JP2006049067A - 同軸ケーブルおよびその製造方法 - Google Patents

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Daiki Unno
大樹 海野
Seishi Tanaka
晴士 田中
Kazunori Watanabe
和憲 渡辺
Shigehiro Matsuno
繁宏 松野
Toshibumi Inagaki
俊文 稲垣
Mamoru Negita
守 祢宜田
Yoshiya Suzuki
與士弥 鈴木
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Abstract

【課題】 同軸ケーブルの微小な径での曲げや、外力による圧縮に対する耐性の改善。
【解決手段】 同軸ケーブル10は、中心導体12と、絶縁被覆層14と、シールド導体16と、保護被覆層18とを備えている。被覆層14は、中心から外方に延びる3個の柱状部22を有していて、各柱状部22は、所定の螺旋ピッチp1で螺旋状に延設されている。導体16は、被覆層14の柱状部22の外周に接するようにして設けられていて、導体16は、中空状の圧縮撚り線により形成されている。このような圧縮撚り線は、複数本の円形断面の素線26を同一円周上に配置し、各素線26を一方向に、所定の撚りピッチp2で撚り掛けながら圧縮ダイスを通過させることにより中空形状に形成される。柱状部22の螺旋ピッチp1は、被覆層14の外径の18倍以下であって、かつ、圧縮撚り線の撚りピッチp2に対して、螺旋方向と撚り方向とが一致していて、螺旋ピッチp1は、撚りピッチp2よりも短くなっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、良好かつ安定した電気特性、高周波特性を有する同軸ケーブルおよびその製造方法に関し、さらに詳しくは、微小な径での曲げや、外力による圧縮に対する耐性が改良された同軸ケーブルとその製造方法に関するものである。
情報量の増大化や高速伝送化の流れを受けて、携帯情報端末のアンテナ配線や、LCDとCPUを結ぶ配線等に、同軸ケーブルが使われている。また、自動車のIT化、種々の測定器の高性能化に向けて高周波特性が優れた同軸ケーブルが求められている。
以上の様な種々の機器の高性能化、小型化の要求に伴い、使用される同軸ケーブルにも細径化、高性能化が要求されている。一般に良好な高周波特性(伝送損失が小さく、遅延時間が小さい)を持つ同軸ケーブルを得るためには、中心導体と外部シールド層の間に形成される電気絶縁性の被覆層(絶縁被覆層)の誘電率をできるだけ小さくすることが重要である。
誘電率を小さくすることにより、特性インピーダンスを、例えば、50Ω(一定値)とすると、中心導体径が同一であれば、シールド層の内径(ケーブルの外径)を小さくできることになり、シールド層の内径(ケーブルの外径)を一定にすれば、中心導体径を大きくして、電送損失などの高周波特性を改善することが可能になる。
そのために、絶縁被覆層には、弗素樹脂やポリオレフィン樹脂などの低誘電率樹脂が用いられるが、おのずから限界がある。更に改善する手段として、絶縁被覆層に空気を導入することが有効である。
空気を導入する方法としては、本発明者ら提案した絶縁被覆部をリブ付きラセン構造とする方法(特許文献1)、或いは、発泡した樹脂とする方法、多孔質化する方法などがある。絶縁被覆部をリブ付きラセン構造とする方法は、特に細径品を押し出す場合、絶縁被覆層の外径変動が小さく、電気特性、高周波特性の変動が少ないので好適である。
同軸ケーブルが使用される大きな理由は、そのシールド効果による。言うまでもなく、信号の外部への漏れ、或いは、外部からの影響をなくし、情報伝達の信頼性を高めることである。
特許文献1に提案されている同軸ケーブルにおいて、中空圧縮撚り線(以下CK撚り線)は、撚り線の素線同士が石垣状に密接に接し安定した構造(アーチ構造)を取っているため、この撚り線の内部は中空となる。
この内部に内部導体と絶縁被覆より成る絶縁コアを導入した同軸ケーブルはCK撚り線の特徴である素線同士が密接に接している効果から、良好なシールド特性を有する。また、接しているが、接着しているわけではないので、同軸ケーブルは、良好な可とう性を示す。
このようなCK撚り線は、この撚り線単体で中空構造を保つことができるため、内部には種々の形状の絶縁コアを導入することができる。絶縁被覆部をリブ構造としたコアを導入した場合、空気の割合(中空率)を大きくできるので良好な高周波特性を示し、且つ、高いシールド効果と良好な可とう性を得ることができる。
特開2004−55144号公報
しかし、長手方向に直線的状のリブを持つコアを導入したケーブルの場合、曲げるとコアの位置が変動したり、或いは、外力を受けると変形し易いという欠点があった。
