JP2023089010A - 3-ヒドロキシ-N-(3-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)ピロリジン-1-カルボキサミド誘導体 - Google Patents

3-ヒドロキシ-N-(3-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)ピロリジン-1-カルボキサミド誘導体 Download PDF

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Abstract

【課題】3-ヒドロキシ-N-(3-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)ピロリジン-1-カルボキサミド誘導体の調製における中間体を提供する。【解決手段】下記式(XXIa):JPEG2023089010000106.jpg48164(式中、R6は、HおよびFから選択され;R7はH、F、Cl、-CH3、-OCH3、および-OCH2CH3から選択される)で表される化合物またはその塩を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、3-ヒドロキシ-N-(3-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4
-イル)フェニル)ピロリジン-1-カルボキサミド誘導体、その調製、それを含む医薬
組成物並びにブルトン型チロシンキナーゼによって媒介される症状、疾患及び障害の処置
におけるその使用に関する。
ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)は、B細胞受容体(BCR)シグナリングにつ
いての臨界ノードであり、且つ癌内の重要な標的である。多くの癌及びリンパ腫は、BT
Kを発現し、且つBTK機能に依存する。また、腫瘍浸潤B細胞におけるBCRシグナリ
ングは、固形癌の腫瘍促進微環境に関係していた(J.A.Burger and A.
Wiestner,Nat Rev Cancer 2018,18,148)。インヒ
ビタ、特にシステイン-481を介してBTKに不可逆的に結合するインヒビタを用いた
BTKの薬理学的阻害が戦略として確立されており、BTKは、分子イブルチニブの主要
な標的である(J.A.Burger and J.J.Buggy,Leukemia
and Lymphoma 2013,54,2385)。これは、いくつかの癌の処
置について示されており(C-S Lee et al.,J. Oncol.Phar
m.Practice 2016,22,92-104.V.Kaur&A.Swami
,Ann.Hematol.2017,96,1175)、且つ少なくとも1つの以前の
処置を受けたマントル細胞リンパ腫の患者の処置について示されているアカラブルチニブ
についても示されている(Wang M et al,Lancet 2018,391
,Issue 10121,659-667)。
また、BTKは、自己免疫疾患において必須の役割を果たしている。BTK欠損マウス
は、慢性関節リウマチ(L.Jansson and R.Holmdahl,Clin
ical and experimental immunology 1993,94
,459;L.E.Nyhoff et al,Arthritis Rheumato
l.2016,68,1856)、全身エリテマトーデス(Steinberg,B.J
.et al.,J.Clin.Invest.1982,70,587-597)並び
にアレルギー性疾患及びアナフィラキシー(Hata,D.et al.,J.Exp.
Med.1998,187,1235-1247)についての標準的な臨床前モデルで保
護されるため、BTKの薬理学的阻害は、免疫不全の処置に有用であり得る。
上述に鑑みて、BTKのモジュレータは、癌等の増殖性障害及び免疫(例えば、自己免
疫)障害の処置に有用であり得る。
BTK依存性疾患、特に現在利用可能な薬物に耐性を示すか又は十分に反応しないもの
を処置する新しい薬物が必要とされている。
BTKタンパク質の分解を誘導することによってBTKタンパク質を減らすか又は除去
するように設計された分子(以下では「BTKディグレーダ」と記載する)は、広範なB
TK媒介疾患、例えば増殖性障害(癌等)及び免疫不全を処置するのに有効であり得る。
更に、BTKディグレーダは、不可逆性のBTKインヒビタ(BTKに共有結合する)に
対する耐性の状況で有効であり得る。耐性は、例えば、システイン-481のセリンへの
突然変異(又は他のアミノ酸置換)により生じ得る。
BTKディグレーダについての潜在的指標として、以下に限定されないが、造血起源の
癌、例えばホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、移植後リンパ増殖性障害、有毛細胞
白血病、組織球性新生物、樹枝状新生物、B細胞新生物、例えば慢性リンパ性白血病(C
LL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小リンパ性リンパ腫(SLL)、ワルデンシ
ュトレームマクログロブリン血症、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、
濾胞性リンパ腫、バーキットリンパ腫、辺縁帯リンパ腫、免疫芽細胞大細胞型リンパ腫、
リヒター症候群、前駆体Bリンパ芽球性リンパ腫、原発性多発性骨髄腫及び続発性多発性
骨髄腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、
形質細胞骨髄腫、形質細胞腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節点辺縁帯B細胞リンパ腫
、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞性リンパ腫、脈管内大細胞型B細胞性リンパ腫、原発性滲
出性リンパ腫、リンパ腫肉芽腫症並びに急性リンパ芽球性白血病が挙げられる。
また、BTKディグレーダについての潜在的指標として、以下に限定されないが、自己
免疫障害、例えば慢性関節リウマチ、全身エリテマトーデス、アレルギー性疾患、アナフ
ィラキシー及び炎症症状が挙げられる。更に、BTKディグレーダについての潜在的指標
として、慢性移植片対宿主疾患(cGvHD)及び免疫グロブリン軽鎖アミロイド症(A
L)が挙げられる。
潜在的治療アプローチとしてのタンパク質標的の誘導される分解の原理は、例えば、C
.M.Crews,2018,J.Med.Chem.,61(2),403-404及
びその中の引用文献中に記載されている。イブルチニブ下部構造をBTK結合部分として
組み込み、且つ分解のためのE3ユビキチンリガーゼIAPへの標的タンパク質の動員の
ためにE3リガーゼIAP結合部分を組み込むBTKディグレーダ分子は、国際公開第2
016/169989号パンフレットにおいて第12頁に記載されている。2つの構造的
に異なる部分をBTK結合構成要素として組み込む2つの更なるBTKディグレーダ分子
は、Huang et al.,2018,Cell Chemical Biolog
y 25,88-99に記載されている。その刊行物に記載される分子は、ユビキチン化
及びそれに伴う分解のための、セレブロン(CRBN)を含むE3リガーゼ複合体へのB
TKの動員のために免疫調節性イミド薬物(IMiD)部分(ポマリドミド)を組み込む
。また、Huang et al.に記載されているのは、BTKを含む複数の標的を分
解させ、且つまたジンクフィンガーDNA結合タンパク質IKZF1(Ikaros)を
含むある種の非キナーゼ標的を分解させることが報告されている雑多なキナーゼバインダ
に基づく分子(TL12-186)である。IKZF1及び関連タンパク質IKZF3(
Aiolos)は、ポマリドミド及びレナリドマイドによって分解することが知られてい
る(Kroenke,J.et al.2014,Science 343,301-3
05;Petzold et al.,Nature 2016,532,127-13
0;Bjorklund et al.,2015,Blood Cancer Jou
rnal,5,e354;Lu et al.,2014,Science,343,3
05-309;Gandhi et al.,2014,Br.J.Haematol.
164,811-821)。
本発明は、本明細書中で以下に定義されるように、式(I)の化合物又はその薬学的に
許容される塩を提供する。式(I)の化合物は、BTKディグレーダであるため、BTK
によって媒介される症状、疾患及び障害の処置に潜在的に有用である。
本発明の一態様において、式(I)
Figure 2023089010000001

(式中、
は、イソブチルであり;
1aは、Hであり;
は、H又Fであり;
2aは、H又Fであり;
は、H又はFであり;
は、H、F、Cl、-CH、-OCH及び-OCHCHから選択され;
は、式(A)又は(B):
Figure 2023089010000002

の基であり、式中、
1aは、-(CH1~3-及び-CHC(CH-から選択され、
ここで、は、式(I)におけるX1a基のフェニル環への付着点を示し;
1bは、-O-、-OCH-及び-CHO-から選択され、ここで、
は、式(I)におけるX1b基のフェニル環への付着点を示し;
2aは、式(C)、(D)、(E)、(F)及び(G):
Figure 2023089010000003

