JP2023142405A - 車両用空調制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば窓の曇りの発生をきめ細かく判定できるようにし、吹出口の自動切り換えを行う場合に、乗員が期待するタイミングで精度よく空調風を吹き出す吹出口の自動切り換えを行えるようにする。【解決手段】メンバーシップ関数設定部8に予め設定されたファジィ推論のメンバーシップ関数を用いて、導出部7により窓曇りありに対応するための窓曇り用の重みづけ補正値を導出し、導出した重みづけ補正値が予め設定された所定値以上であれば、制御部9により吹出口切換部10を制御して、足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態に切り換える。こうして、簡単かつ安価な構成により、車両の乗員が期待するタイミングで精度よく空調風を吹き出す吹出口の自動切り換えを行う。【選択図】図1

Description

この発明は、空調風を、暖房時などの窓曇り防止のために足元吹出口からの吹き出し状態から、足元吹出口及びデフロスター吹出口からの吹き出し状態に切り換え制御する車両用空調制御装置に関する。
従来、車両用空調制御装置において、空調装置(以下、エアコンとも称する)による空調温度を乗員が希望する温度に自動調整するオートエアコン機能を搭載したものがあり、各種センサに検出信号に基づいて空調風の温度を演算して最適な吹出口から吹き出すよう制御される(例えば、特許文献1参照)。
ところで、この種のオートエアコン機能では、窓曇りを防止するために、所定の条件が揃ったときに空調風を足元吹出口及びデフロスター吹出口から吹き出すように自動的に吹出口を切り換えるものがある。具体的には、外気温センサの検出値、エンジン水温センサの検出値、日射量センサの検出値、車速センサの検出値、エアコンの吹き出し口温度センサの検出値のすべて、或いはいくつかがそれぞれ予め定められた所定値以上であるか否かにより窓曇りの発生の有無を判定し、窓曇り防止のために吹出口の切り換え制御を行うか否かを判断して切り換え制御を実行している。
特開平6-206435号公報
しかし、このように外気温センサの検出値、エンジン水温センサの検出値、日射量センサの検出値、車速センサの検出値、エアコンの吹き出し口温度センサの検出値等が予め定められた所定値以上であるか否かにより、吹出口の切り換え制御を行うか否かを判断すると、窓の曇りの発生をきめ細かく判定することができないため、乗員が期待するタイミングで窓曇りを防止すために吹出口の自動切り換えを行うことができないという問題がある。
本発明は、例えば窓の曇りの発生をきめ細かく判定できるようにし、吹出口の自動切り換えを行う場合に、乗員が期待するタイミングで精度よく空調風を吹き出す吹出口の自動切り換えを行えるようにすることを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明の車両用空調制御装置は、窓曇り防止のために足元吹出口からの空調風の吹き出し状態から、足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態に切り換え制御する車両用空調制御装置において、ワイパー速度、外気温、車速、日射量、車室内温度をそれぞれ検出するワイパー速度、外気温、車速、日射量及び車室内温度検出部と、前記各検出部による検出値それぞれについて予め設定されたファジィ推論のメンバーシップ関数を用いて、ワイパー速度の検出値に基づく悪天候率を要素としてワイパー速度が速・遅、外気温の検出値を要素として外気温の高・低、車速の検出値を要素として車速の高・低、日射量の検出値を要素として日射量の高・低、車室内温度の検出値を要素として車室内温度の高・低にそれぞれ区分し、これらの区分結果のうち少なくとも2つの組み合わせから重みづけ補正値を導出する導出部と、前記導出部により導出された前記重みづけ補正値が、予め設定された値以上か否かを判定して、足元吹出口からの空調風の吹き出し状態にするか、足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態にするか決定して切り換え制御する制御部とを備えることを特徴としている。
