JP2010192271A - 同軸ケーブル用中空コア体の製造方法及び製造装置 - Google Patents

同軸ケーブル用中空コア体の製造方法及び製造装置 Download PDF

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貴之 若原
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Abstract

【課題】長手方向に垂直な断面において、外環状部の真円率が高く、長手方向における電気特性が均一な中空コア体を得ることができる同軸ケーブル用中空コア体の製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】押出成形により、内部導体の周囲に、熱可塑性樹脂からなり、内部導体を被覆する内環状部、この内環状部から放射状に延びる複数のリブ部、及び各リブ部の外端を連結する外環状部で構成される絶縁被覆体を形成する(ステップS1)。次に、押出成形された絶縁被覆体を冷却する(ステップS2)。その後、冷却後のコア体を、加熱した後又は加熱しながら、絞りダイスにより成形加工する(ステップS3)。
【選択図】図2

Description

本発明は、同軸ケーブルに使用される中空コア体の製造方法及び製造装置に関する。より詳しくは、中空コア体の電気的特性を制御する技術に関する。
近年、デジタルデータ伝送の高速化に伴い、細径で、伝送速度が速く、低損失な同軸ケーブルが求められている。特に、使用周波数が高いケーブルにおいては、その特性に、内部導体の周囲に設けられた絶縁体部分の誘電損失が大きく影響する。そこで、従来、この絶縁体部分に空隙を設け、誘電損失の低減を図った同軸ケーブル及びそれに使用される中空コア体が提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
これら特許文献1,2に記載の中空コア体では、内部導体の周囲に、内環状部と、この内環状部から放射状に延びる複数のリブ部と、リブ部の外端に連結又は接触する外環状部とで構成され、長手方向に連続する複数の空隙部を備える絶縁被覆体が設けられている。このような空隙部を備える絶縁被覆体は、例えば内部導体の周囲に熱可塑性樹脂を押出成形することにより、形成することができる(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、特許文献1,2に記載されているような中空コア体は、製造条件の変動によって、その形状が変化するため、長手方向における電気的特性を均一にすることが難しい。長手方向における電気的特性が均一なコア体を製造する方法としては、従来、コア体の断面形状を真円にする方法、及び絶縁被覆層の肉厚を調節する方法などが提案されている(例えば、特許文献4及び5参照。)。
例えば、特許文献4に記載の同軸ケーブルでは、内部導体の周囲に、絶縁被覆層を構成する多孔質テープを巻回したコア体を、更に、成形ダイスに押通することにより、空隙部をなくして、その断面形状を真円状にしている。また、特許文献5に記載の方法では、静電容量測定装置で測定された単位長毎の静電容量値と、予め決められた値との間で差異が生じた場合に、その結果に基づいて熱可塑性樹脂の押出量や圧力を変更することにより、絶縁被覆層の肉厚を調整している。
特開2007−42400号公報 特開2007−335393号公報 特開2008−243720号公報 特開2005−339818号公報 特開平7−153330号公報
しかしながら、前述した従来の技術には、以下に示す問題点がある。即ち、特許文献4に記載の方法では、テープ体を巻回して絶縁被覆層を形成しているため、製造工程において、ダイスの通過抵抗により、テープがめくれるなど工程トラブルが発生しやすいという問題点がある。また、この方法で使用している焼成多孔質ポリテトラフルオロエチレンテープ体は高価であるため、得られる同軸ケーブルのコストが高くなるという問題点もある。
一方、特許文献5に記載された技術のように、静電容量の測定値に応じて、コア体の絶縁被覆層の肉厚を制御する方法は、制御可能な範囲が狭く、中空コア体のように長手方向における中空率の変化が大きいものについては、電気的特性のばらつきを抑えることはできないという問題点がある。更に、この特許文献5に記載の技術では、外径の真円性については考慮されていない。このため、このような従来の方法では、長手方向における電気的特性が均一な中空コア体を製造することはできない。
そこで、本発明は、長手方向に垂直な断面において、外環状部の真円率が高く、長手方向における電気特性が均一な中空コア体を得ることができる同軸ケーブル用中空コア体の製造方法及び製造装置を提供することを主目的とする。
本発明に係る同軸ケーブル用中空コア体の製造方法は、内部導体と、熱可塑性樹脂からなり、前記内部導体を被覆する内環状部、該内環状部から放射状に延びる複数のリブ部、及び該リブ部の外端を連結する外環状部で構成される絶縁被覆体と、を備え、前記内環状部と、前記外環状部と、前記リブ部とにより囲まれた複数の空隙部を有する中空コア体の製造方法であって、押出成形により、前記内部導体の周囲に前記絶縁被覆体を形成する工程と、前記絶縁被覆体を冷却する工程と、冷却後のコア体を、加熱した後又は加熱しながら、絞りダイスにより成形加工する工程と、を有する。
