JP2023097941A - 情報処理装置、プログラム、及び情報処理装置の制御方法 - Google Patents

Abstract

【課題】印刷の利便性を向上させる技術を提供することを目的とする。【解決手段】情報処理装置は、印刷の対象である原稿データにおけるページデータのうち、印刷処理が中断されたことにより印刷されなかったページデータを特定する特定手段と、印刷されなかったページデータのプレビュー画像を自動的に選択した状態で表示する表示制御手段と、を備える。【選択図】図８

Description

本開示は、情報処理装置、プログラム、及び情報処理装置の制御方法に関する。

特許文献１には、印刷を行う際に、ページを指定して印刷することが記載されている。また、印刷中にエラーが発生した場合、印刷されなかったページのみを再度印刷したい状況がありうる。

特開２００３－１６２５２０号公報

しかしながら、特許文献１の技術では、ユーザが、自身で再印刷の範囲を指定する必要があるため、操作が煩雑であった。

本開示は係る課題に鑑みなされたものであり、印刷の利便性を向上させる技術を提供することを目的とする。

係る目的を達成するため、本開示に係る情報処理装置は、印刷の対象である原稿データにおけるページデータのうち、印刷処理が中断されたことにより印刷されなかったページデータを特定する特定手段と、前記印刷されなかったページデータのプレビュー画像を自動的に選択した状態で表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする。

本開示に係る情報処理装置によれば、印刷の利便性を向上させることができる。

システム構成例及び装置のハードウェア構成例を示す図。 情報処理装置及び印刷装置のソフトウェア構成例を示す図。 製本アプリケーションの基本設定画面の例を示す図。 製本アプリケーションにおける編集画面の例を示す図。 製本アプリケーションにおける編集画面の例を示す図。 製本アプリケーションの印刷設定画面の例を示す図。 ページ指定印刷の設定画面の例を示す図。 本実施形態の選択画面が表示されるフローを示す図。 再印刷の対象となるページデータを特定するフローを示す図。 ページ指定印刷の設定画面の例を示す図。 ページ指定印刷の設定画面の例を示す図。 ページ指定印刷の設定画面の例を示す。 ページ指定印刷の設定画面の例を示す図。 案内画面の例を示す図。 案内画面が表示されるフローを示す図。 ページ指定印刷の設定画面の例を示す図。 製本アプリケーションにおけるエラー確認画面の例を示す図。 製本アプリケーションにおける選択画面の例を示す図。 製本アプリケーションにおける印刷再開画面の例を示す図。 製本アプリケーションにおける編集画面の例を示す図。 製本アプリケーションにおける編集画面の例を示す図。 製本アプリケーションにおける編集画面の例を示す図。 製本アプリケーションにおける編集画面の例を示す図。

以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。

＜第１実施形態＞
（システム及び装置の構成）
図１は、システム構成例及び装置のハードウェア構成例を示す図である。本システムは、情報処理装置１０１と、印刷装置１５１と、を含んで構成される。情報処理装置１０１が用意した印刷データを、ネットワークを介して印刷装置１５１に送信することによって印刷処理が実行される。尚、情報処理装置１０１と、印刷装置１５１と、の間の通信は、例えば、ＩＥＥＥ８０２．１１規格シリーズに準拠した無線ＬＡＮによって、アクセスポイント１３１を介して行われうる。尚、以下では、アクセスポイント１３１を用いたネットワーク構成に基づく実施形態について説明するが、情報処理装置１０１と、印刷装置１５１と、が相互に通信可能となる他の構成が用いられてもよい。例えば、情報処理装置１０１と、印刷装置１５１と、は不図示の有線回線を介して接続されてもよい。また、情報処理装置１０１の機能と、印刷装置１５１の機能と、の両方を有する装置が用いられてもよい。この場合、情報処理装置１０１と、印刷装置１５１と、の間の情報のやり取りは、装置内のバス等を介して行われうる。また、図１に示す複数のブロックが１つのブロックに統合されてもよい。更に、１つのブロックが複数のブロックに分割されてもよい。また、図１に示される以外のブロックが追加されてもよい。更に、図１に示すブロックのうちの１つ以上が省略されてもよい。

情報処理装置１０１は、例えば、パーソナルコンピュータ（ＰＣ）、スマートフォン、携帯端末、ノートＰＣ、タブレット端末、ＰＤＡ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｄｉｇｉｔａｌ Ａｓｓｉｓｔａｎｔ）等、印刷対象データを印刷データに変換可能な演算装置である。印刷装置１５１は、情報処理装置１０１等の外部装置から印刷データを取得して印刷処理を実行可能な任意のプリンタである。印刷装置１５１による印刷は、本実施形態ではインクジェット方式で実行されるものとするが、例えば電子写真方式等の他の任意の方式で印刷が実行されてもよい。また、印刷装置１５１は、複写機能、ＦＡＸ機能、印刷機能等の複数の機能を有する複合機であってもよい。

情報処理装置１０１は、例えば、入力インタフェース１０２、ＣＰＵ１０３、ＲＯＭ１０４、ＲＡＭ１０５、外部記憶装置１０６、出力インタフェース１０７、通信部１０９、及び近距離無線通信部１１０を含んで構成される。ここで、ＣＰＵ、ＲＯＭ、及びＲＡＭは、それぞれ、Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ、Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ、及びＲａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙの頭字語である。尚、図１では、情報処理装置１０１が外部の表示部１０８（例えば、ディスプレイ等の表示装置）に情報を表示させる場合の例を示しているが、情報処理装置１０１内部に表示部１０８が含まれてもよい。

入力インタフェース１０２は、ユーザからのデータ入力や動作指示を受け付けるためのインタフェースである。入力インタフェース１０２は、例えば、物理キーボード、ボタン、タッチパネル等によって構成される。尚、画面の出力と、ユーザからの操作の受け付けと、を共通のハードウェアを用いて行うように、後述の出力インタフェース１０７と、入力インタフェース１０２と、が統合されてもよい。

ＣＰＵ１０３は、システム制御部であり、情報処理装置１０１の全体を制御する。ＲＯＭ１０４は、ＣＰＵ１０３が実行する制御プログラムやデータテーブル、組み込みオペレーティングシステム（以下、「ＯＳ」と呼ぶ。）プログラム等の固定データを格納する。本実施形態では、ＲＯＭ１０４に格納されている各制御プログラムは、ＲＯＭ１０４に格納されている組み込みＯＳの管理下で、スケジューリングやタスクスイッチ、割り込み処理等のソフトウェア実行制御を行う。ＲＡＭ１０５は、バックアップ電源を必要とするＳＲＡＭ（Ｓｔａｔｉｃ Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）等で構成される。尚、ＲＡＭ１０５は、不図示のデータバックアップ用の１次電池によってデータが保持されるため、プログラム制御変数等の重要なデータを揮発させずに格納することができる。また、情報処理装置１０１の設定情報や管理データ等を格納するメモリエリアも、ＲＡＭ１０５に設けられうる。また、ＲＡＭ１０５は、ＣＰＵ１０３の主メモリ及びワークメモリとして、用いられうる。

外部記憶装置１０６は、印刷実行機能を提供するアプリケーション、印刷装置１５１が解釈可能な印刷情報を生成する印刷情報生成プログラム等を保存する。また、外部記憶装置１０６は、通信部１０９を介して接続している他装置（例えば、印刷装置１５１）との間で情報を送受信するための制御プログラム等の各種プログラムや、これらのプログラムが使用する各種情報を保存しうる。

出力インタフェース１０７は、表示部１０８がデータの表示や情報処理装置１０１の状態の情報の提示のための情報提示制御（情報表示制御）を行うインタフェースである。出力インタフェース１０７は、例えば、表示部１０８に情報を表示させるための制御情報及び表示対象情報を出力する。表示部１０８は、ＬＥＤ（発光ダイオード）やＬＣＤ（液晶ディスプレイ）等を含んで構成され、データの表示や情報処理装置１０１の状態をユーザに通知する。尚、表示部１０８上に、数値入力キー、モード設定キー、決定キー、取り消しキー、電源キー等のキーを含んだソフトキーボードを表示させ、そのソフトキーボードを介してユーザからの入力を受け付けてもよい。

通信部１０９は、印刷装置１５１等の外部装置と接続してデータ通信を実行するためのベースバンド回路や無線周波数（ＲＦ）回路等を含んで構成される。例えば、通信部１０９は、情報処理装置１０１や印刷装置１５１とは別個に存在するアクセスポイント１３１を介して、印刷装置１５１と通信しうる。アクセスポイント１３１は、例えば、ＩＥＥＥ８０２．１１規格シリーズに準拠した無線通信方式に従って動作する無線ＬＡＮルータ等の機器でありうる。また、通信部１０９は、Ｗｉ－Ｆｉ（Ｗｉｒｅｌｅｓｓ Ｆｉｄｅｌｉｔｙ） Ｄｉｒｅｃｔ（登録商標）等のプロトコルに従って、印刷装置１５１と直接接続を確立してもよい。さらに、印刷装置１５１が不図示のアクセスポイントを含んでいる場合、通信部１０９は、そのアクセスポイントに接続することにより、印刷装置１５１との直接接続を確立してもよい。尚、通信部１０９は、Ｗｉ－Ｆｉ（登録商標）で通信を行うように構成されうるが、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）等の他の無線通信方式によって通信を行うようにしてもよい。

近距離無線通信部１１０は、印刷装置１５１（外部装置）が所定の近距離範囲内に進入したことに少なくとも基づいて、印刷装置１５１の近距離無線通信部１５７と無線接続を確立してデータ通信を実行する。近距離無線通信部１１０は、例えばＢｌｕｅｔｏｏｔｈ Ｌｏｗ Ｅｎｅｒｇｙ（ＢＬＥ）などの、通信部１０９とは異なる通信方式によって通信を行う。

印刷装置１５１は、例えば、ＲＯＭ１５２、ＲＡＭ１５３、ＣＰＵ１５４、プリントエンジン１５５、通信部１５６、近距離無線通信部１５７を含んで構成される。通信部１５６は、情報処理装置１０１等の外部装置と接続するためのベースバンド回路や無線周波数（ＲＦ）回路等を含んで構成される。通信部１５６は、情報処理装置１０１の通信部１０９と対応し、例えばＷｉ－ＦｉやＢｌｕｅｔｏｏｔｈ等の無線通信方式によって通信を行う。通信部１５６は、例えば、上述のように、アクセスポイントとして機能し又は所定のプロトコルに従って、情報処理装置１０１の通信部１０９と直接接続してもよいし、外部のアクセスポイント１３１等を介して接続してもよい。通信部１５６は、アクセスポイントとして機能する場合、アクセスポイントとして機能するためのハードウェアを有してもよいし、アクセスポイントとして機能することを可能とするソフトウェアを利用してもよい。尚、情報処理装置１０１と印刷装置１５１は、図１の例では１つのアクセスポイント１３１に接続されているが、それぞれが、ネットワークに接続された別個のアクセスポイントに接続し、ネットワークを介して接続してもよい。

近距離無線通信部１５７は、情報処理装置１０１（外部装置）が所定の近距離範囲内に進入したことに少なくとも基づいて、情報処理装置１０１の近距離無線通信部１５７と無線接続を確立してデータ通信を実行する。近距離無線通信部１５７は、情報処理装置１０１の近距離無線通信部１５７と対応し、例えばＢＬＥ等の無線通信方式によって通信を行う。尚、例えば、情報処理装置１０１等から送信される印刷情報は、データ量が大きく、高速大容量通信が要求されるため、近距離無線通信部１５７よりも高速に通信可能な通信部１５６を介して受信される。

