20はスポット市場に限られず、他の電力市場も含んでもよい。また、本部Hは、事業所Aのそれぞれから電力の入札に関する希望条件(希望入札価格、希望電力量、希望入札価格で購入した場合に削減できるコスト等)を収集して、入札計画(入札価格、入札量)を策定する。事業所Aのそれぞれは、本部Hが策定した入札計画に基づいて発電計及び需要計画を策定する。また、本部Hは、電力の約定後、発電及び需要計画に基づいて、事業所Aのそれぞれに配分する電力量(配分量)を決定する配分決定部14と、配分決定部14により決定された配分量に基づいて、事業所Aのそれぞれに配電を行う電力配分部15とを有している。また、事業所Aは、本部Hの配分決定部14が決定した配分量に応じて発電及び需要計画を修正し、修正後の計画に基づいて発電及び消費を行う。
本実施形態に係る支援システム1は、本部Hにおいて入札計画を策定する際の支援を行うためのシステムである。支援システム1は、本部Hに設けられた予測システム13及び支援装置100と、複数の事業所Aのそれぞれに設けられた条件設定部12とを有している。なお、他の実施形態においては、予測システム13及び支援装置100は、複数の事業所Aの何れかに設けられていてもよい。
予測システム13は、過去に電力取引市場20における約定実績、即ち、電力が売買された価格(約定価格)及び量(約定量)に基づいて、将来の取引における入札価格に応じた約定確率を予測する。約定確率は、入札価格の関数であり、ある入札価格において約定が成立する確率を示す値である。予測システム13は、電力取引市場20における約定実績を逐次収集するとともに、入札価格別の約定確率を予測したテーブルを時間帯ごとに作成して、確率記憶部130に記録する。なお、予測システム13は、過去の約定実績を確率記憶部130に蓄積してもよい。
支援装置100は、電力取引市場20において、複数の事業所Aが要する電力を一括して購入(入札)するための支援を行う装置である。支援装置100は、事業所Aのそれぞれから電力の入札に関する希望条件を収集し、これら条件に基づいて、事業所A全ての電力を一括して入札する際の推奨入札価格を設定する。そして、本部Hにおいて入札を実行するための操作を行う操作者は、推奨入札価格に基づいて実際の入札価格を決定するとともに、入札実行部115を介して電力取引市場20への入札(買い入札)を行う。
なお、本実施形態において、電力取引市場20は、1日を所定の取引時間単位(例えば30分単位)で分割し、各時間帯(毎時0分〜30分、30分〜60分)における電力を売買する。従って、支援装置100は、時間帯別に推奨入札価格を決定して入札を行うものとする。
条件設定部12は、事業所Aのそれぞれにおける電力の入札に関する希望条件を本部Hの支援装置100へ送信するための装置である。
支援装置100は、CPU110と、条件記憶部120と、確率記憶部130とを有している。また、CPU110は、条件取得部111と、予測値計算部112と、入札決定部(入札価格設定部)113とを有している。
図2は、第1の実施形態に係る希望条件の例を示す図である。
条件取得部111は、事業所Aのそれぞれから電力の入札に関する希望条件D1(図2)を取得する。
希望条件D1は、図2に示すように、希望購入量と、希望入札価格と、希望入札価格に対するコスト優位性(第二のコスト優位性)とを含む。
希望購入量は、事業所Aが電力取引市場20から購入したい電力量を示す情報であり、本実施形態では1時間当たりの電力量(MWh)を示す。
希望入札価格は、事業所Aが電力取引市場20において入札したい価格を示す情報であり、本実施形態では1kWh当たりの電力の購入価格(円/kWh)を示す。
希望入札価格に対するコスト優位性は、事業所Aが電力取引市場20から希望入札価格で電力を購入した場合、電力取引市場20以外から電力を調達する場合と比較していくら利益が生じるかを示す情報であり、本実施形態では1kWh当たりの利益(円/kWh)を示す。
事業所Aが電力取引市場20以外から電力を調達する方法として、例えば、電気事業者から契約した価格で電力を購入する方法、事業所Aに設けられた発電設備、コジェネレーションシステムを利用して電力を調達する方法がある。各事業所Aにおける電力事業者との契約内容、各種設備(発電設備及びコジェネレーションシステム)の有無及び性能に応じて、事業所Aのそれぞれにおいて電力取引市場20以外から調達可能な電力量及び調達にかかるコストが異なる。また、電力取引市場20から電力を購入する場合、送電のための契約料、購入した電力量に応じた手数料が発生する。
事業所Aの条件設定部12は、このような事業所Aのそれぞれにおける状況に基づいて、電力取引市場20における希望条件D1を時間帯別に設定して、支援装置100へ送信する。
また、条件取得部111は、事業所Aから取得した希望入札価格と希望入札価格に対するコスト優位性とに基づいて、事業所Aが電力取引市場20以外から電力を調達するために発生する1時間当たりのコスト(円/kWh)を示す「電力コスト」を計算して取得する。例えば、図2に示すように、事業所A1の希望入札価格が「10円」であり、当該希望入札価格に対するコスト優位性が「2円」である場合、条件取得部111は、これらを合計した「12円」を電力コストとして取得する。
図3は、第1の実施形態に係る入札条件の例を示す図である。
条件取得部111は、このように取得した希望購入量と、希望入札価格と、希望入札価格に対するコスト優位性と、電力コストとを、事業所別の入札条件D2(図3)として条件記憶部120に記憶する。
また、条件取得部111は、条件記憶部120から入札条件D2を読み出して予測値計算部112に出力する。
予測値計算部112は、条件取得部111から取得した入札条件D2(電力コスト)に基づいて、複数の入札価格(想定入札価格)のそれぞれに対するコスト優位性(第一のコスト優位性)を事業所別に計算する。また、予測値計算部112は、条件取得部111から取得した希望購入量と、入札価格に対するコスト優位性とに基づいて、複数の入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を事業所別に計算する。予測値は、値が大きいほど高い利益が見込めることを表す。
入札価格に対するコスト優位性は、入札価格と電力コストとの関数であり、ある入札価格で約定した場合、電力コストに対しいくらの利益が発生するかを表す。
具体的には、予測値計算部112は、希望購入量に入札価格に対するコスト優位性を乗じ、さらに入札価格のそれぞれに対する係数を乗じて、予測値を計算する。また、予測値計算部112は、係数として、過去の約定実績に基づく約定確率、又は、重み係数を用いる。
図4は、第1の実施形態に係る約定確率の例を示す図である。
図5は、第1の実施形態に係る係数の例を示す図である。
約定確率は入札価格の関数である。例えば、予測値計算部112は、確率記憶部130に記憶された過去の約定実績に基づいて計算した約定確率(図4)を係数として用いる。なお、図4の例では、約定確率が1円単位で設定されている例について記載しているが、これに限られることはなく、0.01円単位で設定されていてもよい。
