JP2023103478A - 弁本体の設置方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】流体管を密封状に囲む筐体の中で流体管を円筒状のカッターにて切断し、不断流状態で前記筐体内に取付け可能な弁本体の設置方法において、長期的な信頼性の高い弁本体の設置方法を提供すること。【解決手段】弁本体5は弁体5vと、弁体5vの上部に接続された弁操作軸5jと、弁体5vによって開閉される弁座孔部5fを有する弁座体5bと、筐体4の筐体開口部41dを閉塞する弁蓋5aと、弁座体5bと筐体4との間を密封する密封部材と、を備え、弁本体挿入装置80は、挿入装置筐体86と、挿入装置筐体86に対し進退可能な挿入軸87と、挿入軸87の一端に設けられた保持部83と、を有し、保持部83が弁操作軸5jの上端よりも下方で、且つ弁蓋5aよりも上方で弁本体5を保持した状態で、弁本体5を筐体4内に挿入する。【選択図】図3
Description
本発明は、流体管を密封状に囲む筐体の中で流体管を円筒状のカッターにて切断し、不断流状態で前記筐体内に取付け可能な弁装置に関する。
従来の流体管を密封状に囲む筐体の中で流体管を円筒状のカッターにて切断し、不断流状態で前記筐体内に取付け可能な弁装置において、筺体を小型、軽量化するため、可能な限り小径の円筒状のカッターにより流体管を切断し、筺体に弁体を直接挿入して、弁体によって筐体を遮断することによって流体管内の流れを制御していた。
(例えば、特許文献1参照)。
(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1にあっては、小径の円筒状のカッターを使用して流体管を切断しているので、流体管の切断面が最接近する部分の離間距離が小さくなり、筺体に直接弁体を挿入せざるを得なかった。しかしながら、筺体に直接弁体を挿入すると、筺体内を流れる流体の乱れが大きくなり、圧力損失が増加してしまうという問題とともに、弁体前後の圧力差によって弁体に作用する力も大きくなり、長期的な信頼性が低下する虞もあった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、流体管を密封状に囲む筐体の中で流体管を円筒状のカッターにて切断し、不断流状態で前記筐体内に取付け可能な弁本体の設置方法において、長期的な信頼性の高い弁本体の設置方法を提供することを目的とする。
本発明は、水道管を密封状に囲む分割構造の筐体の中で、不断流状態で円筒状の回転可能なカッターで切断されることで前記筐体が上水で満たされ、該筐体内にて、円弧状に形成された前記水道管の切断面同士の離間部分に、弁本体を弁本体挿入装置によって挿入して設置する弁本体の設置方法であって、
前記弁本体は弁体と、該弁体の上部に接続され、上端の操作部を回動操作することで前記弁体を可動する弁操作軸と、弁座孔部を有する弁座体と、前記筐体の筐体開口部を閉塞する弁蓋と、前記弁座体と前記筐体との間を密封する密封部材と、前記弁蓋よりも上方に形成され内部に前記弁体用の収容部を有する張出部と、を備え、前記弁体は、前記筐体内に設置された前記弁座体に向けて前記収容部から下方に挿入されることで前記弁座孔部を開閉可能となっており、前記弁本体挿入装置は、前記筐体に接続される挿入装置筐体と、前記挿入装置筐体に対し進退可能な挿入軸と、前記挿入軸の一端に設けられた保持部と、を有し、前記保持部が前記弁本体における前記弁操作軸の上端の前記操作部よりも下方で、且つ前記張出部を保持した状態で、前記弁本体を前記筐体内に挿入し、該弁本体の底部が前記筐体の鉢状の筐体底部に接するように設置して、前記保持部が前記弁本体の前記張出部を保持した状態で、前記保持部よりも下方にて前記筐体側に設けられた押えネジをねじ込み、前記弁本体の外周部を前記押えネジによって固定することを特徴としている。
前記弁本体は弁体と、該弁体の上部に接続され、上端の操作部を回動操作することで前記弁体を可動する弁操作軸と、弁座孔部を有する弁座体と、前記筐体の筐体開口部を閉塞する弁蓋と、前記弁座体と前記筐体との間を密封する密封部材と、前記弁蓋よりも上方に形成され内部に前記弁体用の収容部を有する張出部と、を備え、前記弁体は、前記筐体内に設置された前記弁座体に向けて前記収容部から下方に挿入されることで前記弁座孔部を開閉可能となっており、前記弁本体挿入装置は、前記筐体に接続される挿入装置筐体と、前記挿入装置筐体に対し進退可能な挿入軸と、前記挿入軸の一端に設けられた保持部と、を有し、前記保持部が前記弁本体における前記弁操作軸の上端の前記操作部よりも下方で、且つ前記張出部を保持した状態で、前記弁本体を前記筐体内に挿入し、該弁本体の底部が前記筐体の鉢状の筐体底部に接するように設置して、前記保持部が前記弁本体の前記張出部を保持した状態で、前記保持部よりも下方にて前記筐体側に設けられた押えネジをねじ込み、前記弁本体の外周部を前記押えネジによって固定することを特徴としている。
