JP2023093400A - 食品組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】オルニチンを含有する食品組成物であって、オルニチン由来の乳様の異味が抑制された食品組成物の提供。【解決手段】次の成分(A)及び(B);(A)オルニチン(B)グルコシルセラミドを含有し、成分(A)と成分(B)の質量比[(B)/(A)]が0.3×10-3~20×10-3である食品組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、食品組成物に関する。
オルニチンは、塩基性アミノ酸の一つであり、高等動物では尿素回路の一員として尿素産生に関係し、代謝上重要な役割を果たしている。オルニチンには、肝機能の改善、疲労の改善、睡眠の改善等の様々な効果があることが報告されている(例えば、特許文献1)。
一方、グルコシルセラミドは、セラミドにグルコースが結合したスフィンゴ糖脂質の一種である。グルコシルセラミドは、動物、植物、真菌類等に広く存在している。近年、コメ、トウモロコシ、コンニャクイモ等の植物から抽出された植物由来グルコシルセラミドについて経口摂取による皮膚の保湿やバリア機能改善効果等が認められ、植物由来グルコシルセラミドを含有する飲食品が数多く提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2011-132174号公報 特開2017-93350号公報
本発明者らは、機能性食品素材としての利用が期待されるオルニチンを含む飲食品の開発を試みたところ、摂取時にオルニチン特有の不快な旨味、より具体的に表現すれば乳様の異味が強く感じられるため、継続して摂取し難いという問題が生ずることが判明した。
従って、本発明は、オルニチンを含有する食品組成物であって、オルニチン由来の乳様の異味が抑制された食品組成物を提供することに関する。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討したところ、グルコシルセラミドを、オルニチンに対して特定の量比で含有させることで、意外にも、オルニチン由来の乳様の異味を抑制できることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B);
(A)オルニチン
(B)グルコシルセラミド
を含有し、成分(A)と成分(B)の質量比[(B)/(A)]が0.3×10-3~20×10-3である食品組成物を提供するものである。
本発明によれば、オルニチン由来の乳様の異味が抑制された、オルニチンを含有する食品組成物を提供することができる。
本明細書において食品組成物は、固形状でも、液状(飲料)でもよく、適宜の形態を採り得る。例えば、本発明の食品組成物が固形状食品組成物である場合、常温(20℃±15℃)において固体であればその形状は特に限定されず、粉末状、顆粒状、錠状、棒状、板状、ブロック状等の種々の形状とすることができる。また、本発明の食品組成物が固形状の場合、その大きさは、咀嚼摂取が可能であれば、食品組成物の形態に応じて適宜選択することができる。固形状の場合の食品組成物中の固形分量は通常95質量%以上、好ましくは97質量%以上である。なお、かかる固形分量の上限は特に限定されず、100質量%であってもよい。ここで、本明細書において「固形分量」とは、試料を105℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して揮発物質を除いた残分の質量をいう。
また、本発明の食品組成物が飲料である場合、そのまま飲用できれば特に限定されず、希釈しないタイプのRTD(Ready to Drink)、インスタント飲料用の粉末を水等で希釈して調整した飲料やスラリー等の液状、ゼリー等の半固形状の形態でもよい。半固形状である場合、容器に備え付けられた吸い口やストローから飲料を吸引できればよく、その固形分濃度は特に限定されず、適宜選択可能である。なかでも、飲料の形態としては、利便性の観点から、液状が好ましく、RTDがより好ましい。
本発明の食品組成物は、成分(A)としてオルニチンを含有する。オルニチンは、遊離の形態でもよく、塩の形態でもよい。
本発明において、オルニチンは、L-体、D-体、DL-体、及びそれらの混合物のいずれであってもよいが、生理機能の観点から、好ましくはL-体である。
