JP2023140106A - 自動分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検量線情報の更新を行うに際して、ユーザの負担の軽減、及び、検量線情報の更新の効率化を可能とした自動分析装置を提供することを目的とする。【解決手段】自動分析装置(100)は、被検試料と反応試薬及び反応試薬と較正試薬との化学作用に基づいた検出信号を取得する分析部(4)と、有効期限内に検量線情報の更新の為の予約日時を設定する設定部(7)と、分析部が取得した反応試薬と較正試薬との化学作用に基づいた検出信号に基づいて検量線情報の更新を行うデータ処理部(8)と、設定部が設定した予約日時に反応試薬と較正試薬との化学作用に基づいた検出信号を取得するように分析部を制御する制御部(9)と、を有する。【選択図】図10

Description

本発明は、被検試料を分析する自動分析装置に関する。
主に体外診断の分野で使用される自動分析装置においては、取得した検出信号を分析項目の濃度その他の定量情報に変換するために検量線を使用する。検量線は、被検試料を測定する測定系の応答特性を反映している。通常、検量線は、被検試料を測定する測定系と同じ条件の測定系において、反応試薬と異なる濃度水準の較正試薬との化学作用の結果を測定して得た検出信号と、較正試薬の濃度との間の関係式として作成される。
自動分析装置においては、反応試薬の変質等による応答特性の経時変化は避けられないため、経験則に基づいて検量線に有効期限を設けることで測定系の同一性を実質的に確保することとしている。
有効期限が切れた場合は、検量線情報の更新のため反応試薬を測定し直す必要がある。稼働率の高い自動分析装置にあっては、検量線の有効期限が切れる前に計画的に検量線情報の更新作業を実施することが好ましい。
特許文献1は、検量線作成のために標準試薬を測定する実施予定日を含む実施計画を作成し、実施予定日が到来したとき、測定に使用する標準試薬の種類及び数量を含めたオーダ情報を表示する機能を備えた自動分析装置を開示している。
特開2011-237211号公報
しかしながら、特許文献1の自動分析装置において標準試薬の測定を開始するには、ユーザがオーダ情報の表示を確認して実行ボタンを押す必要があった。
本発明は、検量線情報の更新を行うに際して、ユーザの負担の軽減、及び、検量線情報の更新の効率化を可能とした自動分析装置を提供することを目的とする。
本実施形態に係る自動分析装置は、反応試薬及び較正試薬を保管する保管部と、反応試薬に関する検量線情報及び検量線情報の有効期限を記憶する記憶部と、被検試料と反応試薬及び反応試薬と較正試薬との化学作用に基づいた検出信号を取得する分析部と、有効期限内に検量線情報の更新の為の予約日時を設定する設定部と、分析部が取得した反応試薬と較正試薬との化学作用に基づいた検出信号に基づいて検量線情報の更新を行うデータ処理部と、設定部が設定した予約日時に反応試薬と較正試薬との化学作用に基づいた検出信号を取得するように分析部を制御する制御部と、を有する。
本実施形態に係る自動分析装置では、反応試薬及び較正試薬は、それぞれの属性を示す指標が付されたカートリッジ容器に封入されており、保管部はカートリッジ容器に封入された反応試薬及び較正試薬を保管する保冷庫である、ことが好ましい。
本実施形態に係る自動分析装置では、保管部に保管されている反応試薬及び較正試薬の在庫を監視する監視部をさらに有し、制御部は、予約日時前に、検量線情報の更新のために必要な反応試薬及び較正試薬の保管部の在庫情報を、監視部を制御することにより取得し、制御部は、在庫情報に基づいて、検量線情報の更新のために必要な反応試薬及び較正試薬が不足している場合は、警告を行う、ことが好ましい。
本実施形態に係る自動分析装置では、記憶部は被検試料の分析項目に関する測定依頼情報をさらに記憶し、検量線情報は分析項目毎に記憶されている、ことが好ましい。
本実施形態に係る自動分析装置では、設定部は、検量線情報の更新のために、複数の較正試薬に関する複数の測定が必要な場合には、それぞれの測定について予約日時を設定する、ことが好ましい。
本実施形態に係る自動分析装置では、制御部は、予約日時前に、検量線情報の更新を実行することを通知する、ことが好ましい。
本実施形態に係る自動分析装置では、制御部は、定量情報既知の精度管理試薬と反応試薬との化学作用に基づいた検出信号を取得するように分析部を制御して、検出信号に基づいて、データ処理部が更新した検量線情報が妥当か否かの判定を行う、ことが好ましい。
本実施形態に係る自動分析装置では、制御部は、検量線情報の形状又は統計データに基づいて、データ処理部が更新した検量線情報が妥当か否かの判定を行う、ことが好ましい。
本実施形態に係る自動分析装置では、設定部は、制御部によりデータ処理部が更新した検量線情報が妥当であるとの判定がなされた場合、新たな有効期限内に検量線情報の次の更新の為の予約日時を設定する、ことが好ましい。
本実施形態に係る自動分析装置では、設定部は、予約日時が、自動分析装置の点検と重なった場合、又は、点検の直前となった場合、有効期限前であれば、予約日時を点検後に移動する、ことが好ましい。
本発明に係る自動分析装置では、検量線情報の更新を行うに際して、ユーザの負担の軽減、及び、検量線情報の更新の効率化を可能とする。
