JP6630425B1 - 電力取引履歴生成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】再エネ電力のトレーサビリティを担保する技術を提供する。【解決手段】電力取引履歴生成システムは、ブロックチェーンにおいて発行されたトークンを記録する運営者アカウント、電力の供給者の供給者アカウントおよび電力の需要者の需要者アカウントが前記ブロックチェーンに管理され、取引履歴生成装置31が、需要者ごとに需要者が希望する電力の調達先となる供給者を含む調達先情報を記憶し、発電装置によって発電される電力のうち所定の電力ネットワークに送電された供給量を取得し、供給量に応じた量のトークンを運営者のアカウントから供給者アカウントに送付し、電力ネットワークを介して需要者が供給者から受電した需要量を取得し、供給量、需要量および調達先情報に基づいて、供給者、需要者および供給者から需要者に送られた送電量を計算し、送電量に応じた量のトークンを、対応する供給者のアカウントから需要者アカウントに送付する。【選択図】図4

Description

本発明は、電力取引履歴システムに関するものである。
近年、ハッシュ関数と公開鍵暗号方式とを用いて、取引情報の真正性を担保した「ブロックチェーン技術(分散型台帳技術)」が様々な分野で利用されようとしている。一例として、暗号通貨の取引においては、暗号通貨の取引情報(以下、「トランザクション」という。)は、暗号通貨を利用する全端末に対してブロードキャストされる。送信されたトランザクションは、マイナー(採掘者)と呼ばれる端末によって真正性が検証され、承認されるとブロックにまとめられ、ブロックチェーンと呼ばれる台帳に記録される。暗号通貨による取引では、マイナーにマイニング(採掘)と呼ばれる計算処理を行わせてから、ブロックチェーンにブロックを追加することによって、トランザクションの改ざんを防いでいる。
特許文献1には、このようなブロックチェーンを利用した取引情報の真正性の保証度を高める技術が開示されている。また、特許文献2には、電子署名技術を利用し、グリーン電力であることを証明する仕組みを実現する技術が提案されている。
特開2017−207860号公報 特開2011−175556号公報
ところで、近年、企業、自治体の間で、再生可能エネルギー電力(以下「再エネ電力」という)を積極的に利用するニーズが高まっている。背景には、企業の気候変動への取り組みを開示するCDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)への報告が、機関投資家をはじめとした株主評価に直結することなどが起因しているものと推定できる。ここで、再エネ電力の利用要件には「トレーサビリティ(電源特定)」が求められるが、このような技術はまだ存在していない。即ち、発電した電力が一度電力ネットワーク(送電ネットワーク)に入ってしまうと、他の電力と同化してしまうことから、もはや発電元を特定することは不可能となる。
そこで、本発明は、再エネ電力のトレーサビリティを担保し得る技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、電力取引履歴生成システムであって、
ブロックチェーンにおいて発行されたトークンを記録する運営者アカウント、電力の供給者の供給者アカウント、および前記電力の需要者の需要者アカウントが前記ブロックチェーンに管理され、取引履歴生成装置が、前記需要者ごとに、前記需要者が希望する前記電力の調達先となる前記供給者を含む調達先情報を記憶し、発電装置によって発電される電力のうち所定の電力ネットワークに送電された供給量を取得し、前記供給量に応じた量のトークンを前記運営者のアカウントから前記供給者アカウントに送付し、前記電力ネットワークを介して需要者が前記供給者から受電した需要量を取得し、前記供給量、前記需要量および前記調達先情報に基づいて、前記供給者、前記需要者および前記供給者から前記需要者に送られた送電量を計算し、前記送電量に応じた量の前記トークンを、対応する前記供給者のアカウントから前記需要者アカウントに送付することとする。
本発明によれば、再エネ電力のトレーサビリティを担保することができる。
