JP2023136483A - 二液型硬化性樹脂組成物における主剤の製造方法 - Google Patents

二液型硬化性樹脂組成物における主剤の製造方法 Download PDF

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直彦 藤野
Naohiko Fujino
嘉晃 吉田
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剛 遠藤
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Abstract

【課題】 耐熱性に優れた硬化物を与える、主剤と硬化剤とよりなる二液型硬化性樹脂組成物における常温液状の主剤の製造方法を提供する。【解決手段】 常温固形の4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド30.4質量部、常温固形の2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン100質量部及び常温液状のビスフェノールE型シアネート化合物16.8質量部を、160℃で2時間、加熱溶融混合する。常温に冷却して、常温液状の主剤を得る。この常温液状の主剤は、製造直後から1日経過後において沈澱もなく均一な常温液状のものである。この主剤を冷蔵保管して1か月後に、常温に戻し、粘度測定したところ殆ど増粘せず、当初と同様の液状を呈するものである。この主剤と液状ベンゾオキサジンよりなる硬化剤を混合し加熱して硬化物を得る。【選択図】 なし

Description

新規性喪失の例外適用申請有り
本発明は、耐熱性に優れた硬化物を得るのに用いる二液型硬化性樹脂組成物における主剤の製造方法に関し、特に、半導体又はプリント配線基板等の電気・電子材料の封止材、含浸材又は接着剤等として使用しうる二液型硬化性樹脂組成物における主剤の製造方法に関するものである。
従来より、半導体等の電気・電子材料の封止材として、耐熱性に優れた硬化物が採用されている。かかる硬化物を得るための硬化性樹脂組成物として、多官能マレイミド化合物、ベンゾオキサジン環含有化合物及び多官能芳香族系シアネート化合物が混合されてなる組成物が知られている(非特許文献1)。しかるに、非特許文献1に記載されている各化合物は、いずれも常温で固形のものである。したがって、硬化物を得るためには、この組成物を加熱し各化合物を溶融混合した後に、さらに高温で加熱硬化させる方法が採用されている(非特許文献1、P.96左欄2.2.2の項を参照)。
しかしながら、各化合物が固形であることから、加熱硬化の前に、硬化温度よりも低温で各化合物を溶融させ均一に混合しなければならず、使い勝手が悪いという欠点があった。また、各化合物を溶剤に溶解させて液状の組成物とすることも考えられるが、この場合には、加熱硬化時等において溶剤を蒸発させなければならず、作業環境が悪化するという問題があった。
このため、本件発明者等は、常温液状の無溶剤型熱硬化性樹脂組成物を提案した(特許文献1)。すなわち、多官能芳香族系シアネート化合物と水酸基含有化合物との反応生成物、多官能芳香族系シアネート化合物及びベンゾオキサジン環含有化合物が相溶されてなる熱硬化性樹脂組成物を提案した。この熱硬化性樹脂組成物は常温液状であるが、長期間保管しておく場合には、常温又は冷蔵温度では徐々に硬化が進行するため、冷凍して保管する必要があった。なお、この熱硬化性樹脂組成物は一液型のものである。
岡本真・高橋昭雄・大山俊幸共著、「マレイミド/ベンゾオキサジン/シアン酸エステルの反応に基づく高耐熱性樹脂」、ネットワークポリマー Vol.35 No.3(2014)P.94-101
特願2020-219733号
本発明の課題は、常温液状の主剤と常温液状の硬化剤とよりなる二液型硬化性樹脂組成物において、長期間に亙って冷蔵保管できる主剤の製造方法を提供することにある。
本発明は、常温固形の2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン、下記化1で表される化合物及び常温固形の多官能マレイミド化合物を加熱下で溶融混合すると、下記化1で表される化合物が触媒として働き、2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパンを一部環化三量化せしめ、この存在により、2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン及び多官能マレイミド化合物を加熱溶融後に常温に冷却しても、これらの化合物の結晶性が阻害され、常温で固形に戻らないとの知見に基づき、上記課題を解決したものである。すなわち、本発明は、常温液状の主剤と常温液状の硬化剤とよりなる二液型硬化性樹脂組成物における該主剤の製造方法であって、2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン100質量部、化1で表される化合物0.5~50質量部及び多官能マレイミド化合物5~90質量部を混合し加熱した後、放冷することを特徴とする主剤の製造方法に関するものである。