本発明においては、冷却後のコア体を、加熱した後又は加熱しながら、絞りダイスによって成形加工しているため、その長手方向全域に亘って、外環状部の真円率が向上する。
なお、ここでいう真円率とは、どれだけ真円に近いかを表す値であり、下記数式1により求めることができる。下記数式1において、Dmaxは外環状部の外径における最大値(最長径)であり、Dminは外環状部の外径における最小値(最短径)であり、cはこれらの平均値(c=(Dmax+Dmin)/2)である。
Figure 2010192271
この中空コア体の製造方法では、前記冷却後のコア体の最大外径が、絞りダイスによる成形加工後のコア体の外径よりも大きいことが望ましい。
このとき、前記冷却後のコア体は、長手方向に垂直な断面において、前記外環状部の曲率が部分的に真円よりも大きく又は小さくなっていてもよい。
また、絞りダイスによる成形加工後のコア体は、例えば、外径が3mm以下であり、かつ、長手方向に垂直な断面において、前記絶縁被覆体に占める前記空隙部の割合が40%以上で、前記外環状部の真円率が97%以上であることがより望ましい。
一方、本発明に係る同軸ケーブル用中空コア体の製造装置は、押出成形により、内部導体の周囲に、熱可塑性樹脂からなり、前記内部導体を被覆する内環状部、該内環状部から放射状に延びる複数のリブ部、及び該リブ部の外端を連結する外環状部で構成される絶縁被覆体を形成する押出成形部と、前記絶縁被覆体を冷却する第1の冷却部と、絞りダイスを備え、冷却後のコア体を、加熱した後又は加熱しながら成形加工する成形加工部と、を有するものである。
本発明においては、冷却後のコア体を、加熱した後又は加熱しながら、成形加工する成形加工部を備えているため、長手方向全域に亘って外環状部の真円率が向上する。
本発明によれば、押出成形後のコア体に、絞りダイスによる成形加工を施しているため、断面の真円率が高く、長手方向における電気特性が均一な中空コア体を製造することができる。
(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態の中空コア体の製造方法によって製造される中空コア体の構成例を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態の中空コア体の製造方法を示すフローチャート図である。 本発明の第1の実施形態の中空コア体の製造方法において使用する装置の構成例を示す図である。 (a)及び(b)はステップS2で得られるコア体の形状を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態の中空コア体の製造方法を示すフローチャート図である。 本発明の第2の実施形態の中空コア体の製造方法において使用する装置の構成例を示す図である。 加熱冷却管によりコア体を冷却する方法を模式的に示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付の図面を参照して、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
先ず、本発明の第1の実施形態に係る中空コア体の製造方法について説明する。図1(a)及び(b)は、本実施形態の中空コア体の製造方法によって製造される中空コア体の構成例を示す断面図である。図1(a)及び(b)に示すように、本実施形態の製造方法により得られる中空コア体10,11は、内部導体1,3の周囲に、長手方向に連続する空隙部2dを備える絶縁被覆体2を設けたものである。これら中空コア体10,11は、例えば、同軸ケーブルや差動伝送用ケーブルなどに使用される。
また、中空コア体10,11における内部導体は、図1(a)に示す内部導体1ように1本の導線で構成されたものでも、図1(b)に示す内部導体3のように複数の導線で構成されたものでもよく、撚線構造のものでもよい。更に、内部導体1,3を構成する導線には、例えば強度及び導電性に優れる銅線、銅合金線又はこれらの表面を銀などでめっきしためっき線などを使用することができるが、これらに限定されるものではなく、各種導線から適宜選択して使用することができる。
一方、絶縁被覆体2は、内部導体1,3を覆う内環状部2aと、この内環状体2aから放射状に延びる複数のリブ部2bと、各リブ部2bの外端を連結する外環状部2cとで構成されている。この絶縁被覆体2における内環状部2aと外環状部2cとは、略同軸状に形成されており、リブ部2bはこれらの周方向に沿って略等間隔に配置されている。
そして、内環状部2a、外環状部2c及び各リブ部2bによって区画される空間は、それぞれ空隙部2dとなっており、各空隙部2dは中空コア体10,11の長手方向(軸方向)に連続して形成されている。また、絶縁被覆体2の長手方向に垂直な断面における空隙部2dの割合、即ち、絶縁被覆体2における空隙率は、例えば40%以上である。更に、外環状部2cの外径、即ち、中空コア体10,11の外径は、例えば3mm以下にすることもできる。
