JP3583241B2 - 金属箔張り積層板の製造法及びプリント配線板の製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板のための金属箔張り積層板の製造法に関する。また、この金属箔張り積層板を回路加工するプリント配線板の製造法に関する。この方法で製造したプリント配線板は、ICカード等の薄型の電子機器に組み込んで使用するのに適したものである。
【0002】
【従来の技術】
ICカード等の非常に薄型の電子機器に用いる片面プリント配線板は、図2に示すように、絶縁層1の片面に回路2を形成し、絶縁層1のみを貫通する穴を設けたものである。この穴は、ICを収容して固定するIC収容穴3と、ICと回路2をワイヤボンディングにより接続する接続穴4とがある。いずれの穴もその底面は、回路2の裏面側が露出して形成されたものである。
従来、このようなプリント配線板は、ポリイミドフィルムを絶縁層とし、長尺の当該ポリイミドフィルム上に所定の回路を一列に配列したTABテープとして巻物の状態で供給されている。TABテープの両側部には供給装置による送り出し用のスプロケット穴が配列されており、順次送り出されるTABテープを所定長さごとに裁断して個々のプリント配線板とする。
【0003】
上記TABテープの製造法として、例えば次の(1)や(2)の技術が実用化されている。
(1)長尺の所定幅のポリイミドフィルム上に、キャスト法、スパッタ法、めっき法、TPI法等により銅の薄層を形成した銅張り積層板を準備する。次に、銅の薄層をエッチングして、ポリイミドフィルム上に所定の回路を一列に配列して形成する。そして、ポリイミドフィルムの所定箇所を薬液により溶解除去して、IC収容穴3、接続穴4、スプロケット穴を形成する。
(2)長尺の所定幅のポリイミドフィルムの所定箇所に、金型による打抜き加工で、IC収容穴3、接続穴4、スプロケット穴を形成する。次に、前記穴あけ加工をしたポリイミドフィルムの片面に熱硬化型接着剤を塗布してその面に銅箔を重ね、連続的な加熱加圧成形により両者を一体化した銅張り積層板を準備する。そして、銅箔をエッチングして、ポリイミドフィルム上に所定の回路を一列に配列して形成する。ここで、穴あけ加工をした後にポリイミドフィルムに熱硬化型接着剤を塗布するのは、塗布した熱硬化型接着剤に粘着性が残っているからである。穴あけ加工より前に熱硬化型接着剤を塗布して粘着性が残っているポリイミドフィルムは、実質上穴あけに供することができない。
【0004】
また、ノートブックパソコンや携帯電話等の電子機器には、絶縁層にIC収容穴を設けた両面プリント配線板や多層プリント配線板が使用される。両面プリント配線板は、絶縁層の両面に回路を形成したものであり、多層プリント配線板は、表面及び内層に回路を形成したものである。これらの電子機器では、一般に大型のICがプリント配線板に実装されるため、プリント配線板には機械的な強度が必要とされ、その絶縁層には、ポリイミド等のフィルム基材ではなく、ガラス繊維の織布や不織布基材にエポキシ樹脂やポリイミド等を含浸したFRP材が一般に使用される。
これらプリント配線板の絶縁層にIC収容穴を設けるために、例えば次の(3)や(4)の技術が実用化されている。
(3)プリント配線板の絶縁層をルーターにより所定の深さだけ削ってIC収容穴を形成する方法。
(4)事前に打抜き加工やルーター加工によりIC収容穴を形成した絶縁層とプリント配線板を、前記IC収容穴と同形状に穴あけ加工した樹脂流動性の非常に低いプリプレグ(一般にノーフロープリプレグと呼ばれる)を介して加熱加圧により一体化する方法。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記(1)(2)のように、絶縁層の片面に回路を有し、絶縁層に、ICを収容して固定するIC収容穴と、ICと回路をワイヤボンディングにより接続する接続穴を設けたプリント配線板は、回路を一列に配列した長尺のTABテープで供給される。このようなTABテープは、回路を一列に配列していることに起因して、回路形成工程や穴あけ工程の作業効率が低い。1枚のワーク(絶縁層)上に縦方向・横方向とも回路を複数個配列して形成するプリント配線板の製造法は、作業効率のよい方法であるが、このような製造法に用いる汎用の製造設備は、前記TABテープの製造には用いることができない。また、上記(2)の技術では、銅箔の一体化時に絶縁層の穴底面(銅箔の裏面)に熱硬化型接着剤がしみ出ることがあり、好ましくない。
【0006】
また、上記(3)の技術では、絶縁層を反対側の回路面まで厚さ方向に非常に精度良く切削する必要がある。切削しすぎて必要な回路がなくならないよう、回路を構成する金属箔として厚さの厚いもの(例えば70μm厚みの銅箔)を使用しなければならない等の制限もある。そして、切削後、露出した回路面(絶縁層と接着していた面)に残留している絶縁層形成樹脂を薬品で溶かし除去した上でないとメッキを行なえない。