また、予測値計算部112は、図5に示すように、予測値計算部112は、過去の約定価格の正規分布に基づいて重み付けを与えた重み係数αを設定してもよい。例えば、予測値計算部112は、所定確率(例えば95%)以上で約定すると想定される範囲に含まれる価格に対して重み係数α1を設定し、その他の範囲に含まれる価格に対して重み係数α2、α3、…を設定するようにしてもよい。
更に、確率記憶部130には、約定確率のテーブル及び係数表が予め記憶されており、予測値計算部112は、当該テーブル及び係数表から約定確率及び重み係数αを参照するようにしてもよい。
入札決定部(入札価格設定部)113は、事業所Aの予測値に基づいて推奨入札価格を設定する。
具体的には、入札決定部113は、全ての事業所Aの予測値を合計した値が最大となる入札価格を、推奨入札価格として設定する。
本部Hの操作者は、入札決定部113が設定した推奨入札価格を参考に、入札価格を決定する。そして、操作者は入札実行部115を操作して入札価格を指定するとともに、入札の実行を指示する。そうすると、入札実行部115は、操作者の指示に基づいて、電力取引市場20への入札を行う。また、入札実行部115は、推奨入札価格に基づいて自動的に入札価格を決定するとともに、電力取引市場20へ入札を行うようにしてもよい。
条件記憶部120には、条件取得部111が取得した入札条件D2(図3)が、事業所別及び時間帯別に記憶されている。
確率記憶部130には、時間帯別及び入札価格別の約定確率を表すテーブル(図4)及び係数表が予め記憶されている。また、確率記憶部130には、過去の約定実績が蓄積されていてもよい。
(支援装置の処理フロー)
図6は、第1の実施形態に係る支援装置の処理フローを示す図である。
以下、図6を参照して、支援装置100が時間帯別の推奨入札価格を決定し、入札を実行する処理の詳細について説明する。なお、ここでは説明を簡略化するために入札価格を1円単位で決定する例について説明するが、実際には0.01円単位で決定することが可能である。
まず、図6に示すように、条件取得部111は、時間帯別及び事業所別の入札条件D2を収集する(ステップS100)。
具体的には、条件取得部111は、事業所Aのそれぞれから、各時間帯における希望購入量と、希望入札価格と、希望入札価格に対するコスト優位性(第二のコスト優位性)とを含む希望条件D1を取得する。
また、条件取得部111は、希望入札価格と希望入札価格に対するコスト優位性とに基づいて、各事業所Aの電力コストを計算して取得する。
条件取得部111は、このように取得した希望購入量と、希望入札価格と、希望入札価格に対するコスト優位性と、電力コストとを、事業所別及び時間帯別の入札条件D2(図3)として条件記憶部120に記憶して収集する。
次に、条件取得部111は、処理の対象となる時間帯(以下、対象時間帯)における事業所別の入札条件D2(図3)を読み出して、予測値計算部112へ出力する(ステップS101)。例えば、対象時間帯が10:00〜10:30である場合、条件取得部111は、10:00〜10:30における事業所別の入札条件D2を読み出す。
次に、予測値計算部112は、複数の入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を事業所別に計算する(ステップS102)。
具体的には、予測値計算部112は、事業所Aの希望購入量(Power)と、入札価格に対するコスト優位性(Cost Benefit)と、係数(Probability)とを以下の式(1)に代入して、入札価格に対する利益の予測値(Expectation)を計算する。
Expectation=Power×Cost Benefit×Probability ・・・(1)
入札価格に対するコスト優位性は、入札価格と電力コストとの関数であり、電力コストから入札価格を減じた値で示される。
また、予測値計算部112は、確率記憶部130に蓄積されている過去の約定実績に基づいて、入札価格のそれぞれに対する係数を計算する。ここでは、係数とは、過去の約定実績に基づいて計算された約定確率(図4)、又は、過去の約定価格の正規分布に基づいて重み付けを与えた重み係数α(図5)である。また、予測値計算部112は、確率記憶部130に予め記憶されたテーブル及び係数表を参照して、入札価格のそれぞれに対する係数を得てもよい。
例えば、対象時間帯(10:00〜10:30)において、入札価格が「14円」のとき、事業所A1の希望購入量は「30MWh」、入札価格に対するコスト優位性は「−2円/kWh」(電力コスト「12円」−入札価格「14円」)、約定確率は「1」となる。従って、入札価格が「14円」のときの事業所A1の予測値は、「−60(30MWh×−2円/kWh×1)」である。また、入札価格が「10円」のとき、事業所A1の希望購入量は「30MWh」、入札価格に対するコスト優位性は「2円/kWh」(電力コスト「12円」−入札価格「10円」)、約定確率は「0.6」となる。従って、入札価格が「10円」のときの事業所A1の予測値は、「36(30MWh×2円/kWh×0.6)」である。
なお、予測値計算部112は、約定確率が「0」となる入札価格が複数ある場合、これらのうち最も高い入札価格のみを計算の対象としてもよい。図4の例では、入札価格が「4円」以下の場合、約定確率Pが「0」となるため、予測値計算部112は、「4円」未満の入札価格については予測値の計算を行わない。これにより、約定する可能性がない入札価格に対する予測値の計算処理を削減することができる。
予測値計算部112は、このような処理を繰り返し、計算の対象となる入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を、事業所別に計算する。
次に、入札決定部113は、対象時間帯(10:00〜10:30)における推奨入札価格を決定する(ステップS103)。
具体的には、入札決定部113は、事業所A1〜Anのそれぞれの希望購入量(Power n)と、入札価格に対するコスト優位性(Cost Benefit n)と、係数(Probability)とを以下の式(2)に代入して、入札価格別に全ての事業所Aの予測値を合計した値のうち、最大の値(maxExpectation)を求める。
Figure 2018173678
そして、入札決定部113は、全ての事業所Aの予測値を合計した値が最大となる入札価格を、対象時間帯における推奨入札価格として設定する。
図7は、第1の実施形態に係る予測値の例を示す図である。
例えば、対象時間帯における入札価格のそれぞれに対する全事業所の予測値の合計が、図7に示すような値であるとする。この場合、入札決定部113は、入札価格が9円のときに全ての事業所Aの予測値の合計が最大となるので、推奨入札価格は「9円」であると設定する。入札決定部113は、設定された推奨入札価格を入札実行部115に出力する。本実施形態では、入札実行部115の図示しない表示装置に出力する。
