JP2021114920A - 果汁含有飲料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】果汁含有飲料は、果汁率が1〜80質量%である果汁含有飲料であって、ヘキサン酸エチルを含み、ヘキサン酸エチルの含有量が0.0001〜100ppbである。果汁含有飲料中のヘキサン酸エチルの含有量は0.1ppb以上100ppb未満であってもよい。果汁含有飲料の果汁率は10〜50質量%であってもよい。果汁含有飲料の糖度は1〜10であってもよい。果汁含有飲料はソフトフルーツの果汁を含んでいてもよい。
【選択図】なし
Description
果汁含有飲料は、果汁率が1〜80質量%であって、ヘキサン酸エチルを含み、ヘキサン酸エチルの含有量が0.0001〜100ppbである。当該構成を満足することで、果汁感が良好な果汁含有飲料となる。
果汁含有飲料の果汁率は1〜80質量%の範囲であれば特に限定されないが、本発明の効果が奏されやすいという観点から、10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましい。また、果汁含有飲料の果汁率は50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。
物の種類ごとに定められている。例えば、ブドウはBrix値に基づいて算出する。果汁含有率をJAS規格のBrix値に基づいて換算する場合、果汁に加えられた糖類、はちみつ等のBrix値は除いて算出される。
果汁含有飲料に含まれるヘキサン酸エチルは、香気成分である。ヘキサン酸エチルとしては、特に限定されないが化合物の市販品を用いて配合したり、ヘキサン酸エチルが含まれる天然物やその抽出液を配合することができる。
(香気成分含有量の分析条件)
分析対象である飲料10mLを、あらかじめ3.5gのNaClを入れた固相マイクロ抽出(SPME)用バイアルに入れ、密栓する。各バイアルを70℃で1分撹拌した後、SPME用ファイバー(DVB/CAR/PDMS,Stableflex 23Ga(Gray)50/30μm:SIGMA−ALDRICH社製)をバイアル中のヘッドスペースに露出させる。70℃で10分間、揮発性成分をファイバーに吸着させた後、注入口で10分間脱着させ、GC/MSにより分析を行う。検量線は標準添加法にて作成し、内標としてシクロヘキサノールを用いる。
(GC/MSの分析条件)
GC:Agilent Technologies社製 7890A。MS:Agilent Technologies社製5975C MSD。カラム:AgilentTechnologies社製 DB−WAX UI 30m×0.25mm、膜厚0.25μm。流量:1.0ml/min。注入法:スプリットレス。キャリアガス:He。
注入口温度:250℃。トランスファーライン:250℃。オーブン温度:40℃(5min)→5℃/min→240℃(5min)、ポストラン240℃(5min)。MS条件:SIM 13.3minヘキサン酸エチル m/z88、18.8min シクロヘキサノール(内標) m/z57。
果汁含有飲料の糖度は特に限定されないが、本発明の効果が奏されやすいという観点から、1〜10の範囲であることが好ましく、3〜8の範囲であることがより好ましく、4〜6の範囲であることが更に好ましい。
果汁含有飲料の甘酸比は特に限定されないが、本発明の効果が奏されやすいという観点から、5〜60の範囲であることが好ましく、10〜40の範囲であることがより好ましく、20〜30の範囲であることが更に好ましい。
酸度(%)=A×f×100/V×0.0064
A:0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液による滴定量(mL)
f:0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液の力価
V:試料体積(mL)
0.0064:0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液1mLに相当する無水クエン酸の重量(g)
果汁含有飲料には、本発明の効果を阻害しない範囲で、一般的な飲料に通常用いられる他の原材料や添加剤を適宜配合することができる。配合量は得ようとする効果に応じて適宜設定できる。
果汁含有飲料は常法に従って製造することができる。例えば、濃縮果汁を原料として用い、これを水等で果汁率が1〜80質量%となる量で希釈する。次いで、当該希釈液にヘキサン酸エチルをその含有量が0.0001〜100ppbとなるように添加し、更にその他必要に応じて加えられる成分を添加するなどして果汁含有飲料を調製する。
上記のとおり、本発明によれば、果汁率が1〜80質量%である果汁含有飲料に、ヘキサン酸エチルをその含有量が0.0001〜100ppbとなるように添加することで、飲んだときに感じられる果汁感を高めることができる。
風味増強剤は、ヘキサン酸エチルを含み、果汁率が1〜80質量%である果汁含有飲料中に、上記ヘキサン酸エチルの含有量が0.0001〜100ppbとなるように添加される。
