JP7445058B1 - 燃焼設備用システムおよび燃焼制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
<1.焼却設備の全体構成>
図1は、焼却設備1を説明するための概略構成図である。焼却設備1は、例えば、都市ごみ、産業廃棄物、またはバイオマスなどを被焼却物Sとするストーカ炉である。なお、焼却設備1は、ストーカ炉に限定されるものではなく、別タイプの焼却設備でもよい。以下では説明の便宜上、「被焼却物」を「ごみ」と称する場合がある。焼却設備1は、例えば、貯留部2(図2参照)、焼却炉3、排熱回収ボイラ4、減温塔5、集塵装置6、煙道7、煙突8、および制御装置100を備える。
まず、貯留部2について詳しく説明する。
図2は、貯留部2を説明するための概略構成図である。貯留部2は、収集された被焼却物Sを一時的に貯留し、貯留した被焼却物Sを焼却炉3に投入する設備である。貯留部2は、例えば、ごみピット11、1つ以上のクレーン12、およびカメラ13を備える。
ごみピット11は、焼却炉3の前段に設けられ、焼却炉3に投入される前の被焼却物Sが一時的に貯留される収容部である。
クレーン12は、貯留部2の天井に設けられている。クレーン12は、後述する制御部130からの制御指示に基づいて駆動される。例えば、パッカー車からごみピット11に新しい被焼却物Sが搬入された場合、制御部130からの制御指示(例えば、搬入された被焼却物Sが低カロリー被焼却物S1であるか、高カロリー被焼却物S2であるかを示す判定結果)に基づき、搬入された被焼却物Sが低カロリー被焼却物S1である場合はその被焼却物Sを第1貯留エリアA11に移動させ、搬入された被焼却物Sが高カロリー被焼却物S2である場合はその被焼却物Sを第2貯留エリアA12に移動させる。
次に図1に戻り、焼却炉3について詳しく説明する。
焼却炉3は、例えば、供給機構20、炉本体30、ストーカ40、排出シュート43、複数の風箱50、火炉60、および送風機構70を有する。
供給機構20は、クレーン12によって運ばれた被焼却物Sを、一時的に貯留するとともに、後述する炉本体30の処理空間Vに向けて順次供給する機構である。供給機構20は、例えば、ホッパ21、フィーダ22、押出装置23(図4参照)、水分計測器24、および散水装置25を有する。
ホッパ21は、炉本体30の内部へ被焼却物Sを供給するために設けられた貯留部である。ホッパ21は、被焼却物Sが投入されるための入口部と、後述する炉本体30の処理空間Vに通じる出口部とを有する。ホッパ21には、クレーン12によって運ばれた被焼却物Sが投入される。
フィーダ22は、ホッパ21の底部に設けられている。フィーダ22は、例えば、ホッパ21の底部に沿う板状に形成されている。フィーダ22は、押出装置23によって駆動され、ホッパ21から炉本体30の処理空間Vに向かう方向に沿って往復移動可能である。フィーダ22は、押出装置23によって駆動され、ホッパ21の内部に堆積した被焼却物Sを炉本体30の処理空間Vに向けて押し出す。
水分計測器24は、ホッパ21に投入される被焼却物Sの含有水分に関する情報(例えば水分率または水分量)を検出する計測器である。例えば、水分計測器24は、ホッパ21に設けられた照射部および検出部と、解析部とを有する。照射部は、ホッパ21内に堆積する被焼却物Sに所定の周波数帯域の電磁波を照射する。検出部は、照射部から照射されて、被焼却物Sを透過したまたは被焼却物Sで反射した電磁波を受信する。解析部は、例えば、電磁波の特性変化(例えば振幅の変化または位相の変化)と水分率との関係を示す相関関係情報を予め記憶している。解析部は、照射部と検出部との間での電磁波の特性変化と、上記相関関係情報とに基づき、被焼却物Sの水分率を検出する。なお、水分計測器24は、上記水分率と、ホッパ21に投入される被焼却物Sの重量とに基づき、被焼却物Sの水分量を検出してもよい。
散水装置25は、被焼却物Sに対して散水を行うことで、被焼却物Sの含有水分を調整する装置である。散水装置25は、例えば、ホッパ21に設けられている。散水装置25は、被焼却物Sの含有水分の調整を行う場合、後述する制御部130からの制御指示に基づき、ホッパ21内の被焼却物Sに対して散水を行う。
