JP2023092710A - 接続構造体及び接続構造体の製造方法 - Google Patents

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直樹 林
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和久 青木
Kazuhisa Aoki
充宏 柄木田
Mitsuhiro Karakida
大祐 佐藤
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Abstract

【課題】接合強度の低下を抑制することができ、抵抗値の上昇を抑制することができる接続構造体及び接続構造体の製造方法を提供する。【解決手段】第1の端子列を有する表面実装部品2と、第1の端子列に対応する第2の端子列を有する配線基板3と、第1の端子列と前記第2の端子列とを前記半田粒子により接合する接着層4とを備え、接着層4の平面X線撮影において、第1の端子列と第2の端子列との半田接続部以外の半田の投影面積が5~42%である。【選択図】図2

Description

本技術は、表面実装部品を実装した接続構造体及び接続構造体の製造方法に関する。
リジッド基板やフレキシブル基板への表面実装部品(SMD:Surface Mount Device)の実装は、一般的に半田ペーストを基板に印刷し、その上に表面実装部品をマウンター搭載して、その後リフロー工程を用いて実装を行っている。
一般的な半田ペーストは、ペースト内の半田自体の絶対量が多く、ファインピッチ接続に対しては半田ブリッジが発生するため限界があった。そこで、ファインピッチに対応するにあたり、配線間に残る半田を少なくするため、半田含有量を下げ、更に半田の自己凝集性能を利用したファインピッチ対応の半田含有の異方性導電接着材が提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
また、特許文献3には、ファインピッチ接続での絶縁性を確保するため、半田の自己凝集性能を利用し、低粘度のペースト状バインダーを用いることで半田の動きを活発化させて自己凝集性能を高め、半田接続部以外の半田残渣をなくして絶縁性を確保することが記載されている。
また、特許文献4には、樹脂接着剤における高温高湿条件での信頼性を高めるために、無機フィラー等の添加を行うことが記載されている。しかしながら、無機フィラーを添加した場合、フィラー自体が半田同士の接続を物理的に妨げ、半田の自己凝集性能を低下させるため、半田接続させたい端子上での半田接続を阻害させることがあり、接合強度の低下及び抵抗値の上昇が起こることがあった。特に特許文献4の技術のようにフィラーが高充填されている配合系の場合には、接合強度の低下及び抵抗値の上昇が顕著であった。
特開2017-041442号公報 特開2016-219808号公報 国際公開第2015/125778号 国際公開第2017/033933号
本技術は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、接合強度の低下及び抵抗値の上昇を抑制することができる接続構造体及び接続構造体の製造方法を提供する。
本技術に係る接続構造体は、第1の端子列を有する表面実装部品と、前記第1の端子列に対応する第2の端子列を有する配線基板と、前記第1の端子列と前記第2の端子列とを半田粒子により接合する接着層とを備え、前記接着層の平面X線撮影において、前記第1の端子列と前記第2の端子列との半田接続部以外の半田の投影面積が5~42%である。
本技術に係る接続構造体の製造方法は、半田粒子を含有する導電接着剤を介して、配線基板上に表面実装部品を配置する配置工程と、前記半田粒子の融点以上に設定されたリフロー炉を用いて、前記表面実装部品と前記配線基板との間に接着層を形成するとともに、前記表面実装部品の第1の端子列と前記配線基板の第2の端子列とを前記半田粒子により接合させる接合工程とを有し、前記接着層の平面X線撮影において、前記第1の端子列と前記第2の端子列との半田接続部以外の半田の投影面積が5~42%である。
本技術に係る接続構造体の製造方法は、半田粒子とフラックス化合物とを含有する導電接着剤を介して、配線基板上に表面実装部品を配置する配置工程と、前記半田粒子の融点以上に設定されたリフロー炉を用いて、前記表面実装部品と前記配線基板との間に接着層を形成するとともに、前記表面実装部品の第1の端子列と前記配線基板の第2の端子列とを前記半田粒子により接合させる接合工程とを有し、前記フラックス化合物1wt%に対する1000μm中の前記半田粒子の総表面積の比が、20~200である。
本技術に係る半田粒子含有接着剤は、半田粒子とフラックス化合物とを含有し、前記フラックス化合物1wt%に対する1000μm中の前記半田粒子の総表面積の比が、20~200である。
本技術によれば、半田残渣が半田接続部外に適度に残るため、接合強度の低下及び抵抗値の上昇を抑制することができる。
