JP2023135036A - 複層ガラス及び建具 - Google Patents

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Abstract

【課題】框体を有さずに建具を構成できる強度を有し、かつ断熱性を確保できる複層ガラスを提供すること。【解決手段】複層ガラス20,30,40は、少なくとも2枚のガラス板がスペーサ24,34,44を介して配置されて構成された複層ガラスであって、複層ガラス20,30,40の見付方向の端部に配置され炭素繊維強化プラスチックにより構成される補強部材25,35,45を備え、補強部材25,35,45は、複層ガラス20,30,40の見付方向の端部において見込方向の外側に見付面に沿って配置される見付面補強部251,351,451、253,353,453と、見付面補強部251,351,451、253,353,453に連続して形成され複層ガラスの見付方向の端部において見込面に沿って配置される見込面補強部252,352,452と、を有する。【選択図】図5

Description

本開示は、複層ガラス及び建具に関する。
従来、断熱性や防音性を向上させる観点から、建物の開口部に配置されるガラス窓として複層ガラスが用いられている。複層ガラスは、例えば、少なくとも2枚のガラス板とスペーサとを有する。スペーサは2枚のガラス板間の周縁部に配置され、2枚のガラス板を隔置する。
複層ガラスを用いて引き違い窓等の建具を製造する場合、矩形に枠組みされた框体に複層ガラスを嵌め込むことで、建具を製造することが一般的である。これによって、建具としての十分な強度が得られる。一方、複層ガラス自体に形状維持性及び長期耐久性を付与する技術として、ガラス板同士の間隙に、従来のスペーサに加え、樹脂スペーサや金属スペーサを配置する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006-273705号公報
意匠性向上の観点から、複層ガラスの強度を向上させ、框体を有さずに建具を構成できることができれば好ましい。しかし、上記目的を達成するため、特許文献1に開示されているように樹脂スペーサを単に配置する場合、建具の十分な強度が得られない。一方、金属スペーサを配置する場合、建具の断熱性が低下するという課題があった。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであり、框体を有さずに建具を構成できる強度を有し、かつ断熱性を確保できる複層ガラスを提供することを目的とする。
本開示は、少なくとも2枚のガラス板がスペーサを介して配置されて構成された複層ガラスであって、前記複層ガラスの見付方向の端部に配置され炭素繊維強化プラスチックにより構成される補強部材を備え、前記補強部材は、前記複層ガラスの見付方向の端部において見込方向の外側に見付面に沿って配置される見付面補強部と、前記見付面補強部に連続して形成され前記複層ガラスの見付方向の端部において見込面に沿って配置される見込面補強部と、を有する、複層ガラスに関する。
第1実施形態に係るパノラマ窓を室内側から見た正面図である。 図1のA-A線断面図であって、パノラマ窓が閉位置に位置した状態を示す横断面図である。 図2に示す閉位置から、パノラマ窓が途中位置に移動した状態を示す横断面図である。 図3に示す途中位置から、パノラマ窓が開位置に位置した状態を示す横断面図である。 パラレル移動パネル体、スライド移動パネル体及びFIXパネル体の左右方向の外側の端部の横断面拡大図である。 パラレル移動パネル体を見込方向に圧縮して、補強部材を取りつける手順を示す図である。 シート状の気密材の詳細を説明する横断面図である。 パラレル移動パネル体、スライド移動パネル体及びFIXパネル体の合わせ部に設けられる気密材の変形形態を示す図である。 第2実施態のパラレル移動パネル体及びスライド移動パネル体の合わせ部における横断面拡大図である。 第3実施形態のパラレル移動パネル体及びスライド移動パネル体の合わせ部における横断面拡大図である。 第4実施形態のパラレル移動パネル体及びスライド移動パネル体の合わせ部における横断面拡大図である。
以下、第1実施形態の建具としてのパノラマ窓1について、図面を参照しながら説明する。図1に示すように、パノラマ窓1は、枠体10と、枠体10内に配置されるパラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40と、を備える。パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40は、それぞれ、本開示における複層ガラスを構成する。本実施形態においては、パラレル移動パネル体20(障子)、スライド移動パネル体30(障子)及びFIXパネル体40(障子)は、それぞれ、複層ガラスを用いて構成されている。
なお、本明細書において、「見付方向」とは、建具の枠体10に納められるパラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の面方向を意味し、「見込方向」とは、室内外方向(即ち、奥行き方向)を意味する。また、見付方向において、図1における左右の方向を左右方向Xという。図1における左右方向Xの一方側(左側)をX1側といい、左右方向Xの他方側(右側)をX2側という。また、図2~図5における室内外方向を見込方向Yという。見込方向Yにおける奥側を室外側Y1といい、手前側を室内側Y2という。「見付面」は、パノラマ窓1における室外側Y1及び室内側Y2に面するそれぞれの面を意味し、「見込面」は、パノラマ窓1において見込方向Y(室内外方向)に延びる面を意味する。
図1に示すように、枠体10は、上枠11、下枠12及び一対の縦枠13,14が、方形状に枠組みされている。上枠11、下枠12及び一対の縦枠13,14は、例えば、アルミニウムを押し出し成形することによって形成される。枠体10内には、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40が配置される。