ＲＡＭ１５３は、ＲＡＭ１０５と同様のメモリである。ＲＡＭ１５３には、印刷装置１５１の設定情報や管理データ等を格納するメモリエリアが設けられる。また、ＲＡＭ１５３は、ＣＰＵ１５４の主メモリとワークメモリとしても用いられ、情報処理装置１０１等から受信した印刷情報を一時的に保存するための受信バッファとして機能し、また、各種の情報を保存する。ＲＯＭ１５２は、ＣＰＵ１５４が実行する制御プログラムやデータテーブル、ＯＳプログラム等の固定データを格納する。ＲＯＭ１５２に格納されている各制御プログラムがＣＰＵ１５４によって実行されることにより、ＲＯＭ１５２に格納されている組み込みＯＳの管理下で、スケジューリングやタスクスイッチ、割り込み処理等のソフトウェア実行制御が実行されうる。ＣＰＵ１５４は、システム制御部であり、印刷装置１５１の全体を制御する。尚、印刷装置１５１には、外付けＨＤＤやＳＤカード等のメモリがオプション機器として装着されてもよく、印刷装置１５１に保存される情報は、そのようなメモリに保存されてもよい。

プリントエンジン１５５は、ＲＡＭ１５３に保存された情報や情報処理装置１０１等から受信した印刷情報に基づいて、インク等の記録剤を用いて紙等の記録媒体上に画像を形成して、印刷結果を出力する。以下の説明では、紙の記録媒体を「用紙」と呼ぶ。

図２は、情報処理装置１０１及び印刷装置１５１の機能構成例を示す図である。情報処理装置１０１は、その機能構成として、例えば、後述の処理を実行する製本アプリケーション２０１と、印刷装置１５１が解釈可能な印刷データを生成するプリンタドライバ２０２とを有する。後述の製本アプリケーション２０１の画面において印刷指示がユーザによって入力された場合に、プリンタドライバ２０２は、製本アプリケーション２０１から出力されたアプリケーションデータを受信し、印刷データを生成する。尚、製本アプリケーション２０１の画面における印刷指示は、例えば、図６の「印刷」ボタン６０７を押下することに相当する。そして、プリンタドライバ２０２が、製本アプリケーション２０１によって生成された印刷データを印刷装置１５１に送信することにより、印刷装置１５１において印刷処理が実行される。印刷装置１５１は、その機能構成として、エラー検知手段１５８を有する。エラー検知手段１５８は、公知の手法によって、印刷時における、紙詰まり又は重送等のエラーを検知することができる。

（製本アプリケーション２０１の動作の概要）
図３は、情報処理装置１０１のＣＰＵ１０３が、例えばＲＯＭ１０４や外部記憶装置１０６に記憶された製本アプリケーション２０１に対応するプログラムを実行することによって、表示部１０８に表示される基本設定画面３００の例を示す図である。以下、上述の製本アプリケーション２０１による製本動作の流れの例について説明する。基本設定画面３００は、一例として、製本後のイメージ３０１と、プリンタ選択領域３０２と、用紙サイズ選択領域３０３と、とじ方設定領域３０４と、とじ方向設定領域３０５と、表紙の用紙に関する設定領域３０６と、「ＯＫ」ボタン３０７と、を含む。

プリンタ選択領域３０２は、使用する印刷装置１５１を選択する領域である。プリンタ選択領域３０２のプルダウンボタンがユーザ操作によって押下されると、情報処理装置１０１が使用可能な印刷装置１５１のリストが表示される。これにより、ユーザは、この製本アプリケーション２０１による冊子の作成に用いる印刷装置１５１を選択することができる。尚、プリンタ選択領域３０２のプルダウンボタンを押下された場合に表示される印刷装置１５１の一覧は、製本アプリケーション２０１に対応可能な印刷装置１５１のみが表示されうる。但し、これに限られず、例えば、製本アプリケーション２０１への対応可否によらず、情報処理装置１０１が使用可能な印刷装置１５１が全て表示されてもよい。

用紙サイズ選択領域３０３は、製本に使用する用紙のサイズを選択する領域である。用紙サイズ選択領域３０３のプルダウンボタンがユーザ操作によって押下されると、プリンタ選択領域３０２において選択されている印刷装置１５１が使用可能な用紙サイズのリストを表示する。ユーザは、表示された用紙サイズのリストから、作成する冊子のサイズに応じたサイズを１つ選択することができる。尚、プリンタ選択領域３０２において選択されている印刷装置１５１が使用可能な用紙サイズの情報は、その印刷装置１５１から、例えばプリンタドライバ２０２を介して取得することができる。

とじ方設定領域３０４は、冊子のとじ方を設定する領域である。とじ方設定領域３０４のプルダウンボタンがユーザ操作によって押下されると、例えば「平とじ」と「中とじ」とが選択可能に表示される。「平とじ」は、複数の印刷物（印刷データが印刷された用紙）を重ねて二つ折りし、冊子の背の部分から所定距離だけ離れた位置で、ステープル等を用いて製本するとじ方である。「中とじ」は、複数の印刷物（印刷データが印刷された用紙）を重ねて二つ折りし、二つ折りにされた用紙の折り目の部分で、ステープル等を用いて製本するとじ方である。「中とじ」が選択されると、用紙が二つ折りにされることが前提となるため、２ｉｎ１印刷設定が自動的に選択されうる。尚、「中とじ」が選択された場合には、１ｉｎ１以外の、例えば４ｉｎ１等の設定が選択可能に表示されてもよい。尚、「平とじ」が選択された場合には、１ｉｎ１印刷設定が自動的に選択されうる。但し、この場合にも、２ｉｎ１や４ｉｎ１等の設定が選択可能に表示されてもよい。尚、「中とじ」の場合に２ｉｎ１が選択されなかった場合や「平とじ」の場合に１ｉｎ１が選択されなかった場合には、それに応じて、後述のページ割り付けが異なることとなる。

とじ方向設定領域３０５は、冊子のとじ方向を設定する領域である。とじ方向設定領域３０５のプルダウンボタンがユーザ操作によって押下されると、例えば「右とじ」と、「左とじ」と、が選択可能に表示される。場合によっては、「天とじ」が選択可能に表示されてもよい。「右とじ」は、表表紙の右側を綴じるとじ方向である。「左とじ」は、表表紙の左側を綴じるとじ方向である。また、「天とじ」は、表紙の上部を綴じるとじ方向である。とじ方向設定領域３０５の「とじ方向」の文字は、「開き方向」等に置き換えられてもよい。右開きが右とじに対応し、左開きが左とじに対応する。この領域の設定により、作成される冊子のページが右から左へ進行するか、左から右へ進行するかが定まる。

表紙の用紙に関する設定領域３０６は、表紙の用紙をどのようにするかを設定する領域である。例えば、表紙と本文とを同じ種類の用紙で作成する項目と、異なる種類の用紙で作成する項目と、を選択可能とするラジオボタンが表示される。尚、設定領域３０６において、表紙と、本文と、を同じ種類の用紙で作成する場合は、本文の用紙種類（例えば「普通紙」等）が、表紙の用紙種類として設定されるため、表紙の用紙種類を選択可能とする領域については選択できないようにグレーアウトされうる。一方、設定領域３０６において、表紙と、本文と、を別の種類の用紙で作成する設定が選択された場合は、この表紙の用紙種類を選択可能とする領域がアクティブ化される。そして、表紙の用紙種類を設定する領域におけるプルダウンボタンが押下された場合に、選択可能な用紙種類（例えば、光沢紙、普通紙等）が一覧表示される。尚、例えば「普通紙」が選択された場合に「フチなし印刷はできません」という文字列や「光沢紙」が選択された場合に「フチなし印刷ができます」という文字列等が表示されうる。この他にも、用紙種類ごとに必要な情報が設定され、ユーザ操作によって選択された用紙種類に応じた文字列が表示されるようにしてもよい。また、表紙と、本文と、を別の種類の用紙で作成する設定が選択された場合、「表紙／本文、別々の用紙をセットして印刷する必要があります」等のメッセージが表示されてもよい。

基本設定画面３００において、「ＯＫ」ボタン３０７が押下されると、編集画面に遷移する。編集画面は、とじ方と、表紙の用紙の種類と、を本文の用紙と同じにするか否か等の設定項目に応じて異なりうる。そこで、以下では、これらの基本設定に対応する編集画面の例について説明する。

［平とじ（１ｉｎ１）、表紙と本文が同じ種類の用紙で作成される場合］
図４は、とじ方が平とじかつ右とじで、表紙と本文とが同じ種類の用紙を用いるような設定が行われた場合の編集画面４００の例を示す図である。編集画面４００は、編集領域４０１と、原稿データ領域４０２と、「読み込み」ボタン４０３と、「すべてを追加」ボタン４０４と、プルダウンメニュー４０５と、とじ位置４０６と、境界線４０７と、ページ設定領域４０８と、ページ枠４０９と、を含む。更に、編集画面４００は、アイコン４１０と、冊子プレビュー４１１と、「白ページを追加」ボタン４１２と、アイコン４１３と、「複数を削除」ボタン４１４と、「見開き」チェックボックス４１５と、を含む。更に、編集画面４００は、「印刷設定」ボタン４１６と、「基本設定」ボタン４１７と、を含む。

尚、図４の例では、既に８ページ分（「Ａ」と書かれたページから「Ｈ」と書かれたページまで）の文書が読み込まれた状態の例を示している。文書が読み込まれる前の段階において、編集領域４０１及び原稿データ領域４０２は、文書が読み込まれていないことをユーザが認識可能な所定の状態（例えば空白の状態）となる。尚、例えば文書が読み込まれる前の段階において、編集領域４０１に「冊子に載せる原稿データを読み込んでください」等のメッセージを表示してもよく、更に、データの読み込み方をユーザに通知するメッセージが表示されてもよい。尚、このようなメッセージは原稿データ領域４０２に表示されてもよい。また、ダイアログの表示など、別の手法で原稿データの読み込みを促してもよい。

ユーザが「読み込み」ボタン４０３を押下すると、例えばファイル選択ダイアログが表示される。ユーザは、表示されたファイル一覧から、冊子の作成に用いるファイルを選択する。ファイルが選択されると、そのファイルの内容が原稿データ領域４０２に展開される。同様に、そのファイルに含まれるページ順で自動ページ割り付けが行われた結果が、編集領域４０１に表示されうる。自動ページ割り付けは、例えば、ファイル中の１ページ目～４ページ目のデータが、それぞれ「表表紙」、「裏表紙」、「表表紙の裏面（内側）」、及び「裏表紙の裏面（内側）」となるように、それ以降のページのデータが本文となるように、行われうる。図４の編集領域４０１は、このようにして自動ページ割り付けが行われた場合の例を示している。展開されたファイルのうち、１ページ目である「Ａ」が書かれているデータが表表紙に、２ページ目である「Ｂ」が書かれているデータが裏表紙に、それぞれ設定される。そして、３ページ目である「Ｃ」が書かれているデータが表表紙の内側に、４ページ目である「Ｄ」が書かれているデータが裏表紙の内側に、それぞれ設定される。尚、ファイル中の１ページ目と２ページ目のデータが、それぞれ「表表紙」及び「表表紙の内側」に割り付けられ、ファイル中の最後のページと最後から２ページ目のデータが、それぞれ「裏表紙」及び「裏表紙の内側」に割り付けられるようにしてもよい。尚、図４の例は、右とじの場合の例を示しており、表表紙が最右端に表示され、裏表紙が最左端に表示されているが、左とじが選択されている場合には、表表紙が最左端に表示され、裏表紙が最右端に表示される。