図1は、垂直嵌合コネクタのプラグの短手方向の一例を模式的に示す断面図である。 図2は、垂直嵌合コネクタのレセプタクルの短手方向の一例を模式的に示す断面図である。 図3は、図1に示すプラグと図2に示すレセプタクルとを嵌合させた短手方向の状態を模式的に示す断面図である。 図4は、配線基板上面からのX線撮影写真を模式的に示す図である。
以下、本技術の実施の形態について、図面を参照しながら下記順序にて詳細に説明する。
1.接続構造体
2.接続構造体の製造方法
3.導電性接着剤
4.実施例
<1.接続構造体>
本実施の形態に係る接続構造体は、第1の端子列を有する表面実装部品と、第1の端子列に対応する第2の端子列を有する配線基板と、第1の端子列と第2の端子列とを半田粒子により接合する接着層とを備え、接着層の平面X線撮影において、第1の端子列と第2の端子列との半田接続部以外の半田の投影面積が5~42%である。半田残渣を半田接続部外に適度に残すことにより、耐透湿性能及び機械的強度が向上し、接合強度の低下及び抵抗値の上昇を抑制することができる。ここで、接続構造体とは、二つの材料または部材が電気的に接続されたものをいう。また、接合とは、二つの材料または部材をつなぎ合わせることをいう。
表面実装部品としては、半田リフローにより接合可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、コネクタ、IC(Integrated Circuit)やLSI(Large Scale Integration)のパッケージ、LED(Light Emitting Diode)、スイッチなどが挙げられる。これらの中でも、長手方向に複数のピンを有する樹脂成型されたアスペクト比の大きなコネクタは、接続部に大きなストレスが掛かりやすいものの、本技術を適用することにより、ストレスを緩和し、接続抵抗値の上昇を抑えることができる。
以下では、表面実装部品の具体例として、垂直嵌合タイプのコネクタを用いて接続構造体について詳細に説明する。コネクタは、嵌合部を有する主に樹脂成型品であり、例えば、樹脂成形物に電極が長手方向に複数並び、短手方向に突き出ている表面実装型のリードアレイを構成するものであっても、突き出ていないもの(フリップチップ型のコネクタ)であってよい。
図1は、垂直嵌合タイプのコネクタにおけるプラグとレセプタクルとの短手方向の一例を示す断面図である。図1に示すコネクタの一例は、レセプタクル端子11A、11Bが絶縁樹脂により固定されたレセプタクル1と、プラグ端子21A、21Bが絶縁樹脂により固定されたプラグ2から構成される。また、レセプタクル1の長手方向には、レセプタクル端子11A、11Bが、所定のピッチで形成され、プラグ2の長手方向には、プラグ端子21A、21Bが、所定のピッチで形成される。
図2は、コネクタのプラグと配線基板とを接続させた接続構造体の長手方向を模式的に示す断面図であり、図3は、コネクタのプラグと配線基板とを接続させた接続構造体の短手方向を模式的に示す断面図である。すなわち、図2に示す長手方向の断面は、図3に示す短手方向の断面に対して垂直方向のY断面であり、図4に示す短手方向の断面は、図2に示す長手方向の断面に対して垂直方向のX断面である。
図2及び図3に示すように、接続構造体は、第1の端子列としてのプラグ端子21A、21Bを有するプラグ2と、プラグ端子21A、21Bに対応する第2の端子列としての基板端子31A、31Bを有する配線基板3と、プラグ端子21A、21Bと基板端子31A、31Bとを半田41により接合する接着層4とを備える。
プラグ2は、プラグ端子21A、21Bと、プラグ端子21A、21Bに連続する導電金属が折り曲げられた接続ピン22A、22Bと、プラグ端子21A、21B及び接続ピン22A、22Bを固定する絶縁樹脂23とを備える。
絶縁樹脂23は、例えばポリアミド、LCP(Liquid Crystal Polymer)などからなり、例えば樹脂成形により、プラグ端子21A、21B及び接続ピン22A、22Bを固定する。また、プラグ端子21A、21Bの端部には、それぞれリードが形成され、プラグ端子21A、21Bは、表面実装型のリードアレイを構成する。
プラグ端子21A、21B及び基板端子31A、31Bにおける隣接端子間距離(スペース間距離)の最小値の上限は、好ましくは0.8mm以下、より好ましくは0.3mm以下、さらに好ましくは0.2mm以下である。また、プラグ端子21A、21B及び基板端子31A、31Bにおける隣接端子間の距離の最小値の下限は、好ましくは50μm以上、より好ましくは60μm以上、さらに好ましくは70μm以上である。これ以下となるとショート発生のリスクが高くなる。また、プラグ端子21A、21Bの表面は、金メッキされていることが好ましい。
配線基板3は、基材上にプラグ端子21A、21Bに対応する基板端子31A、31Bを備える。配線基板3は、所謂プリント配線板(PWB)として広義に定義できるものであればよく、リジット基板であっても、フレキシブル基板(FPC:Flexible Printed Circuits)であってもよい。基材種類による基板例としては、例えば、ガラス基板、セラミック基板、プラスチック基板などが挙げられる。