自動分析装置100の概略を示すブロック図である。 (a)は反応試薬が封入されたカートリッジ容器の例を示し、(b)は較正試薬が封入されたカートリッジ容器の例を示し、(c)は精度管理試薬が封入されたカートリッジ容器の例を示している。 保冷庫2の内部に配置された監視部3を示す平面図の一例である。 モード選択を示すフロー図である。 予約モードの選択画面の一例を示す図である。 検量線に関する情報の一例を示す図である。 測定依頼情報の一例を示す図である。 指定予約モードが選択された場合の処理フロー図である。 (a)は検量線確定の確認画面の一例を示し、(b)は次回の検量線情報の更新のための予約確認画面の一例を示す図である。 自動予約モードが選択された場合の処理フロー図である。 警告表示の一例を示す図である。 警告表示の他の例を示す図である。
以下、図面を参照して自動分析装置について詳細に説明する。ただし、本発明は図面又は以下に記載される実施形態には限定されないことを理解されたい。
図1は、自動分析装置100の概略を示すブロック図である。
自動分析装置100は、不図示の筐体に配置されている、試料載置部1、保冷庫2、監視部3、分析部4、記憶部5、ユーザインタフェイス部6、設定部7、データ処理部8、及び、制御部9等を含んで構成されている。
試料載置部1は、分析する被検試料を載置するための載置台である。保冷庫2は、反応試薬、較正試薬、及び、精度管理試薬等を、劣化を防止するために低温で保管する保管部として機能する。各種試薬が常温で保管可能な場合には、必ずしも低温で保管する必要はない。
監視部3は、保冷庫2に保管される各種試薬の在庫を監視して、在庫情報を取得する。分析部4は、被検試料と混合された反応試薬からの検出信号の取得、反応試薬と較正試薬との混合及び混合された試薬からの検出信号の取得、及び、反応試薬と精度管理試薬との混合及び混合された試薬からの検出信号の取得を自動で行う測定機構である。なお、保冷庫2から分析部4への試薬の搬送は、不図示の搬送機構により行われる。
記憶部5は、検量線に関する情報40、及び、測定依頼情報50等を記憶するメモリであり、半導体メモリ、磁気ディスク装置、光ディスク装置、又は、HDD(Hard Disk Drive)等により構成される。
ユーザインタフェイス部6は、ユーザからの各種入力を受け付けるためのキーボード、ボタン、及び、マウス等の入力機器と、各種データ、案内、及び、警告等を表示するための液晶ディスプレイ等の表示機器とを含んで構成されている。なお、ユーザインタフェイス部6は、入力機器と表示機器とが一体的に形成されたタッチパネル等であってもよい。
設定部7は、自動的に予約日時を設定する。データ処理部8は、分析部4が取得した検出信号に基づいて検量線の作成及び更新を行い、検量線に関する情報40を用いて検出信号を分析項目の定量情報に変換する。制御部9は、保冷庫2、監視部3、分析部4、記憶部5、ユーザインタフェイス部6、設定部7、データ処理部8等を含め、自動分析装置100全体を制御する。設定部7、データ処理部8、及び、制御部9は、それぞれがCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random-Access Memory)、及び、ROM(Read-Only Memory)等を有し、個別のプログラムにより動作する。なお、設定部7、データ処理部8、及び、制御部9が、1つのCPUで動作する複数のソフトウエア機能ブロックとして形成されていても良い。
制御部9は、被検試料と反応試薬との生化学的相互作用に基づいた検出信号を分析部4で取得させ、記憶部5に記憶されている検量線に関する情報40に基づいてデータ処理部8により検出信号を分析項目の定量情報に変換させる。
また、制御部9は、設定部7で設定された予約日時、又は、ユーザによりユーザインタフェイス部6を利用して指定された予約日時において、反応試薬と較正試薬との化学作用に基づいた検出信号を分析部4で取得させる。さらに、制御部9は、取得した検出信号に基づいて、データ処理部8により、検量線情報の更新を行い、更新された検量線情報を記憶部5に記憶する。
「検出信号」とは、分析部4が有する不図示の検出器の出力信号のことであり、各種エネルギー、光強度、電流、電位、電荷量、周波数、変位量、粒子数、時間等の物理量及び基準値との比や関数を用いることができる。「定量情報」とは、分析の目的であるすなわち関心のある分析項目の存在量、強度又は大きさであり、濃度、活量、活性、力価等が例示できる。
「検量線情報」とは、検量線を構成する検出信号と分析項目の定量情報との2次元プロット、又は、それに基づく数学的関係式及びその付帯情報を意味する。本願では、「検量線情報」には、後述する「マスター検量線データ」、「較正データ」、及び、「較正された検量線の係数」を含む。「付帯情報」には通常、検量線が適用可能な分析項目、試薬ロット及び試薬の有効期限が含まれ、検量線を取得するに至ったトレーサビリティ情報を含んでもよい。
「検量線の作成」(キャリブレーションともいう)とは、反応試薬と異なる既知の定量情報を有する較正試薬とによる化学作用に基づいた検出信号を、統計処理することにより、検出信号と定量情報との間の関係式である「マスター検量線データ」を得ることをいう。
