JP2023098426A - 情報処理装置、機器制御方法、状態判定方法、機器制御プログラム、および状態判定プログラム - Google Patents

情報処理装置、機器制御方法、状態判定方法、機器制御プログラム、および状態判定プログラム Download PDF

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【課題】ホッパに収容された収容物を排出させる排出装置の排出量を安定化させる。【解決手段】情報処理装置(1)は、給じん装置によりホッパから排出されるごみを撮影した時系列の排出画像(111)から、ホッパからのごみの実排出量を算出する実排出量算出部(101)と、実排出量が所定の排出量に近付くように給じん装置の動作制御を行う機器制御部(102)と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ホッパから収容物を排出させる排出装置の動作制御を行う情報処理装置等に関する。
一般的なごみの焼却施設には、ホッパと呼ばれる漏斗状の装置が設けられている。ごみピットと呼ばれる貯留設備に貯留されたごみは、クレーン等により掴み上げられてホッパに投入される。ホッパの下流側には、給じん装置と呼ばれるごみの排出装置が設けられており、ホッパ内のごみはホッパの下端に達したものから順に給じん装置により焼却炉内に送り込まれて焼却される。
焼却炉内のごみの量が減少したり、ごみが無くなったりすると、焼却炉内の温度が低下してバーナー等による加温が必要になったり、場合によっては焼却炉を停止させる必要が生じたりすることもある。このため、ホッパと給じん装置によりごみを安定して焼却炉に供給することは重要である。
焼却炉での安定した燃焼を実現させるためのごみ供給制御に関する技術としては、例えば、下記の特許文献1が挙げられる。特許文献1には、ホッパに投入されるごみの比重とごみの移動容積からごみの移動重量を演算し、移動重量とごみの熱量から焼却炉に供給される単位時間あたりのごみの供給熱量を演算するごみ供給熱量計測装置が開示されている。
特許第3926173号
特許文献1のごみ供給熱量計測装置では、ホッパと給じん装置によるごみの供給が安定して行われていることを前提としてごみの供給熱量を演算している。このため、これらの装置によるごみの供給が不安定化すると演算結果が妥当性を欠いたものとなり、焼却炉の燃焼状態が不安定化し得る。
これについて図10に基づいて説明する。図10は、ホッパAの状態(a)~(c)を示す図である。なお、図10には、状態(a)~(c)のそれぞれについて、ホッパAを上方から見下ろした様子を示す図と、ホッパAを側方から見た断面図とを示している。また、図10には、ホッパAに収容されたごみを焼却炉に排出する給じん装置Bについても示している。
図10に示す状態(a)では、ホッパの漏斗状の傾斜面にごみが引っ掛かっている。特許文献1のごみ供給熱量計測装置では、ホッパ内のごみ表面の高さの変化からごみの移動容積を算出しているため、(a)のような状態となった場合、ホッパ内のごみの高さが正確に検出できない可能性が高い。
また、同図の(b)に示すように、ホッパの漏斗状の部分の下端部でごみが詰まることや、同図の(c)に示すように、ホッパの排出口付近でごみが詰まることもあり得る。(b)のような状態となった場合、ホッパ内のごみ表面の高さは変化しないため移動容積はゼロと算出されるが、実際にはごみの焼却炉への供給は当面続くため、演算したごみの供給熱量と実際の供給熱量とが乖離する。また、(c)のような状態となった場合には、演算したごみの供給熱量と実際の供給熱量とが乖離することはないが、焼却炉へのごみの供給が停止してしまうので焼却炉の燃焼状態が不安定化する。
また、給じん装置が意図せずに動作停止してしまったときや、その動作が不安定化した場合にも、焼却炉へのごみの供給量が不安定化して、焼却炉の燃焼状態が不安定化してしまう。さらに、給じん装置の動作が正常であっても、ごみによってスムーズに排出されるものと排出に時間がかかりがちなものがあることから、このようなごみの性状の影響によりごみの供給量が不安定化することもあり得る。
上述したごみ焼却施設の例から分かるように、ホッパに収容された収容物を排出装置により排出する場合に、収容物の排出量を安定化させるためには、排出装置の排出状態を把握し、その状態に応じた制御を行う必要がある。しかしながら、特許文献1のような技術では、排出装置による排出状態を判定したり、状況に応じて自動的に排出装置の動作制御を行ったりすることはできず、排出装置の排出量を安定化させることは困難であった。
本発明の一態様は、ホッパに収容された収容物を排出装置により排出させる場合に、その排出量を安定化させることが可能な情報処理装置等を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、ホッパの下流側に配置され、当該ホッパ内の収容物を当該ホッパの外部に排出する排出装置により当該ホッパから排出される前記収容物を撮影した時系列の画像から、前記ホッパから実際に排出された前記収容物の量である実排出量を算出する実排出量算出部と、前記実排出量が、所定の排出量に近付くように前記排出装置の動作制御を行う機器制御部と、を備える。
上記の課題を解決するために、本発明の他の態様に係る情報処理装置は、ホッパの下流側に配置され、当該ホッパ内の収容物を当該ホッパの外部に排出する排出装置により当該ホッパから排出される前記収容物を撮影した時系列の画像から、前記ホッパから実際に排出された前記収容物の量である実排出量を算出する実排出量算出部と、前記実排出量と、前記排出装置の排出量の設定値である設定排出量とに基づいて、前記収容物の排出状態を判定する状態判定部と、を備える。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る機器制御方法は、1または複数の情報処理装置が実行する機器制御方法であって、ホッパの下流側に配置され、当該ホッパ内の収容物を当該ホッパの外部に排出する排出装置により当該ホッパから排出される前記収容物を撮影した時系列の画像から、前記ホッパから実際に排出された前記収容物の量である実排出量を算出する実排出量算出ステップと、前記実排出量が、所定の排出量に近付くように前記排出装置の動作制御を行う機器制御ステップと、を含む。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る状態判定方法は、1または複数の情報処理装置が実行する状態判定方法であって、ホッパの下流側に配置され、当該ホッパ内の収容物を当該ホッパの外部に排出する排出装置により当該ホッパから排出される前記収容物を撮影した時系列の画像から、前記ホッパから実際に排出された前記収容物の量である実排出量を算出する実排出量算出ステップと、前記実排出量と、前記排出装置の排出量の設定値である設定排出量とに基づいて、前記収容物の排出状態を判定する状態判定ステップと、を含む。