オルニチンの塩としては、酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩等が挙げられる。当該酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、および酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、乳酸塩、α-ケトグルタル酸塩、グルコン酸塩、カプリル酸塩等の有機酸塩が挙げられる。当該金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩等が挙げられる。当該アンモニウム塩としては、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム等の塩が挙げられる。当該有機アミン付加塩としては、モルホリン、ピペリジン等の塩が挙げられる。当該アミノ酸付加塩としては、グリシン、フェニルアラニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸等の塩が挙げられる。このうち、ナトリウム塩、又は塩酸塩が好ましい例として挙げられる。
オルニチンの遊離体とその塩は、1種で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
成分(A)は、例えば、それらを含む動植物から単離精製する方法、化学合成、発酵生産等により得ることができる。あるいは市販品を用いることができる。
本発明の食品組成物中の成分(A)の含有量は、質量比[(B)/(A)]が後述する範囲内となれば適宜選択可能であるが、生理機能の観点から、0.05質量%以上が好ましく、0.10質量%以上がより好ましく、0.12質量%以上が更に好ましく、またオルニチン由来の乳様の異味を抑制する観点から、75質量%以下が好ましく、65質量%以下がより好ましく、55質量%以下が更に好ましく、40質量%以下がより更に好ましく、35質量%以下がより更に好ましく、32質量%以下がより更に好ましい。そして、本発明の食品組成物中の成分(A)の含有量は、好ましくは0.05~75質量%であり、より好ましくは0.05~65質量%であり、更に好ましくは0.10~55質量%であり、より更に好ましくは0.12~40質量%であり、より更に好ましくは0.12~35質量%であり、より更に好ましくは0.12~32質量%である。
なお、成分(A)が塩の形態である場合、成分(A)の含有量は、遊離オルニチンに換算した値とする。
本発明の食品組成物中の成分(A)の含有量は、食品組成物の形態により適宜選択可能である。
例えば、食品組成物が固形状食品組成物である場合、固形状食品組成物中の成分(A)の含有量は、生理機能の観点から、1.0質量%以上が好ましく、2.0質量%以上がより好ましく、2.3質量%以上が更に好ましく、またオルニチン由来の乳様の異味を抑制する観点から、75質量%以下が好ましく、65質量%以下がより好ましく、60質量%以下が更に好ましく、55質量%以下がより更に好ましく、40質量%以下がより更に好ましく、35質量%以下がより更に好ましく、32質量%以下がより更に好ましい。そして、本発明の食品組成物が固形状食品組成物である場合、固形状食品組成物中の成分(A)の含有量は、好ましくは1.0~75質量%であり、より好ましくは2.0~65質量%であり、更に好ましくは2.3~60質量%であり、より更に好ましくは2.3~55質量%であり、より更に好ましくは2.3~40質量%であり、より更に好ましくは2.3~35質量%であり、より更に好ましくは2.3~32質量%である。
食品組成物が飲料である場合、飲料中の成分(A)の含有量は、生理機能の観点から、0.05質量%以上が好ましく、0.10質量%以上がより好ましく、0.12質量%以上が更に好ましく、またオルニチン由来の乳様の異味を抑制する観点から、2.2質量%以下が好ましく、2.0質量%以下がより好ましく、1.6質量%以下が更に好ましく、1.2質量%以下がより更に好ましい。そして、本発明の食品組成物が飲料である場合、飲料中の成分(A)の含有量は、好ましくは0.05~2.2質量%であり、より好ましくは0.05~2.0質量%であり、更に好ましくは0.10~1.6質量%であり、より更に好ましくは0.12~1.2質量%である。
成分(A)の含有量は、通常知られている測定法のうち測定試料の状況に適した分析法により測定することが可能である。具体的には、後掲の実施例に記載の方法が挙げられる。なお、測定の際には装置の検出域に適合させるため、試料を凍結乾燥したり、装置の分離能に適合させるため試料中の夾雑物を除去したりする等、必要に応じて適宜処理を施してもよい。