ベース液Aに、表2に示す含有量となるようにヘキサン酸エチルを添加して果汁含有飲料を作製し、専門パネル6名による官能評価を実施した。かかる評価は、ヘキサン酸エチル未添加の飲料(比較例1−1)を対照として、「果汁感」、「コク」、「フレッシュ感」、「異味」について比較評価することで行った。なお、本明細書において、「果汁感」、「コク」、「フレッシュ感」は上述した意味を示しており、「異味」とは「由来する果物から想起する風味とは違う風味」を意味する。各評価点数は、下記の採点基準に従って各パネルがつけた評価点数の平均値として算出した。
2点:対照と比較して低い
3点:対照と比較して僅かに低い
4点:対照と全く同じ
5点:対照と比較して僅かに高い
6点:対照と比較して高い
7点:対照と比較して非常に高い
下記表2に試験1の結果を示す。なお、果汁感、コク、フレッシュ感については点数が大きくなるほど果汁感、コク、フレッシュ感が増しており評価が高いことを意味する。また、異味については点数が小さくなるほど感じられにくくなっており評価が高いことを意味する。
ベース液A〜Dにヘキサン酸エチルを50ppbとなるように添加して果汁含有飲料(実施例2−1〜2−4)を作製し、試験1と同様の方法及び採点基準を用いて官能評価を行った。かかる評価は、果汁率が同一でありヘキサン酸エチル未添加の飲料(比較例2−1〜2−4)の点数を対照として行った。
下記表3に試験2の結果を示す。
ベース液E〜Hにヘキサン酸エチルを50ppbとなるように添加して果汁含有飲料(実施例3−1〜3−4)を作製し、試験1と同様の方法及び採点基準を用いて官能評価を行った。かかる評価は、糖度が同一でありヘキサン酸エチル未添加の飲料(比較例3−1〜3−4)の点数を対照として行った。
下記表4に試験3の結果を示す。
ベース液I〜Lにヘキサン酸エチルを50ppbとなるように添加して果汁含有飲料(実施例4−1〜4−4)を作製し、試験1と同様の方法及び採点基準を用いて官能評価を行った。かかる評価は、甘酸比が同一でありヘキサン酸エチル未添加の飲料(比較例4−1〜4−4)の点数を対照として行った。
下記表5に試験4の結果を示す。
表6に示す原料と水とを混合してベース液M及びNを調製した。なお、ベース液Mには
リンゴ果汁(リンゴ透明濃縮果汁)を配合し、ベース液Nにはオレンジ果汁(メキシコ産オレンジ濃縮果汁(バレンシア))を配合した。該ベース液M及びNについて上述のベース液A等と同様に糖度、酸度を測定し、また、甘酸比を算出した。
下記表7に試験5の結果を示す。
表8に示す原料と水とを混合してベース液Pを調製した。なお、ベース液Pにはグレープ果汁(68°グレープ透明果汁(コンコード))を配合した。該ベース液Pについて上述のベース液A等と同様に糖度、酸度を測定し、また、甘酸比を算出した。
下記表9に試験6の結果を示す。
Claims (8)
- 果汁率が1〜80質量%である果汁含有飲料であって、
ヘキサン酸エチルを含み、
前記ヘキサン酸エチルの含有量が0.0001〜100ppbである、
果汁含有飲料。 - 前記ヘキサン酸エチルの含有量が0.1ppb以上100ppb未満である、
請求項1に記載の果汁含有飲料。 - 前記果汁率が10〜50質量%である、
請求項1又は2に記載の果汁含有飲料。 - 糖度が1〜10である、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の果汁含有飲料。 - ソフトフルーツの果汁を含む、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の果汁含有飲料。 - 果汁率が1〜80質量%である果汁含有飲料に、ヘキサン酸エチルをその含有量が0.0001〜100ppbとなるように添加することを含む、
果汁含有飲料の製造方法。 - 果汁率が1〜80質量%である果汁含有飲料に、ヘキサン酸エチルをその含有量が0.0001〜100ppbとなるように添加することを含む、
前記果汁含有飲料を飲んだときに感じられる果汁感を高める方法。 - ヘキサン酸エチルを含み、
果汁率が1〜80質量%である果汁含有飲料中に、前記ヘキサン酸エチルの含有量が0.0001〜100ppbとなるように添加される、
風味増強剤。
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---|---|---|---|---|
WO2024106417A1 (ja) * | 2022-11-15 | 2024-05-23 | アサヒグループホールディングス株式会社 | 果実風味飲料および果実風味飲料の果実感増強方法 |
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JP2016146825A (ja) * | 2015-02-06 | 2016-08-18 | サントリーホールディングス株式会社 | 果汁含有アルコール飲料 |
JP2019097513A (ja) * | 2017-12-05 | 2019-06-24 | アサヒ飲料株式会社 | 白ぶどう風味飲料、透明容器詰め飲料、透明容器詰め飲料の陳列方法、白ぶどう風味飲料の光劣化臭マスキング剤、及び白ぶどう風味飲料の光劣化臭のマスキング方法 |
JP2021106547A (ja) * | 2019-12-27 | 2021-07-29 | キリンホールディングス株式会社 | 糖類低減果実飲料およびその製造方法 |
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