JP2023128216A - 伸縮性回路基板の製造方法及び伸縮性回路基板用カバーレイフィルム - Google Patents

伸縮性回路基板の製造方法及び伸縮性回路基板用カバーレイフィルム Download PDF

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Tomohiro Fukao
知昭 澤田
Tomoaki Sawada
恭佑 道上
Kyosuke Michigami
倩瑩 李
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Abstract

【課題】製造工程中にカバーレイフィルムの剥離を抑制する伸縮性回路基板の製造方法を提供する。【解決手段】伸縮性回路基板12の製造方法は、第一伸縮性絶縁層5と導体層6を備えるコア材11を準備する工程、第一離型シート2と、熱硬化性樹脂組成からなる未硬化樹脂層3と、第二離型シートを順に積層してカバーレイフィルム10とする工程及びカバーレイフィルムから第二離型シートを剥離し、未硬化樹脂層とコア材の少なくとも一方の面とを積層する工程を含む。第一離型シートは、未硬化樹脂層との剥離強度が第二離型シートよりも大きく、熱硬化性樹脂組成物の硬化物との剥離強度が、0.015N/mm以上0.035N/mm以下であり、ガラス転移温度が300℃以上であり、かつ、第一伸縮性絶縁層及び第二伸縮性絶縁層のガラス転移温度が60℃以下、引張弾性率が0.1MPa以上100MPa以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、伸縮性回路基板の製造方法、及び、伸縮性回路基板用カバーレイフィルムに関する。
エレクトロニクス分野の発展に伴い、電子機器等の、小型化、薄型化、軽量化、及び高密度化に関する要求がさらに高まっている。さらに、用途に応じて、曲面及び凹凸面等に配置するために、自由に変形させることや折り曲げることを可能とする柔軟なデバイスが要求されることもある。近年、これに対応して、伸縮性を有する回路基板が提案されている。
一方で、通常、回路基板には回路を保護するため、カバーレイフィルムが用いられる事が多い。カバーレイフィルムは、回路を、電気的、機械的、化学的、熱的に保護するという役割を担っている。これまでにも様々なカバーレイが報告されており、例えば、特許文献1では、ポリエチレンテレフタレート等からなるキャリアフィルムの上に伸縮性樹脂層を設け、その上にポリエチレンテレフタレート等からなる保護フィルムを積層した積層体が記載されている。
国際公開第2018/123732号
しかしながら、上述したような特許文献1に記載されているキャリアフィルム及び保護フィルムは、リフローはんだを用いる部品実装工程を想定して最適化されたフィルムではない。そのため、回路基板の製造過程で、剥離してしまったり、逆に剥離が必要な場面で剥離できなくなってしまうといった不具合が生じる可能性がある。また、剥離できたとしても、回路基板の破損や電子部品の脱離といった問題もある。さらに、キャリアフィルム及び保護フィルムの材質によっては、回路基板の製造工程中に溶融、変形することによる部品実装不良を引き起こすおそれもある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、製造工程中にカバーレイフィルムが剥離することを抑制でき、はんだにより電気部品実装も可能である、伸縮性回路基板の製造方法、並びに、優れた耐熱性と適切な剥離力を備える伸縮性回路基板用カバーレイフィルムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に関する伸縮性回路基板の製造方法は、第一伸縮性絶縁層と、前記伸縮性絶縁層の少なくとも一方の面に重なる導体層とを備えるコア材を準備する工程、第一離型シートと、熱硬化性樹脂組成物を含有する未硬化樹脂層と、第二離型シートとがこの順で積層されたカバーレイフィルムを準備する工程、前記カバーレイフィルムから前記第二離型シートを剥離し、前記未硬化樹脂層と前記コア材の少なくとも一方の面とを積層する工程、及び、前記未硬化樹脂層を硬化し、第二伸縮性絶縁層とを形成する工程、を含み、前記未硬化樹脂層に対する前記第一離型シートの剥離強度が、前記未硬化樹脂層に対する前記第二離型シートの剥離強度よりも大きいこと、前記熱硬化性樹脂組成物の硬化物と前記第一離型シートとの剥離強度が、0.015N/mm以上0.035N/mm以下であること、前記第一離型シートのガラス転移温度が300℃以上であること、及び、前記第一伸縮性絶縁層及び第二伸縮性絶縁層のいずれにおいても、ガラス転移温度が60℃以下であり、引張弾性率が0.1MPa以上100MPa以下であることを特徴とする。
前記製造方法は、電子部品を実装する工程をさらに含むことが好ましい。また、前記電子部品を実装する工程がはんだにより接合する工程を含むことが好ましい。