「検量線情報の更新」とは、「マスター検量線データ」を更新するために、所定数の較正試薬を測定し、所定の統計処理によって検量線を補正するための、「較正データ」、及び、「較正された検量線の係数」を得ることをいう。なお、「検量線情報の更新」における「所定数」は、「検量線の作成」時より少ない数であることが通常であるが、必ずしも少ない数でなくても良い。なお、本願では、「較正試薬」は、キャリブレータ、又は、標準試薬と同じ意味で使用している。
図2(a)は反応試薬が封入されたカートリッジ容器の例を示し、図2(b)は較正試薬が封入されたカートリッジ容器の例を示し、図2(c)は精度管理試薬が封入されたカートリッジ容器の例を示している。
図2では、保冷庫2に保管する各種凍結乾燥試薬のカートリッジ容器の例として、二つのウェルを連結した樹脂製の2連容器10を用いている。2連容器10は、いずれも開口部の内径6mm、高さ20mmの円柱状凹部が1mm程度の最小肉厚部を介して並設されてなるプラスチック製容器である。
図2(a)の左側に示すカートリッジ容器10にはFT4の免疫反応試薬として、磁性粒子に固定化された固相試薬が一方のウェルに、酵素標識された標識試薬が他方のウェルに、ともに凍結乾燥状態で、アルミ箔シール20により封入されている。アルミ箔シール20の表面には、検査項目名と識別コード21(2次元コード)が付されている。図2(a)の右側には、カートリッジ容器10を碁盤目状の保持穴を有するトレイ11に並べた形態が示されている。トレイ11の上部右縁には、試薬容器の内容物を表示するバーコード22が付されている。
図2(b)は、FT4の較正試薬セットとして3段階の濃度レベルに対応する含有量の目的成分を含む較正試薬1から較正試薬3を、図2(a)に示した免疫反応試薬のカートリッジ容器10と同形・同寸法のカートリッジ容器10に凍結乾燥状態で収容した形態を示している。図2(b)の左側に示す例では、隣り合う二つのウェルに同じ較正試薬成分を収容している。なお、装置は二つのウェルの位置を区別することができるので、隣り合う二つのウェルに異なる較正試薬を収容しても良い。較正試薬用のカートリッジ容器10のアルミ箔シール20の表面には、それぞれの内容物を特定する識別コード21が付されている。図2(b)の右側には、較正試薬のカートリッジ容器10を碁盤目状の保持穴を有するトレイ11に並べた形態が示されている。長円の中の数字は較正試薬1~3の数字を示す。トレイ11の上部右縁には、FT4の較正試薬セットという容器の種別を表示するバーコード22が付されている。
図2(c)は、精度管理試薬であるQC試料セットとして3段階の濃度レベルに対応する含有量の試薬(Multi-3L、Multi-3M、Multi-3H)を、図2(a)に示した免疫反応試薬のカートリッジ容器10と同形・同寸法のカートリッジ容器10に凍結乾燥状態で収容した形態を示している。図2(c)の左側に示す例では、隣り合う二つのウェルに同じ精度管理試薬成分を収容している。なお、装置は二つのウェルの位置を区別することができるので、隣り合う二つのウェルに異なる精度管理試薬を収容しても良い。精度管理試薬用のカートリッジ容器10のアルミ箔シール20の表面には、それぞれの内容物を特定する識別コード21が付されている。図2(c)の右側には、精度管理試薬のカートリッジ容器10を碁盤目状の保持穴を有するトレイ11に並べた形態が示されている。長円の中の数字は精度管理試薬の数字を示し、「Multi-3L」が「1」に、「Multi-3M」が「2」に、「Multi-3H」が「3」に対応している。トレイ11の上部右縁には、精度管理試薬であるQC試料セットという容器の種別を表示するバーコード22が付されている。
各種試薬は、図2に示した2連容器10に限らず、他の容器に封入しても良い。また、図2に示したトレイ11では、32個の2連容器10を収納できるようにしているが、これに限らず任意の容器を収納できるトレイを利用しても良い。さらに、トレイ11には、図2(a)に示すように32個の2連容器10を収納しても良いし、図2(b)に示すように24個の2連容器をトレイの左側に詰めて並べても良いし、図2(c)に示すように24個の2連容器をトレイの上側に詰めて並べても良い。
図3は、保冷庫2の内部に配置された監視部3を示す平面図の一例である。
図3は保冷庫2の内部を上部から見た状況を示している。保冷庫2には、図2に示したカートリッジ容器10を収容したトレイ11が6個並べて配置されている。また、トレイ11は、図中の表面から下方向(Z方向)にも複数段重ねて配置されている。監視部3は、XYZ軸可動ヘッド13、識別コード読取部14、及び、カートリッジ容器10の有無検知手段15等を備えている。
XYZ軸可動ヘッド13は、不図示の移動機構により、保冷庫2の内部にマトリックス状に並べられたカートリッジ容器10上の識別情報を読み取るのに好適な軌道を間欠的に移動可能である。XYZ軸可動ヘッド13は、カートリッジ容器10を持ち上げて所定位置まで搬送するチャック搬送手段(不図示)を備えており、使用すべきカートリッジ容器10を選択し、分析部4へのスタンバイ位置12に載置することができる。
図4は、モード選択を示すフロー図である。
最初にユーザは、ユーザインタフェイス部6の入力機器を利用して、予約モードを選択する(ステップS1)。制御部9は、選択されたモードに応じて(ステップS2)、指定予約モード(ステップS3)、又は、自動予約モード(ステップS4)を実行し、検量線情報の更新のための予約日時を測定依頼情報50に登録する。