から選択され、式中、**は、X1aへの付着点を示し;
2bは、式(E1)及び(F1):
Figure 2023089010000004

から選択され、式中、**は、X1bへの付着点を示し;
は、CH又はNであり;
は、CH又はNであり;
は、H又は-CHであり;
は、H又は-CHOHであり;
は、H又は-CHOHであり;
Zは、不在又は-(CH2~3NH-であり、ここで、は、式(C)における
ZのN原子への付着点を示し;
は、-O-、-C(O)-、-(CH1~3-、-(CHO-
及び-CHCH(CHOH)O-から選択され、ここで、は、式(E)及び式(
E1)におけるZのXへの付着点を示し;
2aは、不在又はNH(CH**であり;
2bは、-(CH3~4NH(CH**であり;
は、不在又は**-(CHNH-であり、Z2a及びZは、両方とも同時
に不在でなく;
ここで、Z2a、Z2b及びZのそれぞれにおける**は、式(F)及び式(F1)
における各N原子への付着点を示し;
qは、0又は1であり;及び
n及びpは、独立して、0又は1であり;
(i)式(E)又は式(E1)におけるZ-O-である場合、X及びXは、
Nでなく、及び(ii)式(E)又は式(E1)におけるZ-(CH-O-
又は-CHCH(CHOH)O-である場合、Xは、Nでない)
の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。
本発明は、式(I)の新規の3-ヒドロキシ-N-(3-(7H-ピロロ[2,3-d
]ピリミジン-4-イル)フェニル)ピロリジン-1-カルボキサミド化合物に関し、こ
れは、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)の分解をもたらす。その化合物は、BTK
(BTK突然変異体、とりわけBTKインヒビタ、特にイブルチニブ等の不可逆性BTK
インヒビタに対する耐性を付与するものを含む)をE3リガーゼに動員することにより、
BTKの分解を誘導することで、プロテアソームによるBTKのユビキチン化及びその以
降の分解を促進するように設計されている。本発明の化合物は、E3-リガーゼセレブロ
ン(CRBN)に結合する、新規のリガンドに結合した新規のBTK結合ドメイン部分を
含む。
したがって、本発明の化合物は、増殖的自己免疫疾患、特にBTKによって媒介される
障害及び疾患(例えば、システイン-481のセリンへの突然変異(又は他のアミノ酸置
換)により、耐性が生じたものを含む)を含む広範な疾患及び障害の処置に潜在的に有用
であり得る。本発明の化合物は、IMiD、例えばサリドマイド、レナリドマイド及びポ
マリドミドにより、且つまた前掲のタンパク質分解分子TL12-186によって分解す
ることが示されている、他のタンパク質、特に他のチロシンキナーゼタンパク質並びに/
又はIKZF1及び/若しくはIKZF3等のタンパク質の(非チロシンキナーゼ)IK
ZFファミリーに対するBTK分解の選択性を更に示し得る。本発明の化合物は、キナー
ゼ選択性並びに/又は他のオフターゲットタンパク質、例えばイオンチャネル及びGタン
パク質結合受容体(GPCR)に対する選択性を更に示し得る。
したがって、式(I)の化合物(その薬学的に許容される塩を含む)は、BTKによっ
て媒介される症状、疾患及び障害、とりわけ増殖的な症状、疾患及び障害、例えば癌、特
に造血器癌(B細胞新生物、例えば慢性リンパ性白血病(CLL)、マントル細胞リンパ
腫(MCL)、小リンパ性リンパ腫(SLL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン
血症、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、バーキット
リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、免疫芽細胞大細胞型リンパ腫、リヒター症候群、前駆体Bリ
ンパ芽球性リンパ腫、原発性多発性骨髄腫及び続発性多発性骨髄腫、B細胞前リンパ球性
白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、形質細胞骨髄腫、形質細胞腫
、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節点辺縁帯B細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細
胞性リンパ腫、脈管内大細胞型B細胞性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、リンパ腫肉芽
腫症並びに急性リンパ芽球性白血病を含む)の処置に用いるのに適していると考えられる
別の態様において、本発明は、BTKが媒介する症状、疾患又は障害を処置、予防又は
改善する方法に使用するための式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供す
る。
別の態様において、本発明は、(例えば、治療的に有効な量の)式(I)の化合物又は
その薬学的に許容される塩及び1つ以上の薬学的に許容されるキャリアを含む組成物を提
供する。
別の態様において、本発明は、(例えば、治療的に有効な量の)式(I)の化合物又は
その薬学的に許容される塩及び1つ以上の治療的に活性な薬剤を含む組合せを提供する。
本発明の種々の実施形態が本明細書中に記載される。各実施形態で指定された特徴は、
他の指定された特徴と組み合わされて本発明の更なる実施形態を提供し得ることが認識さ
れるであろう。また、本発明の種々の(列挙される)実施形態が本明細書中に記載される
置換基の定義は、該当する場合、式(I)、(I’)、(I’’)、(I’’’)、(
Ia)、(Ib)及び(Ic)の化合物にあてはまる。
置換基の定義は、最終生成物及び対応する中間体にあてはまる。
したがって、本発明は、式(I)
Figure 2023089010000005

(式中、
は、イソブチルであり;
1aは、Hであり;
は、H又はFであり;
2aは、H又はFであり;
は、H又はFであり;
は、H、F、Cl、-CH、-OCH及び-OCHCHから選択され;
は、式(A)又は(B):
Figure 2023089010000006

の基であり、式中、
1aは、-(CH1~3-及び-CHC(CH-から選択され、
ここで、は、式(I)におけるX1a基のフェニル環への付着点を示し;
1bは、-O-、-OCH-及び-CHO-から選択され、ここで、
は、式(I)におけるX1b基のフェニル環への付着点を示し;
2aは、式(C)、(D)、(E)、(F)及び(G):
Figure 2023089010000007

から選択され、式中、**は、X1aへの付着点を示し;
2bは、式(E1)及び(F1):
Figure 2023089010000008

から選択され、式中、**は、X1bへの付着点を示し;
は、CH又はNであり;
は、CH又はNであり;
は、H又は-CHであり;
は、H又は-CHOHであり;
は、H又は-CHOHであり;
Zは、不在又は-(CH2~3NH-であり、ここで、は、式(C)における
ZのN原子への付着点を示し;
は、-O-、-C(O)-、-(CH1~3-、-(CHO-
及び-CHCH(CHOH)O-から選択され、ここで、は、式(E)及び式(
E1)におけるZのXへの付着点を示し;
2aは、不在又はNH(CH**であり;
2bは、-(CH3~4NH(CH**であり;
は、不在又は**-(CHNH-であり、Z2a及びZは、両方とも同時
に不在でなく;
ここで、Z2a、Z2b及びZのそれぞれにおける**は、式(F)及び(F1)に
おける各N原子への付着点を示し;
qは、0又は1であり;及び
n及びpは、独立して、0又は1であり;
(i)式(E)又は式(E1)におけるZ-O-である場合、X及びXは、
Nでなく、及び(ii)式(E)又は式(E1)におけるZ-(CH-O-
又は-CHCH(CHOH)O-である場合、Xは、Nでない)
の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
式(I)の化合物は、式(Ia):
Figure 2023089010000009

によって表され得、式中、R、R2a、X、R及びRは、式(I)の化合物につ
いて定義された通りである。
特に明記しない限り、用語「本発明の複数の化合物」又は「本発明の1つの化合物」は
、式(I)、下位式(Ia)、(Ib)及び(Ic)の化合物及び例示の化合物、並びに
それらの塩、並びに全ての立体異性体(ジアステレオ異性体及び鏡像異性体を含む)、回
転異性体、互変異性体(式(I’)及び(II’’)を含む)、並びに同位体標識された
化合物(重水素置換、例えば式(I’’’)の化合物を含む)、並びに生得的に形成され
た部分を指す。
特に明記しない限り、本発明で用いられる表現は、以下の意味を有する。本明細書中で
用いられる用語-(CH1~3-は、専ら炭素原子及び水素原子からなり、不飽和を
含有せず、1~3個の炭素原子を有し、且つ単一の結合によって各末端の他の分子に付着
する(特に)直鎖状又は分枝状の炭化水素鎖ビラジカルを指す。そのような基について、
特定の位置の他の分子に付着する末端は、インジケータ記号又は**によって指定され
得る。類似した用語、例えば-(CHO-、-(CH2~3NH-、-(CH
3~4NH(CH-及び-(CHNH-を組み込む基は、それに応じて
解釈されるべきである。
列挙される実施形態:
実施形態1.先に記載された式(I)又は式(Ia)の化合物又はその薬学的に許容さ
れる塩。
実施形態2.式(1b):
Figure 2023089010000010

の、実施形態1に従う化合物。
実施形態3.式(1c):
Figure 2023089010000011

の、実施形態1に従う化合物。
実施形態4.Rは、Hであり、及びR2aは、Fである、実施形態1~3のいずれか
1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態5.Rは、Fであり、及びR2aは、Hである、実施形態1~3のいずれか
1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態6.Rは、Hである、実施形態1~5のいずれか1つに従う化合物又はその
薬学的に許容される塩。
実施形態7.Rは、-OCH及び-OCHCHから選択される、実施形態1~
6のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態8.Rは、-OCHである、実施形態7に従う化合物又はその薬学的に許
容される塩。
実施形態9.1aは、-(CH1~3-である、実施形態1~8のいずれか
1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態10.1aは、-CH-及び-(CH-から選択される、実
施形態9に従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態11.X2aは、式(C)及び(E):
Figure 2023089010000012

から選択される、実施形態1~10のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容さ
れる塩。
実施形態12.1bは、-O-、-OCH-及び-CHO-から選択さ
れる、実施形態1~8のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態13.1bは、-O-である、実施形態12に従う化合物又はその薬学
的に許容される塩。
実施形態14.X2bは、式(E1):
Figure 2023089010000013

である、実施形態1~8、実施形態12又は実施形態13のいずれか1つに従う化合物又
はその薬学的に許容される塩。
実施形態15.Rは、Hである、実施形態1~14のいずれか1つに従う化合物又は
その薬学的に許容される塩。
実施形態16.Rは、Hである、実施形態1~15のいずれか1つに従う化合物又は
その薬学的に許容される塩。
実施形態17.qは、1である、実施形態1~16のいずれか1つに従う化合物又はそ
の薬学的に許容される塩。
実施形態18.n及びpは、両方とも1である、実施形態1~17のいずれか1つに従
う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態19.Zは、不在である、実施形態1~18のいずれか1つに従う化合物又は
その薬学的に許容される塩。
実施形態20.Xは、CHである、実施形態1~19のいずれか1つに従う化合物又
はその薬学的に許容される塩。
実施形態21.Zは、-O-、-(CH1~3-及び-(CHO-
から選択される、実施形態1~20のいずれか1つに従う式(I)の化合物又はその薬学
的に許容される塩。
実施形態22.Zは、-O-、-CH-、-(CH-及び-(CH
O-から選択される、実施形態21に従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態23.Zは、-O-、-CH-及び-(CHO-から選択さ
れる、実施形態22に従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態24.Xは、
Figure 2023089010000014

から選択され、式中、は、式(I)、式(Ia)、式(Ib)又は式(Ic)における
フェニル環への付着点を示す、実施形態1~8のいずれか1つに従う化合物又はその薬学
的に許容される塩。
実施形態25.Xは、
Figure 2023089010000015

から選択され、式中、は、式(I)、式(Ia)、式(Ib)又は式(Ic)における
フェニル環に付着する原子を示す、実施形態24に従う化合物又はその薬学的に許容され
る塩。
実施形態26.Rは、Hである、実施形態24又は実施形態25に従う化合物又はそ
の薬学的に許容される塩。
実施形態27.Rは、Hである、実施形態24~26のいずれか1つに従う化合物又
はその薬学的に許容される塩。
実施形態28.n、p及びqは、それぞれ1である、実施形態24~27のいずれか1
つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態29.Zは、不在である、実施形態24~28のいずれか1つに従う化合物又
はその薬学的に許容される塩。
実施形態30.Xは、CHである、実施形態24~29のいずれか1つに従う化合物
又はその薬学的に許容される塩。
実施形態31.Zは、-O-、-(CH1~3-及び-(CHO-
から選択される、実施形態24~30のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容
される塩。
実施形態32.Zは、-O-、-CH-、-(CH-及び-(CH
O-から選択される、実施形態31に従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態33.Zは、-O-、-CH-及び-(CHO-から選択さ
れる、実施形態32に従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態34.Xは、
Figure 2023089010000016