このような絶縁被覆体2は、熱可塑性樹脂により一体成形することができる。その材質としては、例えば、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などのフッ素樹脂、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、シンジオタクチックポリスチレン(s−PS)、ポリメチルペンテン、ポリエチレンナフタレート(PEN:Polyethylene naphthalate)などが挙げられる。
なお、図1(a),(b)に示す中空コア体10,11では、リブ部2bを6箇所設け、6個の空隙部2dを形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、空隙部2dの数は、必要とされる中空率及び機械的特性などに応じて、適宜設定することができる。
次に、本実施形態の中空コア体の製造方法について、図1(a)に示す中空コア体10を製造する場合を例にして、具体的に説明する。図2は本実施形態の中空コア体の製造方法を示すフローチャート図である。また、図3は本実施形態の中空コア体の製造方法において使用する装置の構成例を示す図である。図2に示すように、本実施形態の製造方法においては、先ず、押出成形により、内部導体1の周囲に、熱可塑性樹脂からなる絶縁被覆体2を形成する(ステップS1)
具体的には、図3に示すように、送線機(図示せず)に巻回されている内部導体1を、引取機20aで引き出し、所定形状のダイス21aを備えた押出成型機21内に導入する。そして、内部導体1の周囲に、内環状部2a、リブ部2b及び外環状部2cからなる絶縁被覆体2を形成する。
その後、押出成形後のコア体を冷却し、絶縁被覆体2を構成する樹脂を完全に固化させ、長手方向に垂直な断面において、外環状部2cの曲率が部分的に真円よりも大きく又は小さくなっているコア体を得る(ステップS2)。図4(a)及び(b)はステップS2で得られるコア体の形状を示す断面図である。冷却後のコア体は、その最大外径が、後述する絞りダイスによる成形加工後の中空コア体の外径よりも僅かに大きくなっている。
具体的には、図4(a)に示すように、絶縁被覆体2の空隙部2dが外側に向かって膨らみ、外環状部2cの外縁及び内縁の両方の曲率が部分的に真円よりも大きくなって、断面の外形が略花びら状となっている。又は、図4(b)に示すように、絶縁被覆体2の空隙部2dの膨らみが小さくなり、外環状部2cの曲率が部分的に真円よりも小さくなって、断面の外形が略六角形状となっていてもよい。更には、外環状部2cは略真円で、外径が絞りダイスによる成形加工後の中空コア体の外径よりも大きくなっていてもよい。これらの断面形状の中でも、特に、図4(a)に示す外環状部2cの曲率が部分的に真円よりも大きくなった略花びら状であることが好ましい。
冷却後のコア体の断面形状は、押出成形後の冷却条件を調節することにより、変えることができる。このステップS2において、押出成形後のコア体を冷却する方法としては、水冷方式、空冷方式及び加熱冷却管による冷却などが挙げられ、これらを併用することもできる。
例えば、水冷方式によりコア体を冷却する場合は、冷却部22に冷水を貯留した冷却槽を設け、押出成形後のコア体を、この冷却槽内の冷水中に浸漬することにより、絶縁被覆体2を構成する樹脂を冷却する。また、空冷方式により冷却する場合は、冷却部22に空冷ノズルを設け、押出成形後のコア体に向けて、空冷ノズルから冷風を噴射ことにより、絶縁被覆体2を構成する樹脂を冷却する。これらの冷却方法では、押出成形してから冷却するまでの時間(距離)を調節することにより、冷却後のコア体の断面形状を変えることができる。
一方、加熱冷却管によって冷却する場合は、冷却部22に加熱冷却管を設け、押出成形後のコア体を、絶縁被覆体2を構成する樹脂の融点よりも低く、かつ常温(25℃)よりも高い任意の温度に加熱された加熱冷却管内を通過させる。図7は加熱冷却管によりコア体を冷却する方法を模式的に示す図である。加熱冷却管30は、管内の温度を制御可能であればその構成は特に限定されるものではないが、例えば、図7に示すように、鉄スリーブの周囲に加熱用のヒーターが設けられ、熱電対31a,31bにより鉄スリーブ内の温度が測定可能となっているものを使用することができる。
この方法では、加熱冷却管30内を通過させることにより、押出成形後のコア体を冷却するが、管内の温度を調節することにより、冷却後のコア体の断面形状を変えることができる。加熱冷却管30内の温度は、例えば、熱電対31a,31bによって温度をモニターし、鉄スリーブ内が所定の温度範囲になるようにヒーターの電源をON/OFFすることにより制御することができる。このように、押出成形後のコア体を極徐冷することにより、外径が0.5mm以下の極細コア体でも、冷却後のコア体の断面形状を変えることができる。
次に、図4に示す冷却後のコア体に対して、加熱した後又は加熱しながら、絞りダイス23aによる成形加工を施す(ステップS3)。具体的には、引取機20bを介して、冷却後のコア体を、加熱した状態で成形機23に導入し、絞りダイス23aを通過させる。これにより、各空隙部2dの膨れなどが修正され、外環状部2cの曲率が略一定となる。その結果、得られる中空コア体10の断面形状を、真円に近づけることができる。即ち、長手方向に垂直な断面における真円率が高い中空コア体が得られる。