さらに、前記製造方法は前記第一離型シートを剥離する工程をさらに含むことが好ましい。
さらに、前記製造方法において、前記第一離型シートの引張弾性率が0.5GPa以上5GPa以下であることが好ましい。
また、前記製造方法において、前記第一伸縮性絶縁層と前記第二伸縮性絶縁層とが一体化していることが好ましい。
本発明の他の態様に関する伸縮性回路基板用カバーレイフィルムは、第一離型シートと、熱硬化性樹脂組成物を含有する未硬化樹脂層と、第二離型シートとがこの順で積層され、前記未硬化樹脂層に対する前記第一離型シートの剥離強度が、前記未硬化樹脂層に対する第二の離型シートの剥離強度よりも大きく、前記熱硬化性樹脂組成物の硬化物と前記第一離型シートとの剥離強度が0.015N/mm以上0.035N/mm以下であり、前記第一剥離シートのガラス転移温度が300℃以上であることを特徴とする。
本発明によれば、製造工程中にカバーレイフィルムが剥離することを抑制でき、はんだにより電気部品実装も可能である、伸縮性回路基板の製造方法、並びに、優れた耐熱性と適切な剥離力を備える伸縮性回路基板用カバーレイフィルムを提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る伸縮性回路基板用カバーレイフィルムを示す概略断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る伸縮性回路基板の製造方法における主要な工程を示す概略図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る伸縮性回路基板の製造方法における追加工程を示す概略図である。
以下、本発明に係る実施形態について具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
本実施形態における伸縮性回路基板の製造方法は、図2に示すように、第一伸縮性絶縁層と、前記伸縮性絶縁層の少なくとも一方の面に重なる導体層とを備えるコア材を準備する工程(A)、第一離型シートと、熱硬化性樹脂組成物を含有する未硬化樹脂層と、第二離型シートとがこの順で積層されたカバーレイフィルムを準備する工程(B)、前記カバーレイフィルムから前記第二離型シートを剥離し、前記未硬化樹脂層と前記コア材の少なくとも一方の面とを積層する工程(C)、及び、前記未硬化樹脂層を硬化し、第二伸縮性絶縁層とを形成する工程(D)を、少なくとも含む。
本実施形態の製造方法において、前記未硬化樹脂層に対する前記第一離型シートの剥離強度は、前記未硬化樹脂層に対する前記第二離型シートの剥離強度よりも大きく、前記熱硬化性樹脂組成物の硬化物と前記第一離型シートとの剥離強度が、0.015N/mm以上0.035N/mm以下である。また、前記第一剥離シートのガラス転移温度は300℃以上であり、前記第一伸縮性絶縁層及び第二伸縮性絶縁層のいずれにおいても、ガラス転移温度が60℃以下であり、引張弾性率が0.1MPa以上100MPa以下である。
このような構成によって、伸縮性回路基板の製造工程中にカバーレイフィルムが剥離することを抑制できる。さらに、剥離シートが耐熱性を備えているため、前記伸縮性回路基板にはんだによって電気部品を接合することも可能となる。
これより各工程について、より詳細に説明する。
(コア材準備工程)
本実施形態で使用するコア材11は、伸縮性基板として使用されるものであれば特に限定はなく、図2(A)に示されるように、第一伸縮性絶縁層5と、その絶縁層の少なくとも一方の面に重なる導体層6とを備えている。
第一伸縮性絶縁層5は伸縮性を有し、ここで「伸縮性を有する」とは弾性変形可能であることをさし、本実施形態の伸縮性絶縁層は、引張弾性率が0.1MPa以上100MPa以下であり、ガラス転移温度(Tg)が60℃以下である。より好ましい引張弾性率は1.0MPa以上50MPa以下、さらに好ましくは1.5MPa以上30MPa以下である。また、より好ましいガラス転移温度は50℃以下であり、ガラス転移温度の下限値は特に限定はないが、室温での表面タック性の観点から30℃以上であることが好ましい。
上述したような範囲の引張弾性率およびガラス転移温度を有する伸縮性絶縁層を備えた回路基板であれば、任意の形へ変形時の追従性が高いために、例えば、衣服などに優れた追従性を有し、かつ破壊されにくく、伸縮性に優れた回路基板を得ることが出来ると考えられる。
本実施形態において引張弾性率とは、20℃における引張弾性率のことであり、以下の方法によって測定した値である:
まず、伸縮性絶縁層を構成する樹脂の硬化物を90mm×5.5mmの大きさにカットし、万能試験機(株式会社島津製作所社製AGS-X)に取り付ける。そして、室温(25℃)にて、引張速度:500mm/minで試験を行い、伸び率1.0%から5.0%の歪(r)に対応するすべての応力(σ)データから最小二乗法を用いてr-σの傾き(初期引張弾性率)を求めることで算出する。
