JP2023121674A - 生分解性繊維 - Google Patents

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Abstract

【課題】 湿熱環境下で脆化せず、耐アルカリ性に優れる生分解性繊維を提供する。【解決手段】 ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンアジペートテレフタレート及びポリ乳酸を含むブレンドポリマーを含む繊維であって、ポリエチレンテレフタレートの繊維中の含有量が少なくとも93質量%以上であり、ポリブチレンアジペートテレフタレートの繊維中の含有量が0.4~2.4質量%であり、ポリ乳酸の繊維中の含有量が0.4~2.4質量%であり、ポリブチレンアジペートテレフタレート及びポリ乳酸の含有量の比率が質量比で40/60~60/40であることを特徴とする生分解性繊維。【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする生分解性繊維に関する。
ポリエチレンテレフタレート繊維は、その優れた力学的特性及び化学的特性から様々な用途に好まれて使用されている。
一方、近年、環境問題に鑑みて、生分解性繊維が注目されている。代表的な繊維としては、ポリ乳酸繊維がある。
ポリ乳酸繊維は、耐アルカリ性が悪く、ポリエチレンテレフタレートのようにアルカリ減量によって風合いを良くすることができないため、衣料用途に適さない。また、湿熱環境下では加水分解して脆化してしまうため、高温環境下で使用される車両用内装材に適さないなどの問題もあり、使用される用途が限定されていた。
耐アルカリ性に優れる生分解性繊維として、鞘にポリエチレンテレフタレート、芯にポリ乳酸を配した芯鞘型複合繊維が提案されている(特許文献1)。
特開2008―208482号公報
しかしながら、特許文献1の繊維は表面をポリエチレンテレフタレートで覆っているものの、湿熱環境下では芯が脆化し、繊維としての強度の低下は防ぐことはできなかった。また、アルカリ減量の際、芯のポリ乳酸が溶出してしまう。また、芯に使用しているポリ乳酸は生分解するものの、鞘に使用しているポリエチレンテレフタレートは生分解することはないため、環境負荷の点では不十分であった。
上記のように、従来は、湿熱環境下での使用が可能で、耐アルカリ性を示す生分解性繊維がなかった。
したがって、湿熱環境下でも脆化せず、耐アルカリ性に優れる生分解性繊維を提供することを目的とする。
本発明者は、種々検討を重ねた結果、ポリエチレンテレフタレートを主成分とし、ポリブチレンアジペートテレフタレート及びポリ乳酸を特定の混合比で特定量含有したブレンドポリマーからなる繊維であれば、湿熱環境下でも脆化せず、アルカリ減量可能な程度に耐アルカリ性が良好であり、さらにはポリブチレンアジペートテレフタレート及びポリ乳酸の含有量以上に繊維全体が生分解する繊維が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の目的は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンアジペートテレフタレート及びポリ乳酸を含むブレンドポリマーを含む繊維であって、ポリエチレンテレフタレートの繊維中の含有量が少なくとも93質量%以上であり、ポリブチレンアジペートテレフタレートの繊維中の含有量が0.4~2.4質量%であり、ポリ乳酸の繊維中の含有量が0.4~2.4質量%であり、ポリブチレンアジペートテレフタレート及びポリ乳酸の含有量の比率が質量比で40/60~60/40であることを特徴とする生分解性繊維によって達成される。
また、前記生分解性繊維の、ASTM D5511試験における135日後の生分解率が、15%以上であることが好ましい。
また、前記生分解性繊維の、下記湿熱環境試験後の破断強度の低下率が25%以下であることが好ましい。
(湿熱環境試験)
