JP5387512B2 - 電線の製造方法 - Google Patents

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本発明は、導体の外周が樹脂からなる絶縁体によって被覆された電線の製造方法、特に端末装置の小型化や薄型化に伴う細径の同軸電線の製造方法に関する。
電線の使用周波数帯域は、数GHz帯域まで拡大しており、電線の絶縁体部分の誘電率の小さいものが求められている。誘電率を低減させるため、絶縁体に中空部を形成する技術としては、特許文献1に開示された製造方法が知られている。
この製造方法は、ケーブル中心導体を通すための内部縦導管を有するガイドと、このガイドと同軸でガイドを取り囲み、該ガイドの外表面と共に粘性状態の絶縁性材料のための通路を形成するダイスと、を含む。シースの形状は、ガイド自体中に設けられた開口によって得られる。その結果、得られた中間シースの横断面形状は、ダイスとガイドとの間に規定された通路の横断面形状に属するガイドの開口の横断面形状とほぼ同じである。
米国特許第3771934号明細書
上述したように特許文献1の製造方法では、中間シースの横断面形状は、ダイスとガイドとの間に規定された通路の横断面形状に属するガイドの開口の横断面形状とほぼ同じである。シースの横断面形状に対するダイス開口部の相似比は、一般的に引落しバランス(DRB:Draw Ratio Balance)と呼ばれ、樹脂被膜の内・外面ができるだけ均一な引落しを受けるようDRB≒1になるように選定するのが望ましいとされている。このDRB≒1は、シースの横断面形状とダイス開口部の横断面形状がほぼ同じであることを意味している。
しかしながら、実際にはDRB=1の設定では所定の仕上外径に仕上げた際に樹脂被膜の内径と導体径が丁度一致する状態であるため、樹脂被膜の中心方向(導体方向)へ加わる圧力が弱く、長手方向で安定的に樹脂被膜を追従させることが困難である。
本発明の目的は、中心導体を被覆する絶縁体に対して長手方向に空隙部が安定して形成されると共に、中心導体に対する絶縁体の長手方向の安定的な追従を実現して、仕上外径や静電容量の変動を抑制することができる電線の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決することのできる本発明の電線の製造方法は、円錐台部に円筒が継がれた形状の内周面を有するダイス内に、円錐台部に円筒部が継がれた形状の外周面を有し、連通孔を有する複数の筒体が中心の前記円筒部の周囲に等間隔に且つ押出方向に沿って前記外周面上から延在するポイントを、前記円筒部が前記内周面の中心に配置されるように組み合わせてから、前記ダイスと前記ポイントとの隙間からなる環状の押出流路へ樹脂を押し出し且つ引き落とすことにより、前記ポイントの中心に形成された挿通孔から引き出される中心導体の周囲に前記樹脂を被覆して絶縁体を形成するとともに、長手方向に連続する複数の空隙部を前記絶縁体の周方向に間隔をあけて形成する電線の製造方法であって、
前記空隙部の断面積の和が、0.43≦空隙部の断面積の和/(絶縁体の断面積の和+空隙部の断面積の和)≦0.60となる関係式を満たすとともに、
前記ダイスの内周面の内径と前記ポイントの前記円筒部の外径との間に、1.04≦(ダイス出口の内周面径/電線径)/(ポイントの円筒部の外径/中心導体径)≦1.47となる関係式が成り立つことを特徴とする。
また、本発明の電線の製造方法において、前記絶縁体の外周に外部導体を形成することが好ましい。
本発明の電線の製造方法によれば、空隙部の断面積の和が、0.43≦空隙部の断面積の和/(絶縁体の断面積の和+空隙部の断面積の和)≦0.60となる関係式を満たすとともに、ダイスの内周面の内径とポイントの円筒部の外径との間に、1.04≦(ダイス出口の内周面径/電線径)/(ポイントの円筒部の外径/中心導体径)≦1.47となる関係式が成り立つ。これにより、中心導体を被覆する絶縁体に対して長手方向に空隙部が安定して形成されると共に、中心導体に対する絶縁体の長手方向の安定的な追従を実現して、仕上外径や静電容量の変動を抑制することができる。