炉本体30は、ホッパ21に隣接して設けられ、被焼却物Sを搬送しながら燃焼させる設備である。以下では、燃焼設備1における被焼却物Sの搬送方向を「搬送方向D」と称する。搬送方向Dは、「奥行方向」と称されてもよい。
炉本体30は、例えば、炉内温度センサ31を有する。炉内温度センサ31は、例えば熱電対であり、炉本体30の内部の温度を検出する。本実施形態では、炉本体30の内部の温度を検出する温度センサとしては、炉内温度センサ31が1つのみ設けられている。炉本体30の内部の温度は、「焼却炉内の温度」の一例である。なお、炉内温度センサ31は、炉本体30に代えて/加えて、火炉60または別の場所に設けられてもよい。火炉60または別の場所で検出される温度は、「焼却炉内の温度」の別の一例である。
炉本体30は、例えば、可視光カメラ32と、赤外カメラ33とを有する。可視光カメラ32および赤外カメラ33は、炉本体30の内部を撮影する。例えば、可視光カメラ32および赤外カメラ33は、搬送方向Dにおける炉本体30の下流側の端部(以下「炉尻」と称する)に設けられ、炉尻から搬送方向Dの上流側を撮像する。
ストーカ40は、複数の火格子41と、火格子駆動装置42(図4参照)とを含む。複数の火格子41は、炉本体30の底面となるストーカ面40aを形成している。ストーカ面40aには、供給機構20によって被焼却物Sが層状に供給される。ストーカ面40aは、上述した乾燥段30a、燃焼段30b、および後燃焼段30cに亘り設けられている。複数の火格子41は、固定火格子と、可動火格子とを含む。固定火格子は、後述する風箱50の上面に固定されている。可動火格子は、一定の速度で搬送方向Dに沿って往復移動することで、可動火格子と固定火格子の上(ストーカ面40a上)にある被焼却物Sを攪拌混合しながら下流側へ搬送する。
排出シュート43は、燃焼を終えて灰となった被焼却物Sを炉本体30よりも下方に位置する灰押出装置へ落下させる装置である。排出シュート43は、炉本体30の炉尻に設けられている。
複数の風箱50は、ストーカ40の下方に設けられ、ストーカ40を通じて炉本体30の内部に燃焼用の一次空気を供給する。一次空気は、「燃焼空気」の一例である。本実施形態では、複数の風箱50は、例えば複数の火格子41に対応して搬送方向Dに並べて配置されている。各風箱50には、風箱50内の圧力を検出する風箱圧力センサ51が設けられている。風箱50内の圧力は、当該風箱50から炉本体30の内部に供給される一次空気の圧力に相当する。各風箱圧力センサ51の検出結果、および/または、複数の風箱圧力センサ51の検出結果のセットは、「燃焼空気の供給に関する情報」の一例である。
火炉60は、炉本体30の上部から上方に向けて延びている。火炉60は、火格子41の上方に配置されて燃焼後のガスが流入する。すなわち、炉本体30内で被焼却物Sが燃焼することで生じた排ガスは、火炉60を通じて排熱回収ボイラ4に流れる。火炉60は、排ガスが流れる空間の前側に位置した前壁60aと、排ガスが流れる空間の後側に位置した後壁60bとを含む。前壁60aおよび後壁60bは、例えば、それぞれ鉛直方向に延びている。
送風機構70は、炉本体30および火炉60の内部に燃焼空気を供給する。送風機構70は、例えば、送風機71、一次空気ライン72、空気予熱器73、二次空気ライン74、ダンパ75、および空気流量センサ76を有する。
次に、ガスセンサ81について説明する。ガスセンサ81は、排ガス中の成分を検出するセンサである。ガスセンサ81は、例えば、排ガスに含まれる酸素濃度、一酸化炭素濃度(未燃分)、二酸化炭素濃度、またはNOx濃度などを検出可能である。ガスセンサ81は、例えば、煙道7に設けられているが、煙突8の内部に設けられてもよく、別の場所に設けられてもよい。ガスセンサ81の検出結果は、「排ガス中の成分に関する情報」の一例である。
次に、制御装置100について説明する。
