JP2017198666A - 液体クロマトグラフィ測定方法、液体クロマトグラフィ測定装置、及び液体クロマトグラフィ測定プログラム - Google Patents

液体クロマトグラフィ測定方法、液体クロマトグラフィ測定装置、及び液体クロマトグラフィ測定プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2017198666A
JP2017198666A JP2017077851A JP2017077851A JP2017198666A JP 2017198666 A JP2017198666 A JP 2017198666A JP 2017077851 A JP2017077851 A JP 2017077851A JP 2017077851 A JP2017077851 A JP 2017077851A JP 2017198666 A JP2017198666 A JP 2017198666A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
eluent
measurement
liquid
hemoglobin
feeding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017077851A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6856434B2 (ja
Inventor
明 瀬崎
Akira Sezaki
明 瀬崎
高木 毅
Takeshi Takagi
毅 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Arkray Inc
Original Assignee
Arkray Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Arkray Inc filed Critical Arkray Inc
Priority to US15/490,320 priority Critical patent/US10527594B2/en
Priority to EP17167119.1A priority patent/EP3236257B1/en
Priority to CN201710260487.0A priority patent/CN107305204B/zh
Publication of JP2017198666A publication Critical patent/JP2017198666A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6856434B2 publication Critical patent/JP6856434B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】複数の測定モードを切り替えてHbA1cを測定する場合に、HbA1cの保持時間にずれが生じるのを抑制しつつ測定時間を短縮する。【解決手段】HPLC装置は、液体クロマトグラフィ法を用いて複数種類の溶離液を分析カラムに順次送液することにより測定試料のヘモグロビンA1c及び変異ヘモグロビンを測定する第1の測定モードと、複数種類の溶離液のうち第1の測定モードで使用する溶離液と共通の複数の共通溶離液を前記分析カラムに順次送液することによりヘモグロビンA1cを測定する第2の測定モードと、を切り替え、第1の測定モードでヘモグロビンA1cを測定する場合、ヘモグロビンA1cの第1の保持時間が第2の測定モードで測定したヘモグロビンA1cの第2の保持時間と同一となるように、分析カラムを平衡化する。【選択図】図3

