JP2023141617A - 同軸ケーブル - Google Patents

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敦郎 矢口
Atsuro Yaguchi
紀美香 工藤
Kimika Kudo
考信 渡部
Takanobu Watabe
得天 黄
Tokuten Ko
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B11/00Communication cables or conductors
    • H01B11/18Coaxial cables; Analogous cables having more than one inner conductor within a common outer conductor

Abstract

【課題】中心導体と外部導体との間の静電容量の低減により、特に高周波特性が向上した同軸ケーブルを提供する。【解決手段】同軸ケーブル1は、第1乃至第3導線21~23を撚り合わせてなる中心導体2と、中心導体2を囲むように空洞が形成された発泡絶縁体3と、発泡絶縁体3の周囲に設けられた外部導体4とを備える。発泡絶縁体3は、その一部が中心導体2と隙間を介して対向する空洞30の内面30aから中心導体2に向かって延びる突起部31となっており、突起部31が中心導体2の外周縁2aに接して中心導体2を空洞30内に支持しており、中心導体2の外周縁2aは、突起部31に接した部分を除き、略全体が空洞30の内面30aと隙間を介して対向している。【選択図】図3A

Description

本発明は、同軸ケーブルに関する。
従来、同軸上に配置された中心導体と外部導体と間に絶縁体が配置された同軸ケーブルには、絶縁体と中心導体又は外部導体との間に空隙を形成することによって中心導体と外部導体との間の静電容量を低減し、電気的特性の向上を図ったものがある(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載の同軸ケーブルは、中心導体の周囲に樹脂を押し出して絶縁体を形成する際の押し出し圧力や引き落とし率を調整し、中心導体と絶縁体との間の空隙断面積を大きくしている。また、特許文献1では、中心導体と絶縁体との密着力が中心導体の破断強度の1/3以下となるように押し出し圧力や引き落とし率を調整して絶縁体を押し出し成形することで、絶縁体に発泡絶縁体を用いることなく中心導体と絶縁体との間に適度な大きさの空隙が形成され、電気的特性と機械的特性とを両立できるとされている。
特許文献2に記載の同軸ケーブルは、中心導体と、中心導体の外周に設けられた押出被覆層と、押出被覆層の直上に設けられたチューブ状の被覆層とを有している。押出被覆層の外表面には、押出被覆時にメルトフラクチャー(波状の表面荒れ)が発生しており、このメルトフラクチャーの谷の部分に空隙が設けられている。
特開2010-198973号公報 国際公開第2017/013765号
近年では、通信の高速化により、従来にも増して中心導体と外部導体との間の静電容量が小さく高周波特性に優れ、信号の高速伝送に適した同軸ケーブルが求められている。静電容量を小さくするためには、空隙を大きくすることが有効であるものの、特許文献1,2に記載の同軸ケーブルの構造では、形成できる空隙の大きさに制約があり、必ずしも十分にこの要請に応えられるものとはなっていなかった。
そこで、本発明は、中心導体と外部導体との間の静電容量の低減により、特に高周波特性が向上した同軸ケーブルを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、複数の導線を撚り合わせてなる中心導体と、前記中心導体を囲むように空洞が形成された発泡絶縁体と、前記発泡絶縁体の周囲に設けられた外部導体とを備え、前記発泡絶縁体は、その一部が前記中心導体と隙間を介して対向する前記空洞の内面から前記中心導体に向かって延びる突起部となっており、前記突起部が前記中心導体の外周縁に接して前記中心導体を前記空洞内に支持しており、前記中心導体の前記外周縁は、前記突起部に接した部分を除き、略全体が前記空洞の内面と隙間を介して対向している、同軸ケーブルを提供する。
本発明によれば、中心導体と外部導体との間の静電容量の低減により、同軸ケーブルの高周波特性が向上する。
本発明の実施の形態に係る同軸ケーブルの構成例を示す側面図である。 (a)~(d)は、複数箇所における同軸ケーブルの断面写真である。 図2(a)に示す各断面を模式的に示す模式図である。 図2(b)に示す各断面を模式的に示す模式図である。 図2(c)に示す各断面を模式的に示す模式図である。 図2(d)に示す各断面を模式的に示す模式図である。 製造装置の概略の構成を示す概略構成図である。