また、リブをラセン構造としたコアを導入した場合でも、リブのラセン構造、及びピッチとCK撚り線の撚り構造との関係が適切でないと変形しやすいという問題があった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、微小な径での曲げや、外力による圧縮に対する耐性が改良された同軸ケーブルおよびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、中心導体と、前記中心導体の外周を覆う絶縁被覆層と、前記絶縁被覆層の外周を覆うシールド導体とを備えた同軸ケーブルにおいて、前記シールド導体は、複数の素線を前記絶縁被覆層の外周に沿って配置して、相互に接触する前記素線の外周の一部同士を塑性変形させて中空状に形成した圧縮撚り線で構成され、前記絶縁被覆層は、前記中心導体を環状に被覆する環状部と、前記環状部から径外方向に延びる3本以上の柱状部とを備え、前記柱状部を長手方向に沿って螺旋状に形成することにより、螺旋状中空部を形成したものであり、前記柱状部の螺旋ピッチが、前記絶縁被覆層の外径の18倍以下であり、かつ、螺旋方向が前記圧縮撚り線の撚り方向と一致し、前記螺旋ピッチを前記圧縮撚り線の撚りピッチよりも短かくするようにした。
このように構成した同軸ケーブルによれば、柱状部の螺旋ピッチは、絶縁被覆層の外径の18倍以下であり、かつ、螺旋方向が圧縮撚り線の撚り方向と一致し、螺旋ピッチを圧縮撚り線の撚りピッチよりも短かくしているので、螺旋方向と撚り方向とが一致していても、圧縮撚り線の中空構造を、内部から螺旋状に形成された絶縁被覆層の柱状部で、安定的に支持することができ、これにより、微小な径での曲げや、外力による圧縮に対する耐性を改良することができる。
また、本発明は、中心導体と、前記中心導体の外周を覆う絶縁被覆層と、前記絶縁被覆層の外周を覆うシールド導体とを備えた同軸ケーブルにおいて、前記シールド導体は、複数の素線を前記絶縁被覆層の外周に沿って配置して、相互に接触する前記素線の外周の一部同士を塑性変形させて中空状に形成した圧縮撚り線で構成され、前記絶縁被覆層は、前記中心導体を環状に被覆する環状部と、前記環状部から径外方向に延びる3本以上の柱状部とを備え、前記柱状部を長手方向に沿って螺旋状に形成することにより、螺旋状中空部を形成したものであり、前記柱状部の螺旋ピッチが、前記絶縁被覆層の外径の18倍以下であり、かつ、螺旋方向を前記圧縮撚り線の撚り方向と異なる方向にするようにした。
このように構成した同軸ケーブルによれば、柱状部の螺旋ピッチが、絶縁被覆層の外径の18倍以下であり、かつ、螺旋方向を圧縮撚り線の撚り方向と異なる方向に形成しているので、圧縮撚り線の中空構造を、内部から交差する螺旋状に形成された絶縁被覆層の柱状部で、安定的に支持することができ、これにより、微小な径での曲げや、外力による圧縮に対する耐性を改良することができる。
前記圧縮撚り線の外周には、保護被覆層を設けることができる。
前記絶縁被覆層は、弗素樹脂、ポリオレフィン樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂、APO(環状ポリオレフィン)樹脂等の低誘電率樹脂を用いることができる。
前記絶縁被覆層は、前記柱状部の数が3〜6本で、中空率が50%以上にすることができる。中空率が50%以下だと、中空の効果が低くなる。また、柱状部の数は、1本では偏芯する場合があり、7本以上としても、偏芯防止効果は変わらず、逆に中空率が低下する。
また、本発明は、中心導体と、前記中心導体の外周を覆う絶縁被覆層と、前記絶縁被覆層の外周を覆うシールド導体とを備えた同軸ケーブルの製造方法において、前記絶縁被覆層は、前記中心導体の外周に、当該中心導体を環状に被覆する環状部と、前記環状部から径外方向に延びる3本以上の柱状部とからなるコア体を備え、前記中心導体をクロスヘッドダイスに供給しつつ、押出機により合成樹脂を押出成形して前記コア体を形成する工程と、前記コア体を回転供給機により、所定の方向に回転させながら回転供給しつつ、前方に設けられた整列ガイド板を介して、集合撚り線機の中央部に配置導入するとともに、複数本の素線を、前記整列ガイド板を介して、前記絶縁被覆層の外周に沿って同一円周上に均等配置した後に、前記コア体と前記素線とを、前記集合撚り線機の集線口に取り付けた圧縮ダイスを通過させながら、前記圧縮ダイスを前記回転供給機の回転方向と逆方向に回転させて、相互に接触する前記素線の外周の一部同士を塑性変形させて中空状に形成した圧縮撚り線を、前記コア体の外側に連続的に形成して、前記シールド導体を形成する工程とを含み、前記シールド導体の形成工程で、前記コア体の前記柱状部を螺旋状に形成し、前記圧縮撚り線の撚り方向を、前記柱状部の螺旋方向と同方向で前記圧縮撚り線の撚りピッチよりも細かくするようにした。
このように構成した製造方法によれば、コア体を回転供給するので、圧縮撚り線の撚り方向を、コア体と同じ方向に回転させると、コア体の柱状部の撚りピッチが圧縮撚り線より長くなるか、回転数を同じにすると螺旋形状にならなくなるが、圧縮ダイスを回転供給機の回転方向と逆方向に回転させて、圧縮撚り線に撚りを入れると共にコアに更に撚りを加えるので、中空状の圧縮撚り線を内部から支持する柱状部に圧縮撚り線よりも細かい撚りピッチの螺旋形状を形成することができる。
