JP2023127426A - インクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 印字速度の低減を抑えた上で、インク液滴の着液位置ずれリスクを低減するインクジェット記録装置を提供する。【解決手段】印字ヘッドの帯電電極における前記インク液滴への帯電タイミングを制御する帯電制御部を有するインクジェット記録装置において、印字の位置ずれを少なくした帯電制御を行う。そのために、帯電制御部は、印字するドットの列方向において連続する帯電インク液滴の間に前記無帯電インク液滴を介在させて、列方向の印字ドットをスキャンし、前記スキャンを行方向に任意回数繰り返すことで印字を実行する際に、無帯電インク液滴の個数を縦1列内のある切替ラインを境として変化させ、かつ、ある列と他の列の前記切替ラインの位置を縦方向で異なる配置にして、インク液滴への帯電制御を行うようにした。【選択図】図5
Description
本発明は、インクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の制御方法に関するものである。
連続噴出式荷電制御型のインクジェット記録装置は、インクを液滴化させ、この液滴インク(インク粒子)に印字文字に対応した帯電量を与え、帯電された液滴インクに偏向を加えて印字対象物に飛翔させ印字を行うものである。この液滴インクに電荷を与える場合に、印字する文字のドットの形態によりそれぞれの液滴インク間で発生するクーロン力が変化することによりインク液滴の着液位置ずれが生じ印字品質を低下させることが知られている。このような問題を解決するための技術として、例えば、特開2002-001960号(特許文献1)に記載の発明が知られている。
この特許文献1には、「インク粒子が偏向される方向に沿って縦に並ぶドットの縦配列データを各列毎に把握し、前記縦配列データに基づいて、各列毎に前記ノズル体より噴射されるインク粒子のドットで印字に用いられるドット数および印字に用いられるドットが連続して帯電されるところがあるか否かを算定し、連続して帯電される連続帯電ドットがあるときは、同じ列中の印字に用いられないドットを連続帯電ドットの間に介在するようにしたことを特徴とするインクジェット記録装置」が記載されている。
連続噴出式荷電制御型のインクジェット記録装置は、一秒間に数万個のインク液滴を出して印字を行うため、高速な印字が可能である。このようなインクジェット記録装置を用いて印字を行なうには、意図した大きさの印字を所定位置に印字する高品質な印字を実現するために、インク液滴に対する帯電量のきめ細かい制御を行う必要がある。
前記特許文献1には、帯電インク液滴間に無帯電インク液滴を介在させることで、インク液滴の着液位置ずれを低減するインクジェット記録装置が記載されている。しかし、前記特許文献1に記載の方法では、特定のドットの縦配列の場合、インク液滴の着液位置ずれが改善できない問題があった。すなわち、この特許文献1では、まずインク粒子が偏向される方向に沿って縦に並ぶドットの縦配列データを、各列毎に取得する。次に、縦配列データ内に、印字に用いられるドットが連続して帯電されるところがあるか否かを算定し、連続帯電ドットがあるときは、同じ列中の印字に用いられないドットを連続帯電ドットの間に介在させる。この方法により、連続帯電ドットを形成する帯電インク液滴同士の間に、無帯電インク液滴が介在することになり、帯電インク液滴同士の、クーロン力による反発が軽減される。この場合、例えば2ドットが印字され、1ドット空白となるパターンが縦配列内で上から、もしくは下から繰り返されていた場合、空白ドット分の無帯電インク液滴を印字される2ドットを形成する帯電インク液滴間に移動させたとしても、移動後に新たに帯電インク液滴が連続する箇所が発生する。このような場合、移動後の帯電インク液滴同士が、飛翔中にクーロン力により反発し、インク液滴の着液位置ずれを引き起こすことになる。
本発明の目的は、帯電インク液滴の着液位置ずれを小さくし、高速な印字が可能なインクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、その一例を挙げると、インク液をインク液滴として噴出するインクノズル、前記インク液滴を帯電させる帯電電極、帯電した帯電インク液滴を偏向させ印字対象物に向け飛翔させる偏向電極、および帯電されない無帯電インク液滴を捕集するガターを備える印字ヘッドと、前記帯電電極における前記インク液滴への帯電タイミングを制御する帯電制御部と、を有するインクジェット記録装置であって、前記帯電制御部は、印字するドットを配置した印字マトリクスを基に、列方向において連続する前記帯電インク液滴の間に前記無帯電インク液滴を介在させて、列方向の印字ドットをスキャンし、前記スキャンを行方向に任意回数繰り返すことで印字を実行する際に、前記無帯電インク液滴の個数を縦1列内のある切替ラインを境として変化させ、かつ、ある列と他の列の前記切替ラインの位置を縦方向で異なる配置にして、前記インク液滴への帯電制御を行うインクジェット記録装置である。
また、本発明の他の一例を挙げると、インク液をインク液滴として噴出するインクノズル、前記インク液滴を帯電させる帯電電極、帯電した帯電インク液滴を偏向させ印字対象物に向け飛翔させる偏向電極、および帯電されない無帯電インク液滴を捕集するガターを備える印字ヘッドとを備え、前記帯電電極における前記インク液滴への帯電タイミングを制御するインクジェット記録装置の制御方法であって、印字するドットを配置した印字マトリクスを基に、列方向において連続する前記帯電インク液滴の間に前記無帯電インク液滴を介在させて、列方向の印字ドットをスキャンし、前記スキャンを行方向に任意回数繰り返すことで印字を実行する際に、前記無帯電インク液滴の個数を縦1列内のある切替ラインを境として変化させ、かつ、ある列と他の列の前記切替ラインの位置を縦方向で異なる配置にして、前記インク液滴への帯電制御を行うインクジェット記録装置の制御方法である。