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係る同軸ケーブルの構成例を示す側面図である。図2(a)~(d)は、長手方向の複数箇所における同軸ケーブルの断面写真である。図3A,図3B,図3C,及び図3Dは、図2(a)~(d)に示す各断面を模式的に示す模式図である。
同軸ケーブル1は、複数の導線21~23を撚り合わせてなる中心導体2と、中心導体2の周囲に設けられた発泡絶縁体3と、発泡絶縁体3の周囲に設けられた外部導体4と、発泡絶縁体3と外部導体4との間に設けられたスキン層5と、外部導体4の周囲に設けられたジャケット6とを備えている。この同軸ケーブル1は、例えば医療用ケーブルに用いられ、中心導体2と外部導体4との電位差によって電気信号を伝送する。医療用ケーブルとしてより具体的には、例えばプローブケーブル、カテーテルケーブル、内視鏡ケーブルが挙げられる。
中心導体2は、3本の導線21~23を撚り合わせてなる撚線である。3本の導線21~23は、銀めっきされた銅合金からなる断面円形状の線材であり、同軸ケーブル1の中心線Cを中心として螺旋状に撚り合わされている。図3Aに示すように、3本の導線21~23の外径をD,D,Dとすると、D,D,Dは互いに等しく、それぞれ0.1mm以下である。一例として、中心導体2は、42AWG(American Wire Gauge)から48AWGであり、D,D,Dのそれぞれは、0.020mm以上0.038mm以下である。以下、3本の導線21~23のそれぞれを、第1の導線21、第2の導線22、及び第3の導線23という。
外部導体4は、複数の素線41を螺旋巻きして形成されている。本実施の形態では、32本の素線41がスキン層5の外周に螺旋巻きされている。外部導体4における素線41の螺旋巻きの方向は、中心導体2における第1乃至第3の導線21~23の螺旋巻きの方向とは逆方向である。素線41は、銅合金からなる断面円形状の線材であり、第1乃至第3の導線21~23の外径D,D,Dよりも小さい外径に形成されている。
複数の素線41は、硬銅又は錫めっき銅合金からなる。複数の素線41のそれぞれは、外径D(図3A参照)が0.05mm以下であり、導電率(電気伝導度)が70%IACS以上である。素線41の外径Dのより望ましい範囲は、0.032mm以下であり、素線41の導電率のより望ましい範囲は80%IACS以上である。素線41の外径Dは、より具体的には例えば0.022mm以上0.0254mm以下である。ここで、IACS(International Annealed Copper Standard)とは、焼鈍標準軟銅(体積抵抗率:1.7241×10-2μΩm)の導電率を100%IACSとする、電気抵抗の低さを示す指標である。中心導体2と外部導体4との面積比(外部導体4の断面積を中心導体2の断面積で除した値)は、例えば4.91以上8.87以下である。
スキン層5は、発泡絶縁体3と外部導体4との間に介在して配置された非発泡絶縁体である。本実施の形態では、図1に示すように、樹脂からなる電気絶縁性の基材51の一方の面に粘着層52が形成された帯状の絶縁テープ50を螺旋巻きしてスキン層5が形成されている。絶縁テープ50は、幅方向の一部が重なり合うように、粘着層52を内側にして発泡絶縁体3の外周に巻かれている。基材51の材質の材質としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEI(ポリエーテルイミド)、又はPI(ポリイミド)を好適に用いることができる。粘着層52は、例えば加熱圧着による接着が可能なホットメルト接着剤からなる。絶縁テープ50の厚みは、例えば0.01mmである。
また、スキン層5は、例えばフッ素樹脂の薄肉押出によって形成されていてもよい。フッ素樹脂としては、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)やFEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)を用いてもよいが、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)を特に好適に用いることができる。樹脂の薄肉押出によって形成した場合のスキン層5の厚みは、例えば0.005mmである。
ジャケット6は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)あるいはPI(ポリイミド)からなる樹脂テープ61を巻き付けて形成されている。また、例えばPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)やETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)等の樹脂を押出被覆することによってジャケット6を形成してもよい。ジャケット6の厚みは、例えば0.015mm以上0.02mm以下であり、ジャケット6の外径は、例えば0.21mm以上0.34mm以下である。