また、本発明は、中心導体と、前記中心導体の外周を覆う絶縁被覆層と、前記絶縁被覆層の外周を覆うシールド導体とを備えた同軸ケーブルの製造方法において、前記絶縁被覆層は、前記中心導体の外周に、当該中心導体を環状に被覆する環状部と、前記環状部から径外方向に延びる3本以上の柱状部よりなるコア体を備え、前記中心導体をクロスヘッドダイスに供給しつつ、押出機により合成樹脂を押出成形して前記コア体を形成する工程と、前記コア体の前記柱状部に撚りを加えて螺旋状に形成して螺旋コア体を形成する工程と、前記螺旋コア体を、非回転状態の供給機に掛けて供給しながら、集合撚り線機の中央部に配置導入するとともに、複数本の素線を、前記整列ガイド板を介して、前記螺旋コア体の外周に沿って同一円周上に均等配置した後に、前記螺旋コア体と前記素線とを、前記集合撚り線機の集線口に取り付けた圧縮ダイスを通過させながら、前記圧縮ダイスを前記柱上部の螺旋方向と同方向に回転させて、相互に接触する前記素線の外周の一部同士を塑性変形させて中空状に形成した圧縮撚り線を、前記螺旋コア体の外側に連続的に形成して、前記シールド導体を形成する工程とを含み、前記シールド導体の形成工程で、前記圧縮撚り線の撚り方向を、前記螺旋コア体の前記柱状部の螺旋方向と同一方向にするようにした。
この同軸ケーブルの製造方法では、予め、コア体の柱状部に撚りを加えて螺旋状に形成して螺旋コア体を得て、この螺旋コア体の螺旋(撚り)の方向と同一方向に更に撚りを加えるように、その外周に中空状の圧縮撚り線を配置してシールド導体とする方法である。
さらに、中心導体と、前記中心導体の外周を覆う絶縁被覆層と、前記絶縁被覆層の外周を覆うシールド導体とを備えた同軸ケーブルの製造方法において、前記絶縁被覆層は、前記中心導体の外周に、当該中心導体を環状に被覆する環状部と、前記環状部から径外方向に延びる3本以上の柱状部とを備え、押出成形時に、前記中心導体の回りを回転する回転ダイスにより前記絶縁被覆部を被覆形成して、前記柱状部が、前記中心導体の周囲を螺旋状に回転する螺旋コア体を形成する工程、或るいは、前記中心導体を回転供給しつつ非回転のクロスヘッドダイスに通し、所定形状のダイスにより前記絶縁被覆層の形成用合成樹脂を押出成形し、回転引取機にて引き取りつつ、回転巻き取り機により巻き取ることで、前記柱状部が、前記中心導体の周囲を螺旋状に回転する螺旋コア体を形成する工程、前記いずれかの工程により得られた前記螺旋コア体を得た後に、前記螺旋コア体を、非回転の供給機に掛けてそのまま、あるいは、供給機により回転しながら、前方に設けられた整列ガイド板を介して、シングルツイスト機などの集合撚り線機の中央部に配置導入するとともに、複数本の素線を、前記整列ガイド板を介して、前記螺旋コア体の外周に沿って同一円周上に均等配置した後に、前記集合撚り線機の集線口に取り付けた圧縮ダイスを通過させながら、前記圧縮ダイスを回転することにより、相互に接触する前記素線の外周の一部同士を塑性変形させて中空状に形成した圧縮撚り線を前記螺旋コア体の外側に連続的に形成して、前記シールド導体を形成する工程とを含むようにした。
このような同軸ケーブルの製造方法では、特に、中心導体を回転供給しつつ非回転のクロスヘッドダイスに通し、所定形状のダイスにより絶縁被覆層の形成用合成樹脂を押出成形し、回転引取機にて引き取りつつ、回転巻き取り機により巻き取ることで、中心導体の周囲を螺旋状に回転する柱状部を有する螺旋コア体を形成する工程を採用すると、製作速度の向上と、ピッチ長の調整が容易になり、螺旋状態が安定化する。
このような製造方法は、中心導体に撚りを与えると問題がある場合や、中心導体が太い時や、単線では、撚りを入れることが困難なので、このような中心導体を用いる場合に有効になる。圧縮撚り線の撚りの方向は、螺旋コアの螺旋方向と同方向でも逆方向でも良いが、トルクバランスの観点から逆方向が望ましい。
上記各製造方法においては、前記シールド導体の形成工程の後に、前記圧縮撚り線の外周に保護被覆層を形成することができる。
本発明にかかる同軸ケーブルおよびその製造方法によれば、微小な径での曲げや、外力による圧縮に対する耐性が改良される。
以下に、本発明の好適な実施形態について、実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る同軸ケーブル10の第1実施例を示している。同図に示した同軸ケーブル10は、中心導体12と、絶縁被覆層14と、シールド導体16と、保護被覆層18とを備えている。
中心導体12は、例えば、円形断面の撚り線(銅線)から構成されている。なお、この撚り線は、単銅線であっても良い。絶縁被覆層14は、中心導体12の外周を覆うように形成された電気絶縁性のものであって、本実施例の場合には、中心導体12の外周を覆う環状部20と、環状部20から径外方向に、放射状に延びる3個の柱状部22とを有している。
この絶縁被覆層14は、例えば、前記絶縁被覆層は、弗素樹脂、ポリオレフィン樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂、APO(環状ポリオレフィン)樹脂等の低誘電率樹脂を用いることができる。この場合、絶縁被覆層14は、中心導体12の外周に押し出し成形して、環状部20と柱状部22とを同時に一体形成することができる。
本実施例の場合、絶縁被覆層14は、中心から外方に延びる3個の柱状部22を有していて、各柱状部22は、その横断面形状は、先端側が先細状になった略三角形状に形成されている。
各柱状部22は、横断面内において等角度間隔(120°)で放射状に伸びており、同軸ケーブル10の長手軸方向に沿って、この間隔を維持しながら、所定の螺旋ピッチp1で螺旋状に延設されている。