発電装置による電力の売電処理を示すイメージ図である。 複数の発電者と複数の需要者とが電力ネットワークを介して電力の取引を行う状態を示すイメージ図である。 供給者と需要者との1対1の電力取引の様子とトークンの移動を表す概念図である。 本発明の実施の形態による電力取引履歴生成システムの構成例を示す図である。 供給者スマートメータ10の機能ブロック図を示す図である。 需要者スマートメータ20の機能ブロック図を示す図である。 需要者端末200の機能ブロック図を示す図である。 電力管理装置32の機能ブロック図を示す図である。 取引履歴生成装置31の機能ブロック図を示す図である。 本発明の実施の形態による電力取引履歴生成システムの処理の流れを示す図である。 需要量が発電量を上回ったときの電力の流れを示すイメージ図である。 発電量が需要量を上回ったときの電力の流れを示すイメージ図である。 電力料金をトークンの約定料金として支払う場合の電力取引の流れを示す図である。
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の実施の形態による電力取引履歴生成システム(以下単に「システム」という。)は、以下のような構成を備える。
[項目1]
電力取引履歴生成システムであって、
ブロックチェーンにおいて発行されたトークンを記録する運営者アカウント、電力の供給者の供給者アカウント、および前記電力の需要者の需要者アカウントが前記ブロックチェーンに管理され、
取引履歴生成装置が、
前記需要者ごとに、前記需要者が希望する前記電力の調達先となる前記供給者を含む調達先情報を記憶し、
発電装置によって発電される電力のうち所定の電力ネットワークに送電された供給量を取得し、
前記供給量に応じた量のトークンを前記運営者のアカウントから前記供給者アカウントに送付し、
前記電力ネットワークを介して需要者が前記供給者から受電した需要量を取得し、
前記供給量、前記需要量および前記調達先情報に基づいて、前記供給者、前記需要者および前記供給者から前記需要者に送られた送電量を計算し、
前記送電量に応じた量の前記トークンを、対応する前記供給者のアカウントから前記需要者アカウントに送付する、
電力取引履歴生成システム。
[項目2]
項目1に記載の電力取引履歴生成システムであって、
前記送電量に応じた電気料金に、前記供給者に応じたプレミアムを加算した金額が前記需要者から支払われた場合に、前記需要者アカウントから前記運営者アカウントに前記消費需要量に応じた前記トークンを送付する、
電力取引履歴生成システム。
[項目3]
項目1または2に記載の電力取引履歴生成システムであって、
前記調達先情報には、前記供給者に優先順位を付けられており、
前記取引履歴生成端末は、前記需要量および前記優先順位に応じて、前記需要者に供給する前記供給者および当該供給者から供給される送電量を決定し、決定した前記送電量に対応した前記取引通貨の前記トランザクションを生成する、
電力取引履歴生成システム。
<実施の形態の詳細>
以下、本発明の実施の形態によるシステムについて、図面を参照しながら説明する。
<概要>
近年、自家消費方式及び全量売電方式によって、太陽光発電に代表される再生エネ電力の利活用がなされている。図1(a)は自家消費方式を表すイメージ図である。かかる方式によれば、発電された電力は家庭消費用に利用され余った電力は余剰電力として電力会社に売電することができる。ここで、売電の処理が行われると、供給者には所定の支払い処理(電気代との相殺処理を含む)がなされる。一方、図1(b)は全量売電方式を示すイメージ図である。かかる方式は、発電された電力を全て売電する目的で広大な遊休地などを利用して大規模発電がなされることが多い。
近年電力の取引の自由化が進み、例えば、図2に示されるように、複数の供給者1が発電した電力を、送電ネットワーク30を介して、複数の需要者2に販売することも理論上は可能になった。供給者と需要者(もしくはその間に介する電気事業者)とが電力販売契約(PPA;Power Purchase Agreement)を締結することもある。しかしながら、上述したように、個々の供給者が発電した電力は、一度送電ネットワークに入ってしまうと、現状ではトレースすることは困難である。したがって、送電ネットワークを利用する場合にはPPAを実現することが困難である。