本発明に係る電線の製造方法によって製造される同軸電線の一例を示す断面図である。 本実施形態の電線の製造方法に用いるダイスとポイントの要部を示す断面図である。 本実施形態の電線の製造方法に用いるポイントの要部を示す斜視図である。 本実施形態の電線の製造方法における押出被覆工程を示すダイスとポイントの組み合わせの断面図である。
以下、本発明に係る電線の製造方法の一実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
先ず、本実施形態の電線の製造方法によって製造される同軸電線11について説明する。
図1に示すように、本実施形態の電線の製造方法によって製造される同軸電線11は、中心導体12を絶縁体13で覆い、絶縁体13の外周に外部導体15を配し、その外側を外被16で保護したものである。絶縁体13は、長手方向に連続する8個の空隙部14を有している。また、中心導体12と絶縁体13との間には設計上の空隙はない。
中心導体12は、銀メッキまたは錫メッキされた軟銅線または銅合金線からなる素線7本からなる撚り線である。撚り線の場合は、例えば、素線導体径が0.025mmのものを7本撚った外径0.075mm(AWG#42相当)や、素線導体径が0.127mmのものを7本撚った外径0.38mm(AWG#28相当)のものが用いられる。なお、中心導体12は、1本の単線であっても良い。
外部導体15は、中心導体12に用いた素線導体と同程度の太さの銀メッキまたは錫メッキされた軟銅線または銅合金線を、絶縁体13の外周に横巻き又は編組構造で形成されている。また、シールド機能を向上させるために、金属箔テープを併設する構造としてもよい。外被16は、フッ素樹脂、ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル等の樹脂材を押出成形により形成される。なお、ポリエステルテープなどの樹脂テープを巻き付けて形成しても良い。
絶縁体13は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)或いはフッ素樹脂等の熱可塑性樹脂を用いて、押出成形により形成される。フッ素樹脂材としては、例えば、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)等が用いられる。
絶縁体13の外径D1は、中心導体12の導体径D2に対して、(2.2〜3.0)×D2程度とするのが望ましい。例えば、導体径D2が0.38mm(AWG#28)の場合は、絶縁体13の外径D1を0.84mm〜1.1mmとする。
導体径D2がAWG#42よりも細い線では、用途により絶縁体13の静電容量を低容量とする必要がある。その場合は、絶縁体13の外径D1を(2.2〜3.6)×D2とするのが望ましい。例えば、導体径D2が0.075mmの場合は、絶縁体13の外径D1を0.17mm〜0.27mmとする。なお、本発明においては、絶縁体13の外径D1が、1.1mm以下で形成される細径の電線を対象としている。
絶縁径がこの寸法の同軸電線11は、携帯電話やノート型パソコンで、アンテナ配線やLCDとCPUを結ぶ配線に使用されるか、センサと機器とを結ぶ多心電線として使用されることが多く、これらの端末装置の小型化や薄型化により、同軸電線の細径化が要求される。同軸電線は、所定のインピーダンス(50Ω、75Ω、80Ω〜90Ω)とする必要があり、それを実現する限りにおいてできるだけ細径にする。そのため、中心導体12と外部導体15との間の絶縁体13の誘電率を小さくすることが必要である。
本実施形態の同軸電線11は、絶縁体13に空隙部14を設け、絶縁体13も含めた全体の横断面積に対する全部の空隙部14を合わせた空隙部14の横断面積比(空隙率)は、以下の範囲内に収まるように設定され、細径化を実現している。