このような構成によれば、ワイパー速度、外気温、車速、日射量、車室内温度をそれぞれ検出する各検出部による検出値それぞれについて予め設定されたファジィ推論のメンバーシップ関数を用いて、導出部により、ワイパー速度の検出値に基づく悪天候率を要素としてワイパー速度が速・遅に、外気温の検出値を要素として外気温が高・低に、車速の検出値を要素として車速が高・低に、日射量の検出値を要素として日射量が高・低に、車室内温度の検出値を要素として車室内温度が高・低にそれぞれ区分され、これらの区分結果のうち少なくとも2つの組み合わせから重みづけ補正値が導出され、導出された重みづけ補正値が、予め設定された値以上か否かが制御部より判定され、判定結果に応じて、制御部により足元吹出口からの空調風の吹き出し状態にするか、足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態にするか決定されて切り換え制御される。
その結果、ファジィ推論のメンバーシップ関数を用いて重みづけ補正値を導出し、導出した重みづけ補正値が予め設定された値以上であれば足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態に切り換える等の制御を行うため、吹出口切り換えの必要性の有無を判定するために新たなセンサを設ける必要がなく、構成が複雑化するのを防止することができる。さらに、新たなセンサを設ける場合に比べて、ファジィ推論のメンバーシップ関数を用いて重みづけ補正値を導出するためのソフトウェアの導入コストが、新たなセンサのためのハードウェアの導入コストよりも安価で済み、簡単かつ安価な構成により、車両の乗員が期待するタイミングで精度よく空調風を吹き出す吹出口の自動切り換えを行うことができる。
また、前記導出部により導出された前記重みづけ補正値は、窓の曇りの有無を判定するための窓曇り用であって、窓の曇り度合いが高いほど前記重みづけ補正値は高く、前記制御部は、窓曇り用の前記重みづけ補正値が、予め設定された所定値以上であれば窓の曇りありと判定して、足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態に制御するとしてもよい。
このような構成によれば、制御部より、窓曇り用の前記重みづけ補正値が予め設定された所定値以上であれば窓の曇りありと判定されて、足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態に制御されるため、窓の曇りの発生をきめ細かく判定することができて、乗員が期待するタイミングで精度よく空調風を吹き出す吹出口の自動切り換えを行うことができる。
また、エンジン水温及び前記空調風の風量をそれぞれ検出するエンジン水温検出部及び風量検出部を更に備え、前記導出部は、前記エンジン水温検出部及び前記風量検出部の検出値それぞれについて予め設定されたファジィ推論のメンバーシップ関数を用いて、エンジン水温の検出値を要素としてエンジン水温の高・低、風量の検出値を要素として風量の強・弱に区分し、これらの区分結果の組み合わせから乗員の顔火照りの有無を判定するための顔火照り用の重みづけ補正値であって顔火照り度合いが低いほど高くなる補正値を導出し、前記制御部は、前記導出部により導出された前記窓曇り用の重みづけ補正値、及び、前記顔火照り用の重みづけ補正値の合計値が、予め設定された設定値以上であれば、窓の曇りありでかつ顔火照りなしと判定して、足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態に制御するようにしてもよい。
このような構成によれば、導出部より導出される窓曇り用の重みづけ補正値と顔火照り用の重みづけ補正値との合計値が予め設定された設定値以上であれば、制御部により、窓曇りありでかつ顔火照りなしと判定されて、足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態に制御されるため、窓の曇りの発生状態、及び、乗員の顔火照り状態をきめ細かく判定することができて、乗員が期待するタイミングで精度よく空調風を吹き出す吹出口の自動切り換えを行うことができる。
本発明によれば、ファジィ推論のメンバーシップ関数を用いて導出した重みづけ補正値が予め設定された値以上であれば足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態に切り換える等の制御を行うため、吹出口切り換えの必要性の有無を判定するための新たなセンサを設けることなく、簡単かつ安価な構成により、車両の乗員が期待するタイミングで精度よく空調風を吹き出す吹出口の自動切り換えを行うことが可能になり、車載用のオートエアコンに好適である。
本発明の車両用空調制御装置の第1実施形態のブロック図である。 図1の動作説明図であり、ワイパー速度のメンバーシップ関数の一例を示す。 図1の動作説明図であり、外気温のメンバーシップ関数の一例を示す。 図1の動作説明図であり、窓曇り用の重みづけ補正値の一例を示す。 図1の動作説明用フローチャートである。 本発明の第2実施形態のブロック図である。 図6の動作説明用フローチャートである。