歪(r)=x/x0(xはつかみ具の移動距離、x0は初期つかみ具間距離)
応力(σ)=F/(d・l)(Fは試験力、dはフィルム膜厚、lは試験片の幅)
また、前記ガラス転移温度は、伸縮性絶縁層を構成する樹脂の硬化物を10mm×30mmにカットし、動的粘弾性測定装置(セイコーインスツルメンツ株式会社製DMS6100)に取り付け、歪振幅10μm、周波数10Hz(正弦波)、昇温レート5℃/minで試験を行い、tanδのピーク温度を算出することによって測定した値である。
さらに、本実施形態に係る伸縮性絶縁層の破断伸び率は、50%以上であることが好ましい。本実施形態において、破断伸び率は破断するまでの伸長率をさし、上述の引張弾性率と共に絶縁層の柔軟性を示す指標である。より好ましい破断伸び率は、100%以上、500%以下である。本実施形態における破断伸び率の上限は、大きければ大きいほど良いが、1000%もあれば十分である。
前記破断伸び率については、伸縮性絶縁層と同じ樹脂組成物の硬化物からなるフィルムを用いて、当該フィルムが破断した際の伸び率を前記試験器で計測する。
また、本実施形態に係る伸縮性絶縁層の50%伸長時の引張応力は、0.1MPa以上20MPa以下であることが好ましい。「50%伸長時の引張応力」は前述した引張試験において、伸び率が50%になった際の引張応力を指し、上述の引張弾性率と共に伸縮性絶縁層の柔軟性を示す指標であり、それが前記範囲内であることにより、(上述した引張弾性率と同様に)任意の形へ変形時の追従性が高いために、配線および部品実装部が破壊されにくいという利点がある。前記引張応力のより好ましい範囲は、0.5MPa以上15MPa以下である。
本実施形態の第一伸縮性絶縁層5は、硬化性樹脂組成物で構成されることが好ましい。使用する硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂を含有することが好ましく、はんだ等で、リフロー炉やはんだゴテを用いて電子部品と回路基板とを接合する場合の温度においても、溶解または分解しない程度の十分な耐熱性を有するものであればより好ましい。
本実施形態の第一伸縮性絶縁層5に使用し得る、硬化性樹脂組成物に含有される樹脂としては、接着性や耐熱性に優れる点、低熱膨張、弾性率制御、熱導電性、光反射性などの機能を付与できるという観点から、熱硬化性樹脂を含有する硬化性樹脂組成物を用いることが好ましい。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリロタキサン樹脂、イソシアネート樹脂、ポリオール樹脂、水添スチレン系エラストマー樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましく、その中でもエポキシ樹脂を用いることがより好ましく、アルキレンオキサイド変性エポキシ樹脂または炭素数が2~5000の2価の有機基を含むエポキシ樹脂を用いることがさらに好ましい。
さらに、前記樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、硬化剤、硬化促進剤、充填材等の各種添加剤を含まれていてもよい。
第一伸縮性絶縁層5に使用できる具体的な樹脂組成物としては、例えば、ポリロタキサン、熱硬化性樹脂及び硬化剤を含む樹脂組成物(例えば、国際公開第2020/196745号パンフレット等に記載の樹脂組成物)等が挙げられる。
第一伸縮性絶縁層5の厚みは特に限定はされないが、10μm以上500μm以下であることが好ましい。
本実施形態のコア材11は、第一伸縮性絶縁層5に導体層6が積層一体化されて形成されている。第一伸縮性絶縁層5に導体層6を重ねて、積層一体化する方法は特に限定されず、例えば、導体層6に第一伸縮性絶縁層5となる樹脂層を、樹脂ワニス塗布などにより形成して、加熱・乾燥させる方法、またはシートの状の樹脂フィルムの態様である第一伸縮性絶縁層5と導体層6を加熱圧着などの成形により貼り合わせるなどの方法が挙げられる。あるいは、第一伸縮性絶縁層5と導体層6とを接着剤を用いて貼り合わせてもよいし、第一伸縮性絶縁層5の表面に無電解メッキ、電解メッキ、蒸着等によって導体層6を形成してもよい。
図2(A)では、導体層6は第一伸縮性絶縁層5の両方の面に設けられているが、第一伸縮性絶縁層5のいずれか一方の面のみに設けてもよい。また、導体層6は第一伸縮性絶縁層5の表面の少なくとも一部に設けられていても、あるいは、表面全体に設けられていてもよい。