Description

本発明は、液体クロマトグラフィ測定方法、液体クロマトグラフィ測定装置、及び液体クロマトグラフィ測定プログラムに係り、特に、血液などの生体試料の分析に使用される液体クロマトグラフィ測定方法、液体クロマトグラフィ測定装置、及び液体クロマトグラフィ測定プログラムに関する。
従来、液体クロマトグラフィ法により、例えば血液等の測定試料のグリコヘモグロビン(HbA1c)及び変異Hbを測定する方法が提案されている(例えば特許文献1及び非特許文献1参照)。
従来では、測定試料のグリコヘモグロビン(HbA1c)を測定する場合、変異ヘモグロビンを検知し、これを分離若しくは除去してHbA1c及び変異ヘモグロビンの両方を測定する場合(バリアントモード)と、ヘモグロビンA1cを主として測定する場合(ファストモード)とでは、別々の測定装置を用いて測定したり、分析カラムを取り替えて測定したりすることが通常であった。これは、特に配管中の溶離液の濃度等の条件が測定の精度に影響を与えるため、各々の場合で異なる溶離液を使用して測定する必要があるためである。このため、従来では、液体クロマトグラフィ装置において、ファストモードとバリアントモードの測定が可能なものであっても、測定モードを変更する場合には、カラム及び配管内の洗浄工程と平衡化工程が必要であった。具体的には、測定モードを変更する場合には、測定モード終了時にエンドシーケンスにてカラム及び配管内を洗浄してから測定モードを変更する。そして、変更後の測定モードにおいて、カラム及び配管内を平衡状態にするためのスタートシーケンスを実施する。従来では、複数の測定試料に対して複数の測定モードを切り替えて、余分な工程を追加せずに連続的に測定を行うことは行われていなかった。
特開2009−236768号公報
Bio−Rad社「VariantII Dual Program」のカタログ
上記のように、測定モードを変更する場合には、カラム及び配管内の洗浄工程と平衡化工程が必要であるため、溶離液の使用量が多くなると共に、測定時間も長時間となっていた。また、本発明者らは、1台の液体クロマトグラフィ装置において、複数の測定試料に対してバリアントモードとファストモードとを切り替えて連続的に測定する場合、バリアントモードでのみ使用する溶離液がその次の測定に影響を及ぼす場合があり、HbA1cの保持時間(リテンションタイム)にずれが生じる場合があるという問題を見出した。この問題は、1台の液体クロマトグラフィ装置において、主にバリアントモード及びファストモードの何れか一方のみを実行する場合は、さほど問題とはならない。
しかしながら、1台の液体クロマトグラフィ装置で双方の測定モードを切り替えて連続して実行する場合には、測定したHbA1cの保持時間にずれがあると、ユーザがHbA1cの保持時間に基づいてHbA1cのピークを同定する場合に混乱を生じたり、液体クロマトグラフィ装置においてHbA1cのピークを特定するプロセスが煩雑化したりする、といった問題がある。このため、1台の液体クロマトグラフィ装置で双方の測定モードを切り替えて実行する場合には、十分な切替時間を設ける必要があり、測定時間を短縮するのが困難であった。
本発明は、複数の測定モードを切り替えてHbA1cを測定する場合に、HbA1cの保持時間にずれが生じるのを抑制しつつ測定時間を短縮することができる液体クロマトグラフィ測定方法、液体クロマトグラフィ測定装置、及び液体クロマトグラフィ測定プログラムの提供を目的とする。
本発明の液体クロマトグラフィ測定方法の一態様は、液体クロマトグラフィ法を用いて、第1の成分分離用溶離液、第2の成分分離用溶離液、及び洗浄用溶離液を分析カラムに順次送液することにより測定試料のヘモグロビンA1c及び変異ヘモグロビンを測定する第1の測定モードと、前記第1の成分分離用溶離液及び前記洗浄用溶離液を前記分析カラムに順次送液することにより前記ヘモグロビンA1cを測定する第2の測定モードと、を切り替える工程と、前記第1の測定モードでの前記ヘモグロビンA1cの第1の保持時間と前記第2の測定モードでの前記ヘモグロビンA1cの第2の保持時間とが同一となるように、前記第1の測定モードにおいて前記第2の成分分離用溶離液の影響がなくなる前に、前記洗浄用溶離液を送液する工程と、前記洗浄用溶離液の後に、前記第1の成分分離用溶離液を送液する工程と、を含む。
これによれば、一態様において、複数の測定モードを切り替えてHbA1cを測定する場合に、HbA1cの保持時間にずれが生じるのを抑制しつつ測定時間を短縮することができる。なお、「保持時間が同一」とは、両者が完全に同一の場合だけでなく、保持時間に差があっても、±5%以内の差であれば「同一」に含まれる。
また、本発明の一態様は、前記第1の測定モードでの前記洗浄用溶離液を送液後の前記第1の成分分離用溶離液を送液する送液時間が、前記第2の測定モードでの前記洗浄用溶離液を送液後の前記第1の成分分離用溶離液を送液する送液時間よりも長い。
また、本発明の一態様は、少なくとも2測定分以上の前記測定試料を保持可能な保持手段に低濃度用キャリブレータ及び高濃度用キャリブレータのうち一方のキャリブレータを2測定分保持させて前記第1の測定モード及び前記第2の測定モードのキャリブレーションを実行し、前記保持手段に低濃度用キャリブレータ及び高濃度用キャリブレータのうち他方のキャリブレータを2測定分保持させて前記第1の測定モード及び前記第2の測定モードのキャリブレーションを実行する。
また、本発明の液体クロマトグラフィ測定装置の一態様は、液体クロマトグラフィ法を用いて、第1の成分分離用溶離液、第2の成分分離用溶離液、及び洗浄用溶離液を分析カラムに順次送液することにより測定試料のヘモグロビンA1c及び変異ヘモグロビンを測定する第1の測定モードと、前記第1の成分分離用溶離液及び前記洗浄用溶離液を前記分析カラムに順次送液することにより前記ヘモグロビンA1cを測定する第2の測定モードと、を切り替える切替手段と、前記第1の測定モードでの前記ヘモグロビンA1cの第1の保持時間と前記第2の測定モードでの前記ヘモグロビンA1cの第2の保持時間とが同一となるように、前記第1の測定モードにおいて前記第2の成分分離用溶離液の影響がなくなる前に、前記洗浄用溶離液を送液する第1の送液手段と、前記洗浄用溶離液の後に、前記第1の成分分離用溶離液を送液する第2の送液手段と、を含む。
これによれば、一態様において、複数の測定モードを切り替えてHbA1cを測定する場合に、HbA1cの保持時間にずれが生じるのを抑制しつつ測定時間を短縮することができる。
また、本発明の一態様は、前記第1の測定モードでの前記洗浄用溶離液を送液後の前記第1の成分分離用溶離液を送液する送液時間が、前記第2の測定モードでの前記洗浄用溶離液を送液後の前記第1の成分分離用溶離液を送液する送液時間よりも長い。
本発明の一態様は、前記測定試料、前記第1の成分分離用溶離液、前記第2の成分分離用溶離液、及び前記洗浄用溶離液を濾過するためのプレフィルターが、前記分析カラムと一体化されている。
これによれば、一態様において、例えば、プレフィルターの接続部分でのデッドボリュームや配管の容量を減らすことができ、装置間差を小さくできる。測定モードの切り替えを行わない場合、このような装置間差は、放置しても特に問題は生じないが、測定モードの切り替えを行う装置においては、このような装置間差は、保持時間のずれに影響する。そのため、上記プレフィルターを分析カラムと一体化することは、保持時間のずれを低減する観点で有利である。