次に、本部Hの操作者は、表示装置に表示された推奨入札価格を参考に、入札価格を決定する。本実施形態では、入札価格は基本的に推奨入札価格と同額である。そして、操作者は入札実行部115を操作して入札価格を指定するとともに、入札の実行を指示する。そうすると、入札実行部115は、操作者の指示に基づいて、電力取引市場20への入札を実行する(ステップS104)。また、入札実行部115は、推奨入札価格に基づいて自動的に入札価格を決定して操作者に表示してもよい。また、入札実行部115は、推奨入札価格に基づいて自動的に入札価格を決定するとともに、電力取引市場20へ入札を行うようにしてもよい。
具体的には、入札実行部115は、入札条件D2より、事業所Aのそれぞれの希望購入量を合計して、対象時間帯における総購入量を決定する。そして、入札実行部115は、対象時間帯と、決定された入札価格と、総購入量とを指定して、入札を実行する。
支援装置100は、他の時間帯についても、上述と同様の処理を実行して推奨入札価格を設定する。そして、入札実行部115は、操作者の操作に基づいて、又は、時間帯別に設定された推奨入札価格に基づいて自動的に入札を実行する。
(支援装置のハードウェア構成)
図7は、第1の実施形態に係る支援装置のハードウェア構成を示す図である。
以下、図7を参照して、本実施形態に係る支援装置100のハードウェア構成について説明する。
コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、入出力インタフェース904、通信インタフェース905を備える。
上述の支援装置100は、少なくとも一つのコンピュータ900に実装される。なお、コンピュータ900は、本実施形態では、本部Hに設けられているが、これに限られることはない。他の実施形態においては、コンピュータ900は、複数の事業所Aの何れかに設けられていてもよい。また、コンピュータ900は携帯端末であってもよいし、クラウド上のコンピュータであってもよい。
そして、上述した支援装置100の各部の動作は、プログラム(アプリケーション)の形式でコンピュータ900が有する補助記憶装置903に記憶されている。なお、支援装置100の各部に相当するプログラムは、例えば、クラウド上の複数のコンピュータ900の補助記憶装置903に、それぞれ分散されて記憶されていてもよい。
CPU901(CPU110)は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、条件記憶部120及び確率記憶部130に対応する記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。
なお、コンピュータ900は、入出力インタフェース904を介して、外部記憶装置910と接続されており、上記条件記憶部120及び確率記憶部130は、外部記憶装置910に確保されてもよい。また、コンピュータ900は、通信インタフェース905を介して、外部記憶装置920と接続されており、上記条件記憶部120及び確率記憶部130は、外部記憶装置920に確保されてもよい。
なお、少なくとも一つの実施形態において、補助記憶装置903は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、入出力インタフェース904を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを主記憶装置902に展開し、上記処理を実行しても良い。
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置903に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
(作用効果)
以上のように、本実施形態に係る支援装置100は、事業所Aのそれぞれの電力の希望購入量と、事業所Aのそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストとを取得する条件取得部111と、電力コストに基づいて、複数の入札価格のそれぞれに対するコスト優位性(第一のコスト優位性)を事業所別に計算するとともに、希望購入量と、入札価格に対するコスト優位性とに基づいて、入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を事業所別に計算する予測値計算部112と、全ての事業所Aの予測値に基づいて推奨入札価格を設定する入札決定部(入札価格設定部)113と、を備える。
このようにすることで、支援装置100は、複数の事業所Aのそれぞれにおける電力コストが異なる場合であっても、事業所Aのそれぞれにおける利益の予測値を計算するとともに、全ての事業所Aの利益の予測値に基づいて、複数の事業所A全体における利益が最大となる入札価格を推奨入札価格として決定することができる。
すなわち、複数の事業所Aの要する電力を一括して入札する場合において、従来は、複数の事業所Aのそれぞれにおける電力コストを考慮した合理的な入札価格の設定を行うことができなかった。結果として、複数の事業所A全体の利益の観点からは不利な買電価格で約定して利益を減らし、または合理的でない入札価格により約定が出来ず必要な電力を確保できない場合があった。
しかしながら、上述の支援装置100によれば、複数の事業所Aのそれぞれにおける電力コストと、複数の事業所A全体の利益の両者を考慮した合理的な推奨入札価格を設定することができる。
また、条件取得部111は、事業所Aのそれぞれの希望入札価格と、当該希望入札価格に対するコスト優位性(第二のコスト優位性)とを事業所Aのそれぞれに設けられた条件設定部12から取得し、希望入札価格と、希望入札価格に対するコスト優位性とに基づいて、事業所Aのそれぞれにおける電力コストを計算して取得する。
このようにすることで、条件取得部111は、事業所Aのそれぞれの希望入札価格及び希望入札価格に対するコスト優位性とに基づいて、事業所Aのそれぞれにおける電力コストを計算して推測することができる。これにより、支援装置100では、事業所Aのそれぞれから取得した希望入札価格とは異なる入札価格についても利益の予測値を計算して、推奨入札価格を決定することができる。
また、入札決定部113は、事業所Aの予測値を合計した値が最大となる想定入札価格を、推奨入札価格として設定する。
このようにすることで、入札決定部113は、複数の事業所Aのそれぞれが異なる希望購入量及び想定入札価格に対するコスト優位性を有していても、事業所A全体における利益が最大となる推奨入札価格を予測して設定することができる。
また、予測値計算部112は、希望購入量に想定入札価格に対するコスト優位性を乗じ、さらに想定入札価格のそれぞれに対する係数を乗じて前記予測値を計算する。
なお、予測値計算部112は、係数として、過去の約定実績に基づく約定確率、又は、重み係数αを用いる。
このようにすることで、予測値計算部112は、過去の約定実績に基づく係数を用いることにより、予測値の精度を向上させることができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態に係る支援システム1について、図9〜図12を参照して説明する。