本実施形態で使用する導体層6としては、例えば、金属箔等が挙げられ、より具体的には銅箔、アルミ箔、ニッケル箔等が挙げられる。もしくは、導電性樹脂組成物からなる導電ペースト等を使用して、導体層6を形成してもよい。導電性樹脂組成物としては、特に限定なく、樹脂と導電性フィラーなどを含む樹脂組成物(例えば、WO2021/241532号パンフレットなどに記載の導電性樹脂組成物)などを使用できる。
導体層6の厚みは特に限定はなく、導体層6の種類や用途などに応じて、適宜調整できる。
コア材を準備する工程では、第一伸縮性絶縁層5に導体層6が積層一体化してコア材を作成した後、図2(A)に示すように、コア材11にレーザー加工を行ったり(左端図)、めっきを施したり(中央の図)、導体層6にエッチング加工等を施して回路(配線)形成をしたり(右端図)することによって、表面にパターニングされた回路を有するコア材11としてもよい。回路形成する方法としては、上記記載の方法以外に、例えば、セミアディティブ法(SAP:Semi Additive Process)やモディファイドセミアディティブ法(MSAP:Modified Semi Additive Process)による回路形成等が挙げられる。
(カバーレイフィルム準備工程)
次に、図2(B)に示すようにカバーレイフィルムを準備する。
本実施形態のカバーレイフィルム10は、図1に示すように、第一離型シート2と、熱硬化性樹脂組成物を含有する未硬化樹脂層3と、第二離型シート4がこの順で積層されている。
本実施形態のカバーレイフィルムにおいて、前記未硬化樹脂層3に対する前記第一離型シート2の剥離強度は、前記未硬化樹脂層3に対する前記第二離型シート4の剥離強度よりも大きい。
前記カバーレイフィルムを用いることにより、本実施形態の製造方法では、伸縮性回路基板の製造工程中にカバーレイフィルムが剥離することを抑制できる。
本実施形態において、剥離強度とは、剥離強度を測定する離型シートと熱硬化性樹脂組成物を含有する未硬化樹脂層とが積層した試料を10mm×150mmにカットし、未硬化樹脂層を接着面として接着剤を用いてステンレス板(SUS板)に貼り付け、離型シートを指で摘み10mm剥離させ、万能試験機(株式会社島津製作所社製EZ Test)に取り付け、引張速度:100mm/minで試験を行い、その応力を計測することによって測定する値(単位:N/mm)を意味する。
前記未硬化樹脂層3に対する前記第一離型シート2の剥離強度(PB1)及び前記未硬化樹脂層3に対する前記第二離型シート4の剥離強度(PB2)は、PB1がPB2より大きくなっている限り、特に限定されない。例えば、前記剥離強度(PB1)は、0.040N/mm以上、0.100N/mm以下程度であってよく、前記剥離強度(PB2)は、0.010/mm以上、0.050N/mm以下程度であってもよい。
また、本実施形態のカバーレイフィルムにおいては、前記熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなる硬化物樹脂層と、前記第一離型シートとの剥離強度(PC1)が、0.015N/mm以上0.035N/mm以下である。それにより、前記第一離型シートが工程中に剥離することなく、かつ、所望の工程で容易に剥離することができるといった利点がある。前記剥離強度(PC1)のより好ましい範囲は、0.15N/mm以上、0.30N/mm以下0.015N/mm以上0.030N/mm以下である。
上述したようなPB1、PB2及びPC1の調整手段については特に限定はない。例えば、第一離型シートおよび第二離型シートの剥離荷重を調節することによって各シートの剥離強度を調整できる。剥離荷重は、後述の実施例において記載する方法によって測定することができる値である。第一離型シートの好ましい剥離荷重は100mN以上10000mN以下程度であり、第二離型シートの好ましい剥離荷重は50mN以上150mN以下である。剥離荷重が上記範囲より大きくなると、離型シートが剥離しなくなるおそれがある。
さらに、本実施形態のカバーレイフィルム10において、前記第一離型シート2のガラス転移温度(Tg)は300℃以上であることが好ましい。第一離型シート2は、キャリアフィルムまたは支持体として、後述のはんだ工程、又は、部品実装工程等の間も使用されることがあるため、はんだにより接合する工程などに耐え得る耐熱性(例えば、リフロー炉又ははんだゴテによるはんだ接合によっても変形したい程度の耐熱性)を備えていることが好ましい。第一離型シート2のガラス転移温度が300℃以上であることにより、工程中に離型シートが溶融したり、変形したりすることを抑制できる。
一方、前記第一離型シート2におけるガラス転移温度の上限値は特に定める必要はないが、入手の容易性等の観点から、通常は、440℃以下となっている。
また、前記第一離型シートの引張弾性率は、0.5GPa以上、5GPa以下であることが好ましい。このような範囲の引張弾性率を有することによって、第一離型シートは、前記第一伸縮性絶縁層および後述する第二伸縮性絶縁層より硬いという特性を備える。それにより、後述する部品実装工程において、第一離型シートが形状を維持できるといった利点がある。
