JP2023105602A - 表面保護フィルムおよび表面保護フィルム付光学部材 - Google Patents

表面保護フィルムおよび表面保護フィルム付光学部材 Download PDF

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Abstract

【課題】保護対象に貼着した状態で気泡検査に供しても、保護対象を正確に検査し得る表面保護フィルムを提供すること。【解決手段】本発明の実施形態による表面保護フィルム1は、基材2と;基材に積層されている接着層3と;を備えている。接着層における基材と反対側の表面3aは、下記式(1)を満足する。TIFF2023105602000009.tif29153(式(1)中、Sは下記表面形状評価試験における白色干渉計の測定視野面積を示し;B-BAは下記表面形状評価試験において得られる二値化前の二次元画像における黒色領域の面積を示し;A-WAは下記表面形状評価試験において得られる二値化後の二次元画像おける白色領域の面積を示す。)【選択図】図1

Description

本発明は、表面保護フィルムおよび表面保護フィルム付光学部材に関する。
光学部材(例えばディスプレイ、撮像装置)や電子部材の表面には、表面保護のために表面保護フィルムが貼着される場合がある。表面保護フィルムとしては、各種部材の製造工程および輸送工程において一時的に仮着され、各種部材の使用前に剥離されるもの(工程材として用いられるもの)、および、各種部材の表面に貼着したままの状態で使用されるもの(永久接着を目的としたもの)がある(例えば、特許文献1参照)。
工程材として用いられる表面保護フィルムおよび永久接着を目的とした表面保護フィルムは、いずれも、基材の主面に、保護対象の表面に貼り付けるための接着層を備えている(例えば、特許文献2参照)。
このような表面保護フィルムを貼り付けた状態で、各種部材を検査することが検討されている。しかし、表面保護フィルムが貼り付けられた各種部材を気泡の有無を検査する気泡検査に供すると、表面保護フィルムに起因する誤検出が生じ、各種部材を正確に検査できない場合がある。
特許第6899339号公報 特開2013―79360号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、保護対象に貼着した状態で気泡検査に供しても、保護対象を正確に検査し得る表面保護フィルムを提供することにある。
本発明の実施形態による表面保護フィルムは、基材と;前記基材に積層されている接着層と;を備えている。上記接着層における上記基材と反対側の表面は、下記式(1)を満足する。
Figure 2023105602000002
(式(1)中、Sは下記表面形状評価試験における白色干渉計の測定視野面積を示し;B-BAは下記表面形状評価試験において得られる二値化前の二次元画像における黒色領域の面積を示し;A-WAは下記表面形状評価試験において得られる二値化後の二次元画像おける白色領域の面積を示す。)
<表面形状評価試験>
前記接着層における前記基材と反対側の表面を白色干渉計により測定し;
得られた干渉データを、周波数領域解析により、測定面に対して-1000nm~-2000nmの解析範囲で演算して、該当箇所が黒色領域となる二次元画像を得た後;
該二次元画像を、測定面に対して-100nmを閾値として二値化解析して、-100nm以下の部分が白色領域となる二値化画像を得る。
1つの実施形態においては、上記基材を顕微鏡観察したときに、100μm×100μmの観測領域において、最大フェレ径が10μm以上の欠点数が3つ未満である。
1つの実施形態においては、上記基材の引裂強さが、1N/mm以上である。
1つの実施形態においては、上記接着層が、(メタ)アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤およびシリコーン系粘着剤からなる群から選択される少なくとも1種の粘着剤を含有する。
本発明の別の局面による表面保護フィルム付光学部材は、光学部材と;上記表面保護フィルムであって、上記接着層により上記光学部材に貼り付けられている表面保護フィルムと;を備えている。
本発明の実施形態によれば、表面保護フィルムを保護対象(例えば光学部材)に貼着した状態で気泡検査に供しても、保護対象を正確に検査することができる。
図1は、本発明の1つの実施形態による表面保護フィルムの概略断面図である。 図2は、本発明の1つの実施形態による表面保護フィルム付光学部材の概略断面図である。 図3は、実施例1における二値化前の二次元画像である。 図4は、実施例7における二値化前の二次元画像である。 図5は、実施例7における二値化後の二次元画像である。 図6は、比較例1における二値化前の二次元画像である。 図7は、比較例1における二値化後の二次元画像である。
以下、本発明の代表的な実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