図4は、焼却設備1の機能構成を示すブロック図である。制御装置100は、焼却設備1を統括的に制御する。例えば、制御装置100は、炉本体30における被焼却物Sの燃焼制御を行う。本開示で「燃焼制御」とは、被焼却物Sの燃焼の関する制御を広く意味し、例えば、被焼却物Sの供給量、被焼却物Sのカロリー、被焼却物Sの含有水分、被焼却物Sの搬送速度、一次空気の流量および/または分配量、一次空気の温度、二次空気の流量および/または分配量などのうち1つ以上を制御することを意味する。
情報取得部110は、焼却設備1に設けられた各種センサにより検出された検出結果を取得する。例えば、情報取得部110は、貯留部2に設けられたカメラ13の検出結果(被焼却物Sのカロリーに関する情報)、水分計測器24の検出結果(被焼却物Sの含有水分に関する情報)、炉内温度センサ31の検出結果(焼却炉3内の温度に関する情報)、可視光カメラ32の撮影結果(炉尻から見た燃焼火炎に関する情報)、赤外カメラ33の撮影結果(ごみ層に関する情報)、各風箱圧力センサ51の検出結果(一次空気の流量および/または分配量に関する情報)、予熱温度センサ73aの検出結果(一次空気の温度(燃焼空気の温度)に関する情報)、空気流量センサ76の検出結果(燃焼空気の流量に関する情報)、ガスセンサ81の検出結果(排ガス中の成分に関する情報)を取得する。以下では、これらを纏めて「各種検出情報」と称する。
火炎情報導出部120は、情報取得部110により取得された各種情報(上述した各種検出情報および各種制御情報)に含まれる1つ以上の情報に基づき、焼却炉3内の火炎Fの位置または形状に関する値を導出する。本実施形態では、火炎情報導出部120は、焼却炉3内の温度、被焼却物Sの供給量、被焼却物Sのカロリー、被焼却物Sの含有水分、被焼却物Sの搬送速度、燃焼空気の供給、燃焼空気の温度、排ガス中の成分、または焼却炉3内を撮影した画像のそれぞれに関する情報のうち1つ以上に基づき、焼却炉3内の火炎Fの位置または形状に関する値を導出する。
図5は、火炎Fの位置および形状に関する値を説明するための図である。
図5中の(a)は、炉頂カメラ90(図1参照)により撮影された画像IM1の例を示す。炉頂カメラ90は、例えば、後述するソフトセンサを生成するために必要な情報(例えば、学習用の正解データ)を収集するために一時的に設置される特設カメラである。
次に、本実施形態のソフトセンサの詳細について説明する。本実施形態では、火炎情報導出部120は、上述した各種情報に含まれる1つ以上の情報を入力情報(説明変数)とした回帰分析または深層学習を用いたソフトセンサにより、火炎Fの重心位置G、燃え切り位置PE、および奥行方向の幅Wなどの各値を導出する(推定する)。以下では一例として、深層学習により学習された予測モデルMを用いる場合について説明する。予測モデルMは、「学習済みモデル」の一例である。
制御部130は、火炎情報導出部120により導出された火炎Fの位置または形状に関する値に基づき、焼却炉3に関する燃焼制御を行う。例えば、制御部130は、火炎Fの重心位置G、火炎Fの燃え切り位置PE、または火炎Fの奥行方向の幅Wのうち1つ以上に基づき、被焼却物Sの供給量、被焼却物Sのカロリー、被焼却物Sの含有水分、被焼却物Sの搬送速度、一次空気の供給量および/または分配量、燃焼空気の温度(例えば一次空気の温度)、二次空気の供給量および/または分配量などのうち1つ以上の制御を行う。
本実施形態では、制御部130は、火炎情報導出部120により導出された火炎Fの重心位置Gに基づき、焼却炉3に関する燃焼制御を行う。例えば、制御部130は、火炎情報導出部120により導出された火炎Fの重心位置Gが計画位置(重心計画位置)と異なる場合、火炎Fの重心位置Gを上記計画位置に近付けるように、被焼却物Sの供給量、被焼却物Sのカロリー、被焼却物Sの含有水分、被焼却物Sの搬送速度、一次空気の流量および/または分配量、燃焼空気の温度(例えば一次空気の温度)のうち1つ以上を制御する。なお本開示で「計画位置」とは、1つの位置に限定されず、上記奥行方向においてある程度の幅を有した計画位置でもよい。この定義は、以下の別の制御でも同様である。