電気事業者からの電力の供給量がピークとなる時間帯において、事業所Aのそれぞれにおいて電気事業者から購入する電力量が一定量(契約電力)を超えないように、ピークカットを求められる。このとき、契約電力を超過した事業所Aには、超過量に応じた割増料金等のペナルティが課せられる場合がある。
このため、ピークカットが求められる時間帯では、事業所Aのそれぞれにおいて、不足分の電力を電力取引市場20から購入することが考えられる。しかしながら、電力取引市場20において約定が成立しなかった場合、即ち、電力取引市場20から電力を購入できなかった場合、ピークカットが達成できずにペナルティが課せられてデメリット(損失)が生じる可能性がある。
このため、本実施形態に係る支援装置100は、約定不成立によりデメリットが発生するリスクを低減させつつ、事業所A全体において利益を得ることができる推奨入札価格を決定する。
(支援システムの機能構成)
図9は、第2の実施形態に係る支援システムの機能構成を示す図である。
以下、図9を参照して、本実施形態に係る支援システム1の機能構成について説明する。なお、第1の実施形態と共通の構成要素には同一の符号を付して詳細説明を省略する。
支援装置100の条件取得部111は、事業所Aのそれぞれから、希望購入量、希望入札価格、及び希望入札価格に対するコスト優位性に加え、約定不成立の場合のデメリットを取得する。
デメリットは、ある時間帯において希望購入量の電力を電力取引市場20から購入できなかった場合に発生する損失額(千円単位)を示す。デメリットは、例えば、事業所Aが計画した電力の購入ができずに、その結果、ピークカットが達成できずに化せられるペナルティ額である。
また、条件取得部111は、第1の実施形態と同様に事業所別の電力コストを計算して取得するとともに、希望購入量と、希望入札価格と、希望入札価格に対するコスト優位性と、電力コストと、デメリットとを、事業所別及び時間帯別の入札条件D2として条件記憶部120に記憶する。
また、本実施形態に係る支援装置100は、予測値計算部112に代えて、利益計算部114を有している。
利益計算部114は、入札条件D2に含まれる希望購入量及び電力コストに基づいて、約定成立の場合に事業所Aのそれぞれにおいて得られる利益額を、入札価格別に計算する。
利益計算部114における処理の詳細については後述する。
支援装置100の入札決定部113は、利益計算部114が計算した利益額と、入札条件D2に含まれるデメリットとに基づいて、推奨入札価格を決定する。
入札決定部113における処理の詳細については後述する。
(支援装置の処理フロー)
図10は、第2の実施形態に係る支援装置の処理フローを示す図である。
以下、図10を参照して、支援装置100が時間帯別の推奨入札価格を決定し、入札を実行する処理の詳細について説明する。
まず、図10に示すように、条件取得部111は、時間帯別及び事業所別の入札条件D2を収集する(ステップS200)。
具体的には、条件取得部111は、事業所Aのそれぞれから、各時間帯における希望購入量と、希望入札価格と、希望入札価格に対するコスト優位性(第二のコスト優位性)と、デメリットとを含む希望条件D1を取得する。
また、条件取得部111は、希望入札価格と希望入札価格に対するコスト優位性とに基づいて、各事業所Aの電力コストを計算して取得する。
図11は、第2の実施形態に係る入札条件の例を示す図である。
条件取得部111は、図11に示すように、このように取得した希望購入量と、希望入札価格と、希望入札価格に対するコスト優位性と、デメリットと、電力コストとを、事業所別及び時間帯別の入札条件D2として条件記憶部120に記憶して収集する。
次に、条件取得部111は、対象時間帯における事業所別の入札条件D2を読み出して、予測値計算部112へ出力する(ステップS201)。例えば、対象時間帯が10:00〜10:30である場合、条件取得部111は、10:00〜10:30における事業所別の入札条件D2(図11)を読み出す。
次に、利益計算部114は、約定成立の場合に事業所Aのそれぞれにおいて得られる利益額を入札価格別に計算する(ステップS202)。
具体的には、利益計算部114は、事業所Aのそれぞれの希望購入量と、入札価格に対するコスト優位性とを乗じた利益額を、入札価格別に計算する。
例えば、図11に示すように、事業所A1における希望購入量「30MWh」を入札価格「10円」で約定した場合、入札価格に対するコスト優位性は「1円(電力コスト「11円」−入札価格「10円」)」であり、利益額は「30百万円(30MWh×1円)」である。
次に、入札決定部113は、利益計算部114が計算した入札価格別及び事業所別の利益額と、入札条件D2に含まれるデメリットとに基づいて、推奨入札価格を決定する(ステップS203)。
具体的には、まず、利益計算部114は、対象時間帯における全ての事業所Aのデメリットの合計を計算する。例えば、図11の例では、対象時間帯(10:00〜10:30)における事業所A1、A2、…、Anにおけるデメリットは、それぞれ「−10(千円)」、「−20(千円)」、…、「0(千円)」である。利益計算部114は、これらのデメリットを全て合計して、デメリットの合計(図11の例では「−30(千円)」)を求める。なお、事業所Aのそれぞれにおけるデメリットの値(損失額)は、入札価格に関わらず一定である。即ち、図11の例では、対象時間帯(10:00〜10:30)において約定不成立となった場合、入札価格に関わらず事業所A全体において、「−30千円」のデメリットが生じる。
また、入札決定部113は、全ての事業所Aにおける入札価格別の利益額の合計(利益総額)を計算する。このとき、入札決定部113は、事業所A1〜Anのそれぞれの希望購入量(Power n)と、入札価格に対するコスト優位性(Cost Benefit n)とを以下の式(3)に代入して全ての事業所Aにおける利益総額(Total Profit)を計算する。なお、入札価格に対するコスト優位性は、第1の実施形態と同様に、入札価格と電力コストとの関数であり、電力コストから入札価格を減じた値で示される。
Figure 2018173678
そして、入札決定部113は、全ての事業所Aにおける利益総額がデメリットの合計よりも大きくなる入札価格のうち、約定確率が最も高い入札価格を推奨入札価格として決定する。
図12は、第2の実施形態に係る利益及びデメリットの例を示す図である。
例えば、入札価格別の利益総額及び約定確率と、デメリットの合計とが、図12に示すような値であるとする。
入札決定部113は、これらの値を参照し、約定確率が最も高く、且つ、約定しなかった場合(デメリットの合計)と比較して、収益がよいものを、推奨入札価格として設定する。
図12の例では、約定確率が最も高く、且つ、デメリットの合計よりも利益総額が大きい入札価格は「12円(約定確率0.8)」であるので、入札決定部113は、「12円」を推奨入札価格として設定し、入札実行部115に出力する。
次に、入札実行部115は、決定した推奨入札価格に基づいて、電力取引市場20への入札を実行する(ステップS204)。