基板端子31A、31Bの隣接端子間には、ソルダーレジストに用いられる短絡防止の加工(壁や溝など)が形成されていないことが経済性の観点から好ましい。例えば、基板端子31A、31Bの隣接端子間のスペース部の高さの上限は、好ましくは基板端子31A、31Bの高さの100μm以下、より好ましくは35μm以下、さらに好ましくは12μm以下である。また、基板端子31A、31Bの隣接端子間の端子からの高さの下限は、基板端子31A、31Bの高さと同じ(端子間が水平で基板面と同一であり、端子の隆起がない状態、基板の接続面がフラットな状態)であってもよく、基板に設けられた基板端子31A、31Bが基板平面より突出していてもよい。また、基板端子31A、31Bの表面は、金メッキされていることが好ましい。
接着層4は、プラグ端子21A、21Bと基板端子31A、31Bとを接合する半田41と、半田粒子42とを備える。接着層4は、後述する導電性接着剤が硬化したものであり、プラグ端子21A、21Bと基板端子31A、31Bとを半田41により接合するとともに、プラグ2と配線基板3との間に導電性接着剤のバインダーが充填されてなる。一つの基板端子31A、31B内には、複数の半田接合箇所が存在してもよく、複数の半田接合箇所以外は、バインダーによる接着箇所が存在してもよい。なお、プラグ端子21A、21Bと基板端子31A、31Bとの電極同士が直接接触し、バインダーがこれを保持してもよい。また、電極同士で接続している近傍の半田粒子が、これを補助するように働いてもよい。半田粒子は、電極間に挟持されていてもよく、電極間が直接接続した後に、その周辺に存在する半田粒子が溶融し、接合に寄与してもよい。
図4は、配線基板上面からのX線撮影写真を模式的に示す図である。図4に示すように、配線基板3上面からX線撮影を行うと、基板端子31A、31B及び半田粒子42が投影される。接着層4の半田残存面積は、接着層4の面積から基板端子31A、31Bの面積を減算したバインダー面積に対する半田の投影面積の割合(%)として算出することができる。半田の投影面積は、半田粒子42及び半田が凝集した凝集体43を含むものであり、X線撮影画像から画像解析ソフトを用いて計測してもよい。
後述するようにフラックス化合物の量を調整することにより、半田粒子表面の酸化膜を残して半田の自己凝集を抑制し、半田残渣を半田接続部(基板端子31A、31B)外に残し易くすることができる。一方、フラックス化合物の量を調整することにより、半田粒子表面の酸化膜を除去し、半田を自己凝集させて半田接続部(基板端子31A、31B)に吸い取らせ、半田残渣を半田接続部(基板端子31A、31B)外に残り難くすることができる。
本実施の形態に係る接続構造体は、半田接続部以外の半田の投影面積が5~42%である。このように半田残渣を半田接続部外に適度に残すことにより、耐透湿性能及び機械的強度が向上し、接合強度の低下及び抵抗値の上昇を抑制することができる。また、本実施の形態に係る接続構造体は、BGA(Ball grid array)などで広く使われている半田粒子により接続されており、接続信頼性が高いため、センサー機器、車載用機器、IoT(Internet of Things)機器など、多くの用途に適用することができる。
<2.接続構造体の製造方法>
本実施の形態に係る接続構造体の製造方法は、半田粒子を含有する導電性接着剤を介して、配線基板上に表面実装部品を配置する配置工程と、半田粒子の融点以上に設定されたリフロー炉を用いて、表面実装部品と配線基板との間に接着層を形成するとともに、表面実装部品の第1の端子列と配線基板の第2の端子列とを半田粒子により接合させる接合工程とを有する。そして、接着層の平面X線撮影において、第1の端子列と第2の端子列との半田接続部以外の半田の投影面積が5~42%であることにより、耐透湿性能及び機械的強度が向上し、接合強度の低下及び抵抗値の上昇を抑制することができる。
また、本実施の形態に係る接続構造体の製造方法は、半田粒子と、フラックス化合物とを含有する導電性接着剤を介して、配線基板上に表面実装部品を配置する配置工程と、半田粒子の融点以上に設定されたリフロー炉を用いて、表面実装部品と配線基板との間に接着層を形成するとともに、表面実装部品の第1の端子列と配線基板の第2の端子列とを半田粒子により接合させる接合工程とを有する。そして、フラックス化合物1wt%に対する1000μm中の半田粒子の総表面積の比(HF比)が、20~200であることにより、フラックス化合物による酸化膜除去が適度に抑制され、半田が適度に残り易くなり、半田残存面積を適度な範囲とすることができる。HF比が20未満になると、フラックスによる酸化膜除去が進み、半田粒子の自己凝集が起こり、端子列に吸い取られ、半田残存面積が小さくなる傾向にある。HF比が200を超えると、フラックスによる酸化膜除去が進まず、半田粒子の自己凝集が抑制され、半田残存面積が大きくなるが、酸化膜の影響により、抵抗値が上昇してしまう傾向にある。
フラックス化合物1wt%に対する1000μm中の半田粒子の総表面積の比(HF比)は、下記式で表すことができる。
半田表面積/フラックス量比(HF比)=1000μmの半田粒子の総表面積/バインダー中のフラックス配合量(wt%)
