JP2023097753A - 青果物の鮮度保持用包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】メッシュコンテナ等の金属製の篭状体内に装着された状態で使用される場合でも、篭状体への装着性が良好であり、篭状体に引っ掛かって破れてしまったり、内部に青果物を収納する際や搬送する際に、位置ズレを生じたりしない実用的な合成樹脂フィルム・シートからなる青果物の鮮度保持用包装袋を提供する。【解決手段】包装体Pは、青果物Vを包装し金属製の篭状体C内に収納された状態、あるいは、青果物Vを収納した金属製の篭状体Cを包装した状態で、青果物の保管、搬送、店頭での陳列に供されるものであり、構成材料であるフィルムあるいはシートの厚さ、所定の短い波長の光の透過率、および、所定の金属に対する静摩擦係数が、所定の数値範囲内になるように調整されている。【選択図】図1

Description

本発明は、青果物を包装する際に用いられる合成樹脂フィルムやシートからなる包装体に関するものである。
葉菜類、果菜類、根菜類、フルーツ、菌茸類等の各種の青果物を包装するための包装袋として、合成樹脂製のフィルムやシートによって形成された二方袋、三方袋、合掌袋等の包装袋が知られている。また、そのような合成樹脂製のフィルム・シートからなる青果物の包装袋においては、包装(収納)される青果物の鮮度を長期間に亘って保持するために、合成樹脂製のフィルムに水蒸気や二酸化炭素等を透過させるためのスリットや孔が設けられることもある(特許文献1)。
また、ニンジン、ブロッコリー、ゴボウ、キャベツ等の大量に消費される大型の青果物は、搬送作業等の利便性を向上させるために、金属からなる大型で網目状のコンテナ(所謂、メッシュコンテナ)等の篭状体が利用され、そのメッシュコンテナ内に装着された合成樹脂フィルム・シートからなる鮮度保持用の包装袋内に収納された状態で、保管、搬送、店頭への陳列に供されることもあり(特許文献2)、さらに近年では、コスト削減、人手不足対策や衛生管理の点より、注目をされているセントラルキッチンにおいても、メッシュコンテナと鮮度保持用包装袋の組み合わせは、下処理前の保管等で有効に利用されるようになってきている。
特開2004-284654号公報 特開2020-111350号公報
しかしながら、従来の合成樹脂フィルム・シートからなる青果物の鮮度保持用包装袋は、上記の如く、メッシュコンテナ内に装着された状態で使用されると、メッシュコンテナに装着する際に、メッシュコンテナの上端際のコーナー部分に引っ掛かって破れてしまったり、内部に青果物を収納する際や搬送する際に、位置ズレを生じて、一部の青果物が脱落して露出してしまうことがある。
本発明の目的は、上記従来の合成樹脂フィルム・シートからなる青果物の鮮度保持用包装袋が有する問題点を解消し、メッシュコンテナ等の金属製の篭状体内に装着された状態で使用される場合でも、篭状体への装着性が良好であり、篭状体に引っ掛かって破れてしまったり、内部に青果物を収納する際や搬送する際に、位置ズレを生じたりしない実用的な合成樹脂フィルム・シートからなる青果物の鮮度保持用包装袋を提供することにある。
本発明の内、請求項1に記載された発明は、青果物を包装し金属製の篭状体内に収納された状態、あるいは、青果物を収納した金属製の篭状体を包装した状態で、青果物の産地での保管、搬送、セントラルキッチン、カット野菜工場での下処理前の保管に供される合成樹脂製の青果物の鮮度保持用包装体であって、厚さが7.5μm以上150μm未満であり、400nmの波長の光の透過率が10%以下であり、SUS430に対する静摩擦係数が0.20以上であるとともに、SPHC-Pに対する静摩擦係数が0.60以下であることを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、全光線透過率が55%以上であることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1、または2に記載された発明において、40℃×90%RHの雰囲気下での水蒸気透過度が、50g/(m・day・atm)以上1,000g/(m・day・atm)以下であることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項1~3のいずれかに記載された発明において、60質量%以上90質量%未満のポリブチレンアジペートテレフタレートと、10質量%以上40質量%未満のポリ乳酸との混合樹脂によって形成されていることを特徴とするものである。
