JP2021030525A - インクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高品質の印字を行うことができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の制御方法を提供する。【解決手段】印字ヘッド2と、本体1と、コントローラ3とを設けたインクジェット記録装置において、印字ヘッド2内のガター24をインク粒子の飛行方向に対して略直交する方向に移動させるガター駆動部25を設ける。そして、コントローラ3は、印字動作時において、前記ガター駆動部25を駆動し、印字に使用する前記インク粒子が前記ガターを確実に飛び越せる位置に前記ガター24を移動する制御を行う。これにより、印字に使用するインク粒子がガター24に衝突したり捕捉されることがなくなり、高品質の印字を実現することができる。【選択図】図2
Description
本発明は、インクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の制御方法に関する。
インクジェット記録装置は、ノズルから噴出させたインク粒子に帯電電極により印字内容に対応した電荷量を与え、偏向電極により電荷量に応じてインク粒子を偏向させて被印字物に着弾(付着)させて印字を行う。この場合、隣接するインク粒子が共に帯電されている場合には、それらインク粒子間に互いに反発するクーロン力が働くことが知られている。このインク粒子間に働くクーロン力は、偏向電極における偏向方向に影響を与えるため、着弾したインク粒子の位置が所定位置からずれて印字品質に悪影響を与える。
そのため、従来からクーロン力の影響を少なくして印字品質を高めたインクジェット記録装置が検討されている。例えば、特開2002−1960号公報(特許文献1)には、ノズルから噴出されるインク粒子のドットにおいて、印字に用いられるインク粒子(ドット)が連続して帯電されるところがあるか否かを算定し、連続して帯電される連続帯電ドットがあるときは、同じ列中の印字に用いられないドットを連続帯電ドットの間に介在するようにして、帯電インク粒子間のクーロン力を低減させる技術が記載されている。このような制御により、印字歪みの少ない良質の印字を実現することが可能となる。
前記特許文献1の技術は、縦列から印字要否ドットの帯電順番を変更している。しかし、特許文献1の技術は、印字文字を構成するドットマトリクスの縦列に印字に用いられないドットが存在することを前提として成立するものである。つまり、印字に用いられないドットが存在しない文字を印字する場合には従前のような問題を残している。特に、最近は通常の文字に比べて非常に情報量が多い二次元コードをインクジェット記録装置で記録(印字)することが行われてきている。このような、より複雑で多量の情報を有する文字を印字する場合には、上述したような印字品質の問題はより深刻になる。また、印字に用いられないドット数によって印字品質も変化する欠点がある。
ところで、クーロン力を低減するための有効な方法として、印字のための帯電電圧自体を全体として低くすることにより、クーロン力自体を低く抑えることが考えられる。しかし、インク粒子の電荷量を低減させると、偏向電極における偏向量がその分小さくなる。そのため、ドットマトリクス文字を形成するうえで下位に位置するドット、すなわち電荷量の小さいインク粒子の偏向量が小さくなりガターを飛越せなくなるという新たな問題が出てくる。その場合、正確な印字自体ができなくなり、印字品質が低下する。
そこで、本発明の目的は、高品質の印字を行うことができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の制御方法を提供することである。
本発明は、その一例を挙げると、インクをインク粒子に変換し噴出するノズル、該噴出された前記インク粒子に印字する文字に対応して帯電する帯電電極、該帯電された前記インク粒子を偏向させ被印字物に着弾させる偏向電極および前記印字に使用されない前記インク粒子を捕捉するガターを含む印字ヘッドと、前記インクを前記印字ヘッドに供給するとともに前記印字ヘッドから前記印字に使用しない前記インクを回収する本体と、前記印字ヘッドおよび前記本体を制御するコントローラと、を備えたインクジェット記録装置であって、前記ガターを前記インク粒子の飛行方向に対して略直交する方向に移動させるガター駆動部を設け、前記コントローラは、印字動作時において、前記ガター駆動部を駆動し、前記印字に使用する前記インク粒子が前記ガターを飛び越すことができる位置に前記ガターを移動する制御を行う、インクジェット記録装置である。