このステップS3におけるコア体の加熱温度は、絶縁被覆体2を構成する樹脂の種類に応じて適宜設定することができるが、25℃(常温)以上で、かつ絶縁被覆体2を構成する樹脂の融点(Mp)よりも50℃低い温度(Mp−50℃)以下とすることが望ましい。加熱温度がこの範囲よりも低いと、絞りダイス23aによる成形の効果が小さくなることがあり、また、この範囲よりも高い温度で加熱すると、表面の摩擦抵抗が大きくなるため、リブ部2bが倒れるなどしてコア体に形状不良が発生することがあるからである。また、例えば、絶縁被覆体2をポリエチレン樹脂で形成する場合、ここでの加熱温度は25〜70℃とすることが望ましい。なお、コア体の加熱は、加工前に行ってもよく、また、絞りダイス23a自体を加熱してもよい。
一方、絞りダイス23aの穴径は、加工前のコア体の平均外径に対して、+20/1000〜−25/1000mmの範囲であることが望ましい。絞りダイス23aの穴径が、この範囲よりもマイナス側に外れると、絶縁被覆体2の表面が荒れるなどの問題が生じることがあり、また、プラス側に外れると、絞りダイス23aによる成形の効果が低下することがある。
前述した工程により製造された中空コア体10は、引取機20cを介して、巻取機(図示せず)に送られ、巻き取られる(ステップS4)。
本実施形態の中空コア体の製造方法においては、押出成形により外環状部2cの曲率が部分的に大きくなっているか又は部分的に小さくなっているコア体を作製し、その後、絞りダイス23aにより成形加工を施して、コア体の断面形状を真円化しているため、断面の真円率が高く、かつ長手方向における電気特性が均一な中空コア体が得られる。
なお、本実施形態においては、図1(a)に示す構造の中空コア体10を製造する場合を例にして説明したが、本発明は、図1(b)に示す構造の中空コア体11の製造にも適用可能であり、その場合も同様の効果が得られる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る中空コア体の製造方法について説明する。図5は本実施形態の中空コア体の製造方法を示すフローチャート図であり、図6はその際使用する装置の構成例を示す図である。なお、図6においては、図3に示す第1の実施形態の装置構成と同じものには同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図5及び図6に示すように、本実施形態の製造方法においては、先ず、所定形状のダイス21aを備えた押出成型機21により、内部導体1の周囲に、熱可塑性樹脂からなる絶縁被覆体2を形成する(ステップS11)その後、冷却部22において、押出成形後のコア体を冷却し、絶縁被覆体2を構成する樹脂を完全に固化させて、図4に示す外環状部の曲率が部分的に真円よりも大きく又は小さくなっているコア体を得る(ステップS12)。
次に、図4に示す冷却後のコア体を、引取機20bを介して加熱装置24に導入し、所定温度まで加熱する(ステップS13)。その際の加熱温度は、絶縁被覆体2を構成する樹脂の種類に応じて適宜設定することができるが、前述した第1の実施形態と同様の理由から、25℃(常温)以上で、かつ絶縁被覆体2を構成する樹脂の融点(Mp)よりも50℃低い温度(Mp−50℃)以下とすることが望ましい。
そして、この加熱したコア体を、絞りダイス23aを通過させて、成形加工する(ステップS14)。これにより、各空隙部2dの膨れなどが修正され、外環状部2cの曲率が略一定になる。
引き続き、成形加工後のコア体を、冷却部25において冷却する(ステップS15)。その際の冷却方法としては、例えば水冷方式、空冷方式及び加熱冷却管による冷却などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、また、これらを併用することもできる。また、成形後のコア体は、絞りダイス23aを通過後、速やかに冷却することが望ましい。これにより、コア体の形状が、加工前の状態に復元することを防止することができる。
前述した各工程を経て製造された中空コア体10は、引取機20cを介して、巻取機(図示せず)に送られ、巻き取られる(ステップS16)。なお、本実施形態の中空コア体の製造方法における上記以外の構成及び条件は、前述した第1の実施形態と同様である。
本実施形態の中空コア体の製造方法においては、押出成形により、外環状部2cの曲率が部分的大きくなっているか又は部分的に小さくなっているコア体を作製し、それを、再度加熱し、絞りダイス23aによる成形加工した後、速やかに冷却しているため、断面の真円率が高く、かつ長手方向における電気特性が均一な中空コア体が得られる。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて、本発明の効果について具体的に説明する。本実施例においては、前述した第1の実施形態の製造方法で作製した実施例の中空コア体と、成形加工を行わずに、又は本発明の範囲から外れる条件で成形加工して作製した比較例の中空コア体とについて、その特性のばらつきの度合いを確認した。
(実施例1)
