JP2023110695A - 易分離キャップ部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器本体から取り外す際の操作性と、成形性とに優れる易分離キャップ部材を提供すること。【解決手段】本発明の易分離キャップ部材1が備える本体キャップ10は、口首部31の外周部分に固着される固着スカート部11と、装着筒壁部12とを含んで構成されている。固着スカート部11の筒状部11Bには、下端部分の内側面に周方向に延設して、口首部31の外周面に設けられた被係着凸部31aに係合する、線状係着凸部11cが形成されている。装着筒壁部12の軸方向端縁部又は筒状部11Bの軸方向端縁部から、切込み溝42が、周方向に延設する線状係着凸部11c又はこれの延長線と交差するように形成されている。この切込み溝42を引裂き破断させることで、線状係着凸部11cの被係着凸部31aへの係着を解除させて、固着された本体キャップ10を口首部31から分離可能とする。【選択図】図2

Description

本発明は、容器本体の口首部に固着される本体キャップと、本体キャップに着脱可能に装着される蓋キャップとからなり、本体キャップを容器本体の口首部から分離可能とする易分離キャップ部材に関する。
液体洗剤、柔軟剤、漂白剤、糊剤等の内容液を収容する容器として、これらの内容液を注出する注出ノズルを有する本体キャップが、該容器の口首部に取り付けられたものが知られている。
近年、リサイクルによる省資源化の観点から、樹脂製の本体キャップを容器の口首部から取り外し、容器と本体キャップとを別々に廃棄(分別廃棄)することが要求されている。この種の本体キャップには、その内周面に、容器の口首部に形成された環状凸リブ等の被係着凸部に係着することが可能な、線状凸リブからなる線状係着凸部が設けられていることがある。斯かる本体キャップは、容器の口首部から容易に離脱できないようにする点で有効であるが、当該離脱が困難に構成されているため、容器から取り外し難いものであった。
前記の取り外しに関し、本体キャップに様々な工夫が施されたものが提案されている。例えば、特許文献1及び特許文献2に記載の本体キャップは、容器の口首部に取り付けられる筒状の側壁と、該側壁の径方向外側に設けられた囲繞壁とを備えた二重構造を有しており、該囲繞壁の一部を把持して破断することにより、該囲繞壁と連続した側壁を前記口首部から取り外し可能になっている。
また、特許文献3に記載の本体キャップは、容器の口首部に取り付けられる外筒を備え、該外筒の上面が開口し、該外筒の一部を内側部分及び外側部分の二重構造にする溝部が周方向にわたって形成されており、該溝部の内側部分に分別用薄肉部が形成されている。
特開2018-150059号公報 特開2019-142554号公報 特開2021-059341号公報
特許文献1及び2に記載の本体キャップは、口首部に取り付けられる側壁と、囲繞部とからなる二重構造を有し、特許文献3に記載の本体キャップは、外筒に部分的に形成された溝によって内側部分と外側部分とからなる二重構造を有している。これら本体キャップは、二重構造における側壁と囲繞部との間、あるいは二重構造における内側部分と外側部分との間に指を差し込み、囲繞部又は外側部分を把持しながら、囲繞部と連続する側壁又は該外側部分と連続する内側部分を破断させることで、本体キャップを容器の口首部から取り外す。しかしながら、このような二重構造のキャップ部材は、指を差し込む際の隙間が小さく摘まみ難いため、容器から本体キャップを外す際の操作性が不十分であった。
また、特許文献1~3の本体キャップは、二重構造を有するので、成形時に用いられる金型の形状が複雑になる。しかも射出成型時における樹脂の流動によっては、金型間に合成樹脂を均一に充填することが困難となり、薄肉化して破断容易にした部分の成形性が損なわれる虞があった。
本発明は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る、易分離キャップ部材を提供することに関する。
本発明は、容器本体の口首部に固着される本体キャップと、該本体キャップに着脱可能に装着される蓋キャップとからなり、前記本体キャップを前記容器本体の口首部から分離可能とする易分離キャップ部材に関する。
前記本体キャップは、前記容器本体の口首部の外周部分に固着される固着スカート部と、該固着スカート部の肩板部から上方に突出して設けられた、前記蓋キャップが装着される装着筒壁部とを含んで構成されていることが好ましい。
前記固着スカート部の筒状部には、下端部分の内側面に周方向に延設して、前記容器本体の口首部の外周面に設けられた被係着凸部に係合する、線状係着凸部が形成されていることが好ましい。
前記装着筒壁部の軸方向端縁部又は前記固着スカート部の筒状部の軸方向端縁部から、切込み溝が、周方向に延設する前記線状係着凸部又はこれの延長線と交差するように形成されていることが好ましい。
引裂き把持部を把持して前記切込み溝を引裂き破断させることで、前記線状係着凸部の前記被係着凸部への係着を解除させて、固着された前記本体キャップを前記容器本体の口首部から分離可能とすることが好ましい。
本発明の易分離キャップ部材によれば、容器本体から取り外す際の操作性と、成形性とに優れる。
図1は、本発明の易分離キャップ部材の一実施形態を模式的に示す断面図である。 図2は、図1の本体キャップを模式的に示した斜視図である。 図3は、図2のA-A線断面図である。 図4は、図2の本体キャップの底面図である。 図5は、本発明に係る本体キャップの別の実施形態を模式的に示した斜視図である。 図6は、本発明に係る本体キャップのさらに別の実施形態を模式的に示した斜視図である。 図7は、本発明に係る本体キャップのさらに別の実施形態を模式的に示した斜視図である。 図8は、図7に示す本体キャップに蓋キャップが装着された状態を示す拡大断面図である。 図9は、本発明に係る本体キャップのさらに別の実施形態を模式的に示した斜視図である。 図10は、本発明に係る本体キャップのさらに別の実施形態を模式的に示した断面図である。 図11は、図10に示す本体キャップの底面図である。