また、本発明の他の一例を挙げると、インクをインク粒子に変換し噴出するノズル、該噴出された前記インク粒子に印字する文字に対応して帯電する帯電電極、該帯電された前記インク粒子を偏向させ被印字物に着弾させる偏向電極および印字に使用されない前記インク粒子を捕捉するガターを含む印字ヘッドと、前記インクを前記印字ヘッドに供給するとともに、前記印字ヘッドから印字に使用しない前記インクを回収する本体と、前記印字ヘッドおよび前記本体を制御するコントローラと、を備えたインクジェット記録装置の制御方法であって、印字動作時において、前記印字に使用する前記インク粒子が前記ガターを飛び越すことができる位置に移動させるように制御することを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法である。
本発明によれば、高品質の印字を行うことができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の制御方法を提供することができる。
以下、本発明の具体的な実施例を、図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する場合がある。
≪本発明の第1実施例≫
本発明の第1実施例について、図1〜図3を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施例におけるインクジェット記録装置の外観を示す図である。図2は、本発明の第1実施例における全体構成を示す図である。図3は、本発明の第1実施例における動作原理を説明するための図である。
本発明の第1実施例について、図1〜図3を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施例におけるインクジェット記録装置の外観を示す図である。図2は、本発明の第1実施例における全体構成を示す図である。図3は、本発明の第1実施例における動作原理を説明するための図である。
(本発明の第1実施例の動作原理)
最初に、図3により本発明の第1実施例の基本的な制御内容(動作原理)を説明する。
図3の(A)は、印字動作時の状況を示しており、図3の(B)は印字停止時の状態を示す。図3において、ガター駆動部25は、モータ251と、駆動軸機構252とで構成する例を示している。
最初に、図3により本発明の第1実施例の基本的な制御内容(動作原理)を説明する。
図3の(A)は、印字動作時の状況を示しており、図3の(B)は印字停止時の状態を示す。図3において、ガター駆動部25は、モータ251と、駆動軸機構252とで構成する例を示している。
印字を行わない状態では、図3の(B)に示すように、ガター24はポジションAの位置にあり、帯電していないインク粒子を捕捉可能である。しかし、ガター24をこのままの位置で印字を開始した場合には、印字に使用するインク粒子の内、印字に使用するインク粒子の内で帯電量が小さいインク粒子は、偏向電極23内での偏向量が少ないために、ガター24に衝突する可能性がある。
そこで、図3の(A)に示すように、印字開始時に、ガター駆動部25を駆動して、ガター24をポジションAの位置からポジションBの位置に移動させる。つまり、ガター24を、インク粒子の飛行方向に対して略直交する方向に移動させることにより、印字に使用するインク粒子の内、帯電量が小さいインク粒子もガター24を確実に飛越せるようになる。
一方、ガター24を移動した結果、印字に使用しないインク粒子をガター24で捕捉することができなくなる。そこで、印字に使用しないインク粒子については、帯電電極22により、印字に使用するインク粒子と逆極性となる帯電を行うよう制御する。これにより、偏向電極23内において、印字に使用しないインク粒子は、印字に使用するインク粒子の偏向方向(図の上方向)とは逆の方向(図3の下方向)に偏向しながら飛行する。その結果、印字に使用しないインク粒子は、すでに移動しているガター24により捕捉することができる。
このように、本発明の第1実施例では、印字中はガターを印字に使用するインク粒子がガターを飛越せなくなることがなくなるように移動させておき、一方、印字に使用しないインク粒子に対しては、偏向電極23において移動後のガターにより捕捉できるような変更を行わせるために、帯電電極22にて帯電量を制御する。
