JP2008133017A - 青果物入り包装体及び青果物入り包装体の包装方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 青果物を合成樹脂製の包装袋に収納し、前記青果物入り包装袋を容器に収納した青果物入り包装体において、前記容器に前記青果物入り包装袋の開口部分を閉じる機構を有する青果物入り包装体であり、前記容器は蓋を有し、前記蓋に前記青果物入り包装袋の開口部分を閉じる機構を有する青果物入り包装体である。
【選択図】 図1
Description
更に好ましい形態としては、前記容器の側面に前記青果物入り包装袋の開口部分を閉じる機構を有し、前記容器は蓋を有し、前記蓋に前記青果物入り包装袋の開口部分を閉じる機構を有し、前記容器の開口部分を閉じる機構が容器に設けられた穴、切れ込み、切れ目、クリップ、又はこれらの中から選ばれ、前記容器が段ボール容器、紙製容器、プラスチック製容器、木製容器から選ばれる容器である青果物入り包装体である。
また、青果物を合成樹脂製フィルムの包装袋に収納し、前記青果物入り包装袋を容器に収納した青果物入り包装体において、前記青果物入り包装袋の開口部分を前記容器の開口部分を閉じる機構により前記包装袋の開口部分が閉じられ、包装される青果物入り包装体の包装方法である。
更に好ましい形態としては、前記容器の開口部分を閉じる機構が容器に設けられた穴、切れ込み、切れ目、クリップ又はこれらの中から選ばれる複数の機構を有する青果物入り包装体の包装方法である。
スリットの長さは、10mmを越えるとスリット部が開きやすくなって包装体内の酸素濃度が安定しない可能性がある。10mm以下が好ましく、更には5mm以下がより好ましい。また、0.1mm未満では十分な酸素透過性が得られない可能性がある。
用途としては、例えば、化粧箱を使用するギフト用や、段ボール箱や通いコンテナを用いる産地から消費地への輸送用、コンテナ、段ボール箱、木箱などが用いられる貯蔵用などである。
本発明の前述の機構で包装袋の開口部分を閉じた後、包装袋の先端をテープ止め等でさらに容器に固定しても良い。包装袋の開口部分は、2箇所以上の穴や切れ込みに通しても良い。袋の開口部分を束ねるだけ、又は束ねて捻るだけの場合は、該開口部分を2箇所の穴や切れ込みに通すことで密封性がより高まる。
本発明は、一般に大袋と言われる包装袋の包装に適しており、包装袋の大きさ(幅×長さ)が400mm×500mm以上(袋の全表面積が4000cm2以上)の包装袋を用いるのが好ましい。
穴とは、非開放系で幅を有するものを指し、切れ込みとは、該当部分が開放系で幅を有するものであり、切れ目とは、開放と非開放に関わらず幅を有さない形状である。開放系とは、容器の端部まで開放されているものを言う。
本発明としては、袋を閉じる機能を有する部位である固定具が容器本体と一体となったもの(図22)も可能である。このような固定具の材質としては、特に限定されないが、例えば合成樹脂製や金属製のものでよく、容器と一体成型又は容器に接着剤やネジなどにより固定される。その大きさは、包装袋の開口部分の閉じる状況により決定すれば良い。
容器の穴の形状が大きい開口部分を有する部分と幅が狭くなった部分からなり、大きい開口部分に束ねる等した包装袋の開口部分を突き刺し、幅が狭くなった部分で包装袋の開口部分を閉じる機構でも良い(図2)。一部を開閉式にした大きめの穴に包装袋開口部分を突き刺した後、開閉部を閉じることで包装袋開口部分を締め付ける形状でも良い(図3)。開閉部を閉じた後の包装袋の開口部分を閉じる箇所は、穴以外に切れ目でも良い。このようにすることにより包装袋開口部分を穴へ突き刺しやすくなるため作業性が向上する。
これらは、一例を示したものであり、これらに限定されず、穴、切り込みについては、前述のとおりである。蓋とは、蓋の機能を有するもの以外に、トマトの集合包装でよく見られるような、段ボール箱の四隅のみを保形性のために容器本体へ差し込むようにしたものなども含む(図16)。
容器が蓋を有する場合、蓋又は容器側面に設けた穴や切れ込みで包装袋の開口部分を押さえたうえで、さらに蓋と容器側面で包装袋開口部分を挟み込むようにすると、より確実に閉じることができる(図9〜図12、図13、図15)。
