JP2023112002A - 焼結装置 - Google Patents

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JP2023112002A JP2023096053A JP2023096053A JP2023112002A JP 2023112002 A JP2023112002 A JP 2023112002A JP 2023096053 A JP2023096053 A JP 2023096053A JP 2023096053 A JP2023096053 A JP 2023096053A JP 2023112002 A JP2023112002 A JP 2023112002A
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Abstract

【課題】生産性に優れた金属部材の製造方法を提供すること。【解決手段】一実施の形態に係る金属部材の製造方法では、金属炭化物粉末と金属粉末とを混合した混合粉末(20a)を金属基材(10)上に形成された凹部(11)に充填する。放電プラズマ焼結法を用いて、凹部(11)に充填された混合粉末(20a)を通電加熱しつつ加圧することによって、凹部(11)に硬質層(20)を形成する。【選択図】図2

Description

本発明は金属部材の製造方法に関する。
硬質層が金属基材上に形成された金属部材は、例えば刃具等に広く利用されている。このような金属部材は、例えば、熱間等方加圧(HIP:Hot Isostatic Pressing)法や放電プラズマ焼結(SPS:Spark Plasma Sintering)法を用いて予め製造された硬質部材を、硬質層として金属基材上にろう付けすることによって製造される。また、特許文献1、2に開示されているように、予め製造された硬質部材を金属基材上にSPS法を用いて接合する技術も知られている。
特開平6-339801号公報 特開平8-168905号公報
発明者は、硬質層を金属基材上に形成する金属部材の製造方法に関し、以下の問題を見出した。
予め製造された硬質部材を金属基材上に硬質層として接合する手法では、接合する前に硬質部材を機械加工する必要がある。そのため、このような手法は、製造に多大な手間と時間を要し、生産性に劣るという問題があった。
その他の課題と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態に係る金属部材の製造方法では、金属炭化物粉末と金属粉末とを混合した混合粉末を金属基材上に形成された凹部に充填し、放電プラズマ焼結法を用いて、前記凹部に充填された前記混合粉末を通電加熱しつつ加圧することによって、前記凹部に硬質層を形成する。
前記一実施の形態によれば、生産性に優れた金属部材の製造方法を提供できる。
第1の実施形態に係る金属部材の製造方法によって製造される金属部材の一例を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る金属部材の製造方法を示す断面図である。 第1の実施形態に係る金属部材の製造方法を示す平面図である。 第1の実施形態の変形例1に係る金属部材の製造方法を示す平面図である。 第1の実施形態の変形例2に係る金属部材の製造方法を示す断面図である。 第1の実施形態の変形例2に係る金属部材の製造方法を示す平面図である。 第2の実施形態に係る金属部材の製造方法に用いる金属基材10の一例を示す斜視図である。 第2の実施形態に係る金属部材の製造方法を示す断面図である。 第2の実施形態に係る金属部材の製造方法を示す平面図である。 実施例の硬質層20及び比較例に係る硬質部材のミクロ組織写真である。 ピンオンディスク摩耗試験を示す模式斜視図である。 ピン及びディスクについて、比較例に対する実施例の相対摩耗量を示す棒グラフである。
以下、具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。但し、以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜簡略化されている。
(第1の実施形態)
<金属部材の構成>
まず、図1を参照して、第1の実施形態に係る金属部材の製造方法によって製造される金属部材の構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係る金属部材の製造方法によって製造される金属部材の一例を示す斜視図である。