次に、そのような制御を実行する具体的な構成および動作を図1と図2により説明する。
(第1実施例の外観構成)
まず、図1により、本発明の第1実施例におけるインクジェット記録装置の外観構成を説明する。図1において、インクジェット記録装置100は、本体1と、印字ヘッド2と、コントローラ3と、本体1と印字ヘッド2間を結ぶケーブル4とで構成される。
まず、図1により、本発明の第1実施例におけるインクジェット記録装置の外観構成を説明する。図1において、インクジェット記録装置100は、本体1と、印字ヘッド2と、コントローラ3と、本体1と印字ヘッド2間を結ぶケーブル4とで構成される。
本体1は、後述するように、インク容器と、インクを印字ヘッド2に供給するためのインク供給路(経路、ポンプ、電磁弁)を含み、更に、印字に使用されなかったインクをインク容器内に戻すためのインク回収路(経路、ポンプ、電磁弁)を含む。
印字ヘッド2は、本体1から供給されるインクをインク粒子にして噴出するノズルと、そのインク粒子に対して印字文字に対応した電荷量を帯電する帯電電極と、帯電後のインク粒子を帯電量に応じて偏向させる偏向電極と、印字に用いなかったインク粒子を捕捉するガターとを含む。
コントローラ3は、本体1内に組み込まれており、インクジェット記録装置全体を制御する機能を有する。その詳細については、後述する。
印字ヘッド2は、本体1から供給されるインクをインク粒子にして噴出するノズルと、そのインク粒子に対して印字文字に対応した電荷量を帯電する帯電電極と、帯電後のインク粒子を帯電量に応じて偏向させる偏向電極と、印字に用いなかったインク粒子を捕捉するガターとを含む。
コントローラ3は、本体1内に組み込まれており、インクジェット記録装置全体を制御する機能を有する。その詳細については、後述する。
(第1実施例の全体構成)
次に、図2を用いて本実施例に係るインクジェット記録装置の全体構成を説明する。図2は、本実施例に係るインクジェット記録装置の全体構成を示す図である。
次に、図2を用いて本実施例に係るインクジェット記録装置の全体構成を説明する。図2は、本実施例に係るインクジェット記録装置の全体構成を示す図である。
図2において、本体1は、インク容器11と、そのインク容器11内のインクを印字ヘッド2内のノズル21に供給するための「インク供給路」、及び印字ヘッド2内のガター24により捕捉した印字に使用されなかったインクを回収する「インク回収路」とを有する。インク回収路によりインク容器11に回収されたインクは、印字に再使用される。
「インク供給路」は、経路12と、経路12の途中に設けられた開閉弁13と、ポンプ14とを含む構成となっている。なお、このインク供給路には、他の機器(フィルタや調圧弁等)が配置されるが、ここではそれらは省略する。
また、「インク回収路」は、経路15と経路15の途中に設けられた開閉弁16と、ポンプ17とを含む構成となっている。本体1におけるインク供給路およびインク回収路は、コントローラ3により制御される。
また、「インク回収路」は、経路15と経路15の途中に設けられた開閉弁16と、ポンプ17とを含む構成となっている。本体1におけるインク供給路およびインク回収路は、コントローラ3により制御される。
印字ヘッド2は、ノズル21と、帯電電極22と、偏向電極23と、ガター24と、ガター駆動部25とを含む。ノズル21は、本体1から供給されたインクをインク粒子として噴出する。ノズル21から噴出したインク粒子は、帯電電極22において、印字する文字に対応した所定の電圧が付与され帯電される。偏向電極23は、帯電されたインク粒子を偏向させ、被印字物52に飛翔させる。被印字物52は、コンベア51上を移動しており、インク粒子が着弾することにより印字がなされる。
ガター24は、インク回収路と接続されており、印字に使用されないインク粒子を捕捉し、本体1内のインク容器11に回収する。本実施例では、印字に使用するインク粒子が、このガター24に衝突したり捕捉されないように移動させるガター駆動部25を設けている。そのため、ガター駆動部25は、ガター24をインク粒子の飛行方向に略直交する方向に移動させる機能を有する。ここで、「略直交する方向」としたのは、ガターの移動する方向がインク粒子の飛行方向に直角方向に移動する場合だけでなく、直角方向でなくてもインク粒子の飛行方向と交差する方向である場合でも良いので、それらを含めるために用いている。なお、このガター駆動部25の駆動制御はコントローラ3(より具体的には、ガター位置制御回路41)が行うが、その詳細については後述する。