上記(4)の技術では、IC収容穴と同形状に穴あけ加工したノーフロープリプレグを準備しなければない。さらに、ノーフロープリプレグを使用して一体化を行なってもIC収容穴への樹脂のしみ出しを十分に抑えることはできない。そして、本来の絶縁層とは別にノーフロープリプレグを使用して一体化を行なうため、薄型化が困難になる。
【0007】
本発明が解決しようとする第1の課題は、絶縁層の片面に回路を有しIC収容等のために絶縁層に当該絶縁層だけを貫通する穴を設けた片面プリント配線板を、汎用のプリント配線板製造設備を使用して製造できるようにすることである。また、そのようなプリント配線板のための金属箔張り積層板を製造することである。さらには、絶縁層の穴底面への樹脂のしみ出しを防止することである。
【0008】
本発明が解決しようとする第2の課題は、絶縁層の両面に回路を有しIC収容等のために絶縁層に当該絶縁層だけを貫通する穴を設けた両面プリント配線板を、汎用のプリント配線板製造設備を使用して製造できるようにすることである。また、そのようなプリント配線板のための金属箔張り積層板を製造することである。さらには、穴あけに加工精度を必要とする切削を使用せず、また、絶縁層の穴底面への樹脂のしみ出しを防止することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係るプリント配線板の製造法は、加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である加熱硬化した熱硬化性樹脂Aの層を、絶縁層となる板状体に形成する。この板状体にIC収容穴となる貫通穴をあけた後、熱硬化性樹脂Aの層に回路形成のための金属箔を重ねて加熱成形により一体化し、金属箔張り積層板とする。熱硬化性樹脂Aの層は、硬化しているので、金属箔を一体化する加熱加圧成形時に流動することはなく、前記貫通穴の内側への樹脂のしみ出しは殆どない。しかも、熱硬化性樹脂Aの層は、加熱硬化後においても再加熱により接着性が出てくるので、板状体と金属箔の一体化は十分な強度をもって実現される。このような金属箔張り積層板の金属箔をエッチングして回路加工し、プリント配線板を製造する。
【0010】
【発明の実施の形態】
上記第1の課題を解決するために本発明に係る第1のプリント配線板の製造法は、次の(a)〜(d)の工程を経る金属箔張り積層板の製造法の後に、(e)の工程を経ることを特徴とする。
(a)加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aを離型フィルムに塗布乾燥して、片面に熱硬化性樹脂Aの層を有する離型フィルムを準備する工程
(b)上記離型フィルムの熱硬化性樹脂Aの層側に、シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得たプリプレグを重ね、加熱加圧成形により一体化して板状体とする工程
(c)離型フィルムを剥がして又は剥がさずに、上記板状体の所定位置に貫通穴をあける行程
(d)上記工程を経た板状体の熱硬化性樹脂Aの層側に、金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化する工程
(e)上記金属箔張り積層板の製造の工程の後に、貫通穴を埋めて又は覆って金属箔をエッチングし所定の回路に加工する工程
上記第1の製造法において、加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aの層は、シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得たプリプレグの片面に塗布乾燥して形成することもできる。この場合、前記プリプレグを加熱加圧成形して、片面に熱硬化性樹脂Aの層を有するする板状体を得、当該板状体の所定位置に貫通穴をあける。そして、貫通穴をあけた板状体の熱硬化性樹脂Aの層側に金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化し、金属箔張り積層板を製造する。以下は、第1の製造法と同様である(第2の製造法)。
上記シート状基材を使用しない場合は、加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aを離型フィルムの片面に塗布乾燥して粘着性がなくなる程度まで加熱硬化させる。そして、離型フィルムの所定位置に貫通穴をあける。その後、離型フィルムの熱硬化性樹脂Aの層側に金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化し、金属箔張り積層板を製造する。以下は、第1の製造法と同様である(第3の製造法)。
【0011】
