JP2023115676A - 締結構造、ボルトの製造方法、及びボルト成形器 - Google Patents

締結構造、ボルトの製造方法、及びボルト成形器 Download PDF

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Abstract

【課題】光硬化性材料の特性を利用してボルトの緩み止めを果たす。【解決手段】被締結部材2,3のボルト挿通穴2a,3aの内部空間とナット20の内部空間とを含むボルト成形用のキャビティS0を形成し、キャビティS0に光硬化性材料100を充填し、キャビティS0に充填された光硬化性材料100に光を照射して、光硬化性材料100を硬化させることで、光硬化性材料100からなるボルト10を製造する。ボルト10とナット20によって被締結部材2,3が締結される締結構造において、ナット20は、該ナットの内部が被締結部材2,3のボルト挿通穴2a,3aに連なるように被締結部材2,3に密着しており、光硬化性材料100からなるボルト10の軸部12は、ボルト挿通穴2a,3aとナット20の内部とに満たされた状態で硬化している。【選択図】図5

Description

本発明は、ボルトとナットを用いた締結構造、ボルトの製造方法、及び、ボルトの製造に用いられるボルト成形器に関する。
近年、紫外線硬化性樹脂などの光硬化性材料が様々な分野で利用されている。例えば、特許文献1には、紫外線硬化性樹脂からなる接着剤を用いて車体用樹脂部材にスタッドボルトを固定する技術が開示されている。
特開2018-016056号公報
本願発明者は、ボルトとナットを用いた締結において、振動等に起因してボルトの緩みが生じる問題への対策を鋭意検討している。なお、特許文献1には、ボルトの緩み止めを果たすための技術は提案されていない。
そこで、本発明は、光硬化性材料の特性を利用してボルトの緩み止めを果たすことを課題とする。
本発明の一態様は、ボルトとナットによって被締結部材が締結される締結構造であって、
前記ナットは、該ナットの内部が前記被締結部材のボルト挿通穴に連なるように前記被締結部材に密着しており、
前記ボルトは、光硬化性材料からなる軸部を有し、
前記軸部は、前記ボルト挿通穴と前記ナットの内部とに満たされた状態で硬化していることを特徴とする。
本発明の一態様に係るボルトの製造方法は、
被締結部材のボルト挿通穴の内部空間とナットの内部空間とを含むボルト成形用のキャビティを形成するキャビティ形成ステップと、
前記キャビティに光硬化性材料を充填する充填ステップと、
前記キャビティに充填された前記光硬化性材料に光を照射して、前記光硬化性材料を硬化させる硬化ステップと、
をこの順で行うことで、前記光硬化性材料からなるボルトを製造することを特徴とする。
本発明の一態様に係るボルト成形器は、
ボルトの頭部を成形するための第1成形型と、
前記ボルトの軸部の先端部を成形するための第2成形型と、
前記第1成形型の内部空間と被締結部材のボルト挿通穴の内部空間とナットの内部空間とを含むボルト成形用のキャビティを前記第1成形型と前記第2成形型との間に形成するように、前記第1成形型を、前記ボルト挿通穴の周縁部において前記被締結部材に当てられた状態に保持し、且つ、前記第2成形型を、前記第1成形型とは反対側において前記ナットを介して前記被締結部材に当てられた状態に保持するためのホルダと、
前記キャビティに光硬化性材料を充填可能なように前記第1成形型または前記第2成形型に設けられた充填口と、
前記キャビティに充填された光硬化性材料に光を照射可能なように前記第1成形型または前記第2成形型に設けられた照射口と、を備えていることを特徴とする。
なお、ここでいう「充填口」と「照射口」は、共通の開口部で構成されてもよいし、別々の開口部で構成されてもよい。
本発明によれば、光硬化性材料からなるボルトが被締結部材とナットに接着された状態で被締結部材が締結されるため、ボルトの緩みを効果的に抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る締結構造を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るボルト成形器を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係るボルトの製造方法におけるキャビティ形成ステップを説明するための図である。 同ボルトの製造方法における充填ステップを説明するための図である。 同ボルトの製造方法における硬化ステップを説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。