前記保持部は、前記弁操作軸を跨ぐように下方に延設されていることを特徴としている。
前記弁本体を前記筐体内に挿入した後、前記挿入装置筐体に開閉可能に形成された作業用孔を通じて、前記挿入軸と前記保持部との取外し作業を行うことを特徴としている。
前記取外し作業は、前記挿入軸と前記保持部とを結合する取付けボルトを取外す作業であることを特徴としている。
前記取外し作業の後、前記挿入装置筐体及び前記挿入軸を取外し、前記保持部を前記弁本体から撤去することを特徴としている。
本発明に係る弁装置につき、図1から図9を参照して説明する。
図1ないし図5に示されるように、本発明に係る弁装置1は、既設流体管2を密封状に囲む筐体4と、筐体4内に挿入可能な挿入体としての弁本体5と、を有する。弁本体5は、筺体4の筐体開口部41dを閉塞する弁蓋5a、弁座孔部5fを有する弁座体5b、弁座孔部5fを開閉する弁体5v、該弁体5vの上部に接続される弁操作軸5jを備える。さらに、弁装置1は、パッキン箱5hに収納され弁操作軸5jを密封するパッキン、弁体5vと弁座体5bとの間を密封するパッキン(図示せず)、及び弁座体5bと筐体4との間を密封する密封部材5eを備える。そして、弁装置1は筺体4に密封状に挿入され、弁操作軸5jを回動操作し、弁体5vを可動させることによって、弁体5vは弁座体5bに設けられた弁座孔部5fを開閉して既設流体管2の流れを制御することができる。ただし、弁体5vと弁座体5bとの間の密封はパッキンに限らず、たとえば、金属同士の密封としてもよい。
ここで、既設流体管2は、例えば、地中に埋設される上水道用のダクタイル鋳鉄製であり、断面視略円形状に形成され、内周面がエポキシ樹脂層で被覆されている。尚、本発明に係る流体管は、その他鋳鉄、鋼等の金属製等、あるいは石綿、コンクリート製、塩化ビニール、ポリエチレン若しくはポリオレフィン製等であってもよい。更に尚、流体管の内周面はエポキシ樹脂層に限らず、例えばモルタル等により被覆されてもよく、若しくは適宜の材料を粉体塗装により流体管の内周面に被覆してもよい。また、本実施例では流体管内の流体は上水であるが、本実施例の上水に限らず、例えば工業用水や農業用水、下水等の他、ガスやガスと液体との気液混合体であっても構わない。また、筺体4、弁本体5の材質も上記に適合するものとしてもよい。
図1に示されるように、既設流体管2の外周面に取り付けられる筐体4は、いわゆる割T字管であって、既設流体管2の径方向(本実施例では上下方向)に筐体上部41と筐体下部42に分割された構造となっている。また、筐体4には、既設流体管2の離脱を防止する離脱防止金具6、6を備えられている。
筐体上部41には首部41a、該首部41aに連なるフランジ部41b、該フランジ部41bに連なり筐体内部に連通する筐体開口部41dが形成され、さらに該筐体開口部41dの端部には、後述する固定部材7を挿入固定する筐体凹部41cが形成されている。そして、フランジ部41bには後述する固定フランジ本体50、作業弁60を介して流体管切断装置70、弁本体挿入装置80(図3参照)等を取付けることができる。
一方、筐体下部42は鉢状の筐体底部42dを有し、筐体底部42dの中央には排出孔42bが形成されている。該排出孔42bは、バルブ49が接続可能となっており、後述するように、既設流体管2の切断時に発生する切粉をバルブ49を操作して排出孔42bより流体とともに排出可能となっている。
なお、本実施例では筐体上部41、筺体下部42等と称して説明するが、筺体の分割方向は上下に限らず、例えば水平方向や所定角度の傾斜方向であってもよい。また、分割数は3以上であってもよい。同じく既設流体管2の配管方向も水平に限らず、例えば垂直方向であってもよい。さらに、後述するカッター72の切断方向も上下に限らず、例えば水平方向であってもよい。以下の実施例において、カッター72は、作業効率の良いホールソー等の円筒状のカッターを使用する例について説明するが、ワイヤーソーやバイト等を使用してもよい。