Figure 2023136483000001
(化1中、R1は炭化水素基を表し、R2乃至R11は水素原子、シアネート基を含む原子団又はエポキシ基を含む原子団を表す。)
[用語の定義]
本発明において、「常温」とは、10~50℃の温度をいう。したがって、「常温液状」とは、温度10~50℃の範囲内におけるいずれかの温度で、液状となっているということである。
本明細書において、「冷蔵」とは0~10℃のいずれかの温度をいい、「冷凍」とは-15℃以下のいずれかの温度をいう。
本発明は、常温液状の主剤と常温液状の硬化剤とよりなる二液型硬化性樹脂組成物における主剤の製造方法に関するものである。この主剤は、2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン100質量部、上記化1で表される化合物0.5~50質量部及び多官能マレイミド化合物5~90質量部を混合し加熱した後、放冷することにより、製造される。ここで、2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパンは常温固形であり、上記化1で表される化合物は常温液状又は常温固形であり、多官能マレイミド化合物は常温固形である。
2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパンは、別名、ビスフェノールA型シアネート化合物とも呼称することもある。2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパンは、以下の構造式で表される化合物である。
Figure 2023136483000002
なお、この化合物は、三菱ガス化学社が「CYTESTER」なる登録商標で製造販売しているビスフェノールA型シアネート化合物として入手しうる。
上記化1で表される化合物としては、たとえば、以下の化合物を用いうる。
Figure 2023136483000003
化3の構造式で表される化合物は、ビスフェノールE型シアネート化合物と略称され、常温液状のものである。
Figure 2023136483000004
(化4中、nは0~5の整数である。)
化4の構造式で表される化合物は、ビスフェノールE型エポキシ化合物と略称され、常温液状である。
Figure 2023136483000005
化5の構造式で表される化合物は、1,1-ジフェニルエタンであり、常温液状である。
Figure 2023136483000006
化6の構造式で表される化合物は、トリフェニルメタンであり、常温固形である。
化1で表される化合物は、芳香環を繋ぐ炭素原子が三級炭素となっている。このため、三級炭素と結合している水素原子は脱離しやすく、この水素原子がシアネート基に作用して、2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパンを一部環化三量化せしめ、トリアジン骨格を持つオリゴマーを生成すると考えられる。
多官能マレイミド化合物としては、4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド、ビス-(3エチル-5メチル-4-マレイミドフェニル)メタン、ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド、フェニレンビスマレイミド、4-メチル-1,3-フェニレンビスマレイミド又は1,6’-ビスマレイミド-(2,2,4-トリメチル)ヘキサン等が単独で又は混合して用いられる。また、これらを重合させたポリマー(重合物)を用いてもよい。
2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン100質量部に対して、化1で表される化合物は0.5~50質量部配合される。化1で表される化合物が0.5質量部未満であると、常温液状の主剤が得られないので、好ましくない。また、化1で表される化合物が50質量部を超えると、2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパンの硬化が進行しすぎて、常温液状の主剤が得られないので、好ましくない。2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン100質量部に対して、多官能マレイミド化合物は5~90質量部配合される。多官能性マレイミド化合物が5質量部未満であると、主剤と硬化剤を混合加熱して得られる硬化物の耐熱性が低下するので、好ましくない。また、多官能性マレイミド化合物が90質量部を超えると、常温液状の主剤が得られないので、好ましくない。