以下、本発明の易分離キャップ部材を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1に示す実施形態の易分離キャップ部材1(以下、単に「キャップ部材1」ともいう。)は、内部に内容液が収容された容器に取り付けられ、その内容液を容器の外部に注出させる部材である。より詳細には、内容液を収容する容器本体30の口首部31に取り付けられる。口首部31は、注出路を内部に有する筒状の部分であり、容器本体30の上端部に設けられている。当該注出路は、容器本体30内部と連通している。口首部31は、その外周面に被係着凸部31aが形成されている。被係着凸部31aは、口首部31の周方向に環状に突出して設けられた環状凸リブであり、後述する線状係着凸部11cと係合させることができる。
キャップ部材1は、口首部31に固着される本体キャップ10と、本体キャップ10に着脱可能に装着される蓋キャップ20とを含んで構成されている。本実施形態の蓋キャップ20は、内容液を計量するための計量キャップである。計量キャップを備えるキャップ部材1を用いると、容器本体30に収容された液体洗剤などの内容液を、後述する注出ノズルを介して蓋キャップ20に注入して計量することができる。計量後の内容液は、通常、洗濯機等の別の場所に排出される。
本明細書において、上方は、容器本体30の口首部31を鉛直方向の上方に向けた状態における該鉛直方向の上方に向かう方向であり、下方は、当該状態における該鉛直方向の下方に向かう方向である。斯かる状態において、本体キャップ10の軸方向Zは、容器本体30の高さ方向及び鉛直方向と一致する。
本明細書において、本体キャップ10の軸方向Zにおいて、後述する注出ノズル15の先端側を上側、その反対側(注出ノズル15の反対側)を下側と称する。
また、本体キャップ10の周方向を、単に「周方向」ともいい、本体キャップ10の軸方向を、単に「軸方向」ともいう。
本体キャップ10は、固着スカート部11と、内容液の流路となる注出ノズル15とを含んで構成されている。固着スカート部11は、容器本体30の口首部31の外周部分に固着される部分であり、本体キャップ10の下端部において径方向外方に張り出した部分である。固着スカート部11は、環状の肩板部11Aと、肩板部11Aの外周縁から垂下して形成される筒状部11Bとを含んで構成される。
筒状部11Bは、肩板部11Aの外周縁から直接垂下する筒状の上筒部11fと、該上筒部11fよりも径方向外側に張り出した筒状の段差部11eとを有している。段差部11eは、筒状部11Bの下端部分となっている。
筒状部11Bは、段差部11eの内側面に周方向に延設された線状係着凸部11cを具備している。線状係着凸部11cは線状凸リブとなっており、口首部31に形成された環状凸リブである被係着凸部31aに係合させることができる。すなわち、本体キャップ10を容器本体30の口首部31に取り付ける(固着)ことが可能である。本実施形態の本体キャップ10は、固着スカート部11と後述する内筒壁13との間に口首部31を押し込むこと(打栓式)によって、容器本体30の口首部31に篏合される。すなわち、線状係着凸部11cは、本体キャップ10の打込みによって口首部31の基端側から環状凸リブ(被係着凸部31a)に係着される。これにより、本体キャップ10が容器本体30から脱離することを効果的に防止する。斯かる効果を、以下、「脱離防止効果」ともいう。
本体キャップ10は、肩板部11Aから上方に突出して設けられた装着筒壁部12が形成されている。装着筒壁部12は、固着スカート部11と同心状に設けられており、該装着筒壁部12の外周面には、雄ネジからなる被係合部12aが形成されている。この被係合部12aと、雌ネジからなる係合部(図示せず)を内周面に有する蓋キャップ20とを螺合させることで、蓋キャップ20が着脱可能に本体キャップ10に装着される。
本実施形態の本体キャップ10は、装着筒壁部12から下方に連設された内筒壁13を備えている。内筒壁13は、固着スカート部11の径方向内側に形成された筒状部分であり、装着筒壁部12の内部と内筒壁13の内部とが連通している。本体キャップ10が口首部31に装着された状態において、内筒壁13の外周面が、該口首部31の内周面に沿って配置され、内筒壁13の外周面と口首部31の内周面とが液密に密着する。
また、内筒壁13は、水平方向に対して斜めに傾斜した底面壁14を有している。底面壁14には、平面視における略中央に流通開口部14bが形成されており、さらに傾斜した底面壁14における低い位置に液戻し開口部14aが形成されている。
注出ノズル15は、内容液の流出経路としての役割を担う部材である。本実施形態の本体キャップ10は、内筒壁13の内側に、内容液を注出する注出ノズル15を有している。注出ノズル15は、筒状の形状を有しており、その周方向の一部に、該注出ノズル15の高さ方向Zに沿って形成された切り欠け部15Aを有している。注出ノズル15の下端には、流通開口部14bが配置されており、該注出ノズル15内の空間が、流通開口部14bを介して容器本体30の内部と連通している。注出ノズル15は、内筒壁13を越え、さらに装着筒壁部12から上方に突出しており、該内筒壁13の底面壁14に立設されている。注出ノズル15は、流通開口部14bの周縁を囲むように形成されている。
本実施形態の注出ノズル15は、計量キャップである蓋キャップ20に内容液を注出するのに用いられる。
説明容易の観点から、図3では、注出ノズル15の図示を省略している。
切り欠け部15Aは、注出ノズル15の高さ方向(軸方向Z)に対して傾斜した形状となっている。本実施形態の本体キャップ10は、内容液の注出時に、切り欠け部15Aを介して容器本体30内の空気置換が促進されるので、内容液を容易に注出することができる。切り欠け部15Aは、U字状及びV字状等の形状とすることができる。