請求項1に記載の青果物の鮮度保持用包装体は、金属製の篭状体(すなわち、メッシュコンテナ等)とともに青果物の二重包装に供する場合(青果物を包装し篭状体内に収納された状態、あるいは、青果物を収納した金属製の篭状体を包装した状態で、青果物を保管、搬送、店舗での陳列等に供する場合)でも、篭状体との間で適度な滑り性および摩擦力を発現するため、篭状体との摩擦に起因した破損、篭状体への引っ掛かり、篭状体内での不用意な位置ズレや篭状体内からの落下を防止することが可能となるので、青果物の包装作業を容易なものとすることができる。
請求項2に記載の青果物の鮮度保持用包装体は、透明性が高いため、収納された青果物の状態を外側から明確に認識することができる。
請求項3に記載の青果物の鮮度保持用包装体は、青果物から生じる水蒸気を効率良く外部に排出することができるため、青果物の鮮度を長期間に亘って高く保持することができる。
請求項4に記載の青果物の鮮度保持用包装体は、特に鉄(スチール)製の篭状体との間で最適な滑り性および摩擦力を発現するため、篭状体に引っ掛かって破損する事態や不用意に位置ズレを生じる事態をきわめて効果的に防止することができる上、廃棄時の環境負荷を低減することもできる。
青果物の鮮度保持用包装体(包装袋)により青果物を包装してメッシュコンテナに収納した状態を示す説明図である。 青果物を収納したメッシュコンテナを青果物の鮮度保持用包装体(包装袋)により包装した状態(上部を紐状体で閉じた状態)を示す説明図である。 青果物を収納したメッシュコンテナを青果物の鮮度保持用包装体(包装袋)により包装した状態(下部を紐状体で閉じた状態)を示す説明図である。
本発明に係る青果物の鮮度保持用包装体(以下、単に、包装体という)は、フィルムあるいはシートによって構成されたものであり、フラットな形状のものでも良く、角底袋等の袋状に形成されたものでも良い。そして、本発明に係る包装体は、図1の如く、青果物Vを包装し金属製の篭状体C内に収納された状態、図2の如く、青果物Vを収納した金属製の篭状体Cを包装した状態(篭状体を下部から包んで上方で(紐状体B等により)閉じた状態)、あるいは、図3の如く、青果物Vを収納した金属製の篭状体Cを包装した状態(篭状体を上部から包んで下部で(紐状体B等により)閉じた状態)で、青果物の保管、搬送、店頭での陳列に供されるものである。なお、篭状体には、メッシュパレット、メッシュコンテナ(すなわち、金属製の網状板をボックス状に組み付けたもの)や篭台車等が含まれる。また、包装体による青果物の包装は、密封状になされる態様(包装体のみで密封状になされる態様、および、パレット等の別の部材とともに密封状になされる態様)に限定されず、一部を開放した状態(たとえば、図1の如く、上部を開放した状態)になされる態様も含まれる。
また、本発明に係る包装体は、厚さが7.5μm以上150μm未満であり、400nmの波長の光の透過率が10%以下であることが必要である。そのように包装体の厚さおよび所定の短い波長の光の透過率を所定の低いレベルに調整することによって、青果物の鮮度に悪影響を及ぼす紫外線を効果的に低減することが可能となり、青果物に対して高い鮮度保持効果を発現させることが可能となる。
さらに、本発明に係る包装体は、SUS(ステンレズ)430に対する静摩擦係数が0.20以上(0.45未満)であるとともに、SPHC-P(Steel Plate Hot Commercial:熱間圧延軟鋼板)に対する静摩擦係数が(0.3以上)0.60未満であることが必要である。なお、本発明における静摩擦係数とは、JIS K 7125(プラスチック-フィルム及びシート-摩擦係数試験方法)に準拠した方法で測定される数値であり、SUS430に対する静摩擦係数とは、滑り片としてSUS430のプレートを用いて測定した静摩擦係数のことであり、SPHC-Pに対する静摩擦係数とは、滑り片としてSPHC-Pのプレートを用いて測定した静摩擦係数のことであある。そのように包装体のSUS430に対する静摩擦係数を所定の数値範囲に調整すると同時に、SPHC-Pに対する静摩擦係数を所定の数値範囲に調整することによって、包装体は、金属製の篭状体と一緒に青果物の包装に用いた場合に、金属製の篭状体に対して、適度な滑り性と適度な摩擦力(滑りにくさ)という相反する特性を同時に発現させることが可能となる。