本発明の食品組成物は、オルニチン由来の乳様の異味を抑制する観点から、成分(B)としてグルコシルセラミドを含有する。グルコシルセラミドは、セラミドにグルコース1分子が結合したスフィンゴ糖脂質の一種である。セラミドはスフィンゴイド塩基に脂肪酸が酸アミド結合して形成される。よって、グルコシルセラミドには、スフィンゴイド塩基及び脂肪酸の炭素数、不飽和結合の数等の違いから多数の分子種が存在し、植物種により化学構造が異なる(例えば、下記化1~化6)。
成分(B)は、例えば、それらを含む動物、植物、真菌類等から既報(例えば、オレオサイエンス 第10巻第3号(2010) 97~101頁)に基づき得ることができる。あるいは市販品を用いることができる。
グルコシルセラミドを含有する動物の例としては、牛乳、卵等が挙げられる。
グルコシルセラミドを含有する植物の例としては、イネ、トウモロコシ、小麦、大麦等の穀類、大豆等の豆類、コンニャク、テンサイ(ビート)、パイナップル、モモ等が挙げられる。
グルコシルセラミドを含有する真菌類の例としては、マイタケ、タモギタケ等の担子菌類が挙げられる。
グルコシルセラミドは、1種で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なかでも、オルニチン由来の乳様の異味を抑制する観点、安全性の観点から、植物由来グルコシルセラミドが好ましく、イネ、パイナップルに由来するグルコシルセラミドがより好ましい。植物由来グルコシルセラミドは、スフィンゴイド塩基の化学構造が、8-スフィンゲニン(d18:1)又は4,8-スフィンガジエニン(d18:2)であり、炭素数14~26のα-ヒドロキシ酸を構成成分とする分子種を主成分とするものが多い。
Figure 2023093400000001
本発明の食品組成物中の成分(B)の含有量は、質量比[(B)/(A)]が後述する範囲内となれば適宜選択可能であるが、オルニチン由来の乳様の異味を抑制する観点から、0.0001質量%以上が好ましく、0.00015質量%以上がより好ましく、0.0002質量%以上が更に好ましく、また、成分(B)に由来する苦味を抑制する観点とコストを抑える観点から、0.27質量%以下が好ましく、0.24質量%以下がより好ましく、0.20質量%以下が更に好ましく、0.15質量%以下がより更に好ましい。そして、本発明の食品組成物中の成分(B)の含有量は、好ましくは0.0001~0.27質量%であり、より好ましくは0.00015~0.24質量%であり、更に好ましくは0.0002~0.20質量%であり、より更に好ましくは0.0002~0.15質量%である。
本発明の食品組成物中の成分(B)の含有量は、食品組成物の形態により適宜選択可能である。
例えば、食品組成物が固形状食品組成物である場合、固形状食品組成物中の成分(B)の含有量は、オルニチン由来の乳様の異味を抑制する観点から、0.0003質量%以上が好ましく、0.0005質量%以上がより好ましく、0.0006質量%以上が更に好ましく、0.001質量%以上がより更に好ましく、0.002質量%以上がより更に好ましく、0.003質量%以上がより更に好ましく、0.004質量%以上がより更に好ましい。また、成分(B)に由来する苦味を抑制する観点とコストを抑える観点から、0.27質量%以下が好ましく、0.24質量%以下がより好ましく、0.20質量%以下が更に好ましく、0.15質量%以下がより更に好ましい。そして、本発明の食品組成物が固形状食品組成物である場合、固形状食品組成物中の成分(B)の含有量は、好ましくは0.0003~0.27質量%であり、より好ましくは0.0005~0.24質量%であり、更に好ましくは0.0006~0.20質量%であり、より更に好ましくは0.001~0.20質量%であり、より更に好ましくは0.002~0.20質量%であり、より更に好ましくは0.003~0.15質量%であり、より更に好ましくは0.004~0.15質量%である。
食品組成物が飲料である場合、飲料中の成分(B)の含有量は、オルニチン由来の乳様の異味を抑制する観点から、0.0001質量%以上が好ましく、0.00015質量%以上がより好ましく、0.0002質量%以上が更に好ましく、また、成分(B)に由来する苦味を抑制する観点とコストを抑える観点から、0.008質量%以下が好ましく、0.007質量%以下がより好ましく、0.006質量%以下が更に好ましい。そして、本発明の食品組成物が飲料である場合、飲料中の成分(B)の含有量は、好ましくは0.0001~0.008質量%であり、より好ましくは0.00015~0.007質量%であり、更に好ましくは0.0002~0.006質量%である。
