JP2023130532A - 低燃費タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ - Google Patents

低燃費タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】高い操縦安定性とともに良好な低燃費性を発揮することができるタイヤを実現できる低燃費タイヤ用ゴム組成物、およびそのようなタイヤを提供する。【解決手段】本発明に係る低燃費タイヤ用ゴム組成物は、ゴム母材と、ガラス粒子と、シランカップリング剤とを、所定比率で、130~160℃の温度条件下で混合して得られることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、低燃費タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤに関し、より具体的には、高い操縦安定性とともに良好な低燃費性を発揮することができるタイヤを実現できる低燃費タイヤ用ゴム組成物、およびそのようなタイヤに関する。
自動車用タイヤは、機械特性とそれに起因する操縦安定性などの基本的な特性の他、近年の自動車の燃費性の向上が求められていることに伴って、燃費性が良好な(たとえば、転がり抵抗が小さい)タイヤの需要が高まっている。
タイヤの燃費性を向上させるために、様々な低燃費性タイヤが提案されている。
たとえば、特許文献1では、ゴム成分と特定のセチルトリメチルアンモニウムブロミド比表面積及び圧縮による油吸収量を有するカーボンブラックを所定比率で含み、良好な低燃費性を有するゴム組成物が開示されている(特許請求の範囲、段落[0013]など)。
また、特許文献2では、ゴム成分と特定の水素放出率及び窒素吸着比表面積を有するカーボンブラックを所定比率で含み、良好な低燃費性を有するゴム組成物が開示されている(特許請求の範囲、段落[0013]など)。
特許文献3では、特定の条件下で製造された共重合体とゴム成分と所定のカーボンブラックとを所定比率で含む低燃費タイヤ用ゴム組成物が開示されている(特許請求の範囲等)
特開2020-15870号公報 特開2020-19834号公報 特開平7-138411号公報
本発明者は、タイヤの特性とその成分比率などについて検討したところ、以下の知見が得られた。
まず、フィラーとして固い粒子をゴム組成物に配合し、その体積分率を大きくすると、タイヤの硬さは向上し(たとえば、ヒステリシス(Hs)の上昇)、操縦安定性を高める。
対して、このような粒子を増量させた場合において、エネルギーロスを増加させない(すなわち、低燃費性を改善する)ためには、単位重量当たりの表面積が小さい粒子が好ましい。ここで、当該表面積を小さくするには、フィラーの粒子径を大きくすればよい。
しかしながら、フィラーの粒子径を大きくすると(たとえば、1μm程度以上になると)、タイヤに含まれるフィラーが、ゴムの破壊の起点となってしまう。そして、このような大きな粒子をたとえ少量でも配合すると、破断強度、破断伸びが大幅に低下してしまい、実用的なタイヤを実現できない。
すなわち、低燃費タイヤが、ある程度の硬さ(機械的強度)、ひいては良好な操縦安定性と高い低燃費性とをバランスよく発揮するためには、従来とは違ったアプローチが必要である。
そこで、本発明者は、鋭意検討したところ、ゴム母材とフィラーとして所定の平均粒子径を有するガラス粒子とシランカップリング剤を、特定の温度条件下で反応させながら混錬することで得られたゴム組成物は、高い操縦安定性とともに良好な低燃費性をバランスよく発揮するタイヤを実現できることを見出した。
すなわち、本発明は、高い操縦安定性とともに良好な低燃費性を発揮するタイヤをバランスよく実現できる低燃費タイヤ用ゴム組成物を提供すること、および高い操縦安定性と良好な低燃費性をバランスよく発揮できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係る低燃費タイヤ用ゴム組成物は、ゴム母材100重量部と、1~100μmの平均粒子径を有するガラス粒子1~100重量部と、シランカップリング剤1~20重量部とを、130~160℃の温度条件下で混合して得られることを特徴とする。
本発明に係る低燃費タイヤ用ゴム組成物において、前記ガラス粒子が、Eガラス、ECRガラスおよびCガラスからなる群から選択される少なくとも1種類のガラスから構成された粒子であることが好ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、上記低燃費タイヤ用ゴム組成物を用いたトレッドを有することを特徴とする。