[締結構造]
図1に、本実施形態に係る締結構造1が示されている。図1に示す締結構造1において、被締結部材2,3は、ボルト10とナット20によって締結されている。なお、図1において、被締結部材2,3とナット20は断面図として描かれ、ボルト10は側面図として描かれている。
本実施形態では、被締結部材2,3が2枚の鉄板である例について説明する。ただし、本発明において、被締結部材の材料、形状、および個数は特に限定されるものでない。各被締結部材2,3にはボルト挿通穴2a,3aが貫通して設けられている。ボルト挿通穴2a,3aは、同一の径を有してもよい。被締結部材2,3は、ボルト挿通穴2a,3a同士が位置合わせされるように互いに重ね合わされている。ボルト挿通穴2a,3aの中心は、例えば、同一軸心上に配置されている。
ナット20としては、一般的なナットが用いられてもよい。つまり、ナット20は、六角柱状の外形を有してもよく、ナット20の内周面21に雌ねじが形成されていてもよい。ただし、ナット20の外形は特に限定されるものでなく、例えば、円柱状であってもよい。また、ナット20の内周面21において、雌ねじの形成は必須ではない。ナット20の内周面21に雌ねじが形成されない場合、内周面21の形状は特に限定されるものでないが、ボルト10とナット20との相対回転抑制効果を高めるための凹凸が内周面21に設けられることが好ましい。
ナット20の一方の端面20aは、被締結部材3との対向面となっている。ナット20の端面20aは、被締結部材3に密着している。ナット20の内部は、被締結部材2,3のボルト挿通穴2a,3aに連なるように配置されている。ナット20の端面20aには、ボルト挿通穴2a,3aの内周面に係合可能な位置決め用の凸部22が設けられてもよい。凸部22は、例えば、ナット20の穴を囲むように例えば環状に設けられている。ただし、凸部22は、周方向の複数箇所に互いに間隔を空けて間欠的に設けられてもよい。
ナット20の材質は特に限定されるものでない。例えば、ナット20の材料は、鉄、真鍮、及びステンレス等の金属であってもよいし、樹脂であってもよい。
従来の締結作業では、予め製造されたボルトが用いられるが、本実施形態では、締結作業時にボルト10が製造される。つまり、ボルト10の完成と同時に、締結作業が完了する。ボルト10の製造方法については後に説明する。
ボルト10は、頭部11と、頭部11から一方向に延びる軸部12とを備えている。本実施形態において、頭部11と軸部12は一体に形成されている。頭部11と軸部12は、光硬化性材料からなる。光硬化性材料としては、例えば、紫外線硬化性樹脂などの光硬化性樹脂が用いられる。また、光硬化性材料としては、硬化した状態において所要の強度と所要の接着力を有する材料が用いられる。
頭部11は、一般的なボルトの頭部と同様の形状および大きさを有してもよい。つまり、頭部11は、六角柱状の外形を有してもよい。ただし、頭部11の外形は特に限定されるものでなく、例えば、円柱状であってもよい。頭部11は、ナット20とは反対側から被締結部材2に密着した状態で硬化している。頭部11は、ボルト挿通穴2aの周縁部において被締結部材2に接着されている。
軸部12は、被締結部材2,3のボルト挿通穴2a,3aとナット20の内部とに満たされた状態で硬化している。軸部12は、頭部11から延びてボルト挿通穴2a,3aに係合されたベース部13と、ベース部13から頭部11とは反対側に延びてナット20に係合された延長部14とを備えている。
ベース部13は、円柱状に形成されている。ベース部13の外径は、ボルト挿通穴2a,3aの内径に等しい。ベース部13の外周面は、全周に亘ってボルト挿通穴2a,3aの内周面に密着し、且つ接着されている。
延長部14は、外周面に雄ねじを有する棒状部である。延長部14の外径は、ナット20の内径に等しい。延長部14の外周面は、全周に亘ってナット20の内周面21に密着し、且つ接着されている。
軸方向において、延長部14は、ナット20の全長に亘って配置されている。本実施形態において、延長部14の端面14aは、ナット20の端面20bと同一面上に配置されている。つまり、延長部14は、ナット20の内部に収まるように配置されている。ただし、延長部14は、ナット20の端面20bよりも外側に突出するように配置されてもよい。
[ボルト成形器]
ボルト10(図1参照)の製造には、例えば、図2の側面図に示すボルト成形器30が用いられる。ボルト成形器30は、被締結部材2,3におけるボルト10の取付位置に固定されて使用される。
