JP2023128514A - 車載通信装置、車載通信システム、通信処理装置及び通信方法 - Google Patents

車載通信装置、車載通信システム、通信処理装置及び通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】データの送受信を中継する処理の負荷を低減することが期待できる車載通信装置、車載通信システム、通信処理装置及び通信方法を提供する。【解決手段】車載通信装置は、アプリケーション処理部と、第1通信プロトコルで通信を行う第1通信部、第1通信プロトコルとは異なる第2通信プロトコルで通信を行う一又は複数の第2通信部、第1通信部が受信した第1データ及び第2通信部が受信した第2データを含む中継用データを生成する生成部、並びに、生成した中継用データをアプリケーション処理部へ送信する中継部を有する通信処理部とを備え、生成部は、第1通信部が受信した複数の第1データをまとめて第1付加情報を付し、第2通信部が受信した各第2データに第2付加情報を付し、第1付加情報が付された第1データと、第2付加情報がそれぞれ付された第2データとをまとめた中継用データを生成する。【選択図】図4

Description

本開示は、車両に搭載されて、この車両内又は車両外の他の装置との間で通信を行う車載通信装置及び車載通信システムに関する。
特許文献1においては、リアルタイムOS(Operating System)が配置されるプロセッサを備える制御系ECU(Electronic Control Unit)と、リアルタイムOSが配置されるプロセッサ及びマルチメディアOSが配置されるプロセッサを備える情報系ECUとを備える車両用制御システムが提案されている。この車両用制御システムでは、リアルタイムOSが配置されるプロセッサによって制御系ECU及び情報系ECUの間の通信を行う共に、リアルタイムOSが配置されるプロセッサのコア間通信機能及びマルチメディアOSが配置されるプロセッサのコア間通信機能によって情報系ECU内の通信を行う。
特開2008-174098号公報
特許文献1に記載の車両用制御システムのように複数のコアを搭載したECUでは、例えば他のECUとの通信を行う第1のコアと、アプリケーションプログラムを実行する第2のコアとを設け、第1のコアが他のECU及び第2のコアの間の通信を中継する役割分担がなされることがある。このような構成の場合、第1のコアは他のECUから受信した複数のデータをパッキングして(1つにまとめて)第2のコアへ送信することが行われる。また第1のコアが複数の通信プロトコルで複数のECUとの通信を行う場合、第1のコアはいずれの通信プロトコルで通信を行ったか等の情報を受信データに付してパッキングを行い、第2のコアへ送信する。このような第1のコアの中継処理がボトルネックとなり、ECUの処理遅延などを引き起こす虞がある。
本開示は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、コア及び他の装置の間で行われるデータの送受信を中継する処理の負荷を低減することが期待できる車載通信装置、車載通信システム、通信処理装置及び通信方法を提供することにある。
本態様に係る車載通信装置は、アプリケーションプログラムを実行するアプリケーション処理部と、一又は複数の車載装置との間で第1通信プロトコルで通信を行う第1通信部、一又は複数の車載装置との間で前記第1通信プロトコルとは異なる第2通信プロトコルで通信を行う一又は複数の第2通信部、前記第1通信部が受信した第1データ及び前記第2通信部が受信した第2データを含む中継用データを生成する生成部、並びに、生成した前記中継用データを前記アプリケーション処理部へ送信する中継部を有する通信処理部とを備え、前記生成部は、前記第1通信部が受信した複数の第1データをまとめて第1付加情報を付し、前記第2通信部が受信した各第2データに第2付加情報を付し、前記第1付加情報が付された第1データと、前記第2付加情報がそれぞれ付された第2データとをまとめた前記中継用データを生成する。
本願は、このような特徴的な処理部を備える装置として実現することができるだけでなく、かかる特徴的な処理をステップとする方法として実現したり、かかるステップをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムとして実現したりすることができる。これらの装置の一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現したり、これらの装置を含むその他の装置又はシステムとして実現したりすることができる。
上記によれば、コア及び他の装置の間で行われるデータの送受信を中継する処理の負荷を低減することが期待できる。
本実施の形態に係る車載通信システムの構成を示す模式図である。 本実施の形態に係る車載通信装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る車載通信装置のソフトウェア構成を示すブロック図である。 中継用データ生成処理を説明するための模式図である。 本実施の形態に係るリアルタイムコアが行う受信時の処理の手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に係るリアルタイムコアが行う送信時の処理の手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に係るアプリケーションコアが行う処理の手順を示すフローチャートである。 変形例に係る車載通信システムの構成を示すブロック図である。
[本開示の実施の形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(1)本態様に係る車載通信装置は、アプリケーションプログラムを実行するアプリケーション処理部と、一又は複数の車載装置との間で第1通信プロトコルで通信を行う第1通信部、一又は複数の車載装置との間で前記第1通信プロトコルとは異なる第2通信プロトコルで通信を行う一又は複数の第2通信部、前記第1通信部が受信した第1データ及び前記第2通信部が受信した第2データを含む中継用データを生成する生成部、並びに、生成した前記中継用データを前記アプリケーション処理部へ送信する中継部を有する通信処理部とを備え、前記生成部は、前記第1通信部が受信した複数の第1データをまとめて第1付加情報を付し、前記第2通信部が受信した各第2データに第2付加情報を付し、前記第1付加情報が付された第1データと、前記第2付加情報がそれぞれ付された第2データとをまとめた前記中継用データを生成する。