図2~図4に示すように、FIXパネル体40は、枠体10内の左右方向XのX2側に固定される。パラレル移動パネル体20及びスライド移動パネル体30は、枠体10内のFIXパネル体40よりも左右方向XのX1側において、駆動部(図示せず)に駆動されることにより、閉位置(図1及び図2参照)と、途中位置(図3参照)と、開位置(図4参照)と、に移動可能である。
パノラマ窓1が閉位置に位置した場合に、図2に示すように、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40は、枠体10内において、左右方向XのX1側からX2側に向けて、この順に一直線上に並んで配置される。
パノラマ窓1が閉位置に位置した場合に、パラレル移動パネル体20とスライド移動パネル体30とは、合わせ部51において左右方向Xの外側の端部の補強部材25,35(後述)の見込面同士が対向して配置される。スライド移動パネル体30とFIXパネル体40とは、合わせ部52において左右方向Xの外側の端部の補強部材35,45(後述)の見込面同士が対向して配置される。
パノラマ窓1を閉位置(図1及び図2参照)から開位置(図4参照)に移動させる場合には、図2に示す閉位置から、パラレル移動パネル体20を見込方向Yの室内側Y2に移動させることで図3に示す途中位置に移動させて、図3に示す途中位置から、スライド移動パネル体30を見付方向の左右方向XのX1側に移動させることで、図4に示す開位置に移動させることができる。
また、パノラマ窓1を開位置(図4参照)から閉位置(図1及び図2参照)に移動させる場合には、図4に示す開位置から、スライド移動パネル体30を見付方向の左右方向XのX2側に移動させることで図3に示す途中位置に移動させて、図3に示す途中位置から、パラレル移動パネル体20を見込方向Yの室外側Y1に移動させることで、図2に示す開位置に移動させることができる。
次に、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の構成の詳細について説明する。パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40は、本開示の複層ガラスを構成する。
図2~図4に示すように、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40は、それぞれ、3枚のガラス板(室外側ガラス板21,31,41、中間ガラス板22,32,42、室内側ガラス板23,33,43)と、スペーサ24,34,44と、一対の補強部材25,35,45と、気密材28,38,48と、を有する複層ガラスにより構成される。
室外側ガラス板21,31,41、中間ガラス板22,32,42及び室内側ガラス板23,33,43は、それぞれ、矩形状に形成される。室外側ガラス板21,31,41、中間ガラス板22,32,42及び室内側ガラス板23,33,43は、それぞれ、空気層を介して積層された状態で、室外側Y1から室内側Y2に向けてこの順に見込方向Yに並んで配置される。
パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の左右方向Xの両端部側、上端部側及び下端部側の周縁において、3枚のガラス板(室外側ガラス板21,31,41、中間ガラス板22,32,42、室内側ガラス板23,33,43)のそれぞれの間には、スペーサ24,34,44が配置される。これにより、室外側ガラス板21,31,41、中間ガラス板22,32,42及び室内側ガラス板23,33,43は、それぞれ、スペーサ24,34,44介して離間して配置される。なお、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の上端部及び下端部の図示は省略している。
スペーサ24,34,44は、それぞれ、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の左右方向Xの両端部側、上端部側及び下端部側において、各縦辺及び各横辺に沿って延びる長尺に形成される。
室外側ガラス板21,31,41、中間ガラス板22,32,42及び室内側ガラス板23,33,43は、特に限定されず、材質としてはフロート法によって製造されるフロートガラス、強化ガラス等により構成できる。また、合わせガラス、型板ガラス、網入りガラス等であってもよい。本実施形態の複層ガラス(パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30、FIXパネル体40)のガラス板の枚数は3枚であるが、これに限定されず、2枚以上であればよい。
図2~図4に示すように、補強部材25,35,45は、それぞれ、室外側ガラス板21,31,41及び室内側ガラス板23,33,43の左右方向Xの外側の両端部に取り付けられる。補強部材25,35,45は、図2~図4に示すように、それぞれ、スペーサ24,34,44よりも左右方向Xの外側において、室外側ガラス板21,31,41及び室内側ガラス板23,33,43の左右方向Xの両端部に配置される。なお、本実施形態においては、図示は省略するが、補強部材は、室外側ガラス板21,31,41及び室内側ガラス板23,33,43の上端部及び下端部には設けられていない。
図1に示すように、一対の補強部材25,35,45は、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の左右方向の両端部において、それぞれ、幅を有して、縦方向(上下方向)に延びる。