先ず、本発明の実施例1として、前述した第1の実施形態の製造方法により、図1(b)に示す中空コア体11を作製した。その際、内部導体3には、直径が0.16mmの導線3aを7本使用した撚線構造の錫めっき錫合金線(外径0.480mm、単線とした場合の電気的な相当外径は0.451mm)を使用した。また、押出成形には、クロスヘッドダイスを使用し、ダイスの温度は150℃とし、ダイス中を15m/分の速度で送線した。更に、絶縁被覆体2を形成する樹脂には、宇部丸善ポリエチレン社製 直鎖状低密度ポリエチレン(Linear Low Density Polyethylene:LLDPE)樹脂 ユメリットZM033(誘電率2.3)を使用した。
また、冷却部としてダイスの直後に水冷却槽を設け、ダイスと水冷却層の水面との距離は60mmに設定して、押出成形後のコア体を後方に引き取り、冷却した。冷却後のコア体の平均外径は1.185mmであった。次に、このコア体を、長さ1m、管内温度が96℃の加熱管に導入し、表面温度が54℃になるまで加熱した後、穴径が1.18mmの絞りダイスを通過させた。
そして、得られた中空コア体の特性を測定したところ、最長径Dmax:1.1878mm、最短径Dmin:1.1598mm、平均外径c:1.174mm、CV値:0.44%、最長径と最短径との差(Dmax−Dmin):0.0280mmであり、真円率は97.6%で安定していた。なお、中空コア体の外径は、キーエンス社の外径測定器 LS7000を使用し、揺動式の測定器を使用して、全周方向に亘って、約50m間の変動幅を測定した。
また、水中キャパシタンスは81.1pF/mであり、そのCV値は0.13%であった。なお、中空コア体の水中キャパシタンスは、タキカワエンジニアリング社製 キャパシタンスモニター(検出器:CP−05−10,中継器:CPM−011,表示器:CPM―401)を使用して測定した。更に、計算上の伝搬速度は3.939ns/m(最大値:3.9434ns/m、最小値:3.9346ns/m、最大値と最小値との差:0.0088ns/m)であり、CV値は0.04%であった。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2として、前述した第1の実施形態の製造方法により、図1(b)に示す中空コア体11を作製した。その際、内部導体3には、直径が0.16mmの導線3aを7本使用した撚線構造の錫めっき錫合金線(外径0.480mm、単線とした場合の電気的な相当外径は0.451mm)を使用した。また、押出成形には、クロスヘッドダイスを使用し、ダイスの温度は150℃とし、ダイス中を15m/分の速度で送線した。更に、絶縁被覆体2を形成する樹脂には、宇部丸善ポリエチレン社製 LLDPE樹脂 ユメリットZM033(誘電率2.3)を使用した。
また、冷却部としてダイスの直後に水冷却槽を設け、ダイスと水冷却層の水面との距離は60mmに設定して、押出成形後のコア体を後方に引き取り、冷却した。冷却後のコア体の平均外径は1.185mmであった。次に、このコア体を、長さ1m、管内温度が96℃の加熱管に導入し、表面温度が54℃になるまで加熱した後、穴径が1.19mmの絞りダイスを通過させた。
そして、前述した実施例1と同様の方法で、得られた中空コア体の特性を測定したところ、最長径Dmax:1.1940mm、最短径Dmin:1.1660mm、平均外径c:1.180mm、CV値:0.50%、最長径と最短径との差(Dmax−Dmin):0.0280mmであり、真円率は97.6%で安定していた。また、水中キャパシタンスは81.0pF/m、CV値は0.13%であった。更に、計算上の伝搬速度は3.947ns/m(最大値:3.9514ns/m、最小値:3.9426ns/m、最大値と最小値との差:0.0088ns/m)であり、CV値は0.05%であった。
(実施例3)
次に、本発明の実施例3として、前述した第1の実施形態の製造方法により、図1(b)に示す中空コア体11を作製した。その際、内部導体3には、直径が0.16mmの導線3aを7本使用した撚線構造の錫めっき錫合金線(外径0.480mm、単線とした場合の電気的な相当外径は0.451mm)を使用した。また、押出成形には、クロスヘッドダイスを使用し、ダイスの温度は150℃とし、ダイス中を15m/分の速度で送線した。更に、絶縁被覆体2を形成する樹脂には、宇部丸善ポリエチレン社製 LLDPE樹脂 ユメリットZM033(誘電率2.3)を使用した。
また、冷却部としてダイスの直後に水冷却槽を設け、ダイスと水冷却層の水面との距離は60mmに設定して、押出成形後のコア体を後方に引き取り、冷却した。冷却後のコア体の平均外径は1.185mmであった。次に、このコア体を、長さ1m、管内温度が96℃の加熱管に導入し、表面温度が54℃になるまで加熱した後、穴径が1.16mmの絞りダイスを通過させた。
そして、前述した実施例1と同様の方法で、得られた中空コア体の特性を測定したところ、最長径Dmax:1.181mm、最短径Dmin:1.153mm、平均外径c:1.169mm、CV値:0.44%、最長径と最短径との差(Dmax−Dmin):0.0280mmであり、真円率は97.5%で安定していた。また、水中キャパシタンスは81.6pF/m、CV値は0.13%であった。更に、計算上の伝搬速度は3.9424ns/m(最大値:3.9464ns/m、最小値:3.9376ns/m、最大値と最小値との差:0.0088ns/m)であり、CV値は0.04%であった。