HF比は、換言すれば、フラックス化合物の単位量当たりの半田表面積である。すなわち、HF比が大きくなると、半田表面積に対してフラックス化合物の量が小さくなり、半田表層の酸化膜の除去が進まず、酸化膜の影響により半田粒子が残り易くなるが、HF比が小さくなると、半田表面積に対してフラックス化合物の量が大きくなり、フラックスによる酸化膜除去が進み、半田粒子は残り難くなる。
[配置工程]
配置工程では、半田粒子とフラックス化合物とを含有する導電性接着剤を介して、配線基板上に表面実装部品を配置する。例えば、ツールを用いて表面実装部品の第1の端子列と配線基板の第2の端子列とを位置合わせし、導電性接着剤上に表面実装部品を搭載する。ツールは、一般的にはマウンターのツールとなるが、加熱型ピックアップツールであることが好ましく、表面実装部品を吸着する吸着機構を備えることが好ましい。また、導電性接着剤は、ペースト状であってもフィルム状であってもよい。ペースト状のものを表面実装部品の搭載時にフィルム状に近い形態としてもよい。
また、配置工程では、ツールにて表面実装部品側から押圧する仮圧着であることが好ましい。仮圧着条件としては、好ましくは2.0MPa以下、より好ましくは1.5MPa以下、さらに好ましくは1.0MPa以下である。
表面実装部品を押圧した場合、半田粒子の平均粒径に対する導電性接着剤の厚みの比の上限は、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.0以下、さらに好ましくは1.5以下である。表面実装部品の第1の端子列と配線基板の第2の端子列との距離を半田粒子径の近傍まで導電性接着剤を押し込むことにより、基板と部品を密着させ、接着性を高めることができる。
[接合工程]
接合工程では、半田粒子の融点以上に設定されたリフロー炉を用いて、導電性接着剤を硬化させ、表面実装部品と配線基板との間に接着層を形成するとともに、表面実装部品の第1の端子列と配線基板の第2の端子列とを半田粒子により接合させる。
リフロー炉は、機械的な加圧をせずに無荷重で加熱接合させることができるため、表面実装部品及び配線基板のダメージを抑制することができる。
リフロー炉としては、大気圧リフロー、真空リフロー、大気圧オーブン、オートクレーブ(加圧オーブン)などが挙げられ、これらの中でも、接合部に内包する気泡を排除することができる真空リフロー、オートクレーブなどを用いることが好ましい。
リフロー炉におけるピーク温度(最高到達温度)の下限は、半田粒子が溶融する温度以上であって、導電性接着剤が硬化を始める温度以上であれば良く、好ましくは150℃以上、より好ましくは180℃以上、さらに好ましくは200℃以上である。また、リフロー炉におけるピーク温度の上限は、300℃以下、より好ましくは290℃以下、さらに好ましくは280℃以下である。
リフロー炉では、加熱により導電性接着剤が溶融し、半田融点以上である本加熱により電極間に挟持された半田粒子がバインダー流動などで移動・凝集して溶融し、半田が電極に濡れ広がり、冷却により表面実装部品の第1の端子列と配線基板の第2の端子列とが接合される。リフローは、昇温工程と降温工程のほか、一定温度に維持する工程(キープ工程)を含んでいてもよい。最も高温となるピーク工程があってもよく、昇温もしくは降温の途中でピーク工程を含んでいてもよい。昇温工程は、バインダーを溶融させる工程(例えば120℃まで)と、半田粒子が溶融し塗れ広がる工程(例えば120~175℃)の2段階となっていてもよい。そのため昇温速度は一例として10~120℃/minでもよく、20~100℃/minでもよい。キープ工程(例えば175~180℃)の維持時間は、バインダーを硬化させる工程ともなる。この温度は、一例として温度160~230℃であり、5~10℃程度の差があってもよく、ピーク温度と同じでもよい。この時間は適宜選択でき、例えば0.5min以上や0.75min以上であり、長すぎると製造効率が悪化するので、例えば5min以下や3min以下である。
例えば、導電性接着剤のバインダーが熱硬化性である場合、リフロー工程の昇温・維持・降温と、バインダーの熱硬化性の挙動を合わせることにより、リフロー工程における樹脂溶融、端子間での半田粒子の挟持、半田溶融・樹脂硬化を最適化することができる。バインダーの熱硬化性の挙動は、DSC測定やレオメーターによる粘度測定により知ることができる。
本実施の形態に係る接続構造体の製造方法によれば、フラックス化合物が所定量配合されているため、酸化膜除去が適度に抑制され、半田が適度に残り易くなるため、半田残存面積を適度な範囲とすることができる。また、半田残存面積が適度な範囲であることにより、耐透湿性能及び機械的強度が向上し、接合強度の低下及び抵抗値の上昇を抑制することができる。
<3.導電性接着剤>
本実施の形態に係る導電性接着剤は、半田粒子と、フラックス化合物とを含有し、フラックス化合物1wt%に対する1000μm中の半田粒子の総表面積の比が、20~200である。これにより、フラックス化合物による酸化膜除去が適度に抑制され、半田が適度に残り易くなるため、半田残存面積を適度な範囲とすることができる。