本発明においては、化1に含まれるエポキシ化合物外のエポキシ化合物及び/又はオキセタン化合物を、追加的に配合してもよい。化1に含まれるエポキシ化合物外のエポキシ化合物としては、たとえば、化7又は化8の構造式で表されるものが用いられる。
Figure 2023136483000007
(化7中、nは0~5の整数である。)
化7の構造式で表される化合物は、ビスフェノールF型エポキシ化合物と略称され、常温液状のものである。
Figure 2023136483000008
(化8中、nは0~5の整数である。)
化8の構造式で表される化合物は、ビスフェノールA型エポキシ化合物と略称され、常温液状のものである。
オキセタン化合物としては、たとえば、化9~化11の構造式で表されるものが用いられる。
Figure 2023136483000009
Figure 2023136483000010
(化10中、nは0~2の整数である。)
Figure 2023136483000011
(化11中、nは1~3の整数である。)
化9~化11で表されるオキセタン化合物は常温液状である。
2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン100質量部に対して、化1に含まれるエポキシ化合物外のエポキシ化合物及びオキセタン化合物は0.5~20質量部程度配合される。この程度の配合量であると、常温液状の主剤が得られるし、最終的に得られる硬化物の耐熱性が低下することもない。
本発明に係る主剤は、2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン、化1で表される化合物及び多官能マレイミド化合物を混合し、さらに所望により、エポキシ化合物(但し、化1に含まれるエポキシ化合物を除く。)及び/又はオキセタン化合物を混合して、攪拌しながら加熱溶融して、均一な液状とする。加熱温度は、各化合物が溶融混合する温度で行い、一般的に100~200℃程度、好ましくは160℃前後の温度である。その後、常温に放冷して液状の主剤を得る。かかる主剤は常温で長期間放置しておくと、増粘する恐れがあるが、冷蔵保管しておけば、長期間放置しておいても増粘しにくい。したがって、長期間保管する場合、冷凍保管する必要がない。
一方、常温液状の硬化剤としては、フェノール樹脂、三級アミン化合物、カルボン酸金属塩及びベンゾオキサジンよりなる群から選ばれる化合物が用いられる。いずれかの化合物が固形である場合は、他の化合物と混合して常温液状となるように調製する。フェノール樹脂としては、ジアリルビスフェノールA及び/又は多官能液状フェノール樹脂等が用いられる。三級アミン化合物としては、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)等が用いられる。カルボン酸金属塩としては、ナフテン酸亜鉛等が用いられる。ベンゾオキサジンとしては、固形又は液状のベンゾオキサジンが用いられる。特に、少なくとも多官能液状フェノール樹脂又は液状ベンゾオキサジンを用いるのが好ましい。
本発明に係る方法で得られた常温液状の主剤と、常温液状の硬化剤とを混合し、加熱することにより硬化物を得ることができる。特に、130~170℃で10分~2時間程度の条件で予備硬化させ、その後、180~230℃で2~7時間程度の条件で本硬化させることにより、耐熱性に優れた硬化物を得ることができる。したがって、本発明に係る方法で得られた常温液状の主剤は硬化剤と組み合わせて、電子部品の封止材料、注型材料、回路基板の含浸材、積層材料、塗料、接着剤又はレジストインク等として用いられる。
本発明に係る方法で得られた常温液状の主剤は、冷蔵保管しておけば、長期に亙って増粘しにくいという効果を奏する。したがって、冷凍保管する必要がなく、省エネルギーに資するものである。
実施例1
常温固形の4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド(ケイ・アイ化成社製:製品名BMI)15.2質量部、常温固形の2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン{ビスフェノールA型シアネート化合物[三菱ガス化学社製:製品名トリアジン(TA)]}100質量部及び常温液状のビスフェノールE型シアネート化合物(三菱ガス化学社製:製品名P-201)16.8質量部を、160℃で2時間、加熱溶融混合した。常温に冷却して、常温液状の主剤を得た。
実施例2
常温固形の4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド(ケイ・アイ化成社製:製品名BMI)の配合割合を30.4質量部に増量した他は、実施例1と同一の方法で常温液状の主剤を得た。
実施例3
常温液状のビスフェノールF型エポキシ化合物(DIC社製:製品名EPICLON830S)2.16質量部を追加で配合した他は、実施例2と同一の方法で常温液状の主剤を得た。
実施例4
常温液状のビスフェノールF型エポキシ化合物(DIC社製:製品名EPICLON830S)0.72質量部を追加で配合したこと及び加熱溶融混合を160℃で1時間半行ったことの他は、実施例1と同一の方法で常温液状の主剤を得た。