本発明によれば、高速な印字を実現しつつ、インク液滴の着液位置ずれリスクを低減することが可能である。
以下、本発明の実施例について、図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施例の記載内容に限定して解釈されるものではない。すなわち、本発明の技術思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その構成を変更しうることは当業者であれば容易に理解される。
また、以下に説明する実施例の構成において、同一機器又は同様の機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、重複する説明を省略することがある。
また、図面に示す各構成の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の製品における機器構成の位置、大きさ、形状、範囲などを表してはいない。それ故、本発明は、図面に開示された構成機器の位置、大きさ、形状、範囲などに限定されるものではない。
≪実施例1≫
本発明の実施例1について、図1~図5を用いて説明する。図1は、インクジェット記録装置全体の外観図である。図2は、インクジェット記録装置の概略構成を示す図である。図3は、2次元バーコードを印字する際の印字マトリクス例を示す図である。図4は、実施例1における、印字マトリクス、及び切替ラインの設定位置を示す図である。図5は、実施例1におけるインク液滴への帯電制御を説明する図である。
本発明の実施例1について、図1~図5を用いて説明する。図1は、インクジェット記録装置全体の外観図である。図2は、インクジェット記録装置の概略構成を示す図である。図3は、2次元バーコードを印字する際の印字マトリクス例を示す図である。図4は、実施例1における、印字マトリクス、及び切替ラインの設定位置を示す図である。図5は、実施例1におけるインク液滴への帯電制御を説明する図である。
まず、最初に、図1および図2により、本発明の実施例1におけるインクジェット記録装置の概略構成と印字制御について説明する。
図1において、インクジェット記録装置は、インクの供給を受けて印字を行う印字ヘッド2と、印字用のインクを印字ヘッド2に送給しかつ印字に使用しなかったインクを印字ヘッド2から回収する装置本体1とを備えている。ケーブル5は、装置本体1と印字ヘッド2との間を接続する。また、装置本体1は、内部に制御部3を備えている。この制御部3は、装置本体1のインク供給制御および印字ヘッド2の印字制御(帯電制御)などを実行する。操作表示部4は、装置本体1の前面部に配備され、印字に関する情報を表示し、また印字文字等の情報を制御部3に入力するなどの機能を有する。操作表示部4には、例えば、表示機能およびデータ入力機能を有するタッチパネルなどを使用する。
印字ヘッド2は、ベルトコンベア等の搬送装置6で搬送される印字対象物10に所定の印字を行う。矢印は印字対象物10の移動方向を示す。印字対象物10が印字位置に到達すると、制御部3は、印字ヘッド2を制御し、印字ヘッド2が印字対象物10に対する印字を実施する。
次に、図2により、インクジェット記録装置の印字原理について説明する。図2において、図1と同じ符号(番号)は、同じ機器を示す。まず、装置本体1は、インク109を貯留(収容)するインク容器11と、インク109を印字ヘッド2に供給するためのインク供給ポンプ12と、印字に使用しなかったインクをインク容器11に回収するためのインク回収ポンプ13とを備えている。
印字ヘッド2は、装置本体1から送給されたインクを液滴化するためのインクノズル21を備える。インクノズル21は、圧電素子を備えており、その圧電素子に周期的な励振電圧を加える。これにより、インクノズル21内のインクが励振され、インクノズル21よりインク柱110として吐出(噴出)されたのち、インク液滴となる。また、印字ヘッド2は、インク液滴に対し印字内容に対応した電荷を与える帯電電極22と、帯電後のインク液滴に対し帯電量に対応した偏向を生じさせ印字対象物10に向け飛翔させる偏向電極(偏向電極正極23と偏向電極負極24とで構成される)と、印字に使用しないインク液滴112を回収するためのガター25とを備えている。
偏向電極は、偏向電極正極23と偏向電極負極24で構成され、正極と負極間に生じる静電場によりインク液滴を偏向させる。印字に使用される帯電インク液滴111は、印字対象物10に向けて飛翔して着液し、印字を実行する。一方、印字に使用しない無帯電インク液滴112は、偏向電極内を直進しガター25で捕集(捕捉)される。ガター25が捕集したインク液滴は、インク回収ポンプ13により、インク容器11内に回収される。
制御部3は、印字ヘッド2の帯電制御部31の機能と、装置本体1のポンプ駆動などを制御する本体制御部32の機能を有する。このうち、本発明は、帯電制御部31における帯電制御に関する内容であるため、以下では帯電制御部31におけるインク液滴に対する帯電制御を中心に説明する。