容器本体に切れ込みがあり、最後に蓋をかぶせることで容器の切れ込みと蓋の切れ込みにはさまれて包装袋開口部分を閉じる機構でも良い(図12)。
かぶせ蓋を有する容器では、容器側面に切れ込みや穴などがあり、この部分を覆うような蓋をかぶせる機構がある(図13)。袋の一部が容器外へ露出されることがなくなるので、輸送中等に袋に傷がつくようなことがなくなる。この場合、容器側面の切れ込みで包装袋を閉じてもよいし、蓋をかぶせることで閉じる機構でもよい。
かぶせ蓋を有し、容器側面に包装袋を閉じるための穴があいた容器において、包装袋の開口部分を容器の穴に突き刺した部分が蓋をかぶせる際に障害となる場合は、蓋に引っ掛かり防止用の切れ込みを入れておく機構が可能である。(図14)
容器本体と蓋の両側に切れ込みがある機構も可能である(図15)。この場合も、容器の切れ込みで包装袋を閉じてもよいし、蓋をかぶせることで閉じる機構でもよい。なお、前者の場合は、蓋は束ねた包装袋開口部分のはずれ防止機能として寄与する場合がある
本発明の機構の例として、上記のものを挙げたが、これら以外の方法でも容器の一部を用いて閉じる方法があればそれでも良い。
容器の角の一部分が容器内側へ折れ曲がっており、そこへ包装袋開口部分を通して閉じるる容器でも良い(図18)。容器本体の一部を内側へ曲げても良いし、折れ曲がる部分を接着剤等で容器に付与しても良い。
例えば、容器の側面の上部に切り込みがある場合、質量400gfのもの(例えば、錘のようなもの)を袋に入れ、包装袋開口部分を束ねて切り込みにて閉じ、その後包装袋を浮かし、5秒間包装袋の開口部分が切り込みから外れないことを確認すれば良い。この際、袋の中に入れる錘は、包装袋底の中央部に入れて、開口部分への荷重に偏りが生じないようにする。蓋付きの容器の場合も実際に使用される方法で試験を行う。例えば、蓋の内扉に切り込みがあり、包装袋の開口部分を束ねてその切り込みを通して閉じた後に、包装袋の先端部分を外扉の内側で押さえ込み、外扉の合わせ目をテープ張りする場合は、錘の入った包装袋を同様の方法にてセットし、5秒間包装袋の開口部分が外れないかどうかを確認する。この場合、包装袋の長さが長くて包装袋を浮かすことが出来ない場合には、包装袋の材質、幅はそのままで長さを短くして錘を入れて測定してよい。また、錘の入った包装袋を容器にセットするために、試験に影響がない程度に容器の一部を切り欠いて試験を行っても良い。
<実施例1>
容器の側面(厚み1.3mm)に1辺が20mmの正方形の穴(容器の辺と穴の辺が並行となる向きに、穴の中心が容器底から130mmの高さかつ長さ方向中央部となる位置に1個)を設けた折りたたみ可能なポリプロピレン製コンテナ容器(内寸、幅370mm、長さ570mm、高さ155mm)に、幅1000mm、長さ990mmであり、開口面積5.0×10-3mm2の微細孔をあけて酸素透過量が42000cc/袋・日・atmとした、厚み25μmの線状低密度ポリエチレン(LLDPE)製の袋を入れた。この袋にブロッコリー3kgを収納した後、袋の開口部分を束ねて折り返し、折り返し部分の先が25mm外に出るようにして容器に設けた穴に差し込んでを閉じて20℃で4日間保管した。4日後にブロッコリーの品質を評価したところ、黄化、腐敗や異臭などがなく良好な品質を維持していた。また、袋の密封作業は容易であった。
包装袋の材質、幅、厚みは、上記と同じであり、長さが400mmの包装袋の底に質量400gの錘を入れ、上記と同様に包装袋の開口部分を上記と同様の容器の穴で閉じた。作業中は、錘を手で支えて穴に荷重がかからないようにした。加速しないようにゆっくりと錘から手を離して錘がぶら下がった状態で5秒間観察したが、袋の開口部分の固定は外れなかった。
<実施例2>
穴の1辺が35mmである以外は実施例1と同様にブロッコリーを包装して20℃で4日間保管した。4日後にブロッコリーの品質を評価したところ、やや花蕾の緑色が薄くなっていたが、腐敗や異臭などがなくほぼ良好な品質を維持していた。また、袋の密封作業は容易であった。