本実施形態の本体キャップ10は、これが容器本体30の口首部31に固着された状態で、注出ノズル15の先端が下方を向くように傾けられることで、内容液を容器本体30の外に注出する。
内筒壁13と注出ノズル15との間は凹部となっており、該凹部の底部が底面壁14により形成されている。蓋キャップ20を本体キャップ10に固着するとき、斯かる凹部に、蓋キャップ20が具備する筒部(図示せず)が挿入配置される。蓋キャップ20の筒部は、その外周面又は内周面に目盛り等が表示され、適量の内容物を計量できるようになされている。
また、底面壁14における低い位置に液戻し開口部14aが形成されており、該開口部14aを介して前記凹部に流入した内容液を効率的に容器本体30内に回収することができる。例えば、注出後に排出しなかった余剰の内容液や、詰め替え時に注入された内容液を容器本体30の内部に回収できる。
本実施形態の本体キャップ10は、図2~図3に示すように、固着スカート部11の筒状部11Bに切込み溝42が形成されている。切込み溝42は、図3に示すように、筒状部11Bの軸方向Z端縁部から、線状係着凸部11cと交差するように、より具体的には、線状係着凸部11cを横断するように形成されている。本実施形態の筒状部11Bの軸方向Z端縁部は、該筒状部11Bの下方端縁部である。換言すると、切込み溝42は、段差部11eの下端から段差部11eに周方向に延設された線状係着凸部11cを横断するように形成されている。
斯かる形態に代えて、切込み溝42は、筒状部11Bの軸方向Z端縁部から、線状係着凸部11cの延長線と交差するように形成されていてもよい。例えば、切込み溝42は、筒状部11Bの軸方向Z端縁部から、線状係着凸部11cの延長線を横断するように形成されていてもよい。
本明細書において、「切込み溝42が線状係着凸部11c又はこれの延長線と交差するように形成されている」とは、切込み溝42又は該切込み溝42の延長線が、線状係着凸部11c又はこれの延長線と交差するように形成された形態が含まれる。
切込み溝42は、その断面形状が、U字状やコの字状、V字状等の凹部形状となっている。
本体キャップ10は、外面を形成する部分が一重構造となっており、該外面を形成する部分に引裂き把持部Fを有している。本実施形態の本体キャップ10は、筒状部11Bに引裂き把持部Fを有している。引裂き把持部Fは、本体キャップ10を口首部31から取り外す際、当該取り外し操作を行う使用者の指で摘ままれる部分(把持される部分)であり、本体キャップ10の外周面に設けられた部分であるか、あるいは該外面の一部である。引裂き把持部Fの端縁の一部は、線状係着凸部11c又はその延長線と交差する切込み溝によって形成されている。本実施形態では、引裂き把持部Fの端縁の一部が、線状係着凸部11c又はその延長線を横断する切込み溝によって形成されている。
本実施形態の本体キャップ10は、筒状部11Bの軸方向Z端縁部から該軸方向外方に延出する延出帯状部分40を有しており、引裂き把持部Fが該延出帯状部分40と周方向に連続している。より詳細には、本実施形態の引裂き把持部Fは、筒状部11B(段差部11e)の軸方向Z端縁部に沿って切離し可能に周方向に延設して設けられた把持ベルト41である。把持ベルト41は、筒状部11B(段差部11e)の下端縁部に設けられており、該ベルト41の一端部41aが周方向に延設されており、該ベルト41の他端部が延出帯状部分40と連続している。
延出帯状部分40は、筒状部11Bの外周面から、本体キャップ10の径方向外方に膨出した部分となっており、該帯状部分40の下端部が筒状部11B(段差部11e)の下端よりも下方に延出している(図2参照)。把持ベルト41は、延出帯状部分40の下端部から周方向に延出している。筒状部11Bには、延出帯状部分40の軸方向Zに沿う一部端縁に沿って、切込み溝42が形成されている。
本体キャップ10では、把持ベルト41と筒状部11B(段差部11e)との間に、スリット又は薄肉部からなる切離し線46が形成されている。切離し線46は、把持ベルト41と筒状部11Bとが周方向に沿って平行に連接されている部分に形成されており、該切離し線46の一端が切込み溝42と接続している。本実施形態では、周方向に延びる切離し線46と、軸方向Zに延びる切込み溝42とが、L字状に接続している。前記「接続」は、切離し線46の一端と、切込み溝42の一端とが互いに重なって位置していることを意味する。この切離し線46に沿って、把持ベルト41を破断することにより、該把持ベルト41を筒状部11Bから部分的に切り離すことが可能である。この切り離した把持ベルト41は、周方向に延出した一端部41aとは反対側の他端部41bにおいて延出帯状部分40と連続しているため、該一端部41aが自由端となる(図4参照)。斯かる状態において、把持ベルト41の自由端部を容易に把持することができるので、本体キャップ10を口首部31から取り外す際の操作性をより向上できる。
説明容易の観点から、図4では、流通開口部14b及び液戻し開口部14aの図示を省略している。
本実施形態の本体キャップ10を口首部31から取り外す際、引裂き把持部Fである把持ベルト41を把持して、切込み溝42を引裂くことで、筒状部11Bを破断させる。把持ベルト41は延出帯状部分40から周方向に延出しているので、該ベルト41を把持しながらその延出方向とは反対側(本実施形態では反時計回りX1)に力を加えることで、筒状部11Bを容易に破断することができる。この際、筒状部11Bは、延出帯状部分40の軸方向Z端縁の一部に形成された切込み溝42に沿って破断される。より具体的には、把持ベルト41の一端部41aを把持しながら切離し線46を破断させ、該ベルト41を筒状部11B(段差部11e)から部分的に切り離す。切離し線46は薄肉に形成されているため、少ない力で切離し線46を破断させることができる。そして、筒状部11Bから部分的に切り離された把持ベルト41を、該ベルト41の他端部41b側、すなわち延出帯状部分40側に移動させる。これにより、延出帯状部分40を介して筒状部11Bが本体キャップ10の径方向外方に広げられるように力が加わり、切込み溝42がその下端部から破断する。このように、把持ベルト41を把持して力を加えることにより、筒状部11B(段差部11e)を連続して引裂き破断させる。この切込み溝42は、線状係着凸部11c又はその延長線と交差しているので、切込み溝42の引裂きにより、線状係着凸部11cと口首部31の被係着凸部31aとの係着を解除することができる。特に本実施形態では、切込み溝42が線状係着凸部11cを横断しているので、より確実に線状係着凸部11cと被係着凸部31aとの係着を解除できる。そして、口首部31に固着された本体キャップ10を、該口首部31から分離することができる。