尚、ファイルの内容が原稿データ領域４０２に展開される際に、例えば「自動ページ割り付けをしますか？」等の確認メッセージを表示して、ページの割り付けを自動で行うか否かのユーザによる判断を受け付けてもよい。この場合、ユーザが自動ページ割り付けを承認した場合に、自動ページ割り付けが行われた結果が編集領域４０１に表示される。自動ページ割り付けが承認されなかった場合には、編集領域４０１は空白のままとしてもよい。また、ユーザの判断によらずに、自動ページ割り付けを行わず、選択されたファイルの内容が原稿データ領域４０２に展開されるだけとしてもよい。尚、自動ページ割り付けが行われない場合であっても、ユーザが「すべてを追加」ボタン４０４を押下することにより、ファイルに含まれるページ順でデータの自動ページ割り付けが行われうる。

尚、複数のファイルが読み出された場合、原稿データ領域４０２には、その複数のファイルの内容の全てが展開される。このとき、展開される文書の順序を、プルダウンメニュー４０５によって決定することができる。例えば、図４に示すように「読み込み順」が選択されている場合、先に選択されたファイルのデータであるほど左側に表示されるような順序で、データが原稿データ領域４０２に展開される。これに対して、例えば「ファイル名順」（不図示）が選択されている場合、ファイル名が昇順（又は降順）となるように、データが展開される。例えば、「Ｂ．ｐｄｆ」という名称のファイルの後に「Ａ．ｐｄｆ」という名称のファイルが開かれた場合、「読み込み順」の場合には、「Ｂ．ｐｄｆ」のデータが表示される位置の右側に「Ａ．ｐｄｆ」のデータが表示される。一方、「ファイル名順」の場合には、「Ｂ．ｐｄｆ」の方が先に開かれていても、「Ａ．ｐｄｆ」のデータが表示される位置の右側に「Ｂ．ｐｄｆ」のデータが表示される。尚、並び順は、読み込み順とファイル名順に限定されず、例えばファイルの作成日（更新日）順や、本アプリケーションでの使用頻度順等の様々な順序が用いられうる。

編集領域４０１には、完成後の冊子のページをめくることによって表示される順序で割り付けられた文書データ（画像データ）が表示される。また、見開きで表示される２つのページの間の距離は、隣接するが見開きで表示されない他のページとの距離よりも小さくなるように表示が行われる。これにより、冊子において見開きで見えるページと、そうでないページと、をユーザが容易に判別することができる。図４の例では、「Ｃ」と書かれたページと「Ｅ」と書かれたページとの間の距離が十分に小さいことによって、これらのページが見開きの関係にあることが分かる。一方、「Ｅ」と書かれたページと「Ｆ」と書かれたページとの間の距離が相対的に大きいことによって、これらのページは隣接しているが見開きの関係にはないことが分かる。このようにして、編集領域４０１に冊子に含められるページの全てが表示される。尚、図４の例では、冊子に含められる全てのページの全体を表示できている場合の例を示しているが、このように全ページを表示する状態を維持したままページ数が多くなると、各ページのサイズが小さくなってしまいうる。このため、この製本アプリケーション２０１は、各ページの拡大縮小表示が可能なように構成されうる。このとき、編集領域４０１に全てのページが表示できない場合は、例えば編集領域４０１の下部にスクロールバーを表示させるなどによって、表示範囲を移動できるようにしうる。

尚、平とじが選択されている場合、ステープルによるとじ位置４０６も表示される。このとじ位置４０６の表示は、例えば所定の色（例えば赤）によってユーザが認識可能なように表示されうる。このとじ位置４０６の表示は、そのまま印刷され、ユーザは、ステープルを用いてこの位置で冊子を綴じることができる。

また、編集領域４０１に表示されるページには、印刷可能な領域と、余白領域と、の境界を示す境界線４０７が表示される。そして、ユーザがページ設定領域４０８の領域内の各設定値を入力することにより、その設定値に基づいて原稿データがページ内に配置される。例えば、ユーザは、ページ設定領域４０８において、原稿データを余白や用紙に合わせて拡大縮小するか、原寸大で表示するかの設定や、上下左右の位置の設定を行う。ここで、上下左右の位置は、例えば、負の値により原稿データのページ内での位置を上方向又は左方向に移動させ、正の値により原稿データのページ内での位置を下方向又は右方向に移動させる。これにより、文書又は画像データがページ内でどのように配置されるかをユーザが詳細に設定することができる。尚、これらの設定は、ページ単位で適用されうる。例えば、編集領域４０１において「Ｅ」が書かれたページが選択された状態で、ページ設定領域４０８において設定値が入力されると、その設定値は、この選択されているページにのみ適用されうる。尚、ページ設定領域４０８において、「全ページに適用」が選択されることにより、入力された設定が全ページに対して一括で適用される。尚、このとき、ユーザは、「Ｅ」が書かれたページのページ枠４０９が強調表示されることにより選択したページを認識することができ、これにより、特定のページについての設定を行っていることを認識することができる。また、ユーザは、例えばアイコン４１０を押下することにより、このページを編集領域４０１から削除することができる。また、ユーザは、「見開き」チェックボックス４１５を選択することにより、１つのデータに対して見開きを割り付けることができる。

そして、ユーザは、編集画面４００又は編集画面５００（後述する）を使って編集処理が完了した場合、「印刷設定」ボタン４１６を選択する。ユーザは、「印刷設定」ボタン４１６を選択することで選択される印刷設定画面６００（後述する）を使って更なる印刷設定処理を行い、印刷実行を選択する。この処理により製本アプリケーション２０１により生成されたアプリケーションデータが図３において選択したプリンタに対応するプリンタドライバに送付され、プリンタドライバ２０２がアプリケーションデータに基づく印刷データを生成する。尚、表紙と、本文と、を同一の用紙に印刷する場合、アプリケーションデータには表紙に配置されるページと、本文に配置されるページと、の両者が含まれる。一方、表紙と、本文と、を別の用紙に印刷する場合、表紙と、本文と、が別々に印刷されることになる。このため、印刷設定画面６００が、印刷対象として表紙又は本文を選択するための選択肢を用意する。ここでユーザが表紙を選択した状態で印刷を指示した場合、アプリケーションデータには表紙に配置されるページのみが含まれ、表紙用の印刷データがプリンタドライバ２０２により生成される。一方、ユーザが本文を選択した状態で印刷を指示した場合、アプリケーションデータには本文に配置されるページのみが含まれ、本文用の印刷データがプリンタドライバ２０２により生成される。

図５は、図４に示した「Ｅ」が書かれたページが選択された状態で「見開き」チェックボックス４１５が選択された場合の表示例を示す図である。「見開き」チェックボックス４１５が選択されると、選択されたページが２ページ分に割り付けられる。本文の偶数ページ（右とじの場合は見開きの右側のページ、左とじの場合は見開きの左側のページ）が選択された状態で「見開き」チェックボックス４１５が選択されると、その選択されているページが見開きの中央に表示される。そして、そのページより後のページが１ページずつ後ろにずれるようにページの再割り付けが行われる。即ち、この場合、選択されたページの後ろに１ページ分追加されて、１つのページに対して見開きが割り付けられる。

一方、図４で「Ｅ」が書かれたページのように、本文の奇数ページ（右とじの場合は見開きの左側のページ、左とじの場合は見開きの右側のページ）が選択される場合、その選択されたページの次のページは、選択されたページと異なる見開きのページとなる。このため、単に選択されたページの後ろに１ページを追加して２ページ分の領域に１つのページを割り付けるだけでは、そのページを見開きで表示することができなくなる。このため、例えば図５のように、本文の奇数ページが選択された状態で「見開き」チェックボックス４１５が選択されると、その選択されたページの後ろのみならず前にも１ページを追加しうる。これにより、選択されたページが確実に見開きに割り付けられるようにすることができる。尚、この場合、選択されたページより後のページが２ページずつ後ろにずれるようにページの再割り付けが行われる。

奇数ページが選択された状態で「見開き」チェックボックス４１５が選択された場合に、ユーザに対して、その選択されたページの前に１ページが追加されることを通知するメッセージを表示してもよい。そして、ユーザがページの追加を承認した場合に、見開きへの割り付け処理を実行するようにしてもよい。これにより、ユーザが意図しないページが追加されることを防ぐことができる。尚、ユーザがページの追加を承認しなかった場合、見開きへの割り付け処理を実行しなくてもよいし、選択されたページの後に１ページ分のスペースを追加して２ページ分の領域に選択されたページを割り付けてもよい。また、奇数ページが選択された状態で「見開き」チェックボックス４１５が選択された場合に、上述のようなメッセージを表示せずに、選択されたページの後に１ページ分のスペースを追加して２ページ分の領域に選択されたページを割り付けてもよい。尚、このような割り付けを行う場合、そのままでは見開きで印刷されないことを示すメッセージを表示してもよい。

また、ページが見開きに割り付けられた後に「見開き」チェックボックス４１５を解除することにより、そのページを見開きに割り付けた際に追加された（前後の）ページが削除され、そのページより後のページの再割り付けが行われる。尚、例えば奇数ページが見開きに割り付けられる際に追加された白紙ページ等のページについて、削除してよいか否かを示すメッセージが表示されてもよい。

尚、横長の原稿データが編集領域４０１（図４参照）にドラッグ＆ドロップされた場合（又は自動割り付けされた場合）に、自動で見開きを割り付ける処理が行われてもよい。この場合、「見開き」チェックボックス４１５は自動的にチェックが入った状態となる。また、このページの挿入位置が奇数ページである場合は、上述のように、そのページの前に空白ページ等が挿入されてもよいし、所定のエラー表示等が行われてもよい。また、横長のページが見開きに割り付けられた後に、「見開き」チェックボックス４１５が解除されることにより、見開きへの割り付けが解除され、片側のページに（例えば縮小や回転により）割り付けられうる。尚、横長のページを自動で見開きに割り付けずに、縦長のページと同様に、片側のページに割り付けられるようにしてもよい。図４に戻り、選択されたページについて、そのページが含まれる見開きの製本後のイメージが冊子プレビュー４１１として表示されることにより、ユーザが、冊子完成後の選択中のページの状態を容易に認識することができる。尚、プレビュー中の左矢印４１１ａ又は右矢印４１１ｂが選択されることにより、隣接する見開きのプレビューが表示されうる。このとき、選択中のページも連動して移動してもよいし、選択中のページとプレビューとを同期させずにプレビューだけページ移動させてもよい。

ユーザは、原稿データ領域４０２に展開されたデータを、ページ単位で操作することができる。ユーザは、例えば、データ内の１つのページを選択して、編集領域４０１にドラッグ＆ドロップすることにより、そのページを冊子における１ページとして追加することができる。図４では、原稿データ領域４０２に展開されたデータのうち「Ｃ」と書かれたページが選択されている状態を示している。このように選択されたページは、編集領域４０１の任意の位置にドラッグ＆ドロップされると、ドロップされた位置に対応するページとして冊子内に組み込まれる。例えば、編集領域４０１の「Ｆ」と書かれたページと「Ｇ」と書かれたページとの間の所定の範囲にこのページがドラッグ＆ドロップされると、「Ｆ」のページと「Ｇ」のページの間に「Ｃ」と書かれたページが挿入される。尚、このようなページ挿入が行われると、それに応じて、見開きの関係が再構成される。即ち、「Ｆ」のページと新たに追加された「Ｃ」のページとが見開きの関係となり、「Ｇ」のページは「Ｃ」のページの追加に伴って「Ｈ」のページと見開きの関係となる。