上記の第1、第2のいずれの製造法においても、片面に熱硬化性樹脂Aの層を有する板状体は通常の積層板成形プレスを使用して成形し、1m×1mや1m×1.2mの寸法のものを準備することができる。上記の第3の製造法において、片面に熱硬化性樹脂Aの層を有する離型フィルムも、前記板状体と同様の寸法のものを準備することができる。この板状体や離型フィルムの熱硬化性樹脂Aの層は硬化しているので粘着性がなく、これらに貫通穴をあける作業を支障なく実施することができる。しかし、熱硬化性樹脂Aの層は、再加熱により金属箔との接着性を有するので、板状体や離型フィルムの熱硬化性樹脂Aの層側に、金属箔を加熱加圧成形により十分な接着力で一体化することができる。このとき、熱硬化性樹脂Aの層側は流動しないので、板状体や離型フィルムの穴の底面(すなわち、金属箔の裏面)に熱硬化性樹脂Aがしみ出して付着することはない。
本発明に係る方法によれば、長尺のテープではなく、通常のプリント配線板のワークサイズで金属箔張り積層板を用意することができ、回路を1枚のワーク(絶縁層)上に縦方向・横方向とも複数個配列して形成するプリント配線板の製造が、汎用の設備を使用して可能となる。
【0012】
上記第2の課題を解決するために本発明に係る第4のプリント配線板の製造法は、両面プリント配線板を製造する場合であり、次の(a)〜(d)の工程を経る両面金属箔張り積層板の製造法の後に、(e)の工程を経ることを特徴とする。
(a)加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aを離型フィルムに塗布乾燥して、片面に熱硬化性樹脂Aの層を有する離型フィルムを準備する工程
(b)シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得たプリプレグの両面に、上記離型フィルムの熱硬化性樹脂Aの層側をそれぞれ重ねて、加熱加圧成形により一体化して板状体とする工程
(c)離型フィルムを剥がして又は剥がさずに、上記板状体の所定位置に貫通穴をあける工程
(d)上記工程を経た板状体の両面に、金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化する工程
(e)上記金属箔張り積層板の製造の工程の後に、金属箔をエッチングし所定の回路に加工する工程
上記第4の製造法において、加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aの層は、シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得たプリプレグの両面に塗布乾燥して形成することもできる。この場合、前記プリプレグを加熱加圧成形して、両面に熱硬化性樹脂Aの層を有するする板状体を得、当該板状体の所定位置に貫通穴をあける。そして、貫通穴をあけた板状体の両面に金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化し、金属箔張り積層板を製造する。以下は、第4の製造法と同様である(第5の製造法)。
また、加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aの層は、シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥し加熱加圧して得た板状体の両面に塗布乾燥して形成することもできる。この場合、両面に熱硬化性樹脂Aの層を形成した板状体の所定位置に貫通穴をあける。そして、貫通穴をあけた板状体の両面に金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化し、金属箔張り積層板を製造する。以下は、第4の製造法と同様である(第6の製造法)。
さらに、上記シート状基材を使用しない場合は、加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aを離型フィルムの片面に塗布乾燥して粘着性がなくなる程度まで加熱硬化させる。そして、離型フィルムを剥がして又は剥がさずに、熱硬化性樹脂Aの層の所定位置に貫通穴をあける。その後、熱硬化性樹脂Aの層の両面に金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化し、金属箔張り積層板を製造する。以下は、第4の製造法と同様である(第7の製造法)。
このような第4〜第7の製造法の場合にも、第1〜第3の製造法の場合と同様の理由で、両面プリント配線板についての第2の課題を達成することができる。第4〜第7の製造法においては、片面の金属箔は貫通穴に対応する部分をエッチングで除去し、他面の金属箔はそのまま残して貫通穴の底面を構成するようにしなければならい。貫通穴に対応する部分の金属箔をエッチングで除去すると、貫通穴にはエッチング液が入り込むので、当該エッチング液が他面の金属箔を著しくエッチングしないようにエッチング終了時点を制御する配慮をする必要が出てくる。前記他面の金属箔の厚さを前記エッチングで除去する側の金属箔の厚さより厚くしておくことにより、多少エッチングされても差し支えなくなるので、このような発明の実施の形態は好ましいものである(第8の製造法)。
【0013】