シールド導体16は、絶縁被覆層14の柱状部22の外周に接するようにして設けられていて、シールド導体16の内部には、柱状部22で周方向に区画され、同軸ケーブル10の長手方向に連続した3個の空隙部24が設けられている。
この場合、空隙部24は、中心導体12を中心として、3個が周方向に均等配置されており、横断面において、中心導体12とシールド導体16を除いた部分の面積に対し、面積比で50%以上を占めるようにすることが望ましい。なお、柱状部22の数は、3に限る必要はなく、例えば、6以下の数であってもよい。
シールド導体16は、本実施例の場合、中空状の圧縮撚り線により形成されている。このような圧縮撚り線は、複数本の円形断面の素線26を同一円周上に配置し、各素線26を一方向に、所定の撚りピッチp2で撚り掛けながら圧縮ダイスを通過させることにより中空形状に形成される。
この際に、素線26は、相互に接触している外周の一部同士が、塑性変形されて、撚りが加えられるので、石垣状に密接触して安定した構造(アーチ構造)になり、その形状が崩れることなく維持される。
本実施例の場合、絶縁被覆層14は、シールド導体16との接触部分が、当該シールド導体16の内面形状に沿って密着する変形部28となっている。この変形部28は、具体的には、絶縁被覆層14の柱状部22の先端に形成され、本実施例の場合には、シールド導体16の各素線26との接触部分が、素線26の内面に沿って変形して、面同士が密着した形態になっている。
このような変形部28は、例えば、コア体を集合撚り線機の中央部に配置導入する際に絶縁被覆層14を加熱軟化させることや、圧縮ダイスを所定温度に加熱すること、素線26のそれぞれを所定温度に加熱すること、の少なくともいずれか1つから選択される加熱処理により実現される。
保護被覆層18は、シールド導体16の外周を覆うようにして設けられているが、この保護被覆層18は、必ずしも設ける必要はないが、これを設ける場合には、絶縁被覆層14と同様に、例えば、FEP、PFA等の弗素系樹脂、或いはアモルファスポリオレフィン樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)等の合成樹脂を、シールド導体16の外周に押し出し成形して、形成することができる。
柱状部22の螺旋ピッチp1は、絶縁被覆層14の外径(本実施例の場合には、絶縁被覆層14の柱状部22が螺旋状に形成されているので、螺旋状部外端に接する外接円の直径が外径に相当する)の18倍以下であって、かつ、圧縮撚り線の撚りピッチp2に対して、螺旋方向と撚り方向とが一致していて、螺旋ピッチp1は、撚りピッチp2よりも短くなっている。なお、ここでの螺旋ピッチp1ないし撚りピッチp2は、螺旋ないしは撚りが1回転する間に、長手方向に沿って進行する長さをいう。
以上のように構成した同軸ケーブル10によれば、柱状部22の螺旋ピッチp1が、絶縁被覆層14の外径の18倍以下であり、かつ、圧縮撚り線の撚り方向と一致し、螺旋ピッチp1を圧縮撚り線の撚りピッチp2よりも短かくしているので、螺旋方向と撚り方向とが一致していても、圧縮撚り線の中空構造を、内部から螺旋状に形成された絶縁被覆層14の柱状部22で、安定的に支持することができ、これにより、微小な径での曲げや、外力による圧縮に対する耐性を改良することができる。
なお、本発明の同軸ケーブルは、上記構成に限ることはなく、柱状部22の螺旋ピッチp1は、絶縁被覆層14の外径の18倍以下であって、かつ、圧縮撚り線の撚り方向と異なる方向に形成することもできる。
この構成によれば、圧縮撚り線の撚り方向と異なる方向に形成しているので、圧縮撚り線の中空構造を、内部から交差する螺旋状に形成された絶縁被覆層14の柱状部22で、安定的に支持することができ、これにより、微小な径での曲げや、外力による圧縮に対する耐性を改良することができる。
以下に、上記実施例1に示した同軸ケーブル10の製造方法にかかる複数の製法実施例について説明する。
製法実施例1
この製法実施例1では、まず、図3に示したコア体30が形成される。コア体30は、中心導体12の外周に形成された環状部20と、環状部20から径外方向に延設された3本の柱状部22とを備え、柱状部22は、直線状に形成されている。
このような形態のコア体30は、図2に示すように、7/0.065mmの銀メッキ軟銅線(中心導体12)を押出機32のクロスヘッドダイス34に導き、中心導体12を環状に被覆する環状部と、この環状部から径外方向に延びる3本の柱状部を有するノズルを通過させながらPFA樹脂(ダイキン工業社製AP201比誘電率2.1)を押出し被覆して、冷却槽36を介して、引取機38で引き取って、ボビン40に捲回することにより形成される。
このようにして得られたコア体30の柱状部22の先端を通る仮想外接円の直径は、0.47mm、中心導体12の周りの被覆厚みは0.03mm、3本の柱状部22のリブ厚みは0.08mmであった。
次に、このコア体30を、回転供給装置42を使用して、その外周にシールド導体16を形成した。シールド導体16の形成には、圧縮撚り線を用い、図3に示すシングルツイストタイプ(キンレイ製FX−400)の集合撚り線機44を使用して行った。