また、ユーザは、「白ページを追加」ボタン４１２を押下することにより、白紙のページを追加することができる。例えば、「Ｃ」と書かれたページが選択された状態で「白ページを追加」ボタン４１２が押下された場合に、「Ｃ」と書かれたページと「Ｅ」と書かれたページとの間に白紙のページが追加される。また、事前に定められたルールによって選択中のページの右若しくは左に、又は２つのページが選択された場合にその間に、白紙のページを追加するようにしてもよい。これにより、表紙の裏面を白紙にしたい場合、又はユーザの嗜好等に従って、冊子中の任意の位置に白紙のページを追加することができる。

尚、原稿データ領域４０２内のデータが、編集領域４０１内で使用されている場合に、それを特定する情報が各データの左上に付される。図４では、「Ａ」と書かれたデータと「Ｃ」と書かれたデータが表表紙（及びその裏面）に使用されており、「Ｂ」と書かれたデータと「Ｄ」と書かれたデータが裏表紙（及びその裏面）に使用されており、他のデータが本文に用いられていることが示されている。これにより、例えば、冊子内のページとして含めるべきデータが編集領域４０１で使用されていないことや、冊子内に含める予定がないデータが使用されてしまっていること、表紙に使用されるデータが適切であるか否かを、ユーザが認識することができる。また、ユーザは、原稿データ領域４０２において、冊子作成に使用しないデータを削除することができる。例えば、選択状態にあるデータの右上に表示されるアイコン４１３をユーザが選択することにより、この選択されたデータを原稿データ領域４０２から削除することができる。これにより、原稿データ領域４０２内に多数の使用されないデータが存在することに起因して編集作業が煩雑となることを防ぐことができる。

また、原稿データ領域４０２において、複数のデータを選択して一括して操作することができる。例えば、「Ｃ」と書かれたページのデータと「Ｄ」と書かれたページのデータとを一括して選択し、そのデータをまとめて編集領域４０１にドラッグ＆ドロップすることにより、これらのデータを２つの連続するページとして冊子に含めることができる。３つ以上のデータが選択された場合も同様である。また、複数のデータが選択された状態で「複数を削除」ボタン４１４が押下されると、これらの複数のデータを一括して原稿データ領域４０２から削除することができる。尚、「複数を削除」ボタン４１４は、１つのデータが選択されている場合又はデータが選択されていない場合は、例えばグレーアウトされるなど、無効化されうる。

ユーザは、以上のようにして冊子の編集を完了すると、「印刷設定」ボタン４１６を押下し、冊子の印刷を実行することができる。尚、平とじ（１ｉｎ１）の場合、ｎを１以上の整数とした場合に、（２ｎ－１）ページ目と２ｎページ目とが表裏の関係となるような両面印刷が行われる。尚、表表紙とその裏面、及び、裏表紙とその裏面が表裏の関係となるように両面印刷が行われる。

（印刷設定の概要）
図６は、図３のような基本設定がなされた状態で、「印刷設定」ボタン４１６（図４参照）が選択された場合に表示される、印刷設定画面６００の例を示す図である。印刷設定画面６００は、領域６０１及び６０２と、印刷部数設定領域６０３と、印刷範囲を設定する領域６０４と、必要な用紙枚数を表示する領域６０５と、「選択」ボタン６０６と、「印刷」ボタン６０７と、を含む。領域６０１及び領域６０２は、図３の基本設定画面３００で設定された情報を提示する領域である。ユーザは、領域６０１及び領域６０２の情報を変更する場合は、「キャンセル」ボタン６０８を押下して編集画面４００に戻る。更に編集画面４００で「基本設定」ボタン４１７を押下することにより、図３の基本設定画面３００に戻って、その変更処理を行いうる。印刷部数設定領域６０３は、作成する冊子の冊数を設定する領域である。領域６０４は、本文と、表紙と、の全てを印刷するか、一部のページのみを印刷するかを設定する領域である。例えば、ユーザは、「表紙と本文」に対応するラジオボタンを選択することにより、全てのページを一括で印刷することができる。尚、本文と表紙とが異なる種類の用紙で作成される場合、「本文と表紙」との表示が、「本文」及び「表紙」の２つの項目に分割される。これにより、本文の全てを一括で印刷する（表紙については印刷しない）モードと、表紙の全てを一括で印刷する（本文については印刷しない）モードとを選択することが可能となる。一方、ユーザは、「ページ指定」に対応するラジオボタンを選択することにより、一部のページのみを印刷することができる。尚「ページ指定」の右側に示されている数値「（１－８）」は、冊子のページ数を示す。図示した例では、印刷対象範囲が１ページ目から８ページ目であることが示されている。尚、全ページ数及びとじ方等の設定に応じて、用紙の枚数が定まり、その情報が領域６０５に表示される。これにより、ユーザは、印刷装置１５１にセットすべき用紙の枚数を認識することができる。また、「選択」ボタン６０６が押下されると、第１の設定画面７００（図７参照）が表示される。

図７は、本実施形態におけるページ指定印刷を行うための、第１の設定画面７００の一例を示す図である。第１の設定画面７００は、プレビューされたページデータが印刷される用紙に対応するシートを示す枠７０１を含む。更に、第１の設定画面７００は、第１のインタフェースとして第１のチェックボックス７０２ａと、第２のインタフェースとして第２のチェックボックス７０２ｂと、領域７０３と、「ＯＫ」ボタン７０４と、「キャンセル」ボタン７０５と、を含む。更に、第１の設定画面７００は、「すべてを選択」ボタン７０６と、「すべての選択を解除」ボタン７０７と、「選択ページ以降を選択」ボタン７０８と、「選択ページ以前を選択」ボタン７０９と、を含む。尚、説明のために、図７では、作成される冊子における本文のページ数が１０ページであるとする。また、図７では、平とじ、かつ、右とじによる手動両面印刷が行われることを想定して説明する。

以下、手動両面印刷について、簡単に説明する。手動両面印刷では、まず、表面のページデータが印刷される。従って、本実施形態では、右とじであるため、原稿の表面側のページとなる「本文１」、「本文３」、「本文５」、「本文７」、「本文９」の順で印刷が行われる。印刷装置１５１は、表面のページデータの印刷が完了した際に印刷処理及び排紙処理を一時停止する。そして、印刷装置１５１は、表面のページデータを全て正常に印刷した旨を情報処理装置１０１に通知する。この場合、情報処理装置１０１は、例えば、表面のページデータを全て正常に印刷した旨を表すメッセージを表示部１０８に表示する。これにより、ユーザは、表面のページデータの印刷に全て成功したこと認識することができる。この際、ユーザは、手作業によって、用紙における、表面のページデータが印刷された面と、印刷が行われていない面と、を反転して、印刷装置１５１が備える給紙トレイ（不図示）に再セットする必要がある。従って、本実施形態では、ユーザが用紙を再セットし、裏面のページデータを印刷するための操作をすると、「本文２」、「本文４」、「本文６」、「本文８」、「本文１０」の印刷順で印刷が行われる。尚、印刷装置１５１が自動両面印刷機能を備える場合、手動両面印刷が設定されると、手動両面印刷の実行が可能となる。以上が、手動両面印刷についての簡単な説明である。

第１の設定画面７００は、用紙（シート）ごとのページレイアウトを表示する。即ち、シートごとに割り付けられるページデータを判別可能なように、シートを示す枠７０１内に、そのシートの表面及び裏面に印刷されるページデータのレイアウトが表示される。例えば、図７の例では、右から２枚目のシートについて、表面に「本文３」と書かれたページデータが配置され、裏面に「本文４」と書かれたページデータが配置されることが示されている。尚、図７及び以降の図面における「本文Ｘ」は便宜上の表現であり、実際には、そのページの内容のプレビュー画面が表示されうる。つまり、原稿データから選択されたページデータの各コンテンツが表示される。尚、第１の設定画面７００等に表示されるプレビュー画像は、冊子を構成するシートの印刷結果を示しているため、シートプレビュー画像と呼ぶこともある。シートプレビュー画像は、複数のページデータと印刷設定情報に基づいて生成される。

第１の設定画面７００では、枠７０１（つまり、シート）ごとに、対応する第１のチェックボックス７０２ａが設けられる。そして、ユーザは、第１のチェックボックス７０２ａにチェックを入れることにより、印刷対象のシートを選択することができる。また、第１の設定画面７００では、ページデータごとに、対応する第２のチェックボックス７０２ｂが設けられる。そして、ユーザは、第２のチェックボックス７０２ｂにチェックを入れることにより、印刷対象のページを選択することができる。尚、この第１のチェックボックス７０２ａは、図７の場合は対応する枠７０１の内側に示されているが、枠７０１の外部の上下左右の所定位置や、枠７０１の線上の所定位置など、枠７０１との対応関係が判別可能な位置に配置されてもよい。更に、この第２のチェックボックス７０２ｂは、図７の場合は対応するページデータの左横に示されているが、ページデータの外部の上下左右の所定位置や、ページデータの線上の所定位置など、ページデータとの対応関係が判別可能な位置に配置されてもよい。また、第１のチェックボックス７０２ａ及び第２のチェックボックス７０２ｂは一例であり、シート及びページデータを容易に選択可能なボタン等の別のインタフェースが用いられてもよい。勿論、第１のチェックボックス７０２ａと、第２のチェックボックス７０２ｂと、はそれぞれ異なる種類のインタフェースでもよい。また、第１のチェックボックス７０２ａがチェックされた場合に、その第１のチェックボックス７０２ａに対応する枠７０１内の領域の色が変化するなど、選択されたことを容易に認識可能とするための所定の表示が行われうる。同様に、第２のチェックボックス７０２ｂがチェックされた場合に、その第２のチェックボックス７０２ｂに対応するページデータ内の領域の色が変化するなど、選択されたことを容易に認識可能とするための所定の表示が行われうる。図７の例では、領域７０３のような塗りつぶしによって、２ページ目（「本文２」）のページデータ及び右から２枚目のシート（「本文３」及び「本文４」のページデータを含むシート）が選択されていることが強調表示されている。この状態で「ＯＫ」ボタン７０４が押下されると、選択されたページ及びシートの印刷が行われる設定が印刷設定画面６００に反映される。そして、印刷設定画面６００において「印刷」ボタン６０７が押下されると、その選択されたページ及びシートの印刷が行われる。つまり、「印刷」ボタン６０７は、選択されたページ及び選択されたシートを印刷装置１５１に印刷させるためのボタンである。尚、印刷対象のページ及びシートが選択されると、そのページ及びシートの枚数に応じて、領域６０５に表示される情報が変更されうる。これにより、印刷に要する用紙の枚数を正確にユーザに通知することができる。尚、第１の設定画面７００において「キャンセル」ボタン７０５が押下されると、ページ及びシートの選択が行われていたとしても、その選択を反映することなく、印刷設定画面６００に戻る。