本発明の一態様によれば、ホッパに収容された収容物を排出させる排出装置の排出量を安定化させることが可能になる。
本発明の実施形態1に係る情報処理装置の要部構成の一例を示すブロック図である。 上記情報処理装置を含む管理システムの概要を示す図である。 排出画像の例と、排出画像に写るごみの移動の様子とを示す図である。 上記情報処理装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る情報処理装置の要部構成の一例を示すブロック図である。 上記情報処理装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態3に係る情報処理装置の要部構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施形態4に係る情報処理装置の要部構成の一例を示すブロック図である。 上記情報処理装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 ホッパの状態を示す図である。
〔実施形態1〕
(システム概要)
本実施形態に係る管理システム7の概要を図2に基づいて説明する。図2は、管理システム7の概要を示す図である。管理システム7は、ごみ焼却施設を管理するためのシステムであり、情報処理装置1、クレーン制御装置2、火格子制御装置3、燃焼制御装置4、および撮影装置5を含む。
図2の管理システム7の管理対象であるごみ焼却施設には、ホッパA、給じん装置B、焼却炉C、燃焼装置D、およびブリッジ解除装置Eが設けられている。ホッパAはその上部から図示しないクレーンにより投入されたごみを収容し、収容したごみをその下部から排出するごみホッパである。給じん装置Bは、ホッパA内のごみを焼却炉Cに排出するための排出装置である。焼却炉Cはごみを焼却するための炉であり、燃焼装置Dは焼却炉C内でごみを移動させながら焼却するための装置である。燃焼装置Dには焼却炉C内でごみを移動させるための火格子と、焼却炉C内に燃焼空気を供給する供給装置等が含まれている。また、また、ブリッジ解除装置Eは、ホッパAで発生した閉塞状態すなわちブリッジを解消するための装置である。
クレーン制御装置2は、上述したクレーンの動作を制御する装置である。例えば、クレーン制御装置2は、焼却するごみを貯留するごみピット内のごみをクレーンで掴み取ってホッパAに投入させる制御等を行う。また、火格子制御装置3は、燃焼装置Dに含まれる火格子の動作を制御する。また、燃焼制御装置4は、燃焼装置Dに含まれる燃焼空気の供給装置の動作を制御する。
撮影装置5は、ホッパAの排出口付近に配置されており、給じん装置BによってごみがホッパAから排出される様子を撮影する。一般に排出口付近は暗いため、撮影装置5としては、暗所での撮影が可能なIR(Infrared Radiation:赤外線)カメラ等を用いることが好ましい。
情報処理装置1は、撮影装置5が撮影する画像を用いて、ホッパから実際に排出されたごみの量である実排出量を算出する。そして、情報処理装置1は、算出した実排出量が所定の排出量に近付くように給じん装置Bの動作制御を行う。これにより、給じん装置Bの排出量を安定化させることができる。
なお、情報処理装置1は、給じん装置Bに限られず、任意の排出装置を動作制御の対象とすることができる。そして、この排出装置は、ホッパAに限られず、任意の収容物を収容する任意のホッパから当該収容物を排出するものであってもよい。例えば、情報処理装置1は、ごみ焼却施設における焼却灰ホッパから焼却灰を排出する排出装置の動作制御を行うこともできる。また、情報処理装置1は、ごみ焼却施設以外に設けられた任意のホッパにおける任意の排出装置の動作制御を行うことも可能である。したがって、以下の説明における「ごみ」は任意の収容物に読み替えることができ、「給じん装置」は任意の排出装置に読み替えることができる。
(情報処理装置の構成)
図1に基づいて情報処理装置1の構成を説明する。図1は、情報処理装置1の要部構成の一例を示すブロック図である。図示のように、情報処理装置1は、情報処理装置1の各部を統括して制御する制御部10と、情報処理装置1が使用する各種データを記憶する記憶部11を備えている。また、情報処理装置1は、情報処理装置1が他の装置と通信するための通信部12、情報処理装置1に対する各種データの入力を受け付ける入力部13、および情報処理装置1が各種データを出力するための出力部14を備えている。また、制御部10には、実排出量算出部101および機器制御部102が含まれる。また、記憶部11には、排出画像111が記憶されている。
排出画像111は、給じん装置によりホッパから排出されるごみを撮影した画像である。例えば、図2の撮影装置5が撮影する画像を排出画像111とすることもできる。詳細は後述するが、排出画像111は、ホッパから排出されたごみの量(上述した実排出量)を算出するために用いられる。このため、記憶部11には、ホッパから排出されるごみを撮影した時系列の複数の排出画像111が記憶される。
実排出量算出部101は、給じん装置によりホッパから排出されるごみを撮影した時系列の画像である排出画像111から、ホッパから実際に排出されたごみの量である実排出量を算出する。そして、機器制御部102は、実排出量算出部101が算出する実排出量が所定の排出量に近付くように給じん装置の動作制御を行う。
情報処理装置1は、上記の構成を備えていることにより、排出するごみの性状や給じん装置の状態等の要因で実排出量が所定の排出量から乖離した場合に、自動的に実排出量を所定の排出量と同じかそれに近い量にすることができる。これにより、ごみの排出量を安定化させることができる。