導電性接着剤は、フィルム状、又はペースト状のいずれであってもよい。また、ペーストを接続時にフィルム状にしても、部品を搭載することでフィルムに近い形態としてもよい。ペースト状の場合、基板上に所定量を均一に塗布することができればよく、例えば、ディスペンス、スタンピング、スクリーン印刷等の塗布方法を用いることができ、必要に応じて乾燥させてもよい。フィルム状の場合、フィルム厚により接合材料(例えば、異方性導電接合材料)の量を均一化することができるだけでなく、取り扱い易いので作業効率を高くすることができる。
導電性接着剤がフィルム状である場合、半田粒子の平均粒径に対する導電性接着剤の厚みの比の下限は、好ましくは0.6以上、より好ましくは0.8以上、さらに好ましくは0.9以上である。導電性接着剤の厚みに対する半田粒子の平均粒径の比が大きい場合、前述の配置工程において、半田粒子の電極間への挟持が容易になるが、フィルムにした場合に取り扱い性の難易度が高くなる虞がある。
また、半田粒子の平均粒径に対する導電性接着剤の厚みの比の上限は、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.0以下、さらに好ましくは1.5以下である。
フィルム厚みは、1μm以下、好ましくは0.1μm以下を測定できる公知のマイクロメータやデジタルシックネスゲージ(例えば、株式会社ミツトヨ:MDE-25M、最小表示量0.0001mm)を用いて測定することができる。フィルム厚みは、10箇所以上を測定し、平均して求めればよい。但し、粒子径よりもフィルム厚みが薄い場合には、接触式の厚み測定器は適さないので、レーザー変位計(例えば、株式会社キーエンス、分光干渉変位タイプSI-Tシリーズなど)を用いることが好ましい。ここで、フィルム厚みとは、バインダー樹脂層のみの厚みであり、粒子径は含まない。
導電性接着剤のバインダーは、熱硬化性であっても、熱可塑性であってもよいが、リフロー工程による温度制御により溶融・硬化可能な熱硬化性であることが好ましい。以下では、熱硬化性バインダー(絶縁性バインダー)について説明する。
[熱硬化型バインダー]
熱硬化性バインダーは、発熱ピーク温度が、半田粒子の融点よりも高いことが好ましく、半田粒子の融点よりも低い溶融温度を有するものであることが好ましい。ここで、発熱ピーク温度は、回転式レオメーター(サーモフィッシャー社製)を用い、測定圧力1N温度範囲30~200℃、昇温速度10℃/分、測定周波数1Hz、測定プレート直径8mmの条件で測定することができる。これにより、加熱により熱硬化性バインダーが溶融し、半田粒子が端子間に挟持された状態で半田が溶融するため、ファインピッチの電極を備える電子部品を接合させることができる。
熱硬化型バインダーとしては、(メタ)アクリレート化合物と熱ラジカル重合開始剤とを含む熱ラジカル重合型樹脂組成物、エポキシ化合物と熱カチオン重合開始剤とを含む熱カチオン重合型樹脂組成物、エポキシ化合物と熱アニオン重合開始剤とを含む熱アニオン重合型樹脂組成物などが挙げられる。また、公知の粘着剤組成物を用いてもよい。なお、(メタ)アクリルモノマーとは、アクリルモノマー、及びメタクリルモノマーのいずれも含む意味である。
以下では、具体例として、固形エポキシ樹脂と、液状エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂硬化剤とを含有する熱アニオン重合型樹脂組成物を例に挙げて説明する。
固形エポキシ樹脂は、常温で固形であり、分子内に1つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であれば、特に限定されるものではなく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等であってもよい。これにより、フィルム形状を維持することができる。なお、常温とは、JIS Z 8703で規定する20℃±15℃(5℃~35℃)の範囲である。
液状エポキシ樹脂は、常温で液状であれば、特に限定されるものではなく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等であってもよく、ウレタン変性のエポキシ樹脂であっても構わない。
液状エポキシ樹脂の配合量は、固形エポキシ樹脂100質量部に対し、好ましくは160質量部以下、より好ましくは100質量部以下、さらに好ましくは70質量部以下である。液状エポキシ樹脂の配合量が多くなると、フィルム形状を維持することが困難となる。また、液状エポキシ樹脂の配合量が多くなると、熱硬化後の硬化物性が一般的に高架橋密度による高弾性となるため、ストレス緩和能力が小さくなる。
エポキシ樹脂硬化剤は、熱で硬化が開始する熱硬化剤であれば、特に限定されるものではなく、例えば、アミン、イミダゾール等のアニオン系硬化剤、スルホニウム塩等のカチオン系硬化剤が挙げられる。また、硬化剤は、フィルム化させる際に使用される溶剤に対して耐性が得られるようにマイクロカプセル化されていてもよい。
[半田粒子]