本実施形態のキャップ部材1は、上述したように、筒状部11Bと連続する引裂き把持部F(把持ベルト41)を把持して、線状係着凸部11cを含む筒状部11Bを破断することが可能である。斯かる引裂き把持部Fは、本体キャップ10の外面に設けられているので、使用者の指で摘まみ易い。また、線状係着凸部11c又はこれの延長線と交差する切込み溝42が、筒状部11Bの軸方向Z端縁部に形成されているので、引裂き把持部Fを把持した状態で筒状部11Bを該端縁部から容易に破断することができる。すなわち、本実施形態の本体キャップ10は、脱離防止効果を発揮するにも拘わらず、切込み溝42に沿った筒状部11Bの破断を容易に行うことができる。これにより、本実施形態のキャップ部材1は、容器本体30から取り外す際の操作性に優れる。
また、本実施形態のキャップ部材1は、後述するように、蓋キャップ20も本体キャップ10も金型成形によって製造することができる。
本実施形態の本体キャップ10は、外面を形成する部分(装着筒壁部12及び固着スカート部11)が一重構造となっており、前述した先行技術文献のような複雑な構造(二重構造)ではないため(図3参照)、金型を設計する上で制約を受けることがなく、射出成型時に金型間に合成樹脂を均一に充填できる。したがって、本実施形態のキャップ部材1は、成形性に優れ、容易に製造することができる。
本実施形態の把持ベルト41は、自由端(一端部41a)とは反対側の他端部41bが、延出帯状部分40を介して筒状部11Bと連続している(図2参照)。
本実施形態の本体キャップ10は、段差部11eから部分的に切り離した把持ベルト41を把持して周方向に力を加えることで、筒状部11B外面に設けられた延出帯状部分40が、筒状部11Bの破断開始箇所となる。
延出帯状部分40は、前述したように筒状部11Bの外周面において、本体キャップ10の径方向外方に膨出している。すなわち延出帯状部分40は、把持ベルト41が周方向の一部で筒状部11Bの外面に付設されている。そのため、筒状部11Bにおいて延出帯状部分40は、それ以外の部分よりも厚みが大きくなっている。
把持ベルト41は、本体キャップ10の周方向における任意の角度範囲で形成することができる。筒状部11Bの破断容易性の観点から、周方向において把持ベルト41及び延出帯状部分40が形成される角度範囲θ1(図4参照)は、好ましくは40°以上320°以下、より好ましくは40°以上100°以下である。
本明細書において「角度範囲」は、本体キャップ10の中心軸を中心とする、該本体キャップ10の周方向の角度範囲である。
本実施形態の筒状部11Bには、薄肉易破断線44が周方向に延設して形成されている。また、切込み溝42が、薄肉易破断線44の一端部に接続するように形成されている。薄肉易破断線44は、線状係着凸部11cよりも肩板部11A側(上方)の領域に形成されており、当該破断線44に沿って筒状部11Bを破断することで、線状係着凸部11cと被係着凸部31aとの係着を容易に解除することができる。
本実施形態では、把持した把持ベルト41を反時計回りX1に移動させることで、該ベルト41を筒状部11Bから切り離すとともに、延出帯状部分40から切込み溝42を介して且つ薄肉易破断線44に沿って、筒状部11Bを引裂き破断させることができる。これにより、切込み溝42及び薄肉易破断線44に沿って、筒状部11BにL字状の切り欠きが形成され、線状係着凸部11cと被係着凸部31aとの係着を解除できる。その結果、本体キャップ10を容器本体30からより容易に取り外すことができる。
本実施形態の薄肉易破断線44は、筒状部11Bの内側面に形成されている。より具体的には、筒状部11Bの内側面であって、上筒部11fと段差部11eとの境界近傍に、周方向に沿って形成されている。薄肉易破断線44は、切込み溝42の上端と交差する位置を始端として、周方向に延設して形成されている(図4参照)。薄肉易破断線44は周方向に沿った線状の溝であり、その断面形状が、U字状やコの字状、V字状等の凹部形状となっている。
薄肉易破断線44は、本体キャップ10の周方向における任意の角度範囲で形成することができる。例えば、薄肉易破断線44が本体キャップ10の全周に連続して形成されていてもよい。
筒状部11Bの破断容易性の観点から、周方向において薄肉易破断線44が形成される角度範囲θ3(図4参照)は、好ましくは90°以上180°以下である。
延出帯状部分40を有する本体キャップ10は、薄肉易破断線44と同様に、切込み溝42も、固着スカート部11の内側面を切り込むことによって形成されていることが好ましい。これにより、切裂き把持部F(把持ベルト41)を力点にこれを引っ張ったとき、その応力を切込み溝42の底部に集中させて、より容易に筒状部11Bを破断することができる。
本実施形態では、切離し線46及び切込み溝42に加え、薄肉易破断線44の引裂き破断も連続的に行うことができるため、このような破断作業を、極めてスムーズに行うことが可能である。
延出帯状部分40における筒状部11Bの破断をより容易にする観点から、延出帯状部分40が形成された角度範囲θ2(図4参照)は、本体キャップ10の周方向において、好ましくは25°以上80°以下、より好ましくは25°以上40°以下である。斯かる範囲とすることで、把持ベルト41を引っ張った際の、該ベルト41の切断をより抑制できる。