ここで、実施例1の理解を容易にするために、図3を用いて、印字品質上の問題について詳細に説明する。図3は、2次元バーコードを印字する際のM行×N行の印字マトリクス((図3では、10行×10列の印字マトリクス)を示す。なお、図3の矢印は、印字対象物の搬送方向に対応する。
インクジェット記録装置における印字では、図3に示すような印字マトリクスに対して1列ずつスキャンを行い、その間に印字対象物が搬送され続けることにより、印字内容を形成する。すなわち、1列のスキャンのタイミングでは、最下行から順に印字ドットが形成されるよう帯電電極を制御し、インク液滴に順に帯電を行う。一方で、印字マトリクス上に印字ドットがない場合はインク液滴を帯電させない。
このとき、例えば1列目の1行目、及び2行目の印字ドットを形成するインク液滴は、連続して帯電が行われ、帯電インク液滴同士が隣接する状態となる。隣接状態の帯電インク液滴は、飛翔中にさらに接近し、印字対象物に着弾する前にインク液滴の帯電量に応じたクーロン力による反発が発生する。このクーロン力による反発現象を、以後「スキャッタ」と呼ぶ。また、帯電されたインク液滴を「帯電インク液滴」と称し、帯電されないインク液滴を「無帯電インク液滴」と称する。
帯電インク液滴間にクーロン力が発生する結果、図3における1列目の1行目、及び2行目の印字ドットの位置がずれてしまう。このような着液位置ずれに対する解決策の一つとして、各印字ドットを形成する帯電インク液滴間に、無帯電インク液滴を任意の個数挿入することで、帯電インク液滴投入間隔を広げ、飛翔中の接近によるスキャッタリスクを低減する制御が行われていた。
ここで問題となるのが、行方向の位置、もしくは列方向の位置によって、スキャッタ発生リスクの大小が異なり、これに対応するために印字速度が低下している点である。すなわち、行方向の位置について、例えば、図3における1列目の1行目、及び2行目の印字ドットを形成するインク液滴に比べて、1列目の9行目、及び10行目の印字ドットを形成するインク液滴の方が、偏向量を大きくするため帯電電圧を高くするので帯電量は大きい。そのため、1行目と2行目の印字ドットを形成するインク液滴と、9行目と10行目の印字ドットを形成するインク液滴がそれぞれ同じ距離だけ接近したとき、9行目と10行目の印字ドットを形成するインク液滴の方が、クーロン力が大きくなる。
従来の制御では、一つの印字内容を印字する際には、帯電インク液滴間に挿入する無帯電インク液滴個数は等しくなければならなかった。そのため、9行目と10行目の印字ドットを形成するインク液滴のように、高い帯電量を持つインク液滴同士のスキャッタあるいはスキャッタ発生リスクを低減できるよう、無帯電インク液滴個数を決定しなければならなかった。これにより、1行目と2行目の印字ドットを形成するインク液滴間には過剰な個数の無帯電インク液滴が挿入されることとなり、印字速度の低下の一因となっていた。
列方向の位置について、例えば、1列目の印字ドットを形成するインク液滴の前方にはインク液滴が存在しておらず、気流が形成されていないため、空気抗力の影響を受けやすい。そのため、前方の飛翔インク液滴が減速しやすく、後続の飛翔インク液滴と接近しやすくなり、その結果スキャッタが発生しやすくなる。
一方で、2列目以降の印字ドットを形成するインク液滴の場合、前方に前の列のインク液滴が、飛翔によって気流を形成しており、空気抗力の影響が小さくなる。そのため、前方の飛翔インク液滴は減速しにくくなり、後続の飛翔インク液滴と接近しにくく、スキャッタが発生しにくくなる。
前述のように、帯電インク液滴間に挿入する無帯電インク液滴個数は、等しくなければならない。そのため、1列目でスキャッタが発生しないように、無帯電インク液滴個数を決定すると、2列目以降では、過剰な個数の無帯電インク液滴が挿入されることとなり、印字速度の低下の一因となっていた。
以上のような問題の解決策の一つとして、特許文献1に示したように、列方向に連続した印字ドットを形成するインク液滴の帯電位置をずらす、といった制御が行われている。これらは、印字マトリクスが決定されている文字、数字、及び記号などの印字に対しては、有効な制御となるが、2次元バーコード、及びユーザ指定の印字内容等を印字する際には対応することができない。また、縦列内の印字ドットパターンによっては、スキャッタ発生リスクを低減できない場合がある。
そこで、本発明の実施例1では、2次元バーコード、及びユーザ指定の印字内容等を印字する際でも、スキャッタの発生リスクを低減し、かつ印字速度の低下を抑える帯電制御を実現する。
次に、本発明の実施例1における具体的な帯電制御方法について、図4及び図5により説明する。
まず、図4には、8行×4列の印字パターンを示す印字マトリクス201の例を示している。この図4において、印字マトリクス201内の202に示すような黒点は、印字ドットを示している。印字マトリクス201の印字順序は、1列目の1行目の印字ドットから順に、1列目の8行目の印字ドットまで印字されたのち、2列目の1行目が印字され、これが4列目の8行目まで繰り返される。この印字マトリクス201の印字では、帯電インク液滴から下行から上行方向に、左列から右列方向に順次印字される。なお、この印字の順序は、上行から下行方向に、もしくは右列から左列方向に順次印字される場合であっても良い。
帯電インク液滴により、印字ドットは印字されるが、前述したスキャッタの発生リスクを低減するため、帯電インク液滴間には無帯電インク液滴が任意の個数挿入される。本発明の実施例1では、図4に示すように、この無帯電インク液滴の個数を、切替ライン203の前後で切り替えるようにし、かつ切替ライン203の位置が、列毎に異なるように制御する。この切替ライン203は、印字されるフォントごとに設定されるものである。この例で示している印字マトリクス201は、4列×8行のフォントとしているが、そのほかの行数、及び列数のフォントでも同様であり、それぞれのフォントごとに、切替ライン203の位置は設定される。