以下、固定フランジ本体50、作業弁本体60及び流体管切断装置70について説明する。図1に示されるように、既設流体管2に筐体4を密封して取付けた状態で、筐体上部41のフランジ部41bには固定フランジ本体50、作業弁本体60及び流体管切断装置70が取付けられる。
図1及び図2に示されるように、固定フランジ本体50の固定フランジ部51とフランジ部41bとの接合面には、シール部材53が介挿され、ボルト・ナット54によって緊締されることによって、固定フランジ部51とフランジ部41bとは密封される。固定フランジ部51の径方向には、周方向に所定の間隔を隔てて、複数の押えネジ52が密封状に取付けられており、後述するように、筺体4に弁本体5を挿入した際に、弁本体5を一時的に固定できるようになっている。
図1に示されるように、作業弁本体60の作業弁筺体61と固定フランジ本体50との接合面は、シール部材63が介挿され、ボルト55によって緊締され、作業弁本体60と固定フランジ本体50とは密封される。作業弁本体60の作業弁筺体61には、水平方向にスライド移動することで筐体4と流体管切断装置70との間を開閉自在とする作業弁62が密封状に取り付けられている。
また、流体管切断装置70と作業弁本体60との間の接合面は、シール部材73が介挿され、ボルト74によって緊締され、流体管切断装置70と作業弁本体60との間は密封される。さらに、カッター軸75に取付けられたカッター72が穿孔装置筐体71に密封状に、上下に移動可能かつ回転可能に取付けられている。カッター72及びカッター軸75は流体管切断装置70の外部から図示しない駆動装置により回転駆動できるようになっている。
以下、既設流体管2の切断工程、弁本体5の取付工程について説明する。
最初に切断工程について説明する。図1に示されるように、作業弁62を開放した状態でカッター72により、既設流体管2を不断流状態で切断する。カッター72は円筒形状をしているので、既設流体管2の管切断部は、カッター軸75方向から見ると円筒形状のカッター72に沿った円弧状に形成される。既設流体管2を切断する際に発生する切粉は、筐体下部42の中央に設けられた排出孔42bに取付けられたバルブ49を操作して、流体とともに切粉を排出する。
既設流体管2を切断した後、カッター72を上昇させ、作業弁筺体61の作業弁62を閉塞し、筐体4と流体管切断装置70との間を密封する。その後、流体管切断装置70内の流体を排出し、作業弁本体60から流体管切断装置70を取り外して、既設流体管2の切断工程作業を終了する。
つぎに、図3に示されるように、作業弁本体60の上部に弁本体挿入装置80が密封状に取り付けられる。この弁本体挿入装置80は、挿入装置筐体86、挿入軸87、該挿入軸87の一方の端には弁本体5を保持する保持部83が取付けボルト88によって取付けられ、挿入軸87の他端には、該挿入軸87に螺入されるネジ部89、該ネジ部89を回動操作するハンドル90を備え、該ハンドル90を回動操作して挿入軸87を昇降させ、弁本体5を筐体4に対し挿入及び撤去することができる。
ハンドル90を回動操作して挿入軸87を降下させ、固定部材7、7が設置された弁本体5を筐体4に対し挿入、設置すると、図4(a)に示されるように、固定フランジ本体50に設けられた押えネジ52をねじ込み、弁本体5の弁蓋5aの外周部に形成された弁蓋傾斜面5cを押えネジ52によって仮固定する。その後、弁本体挿入装置80内の流体を排出し、挿入装置蓋84を取外し、作業用孔85から保持部83と挿入軸87とを結合する取付けボルト88を取外し、弁本体挿入装置80を作業弁本体60から取外した後、弁本体挿入装置80の保持部83を弁本体5から撤去する(図3参照)。
つぎに、図5に示されるように、弁本体挿入装置80が作業弁本体60から取外されると、後述する筐体上部41に形成された筐体凹部41cに平面視略矩形状の固定部材7、7を取付ける。そして、固定部材7を弁蓋5aと筐体凹部41cとに跨がるように取付けることで、固定部材7は弁蓋5aに加わる流体力を保持できるようになる。この際、作業弁筐体61の作業弁筐体内部61bは、パッキン箱5h等の存在により作業スペースが狭く、さらに、作業弁筐体61の作業弁筐体フランジ61aから固定部材までの距離も遠いため、固定部材7の挿入が困難となっている。そこで、作業治具92を弁蓋5aと固定部材7との間に挿入して、固定部材7を筐体凹部41cへ挿入することができるようになっている。なお、図5、図6に示されるように、固定部材7にはテーパ部7dが設けられており、狭い作業スペースであっても作業治具92を容易に挿入できる。さらに、固定部材7には複数の孔部7e、7eが設けられている。該孔部7e、7eに作業治具(図示せず)を挿入することにより、作業スペースが狭くても固定部材7を筐体凹部41cに挿入できるだけでなく、固定部材7を筐体凹部41cから容易に取外すことができる。