A.表面保護フィルムの全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による表面保護フィルムの概略断面図である。図示例の表面保護フィルム1は、基材2と;基材2に積層されている接着層3と;を備えている。
接着層3における基材2と反対側の表面3aは、下記式(1)を満足し、好ましくは下記式(2)を満足し、より好ましくは下記式(3)を満足する。
Figure 2023105602000003
Figure 2023105602000004
Figure 2023105602000005
(式(1)中、Sは下記表面形状評価試験における白色干渉計の測定視野面積を示し;B-BAは下記表面形状評価試験において得られる二値化前の二次元画像における黒色領域の面積を示し;A-WAは下記表面形状評価試験において得られる二値化後の二次元画像おける白色領域の面積を示す。)
<表面形状評価試験>
接着層における基材と反対側の表面を白色干渉計により測定し;
得られた干渉データを、周波数領域解析により、測定面に対して-1000nm~-2000nmの解析範囲で演算して、該当箇所が黒色領域となる二次元画像を得た後;
該二次元画像を、測定面に対して-100nmを閾値として二値化解析して、-100nm以下の部分が白色領域となる二値化画像を得る。なお、表面形状評価試験の詳細については、後述する実施例で説明する。
二値化前の二次元画像では、接着層における基材と反対側の表面に存在する凹み部分の内、白色干渉計の検出限界を超えた深さを有する凹みに該当する部分が黒色領域となり、前記黒色領域に該当しないに該当する部分が白色領域となる。二値化前の二次元画像における黒色領域の面積B-BAは、白色干渉計の測定視野面積Sを100%としたときに、例えば1.5%以下、好ましくは0.3%以下、より好ましくは0.2%以下、さらに好ましくは0.1%以下であり、代表的には0%以上である。
二値化後の二次元画像(以下では二値化画像と称する場合がある。)では、測定面に対して-100nm以下に該当する部分が白色領域となり、それ以外の部分(測定面に対して-100nmを超過する部分)が黒色領域となる。二値化画像における白色領域の面積A-WAは、白色干渉計の測定視野面積Sを100%としたときに、例えば1.3%以下、好ましくは0.2%以下、より好ましくは0.1%以下、さらに好ましくは0.08%以下であり、代表的には0%以上である。
接着層における基材と反対側の表面が上記式(1)を満足する形状を有していれば、保護フィルムを保護対象(例えば光学部材)に貼着した状態で気泡検査に供しても、表面保護フィルム(基材および接着層)に起因する誤検出が低減でき、保護対象を正確に検査することができる。
また、接着層における基材と反対側の表面が上記式(2)または上記式(3)を満足する形状を有していれば、気泡検査において表面保護フィルムに起因する誤検出をより低減できる。
本発明の1つの実施形態においては、基材2を顕微鏡観察したときに、100μm×100μmの観測領域において、最大フェレ径が10μm以上の欠点数が、好ましくは3つ未満であり、より好ましくは1つ以下、さらに好ましくは0である。表面保護フィルムが貼り付けられた各種部材は、気泡検査に加えて、異物の有無を検査する異物検査に供される場合がある。そのような異物検査においても、表面保護フィルムに起因する誤検出が生じ、各種部材を正確に検査できない場合がある。これに対して、基材における欠点数が上記上限以下であれば、異物検査において表面保護フィルムに起因する誤検出を低減できる。なお、顕微鏡観察の詳細については、後述する実施例で説明する。
本発明の1つの実施形態においては、基材2の引裂強さが、例えば0.5N/mm以上、好ましくは1N/mm以上、より好ましくは2N/mm以上である。基材の引裂強さが上記下限以上であれば、異物検査において表面保護フィルムに起因する誤検出をより一層低減できる。基材の引裂強さは、代表的には200N/mm以下である。なお、基材の引裂強さは、JIS K7128-1:1998に準拠して測定できる。
本発明の1つの実施形態においては、表面保護フィルム1は、はく離ライナー4をさらに備えている。はく離ライナー4は、接着層3に対して基材2と反対側に位置しており、接着層3の表面3aに貼り付けられている。
以下、表面保護フィルムの構成要素について説明する。
B.基材
基材2は、表面保護フィルムとして使用できる任意の適切な樹脂フィルムで形成される。当該樹脂フィルムの主成分となる材料の具体例としては、ポリノルボルネン系等のシクロオレフィン(COP)系、ポリエチレンテレフタレート(PET)系等のポリエステル系、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート(PC)系、(メタ)アクリル系、ポリビニルアルコール系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、アセテート系等の透明樹脂が挙げられる。また、(メタ)アクリル系、ウレタン系、(メタ)アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂等も挙げられる。