なお、当然のことながら、図1及び他の図面に示した右手系xyz直交座標は、構成要素の位置関係を説明するための便宜的なものであって図面間で共通である。通常、z軸正向きが鉛直上向き、xy平面が水平面である。
図1に示すように、金属部材は金属基材10及び硬質層20を備え、全体として略直方体形状を有している。図1に示した金属部材は、さらに機械加工された上で、例えば刃具等として利用される。より具体的には、例えば樹脂ペレットを連続製造するための水中造粒機(UWC:Under Water Cutter)のカッタ刃として利用される。
金属基材10の上面には、長手方向(y軸方向)の中程からy軸正方向側の端部まで凹部11が延設されている。換言すると、図1に示した金属基材10は、L字状の縦断面を有している。凹部11は、「段差」もしくは「切り欠き」とも言える。図1に示すように、凹部11の角部に、R加工が施されていてもよい。金属基材10の凹部に、略直方体形状の硬質層20が形成されている。ここで、金属基材10と硬質層20とは、ろう材を介さずに直接接合されている。
金属基材10は、特に限定されないが、例えばステンレス鋼からなる。
硬質層20は、金属炭化物粉末と金属粉末とを混合した混合粉末を焼結することによって得られる焼結体である。すなわち、硬質層20は、マトリクス金属中に金属炭化物粒子が分散したミクロ組織を有している。硬質層20のマトリクス金属は、特に限定されないが、例えばステンレス鋼である。硬質層20の金属炭化物粒子は、特に限定されないが、例えば炭化チタン(TiC)粒子である。
<金属部材の製造方法>
図2、図3を参照して、第1の実施形態に係る金属部材の製造方法について説明する。図2は、第1の実施形態に係る金属部材の製造方法を示す断面図である。図3は、第1の実施形態に係る金属部材の製造方法を示す平面図である。第1の実施形態に係る金属部材の製造方法では、図1に示した硬質層20を金属基材10上に形成する。
図2を参照して、第1の実施形態に係る金属部材の製造方法の概要について説明する。
まず、図2上段に示すように、金属炭化物粉末と金属粉末とを混合した混合粉末20aを金属基材10上に形成された凹部11に充填する。
次に、図2下段に示すように、放電プラズマ焼結法(SPS法)を用いて、凹部11に充填された混合粉末20aを通電加熱しつつ加圧することによって、凹部11に硬質層20を形成する。
次に、図2、図3を参照して、第1の実施形態に係る金属部材の製造方法の詳細について説明する。なお、図2下段は、図3のII-II断面図である。図3では、後述する上パンチ40及びスペーサ60が省略されている。
図2、図3に示すように、第1の実施形態に係る金属部材の製造方法に用いる焼結装置は、図示しない真空チャンバ内に、型30、上パンチ40、下パンチ50、及びスペーサ60を備えている。SPS法では、金属基材10の凹部11に充填された混合粉末20aを通電加熱しつつ加圧する。
そのため、型30、上パンチ40、下パンチ50、及びスペーサ60は、いずれも導電性を有し、混合粉末20aを焼結する際、金属基材10もしくは混合粉末20aと接触している。さらに、型30、上パンチ40、下パンチ50、及びスペーサ60は、いずれも高温でも変形し難い材料からなることが好ましく、例えばカーボン製である。
図2に示すように、型30は、互いに嵌合された外型31と入子型32とを備えた二重構造を有している。図3に示すように、型30(外型31及び入子型32)は、金属基材10の平面形状に対応した貫通孔33が平面視中央部に設けられた円柱体である。図2、図3に示すように、貫通孔33の内部に金属基材10が装入される。
ここで、図3に示すように、外側の外型31は、円筒体である。入子型32は、金属基材10の平面形状に対応した貫通孔33が平面視中央部に設けられた円柱体である。図示した入子型32は、図3に示すように、貫通孔33の長辺及び短辺の延長線に沿って、4つの割型32a~32dに分割されている。
貫通孔33を介して対向配置された割型32a、32cは、同一形状を有すると共に、円柱状の入子型32の中心軸に対して、回転対称に配置されている。同様に、貫通孔33を介して対向配置された割型32b、32dも、同一形状を有すると共に、円柱状の入子型32の中心軸に対して、回転対称に配置されている。
また、図2に示すように、型30の貫通孔33には、下パンチ50が挿入されている。金属基材10は、下パンチ50上に置かれる。すなわち、下パンチ50は、金属基材10の下面に当接し、金属基材10を下側から支持している。また、混合粉末20aを加圧する際、下パンチ50によって、金属基材10を下側から押圧してもよい。
