JP2023130804A - 凹版印刷物 - Google Patents

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昌典 中井
Masanori Nakai
洋平 秋山
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Abstract

Figure 2023130804000001
【課題】画線幅が大きい場合においても、画線切れ等の印刷不良の発生が抑制された凹版模様を有する凹版印刷物を提供する。
【解決手段】基材上に形成された凹版模様を有する凹版印刷物であって、凹版模様は、輪郭を構成する輪郭画線と、輪郭画線で囲まれた領域に形成された、基準点側から輪郭画線側に放射状に延びる複数の第1画線と、基準点を囲み、かつ、複数の第1画線と交差するように形成された複数の第2画線とを備え、複数の第1画線及び複数の第2画線における、画線幅及び/又はピッチが、輪郭画線と基準点との間で連続的に変化するように構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、偽造及び複製防止用としての凹版模様が施された凹版印刷物に関する。
従来、銀行券、旅券、商品券及び各種証明書等の貴重印刷物は、その性質上、偽造や改ざんされないことが要求され、偽造防止技術を付与することが求められている。偽造防止技術の一つとしては、例えば、凹版模様を施した凹版印刷物が挙げられる。凹版模様は、一般商業印刷で多用されているオフセット印刷とは異なり、凹状の画線で構成する印刷模様を有する凹版版面に凹版インクを塗布し、画線を形成する凹部以外の余剰インキを拭き取った後、凹部内のインキを用紙に転移させることで形成れることから、特殊な印刷機が必要となることを特徴としている。
しかしながら、凹版版面にインキを塗布し余剰インキを拭きとる際、凹部内のインキも拭き取られてしまうため、印刷時に十分なインキを用紙に転移できず、画線切れの発生や、インキの盛り上がりが不十分となる印刷不良が発生する問題があった。
これに対し、特許文献1では、凹版版面において、凹部内のインキが過剰に払拭されることを防止するため、凹部底面にパーティションと呼ばれるインキ止めを形成する構成が開示されている。凹部の底面にパーティションを形成することにより、凹部内のインキが拭き取られ難くなるため、印刷不良を抑制することができる。
特許第5229964号公報
上述のように、特許文献1では、凹版版面の底部にインキ止めを形成することで、余剰インキを拭き取る際に、凹部内のインキまで拭き取られてしまうことを防止することが可能となった。特許文献1の技術は、一方向に延びる輪郭線等、画線幅の狭い凹版模様を形成するための凹部において有効である。しかしながら、例えば、図1Bに示すような円形状の凹版模様1のように、画線幅が大きい凹版模様を形成する場合、余剰インキを拭き取る角度と画線の配列方向(延在方向)が同じ方向となることを回避できない。したがって、このような凹版模様を形成するための凹版版面において、凹部底面に特許文献1に示すようなインキ止めを形成した場合にも、凹部内のインキが拭き取られてしまい、画線切れを防止できなくなる可能性がある。
そこで、本発明は、画線幅が大きい場合においても、画線切れ等の印刷不良の発生が抑制された凹版模様を有する凹版印刷物を提供することを目的とする。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の凹版印刷物における凹版模様は、輪郭を構成する輪郭画線と、輪郭画線で囲まれた領域に形成された、基準点側から輪郭画線側に放射状に延びる複数の第1画線と、基準点を囲み、かつ、複数の第1画線と交差するように形成された複数の第2画線とを備え、複数の第1画線及び複数の第2画線における、画線幅及び/又はピッチが、輪郭画線と基準点との間で連続的に変化するように構成される。
また、凹版印刷物は、基準点を中心とした周方向の第2画線で区切られた領域内において、基準点に近い位置における複数の第1画線の本数が、輪郭画線に近い位置における複数の第1画線の本数よりも少なく構成される。
本発明によれば、画線切れ等の印刷不良の発生が抑制された凹版模様を有する凹版印刷物を得ることができる。さらに、本発明の凹版模様は立体感を有して視認されることから、サイズに制限のある貴重印刷物において、印刷不良抑制だけではなく、デザイン性という二つの機能を一つの模様で得ることが可能となる。