集合撚り線機44は、先端の集線口に圧縮ダイス46が設けられた旋回部48と、巻取りボビン50と、巻取りボビン50のトラバース機構部52とを備え、圧縮ダイス46の前方には、整列ガイド板54が設けられている。
整列ガイド板54には、中心にコア体30の挿通孔54aが貫通形成され、その周辺に素線26の挿通孔54bが複数貫通形成されている。また、この整列ガイド板54の前方には、回転供給装置42が設置され、回転供給装置42には、コア体30が捲回されたボビン40が装着されている。
圧縮撚り線をコア体30の外周に形成する際には、図4に示すように、ボビン40から巻き戻したコア体30を、整列ガイド板54を介して、圧縮ダイス46の中心に挿通させて、先端を巻取りボビン50に固定する。
これとともに、複数の素線26を、整列ガイド板54を介して、圧縮ダイス46の外周に挿入する。そして、この状態で、集合撚り線機44を駆動させて、旋回部48を所定の方向に旋回させる。
この際に、コア体30は、500rpmの回転数で、旋回部38の旋回方向(圧縮撚り線の撚り方向)と同一方向に、回転供給装置42で回転させながら、整列ガイド板54の中央部に供給する。
そして、回転供給したコア体30を中心として、同一円周上に17本の外径φ0.117の錫メッキ銅線(素線26)を配し、コア体30の回転供給方向とは逆方向に500rpmで回転した外径φ0.701mmの圧縮ダイス46を通過させながら、3.2m/minで引き取ることにより、内径0.48mm、外径0.71mmのCK撚り線のシールド導体16を形成した。
次に、得られたCK撚り線の外側をPFA(ダイキン工業社製AP201比誘電率2.1)で0.05mm厚に被覆することにより、外径φ0.8の同軸ケーブル10を得た。得られた同軸ケーブル10の特性インピーダンスをTDR(日本テクトロニクス社製:Tektronix 11801B Digital Sampling Oscilloscope)で測定したところ、50Ωであった。
次に、同軸ケーブル10を1m長に切り取り、VNA(アジレント社製:Sパラメータ・ベクトル・ネットワーク・アナライザ8720ES)で測定したところ、10GHzでの伝送損失S21は7.2dB/mであった。
そして、同軸ケーブル10のCK撚り線の撚り方向と3本足の柱状部22の螺旋および撚り方向は同じで、それぞれの撚りピッチは、CK撚り線が7.1mm、3本足の柱状部22が3.7mmであった。柱状部22の螺旋ピッチのコア外径に対する比は、7.9倍であった。CK撚り線内部と中心導体12の外部空間における中空率は、59%であった。
次に、微小径(曲げ半径7.5mm)での繰り返し曲げ試験により、曲げに対する耐性を確認した。この試験では、図5に示した試験機を使用し、±90゜曲げで試験した。
試験機は、平板状の板材Pの一端に一対のローラRが設けられたものであって、曲げ試験の対象となる同軸ケーブル10の一端を、ローラRの直上で固定し、固定点から7.5mmの点で、これをローラR間に挟持させた。同軸ケーブル10の他端には、127gの錘Wを吊下させて、板材Pを左右方向に90°曲げて、同軸ケーブル10の真円度などを測定した、
この際の測定条件を以下の表1に示す。CK撚り線シールド内径の真円度(短径/長径)を測定した。繰り返し回数1万回後の真円度は96%であった。
また、この繰り返し曲げ試験後にVNAで高周波特性を測定したところ、10GHzでの伝送損失S21は7.4dB/mであり、伝送損失の劣化はほとんど見られなかった。さらに同装置を使用して0〜10GHzまでの周波数域の反射特性を測定したところ、S11が−24dB、VSWRは1.13と良好な特性を示した。
Figure 2006049067
製法実施例2
図6から図8は、本発明にかかる同軸ケーブルの製造方法の第2実施例を示しており、上記実施例と同一もしくは相当する部分には、同一符号を付してその説明を省略するとともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
本実施例の場合、図6に示すように、実施例1の引取機38に替えて、回転引取機38aを使用して、7/0.065mmの銀メッキ軟銅線(中心導体12a)を300rpmの速度で回転させながら2.1/minの速度で引き取りながら、押出機32のクロスヘッドダイス34へ導き、実施例1と同様のノズルを通過させてPFA(ダイキン工業社製AP201)を被覆することにより、図7に示す形状の螺旋コア体30aを得た。
同図に示した螺旋コア体30aは、中心導体12aの外周を環状に被覆する環状部20aと、環状部20aから径外方向の延びる3本の螺旋状の柱状部22aとを備えている。
得られた螺旋コア体30aの螺旋ピッチは、7mmであり、柱状部22aの先端を通る外接円の直径は、0.48mm、中心導体12a周りの被覆厚みは、0.03mm、3本の柱状部22aのリブ厚みは、0.08mmであった。
次に、上記螺旋コア体30aを繰り出しながら、図8に示すように、このコア体30aを中心として、17本の外径φ0.117の錫メッキ銅線を同一円周上に配し、コア体30aの螺旋方向と同一方向に500rpmで回転している外径φ0.701mmの圧縮ダイス46を通過させながら、シングルツイスト機44(キンレイ製FX−400)を使用して3.2m/minで引き取ることにより、内径0.48mm、外径0.71mmのCK撚り線の外部シールド導体を形成した。次に、得られた外部シールド導体の外側をPFA(ダイキン工業社製AP201)で0.05mm厚に被覆することにより、外径φ0.81の同軸ケーブルを得た。