本実施形態では、制御部130は、火炎情報導出部120により導出された火炎Fの燃え切り位置PEに基づき、焼却炉3に関する燃焼制御を行ってもよい。例えば、制御部130は、火炎情報導出部120により導出された燃え切り位置PEが計画位置(燃え切り計画位置)と異なる場合、燃え切り位置PEを上記計画位置に近付けるように、被焼却物Sの供給量、被焼却物Sのカロリー、被焼却物Sの含有水分、被焼却物Sの搬送速度、一次空気の流量および/または分配量、燃焼空気の温度(例えば一次空気の温度)のうち1つ以上を制御する。
本実施形態では、制御部130は、火炎情報導出部120により導出された火炎Fの奥行方向の幅Wに基づき、焼却炉3に関する燃焼制御を行ってもよい。例えば、制御部130は、火炎情報導出部120により導出された火炎Fの奥行方向の幅Wが計画幅と異なる場合、火炎Fの奥行方向の幅Wを上記計画幅に近付けるように、被焼却物Sの供給量、被焼却物Sのカロリー、被焼却物Sの含有水分、被焼却物Sの搬送速度、一次空気の流量および/または分配量、燃焼空気の温度(例えば一次空気の温度)のうち1つ以上を制御する。なお本開示で「計画幅」とは、1つの幅に限定されず、上記奥行方向において上限値と下限値との間に規定される範囲を有する幅でもよい。
次に、制御の流れについて説明する。
図9は、第1実施形態の制御の流れを示すフローチャートである。本実施形態では、所定の周期で以下のフローが繰り返される。
ここで比較例として、焼却炉の奥行方向に複数の温度センサを並べて配置し、複数の温度センサが検出する温度の高低で火炎の燃え切り位置を特定し、特定した火炎の燃え切り位置に基づいて燃焼制御を行う燃焼設備について考える。このような比較例の構成では、まず、焼却炉に新たな設備(複数の温度センサ)を設置する必要があり、製造費用の上昇を抑えることが難しくなる。また、火炎の状態として火炎の燃え切り位置のみを特定して燃焼制御を行う場合、燃焼の緻密な制御による火炎位置の安定化や排ガス成分の安定化の観点では不十分な場合がある。
図10は、火炎Fの重心位置Gが炉尻側に偏る場合を説明するための図である。図10に示すように、火炎Fの重心位置Gが炉尻側に偏る場合、事象(a)として、溶融した灰が火炉60の後壁60bに付着しクリンカKを形成し、このクリンカKが火格子41上に崩落して火格子41が損傷する場合がある。また、事象(b)として、火炉60の後壁60bまたはその近傍の耐火材が高温にさらされ、損傷する場合がある。
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、火炎Fの重心位置Gと、火炎Fの奥行方向の幅Wとについて異なるパラメータを用いて制御が行われる点で、第1実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、第1実施形態の構成と同じである。
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、排ガス中の成分を考慮して燃焼空気の供給が制御される点で、第1実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、第1実施形態の構成と同じである。
次に、第4実施形態について説明する。第4実施形態は、粉体層高さ(例えば被焼却物Sの灰層高さ)が取得され、粉体層高さと火炎Fの位置とに基づいて制御が行われる点で、第1実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、第1実施形態の構成と同じである。
粉体層高さ導出部140は、焼却炉3内の粉体層高さの値を導出する。例えば、粉体層高さ導出部140は、赤外カメラ33により撮影された画像に対して画像処理を行うことで、焼却炉3内の粉体層高さを導出する。これに代えて、粉体層高さ導出部140は、風箱50と炉本体30内との差圧から粉体層高さを推定してもよく、炉本体の側壁に設けられた覗き窓から計測された計測結果に基づき粉体層高さを導出してもよい。粉体層高さ導出部140により導出される粉体層高さの値は、実測値でもよいし、推定値でもよい。