図2に示すように、スペーサ60は、貫通孔33の内部に装入された金属基材10の凸部(凹部11以外の部位)の上面に置かれる。混合粉末20aは、入子型32及びスペーサ60に囲まれた金属基材10の凹部11に充填される。特に限定されないが、図2の例では、スペーサ60の高さは、上パンチ40の高さと等しい。
上パンチ40は、型30の貫通孔33の上側(z軸正方向側)から挿入される。混合粉末20aを焼結する際、金属基材10の凹部11に充填された混合粉末20aを上パンチ40によって上側から押圧する。このような構成によって、混合粉末20aを通電加熱しつつ加圧し、金属基材10の凹部11に硬質層20を形成できる。この際、金属基材10と硬質層20とを接合できる。
ここで、図2下段に示すように、例えば、スペーサ60の上面と上パンチ40の上面とが面一になるまで、上パンチ40を押圧する。上述の通り、スペーサ60の高さが上パンチ40の高さと等しいため、金属基材10の凸部(凹部11以外の部位)の上面と硬質層20の上面とを面一にできる。
以上の通り、第1の実施形態に係る金属部材の製造方法では、金属炭化物粉末と金属粉末とを混合した混合粉末20aを金属基材10上に形成された凹部11に充填する。そして、SPS法を用いて、凹部11に充填された混合粉末20aを通電加熱しつつ加圧することによって、凹部11に硬質層20を形成する。この際、金属基材10と硬質層20とを接合できる。すなわち、金属基材10の凹部11に硬質層20を形成しつつ、金属基材10に硬質層20を接合できる。そのため、第1の実施形態に係る金属部材の製造方法では、接合する前に予め製造された硬質部材を機械加工する必要がなく、生産性に優れている。
<第1の実施形態の変形例1>
次に、図4を参照して、第1の実施形態の変形例1に係る金属部材の製造方法について説明する。図4は、第1の実施形態の変形例1に係る金属部材の製造方法を示す平面図である。図4に示した変形例1に係る金属部材の製造方法では、図3に比べ、金属基材10及び硬質層20の幅が広くなっている。
図4の例では、金属基材10の凹部11に硬質層20を形成した後、図4に示したy軸方向に延びた2本の二点鎖線に沿って、金属基材10及び硬質層20を切断する。そのため、1回の焼結工程によって、図1に示した金属部材を3本製造でき、図3に示した製造方法に比べ、生産性がさらに向上する。
なお、1回の焼結工程によって製造する金属部材の本数は3本に限定されず、適宜決定すればよい。1回の焼結工程によって製造する金属部材の本数が多い程、生産性は向上するが、焼結装置を大型化する必要がある。
その他の構成は、図2及び図3に示した第1の実施形態に係る金属部材の製造方法と同様であるため、説明を省略する。
<第1の実施形態の変形例2>
次に、図5、図6を参照して、第1の実施形態の変形例2に係る金属部材の製造方法について説明する。図5は、第1の実施形態の変形例2に係る金属部材の製造方法を示す断面図である。図6は、第1の実施形態の変形例2に係る金属部材の製造方法を示す平面図である。
なお、図5下段は、図6のV-V断面図である。図6では、上パンチ40及びスペーサ60が省略されている。
図2では、金属基材10がL字状の縦断面を有しているのに対し、図5に示した変形例2では、金属基材10がU字状の縦断面を有している。すなわち、金属基材10の長手方向(y軸方向)両端部には、それぞれ凸部が形成されており、2つの凸部の間に凹部11aが形成されている。
図5に示すように、スペーサ60は、金属基材10の2つの凸部(凹部11a以外の部位)のそれぞれの上面に置かれる。混合粉末20aは、入子型32及びスペーサ60に囲まれた金属基材10の凹部11aに充填される。そして、混合粉末20aを焼結する際、2つのスペーサ60の間に上パンチ40が挿入される。
変形例2では、金属基材10の凹部11aに硬質層20を形成した後、図6に示したx軸方向に延びた1本の二点鎖線とy軸方向に延びた4本の二点鎖線とに沿って、金属基材10及び硬質層20を切断する。x軸方向に延びた1本の二点鎖線は、金属基材10の長手方向(y軸方向)の中心線でもある。
この中心線に沿って縦断面U字状の金属基材10を切断すると、図2に示したような縦断面L字状の金属基材10に2分割される。得られた縦断面L字状の金属基材10が、y軸方向に延びた4本の二点鎖線に沿って、それぞれ5分割される。そのため、図6の例では、1回の焼結工程によって、図1に示した金属部材を10本製造でき、図3及び図4に示した製造方法に比べ、生産性がさらに向上する。
なお、1回の焼結工程によって製造する金属部材の本数は、偶数本であれば、10本に限定されず、適宜決定すればよい。1回の焼結工程によって製造する金属部材の本数が多い程、生産性は向上するが、焼結装置を大型化する必要がある。