包装袋の材質、幅、厚みは、上記と同じであり、長さが400mmの包装袋の底に質量400gの錘を入れ、実施例1と同様の試験を実施した。加速しないようにゆっくりと錘から手を離して錘がぶら下がった状態で観察したところ、包装袋の開口部分が4秒で穴から抜け落ちて外れてしまった。
<比較例1>
袋の開口部分を穴に差し込まず、折りたたんだのみの状態にした以外は実施例1と同様にブロッコリーを包装して20℃で4日間保管した。4日後にブロッコリーの品質を評価したところ、花蕾が黄化しており販売できない状態になっていた。
外扉及び内扉よりなる観音開きの蓋を有する段ボール容器(内寸、幅370mm、長さ440mm、高さ220mm)であり、内扉(厚み5mm)の(蓋の長辺側)中央端部に奥行き20mm、入り口側が幅5mmであり、奥側が幅10mmの台形状の切れ込み1個を入れた段ボール容器に、幅750mm、長さ700mmであり、開口面積5.0×10-3mm2の微細孔をあけて酸素透過量が200000cc/袋・日・atmとした、厚み25μmの線状低密度ポリエチレン(LLDPE)製の袋を入れた。袋にアオウメ10kgを収納した後、袋の開口部分を束ねて折り返し、折り返し部分の先が25mm外に出るようにして内扉に設けた切れ込みに差し込み、さらに外扉を閉じて、外扉の合わせ目のテープ止めを行い、20℃で4日間保管した。4日後にアオウメの品質を評価したところ、黄化、腐敗や異臭などがなく良好な品質を維持していた。また、袋の密封作業は容易であった。
包装袋の材質、幅、厚みは、上記と同じであり、長さが400mmの包装袋の底に質量400gの錘を入れ、上記と同様に包装袋の開口部分を上記と同様の容器の切れ込みで閉じ、上記と同様に内扉、外扉を閉じた。なお、作業は、容器底中央部に一辺が300mmの正方形の穴をあけて行った。作業中は、錘を手で支えて切れ込みに荷重がかからないようにした。段ボール容器の蓋を閉じたまま、切れ込みのある内扉を容器内側から手で支えて容器を持ち上げた。この状態で、錘が加速しないようにゆっくりと手を離して錘がぶら下がった状態で5秒間観察したが、袋の開口部分の固定は外れなかった。
<実施例4>
切れ込みの代わりに、長さ50mmの直線の切れ目を入れた以外は実施例3と同様の包装袋、容器にアオウメ10kgを収納した後、袋の開口部分を束ねて折り返さずに、袋の先が80mm外に出るようにして内扉に設けた切れ目に差し込んでさらに外扉を閉じて20℃で4日間保管した。4日後にアオウメの品質を評価したところ、黄化、腐敗や異臭などがなく良好な品質を維持していた。また、袋の密封作業は容易であった。
包装袋の材質、幅、厚みは、上記と同じであり、長さが250mmの包装袋の底に質量400gの錘を入れ、上記と同様に包装袋の開口部分を上記と同様の容器の切れ目で閉じ、上記と同様に内扉、外扉を閉じた。なお、作業は、容器底中央部に一辺が300mmの正方形の穴をあけて行った。作業中は、錘を手で支えて切れ込みに荷重がかからないようにした。段ボール容器の蓋を閉じたまま、容器の内扉を容器内側から手で支えて容器を持ち上げた。この状態で、錘が加速しないようにゆっくりと手を離して錘がぶら下がった状態で5秒間観察したが、袋の開口部分の固定は外れなかった。
段ボール箱(内寸、幅370mm、長さ440mm、高さ220mm)がかぶせ蓋を有するものであり(容器、蓋とも厚み5mmの段ボール紙よりなる)、長さ方向中央の容器側面端部と蓋側面端部に蓋をかぶせた際、高さ7mm、幅10mmの穴になるように切れ込みを入れた段ボール容器(図15の形状)を用いた以外は、実施例3と同様にアオウメを包装して20℃で4日間保管した。包装袋の開口部分は、束ねて折り返した後、容器の切れ込みに差し込み、折り返し部分の先が25mm外に出るようにした。その後かぶせ蓋をかぶせて固定した。4日後にアオウメの品質を評価したところ、黄化、腐敗や異臭などがなく良好な品質を維持していた。また、袋の密封作業は容易であった。