コントローラ3は、インクジェット記録装置全体の動作を制御するためのMPU(マイクロプロセッシングユニット)30と、このMPU30が所定の動作を行うためのプログラムを記憶するROM(リードオンリーメモリ)31と、印字に必要なデータ・情報を記憶するRAM(ランダムアクセスメモリ)32と、液晶画面等の表示装置33とを含む。
また、コントローラ3は、印字内容(印字する文字や文字の態様)などの印字情報を指示するためのパネル35を含んでいる。MPU30は、印字する内容等の情報を入力すると、ROM31に記憶されているプログラムに従って、インク粒子へ帯電させるビデオデータを印字情報に応じて作成し、バスライン42を介してビデオRAM39へ格納する。
コントローラ3における本体制御回路36は、MPU30の演算結果に基づき、本体1内のインク供給路、インク回収路における開閉弁、ポンプを制御する。
コントローラ3における本体制御回路36は、MPU30の演算結果に基づき、本体1内のインク供給路、インク回収路における開閉弁、ポンプを制御する。
被印字物検知回路37は、被印字物がコンベア51上を移動し、印字する位置に到着したことを検知する物体検知センサ53の検知信号を入力し、印字開始信号をMPU30に与える。この印字開始信号により、MPU30は、印字制御動作を実行する。すなわち、物体検知センサ53が被印字物52を検知すると、被印字物検知回路37を通じて、MPU30へ印字開始の指令が届く。このタイミング信号により、MPU30は、ビデオRAM39に記憶しているビデオデータを、バスライン42を介して文字信号発生回路40へ送る。
文字信号発生回路40は、送られてきたビデオデータを帯電信号に変更する。印字制御回路38は、バスライン42を介してこの帯電信号を帯電電極22へ送出するタイミングをコントロールする。
帯電電極22は、文字信号発生回路40から送られた帯電信号に基づき、ノズル21より噴出されたインク粒子に所定の帯電電圧を与え帯電する。帯電電極22にて帯電されたインク粒子は、偏向電極23内に加えられた電圧により、帯電量に応じて偏向されながら飛行し、被印字物52に着弾(付着)する。偏向量は、荷電量の大きいインク粒子の偏向量が大きく、荷電量の小さい粒子の偏向量が小さいこととなる。印字に使用されなかったインクは、ガター24により回収される。
(本実施例におけるガター制御および印字に使用しないインク粒子への帯電制御)
ここで、本実施例では、印字に使用するインク粒子に作用するクーロン力を低減するために帯電電圧を下げ、印字に使用するインク粒子に対する帯電量が小さい場合であっても、印字に使用するインク粒子がガター24を確実に飛び越せるように制御する。
ここで、本実施例では、印字に使用するインク粒子に作用するクーロン力を低減するために帯電電圧を下げ、印字に使用するインク粒子に対する帯電量が小さい場合であっても、印字に使用するインク粒子がガター24を確実に飛び越せるように制御する。
まず、印字の開始時において、MPU30は、ガター位置制御回路41に指示を与え、印字ヘッド2内のガター駆動部25を駆動し、印字に使用するインク粒子がガター24に衝突しない位置(図3の「ポジションB」)までガター24を移動させる。
ここで、本実施例におけるガター駆動部25は、図3に示すように、モータ251と、モータの回転駆動力を伝達しガターの直線方向の位置変位を行う駆動軸機構252とで構成した電動アクチュエータとした。ただし、ガター駆動部25は、ガター24の位置を変更可能なものであればどのような構成の装置でも良い。例えば、リニアモータを利用したリニアアクチュエータや、圧電素子を利用した圧電アクチュエータ、電磁アクチュエータ、等公知のアクチュエータを使用することができる。
一方、ガター24の位置が移動すると、そのままでは、印字に使用しないインク粒子をガター24で捕捉することが難しくなる。そのため、本実施例では、印字に使用しないインク粒子に対して、印字に使用するインク粒子への帯電極性と逆の極性にて帯電させるように制御する。つまり、文字信号発生回路40は、帯電電極22を制御して、印字に使用しないインク粒子を、印字に使用するインク粒子の場合とは逆極性に帯電させる制御を実施する。この結果、印字に使用しないインク粒子は、偏向電極23内で、印字に使用するインク粒子とはインク粒子の飛行方向と直交する方向で見て、逆方向に偏向しながら飛行する。つまり印字に使用しないインク粒子は、図において下方に偏向しながら飛行する。ガター24は、ガター位置制御回路41がガター駆動部25を駆動してすでに移動しているので、ガター24は、印字に使用しないインク粒子を確実に捕捉することができる。