なお、「(メタ)アクリル系樹脂」とは、アクリル系樹脂および/またはメタクリル系樹脂をいう。この他にも、例えば、シロキサン系ポリマー等のガラス質系ポリマーも挙げられる。また、特開2001-343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルムも使用できる。このフィルムの材料としては、例えば、側鎖に置換または非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、側鎖に置換または非置換のフェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が使用でき、例えば、イソブテンとN-メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを有する樹脂組成物が挙げられる。当該ポリマーフィルムは、例えば、上記樹脂組成物の押出成形物であり得る。樹脂フィルムの材料は、単独でまたは組み合わせて使用できる。
基材2は、好ましくは、COP系、PET系、TAC系、PC系および(メタ)アクリル系からなる群から選択される少なくとも1種の透明樹脂を含み、より好ましくは、COP系、PET系、PC系および(メタ)アクリル系からなる群から選択される少なくとも1種の透明樹脂を含み、さらに好ましくは、COP系、PET系およびPC系からなる群から選択される少なくとも1種の透明樹脂を含み、とりわけ好ましくはCOP系樹脂を含む。基材が上記の透明樹脂を含むと、異物検査において表面保護フィルムに起因する誤検出を安定して低減できる。また、基材がCOP系、PET系、PC系および(メタ)アクリル系のいずれかの透明樹脂を含むと、基材がTAC系を含む場合と比較して、異物検査における表面保護フィルムに起因する誤検出を低減できる。特に、基材がCOP系、PET系およびPC系のいずれかの透明樹脂を含むと、異物検査において表面保護フィルムに起因する誤検出をより一層安定して低減できる。
基材2には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、造核剤、充填剤、顔料、界面活性剤、帯電防止剤等が含まれていてもよい。基材2の表面(接着層3と反対側の表面)には、易接着層、易滑層、ブロッキング防止層、帯電防止層、反射防止層、オリゴマー防止層等が設けられていてもよい。
基材2の厚みは、代表的には5μm以上、好ましくは20μm以上であり、代表的には200μm以下であり、好ましくは100μm以下である。
C.接着層
接着層3は、表面保護フィルム1を保護対象に貼り付けるために、基材2の表面に設けられる。接着層3は、粘着剤(感圧接着剤)から形成される粘着剤層であってもよく、接着剤から形成される接着剤層であってもよい。図示例では、接着層3は、粘着剤層31である。
接着層が粘着剤層である場合、接着層(粘着剤層)は、代表的には、(メタ)アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤およびシリコーン系粘着剤からなる群から選択される少なくとも1種の粘着剤を含有する。
接着層が接着剤層である場合、接着剤層は、表面保護フィルムが保護対象に貼着前において完全硬化前の接着剤を含有しており、表面保護フィルムが保護対象に貼着後に完全硬化される。接着層(接着剤層)は、代表的には、(メタ)アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤およびシリコーン系接着剤からなる群から選択される少なくとも1種の接着剤を含有する。
このような粘着剤および接着剤のなかでは、好ましくは、(メタ)アクリル系粘着剤が挙げられる。
(メタ)アクリル系粘着剤は、アルキル(メタ)アクリレートを主成分とするモノマー成分の重合体(以下(メタ)アクリル系ポリマーとする。)を含有する。言い換えれば、(メタ)アクリル系ポリマーは、アルキル(メタ)アクリレート由来の構造単位を含む。アルキル(メタ)アクリレート由来の構造単位の含有割合は、(メタ)アクリル系ポリマーにおいて、代表的には50質量%以上、好ましくは80質量%以上、より好ましくは93質量%以上であり、例えば100質量%以下、好ましくは98質量%以下である。
アルキル(メタ)アクリレートが有するアルキル基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。アルキル基の炭素数は、例えば1以上18以下である。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、2-エチルヘキシル基、デシル基、イソデシル基、オクタデシル基が挙げられる。アルキル(メタ)アクリレートは、単独でまたは組み合わせて使用できる。アルキル基の平均炭素数は3~10であることが好ましい。
(メタ)アクリル系ポリマーは、アルキル(メタ)アクリレート由来の構造単位以外にも、アルキル(メタ)アクリレートと重合可能な共重合モノマー由来の構造単位を含有してもよい。共重合モノマーとして、例えば、カルボキシル基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマーが挙げられる。共重合モノマーは、単独でまたは組み合わせて使用できる。