実施例5
常温固形の4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド(ケイ・アイ化成社製:製品名BMI)12.9質量部、常温固形の2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン{ビスフェノールA型シアネート化合物[三菱ガス化学社製:製品名トリアジン(TA)]}100質量部、常温液状のビスフェノールE型エポキシ化合物(プリンテック社製:製品名EPOX-MK,R710)12.4質量部及び常温液状のビスフェノールF型エポキシ化合物(DIC社製:製品名EPICLON830S)6.12質量部を、160℃で1時間、加熱溶融混合した。常温に冷却して、常温液状の主剤を得た。
実施例6
常温液状のビスフェノールE型エポキシ化合物(プリンテック社製:製品名EPOX-MK,R710)12.4質量部に代えて常温液状の1,1-ジフェニルエタン9.82質量部を配合したこと及び加熱溶融混合を160℃で2時間行ったことの他は、実施例5と同一の方法で常温液状の主剤を得た。
実施例7
常温液状のビスフェノールE型エポキシ化合物(プリンテック社製:製品名EPOX-MK,R710)12.4質量部に代えて常温固形のトリフェニルメタン4.39質量部を配合したこと、常温液状のビスフェノールF型エポキシ化合物(DIC社製:製品名EPICLON830S)の配合割合を12.2質量部に増量したこと及び加熱溶融混合を160℃で2時間行ったことの他は、実施例5と同一の方法で常温液状の主剤を得た。
実施例8
常温液状のビスフェノールE型エポキシ化合物(プリンテック社製:製品名EPOX-MK,R710)の配合割合を18.6質量部に増量したこと及び常温液状のビスフェノールF型エポキシ化合物(DIC社製:製品名EPICLON830S)を配合しない他は、実施例5と同一の方法で常温液状の主剤を得た。
実施例9
常温液状のビスフェノールE型エポキシ化合物(プリンテック社製:製品名EPOX-MK,R710)の配合割合を6.19質量部に減量したこと及び常温液状のビスフェノールF型エポキシ化合物(DIC社製:製品名EPICLON830S)の配合割合を12.2質量部に増量したことの他は、実施例5と同一の方法で常温液状の主剤を得た。
実施例10
常温固形の4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド(ケイ・アイ化成社製:製品名BMI)の配合割合を25.8質量部に増量した他は、実施例9と同一の方法で常温液状の主剤を得た。
実施例11
常温固形の4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド(ケイ・アイ化成社製:製品名BMI)の配合割合を38.7質量部に増量した他は、実施例9と同一の方法で常温液状の主剤を得た。
実施例12
常温固形の4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド(ケイ・アイ化成社製:製品名BMI)の配合割合を51.6質量部に増量した他は、実施例9と同一の方法で常温液状の主剤を得た。
実施例13
常温固形の4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド(ケイ・アイ化成社製:製品名BMI)75.8質量部、常温固形の2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン{ビスフェノールA型シアネート化合物[三菱ガス化学社製:製品名トリアジン(TA)]}100質量部、常温液状のビスフェノールE型シアネート化合物(三菱ガス化学社製:製品名P-201)16.8質量部及び常温液状のビスフェノールF型エポキシ化合物(DIC社製:製品名EPICLON830S)14.4質量部を、160℃で1時間、加熱溶融混合した。常温に冷却して、常温液状の主剤を得た。
実施例14
常温固形の4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド(ケイ・アイ化成社製:製品名BMI)12.6質量部、常温固形の2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン{ビスフェノールA型シアネート化合物[三菱ガス化学社製:製品名トリアジン(TA)]}100質量部、常温液状のビスフェノールE型エポキシ化合物(プリンテック社製:製品名EPOX-MK,R710)4.32質量部及び常温液状のビスフェノールF型エポキシ化合物(DIC社製:製品名EPICLON830S)14.1質量部を、160℃で1時間、加熱溶融混合した。常温に冷却して、常温液状の主剤を得た。
実施例15