から選択され、式中、は、式(I)、式(Ia)、式(Ib)又は式(Ic)における
フェニル環に付着する原子を示す、実施形態1~8のいずれか1つに従う化合物又はその
薬学的に許容される塩。
実施形態35.Xは、
Figure 2023089010000017

から選択され、式中、は、式(I)又は(Ia)におけるフェニル環に付着する原子を
示す、実施形態34に従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態36.式(I)の化合物であって、
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒ
ドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピ
ロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]
ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-
イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-(2-((1-(3-(2,4-ジ
オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリ
ジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-
ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-
3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオ
キソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジ
ン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2
,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロ
キシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4
-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピ
ペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7
H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル
)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
trans-rac-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒ
ドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピ
ロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]
ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-
イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソ
テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-
4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキ
ソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン
-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,
3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキ
シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソ
テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-
4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソ
テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-
4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソ
テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-
4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオ
キソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジ
ン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2
,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロ
キシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソ
テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-
4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)メトキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,
3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキ
シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-エトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソ
テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジ
アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,
3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキ
シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジ
オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリ
ジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-
ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-
3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジ
オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリ
ジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-
ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-
3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジ
オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリ
ジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-
ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-
3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、又は
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
である化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態37.式(I)の化合物であって、
(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソ
テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-
4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオ
キソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジ
ン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2
,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロ
キシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソ
テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジ
アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,
3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキ
シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、又は
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジ
オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリ
ジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-
ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-
3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
である化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態38.化合物(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(
2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイ
ル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7
H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル
)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に
許容される塩。
実施形態39.化合物(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3
-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベン
ゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-
7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニ
ル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的
に許容される塩。
実施形態40.化合物(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-
(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ
ベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル
)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフ
ェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬
学的に許容される塩。
実施形態41.化合物(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(
2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイ
ル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7
H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル
)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に
許容される塩。
実施形態42.化合物(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(
2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイ
ル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7
H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル
)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に
許容される塩。
実施形態43.化合物(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3
-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベン
ゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)
-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェ
ニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学
的に許容される塩。
実施形態44.化合物(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1
-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキ
シベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ
)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2
-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
又はその薬学的に許容される塩。
出発物質及び手順の選択に応じて、化合物は、考えられる立体異性体の1つの形態にお
いて又は立体異性体の混合物、例えば純粋な光学異性体若しくは立体異性体混合物、例え
ばラセミ体及びジアステレオ異性体混合物として存在し得る(不斉炭素原子の数によって
決まる)。本発明は、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物及び光学的に純粋な形態を
含む考えられる全ての立体異性体を含むことが意図される。光学的に活性な-(R)立体
異性体及び(S)-立体異性体は、キラルシントン又はキラル試薬を用いて調製され得る
か、又は従来の技術を用いて分割され得る。化合物が二重結合を含有する場合、置換基は
、E配置又はZ配置であり得る。化合物が二置換シクロアルキルを含有する場合、シクロ
アルキル置換基は、シス配置を有するか又はトランス配置を有し得る。また、全ての互変
異性の形態が含まれることが意図される。
式(I)、(Ia)、(Ib)又は(Ic)の化合物は、種々の互変異性の形態で存在
し得る。式(I)、(Ia)、(Ib)又は(Ic)の化合物の全ての互変異性の形態が
本発明によって包含される。例えば、式(I)の化合物は、式(I’)及び式(I’’)
Figure 2023089010000018

(式中、R、R1a、R、R2a、X、R及びRは、式(I)、(Ia)、(
Ib)又は(Ic)に従って定義される通りである)
に従う互変異性の形態で存在し得る。
本明細書中で用いられる用語「1つの塩」又は「複数の塩」は、本発明の化合物の酸付
加塩又は塩基付加塩を指す。「塩」として、特に「薬学的に許容される塩」が挙げられる
用語「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物の生物学的な有効性及び特性を保持
し、且つ典型的には生物学的にもそうでなくても不所望でない塩を指す。本発明の化合物
は、アミノ基及び/若しくはカルボキシル基又はそれらに類似する基の存在により、酸塩
及び/又は塩基塩を形成することができる場合がある。
本発明の薬学的に許容される塩は、従来の化学方法により、塩基性部分又は酸性部分か
ら合成することができる。通常、そのような塩は、その化合物の遊離酸形態を適切な塩基
の化学量論的量と反応させることにより、又はその化合物の遊離塩基形態を適切な酸の化
学量論的量と反応させることにより調製することができる。そのような反応は、典型的に
は、水、有機溶媒又はこれら2つの混合液中で実行される。通常、実行可能な場合、エー
テル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル又はテトラヒドロフ
ランのような非水性媒体の使用が所望される。適切な更なる塩のリストは、例えば、“R
emington’s Pharmaceutical Sciences”,20th
ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,
(1985)及び“Handbook of Pharmaceutical Salt
s:Properties,Selection,and Use”(Stahl an
d Wermuth)(Wiley-VCH,Weinheim,Germany,20
02)中に見出すことができる。
また、塩基性基及び酸基の両方が同じ分子中に存在する場合、本発明の化合物は、内部
塩、例えば双性イオン分子を形成し得る。
本発明の化合物は、化合物が少なくとも1つの塩基性基、例えばアミノ基を含有するこ
とにより、酸付加塩を形成するのに特に適している。
薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸及び有機酸により形成することができる。
塩が由来し得る無機酸の例として、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸及びリン酸が挙げら
れる。
塩が由来し得る有機酸の例として、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、マ
レイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、
メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸及びスルホサリチル酸が挙げ
られる。
薬学的に許容される塩基付加塩は、無機塩基及び有機塩基により形成することができる
塩が由来し得る無機塩基の例として、アンモニウム塩及び周期表のI族~XII族の金
属が挙げられる。特定の実施形態において、塩は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム
、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛及び銅に由来する。特に適切な塩として、ア
ンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム及びマグネシウムの塩が挙げられる。
塩が由来し得る有機塩基の例として、第一級、第二級及び第三級アミン、天然に存在す
る置換アミンを含む置換アミン、環状アミン並びに塩基性イオン交換樹脂が挙げられる。
特定の有機アミンとして、イソプロピルアミン、ベンザチン、コリナート、ジエタノール
アミン、ジエチルアミン、リシン、メグルミン、ピペラジン及びトロメタミンが挙げられ
る。
別の態様において、本発明は、本発明の化合物を酢酸塩、アスコルビン酸塩、アジピン
酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化物/臭化水素酸塩、重炭酸塩/
炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、カンファースルホン酸塩、カプリン酸塩、塩化物/塩酸塩、
クロルテオフィロン酸塩、クエン酸塩、エタンジスルホン酸塩、フマル酸塩、グルセプト
酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グルタル酸塩、グリコール酸塩
、馬尿酸塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、
ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、
硫酸メチル、ムコ酸塩、ナフトエ酸塩、ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデ
カン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水
素塩/リン酸二水素塩、ポリガラクツロ酸塩、プロピオン酸塩、セバシン酸塩、ステアリ
ン酸塩、コハク酸塩、スルホサリチル酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリフェニ
ル酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩又はキシナホ酸塩の形態で提供する。
本明細書中で与えられるあらゆる式は、化合物の非標識形態及び同位体標識された形態
を表すことも意図されている。同位体標識された化合物は、1つ以上の原子が、選択され
た原子量又は質量数を有する原子によって置換されていること以外、本明細書中で与えら
れる式によって示される構造を有する。本発明の化合物中に組み込まれ得る同位体の例と
して、水素の同位体が挙げられる。
本発明の別の態様において、式(I’’’)
Figure 2023089010000019

(式中、R、R1a、R、R2a、Rは、式(I)又は式(Ia)について定義さ
れた通りであり、Rは、-C(R10、-OC(R10又は-OC(R10
C(R10であり、Xは、
Figure 2023089010000020