なお、インクジェット記憶装置がノズル21からインクを噴出開始する瞬間においては、うまくインク粒子を生成することが出来ない。そのため、この瞬間にインク粒子に電荷を与えたとしても、インクを偏向させることが出来ない。つまり、インク粒子を噴出できるようになるまでのごく短い期間中は、インクが偏向されることなく直進することになる。この偏向されてないインクを回収するためには、ガター24は、図3のポジションAに位置する方が良い。したがって、起動開始時においては、ガター24はポジションAのままとし、インク粒子が安定して噴出するようになった段階でガター24をポジションBに制御するのが好ましい。
(第1実施例の効果)
このように、本実施例では、ガター24の位置制御を行い、印字に使用しないインク粒子に対して印字に使用するインク粒子とは逆極性の帯電制御を行う。このような構成により、印字に使用するインク粒子が確実にガターを飛越せるようになり、高品質の印字を実行することができる。また、印字に使用しないインク粒子は、位置変動後のガター24に捕捉される位置に向けて偏向しながら飛行するので、ガター24により確実に捕捉することができる。
このように、本実施例では、ガター24の位置制御を行い、印字に使用しないインク粒子に対して印字に使用するインク粒子とは逆極性の帯電制御を行う。このような構成により、印字に使用するインク粒子が確実にガターを飛越せるようになり、高品質の印字を実行することができる。また、印字に使用しないインク粒子は、位置変動後のガター24に捕捉される位置に向けて偏向しながら飛行するので、ガター24により確実に捕捉することができる。
したがって、クーロン力の影響を少なくするためにインク粒子の帯電量を小さくした場合でも、安定した印字を行うことができるので、高品質の印字を行うことができる。なお、帯電電圧を小さくしない場合であっても、本実施例のような制御を行うことにより、印字に使用するインク粒子がガターを確実に飛越すことができるので、高品質の印字が実現できる。
(第1実施例の変形例)
次に、図4を用いて、第1実施例の変形例を説明する。図4の場合、偏向電極23のマイナス側の電極(下側の電極)にスリット23Sを設けている点で、図3の場合と異なる。また、印字動作中のガター24の位置をポジションCとしている。このような構成にすることにより、印字に使用しないインク粒子の偏向量を大きくしたとしても、印字に使用しないインク粒子を確実に捕捉することができる。
次に、図4を用いて、第1実施例の変形例を説明する。図4の場合、偏向電極23のマイナス側の電極(下側の電極)にスリット23Sを設けている点で、図3の場合と異なる。また、印字動作中のガター24の位置をポジションCとしている。このような構成にすることにより、印字に使用しないインク粒子の偏向量を大きくしたとしても、印字に使用しないインク粒子を確実に捕捉することができる。
≪本発明の第2実施例≫
次に、本発明の第2実施例について、図5を用いて説明する。なお、第1実施例においてすでに説明した事項については、その説明を省略する場合がある。
次に、本発明の第2実施例について、図5を用いて説明する。なお、第1実施例においてすでに説明した事項については、その説明を省略する場合がある。
第1実施例では、印字に際して、ガターを移動させ、印字に寄与しないインク粒子を印字に使用するインク粒子の偏向方向と逆になるように帯電電極で帯電するように制御している。これに対し、第2実施例では、印字に使用しないインク粒子は非帯電のままとし、印字中において、印字に使用するインク粒子の内、ガターに衝突したり捕捉される可能性がある帯電量の小さなインク粒子が、ガター24の設置位置に到達する直前に、ガター24をポジションBに移動させるように制御する。
(第2実施例の全体構成)
まず、本発明の第2実施例の全体構成について、図5により説明する。図5においては、第1実施例に係る図2と同様の機器には同一符号(番号)を付している。したがって、図5に関する以下の説明では、図2と同様の機器に関する重複する説明を省略し、図2とは異なる内容を中心に説明することとする。