本発明は、このように複数の供給者と複数の需要者とにおいて、トレーサビリティを有する電力取引、すなわち仮想的なPPAを実現する。また、需要者によっては、たとえば、故郷にある発電所や、被災地の発電事業者、有名企業の発電所など、特定の供給者からの電力を調達したいというニーズが存在するところ、本発明は、そのような特定の供給者からの電力調達を仮想的に実現する。詳しくは、図3に示されるように、供給者1が発電した電力(例えば100kWh)は、電柱などを経て送電ネットワーク30に送電される。同時間帯に需要者2が電力100kWhを利用した場合、実際には、「供給者1が発電した電力を含む電力」が送電ネットワーク30から供給されることとなる。
一方で、ブロックチェーン・ネットワーク40上においては、送電電力(取引対象となる電力:100kWh)に相当するトークン(例えば、1kWh=1トークンとして、100トークン。なお、1kWhあたりのトークン数は任意に設定することができる。)を供給者1のアカウント100から需要者2のアカウント200に送付する。供給者1および需要者2のアカウントは例えばそれぞれが有するウォレットにより特定することが可能である。この際、予めある時間帯(例えば、30分毎における発電量と需要量)における電力の「入」と「出」を把握したうえでトークンを取引することとすれば、電力の取引を疑似的にトレースすることが可能となる。したがって、特定の供給者1が提供した電力を特定の需要者に擬似的に直接販売したと把握することが可能となる。これにより仮想的なPPAを実現することができる。
更に、需要者2は、当該トークンを購入する行為に対して、供給者1に対してプレミアムを支払うことができる。需要者2は、利用した電力(例えば100kWh)分の電気料金(例えば2100円)に加えて、特定の供給者1から電力を購入することに対するプレミアム22(例えば50円)をトークンの対価として支払うことができる。これにより、供給者1は、発電の対価(例えば2000円)と、プレミアム22(例えば50円)との合計額(例えば2050円)を受領することになる。なお、本実施形態において、発電の対価は、固定価格買取制度(FIT;Feed-In Tariff)により固定された金額であるものとする。送電会社4には、送電ネットワーク30の利用料(託送料25;図3の例では100円)が支払われる。このようにして、例えば、需要者2は、プレミアム22を支払って特定の供給者1からの電力を確保し、あるいは特定の供給者1を応援することができる。一方で、供給者1は、FITにより固定的な売電収入を得ることに加えて、プレミアム22により収入の向上が期待される。なお、需要者2が支払う電気料金には、プレミアム22とともに管理業者3の手数料も加算されて請求されることになる。
<システムの端末構成>
図4に示されるように、本実施形態に係るシステムは、上述したトークンの発行などを行うことによって取引を管理する取引履歴生成装置31(管理業者3が運営する。)を含んで構成される。
管理業者3は、供給者1と需要者2との間で仮想的にPPAを実現する事業者であり、例えば新電力の販売会社が担うことができる。取引履歴生成装置31は、仮想PPAに係る取引の履歴を管理するコンピュータであり、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、クラウドコンピューティングによる仮想的なコンピュータにより実現される。取引履歴生成装置31は、通信ネットワークを介して、需要者2の需要者端末200と、送電ネットワーク30の運営者(例えば電力会社)である送電会社4の電力管理装置32とのそれぞれと通信可能に接続される。取引履歴生成装置31は、ブロックチェーンネットワーク33に接続される。ブロックチェーンネットワーク33は、P2P(Peer to Peer)通信により互いに通信可能に接続された複数のコンピュータにより構成され、トークンの取引をトランザクションとして記録するブロックチェーンを管理する。なお、ブロックチェーンネットワーク33の構成は、一般的なブロックチェーンに用いられるものを想定しており、ここでは詳細の説明を省略する。取引履歴装置31は、ブロックチェーンにトランザクションを登録することにより仮想PPAに係る取引履歴を管理する。
需要者端末200は、需要者2が操作するコンピュータであり、例えばパーソナルコンピュータやスマートフォン、タブレットコンピュータなどである。需要者2は需要者端末200を使用して、電力調達先の指定や電力料金の支払いなどを行うことができる。
