JP2023120860A - シート処理装置及び排紙装置及びラミネート処理装置及び画像形成装置及び画像形成システム - Google Patents

Abstract

【課題】省スペースかつ簡単な構成でシートを鉛直方向に良好な状態で収容することが可能なシート処理装置を提供する。
【解決手段】シートＳを収容する第一収容部３０Ａ及び第二収容部３０Ｂを有するシート収容部材３０と、シート収容部材３０に収容されたシート変位手段３１とを有し、第一収容部３０Ａは第一壁部３０Ａａと第二壁部３０Ａｂとを有し、第二収容部３０Ｂは第一壁部３０Ａａと第二壁部３０Ａｂに連続して設けられた第三壁部３０Ｂａとを有し、第二壁部３０Ａｂと第三壁部３０Ｂａとは、第一収容部３０Ａに比して第二収容部３０Ｂの収容空間が広がるように屈曲した屈曲部３０Ｃを介して接続され、シート変位手段３１は、先行シートＳ１の上端が第三壁部３０Ｂａに向けて寄るように先行シートＳ１の上端に接触して先行シートＳ１を変位させるシート処理装置２４。
【選択図】図５

Description

本発明は、シート処理装置及び排紙装置及びラミネート処理装置及び画像形成装置及び画像形成システムに関する。

従来、装置本体から排出されたシートを安定して積載することが可能なシート処理装置が知られている。このようなシート処理装置を有する排紙部が記録部を備えた画像形成装置に設けられた構成が知られているが、従来のシート処理装置は被記録媒体であるシートを水平方向に載置して積載させるため、画像形成装置の占有面積が大きくなるという問題点があった。そこで、画像形成装置等の装置本体の占有面積を減少させるべく、シートを鉛直方向に多数枚収容可能なシート処理装置が各種提案されている。

上述のシート処理装置の一つとして、記録部の下方に配置された排紙トレイに対し、腰の強弱にかかわらず被記録媒体であるシートを安定して排出する技術が開示されている（例えば「特許文献１」参照）。
「特許文献１」に開示された技術は、排紙駆動ローラ軸を支点として排出機構が揺動する構成であり、シートが記録部を抜けるまではシートを水平方向に搬送し、シートの後端が記録部を抜けた後に排出機構を揺動させ、シートを下向きに排出している。この構成により、どのような腰のシートであっても、その先端側から排紙トレイに対して安定した排出を行うことができる。

また他の技術として、手形や小切手、カード等のシートを立てた状態で搬送する装置において、排紙容量を大きくできると共にシートの搬送が可能であり、さらに設置面積が小さい装置を提供する技術が開示されている（例えば「特許文献２」参照）。
「特許文献２」に開示された技術では、シートが収容される方向にシートを収容する収容トレイが移動する。この構成により、設置面積が小さい収容トレイであってもシートを安定して収容できる。また、カード状のシートを搬送する機構を備えつつ、搬送機構の設置面積を小さくすることができる。

しかし、「特許文献１」に開示された技術では、部品点数が多く構成が複雑である、シートが大サイズの場合には水平方向搬送時にシートが装置本体よりも外部側に突出して装置の占有面積が大きくなるという問題点がある。
また、「特許文献２」に開示された技術では、「特許文献１」に開示された技術と同様に、部品点数が多く構成が複雑であるという問題点がある。
本発明は上述した問題点を解決し、省スペースかつ簡単な構成でシートを鉛直方向に良好な状態で収容することが可能なシート処理装置の提供を目的とする。

請求項１記載の発明は、搬送されるシートを、搬送方向の先端部が下端に後端部が上端となるように鉛直方向に収容するシート処理装置であって、前記シートを収容する、前記シートの搬送方向下流側に形成された第一収容部及び前記シートの搬送方向上流側に形成された第二収容部を有するシート収容部材と、前記シート収容部材に収容された先行シートを変位させるシート変位手段とを有し、前記第一収容部は、前記シート収容部材の一方の側壁を形成する第一壁部と、前記シート収容部材の他方の側壁の一部を形成する第二壁部とを有し、前記第二収容部は、前記第一壁部と、前記第二壁部に連続して設けられた第三壁部とを有し、前記第二壁部と前記第三壁部とは、前記第一収容部に比して前記第二収容部の収容空間が広がるように屈曲した屈曲部を介して接続され、前記シート変位手段は、前記先行シートの上端が前記第三壁部に向けて寄るように前記先行シートの前記上端に接触して前記先行シートを変位させることを特徴とする。

本発明によれば、省スペースかつ簡単な構成で、座屈を発生することがなく良好な状態で、シートを鉛直方向に収容することが可能なシート処理装置を提供できる。

本発明の第１の実施形態に係る画像形成装置の概略正面図である。 本発明の第１の実施形態に係るラミネート処理装置を説明する概略図である。 ラミネート処理装置に用いられる巻き付けローラ及び切替爪及び剥離爪を説明する概略図である。 ラミネート処理装置におけるラミネートシートへの一連の工程を説明する概略図である。 本発明の第１の実施形態に用いられるシート処理装置を説明する概略図である。 本発明の第１の実施形態に用いられるシート処理装置における一連のシート収容動作を説明する概略図である。 本発明の第２の実施形態に用いられるシート収容部材をシート搬送方向上流側から見た概略平面図である。 本発明の第３の実施形態に用いられるシート変位部材を説明する概略図である。 本発明のシート処理装置に用いられるシート収容部材を説明する概略図である。 本発明に適用可能な他のラミネート処理装置を説明する概略図である。

図１は、本発明の第１の実施形態に係る画像形成システムを示している。この画像形成システム１は、複写機能、プリント機能、ファクシミリ機能等を備えた複合機２、ラミネート処理装置３、後処理装置４等を有している。これらの構成のうち、複合機２は単体で画像形成装置を構成し、複合機２とラミネート処理装置３とを有する構成でも画像形成装置５が構成される。