続いて、図6に示されるように、固定部材7、7を複数のボルト7a、7aによってロックする。その後、押えネジ52を緩めて(図4(b)参照)、固定フランジ本体50及び作業弁本体60を取外す。このように、固定フランジ本体50を取外すことができるので、固定フランジ本体50及び固定フランジ本体50に設けられた複数の押えネジ52が筐体4に残置され経年劣化することなく設置体の構造をシンプルにできるばかりか、取外した固定フランジ本体50及び複数の押えネジ52を他の筐体に取付け再利用することができる。
最後に、図7、図8に示されるように、上蓋43をフランジ部41bにボルト・ナット43bにより取付け、設置体の取付け工程を完了する。また、上蓋43が固定部材7に対向する位置には、固定部材7を保持する上蓋凸部43aが設けられている。上蓋43をフランジ部41bにボルト・ナット43bにより締付けた状態で、固定部材7は上蓋凸部43aによっても保持されるので、固定部材7が受ける圧力を軽減できる。なお、上蓋43には、固定部材7だけでなく、弁蓋5aも保持するように上蓋凸部43cを形成しているが、省略してもよい。
以下、本発明に係る弁装置1の作用効果について説明する。図9に示されるように、弁本体5は、既設流体管2を密封状に囲む筐体4の中で円筒状のカッター72にて切断し、不断流状態で筐体4内に挿入可能な構成となっている。
ここで、既設流体管2を円筒状のカッター72にて径方向に切断すると、図9に示されるように、流体管切断面2a、2a同士の管軸方向の離間距離は、既設流体管2の頂部と底部で最大となり、既設流体管2の頂部と底部との略中間位置で最小離間距離L1となる。この最小離間距離L1によって、筺体4に挿入可能となる弁装置1の弁座体5b及び弁体5vの大きさが決まってしまう。
たとえば、弁座体5bの管軸方向幅が大きい場合には、径の大きいカッター72によって既設流体管2を切断し、最小離間距離L1を確保して弁座体5bが通過することができるようにする必要がある。しかしながら、径の大きいカッター72にて既設流体管2を切断するためには、既設流体管2を密封状に囲む筐体4を大きくする必要がある。このため弁装置1のコストが上昇してしまい、大きな弁装置1を埋設するための土砂の掘削量も増加するので、設置コストも上昇してしまう。また、筺体4が大きくなると、該筐体に挿入される弁本体5の表面積も大きくなるため、流体が弁本体5に作用する力も大きくなり、弁座体5bをさらに補強する必要があり、弁装置1のコストもますます上昇してしまう。
反対に、既設流体管2を密封状に囲む筐体4を小さくして、径の小さい円筒状のカッター72によって既設流体管2を切断すると、最小離間距離L1も小さくなるので弁座体5b、弁体5vを薄くする必要がある。その結果、弁座体5b、弁体5vの構造強度が低く制限され、長期の信頼性が低下してしまう。
そこで、本発明の弁装置1は、図9に示されるように、流体管切断面2aに最接近する位置における弁座体の管軸方向幅L2を既設流体管2の最小離間距離L1より小さく形成して、筺体4を小形化することにより、弁座体5b、弁体5vも小形化が可能となる。筺体4を小さくすることにより、弁装置1のコスト及び弁装置1の設置コストを低減することができ、弁座体5b、弁体5vの表面積を小さくして、弁座体5b、弁体5vに加わる力を小さくすることができる。
一方、弁座体5b、弁体5vは片持ち梁状態となるため、筺体4を小さくすることにより、弁座体5b、弁体5vの構造強度が低く制限される。そこで、弁座体5b、弁体5vに発生する高い応力に耐えるようにするために、弁座体5bは、流体管切断面2aに対向し、弁座体5bが挿入される方向に先細りに傾斜する弁座体傾斜面5qを設け、弁座体5bの基端部側の管軸方向幅L3を、流体管切断面2aに最接近する位置における弁座体5bの管軸方向幅L2より大きくして形成している。同じく、弁体5vは、弁座孔部5fに対向し、該弁体5vが挿入される方向に先細りに傾斜する弁体傾斜面5rを設け、弁体5vの基端部側の管軸方向幅L4を、流体管切断面2aに最接近する位置における弁座体5bの管軸方向幅L2より大きくして形成している。