電力管理装置32は、送電ネットワーク30に流れる電力に関する情報を管理するコンピュータであり、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、クラウドコンピューティングによる仮想的なコンピュータにより実現することができる。本実施形態では、電力管理装置32は、供給者1からの電力の供給量と、需要者2による需要量とを管理して取引履歴生成装置31に通知するものとする。供給者1および需要者2にはそれぞれスマートメータ(SM)が設けられ、供給者1が送電ネットワーク30に送出した電力量を、供給者1側のスマートメータ(供給者SM10)が把握して電力管理装置32に通知し、需要者2が消費した電力量を、需要者2側のスマートメータ(需要者SM20)が把握して電力管理装置32に通知する。これにより、電力管理装置32は、取引履歴生成装置31に供給量と需要量とを通知することができる。
図5に示されるように、供給者SM10は、送電量監視部111と、通信部112とを備えている。送電量監視部111は、発電装置11から発電した電力に関する情報を取得する。本実施の形態による発電装置11は、例えば、太陽光発電装置を採用することとしてもよい。上述した自家消費方式においては、発電装置11は、家庭内の電力消費機器12に電力を供給する。なお、例えば、全量売電方式の場合には電力消費機器12は存在しない。通信部112は、送電量監視部111が取得した送電ネットワーク30への電力の送出量を電力管理装置32に送信する。通信部112は、例えば無線ネットワークや携帯電話回線網、電力線通信などを用いて通信を行うことができる。
図6に示されるように、需要者SM20は、需要量監視部201と通信部202とを備えている。需要者2の電力消費機器201には、送電ネットワーク30から電力が供給される。需要量監視部201は、この電力供給量を計測および記録することができる。需要量監視部201は、例えば30分毎の電気の使用量を計測することができる。なお、需要量監視部201は、電力需要量を予測するようにしてもよい。通信部202は、需要量監視部201が取得した需要量を電力管理装置32に送信する。通信部202は、例えば無線ネットワークや携帯電話回線網、電力線通信などを用いて通信を行うことができる。
図7に示されるように、需要者端末200は、通信部211と、調達先受付部213と、支払処理部215と、ウォレット216とを備えている。調達先受付部213は、インターフェースから、需要者2がどの供給者1から電力を購入したいのかを示す情報(以下、調達先情報という。)の入力を受け付ける。調達先情報には、需要者2が電力を調達したい供給者1を示す情報およびその優先順位が含まれる。調達先受付部213は、受け付けた調達先情報を通信部211に送信し、通信部211は、需要者2を示す情報を付帯させて調達先情報を取引履歴生成装置31に送信する。支払処理部215は、トークンの対価の支払に係る処理を行う。本実施形態では、トークンにの対価には、電気料金に加えて、供給者1に対するプレミアム22や託送料25なども含まれる。なお、支払処理は、クレジットカード決済や銀行振込、仮想通貨(トークンとは異なるブロックチェーンを利用したもの)の移転など、任意の手法を用いることができる。また、本実施形態において、プレミアム22は、送電された電力量に応じて所定の計算式により算出されるものとする。ウォレット216は、需要者2のアカウントに係る秘密鍵を管理する。需要者2は、ウォレット216を利用することにより、アカウントの残高を確認し、アカウントからトークンの出し入れを行うことができる。需要者2のアカウントに紐付くトークンは、言わば、供給者1の発電量の使用権のような性質を有している。需要者2がトークン相当の電気料を利用し尽くすと、トークンは管理業者3のアカウントに送付される。
図8に示されるように、電力管理装置32は、通信部321と、供給量管理部322と、需要量管理部323と、電力量送信部324とを備える。通信部321は、供給者SM10、需要者SM20および取引履歴生成装置31などの外部装置との通信を行う。供給量管理部322は、供給者SM10から供給量を受信し、供給者1を特定する情報に対応付けて供給量を記録管理する。需要量管理部323は、需要者SM20から需要量を受信し、需要者2を特定する情報に対応付けて需要量を記録管理する。電力量送信部324は、供給者1ごとの供給量と需要者2ごとの需要量とを含む電力量情報を取引履歴生成装置31に送信する。