本態様にあっては、車載通信装置がアプリケーション処理部及び通信処理部を備える。アプリケーション処理部は、アプリケーションプログラムを実行するプロセッサ、コア又はIC(Integrated Circuit)等である。通信処理部は、第1通信プロトコル及びこれとは異なる第2通信プロトコルで一又は複数の車載装置との間で通信を行い、車載装置から受信した複数のデータを含む中継用データを生成してアプリケーション処理部へ送信するプロセッサ、コア又はIC等である。通信処理部は、第1通信プロトコルで受信した複数の第1データをまとめて1つの第1付加情報を付し、第2通信プロトコルで受信した各第2データに第2付加情報を付し、第1付加情報が付された複数の第1データ及び第2付加情報がそれぞれ付された第2データをまとめて中継用データとする。これにより、複数の第1データに対してそれぞれ第1付加情報を付す場合と比較して、通信処理部が行う処理の負荷を低減することが期待できる。
(2)前記生成部は、それぞれに前記第2付加情報が付された複数の第2データをまとめて第3付加情報を更に付し、前記第1付加情報が付された第1データと、前記第2付加情報及び前記第3付加情報が付された第2データとをまとめた前記中継用データを生成することが好ましい。
本態様にあっては、第2付加情報がそれぞれ付された複数の第2データを通信処理部がまとめて1つの第3付加情報を更に付し、第1付加情報が付された第1データと、第2付加情報及び第3付加情報が付された第2データとをまとめて中継用データとする。これにより車載通信装置の通信処理部は、複数の第2データに共通の情報などを第3付加情報に含めて中継用データを生成することができる。
(3)前記第1付加情報及び前記第2付加情報には、通信プロトコルを識別する情報を含み、前記第3付加情報には、前記中継用データに含まれる前記第2データの数に関する情報を含むことが好ましい。
本態様にあっては、車載通信装置の通信処理部が付す第1付加情報及び第2付加情報には、これが付されたデータを受信した通信プロトコルを識別する情報を含む。また第3付加情報には、中継用データに含まれる第2データの数に関する情報を含む。これにより通信処理部が生成した中継用データを受信したアプリケーション処理部は、中継用データに含まれる第2データの数を第3付加情報に基づいて判断し、各データがいずれの通信プロトコルで送受信されたものであるかを第1付加情報又は第2付加情報に基づいて判断することができる。
(4)前記生成部は、前記第1付加情報が付された第1データと、前記第2付加情報及び前記第3付加情報が付された第2データとをまとめて第4付加情報を付したものを前記中継用データとし、前記第4付加情報には、前記中継用データに含まれる前記第1データ及び前記第2データの数に関する情報を含むことが好ましい。
本態様にあっては、第1付加情報が付された第1データと、第2付加情報及び第3付加情報が付された第2データとをまとめて第4付加情報を付したものを通信処理部が中継用データとする。これにより通信処理部は、第1データ及び第2データに共通の情報などを第4付加情報に含めて中継用データを生成することができる。
(5)前記アプリケーション処理部は、通信プロトコル毎にデータを管理する複数のデータ管理部と、前記通信処理部から受信した中継用データに含まれる前記第1データ及び前記第2データを、当該中継用データに含まれる前記第1付加情報及び前記第2付加情報に基づいて、対応する通信プロトコルの前記データ管理部へ分配する分配部とを有することが好ましい。
本態様にあっては、車載通信装置のアプリケーション処理部が通信プロトコル毎にデータを管理する複数のデータ管理部を備える。アプリケーション処理部は、通信処理部から受信した中継用データに含まれる第1データ及び第2データを、第1付加情報及び第2付加情報に基づいて複数のデータ管理部に分配する。これによりアプリケーション処理部は、他の装置から受信したデータを適切なデータ管理部で管理することが期待できる。
(6)前記第1通信プロトコルは、前記通信処理部におけるデータの受信数が最も多い通信プロトコルであることが好ましい。
本態様にあっては、複数のデータをまとめて第1付加情報を付す第1通信プロトコルを、通信処理部におけるデータ受信量が最も多い通信プロトコルとする。これにより中継用データを生成するために付す付加情報の数を低減し、通信処理部が行う処理の負荷を低減することが期待できる。
(7)本態様に係る車載通信システムは、アプリケーションプログラムを実行するアプリケーション処理装置と、一又は複数の車載装置との間で第1通信プロトコルで通信を行う第1通信部、一又は複数の車載装置との間で前記第1通信プロトコルとは異なる第2通信プロトコルで通信を行う一又は複数の第2通信部、前記第1通信部が受信した第1データ及び前記第2通信部が受信した第2データを含む中継用データを生成する生成部、並びに、生成した前記中継用データを前記アプリケーション処理装置へ送信する中継部を有する通信処理装置とを備え、前記生成部は、前記第1通信部が受信した複数の第1データをまとめて第1付加情報を付し、前記第2通信部が受信した各第2データに第2付加情報を付し、前記第1付加情報が付された第1データと、前記第2付加情報がそれぞれ付された第2データとをまとめた前記中継用データを生成する。
前記アプリケーション処理装置として、例えばアプリケーションプログラムが実行可能なECUがある。また、前記通信処理装置として、例えばゲートウェイECUがある。
本態様にあっては、態様(1)と同様に、通信処理装置が行う処理の負荷を低減することが期待できる。
(8)本態様に係る通信処理装置は、一又は複数の車載装置との間で第1通信プロトコルで通信を行う第1通信部と、一又は複数の車載装置との間で前記第1通信プロトコルとは異なる第2通信プロトコルで通信を行う一又は複数の第2通信部と、前記第1通信部が受信した第1データ及び前記第2通信部が受信した第2データを含む中継用データを生成する生成部と、生成した前記中継用データを、アプリケーションプログラムを実行するアプリケーション処理装置へ送信する中継部とを備え、前記生成部は、前記第1通信部が受信した複数の第1データをまとめて第1付加情報を付し、前記第2通信部が受信した各第2データに第2付加情報を付し、前記第1付加情報が付された第1データと、前記第2付加情報がそれぞれ付された第2データとをまとめた前記中継用データを生成する。