さらに、上記第2の課題を解決するために本発明に係る第9のプリント配線板の製造法は、両面プリント配線板を製造する場合であり、次の(a)〜(d)の工程を経る両面金属箔張り積層板の製造法の後に、(e)の工程を経ることを特徴とする。
(a)加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aを離型フィルムに塗布乾燥して、片面に熱硬化性樹脂Aの層を有する離型フィルムを準備する工程
(b)シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得たプリプレグの一方の面に、上記離型フィルムの熱硬化性樹脂Aの層側を重ね、前記プリプレグの他方の面には金属箔を重ねて、加熱加圧成形により一体化して板状体とする工程
(c)離型フィルムを剥がして又は剥がさずに、上記板状体の所定位置に貫通穴をあける工程
(d)上記工程を経た板状体の熱硬化性樹脂Aの層側に、金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化する工程
(e)上記金属箔張り積層板の製造の工程の後に、貫通穴を埋めて又は覆って金属箔をエッチングし所定の回路に加工する工程
上記第9の製造法において、加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aの層は、シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得たプリプレグの片面に塗布乾燥して形成することもできる。この場合、前記プリプレグの熱硬化性樹脂Aの層を有しない側に金属箔を重ね、加熱加圧成形により一体化して板状体を得る。そして、当該板状体の所定位置に貫通穴をあける。そして、貫通穴をあけた板状体の熱硬化性樹脂Aの層側に金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化し、金属箔張り積層板を製造する。以下は、第9の製造法と同様である(第10の製造法)。
【0014】
熱硬化性樹脂Aは、例えば、ゴム変性熱硬化性樹脂組成物であり、具体的には、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂と反応性を有するゴム成分、硬化剤を必須成分とするものを使用することができる。ゴム成分は、エポキシ変性アクリルゴムが、加熱による変色防止の観点から好ましい。
本発明に係る製造法の実施において、板状体や離型フィルムの穴あけ加工には、プリント配線板の外形加工に用いるルーター加工機やNCパンチ加工機を利用することができる。高価な専用の打抜き金型を準備しなくても済むので、金型製作の日数を考慮しなくてもよく、また、製造コスト面でも有利になる。
プリプレグのためのシート状基材には、ガラス繊維やアラミド繊維で構成した織布、不織布を使用することができる。このシート状基材の厚さが板状体のIC収容穴の深さに関係してくる。シート状基材の厚さを適宜選択することにより、IC収容穴の深さ設定を簡単に行なうことができる。プリント配線板の絶縁層を熱硬化性樹脂を含浸したシート状基材で構成する第1及び第2の製造法では、ポリイミドフィルムを絶縁層とするプリント配線板では不十分であった強度を確保することができる。シート状基材に含浸する熱硬化性樹脂は、ポリイミド、フェノール樹脂、シアネート樹脂、シアン酸エステル樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステルなどを使用することができる。
貫通穴をあけた板状体や離型フィルムの熱硬化性樹脂Aの層側に一体化する金属箔は、銅箔、アルミニウム箔、ニッケル箔等、導電性の良好な金属箔を用いることができ、適宜の厚さを選択する。
【0015】
プリント配線板に高い放熱性が要求される場合には、プリプレグの替わりに絶縁処理をした金属板を準備し、この片面に熱硬化性樹脂Aの層を形成して用いることができる。熱硬化性樹脂Aの層を形成した金属板に所定の穴あけ加工をして穴壁面の絶縁処理をしてから、熱硬化性樹脂Aの層に金属箔を加熱加圧成形により一体化する。金属板は、銅、アルミニウム、鉄などからなるものである。
【0016】
【実施例】
実施例1(第1の製造法)
熱硬化性樹脂Aとして、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)10重量部、ゴム成分(エポキシ変性アクリルゴム)80重量部、硬化剤(ノボラック型フェノール樹脂)10重量部、硬化促進剤(イミダゾール)1重量部を配合したワニスを調製した。このワニスをポリプロピレンからなる離型フィルム11に塗布し、100℃で20分間乾燥して、片面に熱硬化性樹脂Aの層12を有する離型フィルム11を準備した。ガラス織布にエポキシ樹脂を含浸乾燥したプリプレグ13(1m×1m,0.1mm厚)1枚に、前記離型フィルム11を熱硬化性樹脂Aの層12を内側にして重ね、圧力20kgf/cm2、最高温度140℃で10分間加熱加圧成形した。この成形は、プリプレグ13に離型フィルム11の熱硬化性樹脂Aの層12を内側にして重ねた積層構成物のプリプレグ13側にも別の離型フィルム20を重ね(図1(a))、これを鏡面板に挟んでプレス熱盤間に投入して実施した。プレス熱盤1段の間には、前記鏡面板で挟んだ構成物10組を投入した。