「指定予約モード」は、ユーザが検量線情報の更新を実行する予約日時を指定する予約モードであり、自動分析装置100の稼働状況又は測定依頼状況を把握したユーザの裁量に委ねる方法である。「自動予約モード」は、制御部9が自動的に検量線情報の更新を実行する予約日時を設定する予約モードであり、予約のし忘れを確実に防ぎ、ユーザに負担をかけることなく検量線を常に有効な状態に保つのに適した方法である。
図5は、予約モードの選択画面の一例を示す図である。
図5に示す画面は、ユーザインタフェイス部6の表示機器に表示されるので、ユーザはユーザインタフェイス部6の入力機器を利用して予約モードの選択(図4のステップS1)を行う。図5に示す、「分析項目」、「分析試薬バッチ」、「マスター検量線データ」、「較正試薬バッチ」、及び、「検量線有効期限」の情報は、検量線に関する情報40として記憶部5に予め記憶されており、ユーザにより「分析項目」をキーにして抽出された情報である。
予約モードは、分析項目毎に選択することができる。ユーザは、図5に示す画面の「予約モード」の箇所に、「指定予約」又は「自動予約」を入力することにより予約モードを選択する。なお、「予約モード」の項目にカーソルを移動するとプルダウンで「指定予約」又は「自動予約」が選択入力できるようにしても良い。
図5に示す例では、分析項目「FT4」については「指定予約モード」が選択され、分析項目「TSH」については「自動予約モード」が選択された状態を示している。予約モードは分析項目ごとに設定することができる。通常は検査頻度が低いが大量の検査依頼を受ける時期が予知できる分析項目については指定予約モードを選択し、検査頻度の高いルーチン検査に指定されている分析項目には有効な検量線が常に必要なため自動予約モードに指定する、といった柔軟な運用が考えられる。
「指定予約モード」が選択された場合、「予約日時」の項目にカーソルを移動すると、例えば「有効期限内で設定してください」といった案内メッセージ30が表示されるので、ユーザは適宜勘案して予約日時を入力する。「自動予約モード」が選択された場合、ユーザは予約日時を入力することはなく、設定部7が自動的に予約日時を設定して「予約日時」の項目に予約日時を表示する。なお、図5では、ユーザが入力不要な予約日時の入力セルの背景色は灰色にしてある。
「指定予約モード」が選択された場合、制御部9は、ユーザインタフェイス部6の表示機器に、分析項目に対応した較正試薬の測定に要する時間、当該検量線の有効期限、他の検量線作成に係る予約日時、及び、自動分析装置100の点検スケジュール等を勘案して、入力可能な日時を表示することも可能である。また、ユーザが「予約日時」の項目に不適切な日時を入力した場合、制御部9は、ユーザインタフェイス部6の表示機器に、エラーメッセージを表示することも可能である。
ユーザは、図5に示す画面における「事前通知」及び「検量線の自動判定」の項目に入力を行うことにより、事前通知オプション、及び/又は、検量線の自動判定オプションを設定することが可能である。なお、「事前通知」及び「検量線の自動判定」の項目に入力は、「分析項目」ごとに、後から変更可能、及び、取消可能である。
「事前通知」オプションは、検量線情報の更新の予約をした後、検量線情報の更新を実行する前にユーザに通知を行うものである。事前通知のオプションが設定された場合、制御部9は、ユーザインタフェイス部6の表示機器に、予約日時の所定時間前になると事前通知する画面を表示する。事前通知を行う時点で、再度ユーザに予定通り検量線情報の更新を実行するか否かの確認を求めるようにしても良いし、単に通知だけ行って、再度ユーザに確認を求めないように制御しても良い。事前通知オプションは、指定予約モードにも自動予約モードにも付与することができる。
「検量線の自動判定」オプションは、検量線情報の更新を実行した後に、更新された検量線情報の有効性を自動的に判定するものである。具体的には、精度管理試料(「QC試料」とも言う)と反応試薬とを混合し、分析部4で検出信号を取得させ、予め判明している定量情報と検出信号との関係をプロットしたものを作成する。作成されたプロットと更新された検量線とを比較し、検量線の形状、及び/又は、統計的妥当性に基づいて、更新された検量線の判定を行う。検量線の自動判定オプションは、指定予約モードにも自動予約モードにも付与することができる。
図6は、検量線に関する情報40の一例を示す図である。
検量線に関する情報40は、記憶部5に記憶される。図6に示す例では、検量線に関する情報40は、「分析項目」、「反応試薬バッチ」、「マスター検量線データ」、「マスター検量線データ登録日」、「較正試薬バッチ」、「濃度1」、「濃度2」、「濃度3」、「較正データ」、「較正された検量線の係数」、「前回較正試薬測定日」、「検量線有効期限」、「予約日時」、「事前通知」、「予約モード」、及び、「検量線確認用のQC試料」から構成される。他の情報を検量線に関する情報40に加えても良い。
「マスター検量線データ」は、自動分析装置100を用いて該当する反応試薬(分析項目名・反応試薬バッチにより特定)により較正試薬を測定して検出信号を取得し、値付けされた定量情報(通常は濃度)xiと検出信号yiとの関係をプロット形式である成分表示のセット例えば{x1i,y1i}(濃度レベル i=1~6)で表したデータである。なお、「マスター検量線データ」を、数学的回帰式で表してもよい。