常温液状のビスフェノールE型エポキシ化合物(プリンテック社製:製品名EPOX-MK,R710)の配合割合を1.86質量部に減量したこと及び常温液状のビスフェノールF型エポキシ化合物(DIC社製:製品名EPICLON830S)の配合割合を16.5質量部に増量したことの他は、実施例14と同一の方法で常温液状の主剤を得た。
実施例16
常温固形の4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド(ケイ・アイ化成社製:製品名BMI)25.8質量部、常温固形の2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン{ビスフェノールA型シアネート化合物[三菱ガス化学社製:製品名トリアジン(TA)]}100質量部、常温液状のビスフェノールE型エポキシ化合物(プリンテック社製:製品名EPOX-MK,R710)6.19質量部及び常温液状のオキセタン化合物(東亜合成社製:製品名OXT-221)7.70質量部を、160℃で1時間半、加熱溶融混合した。常温に冷却して、常温液状の主剤を得た。
実施例17
常温液状のオキセタン化合物(東亜合成社製:製品名OXT-221)の配合割合を15.4質量部に増量したこと及び加熱溶融混合を160℃で2時間10分行ったことの他は、実施例16と同一の方法で常温液状の主剤を得た。
実施例18
常温固形の4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド(ケイ・アイ化成社製:製品名BMI)18.4質量部、常温固形の2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン{ビスフェノールA型シアネート化合物[三菱ガス化学社製:製品名トリアジン(TA)]}100質量部、常温液状のビスフェノールE型シアネート化合物(三菱ガス化学社製:製品名P-201)40.7質量部及び常温液状のオキセタン化合物(宇部興産社製:製品名OXBP)0.874質量部を、160℃で1時間20分、加熱溶融混合した。常温に冷却して、常温液状の主剤を得た。
実施例19
常温固形の4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド(ケイ・アイ化成社製:製品名BMI)25.8質量部、常温固形の2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン{ビスフェノールA型シアネート化合物[三菱ガス化学社製:製品名トリアジン(TA)]}100質量部、常温液状のビスフェノールE型エポキシ化合物(プリンテック社製:製品名EPOX-MK,R710)6.19質量部及び常温液状のオキセタン化合物(宇部興産社製:製品名OXBP)1.22質量部を、160℃で1時間20分、加熱溶融混合した。常温に冷却して、常温液状の主剤を得た。
比較例1
常温固形の4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド(ケイ・アイ化成社製:製品名BMI)30.3質量部、常温固形の2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン{ビスフェノールA型シアネート化合物[三菱ガス化学社製:製品名トリアジン(TA)]}100質量部及び常温液状のビスフェノールF型エポキシ化合物(DIC社製:製品名EPICLON830S)2.16質量部を、160℃で2時間、加熱溶融混合した。常温に冷却して、常温液状の主剤を得た。
比較例2
常温固形の2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン{ビスフェノールA型シアネート化合物[三菱ガス化学社製:製品名トリアジン(TA)]}100質量部、常温液状のビスフェノールE型シアネート化合物(三菱ガス化学社製:製品名P-201)16.8質量部及び常温液状のビスフェノールF型エポキシ化合物(DIC社製:製品名EPICLON830S)2.16質量部を、160℃で2時間、加熱溶融混合した。常温に冷却したが、常温液状とならず固形のものであった。
比較例3
常温固形の2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン{ビスフェノールA型シアネート化合物[三菱ガス化学社製:製品名トリアジン(TA)]}100質量部及び常温液状のビスフェノールE型シアネート化合物(三菱ガス化学社製:製品名P-201)16.8質量部を、160℃で2時間、加熱溶融混合した。常温に冷却して、常温液状の主剤を得た。
比較例4
常温固形の4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド(ケイ・アイ化成社製:製品名BMI)25.8質量部、常温固形の2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン{ビスフェノールA型シアネート化合物[三菱ガス化学社製:製品名トリアジン(TA)]}100質量部及び常温液状のビスフェノールF型エポキシ化合物(DIC社製:製品名EPICLON830S)12.2質量部を、160℃で1時間、加熱溶融混合した。常温に冷却して、常温液状の主剤を得た。