得られた同軸ケーブルの特性インピーダンスをTDRで測定したところ、50Ωであった。そしてCK撚り線の撚り方向と3本足螺旋コア体30aの螺旋方向は同じで、それぞれのピッチは、CK撚り線が7.1mm、3本足の螺旋コア体30aが3.6mmであった。螺旋ピッチのコア外径に対する比は7.7倍であった。
次に、製法実施例1と同じ条件で繰り返し曲げ試験を行い、CK撚り線シールド内径の真円度(短径/長径)を測定した。繰り返し回数1万回後の真円度は97%であった。また、この繰り返し曲げ試験後にVNAを使用して0〜10GHzまでの周波数域の反射特性を測定したところ、S11が−25dB、VSWRは1.12と良好な特性を示した。
製法実施例3
実施例1と同様に、図3に示した直線状の柱状部22を備えたコア体30を得た。次に、このコア体30に対して、図4に示すように、回転供給装置42を使用して500rpmで回転しながら供給したコア体30を中心として、17本の外径φ0.117の錫メッキ銅線を同一円周上に配し、コア体30と同方向に250rpmで回転させた外径φ0.701mmの圧縮ダイス46を通過させながら、シングルツイスト機44(キンレイ製FX−400)を使用して1.6m/minで引き取ることにより、内径0.48mm、外径0.71mmのCK撚り線の外部シールド導体を形成した。
次に、得られたCK撚り線の外側をPFA(ダイキン工業社製AP201)を0.05mm厚で被覆することにより、外径φ0.81の同軸ケーブルを得た。
得られた同軸ケーブルの特性インピーダンスは50Ωであった。そしてCK撚り線の撚り方向と3本足コア体30の螺旋方向は、逆方向で、撚りピッチはCK撚り線、3本足コアとも7.0mmであった。螺旋ピッチのコア外径に対する比は14.6倍であった。
製法実施例1と同じ条件で繰り返し曲げ試験を行い、CK撚り線の内径の真円度(短径/長径)を測定した。繰り返し回数1万回後の真円度は95%であった。また、この繰り返し曲げ試験後にVNAを使用して0〜10GHzまでの周波数域の反射特性を測定したところ、S11が−22dB、VSWRは1.18と比較的良好な特性を示した。
製法実施例4
実施例1と同様にコア体30を得た。次に、シングルツイスト機を使用して、得られたコア体30に500rpmの回転を加えながら3.2m/minで引き取ることにより、7mmピッチの撚りが入った螺旋コア体を得た。
次に、上記螺旋コア体を中心として、17本の外径φ0.117の錫メッキ銅線を同一円周上に配し、コア体の螺旋と同一方向に500rpmで回転した外径φ0.701mmの圧縮ダイス46を通過させながら、シングルツイスト機44(キンレイ製FX−400)を使用して3.2m/minで引き取ることにより、内径0.48mm、外径0.71mmのCK撚り線の外部シールド導体を形成した。次に、得られた外部シールド導体の外側をPFA(ダイキン工業社製AP201)で0.05mm厚に被覆することにより、外径φ0.81の同軸ケーブルを得た。
得られた同軸ケーブルの特性インピーダンスは50Ωであった。そして同軸ケーブルの螺旋コア体と外部シールド導体は、全長に渡ってラセン状に同一方向に回転しており、そのコアのピッチは、3.6mmでCK撚り線のピッチは、7.1mmであった。螺旋ピッチのコア外径に対する比は、7.7倍であった。
次に、製法実施例1と同様の方法で繰り返し曲げ試験を行った。繰り返し回数1万回後の真円度は96%であった。また、この繰り返し曲げ試験後にVNA使用して0〜10GHzまでの周波数域の反射特性を測定したところ、S11が−23dB、VSWRは1.15と良好な特性を示した。
製法比較例1
製法実施例1と同様の方法で、コア体を得た。
次に500rpmで回転しながら供給したコア体を中心として、17本の外径φ0.117の錫メッキ銅線を同一円周上に配し、コアと同方向に500rpmで回転させた外径φ0.701mmの圧縮ダイスを通過させながら、シングルツイスト機44(キンレイ製FX−400)を使用して3.2m/minで引き取ることにより、内径0.48mm、外径0.71mmのCK撚り線の外部シールド導体を形成した。次に、得られたCK撚り線の外側をPFA(ダイキン工業社製AP201)を0.05mm厚で被覆することにより、外径φ0.81の同軸ケーブルを得た。得られた同軸ケーブルの特性インピーダンスは49Ωであった。そして、3本足コア体には、撚りが全く入っておらず、CK撚り線の撚りピッチは7.0mmであった。
次に、微小径(曲げ半径7.5mm)での繰り返し曲げ試験により、曲げに対する耐性を確認した。繰り返し回数1万回後の真円度は79%であった。また、この繰り返し曲げ試験後にVNAを使用して0〜10GHzまでの周波数域の反射特性を測定したところ、S11が−13dB、VSWRが1.57と、全く特性の劣るものであった。
製法比較例2
実施例1と同様にコア体を得た。次に、上記螺旋コア体を中心として、17本の外径φ0.117の錫メッキ銅線を同一円周上に配し、コア体の螺旋と同一方向に440rpmで回転した外径φ0.701mmの圧縮ダイス46を通過させながら、シングルツイスト機44(キンレイ製FX−400)を使用して4.0m/minで引き取ることにより、内径0.48mm、外径0.71mmのCK撚り線の外部シールド導体を形成した。