(実施例4)
次に、本発明の実施例4として、前述した第1の実施形態の製造方法により、図1(b)に示す中空コア体11を作製した。その際、内部導体3には、直径が0.16mmの導線3aを7本使用した撚線構造の錫めっき錫合金線(外径0.480mm、単線とした場合の電気的な相当外径は0.451mm)を使用した。また、押出成形には、クロスヘッドダイスを使用し、ダイスの温度は150℃とし、ダイス中を15m/分の速度で送線した。更に、絶縁被覆体2を形成する樹脂には、宇部丸善ポリエチレン社製 LLDPE樹脂 ユメリットZM033(誘電率2.3)を使用した。
また、冷却部としてダイスの直後に水冷却槽を設け、ダイスと水冷却層の水面との距離は60mmに設定して、押出成形後のコア体を後方に引き取り、冷却した。冷却後のコア体の平均外径は1.185mmであった。次に、このコア体を、長さ1m、管内温度が70℃の加熱管に導入し、表面温度が40℃になるまで加熱した後、穴径が1.18mmの絞りダイスを通過させた。
そして、前述した実施例1と同様の方法で、得られた中空コア体の特性を測定したところ、最長径Dmax:1.1940mm、最短径Dmin:1.1645mm、平均外径c:1.179mm、CV値:0.55%、最長径と最短径との差(Dmax−Dmin):0.0295mmであり、真円率は97.1%で安定していた。また、水中キャパシタンスは80.9pF/m、CV値は0.13%であった。更に、計算上の伝搬速度は3.9429ns/m(最大値:3.9469ns/m、最小値:3.9381ns/m、最大値と最小値との差:0.0088ns/m)であり、CV値は0.04%であった。
(実施例5)
次に、本発明の実施例5として、前述した第1の実施形態の製造方法により、図1(b)に示す中空コア体11を作製した。その際、内部導体3には、直径が0.16mmの導線3aを7本使用した撚線構造の錫めっき錫合金線(外径0.480mm、単線とした場合の電気的な相当外径は0.451mm)を使用した。また、押出成形には、クロスヘッドダイスを使用し、ダイスの温度は150℃とし、ダイス中を15m/分の速度で送線した。更に、絶縁被覆体2を形成する樹脂には、宇部丸善ポリエチレン社製 LLDPE樹脂 ユメリットZM033(誘電率2.3)を使用した。
また、冷却部としてダイスの直後に水冷却槽を設け、ダイスと水冷却層の水面との距離は60mmに設定して、押出成形後のコア体を後方に引き取り、冷却した。冷却後のコア体の平均外径は1.185mmであった。次に、このコア体を、長さ1m、管内温度が110℃の加熱管に導入し、表面温度が70℃になるまで加熱した後、穴径が1.18mmの絞りダイスを通過させた。
そして、前述した実施例1と同様の方法で、得られた中空コア体の特性を測定したところ、最長径Dmax:1.1878mm、最短径Dmin:1.1598mm、平均外径c:1.174mm、CV値:0.44%、最長径と最短径との差(Dmax−Dmin):0.0280mmであり、真円率は97.6%で安定していた。また、水中キャパシタンスは81.1pF/m、CV値は0.13%であった。更に、計算上の伝搬速度は3.9390ns/m(最大値:3.9434ns/m、最小値:3.9346ns/m、最大値と最小値との差:0.0088ns/m)であり、CV値は0.04%であった。
(実施例6)
次に、本発明の実施例6として、前述した第1の実施形態の製造方法により、図1(b)に示す中空コア体11を作製した。その際、内部導体3には、直径が0.16mmの導線3aを7本使用した撚線構造の錫めっき錫合金線(外径0.480mm、単線とした場合の電気的な相当外径は0.451mm)を使用した。また、押出成形には、クロスヘッドダイスを使用し、ダイスの温度は350℃とし、ダイス中を15m/分の速度で送線した。更に、絶縁被覆体2を形成する樹脂には、三井デュポンフロロケミカル社製 PFA樹脂 420HPJ(誘電率2.1)を使用した。
また、冷却部としてダイスの直後に水冷却槽を設け、ダイスと水冷却層の水面との距離は60mmに設定して、押出成形後のコア体を後方に引き取り、冷却した。冷却後のコア体の平均外径は1.185mmであった。次に、このコア体を、長さ1m、管内温度が206℃の加熱管に導入し、表面温度が100℃になるまで加熱した後、穴径が1.180mmの絞りダイスを通過させた。
そして、前述した実施例1と同様の方法で、得られた中空コア体の特性を測定したところ、最長径Dmax:1.1876mm、最短径Dmin:1.1595mm、平均外径c:1.174mm、CV値:0.44%、最長径と最短径との差(Dmax−Dmin):0.0281mmであり、真円率は97.6%で安定していた。また、水中キャパシタンスは81.1pF/m、CV値は0.13%であった。更に、計算上の伝搬速度は3.9390ns/m(最大値:3.9434ns/m、最小値:3.9346ns/m、最大値と最小値との差:0.0088ns/m)であり、CV値は0.04%であった。
(実施例7)