延出帯状部分40は、本体キャップ10の周方向において切り欠け部15Aと重なる位置に配されていることが好ましい(図2参照)。斯かる構成により、本体キャップ10と容器本体30との係着状態を解除した後、延出帯状部分40が、注出ノズル15の切り欠け部15Aと同じ方向(正面方向)に位置しない状態となる。その結果、本体キャップ10の切り欠け部15Aを下方に向けた状態で、本体キャップ10を容器本体30から取り外す場合、内筒壁13の底面壁14、特に最も下方に位置する液戻し開口部14a近傍の部分が容器本体30の口首部31に干渉して、本体キャップ10が抜栓し難くなるといった不都合の発生をより抑制できる。
延出帯状部分40が、周方向において切り欠け部15Aと重なって配置されている場合、延出帯状部分40は、切り欠け部15Aと部分的に重なってもよく、切り欠け部15A全体と重なってもよい。
以下に、本発明に係るキャップ部材の別の実施形態について説明する。以下では、別の実施形態について、図1~図4に示す実施形態と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、図1~図4に示す実施形態についての説明が適宜適用される。
上述した実施形態では、本体キャップ10は、切込み溝42とこれに接続する薄肉易破断線が形成されていたが、これら溝及び破断線は複数本形成されていてもよい。図5に示す本体キャップ110の筒状部11Bには、図1~4に示す実施形態と同様に、切離し線46と接続した切込み溝42と、該切込み溝42と接続した薄肉易破断線44とが形成されているとともに、延出帯状部分40における切込み溝42が形成された端縁とは反対側の端縁部分から線状係着凸部11c又はこれの延長線を横断する第2切込み溝43が形成されている。また、図5に示す筒状部11Bには、薄肉易破断線44よりも線状係着凸部11c側に周方向に延設して形成された、第2薄肉易破断線45が形成されている。第2切込み溝42は、その一端(上端)が第2薄肉易破断線45と接続している。本体キャップ110の軸方向Zに延びる第2切込み溝42と、周方向に延びる第2薄肉易破断線45とは、L字状に接続している。
第2切込み溝43は、段差部11eを軸方向Z端縁から該段差部11eを該軸方向Zに横断するように形成されており、周方向において切込み溝42から離間した位置に形成されている。より具体的には、延出帯状部分40に関し、周方向おける把持ベルト41側の端部を「一端部a」、該一端部の反対側の端部を「他端部b」としたとき(図5参照)、延出帯状部分40の一端部aの端縁部分に切込み溝42が形成されており、該延出帯状部分40の他端部bの端縁部分に第2切込み溝43が形成されている。換言すると、切込み溝42と第2切込み溝43との間に延出帯状部分40が位置している。切込み溝42と第2切込み溝43とは互いに略平行に形成されている。
第2薄肉易破断線45は、第2切込み溝43の上端から、周方向に沿って形成されている。第2薄肉易破断線45は、薄肉易破断線44から、軸方向Z下端側に離間している。薄肉易破断線44と第2薄肉易破断線45とは互いに略平行に形成されている。本実施形態の薄肉易破断線44及び第2薄肉易破断線45それぞれの延設側の一端は、周方向において略同じ位置まで延びている。
本実施形態の本体キャップ110は、把持ベルト41を把持して、延出帯状部分40における筒状部11Bを破断することで、周方向における段差部11eの一部を軸方向Zに沿って破断する。これにより、段差部11eに形成された線状係着凸部11cと、口首部31の被係着凸部31aとの係着を解除して、本体キャップ110を容器本体30からより容易に取り外すことができる。
また、段差部11eの破断後、連続して薄肉易破断線44及び第2薄肉易破断線45に沿って上筒部11fを周方向に破断する。本実施形態の本体キャップ110では、上筒部11fに薄肉易破断線44及び第2薄肉易破断線45が形成されており、薄肉易破断線44及び第2薄肉易破断線45間には線状係着凸部11cが存在しない。斯かる構成により、段差部11eにおける線状係着凸部11cが形成された部分よりも薄い上筒部11fを破断するので、該上筒部11fの破断部分を本体キャップ110の径方向外方により容易に折り曲げることができる。その結果、筒状部11Bの周方向に沿った破断がより容易となるので破断時の操作性をより向上できる。
また、本実施形態の本体キャップ110では、薄肉易破断線44及び第2薄肉易破断線45間に線状係着凸部11cが存在しないので、落下等の衝撃によって本体キャップ110がこれら薄肉易破断線44,45に沿って意図せず破断することを抑制できる。
第2切込み溝43は、切込み溝42の構成を適宜適用することができ、第2薄肉易破断線45は、薄肉易破断線44の構成を適宜適用することができる。
筒状部11Bをより容易に破断する観点から、延出帯状部分40を有する本体キャップ110において、切込み溝42及びこれに接続した薄肉易破断線44、並びに第2切込み溝43及びこれに接続した第2薄肉易破断線45は、筒状部11Bの内側面を切り込むことによって形成されていることが好ましい。
図1~5に示す各本体キャップは、延出帯状部分40から周方向に延出する把持ベルト41を備えていたが、本体キャップは該把持ベルト41を備えないものであってもよい。図6に示す本体キャップ111は、把持ベルト41を具備しない点以外は、図1~4に示す実施形態と同様の構成を具備しており、延出帯状部分40が引裂き把持部Fとなっている。すなわち、本実施形態では、延出帯状部分40を把持して、切込み溝42に沿って筒状部11B(段差部11e)を軸方向Zに沿って破断した後、薄肉易破断線44に沿って該筒状部11B(段差部11e)を周方向に破断する。これにより、段差部11eに形成された線状係着凸部11cと、口首部31の被係着凸部31aとの係着を解除する。
図1~図6に示す本体キャップは、切込み溝42によって、筒状部11B(段差部11e)の軸方向Z端縁(下端)から該筒状部11Bを破断可能に構成されていたが、本体キャップは、装着筒壁部12の軸方向Z端縁(上端)から破断可能に構成されていてもよい。