ボルト成形器30は、ボルト10の頭部11を成形するための第1成形型31と、ボルト10の軸部12の先端部を成形するための第2成形型41と、第1成形型31及び第2成形型41を保持するためのホルダ50とを備えている。
第1成形型31は、被締結部材2に押し当てられる合わせ面31aを有する。第1成形型31の合わせ面31aには、光硬化性材料が充填される凹部32が設けられている。この凹部32に充填された光硬化性材料によってボルト10の頭部11が成形される。凹部32の輪郭は、被締結部材2のボルト挿通穴2aよりも大きい。これにより、ボルト挿通穴2aよりも大径の頭部11が成形される。
第1成形型31には、凹部32の内部空間S1(図3参照)に連通する開口部34が設けられている。開口部34は、凹部32の内部空間S1と第1成形型31の外部空間とを繋ぐように第1成形型31を貫通する貫通穴である。開口部34は、例えば、凹部32の内部空間S1に近づくほど小径になるようなテーパ状に設けられている。本実施形態において、開口部34は、凹部32の内部空間S1を合わせ面31aとは反対側に開放可能なように、凹部32の底面部に設けられている。より具体的に、開口部34は、例えば、凹部32の底面部における中央部に設けられている。
後述するように、開口部34は、光硬化性材料を充填可能な充填口として機能し得る。また、後述するように、開口部34は、充填された光硬化性材料に光を照射可能な照射口としても機能し得る。つまり、本実施形態における充填口および照射口は、第1成形型31に設けられた共通の開口部34で構成されている。
第1成形型31には、開口部34を開閉可能なシャッター部36が設けられている。シャッター部36は、透明な板状部材で構成されている。シャッター部36は、合わせ面31aの凹部32の底面に沿って帯状に延びるように配置されている。シャッター部36は、長さ方向にスライド可能なように第1成形型31に取り付けられている。これにより、シャッター部36の位置は、開口部34を塞ぐ閉位置と、開口部34を開放する開位置との間で切り換え可能となっている。
シャッター部36は、凹部32の内部空間S1と第1成形型31の外部空間とに跨がるように第1成形型31を貫通して設けられている。凹部32の内部空間S1に配置されたシャッター部36の一端部には、抜け止め用の凸部36aが設けられてもよい。第1成形型31の外部空間に配置されたシャッター部36の他端部には、ユーザが摘まむための摘まみ片36bが設けられてもよい。
本実施形態において、第2成形型41は、第1成形型31とは別体の部品で構成されている。第2成形型41は、被締結部材3に対向する対向面41aを有する。対向面41aには、ナット20を嵌め込むための凹部42が設けられている。
ボルト10の製造時において、第2成形型41は、凹部42に嵌め込まれたナット20を介して被締結部材3に押し付けられる。この状態において、凹部42の底面は、ナット20の端面20bに押し当てられる。これにより、ナット20の内部空間S4(図3参照)は第2成形型41によって閉じられ、ナット20の内部空間S4において、ボルト10の軸部12の延長部14を成形可能となっている。
ホルダ50は、第1成形型31と第2成形型41との間にボルト成形用のキャビティS0(図3参照)が形成されるように、第1成形型31と第2成形型41とを保持可能となっている。キャビティS0の構成については後に説明する。
ホルダ50は、一端部において第1成形型31に接続されたアーム部52と、被締結部材2,3およびナット20を介して第1成形型31と第2成形型41とを互いに押し付けるための押付機構60とを備えている。
アーム部52は、被締結部材2,3との干渉を避けるように例えばU字状に屈曲または湾曲しながら延びるように設けられている。なお、アーム部52には、図2の横方向および上下方向のうち少なくとも一方の寸法を調整するための寸法調整機構が設けられてもよい。
アーム部52における第1成形型31とは反対側の端部には、押付機構60を支持する支持部54が設けられている。支持部54は、第1成形型31の合わせ面31aに対向配置されている。支持部54には、支持部54を貫通するねじ穴61(図3参照)が設けられている。
押付機構60は、第1成形型31に向けて第2成形型41を押し付け可能なようにアーム部52の支持部54に取り付けられた押付部材62を備えている。押付部材62は、支持部54のねじ穴61(図3参照)に係合されたねじ部材である。押付部材62は、第1成形型31と支持部54が対向する方向に沿って延びるように配置されている。押付部材62は、軸心周りに回転しながら軸方向に並進移動可能となっている。