0.43≦(空隙部14の断面積の和)/{(絶縁体13の断面積の和)+(空隙部14の断面積の和)}≦0.60
仮に、全体の空隙率を0.43(43%)未満で細径化を実現させようとすると、同軸電線11のインピーダンスを上記所定値に収めることは困難である。
同軸電線11は、細径で絶縁体13の厚さが薄いので、同軸電線11に加えられる外圧や曲げに対して耐えられなくなることがある。したがって、本実施形態が対象とする細径の同軸電線11では、絶縁体13内に設けられる1個当たりの空隙部14の大きさが問題となる。
本実施形態の同軸電線11は、1つの空隙部14当たりの空隙率を0.068(6.8%)以下とすることで、細径の同軸電線でも十分な耐久性を実現できる。空隙部14を、例えば真円で形成し、空隙部14の内径をD3とすると、1つの空隙部14の絶縁体13に対する割合は、下記関係式で表される。
D3/(D1−D2
空隙部14は、断面円形状(真円、楕円)で形成され、中心導体12の周りに6〜9個、好ましくは6〜8個(本実施形態では8個)の空隙部14が均等に設けられていることが望ましい。
次に、上記同軸電線11の製造方法について説明する。
図2及び図3に示すように、同軸電線11の製造に用いる押出機30は、ダイス31とポイント41とを備えている。ダイス31は、内周面が円錐台形状の円錐台部32を有しており、その中心に円筒状の押出孔33が形成されている。この押出孔33の内径Ddは一定である。ダイス31の内周面は、円錐台に円筒を継いだ形状である。
ポイント41は、外周面が円錐台形状の円錐台部42を有しており、その先端の中心には、挿通孔44を有する円筒部43が形成されている。この挿通孔44内に中心導体12が挿通されて前方(図2では左側)へ向かって引き出される。
このダイス31とポイント41が組み合わされることで、ダイス31の円錐台部32とポイント41の円錐台部42との間、及びダイス31の押出孔33とポイント41の円筒部43との間に環状隙間が形成される。この環状隙間によって互いに連通する押出流路51,52が形成される。この押出流路51の後方側から絶縁体13を形成する溶融樹脂Rが導入され、押出流路52へ送り込まれて押出孔33から押し出される。
ポイント41の円筒部43には、同心円上に円筒形状の複数(本実施形態では8本)の筒体45が周方向へ等間隔に配設されている。この筒体45は、樹脂Rの押出方向(ポイント41の円筒部43の長さ方向)に沿って延在され、円筒部43と共にダイス31の押出孔33内に挿通されている。筒体45の先端は、円筒部43の先端と同一面上又は先端近傍に配置されている。したがって、押出流路51,52内には、筒体45が存在し、その部分には溶融した樹脂Rは流れない。
筒体45は、連通孔46を有している。この連通孔46は、円錐台部42を貫通してポイント41の内面に開口されている。ポイント41の内面は、押出機30の外に通じている。なお、筒体45は円筒に限らず、断面楕円形や角形でも良い。この場合、形成される空隙部の断面は楕円形になる。
図4に示すように、上記押出機30を用いて中心導体12に絶縁体13を被覆させる場合、先ず中心導体12をポイント41の挿通孔44に挿通させる。そして、中心導体12を押出機30から引き出しながら、押出流路51内へ後方側から溶融樹脂Rを押し出す。溶融樹脂Rは、押出流路51,52を通って押出孔33から押し出される。引き伸ばされた樹脂Rは、その径が徐々に小さくなり、押出孔33の出口から一定の距離離れた箇所で中心導体12上に乗って中心導体を被覆する。即ち、引落しによって、中心導体12の外周に樹脂Rが絶縁体13として被覆される。このとき、引落し比は、400以上で、2000以下とする。
引落し比は、ダイス31の押出孔33の内径Dd、ポイント41の円筒部43の外径Dp、絶縁体13の仕上径D1及び中心導体12の外径D2との関係から、下記関係式で表わされる。
(Dd−Dp)/(D1−D2