発泡絶縁体3は、外径が例えば0.129mm以上0.23mm以下である。発泡絶縁体3の中心部には、発泡によって形成された空洞30が設けられている。空洞30は、同軸ケーブル1の全体にわたり、同軸ケーブル1の長手方向に沿って延在している。発泡絶縁体3の一部は、中心導体2と隙間を介して対向する空洞30の内面30aから中心導体2に向かって延びる突起部31となっている。発泡絶縁体3は、多数の突起部31を有しており、それぞれの突起部31が中心導体2に向かって柱状又は壁状に形成されている。
突起部31は、中心導体2の外周縁2aに接して中心導体2を空洞30内に支持している。図3A乃至図3Dでは、この外周縁2aを実線で示し、第1乃至第3の導線21~23の外周面のうち外周縁2aに含まれない部分を破線で示している。また、図3A乃至図3Dでは、第1乃至第3の導線21~23の互いの間隔が最も狭くなる部位あるいは接触部位を最接近点P~Pとして示している。外周縁2aは、最接近点P~Pの間で空洞30の内面30aに対向する、第1乃至第3の導線21~23のそれぞれの外周面の一部である。
中心導体2の外周縁2aは、突起部31に接した部分を除き、略全体が空洞30の内面30aと隙間を介して対向している。具体的には、中心導体2の外周縁2aの90%以上が空洞30の内面30aと隙間を介して対向している。換言すれば、中心導体2の外周縁2aのうち突起部31に接している部分が10%未満である。また、中心導体2は、外周縁2aの95%以上が空洞30の内面30aと隙間を介して対向していることがより望ましい。
同軸ケーブル1の複数の長手方向直交断面のうち、一部の断面では中心導体2が一つ又は複数の突起部31によって支持され、また他の一部の断面では、中心導体2が突起部31に支持されていない。図2(a)及び図3Aでは、二つの突起部31によって中心導体2が支持された断面を示し、図2(b),(c)及び図3B,図3Cでは、一つの突起部31によって中心導体2が支持された断面を示している。また、図2(d)及び図3Dでは、中心導体2が突起部31に支持されていない断面を示している。
同軸ケーブル1の長手方向に対して垂直な断面における発泡絶縁体3の空洞30の内面30aの形状は、中心導体2の外周縁2aの形状に対応する略三角形状である。より詳細には、図3A乃至図3Dに示すように、第1乃至第3の導線21~23の中心点をC~Cとしたとき、中心線Cを始点として中心点C~Cを経て空洞30の内面30aに至る線分L11~L13の長さの平均値が、中心線Cを始点として最接近点P~Pを経て空洞30の内面30aに至る線分L21~L23の長さの平均値よりも長い。
なお、必ずしも同軸ケーブル1の全ての箇所における断面において線分L11~L13の長さの平均値が線分L21~L23の長さの平均値より長くなくてもよい。つまり、同軸ケーブル1の長手方向における複数箇所(例えば10箇所)における断面において、各断面における線分L11~L13の長さの平均値を平均した値が、線分L21~L23の長さの平均値を平均した値よりも長ければよい。
発泡絶縁体3には、空洞30の他に、様々な大きさ及び形状の多数の気泡300が形成されている。発泡絶縁体3の発泡度は、40%以上70%以下である。ここで、発泡度は、100-(発泡後の比重/発泡前の比重)×100の演算式により求められる。また、発泡絶縁体3の外周面3aには、発泡による凹凸形状が形成されている。つまり、発泡絶縁体3の外周面3aには、図1及び図3A乃至図3Dに示すように、多数の凹部32と多数の凸部33が形成されている。発泡絶縁体3の外周面3aは、多数の凸部33が絶縁テープ50からなるスキン層5に接触し、凸部33の間の凹部32ではスキン層5に接触していない。
本実施の形態では、発泡絶縁体3の外周面3aのうち、スキン層5に接している面積の割合は50%以下である。発泡絶縁体3の外周面3aがスキン層5に接していない部分では、発泡絶縁体3とスキン層5との間に空隙10が形成されている。なお、絶縁テープ50は、発泡絶縁体3を強く締め付けると凸部33が潰れて凹部32にも接触するので、発泡絶縁体3を強く締め付けない程度の張力で発泡絶縁体3の外周に巻き付ける。
次に、図4を参照し、中心導体2の周囲に発泡絶縁体3を形成するための製造装置及び製造方法について説明する。