押付部材62における第1成形型31側の先端部には、第2成形型41に押し当てられる押し当て部64が設けられている。押し当て部64の端面は、先端に向かって膨らむような湾曲面であってもよい。
押付部材62における押し当て部64とは反対側の端部にはハンドル接続部66が設けられている。ハンドル接続部66には、ユーザによって把持されるハンドル68が取り付けられている。ハンドル68は、例えば、ハンドル接続部66をスライド可能に貫通している。
ユーザは、ハンドル68を掴みながら押付部材62を軸心周りに回転操作可能となっている。回転操作された押付部材62は、第1成形型31に対して押し当て部64が接近または離反するように並進移動される。
以上のように構成されたホルダ50の押付機構60によって第1成形型31と第2成形型41とが被締結部材2,3及びナット20を介して互いに押し付けられた状態において、第1成形型31は、ボルト挿通穴2aの周縁部において被締結部材2に当てられた状態に保持され、第2成形型41は、第1成形型31とは反対側においてナット20を介して被締結部材3に当てられた状態に保持される。
[ボルトの製造方法]
図3~図5を参照しながら、ボルト10の製造方法について説明する。本実施形態では、上述のボルト成形器30を用いてボルト10が製造される。なお、図3~図5は、図2と同様の側面図であるが、図3~図5において、ボルト成形器30の一部、被締結部材2,3、及びナット20は断面図として描かれている。
まず、図3に示すキャビティ形成ステップにおいて、第1成形型31と第2成形型41との間に、ボルト成形用のキャビティS0が形成される。
具体的には、まず、被締結部材2,3がボルト挿通穴2a,3a同士が位置合わせされるように重ね合わされる。これにより、被締結部材2,3のボルト挿通穴2a,3aの内部空間S2,S3同士が連通する。その後、被締結部材2,3に対して、ナット20、第2成形型41、及び第1成形型31が次のように位置合わせされる。
ナット20は、被締結部材3のボルト挿通穴3aの内部空間S3にナット20の内部空間S4が連通するように位置合わせされて、被締結部材3に重ねられる。このとき、ナット20に設けられた位置決め用の凸部22を被締結部材3のボルト挿通穴3aに差し込むことで、簡単に位置合わせを行うことができる。
第2成形型41は、ナット20の内部空間S4に臨むようにナット20に当てられる。本実施形態では、第2成形型41の凹部42の底面がナット20の端面20bに当てられる。これにより、ナット20の内部空間S4が被締結部材3とは反対側から閉じられる。
なお、被締結部材3に対するナット20の位置合わせと、ナット20に対する第2成形型41の位置合わせはどちらが先に行われてもよい。つまり、先に被締結部材3に重ねられたナット20に対して第2成形型41が被せられてもよいし、先に第2成形型41に嵌め込まれたナット20が被締結部材3に重ねられてもよい。
第1成形型31は、ナット20とは反対側からボルト挿通穴2aに臨むように被締結部材2に当てられる。具体的には、第1成形型31の合わせ面31aがボルト挿通穴2aの周縁部において被締結部材2に当てられる。これにより、第1成形型31の凹部32の内部空間S1が、被締結部材2のボルト挿通穴2aの内部空間S2に連通する。
以上のように、第1成形型31、被締結部材2,3、ナット20、及び第2成形型41が互いに位置合わせされることで、第1成形型31の凹部32の内部空間S1と、被締結部材2,3のボルト挿通穴2a,3aの内部空間S2,S3と、ナット20の内部空間S4とが互いに連通する。これにより、第1成形型31と第2成形型41との間に、上記のように互いに連通した空間S1,S2,S3,S4からなる1つのキャビティS0が形成される。
上記のように配置された第1成形型31と第2成形型41とは、被締結部材2,3及びナット20を介して互いに押し付け合うことで、被締結部材2,3に固定される。このような第1成形型31と第2成形型41の固定は、ハンドル68を介した押付部材62の回転操作によって行われる。この回転操作によって、押付部材62は、第1成形型31に接近する方向へ並進移動され、押付部材62の押し当て部64によって、第2成形型41が第1成形型31に向かって押し付けられる。