本発明の一態様の液体クロマトグラフィ測定プログラムは、コンピュータに、液体クロマトグラフィ法を用いて、第1の成分分離用溶離液、第2の成分分離用溶離液、及び洗浄用溶離液を分析カラムに順次送液することにより測定試料のヘモグロビンA1c及び変異ヘモグロビンを測定する第1の測定モードと、前記第1の成分分離用溶離液及び前記洗浄用溶離液を前記分析カラムに順次送液することにより前記ヘモグロビンA1cを測定する第2の測定モードと、を切り替え、前記第1の測定モードでの前記ヘモグロビンA1cの第1の保持時間と前記第2の測定モードでの前記ヘモグロビンA1cの第2の保持時間とが同一となるように、前記第1の測定モードにおいて前記第2の成分分離用溶離液の影響がなくなる前に、前記洗浄用溶離液を送液し、前記洗浄用溶離液の後に、前記第1の成分分離用溶離液を送液する処理を実行させる。
これによれば、一態様において、複数の測定モードを切り替えてHbA1cを測定する場合に、HbA1cの保持時間にずれが生じるのを抑制しつつ測定時間を短縮することができる。
本発明によれば、一態様において、複数の測定モードを切り替えてHbA1cを測定する場合に、HbA1cの保持時間にずれが生じるのを抑制しつつ測定時間を短縮することができる、という効果を有する。
HPLC装置の概略構成図である。 HPLC装置の制御系の構成図である。 液体クロマトグラフィ測定プログラムのフローチャートである。 クロマトグラムの一例を示す線図である。 (A)はファストモードが連続する場合における各溶離液の送液タイミング等について説明するための図、(B)はバリアントモードからファストモードに切り替えた場合における各溶離液の送液タイミング等について説明するための図、(C)はバリアントモードにおいてC液の後に送液するA液の送液時間を長くした場合について説明するための図、(D)はバリアントモードにおいてB液の後に送液するA液の送液時間を長くした場合について説明するための図である。 (A)は保持時間のずれに基づいてフィードバック制御を行わない場合について説明するための図、(B)は保持時間のずれに基づいてフィードバック制御を行う場合について説明するための図である。 HPLC装置の変形例を示す概略構成図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1には、高速液体クロマトグラフィ(High Performance Liquid Chromatography:HPLC)を利用したHPLC装置Xの概略構成図を示した。
HPLC装置Xは、採血管11をセットして、全血中のグリコヘモグロビン(HbA1c)の濃度を自動で測定するように構成されたものである。このHPLC装置Xは、複数の溶離液ボトル12A、12B、12C、12D、12E(図1では5個)等を含む装置本体2を備えている。
各溶離液ボトル12A〜12Eは、後述する分析カラム60に供給すべき溶離液A〜Eを各々保持したものである。各溶離液は、用途に応じて例えば組成、成分比、pH、浸透圧等が異なる。
装置本体2は、試料調製ユニット5、分析ユニット6、及び測光ユニット7を有している。
採血管11は、例えば、ラック(図示せず)に収納され、後述する試料調製ユニット5におけるノズル51により採取可能な位置に移動するように構成されている。
試料調製ユニット5は、採血管11から採取した血液から、分析カラム60に導入する試料を調製するためのものである。この試料調製ユニット5は、ノズル51、及び希釈槽53を有している。
ノズル51は、採血管11の血液試料13をはじめとする各種の液体を採取するためのものであり、液体の吸引・吐出が可能であるとともに、上下方向及び水平方向に移動可能とされている。このノズル51の動作は、後述する制御部100によって制御される。
分析ユニット6は、分析カラム60の充填剤に対する生体成分の吸着・脱着をコントロールし、各種の生体成分を測光ユニット7に供するためのものである。分析ユニット6における設定温度は、例えば40℃程度とされる。分析カラム60は、試料中のヘモグロビンを選択的に吸着させるための充填剤を保持させたものである。充填剤としては、例えばメタクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体が使用される。
分析ユニット6は、分析カラム60の他に、マニホールド61、送液ポンプ62、及びインジェクションバルブ63を有している。
マニホールド61は、複数の溶離液ボトル12A〜12Eのうちの特定の溶離液ボトルから、分析カラム60に選択的に溶離液を供給させるためのものである。このマニホールド61は、配管80A〜80Eを介して溶離液ボトル12A、12B、12C、12D、12Eに各々接続され、配管84を介してインジェクションバルブ63に接続されている。
送液ポンプ62は、溶離液をインジェクションバルブ63に移動させるための動力を付与するためのものであり、配管84の途中に設けられている。
インジェクションバルブ63は、一定量の導入用試料を採取するとともに、その導入用試料を分析カラム60に導入可能とするものであり、複数の導入ポート及び排出ポート(図示省略)を備えている。このインジェクションバルブ63には、インジェクションループ64が接続されている。このインジェクションループ64は、一定量(例えば数μL)の液体を保持可能なものであり、インジェクションバルブ63を適宜切り替えることにより、インジェクションループ64が希釈槽53と連通して希釈槽53からインジェクションループ64に導入用試料が供給される状態、インジェクションループ64がプレフィルターPF及び配管85を介して分析カラム60と連通してインジェクションループ64から導入用試料が分析カラム60に導入される状態を選択することができる。このようなインジェクションバルブ63としては、例えば六方バルブを使用することができる。なお、プレフィルターPFは、試料や溶離液を濾過するためのフィルターである。
測光ユニット7は、分析カラム60からの脱着液に含まれるヘモグロビンを光学的に検出するためのものであり、配管87を介して、分析カラム60からの脱着液を排出するための廃液槽88に接続されている。
図2には、HPLC装置Xの制御系のブロック図を示した。図2に示すように、HPLC装置Xは、制御部100を備えている。制御部100は、CPU(Central Processing Unit)100A、ROM(Read Only Memory)100B、RAM(Random Access Memory)100C、不揮発性メモリ100D、及び入出力インターフェース(I/O)100Eがバス100Fを介して各々接続された構成となっている。また、HPLC装置Xは、オペレータからの入力を受け付ける操作部(図示せず)を備えている。
I/O100Eには、試料調製ユニット5、分析ユニット6、及び測光ユニット7が接続されている。
なお、後述する液体クロマトグラフィ測定プログラムは、本実施形態では一例として不揮発性メモリ100Dに予め記憶される。CPU100Aは、不揮発性メモリ100Dに記憶された液体クロマトグラフィ測定プログラムを読み込んで実行する。また、CD−ROM等の記録媒体に液体クロマトグラフィ測定プログラムを記録し、これをCD−ROMドライブ等で読み込むことにより実行するようにしてもよい。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図3には、制御部100のCPU100Aで実行される液体クロマトグラフィ測定処理のフローチャートを示した。