複合機２は、被記録媒体である転写シートに画像形成を行う周知の構成である画像形成部２Ａと、画像形成される転写シートを収容してこの転写シートを画像形成部２Ａに給送する給紙部２Ｂとを備えている。給紙部２Ｂに収容され画像形成に供される転写シートには、ラミネート処理装置３にてラミネート処理が行われる際に用いられる、ラミネートシート間に封入される中紙も含まれる。複合機２において画像形成がなされた転写シートは、排紙トレイを兼用する中継装置２Ｃ上に排出される。中継装置２Ｃ上に排出された転写シートは、その状態のままラミネート処理装置３に対して給送可能に構成されている。従って、複合機２によって中紙に画像形成を行うことができるため、画像形成装置５によればラミネートシートの給紙、剥離、中紙作成、中紙挿入、ラミネート加工までの一連の処理を自動的に行うことができる。後処理装置４については後述する。

図１及び図２に示すラミネート処理装置３は、重ねられた二枚のシートが一辺のみを接合された二枚重ねシートであるラミネートシート内に、中紙（用紙、写真等）を挿入した後に熱と圧力とを加え、中紙を内包したラミネートシートを接合するラミネート処理を行う装置である。以下の説明では、ラミネートシートと中紙とを接合するという表現を用いている。シートとして用いられるラミネートシートＳとしては、例えば一方をポリエステルシート等の透過性として他方を透過性あるいは不透過性としたものや、ラミネートフィルム等が含まれる。中紙としては、普通紙、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙、トレーシングペーパ、ＯＨＰシート等が含まれる。

ラミネート処理装置３は、ラミネートシートＳを積載する給紙トレイ６、給紙トレイ６上のラミネートシートＳを給送する給紙ローラ７、給紙ローラ７によって給送されたラミネートシートＳを一枚ずつに分離する分離ローラ対８を備えている。給紙トレイ６には、載置されたラミネートシートＳのサイズを検知する複数のシートサイズ検知センサ９が設けられている。給紙トレイ６は、ラミネートシートＳを積載する昇降可能なシート積載部としてのシートトレイ６ａを有しており、シートトレイ６ａは図示しない昇降手段によって昇降され、最上位のラミネートシートＳが所定の圧接力で給紙ローラ７に圧接するように構成されている。
分離ローラ対８は、給紙ローラ７と連動して回転駆動されるフィードローラ８ａと、停止または給紙方向とは逆方向に回転可能なセパレートローラ８ｂとを有している（共に図２参照）。各ローラ８ａ，８ｂは共に表面に高摩擦抵抗部材を有しており、ラミネートシートＳが二枚以上送られた際に、シート間の摩擦抵抗とシートとローラ間の摩擦抵抗との差分により、一枚のシートのみが給送されるように構成されている。

分離ローラ対８のシート搬送方向下流側には、ラミネートシートＳの搬送を検知するシート搬送検知センサ１０が設けられている。シート搬送検知センサ１０は、ラミネートシートＳが搬送されているか否かを検知する他、ラミネートシートＳが二枚以上搬送された場合、すなわち重送が発生した場合にこれを検知する。
シート搬送検知センサ１０の下方には、複合機２から送られてくる転写シートを受け入れる入り口ローラ対１１、及び搬送された転写シートを検知するシート搬送検知センサ１２が設けられている。入り口ローラ対１１の左方には、複合機２から送られた転写シートがラミネート処理装置３にてラミネート処理工程を行われない場合に、この転写シートを後処理装置４に送り出す排出ローラ対１３が設けられている。

分離ローラ対８のシート搬送方向下流側には、第一搬送ローラ対１４、巻き付けローラ１５、第二搬送ローラ対１６、第三搬送ローラ対１７、加熱ローラ対１８、第四搬送ローラ対１９、排出ローラ対２０等が設けられている。
巻き付けローラ１５のシート搬送方向下流側には、ラミネートシートＳ及び転写シートである中紙Ｐの位置を検出するシート位置検出センサ２１が、さらにそのシート搬送方向下流側にはラミネートシートＳの状態を検出するシート状態検出センサ２２がそれぞれ設けられている。また、第二搬送ローラ対１６のシート搬送方向下流側には、ラミネートシートＳ及び中紙Ｐの位置を検出するシート位置検出センサ２３が設けられている。

図１及び図２において、第一搬送ローラ対１４及び第二搬送ローラ対１６はそれぞれ互いに圧接された駆動ローラと従動ローラとを有しており、図示しない駆動手段により駆動ローラが回転駆動されることでラミネートシートＳ及び中紙Ｐを挟持搬送する。
第一搬送ローラ１４は図２において下方へとシートを送る搬送方向にのみ回転可能に構成され、第二搬送ローラ対１６は搬送方向及びこれとは逆の逆送方向の何れにも回転可能に構成されている。

第一搬送ローラ対１４と第二搬送ローラ対１６との間には、図３に示すように巻き付けローラ１５、切替爪２５、剥離爪２６等が配置されている。
巻き付けローラ１５は図示しない駆動手段によって回転駆動され、第二搬送ローラ対１６と同様に搬送方向及び逆送方向の何れの方向にも回転可能である。巻き付けローラ１５は、その外周面上にラミネートシートＳを保持するための把持部材１５ａを有している。把持部材１５ａは図示しない開閉手段によって変位され、図３に実線で示す閉塞位置と二点鎖線で示す開放位置とを選択的に占める。閉塞位置ではラミネートシートＳの端部を把持可能であり、開放位置では把持していたラミネートシートＳの端部を解放する。
把持部材１５ａによってラミネートシートＳの端部を把持する際に、ラミネートシートＳの端部位置はシート位置検出センサ２１によって検出される。