図9に示されるように、取引履歴生成装置31は、通信部311と、換算部312と、電力量取得部313と、マッチング処理部315と、調達先管理部316と、トークン管理部317と、プレミアム管理部318とを備えている。通信部311は、電力管理装置32や需要者端末200などの外部装置との通信を行う。電力量取得部313(供給量取得部および需要量取得部)は、通信部311を介して、電力管理装置32から電力量情報を受信して、供給者1ごとの供給量と需要者2ごとの需要量とをマッチング処理部315に渡し、マッチング処理部315が需給のマッチングを行う。また、調達先管理部316は、通信部311を介して、需要者端末200から調達先情報を受信し、受信した調達先情報を記憶し管理する。
マッチング処理部315は、需要量と発電量とを比較して、どの需要者2にどれだけの電力量を供給するかを決定する。マッチング処理部315は、各需要者2に対応する優先順位の最も高い供給者1を調達先管理部316から特定し、特定した供給者1の発電量が需要者2の需要量の合計以上であれば、各需要者2に対して、求められた需要量の電力を当該供給者1から提供するように供給量を割り当てる。一方、特定した供給者1の発電力が需要者2の需要量の合計未満である場合、マッチング処理部315は、需要量に応じた割合で発電量を分割し、分割した発電量を各需要者の供給量として割り当てる。マッチング処理部315は、需要量の不足分について、次に優先順位の高い供給者1から供給するように、当該供給者1について上記と同様の処理を行う。以上のようにして、マッチング処理部315は、優先順位の高い順に供給者1から電力を調達できるように発電量と需要量とのマッチングを行うことができる。これにより、供給者1から需要者2に対する30分ごとの総電量が計算される。
調達先管理部316は、調達先情報が送信されてきた需要者2を示す情報に対応付けて、調達先情報を管理することができる。換算部312は、通信部311から供給者1ごとの発電量を受け取り、発電量からトークンの数を算出する。
上述したように、本実施形態では消費した電力量に応じて所定の計算式により算出することができるものとするが、供給者1ごとに異なる方法によりプレミアムを決定するようにしてもよい。この場合、プレミアム管理部318は、供給者1ごとに、当該供給者1から電力を調達するためのプレミアムを算出するための情報(以下、プレミアム決定情報という。)を記憶することができる。プレミアム管理部318は、例えばユーザから供給者1とプレミアム決定情報の入力を受け付けて記憶するようにしてもよいし、供給者1のコンピュータからからプレミアム決定情報を受信するようにしてもよい。
トークン管理部317は、発行済みのトークンの数や、どの供給者1およびどの需要者2にいくつ割り当てたか等といった情報など、トークンの流通に関する情報を管理・記憶する。トークン管理部317は、供給量に応じて管理業者3のアカウントから供給者1のアカウントにトークンを移動させるトランザクションを発行してブロックチェーンに登録することで、供給量に応じたトークンが供給者1に付与される。また、トークン管理部317は、需要量に応じて、マッチング処理により需要者2に対応付けられた供給者1のアカウントから需要者2のアカウントにトークンを移動させるトランザクションを発行してブロックチェーンに登録することで、需要量に応じたトークンが供給者1から需要者2に移動される。需要者2がプレミアムを含む料金を支払うことで、需要者2のアカウントから管理者3のアカウントにトークンが移動される。
図10は、以上の流れを処理フローにまとめた図である。まず、供給者1から送電会社4に発電量が通知され(SQ601)、需要者2から送電会社4に需要量が通知される(SQ602)。本実施形態では、供給者SM10から電力管理装置32に発電量が通知され、需要者SM20から電力管理装置32に需要量が通知される。送電会社4から管理業者3にこれらの供給量および需要量が通知される(SQ603)。本実施形態では、電力管理装置32から取引履歴生成装置31に電力情報が通知される。
管理業者3の取引履歴生成装置31は、発電量に応じたトークンを供給者1のアカウントに送付する(SQ604)。これはブロックチェーンに対してトランザクションを生成することにより行われる。