から選択され、
各R、R及びR10は、各存在において独立して、H又は重水素から選択され、記
号#は、各存在において独立して、H又は重水素によって置換され得るHによって置換さ
れることが示される位置を示す)
の化合物が提供される。
特定の同位体、特に重水素(すなわちH又はD)の組込みは、より大きい代謝安定性
、例えばインビボ半減期の延長、投薬要件の緩和又は治療指数若しくは忍容性の向上に由
来する特定の治療利益を与える場合がある。重水素は、これに関連して、式(I)及び式
(Ia)の化合物の置換基とみなされることが理解される。重水素の濃度は、同位体濃縮
係数によって定義され得る。本明細書中で用いられる用語「同位体濃縮係数」は、同位体
存在量と、指定された同位体の自然の存在量との間の比率を意味する。本発明の化合物中
の置換基が重水素であると表される場合、その化合物は、指定された各重水素原子の同位
体濃縮係数が少なくとも3500(指定された各重水素原子において52.5%の重水素
組込み)、少なくとも4000(60%の重水素組込み)、少なくとも4500(67.
5%の重水素組込み)、少なくとも5000(75%の重水素組込み)、少なくとも55
00(82.5%の重水素組込み)、少なくとも6000(90%の重水素組込み)、少
なくとも6333.3(95%の重水素組込み)、少なくとも6466.7(97%の重
水素組込み)、少なくとも6600(99%の重水素組込み)又は少なくとも6633.
3(99.5%の重水素組込み)である。用語「同位体濃縮係数」は、重水素について記
載されるのと同様に、あらゆる同位体にあてはめることができることが理解されるべきで
ある。
本発明の化合物中に組み込むことができる同位体の他の例として、水素、炭素、窒素、
酸素、リン、フッ素及び塩素の同位体、例えばそれぞれH、11C、13C、14C、
15N、18F、31P、32P、35S、36Cl及び125Iが挙げられる。したが
って、本発明は、例えば、放射性同位体、例えばH及び14Cを含む上述の同位体のい
ずれか1つ以上を組み込む化合物又は非放射性同位体、例えばH及び13Cが存在する
ものを含むことが理解されるべきである。そのような同位体標識された化合物は、代謝研
究(14Cによる)、反応動態研究(例えば、H又はHによる)、検出若しくは撮像
技術、例えば陽電子放射断層撮影(PET)若しくは単一光子放射断層撮影(SPECT
)(薬物又は基質の組織分布アッセイを含む)又は患者の放射性処置に有用である。特に
18F標識化合物は、PET研究又はSPECT研究に特に所望され得る。式(I)の
同位体標識された化合物は、通常、以前に使用された非標識試薬の代わりに適切な同位体
標識された試薬を用いる、当業者に知られている従来の技術により又は添付の実施例に記
載されるプロセスに類似のプロセスにより調製することができる。
本明細書中で用いられる用語「医薬組成物」は、少なくとも1つの薬学的に許容される
キャリアと一緒の、経口投与又は非経口投与に適した形態における本発明の化合物又はそ
の薬学的に許容される塩を指す。
本明細書中で用いられる用語「薬学的に許容されるキャリア」は、医薬組成物の調製又
は使用に有用な物質を指し、例として、当業者に知られている適切な希釈剤、溶媒、分散
系媒体、界面活性剤、抗酸化剤、保存剤、等張剤、緩衝剤、乳化剤、吸収遅延剤、塩、薬
物安定化剤、バインダー、賦形剤、崩壊剤、潤滑剤、湿潤剤、甘味剤、香味剤、染料及び
それらの組合せが挙げられる(例えば、Remington’s Pharmaceut
ical Sciences,18th Ed.Mack Printing Comp
any,1990,pp.1289-1329を参照されたい)。
本発明の化合物の用語「治療的に有効な量」は、対象の生物学的又は医学的応答を誘発
する、例えば酵素又はタンパク質活性を引き下げるか又は阻害するか、或いは病徴を改善
するか、症状を緩和するか、疾患経過を減速若しくは遅延させるか、又は疾患を予防する
などの本発明の化合物の量を指す。一実施形態において、用語「治療的に有効な量」は、
対象に投与された場合、(1)(i)BTKによって媒介されるか、(ii)BTK活性
と関連するか、若しくは(iii)BTKの活性(正常又は異常)によって特徴付けられ
る症状、障害若しくは疾患を少なくとも部分的に緩和し、予防し、且つ/若しくは改善す
るか;(2)BTKの活性を引き下げるか若しくは阻害するか;又は(3)BTKの発現
を引き下げるか若しくは阻害するのに有効である本発明の化合物の量を指す。これらの効
果は、例えば、BTKを分解させることによりBTKの量を引き下げることによって達成
され得る。別の実施形態において、用語「治療的に有効な量」は、細胞、組織、非細胞の
生体材料又は培地に投与された場合、BTKの活性を少なくとも部分的に引き下げるか若
しくは阻害するか;又は例えばBTKを分解させることにより、BTKの発現を少なくと
も部分的に引き下げるか若しくは阻害するのに有効である本発明の化合物の量を指す。
本明細書中で用いられる用語「対象」は、霊長類(例えば、ヒト、男性又は女性)、イ
ヌ、ウサギ、モルモット、ブタ、ラット及びマウスを指す。特定の実施形態において、対
象は、霊長類である。一実施形態において、対象は、ヒトである。
本明細書中で用いられる用語「阻害」又は「阻害する」は、所定の症状、病徴、障害若
しくは疾患の引下げ若しくは抑制又は生物活性若しくは生物学的プロセスのベースライン
活性の大きい低下を指す。
本明細書中で用いられる用語「分解させる」又は「分解」は、BTKの生物活性(とり
わけ異常な活性)を引き下げるか又は除外する程度への、細胞のプロテアソーム系による
標的タンパク質、例えばBTKの部分的又は完全な分解を指す。分解は、E3リガーゼ、
特にタンパク質セレブロンを含むE3リガーゼ複合体の媒介によって達成され得る。本明
細書中で用いられる用語「BTK活性の調節」又は「BTK活性を調節する」は、BTK
活性の変更、とりわけ引下げ、抑制又は除去を意味する。これは、BTKを分解させるこ
とによって達成され得る。分解したBTKの量は、本発明の化合物による処置の前に測定
された、存在するBTKの初期の量又はレベルと、本発明の化合物による処置後のBTK
残留量とを比較することによって測定することができる。一実施形態において、初期のレ
ベルと比較してBTKの少なくとも約30%が分解する。一実施形態において、初期のレ
ベルと比較してBTKの少なくとも約40%が分解する。一実施形態において、初期のレ
ベルと比較してBTKの少なくとも約50%が分解する。一実施形態において、初期のレ
ベルと比較してBTKの少なくとも約60%が分解する。一実施形態において、初期のレ
ベルと比較してBTKの少なくとも約70%が分解する。一実施形態において、初期のレ
ベルと比較してBTKの少なくとも約80%が分解する。一実施形態において、初期のレ
ベルと比較してBTKの少なくとも約90%が分解する。一実施形態において、初期のレ
ベルと比較してBTKの少なくとも約95%が分解する。一実施形態において、初期のレ
ベルと比較してBTKの95%超が分解する。一実施形態において、初期のレベルと比較
してBTKの少なくとも約99%が分解する。
一実施形態において、BTKは、初期のレベルと比較して約30%~約99%の量が分
解する。一実施形態において、BTKは、初期のレベルと比較して約40%~約99%の
量が分解する。一実施形態において、BTKは、初期のレベルと比較して約50%~約9
9%の量が分解する。一実施形態において、BTKは、初期のレベルと比較して約60%
~約99%の量が分解する。一実施形態において、BTKは、初期のレベルと比較して約
70%~約99%の量が分解する。一実施形態において、BTKは、初期のレベルと比較
して約80%~約99%の量が分解する。一実施形態において、BTKは、初期のレベル
と比較して約90%~約99%の量が分解する。一実施形態において、BTKは、初期の
レベルと比較して約95%~約99%の量が分解する。一実施形態において、BTKは、
初期のレベルと比較して約90%~約95%の量が分解する。
本明細書中で用いられる用語「BTKの選択性」は、例えば、本発明の化合物がBTK
を別のタンパク質に優先して又は別のタンパク質よりも大きい程度で分解させることを意
味する。
本明細書中で用いられる用語、あらゆる疾患若しくは障害を「処置する」又はあらゆる
疾患若しくは障害の「処置」は、疾患若しくは障害を緩和若しくは改善すること(すなわ
ち疾患の進行若しくはその臨床病徴の少なくとも1つを減速させるか若しくは抑制するこ
と);又は疾患若しくは障害(患者にとって識別可能でない場合があるものを含む)と関
連した少なくとも1つの物理的パラメータ若しくはバイオマーカーを緩和若しくは改善す
ることを指す。
本明細書中で用いられる用語、あらゆる疾患若しくは障害を「予防する」又はあらゆる
疾患若しくは障害の「予防」は、疾患若しくは障害の予防的処置;又は疾患若しくは障害
の発症若しくは経過を遅延させることを指す。
本明細書中で用いられる対象は、その対象が生物学的に、医学的に又はそのような処置
からクオリティオブライフにおいて利益を得る場合、処置が「必要である」。
本明細書中で用いられる、本発明に関連して(とりわけ特許請求の範囲に関連して)用
いられる用語「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その」及び類似の用語は、本明
細書中で特に明記しない限り又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数及び複数の
両方を包含すると解釈されるべきである。
本明細書中に記載される全ての方法は、本明細書中で特に明記しない限り又は文脈によ
って明らかに矛盾しない限り、適切なあらゆる順序で実行することができる。本明細書中
で提供されるあらゆる全ての例又は例示的な文言(例えば、「等」又は「例えば」)の使
用は、単に本発明をよりよく明らかにすることのみが意図され、特許請求されない限り、
本発明の範囲に対する限定をもたらさない。
本発明の化合物のあらゆる非対称の原子(例えば、炭素)は、ラセミ体で又は鏡像異性
体的に濃縮されて、例えば(R)-、(S)-又は(R,S)-配置で存在し得る。特定
の実施形態において、各非対称原子は、(R)-配置又は(S)-配置の鏡像異性過剰が
少なくとも50%、鏡像異性過剰が少なくとも60%、鏡像異性過剰が少なくとも70%