本態様にあっては、態様(1)と同様に、通信処理装置が行う処理の負荷を低減することが期待できる。
(9)本態様に係る通信方法は、一又は複数の車載装置との間で第1通信プロトコルで通信を行う第1通信部と、一又は複数の車載装置との間で前記第1通信プロトコルとは異なる第2通信プロトコルで通信を行う一又は複数の第2通信部とを備える通信処理装置が、前記第1通信部が受信した複数の第1データをまとめて第1付加情報を付し、前記第2通信部が受信した各第2データに第2付加情報を付し、前記第1付加情報が付された第1データと、前記第2付加情報がそれぞれ付された第2データとをまとめた中継用データを生成し、前記中継用データを、アプリケーションプログラムを実行するアプリケーション処理装置へ送信する。
本態様にあっては、態様(1)と同様に、通信処理装置が行う処理の負荷を低減することが期待できる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の実施形態に係る車載通信装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<システム構成>
図1は、本実施の形態に係る車載システムの構成を示す模式図である。本実施の形態に係る車載システムは、車両1に搭載された車載通信装置3が一又は複数の他のECU4から種々の情報を収集し、収集した情報を車両1の外部に設けられたサーバ装置2へ送信するシステムである。本実施の形態に係る車両1には、例えば車両1の走行に関する制御処理、車両1の周辺情報を収集する情報処理、又は、ユーザに対する情報提供処理等の種々の処理をそれぞれ行う複数のECU4が適所に搭載されている。これら複数のECU4は、車両1内に配された通信線を介して接続され、これらの通信線を介して相互にデータを送受信して交換することにより、協調して動作している。
またこれら複数のECU4は、通信線を介して車載通信装置3に接続されている。図1に示す車載システムは、車載通信装置3に3つの通信線が接続され、各通信線に3つのECU4がそれぞれ接続されたネットワーク構成をなしている。即ち3つのECU4が1つの通信線にバス型のネットワーク構成で接続され、このバス型のネットワークを構成する3つの通信線が車載通信装置3にそれぞれスター型のネットワーク構成で接続されている。ただし図示のネットワーク構成は一例であってこれに限るものではなく、車両1に搭載された車載通信装置3及び複数のECU4は、例えばバス型、スター型又はリング型等の種々のネットワーク構成で接続されてよい。
車載通信装置3は、接続された複数の通信線の間でデータの送受信を中継すると共に、車両1の外部に設けられたサーバ装置2と車両1内のECU4との間でデータの送受信を中継する。例えば車載通信装置3は、一の通信線から受信したデータを他の一又は複数の通信線から送信することで、車両1に搭載されたECU4の間のデータの送受信を中継する。また例えば車載通信装置3は、サーバ装置2から受信したデータを一又は複数の通信線から送信することで、サーバ装置2及びECU4の間のデータの送受信を中継する。また例えば車載通信装置3は、ECU4から受信したデータをサーバ装置2へ送信することで、サーバ装置2及びECU4の間のデータの送受信を中継する。
<装置構成>
図2は、本実施の形態に係る車載通信装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る車載通信装置3は、アプリケーションコア10、リアルタイムコア20、記憶部31,32及び無線通信部33等を備えて構成されている。本実施の形態において車載通信装置3が備えるコアは、例えばCPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro-Processing Unit)等の演算処理部、SRAM(Static Random Access Memory)又はDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の記憶部、並びに、CAN、LIN又はイーサネット(登録商標)等の通信プロトコルで通信を行う一又は複数の通信部等が1つのパッケージに集約されたICである。なお本実施の形態において車載通信装置3は、アプリケーションコア10及びリアルタイムコア20の2つのコアを備えており、これら2つのコアはいわゆるシングルコアのICであり、アプリケーションコア10のICとリアルタイムコア20のICとが車載通信装置3の回路基板等に搭載される。ただし車載通信装置3は、いわゆるマルチコアのICを搭載し、1つのICにアプリケーションコア10及びリアルタイムコア20が備えられる構成であってもよい。
記憶部31,32は、例えばフラッシュメモリ又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性のメモリ素子を用いて構成されている。記憶部31は、アプリケーションコア10が実行するアプリケーションプログラム及びOS等の種々のコンピュータプログラムと、これらのコンピュータプログラムの実行に必要なデータとを記憶する。記憶部32は、リアルタイムコア20が実行する通信プログラム及びリアルタイムOS等の種々のコンピュータプログラムと、これらのコンピュータプログラムの実行に必要なデータとを記憶する。なお本実施の形態においては、車載通信装置3がコア毎に記憶部31,32を備える構成とするが、これに限るものではなく、1つの記憶部をアプリケーションコア10及びリアルタイムコア20が共有する構成であってもよい。
無線通信部33は、例えば携帯電話通信網又は無線LAN(Local Area Network)等の無線通信により、車両1の外部に設けられたサーバ装置2との間で通信を行う。なお無線通信部33は、サーバ装置2の他にも、車両1の外部に設けられた種々の装置との間で通信を行ってよい。無線通信部33は、アプリケーションコア10から与えられたデータをサーバ装置2へ送信すると共に、サーバ装置2から受信したデータをアプリケーションコア10へ与える。無線通信部33は、例えば1つのICとして車載通信装置3の回路基板に実装され、回路基板に設けられた配線を介してアプリケーションコア10とデータの授受を行うことができる。ただし、無線通信部33がアプリケーションコア10内に設けられてもよい。