(排出状態の特定方法)
上述のように、実排出量算出部101は、排出画像111から実排出量を算出する。以下では、図3に基づき、排出画像111を用いて実排出量を算出する方法について説明する。図3は、排出画像の例と、排出画像に写るごみの移動の様子とを示す図である。より詳細には、図3には、排出画像111を示していると共に、排出画像111の一部(破線の枠囲み部)の領域におけるごみの移動の様子を示している(同図の拡大画像51)。拡大画像51は、時系列で撮影した複数の排出画像111を合成して生成したものである。
拡大画像51では、ホッパから排出されたごみの山の輪郭をL1~L3で示している。ホッパ内のごみは、給じん装置の往復動によりホッパ内からホッパ外へと順次押し出されるため、排出画像111ではこのような輪郭が観察される。そして、このような輪郭の位置は、給じん装置により新たなごみがホッパ外に押し出される毎に移動していく。
図3の拡大画像51は、ある時刻に撮影された排出画像111でL1の位置に現れた輪郭が、その次に撮影された排出画像111ではL2の位置に、さらにその次に撮影された排出画像111ではL3の位置に現れたことを示している。
実排出量算出部101は、このような排出画像111に写るごみ山の移動量から実排出量を算出することができる。例えば、実排出量算出部101は、まず、時系列の複数の排出画像111のそれぞれから上述のような輪郭線を画像解析や機械学習済みモデル等により検出し、時系列の複数の排出画像111間における当該輪郭線の移動量を算出してもよい。ここで算出する移動量は、排出画像111に基づくものであるから、ホッパから排出されたごみの体積を示す。
上述のようにして算出した輪郭線の移動量から実排出量を求めることができる。その方法は特に限定されず、例えば、実排出量算出部101は、輪郭線の移動量と実排出量との関係をモデル化した実排出量予測モデルを用いて実排出量を求めることもできる。このモデルは、例えば回帰モデル等の線形モデルであってもよいし、ニューラルネットワークモデル等の非線形モデルであってもよい。なお、このようにして算出した実排出量は、所定期間(具体的には時系列の排出画像111の撮影期間)に排出されたごみの量を示すから、排出速度と呼ぶこともできる。
(給じん装置の動作制御方法)
上述のように、機器制御部102は、実排出量算出部101が算出する実排出量が所定の排出量に近付くように給じん装置の動作制御を行う。所定の排出量は、給じん装置がホッパから排出させるべきごみの量(給じん装置によるごみ送り量)であり、情報処理装置1のユーザが入力部13から入力する等して手動で設定してもよいし、自動で設定してもよい。後者の場合、機器制御部102は、上述の所定の排出量として、例えば給じん装置の排出量の設定値(以下、設定排出量と呼ぶ)を適用してもよい。例えば、給じん速度を設定できる仕様となっている給じん装置であれば、機器制御部102は、設定されている給じん速度から設定排出量を算出してもよい。
また、例えば、機器制御部102は、焼却炉において安定した燃焼状態を維持するために必要な排出量を算出し、それを上述の所定の排出量としてもよい。例えば、機器制御部102は、焼却炉の過去の稼働期間のうち、安定した燃焼状態が維持されていた期間の排出量と、そのときの燃焼状態に影響を与えた各種因子との関係をモデル化した適正排出量予測モデルを用いてもよい。この場合、機器制御部102は、現在の焼却炉における上記各種因子の値を上記モデルに入力して、安定した燃焼状態が維持される排出量を算出することができる。
なお、以下では、所定の排出量として設定排出量を適用する例を説明するが、設定排出量以外を適用する場合の処理も同様である。つまり、以下の説明における「設定排出量」は「所定の排出量」に読み替えることができる。
機器制御部102は、実排出量算出部101が算出する実排出量と比較が可能なように、実排出量と同じ単位、同じ期間の設定排出量を算出することが好ましい。例えば、実排出量算出部101が直近1分間の実排出量を算出する場合、機器制御部102も直近1分間の設定排出量を算出することが好ましい。
そして、機器制御部102は、実排出量が設定排出量に近付くように給じん装置の動作制御を行う。例えば、機器制御部102は、実排出量が設定排出量よりも少ない場合には給じん速度を上げる制御を行い、実排出量が設定排出量よりも多い場合には給じん速度を下げる制御を行ってもよい。制御量(給じん速度の上げ幅/下げ幅)は所定値としてもよいし、実排出量と設定排出量の差あるいは比の大きさに応じて動的に決定してもよい。
また、機器制御部102は、給じん装置が排出するごみを処理する処理装置の動作状態についても考慮して給じん速度を調整してもよい。例えば、給じん装置が排出するごみはまず乾燥火格子上で乾燥され、その後、燃焼火格子上で焼却される。このため、機器制御部102は、乾燥火格子の動作速度(以下、火格子速度と呼ぶ)に比して給じん速度が大きくなりすぎたり小さくなりすぎたりしない所定の範囲内で給じん速度を調整してもよい。これにより、乾燥火格子による搬送に支障がない範囲で給じん速度を調整し、乾燥火格子および燃焼火格子上のごみの量と移動速度を安定化して燃焼の安定化に寄与することができる。
なお、機器制御部102は、上記のような調整を行う代わりに、上述のようにして決定した給じん速度に応じて火格子速度を調整してもよい。図2の例であれば、機器制御部102は、火格子制御装置3を介して火格子速度を調整すればよい。また、機器制御部102は、火格子に対して直接制御をかけて火格子速度を調整してもよい。
(処理の流れ)
情報処理装置1が実行する処理(機器制御方法)の流れを図4に基づいて説明する。図4は、情報処理装置1が実行する処理の一例を示すフローチャートである。なお、この処理は、ごみ焼却施設の稼働期間中に継続して行われる。
S11では、実排出量算出部101が、記憶部11から排出画像111を取得する。上述のように、排出画像111は、給じん装置によりホッパから排出されるごみを撮影した時系列の画像である。
S12(実排出量算出ステップ)では、実排出量算出部101は、S11で取得した排出画像111を用いて実排出量を算出する。実排出量は、ホッパから実際に排出されたごみの量である。
S13では、機器制御部102が設定排出量を特定する。例えば、機器制御部102は、給じん装置に現在適用されている給じん速度から設定排出量を算出してもよい。