図5に示すように、補強部材25,35,45は、左右方向X(横方向)に沿って切断した断面において、左右方向Xの内側に向けて開放する断面視コ字状に形成される。補強部材25,35,45は、室外側ガラス板21,31,41の室外側Y1の外側の見付面に沿って配置される室外側見付面補強部251,351,451(一方側見付面補強部、見付面補強部)と、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の左右方向Xの外側の見込面に沿って配置される見込面補強部252,352,452(見込面補強部)と、室内側ガラス板23,33,43の室内側Y2の外側の見付面に沿って配置される室内側見付面補強部253,353,453(他方側見付面補強部、見付面補強部)と、が連続して断面視コ字状に形成される。
室外側Y1の室外側見付面補強部251,351,451は、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の左右方向の両端部それぞれにおいて、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の室外側Y1の外側において見付面に沿って配置され、左右方向Xに所定長さ延びる。室外側見付面補強部251,351,451は、室外側ガラス板21,31,41の室外側Y1(外側)の見付面に接着剤Aにより固定される。接着剤Aを補強部材25,35,45の室外側見付面補強部251,351,451で覆うことができるため、接着剤Aを紫外線から保護し、接着剤Aの劣化を低減できる。
見込面補強部252,352,452は、室外側見付面補強部251,351,451の左右方向Xの外側の端部に連続して形成される。見込面補強部252,352,452は、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40それぞれの左右方向Xの外側において見込面に沿って配置され、室外側見付面補強部251,351,451の左右方向Xの外側の端部から、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40それぞれの見込方向Yの長さの分、見込方向Yに延びる。
室内側Y2の室内側見付面補強部253,353,453は、見込面補強部252,352,452の室内側Y2の端部に連続して形成される。室内側Y2の室内側見付面補強部253,353,453は、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の左右方向の両端部それぞれの室内側Y2の外側において見付面に沿って配置され、見込面補強部252,352,452の室内側Y2の端部から、左右方向Xの内側に向けて、左右方向Xに所定長さ延びる。室内側見付面補強部253,353,453は、室内側ガラス板23,33,43の室内側Y2(外側)の見付面に接着剤Aにより固定される。接着剤Aを補強部材25,35,45の室内側見付面補強部253,353,453で覆うことができるため、接着剤Aを紫外線から保護し、接着剤Aの劣化を低減できる。
図5に示すように、補強部材25,35,45において、見込面補強部252,352,452の左右方向Xの厚みT2は、室外側Y1の見付面に配置された室外側見付面補強部251,351,451の見込方向Yの厚みT1よりも大きく、室内側Y2の見付面に配置された室内側見付面補強部253,353,453の見込方向Yの厚みT3よりも大きい。
補強部材25,35,45は、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の撓みを抑制し、強度を確保する。補強部材25,35,45は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber-Reinforced Plastics)により構成される。これによって、複層ガラス(パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30、FIXパネル体40)に框体を有さずに建具を構成できる強度を持たせることができ、かつ断熱性を確保できる。補強部材25,35,45を構成する炭素繊維強化プラスチックは、補強部材25,35,45の幅方向に交差する方向に延びる繊維を複数本束ねて樹脂により固定することで構成される。炭素繊維強化プラスチックは、補強部材25,35,45の幅方向に交差する方向に延びる繊維を複数本束ねた状態で、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂等の樹脂を含侵させて硬化させることで形成される。なお、炭素繊維強化プラスチックを構成する複数本の繊維が延びる方向は、補強部材25,35,45の長手方向と一致していなくてもよい。また、炭素繊維強化プラスチックを構成する複数本の繊維は、補強部材25,35,45の長手方向の端から端まで繊維が通っていなくてもよい。
補強部材25,35,45を構成する炭素繊維強化プラスチックは、ガラス板以上の弾性強度を有する。本明細書において、弾性強度とは、ヤング率を指し、ガラス板のヤング率はおおよそ71600MPaである。ヤング率の測定は、JIS K 7161に規定する通則に基づき、JIS K 7164(等方性及び直交異方性繊維強化プラスチック)、及びJIS K 7165(一方向繊維強化プラスチック複合材料)のうちいずれかの規定に準拠して行うことができる。
これによって、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の複層ガラスの構造が、複数のガラス板と補強部材25,35,45とが一体化したモノコック構造を有するため、各部材の強度を単に足し合わせた強度よりも高い強度を得ることができる。つまり、通常はガラス端部に用いる框体(図示せず)でガラス強度を保っていたところ、框体を用いずに、炭素繊維強化プラスチックにより構成された補強部材25,35,45を用いることにより、見込方向Yの厚さを抑えつつ、框体がなくても、高い強度を確保することができる。