次に、この実施例1における帯電制御について、図4と図5により説明する。図5は、図4の印字マトリクス201を印字するための帯電制御例を示している。図5において、204に示すような黒点は、帯電インク液滴を示す。また、205で示すような白点は、無帯電インク液滴を示している。また、帯電インク液滴204は、図4中の印字ドットを形成するものである。
図5に示されているライン206は、図4中の切替ライン203に応じて、帯電インク液滴間の無帯電インク液滴の個数が切り替えられる位置を示している。図5では、切替ライン203に応じて、帯電インク液滴間の無帯電インク液滴の個数が、1個から2個に切替えられている。なお、帯電インク液滴間の無帯電インク液滴の個数が、3個から4個に切り替わるなどのケースも想定される。
次に、この実施例1に示す帯電制御によって、2次元バーコードや、ユーザ指定の印字内容であっても、スキャッタの発生リスクを低減しつつ、印字の高速化が実現可能な理由を説明する。前述したように、大きい帯電量を有するインク液滴ほど、スキャッタが発生しやすい。そのため、小さい帯電量を有するインク液滴間は、少ない無帯電インク液滴を挿入し、帯電量が大きくなってスキャッタが発生する箇所では、切替ライン203を基に、無帯電インク液滴の個数を増やし、スキャッタが発生するリスクを低減する。
また、前述のように、1列目の印字ドットを印字する際に使用する帯電インク液滴が、最もスキャッタが発生しやすく、後ろの列になるにしたがって、スキャッタが発生しにくくなる。本発明の実施例1の制御では、後ろの列ほど、切替ライン203を設けた行の位置を高くする。以上の制御により、2次元バーコードや、ユーザ指定の印字内容であっても、フォントが確定していれば、スキャッタのリスクの高い箇所のみ無帯電インク液滴を多く挿入し、スキャッタのリスクが低い箇所には無帯電インク液滴を少なく挿入することが可能となる。よって、スキャッタの発生リスクを低減しつつ、無帯電インク液滴の個数を減らすことによる印字の高速化が可能となる。
次に、本発明の実施例1における、切替ライン203の具体的な決定方法について説明する。まず、図4における切替ライン203の設定には、あらかじめフォントごとに、スキャッタの発生する印字マトリクスの行、列位置を特定しておく必要がある。そのため、まず帯電インク液滴の飛翔挙動を解析、あるいは実機による印字試験によって調査し、帯電インク液滴同士の飛翔時の距離、及び距離情報と、各インク液滴の帯電量から算出されるクーロン力の大きさを評価しておく。次に、解析、あるいは実機による印字試験において、印字対象物に形成された印字ドットに、スキャッタによる着液位置ずれが発生しているか否かを確認する。ここで、着液位置ずれが発生している印字ドットと、その印字ドットを形成する、帯電インク液滴に発生するクーロン力を特定して、スキャッタ発生閾値とする。
このようにして、各フォントにおいて、すべての帯電インク液滴のクーロン力が、スキャッタ発生閾値以下となるよう、無帯電インク液滴の個数を調整するように、切替ライン203の位置を設定する。以上の操作により、実施例1における、切替ライン203は決定される。なお、切替ライン203の決定方法は、前述した操作が理想であるが、前述の操作以外の方法により切替ライン203を設定しても構わない。
本発明の実施例1を基に、2次元バーコード印字マトリクスに設定された切替ライン203の一例を図6に示す。図6は、縦に21行、横に21列のフォントであらわされた2次元バーコードの一例であり、そのフォントにおける切替ライン203の設定位置を示している。図6の印字における1列目の切替ライン203は9行目と10行目の間に設定される。また、前述のように、1列目以降の列では、スキャッタが発生する行がより高い位置となるため、例えば5行目では、切替ライン203は13行目と14行目の間に設定される。また、6行目以降の列では、気流が十分に発達しており、スキャッタが発生する行はほぼ変化しないため、切替ライン203は、14行目と15行目の間に固定となっている。以上のような実施例1に基づく切替ライン203の設定により、スキャッタのリスクに応じて、無帯電インク液滴を挿入する個数を変更することで、印字速度の低下を最小限に抑えつつ、印字の高品質化を実現することが可能となる。
以上説明した実施例1によれば、印字を実行する際に、帯電インク液滴間に存在する前記無帯電インク液滴の個数を縦1列内のある切替ラインを境として切替ラインより上では増加させ、ある列とその隣接する列における前記切替ラインの位置を縦方向で異なるようにし、しかも後ろの列ほど、前記切替ラインが存在する位置を高くするように配置して、前記インク液滴への帯電制御を行うようにしたので、高速な印字を実現しつつ、インク液滴の着液位置ずれリスクを低減することが可能である。
≪実施例2≫
次に、より高速な印字を実現する本発明の実施例2について、図7及び図8を用いて説明する。図7は、本発明の実施例2を説明するための印字マトリクスを示す図である。また、図8は、図7に示す印字マトリクスの1列目を印字するための帯電制御を示す図である。ここで、インクジェット記録装置の基本構成は、実施例1の図2と同様であり、同様の説明は省略する。