「マスター検量線データ」は、分析項目名・反応試薬バッチに対応するので、通常は反応試薬のパッケージに付された識別コードの形態で提供される。自動分析装置100で検量線情報の更新を行う際には、「マスター検量線データ」を作成するために使用した標準試薬よりも少ない濃度レベル数からなる較正試薬を測定して、例えば較正データ{x1j,Y1j}(濃度レベル j=1,2,3)を得る。「濃度1」~「濃度3」は、較正試薬の濃度レベルを示している。ここで、x1jは較正試薬の値付けされた定量情報、Y1jは較正試薬の検出信号である。較正データに基づき所定の統計処理によってマスター検量線データを補正する。回帰式あてはめの手法に依存するが、ここでは回帰式の係数 A1,B1,C1,D1を求めることで検量線情報の更新が成し遂げられる。検量線情報の更新が適切に行われた時点が検量線の確定日となり、検量線の有効期間の始期として取り扱われる。検量線の有効期限は、検量線の確定日に有効期間(例えば90日)を加えた日付となる。
図6に示す「分析項目」が「FT4」の検量線に関する情報では、図5の選択画面に対応して、「予約モード」が「指定予約モード」、「事前通知」が「必要」とされている。図6に示す「分析項目」が「TSH」の検量線に関する情報の例では、図5の選択画面に対応して、「予約モード」が「自動予約モード」、「事前通知」が「不要」とされている。図6に示す「分析項目」が「AFP」の検量線に関する情報では、較正データ以下が空欄となっている。これは、AFPの反応試薬に係るマスター検量線データと較正試薬が自動分析装置100に登録されてはいるが、まだ検量線情報の更新が行われていない状態を表している。
「検量線確認用QC試料」は、「精度管理試料」のことをいう。検量線に関する情報40として、「精度管理試料」が登録されている場合、検量線情報の更新の直後に、前述した「検量線の自動判定」オプションが実行可能である。図6に示す「分析項目」が「FT4」では、「検量線確認用QC試料」に「Multi-3」が登録されているので、「FT4」について「検量線の自動判定」オプションが設定されていれば、「Multi-3」を用いて「検量線の自動判定」オプションが実行されることとなる。
図7は、測定依頼情報50の一例を示す図である。
図5に示す選択画面で入力された情報、設定部7で設定された予約日時、及び、検量線に関する情報40の一部は、図7に示すような測定依頼情報50としてまとめられて、記憶部5に記憶される。制御部9は、記憶部5に記憶されている測定依頼情報50に基づいて、分析部4及びデータ処理部8等を制御しながら、各種処理を実行する。したがって、測定依頼情報50は、較正試薬以外に、自動分析装置100で測定する被検試料、及び、精度管理試料に関する情報も登録されている。
図7の例では、番号1及び2の被検試料に対して開始予定日時は設定されていないので、ユーザの操作が必要な状態であるが、ユーザの所定操作があれば測定が可能な状態となる。番号3~5は、試料種別がいずれも較正試薬で、試料IDが「ADJ75-002-C1」、「ADJ75-002-C2」及び「ADJ75-002-C3」(FT4の較正試薬-較正試薬バッチ-濃度レベル1・2・3に対応)である。番号3~5については、測定数は各3回、分析項目(測定試薬)はいずれもFT4-011であり、測定の開始予定日時は、2021/4/14 6:00(番号3の開始)であり、測定の終了予定日時は、021/4/14 6:06(番号5の終了)である。
図7の例では、番号3~5と同じ分析項目(測定試薬)に対して、番号6~8に示す濃度レベルの異なる3つの精度管理試料(Multi-3L、Multi-3M及びMulti-3H)が登録されている。さらに、番号5の測定に続いて、番号6~8に示す濃度レベルの異なる3つの精度管理試料の測定が予定されている。
図7の例では、番号11及び12には開始予定日時及び終了予定日時が入力されていない。これは、この較正試薬にまだ測定予約が入っていないからである。なお、被検試料である番号1及び2と同様に、ユーザの操作が必要な状態であるが、ユーザの所定操作があれば測定が可能な状態となる。
図8は、指定予約モードが選択された場合の処理フロー図である。
図8の処理フローは、制御部9のROM等に予め記憶されたソフトウエアプログラムによりCPUが、他の構成要素を制御又は協働して実行する。図4に示すフローで指定予約モードが選択された場合(ステップS3)、制御部9は、指定予約モードが選択された分析項目について、ユーザが入力した予約日時をユーザインタフェイス部6の入力機器を介して取得して、測定依頼情報50へ登録する(ステップS10)。次に、制御部9は、測定依頼情報50を記憶部5から取得して、測定の準備を開始する(ステップS11)。
次に、制御部9は、予約日時の所定時刻前(例えば、4時間前)まで待機して(ステップS12)、前述した「事前通知」オプションを実行する(ステップS13)。「事前通知」オプションは、図5に示す選択画面で「事前通知」オプションが選択された場合にのみ実行される。なお、「事前通知」を行わない処理フローとしても良いし、「事前通知」を行った場合でも予定通り実行するか否かの判断をユーザに求めなくても良い。
次に、制御部9は、監視部3のXYZ軸可動ヘッド13を移動させて、検量線情報の更新のために必要な試薬の在庫が存在するか否かの確認を行う(ステップS14)。在庫が不足している場合には、制御部9は、ユーザインタフェイス部6の表示機器で警告表示を行い(ステップS20)、検量線情報の更新を実行せずに、一連の処理を終了する。