図5に示すように、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40において3枚のガラス板(室外側ガラス板21,31,41、中間ガラス板22,32,42、室内側ガラス板23,33,43)のそれぞれの間にスペーサ24,34,44が配置された状態で、補強部材25,35,45は、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の左右方向Xの両端部に取り付けられる。
本実施形態においては、スペーサ24,34,44は、弾性体である。スペーサ24,34,44が弾性体であることで、補強部材25,35,45を、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30、FIXパネル体40に設置する際、図6に示すように、例えば、パラレル移動パネル体20の場合、3枚のガラス板(室外側ガラス板21、中間ガラス板22、室内側ガラス板23)それぞれの間にスペーサ24を配置した状態で、パラレル移動パネル体20を見込方向に圧縮して(図6の上段図及び中段図参照)、補強部材25を見付方向に沿って差し込むことができ(図6の中段図及び下段図参照)、製造上取り付けがしやすい。特に、本実施形態で説明している断面視コ字状の補強部材25,35,45の場合、製造上の効果が大きい。弾性体としては、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマーや、ブチルに乾燥剤が添加された樹脂、EPDMシリコンのビードに乾燥剤が添加された樹脂などが挙げられる。
図2に示すように、パノラマ窓1が閉位置に位置した場合において、パラレル移動パネル体20のX1側に配置された補強部材25の室外側Y1の見付面には、縦枠13の室外側Y1に配置された室外側部分の室内側Y2の面に取り付けられた当接材13aが接触する。当接材13aは、軟質樹脂で形成されている。
また、FIXパネル体40のX2側に配置された補強部材45の室外側Y1の見付面には、縦枠14の室外側Y1に配置された室外側部分の室内側Y2の面に取り付けられた当接材14aが接触する。FIXパネル体40のX2側に配置された補強部材45の室内側Y2の見付面には、縦枠14の室内側Y2に配置された室内側部分の室外側Y1の面に取り付けられた当接材14bが接触する。当接材14a及び当接材14bは、軟質樹脂で形成されており、FIXパネル体40のX2側に配置された補強部材45の室外側Y1の見付面及び室内側Y2の見付面に接触することで、FIXパネル体40の変形に追随してクッション的な役割を果たすことができる。
図2に示すように、一対の縦枠13,14の呑み込み部には、それぞれ、シート状の気密材5が配置される。シート状の気密材5の周辺の構造について説明する。縦枠13,14に配置されるシート状の気密材5の周辺の構造は、左右対称の構造である。そのため、本実施形態においては、X2側の縦枠14に配置されるシート状の気密材5の周辺の構造について説明する。
シート状の気密材5は、図7に示すように、見込方向Yに延びて形成され、室外側Y1において見込方向Yに延びる直線部531と、直線部531の室内側Y2の端部に接続され室内側Y2において見込方向Yに対して傾斜して延びる傾斜部532と、室外側Y1の端部の外周側に形成される室外側端部突出部533と、室内側Y2の端部の外周側に形成される室内側端部突出部534と、を有する。
シート状の気密材5は軟質樹脂で形成され、図7に示すように、補強部材45と接触することで、補強部材45と縦枠14との間の気密性を高めることができる。シート状の気密材5の室外側端部突出部533及び室内側端部突出部534は、アルミニウム材料で形成された長尺の板状部材61の見込方向の両端に固定されている。シート状の気密材5の外周側に位置する板状部材61は、シート被固定部材62にネジ61aなどの固定部材で取り付けられる。このシート被固定部材62はさらに外周側に対向部材63を有し、シート被固定部材62と対向部材63は、ねじ63aにより、ねじ止めされている。このねじ63aを締めたり緩めたりすることで、シート状の気密材5の張り具合を調整できる。
また、板状部材61は見込方向の室外側Y1の端部において外周側に折り曲げられる折り曲げ片611を有しており、折り曲げ片611の外周側の端部には、樹脂部材64が設置されている。この樹脂部材64は、縦枠14の呑み込み部において内周側に突出させた突出部141と接触している。突出部141は、縦枠14の呑み込み部においてX1側の面から左右方向XのX1側に突出する突出片141aと、突出片141aのX方向の途中の部分から室内側Y2に延出する延出部141bと、を有する。延出部141bは、ねじ63aにより、対向部材63の室外側Y1の部分に固定されている。
このようにシート状の気密材5を用いることでFIXパネル体40に風圧などによる高さ方向もしくは幅方向(見込方向Y)の反りが生じた場合でも、シート状の気密材5と補強部材45との接触面積を確保できるため、気密性を維持することができる。特に大型のFIXパネル体40を用いる場合には、FIXパネル体40の反りも大きくなることから効果的である。
気密材28,38,48は、図5に示すように、それぞれ、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の合わせ部51,52側の端部に取り付けられる。気密材28,38,48は、略L字状に形成され、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の左右方向Xの端部から外側に突出する。本実施形態においては、パラレル移動パネル体20の気密材28は、パラレル移動パネル体20の左右方向XのX2側の端部の外側の見込面に取り付けられる。スライド移動パネル体30の気密材38は、スライド移動パネル体30の左右方向Xの両端部(X1側の端部及びX2側の端部)の外側の見込面に取り付けられる。FIXパネル体40の気密材48は、FIXパネル体40の左右方向XのX1側の端部の外側の見込面に取り付けられる。