本実施の形態に係る車載通信装置3が備えるアプリケーションコア10は例えばアプリケーションプログラムを実行するコアであり、リアルタイムコア20は車両1内の通信に関する中継処理を行うコアである。アプリケーションコア10及びリアルタイムコア20は、例えば車載通信装置3の回路基板に実装され、回路基板に設けられた配線を介して電気的に接続されており、この配線を介してデータの授受を行うことができる。本実施の形態においてアプリケーションコア10及びリアルタイムコア20は、この配線を介してイーサネット又はSPI(Serial Peripheral Interface)等の通信プロトコルで通信を行うことにより、データの授受を行う。
リアルタイムコア20は、車載通信装置3に接続された一又は複数の通信線を介して、車両1内に設けられた一又は複数のECU4との通信を行う。図示の例では、CANの通信プロトコルに従う3つの通信線と、LINの通信プロトコルに従う3つの通信線とが車載通信装置3に接続されている。例えばこれらの通信線は車載通信装置3の回路基板に設けられた一又は複数のコネクタに接続され、これらのコネクタとリアルタイムコア20とが回路基板に設けられた配線を介して電気的に接続される。リアルタイムコア20は、これらの通信線に接続されたECU4の間のデータの送受信を中継すると共に、アプリケーションコア10及びECU4の間のデータの送受信を中継する。
図3は、本実施の形態に係る車載通信装置3のソフトウェア構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る車載通信装置3は、記憶部31,32に記憶されたプログラムをアプリケーションコア10及びリアルタイムコア20が実行することによって、図3において破線のブロックで示したソフトウェアモジュールが実現される。なお本実施の形態において図3に破線のブロックで示すモジュールは、プログラムの実行により実現されるソフトウェアモジュールとするが、これに限るものではなく、ハードウェアとして実現されたハードウェアモジュールであってもよい。
本実施の形態においてアプリケーションコア10は、通信処理モジュール11、CANマネージャモジュール12、LINマネージャモジュール13、アプリケーションモジュール14及びアップローダモジュール15等を備えている。またリアルタイムコア20は、CAN送受信処理モジュール21、LIN送受信処理モジュール22及び中継処理モジュール23等を備えている。なお図3においては、各ブロックの名称について「モジュール」を省略して表記している。
リアルタイムコア20のCAN送受信処理モジュール21は、車両1内のECU4との間でCANの通信プロトコルによる通信を行うためのモジュールである。CAN送受信処理モジュール21は、通信線を介してECU4からCANの通信プロトコルに従うデータ(メッセージ、フレーム等)を受信し、受信したデータを中継処理モジュール23へ与える。またCAN送受信処理モジュール21は、中継処理モジュール23から与えられたデータをCANの通信プロトコルに従うデータに変換してECU4へ送信する。
LIN送受信処理モジュール22は、車両1内のECU4との間でLINの通信プロトコルによる通信を行うためのモジュールである。LIN送受信処理モジュール22は、通信線を介してECU4からLINの通信プロトコルに従うデータを受信し、受信したデータを中継処理モジュール23へ与える。またLIN送受信処理モジュール22は、中継処理モジュール23から与えられたデータをLINの通信プロトコルに従うデータに変換してECU4へ送信する。
中継処理モジュール23は、CAN送受信処理モジュール21、LIN送受信処理モジュール22及びアプリケーションコア10の間でデータの送受信を中継する処理を行う。例えば中継処理モジュール23は、CAN送受信処理モジュール21から受信したデータをLIN送受信処理モジュール22へ送信すると共に、LIN送受信処理モジュール22から受信したデータをCAN送受信処理モジュール21へ送信することにより、車両1内でのCAN及びLINの間のデータの中継を行う。また例えば中継処理モジュール23は、CAN送受信処理モジュール21又はLIN送受信処理モジュール22から受信したデータをアプリケーションコア10へ送信すると共に、アプリケーションコア10から受信したデータをCAN送受信処理モジュール21又はLIN送受信処理モジュール22へ送信することにより、アプリケーションコア10及び車両1内のECU4の間のデータの中継を行う。
また本実施の形態に係る車載通信装置3が備えるリアルタイムコア20の中継処理モジュール23は、CAN送受信処理モジュール21及びLIN送受信処理モジュール22が一又は複数のECU4から受信した複数のデータを1つにまとめた中継用データを生成し、生成した中継用データをアプリケーションコア10へ送信する。中継処理モジュール23による中継用データの生成処理の詳細については後述する。
アプリケーションコア10の通信処理モジュール11は、リアルタイムコア20との間でデータの送受信を行う。通信処理モジュール11は、リアルタイムコア20から受信したデータをCANマネージャモジュール12又はLINマネージャモジュール13へ送信すると共に、CANマネージャモジュール12又はLINマネージャモジュール13から受信したデータをリアルタイムコア20へ送信する。
CANマネージャモジュール12は、車載通信装置3がCANの通信プロトコルでECU4から受信したデータを管理するモジュールである。CANマネージャモジュール12は、車載通信装置3が行うCANの通信プロトコルによる通信機能を、アプリケーションモジュール14に対して仮想的に提供する。これによりアプリケーションモジュール14は、CANマネージャモジュール12に対してデータの送受信を行うことにより、車両1に搭載されたECU4に対するデータの送受信を行うことができる。CANマネージャモジュール12は、通信処理モジュール11から与えられたデータをアプリケーションモジュール14へ与えると共に、アプリケーションモジュール14から与えられたデータを通信処理モジュール11へ与える。
LINマネージャモジュール13は、車載通信装置3がLINの通信プロトコルでECU4から受信したデータを管理するモジュールである。LINマネージャモジュール13は、車載通信装置3が行うLINの通信プロトコルによる通信機能を、アプリケーションモジュール14に対して仮想的に提供する。これによりアプリケーションモジュール14は、LINマネージャモジュール13に対してデータの送受信を行うことにより、車両1に搭載されたECU4に対するデータの送受信を行うことができる。LINマネージャモジュール13は、通信処理モジュール11から与えられたデータをアプリケーションモジュール14へ与えると共に、アプリケーションモジュール14から与えられたデータを通信処理モジュール11へ与える。