、鏡像異性過剰が少なくとも80%、鏡像異性過剰が少なくとも90%、鏡像異性過剰が
少なくとも95%又は鏡像異性過剰が少なくとも99%である。不飽和二重結合を有する
原子において置換基は、可能な場合、シス(Z)-形態で存在するか又はトランス(E)
-形態で存在し得る。
したがって、本明細書中で用いられる本発明の化合物は、考えられる立体異性体、回転
異性体、アトロプ異性体、互変異性体又はそれらの混合物の1つの形態、例えば実質的に
純粋な幾何学的(シス又はトランス)立体異性体、偏左右異性体、光学異性体(対掌体)
、ラセミ体又はそれらの混合物としてのものであり得る。
立体異性体の生じたあらゆる混合物は、構成成分の物理化学的差異に基づいて、例えば
クロマトグラフィ及び/又は分別晶出により、純粋な又は実質的に純粋な幾何異性体又は
光学異性体、ジアステレオ異性体、ラセミ体に分離することができる。
本発明の化合物又は中間体の生じたあらゆるラセミ体は、知られている方法により、例
えば光学活性酸又は光学活性塩基により得たそのジアステレオマー塩の分離により、且つ
光学活性酸性化合物又は光学活性塩基性化合物を遊離させることにより、鏡像異性体に分
割することができる。そのため、塩基性部分は、特に、例えば光学活性酸、例えば酒石酸
、ジベンゾイル酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジ-O,O’-p-トルオイル酒石酸、マン
デル酸、リンゴ酸又はカンファー-10-スルホン酸により形成された塩の分別晶出によ
り、本発明の化合物を鏡像異性体に分割するのに使用され得る。また、本発明のラセミ化
合物又はラセミ中間体は、キラルクロマトグラフィ、例えばキラル吸着剤を用いた高圧液
体クロマトグラフィ(HPLC)によって分割することができる。
本出願の化合物は、市販の出発物質、文献で知られている化合物を用いて、有機合成の
当業者に周知のいくつかの方法において、又は容易に調製される中間体から、当業者に知
られているか若しくは本明細書中の教示を考慮して当業者に明らかであろう標準的な合成
方法及び手順を使用することによって調製することができる。全ての例について、潜在的
な代替の直交保護基戦略を、例えばProtective Groups in Org
anic Synthesis,3rd edition,John Wiley&So
ns:New York,1999又はProtecting Groups,3rd
edition,Thieme,Stuttgart,2004に記載されるような標準
的な教科書の知識に従って用いることができる。当業者であれば、本明細書中で開示され
る化合物中に立体中心が存在するかを認識するであろう。
本発明の化合物は、以下のスキームに従って合成することができる。化合物は、関連す
る反応手順を、様々な反応順序を可能にするモジュラー様式で用いて、最終分子を構築す
る種々の方法でアセンブルされ得る。
いくつかの反応型がその化合物を製造するのに特に有用である。本発明の化合物の全て
は、DMF又はDMA等の溶媒中でカップリング試薬(例えば、HATU又はHBTU)
及び塩基(例えば、DIPEA又はNMM)を用いる、アミン及びカルボン酸間のアミド
カップリング反応によって通常形成されるアミド官能基を含有する。代わりに、カルボン
酸は、最初に、そのペンタフルオロフェノールエステルに変換され得る。これにより、D
MF等の溶媒中のTEA等の塩基の存在下でのアミンとの以降の容易な反応でアミドを形
成することができる。炭素-窒素結合を含有する本発明の化合物は、多くの場合、アミン
及びアルデヒド又はケトンから始まる還元的アミノ化反応を用いて製造することができる
。反応は、THF及びMeOH等の溶媒混合液中のNaBHCN、ZnCl及びTE
A等の条件を用いて起こる。また、炭素-窒素結合を、通常、THF等の溶媒中の塩基(
TEA等)の存在下での、ハロゲン化アルキル又はアルキルメシラート等の脱離基を含有
する適切な反応パートナーとのアミンの求核置換反応によって形成することができる。ま
た、エーテルを含有する化合物は、求核置換反応により、この場合にはアルコールを、T
HF等の溶媒中での塩基(TEA等)の存在下でハロゲン化ベンジル等の脱離基を含有す
る適切なパートナーと反応させることにより製造することができる。エーテルを含有する
本発明の化合物を製造する別の一般に有用な方法は、光延反応である。この反応において
、フェノール及び別のアルコールは、THF等の溶媒中でのホスフィン(トリフェニルホ
スフィン等)及びアゾジカルボン酸エステル(ジエチルアゾジカルボン酸エステル又はジ
イソプロピルアゾジカルボン酸エステル等)の存在下で互いに反応する。本発明の化合物
の合成にとって有用性が高い別の反応は、2つの芳香族基を互いに結合するパラジウム(
Pd)触媒クロスカップリング反応である。特に有用なのは、ジオキサン/水等の溶媒混
合液中の触媒(例えば、PdCl(dppf))及び塩基(例えば、NaCO又は
CsCO)を用いる、芳香族ハロゲン化物と芳香族ボロン酸又はエステルとの間の鈴
木カップリング反応である。
具体的には、式(I)の化合物は、R、R1a、R、R2a、X、R、R
1a及びX2aが以前に定義された通りであるスキーム1において示されるように製造
され得る。Mは、Hとして又は-SOPh若しくは-SEM等の保護基として定義され
、及びLGは、メシラート(OM)等の脱離基として定義される。
そのため、式(I)の化合物は、DMF又はDMA等の溶媒中でカップリング試薬(例
えば、HATU)及び塩基(例えば、DIPEA又はNMM)を用いたアミン及びカルボ
ン酸間のアミドカップリング形成により、式(II)の化合物及び式(III)の化合物
から製造され得る。代わりに、式(I)の化合物は、DMF等の溶媒中でTEAにより処
理することによる、式(II)のアミンと酸(IIIa)のペンタフルオロフェニルエス
テルとの間のアミドカップリングによって製造され得る。式(II)の化合物は、式(I
V)の化合物から製造され得る。Mが-SOPh等の保護基である式(IV)の化合物
について、脱保護は、溶媒混合液(例えば、DMSO、THF及び水)中の塩基(例えば
、NaOH)を用いて達成され得;Mが-SEM保護基である場合、DCM等の溶媒中で
TFA等の酸を用いた脱保護が利用され得、且つできる限り以降のアミン脱保護工程と組
み合わされ得る。DCM等の溶媒中で酸(例えば、TFA)を用いたt-ブトキシカルボ
ニル(Boc)基の更なる脱保護は、式(II)の化合物を提供する。
Figure 2023089010000021
式(IV)の化合物は、溶媒混合液(例えば、DMF及びACN)中で塩基(例えば、
CO)を用いて、例えば求核置換反応において、式(VI)の化合物との式(V)
の化合物の反応によって提供され得る。代わりに、式(IV)の化合物は、THF及びM
eOH等の溶媒混合液中でNaBHCN、ZnCl及びTEAを用いる条件下で例え
ば還元的アミノ化反応において、式(VI)の化合物との式(VII)の化合物の反応に
よって提供され得る。
式(V)の化合物は、R、R1a、R、R2a、X、M及びLGが以前に定義さ
れた通りであるスキーム2に従って製造され得る。基-B(ORは、ボロン酸又は
ボロン酸エステル官能基(環状ボロナート、例えばホウ素ピナコールエステルを含む)を
定義する。そのため、Pd触媒カップリング、例えば溶媒混合液(例えば、ジオキサン/
水)中で触媒(例えば、PdCl(dppf))及び塩基(例えば、CsCO)を
用いた式(VIII)の化合物と式(IX)の化合物との間の鈴木反応に続く、第2の工
程における、例えばTHF等の溶媒中でMsO及びTEAを用いたメシル化による、X
1aに連結されたアルコール官能基の脱離基LGへの変換は、式(V)の化合物を提供す
る。式(VIII)の化合物は、Pd触媒カップリング、例えば溶媒混合液(例えば、ジ
オキサン/水)中で触媒(例えば、PdCl(dppf))及び塩基(例えば、Cs
CO)を用いた式(X)の化合物と式(XI)の化合物との間の鈴木反応によって製造
され得る。
Figure 2023089010000022
類推により、式(VII)の化合物は、R、R1a、R、R2a、M、LG及び-
B(ORが以前に定義された通りであるスキーム3に従って製造され得る。
そのため、Pd触媒カップリング、例えば溶媒混合液(例えば、ジオキサン/水)中で
触媒(例えば、PdCl(dppf))及び塩基(例えば、CsCO)を用いた式
(XII)の化合物と式(IX)の化合物との間の鈴木反応は、式(VII)の化合物を
提供する。また、式(XII)の化合物は、Pd触媒カップリング、例えば溶媒混合液(
例えば、ジオキサン/水)中で触媒(例えば、PdCl(dppf))及び塩基(例え
ば、CsCO)を用いた式(X)の化合物と式(XIII)の化合物との間の鈴木反
応によって製造され得る。
Figure 2023089010000023
また、式(II)の化合物は、スキーム4に従って製造され得る。そのため、例えばM
がHである場合、THF及びMeOH等の溶媒混合液中のNaBHCN、ZnCl
びTEA等の条件を用いた式(XIV)及び式(XV)の化合物間の還元的アミノ化に続
く、DCM等の溶媒中での酸(例えば、TFA)によるアミンの脱保護は、式(II)の
化合物を与える。式(XIV)の化合物は、式(VII)の化合物から始まる類似のシー
ケンスによって製造され、式(VII)の化合物は、THF及びMeOH等の溶媒混合液
中のNaBHCN、ZnCl及びTEA等の条件を用いたN-(t-ブトキシカルボ
ニル)ピペラジンによる還元的アミノ化に続く、DCM等の溶媒中での酸(例えば、TF
A)によるアミンの脱保護を受けて、(XIV)を提供し得る。
Figure 2023089010000024
式(IV)の化合物は、式(XVI)の化合物から、スキーム5に従い、Pd触媒カッ
プリング、例えば溶媒混合液(例えば、ジオキサン/水)中の触媒(例えば、PdCl
(dppf))及び塩基(例えば、CsCO)を用いた鈴木反応を用いて、式(IX
)の化合物と反応させることによって製造され得る。また、式(XVI)の化合物は、し
たがって、式(XVII)の化合物から、Pd触媒カップリング、例えば溶媒混合液(例
えば、ジオキサン/水)中の触媒(例えば、PdCl(dppf))及び塩基(例えば
、CsCO)を用いた式(X)の化合物との鈴木反応によって製造され得る。
Figure 2023089010000025