ステップS14で必要な試薬の在庫が存在する場合には、制御部9は、予約日時まで待機して(ステップS15)、予約日時になったら、測定依頼情報50に基づいて、保冷庫2から必要な試薬を搬送しながら、分析部4で反応試薬と較正試薬による測定を実行する(ステップS16)。例えば、図7に示す「分析項目」がFT4の場合、制御部9は、試料IDが「ADJ75-002-C1」、「ADJ75-002-C2」及び「ADJ75-002-C3」である較正試薬を3回ずつ、反応試薬と化学反応させて、分析部4で検出信号を取得することとなる。
次に、制御部9は、ステップS16で取得した検出信号に基づきデータ処理部8に対して、図6に示す検量線に関する情報40に登録された「マスター検証線データ」を較正するための「較正データ」及び「較正された検量線の係数」を作成させる(ステップS17)。ステップS16による検出信号の取得とステップS17による「較正データ」及び「較正された検量線の係数」の作成を合わせて、検量線情報の更新と言う。
次に、制御部9は、ステップS16及びステップS17によって更新された検量線に対して、前述した「検量線の自動判定」オプションを実行する(ステップS18)。例えば、図7に示す「分析項目」が「FT4」の場合、制御部9は、試料IDが「Multi-3L」、「Multi-3M」及び「Multi-3H」である精度管理試料を3回ずつ、反応試薬と化学反応させて、分析部4で検出信号を取得する。次に、制御部9は、取得した検出信号に基づいて、「較正データ」及び「較正された検量線の係数」の判定を行うこととなる。「検量線の自動判定」オプションは、図5に示す選択画面で「検量線の自動判定」オプションが選択された場合にのみ実行される。なお、「検量線の自動判定」を行わない処理フローとしても良い。
ステップS18で有効性が高いと判定された場合、制御部9は、ステップS17で作成された「較正データ」及び「較正された検量線の係数」を従前の情報に代わって検量線に関する情報40に登録する(ステップS19)。ステップS18で有効性が低いと判定された場合、制御部9は、ユーザインタフェイス部6の表示機器で警告表示を行い(ステップS20)、ステップS17で作成された「較正データ」及び「較正された検量線の係数」を従前の情報に代わって検量線に関する情報40に登録せずに、一連の処理を終了する。
最後に、制御部9は、次回の予約日時の指定依頼(ステップS21)を実行し、一連の処理を終了する。次回の予約日時の指定依頼の手順の一例について、図9を用いて説明する。
図9(a)は検量線確定の確認画面の一例を示し、図9(b)は次回の検量線情報の更新のための予約確認画面の一例を示す図である。
ステップS17で作成された「較正データ」及び「較正された検量線の係数」が検量線に関する情報40に登録(ステップS19)されると、例えば、ユーザインタフェイス部6の表示機器に、図9(a)に示すような確定メッセージ60が表示される。確定メッセージ60の「OK」ボタンをカーソルによりクリックすると、確定メッセージ60が閉じて、次に図9(b)に示すような予約確認メッセージ61が表示される。予約確認メッセージ61の「YES」ボタンをカーソルによりクリックすると、図5に示すような予約モードの選択画面が再度表示される。このような機能により、ユーザの予約し忘れを予防することができる。
なお、次回の予約日時の指定依頼(ステップS21)を実行せず、ステップS17で作成された「較正データ」及び「較正された検量線の係数」を検量線に関する情報40に登録(ステップS19)するまでで、一連の処理を終了するようにしても良い。
指定予定モードでは、ユーザが指定した予約日時に検量線情報の更新が自動的に実施されるので、自動分析装置100の稼働状況又は測定依頼状況を把握したユーザの裁量により適切な時期を予約日時とすることが可能となる。
図10は、自動予約モードが選択された場合の処理フロー図である。
図10の処理フローは、制御部9のROM等に予め記憶されたプログラムによりCPUが、他の構成要素を制御又は協働して実行する。図8の処理フローにおけるステップS11~ステップS20の処理は、図10の処理フローにおける処理と同一であるので、説明を省略する。
図4に示すフローにおいて自動予約モードが選択された場合(ステップS4)、制御部9は、自動予約モードが選択された分析項目について、検量線に関する情報40より「検量線有効期限」を取得して設定部7へ送信する(ステップS30)。
次に、設定部7は、受信した検量線有効期限、分析項目に対応した較正試薬の測定に要する時間、他の検量線情報の更新に係る予約日時、及び、自動分析装置100の点検スケジュール等を勘案して、検量線有効期限前に予約日時を設定する(ステップS31)。設定部7で設定された予約日時は、制御部9により、測定依頼情報50へ登録される。
ステップS17で作成された「較正データ」及び「較正された検量線の係数」が従前の情報に代わって検量線に関する情報40に登録(ステップS19)されると、制御部9は、それに応じて更新された検量線有効期限を取得して設定部7へ送信し、次回の予約日時を設定するように、制御して(ステップS32)、一連の処理を終了する。