上記成形後、340mm×510mmの寸法のワークサイズに裁断し、離型フィルムを剥がして、片面に熱硬化性樹脂Aの層12を有する板状体14を得た(図1(b))。熱硬化性樹脂Aの層12の厚さは30μmである。熱硬化性樹脂Aの層12の表面は硬化しており粘着性はなかった。
上記ワークサイズに裁断した板状体を10枚重ね、NCルーター加工機で、IC収容穴3、接続穴4、スプロケット穴となる貫通穴をあけた。穴あけに際しては、上面と下面にフェノール樹脂積層板からなる1.5mm厚の当て板21を当てた(図1(c))。
貫通穴をあけた板状体14の熱硬化性樹脂Aの層12側に金属箔15(35μm銅箔)を重ね、これを鏡面板に挟んで圧力30Kgf/cm2、最高温度150℃で40分間加熱加圧成形した(図1(d))。この成形は、プレス熱盤1段の間に20枚の材料を投入して減圧雰囲気中で実施した。
以上が、金属箔張り積層板の製造工程である。
【0017】
上記金属箔張り積層板の両面に回路形成用ドライフィルム22をラミネートし(図1(e))、金属箔15側は所定の回路形状に露光し、その反対側は全面露光して、エッチングにより金属箔15を回路2に加工した(図1(f))。1枚のワーク上には縦28列、横18列で、合計504個の回路が配列されている。回路2の表面ならびにIC収容穴3と接続穴4に露出している回路2の裏面に、ニッケルメッキ、さらには金めっきを施し、個々のプリント配線板へ裁断により分割して、TABテープで供給されるプリント配線板と同様のプリント配線板を製造した。
製造したプリント配線板の特性を表1に示した。表1から明らかなように、板状体の熱硬化性樹脂Aの層側に銅箔を一体化した後に穴底面への樹脂のしみ出しはほとんど発生せず、良好な結果が得られた。半田耐熱性、銅箔ピール強度等もJIS規格値以上である。
【0018】
【表1】
【0019】
実施例2(第2の製造法)
実施例1で用いたプリプレグの片面に実施例1で用いた熱硬化性樹脂Aのワニスを塗布し乾燥した。このプリプレグを離型フィルムで覆い、鏡面板に挟んで実施例1と同様に加熱加圧成形して、片面に熱硬化性樹脂Aの層12を有する板状体14を得た。以下実施例1と同様にして、プリント配線板を製造した。
その特性は、表1に示した実施例1の特性と同等であった。
【0020】
実施例3(第3の製造法)
片面に熱硬化性樹脂Aの層を有する実施例1で用いた離型フィルムの所定位置に穴あけをした後、その熱硬化性樹脂Aの層側に銅箔を重ね、銅箔を重ねない側は離型フィルムで覆って、これを鏡面板に挟んで実施例1と同様に加熱加圧成形し金属箔張り積層板を製造した。以下実施例1と同様にして、プリント配線板を製造した。
その特性は、表1に示した実施例1の特性と同等であった。
【0021】
実施例3(第4,第8の製造法)
熱硬化性樹脂Aとして、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)10重量部、ゴム成分(エポキシ変性アクリルゴム)80重量部、硬化剤(ノボラック型フェノール樹脂)10重量部、硬化促進剤(イミダゾール)1重量部を配合したワニスを調整した。このワニスをポリプロピレンからなる離型フィルム11に塗布し、150℃で2分間乾燥して、片面に熱硬化性樹脂Aの層12を有する離型フィルム11を準備した。この際、乾燥後の熱硬化性樹脂Aの厚みが50μmとなるよう塗布量を調整した。
ガラス織布にエポキシ樹脂を含浸乾燥したFR−4グレードのプリプレグ13(1m×1m,0.1mm厚)1枚の両面に前記離型フィルム11の熱硬化性樹脂Aの層12側を重ね(図3(a))、これをステンレス製の鏡面板に挟み、圧力20kgf/cm2、熱盤最高温度140℃で10分間加熱加圧成形した。成形した板状体14は、両面に熱硬化性樹脂Aの層12を有しており、その表面は硬化しており粘着性はなかった(図3(b))。
離型フィルム11を剥がした板状体14にルーター加工機でIC収容穴3、部品実装穴5となる貫通穴をあけた(図3(c))後、その片面に厚い金属箔15(35μm厚の電解銅箔)を、他面には薄い金属箔15’(18μm厚の電解銅箔)を重ね、これをステンレス製の鏡面板に挟んで圧力80kg/cm2、熱盤最高温度180℃で、材料温度150℃が30分間継続するよう加熱加圧成形した(図3(d))。
以上が、金属箔張り積層板の製造工程である。上記金属箔15,15’の厚みを変えることは、以下に説明するプリント配線板製造において、回路加工時のエッチングを容易にする。
【0022】
