JP2023117671A - キャリブレーターの測定方法および液体クロマトグラフ装置 - Google Patents

キャリブレーターの測定方法および液体クロマトグラフ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の測定モードを使用する液体クロマトグラフィーにおいて、連続して行うキャリブレーションおよび検体の測定を効率的に、オペレーションミスなく実行すること。【解決手段】検体の測定に先立ち、キャリブレーターを複数の測定モードで測定する際、最後のキャリブレーターの測定に適用する測定モードが、直後の検体の測定に適用する測定モードと同じになる測定順序で、キャリブレーターおよび検体を測定する。キャリブレーターの測定を検体の測定に優先させるという第1の制御規則と、連続して実行するキャリブレーターの測定および検体の測定には同じ測定モードを適用するという第2の制御規則とに基づいて測定順序を制御する。また、被検体・キャリブレーターの測定依頼をする入力手段と、入力内容に基づいてキャリブレーターの設置位置をユーザーに案内表示する手段とを備えた液体クロマトグラフ装置を提供する。【選択図】図6

Description

本発明は、液体クロマトグラフィーによる測定方法および液体クロマトグラフ装置に関するものである。
グラジエント溶出法を使用する液体クロマトグラフィー(HPLC)の測定時間は、目的成分のピークを溶出するためのグラジエント時間、カラムを洗浄するための洗浄時間そしてカラムの状態を平衡化する平衡化時間から構成される。HPLCは、臨床検査の分野でも広く用いられており、ヘモグロビン分画のHbA1c、カテコールアミン、リポ蛋白、アミノ酸などの測定に利用されている。臨床検査の分野では、診療前検査への対応、ランニングコストの削減、装置の集約化などの要因により一検体当たりの測定時間を短くするハイスループット化が求められる。例えば特許文献1では、平衡化時間を短くして平衡に達する前に検体をインジェクションして測定時間を短くする技術が開示されている。
その一方で、特許文献2が開示するような測定項目を専用化した装置であっても、迅速測定や詳細測定など、同一カラム、同一溶離液を使用する条件下で測定条件の異なる複数の測定モードを用意する場合がある。一般にHPLCの検出器の出力信号(出力信号比を含む)を、標準化した報告値に変換するために、標準規格に基づいて値付けされた較正試料(キャリブレーター)を測定して、事前に値付け値と出力信号との関係(検量線)を取得する必要がある。より正確な報告値を求めるためには、測定モードごとに検量線を作成することが望ましい。そしていずれの測定モードに対する検量線も、それぞれの被検体の測定より先に取得しておくことが望ましい。
ところで、平衡化時間を極限まで短くした場合、洗浄時間の変化により平衡化の状況に差異が出る可能性がある。また、測定モードが異なる場合、グラジエント時間の変化に合わせて洗浄時間もしくは平衡化時間が変わってくる。測定モードを切り替えた場合は、同じ測定モードを続けて測定した場合と比較して、測定モードを切り替えた最初の測定結果が変化する可能性が出てくる。まして、前述の特許文献1のように平衡化時間に達する前に次の試料を注入する場合はその影響がさらに大きくなる。それを避けるために、測定モードが切り替わった際に次に測定しようとする測定モードで試料を導入せずにグラジエント溶離法を行う空運転(空サイクルともいう)を実施することがある。
特許文献3が示すような液体クロマトグラフ装置、つまりサンプルローダー上に検体を設置し、搬送される検体の存在を光学認識することにより測定が開始される装置に関しては、あらかじめ検体の測定依頼をたてる必要がない。検体認識や検体IDの読み取り時を起点としてサンプルローダー上の順序に従った測定が実施される。特許文献3ではそのような背景において、順序通りでない検体設置位置として緊急検体用ポート(STATポートともいう)の利用と、2以上の較正材料が一体化されたパッケージについて開示している。一体化されたパッケージは設置が容易で利便性が高いが、測定モードを切り替えてあるいは組み合わせて測定する状況には対応することが難しい。また、このパッケージをSTATポートで使用するために、通常一検体の測定が想定されるSTATポートでは対応できず、ポートの拡張や機構の複雑化を要する。