S14では、機器制御部102が、S12の算出結果とS13の特定結果とに基づいて、給じん装置の制御を行うか否かを決定する。例えば、機器制御部102は、設定排出量と実排出量との差が上限値を超えている場合に制御を行うと決定する。S14でYESと判定された場合にはS15の処理に進む。一方、S14でNOと判定された場合にはS11の処理に戻る。
S15(機器制御ステップ)では、機器制御部102は、実排出量が設定排出量に近付くように給じん装置の動作制御を行う。この後、処理はS11に戻る。
以上のように、本実施形態に係る機器制御方法は、給じん装置によりホッパから排出されるごみを撮影した時系列の排出画像111から、ホッパから実際に排出されたごみの量である実排出量を算出する実排出量算出ステップ(S12)と、実排出量が所定の排出量に近付くように給じん装置の動作制御を行う機器制御ステップ(S15)と、を含む。これにより、給じん装置からのごみの排出量を安定化させることが可能になる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。これは実施形態3以降についても同様である。
(情報処理装置の構成)
図5に基づいて本実施形態に係る情報処理装置1Aの構成を説明する。図5は、本発明の実施形態2に係る情報処理装置1Aの要部構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置1Aは、図1に示した情報処理装置1と比べて、機器制御部102の代わりに状態判定部101Aおよび機器制御部102Aを備えている点で相違している。
状態判定部101Aは、実排出量算出部101が算出する実排出量と、給じん装置の排出量の設定値である設定排出量とに基づいて、ごみの排出状態を判定する。状態判定部101Aは、排出状態が正常であるか否かを判定してもよいし、複数の状態(例えば、正常、排出量不足、排出量過剰)の何れに該当するかを判定してもよい。
排出状態の判定は、ある時点における実排出量と設定排出量を用いて行われてもよい。例えば、状態判定部101Aは、ある時点における(実排出量/設定排出量)の値が0.9~1.1の範囲であれば、その時点の排出状態を正常と判定し、この範囲外であればその時点の排出状態を異常と判定してもよい。
また、状態判定部101Aは、ある期間における実排出量と設定排出量の変動パターンから、その期間における排出状態を判定してもよい。例えば、状態判定部101Aは、ある期間において(実排出量/設定排出量)の値が減少傾向にある場合に、その期間の排出状態を排出減少状態と判定してもよい。排出減少状態となったことを判定することにより、排出量不足を未然に防ぐことも可能になる。
以上のように、情報処理装置1Aは、実排出量算出部101を備えていると共に、実排出量算出部101が算出する実排出量と、給じん装置の排出量の設定値である設定排出量とに基づいて、ごみの排出状態を判定する状態判定部101Aを備えている。この構成によれば、ごみの排出状態に関連の深い実排出量と設定排出量とに基づいて判定を行うので、ごみの排出状態を的確に判定することができる。よって、この判定結果に基づいてごみの排出量を安定化させることが可能になる。
機器制御部102Aは、状態判定部101Aの判定結果に基づいて給じん装置の動作制御を行う。これにより、ごみの排出量を自動で安定化させることができる。例えば、機器制御部102Aは、状態判定部101Aが排出量不足あるいは排出減少状態と判定した場合には給じん速度を上げる制御を行い、状態判定部101Aが排出量過剰あるいは排出増加状態と判定した場合には給じん速度を下げる制御を行ってもよい。状態判定部101Aが正常な排出状態であると判定した場合には、機器制御部102Aは現行の給じん速度を維持する制御を行なえばよい。
なお、機器制御部102Aは必須の構成ではない。機器制御部102Aを省略する場合、状態判定部101Aは、判定結果を出力部14から出力すればよい。また、状態判定部101Aは、通信部12を介してごみ処理施設の中央制御室等に判定結果を通知してもよい。これにより、判定結果をユーザに認識させて、ごみの排出量を安定化させるための制御を行わせることができる。
また、情報処理装置1Aは、閉塞検知部103A、閾値設定部104A、および連携制御部105Aを備えている点でも情報処理装置1と相違している。これらの構成について以下説明する。
(閉塞検知について)
閉塞検知部103Aは、状態判定部101Aの判定結果に基づき、ホッパが閉塞状態となったことを検知する。より詳細には、閉塞検知部103Aは、状態判定部101Aが、ごみが正常に排出されていないと判定している期間が所定時間以上続いており、かつ、その期間におけるホッパ内のごみの移動量が閾値以下である場合に閉塞状態と検知する。
ホッパが閉塞状態となった場合、給じん装置が正常に稼働していても、ごみの移動量が著しく低下する。また、閉塞箇所よりも下方のごみの排出が完了すると、給じん装置の周囲のごみがなくなるため、給じん装置が正常に稼働しているにもかかわらずごみの排出が停止する。よって、上記の構成によれば、ホッパの閉塞状態を検出することができる。
なお、ホッパにおけるごみの移動量の特定方法は特に限定されない。例えば、閉塞検知部103Aは、ホッパに設けられたホッパレベル計を用いてごみの表面の高さを特定し、その高さの変化量をホッパ内のごみの移動量として上記の検知を行ってもよい。また、例えば、閉塞検知部103Aは、ホッパ内のごみの表面を撮影した画像を解析することにより当該ごみの動きを示すベクトルを算出し、そのベクトルから上記移動量を算出してもよい。ごみの移動を示すベクトルは、例えばブロックマッチングアルゴリズムを用いて算出することができる。この場合、閉塞検知部103Aは、例えばごみの表面の領域を複数の区画に区分して、各区画における移動量を算出し、それらを総合してごみの移動量を算出してもよい。これにより、区画の違いに起因するごみの移動量の違いを加味した妥当な移動量を算出することができる。
また、ごみが正常に排出されていないと判定されている期間が所定時間以上続いており、かつ、その期間におけるホッパ内のごみの移動量が閾値を超える場合には、給じん装置が正常にごみを排出する動作を行なえていないと考えられる。よって、閉塞検知部103Aは、このような場合には、給じん装置の動作異常が発生したことを検知してもよい。