図7に示す本体キャップ210は、装着筒壁部12の軸方向Z端縁部(上端部)から該軸方向Zに延びる第1切込み溝47及び第2切込み溝48が形成されている。
本実施形態の第2切込み溝48は、周方向に延設する線状係着凸部11cと交差するように形成されている。より具体的には、第2切込み溝48は、線状係着凸部11cを横断して、筒状部11Bの軸方向Z端縁部(下端)まで延設して形成されている。第2切込み溝48は、線状係着凸部11cを横断して形成されてもよく、該線状係着凸部11cの延長線を横断して形成されてもよい。
本実施形態の第2切込み溝48は、第2上側切込み溝48aと、第2肩板部切込み溝48bと、第2下側切込み溝48cとを含んで構成されている。第2上側切込み溝48aは、装着筒壁部12の上端から下端にかけて軸方向Zに沿って形成されている。第2肩板部切込み溝48bは、肩板部11Aに形成されており、第2上側切込み溝48aの下端と、第2下側切込み溝48cの上端とを接続している。第2下側切込み溝48cは、上筒部11fの上端から段差部11eの下端にかけて軸方向Zに沿って形成されている。すなわち第2下側切込み溝48cは、筒状部11Bの上端から下端にかけて軸方向Zに沿って形成されている。斯かる第2切込み溝48に沿って装着筒壁部12の上端から、該筒壁部12及び固着スカート部11(肩板部11A、筒状部11B)を破断することで、線状係着凸部の前記被係着凸部への係着を解除することができ、これにより、本体キャップ210を口首部31から分離できる。
本実施形態の本体キャップ210を破断する場合、第2切込み溝48が本体キャップ210の外面に設けられているので、該外面の一部(後述する溝間帯状部分240)を引裂き把持部Fとして把持しながら、本体キャップ210を破断する。斯かる引裂き把持部Fは、本体キャップ210の外面側に存在するので、使用者の指で摘まみ易い。本実施形態も、脱離防止効果を発揮するにも拘わらず、切込み溝48に沿った本体キャップ210の破断を容易に行うことができるので、容器本体30から該キャップ210を取り外す際の操作性に優れる。また、本実施形態の本体キャップ210も、外面を形成する部分(装着筒壁部12及び固着スカート部11)が一重構造となっており、前述した先行技術文献のような複雑な構造(二重構造)ではないため(図7参照)、成形性に優れ、容易に製造することができる。
本実施形態の本体キャップ210は、第1切込み溝47が、周方向に延設する薄肉易破断線44の一端部に接続するように形成されている。第1切込み溝47は、装着筒壁部12に形成された第1上側切込み溝47aと、筒状部11Bの肩板部11Aに形成された第1肩板部切込み溝47bと、上筒部11fに形成された第1下側切込み溝47cとを含んで構成されている。第1上側切込み溝47aは、装着筒壁部12の上端から下端にかけて軸方向Zに沿って形成されている。第1肩板部切込み溝47bは、肩板部11Aに形成されており、第1上側切込み溝47aの下端と、第1下側切込み溝47cの上端とを接続している。第1下側切込み溝47cは、上筒部11fの上端から下端にかけて軸方向Zに沿って形成されており、該下端で薄肉易破断線44と接続している。すなわち、第1切込み溝47と薄肉易破断線44とがL字状に接続している。
本実施形態の薄肉易破断線44も、線状係着凸部11cよりも肩板部11A側(上方)であって、上筒部11fと段差部11eとの境界近傍に、周方向に沿って形成されている。
本実施形態の第1切込み溝47及び第2切込み溝48は、本発明の効果が奏される範囲で、図1~4に示す実施形態の切込み溝42及び第2切込み溝43の構成を適宜適用することができる。第2薄肉易破断線45は、薄肉易破断線44の構成を適宜適用することができる。
本体キャップ210の周方向における第1切込み溝47と第2切込み溝48との間に挟まれる帯状の部分240を、以下、単に「溝間帯状部分240」ともいう。
本実施形態では、第1切込み溝47及び第2切込み溝48間の溝間帯状部分240が、引裂き把持部Fとなっている。斯かる引裂き把持部F(溝間帯状部分240)を把持して、第1切込み溝47及び第2切込み溝48に沿って、装着筒壁部12及び固着スカート部11を破断するとともに、薄肉易破断線44に沿って筒状部11Bを周方向に破断することによって、本体キャップ210を口首部31からより容易に取り外すことができる。すなわち、溝間帯状部分240を把持して下方に引っ張ることにより、第1切込み溝47及び第2切込み溝48に沿って装着筒壁部12及び固着スカート部11を破断し、その後、該溝間帯状部分240を周方向に移動させて薄肉易破断線44に沿って筒状部11Bを破断することで、本体キャップ210と口首部31との係着を解除する。
本実施形態のように、装着筒壁部12に部分的に形成された溝間帯状部分240を引裂き把持部Fとする場合、装着筒壁部12を外側にめくるようにして引裂くことで、本体キャップ210を破断していく。斯かる本体キャップ210の破断をより容易にする観点から、装着筒壁部12において、第1切込み溝47及び第2切込み溝48は、該装着筒壁部12の外周面を切り込むことによって形成されていることが好ましい。斯かる構成により、本体キャップ210と蓋キャップ20との液シール性をより向上できる。より具体的には、本体キャップ210に蓋キャップ20が装着された状態では、装着筒壁部12の外周面に形成された被係合部12aと、蓋キャップ20の内周面に形成された係合部とが螺合しているとともに、蓋キャップ20が具備する筒部25が内筒壁13内に挿入される(図8参照)。本実施形態の本体キャップ210は、第1切込み溝47及び第2切込み溝48が装着筒壁部12の外周面に形成されているので、装着筒壁部12と蓋キャップ20とをより良好に密着させることができる。特に装着筒壁部12の上端部分C1、及び装着筒壁部12の内周面C2における液シール性をより向上できる(図8参照)。