図1Aは、本発明の第1の実施形態に係る凹版印刷物100の概略構成図である。また、図1Bは、凹版印刷物100の要部の拡大図である。 凹版模様Mのうち、円形状の凹版模様1を拡大して示した図である。 図3Aは、図2に示す凹版模様1のA-A‘線上に沿う断面構成図であり、図3Bは、図2に示す凹版模様1の中心領域をより拡大して示した図である。 本発明の第2の実施形態に係る凹版印刷物に形成される凹版模様10を拡大して示した図である。 変形例1に係る凹版模様20の概略構成図である。 変形例2に係る凹版模様30の概略構成図である。 本発明の第3の実施形態に係る凹版印刷物に形成された凹版模様50の概略構成図である。
以下、本発明の実施形態に係る凹版印刷物の一例を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではない。以下で説明する各図において、共通の部分には同一の符号を付している。
1.第1の実施形態
1-1.凹版印刷物の構成
まず、本発明の第1の実施形態に係る凹版印刷物について、図面を参照して説明する。図1Aは、本発明の第1の実施形態に係る凹版印刷物100の概略構成図である。また、図1Bは、凹版印刷物100の要部の拡大図である。
図1Aに示す凹版印刷物100は、紙などの基材6に凹版印刷を施すことで形成された凹版模様Mを有する。基材6が、後述する凹版模様Mが形成可能であれば、特に限定されるものではない。本実施形態では、図1Bに示すように、凹版模様Mのうち、画像幅が大きい凹版模様1(図1Aにおいて顔マークの「目」に相当する模様)に特徴を有する。図2は、凹版模様Mのうち、顔マークの「目」に相当する模様である円形状の凹版模様1を拡大して示した図である。また、図3Aは、図2に示す凹版模様1のA-A‘線上に沿う断面構成図であり、図3Bは、図2に示す凹版模様1の中心領域をより拡大して示した図である。
以下では、図2に示す凹版模様1の構成について説明する。図2に示す凹版模様1は円形状であり、その直径は、例えば2mm~10mmで形成され、一例として図2では2.5mmで形成されている。
図2に示すように、凹版模様1は、顔マークの目を模る輪郭画線5を有し、輪郭画線5の内側に、複数の第1画線3と複数の第2画線4とを有する。輪郭画線5は、凹版模様1の輪郭を構成する輪状(環状)の画線であり、例えば直径2mm~10mmで形成され、一例として直径2.5mmの円形状に形成されている。
輪郭画線5の延在方向と直交する方向における画線幅及びインキの盛り上がりの高さは、一般的な凹版印刷の範囲であれば特に限定はないが、画線幅は、例えば20μm~60μmで形成され、一例として40μmで形成されている。また、輪郭画線5における、基材6からのインキの盛り上がりの高さ(以下、画線深さ)は、例えば20μm~60μmで形成されている。
第1画線3は、輪郭画線5の内側において、輪郭画線5で囲まれる領域に設けられた基準点P(本実施形態では、輪郭画線5で形成される円の中心位置)から輪郭画線5側に延在して設けられる直線状の画線である。第1画線3は、輪郭画線5内の領域において、基準点Pに最も近い位置に設けられた第2画線4から輪郭画線5側に向けて放射状に複数本設けられている。これらの第1画線3は、円周方向において等間隔に複数設けられている。なお、3は隣り合う第1画線3と重ならなければ、等間隔に限定されず間隔を異ならせても良い。
また、本実施形態では、凹版模様1の円周方向における第1画線3の本数が、基準点Pからの距離に応じて異なるように構成されている。具体的には、基準点Pを中心とした周方向の第2画線4で区切られた領域内において、基準点Pに近い位置における複数の第1画線3の本数が、輪郭画線5に近い位置における複数の第1画線3の本数よりも少なく構成されている。例えば、図3Bに示すように、基準点Pから外側に向けて3番目に位置する第2画線4-3から輪郭画線5にかけて延在する第1画線3の本数よりも、基準点Pから外側に向けて2番目に位置する第2画線4-2と3番目に位置する第2画線4-3との間に設けられる第1画線3の本数が少なく形成されている。また基準点Pから外側に向けて2番目に位置する第2画線4-2と3番目に位置する第2画線4-3との間に設けられる第1画線3の本数よりも、基準点Pから外側に向けて1番目に位置する第2画線4-1と基準点Pから2番目に位置する第2画線4-2との間に設けられた第1画線3の本数が少なく形成されている。