アプリケーションモジュール14は、車両1に搭載されたECU4から収集したデータを基に、例えば車両1の運転者に対する情報提供又は車両1の外部への情報送信等の種々の処理を行うモジュールである。図3にはアプリケーションモジュール14が1つのみ図示されているが、アプリケーションモジュール14には複数のアプリケーションモジュール14が並列的に実行され得る。本実施の形態に係るアプリケーションモジュール14は、車両1内のデータを外部のサーバ装置2へ送信すると共に、サーバ装置2から受信したデータを車両1のECU4へ送信する処理を行う。アプリケーションモジュール14は、CANマネージャモジュール12又はLINマネージャモジュール13からデータを受信し、受信したデータに対して適宜の加工を施してアップローダモジュール15へ送信することにより、データをサーバ装置2へ送信することができる。またアプリケーションモジュール14は、アップローダモジュール15からデータを受信し、受信したデータを適宜のポート番号を指定してCANマネージャモジュール12又はLINマネージャモジュール13へ送信することにより、対応するCAN又はLINの通信線に接続されたECU4へデータを送信することができる。
アップローダモジュール15は、無線通信部33の動作を制御することにより、サーバ装置2との間で通信を行うモジュールである。本実施の形態においてアップローダモジュール15は、アプリケーションモジュール14からのデータを受信し、受信したデータをサーバ装置2へ送信(アップロード)する。またアップローダモジュール15は、データの送信に対してサーバ装置2から応答として何らかのデータを受信した場合、受信したデータをアプリケーションモジュール14へ送信してもよい。
<中継用データ生成処理>
本実施の形態に係る車載通信装置3が備えるリアルタイムコア20は、車両1に搭載された複数のECU4との間で種々の通信プロトコルによる通信を行い、ECU4から受信した複数のデータをまとめて(パッキングして)1つの中継用データを生成し、生成した中継用データをアプリケーションコア10へ送信する。図4は、中継用データ生成処理を説明するための模式図である。なお図4には、リアルタイムコア20が、CAN及びLINの通信プロトコルの他に、ADC(アナログ-デジタル変換)及びPWM(Pulse Width Modulation)の通信プロトコルによるデータの受信を行う例を示している。本実施の形態において通信プロトコルには、ADC及びPWM等のデータ送受信の規格を含むものとする。
本実施の形態に係るリアルタイムコア20は、CAN、LIN、ADC及びPWM等の複数の通信プロトコルにより、ECU4等との間でデータの送受信を行うことができる。リアルタイムコア20は、これらの通信プロトコルによりECU4等から受信したデータをアプリケーションコア10へ中継すべく、受信したデータを通信バッファに一時的に記憶していき、所定のタイミングで通信バッファに記憶された複数のデータをまとめて中継用データとしてアプリケーションコア10へ送信する。なお通信バッファは、リアルタイムコア20内の記憶領域又は記憶部32に設けられる。また本実施の形態においては、第1通信プロトコル用のデータを記憶する通信バッファと、第2通信プロトコル用のデータを記憶する通信バッファとの少なくとも2つの通信バッファが車載通信装置3に設けられる。
本実施の形態において、リアルタイムコア20がECU4等との間で通信を行う複数の通信プロトコルは、1つの第1通信プロトコルと、これ以外の一又は複数の第2通信プロトコルとに予め分類される。本実施の形態においては、CANの通信プロトコルが第1通信プロトコルであり、これ以外のLIN、ADC及びPWMの通信プロトコルが第2通信プロトコルに分類されている。この第1通信プロトコル及び第2通信プロトコルの分類は、例えば車載通信装置3又は車載システムの設計者等により予め決定される。本実施の形態において第1通信プロトコルには、リアルタイムコア20が受信するデータ量が最も多い(又は車両1内で送受信されるデータ量が最も多い)通信プロトコルが定められ、本例ではリアルタイムコア20がCANの通信プロトコルで受信するデータが最も多いものとしている。第2通信プロトコルには、第1通信プロトコル以外の全ての通信プロトコル、本例ではLIN、ADC及びPWMの通信プロトコルが定められる。
リアルタイムコア20は、ECU4等からデータを受信した場合、このデータが第1通信プロトコル(CAN)で受信したものであれば第1通信プロトコル用の通信バッファに記憶し、第2通信プロトコル(LIN、ADC、PWM)で受信したものであれば第2通信プロトコル用の通信バッファに記憶する。このときにリアルタイムコア20は、第2通信プロトコルで受信した各データについて、いずれの通信プロトコル(LIN、ADC、PWM)で受信したかを示す付加情報(第2ヘッダ)を付して、通信バッファにデータを記憶する。
リアルタイムコア20は、例えば所定の周期でアプリケーションコア10への中継用データの送信を繰り返し行っている。中継用データを送信するタイミングに至った場合、リアルタイムコア20は、通信バッファに記憶したデータを読み出して中継用データを生成する。このときにリアルタイムコア20は、第1通信プロトコルで受信した複数のデータに対して、いずれの通信プロトコル(CAN)で受信したかを示す付加情報(第1ヘッダ)を付す。またリアルタイムコア20は、第2通信プロトコルで受信して第2ヘッダをそれぞれ付した複数のデータに対して、これら複数のデータが第2通信プロトコルで受信したものであること及びこれら複数のデータのデータ数を示す付加情報(第3ヘッダ)を付す。更にリアルタイムコア20は、中継用データに含まれる全てのデータ数を示す付加情報を(第4ヘッダ)を付し、これらの付加情報とデータをまとめて中継用データとする。
例えば、図4の下段に示す中継用データは、第4ヘッダ、第3ヘッダ、第2ヘッダ及び第2通信プロトコルで受信したデータの複数の組、第1ヘッダ、第1通信プロトコルで受信した複数のデータがこの順で連結されたものである。リアルタイムコア20は、送信バッファに記憶されたデータ及び第1~第4ヘッダを図示の順で連結し、中継用データを生成する。ただし図4に示した中継用データに含まれるヘッダ及びデータの順序は一例であってこれに限るものではなく、ヘッダ及びデータがどのような順序で配置されてもよい。リアルタイムコア20は、生成した中継用データをアプリケーションコア10へ送信する。