まずオペレータは、血液試料13が入った採血管11をセットする。複数の採血管11を収容したラックを移動させることにより、採血管11は採取位置まで搬送される。
オペレータが測定開始を指示すると、CPU100Aは、不揮発性メモリ100Dに記憶された液体クロマトグラフィ測定プログラムを読み込んで実行する。
ステップS10では、測定対象の血液試料13をバリアントモードで測定するかファストモード(通常モードともいう)で測定するかを判定し、ファストモードで測定する場合はステップS12へ移行し、バリアントモードで測定する場合にはステップS26へ移行する。ここで、バリアントモード(第1の測定モード)とは、液体クロマトグラフィ法を用いて、後述する複数種類の溶離液を分析カラム60に予め定めた順序で順次送液することにより血液試料13のHbA1c及び変異ヘモグロビンを測定する測定モードである。また、ファストモード(第2の測定モード)とは、複数種類の溶離液のうちバリアントモードで使用する溶離液と共通の複数の共通溶離液を分析カラム60に予め定めた順序で順次送液することによりHbA1cを測定する測定モードである。
なお、バリアントモード及びファストモードの何れの測定モードで測定するのかは、血液試料13毎に例えばユーザによって予め設定される。例えば、採血管11に貼付されたバーコード情報を読み取ったり、ホストコンピュータからの指示信号を受け取ったり、操作部からの入力により、測定モードを識別し、設定することができる。ラックには、ファストモードとバリアントモードで測定される採血管11が混在して収納されていても対応することができる。
ここで、複数種類の溶離液は、本実施形態ではA液〜C液である。A液(第1の成分分離用溶離液)は、HbA1cを溶出するため及び分析カラム60を平衡化するための溶離液である。B液(洗浄用溶離液)は、分析カラム60に残ったヘモグロビンを全て溶出するための溶離液、すなわち、分析カラム60を洗浄するための溶離液である。C液(第2の成分分離用溶離液)は、HbA1cが溶出された後にHbA1c以外のヘモグロビンを溶出するための溶離液である。なお、ヘモグロビンの溶出力が高い順にB液、C液、A液となる。
そして、バリアントモードでは、A液、B液、及びC液を予め定めた順序で分析カラム60に送液して測定し、ファストモードでは、A液及びB液を予め定めた順序で分析カラム60に送液して測定する。すなわち、A液及びB液はバリアントモード及びファストモードで共通に仕様する共通溶離液であり、C液は、バリアントモードでのみ使用する非共通溶離液である。
ステップS12では、血液試料13を導入する。具体的には、まず採血管11から、血液試料13を採取する。すなわち、ノズル51を動作させることによって採血管11から血液試料13を採取する。ノズル51によって採取された血液試料13は、ノズル51を動作させることによって希釈槽53に供給される。
そして、インジェクションバルブ63を切り替えることによりインジェクションループ64に保持された試料は、プレフィルターPFによって濾過され、分析カラム60に導入される。分析カラム60に試料が導入されると、充填剤にHbA1c及び変異Hb等が吸着される。
ステップS14では、A液を分析カラム60に予め定めた時間供給する。これにより、分析カラム60からHbA1cが溶出される。
ステップS16では、B液を分析カラム60に予め定めた時間供給する。これにより、分析カラム60に残ったヘモグロビンが全て溶出され、分析カラム60が洗浄される。
ステップS18では、A液を分析カラム60に予め定めた時間供給する。これにより、分析カラム60が平衡化される。
このように、ファストモードでは、A液→B液→A液の順序で分析カラム60へ送液する。
分析カラム60から排出される各種ヘモグロビンを含む脱着液は、配管86を介して測光ユニット7に供給される。この脱着液は、配管87を介して廃液槽88に導かれる。
測光ユニット7においては、脱着液に対して連続的に光が照射され、その受光結果(吸光度)が制御部100に出力される。そして、制御部100においてクロマトグラムが演算される。
クロマトグラムは、図4に示したように、測定を開始してからの経過時間と受光結果としての吸光度との関係を表すグラフである。このクロマトグラムのピークがどの位置に現れるかによって、どのヘモグロビンが検出されたかを知ることができると共に、ピーク部分(山なりの部分)における吸光度の積算値、すなわちピーク部分の面積の大きさによってヘモグロビンの濃度を知ることができる。
本実施形態では、例えば、測定試料にHbA1c及びHbA0、何らかのヘモグロビン、特定の変異ヘモグロビン、例えば変異ヘモグロビンC、及び変異ヘモグロビンSが含まれている場合において、溶離液を切り替えて分析カラム60に順次送液した場合に、図4に示すように、ta、tb、tc、tf、tgの各時点にピークが現れることが予め想定されているとする。この場合、演算されたクロマトグラムから、ta秒の時点でピークが現れているか否かを判断することにより、何らかのヘモグロビンが検出されたか否かを判断することができる。同様に、tbの時点でピークが現れているか否かを判断することによりHbA1cが検出されたか否かを判断することができ、tcの時点でピークが現れているか否かを判断することによりHbA0が検出されたか否かを判断することができ、tfの時点でピークが現れているか否かを判断することによりHbSが検出されたか否かを判断することができ、tgの時点でピークが現れているか否かを判断することにより変異ヘモグロビンCが検出されたか否かを判断することができる。また、ta、tb、tc、tf、tg以外の時点でピークが現れた場合は、予め想定されていないヘモグロビンが検出されたと判断することができる。また、各時点における吸光度の大きさから各ヘモグロビンの濃度を測定することができる。
本実施形態では、ファストモードにおいては、例えば、測定試料にHbA1c、HbA0、何らかのヘモグロビン、変異ヘモグロビンC、及び変異ヘモグロビンSが含まれている場合において、上記制御シーケンスによって溶離液を切り替えて分析カラム60に順次送液した場合に、図4に示すように、測定開始からtbの時点にHbA1cのピークが現れることが予め想定されているとする。この場合、演算されたクロマトグラムから、tb付近でピークが現れているか否かを判断することにより、HbA1cが検出されたか否かを判断することができる。
従って、ステップS20では、演算されたクロマトグラムに基づいて、HbA1cを測定する。すなわち、前述したように、tb付近でピークが現れているか否かを判断し、tb付近でピークが現れていればHbA1cが検出されたと判断する。そして、tb付近のピーク部分の吸光度の積算値からHbA1cの濃度を測定する。
ステップS24では、測定結果を不揮発性メモリ100Dに記憶させる。すなわち、HbA1cの濃度及び変異ヘモグロビンの検知の有無を不揮発性メモリ100Dに記憶する。
ステップS44では、全ての採血管11について上記の測定が終了したか否かを判断し、全ての採血管11について測定が終了した場合は本ルーチンを終了し、測定が終了していない採血管11が存在する場合には、ステップS10へ戻って測定対象の血液試料13をバリアントモードで測定するかファストモードで測定するかを判定する。
ステップS10においてバリアントモードで測定すると判定された場合は、ステップS26へ移行する。
ステップS26では、ステップS12と同様に血液試料13を導入する。