半田粒子は、例えばJIS Z 3282-1999に規定されている、Sn-Pb系、Pb-Sn-Sb系、Sn-Sb系、Sn-Pb-Bi系、Bi-Sn系、Sn-Cu系、Sn-Pb-Cu系、Sn-In系、Sn-Ag系、Sn-Pb-Ag系、Pb-Ag系などから、電極材料や接続条件などに応じて適宜選択することができる。Bi系の半田は、靭性の低い合金であるため、半田の金属結合部におけるクラック発生などの懸念があるものの、本技術を適用することにより、ストレスを緩和し、半田の金属結合部におけるクラック発生を抑制し、接続抵抗値の上昇を抑えることができる。
半田粒子の融点の下限は、好ましくは110℃以上、より好ましくは120℃以上、さらに好ましくは130℃以上。半田粒子の融点の上限は、200℃以下でもよく、好ましくは180℃以下、より好ましくは160℃以下、さらに好ましくは150℃以下である。また、半田粒子は、表面を活性化させる目的でフラックス化合物が直接表面に結合されていても構わない。表面を活性化させることで電極部との金属結合を促進することができる。
半田粒子の平均粒径は、表面実装部品の第1の端子列及び配線基板の第2の端子列における端子間距離(スペース間距離)の最小値の0.5倍以下であることが好ましく、0.3倍以下であることがより好ましく、0.2倍以下であることがさらに好ましい。このようなスペース間距離及び半田粒子の平均粒径との関係より、リフロー炉を用いて、表面実装部品の第1の端子列と配線基板の第2の端子列とを接合させることができる。半田粒子の平均粒径が表面実装部品の第1の端子列及び配線基板の第2の端子列における端子間距離の最小値の0.5倍より大きくなると、ショートが発生する可能性が高くなる。
半田粒子の平均粒径の下限は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上である。これにより、フィルムの塗布厚みを一定にすることができる。半田粒子の平均粒径が0.5μmより小さいと電極部と良好な半田接合状態を得ることができず、信頼性が悪化する傾向にある。また、半田粒子の平均粒径の上限は、50μm以下であってもよく、30μm以下、好ましくは20μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。
平均粒径は、金属顕微鏡、光学顕微鏡、SEM(Scanning Electron Microscope)等の電子顕微鏡などを用いた観察画像において、例えばN=20以上、好ましくはN=50以上、さらに好ましくはN=200以上で測定した粒子の長軸径の平均値であり、粒子が球形の場合は、粒子の直径の平均値である。また、観察画像を公知の画像解析ソフト(「WinROOF」:三谷商事(株)、「A像くん(登録商標)」:旭化成エンジニアリング株式会社など)を用いて計測された測定値、画像型粒度分布測定装置(例として、FPIA-3000(マルバーン社))を用いて測定した測定値(N=1000以上)であってもよい。観察画像や画像型粒度分布測定装置から求めた平均粒径は、粒子の最大長の平均値とすることができる。なお、導電性接着剤を作製する際には、簡易的にレーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における頻度の累積が50%になる粒径(D50)、算術平均径(体積基準であることが好ましい)などのメーカー値を用いることができる。
また、半田粒子の最大径は、平均粒径の200%以下、好ましくは平均粒径の150%以下、より好ましくは平均粒径の120%以下とすることができる。半田粒子の最大径が、上記範囲であることにより、半田粒子を電極間に挟持させ、半田粒子の溶融により電極間を接合させることができる。
また、複数の半田粒子が凝集した凝集体である場合、凝集体の大きさを前述の半田粒子の平均粒径や最大径と同等にしてもよく、半田粒子の平均粒径や最大径を上述の値より小さくしてもよい。個々の半田粒子の大きさは、前述した画像観察により求めることができる。
半田粒子は、バインダー中に分散されていることが好ましく、半田粒子はランダム配置であっても、一定の規則で配置されていても良い。また、半田粒子は、複数個が凝集した凝集体であってもよい。
半田粒子の配合量の質量比範囲の下限は、好ましくは30wt%以上、より好ましくは40wt%以上、さらに好ましくは50wt%以上である。また、半田粒子の配合量の体積比範囲の下限は、好ましくは5vol%以上、より好ましくは8vol%以上、さらに好ましくは12vol%以上である。半田粒子の配合量は、前述の質量比範囲又は体積比範囲を満たすことにより、優れた導通性、放熱性、及び接着性を得ることができる。半田粒子がバインダー中に存在する場合には、体積比を用いてもよく、異方性導電接合材料を製造する場合(半田粒子がバインダーに存在する前)には、質量比を用いてもよい。質量比は、配合物の比重や配合比などから体積比に変換することができる。半田粒子の配合量が少なすぎると優れた導通性、放熱性、及び接着性が得られなくなり、配合量が多すぎると異方性が損なわれ易くなり、優れた導通信頼性が得られ難くなる。
[フラックス化合物]