まず、本発明の第2実施例の全体構成について、図5により説明する。図5においては、第1実施例に係る図2と同様の機器には同一符号(番号)を付している。したがって、図5に関する以下の説明では、図2と同様の機器に関する重複する説明を省略し、図2とは異なる内容を中心に説明することとする。
図5において、26はインク粒子の速度を検出する速度センサである。この速度センサ26の出力(速度検出値)は、ガター位置制御回路41の入力となる。また、ガター位置制御回路41は、文字信号発生回路40から制御信号(帯電電圧新語)を入力し、ガター駆動部25の駆動を制御する。その他の構成については、説明を省略する。
(第2実施例の制御動作の説明)
第2実施例では、印字動作中において、印字に使用するインク粒子の内、偏向が少ない(電荷量が小さい)インク粒子がガター24の設置位置の直前まで飛行してきた場合に、そのインク粒子がガター24を飛越せるように、ガター24を衝突回避位置(ポジションB)に移動する制御を実施する。ノズル21から噴出されるインク粒子は高速である。そのため、図5において、ガター駆動部25は、高速で応答するアクチュエータを利用する。例えば、圧電アクチュエータや電磁アクチュエータなどを利用することができる。
第2実施例では、印字動作中において、印字に使用するインク粒子の内、偏向が少ない(電荷量が小さい)インク粒子がガター24の設置位置の直前まで飛行してきた場合に、そのインク粒子がガター24を飛越せるように、ガター24を衝突回避位置(ポジションB)に移動する制御を実施する。ノズル21から噴出されるインク粒子は高速である。そのため、図5において、ガター駆動部25は、高速で応答するアクチュエータを利用する。例えば、圧電アクチュエータや電磁アクチュエータなどを利用することができる。
印字に使用するインク粒子と印字に使用しないインク粒子の飛行順番は、文字信号発生回路40の出力である帯電電極22の帯電電圧を制御する制御信号から分かる。そのため、ガター位置制御回路41は、この制御信号を入力する。ガター位置制御回路41は、この入力した制御信号から、ノズル21から順次噴出され、帯電電極22、偏向電極23を飛行するインク粒子の中から、どのインク粒子が印字に使用されるものであるか、印字に使用されないものであるか、さらには印字に使用するインク粒子の内、ガターに衝突する可能性がある小さな偏向のインク粒子であるかどうかを判断することができる。そして、ガター位置制御回路41は、入力した制御信号から、少なくとも、印字に使用するインク粒子の内、帯電電極22内で小さな偏向しかしないインク粒子が、ガター24の直前に達したとき、ガター駆動部25を駆動し、ガター24を飛越せるように、衝突回避可能な位置(ポジションB)に移動させる。
なお、ガター位置制御回路41は、印字に使用するインク粒子である場合には、電荷量の大小を問わず、ガター駆動部25を駆動し、ガター24をポジションBに移動(位置変更)させることができる。つまり、ガター24に衝突しない程度の大きな電荷を有するインク粒子の場合、衝突の可能性が低いので必ずしもガター24を移動する必要はないが、そのような場合にもガターを移動させても何ら問題は生じないためである。
いずれにしても、この第2実施例においては、ガター24の移動は、少なくとも印字に使用するインク粒子の内、ガターに衝突する可能性がある小さな電荷を有するインク粒子がガター24に接近した場合には、ガター24をポジションB(衝突回避可能な位置)に移動させるように制御する。
また、この第2実施例では、インク粒子の速度を速度センサ26により検出している。この速度は、ガター位置制御回路41は、この速度検出値により、帯電電極22で所定の電荷量が付与されたインク粒子がガター位置の直前位置に到達したタイミングを調節する。このタイミング調節により、対象となるインク粒子がガター24の直前位置まで到達した正確なタイミングを知ることができ、このタイミングでガター駆動部25を駆動し、ガター24をポジションBに移動させる。
一方、第2実施例において、印字に使用しないインク粒子をガター24に確実に捕捉させるには、2つの方法が考えられる。
一番目の方法は、第1実施例と同様に、帯電電極22において、印字に使用しないインク粒子に対して、印字に使用するインク粒子とは逆の極性に帯電するように帯電電圧を付与する方法である。このような電圧印加により、印字に使用されないインク粒子は、偏向電極23内で、図の下方方向に飛行する。このインク粒子を捕捉するため、コントローラ3(具体的には、ガター位置制御回路41)は、その印字に使用しないインク粒子がガター24の直前位置に達するタイミングにおいて、ガター駆動部25を駆動し、ガター24を図5において下方向(ポジションB)に移動させる。これにより、ガター24は、印字に使用しないインク粒子を確実に捕捉することができる。