その他の構成は、図2及び図3に示した第1の実施形態に係る金属部材の製造方法と同様であるため、説明を省略する。
(第2の実施形態)
次に、図7~図9を参照して、第2の実施形態に係る金属部材の製造方法について説明する。図7は、第2の実施形態に係る金属部材の製造方法に用いる金属基材10の一例を示す斜視図である。図8は、第2の実施形態に係る金属部材の製造方法を示す断面図である。図9は、第2の実施形態に係る金属部材の製造方法を示す平面図である。
なお、図8下段は、図9のVIII-VIII断面図である。図9では、上パンチ40が省略されている。
図7に示すように、第2の実施形態に係る金属部材の製造方法では、金属基材10が無蓋箱状の形状を有している。すなわち、平面視矩形状の金属基材10の周縁全体に凸部が形成されており、凸部に囲まれた内側に凹部11bが形成されている。そのため、図8に示すように、図2等に示した型30を用いずに、混合粉末20aを金属基材10の凹部11bに充填できる。そして、混合粉末20aを焼結する際、凹部11bに上パンチ40が挿入される。
第2の実施形態に係る金属部材の製造方法では、金属基材10の凹部11bに硬質層20を形成した後、図9に示したx軸方向に延びた1本の二点鎖線とy軸方向に延びた4本の二点鎖線とに沿って、金属基材10及び硬質層20を切断する。図9に示すように、金属基材10の幅方向(x軸方向)両端部において長手方向(y軸方向)に延びた一対の凸部は、製造対象である図1に示した金属部材を構成しない余肉部である。そのため、y軸方向に延びた2本の二点鎖線に沿って、余肉部は切除される。余肉部の切除により、図5、図6に示したような縦断面U字状の金属基材10が得られる。
x軸方向に延びた1本の二点鎖線は、金属基材10の長手方向(y軸方向)の中心線でもある。この中心線に沿って縦断面U字状の金属基材10を切断すると、図2に示したような縦断面L字状の金属基材10に2分割される。得られた縦断面L字状の金属基材10が、y軸方向に延びた2本の二点鎖線に沿って、それぞれ3分割される。そのため、図9の例では、1回の焼結工程によって、図1に示した金属部材を6本製造できる。
なお、1回の焼結工程によって製造する金属部材の本数は、6本に限定されず、適宜決定すればよい。1回の焼結工程によって製造する金属部材の本数が多い程、切除する余肉部が相対的に減少すると共に、生産性は向上するが、焼結装置を大型化する必要がある。
その他の構成は、図2及び図3に示した第1の実施形態に係る金属部材の製造方法と同様であるため、説明を省略する。
図2及び図3に示した第1の実施形態に係る金属部材の製造方法では、型30(外型31及び入子型32)を用いる。上述の通り、型30(外型31及び入子型32)は、例えばカーボン製である。型30がカーボン製の場合、型30が摩耗及び破損し易い上に、高価である。
これに対し、第2の実施形態に係る金属部材の製造方法では、金属基材10が無蓋箱状の形状を有し、金属基材10に形成された凹部11bの周囲全体が凸部に囲まれている。そのため、図2等に示した型30を用いずに、混合粉末20aを金属基材10の凹部11bに充填でき、型30がカーボン製の場合の上記問題を解決できる。図8の例では、型30に加え、下パンチ50及びスペーサ60も用いずに、金属基材10の凹部11bに硬質層20を形成しつつ、金属基材10に硬質層20を接合できる。
<第1の実施形態に係る金属部材の製造方法の実施例>
以下、図2、図3に示した第1の実施形態に係る金属部材の製造方法を、実施例を挙げて詳細に説明する。しかしながら、第1の実施形態に係る金属部材の製造方法は、以下の実施例のみに限定されるものではない。
まず、実施例に係る硬質層20のマトリクス金属は、Fe-14Cr-4Ni-5Mo-9Co-1Ti(数値は質量%)の組成を有するステンレス鋼とした。実施例に係る硬質層20の金属炭化物粒子は、TiC粒子とした。そして、マトリクス金属を構成する金属粉末とTiC粉末とを7:3の質量比で混合し、混合粉末20aとした。
図2、図3に示した焼結装置を用いて、金属基材10の凹部11に混合粉末20aを充填した。その後、SPS法を用いて、混合粉末20aを通電加熱しつつ加圧し、金属基材10の凹部11に硬質層20を形成すると共に、金属基材10と硬質層20とを接合した。この際、1100℃において90分保持した。得られた硬質層20の寸法は、幅14mm、長さ32mm、高さ8mmだった。この硬質層20について、硬さ測定、ミクロ組織観察、ピンオンディスク摩耗試験を行った。