また、引落しバランス(DRB)は、同軸電線11の絶縁体13の電線径である仕上径D1に対するダイス31の押出孔33の内周面径である内径Ddの相似比と、中心導体12の外径D2に対するポイント41の円筒部43の外径Dpの相似比との比であり、次式から求められる。
DRB=(Dd/D1)/(Dp/D2)
本実施形態の同軸電線11では、DRBが、下記の範囲内に収まるように設定される。
1.04≦DRB≦1.47
仮に、DRB≦1.0を狙うと、絶縁体13の外径変動や静電容量変動を抑制することが難しくなる。逆に、1.5<DRBとなると、中心導体12に対する絶縁体13の長手方向の安定的な追従が難しくなり、製造中に絶縁体13が中心導体12から剥がれてしまう可能性がある。
このとき、絶縁体13を形成する溶融樹脂Rは、筒体45を取り巻く流れとなって空隙部14が形成される。ポイント41から押出方向に沿って延在する複数の筒体45の連通孔46はポイント41の外部に通じており、連通孔46から空隙部14に空気が引き込まれる。これにより、絶縁体13には、長手方向に連続する複数の空隙部14が周方向へ間隔をあけて形成される。
次に、絶縁体13の外周に、導電性金属の複数本の細径線材を編組或いは横巻きして外部導体15を設ける。なお、金属箔を絶縁体13に巻き付けるか又は縦添えして外部導体としても良い。また、2枚の金属箔で絶縁体13を挟んでラミネートして外部導体としても良い。その後、外部導体15の外周に、外被16となる樹脂を押出被覆するか或いは絶縁テープを巻き付けることで同軸電線11が完成する。
このようにして製造された同軸電線11は、絶縁体13に形成された空隙部14を6〜9個(本実施形態では8個)として1つの空隙部14の空隙率を6.8%以下とすることにより、全部の空隙部14を合わせた空隙率を43%〜60%の範囲内に収めることで、外圧や曲げに対して潰れにくく、安定した伝送特性を確保することができる。
この同軸電線11は、1本で使用するか、或いは複数本を束ねるか、或いは並列にしてテープ状とした多心電線として使用される。
以上説明したように、本実施形態の電線の製造方法では、0.43≦空隙部14の断面積の和/(絶縁体13の断面積の和+空隙部14の断面積の和)≦0.60を満たすとともに、ダイス31の押出孔33の内径Ddとポイント41の円筒部43の外径Dpとの間に、1.04≦(Dd/D1)/(Dp/D2)≦1.47となる関係式が成り立つ。なお、D1は絶縁体13の仕上径であり、D2は中心導体12の外径である。これにより、中心導体12を被覆する絶縁体13に対して長手方向に空隙部14が安定して形成されると共に、中心導体12に対する絶縁体13の長手方向の安定的な追従を実現して、仕上外径や静電容量の変動を抑制することができる。
次に、本発明に係る製造方法により製造した同軸電線の効果を検証した実施例について説明する。図1に示したような構造の同軸電線を下記に示す各条件で製造し、絶縁体の外径変動、静電容量の変動及び樹脂切れを調べた。絶縁体の外周に0.03mmの径の銅合金線を横巻して外部導体とした。なお、樹脂切れとは、導体に樹脂が塗布されなくなってしまう現象である。
(実施例1)
AWG:#42
導体径:0.075mmの銀メッキ銀銅合金を7本撚り合わせた撚り線
絶縁体:PFA、外径0.260mm(厚さ0.093mm)
ダイス内径:9.0mm
ポイント外径:2.5mm
引落しバランス(DRB):1.04
絶縁体の外径変動:±0.004mm以下
絶縁体の静電容量変動:±1pF/m以下
樹脂切れ:なし
(実施例2)
AWG:#40
導体径:0.090mmの銀メッキ銀銅合金を7本撚り合わせた撚り線
絶縁体:PFA、外径0.220mm(厚さ0.065mm)
ダイス内径:9.0mm
ポイント外径:2.5mm
引落しバランス(DRB):1.47
絶縁体の外径変動:±0.004mm以下
絶縁体の静電容量変動:±1pF/m以下
樹脂切れ:なし
(比較例1)
AWG:#42