成分(B)の含有量は、通常知られている測定法のうち測定試料の状況に適した分析法により測定することが可能である。具体的には、後掲の実施例に記載の方法が挙げられる。なお、測定の際には装置の検出域に適合させるため、試料を凍結乾燥したり、装置の分離能に適合させるため試料中の夾雑物を除去したりする等、必要に応じて適宜処理を施してもよい。
本発明の食品組成物は、成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)]が0.3×10-3~20×10-3であるが、オルニチン由来の乳様の異味を抑制する観点から、0.5×10-3以上が好ましく、1.0×10-3以上がより好ましく、1.5×10-3以上が更に好ましく、また、成分(B)に由来する苦味を抑制する観点から、18×10-3以下が好ましく、17×10-3以下がより好ましく、16×10-3以下が更に好ましい。そして本発明における、成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)]は、好ましくは0.5×10-3~18×10-3であり、より好ましくは1.0×10-3~17×10-3であり、更に好ましくは1.5×10-3~16×10-3である。
本発明の食品組成物は、食品組成物が固形状食品組成物である場合、オルニチン由来の乳様の異味を抑制する観点から、成分(A)の含有量(質量%)を[A]としたとき、質量比[(B)/(A)]≧(0.05×[A]-0.5)-3(但し、成分(A)の含有量が10質量%超)の式を満たすことが好ましく、質量比[(B)/(A)]≧(0.05×[A])-3の式を満たすことがより好ましい。
また、食品組成物が飲料である場合、オルニチン由来の乳様の異味を抑制する観点から、成分(A)の含有量(質量%)を[A]としたとき、質量比[(B)/(A)]≧([A]-0.4)-3(但し、成分(A)の含有量が0.4質量%超)の式を満たすことが好ましい。
本発明の食品組成物は、所望により、酸味料、甘味料、成分(A)以外のアミノ酸、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、香料、果汁、植物エキス、エステル、色素、乳成分、ココアパウダー、調味料、植物油脂、酸化防止剤、保存料、pH調整剤、品質安定剤等の添加剤を1種又は2種以上を含有することができる。添加剤の含有量は、本発明の目的を損なわない範囲内で適宜設定することができる。
本発明の食品組成物が固形状食品組成物である場合、必要に応じて許容される担体を含有することができる。例えば、賦形剤(例えば、グルコース、ガラクトース、フルクトース等の単糖類、ショ糖、乳糖、麦芽糖等の二糖類、キシリトール、ソルビトール等の糖アルコール、デキストリン、粉飴等の澱粉分解物);結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、アルファー化デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、プルラン、メチルセルロース、硬化油等);崩壊剤(例えば、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等);滑沢剤(例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、フマル酸ステアリルナトリウム、タルク、二酸化ケイ素等);嬌味剤(例えば、ステビア等);オリゴ糖、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、リン酸水素カルシウム、増量剤、界面活性剤、分散剤、緩衝剤、酸化防止剤、保存剤、品質安定剤、希釈剤等の担体が挙げられる。担体の含有量は、本発明の目的を損なわない範囲内で適宜設定することが可能である。
本発明の食品組成物が飲料である場合、非茶飲料でも、茶飲料でもよい。非茶飲料としては、例えば、炭酸飲料、果汁ジュース、野菜ジュース、アイソトニック飲料、エンハンスドウォーター、ボトルドウォーター、ニアウォーター、コーヒー飲料、栄養ドリンク剤、美容ドリンク剤等の非アルコール飲料や、ビール、ワイン、清酒、梅酒、発泡酒、ウィスキー、ブランデー、焼酎、ラム、ジン、リキュール類等のアルコール飲料を挙げることができる。また、茶飲料としては、例えば、緑茶飲料、ほうじ茶飲料、烏龍茶飲料、穀物茶飲料を挙げることができる。