ステップS28では、A液を分析カラム60に予め定めた時間供給する。これにより、分析カラム60からHbA1cが溶出される。
ステップS30では、C液を分析カラム60に予め定めた時間供給する。これにより、分析カラム60からHbA1cが溶出された後にHbA1c以外のヘモグロビンが溶出される。
ステップS32では、A液を分析カラム60に予め定めた時間供給する。これにより、分析カラム60が平衡化される。
ステップS34では、B液を分析カラム60に予め定めた時間供給する。これにより、分析カラム60に残ったヘモグロビンが全て溶出され、分析カラム60が洗浄される。
ステップS36では、A液を分析カラム60に予め定めた時間供給する。これにより、分析カラム60が平衡化される。
このように、バリアントモードでは、A液→C液→A液→B液→A液の順序で分析カラム60へ送液する。
ステップS38では、ステップS20と同様にHbA1cを測定する。
ステップS40では、変異ヘモグロビンを測定する。すなわち、前述したように、tb及びtc以外の時点でピークが現れているか否かを判断することにより変異ヘモグロビンが検出されたか否かを判断する。そして、tb及びtc以外の時点でピークが現れている場合は、そのピーク部分の積算値から変異ヘモグロビンの濃度を測定する。
ステップS42では、測定結果を不揮発性メモリ100Dに記憶させる。すなわち、HbA1cの濃度及び変異ヘモグロビンの濃度を不揮発性メモリ100Dに記憶する。
このようにして、本実施形態では、1つの装置でファストモードとバリアントモードとを切り替えて測定することができる。
次に、図5(A)を参照して、ファストモードでの測定が連続した場合における、A液及びB液の送液タイミング、HbA1cのピークが出現するタイミング、及びB液を分析カラム60に送液した後の分析カラム60内におけるB液の残存量について説明する。
図5(A)において、ハッチングで表されている波形W1は、HbA1cの吸光度のピークの波形を表している。また、波形W2は、B液の送液タイミングを表している。また、波形W3は、分析カラム60内におけるB液の残存量を示している。すなわち、図5(A)における縦軸は、HbA1cの吸光度及びB液の残存量の2つの意味がある。
例えば図5(A)に示すように、ファストモードのn測定目では、t1時点からt2時点までA液を送液し、t2時点からt3時点までB液を送液し、t3時点からt4時点までA液を送液する。ここで、B液をt2時点からt3時点まで送液する場合、B液は分析カラム60に入るまでの配管内でA液と混ざり合うため、分析カラム60内のB液の残存量(濃度)は、実際は波形W2のようにはならず、波形W3のように徐々に増加し、その後徐々に減る波形となる。また、HbA1cのピークは、tpn時点で出現する。測定開始時点であるt1時点からHbA1cのピークが出現するtpn時点までの時間T秒を保持時間(リテンションタイム)という。
そして、t4時点から(n+1)測定目におけるA液の送液が開始されるが、n測定目で送液したB液が分析カラム60に少し残った状態であるにもかかわらず、(n+1)測定目におけるA液の送液が開始される。これは、1回の測定時間を極力短縮するためであるが、次の(n+2)測定目もファストモードの測定であれば、(n+2)測定目の開始時に分析カラム60に残るB液の残存量は、(n+1)測定目の開始時に分析カラム60に残るB液の残存量と略同じになる。このように、ファストモードが連続する場合は、測定開始時のB液の残存量は略同じとなる。このため、例えば(n+1)測定目における保持時間、すなわちt1時点からtpn時点までの時間と、(n+1)測定目における保持時間、すなわちt4時点からtp(n−1)時点までの時間と、は略同一となり、特に問題は無い。
次に、バリアントモードからファストモードに切り替えた場合における、A液〜C液の送液タイミング、HbA1cのピークが出現するタイミング、C液を分析カラム60に送液した後の分析カラム60内におけるC液の残存量、及びB液を分析カラム60に送液した後の分析カラム60内におけるB液の残存量について説明する。
例えば図5(B)に示すように、バリアントモードのn測定目では、t1時点からt2時点までA液を送液し、t2時点からt3時点までC液を送液し、t3時点からt4時点までA液を送液し、t4時点からt5時点までB液を送液し、t5時点からt6時点までA液を送液する。なお、図5(B)のt4からt6の時点は、図5(A)のt2からt4の時点に各々対応している。すなわち、図5(B)のB液の送液時間(t4からt5までの時間)は図5(A)のB液の送液時間(t2からt3までの時間)と同一であり、図5(B)のA液の送液時間(t5からt6までの時間)は図5(A)のA液の送液時間(t3からt4までの時間)と同一である。
ここで、波形W4は、C液の送液タイミングを表している。また、波形W5は、分析カラム60内におけるC液の残存量を示している。C液をt2時点からt3時点まで送液する場合、分析カラム60内のC液の残存量は、前述したB液の場合と同様に、実際は波形W4のようにはならず、波形W5のように徐々に増加し、その後徐々に減る波形となる。このため、(n+1)測定目が開始されるt6の時点において、n測定目で送液したC液が分析カラム60に少し残った状態となる。また、図5(A)と同様に、B液も少し残った状態となる。
これにより、図5(B)に示すように、(n+1)測定目においてHbA1cのピークが出現するタイミングが、図5(A)の場合と比較してa秒早まり、保持時間が(T−a)秒となる。これは、t6時点において、B液の残存量は図5(A)の場合と同一であるものの、C液が残存しているためである。
そこで、本実施形態では、図5(C)に示すように、C液の後に送液するA液の送液時間を図5(B)の場合と比較して長くする。すなわち、C液の後に送液するA液の送液量を図5(B)の場合と比較して多くする。図5(C)の例では、図5(B)の場合と比較して、C液の後に送液するA液の送液時間(t3からt4までの時間)を長くしている。すなわち、ステップS32において送液するA液の送液時間を長くする。なお、C液、A液の後に送液するB液及びA液の送液時間は図5(B)の場合と同一である。
これにより、図5(C)に示すように、(n+1)測定目が開始されるt6の時点において、n測定目で送液したC液が無くなり、C液の影響が無くなる。B液の残存量は、図5(A)の場合と同じであるため、(n+1)測定目のHbA1cの保持時間がT秒となり、図5(A)のようにファストモードが連続する場合におけるHbA1cの保持時間と同一となる。なお、C液の後に送液するA液の送液時間は、必ずしも分析カラム60からC液が無くなる時間に設定されなくても良く、分析カラム60にC液が少し残っていても、保持時間にずれが生じない時間に設定されれば良い。
また、図5(D)に示すように、C液の後に送液するA液の送液時間を長くするのではなく、B液の後に送液するA液の送液時間を図5(B)の場合と比較してb秒長くしても良い。すなわち、ステップS36において送液するA液の送液時間を長くする。これにより、n測定目の測定時間(t1からt6までの時間)を図5(C)の場合と比較して短縮することができる。これは、C液の残りが増えた分、B液の残りが減ったためである。