なお、ここでいうガラス転移温度及び引張弾性率は、上述したコア材のところで述べたガラス転移温度及び引張弾性率と同義である。
本実施形態の第一離型シートとしては、上述した剥離強度(PB2)及び/又は剥離強度(PC1)を有する離型シートであれば、特に限定なく使用することができる。具体的には、例えば、ポリイミド、ポリアリレート、ポリアミドイミド等の樹脂フィルムを使用することができる。これらの中でも、好ましい範囲のTgおよび引張弾性率を有するという観点から、ポリイミドフィルム等が好ましく使用できる。
さらに、第一離型シートとしては、離型処理した樹脂フィルムを使用することが好ましい。具体的な離型処理としては、シリコーンオイルで離型コートを施す処理等が挙げられる。それにより、好ましい剥離荷重を有する離型シートを得ることができる。
本実施形態のカバーレイフィルム10において、未硬化樹脂層3は熱硬化性樹脂組成物を含有する。未硬化樹脂層3に使用できる熱硬化性樹脂組成物としては、上述したコア材11の第一伸縮性絶縁層5を構成する熱硬化性樹脂組成物と同様の組成物を使用することができる。前記第一伸縮性絶縁層5と未硬化樹脂層3の熱硬化性樹脂組成物は同じものであっても、異なっていてもよい。後述するように、未硬化樹脂層3を効果させて、第二伸縮性絶縁層3’とする際に、第一伸縮性絶縁層5と一体化させやすいという観点からは、前記第一伸縮性絶縁層5と未硬化樹脂層3の熱硬化性樹脂組成物は同じものであることが好ましい。
なお、本実施形態において「未硬化樹脂層」とは、硬化されていない樹脂を含む層を意味し、そこに含まれる樹脂は「未硬化物(Aステージ)」であっても、「半硬化物(Bステージ)」であってもよい。
なお、本実施形態において、「半硬化物」とは、樹脂組成物を、さらに硬化しうる程度に途中まで硬化された状態のものである。すなわち、半硬化物は、樹脂組成物を半硬化した状態の(Bステージ化された)ものである。例えば、樹脂組成物は、加熱すると、最初、粘度が徐々に低下し、その後、硬化が開始し、粘度が徐々に上昇する。このような場合、半硬化としては、粘度が上昇し始めてから、完全に硬化する前の間の状態等が挙げられる。
本実施形態のカバーレイフィルム10において、第二離型シートは、上述した剥離強度(PB1)を有する離型シートであれば、一般的に電子材料などの分野で離型シートとして使用しているものを、特に限定なく使用することができる。
具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリアセタール、ポリカーボネート等からなるフィルムが挙げられる。これらの中でも、コスト、入手の容易性という観点から、PETフィルム等が好ましく使用できる。
上述したようなカバーレイフィルムを製造する方法は特に限定はされないが、例えば、樹脂ワニス状の樹脂組成物を第一離型シートの表面に塗布、乾燥した後、第二離型シートを貼り合わせる方法が挙げられる。前記塗布方法としては、バーコーター、コンマコーターやダイコーター、ロールコーター、グラビアコータ等が挙げられる。
本発明には、伸縮性回路基板の製造方法だけでなく、上述した伸縮性回路基板用カバーレイフィルムも包含される。
(積層工程)
次に、まず、図2(B)で示すように、カバーレイフィルム10から第二離型シート4を剥離する。この際、カバーレイが不要な箇所については、その部分における第一離型シート2と未硬化樹脂層3とを、第二離型シート4と共に取り除いておいてもよい。
具体的には、レーザー、化学エッチング、ドリル、ルーター、パンチング、トムソン型等による加工することによって、不要な部分を取り除くことができる。このとき、第一離型シート2と、未硬化樹脂層3と、第二離型シート4とを一括して加工してもよいし、第一離型シート2と、未硬化樹脂層3とを一括して加工した後に第二離型シート4と共に取り除いておいてもよい。
次いで、第二離型シート4を剥離したカバーレイフィルム10を、図2(C)に示すように、コア材準備工程で準備していたコア材11に積層する。カバーレイフィルムをコア材11に積層する際は、コア材11に未硬化樹脂層3が重なる形態で積層する。
図2(C)では、コア材11の両方の面にそれぞれカバーレイフィルムを積層している形態を示しているが、コア材11のいずれか一方の面のみにカバーレイフィルムを積層してもよい。また、コア材11の両方の面にカバーレイフィルムを積層する場合、コア材11の表面と裏面とで、使用するカバーレイフィルムは同一のものであっても、異なるものであってもよい。
(第二伸縮性絶縁層形成工程)