また、本発明に係る包装体は、全光線透過率を55%以上に調整すると、金属製の篭状体と一緒に青果物の包装に用いた場合に、外側から内容物を認識(視認)し易くなるので好ましい。なお、全光線透過率は60%以上であるとより好ましく、65%以上であると特に好ましい。
一方、本発明に係る包装体は、鮮度保持効果を高めるために、40℃×90%RHの雰囲気下での水蒸気透過度を、50g/(m・day・atm)以上1,000g/(m・day・atm)以下に調整したものであると好ましい。そのように包装体の水蒸気透過度を調整する方法としては、包装体に、水蒸気を透過させるための貫通状あるいは非貫通状の透過孔や、溝状等の薄肉部分を形成する方法を採用することも可能である。
包装体に透過孔を形成する場合には、透過孔の形状は、特に限定されず、円形、楕円形、矩形等の各種の形状にすることができる。また、透過孔の形成方法も、特に限定されず、パンチャーによる穿孔加工、レーザーによる穿孔加工、針による突き刺し加工等の各種の方法を好適に用いることができる。また、透過孔のサイズも、特に限定されないが、直径(φ)が0.01mm以上8.0mm未満であると、包装される青果物の鮮度保持特性が非常に良好なものとなるので好ましい。透過孔の直径は、0.05mm以上6.0mm未満であるとより好ましく、0.07mm以上4.0mm未満であると特に好ましい。加えて、当該透過孔の個数も、特に限定されず、概ね1~50個/mの範囲内で、必要に応じて適宜調整することができる。
また、本発明に係る包装体は、60質量%以上90質量%未満のポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)と、10質量%以上40質量%未満のポリ乳酸(PLA)との混合樹脂によって形成されていると好ましい。そのような混合樹脂からなる包装体を用いることによって、本発明において要求される特性を充足すること、すなわち、上記した特定の波長(400nm)の波長の光の透過率、SUS430に対する静摩擦係数、および、SPHC-Pに対する静摩擦係数を、所定の範囲に調整することが容易なものとなる。加えて、上記した混合樹脂からなる包装体を用いることによって、廃棄時の環境負荷を低減し易くなる上、高い透明性と優れた鮮度保持特性と金属に対する適度な滑り性・摩擦力(特に、鉄(スチール)に対する適度な滑り性・摩擦力)とを同時に発現し易くなるので好ましい。
また、包装体は、単一層からなるもので良いし、基材層の上に熱融着層(シーラント樹脂からなる層)等を積層した多層構造を有するものでも良い。なお、基材層の上に熱融着層等を積層した多層構造を有する合成樹脂フィルムやシートを用いると、ヒートシール等の方法により、包装体を袋状にする際の加工や青果物の包装(収納)が容易になるので好ましい。
また、本発明に係る包装体は、消費者が包装された青果物を視認できるように透明で防曇性を有したものであると好ましい。防曇性を付与する方法は、特に限定されるものではないが、包装体の原料である樹脂組成物や高分子組成物中に予め防曇剤を含有させても良いし、合成樹脂や高分子材料からなるシートやフィルムの包装面に、防曇剤をコーティングしても良い。ここで用いる防曇剤としては、非イオン系の界面活性剤を挙げることができ、防曇性と併せて帯電防止性を発揮するものを用いるのが好ましい。そのような防曇剤としては、多価アルコールの脂肪酸エステル類、高級脂肪酸のアミン類、高級脂肪酸のアマイド類、ショ糖脂肪酸エステル類、高級脂肪酸のアミンやアマイドのエチレンオキサイド付加物等の非イオン系の界面活性剤を挙げることができる。
加えて、包装体を形成する際には、原料である樹脂組成物や高分子組成物中に、必要に応じて、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、滑剤、核剤、難燃剤、顔料、染料、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、マイカ、タルク、クレー、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、抗菌剤、自然分解性を付与する添加剤等を添加することができる。