次に、より高速な印字を実現する本発明の実施例2について、図7及び図8を用いて説明する。図7は、本発明の実施例2を説明するための印字マトリクスを示す図である。また、図8は、図7に示す印字マトリクスの1列目を印字するための帯電制御を示す図である。ここで、インクジェット記録装置の基本構成は、実施例1の図2と同様であり、同様の説明は省略する。
図7において、本発明の第2の実施例を説明するための、印字マトリクス301を示す。印字マトリクス301内の302に示す黒点は印字ドットを示しており、点線の円303は、印字ドットが形成されない箇所を、仮想印字ドットとして示している。この実施例2では、同列内で、切替ラインを複数設定している点が実施例1の場合と異なる。すなわち、印字マトリクスの1列目において、切替ラインA304と、切替ラインB305を、同列内に設定し、それぞれの切替ラインを基に、帯電インク液滴間の無帯電インク液滴個数を切替えるようにしている。なお、この例では、切替ラインは同列内に2本設定した例を示したが、実運用時には、2本以上設定するようにしても問題はない。
次に、図8により、図7に示す印字マトリクス301の1列目を印字するための、帯電制御の例を示す。図7において、306で示す黒点は帯電インク液滴を示し、307で示す白点は無帯電インク液滴を示している。ここで、帯電インク液滴306は、図7中の印字ドット302を形成するものである。また、図8の点線円で示す308は、図7の印字マトリクス301内の仮想印字ドット303が、仮に印字ドットとして印字される場合には帯電される、仮想帯電インク液滴である。
印字マトリクス301においては、303は仮想印字ドットであるため、仮想帯電インク液滴308は帯電されない。図8中に示されているラインA309、及びラインB310は、図7中の切替ラインA304、及び切替ラインB305に応じて、無帯電インク液滴の個数が切り替わる位置を示している。図8では、切替ラインA304に応じて、帯電インク液滴間の無帯電インク液滴の個数が、1個から2個に切り替わる。また、切替ラインB305に応じて、帯電インク液滴、及び仮想帯電インク液滴間の無帯電インク液滴の個数が2個から1個に切替える。
なお、印字パターンによっては、帯電インク液滴及び仮想帯電インク液滴間の無帯電インク液滴の個数は、4個から3個に切り替わるなどのケースも想定されるので、帯電インク液滴、及び仮想帯電インク液滴間の無帯電インク液滴の個数は限定されない。
次に、このような実施例2における帯電制御を行うことにより、2次元バーコードや、ユーザ指定の印字内容であっても、印字の高速化が実現可能な理由を説明する。前述したように、大きい帯電量を有するインク液滴ほど、スキャッタが発生しやすい。一方で、図7に示した、印字マトリクス301の1列目においては、6行目、及び7行目には帯電インク液滴によって印字ドットは形成されない。そのため、5行目の印字ドットを印字するための帯電インク液滴311の次に帯電インク液滴となるのは、8行目の印字ドットを印字するための帯電インク液滴312である。この場合、切替ラインA304で帯電インク液滴、及び仮想帯電インク液滴間の無帯電インク液滴の個数が2個となっているが、帯電インク液滴311、及び312間の無帯電インク液滴数は、仮想帯電インク液滴を含めて8個存在することになる。ここで切替ラインB305を設定することで、帯電インク液滴、及び仮想帯電インク液滴間の余分な無帯電インク液滴を削減することが可能となる。このような理由により、2次元バーコードや、ユーザ指定の印字内容であっても、スキャッタの発生リスクは低減しつつ、無帯電インク液滴の個数を減らすことによる印字の高速化が可能となる。
次に、この実施例2における、切替ラインA304、及び切替ラインB305の決定方法について説明する。まず、切替ラインA304の決定方法は、実施例1における切替ライン203の決定方法と同様である。そして、切替ラインB305は、実際に印字内容が決定した後に決定する。切替ラインB305は、2次元バーコード、もしくはユーザ任意の印字内容を再現する印字マトリクスが決定した際、その印字マトリクス内で、切替ラインA304上部であり、かつ列方向に印字ドットが1個以上間隔をあけて存在している場合、その最も下行にある印字ドットの位置に切替ラインB305を設定する。
ここで、切替ラインB305の上部で、再び列方向に印字ドットが連続する箇所がある場合は、その最も下行にある印字ドットの位置に、切替ラインCを設定し、帯電インク液滴間の無帯電インク液手の個数を増加させることも可能である。以上のような操作により、実施例2における各切替ラインは決定される。なお、切替ラインの決定方法は前述した操作が理想のものであるが、他の方法であっても構わない。
≪実施例3≫
次に、本発明の実施例3について説明する。図9は、本発明の実施例3におけるインクジェット記録装置の構成を示す図である。さて、上述したような事前に設定した切替ラインを適用して印字制御を行う際、なんらかの環境要因により、スキャッタが発生してしまう場合がある。ここで、環境要因とは、インクジェット記録装置が配置されている温度、湿度、インクの密度、及び粘度、並びに印字ヘッド2から印字対象物100までの距離、等が考えられる。これらの環境要因が、開発時の想定外の条件であった場合、事前に設定した切替ラインではスキャッタ発生リスクが低減できないケースがでてくる。
次に、本発明の実施例3について説明する。図9は、本発明の実施例3におけるインクジェット記録装置の構成を示す図である。さて、上述したような事前に設定した切替ラインを適用して印字制御を行う際、なんらかの環境要因により、スキャッタが発生してしまう場合がある。ここで、環境要因とは、インクジェット記録装置が配置されている温度、湿度、インクの密度、及び粘度、並びに印字ヘッド2から印字対象物100までの距離、等が考えられる。これらの環境要因が、開発時の想定外の条件であった場合、事前に設定した切替ラインではスキャッタ発生リスクが低減できないケースがでてくる。