式(XVII)の化合物は、スキーム6に示されるように、ジオキサン等の溶媒中のボ
ロン酸エステルダイマー(例えば、ビス(ピナコラート)ジボロン)、PdCl(dp
pf)等のPd触媒及びKOAc等の塩基を用いた、化合物(XVIII)から始まるハ
ロゲン-ホウ素交換反応によって製造され得る。Halがハロゲンを表す場合の化合物(
XVIII)は、例えば、式(XIX)中のHal及びLGが両方とも臭素である場合、
アセトニトリル等の溶媒中のKCO等の塩基を用いた求核置換反応を用いて化合物(
XIX)及び化合物(VI)からアクセスされ得る。
式(XVIIIa)によって記載される化合物(XVIII)の特定のサブセットは、
ハロフェニル酢酸誘導体(XX)及び式(VI)の化合物から、ツーステップ手順(DM
F又はDMA等の溶媒中のカップリング試薬(例えば、HATU)及び塩基(例えば、D
IPEA又はNMM)を用いたアミドカップリング反応に続く、THF等の溶媒中の触媒
(例えば、ZrCl)の存在下でのMeMgBr等のグリニャール試薬の添加を包含す
る)で合成され得る。化合物(XVIIIa)は、化合物(XVIII)について記載さ
れる変換に類似した様式でハロゲン-ホウ素交換によって化合物(XVII)に変換され
得る。
Figure 2023089010000026
式(I)の化合物は、スキーム7に従い、式(XXI)の化合物及び式(VIIa)の
化合物(M=Hの場合の化合物型(VII)の特定の実施形態)から、例えばTHF及び
MeOH等の溶媒混合液中のNaBHCN、ZnCl及びTEAを用いた還元的アミ
ノ化カップリングを用いて製造され得る。代わりに、式(I)の化合物は、溶媒混合液(
例えば、DMF及びACN)中の塩基(例えば、KCO)を用いた求核置換反応にお
いて、式(Va)の化合物(M=Hの場合の化合物型(V)の特定の実施形態)の式(X
XI)の化合物との反応によって製造され得る。
Figure 2023089010000027
式(XXI)の化合物は、式(VI)の化合物及び式(III)の化合物から、DMF
又はDMA等の溶媒中のカップリング試薬(例えば、HATU)及び塩基(例えば、DI
PEA又はNMM)を用いたアミドカップリング反応に続く、DCM等の溶媒中の酸(例
えば、TFA)を用いたアミンのt-ブトキシカルボニル(Boc)基の脱保護によって
合成される。
Zが不在でない式(I)の化合物は、THF及びMeOH等の溶媒混合液中の例えばN
aBHCN、ZnCl及びTEAを用いた還元的アミノ化カップリングにおいて、式
(XXII)の化合物を式(XXIII)の化合物と反応させることによって製造され得
る(Z、R、R1a、R、R2a、X1a、R、R、R、R、n、p及びq
は、以前に定義された通りである)。類推により、化合物(XXIV)及び化合物(XX
III)は、類似の条件下で反応して、スキーム8に従って式(I)の化合物を提供し得
る。
Figure 2023089010000028
式(XVI)の化合物は、スキーム9に従い、Pd触媒カップリング、例えば溶媒混合
液(例えば、ジオキサン/水)中の触媒(例えば、PdCl(dppf))及び塩基(
例えば、CsCO)による鈴木反応を用いて、式(X)の化合物及び式(XXV)の
化合物から合成され得る。
Figure 2023089010000029
式(XXV)の化合物は、以前に記載される反応条件下で種々の手順を用いて製造され
得る。例えば、スキーム10において、共通のボロン酸/エステル出発物質(XXVII
I)から始まって、構造(XXIX)の化合物を用いた光延反応に続く脱保護は、式(X
XVI)の中間体を提供し、これは、次に、式(XXVII)の化合物による求核置換反
応を受けて、式(XXV)の化合物を供給し得る。ある場合には、(XXVIII)の、
式(XXX)の化合物による光延反応は、(XXV)を直接提供し得る。
Figure 2023089010000030
また、式(XXV)の化合物は、共通の出発物質4-ブロモベンジルブロミド(XXX
I)から合成され得る。この場合、スキーム11において示されるように、THF等の溶
媒中のカリウムt-ブトキシド等の塩基を用いた化合物(XXX)による求核置換反応に
続く、以前に記載される条件を用いたハロゲン-ホウ素交換は、(XXV)に直接至り得
る。他の場合、化合物(XXXII)による求核置換反応に続くハロゲン-ホウ素交換及
びBoc脱保護は、新しい中間体(XXXIII)を与え、これは、型(XXVII)の
化合物による更なる求核置換反応において反応して、以前に記載されるものと類似の反応
条件下で(XXV)に至り得る。
Figure 2023089010000031
当業者に周知であるように、反応シーケンス順序は、多くの場合、変わりながらも類似
の化合物に至り得る。スキーム12は、既に記載されたものと類似の手順を用いて式(I
V)の化合物を構築する代わりの方法を示す。そのため、Pd触媒カップリング、例えば
溶媒混合液(例えば、ジオキサン/水)中の触媒(例えば、PdCl(dppf))及
び塩基(例えば、CsCO)に化合物(X)及び化合物(XXVIII)を用いる鈴
木反応は、中間体(XXXIV)を与え、これは、式(XXXII)の化合物による光延
反応を受けて、中間体(XXXV)を提供し得る。次に、化合物(XXXV)は、更なる
鈴木カップリングを受け、このとき、式(IX)の化合物及び以降の脱保護シーケンスに
より式(XXXVI)の化合物が与えられ得る。式(XXXVI)の化合物は、式(XX
XVII)の化合物による還元的アミノ化を受けて、式(IV)の化合物を与え得る。
Figure 2023089010000032
また、式(XXXVI)の化合物は、式(XXXVIII)の化合物による還元的アミ
ノ化を受けて、式(IV)の化合物を与え得る。この場合、スキーム13に示されるよう
に、2つの生成物(QがHであるか、又はQがCHOHである)が生成され得る。代わ
りに、QがHである化合物(IV)は、(XXXVIII)の代わりに、マスクされたア
ルデヒド(XXXIX)を用いて調製され得る。
Figure 2023089010000033
スキーム14は、式(IV)の化合物を提供する更なるアプローチを示す。そのため、
式(XL)の中間体は、例えば、化合物(XXVIII)と化合物(XXIX)との間の
光延反応によって生成され得る。代わりに、(XL)は、式(XXXI)及び式(XXX
II)の化合物間の求核置換に続くハロゲン-ホウ素交換反応からツーステップで生成さ
れ得る。式(X)の化合物によるPd触媒カップリング反応における中間体(XL)の反
応は、式(XLI)の化合物を与え、これは、式(IX)の化合物による更なるPd触媒
カップリング反応に続く脱保護を受けて、式(XLII)の化合物を与え得る。化合物(
XLII)は、式(XXXVII)の化合物による還元的アミノ化反応を受けて、(IV
)を提供し得る。
Figure 2023089010000034
式(I)の化合物は、スキーム15に示されるように、式(XLIV)の中間体から製
造され得、これは、それ自体、直接的類推により、スキーム14において化合物(XL)
に製造され得る。そのため、中間体(XLIV)は、(XLIII)と組み合わされた(
XXVIII)又は(XXXI)に由来する。次に、化合物(XLIV)は、Pd触媒カ
ップリング反応及び脱保護シーケンスの2つを受けて、(XLV)を供給する。化合物(
XLV)は、還元的アミノ化反応において、式(XLVI)の化合物と反応して、(I)
を供給し得る。化合物(XLVI)は、N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジンとのア
ミドカップリング反応に続く、スワーン酸化等の酸化反応(例えば、塩化オキサリル及び
DMSOに続く、DCM等の溶媒中のTEAの添加を用いる)を用いて、式(III)の
化合物から製造される。
Figure 2023089010000035
式(III)のジヒドロウラシル分子は、およそ120℃に加熱された酢酸中の尿素を
用いた式(XLVII)の分子の環化によって製造され得る。化合物(XLVII)は、
したがって、典型的にはおよそ100℃の温度におけるアクリル酸中での加熱(スキーム
16)により、対応するアニリン誘導体(XLVIII)から合成される。
Figure 2023089010000036
式(IX)の化合物(式中、R、R1a、R、R2a及び-B(ORは、先
に定義される通りである)は、化合物(XLIX)をホスゲン又は均等物、例えばトリホ
スゲンと低温(例えば-20℃)において処理してから、THF又はDCM等の溶媒中の
式(L)のアミンを加えることによる、式(XLIX)及び式(L)の化合物間の尿素形
成反応を用いるスキーム17に従って製造される。
Figure 2023089010000037
最後に、式(L)のアミンは、スキーム18に従い、保護されているピロリジン(LI
II)から製造され得、ここで、PGは、-Boc又は-CBz(ベンジルオキシカルボ
ニル)等の保護基と定義される。臭化Cu(I)ジメチルスルフィド複合体等の添加物を
用いた、エーテル又はTHF等の溶媒中へのグリニャール試薬の添加により、エポキシド
が立体選択的に開いて、ラセミ体物質(LII)が得られる(相対立体化学が示される)
。この物質は、脱保護を受けて、化合物(L)のトランス異性体のラセミ混合物を与える
ことができる。代わりに、脱保護に先立つキラル分離により、化合物(L)の個々のトラ
ンス鏡像異性体が得られる。また、化合物(LII)は、4-ニトロ安息香酸等の試薬を
用いる光延反転反応を受けて、式(LI)の分子を与えることができる(相対立体化学が
示される)。この物質(LI)は、脱保護を受けて、化合物(L)のシス異性体のラセミ
混合物を与えることができる。代わりに、脱保護に先立つキラル分離により、化合物(L
)の個々のシス鏡像異性体が得られる。このように、(L)の全ての鏡像異性体は、この
経路によってアクセスされ得、及びまた特定の鏡像異性体が非ラセミ体のキラル的に純粋
な化合物(LIII)から開始して生成されるため、合成の初期のステージにおいてキラ
ル分割をもたらすこともできることが当業者によって理解される。
Figure 2023089010000038
先に記載される一般的な方法を用いる中間体及び実施例の具体的な調製は、実験の節に
おいて詳細に記載される。
更なる実施形態において、式(III)
Figure 2023089010000039