なお、次回の予約日時の設定(ステップS32)を実行せず、ステップS17で作成された「較正データ」及び「較正された検量線の係数」が検量線に関する情報40に登録(ステップS19)するまでで、一連の処理を終了するようにしても良い。
自動予定モードでは、予約のし忘れを確実に防ぎ、ユーザに負担をかけることなく検量線を常に有効な状態に保つことが可能となる。
図11は、警告表示の例を示す図である。
図8及び図10に示す処理フローでは、ステップS14で試料在庫が不足した場合、警告表示を行って(ステップS20)、一連の処理を終了していた。しかしながら、例えば、図11に示すような警告表示を行って、ユーザに試料の補充を促すことも可能である。図11に示す警告表示をした後に、ユーザが不足分の試料を補充して「OK」ボタンをクリックした場合には、ステップS14に戻って再度在庫確認を行い、問題なければステップS15以降の処理を継続するようにすれば良い。また、図11に示す表示をした後に、ユーザが「キャンセル」ボタンをクリックした場合には、従前通り一連の処理を終了することとなる。なお、図11に示す「チップ」は、使用する使い捨てピペットチップを示している。
図12は、警告表示の他の例を示す図である。
図8及び図10に示す処理フローでは、事前通知を実行(ステップS13)してから、試料在庫の確認を実行(ステップS14)していた。しかしながら、試料在庫に不足分がある場合には、事前通知と合わせて、警告表示を行うようにしても良い。図12は、事前通知と在庫不足の為の警告表示を一つの画面で行う例である。
図11の場合と同様に、図12に示す警告表示をした後に、ユーザが不足分の試料を補充して「OK」ボタンをクリックした場合には、ステップS14に戻って再度在庫確認を行い、問題なければステップS15以降の処理を継続するようにすれば良い。また、図12に示す表示をした後に、ユーザが「キャンセル」ボタンをクリックした場合には、従前通り一連の処理を終了することとなる。
以下、指定予約モード(図8参照)における、ユーザの予約日時の指定方法についての変形例を交えて詳しく説明する。
図8のステップS10では、ユーザは図5に示すような予約モードの選択画面において予約日時をユーザインタフェイス部6の入力機器を利用して入力する。しかしながら、以下の場合等には、ユーザインタフェイス部6の表示機器で警告表示を行い、他の予定日時の入力を促すことが好ましい:
(1)入力された予定日時が、対象の分析項目の「検量線有効期限」よりも後の日時の場合;
(2)入力された予定日時が、既に予約されている他の検量線情報の更新のための予約日時を重複する場合;及び
(3)入力された予定日時が、既に予定されている自動分析装置100の点検スケジュールと重複する場合。
ユーザが指定予約モードを選択した場合、制御部9は、対象の分析項目の「検量線有効期限」より所定日時前(例えば3日前)までで、既に予約されている他の検量線情報の更新のための予約日時、及び、既に予定されている自動分析装置100の点検スケジュールと重複しない期間を、ユーザインタフェイス部6の表示機器に表示しても良い。逆に、制御部9は、ユーザインタフェイス部6の表示機器に、対象の分析項目の「検量線有効期限」より所定日時前(例えば3日前)までで、指定可能な日時を表示するようにしても良い。上記のように表示することによって、ユーザは、予約可能な日時をユーザインタフェイス部6の表示機器で確認した上で、予約日時を指定することが可能となる。
ユーザが指定予約モードを選択した場合、検量線情報の更新に必要な複数の測定がある場合がある。例えば、図7に示す分析項目がFT4の場合、試料IDが「ADJ75-002-C1」、「ADJ75-002-C2」及び「ADJ75-002-C3」である較正試薬のそれぞれについて測定が必要である。この場合、1つの予約日時が、最初の試料IDが「ADJ75-002-C1」の較正試薬の測定の開始日時を示し、試料IDが「ADJ75-002-C3」の較正試薬の測定の終了までの期間を示すこととなる。
なお、1つの予約日時は、1つの試料IDが「ADJ75-002-C1」の較正試薬の測定の開始日時から終了日時までを示すようにしても良い。図7に示す分析項目がFT4の場合、検量線情報の更新を実行する場合には、3つの予約日時を指定する必要が生じる。したがって、ユーザが指定予約モードを選択した場合、3つの予約日時の指定が必要であることを、ユーザインタフェイス部6の表示機器で案内することが好ましい。
以下、自動予約モード(図10参照)における、設定部7による予約日時の設定方法についての変形例を交えて詳しく説明する。
図10のステップS30では、設定部7は、以下の条件(1)~(3)を満足する予定日時を自動的に設定する旨説明した:
(1)入力された予定日時が、対象の分析項目の「検量線有効期限」よりも後の日時であること;
(2)入力された予定日時が、既に予約されている他の検量線情報の更新のための予約日時を重複しないこと;及び
(3)入力された予定日時が、既に予定されている自動分析装置100の点検スケジュールと重複しないこと。
しかしながら、自動分析装置100では、点検スケジュールが後から設定される場合がある。このような場合、設定部7による予定日時の自動設定を優先するか、点検スケジュールを優先するかを事前に決めておく必要がある。設定部7による予定日時の自動設定が優先の場合に、点検スケジュールと重複した場合には、点検スケジュールを設定するユーザインタフェイス部6の表示機器の表示画面において、警告表示を行い、点検スケジュールを変更するようにユーザを促せば良い。