本発明に係る低燃費タイヤ用ゴム組成物によれば、高い操縦安定性とともに良好な低燃費性を発揮するタイヤを実現できる。また、本発明に係る空気入りタイヤによれば、高い操縦安定性とともに良好な低燃費性を発揮することができる。
本発明に係る低燃費タイヤ用ゴム組成物は、 ゴム母材100重量部と、1~100μmの平均粒子径を有するガラス粒子1~100重量部と、シランカップリング剤1~20重量部とを、130~160℃の温度条件下で混合して得られることを特徴とし、必要に応じてその他の成分を含んでいてもよい。
1.ゴム母材
本発明に係るゴム組成物に含まれるゴム母材は、特に限定されず、たとえば、天然ゴム(NR)、ジエン系ゴム、非ジエン系ゴムが挙げられる。
ジエン系ゴムとしては、たとえば、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)が挙げられる。
非ジエン系ゴムとしては、たとえば、ブチルゴム(イソブチエン・イソプレンゴム(IIR))、エチレン・プロピレンゴム(EPM)、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)、ウレタンゴム(U)、シリコーンゴムが挙げられる。
また、ゴム母材として、これら単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
2.ガラス粒子
本明細書において、ガラス粒子とは、ガラス粉末、ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスフレークなどを含むものである。
ここで、高い操縦安定性とともに良好な低燃費性を発揮するタイヤを実現できるという観点からは、ガラス粒子の平均粒子径は、1~100μmであるが、5~50μmであることがより好ましく、6~20μmであることがさらに好ましい。
なお、ガラス粒子の平均粒子径は、Hirox社製Hi-scopeを用い、倍率400倍で繊維長をN=400実測し、その平均値を算出することで求められる。
たとえば、ガラス繊維としては、その断面形状は通常の略円形でなくともよく、楕円、長円、マユ形等の扁平断面繊維や、四角形、三角形等の異形断面繊維が例示される。
適度な硬さ(機械的強度)と良好な操縦安定性を発揮するタイヤを実現できるという観点からは、ガラス繊維の平均単繊維直径は、特に限定されないが、たとえば、0.5~100μmである。
また、ガラス粒子は、たとえば、Eガラス、ECRガラス又はCガラスから構成されていることが好ましい。なお、これらは、単独で使用してもよいし、2種類以上併用してもよい。
なお、上記ガラス粒子を構成するガラスの組成は、酸化物換算の質量百分率表示で、SiO 30~80%、Al 0~30%、B 0~30%、MgO 0~15%、CaO 0~30%、SrO 0~10%、BaO 0~30%、LiO 0~5%、NaO 0~20%、KO 0~5%、TiO 0~10%、ZrO 0~20%を含有するものが通常である。
また、ゴム組成物におけるガラス粒子の含有量は、ゴム母材100重量部に対して1~100重量部であり、好ましくは5~70重量部であり、より好ましくは10~50重量部である。このような範囲であれば、ゴム組成物を用いて構成されたタイヤが、高い操縦安定性とともに良好な低燃費性を発揮できるためである。
3.シランカップリング剤
カップリング剤として、たとえば、アミノシラン、エポキシシラン、ビニルシラン、アクリルシラン、クロルシラン、メルカプトシラン、ウレイドシランなどが挙げられる。より具体的には、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルエトキシシラン、2-メルカプトエチルトリメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリエトキシシラン、エトキシ(3-メルカプトプロピル)ビス(3,6,9,12,15-ペンタオキサオクタコサン-1-イルオキシ)シラン(たとえば、エボニック・デグサ社製の「Si363」、Momentive社製の「NXT-Z30」、「NXT-Z45」、「NXTZ60」、「NXTシラン」などのメルカプト基を含有するシランカップリング剤、ビス-[3-(トリエトキシシリル)-プロピル]-テトラスルフィド、ビス-[3-(トリエトキシシリル)-プロピル]-ジスルフィド、ビス-[2-(トリエトキシシリル)-エチル]-テトラスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス-[2-(トリエトキシシリル)-エチル]-テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2-メルカプトエチルトリメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリエトキシシラン、3-トリメトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2-トリエトキシシリルエチル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルベンゾリルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3-ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3-メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィドなどが挙げられる。これらのシランカップリング剤は、単独で使用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。
また、シランカップリング剤の配合量は、ゴム母材100重量部に対して、1~20重量部である。このような範囲であれば、ゴム組成物を用いて構成されたタイヤが、高い操縦安定性とともに良好な低燃費性を発揮できるためである。
また、シランカップリング剤の配合量は、シリカおよびガラス粒子の配合量を100重量%とした場合、1~20重量%含まれていることが好ましい。このような範囲であれば、ゴム組成物を用いて構成されたタイヤが、高い操縦安定性とともに良好な低燃費性を発揮できるためである
4.その他の成分
本発明に係るゴム組成物は、必要に応じて、補強剤、加硫剤、加硫促進剤、オイル、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、スコーチ防止剤(リターダー)、ワックス、プロセスオイルなどを含んでいてもよい。
補強剤としては、カーボンブラック、ホワイトカーボン、シリカ、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、クレー、リサージュ、珪藻土等の無機充填剤、再生ゴム、及び粉末ゴム等などが挙げられる。なかでも、ゴム組成物にカーボンブラック及びシリカを含むことが好ましい。
また、カーボンブラックとしては、たとえば、FEF、FF、GPF、SAF、ISAF、SRF、及びHAF等が挙げられる。
シリカは湿式シリカであってもよいし、乾式シリカであってもよい。シリカの平均粒径は、通常は0.1~50μmの範囲である。このようなシリカ粒子は、たとえば、完全溶融した石英ガラスを所定の粒径になるように粉砕するなどの方法により得ることができる。
加硫剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などを挙げることができる。加硫剤の含有量は、ゴム母材100質量部に対して、硫黄分換算で、通常0.1~10質量部である。
加硫促進剤としては、加硫助剤、たとえば、スルフェンアミド系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤などを挙げることができる。加硫促進剤の含有量は、ゴム母材100重量部に対して、通常、0.1~7質量部である。
老化防止剤としては、たとえば、芳香族アミン系老化防止剤、アミン-ケトン系老化防止剤、モノフェノール系老化防止剤、ビスフェノール系老化防止剤、ポリフェノール系老化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系老化防止剤、チオウレア系老化防止剤などを挙げることができる。スコーチ防止剤(リターダー)としては、有機酸やニトロソ化合物、N-シクロヘキシルチオフタルイミド、及びスルホンアミド誘導体などが用いられる。
プロセスオイルとしては、アロマティック系、ナフテン系、及びパラフィン系のプロセスオイルが挙げられる。
ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;植物系ワックス、動物系ワックス等の天然系ワックス;エチレン、プロピレン等の重合物等の合成ワックスなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、石油系ワックス(特にパラフィンワックス)が好ましい。
上記ワックスの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5~5質量部が通常である。
また、プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどを用いることができる。なお、プロセスオイルは常温(20℃)で液状であることが一般的である。
なお、プロセスオイルの含有量は、通常、ゴム母材100質量部に対して、5~60質量部程度である。
5.ゴム組成物の製造条件