本体キャップ210をより容易に破断する観点から、薄肉易破断線44は、筒状部11Bの内側面を切り込むことによって形成されていることが好ましい。すなわち、溝間帯状部分240を有する本体キャップ210は、第1切込み溝47及び第2切込み溝48は、該装着筒壁部12の外周面を切り込むことによって形成されている一方、薄肉易破断線44は、固着スカート部11の内側面を切り込むことによって形成されていることが好ましい。
溝間帯状部分240における本体キャップ210の破断をより容易にする観点から、溝間帯状部分240が形成された角度範囲は、本体キャップ210の周方向において、好ましくは20°以上90°以下、より好ましくは25°以上40°以下である。斯かる範囲とすることで、溝間帯状部分240を指でより容易に把持することができ、操作性をより向上できる。
本体キャップ210を口首部31から取り外す際の操作性をより向上させる観点から、溝間帯状部分240は、本体キャップ10の周方向において切り欠け部15Aと重なる位置に配されていることが好ましい(図7参照)。周方向における切り欠け部15Aの位置では、注出ノズル15による干渉がなく、装着筒壁部12内に指を挿入し易い。これにより、溝間帯状部分240に指を掛け易く、該帯状部分240をより容易に把持し易い。
溝間帯状部分240が、周方向において切り欠け部15Aと重なって配置されている場合、溝間帯状部分240は、切り欠け部15Aと部分的に重なってもよく、切り欠け部15A全体と重なってもよい。
溝間帯状部分240を有する本体キャップには、第1切込み溝47とこれに接続する薄肉易破断線44が形成されていたが、斯かる破断線は複数本形成されていてもよい。図9に示す本体キャップ310には、第1切込み溝47及びこれと接続した薄肉易破断線44が形成されているとともに、第2切込み溝48及びこれと接続した第2薄肉易破断線45が形成されている。
図9に示す第1切込み溝47は、下端の位置が、図7に示す第1切込み溝よりも肩板部11A(上方)側にあり、該下端に周方向に延設された薄肉易破断線44が接続している。また図9に示す第2切込み溝48は、段差部11eの軸方向Z端縁に達しておらず、段差部11eの上端から肩板部11A側(上方)に離間した位置に、該第2切込み溝48の下端が位置している。本実施形態の第2切込み溝48は、その延長線が段差部11eに形成された線状係着凸部11cと交差するように、軸方向Zに延びている。この第2切込み溝48の下端には、周方向に延設された第2薄肉易破断線45が接続している。周方向に延びる第1切込み溝47と第2切込み溝48とは互いに略平行に形成されている。本実施形態の薄肉易破断線44及び第2薄肉易破断線45それぞれの延設側の一端は、周方向において略同じ位置まで延びている。
図9に示す実施形態において薄肉易破断線44及び第2薄肉易破断線45は、上筒部11fに形成されている。すなわち、薄肉易破断線44及び第2薄肉易破断線45間に、線状係着凸部11cは存在せず、該凸部11cは段差部11eに存在する。薄肉易破断線44及び第2薄肉易破断線45間に線状係着凸部11cが存在しないことによって、該凸部11cよりも薄い上筒部11fの破断部分を本体キャップの径方向外方により容易に折り曲げることができ、筒状部11Bの周方向に沿った破断がより容易となる。また、落下等の衝撃によって本体キャップ310がこれら薄肉易破断線44,45に沿って意図せず破断することを抑制できる。
上述した各実施形態のキャップ部材は、例えばポリプロピレン、ポリエチレン等の合成樹脂や、ポリ乳酸等のバイオプラスチックを用いた金型成形品であり、好ましくは射出成形方法によって形成されている。斯かるキャップ部材は、前述したように、全体が一重構造を有しており、該本体キャップの外面に延設された引裂き把持部F又は該外面の一部を構成する引裂き把持部Fが形成されている。
本発明は、上述した実施形態に制限されず適宜変更可能である。また、上述した実施形態を組み合わせてもよい。
例えば、上述した各実施形態の本体キャップは、固着スカート部11と内筒壁13との間に口首部31を押し込む打栓式によって該口首部31に取り付けられるものであったが、口首部31への取り付け形態はこれに限定されない。例えば、図10に示す本体キャップ112のように、上筒部11fの内周面に形成された雌ネジ突条11bと、口首部31の外周面に設けられた雄ネジ突条(図示せず)との螺合によって、該口首部31に取り付けられるものであってもよい。
また、図10に示す本体キャップ112は、段差部11eの内周面に、該内周面に対して傾斜するように立設された係止リブ11dが複数形成されている(図11参照)。この係止リブ11dは、本体キャップ10を口首部31に取り付けた(固着した)状態において、該口首部31の外周面に形成された被係止段差部(図示せず)と係合するので、前述した固着スカート部11の線状係着凸部11c及び口首部31の被係着凸部31aの係着と相俟って、脱離防止効果をより向上できる。説明容易の観点から、図11では、流通開口部14b及び液戻し開口部14aの図示を省略している。
図10及び図11に示す本体キャップ112は、段差部11eに係止リブ11dを有する形態であったが、螺合により口首部31に固着される本体キャップは、段差部11eに係止リブ11dを有しないものであってもよい。
また、図1~図6に示す各実施形態の本体キャップは、把持ベルト41が、延出帯状部分40から時計回りX2に延設されていたが、反時計回りX1に延設されていてもよい。
また、把持ベルト41を有さず且つ延出帯状部分40を有する本体キャップは、該延出帯状部分40の軸方向Zに沿う両側縁それぞれに切込み溝42,43が形成されていてもよく、一方の側縁に切込み溝42が形成されていてもよい。
また、上述した各実施形態の固着スカート部11には、周方向に延設された薄肉易破断線44が形成されていたが、斯かる薄肉易破断線44が形成されていなくともよい。
1 易分離キャップ部材
10,110,111,112,210,310 本体キャップ