前述の通り、異なる検量線をあらかじめそれぞれ測定しようとするとキャリブレーションの実施方法が複雑化し、オペレーションミスが発生しやすくなる。さらに複数の測定モードを切り替えると、測定間に空サイクル動作が必要となるためスループットが落ちるという課題があった。
特開2000-187029号公報 特開2021-067579号公報 特開2019-074543号公報
本発明の課題は、複数の測定モードを使用する液体クロマトグラフィーにおいて、連続して行うキャリブレーションおよび検体の測定を効率的に、そしてオペレーションミスなく実行するキャリブレーターの測定方法および液体クロマトグラフ装置を提供することにある。
本発明において「測定モード」とは測定項目を専用化した液体クロマトグラフィーにおいて、合目的的に規格化された代表的な測定条件とくに溶離条件を表す。「検体」は測定対象の未知試料および精度管理試料を含む。「キャリブレーター」とは、値付けされて供給されたまたは調製された較正試料を表し、また検量線を作成するために必要な較正試料一式を表すこともある。
本発明の要点は、異なる測定モードで連続測定をする際に必要となる空サイクル動作を最小限にとどめることである。その要点に基づく第1の態様は、液体クロマトグラフィーによる測定方法であって、被検体の測定に先立ち、キャリブレーターを複数の測定モードで測定する際、最後のキャリブレーターの測定に適用する測定モードが、直後の被検体の測定に適用する測定モードと同じになる測定順序で、キャリブレーターおよび被検体を測定することを特徴とする。
第2の態様は、被検体・キャリブレーターの測定依頼をするための入力手段と、測定順序の制御手段とを備えた液体クロマトグラフ装置である。入力手段は、被検体の測定に適用しようとする測定モードの入力を受け付け可能な第1の入力手段と、測定しようとするキャリブレーターの識別情報と、そのキャリブレーターの測定に適用しようとする複数の測定モードとの入力を受け付け可能な第2の入力手段とを含む。ここで、キャリブレーターの識別情報は、値付けされた基準値を含むことが望ましい。制御手段は、第2の入力手段に入力されたキャリブレーターの測定を、第1の入力手段に入力された測定モードを適用する被検体の測定に優先させるという第1の制御規則と、連続して実行するキャリブレーターの測定および被検体の測定には同じ測定モードを適用するという第2の制御規則とに基づいて測定順序を制御する。
第3の態様は、被検体・キャリブレーターの測定依頼をするための入力手段と、キャリブレーターの設置位置をユーザーに案内表示する表示手段とを備えた液体クロマトグラフ装置である。入力手段は、第2の態様と同様に、被検体に対する測定モードと、キャリブレーターの識別情報および測定モードとの入力を受け付ける。表示手段は、第2の入力手段に入力されたキャリブレーターを測定のために設置する態様を案内表示する表示手段であって、第1の入力手段で入力された測定モードと同じ測定モードを適用して測定するキャリブレーターを最後に処理する位置に設置するように案内表示する。好ましくは、その表示手段は、キャリブレーターを容器に分注した状態で、容器ラックの所定位置に処理予定の順に載置したイラストとともに、容器の内容物とその必要量を示すテキストを表示する。そのイラストやテキストにより、ユーザーにとってキャリブレーターの設置位置や量が確認しやすくなり、オペレーションミスの防止に役立つ。
上記のように構成された本発明は、キャリブレーターの測定と被検体の測定の間に空サイクル動作を介在させる必要がないため、測定時間の短時間化に寄与する。
本発明の一実施形態における測定装置の図である。 図1に示す測定装置の構成図である。 図1に示す測定装置の測定設定画面で、測定時の測定モードを選択可能な入力画面の一例である。 図1に示す測定装置のキャリブレーション設定画面で、キャリブレーションモードとしてShortモードを設定した際の入力画面の一例である。 図1に示す測定装置のキャリブレーション設定画面で、キャリブレーションモードとしてLongモードを設定した際の入力画面の一例である。 図1に示す測定装置のキャリブレーション設定画面で、キャリブレーションモードとしてShortモードおよびLongモードを設定した際の入力画面の一例である。 実施形態の手順の一例を示したフローチャートである。