二番目の方法は、帯電電極22において、印字に使用しないインク粒子に対して、帯電電圧を印加しない方法である。この場合、帯電されないインク粒子は偏向電極23内を直進する。この帯電されていない、言いかえると、印字に使用しないインク粒子をガター24で捕捉するには、ガター24の位置を、直進するインク粒子を受取れる位置(ポジションA)に制御すればよい。そのため、コントローラ3(具体的には、ガター位置制御回路41)は、その印字に使用しないインク粒子がガター24の直前位置に達したタイミングにおいて、ガター駆動部25を駆動し、ガター24をポジションAの位置に移動させる。この制御により、印字に使用しないインク粒子は、ガター24に確実に捕捉することができる。この実施例では、コントローラ3(具体的には、文字信号発生回路40)による帯電電極22の帯電の制御を簡単にするために、二番目の方法を使用する。
(第2実施例の効果)
以上説明した本発明の第2実施例によれば、第1実施例と同様の効果を有する。つまり、ガターに衝突する可能性がある印字に使用するインク粒子がガター設置位置に到達する直前にガターを移動させるので、印字に使用するインク粒子は確実にガターを飛越すことができ、品質の高い印字を実現することができる。また、印字に使用しないインク粒子をガターにより確実に捕捉することができる。
以上説明した本発明の第2実施例によれば、第1実施例と同様の効果を有する。つまり、ガターに衝突する可能性がある印字に使用するインク粒子がガター設置位置に到達する直前にガターを移動させるので、印字に使用するインク粒子は確実にガターを飛越すことができ、品質の高い印字を実現することができる。また、印字に使用しないインク粒子をガターにより確実に捕捉することができる。
≪その他の実施例≫
本発明は、以上説明した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。各実施例の構成について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
本発明は、以上説明した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。各実施例の構成について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
1…本体、2…印字ヘッド、3…コントローラ、4…ケーブル、11…インク容器、12…経路、13…開閉弁、14…ポンプ、15…経路、16…開閉弁、17…ポンプ、21…ノズル、22…帯電電極、23…偏向電極、24…ガター、25…ガター駆動部、26…速度センサ、30…MPU、31…ROM、32…RAM、33…表示装置、34…パネルインターフェース、35…パネル、36…本体制御回路、37…被印字物検知回路、38…印字制御回路、39…ビデオRAM、40…文字信号発生回路、41…ガター位置制御回路、42…バスライン、51…コンベア、52…被印字物、53…物体検知センサ、100…インクジェット記録装置、
251…モータ、252…駆動軸機構
251…モータ、252…駆動軸機構
Claims (7)
- インクをインク粒子に変換し噴出するノズル、該噴出された前記インク粒子に印字する文字に対応して帯電する帯電電極、該帯電された前記インク粒子を偏向させ被印字物に着弾させる偏向電極および前記印字に使用されない前記インク粒子を捕捉するガターを含む印字ヘッドと、
前記インクを前記印字ヘッドに供給するとともに前記印字ヘッドから前記印字に使用しない前記インクを回収する本体と、
前記印字ヘッドおよび前記本体を制御するコントローラと、
を備えたインクジェット記録装置であって、
前記ガターを前記インク粒子の飛行方向に対して略直交する方向に移動させるガター駆動部を設け、
前記コントローラは、印字動作時において、前記ガター駆動部を駆動し、前記印字に使用する前記インク粒子が前記ガターを飛び越すことができる位置に前記ガターを移動する制御を行う、
インクジェット記録装置。 - 請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記コントローラは、前記帯電電極を制御して前記印字に使用しない前記インク粒子を前記ガターが捕捉可能な位置に飛行するように帯電させること、を特徴とするインクジェット記録装置。 - 請求項2記載のインクジェット記録装置において、