このように、基準点Pに近い位置では、円周方向における複数の第1画線3が、輪郭画線5側に比較して、適宜間引きされている。これにより、凹版模様1の中心部分であるにおいて、複数の第1画線3が密に形成されるのを防ぐことができる。第1画線3の第1画線幅W3が大きい場合、複数配置された画線は一本一本の画線ではなく、ベタの印刷領域として視認されることがある。人の目は、明暗のうち、明が手前、暗が奥と認識する。本来中心部分に対し、手前にある視認効果を付与するはずが、ベタの印刷領域となった場合、暗く認識されることから、奥にある視認効果となり、凹版模様1が立体的に視認される効果が低くなる。本実施形態では、円周方向において、隣接する2つの第1画線3間の距離(以下、第1画線間隔W2)は、例えば、40μm以上130μm未満となるように形成されている。
さらに、第1画線3は、その延在方向(径方向)に直交する方向における第1画線幅W1が、輪郭画線5と基準点Pとの間で連続的に変化するように構成されている。本実施形態では、図2に示すように、第1画線3の第1画線幅W1は、基準点Pから輪郭画線5側にかけて、第1画線幅W1が連続的に大きくなるように構成されている。第1画線幅W1の変化は、これに限られるものではなく、例えば、基準点Pから輪郭画線5側にかけて連続的に小さくなるように構成されてもよく、また、一度大きくなった後、再度、小さくなるように構成されてもよい。さらに、第1画線幅W1は、基準点Pから輪郭画線5側にかけて一定であってもよい。
このように、第1画線幅W1は、種々の変更が可能である。第1画線幅W1は、一般的な凹版印刷の範囲であれば特に限定はないが、例えば、80μm以上90μm未満に形成される。また、本実施形態では、第1画線3の深さ方向における幅は、一定に構成され、20μm~40μmに形成されているが、一定に限らず一部を異ならせて形成しても良い。
第1画線幅W1を基準点Pから輪郭画線5側にかけて連続的に大きく又は小さく、さらには輪郭画線5側にかけて、連続的に小さくなった後、再度、連続的に大きくなるように構成されることによって、凹版模様1全体の意匠性を高めることができる。
第2画線4は、輪郭画線5内において、基準点Pを囲むように形成された輪郭画線5と同一形状(本実施形態では円形状)の画線で構成されている。本実施形態では、輪郭画線5内において、それぞれ大きさの異なる第2画線4が、それぞれ重ならないように、基準点Pから輪郭画線5側にかけて複数個形成されている。本実施形態では、第2画線4は、それぞれ、輪郭画線5と大きさの異なる同形状に形成されており、基準点Pを中心とした同心円上に並べて構成されている。
また、複数の第2画線4は、それぞれ、基準点Pを中心とする円周方向において、放射状に延在する第1画線3と交差するように設けられている。
複数の第2画線4は、第2画線4の延在方向に直交する方向における第2画線幅W3(図3A参照)が、輪郭画線5と基準点Pとの間で連続的に変化するように構成されている。本実施形態では、基準点Pから輪郭画線5側にかけて、第2画線幅W3が大きくなるように構成されている。第2画線幅W3の変化は、これに限られるものではなく、基準点Pから輪郭画線5にかけて、第2画線幅W3が連続的に小さくなるように構成されてもよく、また、基準点Pから輪郭画線5側にかけて、連続的に小さくなった後、再度、連続的に大きくなるように構成されるものであってもよい。または、第2画線幅W3は、基準点Pから輪郭画線5側にかけて一定であってもよい。
このように、第2画線幅W3の変化は、種々の変更が可能である。本実施形態では、第2画線幅W3は、一般的な凹版印刷の範囲であれば特に限定はないが、例えば、80μm以上90μm未満に形成される。また、本実施形態では、第2画線の深さ方向における幅は、一定に構成され、第1画線の深さ方向における幅と同じ幅、例えば20μm~60μmに形成される。
第2画線幅W3を基準点Pから輪郭画線5側にかけて連続的に変化するように構成することによって、凹版模様1全体の意匠性を高めることができる。
また、凹版模様1の半径方向に隣接する2つの第2画線4間のピッチ(第2画線間隔W4)は、一定であってもよく、また、連続的に変化するように構成されてもよい。具体的には、ピッチを1.1倍ずつ大きく変化したり、交互に短くしたり、さらには、隣接する2本に限らず、何本に1本小さいピッチとなるように変化しても良い。第2画線間隔W4は、例えば、40μm以上100μm未満に形成される。
以上のように、本実施形態では、輪郭画線5の内側に、複数の第1画線3と複数の第2画線4が形成されている。本実施形態では、凹版模様1の基準点P近傍の領域は、画線が形成されておらず、基材6となっているが、基準点Pを含む領域に、画線が構成されていてもよい。この場合には、凹版模様1の基準点Pに、例えば、直径100μm以上300μm未満の円形状の画線を形成する。