次に、本発明の実施例7として、前述した第1の実施形態の製造方法により、図1(b)に示す中空コア体11を作製した。その際、内部導体3には、直径が0.16mmの導線3aを7本使用した撚線構造の錫めっき錫合金線(外径0.480mm、単線とした場合の電気的な相当外径は0.451mm)を使用した。また、押出成形には、クロスヘッドダイスを使用し、ダイスの温度は150℃とし、ダイス中を15m/分の速度で送線した。更に、絶縁被覆体2を形成する樹脂には、宇部丸善ポリエチレン社製 LLDPE樹脂 ユメリットZM033(誘電率2.3)を使用した。
また、冷却部としてダイスの直後に水冷却槽を設け、ダイスと水冷却層の水面との距離は60mmに設定して、押出成形後のコア体を後方に引き取り、冷却した。冷却後のコア体の平均外径は1.185mmであった。次に、このコア体を、長さ1m、管内温度が96℃の加熱管に導入し、表面温度が54℃になるまで加熱した後、穴径が1.21mmの絞りダイスを通過させた。
そして、前述した実施例1と同様の方法で、得られた中空コア体の特性を測定したところ、最長径Dmax:1.2068mm、最短径Dmin:1.162mm、平均外径c:1.184mm、CV値:0.64%、最長径と最短径との差(Dmax−Dmin):0.0448mmであり、真円率は96.2%で安定していた。また、水中キャパシタンスは80.5pF/m、CV値は0.14%であった。更に、計算上の伝搬速度は3.9418ns/m(最大値:3.9465ns/m、最小値:3.9360ns/m、最大値と最小値との差:0.0105ns/m)であり、CV値は0.05%であった。
このように、実施例7の方法は、絞りダイスの穴径が、加工前のコア体の平均外径に対して+20/1000mmを超えていたため、得られた中空コア体は、前述した実施例1〜6で作製した中空コア体に比べて、絞りダイスによる加工の効果が低かった。
(比較例1)
次に、本発明の比較例1として、前述した実施例1と同様の方法で内部導体表面に絶縁被覆体を形成し、成形加工を行わずに中空コア体を作製した。本比較例では、内部導体として、直径が0.16mmの導線3aを7本使用した撚線構造の錫めっき錫合金線(外径0.480mm、単線とした場合の電気的な相当外径は0.451mm)を使用した。
そして、この内部導体を、150℃に加熱したクロスヘッドダイスに導入し、ダイス中を15m/分の速度で通過させることにより、その表面に宇部丸善ポリエチレン社製 LLDPE樹脂 ユメリットZM033(誘電率2.3)からなる絶縁被覆体を形成した。その後、コア体を後方に引き取り、ダイス直後に設けた水冷却槽で冷却した。その際、ダイスと水冷却層の水面との距離は60mmに設定した。
得られた中空コア体の特性を測定したところ、最長径Dmax:1.2074mm、最短径Dmin:1.1612mm、平均外径c:1.185mm、CV値:0.73%、最長径と最短径との差(Dmax−Dmin):0.0462mmであり、真円率は96.1%と不安定であった。また、水中キャパシタンスは80.5pF/m、CV値は0.14%であった。更に、計算上の伝搬速度は3.9435ns/m(最大値:3.9500ns/m、最小値:3.9387ns/m、最大値と最小値との差:0.0113ns/m)であり、CV値は0.05%であった。
(比較例2)
次に、本発明の比較例2として、前述した実施例6と同様の方法で内部導体表面に絶縁被覆体を形成し、成形加工を行わずに中空コア体を作製した。本比較例では、内部導体として、直径が0.16mmの導線3aを7本使用した撚線構造の錫めっき錫合金線(外径0.480mm、単線とした場合の電気的な相当外径は0.451mm)を使用した。
そして、この内部導体を、350℃に加熱したクロスヘッドダイスに導入し、ダイス中を15m/分の速度で通過させることにより、その表面に、三井デュポンフロロケミカル社製 PFA樹脂 420HPJ(誘電率2.1)からなる絶縁被覆体を形成した。その後、コア体を後方に引き取り、ダイス直後に設けた水冷却槽で冷却した。その際、ダイスと水冷却層の水面との距離は60mmに設定した。
得られた中空コア体の特性を測定したところ、最長径Dmax:1.2074mm、最短径Dmin:1.1612mm、平均外径c:1.185mm、CV値:0.73%、最長径と最短径との差(Dmax−Dmin):0.0462mmであり、真円率は96.1%と不安定であった。また、水中キャパシタンスは80.5pF/m、CV値は0.14%であった。更に、計算上の伝搬速度は3.9435ns/m(最大値:3.9500ns/m、最小値:3.9387ns/m、最大値と最小値との差:0.0113ns/m)であり、CV値は0.05%であった。
(参考例1)
次に、本発明の参考例1として、前述した実施例1と同様の方法で内部導体表面に絶縁被覆体を形成した後、穴径が加工前のコア体の平均外径に対して25/1000mm未満の絞りダイスを使用して成形加工を行い、中空コア体を作製した。本参考例では、内部導体として、直径が0.16mmの導線3aを7本使用した撚線構造の錫めっき錫合金線(外径0.480mm、単線とした場合の電気的な相当外径は0.451mm)を使用した。