アプリケーションコア10は、リアルタイムコア20から送信された中継用データを受信する。中継用データを受信したアプリケーションコア10は、例えば第3ヘッダに基づいて、中継用データにはCAN以外の通信プロトコルによる3個のデータが含まれていることを把握し、第3ヘッダから第2ヘッダ及びデータの組を3つ取得する。アプリケーションコア10は、取得した第2ヘッダ及びデータの各組について、第2ヘッダに基づいて各データの通信プロトコルを判定し、通信プロトコルに対応したマネージャモジュール(例えばLINマネージャモジュール13など)へデータを与える。
またアプリケーションコア10は、第4ヘッダに基づいて中継用データに含まれる全データ数が703個であり、第3ヘッダに基づいてCAN以外の通信プロトコルによるデータが3個であることが判断でき、これらに基づいてCANの通信プロトコルによるデータが中継用データに700個含まれていると判断できる。アプリケーションコア10は、中継用データから第1ヘッダに続く700個のデータを取得して、CANの通信プロトコルに対応したCANマネージャモジュール12へデータを与える。
<フローチャート>
図5は、本実施の形態に係るリアルタイムコア20が行う受信時の処理の手順を示すフローチャートである。なお本フローチャートにおいてリアルタイムコア20は、全データ数及びCAN以外のデータ数をカウントする処理を行うが、これはリアルタイムコア20が備えるレジスタ又はメモリ等の記憶領域を利用したカウント用の変数を用いて行われ得る。全データ数は中継用データに含まれるデータ数であり、CAN以外のデータ数は中継用データに含まれるCAN以外のデータ数である。
本実施の形態に係る車載通信装置3が備えるリアルタイムコア20は、車両1に搭載されたECU4等の車載装置からデータを受信したか否かを判定する(ステップS1)。データを受信していない場合(S1:NO)、リアルタイムコア20は、データを受信するまで待機する。データを受信した場合(S1:YES)、リアルタイムコア20は、全データ数に1を加算する(ステップS1)。
リアルタイムコア20は、受信したデータがCANの通信プロトコルによるものであるか否かを判定する(ステップS3)。受信したデータがCANの通信プロトコルによるものである場合(S3:YES)、リアルタイムコア20は、受信したデータを第1通信プロトコル(CAN)用の通信バッファに記憶して(ステップS4)、処理を終了する。
受信したデータがCANの通信プロトコルによるものではない場合(S3:NO)、リアルタイムコア20は、CAN以外のデータ数に1を加算する(ステップS5)。リアルタイムコア20は、受信したデータがいずれの通信プロトコルによるものであるかを判定する(ステップS6)。リアルタイムコア20は、ステップS6にて判定した通信プロトコルを示す情報を含む第2ヘッダを生成する(ステップS7)。リアルタイムコア20は、受信したデータとステップS7にて生成した第2ヘッダとを、第2通信プロトコル(CAN以外)用の通信バッファに記憶して(ステップS8)、処理を終了する。
図6は、本実施の形態に係るリアルタイムコア20が行う送信時の処理の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係る車載通信装置3が備えるリアルタイムコア20は、アプリケーションコア10へのデータ送信を周期的に繰り返し行っており、アプリケーションコア10へデータを送信するタイミングに至ったか否かを判定する(ステップS21)。データを送信するタイミングに至っていない場合(S21:NO)、リアルタイムコア20は、データを送信するタイミングに至るまで待機する。
データを送信するタイミングに至った場合(S21:YES)、リアルタイムコア20は、通信バッファに記憶されたデータに基づいて、アプリケーションコア10へ送信する中継用データを生成する(ステップS22)。このときにリアルタイムコア20は、第1通信プロトコル用の通信バッファに記憶された複数のデータに対して、通信プロトコルがCANである旨を示す第1ヘッダを付す。またリアルタイムコア20は、第2通信プロトコル用の通信バッファに記憶された複数の第2ヘッダ及びデータの組に対して、通信プロトコルがCAN以外であること及び含まれるデータ数を示す第3ヘッダを付す。リアルタイムコア20は、第1ヘッダが付されたCANの通信プロトコルによる複数のデータと、第3ヘッダが付された複数の第2ヘッダ及びデータの組とを連結し、全データ数を示す第4ヘッダを付したものを中継用データとする(図4参照)。
リアルタイムコア20は、生成した中継用データをアプリケーションコア10へ送信する(ステップS23)。リアルタイムコア20は、カウントしていた全データ数及びCAN以外のデータ数の値をリセットし(ステップS24)、処理を終了する。
図7は、本実施の形態に係るアプリケーションコア10が行う処理の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係る車載通信装置3が備えるアプリケーションコア10は、リアルタイムコア20から中継用データを受信したか否かを判定する(ステップS41)。中継用データを受信していない場合(S41:NO)、アプリケーションコア10は、中継用データを受信するまで待機する。中継用データを受信した場合(S41:YES)、アプリケーションコア10は、中継用データに含まれる第4ヘッダに基づいて、中継用データに含まれる全データ数を確認する(ステップS42)。
次いでアプリケーションコア10は、中継用データに含まれる第3ヘッダに基づいて、中継用データに含まれるCANの通信プロトコル以外のデータ数が0より多いか否かを判定する(ステップS43)。CANの通信プロトコル以外のデータ数が0である場合(S43:NO)、アプリケーションコア10は、ステップS48へ処理を進める。
CANの通信プロトコル以外のデータ数が0を超える場合(S43:YES)、アプリケーションコア10は、受信した中継用データに含まれる第2ヘッダ及びデータの組を1つ取得する(ステップS44)。アプリケーションコア10は、取得した第2ヘッダに基づいて、取得したデータの通信プロトコルを確認する(ステップS45)。アプリケーションコア10は、ステップS45にて確認した通信プロトコルに対応するマネージャモジュール(例えばLINマネージャモジュール13)へ、ステップS44にて取得したデータを与える(ステップS46)。アプリケーションコア10は、CANの通信プロトコル以外の全てのデータについてステップS44~S46の処理を終えたか否かを判定する(ステップS47)。CANの通信プロトコル以外の全てのデータについて処理を終えていない場合(S47:NO)、アプリケーションコア10は、ステップS44へ処理を戻し、次の第2ヘッダ及びデータの組に対して同様の処理を行う。CANの通信プロトコル以外の全てのデータについて処理を終えた場合(S47:YES)、アプリケーションコア10は、ステップS48へ処理を進める。