本発明に係るゴム組成物は、ゴム母材100重量部と、ガラス粒子1~100重量部と、シランカップリング剤とを、130~160℃の温度条件下で混合する工程(混合(混錬)工程)を実施して得られる。ここで、上記温度は、上記成分を含む混錬物自体の温度をいう。
上記混合工程は、130~160℃、より好ましくは、140~155℃、特に好ましくは145~150の温度条件下で行われる。このような温度範囲で混合すると、高い操縦安定性とともに良好な低燃費性をバランスよく発揮するタイヤを実現できる低燃費タイヤ用ゴム組成物を得ることができる。
また、ゴム母材、ガラス粒子及びシランカップリング剤とともに、他の成分が上記温度条件下で、同時に混合されてもよいし、一旦、ゴム母材、ガラス粒子及びシランカップリング剤を上記温度条件下で混合してゴム組成物を得た後、得られたゴム組成物に、他の成分を添加して混合してもよい。
上記混合工程において、混合時間は、ゴム母材に各成分が十分に分散されるように、10分~0.5時間程度であることが通例であるが、特に限定されるものではない。
また、混合工程を実施するにあたり、公知の混合装置を用いることができる。混合装置としては、たとえば、バンバリーミキサー、ニーダー、オープンロールなどが挙げられる。
6.空気入りタイヤ
本発明に係る空気入りタイヤは、本発明に係るゴム組成物(低燃費タイヤ用ゴム組成物)を用いたトレッド(タイヤトレッド)を有することを特徴とし、高い操縦安定性とともに良好な低燃費性をバランスよく発揮できる。
なお、上記空気入りタイヤは、通常の空気入りタイヤの製造方法により製造できる。たとえば、(1)未加硫の上記ゴム組成物をタイヤのトレッド部の形状に成形する工程(たとえば、押し出し加工)、(2)タイヤ成型機上で通常の方法により、タイヤ構成部材と貼り合わせて未加硫タイヤを成形する工程、(3)当該未加硫タイヤを加硫機を用いて加熱及び加圧する工程を順次実施して、空気入りタイヤを得ることができる。
上記空気入りタイヤは、高い操縦安定性とともに良好な低燃費性をバランスよく発揮できるために、一般車両(2輪車、4輪車)、トラック、バスなど各種車両のタイヤとして好適に使用される。
以下、本発明に係るゴム組成物について、実施例を用いて具体的に説明するが、本発明の技術的範囲は、これに限定されるものではない。
[製造例1(ガラス粒子の調製)]
ガラス瓶(ガラス組成として、酸化物換算の質量百分率表示で、SiO 30~80%、Al 0~30%、B 0~30%、MgO 0~15%、CaO 0~30%、SrO 0~10%、BaO 0~30%、LiO 0~5%、NaO 0~20%、KO 0~5%、TiO 0~10%、ZrO 0~20%)を洗浄および乾燥した後、フレットミル(100K粉砕型:日本板硝子(株))の粉砕機)を用いて平均粒子径が7μmになるように粉砕して、ガラス粒子1を調製した。
平均粒子径を7μmとしたことを除いて、ガラス粒子1の製造手順と同様にして、ガラス粒子2(平均粒子径:100μm)およびガラス粒子3(平均粒子径150μm)を調製した。
なお、ガラス粒子の平均粒子径は、Hirox社製Hi-scopeを用い、倍率400倍で繊維長をN=400実測し、その平均値を平均粒径とした。
[製造例2(ゴム組成物等の調製)]
表1の「実施例1」で示された配合比率に基づいて、各成分をバンバリーミキサーに仕込み、当該ミキサー内の温度を、混錬物の温度が160℃になるように上昇させて、混錬物の温度を160℃に維持しつつ、1分混錬した。次いで、室温程度に冷却して試験用ゴム組成物1を得た。
なお、本製造例で使用した各成分の種類については以下のとおりである。
・N1502(日本ゼオン株式会社製):乳化重合スチレンブタジエン系ゴム(スチレン量25%)
・SMR(Standard Malaysian Rubber):
・BR-01(JSR株式会社製):ポリブタジエンゴム
・シースト6 (東海カーボン):カーボンブラック
・NipSil AQ(東ソー・シリカ株式会社製):シリカ
・Si69(エボニック ジャパン株式会社製):ビス-( y- triethoxysilylpropyl)- tetrasulfide(シランカップリング剤)
・オゾノン 6C (精工化学株式会社製):N-(1,3-Dimethylbutyl)-N´-phenyl-p-phenylenediamine
・ノンフレックス RD (精工化学株式会社製):Polymerized 2,2,4-trimethyl-1,2-dihydroquinoline
・サンタイトS (精工化学株式会社製):マイクロクリスタンワックス
・つばき(ニチユ株式会社製):ステアリン酸
・3種(ハクスイテック株式会社製):酸化亜鉛
・TDAEオイル(JXTG株式会社製 アロマックス3)
・分散性硫黄(株式会社ヤブ商店製):硫黄(加硫剤)