そして、この内部導体を、150℃に加熱したクロスヘッドダイスに導入し、ダイス中を15m/分の速度で通過させることにより、その表面に宇部丸善ポリエチレン社製 LLDPE樹脂 ユメリットZM033(誘電率2.3)からなる絶縁被覆体を形成した。
その後、コア体を後方に引き取り、ダイス直後に設けた水冷却槽で冷却した。その際、ダイスと水冷却層の水面との距離は60mmに設定した。また、冷却後のコア体の平均外径は1.185mmであった。更に、冷却後のコア体を、長さ1m、管内温度が96℃の加熱管に導入し、表面温度が54℃になるまで加熱した後、直径が1.55mmの絞りダイスを通過させた。
得られた中空コア体の特性を測定したところ、最長径Dmax:1.175mm、最短径Dmin:1.156mm、平均外径c:1.165mm、CV値:0.27%、最長径と最短径との差(Dmax−Dmin):0.0190mmであり、真円率は98.4%であった。また、水中キャパシタンスは82.0pF/m、CV値は0.13%であった。更に、計算上の伝搬速度は3.9449ns/m(最大値:3.9484ns/m、最小値:3.9414ns/m、最大値と最小値との差:0.0070ns/m)であり、CV値は0.03%であった。
ただし、加工開始から一定時間経過すると、徐々に絞りダイスにおける通過抵抗が増加し、こすれによる表面荒れが発生した。このため、以後の成形加工は困難であった。
(参考例2)
次に、本発明の参考例2として、前述した実施例1と同様の方法で内部導体表面に絶縁被覆体を形成した後、コア体を(Mp−50)℃よりも高い温度条件下で、成形加工を行って、中空コア体を作製した。本比較例では、内部導体として、直径が0.16mmの導線3aを7本使用した撚線構造の錫めっき錫合金線(外径0.480mm、単線とした場合の電気的な相当外径は0.451mm)を使用した。
そして、この内部導体を、150℃に加熱したクロスヘッドダイスに導入し、ダイス中を15m/分の速度で通過させることにより、その表面に宇部丸善ポリエチレン社製 LLDPE樹脂 ユメリットZM033(誘電率2.3)からなる絶縁被覆体を形成した。
その後、コア体を後方に引き取り、ダイス直後に設けた水冷却槽で冷却した。その際、ダイスと水冷却層の水面との距離は60mmに設定した。また、冷却後のコア体の平均外径は1.185mmであった。更に、冷却後のコア体を、長さ1m、管内温度が120℃の加熱管に導入し、表面温度が80℃になるまで加熱した後、直径が1.18mmの絞りダイスを通過させたところ、平均外径が1.174mmの中空コア体が得られた。しかし、加熱温度が(Mp−50)℃を超えていたため、表面荒れが発生した。
以上の結果から、本発明によれば、断面の真円率が高く、長手方向における電気特性が均一な中空コア体を製造できることが確認された。
1、3 内部導体
2 絶縁被覆体
2a 内環状部
2b リブ部
2c 外環状部
2d 空隙部
3a 導線
10、11 中空コア体
20a、20b、20c 引取機
21 押出成形機
21a ダイス
22、25 冷却部
23 成形機
23a 絞りダイス
24 加熱装置
30 加熱冷却管
31a、31b 熱電対

Claims (5)

  1. 内部導体と、熱可塑性樹脂からなり、前記内部導体を被覆する内環状部、該内環状部から放射状に延びる複数のリブ部、及び該リブ部の外端を連結する外環状部で構成される絶縁被覆体と、を備え、前記内環状部と、前記外環状部と、前記リブ部とにより囲まれた複数の空隙部を有する中空コア体の製造方法であって、
    押出成形により、前記内部導体の周囲に前記絶縁被覆体を形成する工程と、
    前記絶縁被覆体を冷却する工程と、
    冷却後のコア体を、加熱した後又は加熱しながら、絞りダイスにより成形加工する工程と、
    を有する同軸ケーブル用中空コア体の製造方法。
  2. 前記冷却後のコア体の最大外径は、絞りダイスによる成形加工後のコア体の外径よりも大きいことと特徴とする請求項1に記載の同軸ケーブル用中空コア体の製造方法。
  3. 前記冷却後のコア体は、長手方向に垂直な断面において、前記外環状部の曲率が部分的に真円よりも大きく又は小さくなっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の同軸ケーブル用中空コア体の製造方法。
  4. 絞りダイスによる成形加工後のコア体は、外径が3mm以下であり、かつ、長手方向に垂直な断面において、前記絶縁被覆体に占める前記空隙部の割合が40%以上で、前記外環状部の真円率が97%以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の同軸ケーブル用中空コア体の製造方法。
  5. 押出成形により、内部導体の周囲に、熱可塑性樹脂からなり、前記内部導体を被覆する内環状部、該内環状部から放射状に延びる複数のリブ部、及び該リブ部の外端を連結する外環状部で構成される絶縁被覆体を形成する押出成形部と、
    前記絶縁被覆体を冷却する第1の冷却部と、
    絞りダイスを備え、冷却後のコア体を、加熱した後又は加熱しながら成形加工する成形加工部と、
    を有する同軸ケーブル用中空コア体の製造装置。
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