カルボキシル基含有モノマーは、その構造中にカルボキシル基を含み、かつ(メタ)アクリロイル基、ビニル基などの重合性不飽和二重結合を含む化合物である。カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸が挙げられ、好ましくは(メタ)アクリル酸が挙げられる。(メタ)アクリル系ポリマーがカルボキシル基含有モノマー由来の構造単位を含むと、粘着剤層の粘着特性の向上を図り得る。(メタ)アクリル系ポリマーがカルボキシル基含有モノマー由来の構造単位を含む場合、カルボキシル基含有モノマー由来の構造単位の含有割合は、好ましくは0.01質量%以上10質量%以下である。
ヒドロキシル基含有モノマーは、その構造中にヒドロキシル基を含み、かつ(メタ)アクリロイル基、ビニル基などの重合性不飽和二重結合を含む化合物である。ヒドロキシル基含有モノマーとしては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、12-ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、(4-ヒドロキシメチルシクロヘキシル)-メチルアクリレートが挙げられ、好ましくは、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが挙げられ、より好ましくは、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。(メタ)アクリル系ポリマーがヒドロキシル基含有モノマー由来の構造単位を含むと、粘着剤層の耐久性の向上を図り得る。(メタ)アクリル系ポリマーがヒドロキシル基含有モノマー由来の構造単位を含む場合、ヒドロキシル基含有モノマー由来の構造単位の含有割合は、(メタ)アクリル系ポリマーにおいて、好ましくは0.01質量%以上10質量%以下である。
(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量Mwは、例えば10万~200万であり、好ましくは20万~100万である。
また、(メタ)アクリル系粘着剤は、架橋剤を含有することができる。架橋剤としては、代表的には、有機系架橋剤および多官能性金属キレートが挙げられ、好ましくは有機系架橋剤が挙げられる。有機系架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、過酸化物系架橋剤、エポキシ系架橋剤、イミン系架橋剤が挙げられ、より好ましくは、イソシアネート系架橋剤が挙げられる。粘着剤が架橋剤を含有する場合、架橋剤の含有割合は、(メタ)アクリル系ポリマー100質量部に対して、通常0.01質量部以上15質量部以下である。
さらに、(メタ)アクリル系粘着剤は、種々の添加剤(例えば、重合開始剤、溶媒、架橋触媒)を適切な割合で含有していてもよい。
このような粘着剤組成物((メタ)アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤およびシリコーン系粘着剤)は、ベースポリマー(またはその構成モノマー成分)、および必要に応じて架橋剤および溶媒を含有する。粘着剤組成物は、重合触媒、架橋触媒、シランカップリング剤、粘着性付与剤、可塑剤、軟化剤、劣化防止剤、充填剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、帯電防止剤等の添加剤を、本発明の特性を損なわない範囲で含有していてもよい。
接着層3における基材2と反対側の表面3aの最大谷深さ(Sv)の絶対値は、代表的には500nm以下、好ましくは300nm以下、より好ましくは200nm以下、さらに好ましくは100nm以下、とりわけ好ましくは50nm以下である。表面3aの最大谷深さ(Sv)の絶対値が上記上限以下であれば、気泡検査において表面保護フィルムに起因する誤検出を安定して抑制できる。表面3aの最大谷深さ(Sv)の絶対値は、代表的には5nm以上である。なお、最大谷深さ(Sv)は、JIS B0681-2:2018に準拠して測定できる。
接着層3における基材2と反対側の表面3aの算術平均高さ(Sa)の絶対値は、代表的には25nm以下、好ましくは10nm以下、より好ましくは6nm以下、さらに好ましくは5nm以下である。表面3aの算術平均高さ(Sa)の絶対値は、代表的には0nm以上である。なお、算術平均高さ(Sa)は、JIS B0681-2:2018に準拠して測定できる。
接着層3の厚みは、代表的には1μm以上、好ましくは5μm以上であり、代表的には30μm以下、好ましくは15μm以下である。
このような接着層3は、基材の表面に直写により形成されてもよく、転写により形成されてもよい。直写の場合、粘着剤組成物または接着剤組成物を基材2の表面に直接塗布して接着層3を形成する。転写の場合、粘着剤組成物または接着剤組成物をはく離ライナー4の表面に塗布して接着層3を形成した後、当該接着層3に基材2を貼り付ける。特に基材2が、比較的低いガラス転移温度Tg(例えば150℃以下)を有する非晶性樹脂を含む場合、接着層3は、好ましくは転写プロセスにより形成される。転写プロセスであれば、接着層の形成に必要な乾燥時の高温が、基材に影響することを抑制できる。