気密材28,38,48は、補強部材25,35,45の左右方向Xの外側の見込面に接続される基部281,381,481と、基部281,381,481における補強部材25,35,45と反対側の部分から室外側Y1又は室内側Y2に延出する延出部282,382,482と、を有する。
本実施形態においては、パラレル移動パネル体20の合わせ部51側の端部に設けられる気密材28は、基部281が、補強部材25の見込面補強部252の見込面の室内側Y2寄りの位置に取り付けられ、延出部282が、基部281における補強部材25の反対側の部分から室外側Y1に延出する。
スライド移動パネル体30の合わせ部51,52側の端部に設けられる一対の気密材38は、それぞれ、基部381が、一対の補強部材35それぞれの見込面補強部352の見込面の室外側Y1寄りの位置に取り付けられ、延出部382が、基部381における補強部材35の反対側の部分から室内側Y2に延出する。
FIXパネル体40の合わせ部52側の端部に設けられる気密材48は、基部481が、補強部材45の見込面補強部452の見込面の室内側Y2寄りの位置に取り付けられ、延出部482が、基部481における補強部材45の反対側の部分から室外側Y1に延出する。
図2に示すように、パラレル移動パネル体20及びスライド移動パネル体30の合わせ部51において、図3に示す状態から、パラレル移動パネル体20が室内側Y2から室外側Y1に移動した場合に、気密材28,38は、パラレル移動パネル体20の気密材28の延出部282の先端282aが、スライド移動パネル体30の気密材38の延出部382の先端382aに押し当てられた状態で接触する。これにより、図2に示す閉位置において、パラレル移動パネル体20及びスライド移動パネル体30の間の気密性能を確保できる。
また、図3に示すように、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の合わせ部52において、図4に示す状態から、スライド移動パネル体30が左右方向XのX1側からX2側に移動した場合に、気密材38,48は、スライド移動パネル体30の気密材38の延出部382の先端382aが、FIXパネル体40の気密材48の延出部482の先端482aに押し当てられた状態で接触する。これにより、図2及び図3に示す位置において、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の間の気密性能を確保できる。
気密材28,38,48の形状を略L字状に形成することにより、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の移動方向が、左右方向Xに移動する場合や見込方向Yに移動する場合のように異なっても、合わせ部51,52において気密材28,38,48の延出部282,382,482の先端同士が押し当てられて、気密性能を確保できる。スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の移動方向が異なっていても気密材28,38,48を共通化でき、製造コストを低減できる。
なお、本実施形態においては、気密材28,38,48の形状を略L字状に形成したが、これに限定されない。例えば、図8に示す変形形態のように、気密材29,39,49を、略直角三角形状に形成して、合わせ部51,52において気密材29,39,49の傾斜部分同士が接触するように構成してもよい。
以上説明した本実施形態によれば、以下のような効果を奏する。パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40は、左右方向X(見付方向)の端部に配置され炭素繊維強化プラスチックにより構成される補強部材25,35,45を備え、補強部材25,35,45は、室外側見付面補強部251,351,451及び室内側見付面補強部253,353,453に連続して形成される見込面補強部252,352,452と、を有する。
これにより、室外側見付面補強部251,351,451及び室内側見付面補強部253,353,453を、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の見込方向Yの外側に配置することで、見込方向Yの最も外側のガラス板の内側の見付面に配置して固定するよりも、見込面補強部252,352,452の見込方向Yの長さを長くすることができる。パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40(複層ガラス)の左右方向Xの端部において、見付面と見込面とを連続した広い範囲で覆うことができる。よって、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40(複層ガラス)の強度を高めることができる。
また、補強部材25,35,45は、炭素繊維強化プラスチックにより構成される。これによって、複層ガラス(パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30、FIXパネル体40)に框体を有さずに建具を構成できる強度を持たせることができ、かつ断熱性を確保できる。また、接着剤Aを補強部材25,35,45の室外側見付面補強部251,351,451で覆うことができるため、接着剤Aを紫外線から保護することができる。接着剤Aを補強部材25,35,45の室内側見付面補強部253,353,453で覆うことができるため、接着剤Aを紫外線から保護することができる。