この実施例3は、そのような場合に対応するものである。すなわち、この実施例では、既に説明した実施例1あるいは実施例2におけるような切替ラインが決定されて印字を実行している場合に、環境要因によりスキャッタが発生することを低減させる機能を備えている。ここでは、実施例1における切替ラインが決定され、印字が実施されるものとして説明する。
図9において、カメラ41は、印字された結果を、画像として取得する。印字画像処理部42は、カメラ41で取得した画像から、各印字ドットの着液位置を取得する。演算処理部43では、印字マトリクスと、印字画像処理部42で得た各印字ドットの着液位置を比較し、各印字ドットの理想着液位置からのずれを算出する。
次に、実施例3において、スキャッタ発生リスクを低減する補正制御を説明する。まず、実施例1におけるような決定に基づいて帯電制御を実施し、既に切替ライン203が決定済みのインクジェット記録装置によって印字対象物10に対する印字を実行する。この印字結果は、カメラ41で撮影され画像として制御部3に入力される。この画像は、印字画像処理部42で、画像処理され、各印字ドットの着液位置を算出する。演算処理部43は、印字画像処理部42で得られた着液位置と、印字マトリクスに応じた理想着液位置とを比較して、理想着液位置からの位置ずれを算出する。
そして、演算処理部43は、図4における切替ライン203の下部の印字ドットにおいて、理想着液位置からのずれが基準値以上であれば、切替ライン203の位置を、ずれが基準値以上となっている印字ドットの位置に変更する。切替ライン203の上部の印字ドットにおいて、理想着液位置からのずれが基準値以上であれば、ずれが基準値以上となっている印字ドットの位置に切替ラインを追加し、帯電インク液滴間の無帯電インク液滴の個数を増加させる。もしくは、切替ライン203上部の全ての帯電インク液滴間に、追加で無帯電インク液滴を挿入する。
以上の操作を実施した後、この結果を帯電制御部31に出力し、帯電制御部31はこの新たな切替ラインに基づき帯電制御を行い再び印字を実施する。その印字結果は、再びカメラ41で撮影され、上記の動作を繰り返し確認する。そして、各印字ドットの理想着液位置からのずれが、すべて基準値以下に収まれば、補正制御を終了する。印字ドットの理想着液位置からのずれが、基準値以上のものがあれば、再び切替ラインの操作、もしくは無帯電インク液滴の挿入を繰り返す。ここで、印字ドットの理想着液位置からのずれの基準値は、出荷時に任意の値を与えるか、もしくは実際の使用者が、印字時に任意の値を与えるものでも構わない。以上の補正制御により、実際の使用現場において、想定外の環境要因によるスキャッタ発生リスクを低減する。
なお、図9では、制御部3内に、帯電制御部31とは別に演算処理部43を設けた構成を記載しているが、この演算処理部43の演算処理を帯電制御部31内の演算処理機能にて行う構成としても良い。
また、実施例3で説明した画像により得られた印字状態は、帯電制御にオンラインで使用するだけでなく、この印字不良リスクに関する情報をクラウドシステムのデータベースに格納して、この格納されえた情報を印字に関する解析などに利用するようにしても良い。
≪実施例4≫
次に、本発明の実施例4について、図10を用いて説明する。この実施例4は、実施例3の場合と同様に、既に説明した実施例1あるいは実施例2におけるような切替ラインが決定されて印字を実行中に、何らかの要因(環境要因)により印字位置がずれるスキャッタが発生することを防ぐための機能を備えている。
次に、本発明の実施例4について、図10を用いて説明する。この実施例4は、実施例3の場合と同様に、既に説明した実施例1あるいは実施例2におけるような切替ラインが決定されて印字を実行中に、何らかの要因(環境要因)により印字位置がずれるスキャッタが発生することを防ぐための機能を備えている。
すなわち、実施例3では、印字が継続されている場合に、カメラで撮像した画像から得られたインク位置と予定した目標の位置からのずれを監視し、オンラインで帯電制御部31による補正制御を実現していた。これに対し、この実施例4は、インクジェット記録装置により印字対象物に印字を行った後に、コンベアの下流側に設けた検査装置により、印字位置のずれを監視するとともに、この位置ずれの状態をメモリに蓄えてデータベース化しておき、オフラインにて帯電制御に適用するようにした点が異なる。データベース化された位置ずれの状態を、インクジェット記録装置の帯電制御に適用することは実施例3の場合と同様である。したがって、この実施例4の説明は、実施例3との違いを中心に説明する。
図10において、検査装置7は、コンベアにより印字が終了した印字対象物10が搬送される位置に設置される。この検査装置7は、カメラ71が撮影した画像を取込み、内部の画像処理機能72により画像処理し、各印字ドットの着液位置を算出する。そして、画像処理により得られた着液位置と、印字マトリクスに応じた理想着液位置とを比較して、理想着液位置からの位置ずれを算出する。そして、理想着液位置からの位置ずれが基準値以内か否かを判断する。もし、画像から得られたインク位置が基準値を外れるような場合には、印字状態不良と判断し、モニター73に表示する。モニター73は、検査装置7を経由してカメラ71の画像を表示するとともに、検査装置7が印字状態不良を判断した場合に、印字状態不良に対応した情報を表示する。メモリ8は、検査装置7から送信される情報を記憶しデータベース化する。この情報には、印字している文字の種類、印字状態などが含まれる。このようにして、メモリ8に記憶された情報は、図10に点線で示した様に、インクジェット記録装置の帯電制御に利用される。