シート位置検出センサ２１のシート搬送方向下流側には、図示しない変位手段によって変位され、図３に実線で示す第一の位置と二点鎖線で示す第二の位置とを選択的に占める切替爪２５が配置されている。切替爪２５が第一の位置を占めたときに、巻き付けローラ１５と第二搬送ローラ対１６との間を搬送されるラミネートシートＳの先端部は、搬送方向及び逆送方向の何れの方向へも通過可能となる。切替爪２５が第二の位置を占めたときに、ラミネートシートＳの搬送方向先端部（先端部は切替爪２５よりも搬送方向上流側に位置している）は切替爪２５を通過して下流側へと搬送可能である。また、切替爪２５が第二の位置を占めたときに、ラミネートシートＳの逆送方向先端部（先端部は切替爪２５よりも搬送方向下流側に位置している）は、切替爪２５の先端部を通過して搬送方向上流側へと移動することを拒絶される。このとき、ラミネートシートＳの逆送方向先端部は剥離爪２６によって二枚に剥離されており、そのうちの一方は切替爪２５によって案内されて図３において右側へと搬送される。また、剥離されたラミネートシートＳの逆送方向先端部の他方は、ラミネート処理装置３の装置本体に固定されたガイド板２７によって案内されて図３において左側へと搬送される。

切替爪２５のシート搬送方向下流側には、ラミネートシートＳの幅方向に向けて移動可能に設けられた一対の剥離爪２６が配置されている。剥離爪２６は、図示しない移動手段によって待機位置と剥離位置とに選択的に位置決めされる。剥離爪２６は、互いに対向した内側端部である先端部が尖った形状に形成されており、剥離位置を占めたときに各先端部をラミネートシートＳの重ね合わされた各シート間に挿入可能となるように構成されている。剥離爪２６は、待機位置を占めたときに各先端部をラミネートシートＳの搬送領域外に退避させており、ラミネートシートＳの搬送を妨げない。
剥離爪２６が挿入されるラミネートシートＳの搬送方向先端部と対応する位置には、シート状態検出センサ２２が配置されている。

図１及び図２において、第三搬送ローラ対１７及び第四搬送ローラ対１９及び排出ローラ対２０はそれぞれ互いに圧接された駆動ローラと従動ローラとを有しており、図示しない駆動手段により駆動ローラが回転駆動されることでシートを挟持搬送する。各ローラ対１７，１９，２０は、搬送方向にのみ回転可能に構成されている。
加熱ローラ対１８は、内部にヒータを有し回転駆動される加熱ローラと、加熱ローラに圧接され従動回転する加圧ローラとを備え、二枚のシート間に中紙Ｐが挿入されたラミネートシートＳに熱と圧力とを作用させ、ラミネートシートＳと中紙Ｐとを接合させる。

排出ローラ対２０のシート搬送方向下流側には、中紙Ｐが挿入された後に接合されて完成した完成品ラミネートシートＳＡを収容する排紙トレイ２８が設けられている。排紙トレイ２８は、ラミネート処理装置３の装置本体内を下方に向けて垂直搬送された完成品ラミネートシートＳＡを垂直状態のまま収容する。排紙トレイ２８は、装置本体の前面に開放部としての開口部２８ａを有しており、収容した完成品ラミネートシートＳＡの取り出しが容易化されている。開放部としては、開閉自在な扉等を有していてもよい。
排紙トレイ２８が設けられているラミネート処理装置３の装置本体において、開口部２８ａの左側壁面を構成する板状部材２８ｂは、図２に二点鎖線で示すように、開口部２８ａ側に向けて変位自在に構成されている。これにより、図２において排紙トレイ２８よりも左側のラミネート処理装置３の装置本体内部空間が解放されるように構成されている。

排紙トレイ２８の左方には、本発明の特徴部であるシート処理装置２４が設けられている。シート処理装置２４は、シート収容部材３０とシート変位手段３１とを備えており、その上方に配置された第五搬送ローラ対３２から給送されるラミネートシートＳをシート収容部材３０内に収容する。シート処理装置２４については後述する。シート処理装置２４及び排紙トレイ２８によって排紙装置３７が構成される。
第二搬送ローラ対１６と第三搬送ローラ対１７との間には、切替爪３３及び分岐路３４が設けられている。切替爪３３は図示しない変位手段によって図２に実線で示す第一の位置と二点鎖線で示す第二の位置とを選択的に占める。切替爪３３が第一の位置を占めたとき、第二搬送ローラ対１６から送られたラミネートシートＳは第三搬送ローラ対１７に向けて給送される。切替爪３３が第二の位置を占めたとき、第二搬送ローラ対１６から送られたラミネートシートＳは分岐路３４に向けて給送される。

次に、図４に基づいてラミネート処理装置３の一連の動作、すなわちラミネートシートＳの剥離、ラミネートシートＳへの中紙Ｐの挿入、ラミネートシートＳと中紙Ｐとの接合までの動作を説明する。なお、上述した巻き付けローラ１５及び切替爪２５及び剥離爪２６の構成、並びに以下に説明する動作については、本願出願人と同一出願人による周知技術（例えば特開２０２１－１４３０７２号公報）に詳細に開示されている。
図２に示すように、給紙トレイ６上のラミネートシートＳは、二枚のシートが接合された接合部を有する一辺がシート搬送方向下流側に位置するようにセットされ、給紙トレイ６上に複数枚積載される。ラミネートシートＳのセットが確認され図示しないスタートキーがオンされると、ラミネート処理装置３は給紙ローラ７及び分離ローラ対８を作動させ、一枚のラミネートシートＳを第一搬送ローラ対１４に向けて給送する。