加えて、本発明に係る包装体を袋状のものとする場合には、フィルムやシートの左右および下部をヒートシールしてなる三方袋や、二つ折りされたフィルムやシートの左右をヒートシールしてなる二方袋、フィルムやシートの左右を折り込んで背面でヒートシールした合掌袋や角底袋等の各種の形状を有するものとすることができる。さらに、本発明に係る包装体を、上記の如く包装袋に加工する際には、そのサイズは、青果物を入れるのに適した大きさであれば特に限定されないが、幅1,000~2,000mm×奥行800~1500mm×高さ800~1,500mmの大きさの篭状体の内面に敷設可能な大きさのものや、そのような大きさの篭状体の外周を包み込める大きさのものであると、ハンドリング性が良好となるので好ましい。
また、本発明に係る包装体を角底袋として、鉄製のメッシュコンテナ内に装着する場合には、角底袋の大きさ(幅・奥行)が、メッシュコンテナの大きさ(幅・奥行)に対して20mm~70mm程度大きいものであると、メッシュコンテナに引っ掛かって破れる事態や、青果物の収納時や搬送時に不用意な位置ズレを生じる事態を、より効果的に防止することが可能となるので好ましい。角底袋の大きさ(幅・奥行)は、メッシュコンテナの大きさ(幅・奥行)に対して30mm~60mm程度大きいとより好ましい。
以下、実施例・比較例によって本発明に係る包装袋について詳細に説明するが、本発明の包装体は、かかる実施例の態様に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することが可能である。また、実施例および比較例における特性の評価方法は以下の通りである。
<400nmの光の分光透過率(%)>
常温下で、島津製作所社製 UV-3100PC 紫外可視近赤外分析光度計を用いて、400nmの波長の光の分光透過率(%)を測定した。
<静動摩擦係数>
島津製作所社製 小型卓上試験機EZ Test(引張試験機)を用い、JIS K 7125(プラスチック-フィルム及びシート-摩擦係数試験方法)に準拠した方法で、滑り片としてSUS430およびSUS430の金属プレート(幅×長さ=63mm×63mm,質量=200g)を用いて、常温下で、引張速度100mm/min.の引張条件で、実施例・比較例における合成樹脂フィルムあるいはシートの表面との間の摩擦力を測定して静摩擦係数を算出した。
<全光線透過率(%)>
常温下で、日本電色工業株式会社製 ヘーズメーターNDH7000を用い、JIS K 7361-1に準拠した方法で、全光線透過率を測定した。
<水蒸気透過度>
各実施例および比較例で得られた包装体を用いて、40℃、90%RHの条件下で、JIS Z0208に準拠し、アルミニウム材の透湿カップを用いて、単位面積(1m)の24時間当たりの水蒸気の透過量(g)を測定した。
<メッシュコンテナへの装着性>
各実施例および比較例で得られた包装袋(角底袋)を、幅1,200mm×奥行990mm×高さ950mmの大きさを有する直方体状の鉄(スチール)製のメッシュコンテナ(セイカン社製 MP-1LLD)の内部に、図1の如く、角底袋Pの上端際を外側に折り返す態様で装着して、その角底袋の内部に、青果物(ニンジン、ブロッコリー 約・・・kg)を収納した。その際の青果物の包装作業のし易さ、包装後の包装袋の状態を、下記の3段階で官能評価した。
[包装作業のし易さの評価基準]
○・・包装作業が容易である
△・・包装体がわずかに滑りにくく、包装作業に少し手間が掛かる
×・・包装体が滑りにくく、包装作業に手間が掛かる
[包装後の包装袋の状態の評価基準]
○・・包装後の袋に損傷(引っ掛かりによる破れ)や位置ズレが認められない
△・・包装後の袋にわずかな損傷や位置ズレが認められる
×・・包装後の袋に損傷や位置ズレが明確に認められる
<鮮度保持特性>
上記した「メッシュコンテナへの装着性」の評価において、メッシュコンテナ内で各実施例および比較例で得られた包装袋(角底袋)で包装した青果物(約10kgのニンジン、ブロッコリー)を、それぞれ、約20℃×65%RHの環境下で、4日間に亘って保管した後に、包装された各青果物の状態を、変色、傷み度合いの観点から、下記の3段階で官能評価した。
[変色の評価基準]
○:変色がまったく認められない
△:ごくわずかな変色が認められる
×:変色が明確に認められる
[傷み度合いの評価基準]
○:萎びやカビの発生がまったく認められない
△:ごくわずかな萎びやカビの発生が認められる
×:萎びやカビの発生が明確に認められる