前記印字に使用しない前記インク粒子が前記偏向電極に衝突しないように、前記偏向電極にスリットを設けたことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記コントローラは、前記印字に使用しない前記インク粒子が前記ガターの設置位置に到達する直前に、前記ガターを移動させる制御を行うこと、を特徴とするインクジェット記録装置。 - インクをインク粒子に変換し噴出するノズル、該噴出された前記インク粒子に印字する文字に対応して帯電する帯電電極、該帯電された前記インク粒子を偏向させ被印字物に着弾させる偏向電極および印字に使用されない前記インク粒子を捕捉するガターを含む印字ヘッドと、前記インクを前記印字ヘッドに供給するとともに、前記印字ヘッドから印字に使用しない前記インクを回収する本体と、前記印字ヘッドおよび前記本体を制御するコントローラと、を備えたインクジェット記録装置の制御方法であって、
印字動作時において、前記印字に使用する前記インク粒子が前記ガターを飛び越すことができる位置に移動させるように制御することを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。 - 請求項5記載のインクジェット記録装置の制御方法において、
前記帯電電極を制御して前記印字に使用しない前記インク粒子を前記ガターが捕捉可能な位置に飛行するように帯電させることを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。 - 請求項5記載のインクジェット記録装置の制御方法において、
前記印字に使用しない前記インク粒子が前記ガターの設置位置に到達する直前に、前記ガターを移動させる制御を行うことを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019151239A JP2021030525A (ja) | 2019-08-21 | 2019-08-21 | インクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019151239A JP2021030525A (ja) | 2019-08-21 | 2019-08-21 | インクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の制御方法 |
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JP2021030525A true JP2021030525A (ja) | 2021-03-01 |
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ID=74677306
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JP2019151239A Pending JP2021030525A (ja) | 2019-08-21 | 2019-08-21 | インクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の制御方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2021030525A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024024222A1 (ja) * | 2022-07-27 | 2024-02-01 | 株式会社日立産機システム | インクジェット記録システム |
-
2019
- 2019-08-21 JP JP2019151239A patent/JP2021030525A/ja active Pending
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WO2024024222A1 (ja) * | 2022-07-27 | 2024-02-01 | 株式会社日立産機システム | インクジェット記録システム |
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