上述した構成を有する凹版模様1を形成する場合、図3Aの二点鎖線で示すように、輪郭画線5、第1画線3、第2画線4が凹部となる凹版版面200が用いられる。
1-2.効果
次に、本実施形態の凹版模様1を形成することによってもたらされる効果について説明する。
前述のように、従来、円形状の凹版模様1を構成するために、図1Bに示す凹版模様1を模る円形状の凹部のみが構成された凹版版面を用いた場合、余剰インキの拭き取りの際、凹部のインキも拭き取られてしまい画線切れが発生する問題があった。または、凹版版面の凹部に塗布されたインキが凹部から溢れて画線が潰れてしまう問題もあった。
これに対し、本実施形態では、図2に示す凹版模様を形成するための凹版版面200(図3A参照)は、輪郭画線5、第1画線3、及び第2画線4を形成するために、それぞれ同じ深さに形成された複数の凹部を有する。従来、凹版版面は肉止めを形成する必要があったが、本発明の凹版版面200では、複数の凹部間の凸部が肉止め(インキ止め)の役割を果たす。さらに、図2に示す凹版模様1を形成するための凹版版面200では、凹部が、基準点Pを中心とした放射状に延びる凹部と、基準点Pを中心として輪郭画線5と同一形状に形成された凹部とが設けられている。このため、凹版版面200にインキを塗布した後における余剰インキの拭き取り方向と、凹部の配列方向(延在方向)とが、同方向になる部分が低減される。これにより、輪郭画線5内において、凹版版面200の凹部に塗布されたインキが過剰に拭き取られてしまうのを防ぐことができることから、本実施形態の凹版模様1では、画線切れの発生を抑制することができる。
また、本実施形態では、輪郭画線5内において、第1画線3と第2画線4とを設けることで、凹版模様1に意匠性を付与することができる。このため、図1Bに示す凹版模様1のように、ある程度の面積を有するマークを形成する場合にも、色合いが単調にならず、デザイン性が付与される。
ところで、銀行券や、証券等の貴重印刷物に代表される凹版印刷物は、その印刷面積が限られている。したがって、限られた印刷面積内において、偽造防止機能とデザイン機能とを合わせ持つ凹版模様を形成することが求められている。
これに対し、本実施形態では、第1画線幅W1及び又は第2画線幅W3を、基準点Pから輪郭画線5側にかけて連続的に変化させることにより、一定の画線を交差させて形成する単純なクロスハッチングと比較し、デザイン機能及び偽造防止機能が向上する。したがって、本実施形態によれば、所定の輪郭を有するマークを凹版模様として形成したい場合に、その凹版模様に対して、デザイン機能及び偽造防止機能を融合することができる。
本実施形態では、円形状の凹版模様1を例に説明したが、種々の形状の凹版模様に対して本発明の構成を適用することができる。以下に、正方形状の凹版模様に、本発明の構成を用いる場合について説明する。
2.第2の実施形態
図4は、本発明の第2の実施形態に係る凹版印刷物に形成される凹版模様10を拡大して示した図である。図4に示すように、第2の実施形態では、基材6(図示を省略する)上に、正方形状、長方形状等の多角形状の凹版模様10が形成された凹版印刷物であり、正方形状を例に説明する。
図4に示すように、第2の実施形態では、凹版模様10の輪郭線を構成する輪郭画線15と、輪郭画線15内部に形成された第1画線13と第2画線14とで構成されている。
本実施形態では、輪郭画線15は、正方形状の輪郭を構成する画線であり、一辺の長さが、例えば直径2mm~10mmで形成され、一例として2.5μmの正方形状に形成されている。輪郭画線15の延在方向と直交する方向における画線幅及びインキの盛り上がりの高さは、第1の実施形態と同様に一般的な凹版印刷の範囲であれば特に限定されないが、画線幅は、例えば20μm~60μmで形成され、一例として40μmに形成されている。また、輪郭画線15の画線深さ(図示を省略する)は、例えば20μm~60μmで形成されている。
第1画線13は、輪郭画線15の内側において、輪郭画線15で囲まれる領域に設けられた基準点P(本実施形態では、輪郭画線15で形成される正方形の中心位置)から輪郭画線15側に延在して設けられる画線である。第1画線13は、基準点Pに一番近い位置にある第2画線14から輪郭画線15にかけて放射状に複数本設けられている。これらの複数の第1画線13は、基準点Pを囲む周方向において等間隔に設けられている。