[実施例1]
75質量%のポリブチレンアジペートテレフタレート(BASF社製 エコフレックス)と、25質量%のポリ乳酸(Total Carbion社製 Luminy LX175)との混合樹脂を155℃で溶融押出し、インフレーション法によって製膜することによって、厚さ30μmの長尺状のフィルムを得た。そして、得られたフィルムの幅方向の端縁同士をヒートシールすることによって筒状にした後に、所定の長さで裁断することによって筒状材を形成した。一方、得られた長尺状のフィルムを所定の長さで裁断することによって矩形状材を形成した。そして、形成された所定の長さの筒状材の下端際の部分を、矩形状材の周縁際の部分とヒートシールすることによって、幅1,240mm×奥行1,040mm×高さ1,800mmの大きさを有する上面を開口した直方体状の角底袋(包装体)を形成した。また、上記の如く得られたフィルムの各特性(400nmの光の分光透過率、静動摩擦係数、全光線透過率、水蒸気透過度)を、上記した方法によって評価した。
さらに、上記の如く形成された角底袋を、メッシュコンテナ(セイカン社製 MP-1LLD)の内側に装着し(図1参照)、その際の角底袋のメッシュコンテナへの装着性を、上記した方法によって評価した。さらに、そのようにメッシュコンテナ内に装着した角底袋内に、青果物(ニンジン、ブロッコリー)を収納して、上記した方法によって、鮮度保持性を評価した。実施例1の角底袋の特性(メッシュコンテナへの装着性、鮮度保持性)の評価結果をフィルム素材の特性とともに表1に示す。
[実施例2]
インフレーション法によって長尺状のフィルムを製膜する際に、フィルムの厚さが120μmとなるように調整したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2のフィルムを得た。そして、得られた実施例2のフィルムの各特性(400nmの光の分光透過率、静動摩擦係数、全光線透過率、水蒸気透過度)を、実施例1と同様な方法によって評価した。また、得られた実施例2のフィルムを用いて、実施例1と同様な方法によって、実施例2の角底袋を形成し、その角底袋を、実施例1と同じメッシュコンテナに装着し、その際の角底袋のメッシュコンテナへの装着性を、実施例1と同様な方法によって評価した。さらに、そのようにメッシュコンテナ内に装着した角底袋内に、青果物(ニンジン、ブロッコリー)を収納して、実施例1と同様な方法によって、鮮度保持性を評価した。実施例2の角底袋の特性(メッシュコンテナへの装着性、鮮度保持性)の評価結果をフィルム素材の特性とともに表1に示す。
[実施例3]
60質量%のデンプン(バイオプラ・セレプション社製 Eco Starch Resin(登録商標))と、40質量%のポリプロピレンとの混合樹脂を180℃で溶融押出し、インフレーション法によって製膜することによって、厚さ50μmで長尺状の実施例3のフィルムを得た。そして、得られた実施例3のフィルムの各特性(400nmの光の分光透過率、静動摩擦係数、全光線透過率、水蒸気透過度)を、実施例1と同様な方法によって評価した。また、得られた実施例3のフィルムを用いて、実施例1と同様な方法によって、実施例3の角底袋を形成し、その角底袋を、実施例1と同じメッシュコンテナに装着し、その際の角底袋のメッシュコンテナへの装着性を、実施例1と同様な方法によって評価した。さらに、そのようにメッシュコンテナ内に装着した角底袋内に、青果物(ニンジン、ブロッコリー)を収納して、実施例1と同様な方法によって、鮮度保持性を評価した。実施例3の角底袋の特性(メッシュコンテナへの装着性、鮮度保持性)の評価結果をフィルム素材の特性とともに表1に示す。
[比較例1]
55質量%のポリブチレンアジペートテレフタレート(BASF社製 エコフレックス)と、23質量%のデンプン(バイオプラ・セレプション社製 Eco Starch Resin(登録商標))と、22質量%の炭酸カルシウムとの混合樹脂を150℃で溶融押出し、インフレーション法によって製膜することによって、厚さ75μmで長尺状の比較例1のフィルムを得た。そして、得られた比較例1のフィルムの各特性(400nmの光の分光透過率、静動摩擦係数、全光線透過率、水蒸気透過度)を、実施例1と同様な方法によって評価した。また、得られた比較例1のフィルムを用いて、実施例1と同様な方法によって、比較例1の角底袋を形成し、その角底袋を、実施例1と同じメッシュコンテナに装着し、その際の角底袋のメッシュコンテナへの装着性を、実施例1と同様な方法によって評価した。さらに、そのようにメッシュコンテナ内に装着した角底袋内に、青果物(ニンジン、ブロッコリー)を収納して、実施例1と同様な方法によって、鮮度保持性を評価した。比較例1の角底袋の特性(メッシュコンテナへの装着性、鮮度保持性)の評価結果をフィルム素材の特性とともに表1に示す。