本発明の実施の形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。図1に液体クロマトグラフィーを測定原理とするヘモグロビン分析装置1000を例示する。本発明に係る液体クロマトグラフ装置の測定対象は、ヘモグロビンに限定されず、リポ蛋白、アミノ酸、カテコールアミン、ビタミン類、アルブミン、1,5-アンヒドロ-D-グルシトール、クレアチニン、尿酸などが例示でき、検体種も血液のみならず尿、細胞、唾液、涙、便またはそれらの由来物などが例示できる。
測定装置1000の構成をブロック図(図2)に示す。測定装置1000には、3種の溶離液(10、11、12)を脱気する脱気ユニット13、溶離液を送液する送液ユニット(送液プランジャーポンプ)14、溶離液の混合比を切り替えるための電磁弁ユニット(15、16、17)が設けられ、試料を注入するためのオートサンプラーユニット18、分析カラム19、吸光光度検出器20が設けられる。分析カラム19はカラムオーブン21により25℃で一定に温調される。これら各ユニットの動作、温調は、制御/処理部22で制御される。吸光光度検出器20から得られる検出信号は、制御/処理部22に取り込まれ、検出器信号のプロットデータからクロマトグラムデータを作成し、そのクロマトグラムを表示部24で測定結果の一部として出力する。制御/処理部22では、ノイズ処理、クロマトグラムの波形処理、ピーク同定処理、定量なども実施される。カラムオーブン温調、ポンプ流速、あるいは電磁弁の切り替えプログラム等の各種パラメータは格納部23に記憶される。
液体クロマトグラフが複数の測定モードを有する場合、それらの測定モードは、グラジエント条件、測定時間、ポンプ送液流速、カラムオーブン温度、検体注入量などの測定条件のうち一つ以上の条件が異なっている。それらの測定条件を構成する制御パラメータのセットが格納部23に格納される。また、測定データ、クロマトグラムそしてそれらに伴う測定モード情報を含む各種条件情報はデータベース等の形でデータ保存部25に保存される。
制御/処理部22はマイコンあるいはパーソナルコンピューターで構成することができ、格納部23やデータ保存部25は制御/処理部22と一体化したユニットであってもよく、または外部ストレージのように分離されたユニットであってもよい。また表示部24は、定量結果が表示可能なディスプレイであればよいが、クロマトグラムを表示可能な液晶ディスプレイ(LCD)などが望ましく、さらに入力部や操作部を兼ねたタッチパネルLCDが望ましく、図1に示すように装置と一体化されていることがより望ましい。測定装置1000は、装置全体の小型化、送液流路容積の削減、システム全体の最適化、そしてコストダウン等を目的として、これらユニット、処理/制御部、格納部そして表示部が一体化されたシステムである。
試料の供給手段としては、試料容器30および採血管31を設置した容器ラック29を用いて試料吸引部32の作動領域に搬送するラックローダー方式が例示できる。さらにラックローダー28の搬送路とは独立して緊急検体を設置可能なSTATポート26を設置することができる。試料吸引部32の手前に置かれた検体識別情報読み取り部27は、容器ラック29で搬送される容器の有無と種類、検体IDの識別を行う。採血管、容器アダプターまたは容器ラック29等に貼付されたバーコード等の識別子から情報を読み取り、測定結果にその情報を付与することができる。
測定装置1000は、一例としてその格納部23の中に、迅速測定に適したShortモードと、精密測定に適したLongモードの二つの測定モードを有している。いずれの測定モードも主たる測定項目は、糖化ヘモグロビンであるHbA1c(ヘモグロビンA1c、s-A1c、安定型A1c)である。Shortモードは、A1a、A1b、HbF、L-A1c(不安定型A1c)、HbA1cおよびA0を含む6つのピークにヘモグロビンを分画する。また検体によっては6つ以上のピークに分画される。これらの分画は1検体当たり30秒で測定可能である。