分離ローラ対８からラミネートシートＳを受け渡された第一搬送ローラ対１４は、さらに下流側へとラミネートシートＳを搬送する。ここで、搬送されるラミネートシートＳの搬送方向先端部は二枚のシートが接合された接合部を有する一辺側であり、搬送方向後端部は二枚のシートが重ね合わされた重合部を有する他辺側である。そしてラミネート処理装置３は、ラミネートシートＳの搬送方向後端部が巻き付けローラ１５を通過し、シート位置検出センサ２１によるラミネートシートＳの検知が途切れた時点でラミネートシートＳの搬送を一時停止させる。
その後、ラミネート処理装置３は図示しない開閉手段を作動させ、図４（ａ）に示すように把持部材１５ａを閉塞位置から開放位置に変位させる。

次に、ラミネート処理装置３は第二搬送ローラ対１６を逆転させてラミネートシートＳを鉛直上方に向けて逆送する。そして、逆送されるラミネートシートＳの後端部（逆送方向先端部）が、開放位置を占めている把持部材１５ａによって把持可能となる位置まで搬送されたことを、シート位置検出センサ２１からの信号に基づいてラミネート処理装置３が認識すると、ラミネートシートＳの逆送が停止される。
その後、ラミネート処理装置３は図示しない開閉手段を作動させ、図４（ｂ）に示すように把持部材１５ａを開放位置から閉塞位置に変位させ、巻き付けローラ１５の外周面上にラミネートシートＳを保持させる。

次に、ラミネート処理装置３は巻き付けローラ１５を図３において時計回り方向に回転させ、ラミネートシートＳを巻き付けローラ１５の外周面上に巻き付ける。ラミネートシートＳを１周程度巻き付けローラ１５の外周面上に巻き付けると、重ね合わされた二枚のシートがそれぞれ巻き付けられる際の周長の差によって内側に位置するシートが外側に位置するシートに対して余り、ラミネートシートＳの一辺である接合部に弛みが発生する。その結果、図４（ｃ）に示すように各シート間に空間が生じ、生じた空間はシート状態検知センサ２２によって検知される。
巻き付けローラ１５への巻き付け時におけるラミネートシートＳの搬送制御は、シート位置検出センサ２３からの信号に基づいて行われる。図４（ｃ）に示す状態において、ラミネートシートＳは、接合部が設けられた一辺ＳＥをシート位置検出センサ２３よりも逆送方向下流側に位置させている。

次に、ラミネート処理装置３は図示しない移動手段を作動させて剥離爪２６を待機位置から剥離位置へと移動させ、各シート間に生じた空間内に剥離爪２６をラミネートシートＳの幅方向の両側から挿入させ、図４（ｄ）に示すように、生じた空間を各剥離爪２６によって確実に維持させる。その後、シート間に剥離爪２６を挿入した状態で巻き付けローラ１５を図３において反時計回り方向に回転させると共に、第二搬送ローラ対１６を正転させて各シートが剥離した空間をラミネートシートＳの搬送方向後端部まで移動させる。途中、ラミネートシートＳが所定量移動した時点で把持部材１５ａを開放位置に変位させ、巻き付けローラ１５に保持されたラミネートシートＳの搬送方向後端部を解放する。
その後、ラミネートシートＳの搬送方向後端部が剥離爪２６と対応する位置に到達すると、ラミネートシートＳの搬送が停止されると共に図示しない変位手段が作動し、切替爪２５が第一の位置から第二の位置に変位されて図４（ｅ）に示す状態となる。

次に、ラミネート処理装置３は、第二搬送ローラ対１６を逆転させてラミネートシートＳを逆送する。このとき、剥離爪２６によって互いに剥離された二枚のシートは、図４（ｅ）において右方に位置する一方が第二の位置を占めた切替爪２５によって右方へと案内され、図４（ｅ）において左方に位置する他方がガイド板２７によって左方へと案内される。この動作中、剥離された二枚のシートが切替爪２５及びガイド板２７によってそれぞれ左右方向に案内されると、図示しない移動手段が作動して剥離爪２６が剥離位置から待機位置へと移動し、図４（ｆ）に示す状態となる。
さらにラミネートシートＳが逆送されると、剥離された二枚のシートが全体にわたって互いに剥離される。そして、ラミネートシートＳの一辺ＳＥが所定の位置に到達すると、ラミネートシートＳの逆送が一時停止される。このとき、ラミネートシートＳは接合部を第二搬送ローラ対１６によって挟持され、重合部を左右に大きく開口した状態となる。その後、図示しない変位手段が作動して切替爪２５が第二の位置から第一の位置に変位され、図４（ｇ）に示す状態となる。

次に、複合機２から中継装置２Ｃを介して中シートとしての中紙Ｐが給送される。給送された中紙Ｐは、入り口ローラ対１１を経由してラミネート処理装置３の装置本体内部に取り込まれ、シート搬送検知センサ１２によって検知された後、図示しない切替爪に案内されて第一搬送ローラ対１４に受け渡される。その後、中紙Ｐは第一搬送ローラ対１４によってさらに下方へと搬送され、その先端が左右に大きく開口されたラミネートシートＳの重合部に挿入され、図４（ｈ）に示す状態となる。
次に、ラミネート処理装置３は、中紙Ｐが挿入されたラミネートシートＳを鉛直下方に搬送して各シートを再度重ね合わせて開口を閉じる。中紙Ｐが挿入されたラミネートシートＳは、第三搬送ローラ対１７によってさらに下方へと搬送された後、加熱ローラ対１８に送られる。