[比較例2]
高密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製 ノバテックHD)を195℃で溶融押出し、インフレーション法によって製膜することによって、厚さ10μmで長尺状の比較例2のフィルムを得た。そして、得られた比較例2のフィルムの各特性(400nmの光の分光透過率、静動摩擦係数、全光線透過率、水蒸気透過度)を、実施例1と同様な方法によって評価した。また、得られた比較例2のフィルムを用いて、実施例1と同様な方法によって、比較例2の角底袋を形成し、その角底袋を、実施例1と同じメッシュコンテナに装着し、その際の角底袋のメッシュコンテナへの装着性を、実施例1と同様な方法によって評価した。さらに、そのようにメッシュコンテナ内に装着した角底袋内に、青果物(ニンジン、ブロッコリー)を収納して、実施例1と同様な方法によって、鮮度保持性を評価した。比較例2の角底袋の特性(メッシュコンテナへの装着性、鮮度保持性)の評価結果をフィルム素材の特性とともに表1に示す。
Figure 2023097753000002
表1から、フィルム材料の特性(400nmの光の分光透過率、SUS430に対する静摩擦係数、SPHC-Pに対する静動摩擦係数)が本発明の要件を満たした実施例1~3の角底袋(包装体)は、メッシュコンテナへの装着性が良好である上、ニンジン、ブロッコリーを収納した場合の鮮度保持性も良好であることが分かる。
これに対して、SPHC-Pに対する静動摩擦係数が本発明の要件を満たしていない比較例1の角底袋は、メッシュコンテナに対する滑り性が不良であることに起因して、メッシュコンテナへの装着時にメッシュコンテナの上端のコーナー部分に引っ掛かって破れ易く、そのように破れた場合には、鮮度保持性が不良となることが分かる。一方、400nmの光の分光透過率、SUS430に対する静摩擦係数が本発明の要件を満たしていない比較例2の角底袋は、メッシュコンテナに対する滑り性が過度に良好であることに起因して、メッシュコンテナへの装着時に位置ズレし易く、そのように位置ズレした場合には、鮮度保持性が不良となることが分かる。
本発明に係る包装体は、上記の如く優れた効果を奏するものであるため、金属製のメッシュコンテナ等の篭状体と一緒に各種の青果物の鮮度保持包装を行うための包装体として好適に用いることができる。
P・・包装体(包装袋)
C・・金属製の篭状体(メッシュコンテナ等)
V・・青果物(ニンジン、ブロッコリー)
B・・紐状体

Claims (4)

  1. 青果物を包装し金属製の篭状体内に収納された状態、あるいは、青果物を収納した金属製の篭状体を包装した状態で、青果物の産地での保管、搬送、セントラルキッチン、カット野菜工場での下処理前の保管に供される合成樹脂製の青果物の鮮度保持用包装体であって、
    厚さが7.5μm以上150μm未満であり、
    400nmの波長の光の透過率が10%以下であり、
    SUS430に対する静摩擦係数が0.20以上(0.45未満)であるとともに、
    SPHC-Pに対する静摩擦係数が(0.3以上)0.60未満であることを特徴とする青果物の鮮度保持用包装体。
  2. 全光線透過率が55%以上であることを特徴とする請求項1に記載の青果物の鮮度保持用包装体。
  3. 40℃×90%RHの雰囲気下での水蒸気透過度が、50g/(m・day・atm)以上1,000g/(m・day・atm)以下であることを特徴とする請求項1、または2に記載の青果物の鮮度保持用包装体。
  4. 60質量%以上90質量%未満のポリブチレンアジペートテレフタレートと、10質量%以上40質量%未満のポリ乳酸との混合樹脂によって形成されていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の青果物の鮮度保持用包装体。
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