一方で、Longモードでは、Shortモードによって分画される6つの分画に加えて、主要な異常ヘモグロビン(異常Hb)であるHbE、HbD、HbS、そしてHbCの非糖化ピークまたは糖化ピークを分離することが可能である。Longモードの測定時間は、たとえば1測定あたり50秒である。測定装置1000を用いた運用例としては、通常はShortモードで測定し、その結果から異常Hbの存在が推量される場合に、Longモードで再検査して異常Hbの存在を確かめるとともに、正確なHbA1c濃度を定量する方法が挙げられる。本実施形態は、二つの測定モードを用いて説明するが、測定装置1000に搭載する測定モードは3以上であってもよく、例えばLongモードよりさらに分画数を増やした測定モードや測定時間をさらに延ばした測定モードを設けることも可能である。
検体測定の測定モードの切り替えは、測定装置の待機中に図3のような入力画面を操作することにより、格納部に保管された別の測定モード情報を呼び出して切り替えることが可能である。制御部は切り替えられた条件に従って各ユニットの制御を変更する。たとえば装置起動時、測定待機中の任意のタイミング、または測定中であっても測定予定の任意の検体に対して切り替え設定が可能である。したがって、分析カラムや溶離液をはじめとする消耗品や測定試薬は、測定中の交換を避けるために測定モード間で共通であることが望ましい。測定モードの切り替えにおいては、溶離液混合比率を変更するグラジエント条件や測定結果の収集取り込み時間などの分析条件の少なくとも一部を、異なるパラメータ―に変更する。
HPLC法で測定するHbA1cのピーク面積比(生値、生データまたは出力信号比)と臨床の現場で報告されるHbA1c(%)濃度は厳密には異なることが知られている。また、米国を中心に普及しているNGSP値や、国際臨床化学連合が開発したIFCC値をはじめとする各種標準化への準拠を担うために、測定により得られた生値に対してキャリブレーターを用いてキャリブレーションをする必要がある。キャリブレーターは、あらかじめ試薬メーカー等により上位標準品などから値付けがなされている。1種から3種程度のキャリブレーターを測定試料に先立って測定し、得られた結果と値付けされた値により検量線を作成する。その後、検体に対する出力信号を本検量線に当てはめて変換し報告値を得る。キャリブレーションは検体の測定ごとに実施するのが理想的であるが、実際はコスト削減と効率化のため、カラムを交換した際に、またはコントロール試料の測定結果が所定の基準から逸脱した際に実施されることが一般的である。
キャリブレーションの測定条件は、図4から図6で例示される入力画面(入力手段)により設定する。これらの入力画面でキャリブレーションが予約設定された状態で測定が開始された場合に限り、あらかじめ規定された位置に配置された試料をキャリブレーターとして認識し、キャリブレーションを実施する。キャリブレーションの入力画面には、測定モードを選択するキャリブレーションモード選択部101、キャリブレーター基準値入力部102、キャリブレーターロット入力部103、キャリブレーター使用期限入力部104などの入力部を備える。これらの入力は手動で直接入力することも可能だが、たとえばキャリブレーターの梱包箱、ラベル、付属書などに付されたバーコード等の情報を読み取って自動入力させることもできる。
またこれらの入力情報を消去するクリアボタン105を設けてもよい。これらの入力画面において、キャリブレーターの種類と測定モードを入力すると、表示手段としてのキャリブレーター設置図106に示すように、キャリブレーター名とその必要量が処理予定の順序に応じた設置位置にイラストおよびテキストにより表示される。入力画面で測定モード条件を変更するとそれに応じてキャリブレーター設置図106の情報も更新される。
通常、キャリブレーションから測定を開始する装置において、装置の慣らし運転のため、キャリーオーバーが生じないダミー試料を、キャリブレーション測定の前に装置に注入して測定動作をさせ、キャリブレーションの安定化を図ることがある。たとえば、一番先頭に設置されたキャリブレーターの一部をダミー試料として使用する。キャリブレーターは、一試料あたり少なくとも2回測定することが一般的である。その際、測定再現性を評価し、測定結果間で乖離がみられた場合はキャリブレーションを停止もしくは検量線を棄却する。