具体的には、入札実行部115は、入札条件D2より、事業所Aのそれぞれの希望購入量を合計して、対象時間帯における総購入量を決定する。そして、入札実行部115は、対象時間帯と、推奨入札価格に基づいた入札価格と、総購入量とを指定して、入札を実行する。
支援装置100は、他の時間帯についても、上述と同様の処理を実行して推奨入札価格を決定する。
また、入札決定部113は、第1の実施形態に係る支援システム1と同様に、推奨入札価格を入札実行部115に出力し、本社Hの操作者の操作に基づいて、または自動的に入札を実行してもよい。
(作用効果)
以上のように、本実施形態に係る支援装置100は、事業所Aのそれぞれの電力の希望購入量と、事業所Aのそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストと、約定不成立の場合に事業所Aのそれぞれにおいて発生するデメリット(損失額)とを取得する条件取得部111と、希望購入量及び電力コストに基づいて、約定成立の場合に事業所Aのそれぞれにおいて得られる利益額を想定入札価格別に計算する利益計算部114と、事業所Aの利益額と、事業所Aのデメリットとに基づいて推奨入札価格を設定する入札決定部(入札価格設定部)113と、を備える。
通常、入札価格が高いほど約定確率が高くなるが、入札価格を高くし過ぎると複数の事業所A全体における利益がマイナスとなり、入札価格を低くし過ぎると約定不成立となりデメリット(損失)が発生する可能性がある。しかしながら、本実施形態に係る支援装置100は、上述のような構成を有することにより、事業所A全体における利益を確保しつつ、約定不成立によるデメリットが発生するリスク、及び、複数の事業所A全体における利益がマイナスとなるような高額な入札価格が決定されてしまうリスクを低減させることができる。
また、入札決定部113は、事業所Aの利益額の合計が、事業所Aの損失額の合計よりも大きくなる想定入札価格のうち、約定確率が最も高い想定入札価格を、推奨入札価格として設定する。
このようにすることで、入札決定部113は、利益がマイナスとなるような高額な約定価格で約定されてしまうこと、及び、約定が成立しないことにより損失が発生してしまうリスクを最小限にすることができる。
<その他の実施形態>
なお、上述の第2の実施形態において、入札決定部113は、利益総額がデメリットの合計よりも大きくなる入札価格のうち、約定確率が最も高い入札価格を推奨入札価格として決定する態様について説明したが、これに限られることはない。他の変形例においては、利益計算部114は、約定不成立によりデメリットが発生する事業所Aにおける推奨入札価格と、約定不成立によりデメリットが発生しない事業所Aにおける推奨入札価格とを、別々に決定するようにしてもよい。
図13は、その他の実施形態に係る支援システムの機能構成を示す図である。
図13に示すように、支援装置100は、第1の実施形態における予測値計算部112と、第2の実施形態における利益計算部114との双方を有していてもよい。
例えば、図11の例では、約定不成立の場合、事業所Anではデメリットは発生しないが、事業所A1及び事業所A2においてデメリットが発生する。このため、入札決定部113は、事業所Aのそれぞれを、約定不成立の場合にデメリットが発生しない第一のグループと、デメリットが発生する第二のグループとに分類する。
第一のグループ(事業所An)では、最も利益が期待できる入札価格を選択することが望ましい。このため、入札決定部113は、第1の実施形態と同様に、第一のグループに含まれる全ての事業所A(An)の予測値の合計が最大となる入札価格を推奨入札価格として決定する。
一方、第二のグループ(事業所A1及びA2)では、約定不成立となるとデメリットが発生するため、デメリットの合計よりも利益が多く、且つ、約定確率が高い入札価格を選択することが望ましい。このため、入札決定部113は、第2の実施形態と同様に、第二のグループに含まれる全ての事業所A(A1及びA2)の利益額の合計(利益総額)がデメリットの合計よりも大きくなる入札価格のうち、約定確率が最も高い入札価格を推奨入札価格として決定する。
このようにすることで、支援装置100は、デメリットの有無に応じて事業所を第一のグループと第二のグループとに分類し、約定不成立によりデメリットが生じない第一のグループにおいては最大の利益を得られる推奨入札価格を決定し、約定不成立によりデメリットが生じる第二のグループにおいてはデメリットが生じるリスクを低減可能な推奨入札価格を決定することができる。このようにグループ別に異なる推奨入札価格を設定することにより、約定不成立によりデメリットが生じる事業所と、デメリットが生じない事業所とが混在する場合であっても、第一のグループにおいては利益額が減少するリスクを低下させ、第二のグループにおいては約定不成立によるデメリットが生じるリスクを低下させることにより、事業所全体のリスクを最小化することができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しない限り、これらに限定されることはなく、多少の設計変更等も可能である。
例えば、上述の各実施形態において、支援装置100の条件取得部111は、事業所Aのそれぞれから希望購入量と、希望入札価格と、希望入札価格に対するコスト優位性とを含む希望条件D1を取得する態様について説明したが、これに限られることはない。
他の実施形態においては、条件取得部111は、事業所Aのそれぞれから希望購入量と、電力コストとを含む希望条件D1を取得するようにしてもよい。この場合、条件取得部111において電力コストを計算する処理を省略することができる。これにより、支援装置100における処理の簡略化及び高速化を実現することが可能である。
また、上述の各実施形態における支援装置100は、事業所Aが設けられているエリア別に、異なる推奨入札価格を決定するようにしてもよい。この場合、条件取得部111は、入札条件D2にそれぞれの事業所Aが設けられているエリアを示す情報をさらに追加する。また、入札決定部113は、確率記憶部130に記憶されたエリア別の約定確率に基づいて、推奨入札価格を決定する。
このようにすることで、支援装置100は、エリアにより約定価格が相違する場合であっても、エリアごとに推奨入札価格を決定することができる。
また、上述の各実施形態では、条件取得部111が事業所Aのそれぞれから希望条件D1を一つずつ取得する例について説明したが、これに限られることはない。
例えば、電気事業者から電力を購入する場合、購入した電力量に応じた従量料金と、月毎の契約料金とが必要となる。ある事業所A1において、電気事業者の従量料金が「13円/kWh」、契約料金が「1500円/kWh」であるとする。また、当該事業所A1において、発電設備による発電コストが「18円/kWh」であるとする。
このとき、事業所A1では、例えば電力取引市場20から「12円/kWh」で電力を購入できれば、発電設備で発電コストよりも「3円/kWh」のコスト優位性、電気事業者の従量料金よりも「1円/kWh」のコスト優位性が生じる。