このように、本実施形態では、バリアントモードでHbA1cを測定する場合、HbA1cの保持時間がファストモードで測定したHbA1cの保持時間と同一となるように、C液の送液後に分析カラム60に送液するA液、すなわち、C液の直後に送液するA液及びB液の直後に送液するA液の少なくとも一方の送液時間を制御する。これにより、ファストモード及びバリアントモードの測定開始時において、HbA1cの溶出に及ぼすB液及びC液の残存成分並びに残存量の影響を実質的に同一になるように設定できる。このため、バリアントモードとファストモードとを切り替えてHbA1cを測定する場合に、HbA1cの保持時間にずれが生じるのを抑制することができる。
なお、本実施形態では、分析カラム60内の溶離条件を制御する一態様として、バリアントモード及びファストモードで測定したHbA1cの保持時間が同一となるように、溶離液の送液時間を制御する場合について説明したが、分析カラム60内の溶離条件を制御する態様としては、これに限られるものではない。例えば、分析カラム60内の溶離条件を制御する他の態様としては、溶離液の送液タイミングを制御すること、溶離液の送液量を制御すること、溶離液の流速を制御すること、消去液を添加すること、及び溶離液の濃度を変更すること、が含まれる。このような溶離条件を、バリアントモードとファストモードとを切り替えない場合における溶離条件と異ならせることにより、バリアントモード及びファストモードで測定したHbA1cの保持時間が同一となるように制御してもよい。
また、バリアントモードで測定した第1の保持時間とファストモードで測定した第2の保持時間とが異なる場合、第1の保持時間と第2の保持時間との差に応じて、バリアントモードにおけるB液の送液タイミングを異ならせるようにしてもよい。
一般的に、バリアントモードにおいては、ファストモードよりも使用する溶離液の種類が多いため、C液の影響が次の測定に残り、次の測定においてHbA1cの保持時間が早くなるのが通常である。なお、B液はバリアントモードでもファストモードでも使用するため、保持時間の差に影響は無く、C液の残存量の差が保持時間の差に影響すると考えられる。
従って、例えば、図6(B)に示すように、第1の保持時間と第2の保持時間との差(c秒)に応じて、B液の送液タイミングをd秒早くするフィードバック制御を行う。これにより、n測定目におけるC液とB液の合成の残り量が調整され、図6(B)に示すように、次のバリアントモードで測定した第1の保持時間T1秒がファストモードで測定した第2の保持時間T2秒と同一となる。なお、図6(B)の例では、バリアントモードで測定した第1の保持時間の方がファストモードで測定した第2の保持時間よりもc秒短いため、B液の送液タイミングをd秒早くしているが、例えばバリアントモードで測定した第1の保持時間の方がファストモードで測定した第2の保持時間よりもc秒遅い場合には、B液の送液タイミングをd秒遅くすればよい。第1の保持時間と第2の保持時間との差に応じてB液の送液タイミングをどの程度調整するか、すなわちc秒とd秒との対応関係については、予め実験により求めておいてもよいし、実際に測定を繰り返し、その測定結果から求めても良い。
なお、上記のフィードバック制御は、例えば、C液の残存量が保持時間に影響するバリアントモードの測定時に行うが、これに限定されるものではない。
また、本実施形態では、プレフィルターPFがインジェクションバルブ63と分析カラム60との間に設けられた場合について説明したが、これに限らず、例えば図7に示すように、プレフィルターPFを分析カラム60と一体化した構成としてもよい。これにより、配管85の容量を少なくすることができ、C液の残存量を極力抑えることができる。このため、HbA1cの保持時間にずれが生じるのを極力抑えることができる。
また、液体クロマトグラフィ装置では、分析カラムの交換時や液体クロマトグラフィ装置のメンテナンス時のように、測定条件が変更される虞がある場合に、校正用の試料(以下、キャリブレータと称する)を用いて、液体クロマトグラフィ装置の校正(以下、キャリブレーションと称する)を実施するのが通常である。また、測定条件が変更される虞がない場合であっても、定期的に校正を実施して、測定精度の維持を図るのが通常である。
この場合、低濃度のLowキャリブレータと高濃度のHighキャリブレータの2種類のキャリブレータを準備し、キャリブレータ毎にキャリブレーションを実行する必要がある。
本実施形態のように1台の液体クロマトグラフィ装置でバリアントモードとファストモードとを切り替える場合、測定モード毎にキャリブレーションを行う必要があるが、例えばバリアントモードでLowキャリブレータ及びHighキャリブレータを用いてキャリブレーションを実行してから、ファストモードに切り替えて低濃度及び高濃度のキャリブレータを用いてキャリブレーションを実行すると、装置の洗浄やキャリブレータの準備が煩雑となり、ユーザがキャリブレータを置く順番や、置く数などを間違える可能性が高くなる。すなわち、上記の例の場合、Low(バリアントモード)→High(バリアントモード)→Low(ファストモード)→High(ファストモード)の順で測定が実行され、キャリブレータの切り替えが3回実行されることとなり、流路の洗浄を3回実行しなければならない。また、Lowキャリブレータ及びHighキャリブレータをバリアントモード及びファストモードの測定モード毎に準備しなければならない。
そこで、希釈槽53とインジェクションバルブ63とを接続する配管83を、少なくとも2測定分以上の測定試料を保持することが可能な容量を有する配管とし、例えば2測定分のLowキャリブレータを配管83に保持させてバリアントモード及びファストモードの各測定モードでLowキャリブレータによるキャリブレーションを実行して各測定モードの測定結果を記録し、その後2測定分のHighキャリブレータを配管83に保持させてバリアントモード及びファストモードの各測定モードでHighキャリブレータによるキャリブレーションを実行して各測定モードの測定結果を記録するようにしてもよい。
これにより、Low(バリアントモード)→Low(ファストモード)→High(バリアントモード)→High(ファストモード)の順で測定が実行され、キャリブレータの切り替えは1回となり、流路の洗浄は1回で済む。このように、校正作業を簡略化することができ、コストを低減することができると共に、ユーザがキャリブレータを置く順番や、置く数などを間違える可能性を低減することができる。なお、この方法はキャリブレーションに限らず、精度管理物質(検体)の測定(コントロール測定)などにも使用することができ、試薬の使用量削減、精度管理物質の使用量削減などのコストダウンに貢献することができると共に、ユーザによる精度管理物質の置き間違いなどを減らすことができる。
また、配管83を、2測定分の測定試料を保持することが可能な容量を有する配管とした場合、最初に半分の測定試料を用いてファストモードで測定を実行し、何らかの異常が発生した場合、例えば測定したHbA1cの値が異常に低い値であった場合は、残りの半分の測定試料を用いてバリアントモードで測定を実行するようにしてもよい。
なお、本発明は、上述した実施の形態には限定されず、種々に変更可である。例えば、血液中のヘモグロビン濃度を測定するためのHPLC装置に限らず、血液以外の検体を用いる場合、ヘモグロビン濃度以外の成分を測定する場合、あるいはHPLC装置以外の液体クロマトグラフィ装置についても本発明を適用することができる。
X HPLC装置
5 試料調製ユニット
6 分析ユニット
7 測光ユニット
11 採血管
13 血液試料
60 分析カラム
100 制御部