筒編を作製し、作製した筒編みから120mm×150mmの試験片を採取し、ヒートセットした後、島津製作所製AG‐ISオートグラフ引張試験機を用い、試料幅50mm、試験長50mm、定速引張速度100mm/minの条件で測定し、荷重‐伸び曲線での荷重の最高値を破断強度(cN)とし、試験片のタテ方向、ヨコ方向をそれぞれ2回測定し、その平均値を湿熱環境試験前の破断強度とし、エスペック株式会社製無風恒温・恒湿試験機PR‐3KPを用い、温度80℃、相対湿度95%の湿熱環境下に静置して、400時間経過した後、上記引張試験により湿熱環境試験後に湿熱環境試験前と同様にしての破断強度を2回測定し、湿熱環境試験後の破断強度とする。それらの平均値を用い、下式によって湿熱環境下における破断強度の低下率を算出する。
湿熱環境下における破断強度の低下率(%)={(湿熱環境試験前の破断強度-湿熱環境試験後の破断強度)/(湿熱環境試験前の破断強度)}×100
また、前記生分解性繊維の、下記耐アルカリ試験後の質量低下率が15%以下であることが好ましい。
(耐アルカリ試験)
筒編を作製し、作製した筒編から100mm×100mmの試験片を採取し、水分平衡状態の質量(W1)を測定した後、98±2℃に保った4質量%の濃度の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬し、30分経過した後、試験片を取り出し、水洗乾燥後、再び水分平衡状態にし、そのときの質量(W2)を測定する。この測定を2回行い、その平均値を用い、下式によって質量低下率を算出する。
質量低下率(%)={(W1-W2)/W1}×100
本発明によれば、本来生分解性を示さないポリエチレンテレフタレートも生分解性を示し、耐アルカリ性が良好であるためアルカリ減量したときにすぐに溶解することなく、また、湿熱環境下でも脆化しにくい生分解性繊維を得ることができる。また、得られる生分解性繊維は、破断強度、破断伸度がポリエチレンテレフタレート繊維と同等である。
本発明の生分解性繊維は、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと記す)を主成分とし、ポリブチレンアジペートテレフタレート(以下、PBATと記す)及びポリ乳酸を含むブレンドポリマーを含むことが必要である。PETにPBAT及びポリ乳酸をブレンドすることで、本来生分解性を示さないPET繊維に生分解性が付与される。
本発明の生分解性繊維は、加水分解型素材であるポリ乳酸により土壌中の高温、多湿の環境下にて加水分解され、微生物の働きによって生分解が促進される効果と酵素分解型素材であるPBATによる直接微生物の働きによって生分解される2成分の相乗効果によって生分解されるものである。
本発明の生分解性繊維は、少なくとも93質量%以上がPETである必要がある。また、PETの繊維中の含有量が95質量%以上であることが好ましい。PETの繊維中の含有量が93質量%以上であれば、PETのみからなる繊維の高い破断強度及び耐アルカリ性等の性質を損なうことなく、また、湿熱環境下で強度が低下しにくいため、PET繊維と同様の用途で使用が可能である。
本発明におけるPETはホモPETだけでなく、スルホイソフタル酸アルカリ金属塩等を共重合した共重合PETでも良い。
本発明におけるPETは、各種物性を改善する目的で耐光剤、耐熱剤、艶消し剤などの改質剤が添加されていても良い。
本発明におけるPBATの含有量は、0.4~2.4質量%であることが必要である。また、0.6~2.2質量%であることが好ましく、0.8~2.0質量%であることがより好ましい。0.4質量%以上であれば、PETに生分解性を付与することができる。また、2.4質量%以下であれば、耐アルカリ性が良好であり、破断強度、破断伸度が低下しにくい。
本発明におけるポリ乳酸の含有量は、0.4~2.4質量%であることが必要である。また、0.6~2.2質量%であることが好ましく、0.8~2.0質量%であることがより好ましい。0.4質量%以上であれば、土壌中で加水分解しやすく、PETに生分解性を付与することができる。2.4質量%以下であれば、湿熱環境でも脆化しにくく、耐アルカリ性が良好であり、破断強度、破断伸度が低下しにくい。
本発明におけるPBAT及びポリ乳酸の含有量の比率は、質量比で40/60~60/40であることが必要である。また、45/55~55/45であることが好ましく、48/52~52/48であることがより好ましい。含有量の比率が40/60~60/40の範囲であると、PBAT及びポリ乳酸の相乗効果によりPETに生分解性を付与することができる。また、湿熱環境でも強度が低下しにくい。