これにより、第1成形型31と第2成形型41とが所要の押圧力で互いに押し付けられると、第1成形型31、被締結部材2,3、ナット20、及び第2成形型41が互いに位置ずれすることが規制される。よって、キャビティS0を所望の空間形状に維持できる。また、このとき、第1成形型31と第2成形型41との間に挟み込まれた被締結部材2,3に、締結に必要な圧縮力を作用させることができる。
続いて、図4に示す充填ステップが行われる。充填ステップは、シャッター部36が開位置に配置されて第1成形型31の開口部34が開放された状態で行われる。
充填ステップでは、例えばグルーガンのような注入装置(図示せず)を用いて、開口部34からキャビティS0に光硬化性材料100が充填される。充填ステップは、キャビティS0が光硬化性材料100で満たされるまで行われる。
続いて、図5に示す硬化ステップが行われる。硬化ステップは、シャッター部36によって第1成形型31の開口部34が塞がれた状態で行われる。これにより、キャビティS0外への光硬化性材料100の漏出を規制しながら硬化ステップを行うことができる。
硬化ステップでは、例えばペンライトのような照射装置(図示せず)を用いて、開口部34からキャビティS0内の光硬化性材料に所定波長の光200が照射される。ここで、シャッター部36は透明であるため、光200はシャッター部36を通過することができる。光200の照射は、所定時間継続して行われる。これにより、キャビティS0内の光硬化性材料が硬化されて、光硬化性材料100からなるボルト10が所望形状に成形される。
その後、ハンドル68を介した押付部材62の回転操作によって、押付部材62が第1成形型31から離反する方向へ並進移動されると、ナット20から第2成形型41を取り外したり、ボルト10の頭部11から第1成形型31を取り外したりすることができる。
以上のような手順によって、ボルト10の製造と、ボルト10とナット20による被締結部材2,3の締結とが同時に完了する。
[作用効果]
本実施形態によれば、締結状態(図1参照)において、光硬化性材料からなるボルト10の軸部12が被締結部材2,3のボルト挿通穴2a,3aの内周面とナット20の内周面21とに接着され、光硬化性材料からなるボルト10の頭部11が被締結部材2の表面に接着されている。これらの接着力の作用によって、ボルト10の緩みを効果的に抑制することができる。
また、ボルト10の製造と、ボルト10とナット20による被締結部材2,3の締結は、被締結部材2,3に所要の圧縮力が作用した状態で行われる。この圧縮力の作用は、ボルト10の完成後、すなわち締結完了後にも維持される。したがって、被締結部材2,3の締結力を良好に維持することができる。
さらに、本実施形態によれば、被締結部材2,3の締結と、ボルト10の緩み止めとを同時に完了させることができる。そのため、ボルト10の緩み止めのための専用の部品や専用の工程が不要となる。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、ボルト10の製造には、必ずしも上記のボルト成形器30を用いなくてもよいし、ボルト成形器30の構成に種々の変更を加えてもよい。
例えば、上述のボルト成形器30では、第1成形型31に開口部34が設けられているが、開口部34と同様の機能を果たす開口部が第2成形型41に設けられてもよい。
また、上述のボルト成形器30では、充填口と照射口が共通の開口部34で構成されているが、本発明において、充填口と照射口は、別々の開口部で構成されてもよい。
さらに、本発明において、ボルト成形用のキャビティの構成は、少なくとも被締結部材のボルト挿通穴の内部空間とナットの内部空間とを含むものであれば、上述のキャビティS0の構成に限られるものでない。例えば、ボルト成形用のキャビティの一部として、ナット20の端面20bよりも外側に突出するボルト部分を成形するための空間を、第2成形型41の凹部42の底面とナット20の端面20bとの間に形成してもよい。
1 締結構造
2,3 被締結部材
2a,3a ボルト挿通穴
10 ボルト
11 頭部
12 軸部
20 ナット
22 位置決め用の凸部
30 ボルト成形器
31 第1成形型
34 開口部(充填口、照射口)
36 シャッター部
41 第2成形型
50 ホルダ
52 アーム部
60 押付機構
61 ねじ穴
62 押付部材
100 光硬化性材料
200 光
S0 ボルト成形用のキャビティ
本発明の一態様は、ボルトとナットによって被締結部材が締結される締結構造であって、
前記ナットは、該ナットの内部が前記被締結部材のボルト挿通穴に連なるように前記被締結部材に密着しており、
前記ボルトは、光硬化性材料からなる軸部を有し、