さらに、第1画線13は、その延在方向に直交する方向における第1画線幅W1が、輪郭画線15と基準点Pとの間で連続的に変化するように構成されている。本実施形態では、図4に示すように、第1画線幅W1は、基準点Pから輪郭画線15側にかけて、第1画線幅W1が連続的に大きくなるように構成されている。第1画線幅W1は、一般的な凹版印刷の範囲であれば特に限定はないが、例えば、80μm以上90μm未満に形成される。また、本実施形態では、第1画線13の深さ方向における幅は、一定に構成され、25μmに形成されている。さらに、本実施形態では、周方向において、隣接する2つの第1画線13間の距離(以下、第1画線間隔W2)は、例えば、40μm以上200μm未満となるように形成されるのが好ましい。
第2画線14は、輪郭画線15内において、基準点Pを囲むように形成された輪郭画線15と同一形状(本実施形態では正方形状)の画線である。第2画線14は、輪郭画線15と大きさの異なる同形状の画線で構成されている。本実施形態では、輪郭画線15内において、大きさの異なる第2画線14が、それぞれ重ならないように、基準点Pから輪郭画線15側にかけて複数個設けられている。これらの複数の第2画線14は、それぞれ、基準点Pを中心とした同心状に並べて構成されている。基準点Pに一番近い位置に形成される第2画線14で構成される正方形状の一辺の長さW5は、特に限定はないが、100μm~300μmとし、例えば、200μmに形成されている。
複数の第2画線14は、複数の第2画線14の延在方向に直交する方向における第2画線幅W3が、全て同じ幅で構成されている。本実施形態では、基準点Pから輪郭画線15側に架けて、第2画線幅W3が大きくなるように構成されている。本実施形態では、第2画線幅W3は、第1の実施形態と同様に一般的な凹版印刷の範囲であれば特に限定されないが、一例として、80μm以上90μm未満に形成されている。また、本実施形態では、第2画線14の深さ方向における幅は、一定に構成され、第1画線13の深さ方向における幅と同じ幅(25μm)に形成されている。
また、凹版模様10のける正方形状の辺と並行方向に隣接する2つの第2画線幅間の距離(第2画線間隔W4)は、基準点P側から輪郭画線15側にかけて連続的に大きくなるように構成されている。本実施形態は、第2画線間隔W4は、第1の実施形態と同様に一般的な凹版印刷の範囲であれば特に限定されないが、例えば20μm以上90μm未満の範囲で形成されている。
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。ところで、第2の実施形態のように、基準点Pに一番近い位置にある第1画線13で形成される正方形の一辺の長さW5が小さい場合、凹版模様10の中心領域において、画線密度が高くなり、中心領域が濃くなってしまう。このため、画線密度によっては、凹版模様10の立体感が低下して視認される場合もある。
以下に、第2の実施形態の変形例として、凹版模様における立体感の低下の抑制が図られた構成例について説明する。
2-1.変形例1
図5は、変形例1に係る凹版模様20の概略構成図である。図5において、図4に対応する部分には同一符号を付し、重複説明を省略する。
変形例1では、基準点Pに一番近い位置に設けられる第2画線14で形成される正方形の一辺の長さW6が、第2の実施形態に係る基準点Pに一番近い位置に形成される第2画線14で構成される正方形状の一辺の長さW5よりも大きく形成されている。正方形の一辺の長さW6は、例えば、350μmに形成されている。したがって、変形例1では、第2の実施形態に係る凹版模様10と比較して、基準点Pに一番近い第2画線14で囲まれる領域が大きく、基準点Pを囲む領域の基材6の面積が広く確保されている。このため、変形例1における凹版模様20は、第2の実施形態の凹版模様10に比較して、中心部分の濃度が薄く視認される。
このように、変形例1では、第2の実施形態の凹版模様10と比較して、基準点P周りの基材6の面積が大きくなるため、中心部分の濃度が高くなり立体感が低下するのを防ぐことができる。
輪郭画線15内において、第1画線13が基準点P側から放射状に複数設けられるため、中心部分では画線密度が高くなる傾向にあるが、変形例1によれば、中心部分の基材6の面積を広くすることで、凹版模様の立体感を維持することができる。
2-2.変形例2
図6は、変形例2に係る凹版模様の概略構成図である。図6において、図4に対応する部分には同一符号を付し、重複説明を省略する。
変形例2における凹版模様30は、第2画線34の延在方向に直交する方向における第2画線幅W3が、基準点P側に近づくに連れて連続的に細くなるように構成されている点で第2の実施形態と異なる。図6に示すように、第2画線34における第2画線幅W3が、基準点Pに近くなるにつれて細く構成されているため、第2の実施形態に比較し、基準点Pに近い位置での単位面積当たりの画線密度を低下させることができる。