一方、事業所A1では、例えば5MWhの電力を電力取引市場20から購入した場合、電気事業者の月毎の契約料金を削減することができるとする。この場合、事業所A1において、電力取引市場20から「20円/kWh」で電力を購入したとしても、従量料金に対するデメリット(7円/kWh×5MWh×30日=1.05百万円)よりも、契約料金(5MW×1500円=7.5百万円)を削減したことによるコスト優位性の方が大きい。
このように、事業所A1の条件設定部12は、希望購入量及び希望入札価格が異なる複数の希望条件D1(例えば希望購入量「1MWh」及び希望入札価格「12円」の第一の希望条件と、希望購入量「5MWh」及び希望入札価格「20円」の第二の希望条件との二つの希望条件)を支援装置100へ送信する。
支援装置100は、このように事業所A1から複数の希望条件D1を取得した場合、異なる事業所からの希望条件であると仮定して、推奨入札価格を決定する処理を行ってもよい。これにより、支援装置100は、事業所A全体における利益をさらに向上させることができる。
また、上述の各実施形態では、複数の事業所Aのそれぞれが需要家である態様について説明したが、これに限られることはない。他の実施形態においては、複数の会社のそれぞれが需要家であってもよい。
また、上述の各実施形態では、支援システム1が電力取引市場20への買い入札を行う際の入札価格の設定を支援する態様について説明したが、これに限られることはない。他の実施形態では、支援システム1は、電力取引市場20への売り入札を行う際の入札価格の設定を支援するようにしてもよい。
1 支援システム
12 条件設定部
13 予測システム
14 配分決定部
15 電力配分部
20 電力取引市場
100 支援装置
111 条件取得部
112 予測値計算部
113 入札決定部
114 利益計算部
115 入札実行部
120 条件記憶部
130 確率記憶部

Claims (18)

  1. 複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援装置であって、
    前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストとを取得する条件取得部と、
    前記電力コストに基づいて、複数の想定入札価格のそれぞれに対する第一のコスト優位性を前記需要家別に計算するとともに、前記希望購入量と、前記第一のコスト優位性とに基づいて、前記想定入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を前記需要家別に計算する予測値計算部と、
    前記需要家の前記予測値に基づいて推奨入札価格を設定する入札価格設定部と、
    を備える支援装置。
  2. 前記条件取得部は、
    前記需要家のそれぞれの希望入札価格と、当該希望入札価格に対する第二のコスト優位性とを取得し、
    前記希望入札価格と、前記第二のコスト優位性とに基づいて前記電力コストを計算して取得する、
    請求項1に記載の支援装置。
  3. 前記入札価格設定部は、前記需要家の前記予測値を合計した値が最大となる想定入札価格を、前記推奨入札価格として設定する、
    請求項1又は2に記載の支援装置。
  4. 前記予測値計算部は、前記希望購入量に前記第一のコスト優位性を乗じ、さらに前記想定入札価格のそれぞれに対する係数を乗じて前記予測値を計算する、
    請求項1から3の何れか一項に記載の支援装置。
  5. 前記予測値計算部は、前記係数として、過去の約定実績に基づく約定確率、又は、重み係数を用いる、
    請求項4に記載の支援装置。
  6. 複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援装置であって、
    前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストと、約定不成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて発生する損失額とを取得する条件取得部と、
    前記希望購入量及び前記電力コストに基づいて、約定成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて得られる利益額を想定入札価格別に計算する利益計算部と、
    前記需要家の前記利益額と、前記需要家の前記損失額とに基づいて推奨入札価格を設定する入札価格設定部と、
    を備える支援装置。
  7. 複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援装置であって、
    前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストと、約定不成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて発生する損失額とを取得する条件取得部と、
    前記電力コストに基づいて、複数の想定入札価格のそれぞれに対する第一のコスト優位性を前記需要家別に計算するとともに、前記希望購入量と、前記第一のコスト優位性とに基づいて、前記想定入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を前記需要家別に計算する予測値計算部と、
    前記希望購入量及び前記電力コストに基づいて、約定成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて得られる利益額を想定入札価格別に計算する利益計算部と、
    前記予測値と、前記利益額と、前記損失額とに基づいて複数の推奨入札価格を設定する入札価格設定部と、
    を備え、
    前記入札価格設定部は、
    複数の前記需要家を、前記損失額に基づいて、約定不成立の場合に損失が発生しない第一のグループと、損失が発生する第二のグループとに分類し、
    前記第一のグループに含まれる前記需要家の前記予測値に基づいて第一の推奨入札価格を設定し、
    前記第二のグループに含まれる前記需要家の前記利益額と、前記需要家の前記損失額とに基づいて第二の推奨入札価格を設定する、
    支援装置。
  8. 前記入札価格設定部は、前記需要家の前記利益額の合計が、前記需要家の前記損失額の合計よりも大きくなる想定入札価格のうち、約定確率が最も高い想定入札価格を、前記推奨入札価格として設定する、
    請求項6に記載の支援装置。
  9. 前記予測値計算部は、前記希望購入量に前記第一のコスト優位性を乗じ、さらに前記想定入札価格のそれぞれに対する係数を乗じて前記予測値を計算し、
    前記入札価格設定部は、前記第二のグループに含まれる前記需要家の前記利益額の合計が、前記需要家の前記損失額の合計よりも大きくなる想定入札価格のうち、約定確率が最も高い想定入札価格を、前記第二の推奨入札価格として設定する、
    請求項7に記載の支援装置。
  10. 請求項1から9の何れか一項に記載の支援装置と、
    過去の約定実績に基づいて、想定入札価格のそれぞれに対する約定確率を予測する予測システムと、
    を備える支援システム。