導体径:0.075mmの銀メッキ銀銅合金を7本撚り合わせた撚り線
絶縁体:PFA、外径0.260mm(厚さ0.093mm)
ダイス内径:8.6mm
ポイント外径:2.5mm
引落しバランス(DRB):0.99
絶縁体の外径変動:±0.020mm以上
絶縁体の静電容量変動:±3pF/m以上
樹脂切れ:なし
(比較例2)
AWG:#40
導体径:0.090mmの銀メッキ銀銅合金を7本撚り合わせた撚り線
絶縁体:PFA、外径0.220mm(厚さ0.065mm)
ダイス内径:9.5mm
ポイント外径:2.5mm
引落しバランス(DRB):1.55
絶縁体の外径変動:±0.004mm以下
絶縁体の静電容量変動:±1pF/m以下
樹脂切れ:あり
上記実施例1,2と比較例1,2において、同じ細径電線のAWG#42である実施例1と比較例1、及びAWG#40である実施例2と比較例2の結果を比較してみる。
実施例1のDRBは、本発明における下限値であるのに対して、比較例1のDRBは、その下限値を下回ってDRB=1.0に近似した値である。このDRBの相違によって、比較例1の外径変動は、実施例1の5倍以上と大きく、静電容量変動も3倍以上と大きいことが確認できる。この結果からDRB=1.0を狙うと絶縁体の外径変動や静電容量変動がかえって大きくなってしまうことがわかる。通常の電線の被覆においては、DRBは1.0とされるが、本発明のように長手方向に連続する空隙部を有する電線ではDRBを1.0とすることは、外径変動や静電容量変動を大きくしてしまうことがわかった。
また、実施例2のDRBは、本発明における上限値であるのに対して、比較例2のDRBは、その上限値を上回った値である。このDRBの相違によって、実施例2と比較例2とでは、絶縁体の外径変動や静電容量変動は同じであるが、比較例2では、樹脂切れが発生した。この結果から本発明におけるDRBの上限値以上で、特にDRB=1.5以上になると、製造中に絶縁体が導体から剥がれてしまうことがわかる。
なお、上記実施形態では、中心導体12、絶縁体13、外部導体15及び外被16が同軸に順次積層された構造を有する同軸電線11を一例に説明したが、導体の周囲を絶縁体で覆った電線であれば同軸電線には限定されない。
11:同軸電線、12:中心導体(導体)、13:絶縁体、14:空隙部、31:ダイス、32:内周面、41:ポイント、42:外周面、44:挿通孔、45:筒体、51,52:押出流路、R:樹脂

Claims (2)

  1. 円錐台部に円筒が継がれた形状の内周面を有するダイス内に、
    円錐台部に円筒部が継がれた形状の外周面を有し、連通孔を有する複数の筒体が前記円筒部の周囲に等間隔に且つ押出方向に沿って前記外周面から延在するポイントを、前記円筒部が前記内周面の中心に配置されるように組み合わせてから、
    前記ダイスと前記ポイントとの隙間からなる環状の押出流路へ樹脂を押し出し且つ引き落とすことにより、前記ポイントの中心に形成された挿通孔から引き出される中心導体の周囲に前記樹脂を被覆して絶縁体を形成するとともに、長手方向に連続する複数の空隙部を前記絶縁体の周方向へ間隔をあけて形成する電線の製造方法であって、
    前記空隙部の断面積の和が、
    0.43≦空隙部の断面積の和/(絶縁体の断面積の和+空隙部の断面積の和)≦0.60
    となる関係式を満たすとともに、
    前記ダイスの内周面の内径と前記ポイントの前記円筒部の外径との間に、
    1.04≦(ダイス出口の内周面径/電線径)/(ポイントの円筒部の外径/中心導体径)≦1.47
    となる関係式が成り立つことを特徴とする電線の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電線の製造方法であって、
    前記絶縁体の外周に外部導体を形成することを特徴とする電線の製造方法。

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