加熱ローラ対１８に送られた中紙Ｐ及びラミネートシートＳは、熱と圧力との作用によりラミネートシートＳと中紙Ｐとを接合された後、第四搬送ローラ対１９及び排出ローラ対２０を通過する際に冷却される。冷却されて完成された完成品ラミネートシートＳＡは、排出ローラ対２０によって収容トレイ２８に対して直立状態で排出される。このように、加熱ローラ対１８の通過後に圧接された完成品ラミネートシートＳＡが鉛直下方に向けて排出されるため、熱を帯びた完成品ラミネートシートＳＡが外力によって湾曲することを抑制しつつ収容トレイ２８に収容することができる。
本構成では、完成品ラミネートシートＳＡは鉛直下方に向けて排出されるため、完成品ラミネートシートＳＡにはこれを変形させる重力及び外力が作用しない。また、収容トレイ２８に到達するまでに完成品ラミネートシートＳＡが十分に冷却されるため、収容トレイ２８の積載面が傾斜していても完成品ラミネートシートＳＡの変形が抑制される。

次に、後処理装置４について説明する。ラミネート処理を行わない画像形成動作の場合、複合機２から排出された中紙Ｐとして使用されない転写シートＰＡは、ラミネート処理装置３の入り口ローラ対１１で受け入れられた後、水平方向に搬送されて排出ローラ対１３によってラミネート処理装置３の下流側に接続された後処理装置４に搬送される。後処理装置４では、転写シートＰＡにステープル処理やソート処理等の後処理を行うことが可能である。転写シートＰＡは、後処理装置４の排紙トレイ２９に積載される。
上述したラミネート処理装置３を含む画像形成装置５では、ラミネートシートＳの給送、剥離、中紙Ｐの挿入、加熱及び加圧によるラミネートシートＳと中紙Ｐとの接合を行う一連のラミネート処理動作を自動的に実施可能であり、従来の構成に比して利便性を向上できる。

ここで、シート処理装置２４について説明する。
シート処理装置２４を構成するシート収容部材３０は、図５に示すように、ラミネートシートＳの搬送方向先端側（図において下端側）が収容される第一収容部３０Ａと、ラミネートシートＳの搬送方向後端側が収容される第二収容部３０Ｂとを有している。
第一収容部３０Ａは、シート収容部材３０の一方の壁部を形成する第一壁部３０Ａａと、シート収容部材３０の他方の壁部を形成する第二壁部３０Ａｂとを有している。第二収容部３０Ｂは、第一壁部３０Ａａと、第二壁部３０Ａｂに連続して設けられた第三壁部３０Ｂａとを有しており、第二壁部３０Ａｂと第三壁部３０Ｂａとは屈曲部３０ｃを介して屈曲して接続するように、一体的に形成されている。この構成により、第二収容部３０Ｂは第一収容部３０Ａに比してラミネートシートＳの収容空間が広がるように形成されている。
第一収容部３０Ａの下端近傍には、シート収容部材３０内にラミネートシートＳが収容されている場合にこれを検知する、シート検知センサ３５が設けられている。また、第五搬送ローラ対３２のシート搬送方向上流側には、搬送されるラミネートシートＳの先端を検知するシート先端検知センサ３６が設けられている。

シート変位手段３１は、図５に示すように、シート変位部材３１Ａと駆動手段３１Ｂとを有している。シート変位部材３１Ａは、支軸３１Ａａによってラミネート処理装置３の装置本体に回動自在に支持されており、図５（Ａ）に示す第二の位置と図５（Ｂ）に示す第一の位置とを選択的に占める。本実施形態では、シート変位部材３１Ａはシート収容部材３０のシート幅方向中央部に一個設けられており、第一壁部３０Ａａに設けられた図示しない穴部を介して第二収容部３０Ｂの空間内に対して出没自在に設けられている。
駆動手段３１Ｂはモータによって構成されており、支軸３１Ａａに作用してシート変位部材３１Ａを第一の位置または第二の位置に位置決めさせる。

本実施形態では、シート変位部材３１Ａの図５において上端側に支軸３１Ａａを設けたが、下端側に支軸３１Ａａを設けてもよい。また、本実施形態ではモータである駆動手段３１Ｂによってシート変位部材３１Ａを回動させる構成を採用したが、駆動手段３１Ｂをソレノイドやシリンダによって構成し、シート変位部材３１Ａを直動させる構成を採用してもよい。
さらに、本実施形態ではシート変位部材３１Ａをシート収容部材３０のシート幅方向中央部に一個設ける構成としたが、同シート幅方向に二個以上設ける構成としてもよい。

次に、シート処理装置２４の動作について説明する。
給紙トレイ６から一枚ずつ給送されるラミネートシートＳが複数枚一緒に給送されると、シート搬送検知センサ１０によってラミネートシートＳの重送が検知される。このときラミネート処理装置３の図示しない制御部は、重送されたラミネートシートＳをシート処理装置２４に搬送して給紙処理を再度行うか、あるいはラミネートシートＳの搬送を停止する。また、上述したラミネートシートＳの剥離動作において、剥離爪２６の付近でラミネートシートＳの剥離動作に失敗した場合にも、剥離に失敗したラミネートシートＳはシート処理装置２４に搬送される。

第二搬送ローラ対１６から搬送されたラミネートシートＳは、図２において第二の位置を占めた切替爪３３によって分岐路３４に案内され、第五搬送ローラ対３２を介してシート収容部材３０内に排出される。ラミネートシートＳの収容後、シート検知センサ３５によってラミネートシートＳの存在が検知され、ラミネート処理装置３に設けられた図示しない表示部にその旨が表示されてユーザへの報知が行われる。この報知動作は、シート収容部材３０内にラミネートシートＳが収容されると同時に行われても、ラミネートシートＳに対するジョブが全て完了した後に行われてもよく、さらには次回のジョブ開始時に行われてもよい。
なお、給送や剥離が正常に行われたラミネートシートＳは、第一の位置を占めた切替爪３３によって第三搬送ローラ対１７に案内され、加熱ローラ対１８によって加熱された後に排紙トレイ２８内に排出積載される。ここで、給送や剥離が正常に行われる場合に比して重送や剥離が失敗する出現率が低いため、排紙トレイ２８に比してシート収容部材３０のシート収容量は少なくなっている。