上記金属箔張り積層板にスルーホール用穴をあけた後、スルーホールメッキを行ないスルーホール6を形成した(図3(e))。そして、両面に回路形成用ドライフィルム22をラミネートし(図3(f))、所定の回路形状に露光、エッチングし、両面プリント配線板を得た(図3(g))。この際、IC収容穴3、部品実装穴5の底面を構成する金属箔15が著しくエッチングされないよう、エッチング時間は必要最小限とする。また、エッチング液が、IC収容穴3、部品実装穴5に溜まらないよう、金属箔15’側を下面にする。金属箔15の厚さが金属箔15’の厚さより厚ければ、金属箔15’の所定部分がエッチングされて、金属箔15がエッチング液にさらされ多少エッチングされても支障がないので、エッチング工程の管理が容易になる。
製造したプリント配線板の特性を表2に示した。表2から明らかなように、穴底面への樹脂のしみ出しはほとんど発生せず、良好な結果が得られた。半田耐熱性、銅箔ピール強度もJIS規格値以上である。
【0023】
【表2】
【0024】
実施例4(第5,第8の製造法)
実施例3で使用したプリプレグ13の両面に、実施例3と同様の熱硬化性樹脂Aのワニスを塗布し、150℃で1分間乾燥して、両面に熱硬化性樹脂Aの層を有するプリプレグを準備した。この際、乾燥後の熱硬化性樹脂Aの厚みが50μmとなるよう塗布量を調整した。
この1枚のプリプレグの両面を離型フィルムで覆い、これをステンレス製の鏡面板に挟み、圧力20kgf/cm2、熱盤最高温度140℃で10分間加熱加圧成形した。成形した板状体は、両面に熱硬化性樹脂Aの層を有しており(図3(b)と同様の構成)、その表面は硬化しており粘着性はなかった。
以下、実施例3と同様の方法で両面プリント配線板を製造した。その特性は、表2に示した実施例3の特性と同等であった。
【0025】
実施例5(第7の製造法)
実施例3で使用した片面に熱硬化性樹脂Aの層12を有する離型フィルム11の所定位置に貫通穴をあけた後、熱硬化性樹脂Aの層側に金属箔(18μm厚の電解銅箔)を重ね、離型フィルムを剥がしたもう一方の側にも、金属箔(18μm厚の電解銅箔)を重ね、これをステンレス製の鏡面板に挟み、圧力20kgf/cm2、熱盤最高温度140℃で10分間加熱加圧成形し、金属箔張り積層板を得た。
以下実施例3と同様の方法で両面プリント配線板を製造した。その特性は、表2に示した実施例3の特性と同等であった。
【0026】
実施例6(第9の製造法)
実施例3で使用した1枚のプリプレグ13の片面に、実施例3で使用した熱硬化性樹脂Aの層12を有する離型フィルム11の熱硬化性樹脂Aの層側を重ね、同プリプレグの他面には金属箔15’(18μm厚の電解銅箔)を重ね(図4(a))、これをステンレス製の鏡面板に挟んで圧力20kg/cm2、熱盤最高温度140℃で10分間加熱加圧成形し、片面には金属箔15’、他面に熱硬化性樹脂Aの層12を有する板状体を得た(図4(b))。
離型フィルム11を剥がした板状体14にルーター加工機でIC収容穴3、部品実装穴5となる貫通穴をあけた後(図4(c))、熱硬化性樹脂Aの層12側に金属箔15(35μm厚の電解銅箔)を重ね、これをステンレス製の鏡面板に挟んで圧力80kg/cm2、熱盤最高温度180℃で、材料温度150℃が30分間継続するよう加熱加圧成形した(図4(d))。
以上が、両面金属箔張り積層板の製造工程である。本実施例では金属箔15,15’の厚さを異なるのにしているが、必ずしもその必要はない。
上記金属箔張り積層板にスルーホール用穴をあけた後、IC収容穴及び部品実装穴を耐酸性インク23(ロジン変性フェノール樹脂系レジストインク)で埋め、スルーホールメッキを行ないスルーホール6を形成した(図4(e))。そして、両面に回路形成用ドライフィルム22をラミネートし(図4(f))、所定の回路形状に露光、エッチングし、両面プリント配線板を得た(図4(g))。その特性は、表2に示した実施例3の特性と同等であった。尚、前記耐酸性インクは、回路形成後溶剤で溶解除去した。
【0027】
実施例7(第10の製造法)
実施例3で使用したプリプレグ13の片面に、実施例3と同様の熱硬化性樹脂Aのワニスを塗布し、150℃で1分間乾燥して、片面に熱硬化性樹脂Aの層を有するプリプレグを準備した。この際、乾燥後の熱硬化性樹脂Aの厚みが50μmとなるよう塗布量を調整した。
このプリプレグの熱硬化性樹脂Aの層を有する側を離型フィルムで覆い、反対面には金属箔(18μm厚の電解銅箔)を重ね、これをステンレス製の鏡面板に挟んで圧力20kg/cm2、熱盤最高温度140℃で10分間加熱加圧成形し、片面には金属箔、他面に熱硬化性樹脂Aの層を有する板状体を得た(図4(b)と同様の構成)。
以下実施例6と同様の方法で両面プリント配線板を製造した。その特性は、表2に示した実施例3の特性と同等であった。
【0028】
実施例8(第9の製造法の変形)
実施例3で使用した片面に熱硬化性樹脂Aの層12を有する離型フィルム11の所定位置に穴あけをした後、熱硬化性樹脂Aの層側に金属箔(18μm厚の電解銅箔)を重ね、これをステンレス製の鏡面板に挟み、圧力20kgf/cm2、熱盤最高温度140℃で10分間加熱加圧成形し、片面には金属箔、他面に熱硬化性樹脂Aの層を有する板状体を得た。そして、熱硬化性樹脂Aの層側に金属箔(35μm厚の電解銅箔)を重ね、実施例6と同様に両面金属箔張り積層板を得た。以下、実施例6と同様の方法で両面プリント配線板を製造した。その特性は、表2に示した実施例3の特性と同等であった。