したがってキャリブレーターとして濃度の異なるレベル1、レベル2の試料の一測定当たりの必要量が150μLの場合は、レベル1(CAL1)はダミー測定1測定分、キャリブレーション測定2測定分の計3測定分の450μLを要する。レベル2(CAL2)はキャリブレーション測定2測定分の300μLを要する。測定モードとして、Shortモードが選択された場合の態様を図4に、Longモードが選択された場合の態様を図5にそれぞれ示した。図6に示すように、ShortモードとLongモードの両方を一度にキャリブレーションする場合、レベル1(CAL1)はShortモードでダミー測定1測定分、キャリブレーション測定2測定分の計3測定分の450μLと、レベル2(CAL2)は同じくShortモードでキャリブレーション測定2測定分の300μLを要する。
さらに、測定モードは変わるものの、連続して測定を実施するためにダミー測定が不要となるため、Longモードで測定するレベル1(CAL1)はキャリブレーション測定2測定分の300μLと、同じくLongモードで測定するレベル2(CAL2)はキャリブレーション測定2測定分の300μLを要する。
上記のように、測定モードの組み合わせ方や各キャリブレーターの測定順序(設置位置)によって用意すべきキャリブレーター試料の必要量が変化するため、作業者が一元的に管理することは難しく、最も多く使用する試料の量に揃えると検体の無駄が生じてランニングコストが上がることとなる。しかしながら、本発明に係る液体クロマトグラフ装置の入力手段および表示手段によって、ユーザーにとってキャリブレーターの設置位置や量が確認しやすくなり、オペレーションの負担軽減やランニングコストの低減ができる。また、ShortモードとLongモードで異なるキャリブレーターを使用する場合であっても、例えばレベル1、レベル2のみならず、レベル3、レベル4のキャリブレーター情報の入力欄を加えることで容易に対応することができる。
ところで、連続測定中に測定モードを切り替えた場合、切り替え前後のモードにおける洗浄時間または平衡化時間の違い、送液流量の差などにより、モードを切り替えた直後の測定条件ではピークの溶出時間が異なるまたはピークの高さが変化するなど、意図した結果が得られなくなる現象がある。この現象を避けるために、モード切り替え直後には空サイクルの測定動作が必要となる。2つの測定モードを連続してキャリブレーションする場合は、キャリブレーション中に1回のモード切り替えの動作を挟むことになる。キャリブレーションに続けて通常検体の測定を実施する場合は、さらにもう一度モード切り替えの動作を必要とする場合がある。これは現在設定されている測定モードとキャリブレーション時の測定モードの順序に依存することになる。
本発明の液体クロマトグラフ装置を構成する制御部は、現在設定されている検体の測定モードまたは検体測定時に設定される測定モードを監視しつつ、キャリブレーション予約時に設定された測定モード条件を読み取って、キャリブレーション時の測定順序を変更することができる。すなわち、複数の測定モードが設定されたキャリブレーション条件で、かつその一つが検体測定時の測定モードを含む場合は、キャリブレーションの最後に実施される測定モードが検体測定時の測定モードと同じものになるように制御する。
その手順を図7のフローチャートにより説明する。まず、検体測定の測定モードを図3に示す入力画面で選択または確認する(ステップS1)。つづいて、キャリブレーション設定(図4~6)で複数の測定モードを使用する設定の選択または確認をする(ステップS2)。キャリブレーションの測定モードが単一設定(ステップ3でNo)の場合は、指定された測定モードでキャリブレーションを実施する(ステップS8)。つづいて、キャリブレーションモードと測定モードが異なる(ステップS9でNo)場合は、検体測定の測定モードへの切り替え動作(ステップS10)を実施したあとに検体測定を実施する(ステップS11)。キャリブレーションの測定モードと検体測定の測定モードが同じ(ステップS9でYes)場合は、測定モード切り替え動作を省略して検体測定に移行する(ステップS13)。