11 固着スカート部
11A 肩板部
11B 筒状部
11b 雌ネジ突条
11c 線状係着凸部
11d 係止リブ
11e 段差部
11f 上筒部
12 装着筒壁部
12a 被係合部
13 内筒壁
14 底面壁
14a 液戻し開口部
15 注出ノズル
15A 切り欠け部
20 蓋キャップ
30 容器本体
31 口首部
31a 被係着凸部
40 延出帯状部分
41 把持ベルト
42 切込み溝
43 第2切込み溝
44 薄肉易破断線
45 第2薄肉易破断線
240 溝間帯状部分
47 第1切込み溝
48 第2切込み溝
46 切離し線
F 引裂き把持部
X1 反時計方向
X2 時計方向
Z 軸方向

Claims (12)

  1. 容器本体の口首部に固着される本体キャップと、該本体キャップに着脱可能に装着される蓋キャップとからなり、前記本体キャップを前記容器本体の口首部から分離可能とする易分離キャップ部材であって、
    前記本体キャップは、前記容器本体の口首部の外周部分に固着される固着スカート部と、該固着スカート部の肩板部から上方に突出して設けられた、前記蓋キャップが装着される装着筒壁部とを含んで構成されており、
    前記固着スカート部の筒状部には、下端部分の内側面に周方向に延設して、前記容器本体の口首部の外周面に設けられた被係着凸部に係合する、線状係着凸部が形成されており、
    前記装着筒壁部の軸方向端縁部又は前記固着スカート部の筒状部の軸方向端縁部から、切込み溝が、周方向に延設する前記線状係着凸部又はこれの延長線と交差するように形成されており、
    引裂き把持部を把持して前記切込み溝を引裂き破断させることで、前記線状係着凸部の前記被係着凸部への係着を解除させて、固着された前記本体キャップを前記容器本体の口首部から分離可能とする易分離キャップ部材。
  2. 前記固着スカート部の筒状部には、前記線状係着凸部よりも前記肩板部側の領域に、薄肉易破断線が周方向に延設して形成されており、
    前記切込み溝が、前記薄肉易破断線の一端部に接続するように形成されている請求項1に記載の易分離キャップ部材。
  3. 前記固着スカート部の筒状部の外周面に設けられ、該筒状部の軸方向端縁部から該軸方向外方に延出する延出帯状部分を有しており、
    前記筒状部には前記延出帯状部分の端縁に沿って前記切込み溝が形成されており、
    前記引裂き把持部は、前記固着スカート部の筒状部の軸方向端縁部に沿って切離し可能に周方向に延設して設けられた把持ベルトとなっており、
    前記把持ベルトは、前記延出帯状部分と周方向に連続しており、
    前記把持ベルトを切り離す切離し線の一端が、前記切込み溝と接続しているとともに、該把持ベルトの少なくとも一端部が周方向に延設している請求項1又は2に記載の易分離キャップ部材。
  4. 前記固着スカート部の筒状部には、前記線状係着凸部よりも前記肩板部側の領域に、薄肉易破断線が周方向に延設して形成されており、
    前記切込み溝が、前記薄肉易破断線の一端部に接続するように形成されており、
    前記延出帯状部分における前記切込み溝が形成された前記端縁とは反対側の端縁部分から前記線状係着凸部又はこれの延長線を横断して、第2切込み溝が形成されており、
    前記第2切込み溝は、前記薄肉易破断線よりも前記線状係着凸部側に周方向に延設して形成された、第2薄肉易破断線と接続している請求項3記載の易分離キャップ部材。
  5. 前記切込み溝は、前記固着スカート部の内側面を切り込むことによって形成されている請求項3又は4に記載の易分離キャップ部材。
  6. 前記本体キャップは、前記装着筒壁部の軸方向端縁部から前記薄肉易破断線の一端部に接続するように形成された第1切込み溝と、前記装着筒壁部の軸方向端縁部から前記線状係着凸部又はこれの延長線と交差するように形成された第2切込み溝とを有しており、
    前記引裂き把持部は、第1切込み溝と第2切込み溝とによって挟まれる、溝間帯状部分によって形成されている請求項2記載の易分離キャップ部材。
  7. 前記装着筒壁部において、第1切込み溝及び第2切込み溝は、前記装着筒壁部の外周面を切り込むことによって形成されている請求項6記載の易分離キャップ部材。
  8. 前記筒状部において、前記延出帯状部分又は前記溝間帯状部分が形成された角度範囲が、周方向において25°以上である請求項3~7の何れか1項に記載の易分離キャップ部材。
  9. 前記本体キャップは、内容液の流路となる注出ノズルを更に含んで構成され、
    前記注出ノズルは、周方向の一部に、該注出ノズルの高さ方向に沿って形成された切り欠け部を有しており、
    前記延出帯状部分、又は前記溝間帯状部分は、前記本体キャップの周方向において前記切り欠け部と重なる位置に配されている請求項3~8の何れか1項に記載の易分離キャップ部材。
  10. 前記固着スカート部の筒状部には、前記線状係着凸部よりも前記肩板部側の領域に、薄肉易破断線が周方向に延設して形成されており、
    前記切込み溝が、前記薄肉易破断線の一端部に接続するように形成されており、
    周方向において前記薄肉易破断線が形成される角度範囲が90°以上180°以下である請求項1~9の何れか1項に記載の易分離キャップ部材。
  11. 前記容器本体の口首部の外周面に設けられた前記被係着凸部は、周方向に環状に突出して設けられた環状凸リブとなっており、前記固着スカート部の筒状部の内側面に設けられた前記線状係着凸部は、前記本体キャップの打込みによって前記口首部の基端側から前記環状凸リブに係着される線状凸リブとなっている請求項1~10の何れか1項に記載の易分離キャップ部材。
  12. 前記蓋キャップは、内容液を計量するための計量キャップとなっており、前記本体キャップには、内容液を前記計量キャップに注出するための注出ノズルが設けられている請求項1~11の何れか1項に記載の易分離キャップ部材。
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