本発明の生分解性繊維は、ASTM D5511試験における135日後の生分解率が、15%以上であることが好ましい。また、20%以上であることがより好ましく、25%以上であることが特に好ましい。135日後の生分解率が15%以上であれば、十分生分解性を示す。
本発明の生分解性繊維は、後述する湿熱環境試験後の破断強度の低下率が25%以下であることが好ましい。また、15%以下であることがより好ましく、10%以下であることが特に好ましい。25%以下であれば、PET繊維と同様に、湿熱環境となる可能性がある用途にも使用できる。
本発明の生分解性繊維は、後述する耐アルカリ試験後の質量低下率が15%以下であることが好ましい。15%以下であれば、PET繊維と同様に、アルカリ減量により適度に風合いを良くすることができる。
本発明の生分解性繊維の総繊度は、特に限定されるものではなく、通常のPET繊維に利用されている総繊度と同じで良く、紡糸操業性及び力学的強度の点から、1~300dtexであることが好ましい。1~100dtexであれば主に衣料用途に使用した場合に良好な風合いを保つ。また、30~300dtexであれば、車両用途に使用した場合に良好な強度を保つ。
本発明の生分解性繊維は、単糸繊度が0.8~25dtexであることが好ましい。0.8dtex以上であれば主に衣料用途に使用した場合に良好な強度を保つ。25dtex以下であれば、繊維の比表面積が大きく生分解しやすい。
本発明の生分解性繊維は、破断強度が2.0cN/dtex以上であることが好ましい。また、2.5cN/dtex以上であることがより好ましく、3.0cN/dtex以上であることが特に好ましい。2.0cN/dtex以上であれば、紡糸操業性や製編織工程の工程通過性が良好であり、PET繊維と同様の用途で使用することができる。
本発明の生分解性繊維は、破断伸度が20%以上であることが好ましい。20%以上であれば、紡糸操業性や製編織工程の工程通過性が良好であり、PET繊維と同様の用途で使用することができる。
本発明の生分解性繊維は、円形状としても、異形断面としても良い。例えば、異形断面としては、多葉形状、三角形状、扁平形状、楕円形状等が挙げられる。
本発明の生分解性繊維は、長繊維としても利用できるが、織編物として利用することができる。また、長繊維から加工して短繊維としても良く、中綿としても利用することもできる。また、不織布にして利用することもできる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定するものではない。また、実施例中の各物性測定・評価は以下のようにして行った。
(引張試験)
JIS L 1013に準じ、島津製作所製AGS‐1kNGオートグラフ引張試験機を用い、試料糸長200mm、定速引張速度200mm/minの条件で測定した。荷重-伸び曲線での荷重の最高値を繊度で除した値を破断強度(cN/dtex)とし、そのときの伸び率を破断伸度(%)とし、3回測定し、その平均値を求めた。
(生分解性評価)
ASTM D5511基準に従い、52±2℃の嫌気性生分解性試験を実施した。
(湿熱環境試験)
筒編機(NCR‐EW)(英光産業株式会社製)を用いて2本合糸にて丸編みを実施し、ウェール30本/inch、コース37本/inchの筒編を作製し、作製した筒編みから120mm×150mmの試験片を採取し、190℃で1分間ヒートセットした後、島津製作所製AG‐ISオートグラフ引張試験機を用い、試料幅50mm、試験長50mm、定速引張速度100mm/minの条件で測定し、荷重‐伸び曲線での荷重の最高値を破断強度(cN)とし、試験片のタテ方向、ヨコ方向をそれぞれ2回測定し、その平均値を湿熱環境試験前の破断強度とし、エスペック株式会社製無風恒温・恒湿試験機PR‐3KPを用い、温度80℃、相対湿度95%の湿熱環境下に静置して、400時間経過した後、試験片のタテ方向、ヨコ方向の破断強度をそれぞれ2回測定し、その平均値を湿熱環境試験後の破断強度とした。下式によって湿熱環境下における破断強度の低下率を算出した。