また、閉塞検知部103Aは、閉塞あるいはその他の異常を検知したときには、ごみ処理施設の中央制御室等の所定の通知先にその旨を通知してもよい。例えば、閉塞検知部103Aは、中央制御室等に設置された表示装置に、焼却炉へのごみ供給が不安定化するリスクが上昇したことを示す情報を表示させてもよい。
また、閉塞検知部103Aは、検知結果の確からしさを示す指標(以下、確信度と呼ぶ)を算出して、上記の通知の際に確信度についても通知してもよい。確信度の算出方法は特に限定されず、例えば、閉塞検知部103Aは、ごみが正常に排出されていないと判定されている期間の長短、ホッパ内のごみの表面の高さの減少量やホッパ内のごみの移動等に応じて確信度を算出してもよい。また、閉塞検知部103Aは、確信度が上限値を超えているときにアラームを発生させてもよい。
また、閉塞検知部103Aは、閉塞が発生しているか否かの判定結果を記憶部11等に記録してもよい。また、この際、閉塞検知部103Aは、閉塞に関する各種情報、例えば状態判定部101Aの判定結果、ホッパにごみを投入したときの状況、および焼却炉内の燃焼状態等についても記録してもよい。
また、閉塞検知部103Aは、閉塞に起因して焼却時に発生するトラブルを予測してもよい。例えば、閉塞検知部103Aは、閉塞の発生によりホッパからのごみの排出量が減少することに基づき、燃え切り点あるいは燃焼位置の変動、および部分未燃ごみの発生等を予測してもよい。また、閉塞検知部103Aは、この予測において、ホッパに投入されたごみの種類や性状等を考慮してもよい。例えば、閉塞検知部103Aは、サイズの大きい塊ごみが投入され、その排出予想時刻以降に閉塞を検知したときには、未燃ごみが発生すると予測してもよい。閉塞検知部103Aは、このような予測結果についても中央制御室等の所定の通知先に通知してもよい。
例えば、閉塞検知部103Aは、閉塞検知時およびそれ以後における給じん速度および火格子速度(火格子が複数段に分かれている場合には各段の速度)から、ごみの燃え切り点や、燃え切りまでの時間を推定してもよい。
また、ごみがホッパから排出される排出速度から、閉塞の原因となったごみの投入タイミングを特定することも可能である。したがって、閉塞検知部103Aは、閉塞の発生を検知したとき、あるいは閉塞検知結果の確信度が上限値を超えたときに、閉塞の原因となった(あるいは確信度が上限値を超える原因となった)ごみがいつ投入されたかを特定することができる。
また、閉塞の発生と、ホッパに投入されたごみの量と、ホッパに投入されたごみの種類や性状等との間には一定の関係性があることが分かっている。よって、閉塞検知部103Aは、閉塞の原因となった(あるいは確信度が上限値を超える原因となった)ごみの種類や性状を上記の関係性に基づいて特定することも可能である。
(閉塞検知に用いる閾値について)
閉塞検知部103Aが閉塞の検知に用いる上述の閾値は予め設定された固定値であってもよいし、動的に設定されたものであってもよい。後者の場合、閾値設定部104Aを設ければよい。閾値設定部104Aは、閉塞検知部103Aが閉塞の検知に用いる閾値を設定する。
この閾値は、ホッパの閉塞に関連する各種の情報に基づいて設定することができる。例えば、閾値設定部104Aは、ホッパにおけるごみの表面の高さ、当該高さの減少速度、ホッパ内のごみの移動量、ホッパに投入されたごみの種類、性状、みかけ比重、給じん速度(あるいは設定排出速度)、および設定排出量の少なくとも何れかに基づいて閾値を設定することもできる。また、ごみの表面の高さ等の値の代わりに、その値に比例する指標値を用いてもよい。これらの情報が、閾値の設定に利用できる理由は以下のとおりである。
ホッパにおけるごみの表面の高さが高いほど、ホッパ内における閉塞が生じる可能性のある領域が広くなるため、当該高さは閉塞が生じる可能性の高さに関連している。また、閉塞が生じるとホッパにおけるごみの表面の高さの減少速度(変化率と呼ぶこともできる)や、ホッパ内のごみの移動量が大きく変動するので、ごみが正常に排出されている期間の当該減少速度も閉塞が生じる可能性の高さに関連している。ホッパ内のごみの移動量は、上述したように、ホッパ内のごみの表面を撮影した画像を解析することで得られる、ごみの動きを示すベクトルから算出することができる。
また、ホッパに投入されたごみが、ひも状のごみや枝のような細長い形状のごみなどの絡みやすいごみ、サイズが大きいごみ、見かけ比重が軽いごみ、および伸縮性や粘着性が高いごみ等である場合には、閉塞が発生しやすいことが分かっている。このため、このようなごみの種類や性状も閉塞が生じる可能性の高さに関連している。なお、ホッパに投入されたごみの種類や性状を判定する方法は特に限定されず、例えば、閾値設定部104Aは、ホッパに投入されたごみの画像の解析結果に基づいて種類や性状を判定してもよい。
また、給じん速度や設定排出量は、ホッパ内でごみが流れる速さに影響を与え、その速さは閉塞が生じる可能性の高さに関連している。このように、上述した各種情報は、何れも閉塞が生じる可能性の高さに関連しているから、これらの情報を用いることにより適切な閾値を設定することが可能になる。
上述のような情報から閾値を設定する場合、閾値設定部104Aは、例えばそれらの情報と設定すべき閾値との関係を機械学習することにより構築した閾値判定モデルを用いて妥当な閾値を特定すればよい。また、閾値設定部104Aは、統計的手法を用いて閾値を設定してもよい。この場合、閾値設定部104Aは、過去の事例における上述の情報と、そのときに適用された閾値と、その閾値の妥当性との関係から、妥当な閾値を特定すればよい。
(連携制御について)
次に連携制御部105Aについて説明する。連携制御部105Aは、閉塞検知部103Aが、ホッパが閉塞状態となったことを検知した場合に、給じん装置が排出するごみを処理する処理装置を、閉塞状態時に応じた所定の動作モードに切り替える。これにより、閉塞に起因するトラブルの軽減または回避が可能になる。
上記処理装置としては、例えば図2に示した燃焼装置D、その構成要素である火格子、および燃焼空気の供給装置等が挙げられる。上記所定の動作モードは、ホッパが閉塞状態となることに起因するトラブルの回避、発生遅延、または影響軽減のための動作モードである。