また、弁座体5bの基端部側の管軸方向幅L3を大きく形成することで、弁座体5bを流体管切断面2aに近づけることができるので、弁座体5bにより筐体内の断面積変化を小さくして、筺体4内の流れの乱れを抑えることができるので、圧力損失を小さくすることができる。
また、図9に示されるように、弁座体5bには、流体管切断面2aに向けて延設される弁座体延設部5pが設けられている。弁座体延設部5pは流体管切断面2aに向かって、流体管切断面2aに沿うように周方向に延設されるので、既設流体管2からの流れは弁座体延設部5pによって案内され、筺体内の流れの乱れを抑え圧力損失を低減でき、延いては弁体に作用する力を低減でき長期的な信頼性を確保できる。また、弁座孔部5fを流体管と同じ断面となるように形成することで、流路の断面積変化を小さくして、筺体内の流れの乱れを抑え、圧力損失を低減することができる。なお、弁座孔部5fは、流体管の内径と同径にすることが好ましいが、適宜流体管の外径等に合わせてもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
図9においては、弁座体5bが流体管切断面2aに対向する面は、弁座体5bが筐体4に挿入される方向に先細りに傾斜する弁座体傾斜面5qとして形成されている。しかし、弁座体5bが流体管切断面2aに対向する面は傾斜面に限らず、弁座体5bが流体管切断面2aに最接近する位置より上側の部分をステップ状に幅広に形成してもよい。また、弁座体5bの基端部側の管軸方向幅L3をさらに大きく形成し、既設流体管2の最小離間距離L1よりさらに大きくすることもできる。たとえば、弁座体5bが流体管切断面2aに最接近する位置より上側については、弁座体5bまたは弁座体延設部5p、若しくは弁座体5b及び弁座体延設部5pの管軸方向幅をさらに大きくして、弁座体5bと流体管切断面2aとの離間距離若しくは弁座体延設部5pと流体管切断面2aとの離間距離を極小化して、筺体4内の流れの乱れをさらに抑え、圧力損失を低減することができる。
1 弁装置
2 既設流体管(流体管)
4 筐体
5 弁本体(挿入体)
5a 弁蓋
5b 弁座体
5f 弁座孔部
5p 弁座体延設部
5q 弁座体傾斜面
5r 弁体傾斜面
5v 弁体
72 カッター
2 既設流体管(流体管)
4 筐体
5 弁本体(挿入体)
5a 弁蓋
5b 弁座体
5f 弁座孔部
5p 弁座体延設部
5q 弁座体傾斜面
5r 弁体傾斜面
5v 弁体
72 カッター
Claims (6)
- 水道管を密封状に囲む分割構造の筐体の中で、不断流状態で円筒状の回転可能なカッターで切断されることで前記筐体が上水で満たされ、該筐体内にて、円弧状に形成された前記水道管の切断面同士の離間部分に、弁本体を弁本体挿入装置によって挿入して設置する弁本体の設置方法であって、
前記弁本体は弁体と、該弁体の上部に接続され、上端の操作部を回動操作することで前記弁体を可動する弁操作軸と、前記弁体によって開閉される弁座孔部を有する弁座体と、前記筐体の筐体開口部を閉塞する弁蓋と、前記弁座体と前記筐体との間を密封する密封部材と、を備え、前記弁本体挿入装置は、挿入装置筐体と、前記挿入装置筐体に対し進退可能な挿入軸と、前記挿入軸の一端に設けられた保持部と、を有し、前記保持部が前記弁操作軸の上端の前記操作部よりも下方で、且つ前記弁蓋よりも上方で前記弁本体を保持した状態で、該弁本体を前記筐体内に挿入することを特徴とする弁本体の設置方法。 - 前記筐体に、前記水道管の離脱を防止する離脱防止具を設けることを特徴とする請求項1に記載の弁本体の設置方法。
- 前記筐体の管軸方向略中央の底部に排出孔が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の弁本体の設置方法。
- 前記弁座体と前記筐体との間を密封する前記密封部材は、前記排出孔の周囲を囲うように延設されていることを特徴とする請求項3に記載の弁本体の設置方法。
- 前記保持部が前記弁本体を保持した状態で、前記保持部よりも下方にて前記筐体側に設けられた固定手段によって、前記弁本体の外周部を固定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の弁本体の設置方法。
- 前記弁本体が挿入された前記筐体のフランジ部に、上蓋を取付けることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の弁本体の設置方法。
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