図５（Ａ）に示すように、給送された先行シートである一枚目のラミネートシートＳ１がシート収容部材３０内に収容されているときに、後続のシートである二枚目のラミネートシートＳ２がシート収容部材３０に排出される場合がある。このときには、一枚目のラミネートシートＳ１の後端（図において上端）に二枚目のラミネートシートＳ２の先端が接触し、少なくとも一方のラミネートシートＳが座屈して搬送不良が生じ、排紙ジャムが発生する虞がある。
本発明の構成では、このような不具合が発生することを防止するため、一枚目のラミネートシートＳ１の後端に二枚目のラミネートシートＳ２の先端が到達する前に、駆動手段３１Ｂが作動してシート変位部材３１Ａが支軸３１Ａａを中心に回動する。これによりシート変位部材３１Ａが、図５（Ａ）に示す一枚目のラミネートシートＳ１から離間している第二の位置から、図５（Ｂ）に示す一枚目のラミネートシートＳ１の後端近傍に接触する第一の位置に移動される。シート変位部材３１Ａの移動により、一枚目のラミネートシートＳ１の後端部が後続のシート搬送方向である鉛直方向からずれる向きに変位され、二枚目のラミネートシートＳ２の先端が搬送されても衝突が回避される。これにより、一枚目のラミネートシートＳ１と二枚目のラミネートシートＳ２との接触が回避され、排紙ジャムの発生が防止される。

上述した構成において、シート変位部材３１Ａと対向する第三壁部３０Ｂａは屈曲部３０Ｃに接続されており、屈曲部３０Ｃより下方の第一収容部３０Ａは空間が狭く、屈曲部３０Ｃより上方の第二収容部３０Ｂは空間が広く構成されている。この構成より、第二の位置から第一の位置へと移動するシート変位部材３１Ａの先端が第二収容部３０Ｂの外側まで移動でき、一枚目のラミネートシートＳ１の後端を二枚目のラミネートシートＳ２の先端が接触しない位置まで確実に寄せることができる。
これにより、省スペースかつ簡単な構成で、座屈を発生することがなく良好な状態で、シートを鉛直方向に収容することが可能なシート処理装置２４を提供できる。

次に、図５に示した動作を含む、シート処理装置２４における一連の動作を図６に基づいて説明する。図６（Ａ）、（Ｂ）は、図５（Ａ）、（Ｂ）で説明した動作と同様であるので、説明を省略する。
図６（Ｂ）に示すようにシート変位部材３１Ａが第二の位置から第一の位置に移動された後、シート先端検知センサ３６が二枚目のラミネートシートＳ２の先端を検知してから所定時間経過後、図６（Ｃ）に示すように二枚目のラミネートシートＳ２の先端が一枚目のラミネートシートＳ１の後端を通過する。シート先端検知センサ３６からの信号に基づいて、二枚目のラミネートシートＳ２の先端が一枚目のラミネートシートＳ１の後端を確実に通過したことが検知されると、図６（Ｄ）に示すように駆動手段３１Ｂが作動してシート変位部材３１Ａが第一の位置から第二の位置に移動される。この動作により、一枚目のラミネートシートＳ１の後端は第三壁部３０Ｂａに沿う形状となるように弾性変形されているため、一枚目のラミネートシートＳ１の後端に二枚目のラミネートシートＳ２の先端が接触することが回避される。
上述の動作により、図６（Ｅ）に示すように、シートの座屈発生が防止されて二枚目のラミネートシートＳ２を良好にシート収容部材３０内に収容できる。その後、図６（Ｆ）に示すように、シート変位部材３１Ａを第二の位置から第一の位置に移動させると共に三枚目のラミネートシートを搬送し、図６（Ｃ）～（Ｆ）の動作を繰り返すことで、座屈を発生させることなく複数枚のラミネートシートＳを良好にシート収容部材３０内に収容できる。

上述した本発明の構成は、図６（Ｂ）に示す距離Ａの範囲に次のシートである二枚目のラミネートシートＳ２の先端が位置する状態で、シート変位手段３１によって一枚目のラミネートシートＳ１の後端を退避可能であるシートサイズに対して適用可能である。
また、第五搬送ローラ対３２による二枚目のラミネートシートＳ２の搬送は、図６（Ｃ）に示す状態で一時停止させて図６（Ｄ）に示すようにシート変位部材３１Ａを第二の位置に移動させた後に再開させてもよい。なお、シート変位部材３１Ａの移動が間に合えば、図６（Ｃ）に示す状態で一時停止させなくてもよい。これにより、ラミネートシートＳの搬送速度が速い場合であっても、シート同士が衝突することによる座屈の発生を防止でき、良好な状態でシートをシート収容部材３０内に収納できる。
上述した実施形態では、シート収容部材３０としてほぼ鉛直方向に延在した形状のものを示したが、省スペースかつ簡単な構成でシートを鉛直方向に安定して収容することが可能であれば、斜め方向あるいはほぼ水平方向に延在した形状でもよい。

図７は、本発明の第２の実施形態に用いられるシート収容部材３０Ｄをシート搬送方向上流側から見た平面図を示しており、第二収容部３０Ｂは図示を省略している。シート収容部材３０Ｄは、シート収容部材３０に代えて用いられシート処理装置２４を構成する。シート収容部材３０Ｄは、第一壁部３０Ａａに代えて第一壁部３０Ｄａを有する点においてのみシート収容部材３０と相違しており、他の構成は同一である。
第一壁部３０Ｄａは、シート幅方向の中央部にシート搬送路側に向けて突出形成された凸部３０Ｄｂを有しており、凸部３０Ｄｂのシート搬送路と対向する側にはシート変位部材３１Ａが設けられている。