例えば、上記動作モードは、火格子速度を低下させた動作モードであってもよいし、燃焼空気の供給量を低下させた動作モードであってもよい。これにより、閉塞状態のホッパから新たなごみが排出されない状態となった後、燃焼状態が維持される期間を長くすること、言い換えれば燃焼状態が悪化するトラブルの発生を遅延させることができる。また、これにより、燃焼状態の悪化前に閉塞状態を解消することも可能であり、これにより燃焼状態が悪化するトラブルの発生を回避することができる。なお、連携制御部105Aは、これらの制御を図2に示すような火格子制御装置3や燃焼制御装置4を介して行ってもよいし、火格子や燃焼空気の供給装置に対して直接制御をかけてもよい。
また、連携制御部105Aは、火格子速度を制御する場合には、給じん速度に応じた火格子速度で火格子(乾燥火格子と燃焼火格子の何れかまたは両方)を動作させることが好ましい。具体的には、連携制御部105Aは、火格子上におけるごみの量と移動速度が所定の正常範囲に収まるように火格子速度を設定することが好ましい。例えば、連携制御部105Aは、給じん速度が低下したときには、火格子上におけるごみの量と移動速度が所定の正常範囲の下限を超える範囲内で火格子速度を遅くしてもよい。これにより、給じん速度が低下したときにも安定した燃焼状態を維持することができる。
また、閉塞状態をその程度により完全閉塞状態と部分閉塞状態に分類し、それぞれの状態で異なる動作モードを適用してもよい。例えば、連携制御部105Aは、完全閉塞時には、中央制御室にその旨を報知すると共に、ブリッジ解除装置Eを動作させてもよい。一方、連携制御部105Aは、部分閉塞時には、ホッパからのごみの排出量を維持するため、上述したような給じん速度を上げる制御を行ってもよい。また、連携制御部105Aは、乾燥段上のごみ量が少なくなっている場合に、火格子速度を低下させると共に、燃焼空気の供給量を低下させる制御を行ってもよい。
(処理の流れ)
情報処理装置1Aが実行する処理(状態判定方法)の流れを図6に基づいて説明する。図6は、情報処理装置1Aが実行する処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、ごみ焼却施設の稼働期間中に継続して行われる。なお、S21~23は図4のS11~S13と同様であるからここでは説明を省略する。
S24(状態判定ステップ)では、状態判定部101Aが、S22で算出された実排出量とS23で特定された設定排出量とに基づいてごみの排出状態を判定する。
S25では、機器制御部102Aが、S24の判定結果に基づいて、給じん装置の制御を行うか否かを決定する。例えば、機器制御部102Aは、S24で正常以外の状態と判定された場合に、制御を行うと決定する。S25でYESと判定された場合にはS26の処理に進む。一方、S25でNOと判定された場合にはS21の処理に戻る。
S26では、機器制御部102Aは、給じん装置の動作を制御する。例えば、機器制御部102Aは、S24で排出量不足あるいは排出減少状態と判定されていた場合には給じん速度を上げる制御を行う。
S27では、閾値設定部104Aが、閉塞判定に用いる閾値を設定する。そして、S28では、閉塞検知部103Aが、S27で設定された閾値を用いてホッパの閉塞検知、すなわちホッパが閉塞状態であるか否かの判定を行う。なお、S27およびS28の処理は、S24の処理の後の任意のタイミングで行えばよく、例えばS25やS26の処理より先に行ってもよいし、S25やS26の処理と並行で行ってもよい。
また、上述のように、閉塞検知の条件には、正常な排出がなされていない状態であると判定されている期間が所定時間以上続いているという条件が含まれている。このため、S24で正常な排出がなされていない状態、より具体的には排出量不足あるいは排出量減少傾向の状態であると判定された場合に、S27およびS28の処理を行うようにしてもよい。
S29では、連携制御部105Aが、火格子の動作制御を行う。より詳細には、連携制御部105Aを、火格子を閉塞状態時に応じた所定の動作モードに切り替える。この後、処理はS21に戻る。なお、S28で閉塞状態となったことが検出されなかった場合にはS29の処理は省略される。
以上のように、本実施形態に係る状態判定方法は、給じん装置によりホッパから排出されるごみを撮影した時系列の排出画像111から、ホッパから実際に排出されたごみの量である実排出量を算出する実排出量算出ステップ(S22)と、実排出量と設定排出量とに基づいてごみの排出状態を判定する状態判定ステップ(S24)と、を含む。これにより、ごみの排出状態を的確に判定し、この判定結果に基づいて給じん装置からのごみの排出量を安定化させることが可能になる。
〔実施形態3〕
(情報処理装置の構成)
図7に基づいて本実施形態に係る情報処理装置1Bの構成を説明する。図7は、本発明の実施形態3に係る情報処理装置1Bの要部構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置1Bは、図5に示した情報処理装置1Aと比べて、閉塞検知部103Aの代わりに閉塞解消部101Bを備えている点で相違している。なお、図7には連携制御部105Aを記載していないが、情報処理装置1Bは連携制御部105Aを備えていてもよい。また、詳細は以下説明するが、閉塞解消部101Bは閉塞検知部103Aと同様の閾値を用いた判定を行うから、情報処理装置1Bは、当該閾値を設定する閾値設定部104Aを備えていてもよい。
閉塞解消部101Bは、状態判定部101Aが、ごみが正常に排出されていないと判定している期間が所定時間以上続いており、かつ、その期間におけるホッパ内のごみの表面の高さの減少量が閾値以下である場合に、ホッパの閉塞状態を解消するための制御を実行する。これにより、ホッパの閉塞状態を自動的に解消することが可能になる。
(処理の流れ)
閉塞解消部101Bは、ごみ焼却施設の稼働期間中、ごみが正常に排出されていないと判定している期間が所定時間以上続いており、かつ、その期間におけるホッパ内のごみの表面の高さの減少量が閾値以下であるという条件を充足しているか否かを判定する。そして、閉塞解消部101Bは、充足していると判定した場合に、閉塞状態を解消するための制御を行う。その他の処理の流れは、図6と同様である。
〔実施形態4〕
(情報処理装置の構成)