第１の設定画面７００では、複数のシートをまとめて選択することができる。例えば、ユーザが「すべてを選択」ボタン７０６を押下することにより、表示されている第１のチェックボックス７０２ａ及び第２のチェックボックス７０２ｂにチェックが付される。ユーザは、例えばこの状態から一部のシートについてのチェックを外すことにより、個別に第１のチェックボックス７０２ａ又は第２のチェックボックス７０２ｂにチェックを入れることなく、多数のシートを一括して印刷対象とすることができる。また、ユーザは、「すべての選択を解除」ボタン７０７を押下することにより、チェックが付された第１のチェックボックス７０２ａ及び第２のチェックボックス７０２ｂから、チェックを外すことができる。これにより、どのシート及びページデータも選択されていない初期状態に移行するため、ユーザは、印刷対象のシート又はページデータの選択を再度行うことができる。また、ユーザは、「選択ページ以降を選択」ボタン７０８を押下することにより、フォーカスしているページ以降のシートを一括して選択することができる。例えば、図７において、ユーザが「本文６」と書かれたページを含むシートを選択した状態で「選択ページ以降を選択」ボタン７０８を押下したとする。この場合、「本文６」と、「本文８」と、「本文１０」と、に対応する第２のチェックボックス７０２ｂチェックが付される。これによれば、例えば、紙詰まりやインク不足等によってあるページ以降の印刷に失敗していた場合で、成功した部分以外のページを再印刷する場合などに、印刷対象を容易に選択することが可能となる。

同様に、ユーザは、「選択ページ以前を選択」ボタン７０９を押下することにより、フォーカスしているページ以前のシートを一括して選択することができる。例えば、図７において、ユーザが「本文６」と書かれたページを選択した状態で「選択ページ以前を選択」ボタン７０９を押下したとする。この場合、「本文３」及び「本文４」に対応するシートにおける第１のチェックボックス７０２ａと、「本文１」及び「本文２」に対応するシートの第１のチェックボックス７０２ａと、にチェックが付される。更に、「本文９」と、「本文７」と、「本文５」と、に対応するそれぞれの第２のチェックボックス７０２ｂにチェックが付される。これによれば、例えば、原稿データにおける序盤のページの印刷に失敗していた場合、印刷に失敗したページを再印刷する際などに、印刷対象を容易に選択することが可能となる。つまり、ユーザは、第１のチェックボックス７０２ａを用いて印刷対象をシート単位で選択することもできるし、第２のチェックボックス７０２ｂを用いてページ単位で選択することもできる。

（印刷中にエラーが発生した場合）
印刷中にエラー（例えば、紙詰まり）が発生した場合、印刷装置１５１は、印刷処理を中断する。ここで、印刷中断時において、シートプレビュー画像が表示部１０８に表示されていたとしても、各ページデータは、ページ順に印刷されるとは限らない。例えば手動両面印刷では、表面の「本文１」（ページ１）が印刷されると、その次は、裏面の「本文２」（ページ２）ではなく、表面の「本文３」（ページ３）が印刷される。このため、印刷中にエラーが発生すると、ユーザは、どのシート及びページデータを再印刷の対象とすべきかを認識しづらいこともありうる。ここで、ユーザが、手入力により、誤ったシート又はページデータを選択してしまうと、印刷に成功した用紙が無駄になることもある。例えば、上述の例において、「本文３」のページデータの印刷中に紙詰まりが発生したとする。この場合、「本文１」のページデータの印刷には成功している。このため、ユーザは、「本文３」のページデータを再印刷の対象にすべきである。それにも関わらず、ユーザが手入力により、「本文１」のページデータに対応する第２のチェックボックス７０２ｂを選択してしまうと、「本文１」のページデータが印刷された用紙が無駄となる。これに対して、本実施形態では、印刷の利便性を向上させることができる技術を提供する。具体的には、印刷中にエラーが発生した場合、再印刷の対象とすべきシート又はページデータ又はこれらの両方が、自動的に選択された状態で表示される技術を提供する。

図８は、原稿データの印刷中にエラー発生してから再印刷の対象とすべきシート又はページデータ又はこれらの両方が、自動的に選択された状態で表示されるまで流れを示したフローチャートである。前提として、印刷装置１５１は、印刷処理が進むごとに、印刷処理の進捗状況を情報処理装置１０１に送信する。これにより、情報処理装置１０１は、印刷処理の進捗状況をほぼリアルタイムで認識することができる。例えば、複数のページを印刷する場合、どのページまでの印刷処理が完了したのかを認識することができる。また、上述したように、印刷中にエラー（例えば、紙詰まり）が発生した場合、印刷装置１５１は、印刷処理を中断する。そして、印刷装置１５１は印刷処理を中断すると、印刷処理を中断した旨を情報処理装置１０１に通知する。情報処理装置１０１は、当該通知を受けると、図８に示した処理を開始する。本実施形態では、本文のページ数は、１０ページである。また、原稿データは、平とじかつ右とじで、手動両面印刷される。この場合において、表面のページとなる「本文３」のページデータを印刷している最中に紙詰まりが発生した場合を想定して、以下説明する。尚、図８に示すフローチャートの各工程番号に付されている「Ｓ」は、ステップを意味する。また、図８に示すフローチャートの各処理は、情報処理装置１０１が備えるＣＰＵ１０３が、製本アプリケーション２０１をＲＡＭ１０５に読み出し、実行することで実現される。

Ｓ８０１において、ＣＰＵ１０３は、印刷装置１５１から送信された進捗状況に関する情報に基づいて、印刷処理の中断時において印刷対象であったページデータを特定する。尚、所定のページデータ（第１のページデータ）に対する印刷処理が完了し、その次の印刷対象である第２のページデータに対する印刷処理が実行されるまでの時点の間でエラーが発生した場合、第２のページデータの印刷中にエラーが発生したとみなされる。つまり、第１のページデータに対する印刷処理は、成功したとみなされる。

Ｓ８０２において、ＣＰＵ１０３は、ユーザからの再印刷の指示を受けたか否かによってその後の処理を振り分ける。ユーザからの再印刷の指示を受けた場合、Ｓ８０３に進む。一方、ユーザからの再印刷の指示を受けなかった場合、ＣＰＵ１０３は、本フローを終了する。Ｓ８０３において、ＣＰＵ１０３は、Ｓ８０１にて特定したページデータに基づいて、残りの印刷対象を特定する。尚、本ステップの詳細については、図９を用いて後述する。Ｓ８０４において、ＣＰＵ１０３は、残りの印刷対象が自動的に選択された状態で示された第１の設定画面７００を表示するための処理を実行する。つまり、本ステップでは、印刷されなかったページデータのプレビュー画像が、自動的に選択された状態で表示される。尚、本ステップにおける第１の設定画面７００の詳細は、図１０を用いて後述する。本ステップの処理が終了すると、ＣＰＵ１０３は、本フローを終了する。以上が、原稿データの印刷中にエラーが発生してから、残りの印刷対象が自動的に選択された状態で表示されるまでの一連の流れである。

図９は、残りの印刷対象を特定する処理（上述のＳ８０３）の詳細を説明するための図である。Ｓ９０１において、ＣＰＵ１０３は、Ｓ８０１にて特定した、印刷処理が中断されたページデータを特定する。これにより、印刷された（つまり、印刷に成功した）ページデータと、印刷されなかった（つまり、印刷に失敗した）ページデータと、を特定することができる。本実施形態では、印刷に成功したページデータとして、「本文１」のページデータが特定される。一方、印刷に失敗したページデータとして、「本文３」のページデータが特定される。Ｓ９０２において、ＣＰＵ１０３は、印刷に失敗したページデータよりも後に印刷される予定であったページデータを全て特定する。本実施形態では、「本文５」と、「本文７」と、「本文９」と、「本文２」と、「本文４」と、「本文６」と、「本文８」と、「本文１０」と、のページデータが特定されることとなる。Ｓ９０３において、ＣＰＵ１０３は、印刷に失敗したページデータ及び印刷に失敗したページデータよりも後に印刷される予定であったページデータを組み合わせる。つまり、本ステップでは、製本印刷の対象である原稿データにおけるページデータのうち、印刷処理が中断されたことにより印刷されなかったページデータが全て特定される。尚、本実施形態における製本印刷とは、中とじ又は平とじ等により出力結果として本を生成するための印刷が相当する。

これにより、再印刷しなくてよいページデータと、再印刷の対象とすべきページデータと、まだ印刷されていないページデータと、が特定される。本実施形態では、「本文１」のページデータは、再印刷の対象ではないと特定される。一方、「本文３」のページデータは、再印刷の対象であると特定される。そして、「本文５」と、「本文７」と、「本文９」と、「本文２」と、「本文４」と、「本文６」と、「本文８」と、「本文１０」と、のページデータは、印刷の対象として特定される。つまり、本ステップでは、印刷処理の対象となっていた冊子のデータにおける複数のページデータのうち、印刷されたページデータと、印刷処理が中断されたことにより印刷されなかったページデータと、がそれぞれ特定される。

図１０は、印刷中にエラーが発生した場合に表示される第１の設定画面７００の例を示す。図１０に示すように、本実施形態では、印刷中にエラーが発生すると、印刷処理が中断されたことにより印刷されなかったページデータのプレビュー画像が、自動的に選択された状態で表示部１０８（図１参照）に表示される。例えば、「本文３」のページデータの印刷中にエラーが発生すると、「本文３」以降のページデータを示すプレビュー画像の左横に位置する第２のチェックボックス７０２ｂの全てにチェックが付された状態で表示される。

また、図１０の例では、印刷されなかったページデータが、印刷されたページデータよりも強調して表示される。一方、印刷されたページデータは、印刷されなかったページデータよりも抑制して表示される。例えば、再印刷の対象である「本文３」のページデータに対応する領域７０３は、塗りつぶされることにより、再印刷の対象ではない「本文１」のページデータよりも強調表示される。一方、再印刷の対象ではない「本文１」のページデータに対応する領域７０３は、塗りつぶされないことにより、再印刷の対象である「本文３」のページデータに対応する領域７０３よりも抑制して表示される。更に、図１０の例では、印刷されたページデータの印刷順及び印刷されなかったページデータの印刷順が表示される。つまり、各ページデータに対する印刷順が表示される。本例では、「本文１」、「本文３」、「本文５」、「本文７」、「本文９」、「本文２」、「本文４」、「本文６」、「本文８」、「本文１０」、の順で印刷されることが示されている。尚、本例では、「本文１」のページデータは印刷に成功した。このため、「本文１」のページデータは再印刷の対象とはならないが、印刷順は表示される。ユーザが、全てのページデータについて印刷順を認識しやすくなるようにするためである。

本実施形態に係る情報処理装置１０１によれば、ユーザは、再印刷すべきページデータを手入力で選択せずとも、再印刷の対象とすべきページデータを認識することができる。従って、ユーザは、エラー発生後に印刷すべきページを容易に印刷することができる。即ち、本実施形態に係る情報処理装置１０１によれば、印刷の利便性を向上させることができる。

［中とじ（２ｉｎ１）で作成される場合］
以下、原稿データが中とじ、かつ、右とじで、手動両面印刷によって、作成される場合について説明する。この場合では、ユーザが「印刷」ボタン６０７（図６参照）を押下すると、中とじかつ右とじの原稿データに対してページ指定印刷をするための第２の設定画面１１００（図１１参照）が表示される。