この構成により、シート収容部材３０Ｄ内に収容されたラミネートシートＳはシート変位部材３１Ａによって第二壁部３０Ａｂ側に寄せられ、後続のラミネートシートＳは先行するラミネートシートＳと第一壁部３０Ｄａとの間に送り込まれる。このとき、凸部３０Ｄｂが形成されていることにより後続のラミネートシートＳに作用する搬送抵抗が低減されると共に、後続のラミネートシートＳと第一壁部３０Ｄａとの間に空気層３０Ｄｃが形成される。これにより、第一壁部３０ＤａへのラミネートシートＳの貼り付きが防止されると共に、シート搬送不良の発生が防止される。

図８は、本発明の第３の実施形態に用いられるシート変位部材３１Ｃを示している。上述した各実施形態において、シート変位部材３１ＡがラミネートシートＳの後端部を変位させる際に、駆動手段３１Ｂにより駆動されて第二の位置から第一の位置に移動する。この動作が継続的に行われたとき、シート変位部材３１Ａの先端が第三壁部３０Ｂａに繰り返し接触すると、シート変位部材３１Ａの先端や第三壁部３０Ｂａのシート搬送面が削れたり傷付いたりすることにより、搬送されたラミネートシートＳの先端が引っ掛かって搬送不良が発生する虞がある。この問題点の発生を防止すべく、シート変位部材３１Ｃが用いられる。

シート変位部材３１Ｃは、図８（Ａ）に示す第二の位置から図８（Ｂ）に示す第一の位置を占めたときに、第一壁部３０Ａａのシート搬送面とは逆側の面に接触するストッパ部材３１Ｃａを一体的に有している。シート変位部材３１Ｃが第一の位置を占めたとき、ストッパ部材３１Ｃａは第一壁部３０Ａａに接触するが、このときシート変位部材３１Ｃの先端は第三壁部３０Ｂａには接触しないように構成されている。
この構成により、シート変位部材３１Ａの先端や第三壁部３０Ｂａのシート搬送面が削れたり傷付いたりすることを確実に防止でき、搬送されたラミネートシートＳの先端が引っ掛かることに起因する搬送不良の発生を防止できる。
また、図８に符号３１Ｃｂで示すように、シート変位部材３１Ｃが第二の位置を占めたときに第一壁部３０Ａａのシート搬送面とは逆側の面に接触するストッパ部材を設けてもよい。

さらに上述した各実施形態において、シート変位手段３１として、シート変位部材３１Ａ，３１Ｃと駆動手段３１Ｂとの間、具体的には支軸３１Ａａの軸上あるいは駆動機構中等にトルクリミッタを有する構成を採用してもよい。
この構成とすることにより、複数枚のラミネートシートＳがシート収容部材３０，３０Ｄ内に搬送された場合であっても、ラミネートシートＳにダメージを与えることなくシート後端部を確実に第三壁部３０Ｂａ側に寄せることができる。詳しくは、収納されているラミネートシートＳの厚みが厚い場合に、シート変位部材３１Ａ，３１Ｃが第二の位置から第一の位置へと移動したときに、ラミネートシートＳを介してシート変位部材３１Ａ，３１Ｃの先端が第三壁部３０Ｂａに接触する場合がある。このとき、トルクリミッタが作動して支軸３１Ａａに対してシート変位部材３１Ａ，３１Ｃが空転するので、ラミネートシートＳや第三壁部３０Ｂａに対して外力が作用することを防止できる。

次に、シート収容部材３０，３０Ｄ内に収容されたラミネートシートＳの取り出しについて説明する。シート収容部材３０，３０Ｄは、ラミネート処理装置３の小型化に伴い、狭いスペースで構成される傾向にある。また、上記実施形態においてシート収容部材３０，３０Ｄ内には異常時で排出されたシートのみが収容され使用頻度が少ないが、収容されたシートの取り出しは容易である必要がある。
そこで、本発明のシート収容部材３０，３０Ｄは、図９に示すように一体的に構成された第二壁部３０Ａｂ及び第三壁部３０Ｂａが、支点３０Ｅによって開閉自在に支持されて開閉部３０Ｆを構成している。なお、開閉部３０Ｆの開閉動作は、板状部材２８ｂを図２に二点鎖線で示すように開放した状態で行う。
この構成により、狭い場所に位置し使用頻度が少ないシート収容部材３０，３０Ｄであっても、収容されたシートの取り出し性が向上され作業性の向上を図ることができる。

本実施形態では、完成品ラミネートシートＳＡが収容される排紙トレイ２８は積載量が多いために大きなスペースを有する構成を採用している。また、重送や剥離が失敗したラミネートシートは数が少なく、これらを収容するシート収容部材３０，３０Ｄに比して排紙トレイ２８は使用頻度が高いため、開放部としての開口部２８ａを有する排紙トレイ２８は収容されたシートを取り出す際の作業性が向上されている。
また、上述の構成では、シート収容部材３０，３０Ｄよりもシート収容量が大きい排紙トレイ２８にラミネート処理が正常に完了した完成品ラミネートシートＳＡを、シート収容部材３０，３０Ｄに処理が中断したラミネートシートＳをそれぞれ収容している。この構成より、排紙トレイ２８よりもシート受入のための空間が少ないシート収容部材３０，３０Ｄがシート変位手段３１を有するため、狭い空間に配置されたシート収容部材３０，３０Ｄにも良好な状態でシートを収納できる。