また、本実施形態においては、補強部材25,35,45は、室外側見付面補強部251,351,451と見込面補強部252,352,452と室内側見付面補強部253,353,453とが連続して断面視コ字状に形成される。これにより、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40(複層ガラス)の左右方向Xの端部において、室外側Y1の外側の見付面と見込面と室内側Y2の外側の見込面とを連続したコ字状の広い範囲で覆うことができるため、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40(複層ガラス)の強度をより高めることができる。
また、本実施形態においては、補強部材25,35,45を構成する炭素繊維強化プラスチックは、補強部材25,35,45の幅方向に交差する方向に延びる繊維を複数本束ねて樹脂により固定することで構成される。これにより、炭素繊維強化プラスチックを複数の単片の繊維を固めて構成した場合と比べて、補強部材25,35,45の幅方向に交差する方向に延びる繊維を複数本束ねているため、長手方向の途中で断裂することが低減され、長手方向の曲げに対して強度を高めることができる。
また、本実施形態においては、見込面補強部252,352,452の厚みT2は、見付面補強部(室外側見付面補強部251,351,451、室内側見付面補強部253,353,453)の厚みT1,T3よりも大きい。これにより、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の合わせ部51,52において、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40の開閉時の強度を衝撃に強い強度に構成できる。
また、本実施形態においては、見込面補強部252,352,452の左右方向Xの外側の見込面には、気密材28,38,48が取り付けられている。これにより、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40間において気密を取れるため、気密性能を向上できる。
また、本実施形態のパラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40(複層ガラス)は、図示を省略するが、上端部及び下端部において、スペーサのみを設けており、補強部材を設けていない。パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40(複層ガラス)においては、左右方向Xの外側の両端部に上下方向に延びる一対の補強部材25,35,45を設ければ、上端部及び下端部に補強部材を設けなくても、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40(複層ガラス)の強度を確保することできる。
次に、図9により、本開示の第2実施形態について説明する。第2実施形態においては、パラレル移動パネル体20(複層ガラス)とスライド移動パネル体30(複層ガラス)との合わせ部51A側の端部の構成について説明する。なお、スライド移動パネル体30とFIXパネル体40との合わせ部52側の端部の構成についても同様の構成であるため、ここでは説明を省略する。
第2実施形態においては、第1実施形態の構成に加えて、補強部材25,35に化粧材26,36を取り付けている点において、第1実施形態と主に異なる。第2実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成については、図面において同じ符号を付け、その説明を省略する。
図9に示すように、第2実施形態の補強部材25,35の見込方向Yの外側(室外側Y1及び室内側Y2)の一対の見込面のうちの一方側の見付面には、化粧材26,36が取り付けられる。化粧材26,36は、補強部材25,35の見込方向Yの外側の見付面に接続され、パラレル移動パネル体20とスライド移動パネル体30との合わせ部51Aを覆うように、左右方向Xの外側に延出する。
本実施形態においては、パラレル移動パネル体20に取り付けられる化粧材26は、パラレル移動パネル体20の合わせ部51A側の端部において、パラレル移動パネル体20に取り付けられた補強部材25の室内側見付面補強部253の見込方向Yの室内側Y2(外側)の見付面に接続される。化粧材26は、室内側見付面補強部253の室内側Y2の見付面から左右方向XのX2側(外側)に延出する。化粧材26は、スライド移動パネル体30側に延出し、スライド移動パネル体30の補強部材35の室内側見付面補強部353の室内側Y2の見付面から室内側Y2に離れた位置において、室内側見付面補強部353の室内側Y2の見付面に平行に左右方向Xに延びる。
化粧材26は、パラレル移動パネル体20とスライド移動パネル体30との合わせ部51Aにおける隙間Sと合わせ部51Aに配置される気密材28,38とを室内側Y2から覆うと共に、スライド移動パネル体30の室内側見付面補強部353を室内側Y2から覆った状態で、左右方向Xに延びる。これにより、パラレル移動パネル体20とスライド移動パネル体30との合わせ部51Aの意匠性を向上できる。
また、スライド移動パネル体30に取り付けられる化粧材36は、スライド移動パネル体30の合わせ部51A側の端部において、スライド移動パネル体30に取り付けられた補強部材35の室外側見付面補強部351の見込方向Yの室外側Y1(外側)の見付面に接続される。化粧材36は、室外側見付面補強部351の室外側Y1の見付面から左右方向XのX1側(外側)に延出する。化粧材36は、パラレル移動パネル体20側に延出し、パラレル移動パネル体20の補強部材25の室外側見付面補強部251の室外側Y1の見付面から室外側Y1に離れた位置において、室外側見付面補強部251の室外側Y1の見付面に平行に左右方向Xに延びる。