図4は、この製造装置7の概略の構成を示す概略構成図である。製造装置7は、中心導体2を送り出す送出機71と、送出機71から送り出された中心導体2を加熱する予熱機72と、加熱された中心導体2の周囲に発泡樹脂材料を押し出す発泡押出機73と、押し出された発泡樹脂材料の外径を整えるサイジングダイ74と、発泡樹脂材料を冷却する冷却水槽75とを備える。冷却された発泡絶縁体3及び中心導体2からなる発泡電線8は、巻取機81に巻き取られる。その後、巻取機81に巻き取られた発泡電線8の周囲に絶縁テープ50を巻き回すことにより又は樹脂の押出成形によってスキン層5を形成し、スキン層5の周囲に複数の素線41を螺旋巻きして外部導体4を形成し、さらに外部導体4の周囲にジャケット6を形成することにより、同軸ケーブル1が得られる。
発泡樹脂材料には、発泡剤が含まれており、空洞30や多数の気泡300及び突起部31が形成される。空洞30は、発泡剤によって発生した多数の泡が、第1乃至第3の導線21~23の何れかに接して中心導体2の周囲で一体となることにより形成される。突起部31は、中心導体2の外周縁2aに接した発泡樹脂材料の一部が、中心導体2の周囲に集まった泡により引き延ばされて形成される。空洞30の大きさは、発泡剤の量や発泡押出機73の押し出し圧、及び冷却水槽75における発泡樹脂材料の冷却温度等を調節することにより、増減させることができる。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明した実施の形態によれば、以下のような作用及び効果が得られる。
(1)中心導体2が突起部31によって空洞30内に支持され、中心導体2の外周縁2aは、突起部31に接した部分を除き、略全体が空洞30の内面30aと隙間を介して対向しているので、中心導体2と外部導体4との間の静電容量が低減される。これにより、特に高周波特性が向上する。つまり、空洞30内の空気の誘電率は、発泡絶縁体3の材料の誘電率よりも低いので、中心導体2の略全体を空洞30によって囲むことにより、中心導体2と外部導体4との間の静電容量が低減され、高周波特性が向上する。本実施の形態によれば、中心導体2と外部導体4との間の静電容量を例えば58pF/m以下にすることが可能である。
(2)中心導体2は、第1乃至第3の導線21~23が撚り合わされているので、発泡剤によって発生した多数の泡が、第1乃至第3の導線21~23の何れかに接して中心導体2の周囲で一体となりやすい。つまり、例えば7本の導線を撚り合わせて中心導体を構成した場合には、中心導体の外周縁の形状が円形に近くなり、発泡絶縁体の成形時に中心導体の周囲で多数の泡が一体となりにくく、大きな空洞を形成することができないが、本実施の形態では、中心導体2の外周縁2aの形状が三つ葉形状となり、比較的大きな空洞30を中心導体2の周囲に形成することができる。また、中心導体を7本撚りとする場合に比較して、低コスト化も可能となる。なお、中心導体を1本の単線とした場合には、発泡絶縁体に突起部が形成されにくく、空洞内で中心導体が長手方向に動いてしまう場合があったが、本実施の形態のように第1乃至第3の導線21~23を撚り合わせて中心導体2を構成することで、適度な量の突起部31を形成することができ、中心導体2が発泡絶縁体3に対して長手方向に動いてしまうことを抑制できる。
(3)同軸ケーブル1の長手方向に対して垂直な断面における空洞30の内面30aの形状が、中心導体2の外周縁2aの形状に対応する略三角形状であるので、中心導体2を空洞30の中心部に支持しつつ、中心導体2と外部導体4との間の静電容量を低減する効果がより確実に発揮される。
(4)第1乃至第3の導線21~23のそれぞれの外径D,D,Dが0.1mm以下であるので、同軸ケーブル1を医療用ケーブルに好適に用いることができる。また、同軸ケーブル1の長手方向に対して垂直な断面において、第1乃至第3の導線21~23の断面積に比較して十分な大きさの空洞30を形成することができる。
(5)発泡絶縁体3の外周面3aのうちスキン層5に接している面積の割合が50%以下であり、発泡絶縁体3の外周面3aがスキン層5に接していない部分では、発泡絶縁体3とスキン層5との間に空隙10が形成されているので、この空隙10によっても中心導体2と外部導体4との間の静電容量を低減することができる。