したがって、基準点Pに一番近い第2画線34で囲まれる領域(中心の基材6の面積)は、第2の実施形態と同様に保持した上で、立体感の低下を抑制することができる。
上述した第1の実施形態及び第2の実施形態では、第2画線は、輪郭画線と大きさの異なる同形状の画線で構成されていたが、基準点P側から放射状に延びる複数の第1画線に交差する形状であれば種々の変更が可能である。以下に、第1の実施形態で説明した凹版模様1と、第2画線の構成が異なる例をについて説明する。
3.第3の実施形態
図7は、本発明の第3の実施形態に係る凹版印刷物に形成された凹版模様50の概略構成図である。第3の実施形態に係る凹版模様50は、第2画線54の構成が第1の実施形態に係る凹版模様1における第2画線4と異なる例である。図7において、図2に対応する部分には同一符号を付し重複説明を省略する。
第2画線54は、輪郭画線5内において、基準点Pを囲むように形成された円形状の画線で構成されている。また、第2画線54は、波線状の画線で形成されている。本実施形態では、輪郭画線5内において、それぞれ大きさの異なる第2画線54が、それぞれ重ならないように、基準点P側から輪郭画線5側にかけて複数個設けられている。また、第2画線54は、周方向において、その画線幅が所定のパターンで繰り返し変化するように構成されている。
第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第3の実施形態に係る凹版模様50では、第2画線54が、画線の延在方向が一定ではないことで、第1の実施形態に係る凹版模様1に比較して、凹版版面へのインキ塗布後における余剰インキを拭き取りの際に、凹部内のインキを過剰に拭き取ってしまうことを、より防ぐことができる。また、第3の実施形態では、第2画線54を波線状の画線で構成することにより、デザイン性を付与することができる。
なお、上述した第1~第3の実施形態では、第2画線は、輪郭画線と同形状の画線で構成する例としたが、輪郭画線と同形状で無くてもよい。例えば、第1の実施形態における凹版模様1において、第2画線を正方形状の画線部で構成してもよく、また、第2の実施形態における凹版模様10において、第2画線を円形状の画線で構成してもよい。すなわち、第2画線は、放射状に形成される第1画線に交差する形状の画線で構成されるものであれば、種々の変更が可能である。
また、上述の実施形態では、円形状又は四角形状の凹版模様を例に説明したが、凹版模様の形状はこれに限定されるものではない。また、凹版模様は、基準点Pを中心とした線対称の図形に限定されるものではなく、種々の形状を採るこができる。この場合にも、輪郭を構成する輪郭画線の内側に任意の基準点を形成し、輪郭画線内部に、第1画線と第2画線を構成することで、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
上述した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成について他の構成を加えることも可能である。
1、10、20、30、50…凹版模様、3、13…第1画線、4、14、34、54…第2画線、5、15…輪郭画線、100…凹版印刷物、200…凹版版面、W1…第1画線幅、W2…第1画線間隔、W3…第2画線幅、W4…第2画線間隔

Claims (2)

  1. 基材上に形成された凹版模様を有する凹版印刷物であって、
    前記凹版模様は、
    輪郭を構成する輪郭画線と、
    前記輪郭画線で囲まれた領域に形成された、基準点側から前記輪郭画線側に放射状に延びる複数の第1画線と、
    前記基準点を囲み、かつ、前記複数の第1画線と交差するように形成された複数の第2画線とを備え、
    前記複数の第1画線及び前記複数の第2画線における、画線幅及び/又はピッチが、前記輪郭画線と前記基準点との間で連続的に変化するように構成された
    凹版印刷物。
  2. 前記基準点を中心とした周方向の前記第2画線で区切られた領域内において、
    前記基準点に近い位置における前記複数の第1画線の本数が、前記輪郭画線に近い位置における前記複数の第1画線の本数よりも少なく構成された
    請求項1記載の凹版印刷物。
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