化粧材36は、パラレル移動パネル体20とスライド移動パネル体30との合わせ部51Aにおける隙間Sと合わせ部51Aに配置される気密材28,38とを室外側Y1から覆うと共に、パラレル移動パネル体20の室外側見付面補強部251を室外側Y1から覆った状態で、左右方向Xに延びる。これにより、パラレル移動パネル体20とスライド移動パネル体30との合わせ部51Aの意匠性を向上できる。
化粧材26,36は、補強部材25,35と同じ材料で構成してもよいし、補強部材25,35と異なる材料で構成してもよい。本実施形態においては、化粧材26,36は、例えば、補強部材25,35と同じ炭素繊維強化プラスチックで構成される。化粧材26,36を、例えば、アルミニウム材料で構成してもよいし、樹脂材料で構成してもよい。
次に、図10により、本開示の第3実施形態について説明する。第3実施形態においては、パラレル移動パネル体20(複層ガラス)とスライド移動パネル体30(複層ガラス)との合わせ部51B側の端部の構成について説明する。なお、スライド移動パネル体30とFIXパネル体40との合わせ部52側の端部の構成についても同様の構成であるため、ここでは説明を省略する。
第3実施形態においては、スペーサ24,34の位置と、補強部材25A,35Aの構成とが、第1実施形態と主に異なる。第3実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成については、図面において同じ符号を付け、その説明を省略する。
図10に示すように、第3実施形態において、3枚のガラス板(室外側ガラス板21,31,41、中間ガラス板22,32,42、室内側ガラス板23,33,43)同士の間に配置されるスペーサ24,34は、第1実施形態よりも、左右方向Xの内側に配置されている。
第3実施形態においては、パラレル移動パネル体20及びスライド移動パネル体30は、合わせ部51B側の左右方向Xの外側の端部において、補強部材25A,35Aを備える。補強部材25A,35Aは、第1実施形態と同様に、パラレル移動パネル体20及びスライド移動パネル体30の合わせ部51B側の端部において、それぞれ、縦方向(上下方向)に延びる。補強部材25A,35Aは、第1実施形態と同様に、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber-Reinforced Plastics)により構成される。
パラレル移動パネル体20の補強部材25Aは、室内側ガラス板23の室内側Y2(外側)の見付面に沿って配置される室内側見付面補強部255(見付面補強部)と、パラレル移動パネル体20の見込面に沿って配置される見込面補強部256(見込面補強部)と、見込面補強部256からパラレル移動パネル体20の左右方向Xの内側(左右方向XのX1側)に方形状に突出する2つの突出部257,258と、室内側見付面補強部255の左右方向XのX2側の端部からX2側に延出する化粧部259と、を有する。
補強部材25Aの室内側見付面補強部255と見込面補強部256とは連続して形成され、断面視L字状に形成される。これにより、室内側見付面補強部255を、パラレル移動パネル体20の見込方向Yの外側の見付面に沿って配置することで、見込方向の最も外側のガラス板の内側の見付面に配置して固定するよりも、見込面補強部256の見込方向Yの長さを長くすることができる。よって、パラレル移動パネル体20の左右方向Xの端部を、補強部材25Aの室内側見付面補強部255と見込面補強部256とにより長い範囲のL字状の部分で覆うことができるため、パラレル移動パネル体20(複層ガラス)の強度を高めることができる。
突出部257は、見込面補強部256の内側の面の室外側Y1の部分から、パラレル移動パネル体20の左右方向Xの内側(左右方向XのX1側)に方形状に突出して、室外側ガラス板21と中間ガラス板22との間に配置される。突出部257の室外側Y1の見付面は、室外側ガラス板21の室内側Y2(内側)の見付面に接着剤Aにより固定される。
突出部258は、見込面補強部256の内側の面の室内側Y2の部分から、パラレル移動パネル体20の左右方向Xの内側(左右方向XのX1側)に方形状に突出して、中間ガラス板22と室内側ガラス板23との間に配置される。突出部258の室内側Y2の見付面は、室内側ガラス板23の室外側Y1(内側)の見付面に接着剤Aにより固定される。
化粧部259は、パラレル移動パネル体20とスライド移動パネル体30との合わせ部51Bにおける隙間Sと合わせ部51Bに配置される気密材28,38とを室内側Y2から覆った状態で、室内側見付面補強部255の左右方向XのX2側の端部から、左右方向XのX2側に延びる。これにより、パラレル移動パネル体20とスライド移動パネル体30との合わせ部51Bの意匠性を向上できる。
スライド移動パネル体30の補強部材35Aは、室外側ガラス板31の室外側Y1(外側)の見付面に沿って配置される室外側見付面補強部355(見付面補強部)と、スライド移動パネル体30の見込面に沿って配置される見込面補強部356(見込面補強部)と、見込面補強部356からスライド移動パネル体30の左右方向Xの内側(左右方向XのX2側)に方形状に突出する2つの突出部357,358と、室外側見付面補強部355の左右方向XのX1側の端部からX1側に延出する化粧部359と、を有する。
補強部材35Aの室外側見付面補強部355と見込面補強部356とは連続して形成され、断面視L字状に形成される。これにより、室外側見付面補強部355を、スライド移動パネル体30の見込方向Yの外側の見付面に沿って配置することで、見込方向の最も外側のガラス板の内側の見付面に配置して固定するよりも、見込面補強部356の見込方向Yの長さを長くすることができる。よって、スライド移動パネル体30の左右方向Xの端部を、補強部材35Aの室外側見付面補強部355と見込面補強部356とにより長い範囲のL字状の部分で覆うことができるため、スライド移動パネル体30(複層ガラス)の強度を高めることができる。