フラックス化合物は、電極表面の異物や酸化膜を取り除いたり、電極表面の酸化を防止したり、溶融半田の表面張力を低下させたりする。フラックス化合物としては、例えば、レブリン酸、マレイン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸等のカルボン酸が挙げられる。これらの中でも、酸化膜の除去に優れるグルタル酸を用いることが好ましい。
[他の添加剤]
導電性接着剤には、上述したバインダー、半田粒子及びフラックス化合物に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で、従来、接着剤として使われている種々の添加剤を配合することができる。添加剤の粒子径は、半田粒子の平均粒子径よりも小さいことが望ましいが、電極間接合を阻害しない大きさであれば特に限定はない。
前述の導電性接着剤は、例えば、絶縁性バインダー、半田粒子及びフラックス化合物を溶剤中で混合し、この混合物を、バーコーターにより、剥離処理フィルム上に所定厚みとなるように塗布した後、乾燥させて溶媒を揮発させることにより得ることができる。また、混合物をバーコーターにより剥離処理フィルム上に塗布した後、加圧により所定厚みとしてもよい。また、半田粒子の分散性を高くするために、溶媒を含んだ状態で高シェアをかけることが好ましい。例えば、公知のバッチ式遊星攪拌装置を用いることができる。また、導電性接着剤の残溶剤量は、好ましくは2%以下、より好ましくは1%以下である。
本実施の形態に係る導電性接着剤によれば、フラックス化合物による酸化膜除去が適度に抑制され、半田が適度に残り易くなるため、半田残存面積を適度な範囲とすることができる。また、半田残存面積が適度な範囲であることにより、耐透湿性能及び機械的強度が向上し、接合強度の低下及び抵抗値の上昇を抑制することができる。
<4.実施例>
本実施例では、半田粒子を含有する導電性フィルムを作製し、導電性フィルムを用いてコネクタを基板に実装した。そして、実装体の接合強度、導通抵抗、及び絶縁抵抗の評価を行った。なお、本技術は、これらの実施例に限定されるものではない。
[導電性フィルムの作製]
固形エポキシ樹脂(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、三菱ケミカル(株)、JER4007P)を45質量部、液状エポキシ樹脂(ジシクロペンタジエン骨格エポキシ樹脂、ADEKA(株)、EP4088L)を50質量部、エポキシ樹脂硬化剤(イミダゾール系硬化剤、四国化成工業(株)、キュアゾール2P4MHZ-PW)を5質量部、フラックス化合物(グルタル酸(1,3-プロパンジカルボン酸)、東京化成(株))を1-10質量部、及び平均粒子径10μm、20μm、30μmの半田粒子(MCP-137、5NPlus inc、Sn-58Bi合金、固相線温度138℃)を200質量部配合し、厚み35μmの異方性導電フィルムを作製した。
上記の導電性フィルムの配合において、フラックス化合物の量と半田粒子径を調整して、以下のファクター(HF比)を検討した。HF比が大きくなると、半田表面積に対してフラックス化合物の量が小さくなり、半田表層の酸化膜の除去が進まず、酸化膜の影響により半田粒子が残り易くなるが、HF比が小さくなると、半田表面積に対してフラックス化合物の量が大きくなり、フラックスによる酸化膜除去が進み、半田粒子は残り難くなる。ここで、半田表面積は平均粒子径で計算し、バインダー比重1.2g/cm(フラックス化合物も含む)、半田比重8.7g/cmとした。
半田表面積/フラックス量比(HF比)=1000μmの半田粒子の総表面積/バインダー中のフラックス配合量(wt%)
[実装体の作製]
下記コネクタ部品、及び基板を準備し、基板上に導電性フィルムを載せ、プラグコネクタを基板側配線に合わせて搭載し、下記リフロー条件のリフロー工程を通してプラグコネクタを実装した。
コネクタ部品:片側10ピン(両側20ピン)、0.35mmピッチプラグコネクタ、ヒロセ電機(株)、BM23FR0.6-20DP-0.35V(895)
基板:上記プラグコネクタに対応するリジッド基板(デクセリアルズ評価用ガラスエポキシ基板、Ni-Auメッキ)
リフロー条件:150℃~260℃-100sec、ピークトップ260℃を設定
[実装体の半田残存面積割合]
実装体の半田残渣の評価方法として、基板上面からのX線撮影において、端子列の半田接続部以外の半田の投影面積を確認し、バインダー中の半田残存面積として算出した。
[実装体の接合強度評価]
コネクタ部品と基板とが導電性フィルムで接合された実装サンプルについて、ダイシェアテスターを用いてダイシェア強度を測定した。実装サンプルについて、ツールせん断速度20μm/sec、温度25℃の条件で、初期、及び高温高湿試験(85℃-85%RH-1000h)後のダイシェア強度を測定した。そして、高温高湿試験前後におけるダイシェア強度の低下割合(試験後測定値/試験前測定値)により評価した。接合強度評価は、次の基準により行った。
A:強度低下の最大値の割合が20%以下
B:強度低下の最大値の割合が20%超30%以下