次に、得られた外部シールド導体の外側をPFA(ダイキン工業社製AP201)で0.05mm厚に被覆することにより、外径φ0.81の同軸ケーブルを得た。得られた同軸ケーブルの特性インピーダンスは50Ωであった。そして、コアと外部シールド導体は、全長に渡ってラセン状に同一方向に回転しており、コアの螺旋ピッチ、圧縮撚り線の撚りピッチは、ともに10.0mmであった。螺旋ピッチのコア外径に対する比は、20.8倍であった。
次に、製法実施例1と同様の方法で繰り返し曲げ試験を行った。繰り返し回数1万回後の真円度は92%、高周波特性(0〜10GHz)はS11が−18dB、VSWRが1.28であり、特性の劣るものであった。
製法比較例3
製法実施例1と同様の方法でコアを得た。次に回転供給装置を使用して500rpmで回転しながら供給したコア体を中心として、17本の外径φ0.117の錫メッキ銅線を同一円周上に配し、コアと同方向に270rpmで回転させた外径φ0.701mmの圧縮ダイス46を通過させながら、シングルツイスト機44(キンレイ製FX−400)を使用して2.5m/minで引き取ることにより、内径0.48mm、外径0.71mmのCK撚り線の外部シールド導体を形成した。
次に、得られたCK撚り線の外側を、PFA(ダイキン工業社製AP201)を0.05mm厚で被覆することにより、外径φ0.81同軸ケーブルを得た。得られた同軸ケーブルの特性インピーダンスは50Ωであった。そして同軸ケーブルのコア体と外部シールド導体は、全長に渡ってラセン状に同一方向に回転しており、コア体の螺旋ピッチ、圧縮撚り線の撚りピッチ共に10.0mmであった。コア体の螺旋ピッチの外径に対する比は、20.8倍であった。
次に、製法実施例1と同様の方法で繰り返し曲げ試験を行った。繰り返し回数1万回後の真円度は93%、高周波特性(0〜10GHz)はS11が−17dB、VSWRが1.35であり、特性の劣るものであった。
図9は、上記各製法実施例と比較例における曲げ試験の後に測定した真円度の関係をコア体のピッチとコア体の外径との比で示したグラフである。このグラフに示した結果から、柱状部の螺旋ピッチを、絶縁被覆層の外径の18倍以下にすると、曲げ試験を行った後でも、真円度を良好に保つことができる。
本発明にかかる同軸ケーブルおよびその製造方法は、微小な径での曲げや、外力による圧縮に対する耐性に優れた同軸ケーブルがコストアップを来たすことなく得られ、携帯用端末の配線などに有効に活用することができる。
本発明にかかる同軸ケーブルの一実施例を示す断面図である。 本発明にかかる同軸ケーブルの製造方法の初期工程を示す説明図である。 図2の工程で得られるコア体の斜視図である。 本発明にかかる同軸ケーブルの製造方法において、図2に示した工程に引き続いて行われる工程の説明図である。 本発明にかかる同軸ケーブルの曲げ試験の試験状態の説明図である。 本発明にかかる同軸ケーブルの製造方法の他の実施例を示す初期工程の説明図である。 図6の工程で得られる螺旋コア体の斜視図である。 本発明にかかる同軸ケーブルの製造方法において、図6に示した工程に引き続いて行われる工程の説明図である。 本発明にかかる製法発明の実施例と比較例の曲げ試験後の真円度の関係を示すグラフである。
符号の説明
10,10a 同軸ケーブル
12,12a 中心導体
14 絶縁被覆層
16 シールド導体
18 保護被覆層
30 コア体
30a 螺旋コア体

Claims (9)

  1. 中心導体と、前記中心導体の外周を覆う絶縁被覆層と、前記絶縁被覆層の外周を覆うシールド導体とを備えた同軸ケーブルにおいて、
    前記シールド導体は、複数の素線を前記絶縁被覆層の外周に沿って配置して、相互に接触する前記素線の外周の一部同士を塑性変形させて中空状に形成した圧縮撚り線で構成され、
    前記絶縁被覆層は、前記中心導体を環状に被覆する環状部と、前記環状部から径外方向に延びる3本以上の柱状部とを備え、前記柱状部を長手方向に沿って螺旋状に形成することにより、螺旋状中空部を形成したものであり、
    前記柱状部の螺旋ピッチが、前記絶縁被覆層の外径の18倍以下であり、かつ、螺旋方向が前記圧縮撚り線の撚り方向と一致し、前記螺旋ピッチを前記圧縮撚り線の撚りピッチよりも短かくすることを特徴とする同軸ケーブル。
  2. 中心導体と、前記中心導体の外周を覆う絶縁被覆層と、前記絶縁被覆層の外周を覆うシールド導体とを備えた同軸ケーブルにおいて、
    前記シールド導体は、複数の素線を前記絶縁被覆層の外周に沿って配置して、相互に接触する前記素線の外周の一部同士を塑性変形させて中空状に形成した圧縮撚り線で構成され、
    前記絶縁被覆層は、前記中心導体を環状に被覆する環状部と、前記環状部から径外方向に延びる3本以上の柱状部とを備え、前記柱状部を長手方向に沿って螺旋状に形成することにより、螺旋状中空部を形成したものであり、
    前記柱状部の螺旋ピッチが、前記絶縁被覆層の外径の18倍以下であり、かつ、螺旋方向を前記圧縮撚り線の撚り方向と異なる方向にすることを特徴とする同軸ケーブル。
  3. 前記圧縮撚り線の外周に保護被覆層を設けたことを特徴とする請求項1または2項記載の同軸ケーブル。