D.はく離ライナー
はく離ライナー4は、代表的には、表面保護フィルムが保護対象に貼り付けられるまで接着層3に仮着されており、表面保護フィルムの貼り付け時に接着層3から剥離される。
はく離ライナー4は、はく離ライナーとして使用できる任意の適切な樹脂フィルムで形成される。当該樹脂フィルムの主成分となる材料の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリプロピレンが挙げられる。樹脂フィルムの材料は、単独でまたは組み合わせて使用できる。はく離ライナー4は、透明であってもよく、透明でなくてもよい。
はく離ライナー4における接着層3の表面3aとの接触面には、離型処理層が設けられていてもよい。離型処理層を形成する離型処理剤としては、例えば、シリコーン系離型処理剤、フッ素系離型処理剤、長鎖アルキルアクリレート系剥離剤が挙げられ、好ましくはシリコーン系離型処理剤が挙げられ、さらに好ましくはビニル基含有付加型シリコーンが挙げられる。離型処理剤は、単独でまたは組み合わせて使用できる。離型処理層の厚みは、代表的には50nm以上400nm以下である。
はく離ライナー4における接着層3の表面3aとの接触面は、平滑である。具体的には、はく離ライナー4の接着層3との接触面における最大山高さ(Sp)の絶対値は、代表的には500nm以下、好ましくは400nm以下、より好ましくは300nm以下、さらに好ましくは100nm以下である。接触面における最大山高さ(Sp)の絶対値が上記上限以下であれば、接着層における基材と反対側の表面が上記式(1)を満足するように安定して調整できる。接触面における最大山高さ(Sp)の絶対値は、代表的には10nm以上である。なお、最大山高さ(Sp)は、JIS B0681-2:2018に準拠して測定できる。
はく離ライナー4における接着層3の表面3aとの接触面の算術平均高さ(Sa)の絶対値は、代表的には30nm以下、好ましくは20nm以下、より好ましくは10nm以下、さらに好ましくは5nm以下である。接触面の算術平均高さ(Sa)の絶対値は、代表的には0nm以上である。
はく離ライナー4の厚みは、代表的には5μm以上、好ましくは20μm以上であり、代表的には60μm以下、好ましくは45μm以下である。なお、離型処理層が施されている場合、はく離ライナーの厚みは、離型処理層の厚みを含めた厚みである。
E.表面保護フィルム付光学部材
上記A項~D項に記載の表面保護フィルムは、各種保護対象の表面保護に適用され得る。より詳しくは、表面保護フィルムは、はく離ライナーが接着層から剥離された後、接着層により保護対象に貼り付けられる。
表面保護フィルム(はく離ライナーが剥離除去された状態)のアクリル板に対する接着力は、接着層が粘着剤層である場合、例えば0.03N/25mm以上、好ましくは0.05N/25mm以上、より好ましくは0.07N/25mm以上であり、代表的には15N/25mm以下である。なお、アクリル板に対する接着力は、表面保護フィルムをアクリル板に貼り合わせ、23℃の環境下に30分静置後に、引張速度300mm/分で180°剥離試験を行った際の剥離力である。
表面保護フィルム(はく離ライナーが剥離除去された状態)のヘイズは、例えば2%以下、好ましくは1.5%以下、さらに好ましくは0.4%以下であり、代表的には0.05%以上である。
保護対象としては、例えば、光学部材、電子部材が挙げられ、好ましくは、光学部材が挙げられる。図2は、本発明の1つの実施形態による表面保護フィルム付光学部材の概略断面図である。図示例の表面保護フィルム付光学部材は、光学部材5と;接着層3により光学部材5に貼り付けられている表面保護フィルム1と;を備えている。図2に示される表面保護フィルム1は、はく離ライナー4を備えず、基材2と接着層3とからなる。
光学部材として、代表的には、偏光板および/または位相差層を含む光学積層体、ディスプレイ、撮像装置、レンズ、(ハーフ)ミラーなどが挙げられる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、各特性の測定方法は以下の通りである。
(1)接着層の表面形状評価試験
各実施例および各比較例で得られた表面保護フィルムにおいて、はく離ライナーを接着層(粘着剤層)から剥離して、接着層における基材と反対側の表面を露出させた。
次いで、露出させた接着層表面と対物レンズとが向かい合うように、はく離ライナーが除去された表面保護フィルムを白色干渉計(Zygo社製、商品名 Zygo NewView7300)にセットして、接着層表面の干渉データを下記の条件で測定した。
白色干渉計の測定条件:
対物レンズ;×10
内部レンズ;×1.0
分解能;1.09μm
測定視野面積(S);0.3641mm
Removed;Cylinder