C:強度低下の最大値の割合が30%超
[実装体の導通抵抗評価]
実装体における初期及び高温高湿試験(85℃-85%RH-1000h)後のコネクタ端子と基板端子間の導通抵抗値を測定した。そして、高温高湿試験(85℃-85%RH-1000h)後における抵抗値上昇の最大値により評価した。導通抵抗評価は、次の基準により行った。
A:抵抗値上昇の最大値が30mΩ以下
B:抵抗値上昇の最大値が30mΩ超50mΩ以下
C:抵抗値上昇の最大値が50mΩ超
[実装体の絶縁抵抗評価]
実装体に30Vの電圧を印加し(2端子法)、コネクタ端子間(ピン間)の絶縁抵抗を測定し、ショート(10Ω以上)の発生回数をカウントした。絶縁抵抗評価は、次の基準により行った。
OK:ショートの発生箇所が0箇所
NG:ショートの発生箇所が1箇所以上
表1に、実施例及び比較例の実装体の接合強度、導通抵抗、及び絶縁抵抗の評価結果を示す。
Figure 2023092710000002

表1に示すように、比較例1、2は、HF比が小さく、フラックス化合物による酸化膜除去が進み、半田が残り難くなったため、半田残存面積が3.0以下であった。また、比較例1、2は、半田残存面積が小さいため、高温高湿試験後の接合強度の低下が確認できた。これは、バインダーの耐透湿性能が低下したためと推測する。
また、比較例3は、HF比が大きく、フラックス化合物による酸化膜除去の進みが大きく抑制され、半田が残ったため、半田残存面積が50%を超える値であった。また、比較例3は、半田残存面積が大きく、半田接続部外に半田残渣が多すぎるため、高温高湿試験後の接合強度は良好であったが、抵抗値の上昇が大きかった。これは、半田表面の酸化膜が多く残ったことによるものと推測する。
実施例1~6は、HF比が20~200であり、フラックス化合物による酸化膜除去が適度に抑制され、半田が適度に残り易くなったため、半田残存面積を5~42%とすることができた。また、実施例1~6は、半田残存面積を5~42%とすることにより、高温高湿試験後の接合強度の低下及び抵抗値の上昇を抑制することができた。これは、半田接続部外に半田残渣があることでバインダーの耐透湿性能及び機械的強度が高まったためと推測する。
1 レセプタクル、2 プラグ、3 配線基板、4 接着層、11A,11B レセプタクル端子、21A,21B プラグ端子、22A,22B 接続ピン、23 絶縁樹脂、31A,31B 基板端子、41 半田、42 半田粒子、43 半田凝集体

Claims (12)

  1. 第1の端子列を有する表面実装部品と、
    前記第1の端子列に対応する第2の端子列を有する配線基板と、
    前記第1の端子列と前記第2の端子列とを半田粒子により接合する接着層とを備え、
    前記接着層の平面X線撮影において、前記第1の端子列と前記第2の端子列との半田接続部以外の半田の投影面積が5~42%である接続構造体。
  2. 前記半田粒子が、Bi系である請求項1記載の接続構造体。
  3. 前記表面実装部品が、コネクタである請求項1又は2記載の接続構造体。
  4. 半田粒子を含有する導電性接着剤を介して、配線基板上に表面実装部品を配置する配置工程と、
    前記半田粒子の融点以上に設定されたリフロー炉を用いて、前記表面実装部品と前記配線基板との間に接着層を形成するとともに、前記表面実装部品の第1の端子列と前記配線基板の第2の端子列とを前記半田粒子により接合させる接合工程とを有し、
    前記接着層の平面X線撮影において、前記第1の端子列と前記第2の端子列との半田接続部以外の半田の投影面積が5~42%である接続構造体の製造方法。
  5. 半田粒子と、フラックス化合物とを含有する導電性接着剤を介して、配線基板上に表面実装部品を配置する配置工程と、
    前記半田粒子の融点以上に設定されたリフロー炉を用いて、前記表面実装部品と前記配線基板との間に接着層を形成するとともに、前記表面実装部品の第1の端子列と前記配線基板の第2の端子列とを前記半田粒子により接合させる接合工程とを有し、
    前記フラックス化合物1wt%に対する1000μm中の前記半田粒子の総表面積の比が、20~200である接続構造体の製造方法。
  6. 前記フラックス化合物が、グルタル酸である請求項4又は5記載の接続構造体の製造方法。
  7. 前記半田粒子が、Bi系である請求項4乃至6のいずれか1項に記載の接続構造体の製造方法。
  8. 前記表面実装部品が、コネクタである請求項4乃至7のいずれか1項に接続構造体の製造方法。
  9. 前記導電性接着剤が、フィルム形状である請求項4乃至8のいずれか1項に接続構造体の製造方法。
  10. 半田粒子と、フラックス化合物とを含有し、
    前記フラックス化合物1wt%に対する1000μm中の前記半田粒子の総表面積の比が、20~200である導電性接着剤。
  11. 前記フラックス化合物が、グルタル酸である請求項10記載の導電性接着剤。
  12. 前記半田粒子が、Bi系である請求項10又は11記載の導電性接着剤。

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