Claims (7)

  1. 液体クロマトグラフィ法を用いて、第1の成分分離用溶離液、第2の成分分離用溶離液、及び洗浄用溶離液を分析カラムに順次送液することにより測定試料のヘモグロビンA1c及び変異ヘモグロビンを測定する第1の測定モードと、前記第1の成分分離用溶離液及び前記洗浄用溶離液を前記分析カラムに順次送液することにより前記ヘモグロビンA1cを測定する第2の測定モードと、を切り替える工程と、
    前記第1の測定モードでの前記ヘモグロビンA1cの第1の保持時間と前記第2の測定モードでの前記ヘモグロビンA1cの第2の保持時間とが同一となるように、前記第1の測定モードにおいて前記第2の成分分離用溶離液の影響がなくなる前に、前記洗浄用溶離液を送液する工程と、
    前記洗浄用溶離液の後に、前記第1の成分分離用溶離液を送液する工程と、
    を含む液体クロマトグラフィ測定方法。
  2. 前記第1の測定モードでの前記洗浄用溶離液を送液後の前記第1の成分分離用溶離液を送液する送液時間が、前記第2の測定モードでの前記洗浄用溶離液を送液後の前記第1の成分分離用溶離液を送液する送液時間よりも長い
    請求項1記載の液体クロマトグラフィ測定方法。
  3. 少なくとも2測定分以上の前記測定試料を保持可能な保持手段に低濃度用キャリブレータ及び高濃度用キャリブレータのうち一方のキャリブレータを2測定分保持させて前記第1の測定モード及び前記第2の測定モードのキャリブレーションを実行し、前記保持手段に低濃度用キャリブレータ及び高濃度用キャリブレータのうち他方のキャリブレータを2測定分保持させて前記第1の測定モード及び前記第2の測定モードのキャリブレーションを実行する
    請求項1又は請求項2記載の液体クロマトグラフィ測定方法。
  4. 液体クロマトグラフィ法を用いて、第1の成分分離用溶離液、第2の成分分離用溶離液、及び洗浄用溶離液を分析カラムに順次送液することにより測定試料のヘモグロビンA1c及び変異ヘモグロビンを測定する第1の測定モードと、前記第1の成分分離用溶離液及び前記洗浄用溶離液を前記分析カラムに順次送液することにより前記ヘモグロビンA1cを測定する第2の測定モードと、を切り替える切替手段と、
    前記第1の測定モードでの前記ヘモグロビンA1cの第1の保持時間と前記第2の測定モードでの前記ヘモグロビンA1cの第2の保持時間とが同一となるように、前記第1の測定モードにおいて前記第2の成分分離用溶離液の影響がなくなる前に、前記洗浄用溶離液を送液する第1の送液手段と、
    前記洗浄用溶離液の後に、前記第1の成分分離用溶離液を送液する第2の送液手段と、
    を含む液体クロマトグラフィ測定装置。
  5. 前記第1の測定モードでの前記洗浄用溶離液を送液後の前記第1の成分分離用溶離液を送液する送液時間が、前記第2の測定モードでの前記洗浄用溶離液を送液後の前記第1の成分分離用溶離液を送液する送液時間よりも長い
    請求項4記載の液体クロマトグラフィ測定装置。
  6. 前記測定試料、前記第1の成分分離用溶離液、前記第2の成分分離用溶離液、及び前記洗浄用溶離液を濾過するためのプレフィルターが、前記分析カラムと一体化されている
    請求項4又は請求項5記載の液体クロマトグラフィ測定装置。
  7. コンピュータに、
    液体クロマトグラフィ法を用いて、第1の成分分離用溶離液、第2の成分分離用溶離液、及び洗浄用溶離液を分析カラムに順次送液することにより測定試料のヘモグロビンA1c及び変異ヘモグロビンを測定する第1の測定モードと、前記第1の成分分離用溶離液及び前記洗浄用溶離液を前記分析カラムに順次送液することにより前記ヘモグロビンA1cを測定する第2の測定モードと、を切り替え、
    前記第1の測定モードでの前記ヘモグロビンA1cの第1の保持時間と前記第2の測定モードでの前記ヘモグロビンA1cの第2の保持時間とが同一となるように、前記第1の測定モードにおいて前記第2の成分分離用溶離液の影響がなくなる前に、前記洗浄用溶離液を送液し、
    前記洗浄用溶離液の後に、前記第1の成分分離用溶離液を送液する
    処理を実行させるための液体クロマトグラフィ測定プログラム。
JP2017077851A 2016-04-20 2017-04-10 液体クロマトグラフィ測定方法、液体クロマトグラフィ測定装置、及び液体クロマトグラフィ測定プログラム Active JP6856434B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15/490,320 US10527594B2 (en) 2016-04-20 2017-04-18 Liquid chromatography measurement method, liquid chromatography measurement instrument, and liquid chromatography measurement program storage medium
EP17167119.1A EP3236257B1 (en) 2016-04-20 2017-04-19 Liquid chromatography measurement method, liquid chromatography measurement instrument, liquid chromatography measurement program, and storage medium
CN201710260487.0A CN107305204B (zh) 2016-04-20 2017-04-20 液相色谱测定方法、液相色谱测定装置和液相色谱测定程序存储介质