  11. 複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援方法であって、
    前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストとを取得する条件取得ステップと、
    前記電力コストに基づいて、複数の想定入札価格のそれぞれに対する第一のコスト優位性を前記需要家別に計算するとともに、前記希望購入量と、前記第一のコスト優位性とに基づいて、前記想定入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を前記需要家別に計算する予測値計算ステップと、
    前記需要家の前記予測値に基づいて推奨入札価格を設定する入札価格設定ステップと、
    を有する支援方法。
  12. 複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援方法であって、
    前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストと、約定不成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて発生する損失額とを取得する条件取得ステップと、
    前記希望購入量及び前記電力コストに基づいて、約定成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて得られる利益額を想定入札価格別に計算する利益計算ステップと、
    前記需要家の前記利益額と、前記需要家の前記損失額とに基づいて推奨入札価格を設定する入札価格設定ステップと、
    を有する支援方法。
  13. 複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援方法であって、
    前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストと、約定不成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて発生する損失額とを取得する条件取得ステップと、
    前記電力コストに基づいて、複数の想定入札価格のそれぞれに対する第一のコスト優位性を前記需要家別に計算するとともに、前記希望購入量と、前記第一のコスト優位性とに基づいて、前記想定入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を前記需要家別に計算する予測値計算ステップと、
    前記希望購入量及び前記電力コストに基づいて、約定成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて得られる利益額を想定入札価格別に計算する利益計算ステップと、
    前記予測値と、前記利益額と、前記損失額とに基づいて複数の推奨入札価格を設定する入札価格設定ステップと、
    を有し、
    前記入札価格設定ステップは、
    複数の前記需要家を、前記損失額に基づいて、約定不成立の場合に損失が発生しない第一のグループと、損失が発生する第二のグループとに分類し、
    前記第一のグループに含まれる前記需要家の前記予測値に基づいて第一の推奨入札価格を設定し、
    前記第二のグループに含まれる前記需要家の前記利益額と、前記需要家の前記損失額とに基づいて第二の推奨入札価格を設定する、
    支援方法。
  14. 複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援装置のコンピュータを、
    前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストとを取得する条件取得部、
    前記電力コストに基づいて、複数の想定入札価格のそれぞれに対する第一のコスト優位性を前記需要家別に計算するとともに、前記希望購入量と、前記第一のコスト優位性とに基づいて、前記想定入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を前記需要家別に計算する予測値計算部、
    前記需要家の前記予測値に基づいて推奨入札価格を設定する入札価格設定部、
    として機能させるプログラム。
  15. 複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援装置のコンピュータを、
    前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストと、約定不成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて発生する損失額とを取得する条件取得部、
    前記希望購入量及び前記電力コストに基づいて、約定成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて得られる利益額を想定入札価格別に計算する利益計算部、
    前記需要家の前記利益額と、前記需要家の前記損失額とに基づいて推奨入札価格を設定する入札価格設定部、
    として機能させるプログラム。
  16. 複数の需要家が利用する電力を入札する際に、入札価格の決定を支援する支援装置のコンピュータを、
    前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量と、前記需要家のそれぞれにおいて電力を調達するためにかかる電力コストと、約定不成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて発生する損失額とを取得する条件取得部、
    前記電力コストに基づいて、複数の想定入札価格のそれぞれに対する第一のコスト優位性を前記需要家別に計算するとともに、前記希望購入量と、前記第一のコスト優位性とに基づいて、前記想定入札価格のそれぞれに対する利益の予測値を前記需要家別に計算する予測値計算部、
    前記希望購入量及び前記電力コストに基づいて、約定成立の場合に前記需要家のそれぞれにおいて得られる利益額を想定入札価格別に計算する利益計算部、
    前記予測値と、前記利益額と、前記損失額とに基づいて複数の推奨入札価格を設定する入札価格設定部、
    として機能させるプログラムであって、
    前記入札価格設定部は、
    複数の前記需要家を、前記損失額に基づいて、約定不成立の場合に損失が発生しない第一のグループと、損失が発生する第二のグループとに分類し、
    前記第一のグループに含まれる前記需要家の前記予測値に基づいて第一の推奨入札価格を設定し、
    前記第二のグループに含まれる前記需要家の前記利益額と、前記需要家の前記損失額とに基づいて第二の推奨入札価格を設定する、
    プログラム。
  17. 請求項1から9の何れか一項に記載の支援装置と、
    前記推奨入札価格に基づき、入札価格を決定し、入札を実行する入札実行部と、
    を備える支援システム。