前記軸部は、前記ボルト挿通穴と前記ナットの内部とに満たされた状態で硬化しており
前記軸部の中心軸線方向において、前記被締結部材とは反対側の前記軸部の端面と、前 記被締結部材とは反対側の前記ナットの端面とが同一平面上に配置されていることを特徴とする。

Claims (13)

  1. ボルトとナットによって被締結部材が締結される締結構造であって、
    前記ナットは、該ナットの内部が前記被締結部材のボルト挿通穴に連なるように前記被締結部材に密着しており、
    前記ボルトは、光硬化性材料からなる軸部を有し、
    前記軸部は、前記ボルト挿通穴と前記ナットの内部とに満たされた状態で硬化していることを特徴とする締結構造。
  2. 前記ボルトは、光硬化性材料からなる頭部を有し、
    前記頭部は、前記ナットとは反対側から前記被締結部材に密着した状態で硬化していることを特徴とする請求項1に記載の締結構造。
  3. 前記ナットにおける前記被締結部材との対向面に、前記ボルト挿通穴の内周面に係合可能な位置決め用の凸部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の締結構造。
  4. 被締結部材のボルト挿通穴の内部空間とナットの内部空間とを含むボルト成形用のキャビティを形成するキャビティ形成ステップと、
    前記キャビティに光硬化性材料を充填する充填ステップと、
    前記キャビティに充填された前記光硬化性材料に光を照射して、前記光硬化性材料を硬化させる硬化ステップと、
    をこの順で行うことで、前記光硬化性材料からなるボルトを製造することを特徴とするボルトの製造方法。
  5. 前記キャビティ形成ステップでは、前記ボルトの頭部を成形するための第1成形型を、前記ナットとは反対側から前記ボルト挿通穴に臨むように前記被締結部材に当て、前記ボルトの軸部の先端部を成形するための第2成形型を、前記ナットの内部空間に臨むように前記ナットに当てて、前記第1成形型と前記第2成形型との間に前記キャビティを形成することを特徴とする請求項4に記載のボルトの製造方法。
  6. 前記充填ステップでは、前記第1成形型または前記第2成形型に設けられた開口部から前記キャビティに前記光硬化性材料を充填することを特徴とする請求項5に記載のボルトの製造方法。
  7. 前記硬化ステップでは、前記開口部から前記キャビティ内の前記光硬化性材料に光を照射することを特徴とする請求項6に記載のボルトの製造方法。
  8. ボルトの頭部を成形するための第1成形型と、
    前記ボルトの軸部の先端部を成形するための第2成形型と、
    前記第1成形型の内部空間と被締結部材のボルト挿通穴の内部空間とナットの内部空間とを含むボルト成形用のキャビティを前記第1成形型と前記第2成形型との間に形成するように、前記第1成形型を、前記ボルト挿通穴の周縁部において前記被締結部材に当てられた状態に保持し、且つ、前記第2成形型を、前記第1成形型とは反対側において前記ナットを介して前記被締結部材に当てられた状態に保持するためのホルダと、
    前記キャビティに光硬化性材料を充填可能なように前記第1成形型または前記第2成形型に設けられた充填口と、
    前記キャビティに充填された光硬化性材料に光を照射可能なように前記第1成形型または前記第2成形型に設けられた照射口と、を備えていることを特徴とするボルト成形器。
  9. 前記ホルダは、前記被締結部材および前記ナットを介して前記第1成形型と前記第2成形型とを互いに押し付けるための押付機構を備えていることを特徴とする請求項8に記載のボルト成形器。
  10. 前記ホルダは、一端部において前記第1成形型に接続されたアーム部を備え、
    前記押付機構は、前記第1成形型に向けて前記第2成形型を押し付け可能なように前記アーム部の他端部に取り付けられた押付部材を備えていることを特徴とする請求項9に記載のボルト成形器。
  11. 前記押付部材は、前記アーム部の前記他端部を貫通するねじ穴に係合されたねじ部材であることを特徴とする請求項10に記載のボルト成形器。
  12. 前記充填口および前記照射口は、前記第1成形型に設けられた共通の開口部であることを特徴とする請求項8から請求項11のいずれか1項に記載のボルト成形器。
  13. 前記第1成形型に、前記開口部を開閉可能な透明のシャッター部が設けられていることを特徴とする請求項12に記載のボルト成形器。
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