上記各実施形態では、ラミネートシートＳを鉛直方向に搬送しつつラミネート処理を行うラミネート処理装置３にシート処理装置２４を適用した例を示した。しかし本発明のシート処理装置２４は、図１０に示すように、特開２０２１－１４３０７２号公報に開示されているラミネート処理装置のような、ラミネートシートＳを水平方向に搬送しつつラミネート処理を行うラミネート処理装置３８にも適用可能である。
この場合には、ラミネート処理装置３８から水平方向に排出されたラミネートシートＳを搬送路３９によって鉛直方向に変更する必要がある。これにより、省スペースかつ簡単な構成で、良好な状態でシートを鉛直方向に収容することが可能なシート処理装置２４を提供できる。

上記各実施形態では、本発明が適用可能な装置としてラミネート処理装置３，３８を示したが、本発明が適用可能な装置としてはこれに限られず、プリンタ、複写装置、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置、その他のシート上の被搬送物を搬送するシート搬送装置にも本発明は適用可能である。また上記実施形態では、被搬送媒体としてラミネートシートＳを用いる構成を示したが、被搬送媒体はラミネートシートには限定されず、厚紙、ハガキ、ロール紙、封筒、普通紙、薄紙、塗工紙（コート紙やアート紙等）、トレーシングペーパ、ＯＨＰシート、ＯＨＰフィルム、樹脂フィルム等も含まれ、シート状であり弾性変形可能な物質であればどのようなものを用いてもよい。

以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を例示したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。

１ 画像形成システム
２ 画像形成装置（複合機）
３，３８ ラミネート処理装置
５ 画像形成装置
２４ シート処理装置
２８ 排紙トレイ
２８ａ 開放部（開口部）
３０，３０Ｄ シート収容部材
３０Ａ 第一収容部
３０Ａａ，３０Ｄａ 第一壁部
３０Ａｂ 第二壁部
３０Ｂ 第二収容部
３０Ｂａ 第三壁部
３０Ｃ 屈曲部
３０Ｄｂ 凸部
３０Ｆ 開閉部
３１ シート変位手段
３１Ａ，３１Ｃ シート変位部材
３１Ｂ 駆動手段
３７ 排紙装置
Ｓ シート（ラミネートシート）
Ｓ１ 先行シート（一枚目のラミネートシート）
Ｓ２ 後続のシート（二枚目のラミネートシート）

特開２０１０－７０３３７号公報 特開２０１８－２０３４７８号公報

Claims (13)

1. 搬送されるシートを、搬送方向の先端部が下端に後端部が上端となるように鉛直方向に収容するシート処理装置であって、
   前記シートを収容する、前記シートの搬送方向下流側に形成された第一収容部及び前記シートの搬送方向上流側に形成された第二収容部を有するシート収容部材と、
   前記シート収容部材に収容された先行シートを変位させるシート変位手段とを有し、
   前記第一収容部は、前記シート収容部材の一方の側壁を形成する第一壁部と、前記シート収容部材の他方の側壁の一部を形成する第二壁部とを有し、
   前記第二収容部は、前記第一壁部と、前記第二壁部に連続して設けられた第三壁部とを有し、
   前記第二壁部と前記第三壁部とは、前記第一収容部に比して前記第二収容部の収容空間が広がるように屈曲した屈曲部を介して接続され、
   前記シート変位手段は、前記先行シートの上端が前記第三壁部に向けて寄るように前記先行シートの前記上端に接触して前記先行シートを変位させるシート処理装置。
2. 請求項１記載のシート処理装置において、
   前記シート変位手段は、前記先行シートに接触して該先行シートを変位させるシート変位部材と、前記シート変位部材を前記先行シートに接触する第一の位置と前記先行シートから離間する第二の位置とに選択的に変位させる駆動手段とを有し、
   前記シート変位部材が前記第一の位置を占めたときに前記先行シートの後続のシートを前記第二収容部に向けて搬送し、その後、前記駆動手段により前記シート変位部材を前記第二の位置に変位させることを特徴とするシート処理装置。
3. 請求項２記載のシート処理装置において、
   前記シート変位部材は、前記第一の位置を占めたときに前記第三壁部に接触しないことを特徴とするシート処理装置。
4. 請求項１ないし３の何れか一つに記載のシート処理装置において、
   前記シート変位手段はトルクリミッタを有することを特徴とするシート処理装置。
5. 請求項１ないし４の何れか一つに記載のシート処理装置において、
   前記第一壁部は前記シートの搬送方向に沿って形成された凸部を有することを特徴とするシート処理装置。
6. 請求項１ないし５の何れか一つに記載のシート処理装置において、
   前記シート収容部材は、収容されたシートを取り出すための開閉部を有することを特徴とするシート処理装置。
7. 請求項１ないし６の何れか一つに記載のシート処理装置と、
   前記シート収容部材よりも前記シート及び前記先行シートの収容量が大きい排紙トレイとを有し、
   処理が中断したシートを前記シート収容部材に、処理が正常に完了したシートを前記排紙トレイにそれぞれ収容する排紙装置。
8. 請求項７記載の排紙装置において、
   前記排紙トレイは、収容されたシートを取り出すための開放部を有することを特徴とする排紙装置。
9. 請求項１ないし６の何れか一つに記載のシート処理装置を備え、
   二枚のシートを重ね合わせて接合した重合シートと、前記重合シートを構成する前記各シートの間に挿入される中シートとをラミネート処理するラミネート処理装置。
10. 請求項１ないし６の何れか一つに記載のシート処理装置を備えた画像形成装置。
11. 請求項７または８に記載の排紙装置を備えた画像形成装置。
12. 請求項９記載のラミネート処理装置を備えた画像形成装置。
13. 請求項１ないし６の何れか一つに記載のシート処理装置を備えた画像形成システム。

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