  18. 前記入札実行部による入札の実行により約定した電力量と、前記需要家のそれぞれの電力の希望購入量に基づいて、前記需要家のそれぞれに配分する電力量を決定する配分決定部と、
    前記配分する電力量に基づいて、配電を行う電力配分部と、
    をさらに備える請求項17に記載の支援システム。
JP2017069449A 2017-03-31 2017-03-31 支援装置、支援システム、支援方法及びプログラム Pending JP2018173678A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017069449A JP2018173678A (ja) 2017-03-31 2017-03-31 支援装置、支援システム、支援方法及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017069449A JP2018173678A (ja) 2017-03-31 2017-03-31 支援装置、支援システム、支援方法及びプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018173678A true JP2018173678A (ja) 2018-11-08

Family

ID=64107380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017069449A Pending JP2018173678A (ja) 2017-03-31 2017-03-31 支援装置、支援システム、支援方法及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018173678A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020110297A1 (ja) * 2018-11-30 2020-06-04 三菱電機株式会社 取引価格予測装置および取引価格予測方法
JP2021026385A (ja) * 2019-08-01 2021-02-22 株式会社QTnet 電力価格決定方法及び電力価格決定システム
WO2021053871A1 (ja) * 2019-09-20 2021-03-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 制御システムおよび制御方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020110297A1 (ja) * 2018-11-30 2020-06-04 三菱電機株式会社 取引価格予測装置および取引価格予測方法
JP6752369B1 (ja) * 2018-11-30 2020-09-09 三菱電機株式会社 取引価格予測装置および取引価格予測方法
JP2021026385A (ja) * 2019-08-01 2021-02-22 株式会社QTnet 電力価格決定方法及び電力価格決定システム
JP7113794B2 (ja) 2019-08-01 2022-08-05 株式会社QTnet 電力価格決定方法及び電力価格決定システム
WO2021053871A1 (ja) * 2019-09-20 2021-03-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 制御システムおよび制御方法
JPWO2021053871A1 (ja) * 2019-09-20 2021-03-25
JP7285468B2 (ja) 2019-09-20 2023-06-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 制御システムおよび制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20190130423A1 (en) Management apparatus and management method
US20050027636A1 (en) Method and apparatus for trading energy commitments
US8818889B2 (en) Technique for aggregating an energy service
JP4154373B2 (ja) 電力供給事業リスク管理支援システム
JP6411247B2 (ja) 電力アグリゲータシステム、電力取引方法、及び電力取引プログラム
JP2007041969A (ja) 電力取引入札支援システムと方法、およびプログラム
JP2018173678A (ja) 支援装置、支援システム、支援方法及びプログラム
JP2005339527A (ja) 電力市場における入札支援システム
JP2019040483A (ja) 電力取引策定装置
Cervigni et al. Wholesale electricity markets
JP6117984B1 (ja) 需給管理装置、需給管理方法及び需給管理プログラム
Ma et al. New real-time demand response market co-optimized with conventional energy market
Zheng et al. Impact of an emergency order opportunity on supply chain coordination
JP7345287B2 (ja) 電力取引約定処理装置および電力取引約定処理方法
JP7323673B2 (ja) 管理装置および管理方法
JP6803596B1 (ja) 電力取引システム、電力取引方法および電力取引プログラム
JP2021086312A (ja) 電力取引支援システム、電力取引支援装置、およびプログラム
JP2020042738A (ja) 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP7091277B2 (ja) 約定価格決定装置及び約定価格決定方法
JP7262255B2 (ja) 監視システムおよび電力同時同量監視方法
JP4260795B2 (ja) 電気契約仲介装置および電気契約仲介方法
JP7245939B2 (ja) 取引支援装置、取引支援方法及びプログラム
JP2020201775A (ja) 取引価格処理装置、取引価格処理プログラム、取引価格処理方法、及び取引システム
JP7060748B1 (ja) 脱炭素社会の構築に向けた情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
JP7334135B2 (ja) 蓄電池制御装置、蓄電池制御方法及び蓄電池制御システム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170403

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181109