湿熱環境下における破断強度の低下率(%)={(湿熱環境試験前の破断強度-湿熱環境試験後の破断強度)/(湿熱環境試験前の破断強度)}×100
(耐アルカリ試験)
筒編機(NCR‐EW)(英光産業株式会社製)を用いて2本合糸にて丸編みを実施し、ウェール30本/inch、コース37本/inchの筒編を作製し、作製した筒編から100mm×100mmの試験片を採取し、水分平衡状態の質量(W1)を測定した後、98±2℃に保った4質量%の濃度の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬し、30分経過した後、試験片を取り出し、水洗乾燥後、再び水分平衡状態にし、そのときの質量(W2)を測定する。この測定を2回行い、その平均値を用い、下式によって質量低下率を算出した。質量低下率を耐アルカリ性の指標とした。
質量低下率(%)={(W1-W2)/W1}×100
(実施例1)
PETの含有量が98質量%、PBATの含有量が1.0質量%、ポリ乳酸の含有量が1.0質量%、PBATとポリ乳酸の含有量の比率が質量比で50/50となるように混合して得られたブレンドポリマーを294℃で溶融吐出し、周速1350m/min、温度90℃のGR1と、周速4200m/min、温度140℃のGR2で3.1倍に延伸し、84dtex/36fの生分解性繊維を作製した。得られた生分解性繊維を用いて、引張試験、生分解性評価、湿熱環境試験、耐アルカリ試験を実施した。
(実施例2)
PBATの含有量を1.1質量%とし、ポリ乳酸の含有量を0.9質量%とし、PBATとポリ乳酸の含有量の比率が質量比で55/45となるように混合したこと以外は実施例1と同様にして生分解性繊維を作製した。得られた生分解性繊維を用いて、実施例1と同様にして引張試験、生分解性評価、湿熱環境試験、耐アルカリ試験を実施した。
(実施例3)
PBATの含有量を0.9質量%とし、ポリ乳酸の含有量を1.1質量%とし、PBATとポリ乳酸の含有量の比率が質量比で45/55となるように混合したこと以外は実施例1と同様にして生分解性繊維を作製した。得られた生分解性繊維を用いて、実施例1と同様にして引張試験、生分解性評価、湿熱環境試験、耐アルカリ試験を実施した。
(実施例4)
PETの含有量を96質量%とし、PBATの含有量を2.0質量%、ポリ乳酸の含有量を2.0質量%としたこと以外は実施例1と同様にして生分解性繊維を作製した。得られた生分解性繊維を用い、実施例1と同様にして引張試験、生分解性評価、湿熱環境試験、耐アルカリ試験を実施した。
(実施例5)
PETの含有量を96質量%とし、PBATの含有量を2.2質量%とし、ポリ乳酸の含有量を1.8質量%とし、PBATとポリ乳酸の含有量の比率が質量比で55/45となるように混合したこと以外は実施例1と同様にして生分解性繊維を作製した。得られた生分解性繊維を用いて、実施例1と同様にして引張試験、生分解性評価、湿熱環境試験、耐アルカリ試験を実施した。
(比較例1)
PETのみを用いて溶融紡糸したこと以外は実施例1と同様にしてマルチフィラメントを作製した。得られたマルチフィラメントを用い、実施例1と同様にして引張試験、生分解性評価、湿熱環境試験、耐アルカリ試験を実施した。
(比較例2)
ポリ乳酸のみを用いて230℃で溶融吐出し、常法により、溶融紡糸して84dtex/36fのマルチフィラメントを作製した。得られたマルチフィラメントは実施例1と同様にして引張試験、生分解性評価、耐アルカリ性試験を実施した。また、ヒートセット温度を120℃としたこと以外は実施例1と同様にして湿熱環境試験を実施した。
(比較例3)
PBATの含有量を2.0質量%とし、ポリ乳酸は含有しないこと以外は実施例1と同様にしてマルチフィラメントを作製した。得られた生分解性繊維を用いて、実施例1と同様にして引張試験、生分解性評価、湿熱環境試験、耐アルカリ試験を実施した。
(比較例4)
PBATを含有せず、ポリ乳酸の含有量を2.0質量%としたこと以外は実施例1と同様にしてマルチフィラメントを作製した。得られた生分解性繊維を用いて、実施例1と同様にして引張試験、生分解性評価、湿熱環境試験、耐アルカリ試験を実施した。これらの結果を表1に併せて示す。