次に、図2(D)に示すように、カバーレイフィルムの未硬化樹脂層3を硬化させる。硬化させた未硬化樹脂層3は、第二伸縮性絶縁層3’となる。未硬化樹脂層3を硬化させる手段は特に限定はなく、前記積層工程で得た積層体を加熱することによって硬化できる。前記加熱は、加圧を伴ってもよく、また、前記加熱の前後に加圧を行ってもよい。また、前記加熱は真空脱気下で行ってもよい。加熱及び加圧の条件は、主成分となる樹脂の種類および含有量等によって適宜好ましい範囲を設定することができる。
本実施形態において、前記第一伸縮性絶縁層5と、前記第二伸縮性絶縁層3’とは、一体化していることが好ましい。それにより、工程中および使用中に剥離することを抑制できるといった利点があると考えられる。
一体化する手段は特に限定はなく、例えば、上述したように、未硬化樹脂層3を、第一伸縮性絶縁層5に接した状態で、硬化させることによって、前記第一伸縮性絶縁層5と前記第二伸縮性絶縁層3’との一体化を図れる。
以上の工程によって、本実施形態の製造方法では、工程中に第一離型シートが剥離したりすることなく、安定して伸縮性回路基板を得ることができる。
(部品実装工程)
さらに、本実施形態の製造方法は、電子部品を実装する部品実装工程を備えていてもよい。伸縮性回路基板に電子部品を実装する方法は特に限定されず、例えば、はんだごてを用いる方法や、種々のクリームはんだを印刷した後、種々の部品実装装置にて電子部品をマウントし、種々のリフロー装置によって実装する方法などが挙げられる。または、誘導加熱、マイクロ波等により金属部分のみに加熱を行う手段を用いてもよい。
より具体的には、例えば、一例として、図3(E)~(G)に示すような、リフローはんだ工程によって部品実装を行うことができる。
(レジスト印刷工程)
まず、図3(E)に示すように、後述するはんだ印刷の際に余分なはんだが付くのを防ぐため、レジスト7を導体層6の上に印刷する。レジスト印刷の手段については特に限定はなく、通常のレジストインクをスクリーン印刷、インクジェット印刷等の手段により塗布する方法や、フィルム状感光剤を真空ラミネーターで貼り合わせた後に露光、現像する方法等によって、導体層6上にレジスト7を印刷できる。
なお、図3(E)では、図2(D)で示していた部品実装側(レジスト印刷側)にある第一剥離シート2は剥離しているが、ここで剥離する必要は必ずしもなく、後述する第一離型シートの剥離工程で、部品実装側と反対側にある第一剥離シート2と同時に剥離してもよい。
(はんだ印刷工程)
次に、電子部品等の部品と伸縮性回路基板とを接合して、伸縮性回路基板に当該部品を実装するために、図3(F)に示すように、伸縮性回路基板の導体層(回路)6の上に、はんだ8を印刷する。はんだ8の印刷方法については特に限定はなく、公知の手段を用いることができる。例えば、メタルマスクやフレキソによるはんだ印刷等が挙げられる。
(部品実装工程)
次いで、図3(G)に示すように、上述の工程で印刷したはんだ8の上に、電子部品9を実装する。具体的には、印刷したはんだ8の上に電子部品9をマウントした後、リフロー炉による加熱を行うことで、電子部品と旬粛正回路基板を接合し、電子部品が実装された伸縮性回路基板を得る。
このとき、第一離型シート2として、ガラス転移温度が300℃以上の離型シートを用いることにより、リフロー炉による加熱によって溶融したり、変形したりすることがないため、安定して製造工程を進めることができると考えられる。
本実施形態で使用できる電子部品9としては特に限定はなく、例えば、トランジスタ、信号発信素子、発光素子、太陽発電素子、ダイオード、スイッチング素子、コンデンサー、コイル、液晶、ブルートゥース(登録商標)などの無線モジュール、加速度センサや湿度センサ、温度センサといった各種センサ、RFID等に使われるチップ部品などが挙げられる。
(第一離型シートの剥離工程)
本実施形態の製造方法は、上記で述べた部品実装工程後にさらに、図3(H)に示すような、第一離型シート2を剥離する工程を含んでいてもよい。
この際、上述したような剥離強度(PB2)及び/又は剥離強度(PC1)を有する離型シートを第一剥離シート2として使用することにより、適度な剥離力により、基板を不必要に強く引っ張って破損させることなく剥離することができると考えられる。
以下に、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
まず、本実施例で用いた各種材料は次の通りである。
(基材)
・基材1:ポリイミド樹脂「ユーピレックスS(製品名)」(宇部興産株式会社製、Tg:359℃)厚み:0.025、0.050、0.075mm
・基材2:ポリアミド樹脂「ミクトロン(製品名)」(東レ株式会社製、Tg:309℃)厚み:0.050mm
・基材3:ポリフェニレンサルファイド樹脂「トレリナ(製品名)」(東レ株式会社製、Tg:98℃)厚み:0.050mm
・基材4:ポリエチレンナフタレート樹脂「テオネックスQ51(製品名)」(東洋紡株式会社製、Tg:165℃)厚み:0.050mm