(第1実施形態)
本発明の車両用空調制御装置の第1実施形態について、図1ないし図5を参照して詳述する。
図1は車載用オートエアコンを制御する車両用空調制御装置1を示し、ワイパー速度、外気温、車速、日射量、車室内温度をそれぞれ検出するワイパー速度、外気温、車速、日射量及び車室内温度検出部であるワイパー速度センサ2、外気温センサ3、車速センサ4、日射量センサ5、車室内温度センサ6を備える。
そして、各センサ2~6からの各検出値は、導出部7に取り込まれ、導出部7により、各センサ2~6の検出値それぞれについてメンバーシップ関数設定部8に予め設定されたメンバーシップ関数を用いて、ワイパー速度の検出値に基づく悪天候率を要素としてワイパー速度が速・遅に、外気温の検出値を要素として外気温が高・低に、車速の検出値を要素として車速が高・低に、日射量の検出値を要素として日射量が高・低に、車室内温度の検出値を要素として車室内温度が高・低にそれぞれ区分され、これらの区分結果の組み合わせから窓曇り用の重みづけ補正値が導出される。
ここで、メンバーシップ関数設定部8は例えばメモリにより構成され、ワイパー速度センサ2による検出値に基づく悪天候率を要素としてワイパー速度を速・遅に区分するために、予め設定された図2に示すようなワイパー速度のメンバーシップ関数が記憶され、外気温センサ3による検出値を要素として外気温を高・低に区分するために、予め設定された図3に示すような外気温のメンバーシップ関数が記憶されている。なお、車速センサ4による検出値を要素として車速を高・低に区分するための予め設定された車速のメンバーシップ関数、日射量センサ5による検出値を要素として日射量を高・低に区分するための予め設定された日射量のメンバーシップ関数、車室内温度センサ6による検出値を要素として車室内温度を高・低に区分するための予め設定された車室内温度のメンバーシップ関数がメンバーシップ関数設定部8に記憶されている。
ところで、導出部7による重みづけ補正値の導出動作について説明する。図1に示す5つのセンサ2~6による検出値に基づき、図2,3に示すようなメンバーシップ関数設定部8に予め設定されたメンバーシップ関数を用いて、ワイパー速度が速・遅に、外気温、車速、日射量、車室内温度それぞれが高・低に区分され、いずれも2つの状態に区分されることから、これらの区分結果の組み合わせは、図4に示すように2の計32通りとなる。このとき、ワイパー速度が「速」の場合は、悪天候で窓が曇り易い状況であることを表わし、外気温が「低」の場合は、車外が寒く窓が曇り易い状況であることを表わし、車速が「高」の場合は、車両が光束走行していて寒く窓が曇り易いい状況であることを表わし、日射量が「低」の場合は、日差しが少なく窓が曇り易い状況であることを表わし、車室内温度が「高」の場合は、車内が車外よりも寒くて窓が曇り易い状況であることを表わす。そして、窓が曇り易いことを表わす区分の個数の合計値が、導出部7により重みづけ補正値として導出される。なお、窓が曇り易いか否かを容易に判別できるように、図4に示すように、窓が曇り易い状況つまり「窓曇りあり」を表わす区分には網掛けをせず、窓が曇り難い状況つまり「窓曇りなし」を表わす区分には網掛けをしている。
例えば、ワイパー速度が「速」、外気温が「低」、車速が「高」、日射量が「低」、車室内温度が「高」という図4中の1番目の組み合わせは、ワイパー速度、外気温、車速、日射量、車室内温度の5つの区分がいずれも網掛けのない「窓曇りあり」を表わすことから、図4に示すように、導出部7により、「窓曇りあり」を表わすワイパー速度、外気温、車速、日射量、車室内温度の5つの区分を足し合わせた「5」が窓曇りありに対応するための窓曇り用の重みづけ補正値として導出される。
また、ワイパー速度が「速」、外気温が「低」、車速が「高」、日射量が「低」、車室内温度が「低」という図4中の2番目の組み合わせは、ワイパー速度、外気温、車速、日射量の4つの区分が網掛けのない「窓曇りあり」を表わす一方、図4中に車室内温度の「低」の区分が網掛けのある「窓曇りなし」を表わすことから、導出部7により、図4に示すように、「窓曇りあり」を表わすワイパー速度、外気温、車速、日射量の4つの区分を足し合わせた「4」が窓曇りありに対応するための窓曇り用の重みづけ補正値として導出される。
さらに、ワイパー速度が「遅」、外気温が「高」、車速が「低」、日射量が「高」、車室内温度が「高」という図4中の31番目の組み合わせは、ワイパー速度の「遅」、外気温の「高」、車速の「低」、日射量の「高」の区分域が網掛けされた「窓曇りなし」を表わす一方、図4中に網掛けのない車室内温度の「高」の区分のみが「窓曇りあり」を表わすことから、図4に示すように、導出部7により、車室内温度のみの1つの区分に基づく「1」が窓曇りありに対応するための窓曇り用の重みづけ補正値として導出される。