包装袋の材質、幅、厚みは、上記と同じであり、長さが400mmの包装袋の底に質量400gの錘を入れ、上記と同様に包装袋の開口部分を上記と同様の容器の切れ込みで閉じ、同様にかぶせ蓋で閉じた。なお、作業は、容器の底面中央部に300×340mmの長方形の穴をあけて行った。作業中は、錘を手で支えて切れ込みに荷重がかからないようにした。段ボール容器の蓋を閉じたまま、容器と蓋がずれないようにした状態で、錘が加速しないようにゆっくりと手を離して錘がぶら下がった状態で5秒間観察したが、袋の開口部分の固定は外れなかった。
<実施例6>
外扉及び内扉よりなる観音開きの蓋を有する段ボール容器の側面(厚み5mm)に直径20mmの円形の穴(穴の中心が容器底から200mmの高さかつ長さ方向中央部となる位置に1個)を設けた段ボール容器(内寸、幅370mm、長さ440mm、高さ220mm)に、幅750mm、長さ700mmであり、開口面積5.0×10-3mm2の微細孔をあけて酸素透過量が200000cc/袋・日・atmとした、厚み30μmの防曇加工を施した二軸延伸ポリプロピレン(OPP)製の袋を入れた。袋にアオウメ10kgを収納した後、袋の開口部分を束ねて折返し、折り返し部分の先が20mm外に出るようにして容器側面に設けた穴に差し込み、容器の蓋を閉じて外扉の合わせ目のテープ止めを行い、20℃で4日間保管した。4日後にアオウメの品質を評価したところ、黄化、腐敗や異臭などがなく良好な品質を維持していた。また、袋の密封作業は容易であった。
包装袋の材質、幅、厚みは、上記と同じであり、長さが400mmの包装袋の底に質量400gの錘を入れ、上記と同様に包装袋の開口部分を上記と同様の容器の穴で閉じ、上記と同様に内扉、外扉を閉じた。なお、作業は、容器の底面中央部に300×340mmの長方形の穴をあけて行った。作業中は、錘を手で支えて切れ込みに荷重がかからないようにした。段ボール容器の蓋を閉じたまま錘が加速しないようにゆっくりと手を離して錘がぶら下がった状態で5秒間観察したが、袋の開口部分の固定は外れなかった。
2 穴の開閉部
3 容器端部
4 容器の一部分
5 切れ込み
6 観音開きの外蓋
7 観音開きの蓋に設けた切れ込みを合わせることでできた穴
8 切れ目
9 観音開きの内蓋
10 かぶせ蓋
11 クリップ
12 蓋を被せることで容器本体とかぶせ蓋に設けた切れ込みが合わさってできた穴
13 青果物(箱の形状を分かりやすくするため記載。本発明においては袋内に収納される)
14 容器補強材
15 14の補強材が被さった切れ込み部
16 容器の内側へ折れ曲がった部分
17 切れ込みと組み合わせた切れ目
18 穴と組み合わせた切れ目
19 容器側面
20 蓋を被せることで容器本体に設けた切れ込みと蓋が合わさってできた穴
21 容器補強材の容器本体へ差し込んだ部分
Claims (7)
- 青果物を合成樹脂製フィルムの包装袋に収納し、前記青果物入り包装袋を容器に収納した青果物入り包装体において、前記容器に前記青果物入り包装袋の開口部分を閉じる機構を有することを特徴とする青果物入り包装体。
- 前記容器の側面に前記青果物入り包装袋の開口部分を閉じる機構を有する請求項1に記載の青果物入り包装体。
- 前記容器は蓋を有し、前記蓋に前記青果物入り包装袋の開口部分を閉じる機構を有する請求項1に記載の青果物入り包装体。
- 前記容器の開口部分を閉じる機構が容器に設けられた穴、切れ込み、切れ目、クリップ、又はこれらの中から選ばれる複数の機構を有する請求項1、2又は3に記載の青果物入り包装体。
- 前記容器が段ボール容器、紙製容器、プラスチック製容器、木製容器から選ばれる容器である請求項1、2、3又は4に記載の青果物入り包装体。
- 青果物を合成樹脂製フィルムの包装袋に収納し、前記青果物入り包装袋を容器に収納した青果物入り包装体において、前記青果物入り包装袋の開口部分を前記容器の開口部分を閉じる機構により前記包装袋の開口部分が閉じられ、包装されることを特徴とする青果物入り包装体の包装方法。
- 前記容器の開口部分を閉じる機構が容器に設けられた穴、切れ込み、切れ目、クリップ又はこれらの中から選ばれる複数の機構を有する請求項6に記載の青果物入り包装体の包装方法。
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