ここで編集画面４００（図４参照）及び編集画面５００（図５参照）と、第２の設定画面１１００の差異について説明する。編集画面４００及び編集画面５００は、印刷された冊子をユーザがめくることで現れるページの順序に従って並べられたページデータに基づくページプレビュー画像を含む。一方、第２の設定画面１１００は、印刷された冊子をユーザがめくることでページ順にページデータのコンテンツが現れるようにページデータがシートにレイアウトされた結果を示すシートプレビュー画像を含む。そのため、例えば中とじが設定されている場合、編集画面４００及び編集画面５００では、印刷された冊子をユーザがめくることで現れるページの順序（つまり、１ページ目、２ページ目・・・の順序）に従ってページプレビュー画像が並べられている。一方、中とじが設定されている場合、第２の設定画面１１００では、シートには印刷された冊子をユーザがめくることで現れるページの順序（つまり、１ページ目、２ページ目・・・の順序）とは異なる順序でページデータがレイアウトされる。例えば、１枚目のシートの表面には、１ページ目のページデータと、１２ページ目のページデータと、がレイアウトされる。１枚目のシートの裏面には２ページ目のページデータと、１１ページ目のページデータと、がレイアウトされる。このように編集画面４００及び編集画面５００と、第２の設定画面１１００と、では表示されるプレビュー画像が異なる。

（第２の設定画面１１００について）
図１１は、「選択」ボタン６０６を押下した後に表示されるページ指定印刷の第２の設定画面１１００の例を示す図である。本例は、ページの割り付け設定以外は、図７の例と同様である。このため、本例では、ユーザは、印刷対象とするシート又はページデータを個別に選択することができる。第２の設定画面１１００は、プレビューされたページデータが印刷される用紙に対応するシートを示す枠１１０１を含む。更に、第２の設定画面１１００は、第３のインタフェースとして第３のチェックボックス１１０２ａと、第４のインタフェースとして第４のチェックボックス１１０２ｂと、領域１１０３と、を含む。

本例では、ページ総数をＮとし、ｍを０以上の整数とした場合に、１枚のシートに対して、（Ｎ／２＋２ｍ＋２）ページ目が対象シートの表面の右側に印刷され、かつ、（Ｎ／２－２ｍ－１）ページ目が対象シートの表面の左側に印刷される。そして、同一の対象シートの裏面の右側に、（Ｎ／２－２ｍ）ページ目が印刷され、（Ｎ／２＋２ｍ＋１）ページ目が左側に印刷される。本例では、総ページ数Ｎが１２ページである場合の例を示している。このため、表面の右側には、（１２／２＋２ｍ＋２）ページ目（ｍ＝２の場合１２ページ目）、表面の左側には（１２／２－２ｍ－１）ページ目（ｍ＝２の場合１ページ目）が印刷される。また、裏面の右側には、（１２／２－２ｍ）ページ目（ｍ＝２の場合２ページ目）、裏面の左側には、（１２／２＋２ｍ＋１）ページ目（ｍ＝２の場合１１ページ目）が印刷される。尚、左とじの場合、１枚のシートに対して、表面に、（Ｎ／２－２ｍ－１）ページ目が右側で（Ｎ／２＋２ｍ＋２）ページ目が左側に印刷される。そして、その裏面に、（Ｎ／２＋２ｍ＋１）ページ目が右側で（Ｎ／２－２ｍ）ページ目が左側に印刷される。このように、中とじが選択される場合、各シートに印刷されるページを特定するために一定の計算をする必要がある。

これに対して、本例では、第２の設定画面１１００のように、１枚のシートに印刷される全てのページが枠１１０１によって囲われることで、各シートに印刷される内容をユーザが視覚的に容易に把握できるようになる。そして、ユーザは、第３のチェックボックス１１０２ａをチェックすることによって、印刷したいシートを容易に選択することができる。更に、ユーザは、第４のチェックボックス１１０２ｂをチェックすることによって、印刷したいページデータを容易に選択することができる。また、選択されたシート及びページデータに対応する領域１１０３が塗りつぶされることで、印刷対象とするシート及びページデータをユーザが明確に認識することができる。

（手動両面印刷時において、表面のページデータの印刷に失敗した場合）
図１２は、本例において、表面のページデータの印刷中に、エラーが発生した場合における第２の設定画面１１００の例を示す。本例では、表面（例えば、「本文３」）のページデータの印刷中に、紙詰まりが発生した場合を想定して説明する。図１２に示すように、残りの印刷対象が自動的に選択された状態で第２の設定画面１１００が表示される。例えば、表面に「本文３」及び「本文１０」と、裏面に「本文４」及び「本文９」と、含むシートに対応する第３のチェックボックス１１０２ａに自動的にチェックが付される。尚、「本文３」及び「本文１０」に対応する第４のチェックボックス１１０２ｂと、「本文４」及び「本文９」に対応する第４のチェックボックス１１０２ｂと、にも自動的にチェックが付される。同様に、「本文５」及び「本文８」と、「本文７」及び「本文６」と、含むシートに対応する第３のチェックボックス１１０２ａに自動的にチェックが付される。尚、「本文５」及び「本文８」に対応する第４のチェックボックス１１０２ｂと、「本文７」及び「本文６」に対応する第４のチェックボックス１１０２ｂと、にも自動的にチェックが付される。

また、「本文１１」及び「本文２」に対応する第４のチェックボックス１１０２ｂと、にも自動的にチェックが付される。また、選択されたシート及びページデータに対応する領域１１０３が塗りつぶされることで、選択されたシート及びページデータをユーザが明確に認識することができる。尚、本例では、「本文１」及び「本文１２」のページデータの印刷には成功している。従って、「本文１」及び「本文１２」のページデータを再印刷する必要はない。従って、「本文１」及び「本文１２」に対応する第４のチェックボックス１１０２ｂには、自動的にチェックが付されない。尚、仮に、ユーザが、「本文１」及び「本文１２」のページデータの印刷結果に満足していない場合、ユーザは、手入力によって、「本文１」及び「本文１２」に対応する第４のチェックボックス１１０２ｂにチェックを付してもよい。

（手動両面印刷時に裏面の印刷に失敗した場合）
以下、原稿データが、手動両面印刷によって、中とじで作成される場合における裏面の印刷に失敗した場合について説明する。

図１３は、中とじ、かつ、右とじで、手動両面印刷によって裏面のページデータを印刷している最中に、エラーが発生した場合の第２の設定画面１１００の例を示す。本例では、裏面（例えば、「本文４」）のページデータを印刷している最中に、紙詰まりが発生した場合を想定して説明する。本例において、本来的には、表面（つまり、「本文３」及び「本文１０」）のページデータの印刷には成功したはずである。手動両面印刷において、裏面（「本文４」）のページデータを印刷対象にしているからである。

ここで、裏面（「本文４」）のページデータの印刷に失敗しているため、その反対側の面（つまり、「本文３」及び「本文１０」）におけるページデータも再印刷の対象にしなければならない。つまり、本例では、「本文３」及び「本文１０」と、「本文４」及び「本文９」と、のページデータを有するシート全体を再印刷することとなる。片面の印刷に成功した場合であっても、その反対側の面の印刷に失敗した場合は、当該用紙全体の印刷に失敗したと言えるためである。例えば、「本文４」のページデータの印刷中に紙詰まりが発生したことにより、「本文３」及び「本文１０」の印刷に成功していたとしても、「本文３」及び「本文１０」が印刷された用紙自体が変形又は破損している可能性があるためである。ここで仮に、ユーザが、手入力により、再印刷の対象を選択するとする。そうすると、「本文３」及び「本文１０」のページデータは、一旦は、印刷に成功したため、ユーザは、「本文３」及び「本文１０」のページデータを選択し忘れる可能性がある。

これに対応するために、本例では、印刷されなかったページデータが含まれるシートが特定される。そして、印刷されなかったページデータを含むシートが選択された状態で表示される。例えば、印刷されなかった「本文４」のページデータが含まれるシート（「本文４」及び「本文９」と、「本文３」及び「本文１０」と、のページデータを含むシート）が特定される。

そして、再印刷の対象とすべき表面（「本文３」及び「本文１０」）のページデータに対応する第４のチェックボックス１１０２ｂに自動的にチェックが付された状態で第２の設定画面１１００が表示される。更に、「本文４」及び「本文９」以降に印刷されるページデータ（例えば、「本文６」及び「本文７」）に対応する第４のチェックボックス１１０２ｂにも自動的にチェックが付された状態で表示される。更に、「本文４」及び「本文９」と、「本文３」及び「本文１０」と、のページデータを含むシートに対応する第３のチェックボックス１１０２ａにも自動的にチェックが付された状態で表示される。

これにより、手動両面印刷によって裏面のページデータを印刷している最中に、エラーが発生した場合であっても、ユーザは再印刷の設定を容易に行うことができる。尚、本例では、中とじ（２ｉｎ１）で手動両面印刷が行われる場合を想定して説明したが、本例は、平とじ（１ｉｎ１）で手動両面印刷が行われる場合にも適用可能である。

＜第２実施形態＞
本実施形態では、ユーザに対して用紙の再セットを促すための案内画面１４００を表示する技術を提供することを目的とする。以下の説明において、第１実施形態と同様の又は対応する構成については、同一の符号を付すとともに説明を省略し、異なる点を中心に説明する。上述したように、第１実施形態では、印刷装置１５１は、表面のページデータを全て正常に印刷すると、その旨を情報処理装置１０１に通知した。本実施形態に係る情報処理装置１０１が備えるＣＰＵ１０３は、当該通知を受けると、表示部１０８に、用紙の再セットを促す案内画面１４００が表示する処理を実行する。つまり、案内画面１４００は、表面のページデータが全て正常に印刷され、再印刷の対象が裏面のページデータのみである場合に、表示部１０８に表示される画面である。尚、本実施形態で説明する、再印刷とは、手動両面印刷において表面側のページが正常に印刷されたことによって印刷処理が中断されてから、印刷処理が再開される（つまり、裏面側のページデータの印刷処理が開始される）ことを含む概念である。つまり、エラーが発生していない場合であっても、印刷処理の中断後に印刷処理が再開されるのであれば、その再開される印刷処理を再印刷と呼ぶ。

また、上述したように、手動両面印刷では、表面のページデータが全て正常にされた後、ユーザは、裏面のページデータを印刷するために、用紙を再セットする必要がある。仮に、ユーザが、用紙の再セットを忘れた場合、既に印刷が完了した用紙の表面側に、裏面のページデータが重ねて印刷されることとなる。そこで、本実施形態では、表面のページデータが全て正常に印刷された後に、ユーザに対して用紙の再セットを促すための案内画面１４００が表示部１０８に表示される。つまり、再印刷の対象が裏面のページデータのみである場合には、案内画面１４００が表示部１０８に表示される。

（案内画面１４００）
図１４は、表示部１０８に表示される案内画面１４００の例を示す図である。案内画面１４００は、メッセージ１４０１と、「実行」ボタン１４０２と、を含む。案内画面１４００には、用紙の印刷面を再確認することをユーザに促す旨を含むメッセージ１４０１が表示される。「実行」ボタン１４０２は、印刷装置１５１に対して、裏面側のページデータの印刷処理（つまり、印刷処理の再開）を実行させるためのボタンである。ユーザが、「実行」ボタン１４０２を押下すると、ＣＰＵ１０３は、印刷装置１５１に、印刷再開（つまり、再印刷）の指示を送信する。これにより、印刷の対象が裏面のページデータのみである場合において、ユーザは、「実行」ボタン１４０２を押下する前に、用紙の印刷面を確認することができる。よって、既に印刷を行った用紙の表面に、裏面のページデータを重ねて印刷してしまうことを抑制することができる。