  4. 前記絶縁被覆層は、弗素樹脂、ポリオレフィン樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂、APO(環状ポリオレフィン)樹脂等の低誘電率樹脂を用いることを特徴とする請求項1〜3項のいずれか1項記載の同軸ケーブル。
  5. 前記絶縁被覆層は、前記柱状部の数が3〜6本で、中空率が50%以上であることを特徴とする請求項1〜4項のいずれか1項記載の同軸ケーブル。
  6. 中心導体と、前記中心導体の外周を覆う絶縁被覆層と、前記絶縁被覆層の外周を覆うシールド導体とを備えた同軸ケーブルの製造方法において、
    前記絶縁被覆層は、前記中心導体の外周に、当該中心導体を環状に被覆する環状部と、前記環状部から径外方向に延びる3本以上の柱状部とからなるコア体を備え、
    前記中心導体をクロスヘッドダイスに供給しつつ、押出機により合成樹脂を押出成形して前記コア体を形成する工程と、
    前記コア体を回転供給機により、所定の方向に回転させながら回転供給しつつ、前方に設けられた整列ガイド板を介して、集合撚り線機の中央部に配置導入するとともに、複数本の素線を、前記整列ガイド板を介して、前記絶縁被覆層の外周に沿って同一円周上に均等配置した後に、前記コア体と前記素線とを、前記集合撚り線機の集線口に取り付けた圧縮ダイスを通過させながら、前記圧縮ダイスを前記回転供給機の回転方向と逆方向に回転させて、相互に接触する前記素線の外周の一部同士を塑性変形させて中空状に形成した圧縮撚り線を、前記コア体の外側に連続的に形成して、前記シールド導体を形成する工程とを含み、
    前記シールド導体の形成工程で、前記コア体の前記柱状部を螺旋状に形成し、前記圧縮撚り線の撚り方向を、前記柱状部の螺旋方向が同方向で前記圧縮撚り線の撚りピッチよりも細かくすることを特徴とする同軸ケーブルの製造方法。
  7. 中心導体と、前記中心導体の外周を覆う絶縁被覆層と、前記絶縁被覆層の外周を覆うシールド導体とを備えた同軸ケーブルの製造方法において、
    前記絶縁被覆層は、前記中心導体の外周に、当該中心導体を環状に被覆する環状部と、前記環状部から径外方向に延びる3本以上の柱状部よりなるコア体を備え、
    前記中心導体をクロスヘッドダイスに供給しつつ、押出機により合成樹脂を押出成形して、柱状部が直線状の前記コア体を形成する工程と、
    前記コア体の前記柱状部に撚りを加えて螺旋状に形成して螺旋コア体を形成する工程と、
    前記螺旋コア体を、非回転状態の供給機に掛けて供給しながら、集合撚り線機の中央部に配置導入するとともに、複数本の素線を、前記整列ガイド板を介して、前記螺旋コア体の外周に沿って同一円周上に均等配置した後に、前記螺旋コア体と前記素線とを、前記集合撚り線機の集線口に取り付けた圧縮ダイスを通過させながら、前記圧縮ダイスを前記柱上部の螺旋と同方向に回転させて、相互に接触する前記素線の外周の一部同士を塑性変形させて中空状に形成した圧縮撚り線を、前記螺旋コア体の外側に連続的に形成して、前記シールド導体を形成する工程とを含み、
    前記シールド導体の形成工程で、前記圧縮撚り線の撚り方向を、前記螺旋コア体の前記柱状部の螺旋方向と同一方向にすることを特徴とする同軸ケーブルの製造方法。
  8. 中心導体と、前記中心導体の外周を覆う絶縁被覆層と、前記絶縁被覆層の外周を覆うシールド導体とを備えた同軸ケーブルの製造方法において、
    前記絶縁被覆層は、前記中心導体の外周に、当該中心導体を環状に被覆する環状部と、前記環状部から径外方向に延びる3本以上の柱状部とを備え、
    押出成形時に、前記中心導体の回りを回転する回転ダイスにより前記絶縁被覆部を被覆形成して、前記柱状部が、前記中心導体の周囲を螺旋状に回転する螺旋コア体を形成する工程、
    或いは、前記中心導体を回転供給しつつ非回転のクロスヘッドダイスに通し、所定形状のダイスにより前記絶縁被覆層の形成用合成樹脂を押出成形し、回転引取機にて引き取りつつ、回転巻き取り機により巻き取ることで、前記柱状部が、前記中心導体の周囲を螺旋状に回転する螺旋コア体を形成する工程、
    前記いずれかの工程により得られた前記螺旋コア体を得た後に、
    前記螺旋コア体を、非回転の供給機に掛けてそのまま、あるいは、供給機により回転しながら、前方に設けられた整列ガイド板を介して、シングルツイスト機などの集合撚り線機の中央部に配置導入するとともに、複数本の素線を、前記整列ガイド板を介して、前記螺旋コア体の外周に沿って同一円周上に均等配置した後に、前記集合撚り線機の集線口に取り付けた圧縮ダイスを通過させながら、前記圧縮ダイスを回転することにより、相互に接触する前記素線の外周の一部同士を塑性変形させて中空状に形成した圧縮撚り線を前記螺旋コア体の外側に連続的に形成して、前記シールド導体を形成する工程とを含むことを特徴とする同軸ケーブルの製造方法。
  9. 前記シールド導体の形成工程の後に、前記圧縮撚り線の外周に保護被覆層を形成することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項記載の同軸ケーブルの製造方法。
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