一方で、キャリブレーションの測定モードに複数のモードが指定されている(ステップ3でYes)場合は、選択されたモードの中に検体測定のモードが含まれるかどうかを確認する(ステップS4)。選択されたモードの中に検体測定モードが含まれない場合(ステップS4でNo)は、異なるモードについて逐一キャリブレーションを実行する(ステップS11)。その際、異なる測定モードのキャリブレーションの動作前には、モード切り替えとそれに伴う空サイクル動作を実行し、キャリブレーションの最後に検体測定のモードへのモード切り替え動作(ステップS12)を実施する。
選択されたCALのモードに検体測定と同じモードが有る(S4でYes)場合は、異なるモードについて逐一キャリブレーションを実行する(ステップS5)。その際、異なる測定モードのキャリブレーションの動作前には、モード切り替えとそれに伴う空サイクル動作を実行し、検体測定のモード以外のキャリブレーションをすべて実施する。検体測定のモードに切り替え(S6)、検体測定のモードでキャリブレーションを実行(S7)し、モード切り替えや空サイクル動作を実施せずに検体の測定に移行する(S13)。
10、11、12 溶離液
13 脱気ユニット
14 送液ユニット(送液ポンプ)
15、16、17 電磁弁
18 オートサンプラーユニット
19 分析カラム
20 吸光光度検出器
21 カラムオーブン
22 制御/処理部
23 格納部
24 入力部兼表示部
25 データ保存部
26 STATポート
27 検体識別情報読み取り部
28 ラックローダー
29 容器ラック
30 キャリブレーターの入った試料カップ
31 被検体の入った採血管
32 試料吸引部
100 測定モード選択部
101 キャリブレーションモード選択部
102 キャリブレーター基準値入力部
103 キャリブレーターロット入力部
104 キャリブレーター有効期限入力部
105 入力クリアボタン
106 キャリブレーター設置図
1000 分析装置

Claims (5)

  1. 液体クロマトグラフィーによる測定方法であって、検体の測定に先立ち、キャリブレーターを複数の測定モードで測定する際、最後のキャリブレーターの測定に適用する測定モードが、その直後の検体の測定に適用する測定モードと同じになる測定順序で、キャリブレーターおよび検体を測定する前記測定方法。
  2. 検体の測定に適用する測定モードの入力を受け付け可能な第1の入力手段と、
    測定するキャリブレーターの識別情報と、前記キャリブレーターの測定に適用する複数の測定モードとの入力を受け付け可能な第2の入力手段と、
    前記第2の入力手段に入力されたキャリブレーターの測定を、第1の入力手段に入力された測定モードを適用する検体の測定に優先させるという第1の制御規則と、連続して実行するキャリブレーターの測定および検体の測定には同じ測定モードを適用するという第2の制御規則とに基づいて測定順序を制御する制御手段と、
    を備えた液体クロマトグラフ装置。
  3. 検体の測定に適用する測定モードの入力を受け付け可能な第1の入力手段と、
    測定するキャリブレーターの識別情報と、前記キャリブレーターの測定に適用する複数の測定モードとの入力を受け付け可能な第2の入力手段と、
    前記第2の入力手段に入力されたキャリブレーターを測定のために設置する態様を案内表示する表示手段であって、前記第1の入力手段で入力された測定モードと同じ測定モードを適用して測定するキャリブレーターを最後に処理する位置に設置するように案内表示する前記表示手段と、
    を備えた液体クロマトグラフ装置。
  4. 前記表示手段は、キャリブレーターを容器に分注した状態のイラストと、容器ラックの所定位置に処理予定の順に載置したイラストとともに、前記容器の内容物とその必要量を示すテキストを表示する、請求項3に記載の液体クロマトグラフ装置。
  5. 前記キャリブレーターの識別情報は、値付けされた基準値を含む、請求項2から4のいずれか1項に記載の液体クロマトグラフ装置。
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