【0029】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係る方法によれば、絶縁層の片面に回路を有し絶縁層に当該絶縁層だけを貫通する穴を設けたプリント配線板を製造しようとする場合に、汎用の積層板成形プレスとプリント配線板製造設備を使用して、回路を1枚のワーク(絶縁層)上に縦方向・横方向とも複数個配列して形成することができる。この方法は、回路を一列に配列してしか製造できないTABテープによる方法に比べて極めて効率的である。また、穴底面への樹脂のしみ出しがない点でも優れている。また、絶縁層だけを貫通する穴を設けた両面プリント配線板を製造しようとする場合にも、前記と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の製造工程を示す断面図である。
【図2】本発明が製造の対象としているプリント配線板の断面図である。
【図3】本発明に係る他の実施例の製造工程を示す断面図である。
【図4】本発明に係るさらに他の実施例の製造工程を示す断面図である。
【符号の説明】
2は回路
3はIC収容穴
4は接続穴
5は部品実装穴
6はスルーホール
11は離型フィルム
12は熱硬化性樹脂の層
13はプリプレグ
14は板状体
15,15’は金属箔
22はドライフィルム
23は耐熱性インク
Claims (15)
- 次の(a)〜(d)の工程を経ることを特徴とする金属箔張り積層板の製造法。
(a)加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aを離型フィルムに塗布乾燥して、片面に熱硬化性樹脂Aの層を有する離型フィルムを準備する工程
(b)上記離型フィルムの熱硬化性樹脂Aの層側に、シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得たプリプレグを重ね、加熱加圧成形により一体化して板状体とする工程
(c)離型フィルムを剥がして又は剥がさずに、上記板状体の所定位置に貫通穴をあける工程
(d)上記工程を経た板状体の熱硬化性樹脂Aの層側に、金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化する工程 - 次の(a)〜(d)の工程を経ることを特徴とする金属箔張り積層板の製造法。
(a)加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aを、シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得たプリプレグに塗布乾燥して、片面に熱硬化性樹脂Aの層を有するプリプレグを準備する工程
(b)上記プリプレグを加熱加圧成形して、片面に熱硬化性樹脂Aの層を有するする板状体を得る工程
(c)上記板状体の所定位置に貫通穴をあける工程
(d)上記工程を経た板状体の熱硬化性樹脂Aの層側に、金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化する工程 - 次の(a)〜(c)の工程を経ることを特徴とする金属箔張り積層板の製造法。
(a)加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aを離型フィルムに塗布乾燥して粘着性がなくなる程度まで加熱硬化させ、片面に熱硬化性樹脂Aの層を有する離型フィルムを準備する工程
(b)上記離型フィルムの所定位置に貫通穴をあける工程
(c)上記工程を経た離型フィルムの熱硬化性樹脂Aの層側に、金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化する工程 - 次の(a)〜(d)の工程を経ることを特徴とする金属箔張り積層板の製造法。
(a)加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aを離型フィルムに塗布乾燥して、片面に熱硬化性樹脂Aの層を有する離型フィルムを準備する工程
(b)シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得たプリプレグの両面に、上記離型フィルムの熱硬化性樹脂Aの層側をそれぞれ重ねて、加熱加圧成形により一体化して板状体とする工程
(c)離型フィルムを剥がして又は剥がさずに、上記板状体の所定位置に貫通穴をあける工程
(d)上記工程を経た板状体の両面に、金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化する工程 - 次の(a)〜(d)の工程を経ることを特徴とする金属箔張り積層板の製造法。