図１５は、本実施形態における案内画面１４００が表示される流れを示したフローチャートである。Ｓ１５０１において、ＣＰＵ１０３は、Ｓ９０３で特定した残りの印刷対象に関する情報に基づいて、残りの印刷対象が裏面のページデータのみであるか否かによって、その後の処理を振り分ける。残りの印刷対象が裏面のページデータのみである場合、Ｓ１５０２に進む。一方、残りの印刷対象が裏面のページデータのみである場合、ＣＰＵ１０３は、本フローを終了する。Ｓ１５０２において、ＣＰＵ１０３は、案内画面１４００を表示部１０８に表示するための処理を実行する。本ステップの処理が終了すると、ＣＰＵ１０３は、本フローを終了する。以上が本フローの大まかな流れである。

本実施形態に係る情報処理装置１０１によれば、再印刷の対象が裏面側のページデータのみであることをユーザに認識させることができる。これにより、仮にユーザが用紙の再セットを忘れていたとしても、用紙の表面側に裏面のページデータが印刷されてしまう前に、ユーザは、用紙を再セットすることができる。つまり、無駄な印刷を抑制することができる。即ち、本実施形態に係る情報処理装置１０１によれば、印刷の利便性を更に向上させることができる。

＜第３実施形態＞
第１実施形態における第１の設定画面７００では、再印刷が行われる場合、印刷順が表示された。第１の設定画面７００の他の例として、印刷に成功したページ数（以下、「印刷済みページ数」と呼ぶ。）が表示されてもよい。本実施形態では、ユーザが印刷処理の進捗状況を認識することができる技術を提供することを目的とする。以下の説明において、第１実施形態と同様の又は対応する構成については、同一の符号を付すとともに説明を省略し、異なる点を中心に説明する。

（第３の設定画面１６００について）
図１６は、印刷中にエラーが発生した場合に表示部１０８に表示される、ページ指定印刷の第３の設定画面１６００の一例を示す図である。本実施形態では、印刷されなかったページデータについて再印刷を行う場合、印刷処理の進捗状況が表示される。図１６に示すように、第３の設定画面１６００は、「印刷済みページ数」を含む。「印刷済みページ数」を表示する手法の例として、各ページデータについて、印刷が予定されている全ての枚数と、印刷が予定されている全ての枚数のうち、印刷に成功した枚数と、を表示する例が挙げられる。図１６の例は、各ページデータを１０枚ずつ印刷する場合において、「本文５」における８枚目のページデータを印刷している最中にエラーが発生した例を示す。上述したように、手動両面印刷では、表面のページデータの印刷が完了した後に、裏面のページデータの印刷処理が開始される。従って、印刷順は、「本文１」、「本文３」、「本文５」、「本文７」、「本文９」、「本文２」、「本文４」、「本文６」、「本文８」、「本文１０」の順である。本実施形態では、「本文１」及び「本文３」のページデータについては、１０枚ずつ印刷に成功したので、「印刷済みページ数」は、「１０／１０枚」と表示される。図１６の例では、「本文５」のページデータにおける８枚目の印刷中にエラーが発生したので、「本文５」の「印刷済みページ数」は、「７／１０枚」と表示される。また、「本文５」のページデータの印刷中にエラーが発生したので、「本文７」以降のページデータについては、１枚も印刷されていない。従って、「本文７」以降の「印刷済みページ数」は、「０／１０枚」と表示される。

本実施形態に係る情報処理装置１０１によれば、第３の設定画面１６００に「印刷済みページ数」が表示される。これにより、ユーザは、印刷が予定されている枚数のうち、何枚目までの印刷が終了したのか（つまり、進捗状況）を認識することができる。即ち、本実施形態に係る情報処理装置１０１によれば、印刷の利便性を更に向上させることができる。

＜第４実施形態＞
本実施形態では、印刷装置１５１が印刷に失敗したページを特定することができない場合であっても、ユーザが印刷再開時の印刷対象を認識することができる技術を提供することを目的とする。以下の説明において、第１実施形態と同様の又は対応する構成については、同一の符号を付すとともに説明を省略し、異なる点を中心に説明する。

印刷時のエラーには、エラー発生時において、印刷装置１５１が自動的に印刷処理を中断することができるエラー（例えば、紙詰まり）と、印刷装置１５１が自動的に印刷処理を中断することができないエラー（例えば、インク擦れ）と、が存在する。例えば、印刷実行中にインク擦れが発生したとしても、印刷装置１５１における印刷処理は続行されたままである。このように、エラー発生時において、印刷装置１５１が印刷に失敗したページを特定することができない場合であっても、ユーザが印刷再開時の印刷対象を認識することができる技術について、以下、説明する。尚、以下、平とじかつ右とじで、手動両面印刷によって、「本文１」乃至「本文１０」までの各ページデータが、各１０枚ずつ印刷される場合において、「本文５」における８枚目のページデータの印刷中にインク擦れが発生した場合を想定して説明する。

図１７は、情報処理装置１０１が印刷装置１５１に印刷指示を送信した後に、表示部１０８に表示されるエラー確認画面１７００の例を示す。エラー確認画面１７００は、エラーの発生を確認するための確認メッセージと、「はい」ボタン１７０１と、「いいえ」ボタン１７０２と、を含む。ユーザが、「はい」ボタン１７０１を押下すると、印刷処理の中断指令が情報処理装置１０１から印刷装置１５１に送信されたうえで、印刷を中止するページを選ぶための選択画面１８００（図１８参照）に遷移する。具体的には、ＣＰＵ１０３は、印刷処理の中断指令を印刷装置１５１に送信する処理と、選択画面１８００を表示するための処理と、を実行する。尚、印刷装置１５１は、当該中断指令を受けると、現在行っている印刷処理を中断する。つまり、ユーザが「はい」ボタン１７０１を押下した場合、実際にエラーが発生したか否かに関わらず、印刷処理が中断される。そして、選択画面１８００が、表示される。一方、ユーザが、「いいえ」ボタン１７０２を押下すると、印刷装置１５１では、印刷処理が続行される。

図１８は、ユーザが「はい」ボタン１７０１を押下した後に、表示部１０８に表示される選択画面１８００の例を示す。選択画面１８００は、枠１８０１と、ラジオボタン１８０２と、領域１８０３と、「ＯＫ」ボタン１８０４と、「キャンセル」ボタン１８０５と、を含む。選択画面１８００では、ページデータごとに、対応するラジオボタン１８０２が設けられる。そして、ユーザは、ラジオボタン１８０２を選択することにより、印刷を中断したページデータを選択することができる。つまり、本実施形態では、印刷処理が中断された時に印刷処理の対象となっていたページをユーザに選択させることにより、印刷が中断された時に印刷処理の対象となっていたページデータを特定することができる。尚、このラジオボタン１８０２は、本例では対応する枠１８０１の左横に示されているが、枠１８０１の外部の右又は上下の所定位置や、枠１８０１の線上の所定位置など、枠１８０１との対応関係が判別可能な位置に配置されてもよい。

また、ラジオボタン１８０２は一例であり、ページデータを容易に選択可能なチェックボックス等の別のインタフェースが用いられてもよい。また、ラジオボタン１８０２が選択された場合に、そのラジオボタン１８０２に対応する枠１８０１内の領域１８０３の色が変化するなど、選択されたことを容易に認識可能とするための所定の表示が行われうる。本例は、ユーザが「本文５」のページデータの印刷中にインク擦れに気づき、「本文５」のページデータに対応するラジオボタン１８０２を選択した例を示す。ユーザが、「ＯＫ」ボタン１８０４を押下すると、ユーザが選択したページにおいてエラーが発生したとみなされたうえで、印刷処理の再開を印刷装置１５１に指示するための印刷再開画面１９００（図１９参照）に遷移する。具体的には、ＣＰＵ１０３は、エラーが発生したページを特定する処理と、印刷再開画面１９００を表示するための処理と、を実行する。つまり、ユーザが「ＯＫ」ボタン１８０４を押下した場合、選択されたページにおいて実際にエラーが発生したか否かに関わらず、選択されたページにおいてエラーが発生したと特定される。そして、印刷再開画面１９００が、表示される。一方、ユーザが「キャンセル」ボタン１８０５を押下すると、エラー確認画面１７００に戻る。選択画面１８００によれば、エラーが発生したページをユーザに選択させることにより、印刷中断時において印刷処理の対象であったページデータを特定することができる。

図１９は、ユーザが「ＯＫ」ボタン１８０４を押下した後に、表示部１０８に表示される印刷再開画面１９００の例を示す。印刷再開画面１９００は、ページデータごとに印刷済みのページ数を示した領域１９０１と、「印刷開始」ボタン１９０２と、「印刷中止」ボタン１９０３と、を含む。印刷再開画面１９００には、少なくともユーザの選択によって特定されたページデータのプレビュー画像が表示される。本例では、８枚目の「本文５」のページデータの印刷中にエラーが発生したため、「本文５」のページデータのプレビュー画像が表示される。

また、「本文１」及び「本文３」の「印刷済みページ数」は、「１０／１０枚」と表示される。そして、「本文５」の「印刷済みページ数」は、「７／１０枚」と表示される。更に、「本文６」以降の「印刷済みページ数」は、「０／１０枚」と表示されることとなる。また、ユーザが再印刷の対象とした「本文５」以降に印刷されるページデータが、自動的に選択された状態で強調表示される。図１９の例は、「本文５」以降に印刷される「本文７」と、「本文９」と、「本文２」と、「本文４」と、「本文６」と、「本文８」と、「本文１０」と、のページデータが自動的に選択された状態で強調表示された様子を示す。ユーザが「印刷開始」ボタン１９０２を押下すると、ＣＰＵ１０３は、印刷装置１５１に印刷再開の指示を送信する。一方、ユーザが「キャンセル」ボタン１８０５を押下すると、選択画面１８００に戻る。

本実施形態に係る情報処理装置１０１によれば、印刷装置１５１が印刷に失敗したページを特定することができない場合であっても、ユーザの選択により、印刷に失敗したページを特定することができる。そして、印刷再開時における再印刷の対象が、自動的に選択された状態で表示される。係る構成によれば、印刷装置１５１が印刷処理を中断しないようなエラーが発生した場合においても、再印刷の対象が、自動的に選択された状態で表示部１０８に表示される。例えば、インク擦れが発生した場合においても、再印刷の対象が自動的に選択された状態で表示部１０８に表示される。更に、印刷結果がユーザの期待した結果とは違った場合（例えば、印刷物の色が、ユーザが期待していた色よりも濃かった又は薄かった場合）においても、再印刷の対象が自動的に選択された状態で表示部１０８に表示される。

更に、印刷装置１５１がエラー検知手段１５８を備えていない場合又はエラー検知手段１５８を使用できない場合であっても、ユーザが、印刷に失敗したページを選択することで、印刷の対象を自動的に選択した状態で表示部１０８に表示することができる。

例えば、エラー検知手段１５８を備えていない、廉価な印刷装置１５１を用いて印刷処理が行われる場合であっても、再印刷の対象が自動的に選択された状態で表示部１０８に表示される。

更に、本実施形態に係る情報処理装置１０１によれば、情報処理装置１０１及び印刷装置１５１の通信設定が、情報処理装置１０１から印刷装置１５１への一方向である場合においても、再印刷の対象が自動的に選択された状態で表示部１０８に表示される。尚、この場合は、印刷装置１５１は、印刷処理の進捗状況を情報処理装置１０１に送信することができない。このため、例えば、「印刷済みページ数」の代わり各ページデータの印刷順が表示されることとなる。

従って、ユーザは、印刷に失敗したページを選択するだけで、再印刷時における印刷対象を認識することができる。即ち、本実施形態に係る情報処理装置１０１によれば、印刷の利便性を更に向上させることができる。