他方、実施例の硬質層20に対応する比較例に係る硬質部材としては、市販のNikro128材(Deutsche Edelstahlwerke社製)を用いた。比較例に係る硬質部材の組成は、実施例と類似しているが、焼結方法及び焼結条件等の詳細については不明である。この比較例に係る硬質部材についても、硬さ測定、ミクロ組織観察、ピンオンディスク摩耗試験を行った。
比較例に係る硬質部材の硬さは、58HRCであった。これに対し、実施例に係る硬質層20の硬さは、60HRCであり、比較例を上回った。
ここで、図10は、実施例の硬質層20及び比較例に係る硬質部材のミクロ組織写真である。図10に示すように、実施例の硬質層20のミクロ組織は、比較例に係る硬質部材のミクロ組織よりも微細であった。
図11は、ピンオンディスク摩耗試験を示す模式斜視図である。図11に示すように、回転する円板(ディスク)に円柱状のピンを所定の荷重で押し当て、1時間経過後のピン及びディスクの摩耗量を調査した。図11に示すように、ディスクは回転軸の先端に固定されている。また、図示しないが、回転軸の根元部はモータ等の回転動力源に連結されている。水中造粒機を想定し、30℃の水中において、試験を行った。ディスクの回転数は2500rpm、ピンの面圧は1.2MPaとした。
ピンオンディスク摩耗試験において、ピンは水中造粒機のカッタ刃に対応し、ディスクは水中造粒機のダイプレートに対応する。実施例の硬質層20及び比較例に係る硬質部材からそれぞれピンを作製した。実施例及び比較例に係るピンの摩耗試験において、ディスクはいずれも上述のNikro128材から作製した。
図12を参照して、ピンオンディスク摩耗試験の結果について説明する。図12は、ピン及びディスクについて、比較例に対する実施例の相対摩耗量を示す棒グラフである。図12に示すように、比較例に係るピンの摩耗量を1とすると、実施例に係るピンの摩耗量は、0.5を下回った。比較例に係るピンを用いた場合のディスクの摩耗量を1とすると、実施例に係るピンを用いた場合のディスクの摩耗量は、0.2を下回った。このように、ピン及びディスクの摩耗量の両方において、実施例は比較例に比べて摩耗量が半分以下となり、極めて良好であった。
以上の実施例に示した通り、SPS法を用いた第1の実施形態に係る金属部材の製造方法によって、硬さ及び耐摩耗性に優れた硬質層20を金属基材10の凹部11に形成しつつ接合できた。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
10 金属基材
11、11a、11b 凹部
20 硬質層
20a 混合粉末
30 型
31 外型
32 入子型
32a~32d 割型
33 貫通孔
40 上パンチ
50 下パンチ
60 スペーサ

Claims (4)

  1. 放電プラズマ焼結法により縦断面L字状の金属基材上に硬質層を形成して全体として直方体状の金属部材を製造するための焼結装置であって、
    円筒体の外型と、
    前記金属基材が装入される平面視矩形状の貫通孔が中央部に設けられると共に、前記外型に嵌入された入子型と、
    前記入子型の前記貫通孔に下側から嵌入され、前記金属基材を支持する下パンチと、
    前記貫通孔に装入された前記金属基材の凸部の上面に配置されるスペーサと、
    前記貫通孔に上側から嵌入されると共に、前記貫通孔に装入された前記金属基材上において前記硬質層の原料粉末を通電加熱しつつ押圧する上パンチと、を備え、
    前記スペーサと前記上パンチとが同じ高さを有し、
    前記上パンチによって前記原料粉末を通電加熱しつつ押圧する際、前記スペーサの上面と前記上パンチの上面とが面一になるまで前記原料粉末を上から押圧する、
    焼結装置。
  2. 前記入子型は、
    前記貫通孔を介して前記貫通孔の幅方向に対向配置されると共に、当該入子型の中心軸に対して回転対称に配置された互いに同一形状の一対の第1割型と、
    前記貫通孔を介して前記貫通孔の長手方向に対向配置されると共に、前記中心軸に対して回転対称に配置された互いに同一形状の一対の第2割型と、を備える、
    請求項1に記載の焼結装置。
  3. 前記外型及び前記入子型は、カーボン製である、
    請求項1又は2に記載の焼結装置。
  4. 前記金属基材はステンレス鋼であり、
    前記硬質層はステンレス鋼からなるマトリクス金属中に金属炭化物粒子が分散している、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の焼結装置。
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