また、ワイパー速度が「遅」、外気温が「高」、車速が「低」、日射量が「高」、車室内温度が「低」という図4中の32番目の組み合わせは、ワイパー速度、外気温、車速、日射量、車室内温度の5つの区分がいずれも網掛けのある「窓曇りなし」を表わすことから、導出部7により導出される窓曇りありに対応するための窓曇り用の重みづけ補正値は、図4に示すように「0」となる。
このように、ワイパー速度、外気温、車速、日射量、車室内温度それぞれの区分の組み合わせを、図4に示す2次元マップ化してメモリ等に保存しておくことにより、当該2次元マップから「窓曇りあり」の区分の個数に相当する窓曇りありに対応するための重みづけ補正値を簡単に導出することができる。
そして、導出部7により導出された重みづけ補正値が、予め設定された所定値以上か否かが制御部9より判定され、判定結果が所定値以上であると、現状空調風が足元吹出口からの空調風の吹き出し状態であるときには、制御部9により吹出口切換部10が制御されて足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態に切り換え制御される。
続いて、窓曇りの有無に応じて空調風の吹出口を切り換える場合の制御手順について、図5を参照して説明する。
図5に示すように、導出部7により、各センサ2~6からの検出値が取り込まれると(ステップS1)、ワイパー速度センサ2の検出値についてメンバーシップ関数設定部8に予め設定されたワイパー速度のメンバーシップ関数を用いて、ワイパー速度が速・遅に区分され(ステップS2)、外気温センサ3の検出値についてメンバーシップ関数設定部8に予め設定された外気温のメンバーシップ関数を用いて、外気温が高・低に区分され(ステップS3)、以下同様にして、車速が高・低に、日射量が高・低に、車室内温度が高・低にそれぞれ区分される(ステップS4~ステップS6)。
その後、図4の2次元マップに示すワイパー速度、外気温、車速、日射量、車室内温度の区分結果の組み合わせに基づき、導出部7により窓曇りありに対応するための窓曇り用の重みづけ補正値が導出され(ステップS7)、導出された重みづけ補正値Cが予め設定された所定値C1以上(C≧C1)か否かの判定がなされ(ステップS8)、この判定結果がYESであれば窓曇りがあると判断され、制御部9により、吹出口切換部10が制御されて空調風が足元吹出口及びデフロスター吹出口からの吹き出し状態に切り換えられ(ステップS9)、その後動作は終了する。一方、ステップS8の判定結果がNOであれば窓曇りがないと判断され、制御部9により吹出口切換部10が制御されて空調風が足元吹出口からの吹き出し状態に切り換えられ(ステップS10)、その後動作は終了する。
したがって、上記した第1実施形態によれば、メンバーシップ関数設定部8に予め設定されたファジィ推論のメンバーシップ関数を用いて、導出部7により窓曇りありに対応するための窓曇り用の重みづけ補正値Cが導出され、導出された重みづけ補正値Cが予め設定された所定値C1以上(C≧C1)であれば、制御部9により吹出口切換部10が制御されて、足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態に切り換えられるため、従来のように、ワイパー速度が所定速度より速いか遅いか、外気温が所定温度より高いか低いかなどにより窓曇りがあるか否かを判定する場合に比べ、窓曇りの有無をきめ細かく判定することができ、乗員が期待するタイミングで精度よく空調風を吹き出す吹出口の自動切り換えを行うことができる。また、窓曇りの有無を検知するために湿度センサなどの新たなセンサを設ける必要がないため、構成が複雑化するのを防止して安価な構成にすることができる。
さらに、湿度センサ等を新たに設ける場合に比べて、ファジィ推論のメンバーシップ関数を用いて重みづけ補正値を導出するためのソフトウェアの導入コストが、新たな湿度センサ等のハードウェアの導入コストよりも安価で済むことから、簡単かつ安価な構成により、車両の乗員が期待するタイミングで精度よく空調風を吹き出す吹出口の自動切り換えを行うことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の車両用空調制御装置の第2実施形態について、図6、図7を参照して詳述する。なお、図6において、第1実施形態の図1と同一符号は同一若しくは相当するものを示しており、以下では主として第1実施形態と異なる点について説明することとする。