得られた干渉データを、周波数領域解析(計算ソフト;MetroPro)により、測定面(基準面)に対して-1000nm~-2000nmの解析範囲(深さ方向)で演算して、該当箇所が黒色領域となる二次元画像を得た。
なお、測定面(基準面)は、測定視野面積内の平均の高さとなる面に基づいて設定した。二次元画像における黒色領域の面積(B-BA)を表2に示す。
次いで、二次元画像を、測定面に対して-100nmを閾値として二値化解析して、-100nm以下の部分が白色領域となる二値化画像を得た。二値化画像における白色領域の面積(A-WA)を表1に示す。
次いで、白色干渉計の測定視野面積Sに対する、二次元画像における黒色領域の面積(B-BA)と二値化画像における白色領域の面積(A-WA)との総和の割合を算出した(上記(式(1)~(3)参照)。その結果を表2に示す。
(2)接着層の表面の最大谷深さおよび算術平均高さ測定
前述の白色干渉計の測定から得られた二次元画像の内、測定視野面積内の平均面に対する最小値を最大谷深さ(Sv)とした。また、Raの値を算術平均高さ(Sa)とした。なお、最大谷深さおよび算術平均高さは、無作為に選んだ3点のデータを平均した値を採用した。その結果を表2に示す。
(3)はく離ライナーの最大山高さおよび算術平均高さ測定
上記(1)において、接着層(粘着剤層)から剥離したはく離ライナーを、上記白色干渉計にセットして、はく離ライナーの干渉データを上記の条件で測定し、二次元画像を得た。得られた二次元画像の内、測定視野面積内の平均面に対する最大値を最大山高さ(Sp)とした。また、Raの値を算術平均高さ(Sa)とした。なお、最大山高さおよび算術平均高さは無作為に選んだ3点のデータを平均した値を採用した。その結果を表1に示す。
(4)基材の顕微鏡観察による欠点数測定
各実施例および各比較例に記載の基材について、その表面を顕微鏡(OLYMPUS社製、商品名BX51、接眼レンズ倍率10×、対物レンズ倍率10×)にて観察した。次いで、観察視野の中から無作為に0.1mm×0.1mmの領域を選択し、最大フェレ径が10μm以上の欠点数を目視にて測定した。
その結果を表1および表2に示す。
(5)基材の引裂強さの測定
基本的にはJIS K7128-1:1998に準拠して測定した。
各実施例および各比較例に記載の基材を、150mm×50mmのサイズに切断した。次いで、長辺と平行な方向に短辺側の端部中心から75mmスリットを入れ、サンプル片を準備した。なお、MD方向の引裂強さは長辺方向がMD方向と平行になる様に、TD方向の引裂強さは長辺方向がTD方向と平行になる様にサンプルを準備した。
得られた試験片を引張試験機に取り付け、引張速度200mm/min(温度23℃/相対湿度50%雰囲気下)にて評価し、引裂力を測定した。得られた引裂力より、引裂強さfを算出した。(f=Ft/d(Ft:試験片の引裂力[N], d:試験片の厚さ[mm]))その結果を表1に示す。
(6)表面保護フィルムのヘイズ
各実施例および各比較例で得られた表面保護フィルムにおいて、はく離ライナーを接着層(粘着剤層)から剥離して、ヘイズメーター(日本電色工業社製「NDH-5000」)により、表面保護フィルムの基材側から光を照射して、JIS K7136に準じてヘイズを測定した。その結果を表2に示す。
(7)表面保護フィルムの剥離力測定
各実施例および各比較例で得られた表面保護フィルムを幅25mm、長さ100mmのサイズに切り出し、はく離ライナーを接着層(粘着剤層)から剥離して、アクリル板(三菱ケミカル社製「アクリライト」、厚み:2mm、幅:70mm、長さ:100mm)に、圧力0.25MPa、送り速度0.3m/分でロール圧着した。この試料を、温度23℃、相対湿度50%の環境に30分間静置した後、同環境下で、剥離角度180°、引張速度300mm/分でピール試験を行い、180°剥離力を測定した。その評価結果を表2に示す。
(8)自動検査異物個数
特開2021-135219号公報に記載の手法に基づいて、30mm×30mm中に含まれる異物の個数をカウントした。その際、10μm~29μmと30μm~100μmに該当するもののサイズ分類も併せて実施した。その結果を表2に示す。
(9)自動検査気泡個数
特開2021-135219号公報に記載の手法に基づいて、30mm×30mm中に含まれる気泡の個数をカウントした。なお、検出サイズは10μm~100μmに設定した。その結果を表2に示す。
<PC系樹脂フィルムの作製>