図8に基づいて本実施形態に係る情報処理装置1Cの構成を説明する。図8は、本発明の実施形態4に係る情報処理装置1Cの要部構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置1Cは、図5に示した情報処理装置1Aと比べて、投入管理部101Cおよび燃焼状態予測部102Cを備えている点で相違している。なお、図8には閉塞検知部103A、閾値設定部104A、および連携制御部105Aを記載していないが、情報処理装置1Cはこれらの構成を備えていてもよい。
投入管理部101Cは、状態判定部101Aの判定結果に基づき、ホッパに投入するごみの種類、性状、量、および投入タイミングの少なくとも何れかを調整する。これにより、ホッパ内のごみの状態を維持または改善し、給じん装置からのごみの排出量を安定化させることが可能になる。なお、ごみの性状とは、ごみの性質および状態の少なくとも何れかを示す。例えば、ごみの水分含量や粘着性、粒径、形状等も性状の範疇に含まれる。
例えば、投入管理部101Cは、状態判定部101Aが閉塞発生の可能性が高い状態であると判定した場合には、閉塞を発生させやすい種類または性状のごみが連続して投入されないようにする制御を行ってもよい。また、この場合、投入管理部101Cは、ホッパに投入するごみの量を減らす、あるいは投入タイミングを遅らせる(例えばブリッジ解消装置の動作が完了するまで遅らせる)制御を行ってもよい。制御の方法は特に限定されず、例えば投入管理部101Cは、中央制御室等に上述の制御の内容を通知して、オペレータに当該制御を行わせてもよいし、クレーン制御装置2(図2参照)に同内容を通知して当該制御を行わせてもよい。
燃焼状態予測部102Cは、状態判定部101Aの判定結果に基づいて焼却炉の燃焼状態を予測する。状態判定部101Aが判定する排出状態は、焼却炉の燃焼状態に対する影響が大きいため、燃焼状態予測部102Cによれば、焼却炉の燃焼状態を精度よく予測することが可能である。
燃焼状態の予測方法は、特に限定されない。例えば、燃焼状態予測部102Cは、焼却炉の燃焼状態とそのときのホッパからのごみの排出状態との関係を機械学習した学習済みモデルを用いて、状態判定部101Aが判定する排出状態から燃焼状態を予測してもよい。また、例えば、燃焼状態予測部102Cは、ホッパに投入されたごみのごみ質の変動から、燃焼状態の変動(例えば燃焼状態を示す指標値)を推定してもよい。この場合、燃焼状態予測部102Cは、ごみ質と燃焼状態を示す指標値との関係を規定したモデルを用いればよい。
焼却炉の燃焼状態は、様々な指標で表すことができる。例えば、焼却炉からの一酸化炭素の排出量や窒素酸化物の排出量、および炉内温度等を指標として燃焼状態を表すことができる。また、例えば、ボイラと発電機を備えたごみ焼却施設であれば、ボイラからの発生蒸気量やその標準偏差等を指標として燃焼状態を表すことができる。燃焼状態予測部102Cは、このような指標を予測するものであってもよい。
燃焼状態予測部102Cの予測結果は、様々な用途に利用することができる。例えば、その予測結果を出力部14等に出力させる等により、ごみ焼却施設のオペレータによる管理に利用することもできる。
また、燃焼状態予測部102Cの予測結果は、機器制御部102Aによる制御に利用することもできる。例えば、燃焼状態予測部102Cが予測したボイラからの発生蒸気量が所定の閾値以下であった場合、機器制御部102Aは、給じん装置の給じん速度を大きくする制御を行ってもよい。また、機器制御部102Aは、燃焼状態予測部102Cが予測したボイラからの発生蒸気量と所定の閾値との乖離度に応じて、給じん速度の上げ幅/下げ幅を決定してもよい。
この他にも、燃焼状態予測部102Cの予測結果は、例えば連携制御部105Aによる制御や、投入管理部101Cによる制御等にも利用することができる。例えば、連携制御部105Aは、燃焼状態予測部102Cが予測した一酸化炭素の排出量が所定の上限値以上である場合には、燃焼空気の供給量を多くする制御を行ってもよい。また、例えば、投入管理部101Cは、燃焼状態予測部102Cが予測したボイラからの発生蒸気量が所定の下限値以下であった場合、ごみピットにおける燃えやすいごみが堆積している位置でごみを掴み、ホッパに投入するようにクレーンを制御してもよい。なお、ごみの燃えやすさは、例えば撹拌回数に基づいて判定してもよいし、ごみの外観を画像解析することにより判定してもよく、その判定方法は特に限定されない。以上のように、燃焼状態予測部102Cの予測結果は、ごみ焼却施設内の各種機器に対する制御の内容や制御量の決定に利用することができる。
(処理の流れ)
情報処理装置1Cが実行する処理(状態判定方法)の流れを図9に基づいて説明する。図9は、情報処理装置1Cが実行する処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、ごみ焼却施設の稼働期間中に継続して行われる。なお、S31~34は図6のS21~S34と同様であるからここでは説明を省略する。
S35では、燃焼状態予測部102Cが、S34の判定結果に基づいて焼却炉の燃焼状態を予測する。上述のように、燃焼状態予測部102Cは、この予測結果を出力あるいは他の装置に通知する等してもよい。また、この予測結果は以下の処理で利用することもできる。
S36では、機器制御部102Aが、S34の判定結果に基づいて、給じん装置の制御を行うか否かを決定する。S36でYESと判定された場合にはS37の処理に進む。一方、S36でNOと判定された場合にはS31の処理に戻る。
S37では、機器制御部102Aは、S34の判定結果に基づいて給じん装置の動作を制御する。例えば、機器制御部102Aは、S34で排出量不足あるいは排出減少状態と判定されていた場合には給じん速度を上げる制御を行う。また、S37において、機器制御部102Aは、S35の予測結果についても考慮して制御を行ってもよい。例えば、機器制御部102Aは、S34の判定結果に基づいて給じん速度を上げるか下げるかを決定し、S35の予測結果に基づいて給じん速度の上げ幅/下げ幅を決定してもよい。
S38では、投入管理部101Cが、S34の判定結果に基づき、ホッパに投入するごみの種類、性状、量、および投入タイミングの少なくとも何れかを調整する。この後、処理はS31に戻る。なお、ホッパに投入するごみの調整が不要な場合、S38の処理は省略される。