需要者2は需要者端末200を操作して、取引履歴生成装置31に対して、希望する電力の調達先を通知する(SQ605)。取引履歴生成装置31は、供給者1と需要者2とのマッチングを行う(SQ606)。具体的には、取引履歴生成装置31は、需要者20に対応する優先順位の高い供給者1を調達先管理部316から特定し、他の需要者20も当該供給者1からの電力を調達しようとしている場合には、需要量に応じて当該供給者1の発電量を分割して需要者20に割り当て、他の需要者20が当該供給者1からの電力を調達しようとしていない場合には、特定した供給者1による発電量で当該需要量が賄えるかどうかを判定し、発電量が需要量以上であれば、需要量の電力を需要者20に割り当て、発電量が需要量未満であれば、発電量の電力を需要者20に割り当てるとともに、次に優先順位が高い供給者1の発電量を割り当てることができる。取引履歴生成装置31は、このようにして、供給者1の発電量と、需要者2の需要量とをマッチングさせる。
管理業者3の取引履歴生成装置31は、需要者2に割り当てた発電量に相当するトークンを供給者1から需要者2に送付するためのトランザクションを生成する(SQ607)。なお、取引履歴生成装置31は、需要者2に対して複数の供給者1の発電量を割り当てた場合には、割り当てた発電量に相当するトークンをそれぞれの供給者1から需要者2に送付するための複数のトランザクションを生成することになる。生成されたトランザクション情報は、取引履歴生成装置31からブロックチェーンネットワーク40にトランザクション指示として送信され、トランザクション指示に応じて供給者1のアカウントから需要者2のアカウントにトークンが送付される(SQ608)。また、管理業者3から供給者1に対して、上記の割り当てた発電量に応じた電気料金にプレミアムを加えた金額が支払われる(SQ609)。
また、取引履歴生成装置31から需要者端末200には、マッチングの結果が通知される(S610)。マッチングの結果には、当該需要者2がどの供給者1からどれだけの電力を調達したかが含まれる。需要者2は、マッチング結果に応じて、需要量に応じた電気料金に、調達先の供給者1に対するプレミアムを加えた金額を支払う(S611)。支払処理は、例えばクレジットカード決済や銀行送金、仮想通貨の送金などにより行うことができる。本実施形態では、どの供給者1から電力を調達した場合でも一定の割合(例えば0.5%など)を電気料金に乗じることによりプレミアムが決定されるものとするが、取引履歴生成装置31からプレミアム決定情報を需要者端末200に送信し、需要者端末200がプレミアム決定情報に基づいて供給者1に応じたプレミアムを計算するようにしてもよい。取引履歴生成装置31は、需要者2からの支払いに応じて、需要者2のアカウントから管理業者3のアカウントにトークン送付するためのトランザクションを生成して、ブロックチェーンネットワーク40に送信し、需要者2のアカウントから管理業者3のアカウントにトークンが送付される(SQ613)。また、取引履歴生成装置31は、託送料を支払う処理を行うようにしてもよい(SQ614)。
上述した実施の形態においては、発電量と需要量が一致していた。次の説明は、これらが一致しない場合についての説明である。図11に示されるように、例えば、供給者1が100kWhの発電を行った場合、100トークン(1kWh=1トークンの場合。1kWhあたりのトークン数については任意に設定することができる。)が需要者2に送付される。需要者は100トークンの取引(購入)によって、プレミアムを支払ながら供給者1から100kWh分の電力を使用することができる。しかしながら、需要者2の需要量は120kWhであるから、供給者1だけの発電量(100kWh)では足りない。そこで、このように、需要量が発電量を上回ったときには、需要量に足りない分は、送電ネットワーク30から通常通り、電力の供給を受け取ることとすればよい。
一方、発電量の方が需要量を上回ってしまった時には、図12に示されるように、他の需要者2aに供給することとすればよいし、更に余剰電力が生じた場合には、送電ネットワークに売電すればよい。