突出部357は、見込面補強部356の内側の面の室内側Y2の部分から、スライド移動パネル体30の左右方向Xの内側(左右方向XのX2側)に方形状に突出して、室内側ガラス板33と中間ガラス板32との間に配置される。突出部357の室内側Y2の見付面は、室内側ガラス板33の室外側Y1(内側)の見付面に接着剤Aにより固定される。
突出部358は、見込面補強部356の内側の面の室外側Y1の部分から、スライド移動パネル体30の左右方向Xの内側(左右方向XのX2側)に方形状に突出して、中間ガラス板32と室外側ガラス板31との間に配置される。突出部358の室外側Y1の見付面は、室外側ガラス板31の室内側Y2(内側)の見付面に接着剤Aにより固定される。
化粧部359は、パラレル移動パネル体20とスライド移動パネル体30との合わせ部51Bにおける隙間Sと合わせ部51Bに配置される気密材28,38とを室外側Y1から覆った状態で、室外側見付面補強部355の左右方向XのX1側の端部から、左右方向XのX1側に延びる。これにより、パラレル移動パネル体20とスライド移動パネル体30との合わせ部51Bの意匠性を向上できる。
次に、図11により、本開示の第4実施形態について説明する。第4実施形態では、補強部材25A,35Aを接着剤Aにより固定する箇所が、第3実施形態と異なる。第4実施形態のその他の構成は、第3実施形態と同様であるため、図面において同じ符号を付け、その説明を省略する。
図11に示すように、第4実施形態においては、パラレル移動パネル体20の補強部材25Aにおいて、突出部257の室外側Y1の見付面は、第3実施形態と同様に、室外側ガラス板21の室内側Y2(内側)の見付面に接着剤Aにより固定される。また、第4実施形態においては、パラレル移動パネル体20の補強部材25Aにおいて、第3実施形態において突出部258の室内側Y2の見付面が室内側ガラス板23の室外側Y1(内側)の見付面に接着剤Aにより固定されるのに代えて、補強部材25Aの室内側見付面補強部255の室外側Y1の見付面が接着剤Aにより室内側ガラス板23の室内側Y2(外側)の見付面に固定される。
また、第4実施形態において、スライド移動パネル体30の補強部材35Aにおいて、突出部357の室内側Y2の見付面は、第3実施形態と同様に、室内側ガラス板33の室外側Y1(内側)の見付面に接着剤Aにより固定される。また、第4実施形態においては、スライド移動パネル体30の補強部材35Aにおいて、第3実施形態において突出部358の室外側Y1の見付面が室外側ガラス板31の室内側Y2(内側)の見付面に接着剤Aにより固定されるのに代えて、補強部材35Aの室外側見付面補強部355の室内側Y2の見付面が接着剤Aにより室外側ガラス板31の室外側Y1(外側)の見付面に固定される。
以上、本開示の好ましい実施形態について説明した。本開示は、上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
前記実施形態においては、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40(複層ガラス)は、図示を省略しているが、上端部及び下端部において、スペーサのみ設けて、補強部材を設けていない。しかし、これに限定されず、パラレル移動パネル体20、スライド移動パネル体30及びFIXパネル体40(複層ガラス)の上端部及び下端部に、左右方向Xの両端部にスペーサ及び補強部材を設けるのと同様に、それぞれ、スペーサ及び補強部材を設けてもよい。
20 パラレル移動パネル体(複層ガラス)、30 スライド移動パネル体(複層ガラス)、40 FIXパネル体(複層ガラス)、21,31,41 室外側ガラス板(ガラス板)、22,32,42 中間ガラス板(ガラス板)、23,33,43 室内側ガラス板(ガラス板)、24,34,44 スペーサ、25,35,45 補強部材、28,38,48 気密材、251,351,451 室外側見付面補強部(一方側見付面補強部、見付面補強部)、252,352,452 見込面補強部、253,353,453 室内側見付面補強部(他方側見付面補強部、見付面補強部)

Claims (6)

  1. 少なくとも2枚のガラス板がスペーサを介して配置されて構成された複層ガラスであって、
    前記複層ガラスの見付方向の端部に配置され炭素繊維強化プラスチックにより構成される補強部材を備え、
    前記補強部材は、前記複層ガラスの見付方向の端部において見込方向の外側に見付面に沿って配置される見付面補強部と、前記見付面補強部に連続して形成され前記複層ガラスの見付方向の端部において見込面に沿って配置される見込面補強部と、を有する、複層ガラス。
  2. 前記見付面補強部は、前記複層ガラスの見込方向の一方の外側において見付面に沿って配置される一方側見付面補強部と、前記複層ガラスの見込方向の他方の外側において見付面に沿って配置される他方側見付面補強部と、を有し、
    前記補強部材は、前記一方側見付面補強部と前記見込面補強部と前記他方側見付面補強部とが連続して断面視コ字状に形成される、請求項1に記載の複層ガラス。
  3. 前記補強部材を構成する炭素繊維強化プラスチックは、前記補強部材の幅方向に交差する方向に延びる繊維を複数本束ねて樹脂により固定することで構成される、請求項1又は2に記載の複層ガラス。
  4. 前記見込面補強部の厚みは、前記見付面補強部の厚みよりも大きい、請求項1~3のいずれかに記載の複層ガラス。
  5. 前記見込面補強部の外側の見込面には、気密材が取り付けられている、請求項1~4のいずれかに記載の複層ガラス。
  6. 請求項1~5のいずれかの複層ガラスを用いて構成される障子を備えた建具。
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