・基材5:ポリエチレンテレフタレート樹脂「ルミラーX10S(製品名)」(東レ株式会社製、Tg:86℃)厚み:0.025、0.050、0.075mm
(離型シートの作製)
上記各基材を用いて、下記表1および表2に示す剥離荷重となるように、シリコーンオイルで離型処理することによって、離型シート1~13を作製した。
ここで示す剥離荷重は、離型シートの離型処理面へポリエステル粘着テープNo.31B(50mm幅、日東電工株式会社製)を貼り付け、万能試験機(株式会社島津製作所社製AGS-X)に取り付け、引張速度:300mm/minで試験を行い、剥離荷重を測定した値(mN)である。
(実施例1)
(カバーレイフィルムの作製)
まず、熱硬化性樹脂組成物1として、ナガセケムテックス社製テイサンレジン「PMS-14-67EK40」(エチルエチルケトン溶解品、固形分比率40.0重量%)(89.85質量部)、硬化剤(新日本理化株式会社「リカシッドTBN-100」、3.67質量部)、反応開始剤(四国化成工業株式会社製「2PZ-CN」、0.40質量部)を混合し、組成物の固形分がおよそ40.0質量%になるように溶剤(メチルエチルケトン)を添加して、樹脂ワニスを調製した。静置脱泡後、上記で得られた離型シート1を第一離型シート(支持体)として、その上にバーコーターを用いて前記樹脂ワニスを塗布した。次いで、オーブンにて80℃60分間加熱することで、第一離型シートの上に半硬化樹脂層(未硬化樹脂層)を形成した。その後、形成した半硬化樹脂層の上に、第二離型シート(保護シート)として上記で得られた離型シート11を積層し、カバーレイフィルムを作製した。
(剥離強度:PB1、PB2、PC1の測定)
剥離強度を測定する離型シートと熱硬化性樹脂組成物とが積層した試料を10mm×150mmにカットし、未硬化樹脂層を接着面として接着剤を用いてステンレス板(SUS板)に貼り付け、離型シートを指で摘み10mm剥離させ、万能試験機(株式会社島津製作所社製EZ Test)に取り付け、引張速度:100mm/minで試験を行い、その応力を計測することにより、未硬化樹脂層に対する第一離型シートの剥離強度(PB1)、及び、未硬化樹脂層に対する第二離型シートの剥離強度(PB2)を測定した。
その後、未硬化樹脂層を180℃で90分間加熱することで硬化させ、前記熱硬化性樹脂組成物の硬化物と第一離型シートとの剥離強度(PC1)を、上述と同じ方法で計測することにより測定した。
結果を表3に示す。なお、表中「剥離せず」とは離型シートと熱硬化性樹脂組成物が強固に接着して剥離することができなかったことを示す。
(実施例2~8及び比較例1~5)
第一離型シート及び第二離型シートを、表3に示すシートに変更した以外は、実施例1と同様にしてカバーレイフィルムを作製し、それぞれにおいて、PB1、PB2及びPC1を測定した。結果も表3に示す。
<評価試験>
(第二離型シートの剥離性)
剥離強度を測定する離型シートと熱硬化性樹脂組成物とが積層した試料を10mm×150mmにカットし、未硬化樹脂層を接着面として接着剤を用いてステンレス板(SUS板)に貼り付け、離型シートの端部を指で摘み剥離させて、第二離型シートの剥離性を評価した。評価基準は、○「第一離型シートが剥離することなく第二離型シートが剥離できた」、×「第一離型シートが先に剥離した」とした。
(リフロー耐性)
図2(A)~図3(G)に示した方法により作製した回路基板をカプトンテープで搬送板に貼り付け、リフロー装置に投入し、外観を観察することによって、カバーレイフィルムのリフロー耐性を評価した。評価基準は、○「離型シートの剥離、溶融、変形が無く、電子部品が適切に実装されている」、×「離型シートの剥離、溶融、変形があり、電子部品の実装不良がある」とした。
(第一離型シートの剥離性)
剥離強度を測定する離型シートと熱硬化性樹脂組成物とが積層した試料を10mm×150mmにカットし、未硬化樹脂層を接着面として接着剤を用いてステンレス板(SUS板)に貼り付け、離型シートの端部を指で摘み剥離させて、第一離型シートの剥離性を評価した。
評価基準は、○「離型後に電子部品の脱離、基板の破断が無い」、×「離型後に電子部品の脱離、基板の破断がある、もしくは工程中に剥離してしまう」とした。
それぞれの結果を表3に示す。
(考察)
表3の結果から明らかなように、本発明のカバーレイフィルムは、適度な剥離力とリフロー耐性を備えていることが確認できた。
一方、PB1よりPB2の方が大きい比較例1では、第二離型シートを剥離する際に第一離型シートから熱硬化性樹脂組成物が剥離してしまい、第二離型シートの剥離性に劣る結果となってしまった。
比較例2は、PC1が低すぎてリフロー工程中に剥離してしまい、部品実装不良が頻発した。また、比較例3は、剥離荷重が大きすぎてリフロー後に第一離型シートが剥離できなかったため、PC1を測定することもできなかった。