図6に示す車両用空調制御装置1Aは、図1の構成に加えて、エンジン水温及び空調風の風量をそれぞれ検出するエンジン水温検出部及び風量検出部であるエンジン水温センサ11、風量センサ12を更に備えている。そして、メンバーシップ関数設定部8には、各センサ2~6の検出値それぞれについて予め設定されたメンバーシップ関数に加えて、乗員の顔火照りの有無を判定するために、エンジン水温センサ11による検出値を要素としてエンジン水温を高・低に区分するための予め設定されたエンジン水温のメンバーシップ関数、及び、風量センサ12による検出値を要素として風量を強・弱に区分するための予め設定された風量のメンバーシップ関数が記憶されている。
そして、導出部7は、上記したように窓が曇り易いことを表わす図4に示す各メンバーシップ関数を用いた区分結果から、窓曇りありに対応するための重みづけ補正値を導出することに加えて、同様の導出処理により、エンジン水温のメンバーシップ関数、及び、風量のメンバーシップ関数を用いて、顔火照りなしに対応するための重みづけ補正値を導出し、制御部9は、窓曇りありに対応するための重みづけ補正値Caと、顔火照りなしに対応するための重みづけ補正値Cbとの合計値Cが予め設定された設定値C2以上か否かを判定し、合計値(Ca+Cb)が設定値C2以上であれば、窓の曇りありでかつ顔火照りなしと判断され、吹出口切換部10を制御して足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態に切り換えるようにした点が、第1実施形態と異なる。ここで、顔火照りに対応するための重みづけ補正値Cbは、顔火照り度合いが低いほど大きく、顔火照り度合いが高いほど小さい。
続いて、図6に示す第2実施形態における窓曇りの有無、顔火照りの有無に応じて空調風の吹出口を切り換える場合の制御手順について、図7を参照して説明する。
図7に示すように、導出部7により各センサ2~6からの検出値が取り込まれると(ステップS21)、ワイパー速度センサ2の検出値についてメンバーシップ関数設定部8に予め設定されたワイパー速度のメンバーシップ関数を用いて、ワイパー速度が速・遅に区分され(ステップS22)、外気温センサ3の検出値についてメンバーシップ関数設定部8に予め設定された外気温のメンバーシップ関数を用いて、外気温が高・低に区分がなされ(ステップS23)、以下同様にして、車速が高・低に、日射量が高・低に、車室内温度が高・低にそれぞれ区分され(ステップS24~ステップS26)、その後、図4の2次元マップに示すワイパー速度、外気温、車速、日射量、車室内温度の区分結果の組み合わせに基づき、導出部8により、窓曇りありに対応するための窓曇り用の重みづけ補正値Caが導出される(ステップS27)。
さらに、エンジン水温センサ11の検出値についてメンバーシップ関数設定部8に予め設定されたエンジン水温のメンバーシップ関数を用いて、エンジン水温が高・低に区分され(ステップS28)、風量センサ3の検出値についてメンバーシップ関数設定部8に予め設定された風量のメンバーシップ関数を用いて、空調風の風量が強・弱に区分され(ステップS29)、図4の2次元マップと同様のエンジン水温、風量の区分結果の組み合わせに基づき、導出部7により、顔火照りなしに対応するための顔火照り用の重みづけ補正値Cbが導出される(ステップS30)。
そして、導出部7によりステップS27で導出された窓曇り用の重みづけ補正値Caと、ステップS30導出された顔火照り用の重みづけ補正値Cbとの合計値が、予め設定された設定値C2以上(Ca+Cb≧C2)か否かの判定がなされ(ステップS31)、この判定結果がYESであれば、窓曇りがありかつ乗員の顔火照りがないと判断され、制御部9により、吹出口切換部10が制御されて空調風が足元吹出口及びデフロスター吹出口からの吹き出し状態に切り換えられ(ステップS32)、その後動作は終了する。一方、ステップS31の判定結果がNOであれば窓曇りなしでかつ乗員の顔火照りありと判断され、制御部9により吹出口切換部10が制御されて空調風が足元吹出口からの吹き出し状態に切り換えられ(ステップS33)、その後動作は終了する。
したがって、第2実施形態によれば、導出部7より導出される窓曇り用の重みづけ補正値Caと顔火照り用の重みづけ補正値Cbとの合計値が、予め設定された設定値C2以上であれば、制御部9により、窓の曇りありでかつ乗員の顔火照りなしと判定されて、足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態に制御されるため、窓の曇りの発生状態、及び、乗員の顔火照り状態をきめ細かく判定することができて、乗員が期待するタイミングで精度よく空調風を吹き出す吹出口の自動切り換えを行うことができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行なうことが可能である。