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016084718 2016-04-20
JP2016084718 2016-04-20

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017198666A true JP2017198666A (ja) 2017-11-02
JP6856434B2 JP6856434B2 (ja) 2021-04-07

Family

ID=60239276

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017077851A Active JP6856434B2 (ja) 2016-04-20 2017-04-10 液体クロマトグラフィ測定方法、液体クロマトグラフィ測定装置、及び液体クロマトグラフィ測定プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6856434B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7404772B2 (ja) 2019-10-24 2023-12-26 東ソー株式会社 液体クロマトグラフィ装置を用いた測定方法
EP4343323A1 (en) 2022-05-23 2024-03-27 ARKRAY, Inc. Hemoglobin a1c measurement method, hemoglobin analyzer, and non-transitory computer-readable recording medium

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04366762A (ja) * 1991-06-13 1992-12-18 Sekisui Chem Co Ltd 液体クロマトグラフィーを利用したヘモグロビン類の分析装置及びヘモグロビン類の分析方法
JPH0618504A (ja) * 1992-06-30 1994-01-25 Kyoto Daiichi Kagaku:Kk 高速液体クロマトグラフィーによる測定値の安定化方法
US5543315A (en) * 1992-06-30 1996-08-06 Kyoto Daiichi Kagaku Co., Ltd. Method for stabilizing measurement values by high speed liquid chromatography
US5801053A (en) * 1996-05-06 1998-09-01 Primus Corporation Chromatographic method for the identification and characterization of hemoglobin variants in blood
JP2000065813A (ja) * 1998-08-21 2000-03-03 Bio Rad Lab Inc 漸次変化させた濾過材を使用して背圧増大を減少させるクロマトグラフィカラム
JP2013019918A (ja) * 2008-03-31 2013-01-31 Sekisui Chem Co Ltd 液体クロマトグラフィー用部材
JP2015127700A (ja) * 2013-11-26 2015-07-09 アークレイ株式会社 液体クロマトグラフィ測定方法、液体クロマトグラフィ測定装置、及び液体クロマトグラフィ測定プログラム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04366762A (ja) * 1991-06-13 1992-12-18 Sekisui Chem Co Ltd 液体クロマトグラフィーを利用したヘモグロビン類の分析装置及びヘモグロビン類の分析方法
JPH0618504A (ja) * 1992-06-30 1994-01-25 Kyoto Daiichi Kagaku:Kk 高速液体クロマトグラフィーによる測定値の安定化方法
US5543315A (en) * 1992-06-30 1996-08-06 Kyoto Daiichi Kagaku Co., Ltd. Method for stabilizing measurement values by high speed liquid chromatography
US5801053A (en) * 1996-05-06 1998-09-01 Primus Corporation Chromatographic method for the identification and characterization of hemoglobin variants in blood
JP2000065813A (ja) * 1998-08-21 2000-03-03 Bio Rad Lab Inc 漸次変化させた濾過材を使用して背圧増大を減少させるクロマトグラフィカラム
JP2013019918A (ja) * 2008-03-31 2013-01-31 Sekisui Chem Co Ltd 液体クロマトグラフィー用部材
JP2015127700A (ja) * 2013-11-26 2015-07-09 アークレイ株式会社 液体クロマトグラフィ測定方法、液体クロマトグラフィ測定装置、及び液体クロマトグラフィ測定プログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7404772B2 (ja) 2019-10-24 2023-12-26 東ソー株式会社 液体クロマトグラフィ装置を用いた測定方法
EP4343323A1 (en) 2022-05-23 2024-03-27 ARKRAY, Inc. Hemoglobin a1c measurement method, hemoglobin analyzer, and non-transitory computer-readable recording medium

Also Published As

Publication number Publication date
JP6856434B2 (ja) 2021-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6657003B2 (ja) 糖化ヘモグロビン測定方法、糖化ヘモグロビン測定装置、及び糖化ヘモグロビン測定プログラム
US6344172B1 (en) Protein chromatography system
JPWO2010021008A1 (ja) 分取液体クロマトグラフ装置
JP6221458B2 (ja) 検体の注入状態を判定する方法
US5135718A (en) Apparatus for simultaneously analyzing vanillylmandelic acid, homovanillic acid and creatinine
WO2015063886A1 (ja) 液体クロマトグラフ装置
JP6856434B2 (ja) 液体クロマトグラフィ測定方法、液体クロマトグラフィ測定装置、及び液体クロマトグラフィ測定プログラム
JP6260719B2 (ja) 液体クロマトグラフ
JP4735959B2 (ja) 濃縮イオンクロマトグラフ測定方法および濃縮イオンクロマトグラフ測定装置
JP2020051960A (ja) 液体クロマトグラフ分析方法及び液体クロマトグラフ分析装置
JP6435165B2 (ja) 液体クロマトグラフィ測定方法、液体クロマトグラフィ測定装置、及び液体クロマトグラフィ測定プログラム
CN113396328A (zh) 分析装置
CN107305204B (zh) 液相色谱测定方法、液相色谱测定装置和液相色谱测定程序存储介质
JP2015114197A (ja) 乾燥分離材を用いた分離方法及び測定方法
JPH07120447A (ja) グリコヘモグロビン分析計
US4914036A (en) Method and apparatus for simultaneously analyzing vanillylmandelic acid, homovanillic acid and creatinine
US20230173407A1 (en) Preparative chromatography system and method for chromatography separations
JP2021131352A (ja) 連続した液体クロマトグラフ
Steiner et al. Addressing Analytical Challenges in a Modern HPLC Laboratory
JP2023020352A (ja) イオン交換クロマトグラフの制御方法およびイオン交換クロマトグラフ
JP2671289B2 (ja) アミノ糖系物質分析用高速液体クロマトグラフ装置
JP2023117671A (ja) キャリブレーターの測定方法および液体クロマトグラフ装置
US20100175457A1 (en) Apparatus and method for analytic analysis utilizing methanol rinsing
JP2023115657A (ja) アミノ酸分析方法及び液体クロマトグラフ装置
JP2020146622A (ja) アフィニティ法による糖化ヘモグロビンの測定方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210318

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6856434

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250