また、比較例4および5は、第一離型シートに使用した基材のガラス転移温度が300℃以下であったため、十分なリフロー耐性を得ることができなかった。
(伸縮性回路基板の製造)
まず、第一伸縮性絶縁層5の少なくとも一方の面に導体層6が積層されたコア材11を準備する。図2(A)では両面に導体層6が積層されたものを示しているが、片面であってもよく、片面の場合はその他方の面は第一離型シートが積層されていることが好ましい。前記コア材11をレーザー等により穴開け加工し、次いで、めっき工程、エッチング工程を経て、配線基板を得る。一方、図2(B)に示すように、カバーレイフィルム10のうち、不要な部分をレーザー等により加工し、次いで第二離型シート4を剥離すると同時に不要な第一離型シート2と未硬化樹脂層3を取り除く。次いで、図2(C)に示すように、第二離型シート4を剥離したカバーレイフィルムを、未硬化樹脂層3をコア材11に対向するように配置し、真空ラミネーターを用いて気泡が残留しないよう積層する。次いで、図2(D)に示すように、伸縮性回路基板12を真空成型機に導入し、真空脱気下、1.0MPa加圧下にて180℃90分間加熱することで、未硬化樹脂層3を硬化させる。この時、コア材11の空隙は第二伸縮性絶縁層3’で充填される。このとき、両面に積層されている第一離型シート2のうち少なくとも一方は伸縮性回路基板12に積層したままにしておく。他方の第一離型シート2は剥離してもよく、剥離しなくてもよい。次いで、図3(E)に示すように、レジスト7を印刷する。次いで、図3(F)に示すように、電子部品を接合する位置にはんだ8を塗布する。次いで、図3(G)に示すように、電子部品9を配置する。次いで、図3(H)に示すように、リフロー装置等ではんだを溶融させ、伸縮性回路基板12と電子部品9とを電気的に接合させる。図3(F)~(G)の工程ははんだごて等を用いて伸縮性回路基板12と電子部品9とを電気的に接合してもよい。
本発明は、各種電子材料や電子デバイスに関する技術分野において、広範な産業上の利用可能性を有する。
10 カバーレイフィルム
11 コア材
12 伸縮性回路基板
2 第一離型シート
3 未硬化樹脂層
3’ 第二伸縮性絶縁層
4 第二離型シート
5 第一伸縮性絶縁層
6 導体層
7 レジスト
8 はんだ
9 電子部品

Claims (7)

  1. 伸縮性回路基板の製造方法であって、
    第一伸縮性絶縁層と、前記伸縮性絶縁層の少なくとも一方の面に重なる導体層とを備えるコア材を準備する工程、
    第一離型シートと、熱硬化性樹脂組成物を含有する未硬化樹脂層と、第二離型シートとがこの順で積層されたカバーレイフィルムを準備する工程、
    前記カバーレイフィルムから前記第二離型シートを剥離し、前記未硬化樹脂層と前記コア材の少なくとも一方の面とを積層する工程、及び
    前記未硬化樹脂層を硬化させ、第二伸縮性絶縁層を形成する工程、を含み、
    前記未硬化樹脂層に対する前記第一離型シートの剥離強度が、前記未硬化樹脂層に対する前記第二離型シートの剥離強度よりも大きいこと、
    前記熱硬化性樹脂組成物の硬化物と前記第一離型シートとの剥離強度が、0.015N/mm以上0.035N/mm以下であること、
    前記第一離型シートのガラス転移温度が300℃以上であること、及び、
    前記第一伸縮性絶縁層及び第二伸縮性絶縁層のいずれにおいても、ガラス転移温度が60℃以下であり、引張弾性率が0.1MPa以上100MPa以下であることを特徴とする、伸縮性回路基板の製造方法。
  2. 電子部品を実装する工程をさらに含む、請求項1に記載の伸縮性回路基板の製造方法。
  3. 前記電子部品を実装する工程がはんだにより接合する工程を含む、請求項1または2に記載の伸縮性回路基板の製造方法。
  4. 前記第一離型シートを剥離する工程をさらに含む、請求項1~3のいずれかに記載の伸縮性回路基板の製造方法。
  5. 前記第一離型シートの引張弾性率が0.5GPa以上5GPa以下である、請求項1~4のいずれかに記載の伸縮性回路基板の製造方法。
  6. 前記第一伸縮性絶縁層と前記第二伸縮性絶縁層とが一体化している、請求項1~5のいずれかに記載の伸縮性回路基板の製造方法。
  7. 第一離型シートと、熱硬化性樹脂組成物を含有する未硬化樹脂層と、第二離型シートとがこの順で積層され、
    前記未硬化樹脂層に対する前記第一離型シートの剥離強度が、前記未硬化樹脂層に対する第二の離型シートの剥離強度よりも大きく、
    前記熱硬化性樹脂組成物の硬化物と前記第一離型シートとの剥離強度が、0.015N/mm以上0.035N/mm以下であり、
    前記第一剥離シートのガラス転移温度が300℃以上である、
    伸縮性回路基板用カバーレイフィルム。

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