例えば、上記した第1実施形態では、ワイパー速度、外気温、車速、日射量、車室内温度をそれぞれ検出する各センサ2~6による検出値それぞれについて予め設定されたファジィ推論のメンバーシップ関数を用いて窓曇りありに対応するための窓曇り用の重みづけ補正値Cを導出するようにしたが、各センサ2~6による検出値それぞれについて予め設定されたファジィ推論のメンバーシップ関数のうち、少なくとも2つを用いて窓曇り用の重みづけ補正値を導出するようにしてもよい。
また、上記した実施形態におけるファジィ推論のメンバーシップ関数の例を図2、図3に示したが、メンバーシップ関数は図2や図3に示すものに限るものではない。
そして、本発明は、窓曇り防止のために足元吹出口からの空調風の吹き出し状態から、足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態に切り換え制御する車両用空調制御装置に適用することができる。
1、1A …車両用空調制御装置
2 …ワイパー速度センサ(ワイパー速度検出部)
3 …外気温センサ(外気温検出部)
4 …車速センサ(車速検出部)
5 …日射量センサ(日射量検出部)
6 …車室内温度センサ(車室内温度検出部)
7 …導出部
9 …制御部
11 …エンジン水温センサ(エンジン水温検出部)
12 …風量センサ(風量検出部)

Claims (3)

  1. 窓曇り防止のために足元吹出口からの空調風の吹き出し状態から、足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態に切り換え制御する車両用空調制御装置において、
    ワイパー速度、外気温、車速、日射量、車室内温度をそれぞれ検出するワイパー速度、外気温、車速、日射量及び車室内温度検出部と、
    前記各検出部による検出値それぞれについて予め設定されたファジィ推論のメンバーシップ関数を用いて、ワイパー速度の検出値に基づく悪天候率を要素としてワイパー速度が速・遅、外気温の検出値を要素として外気温の高・低、車速の検出値を要素として車速の高・低、日射量の検出値を要素として日射量の高・低、車室内温度の検出値を要素として車室内温度の高・低にそれぞれ区分し、これらの区分結果のうち少なくとも2つの組み合わせから重みづけ補正値を導出する導出部と、
    前記導出部により導出された前記重みづけ補正値が、予め設定された値以上か否かを判定して、足元吹出口からの空調風の吹き出し状態にするか、足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態にするか決定して切り換え制御する制御部と
    を備えることを特徴とする車両用空調制御装置。
  2. 前記導出部により導出された前記重みづけ補正値は、窓の曇りの有無を判定するための窓曇り用であって、窓の曇り度合いが高いほど前記重みづけ補正値は高く、
    前記制御部は、窓曇り用の前記重みづけ補正値が、予め設定された所定値以上であれば窓の曇りありと判定して、足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態に制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用空調制御装置。
  3. エンジン水温及び前記空調風の風量をそれぞれ検出するエンジン水温検出部及び風量検出部を更に備え、
    前記導出部は、
    前記エンジン水温検出部及び前記風量検出部の検出値それぞれについて予め設定されたファジィ推論のメンバーシップ関数を用いて、エンジン水温の検出値を要素としてエンジン水温の高・低、風量の検出値を要素として風量の強・弱に区分し、これらの区分結果の組み合わせから乗員の顔火照りの有無を判定するための顔火照り用の重みづけ補正値であって顔火照り度合いが低いほど高くなる補正値を導出し、
    前記制御部は、
    前記導出部により導出された前記窓曇り用の重みづけ補正値、及び、前記顔火照り用の重みづけ補正値の合計値が、予め設定された設定値以上であれば、窓の曇りありでかつ顔火照りなしと判定して、足元吹出口及びデフロスター吹出口からの空調風の吹き出し状態に制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両用空調制御装置。
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