比較例5
常温固形の4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド(ケイ・アイ化成社製:製品名BMI)の配合割合を98.6質量部を増量する他は、実施例1と同一の方法で加熱溶融混合した。常温に冷却したが、常温液状とならず固形のものであった。
比較例6
常温固形の4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド(ケイ・アイ化成社製:製品名BMI)25.8質量部、常温固形の2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン{ビスフェノールA型シアネート化合物[三菱ガス化学社製:製品名トリアジン(TA)]}100質量部及び常温液状のビスフェノールE型シアネート化合物(三菱ガス化学社製:製品名P-201)114質量部を、160℃で1時間半、加熱溶融混合した。常温に冷却したが、常温液状とならず固形のものであった。
実施例1~19に係る方法で得られた主剤は、製造直後から1日経過後において沈澱もなく均一な常温液状のものであった。この主剤を冷蔵保管して1か月後に、常温に戻し、粘度測定したところ殆ど増粘せず、当初と同様の液状の主剤であった。一方、比較例1、3及び4に係る方法で得られた主剤は、製造直後から1日経過後において常温で沈澱が発生し、均一な常温液状のものが得られなかった。また、比較例2、5及び6に係る方法で得られた主剤は、上記したとおり固形のものであった。
[硬化物の作製]
硬化物1
実施例3に係る方法で得られた主剤を準備した。
一方、ジアリルビスフェノールA40質量部、多官能液状フェノール樹脂(群栄化学社製:製品名ELP83H)30質量部及びベンゾオキサジンP-d(四国化成社製)30質量部を、110℃で30分間、加熱溶融混合した。常温に冷却して、常温液状の硬化剤を得た。
この主剤10質量部とこの硬化剤1質量部とを均一に混合し、150℃で1時間の条件で仮硬化させた後、200℃で2時間の条件で本硬化を行って、硬化物1を得た。
硬化物2
実施例4に係る方法で得られた主剤を準備した。
一方、ジアリルビスフェノールA50質量部、多官能液状フェノール樹脂(群栄化学社製:製品名ELP83H)20質量部及びベンゾオキサジンP-d(四国化成社製)30質量部を、110℃で30分間、加熱溶融混合した。常温に冷却して、常温液状の硬化剤を得た。
この主剤10質量部とこの硬化剤1質量部とを均一に混合し、150℃で1時間の条件で仮硬化させた後、200℃で2時間の条件で本硬化を行って、硬化物2を得た。
硬化物3
実施例5に係る方法で得られた主剤を準備した。
一方、ジアリルビスフェノールA90質量部及びベンゾオキサジンP-d(四国化成社製)10質量部を、110℃で30分間、加熱溶融混合した。常温に冷却して、常温液状の硬化剤を得た。
この主剤10質量部とこの硬化剤1質量部とを均一に混合し、150℃で1時間の条件で仮硬化させた後、200℃で2時間の条件で本硬化を行って、硬化物3を得た。
硬化物4
本硬化の加熱温度を230℃に変更した他は、硬化物3を得る方法と同一の方法で硬化物4を得た。
硬化物5
実施例5に係る方法で得られた主剤を準備した。
一方、ジアリルビスフェノールA45質量部、多官能液状フェノール樹脂(群栄化学社製:製品名ELP83H)30質量部及びベンゾオキサジンP-d(四国化成社製)25質量部を、110℃で30分間、加熱溶融混合した。常温に冷却して、常温液状の硬化剤を得た。
この主剤10質量部とこの硬化剤1質量部とを均一に混合し、150℃で1時間の条件で仮硬化させた後、200℃で2時間の条件で本硬化を行って、硬化物5を得た。
硬化物6
主剤を実施例6に係る方法で得られた主剤に変更した他は、硬化物5を得る方法と同一の方法で硬化物6を得た。
硬化物7
主剤を実施例7に係る方法で得られた主剤に変更した他は、硬化物5を得る方法と同一の方法で硬化物7を得た。
硬化物8
主剤を実施例9に係る方法で得られた主剤に変更した他は、硬化物5を得る方法と同一の方法で硬化物8を得た。
硬化物9
実施例10に係る方法で得られた主剤を準備した。
一方、液状ベンゾオキサジン(東北化工社製:製品名CR-276)を準備した。
この主剤10質量部とこの硬化剤1質量部とを均一に混合し、150℃で1時間の条件で仮硬化させた後、200℃で2時間の条件で本硬化を行って、硬化物9を得た。
硬化物10
実施例2に係る方法で得られた主剤を準備した。
一方、液状ベンゾオキサジン(東北化工社製:製品名CR-276)を準備した。
この主剤10質量部とこの硬化剤0.5質量部とを均一に混合し、150℃で1時間の条件で仮硬化させた後、200℃で2時間の条件で本硬化を行って、硬化物10を得た。
硬化物11