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では供給者1が発電した電気は固定料金買取制度により所定の単価で買い上げられ、需要者2は通常の電気料金を支払うことを想定していたが、図13に示すように、需要者2が仮想的なPPAの約定料金を支払うように構成してもよい。図13は、供給者1が120kWhの発電を行い、需要者2の需要量が100kWhである例を示している。供給者1からの120kWhの電力は送電ネットワーク30に送電され(SQ701)、需要者2には、送電ネットワーク30から100kWhが供給される(SQ702)。取引履歴生成装置31から供給者1のアカウントに発行されたトークンのうち、需要者2の需要量に応じた100トークン(1kWh=1トークンの場合。1kWhあたりのトークン数については任意に設定することができる。)が供給者1から需要者2のアカウントに送られる(SQ703)。余剰電力分となる20kWhの電力は卸市場において売却され、この売却に係る20トークンは、管理業者3のアカウントに送られる(SQ704)。需要者2は、電力料金に供給者2のプレミアムを加算したトークンの取得対価の支払処理を行う。またこの際、需要者2は、託送料金と、管理業者3のシステム利用料金とに係る支払処理を行うこともできる(SQ705)。卸売市場からは電力の売却料金に係る支払が行われる(SQ706)。管理業者3は、供給者1に対して、需要者2から支払われたトークンの対価(プレミアム込み)と、卸売市場で売却された電力の売却料金とを加算した金額の支払処理を行うとともに(SQ707)、送電業者4に対して託送料金の支払処理を行う(SQ708)。以上のようにして、供給者1に対して需要者2から電力料金に加えてプレミアムを支払うことができる。
1 供給者
2 需要者
3 管理業者
4 送電会社
10 供給者スマートメータ
20 需要者スマートメータ
30 送電ネットワーク
31 取引履歴生成装置
32 電力管理装置
33 ブロックチェーンネットワーク
111 送電量監視部
112 通信部
200 需要者端末
201 需要量監視部
202 通信部
211 通信部
213 調達先受付部
215 支払処理部
216 ウォレット
311 通信部
312 換算部
313 電力量取得部
315 マッチング処理部
316 調達先管理部
317 トークン管理部
318 プレミアム管理部
321 通信部
322 供給量管理部
323 需要量管理部
324 電力量送信部

Claims (3)

  1. 複数の発電所と複数の需要者との間の電力取引履歴生成システムであって、
    ブロックチェーンにおいて発行されたトークンを記録する運営者アカウント、前記発電所の供給者アカウント、および前記需要者の需要者アカウントが前記ブロックチェーンに管理され、
    取引履歴生成装置が、
    前記需要者ごとに、前記需要者が希望する前記電力の調達先となる前記発電所を含む調達先情報を記憶し、
    前記発電所のそれぞれについて、前記発電所で発電される電力のうち所定の電力ネットワークに送電された供給量を取得し、
    前記供給量に応じた量の前記トークンを対応する前記供給者アカウントに送付し、
    前記需要者のそれぞれについて、前記電力ネットワークを介して前記需要者受電した需要量を取得し、
    前記供給量、前記需要量および前記調達先情報に基づいて、前記需要者および前記発電所の組ごとに前記発電所から前記需要者に送られた送電量を計算し、
    前記送電量に応じた量の前記トークンを、対応する前記発電所供給者アカウントから前記需要者アカウントに送付する、
    電力取引履歴生成システム。
  2. 請求項1に記載の電力取引履歴生成システムであって、
    前記送電量に応じた電気料金に、前記発電所について設定されたプレミアムを加算した金額が前記需要者から支払われた場合に、前記需要者アカウントから前記運営者アカウントに前記需要量に応じた前記トークンを送付する、
    電力取引履歴生成システム。
  3. 請求項1または2に記載の電力取引履歴生成システムであって、
    前記調達先情報には、前記発電所に優先順位付けられており、
    前記取引履歴生成端末は、前記需要量および前記優先順位に応じて、前記需要者に電力を供給する前記発電所および当該発電所から当該需要者に供給される送電量を決定し、決定した前記送電量に対応した前記トークンを送付するトランザクションを生成する、
    電力取引履歴生成システム。
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