〔変形例〕
上述の各実施形態で説明した各処理の実行主体は任意であり、上述の例に限られない。つまり、上述の各実施形態で説明した各処理を実行可能であれば、管理システム7を構成する装置は適宜変更することができる。例えば、図4に示した処理のうち、S11およびS12の処理を1つの情報処理装置に実行させ、S13~S15の処理は別の情報処理装置に実行させてもよい。このように、上記各実施形態で説明した各処理の実行主体は、1つの情報処理装置であってもよいし、複数の情報処理装置であってもよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
情報処理装置1および1A~1C(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、当該装置の各制御ブロック(特に制御部10、10A~10Cの何れかに含まれる各部)としてコンピュータを機能させるためのプログラム(機器制御プログラム/状態判定プログラム)により実現することができる。
この場合、上記装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 情報処理装置
101 実排出量算出部、102 機器制御部、111 排出画像
1A 情報処理装置
101A 状態判定部、102A 機器制御部、103A 閉塞検知部
104A 閾値設定部、105A 連携制御部
1B 情報処理装置
101B 閉塞解消部
1C 情報処理装置
101C 投入管理部、102C 燃焼状態予測部

Claims (12)

  1. ホッパの下流側に配置され、当該ホッパ内の収容物を当該ホッパの外部に排出する排出装置により当該ホッパから排出される前記収容物を撮影した時系列の画像から、前記ホッパから実際に排出された前記収容物の量である実排出量を算出する実排出量算出部と、
    前記実排出量が、所定の排出量に近付くように前記排出装置の動作制御を行う機器制御部と、を備える情報処理装置。
  2. ホッパの下流側に配置され、当該ホッパ内の収容物を当該ホッパの外部に排出する排出装置により当該ホッパから排出される前記収容物を撮影した時系列の画像から、前記ホッパから実際に排出された前記収容物の量である実排出量を算出する実排出量算出部と、
    前記実排出量と、前記排出装置の排出量の設定値である設定排出量とに基づいて、前記収容物の排出状態を判定する状態判定部と、を備える情報処理装置。
  3. 前記状態判定部が、前記収容物が正常に排出されていないと判定している期間が所定時間以上続いており、かつ、前記期間における前記ホッパ内の前記収容物の移動量が閾値以下である場合に、前記ホッパが閉塞状態となったことを検知する閉塞検知部を備える、請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記閉塞検知部が、前記ホッパが閉塞状態となったことを検知した場合に、前記排出装置が排出する前記収容物を処理する処理装置を、閉塞状態時に応じた所定の動作モードに切り替える連携制御部を備える、請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記状態判定部が、前記収容物が正常に排出されていないと判定している期間が所定時間以上続いており、かつ、前記期間における前記ホッパ内の前記収容物の表面の高さの減少量が閾値以下である場合に、前記ホッパの閉塞状態を解消するための制御を実行する閉塞解消部を備える、請求項2に記載の情報処理装置。
  6. 前記ホッパにおける前記収容物の表面の高さ、当該高さの減少速度、前記ホッパに投入された前記収容物の種類、当該収容物の性状、前記排出装置の設定排出速度、および前記設定排出量の少なくとも何れかに基づいて前記閾値を設定する閾値設定部を備える、請求項3から5の何れか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記状態判定部の判定結果に基づき、前記ホッパに投入する前記収容物の種類、性状、量、および投入タイミングの少なくとも何れかを調整する投入管理部を備える、請求項2から6の何れか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記収容物は、前記排出装置により焼却炉に送り込まれて焼却される焼却対象物であり、
    前記状態判定部の判定結果に基づき、前記焼却炉の燃焼状態を予測する燃焼状態予測部を備える、請求項2から7の何れか1項に記載の情報処理装置。
  9. 1または複数の情報処理装置が実行する機器制御方法であって、
    ホッパの下流側に配置され、当該ホッパ内の収容物を当該ホッパの外部に排出する排出装置により当該ホッパから排出される前記収容物を撮影した時系列の画像から、前記ホッパから実際に排出された前記収容物の量である実排出量を算出する実排出量算出ステップと、
    前記実排出量が、所定の排出量に近付くように前記排出装置の動作制御を行う機器制御ステップと、を含む機器制御方法。
  10. 1または複数の情報処理装置が実行する状態判定方法であって、
    ホッパの下流側に配置され、当該ホッパ内の収容物を当該ホッパの外部に排出する排出装置により当該ホッパから排出される前記収容物を撮影した時系列の画像から、前記ホッパから実際に排出された前記収容物の量である実排出量を算出する実排出量算出ステップと、
    前記実排出量と、前記排出装置の排出量の設定値である設定排出量とに基づいて、前記収容物の排出状態を判定する状態判定ステップと、を含む状態判定方法。
  11. 請求項1に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるための機器制御プログラムであって、前記実排出量算出部および前記機器制御部としてコンピュータを機能させるための機器制御プログラム。
  12. 請求項2に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるための状態判定プログラムであって、前記実排出量算出部および前記状態判定部としてコンピュータを機能させるための状態判定プログラム。
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