イソソルビド(以下「ISB」と略記することがある)81.98質量部に対して、トリシクロデカンジメタノール(以下「TCDDM」と略記することがある)47.19質量部、ジフェニルカーボネート(以下「DPC」と略記することがある)175.1質量部、及び触媒として、炭酸セシウム0.2質量%水溶液0.979質量部を反応容器に投入し、窒素雰囲気下にて、反応の第1段目の工程として、加熱槽温度を150℃に加熱し、必要に応じて攪拌しながら、原料を溶解させた(約15分)。次いで、圧力を常圧から13.3kPaにし、加熱槽温度を190℃まで1時間で上昇させながら、発生するフェノールを反応容器外へ抜き出した。反応容器全体を190℃で15分保持した後、第2段目の工程として、反応容器内の圧力を6.67kPaとし、加熱槽温度を230℃まで、15分で上昇させ、発生するフェノールを反応容器外へ抜き出した。攪拌機の攪拌トルクが上昇してくるので、8分で250℃まで昇温し、さらに発生するフェノールを取り除くため、反応容器内の圧力を0.200kPa以下に到達させた。所定の攪拌トルクに到達後、反応を終了し、生成した反応物を水中に押し出して、ポリカーボネート樹脂のペレットを得た。得られたポリカーボネート樹脂の複屈折Δnxyは0.015であった。得られたポリカーボネート樹脂を100℃で12時間真空乾燥をした後、単軸押出機(東芝機械社製、シリンダー設定温度:250℃)、Tダイ(幅1700mm、設定温度:250℃)、キャストロール(設定温度:60℃)および巻取機を備えたフィルム製膜装置を用いて、厚み90μmのポリカーボネート樹脂フィルムを作製した。
<アクリルポリマーAの重合>
温度計、攪拌機、冷却器および窒素ガス導入管を備える反応容器内に、モノマー成分として、2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA)96.2質量部、およびヒドロキシエチルアクリレート(HEA)3.8質量部、ならびに重合開始剤として2,2’-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2質量部を酢酸エチル150質量部とともに仕込み、23℃で緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換を行った。その後、液温を65℃付近に保って6時間重合反応を行い、アクリルポリマーAの溶液(濃度40質量%)を調製した。アクリルポリマーAの重量平均分子量は54万であった。
<粘着剤組成物Aの調製>
アクリルポリマーAの溶液に酢酸エチルを加えて濃度20質量%に希釈した。この溶液500質量部(固形分100質量部)に、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(東ソー社製「コロネートHX」)4質量部、および架橋触媒としてジラウリン酸ジブチルスズ(1質量%酢酸エチル溶液)3質量部(固形分0.03質量部)を加えて攪拌し、粘着剤組成物Aを調製した。
<アクリルポリマーBの重合>
温度計、攪拌機、冷却器および窒素ガス導入管を備える反応容器内に、モノマー成分として、ブチルアクリレート95質量部、およびアクリル酸5質量部、ならびに重合開始剤としてAIBN0.2質量部を酢酸エチル186質量部とともに仕込み、23℃で緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換を行った。その後、液温を63℃付近に保って10時間重合反応を行い、アクリルポリマーBの溶液(濃度35質量%)を調製した。アクリルポリマーBの重量平均分子量は50万であった。
<粘着剤組成物Bの調製>
アクリルポリマーBの溶液に酢酸エチルを加えて濃度20質量%に希釈した。この溶液500質量部(固形分100質量部)に、架橋剤として4官能エポキシ系化合物(三菱ガス化学社製「テトラッドC」)0.075質量部を加えて撹拌し、粘着剤組成物Bを調製した。
<塗工液Aの調製>
ビニル基含有付加型シリコーン(信越化学工業社製「KS-847T」、30%トルエン溶液)100質量部、白金触媒(信越化学工業社製「CAT-PL-50T」)3質量部、希釈溶媒としてのトルエン15000質量部、ノルマルヘキサン1500質量部を混合し、塗工液Aを調整した(特開2015-151473号公報参照)。
<はく離ライナーAの作製>
マイヤーバーを用いて、塗工液Aを、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ社製、品番38U48)の一方の面に塗布した後、熱風乾燥機で130℃×1分間加熱し、はく離ライナーAを得た。なお、塗工液Aの塗布量は、固形分で0.1g/mとした。
<はく離ライナーBの作製>
塗工液Aの塗布量を、固形分で0.3g/mとした以外は、はく離ライナーAと同様の手法にて作製した。
<はく離ライナーCの作製>
塗工液Aを塗布するPETフィルムをT100C38(三菱ケミカル社製、厚み38μm)としたこと以外ははく離ライナーAと同様の手法にて作製した。なお、塗工液Aの塗布面はPETフィルムのコロナ処理面とした。
[実施例1]
基材(COP系樹脂フィルム、日本ゼオン社製、品番ZF16)の表面に、粘着剤組成物Aを塗布し、その後乾燥させて粘着剤層を形成した。基材および粘着剤層の厚みを表1に示す。
次いで、粘着剤層の基材と反対側の表面に、はく離ライナー(東洋紡社製、品番TG704)を貼り付けた。はく離ライナーの厚みを表1に示す。
以上によって、表面保護フィルムを得た。実施例1における二値化前の二次元画像を図3に示す。
[実施例2]
粘着剤組成物Aを、はく離ライナー(東洋紡社製、品番TG704)の表面に塗布し、その後乾燥させて粘着剤層を形成した。得られた粘着剤層に基材(COP系樹脂フィルム、日本ゼオン社製、品番ZF16)を貼り付けた。基材、粘着剤層およびはく離ライナーの厚みを表1に示す。