アプリケーションコア10は、受信した中継用データに含まれる第1ヘッダに続く複数のCANの通信プロトコルのデータを、CANマネージャモジュール12へ与え(ステップS48)、処理を終了する。
<変形例>
図8は、変形例に係る車載通信システムの構成を示すブロック図である。変形例に係る車載通信システムは、アプリケーションコア10を有する第1車載通信装置3Aと、リアルタイムコア20を有する第2車載通信装置3Bとを備える。第1車載通信装置3A及び第2車載通信装置3Bは、通信線を介して接続されている。第1車載通信装置3Aのアプリケーションコア10の通信処理モジュール11と、第2車載通信装置3Bのリアルタイムコア20の中継処理モジュール23とは、この通信線を介して通信を行うことができる。
変形例に示すように、アプリケーションコア10及びリアルタイムコア20は、1つの車載通信装置に搭載されるのではなく、複数の車載通信装置に分散して搭載されてよい。
<まとめ>
以上の構成の本実施の形態に係る車載通信装置(車載通信システム)3は、アプリケーションプログラムを実行するアプリケーションコア(アプリケーション処理部、アプリケーション処理装置)10と、車両1に搭載されたECU(車載装置)4及びアプリケーションコア10の間でデータの送受信を中継するリアルタイムコア(通信処理部、通信処理装置)20とを備えている。リアルタイムコア20は、CANの通信プロトコル(第1通信プロトコル)で通信を行うCAN送受信処理モジュール(第1通信部)21と、CANの通信プロトコルとは異なる通信プロトコル(第2通信プロトコル)で通信を行うLIN送受信処理モジュール(第2通信部)22と、データの中継処理を行う中継処理モジュール23とを有する。リアルタイムコア20は、CAN送受信処理モジュール21が受信した複数のデータ(第1データ)をまとめて1つの第1ヘッダ(第1付加情報)を付し、LIN送受信処理モジュール22が受信した各データ(第2データ)に第2ヘッダ(第2付加情報)をそれぞれ付す。リアルタイムコア20は、第1ヘッダが付された複数の第1データと、第2ヘッダがそれぞれ付された複数の第2データとをまとめた中継用データを生成して、アプリケーションコア10へ送信する。これにより車載通信装置3は、複数の第1データに対してそれぞれ第1ヘッダを付す場合と比較して、リアルタイムコア20が行う処理の負荷を低減することが期待できる。
また本実施の形態に係る車載通信装置3のリアルタイムコア20は、第2ヘッダがそれぞれ付された複数の第2データをまとめ、これに1つの第3ヘッダ(第3付加情報)を更に付し、第1ヘッダが付された複数の第1データと、第2ヘッダ及び第3ヘッダが付された複数の第2データとをまとめた中継用データを生成して、アプリケーションコア10へ送信する。これにより車載通信装置3のリアルタイムコア20は、複数の第2データに共通の情報などを第3ヘッダに含めて中継用データを生成することができる。
また本実施の形態に係る車載通信装置3のリアルタイムコア20が付す第1ヘッダ及び第2ヘッダには、これが付されたデータを受信した通信プロトコルを識別する情報を含む。また第3ヘッダには、中継用データに含まれる第2データの数に関する情報を含む。これによりリアルタイムコア20が生成した中継用データを受信したアプリケーションコア10は、中継用データに含まれる第2データの数を第3ヘッダに基づいて判断し、各データがいずれの通信プロトコルで送受信されたものであるかを第1ヘッダ又は第2ヘッダに基づいて判断することができる。
また本実施の形態に係る車載通信装置3のリアルタイムコア20は、第1ヘッダが付された第1データと、第2ヘッダ及び第3ヘッダが付された第2データとをまとめて第4ヘッダ(第4付加情報)を付したものを中継用データとする。これによりリアルタイムコア20は、第1データ及び第2データに共通の情報などを第4ヘッダに含めて中継用データを生成することができる。
また本実施の形態に係る車載通信装置3のアプリケーションコア10は、通信プロトコル毎にデータを管理する複数のマネージャモジュール(データ管理部)を備える。アプリケーションコア10は、リアルタイムコア20から受信した中継用データに含まれる複数のデータを、第1ヘッダ及び第2ヘッダに基づいて複数のマネージャモジュールに分配する。これによりアプリケーションコア10は、他の装置から受信したデータを適切なマネージャモジュールで管理することが期待できる。
また本実施の形態に係る車載通信装置3では、複数のデータをまとめて第1ヘッダを付す第1通信プロトコルを、リアルタイムコア20におけるデータ受信量が最も多い通信プロトコル、例えばCANの通信プロトコルとする。これにより中継用データを生成するために付すヘッダの数を低減し、リアルタイムコア20が行う処理の負荷を低減することが期待できる。
なお本実施の形態においては、車載通信装置3がECU4等の他の車載装置と通信を行うために用いる通信プロトコルとしてCAN、LIN、ADC及びPWM等を挙げたが、通信プロトコルはこれらに限るものではなく、例えばCAN-FD(CAN with Flexible Data Rate)、FlexRay(登録商標)又はイーサネット等の種々の通信プロトコルで行ってもよい。また本実施の形態においては、アプリケーションコア10が実行するアプリケーションプログラムとして、車両1外のサーバ装置2へデータを送信する処理を行う例を示したが、これに限るものではなく、アプリケーションプログラムはどのような処理を行うものであってよい。また車載通信装置3がアプリケーションコア10及びリアルタイムコア20を備える構成としたが、これに限るものではなく、アプリケーションコア10を備える第1の車載通信装置とリアルタイムコア20を備える第2の車載通信装置とが通信線を介して接続された構成の車載通信システムであってもよい。