・サンセラー CM-G(三新化学工業株式会社):N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド
・サンセラーD(粉末)(三新化学工業株式会社):1,3-ジフェニルグアニジン
次いで、表2に示される配合量で加硫剤および加硫促進剤を添加し、ロール表面温度40℃の温度条件下で、オープンロールを用いて混錬し未加硫ゴムのシートを作成した。その後、2mm厚のモールドにシートをプレス機にて挟み、160℃、15分の熱を加えて架橋させ、シート状の架橋試験用ゴム組成物1を得た。
得られた架橋試験用ゴム組成物1を、縦40mm、横4mm 厚さ2mmになるように切断して試験片1を製造した。
更に、試験用ゴム組成物1を用いて製造されたトレッド部分を有するラジアルタイヤ(195/65r15)を製造して試験用タイヤ1を得た。
・タイヤ幅:195mm
・偏平率:65%
・ホイールサイズ:15インチ
表2で示された成分の配合比率や混錬条件に基づいて、同様にして試験用ゴム組成物、架橋試験用ゴム組成物、試験片および試験用タイヤを製造した。
[実施例]
製造例1~2で得られた試験用ゴム組成物、試験片および試験用タイヤを用いて、下記物性を測定した。得られた測定値および評価を表2に示す。
[ムーニー粘度(ML1+4(100℃))]
JIS K6300-1に規定された条件に基づいて、各試験用ゴム組成物の100℃におけるムーニー粘度(ML1+4)を測定した。
[ヒステリシス(Hs)]
JIS K6253に規定された条件に基づいて、デュロメータータイプAを用いて、各試験用加硫ゴムシートおよび樹脂シートの温度23℃でのゴム硬度(Hs)を測定した。
なお、本指標(Hs)の値の大きさは、下記操縦安定性試験で評価される操縦安定性の良好さと正の相関がある。
[引張試験]
JIS K6251に規定された条件に基づいて、各試験片からなる3号ダンベル型試験片を用いて引張試験を行って300%モジュラスおよび100%モジュラスを測定した。
また、JIS K6251に規定された条件に基づいて、各試験片からなる3号ダンベル型試験片を用いて引張試験を実施し、各試験片の破断伸び(EB)および破断強度(TB)を測定した。
[損失正接(tanδ)]
JIS K 6394に規定された条件に基づいて、各試験用ゴム組成物の損失正接(tanδ)(60℃)を、粘弾性スペクトロメーター(株式会社岩本製作所製)を用いて、初期歪10%、動歪2%および周波数10Hzの条件下で測定した。なお、本指標の値が小さいほど、低燃費性が良好であることを示している。
[操縦安定性試験]
各試験用タイヤ4つを車両(車種:トヨタカローラ)のホイール4輪に装着して試験用車両を準備した。
次いで、テストドライバーは、当該試験用車両をテストコースにおいて時速100km/hの速度で走行させた。走行中、ハンドルに微小舵角を与えた。その際の車両の安定性について、下記評価基準に基づいて、ドライバーの官能評価をした。
〈評価基準〉
1:操縦安定性が極めて不十分である。
2:操縦安定性が不十分である。
3:操縦安定性が普通である。
4:操縦安定性が優れている。
5:操縦安定性が極めて優れている。
実施例1~5と比較例1~7とを対比すると、比較例のタイヤは、高い操縦安定性と良好な低燃費性を両立することができず、低燃費タイヤとして実用性に欠くものであった。一方、実施例のタイヤは、高い操縦安定性と良好な低燃費性とをバランスよく発揮でき、低燃費タイヤとして実用的なタイヤであることが理解される。なお、比較例8では、高い操縦安定性と良好な低燃費性を両立しているものの、引張試験のうち破断伸び(EB)および破断強度(TB)の値が小さく、タイヤの耐久性が著しく悪いため、低燃費タイヤとして実用性に欠けるものであった。
本発明によれば、高い操縦安定性とともに良好な低燃費性をバランスよく発揮するタイヤを実現できる低燃費タイヤ用ゴム組成物および、高い操縦安定性とともに良好な低燃費性をバランスよく発揮できる空気入りタイヤを提供することができる。

Claims (3)

  1. ゴム母材100重量部と、1~100μmの平均粒子径を有するガラス粒子1~100重量部と、シランカップリング剤1~20重量部とを、130~160℃の温度条件下で混合して得られる低燃費タイヤ用ゴム組成物
  2. 前記ガラス粒子が、Eガラス、ECRガラスおよびCガラスからなる群から選択される少なくとも1種類のガラスから構成された粒子であることを特徴とする請求項1に記載の低燃費タイヤ用ゴム組成物。
  3. 請求項1または2に記載の低燃費タイヤ用ゴム組成物を用いたトレッドを有する空気入りタイヤ。



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