＜編集画面４００及び編集画面５００の変形例＞
第１実施形態で説明した、編集画面４００及び編集画面５００の変形例について以下説明する。

［中とじ、表紙と本文が同じ種類の用紙で作成される場合］
図２０は、とじ方が中とじ（２ｉｎ１）で、表紙と本文とが同じ種類の用紙を用いるような設定が行われた場合の編集画面２０００の例である。編集画面２０００は、編集画面４００とほとんど同様である。但し、中とじの場合、とじ位置がページと、ページと、の間となる。このため、図２０の編集画面２０００に示すように、とじ位置を示すマークが表示されない。尚、紙面へ印刷した場合に、ページと、ページと、の間の所定の位置にとじ位置のマークが表示されてもよい。尚、とじ方が中とじ（２ｉｎ１）の場合、２ｉｎ１で両面印刷がされる。このため、１枚の紙面当たりのページ数は４ページとなる。このため、編集領域４０１に追加されたページ数が４の倍数でない場合、総ページ数が４の倍数となるように、例えば最後尾に白紙等のページが追加されうる。尚、中とじ（２ｉｎ１）かつ右とじの場合、ページ総数をＮとし、ｍを０以上の整数とした場合に、１枚の用紙に対して、表面に、（Ｎ／２＋２ｍ＋２）ページ目が右側で（Ｎ／２－２ｍ－１）ページ目が左側となる面が印刷される。そして、その裏面に、（Ｎ／２－２ｍ）ページ目が右側で（Ｎ／２＋２ｍ＋１）ページ目が左側となる面が印刷される。例えば、Ｎ＝８の場合、６ページ目が右側で３ページ目が左側の表面と、４ページ目が右側（３ページ目の裏側）で５ページ目が左側（６ページ目の裏側）の裏面とが両面印刷される。同様に、８ページ目が右側で１ページ目が左側の表面と、２ページ目が右側（１ページ目の裏側）で７ページ目が左側（８ページ目の裏側）の裏面とが両面印刷される。また、裏表紙が右側で表表紙が左側に配置される表面と、表表紙の裏面が右側で裏表紙の裏面が左側に配置される裏面とが両面印刷される。尚左とじの場合については、上述の右側と左側との関係が逆転する点を除いて同様である。

［平とじ、表紙と本文が別の種類の用紙で作成される場合］
図２１は、表紙用の編集画面２１００の一例を示す図である。編集画面２１００は、表紙選択ボタン２１０１と、本文選択ボタン２１０２と、を含む。本文選択ボタン２１０２が押下されると、編集画面２２００に遷移する。

図２２は、本文用の編集画面２２００の一例を示す図である。表紙と本文とで別の種類の用紙を用いる場合、図２１のような表紙用の編集画面２１００と、図２２のような本文用の編集画面２２００とが用いられる。尚、必ずしもこのような形態でなければならないわけではないが、少なくとも印刷を表紙と本文とで別個に行うことができるように構成される。表紙用の編集画面２１００と本文用の編集画面２２００とが別個である場合、それらの切り替えのためのボタンが、例えば、図２１の表紙選択ボタン２１０１と本文選択ボタン２１０２のように、編集領域４０１の内部に表示される。表紙選択ボタン２１０１がユーザによって選択されると、図２１のような表紙用の編集画面２１００が表示され、本文選択ボタン２１０２がユーザによって選択されると、図２２のような本文用の編集画面２２００が表示される。尚、これらのボタンは、編集領域４０１の外部に表示されてもよい。また、ボタンの形式ではなく、例えばタブ形式で、表紙用の編集画面のためのタブと本文用の編集画面のためのタブとを表示し、いずれかのタブを選択することによって画面を切り替えられるようにしてもよい。

表紙用の編集画面２１００では、図２１のように、表表紙及び裏表紙のみが表示される。尚、表表紙と裏表紙は、背表紙側から冊子を見た場合の形式で表示される。即ち、右とじの場合、左側に表表紙が表示され、右側に裏表紙が表示される。一方、左とじの場合は、右側に表表紙が表示され、左側に裏表紙が表示される。平とじが用いられる場合はとじ位置が表示されるが、このような表紙用の編集画面２１００では、図２１に示すように、表表紙と裏表紙とが並べて配置されている中心側にこのとじ位置が表示されることとなる。このように、表紙用の編集画面２１００では、図４のような表紙と本文とが一括で編集される編集画面４００と比して、表表紙と裏表紙との位置関係が反転する。このような表示を行うことにより、製本後の冊子を開いたときに背表紙側からどのように見えるかをユーザが容易に認識することが可能となる。尚、本実施形態では、表紙と本文とが別の種類の用紙を用いる場合には、表表紙の裏面や裏表紙の裏面が使用されない（即ち白紙となる）ものとするが、これに限られない。表表紙の裏面や裏表紙の裏面が使用される場合、表紙用の編集画面２１００において、例えば表表紙の隣に表表紙の裏面が表示され、裏表紙の隣に裏表紙の裏面が表示される。図２１の例では、表表紙の左側に表表紙の裏面が表示され、裏表紙の右側に裏表紙の裏面が表示されうる。本文用の編集画面２２００では、図２２のように、表表紙及び裏表紙（並びにそれらの裏面）を除いた本文が編集領域４０１に表示される。図２２の編集画面２２００は、表表紙及び裏表紙とそれらの裏面が含まれない点以外は図４と同様である。

［中とじ、表紙と本文が別の種類の用紙で作成される場合］
図２３は、とじ方が中とじで、表紙と本文が別の種類の用紙で作成される場合の編集画面２３００の一例を示す図である。編集画面２３００は、選択肢２３０１と、領域２３０２と、説明文２３０３と、を含む。中とじが選択されており、表紙と本文とで別の種類の用紙を用いるような設定が行われた場合の編集画面２３００は、とじ位置のマークは表示されない点を除いて、図２１及び図２２と同様である。尚、中とじの場合、上述のようにページ数が４の倍数である必要があるが、表紙と本文とで別の種類の用紙を用いる場合は、本文のページ数が４の倍数である必要がある。即ち、上述の例では、表紙と本文とを合わせたページ数が４の倍数となるような調整が行われるように説明したが、本例では、本文のみのページ数が４の倍数となるような調整が行われる。この結果、本例では、表紙の裏面が片面印刷であるとすると、表紙と本文とを合わせたページ数は４の倍数にはならない（ａを整数とすると、総ページ数は４ａ＋２となる）。例えば、本文が６ページ分のデータを含むような編集が行われた場合、本文のページ数を４の倍数とするように、２ページ分の白紙ページ等の挿入が行われる。

尚、表紙と本文とで別の種類の用紙を用いる設定が行われた場合、表紙は、例えば光沢紙を使用することによって、フチなし印刷をすることができる。この場合の編集画面２３００の例を図２３に示す。フチなし印刷をする場合、印刷対象の画像を、仕上がりのサイズよりも大きいサイズとするような、いわゆる「塗り足し」をする必要がある。このため、光沢紙等のフチなし印刷可能な用紙が選択された場合には、塗り足しを含んだサイズの領域２３０２と、その説明文２３０３とが表示されうる。また、原稿データの拡大又は縮小が、塗り足しを含んだサイズへ合わせることための選択肢２３０１が表示される。これにより、ユーザは、簡単な操作を行うだけで、表紙をフチなし印刷で作成することが可能となる。以上が、第１実施形態で説明した、編集画面４００及び編集画面５００の変形例の説明である。

［左とじで作成される場合］
図３の基本設定画面３００において、右とじが選択された場合と、左とじが選択された場合と、でシート及びページデータの表示順序が異なっていてもよい。第１実施形態では、右とじが選択された場合において、ページが右から左へ進行するような第１の設定画面７００を例示した。これに対し、左とじが選択された場合には、ページが左から右へ進行するようにしうる。これにより、ユーザが直感的に分かりやすいインタフェースを提供することができる。

［自動両面印刷で作成される場合］
自動両面印刷によって印刷が行われる場合、シートごとに、原稿データの表面と、裏面と、が交互に印刷される。このため、再印刷の対象は、シート単位で選択される。従って、自動両面印刷の実行中にエラーが発生した場合、印刷に失敗したページデータを含むシート以降のシートが選択された状態で表示される。

＜その他の実施形態＞
上述の実施形態では製本印刷の実行が指示されるケースについて説明したが、製本印刷以外の印刷（例えば、両面印刷、片面印刷等）の時に上述した実施形態の処理が実行されても良い。

本開示の技術は、上述の実施形態の１以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける１つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現できる。また、１以上の機能を実現する回路（例えば、ＡＳＩＣ）によっても実現可能である。

１０１：情報処理装置、１０３：ＣＰＵ、１０８：表示部、１５１：印刷装置、２０１：製本アプリケーション、２０２：プリンタドライバ

Claims (12)

1. 印刷の対象である原稿データにおけるページデータのうち、印刷処理が中断されたことにより印刷されなかったページデータを特定する特定手段と、
   前記印刷されなかったページデータのプレビュー画像を自動的に選択した状態で表示する表示制御手段と、
   を備えることを特徴とする情報処理装置。
2. 前記特定手段は、前記原稿データにおけるページデータのうち、前記印刷されたページデータを特定し、
   前記表示制御手段は、前記印刷されなかったページデータを前記印刷されたページデータよりも強調して表示する、
   請求項１に記載の情報処理装置。
3. 前記表示制御手段は、前記印刷されたページデータを前記印刷されなかったページデータよりも抑制して表示する、
   請求項１又は２に記載の情報処理装置。
4. 前記表示制御手段は、前記印刷されたページデータの印刷順及び前記印刷されなかったページデータの印刷順を表示する、
   請求項１乃至３の何れか１項に記載の情報処理装置。
5. 前記表示制御手段は、前記印刷されなかったページデータについて再印刷を行う場合、前記印刷処理の進捗状況を表示する、
   請求項１乃至４の何れか１項に記載の情報処理装置。
6. 前記特定手段は、前記印刷処理が中断された時に前記印刷処理の対象となっていたページをユーザに選択させることにより、前記印刷が中断された時に前記印刷処理の対象となっていたページデータを特定し、
   前記表示制御手段は、ユーザによる前記選択によって特定されたページ以降のページデータのプレビュー画像を表示する、
   請求項１乃至５の何れか１項に記載の情報処理装置。
7. 前記表示制御手段は、表面のページデータが全て正常に前記印刷された後に、ユーザに対して用紙の再セットを促すための案内画面を表示する、
   請求項１乃至６の何れか１項に記載の情報処理装置。
8. 前記表示制御手段は、前記選択されたページ及び前記選択されたシートを印刷装置に前記印刷させるためのボタンを含む設定画面を表示する、
   請求項１乃至７の何れか１項に記載の情報処理装置。
9. 前記特定手段は、前記印刷されなかったページデータが含まれるシートを特定し、
   前記表示制御手段は、前記印刷されなかったページデータを含むシートが前記選択された状態で表示する、
   請求項１乃至８の何れか１項に記載の情報処理装置。
10. 前記原稿データにおけるページデータは、手動両面印刷により前記印刷される、
    請求項１乃至９の何れか１項に記載の情報処理装置。
11. コンピュータを、請求項１乃至１０の何れか１項に記載の情報処理装置が有する各手段として機能させるためのプログラム。
12. 印刷の対象である原稿データにおけるページデータのうち、印刷処理が中断されたことにより印刷されなかったページデータを特定し、
    前記印刷されなかったページデータのプレビュー画像を自動的に選択した状態で表示する、
    ことを特徴とする情報処理装置の制御方法。

Images