逆に、点検スケジュールが優先の場合に、設定部7による予定日時が、点検スケジュールと重複した場合、又は、点検スケジュールの直前となった場合には、設定部7は、予定日時を、点検スケジュールの直後で上記の条件(1)~(3)を満足する予定日時とするように移動しても良い。点検後とした方が、自動分析装置100の状態が良い可能性が高いからである。
ユーザが自動予約モードを選択した場合、検量線情報の更新に必要な複数の測定がある場合がある。例えば、図7に示す分析項目がFT4の場合、試料IDが「ADJ75-002-C1」、「ADJ75-002-C2」及び「ADJ75-002-C3」である較正試薬のそれぞれについて測定が必要である。この場合、1つの予約日時が、最初の試料IDが「ADJ75-002-C1」の較正試薬の測定の開始日時を示し、試料IDが「ADJ75-002-C3」の較正試薬の測定の終了までの期間を示すこととなる。
なお、1つの予約日時は、1つの試料IDが「ADJ75-002-C1」の較正試薬の測定の開始日時から終了日時までを示すようにしても良い。図7に示す分析項目がFT4の場合、検量線情報の更新を実行する場合には、3つの予約日時を指定する必要が生じる。したがって、設定部7は、3つの予約日時の設定が必要である。この場合、設定部7は、3つの予約日時を連続して設定しても良いし、他のイベント(他の検量線情報の更新、点検スケジュール等)を挟んで、飛び飛びに3つの予約日時を設定しても良い。
当業者は、本発明の精神及び範囲から外れることなく、種々の変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
1 試料載置部
2 保冷庫
3 監視部
4 分析部
5 記憶部
6 ユーザインタフェイス部
7 設定部
8 データ処理部
9 制御部
10 カートリッジ容器(2連容器)
11 トレイ
12 スタンバイ位置
13 XYZ軸可動ヘッド
14 識別コード読取部
40 検量線に関する情報
50 測定依頼情報
100 自動分析装置

Claims (10)

  1. 反応試薬及び較正試薬を保管する保管部と、
    前記反応試薬に関する検量線情報、及び、前記検量線情報の有効期限を記憶する記憶部と、
    被検試料と前記反応試薬、及び、前記反応試薬と前記較正試薬との化学作用に基づいた検出信号を取得する分析部と、
    前記有効期限内に前記検量線情報の更新の為の予約日時を設定する設定部と、
    前記分析部が取得した前記反応試薬と前記較正試薬との化学作用に基づいた前記検出信号に基づいて前記検量線情報の更新を行うデータ処理部と、
    前記設定部が設定した前記予約日時に、前記反応試薬と前記較正試薬との化学作用に基づいた検出信号を取得するように前記分析部を制御する制御部と、
    を有する自動分析装置。
  2. 前記反応試薬及び前記較正試薬は、それぞれの属性を示す指標が付されたカートリッジ容器に封入されており、
    前記保管部は、カートリッジ容器に封入された前記反応試薬及び前記較正試薬を保管する保冷庫である、請求項1に記載の自動分析装置。
  3. 前記保管部に保管されている前記反応試薬及び前記較正試薬の在庫を監視する監視部をさらに有し、
    前記制御部は、前記予約日時前に、前記検量線情報の更新のために必要な前記反応試薬及び前記較正試薬の前記保管部の在庫情報を、前記監視部を制御することにより取得し、
    前記制御部は、前記在庫情報に基づいて、前記検量線情報の更新のために必要な前記反応試薬及び前記較正試薬が不足している場合は、警告を行う、請求項1又は2に記載の自動分析装置。
  4. 前記記憶部は、前記被検試料の分析項目に関する測定依頼情報をさらに記憶し、
    前記検量線情報は、前記分析項目毎に記憶されている、請求項1~3の何れか一項に記載の自動分析装置。
  5. 前記設定部は、前記検量線情報の更新のために、複数の較正試薬に関する複数の測定が必要な場合には、それぞれの測定について予約日時を設定する、請求項4に記載の自動分析装置。
  6. 前記制御部は、前記予約日時前に、前記検量線情報の更新を実行することを通知する、請求項1~5の何れか一項に記載の自動分析装置。
  7. 前記制御部は、定量情報既知の精度管理試薬と前記反応試薬との化学作用に基づいた検出信号を取得するように前記分析部を制御し、前記検出信号に基づいて、前記データ処理部が更新した前記検量線情報が妥当か否かの判定を行う、請求項1~6の何れか一項に記載の自動分析装置。
  8. 前記制御部は、前記検量線情報の形状又は統計データに基づいて、前記データ処理部が更新した前記検量線情報が妥当か否かの判定を行う、請求項7に記載の自動分析装置。
  9. 前記設定部は、前記制御部により前記データ処理部が更新した前記検量線情報が妥当であるとの判定がなされた場合、新たな有効期限内に前記検量線情報の次の更新の為の予約日時を設定する、請求項7又は8に記載の自動分析装置。
  10. 前記設定部は、前記予約日時が、自動分析装置の点検と重なった場合、又は、前記点検の直前となった場合、前記有効期限前であれば、前記予約日時を前記点検後に移動する、請求項1~9の何れか一項に記載の自動分析装置。
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