Figure 2023121674000001
実施例1~5は、十分な生分解性を示した。また、湿熱環境下においても強度を十分保持し、耐アルカリ性にも優れていた。また、破断強度と破断伸度は低下することなくPETと同等であった。得られた生分解性繊維は、衣料用繊維、車両内装材用繊維として好適であった。
比較例1は湿熱環境下において強度低下がなく、高い耐アルカリ性を示したが、生分解性を示さなかった。比較例2は、生分解性には優れていたが、湿熱環境下において、著しく強度低下していた。また、耐アルカリ性が悪く、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して10分後に全て溶解してしまった。比較例3~4は、生分解性が悪く、ASTM D5511試験における135日後の生分解率が15%未満であった。
本発明の生分解性繊維は、土壌中では加水分解を経て生分解性を示すにもかかわらず、湿熱環境下で使用しても強度低下が少ないため、例えば、高温環境下で使用される車両用内装材に好適に使用することができる。また、耐アルカリ性にも優れているため、PET繊維と同様にアルカリ減量して風合いを良くすることができるため、例えば、衣料用途にも好適に使用することができる。その他、産業資材、生活資材等、通常のPET繊維と同様の用途で好適に使用することも可能である。

Claims (4)

  1. ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンアジペートテレフタレート及びポリ乳酸を含むブレンドポリマーを含む繊維であって、
    ポリエチレンテレフタレートの繊維中の含有量が少なくとも93質量%以上であり、ポリブチレンアジペートテレフタレートの繊維中の含有量が0.4~2.4質量%であり、ポリ乳酸の繊維中の含有量が0.4~2.4質量%であり、ポリブチレンアジペートテレフタレートとポリ乳酸の含有量の比率が質量比で40/60~60/40であることを特徴とする生分解性繊維。
  2. ASTM D5511試験における135日後の生分解率が、15%以上であることを特徴とする請求項1記載の生分解性繊維。
  3. 下記湿熱環境試験後の破断強度の低下率が、25%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の生分解性繊維。
    (湿熱環境試験)
    筒編を作製し、作製した筒編みから120mm×150mmの試験片を採取し、ヒートセットした後、島津製作所製AG‐ISオートグラフ引張試験機を用い、試料幅50mm、試験長50mm、定速引張速度100mm/minの条件で測定し、荷重‐伸び曲線での荷重の最高値を破断強度(cN)とし、試験片のタテ方向、ヨコ方向をそれぞれ2回測定し、その平均値を湿熱環境試験前の破断強度とし、エスペック株式会社製無風恒温・恒湿試験機PR‐3KPを用い、温度80℃、相対湿度95%の湿熱環境下に静置して、400時間経過した後、試験片のタテ方向、ヨコ方向の破断強度をそれぞれ2回測定し、その平均値を湿熱環境試験後の破断強度とする。それらの平均値を用い、下式によって湿熱環境下における破断強度の低下率を算出する。
    湿熱環境下における破断強度の低下率(%)={(湿熱環境試験前の破断強度-湿熱環境試験後の破断強度)/(湿熱環境試験前の破断強度)}×100
  4. 下記耐アルカリ試験後の質量低下率が15%以下であることを特徴とする請求項1~3いずれか1項に記載の生分解性繊維。
    (耐アルカリ試験)
    筒編を作製し、作製した筒編から100mm×100mmの試験片を採取し、水分平衡状態の質量(W1)を測定した後、98±2℃に保った4質量%の濃度の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬し、30分経過した後、試験片を取り出し、水洗乾燥後、再び水分平衡状態にし、そのときの質量(W2)を測定する。この測定を2回行い、その平均値を用い、下式によって質量低下率を算出する。
    質量低下率(%)={(W1-W2)/W1}×100
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