≪実施例5≫
次に、本発明の実施例5について説明する。図11は、本発明の実施例5を説明するための図である。既に実施例1あるいは実施例2で説明したような切替ラインを設定することにより、余分な無帯電インク液滴個数の削減による印字の高速化が可能となる。一方で、図5に示すように、各列で使用するインク液滴数が異なることにより、各列の行方向の間隔が異なるという問題が発生する。この実施例5は、そのような場合の問題を解決するものである。
次に、本発明の実施例5について説明する。図11は、本発明の実施例5を説明するための図である。既に実施例1あるいは実施例2で説明したような切替ラインを設定することにより、余分な無帯電インク液滴個数の削減による印字の高速化が可能となる。一方で、図5に示すように、各列で使用するインク液滴数が異なることにより、各列の行方向の間隔が異なるという問題が発生する。この実施例5は、そのような場合の問題を解決するものである。
この実施例5は、すでに切替ラインが決定しているインクジェット記録装置により印字を実施する際に使用される補正制御である。ここでは、実施例1によって切替ラインが決定したインクジェット記録装置による印字が実施されることを想定して説明する。
図11では、図4に示す印字マトリクス201を印字するための帯電制御を記載している。図11において、501に示す黒点は帯電インク液滴を示し、502に示す白点は無帯電インク液滴を示している。また、503に示す一点鎖線の点線円は、補正制御で追加される補正無帯電インク液滴を示している。
次に、補正無帯電インク液滴503によって、各列間の間隔をほぼ均等に補正する、補正制御を説明する。まず、図4に示す各列の切替ライン203が設定された後、実際にインクジェット記録装置で印字を行う前に、各列で印字に必要なインク液滴数を比較し、印字に必要なインク液滴数が最も多い列を特定する。図11の場合、印字に必要なインク液滴数が最も多い列は1列目である。1列目を印字するために必要な帯電インク液滴、及び無帯電インク液滴は、合わせて21個であり、これを最大インク液滴数とする。
次に、印字に必要なインク液滴数が最も多い列以外の列の印字時のインク液滴数が、最大インク液滴数と同数となるように、補正無帯電インク液滴503を追加する。
以上の補正制御により、各列の印字時に使用するインク液滴数を揃えることで、各列間の間隔をほぼ均等に補正することが可能となる。ただし、各列の印字で使用するインク液滴数が、補正無帯電インク液滴数分増えることになるため、その分印字速度は低下する。
1…装置本体、2…印字ヘッド、3…制御部、4…操作表示部、5…ケーブル、6…搬送装置、7…検査装置、8…メモリ、10…印字対象物、11…インク容器、12…インク供給ポンプ、13…インク回収ポンプ、21…インクノズル、22…帯電電極、23…偏向電極正極、24…偏向電極負極、25…ガター、31…帯電制御部、32…本体制御部、41…カメラ、42…印字画像処理部、43…演算処理部、71…カメラ、72…画像処理機能、73…モニター、109…インク、110…インク柱、111…帯電インク液滴、112…無帯電インク液滴、201…印字マトリクス、202…印字ドット、203…切替ライン、204…帯電インク液滴、205…無帯電インク液滴、206…ライン、301…印字マトリクス、302…印字ドット、303…仮想印字ドット、304…切替ラインA、305…切替ラインB、306…帯電インク液滴、307…無帯電インク液滴、308…仮想帯電インク液滴、309…ラインA、310…ラインB、501…帯電インク液滴、502…無帯電インク液滴、503…補正無帯電インク液滴
Claims (14)
- インク液をインク液滴として噴出するインクノズル、前記インク液滴を帯電させる帯電電極、帯電した前記インク液滴に偏向させる偏向電極、および印字に使われなかった無帯電の前記インク液滴を捕集するガターを備える印字ヘッドと、前記帯電電極においてインク液滴への帯電タイミングを操作する帯電制御部と、を有するインクジェット記録装置であって、
前記帯電制御部は、印字するドットを配置した印字マトリクスを基に、列方向において連続する帯電インク液滴の間に無帯電インク液滴を介在させて、列方向の印字ドットをスキャンし、前記スキャンを行方向に任意回数繰り返すことで印字を実行する際に、帯電インク液滴間に存在する前記無帯電インク液滴の個数が縦1列内のある切替ラインを境として変化させ、かつ、ある列と他の列の切替ラインの位置を縦方向で異なる配置にして、前記インク液滴への帯電制御を行うようにしたインクジェット記録装置。 - 請求項1に記載されたインクジェット記録装置において、前記帯電制御部は、前記切替ラインを、印字マトリクスの縦1列内に複数設定し、同一列内で、前記帯電インク液滴間の前記無帯電インク液滴の個数を、複数回変化させるようにしたことを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1に記載されたインクジェット記録装置において、前記帯電制御部は、印字前に、前記印字マトリクスから各インク液滴の帯電量から算出されるクーロン力の大きさを評価し、前記帯電インク液滴に生じる前記クーロン力からスキャッタ発生判断のための閾値を求め、前記帯電インク液滴によるクーロン力が閾値以下になるように、前記印字マトリクスにおける行および列の前記切替ラインを決定することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項3に記載されたインクジェット記録装置において、スキャッタの前記閾値を、解析もしくは実機印字試験による前記帯電インク液滴間の飛翔中の液滴間距離の評価、印字対象物に着液した印字ドットの位置及び印字ドット間の間隔の評価、並びに前記帯電インク液滴の飛翔中に働くクーロン力評価の内、少なくとも1つ以上実施することにより決定することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1に記載されたインクジェット記録装置において、前記切替ラインが設定されたインクジェット記録装置による印字時に、前記切替ラインの位置操作を可能としたことを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1に記載されたインクジェット記録装置において、前記切替ラインが設定されたインクジェット記録装置による印字時に、前記無帯電インク液滴を追加することを可能としたことを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1に記載されたインクジェット記録装置において、印字を実行中に、印字された結果を画像として取得するカメラと、前記カメラで取得した画像から各印字ドットの着液位置を取得する画像処理部と、前記印字マトリクスと前記画像処理部で得た各印字ドットの着液位置とに基づき各印字ドットの理想着液位置からの位置ずれを算出し、該位置ずれを基準値以内にするための前記切替ラインを演算する演算処理部とを設け、前記帯電制御部は、前記演算処理部が演算した前記切替ラインに基づき印字を実行することを特徴とするインクジェット記録装置。
- インク液をインク液滴として噴出するインクノズル、前記インク液滴を帯電させる帯電電極、帯電した帯電インク液滴を偏向させ印字対象物に向け飛翔させる偏向電極、および帯電されない無帯電インク液滴を捕集するガターを備える印字ヘッドとを備え、前記帯電電極における前記インク液滴への帯電タイミングを制御するインクジェット記録装置の制御方法であって、
印字するドットを配置した印字マトリクスを基に、列方向において連続する前記帯電インク液滴の間に前記無帯電インク液滴を介在させて、列方向の印字ドットをスキャンし、前記スキャンを行方向に任意回数繰り返すことで印字を実行する際に、前記無帯電インク液滴の個数を縦1列内のある切替ラインを境として変化させ、かつ、ある列と他の列の前記切替ラインの位置を縦方向で異なる配置にして、前記インク液滴への帯電制御を行うインクジェット記録装置の制御方法。 - 請求項8に記載されたインクジェット記録装置の制御方法において、前記切替ラインを、前記印字マトリクスの縦1列内に複数設定し、同一列内において、帯電インク液滴間の無帯電インク液滴の個数を、複数回変化させるようにしたことを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。
- 請求項8に記載されたインクジェット記録装置の制御方法において、印字前に前記印字マトリクスから各インク液滴の帯電量から算出されるクーロン力の大きさを評価し、前記帯電インク液滴に生じる前記クーロン力からスキャッタの発生を判断するための閾値を求め、前記帯電インク液滴によるクーロン力が閾値以下になるように、前記印字マトリクスにおける行および列の前記切替ラインを設定する事を特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。
- 請求項10に記載されたインクジェット記録装置の制御方法において、前記閾値を、解析もしくは実機印字試験による帯電インク液滴間の飛翔中の液滴間距離の評価、印字対象物に着液した印字ドットの位置及び印字ドット間の間隔の評価、並びに前記帯電インク液滴の飛翔中に働くクーロン力評価の内、少なくとも1つ以上実施することにより決定されることを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。
- 請求項8に記載されたインクジェット記録装置の制御方法において、前記切替ラインを設定して印字を行う際に、前記切替ラインの位置操作を可能としたことを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。
- 請求項8に記載されたインクジェット記録装置の制御方法において、前記切替ラインを設定して印字を実行する際に、前記無帯電インク液滴を追加することを可能としたことを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。
- 請求項8に記載されたインクジェット記録装置の制御方法において、印字を実行中に、印字された結果を画像として取得するカメラを設けておき、前記カメラで取得した画像から各印字ドットの着液位置を取得し、印字マトリクスと各印字ドットの着液位置とに基づき各印字ドットの理想着液位置からの位置ずれを算出し、該位置ずれを基準値以内にするための前記切替ラインを決定し、該決定した前記切替ラインに基づき印字を実行するようにしたことを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。
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