以上によって、表面保護フィルムを得た。
[実施例3]
基材を、前述のPC系樹脂フィルムに変更したこと以外は、実施例2と同様にして、表面保護フィルムを得た。
[実施例4]
基材を、無粒子PETフィルム(東レ社製、品番50U48)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。
[実施例5]
基材を、高位相差PETフィルム(東洋紡社製、品番TA053)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。
[実施例6]
はく離ライナー(品番TG704)を、前述のはく離ライナーAに変更したこと以外は、実施例2と同様にして、表面保護フィルムを得た。
[実施例7]
はく離ライナー(品番TG704)を、前述のはく離ライナーBに変更したこと以外は、実施例2と同様にして、表面保護フィルムを得た。実施例7における二値化前の二次元画像を図4に示し、実施例7における二値化後の二次元画像を図5に示す。
[実施例8]
粘着剤組成物Aを、粘着剤組成物Bに変更したこと以外は、実施例2と同様にして、表面保護フィルムを得た。
[実施例9]
基材を、TAC系樹脂フィルム(富士フィルム社製、品番TG60UL)に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、表面保護フィルムを得た。
[実施例10]
基材を、(メタ)アクリル系樹脂フィルム(東洋鋼鉄社製、品番HTX40)に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、表面保護フィルムを得た。
[実施例11]
基材を、PETフィルム(三菱ケミカル社製、品番T100C38)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。なお、粘着剤層の塗布面は、PETフィルムのコロナ処理面とした。
[比較例1]
はく離ライナーを、前述のはく離ライナーCに変更したこと以外は、実施例2と同様にして、表面保護フィルムを得た。比較例1における二値化前の二次元画像を図6に示し、比較例1における二値化後の二次元画像を図7に示す。
[比較例2]
粘着剤組成物Aを、粘着剤組成物Bに変更したこと以外は、比較例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。
Figure 2023105602000006
Figure 2023105602000007
[評価]
表1および表2から明らかなように、接着層における基材と反対側の表面形状が、上記式(1)を満足すると、保護対象に貼着した状態で気泡検査に供しても、表面保護フィルム(基材および接着層)に起因する誤検出を低減でき、保護対象を正確に検査し得ることがわかる。
本発明の表面保護フィルムは、光学部材および電子部材の表面保護に好適に用いられ得る。
1 表面保護フィルム
2 基材
3 接着層
4 はく離ライナー

Claims (5)

  1. 基材と、
    前記基材に積層されている接着層と、を備え、
    前記接着層における前記基材と反対側の表面は、下記式(1)を満足する、表面保護フィルム;
    Figure 2023105602000008
    (式(1)中、Sは下記表面形状評価試験における白色干渉計の測定視野面積を示し;B-BAは下記表面形状評価試験において得られる二値化前の二次元画像における黒色領域の面積を示し;A-WAは下記表面形状評価試験において得られる二値化後の二次元画像おける白色領域の面積を示す。)
    <表面形状評価試験>
    前記接着層における前記基材と反対側の表面を白色干渉計により測定し;
    得られた干渉データを、周波数領域解析により、測定面に対して-1000nm~-2000nmの解析範囲で演算して、該当箇所が黒色領域となる二次元画像を得た後;
    該二次元画像を、測定面に対して-100nmを閾値として二値化解析して、-100nm以下の部分が白色領域となる二値化画像を得る。
  2. 前記基材を顕微鏡観察したときに、100μm×100μmの観測領域において、最大フェレ径が10μm以上の欠点数が3つ未満である、請求項1に記載の表面保護フィルム。
  3. 前記基材の引裂強さが、1N/mm以上である、請求項1または2に記載の表面保護フィルム。
  4. 前記接着層が、(メタ)アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤およびシリコーン系粘着剤からなる群から選択される少なくとも1種の粘着剤を含有する、請求項1~3のいずれかに記載の表面保護フィルム。
  5. 光学部材と、
    請求項1~4のいずれかに記載の表面保護フィルムであって、前記接着層により前記光学部材に貼り付けられている表面保護フィルムと、を備える、表面保護フィルム付光学部材。
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