(a)加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aを、シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得たプリプレグの両面に塗布乾燥して、両面に熱硬化性樹脂Aの層を有するプリプレグを準備する工程
(b)上記プリプレグを加熱加圧成形して両面に熱硬化性樹脂Aの層を有する板状体とする工程
(c)上記板状体の所定位置に貫通穴をあける工程
(d)上記工程を経た板状体の両面に、金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化する工程 - 次の(a)〜(c)の工程を経ることを特徴とする金属箔張り積層板の製造法。
(a)加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aを、シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥し加熱加圧して得た板状体に塗布乾燥して、両面に熱硬化性樹脂Aの層を有する板状体を準備する工程
(b)上記板状体の所定位置に貫通穴をあける工程
(c)上記工程を経た板状体の両面に、金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化する工程 - 次の(a)〜(c)の工程を経ることを特徴とする金属箔張り積層板の製造法。
(a)加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aを離型フィルムに塗布乾燥して粘着性がなくなる程度まで加熱硬化させ、片面に熱硬化性樹脂Aの層を有する離型フィルムを準備する工程
(b)上記離型フィルムを剥がして又は剥がさずに、熱硬化性樹脂Aの層の所定位置に貫通穴をあける工程
(c)上記工程を経た熱硬化性樹脂Aの層の両面に、金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化する工程 - 両面に位置する金属箔の厚さが、一方が他方より厚いことを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の金属箔張り積層板の製造法。
- 次の(a)〜(d)の工程を経ることを特徴とする金属箔張り積層板の製造法。
(a)加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aを離型フィルムに塗布乾燥して、片面に熱硬化性樹脂Aの層を有する離型フィルムを準備する工程
(b)シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得たプリプレグの一方の面に、上記離型フィルムの熱硬化性樹脂Aの層側を重ね、前記プリプレグの他方の面には金属箔を重ねて、加熱加圧成形により一体化して板状体とする工程
(c)離型フィルムを剥がして又は剥がさずに、上記板状体の所定位置に貫通穴をあける工程
(d)上記工程を経た板状体の熱硬化性樹脂Aの層側に、金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化する工程 - 次の(a)〜(d)の工程を経ることを特徴とする金属箔張り積層板の製造法。
(a)加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aを、シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得たプリプレグに塗布乾燥して、片面に熱硬化性樹脂Aの層を有するプリプレグを準備する工程
(b)上記プリプレグの熱硬化性樹脂Aの層を有しない側に金属箔を重ね、加熱加圧成形により一体化して板状体とする工程
(c)上記板状体の所定位置に貫通穴をあける工程
(d)上記工程を経た板状体の熱硬化性樹脂Aの層側に、金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化する工程 - 熱硬化性樹脂Aが、ゴム変性熱硬化性樹脂組成物である請求項1〜10のいずれかに記載の金属箔張り積層板の製造法。
- ゴム変性熱硬化性樹脂組成物が、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂と反応性を有するゴム成分、硬化剤を必須成分とすることを特徴とする請求項11記載の金属箔張り積層板の製造法。
- ゴム成分がエポキシ変性アクリルゴムである請求項12記載の金属箔張り積層板の製造法。
- 請求項1〜3、9、10のいずれかに記載の金属箔張り積層板の製造の工程の後に、貫通穴を埋めて又は覆って金属箔をエッチングし所定の回路に加工することを特徴とするプリント配線板の製造法。
- 請求項4〜7のいずれかに記載の金属箔張り積層板の製造の工程の後に、金属箔をエッチングして所定の回路に加工することを特徴とするプリント配線板の製造法。
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