飲料のpH(20℃)は、風味と保存性の観点から、2.0~7.5が好ましく、3.0~7.0がより好ましく、3.5~6.5が更に好ましい。
なお、pHは、20℃に温度調整をしてpHメータ(東亜DKK製)により測定するものとする。
本発明の食品組成物は、常法にしたがって製造することが可能であり、適宜の方法を採り得るが、例えば、成分(A)及び(B)、必要により他の成分を配合し、成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)]を調整して製造することができる。成分(A)と成分(B)との混合順序は特に限定されず、一方を他方に添加しても、両者を同時に添加してもよい。混合方法としては、撹拌、震盪等の適宜の方法を採用することができるが、混合装置を使用しても構わない。また、本発明の食品組成物が固形状食品組成物である場合には、所望の形状とするために圧縮成形しても、公知の造粒法により造粒してもよい。
本発明の食品組成物が飲料である場合、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶等の通常の包装容器に充填して容器詰飲料とすることができる。
また、本発明の飲料は、加熱殺菌を加えてもよい。殺菌方法としては、適用されるべき法規(日本にあっては食品衛生法)に定められた条件に適合するものであれば特に限定されない。例えば、飲料を容器包装に充填し、密栓若しくは密封した後殺菌するか、又は自記温度計をつけた殺菌器等で殺菌したもの若しくはろ過器等で除菌したものを自動的に容器包装に充填した後、密栓若しくは密封すればよい。より具体的には、レトルト殺菌法、高温短時間殺菌法(HTST法)、超高温殺菌法(UHT法)等を挙げることができる。
本発明の食品組成物は、オルニチン由来の乳様の異味が抑制されるという点から、以下の〔1〕~〔6〕の食品組成物であることが好ましい。
〔1〕 次の成分(A)及び(B);
(A)オルニチン 0.05~2.2質量%
(B)グルコシルセラミド 0.0001~0.008質量%
を含有し、成分(A)と成分(B)の質量比[(B)/(A)]が0.3×10-3~20×10-3である飲料。
〔2〕 次の成分(A)及び(B);
(A)オルニチン 0.10~2.0質量%
(B)グルコシルセラミド 0.00015~0.007質量%
を含有し、成分(A)と成分(B)の質量比[(B)/(A)]が0.3×10-3~20×10-3である飲料。
〔3〕 次の成分(A)及び(B);
(A)オルニチン 0.10~1.6質量%
(B)グルコシルセラミド
を含有し、成分(A)と成分(B)の質量比[(B)/(A)]が1.5×10-3~16×10-3である飲料。
〔4〕 次の成分(A)及び(B);
(A)オルニチン 1.0~75質量%
(B)グルコシルセラミド 0.0003~0.27質量%
を含有し、成分(A)と成分(B)の質量比[(B)/(A)]が0.3×10-3~20×10-3である固形状食品組成物。
〔5〕 次の成分(A)及び(B);
(A)オルニチン 2.0~65質量%
(B)グルコシルセラミド 0.001~0.24質量%
を含有し、成分(A)と成分(B)の質量比[(B)/(A)]が0.3×10-3~20×10-3である固形状食品組成物。
〔6〕 次の成分(A)及び(B);
(A)オルニチン 2.0~32質量%
(B)グルコシルセラミド 0.002~0.20質量%
を含有し、成分(A)と成分(B)の質量比[(B)/(A)]が1.0×10-3~16×10-3である固形状食品組成物。
(1)オルニチンの分析
試験試料1gを10質量%スルホサリチル酸溶液25mLに溶解し、20分間振とうした。その後3M水酸化ナトリウム溶液を加えてpHを2.2に調整し、更にpH2.2のクエン酸ナトリウム緩衝液を加えて100mLとした。濾過後、前記クエン酸ナトリウム緩衝液で1000倍に希釈し、アミノ酸自動分析を行った。
<アミノ酸自動分析計の操作条件>
機種:LA8080高速アミノ酸分析計(株式会社日立ハイテクサイエンス)
カラム:日立カスタムイオン交換樹脂、φ4.6mm×60mm(株式会社日立ハイテクサイエンス)
移動相:タンパク質加水分解物分析法用緩衝液 PH KANTO(PH-1~PH-4、PH-RG)
反応液:日立用ニンヒドリン発色溶液キット(富士フィルム和光純薬株式会社)
流量:移動相 0.40mL/min.、反応液 0.35mL/min.