本実施形態では、制御部130は、火炎情報導出部120により導出された火炎Fの位置に関する値と、粉体層高さ導出部140により導出された粉体層高さの値とに基づき、粉体層高さが閾値未満の領域に火炎Fの位置(例えば重心位置Gまたは中心位置C)が存在する場合、火炎の位置(例えば重心位置Gまたは中心位置C)を移動させるように燃焼制御を行う。例えば、制御部130は、粉体層高さが上記閾値以上の領域に火炎Fの位置が移動するように、被焼却物Sの供給量、被焼却物Sのカロリー、被焼却物Sの含有水分、被焼却物Sの搬送速度、または燃焼空気の供給のうち1つ以上を制御する。
以上、本開示の実施形態について説明したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更なども含まれる。例えば、「燃焼空気の温度」は、一次空気の温度に限定されず、二次空気の温度が該当してもよい。例えば、「燃焼空気の温度の制御」としては、二次空気の温度が不図示の予熱器により制御されてもよい。
各実施形態に記載の燃焼設備用システムおよび燃焼制御方法は、例えば以下のように把握される。
2…貯留部
3…焼却炉
11…ごみピット
12…クレーン
21…ホッパ
22…フィーダ
23…押出装置
24…水分計測器
25…散水装置
30…炉本体
31…炉内温度センサ
32…可視光カメラ
33…赤外カメラ
40…ストーカ
50…風箱
51…風箱圧力センサ
60…火炉
60a…前壁
60b…後壁
70…送風機構
71…送風機
73…空気予熱器
75…ダンパ
81…ガスセンサ
100…制御装置
110…情報取得部
120…火炎情報導出部
130…制御部
140…粉体層高さ導出部
S…被焼却物
M…予測モデル
Claims (8)
- 焼却炉内における被焼却物の搬送方向を奥行方向と称する場合、
前記焼却炉内の温度、前記被焼却物の供給量、前記被焼却物のカロリー、前記被焼却物の含有水分、前記被焼却物の搬送速度、燃焼空気の供給、燃焼空気の温度、排ガス中の成分、または前記焼却炉内を撮影した画像のそれぞれに関する情報のうち1つ以上を入力情報とするソフトセンサにより、前記焼却炉内の火炎の前記奥行方向の位置に関連した第1要素に関する値と、前記火炎の前記奥行方向の別の位置または前記火炎の前記奥行方向の形状に関連した第2要素に関する値とを導出する火炎情報導出部と、
前記火炎情報導出部により導出された前記第1要素に関する値および前記第2要素に関する値に基づき、前記焼却炉に関する燃焼制御を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記第1要素および前記第2要素に設定された優先度に基づき、前記第1要素および前記第2要素のうち優先度が高い一方の要素が基準から外れる場合にはまず前記一方の要素に基づいて前記燃焼制御を行い、前記一方の要素が基準から外れないが優先度が低い他方の要素が基準から外れる場合には前記他方の要素に基づいて前記燃焼制御を行う、
燃焼設備用システム。 - 前記火炎情報導出部は、前記第1要素に関する値として、前記火炎の重心位置を導出し、
前記制御部は、前記火炎情報導出部により導出された前記火炎の重心位置に基づき、前記焼却炉に関する燃焼制御を行う、
請求項1に記載の燃焼設備用システム。 - 前記制御部は、前記火炎情報導出部により導出された前記火炎の重心位置が計画位置と異なる場合、前記火炎の重心位置を前記計画位置に近付けるように、前記被焼却物の供給量、前記被焼却物のカロリー、前記被焼却物の含有水分、前記被焼却物の搬送速度、前記燃焼空気の供給、または前記燃焼空気の温度のうち1つ以上を制御する、
請求項2に記載の燃焼設備用システム。 - 焼却炉内の温度、被焼却物の供給量、前記被焼却物のカロリー、前記被焼却物の含有水分、前記被焼却物の搬送速度、燃焼空気の供給、燃焼空気の温度、排ガス中の成分、または前記焼却炉内を撮影した画像のそれぞれに関する情報のうち1つ以上を入力情報とするソフトセンサにより、前記焼却炉内の火炎の位置または形状に関する値を導出する火炎情報導出部と、