また本実施の形態においては、第1通信プロトコルとそれ以外の第2通信プロトコルとを車載システム又は車載通信装置3の設計者等が予め決定するものとしたが、これに限るものではない。車載通信装置3は、第1通信プロトコルとしていずれの通信プロトコルを扱うかを動的に変更してもよい。例えば車載通信装置3は、所定時間において受信したデータについて通信プロトコル毎の受信数を計数し、データの受信数が最も多い通信プロトコルを第1通信プロトコルとすることができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両
3 車載通信装置(車載通信システム)
3A 第1車載通信装置(アプリケーション処理装置)
3B 第2車載通信装置(通信処理装置)
4 ECU(車載装置)
10 アプリケーションコア(アプリケーション処理部、アプリケーション処理装置)
11 通信処理モジュール(分配部)
12 CANマネージャモジュール(データ管理部)
13 LINマネージャモジュール(データ管理部)
14 アプリケーションモジュール
15 アップローダモジュール
20 リアルタイムコア(通信処理部、通信処理装置)
21 CAN送受信処理モジュール(第1通信部)
22 LIN送受信処理モジュール(第2通信部)
23 中継処理モジュール(生成部、中継部)
31,32 記憶部
33 無線通信部

Claims (9)

  1. アプリケーションプログラムを実行するアプリケーション処理部と、
    一又は複数の車載装置との間で第1通信プロトコルで通信を行う第1通信部、一又は複数の車載装置との間で前記第1通信プロトコルとは異なる第2通信プロトコルで通信を行う一又は複数の第2通信部、前記第1通信部が受信した第1データ及び前記第2通信部が受信した第2データを含む中継用データを生成する生成部、並びに、生成した前記中継用データを前記アプリケーション処理部へ送信する中継部を有する通信処理部と
    を備え、
    前記生成部は、
    前記第1通信部が受信した複数の第1データをまとめて第1付加情報を付し、
    前記第2通信部が受信した各第2データに第2付加情報を付し、
    前記第1付加情報が付された第1データと、前記第2付加情報がそれぞれ付された第2データとをまとめた前記中継用データを生成する、
    車載通信装置。
  2. 前記生成部は、
    それぞれに前記第2付加情報が付された複数の第2データをまとめて第3付加情報を更に付し、
    前記第1付加情報が付された第1データと、前記第2付加情報及び前記第3付加情報が付された第2データとをまとめた前記中継用データを生成する、
    請求項1に記載の車載通信装置。
  3. 前記第1付加情報及び前記第2付加情報には、通信プロトコルを識別する情報を含み、
    前記第3付加情報には、前記中継用データに含まれる前記第2データの数に関する情報を含む、
    請求項2に記載の車載通信装置。
  4. 前記生成部は、前記第1付加情報が付された第1データと、前記第2付加情報及び前記第3付加情報が付された第2データとをまとめて第4付加情報を付したものを前記中継用データとし、
    前記第4付加情報には、前記中継用データに含まれる前記第1データ及び前記第2データの数に関する情報を含む、
    請求項2又は請求項3に記載の車載通信装置。
  5. 前記アプリケーション処理部は、
    通信プロトコル毎にデータを管理する複数のデータ管理部と、
    前記通信処理部から受信した中継用データに含まれる前記第1データ及び前記第2データを、当該中継用データに含まれる前記第1付加情報及び前記第2付加情報に基づいて、対応する通信プロトコルの前記データ管理部へ分配する分配部と
    を有する、
    請求項1から請求項4までのいずれか1つに記載の車載通信装置。
  6. 前記第1通信プロトコルは、前記通信処理部におけるデータの受信数が最も多い通信プロトコルである、
    請求項1から請求項5までのいずれか1つに記載の車載通信装置。
  7. アプリケーションプログラムを実行するアプリケーション処理装置と、
    一又は複数の車載装置との間で第1通信プロトコルで通信を行う第1通信部、一又は複数の車載装置との間で前記第1通信プロトコルとは異なる第2通信プロトコルで通信を行う一又は複数の第2通信部、前記第1通信部が受信した第1データ及び前記第2通信部が受信した第2データを含む中継用データを生成する生成部、並びに、生成した前記中継用データを前記アプリケーション処理装置へ送信する中継部を有する通信処理装置と
    を備え、
    前記生成部は、
    前記第1通信部が受信した複数の第1データをまとめて第1付加情報を付し、
    前記第2通信部が受信した各第2データに第2付加情報を付し、
    前記第1付加情報が付された第1データと、前記第2付加情報がそれぞれ付された第2データとをまとめた前記中継用データを生成する、
    車載通信システム。
  8. 一又は複数の車載装置との間で第1通信プロトコルで通信を行う第1通信部と、
    一又は複数の車載装置との間で前記第1通信プロトコルとは異なる第2通信プロトコルで通信を行う一又は複数の第2通信部と、
    前記第1通信部が受信した第1データ及び前記第2通信部が受信した第2データを含む中継用データを生成する生成部と、
    生成した前記中継用データを、アプリケーションプログラムを実行するアプリケーション処理装置へ送信する中継部と
    を備え、
    前記生成部は、
    前記第1通信部が受信した複数の第1データをまとめて第1付加情報を付し、
    前記第2通信部が受信した各第2データに第2付加情報を付し、
    前記第1付加情報が付された第1データと、前記第2付加情報がそれぞれ付された第2データとをまとめた前記中継用データを生成する、
    通信処理装置。
  9. 一又は複数の車載装置との間で第1通信プロトコルで通信を行う第1通信部と、一又は複数の車載装置との間で前記第1通信プロトコルとは異なる第2通信プロトコルで通信を行う一又は複数の第2通信部とを備える通信処理装置が、
    前記第1通信部が受信した複数の第1データをまとめて第1付加情報を付し、
    前記第2通信部が受信した各第2データに第2付加情報を付し、
    前記第1付加情報が付された第1データと、前記第2付加情報がそれぞれ付された第2データとをまとめた中継用データを生成し、
    前記中継用データを、アプリケーションプログラムを実行するアプリケーション処理装置へ送信する
    通信方法。
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