測定波長:570nm
(2)グルコシルセラミドの分析
試料0.5gにクロロホルム2mLを加え、縦揺れ振とうを15分間実施し、抽出作業を行った。抽出液をメタノールにて希釈後、0.2μmのPTFEフィルターでろ過したものをLC-MS/MSにて測定した。定量結果は、ピーク2本の合算にて求めた。なお、標準試料としてGlucosylceramide, from Rice(長良サイエンス株式会社)を用いた。
(3)pHの測定
pHメータ(東亜DKK製)を用いて、試料を20℃に温度調整をして測定した。
(4)官能評価
各飲料を飲用又は各粉末を摂取したときの「オルニチン由来の乳様の異味」について、専門パネル3名が官能試験を行った。官能試験は、各専門パネルが「オルニチン由来の乳様の異味」の評価基準を、下記の評価基準とすることに合意したうえで実施した。そして、各専門パネルが決定した評点に基づいて、協議により最終評点を決定した。
オルニチン由来の乳様の異味の評価基準
オルニチン由来の乳様の異味は、飲用又は摂取した時にオルニチン由来の乳様の異味が感じられるか否かを観点に、飲料の場合は実施例1の飲料のオルニチン由来の乳様の異味の評点を「1」とし、比較例1の飲料のオルニチン由来の乳様の異味の評点を「5」として評価した。粉末の場合は実施例18の粉末のオルニチン由来の乳様の異味の評点を「1」とし、比較例4の粉末のオルニチン由来の乳様の異味の評点を「5」として評価した。具体的な評価基準は以下のとおりである。
評点1:乳様の異味をほぼ感じない(実施例1、18相当)
2:乳様の異味を感じるが弱い
3:乳様の異味をわずかに感じる
4:乳様の異味をやや強く感じる
5:乳様の異味を強く感じる(比較例1、4相当)
実施例1~17及び比較例1~3
容量100mlのバイアル瓶に、表1に示す各成分を配合した後、蒸留水を加えて100mlとし、PETボトルに充填した後、65℃で20分加熱殺菌してpH5.5の飲料を製造した。グルコシルセラミドは、Glucosylceramide, from Rice(≧99%(TLC)、長良サイエンス株式会社製)、オルニチン塩酸塩は、L(+)-オルニチン一塩酸塩(富士フイルム和光純薬株式会社製)を使用した。各飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に併せて示す。
Figure 2023093400000002
表1から、オルニチン塩酸塩に対してグルコシルセラミドを特定の質量比で含有させることで、オルニチン由来の乳様の異味が抑制された、オルニチンを含有する飲料が得られることがわかる。
実施例18~33、比較例4、5
表2に示す各成分を計量し、均一になるように混合して粉末を得た。グルコシルセラミドは、Glucosylceramide, from Rice(≧99%(TLC)、長良サイエンス株式会社製)、オルニチン塩酸塩は、L(+)-オルニチン一塩酸塩(富士フイルム和光純薬株式会社製)、乳糖は乳糖(株式会社自然健康社製)を使用した。各粉末について分析及び官能評価を行った。その結果を表2に併せて示す。
Figure 2023093400000003
表2から、オルニチン塩酸塩に対してグルコシルセラミドを特定の質量比で含有させることで、オルニチン由来の乳様の異味が抑制された、オルニチンを含有する固形状食品組成物が得られることがわかる。

Claims (7)

  1. 次の成分(A)及び(B);
    (A)オルニチン
    (B)グルコシルセラミド
    を含有し、成分(A)と成分(B)の質量比[(B)/(A)]が0.3×10-3~20×10-3である食品組成物。
  2. 食品組成物が飲料である請求項1記載の食品組成物。
  3. 成分(A)の含有量が0.05~2.2質量%である請求項2記載の食品組成物。
  4. 成分(B)の含有量が0.0001~0.008質量%である請求項2又は3記載の食品組成物。
  5. 食品組成物が固形状食品組成物である請求項1記載の食品組成物。
  6. 成分(A)の含有量が1.0~75質量%である請求項5記載の食品組成物。
  7. 成分(B)の含有量が0.0003~0.27質量%である請求項5又は6記載の食品組成物。
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