に従う化合物又はその塩が提供され、式中、Rは、H及びFから選択され;Rは、H
、F、Cl、-CH、-OCH及び-OCHCHから選択される。
別の実施形態において、式(IIIa)
Figure 2023089010000040

に従う化合物又はその塩が提供され、式中、Rは、H及びFから選択され;Rは、H
、F、Cl、-CH、-OCH及び-OCHCHから選択される。
別の実施形態において、式(XXIa)
Figure 2023089010000041

に従う化合物又はその塩が提供され、式中、Rは、H及びFから選択され;Rは、H
、F、Cl、-CH、-OCH及び-OCHCHから選択される。
別の実施形態において、式(IX)
Figure 2023089010000042

に従う化合物又はその塩が提供され、式中、R、R1a、R及びR2aは、式(I)
について定義された通りである。
更なる実施形態において、
3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ
安息香酸:
Figure 2023089010000043

ペンタフルオロフェニル3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)
-イル)-4-メトキシベンゾアート:
Figure 2023089010000044

1-(2-メトキシ-5-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボ
ニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン:
Figure 2023089010000045

N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2
-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジ
ン-1-カルボキサミド、特に(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-
3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェ
ニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又は(tra
ns-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチ
ル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソ
ブチルピロリジン-1-カルボキサミド:
Figure 2023089010000046

(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメ
チル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イ
ソブチルピロリジン-1-カルボキサミド:
Figure 2023089010000047

(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメ
チル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イ
ソブチルピロリジン-1-カルボキサミド:
Figure 2023089010000048

及び
(3R,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメ
チル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イ
ソブチルピロリジン-1-カルボキサミド:
Figure 2023089010000049