主剤を実施例8に係る方法で得られた主剤に変更した他は、硬化物10を得る方法と同一の方法で硬化物11を得た。
硬化物12
主剤を実施例16に係る方法で得られた主剤に変更した他は、硬化物10を得る方法と同一の方法で硬化物12を得た。
硬化物13
主剤を実施例17に係る方法で得られた主剤に変更した他は、硬化物10を得る方法と同一の方法で硬化物13を得た。
硬化物14
主剤を実施例18に係る方法で得られた主剤に変更した他は、硬化物10を得る方法と同一の方法で硬化物14を得た。
硬化物15
主剤を実施例19に係る方法で得られた主剤に変更した他は、硬化物10を得る方法と同一の方法で硬化物15を得た。
硬化物16
実施例4に係る方法で得られた主剤を準備した。
一方、ジアリルビスフェノールA95質量部及び1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)5質量部を均一に混合して、常温液状の硬化剤を得た。
この主剤10質量部とこの硬化剤1質量部とを均一に混合し、150℃で1時間の条件で仮硬化させた後、200℃で2時間の条件で本硬化を行って、硬化物16を得た。
硬化物17
実施例11に係る方法で得られた主剤を準備した。
一方、ジアリルビスフェノールA100質量部及びナフテン酸亜鉛10質量部を均一に混合して、常温液状の硬化剤を得た。
この主剤10質量部とこの硬化剤1質量部とを均一に混合し、150℃で1時間の条件で仮硬化させた後、200℃で2時間の条件で本硬化を行って、硬化物17を得た。
硬化物1~17の各硬化物を、引張り型動的粘弾性測定装置(日立ハイテクサイエンス社製:製品名「DMA7100」)に掛けて、周波数1Hz及び昇温速度2℃/分の測定条件で、常温から300℃までの動的粘弾性を測定した。得られたtanδのピークトップをガラス転移点(℃)とし、その結果を表1に示した。
[表1]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
tanδガラス転移点(℃)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
硬化物1 243.0
硬化物2 246.9
硬化物3 231.7
硬化物4 242.0
硬化物5 236.5
硬化物6 225.7
硬化物7 227.6
硬化物8 236.4
硬化物9 261.1
硬化物10 290.0
硬化物11 263.3
硬化物12 233.2
硬化物13 218.2
硬化物14 284.7
硬化物15 276.8
硬化物16 231.3
硬化物17 221.6
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表1から明らかなように、硬化物1~17のいずれも、ガラス転移点が高く、耐熱性に優れていることが分かる。

Claims (9)

  1. 常温液状の主剤と常温液状の硬化剤とよりなる二液型硬化性樹脂組成物における該主剤の製造方法であって、2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン100質量部、化1で表される化合物0.5~50質量部及び多官能マレイミド化合物5~90質量部を混合し加熱した後、放冷することを特徴とする主剤の製造方法。
    Figure 2023136483000012
    (化1中、R1は炭化水素基を表し、R2乃至R11は水素原子、シアネート基を含む原子団又はエポキシ基を含む原子団を表す。)
  2. さらに、エポキシ化合物(但し、化1に含まれるエポキシ化合物を除く。)及び/又はオキセタン化合物を混合し加熱する請求項1記載の主剤の製造方法。
  3. 2,2’-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン100質量部に対して、エポキシ化合物(但し、化1に含まれるエポキシ化合物を除く。)0.5~20質量部及び/又はオキセタン化合物0.5~20質量部を混合する請求項2記載の主剤の製造方法。
  4. 1がメチル基又はフェニル基である請求項1記載の主剤の製造方法。
  5. 2乃至R11が水素原子である請求項1記載の主剤の製造方法。
  6. 2乃至R11において、R2乃至R9は水素原子であり、R10及びR11がシアネート基である請求項1記載の主剤の製造方法。
  7. 2乃至R11において、R2乃至R9は水素原子であり、R10及び/又はR11がエポキシ基を含む原子団である請求項1記載の主剤の製造方法。
  8. 多官能マレイミド化合物が4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミドである請求項1記載の主剤の製造方法。
  9. 常温液状の硬化剤が、フェノール樹脂、三級アミン化合物、カルボン酸金属塩及びベンゾオキサジンよりなる群から選ばれる化合物である請求項1記載の主剤の製造方法。
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