(6)外部導体4は、複数の素線41を螺旋巻きして形成されているので、同軸ケーブル1の可撓性が高まる。また、外部導体4は、複数の素線41の外径が0.032mm以下であり、かつ複数の素線41の導電率が80%以上であるので、同軸ケーブル1を細径化しながらも十分な電流容量を確保でき、例えば医療用ケーブルに好適に用いることができる。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]複数の導線(21~23)を撚り合わせてなる中心導体(2)と、前記中心導体(2)を囲むように空洞が形成された発泡絶縁体(3)と、前記発泡絶縁体(3)の周囲に設けられた外部導体(4)とを備え、前記発泡絶縁体(3)は、その一部が前記中心導体(2)と隙間を介して対向する前記空洞(30)の内面(30a)から前記中心導体(2)に向かって延びる突起部(31)となっており、前記突起部(31)が前記中心導体(2)の外周縁(2a)に接して前記中心導体(2)を前記空洞(30)内に支持しており、前記中心導体(2)の前記外周縁(2a)は、前記突起部(31)に接した部分を除き、略全体が前記空洞(30)の内面(30a)と隙間を介して対向している、同軸ケーブル(1)。
[2]前記中心導体(2)は、前記複数の導線(21~23)の本数が3本である、上記[1]に記載の同軸ケーブル(1)。
[3]長手方向に対して垂直な断面における前記空洞(30)の内面(30a)の形状が、前記中心導体(2)の前記外周縁(2a)の形状に対応する略三角形状である、上記[2]に記載の同軸ケーブル(1)。
[4]前記複数の導線(21~23)のそれぞれの外径(D,D,D)が0.1mm以下である、上記[1]乃至[3]の何れか1項に記載の同軸ケーブル(1)。
[5]前記発泡絶縁体(3)と前記外部導体(4)との間に、螺旋巻きされた絶縁テープ(50)又は樹脂の押出成形により形成されるスキン層(5)が形成されており、前記発泡絶縁体(3)の外周面(3a)のうち前記スキン層(5)に接している面積の割合が50%以下である、上記[1]乃至[4]の何れか1項に記載の同軸ケーブル(1)。
[6]前記外部導体(4)は、複数の素線(41)を螺旋巻きして形成されている、上記[1]乃至[5]の何れか1項に記載の同軸ケーブル(1)。
[7]前記外部導体(4)は、前記複数の素線(41)の外径(D)が0.05mm以下であり、かつ前記複数の素線(41)の導電率が70%IACS以上である、上記[1]乃至[6]の何れか1項に記載の同軸ケーブル(1)。
[8]前記外部導体(4)は、前記複数の素線(41)の外径(D)が0.032mm以下であり、かつ前記複数の素線(41)の導電率が80%IACS以上である、上記[1]乃至[6]の何れか1項に記載の同軸ケーブル(1)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
1…同軸ケーブル 2…中心導体
21~23…第1乃至第3の導線 2a…外周縁
3…発泡絶縁体 30…空洞
30a…内面 31…突起部
3a…外周面 4…外部導体
41…素線 5…スキン層
50…絶縁テープ 6…ジャケット

Claims (8)

  1. 複数の導線を撚り合わせてなる中心導体と、前記中心導体を囲むように空洞が形成された発泡絶縁体と、前記発泡絶縁体の周囲に設けられた外部導体とを備え、
    前記発泡絶縁体は、その一部が前記中心導体と隙間を介して対向する前記空洞の内面から前記中心導体に向かって延びる突起部となっており、前記突起部が前記中心導体の外周縁に接して前記中心導体を前記空洞内に支持しており、
    前記中心導体の前記外周縁は、前記突起部に接した部分を除き、略全体が前記空洞の内面と隙間を介して対向している、
    同軸ケーブル。
  2. 前記中心導体は、前記複数の導線の本数が3本である、
    請求項1に記載の同軸ケーブル。
  3. 長手方向に対して垂直な断面における前記空洞の内面の形状が、前記中心導体の前記外周縁の形状に対応する略三角形状である、
    請求項2に記載の同軸ケーブル。
  4. 前記複数の導線のそれぞれの外径が0.1mm以下である、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の同軸ケーブル。
  5. 前記発泡絶縁体と前記外部導体との間に、螺旋巻きされた絶縁テープ又は樹脂の押出成形により形成されるスキン層が形成されており、
    前記発泡絶縁体の外周面のうち前記スキン層に接している面積の割合が50%以下である、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の同軸ケーブル。
  6. 前記外部導体は、複数の素線を螺旋巻きして形成されている、
    請求項1乃至5の何れか1項に記載の同軸ケーブル。
  7. 前記外部導体は、前記複数の素線の外径が0.05mm以下であり、かつ前記複数の素線の導電率が70%IACS以上である、
    請求項1乃至6の何れか1項に記載の同軸ケーブル。
  8. 前記外部導体は、前記複数の素線の外径が0.032mm以下であり、かつ前記複数の素線の導電率が80%IACS以上である、
    請求項1乃至6の何れか1項に記載の同軸ケーブル。
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