前記火炎情報導出部により導出された前記火炎の位置または形状に関する値に基づき、前記焼却炉に関する燃焼制御を行う制御部と、
を備え、
前記焼却炉内における前記被焼却物の搬送方向を奥行方向と称する場合、
前記火炎情報導出部は、前記火炎の形状に関する値として、前記火炎の前記奥行方向の幅を導出し、
前記制御部は、前記火炎情報導出部により導出された前記火炎の前記奥行方向の幅に基づき、前記焼却炉に関する燃焼制御を行う、
燃焼設備用システム。 - 前記火炎情報導出部は、前記火炎の位置または形状に関する値として、前記火炎の重心位置と、前記火炎の前記奥行方向の幅とを導出し、
前記制御部は、
前記被焼却物の供給量、前記被焼却物のカロリー、前記被焼却物の含有水分、前記被焼却物の搬送速度、前記燃焼空気の供給、または前記燃焼空気の温度に関する1つ以上のパラメータを用いて前記火炎の重心位置を制御し、
前記被焼却物の供給量、前記被焼却物のカロリー、前記被焼却物の含有水分、前記被焼却物の搬送速度、前記燃焼空気の供給、または前記燃焼空気の温度に関するパラメータであって、前記1つ以上のパラメータとは異なる別の1つ以上のパラメータを用いて前記火炎の前記奥行方向の幅を制御する、
請求項4に記載の燃焼設備用システム。 - 前記火炎情報導出部は、前記第1要素に関する値を導出し、
前記制御部は、前記火炎情報導出部により導出された前記第1要素に関する値が示す前記火炎の位置に前記燃焼空気を集中させるように、前記焼却炉に対する前記燃焼空気の供給を制御する、
請求項1または請求項2に記載の燃焼設備用システム。 - 焼却炉内の温度、被焼却物の供給量、前記被焼却物のカロリー、前記被焼却物の含有水分、前記被焼却物の搬送速度、燃焼空気の供給、燃焼空気の温度、排ガス中の成分、または前記焼却炉内を撮影した画像のそれぞれに関する情報のうち1つ以上を入力情報とするソフトセンサにより、前記焼却炉内の火炎の位置または形状に関する値を導出する火炎情報導出部と、
前記焼却炉内の粉体層高さの値を導出する粉体層高さ導出部と、
前記焼却炉に関する燃焼制御を行う制御部と、
を備え、
前記火炎情報導出部は、前記火炎の位置に関する値を導出し、
前記制御部は、前記火炎情報導出部により導出された前記火炎の位置に関する値と、前記粉体層高さ導出部により導出された前記粉体層高さの値とに基づき、前記粉体層高さが閾値未満の領域に前記火炎の位置が存在する場合、前記火炎の位置を移動させるように前記燃焼制御を行う、
燃焼設備用システム。 - 焼却炉内における被焼却物の搬送方向を奥行方向と称する場合、
1つ以上のコンピュータが、
前記焼却炉内の温度、前記被焼却物の供給量、前記被焼却物のカロリー、前記被焼却物の含有水分、前記被焼却物の搬送速度、燃焼空気の供給、燃焼空気の温度、排ガス中の成分、または前記焼却炉内を撮影した画像のそれぞれに関する情報のうち1つ以上を入力情報とするソフトセンサにより、前記焼却炉内の火炎の前記奥行方向の位置に関連した第1要素に関する値と、前記火炎の前記奥行方向の別の位置または前記火炎の前記奥行方向の形状に関連した第2要素に関する値とを導出し、
導出した前記第1要素に関する値および前記第2要素に関する値に基づき、前記焼却炉に関する燃焼制御を行う、
ことを含み、
前記燃焼制御を行うことは、前記第1要素および前記第2要素に設定された優先度に基づき、前記第1要素および前記第2要素のうち優先度が高い一方の要素が基準から外れる場合にはまず前記一方の要素に基づいて前記燃焼制御を行い、前記一方の要素が基準から外れないが優先度が低い他方の要素が基準から外れる場合には前記他方の要素に基づいて前記燃焼制御を行うことを含む、
燃焼制御方法。
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JP2023087635A JP7445058B1 (ja) | 2023-05-29 | 2023-05-29 | 燃焼設備用システムおよび燃焼制御方法 |
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