からなる群から選択される化合物又はその塩が提供される。
これらの実施形態の化合物は、本発明の化合物の調製に有用である。
本発明は、本プロセスのあらゆる変形形態を更に含み、ここで、そのあらゆるステージ
において入手可能な中間体が出発物質として用いられ、且つ残りの工程が実行されるか、
又は出発物質が反応条件下においてインサイチュで形成されるか、又は反応構成要素がそ
の塩若しくは光学的に純粋な材料の形態で用いられる。また、本発明の化合物及び中間体
は、当業者に一般的に知られている方法に従い、例えば結果として生じた化合物の還元、
酸化及び/若しくは他の官能化により、且つ/又は任意選択的に存在するあらゆる保護基
若しくはリンカー部分の切断により、且つそのように入手可能な化合物の回収により互い
に変換され得る。
別の態様において、本発明は、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩及び薬学
的に許容されるキャリアを含む医薬組成物を提供する。
別の態様において、本発明は、治療的に有効な量の本発明の化合物又はその薬学的に許
容される塩及び薬学的に許容されるキャリアを含む医薬組成物を提供する。
更なる実施形態において、組成物は、少なくとも2つの薬学的に許容されるキャリア、
例えば本明細書中に記載されるものを含む。医薬組成物は、特定の投与経路、例えば経口
投与、非経口投与(例えば、注射、点滴、経皮投与又は局所投与による)及び直腸投与の
ために製剤化され得る。また、局所投与は、吸入又は鼻腔内施用に関し得る。本発明の医
薬組成物は、固体形態(限定されないが、カプセル、タブレット、ピル、顆粒、粉末又は
坐薬を含む)で製造されるか、又は液体形態(限定されないが、溶液、懸濁液又はエマル
ジョンを含む)で製造され得る。タブレットは、当技術分野において知られている方法に
従ってフィルムコーティング又は腸溶コーティングされ得る。
典型的には、医薬組成物は、活性成分を以下の1つ以上と一緒に含むタブレット又はゼ
ラチンカプセルである。
a)希釈剤、例えばラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビ
トール、セルロース及び/又はグリシン;
b)潤滑剤、例えばシリカ、タルク、ステアリン酸、そのマグネシウム若しくはカルシ
ウム塩及び/又はポリエチレングリコール;また、タブレット用について、
c)バインダー、例えばケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプンペースト、ゼラチ
ン、トラガカントゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び
/又はポリビニルピロリドン;必要に応じて、
d)崩壊剤、例えばデンプン、アガー、アルギン酸若しくはそのナトリウム塩又は沸騰
性混合物;及び
e)吸収剤、着色剤、香料及び甘味料。
式(I)又は式(Ia)の化合物又はその医薬的に許容される塩は、価値がある薬理学
的特性、例えばBTKディグレーダとして作用することによる例えばBTK活性の調節を
示す。これを、例えば本明細書中に記載されるBTK又はBTK C481S突然変異融
合タンパク質を過剰発現する操作された細胞株を蛍光リードアウトに用いることにより、
細胞において且つ内因性BTKを発現する細胞株においてインビトロで判定することがで
きる。また、本発明の化合物の薬理学的有用性を、例えばTMD8腫瘍等の腫瘍を有する
マウス等の動物に本発明の化合物を投与して、化合物の投薬の結果としての腫瘍組織にお
けるBTKの低下及び腫瘍容積の低下を測定することによってインビボで判定することが
できる。したがって、式(I)又は式(Ia)の化合物は、BTKによって媒介される疾
患の処置に有用であり得る。
式(I)又は式(Ia)の化合物は、BTKによって媒介される疾患の研究にとって例
えばツール化合物として有用であり得る。
本発明の化合物は、遊離形態又は薬学的に許容される塩の形態において、癌、例えば固
形腫瘍癌及び造血器癌から選択される癌の予防又は処置に有用であり得る。
固形腫瘍癌の例として、中枢神経系癌、脳癌、乳癌、頭頸部癌、肺癌;食道癌及び食道
胃接合部癌、胃癌、結腸直腸癌、直腸癌、肛門癌、肝胆道癌、膵癌、非黒色腫皮膚癌、黒
色腫、腎臓癌、前立腺癌、膀胱癌、子宮癌、子宮頸癌、卵巣癌、骨癌、神経内分泌系癌、
中皮腫癌、精巣癌、胸腺腫及び胸腺癌並びに甲状腺癌が挙げられる。
造血器癌の例として、B細胞新生物(稀なB細胞悪性腫瘍を含む)、ホジキンリンパ腫
、非ホジキンリンパ腫、移植後リンパ増殖性障害、有毛細胞白血病、組織球性新生物及び
樹枝状新生物が挙げられる。
B細胞新生物の例として、慢性リンパ性白血病(CLL)、マントル細胞リンパ腫(M
CL)、小リンパ性リンパ腫(SLL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、
びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、バーキットリンパ
腫、辺縁帯リンパ腫、免疫芽細胞大細胞リンパ腫、リヒター症候群、前駆体Bリンパ芽球
性リンパ腫、原発性多発性骨髄腫及び続発性多発性骨髄腫、B細胞前リンパ球性白血病、
リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、形質細胞骨髄腫、形質細胞腫、節外性
辺縁帯B細胞リンパ腫、節点辺縁帯B細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞性リン
パ腫、脈管内大細胞型B細胞性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、リンパ腫肉芽腫症並び
に急性リンパ芽球性白血病が挙げられる。
特定の実施形態において、癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)、びまん性大細胞型B
細胞性リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小リンパ性リンパ腫
(SLL)及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症から選択される。
更なる実施形態において、癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)である。
別の実施形態において、癌は、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)であ
る。
本発明の化合物は、癌(例えば、CLL、DLBCL、MCL、SLL及びワルデンシ
ュトレームマクログロブリン血症)がイブルチニブに対する耐性を獲得した対象の処置に
おいて、例えば、例えばシステイン-481のセリンへの突然変異(すなわち突然変異C
481S)により耐性が生じた癌において、特定の用途があり得る。そのような対象は、
例えば、イブルチニブで既に処置されていることができるか又は処置され続けており、対
象は、イブルチニブによる処置に対して応答が引き下げられているか又はもはや応答して
いない。したがって、本発明の化合物は、イブルチニブ耐性を示す癌、とりわけイブルチ
ニブ耐性を示すCLL、DLBCL、MCL、SLL及びワルデンシュトレームマクログ
ロブリン血症、特にイブルチニブ耐性を示すCLLの処置に有益に用いられ得る。
別の実施形態において、本発明の化合物は、遊離形態又は薬学的に許容される塩の形態
において、自己免疫障害、炎症性障害、アレルギー性疾患、アナフィラキシー、アレルギ
ー性喘息及び気道疾患の予防又は処置並びに移植に有用であり得る。例えば、本発明の化
合物は、遊離形態又は薬学的に許容される塩の形態において、喘息;慢性閉塞性肺疾患(
COPD);移植拒絶;抗体産生、抗原提示、サイトカイン産生又はリンパ器官形成が異
常であるか又は不所望である疾患;慢性関節リウマチ;全身発症若年性特発性関節炎(S
OJIA);痛風;天疱瘡;特発性血小板減少紫斑病;全身エリテマトーデス;多発性硬
化症;重症性筋無力症;シェーグレン症候群;自己免疫溶血性貧血;抗好中球細胞質抗体
(ANCA)関連脈管炎;クリオグロブリン血症;血栓性血小板減少紫斑病;慢性自己免
疫蕁麻疹;アレルギー(アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、アレルギー性鼻炎);アテロ
ーム性動脈硬化症;1型糖尿病;2型糖尿病;炎症性腸疾患;潰瘍性大腸炎;クローン病
;膵炎;糸球体腎炎;グッドパスチャー症候群;橋本病;グレーブス病;抗体媒介移植拒
絶(AMR);移植片対宿主病(GvHD);慢性移植片対宿主病(cGvHD);B細
胞媒介超急性;急性慢性移植拒絶;血栓塞栓性障害;心筋梗塞症;狭心症;卒中;虚血性
障害;肺塞栓;真性赤血球増加症;本態性血小板血症;及び骨髄化生による骨髄線維症の
予防又は処置に有用であり得る。
別の実施形態において、本発明の化合物は、遊離形態又は薬学的に許容される塩の形態
において、免疫グロブリン軽鎖アミロイド症(AL)の予防又は処置に有用であり得る。
更なる態様において、本発明は、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩の、治
療における使用を提供する。一実施形態において、本発明は、本発明の化合物又はその薬
学的に許容される塩の、BTKによって媒介される疾患の予防又は処置における使用を提
供する。別の実施形態において、本発明は、本発明の化合物又はその薬学的に許容される
塩の、癌の予防又は処置における使用を提供する。更なる実施形態において、癌は、造血
器癌である。更なる実施形態において、造血器癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)、び
まん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小
リンパ性リンパ腫(SLL)及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症、とりわけ
CLL又はDLBCLである。
一実施形態において、化合物は、(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9
-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキ
シベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチ
ルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はそ
の薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(
(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メ
トキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フ
ェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メ
チルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又は
その薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4
-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4
-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル
)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2
-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9
-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキ
シベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチ
ルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はそ
の薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9
-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキ
シベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチ
ルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はそ
の薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-
(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メ
トキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)
フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-
メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又
はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(
2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-
4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イ
ル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フ
ルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カル
ボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
更なる態様において、本発明は、治療に使用するための本発明の化合物又はその薬学的
に許容される塩を提供する。一実施形態において、本発明は、BTKによって媒介される
疾患の予防又は処置に使用するための本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を提
供する。一実施形態において、本発明は、癌の予防又は処置に使用するための本発明の化
合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。更なる実施形態において、癌は、造血器
癌である。更なる実施形態において、造血器癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)、びま
ん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小リ
ンパ性リンパ腫(SLL)及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症、とりわけC
LL又はDLBCLである。
一実施形態において、化合物は、(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9
-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキ
シベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチ
ルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はそ
の薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(
(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メ
トキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フ
ェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メ
チルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又は
その薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4
-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4
-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル
)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2
-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9
-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキ
シベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチ
ルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はそ
の薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9
-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキ
シベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチ
ルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はそ
の薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-
(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メ
トキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)
フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-
メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又
はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(
2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-
4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イ
ル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フ
ルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カル
ボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
更なる態様において、本発明は、BTKによって媒介される疾患を処置する方法であっ
て、BTKによって媒介される疾患の処置を必要とする患者に治療的に許容可能な量の本
発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。一実
施形態において、本発明は、癌を処置する方法であって、癌の処置を必要とする患者に治
療的に許容可能な量の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含
む方法を提供する。更なる実施形態において、癌は、造血器癌である。更なる実施形態に
おいて、造血器癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)、びまん性大細胞型B細胞性リンパ
腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小リンパ性リンパ腫(SLL)及
びワルデンシュトレームマクログロブリン血症、とりわけCLL又はDLBCLである。
一実施形態において、化合物は、(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9
-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキ
シベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチ
ルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はそ
の薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(
(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メ
トキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フ
ェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メ
チルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又は
その薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4
-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4
-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル
)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2
-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9
-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキ
シベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチ
ルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はそ
の薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9
-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキ
シベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチ
ルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はそ
の薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-
(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メ
トキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)
フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-
メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又
はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(
2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-
4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イ
ル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フ
ルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カル
ボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
更なる態様において、本発明は、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩の、医
薬の製造のための使用を提供する。一実施形態において、本発明は、本発明の化合物又は
その薬学的に許容される塩の、BTKによって媒介される疾患の予防又は処置のための医
薬の製造のための使用を提供する。一実施形態において、本発明は、本発明の化合物又は
その薬学的に許容される塩の、癌の予防又は処置のための医薬の製造のための使用を提供
する。更なる実施形態において、癌は、造血器癌である。更なる実施形態において、造血
器癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBC
L)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小リンパ性リンパ腫(SLL)及びワルデンシ
ュトレームマクログロブリン血症、とりわけCLL又はDLBCLである。
一実施形態において、化合物は、(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9
-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキ
シベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチ
ルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はそ
の薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(
(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メ
トキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フ
ェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メ
チルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又は
その薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4
-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4
-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル
)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2
-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9
-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキ
シベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチ
ルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はそ
の薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9
-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキ
シベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチ
ルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はそ
の薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-
(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メ
トキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)
フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-
メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又
はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(
2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-
4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イ
ル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フ
ルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カル
ボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
本発明の医薬組成物又は組合せは、約50~70kgの対象について約1~1000m
gの活性成分又は約1~500mg、約1~250mg、約1~150mg、約0.5~
100mg若しくは約1~50mgの活性成分の単位投薬量であり得る。化合物、医薬組
成物又はその組合せの治療的に有効な投薬量は、対象の種、体重、年齢及び個々の症状、
処置されることとなる障害若しくは疾患又はその重症度に依存する。通常の技術を有する
医師、臨床医又は獣医であれば、障害又は疾患の経過を予防、処置又は阻害するのに必須
の活性成分のそれぞれの有効量を容易に決定することができる。
先で引用された投薬量特性は、哺乳動物、例えばマウス、ラット、イヌ、サル又は単離
した臓器、組織及びその調製物を有利に用いたインビトロ試験及びインビボ試験で明示可
能である。本発明の化合物は、溶液、例えば水性溶液の形態においてインビトロで且つ例
えば懸濁液として又は水性溶液で経腸的に、非経口的に、有利には静脈内にインビボで施
用され得る。インビトロ投薬量は、約10-6モル~10-10モルの濃度に及び得る。
治療的に有効なインビボ量は、投与経路に応じて、約0.1~500mg/kg又は約1
~100mg/kgに及び得る。
本発明の化合物は、1つ以上の他の治療剤と同時に又はその前若しくは後に投与され得
る。本発明の化合物は、同じ又は異なる投与経路によって別々に投与され得るか、又は他
の薬剤と同じ医薬組成物中で一緒に投与され得る。治療剤は、例えば、本発明の化合物と
組み合わせて患者に投与される場合、治療的に活性であるか又は治療活性を増強する化合
物、ペプチド、抗体、抗体フラグメント又は核酸である。
一実施形態において、本発明は、本発明の化合物及び少なくとも1つの他の治療剤を、
同時に、別々に又は順次的に治療に用いる組み合わせた調製物として含む生成物を提供す
る。一実施形態において、治療は、BTKによって媒介される疾患又は症状の処置である
。別の実施形態において、治療は、本明細書中に記載される癌の処置である。組み合わせ
た調製物として提供される生成物として、本発明の化合物及び他の治療剤を同じ医薬組成
物中に一緒に含む組成物又は別個の形態、例えばキットの形態の本発明の化合物及び他の
治療剤が挙げられる。
一実施形態において、本発明は、本発明の化合物及び別の治療剤を含む医薬組成物を提
供する。別の実施形態において、本発明は、治療的に有効な量の本発明の化合物及び別の
治療剤を含む医薬組成物を提供する。
任意選択的に、医薬組成物は、先に述べたように、薬学的に許容されるキャリアを含み
得る。
一実施形態において、本発明は、少なくとも1つが本発明の化合物を含有する2つ以上
の別個の医薬組成物を含むキットを提供する。一実施形態において、キットは、前記組成
物を別々に保持する手段、例えばコンテナ、分かれたボトル又は分かれたホイルパケット
を含む。そのようなキットの例として、典型的にはタブレット、カプセル等をパッケージ
ングするのに用いられるブリスターパックがある。
本発明のキットは、様々な投薬間隔において別個の組成物を投与するか又は別個の組成
物を互いに対して漸増させるための例えば経口及び非経口の様々な剤型を投与するために
用いられ得る。遵守を補助するために、本発明のキットは、典型的には、投与についての
指示を含む。
本発明の併用療法において、本発明の化合物及び他の治療剤は、同じ製造業者又は異な
る製造業者によって製造及び/又は製剤化され得る。更に、本発明の化合物及び他の治療
薬は、(i)組合せ生成物の、医師へのリリースよりも前に(例えば、本発明の化合物及
び他の治療剤を含むキットの場合);(ii)投与の直前に医師自身によって(又は医師
のガイダンスの下で);(iii)例えば本発明の化合物及び他の治療剤の順次投与中に
患者自身において併用療法とまとめられ得る。
したがって、本発明は、BTKによって媒介される疾患又は症状を処置するための別の
治療剤の使用も提供し、他の治療剤は、本発明の化合物と共に投与される。
また、本発明は、BTKによって媒介される疾患又は症状を処置する方法に使用するた
めの本発明の化合物を提供し、本発明の化合物は、別の治療剤と共に投与される。
また、本発明は、BTKによって媒介される疾患又は症状を処置する方法に使用するた
めの別の治療剤を提供し、他の治療剤は、本発明の化合物と共に投与される。
また、本発明は、BTKによって媒介される疾患又は症状を処置するための本発明の化
合物の使用を提供し、患者は、別の治療剤で以前に(例えば、24時間以内に)処置され
ている。
また、本発明は、BTKによって媒介される疾患又は症状を処置するための別の治療剤
の使用を提供し、患者は、本発明の化合物で以前に(例えば、24時間以内に)処置され
ている。
また、本発明は、癌を処置するための別の治療剤の使用を提供し、他の治療剤は、本発
明の化合物と共に投与される。
また、本発明は、癌を処置する方法に使用するための本発明の化合物を提供し、本発明
の化合物は、別の治療剤と共に投与される。
また、本発明は、癌を処置する方法に使用するための別の治療剤を提供し、他の治療剤
は、本発明の化合物と共に投与される。
また、本発明は、癌を処置するための本発明の化合物の使用を提供し、患者は、別の治
療剤で以前に(例えば、24時間以内に)処置されている。
また、本発明は、癌を処置するための別の治療剤の使用を提供し、患者は、本発明の化
合物で以前に(例えば、24時間以内に)処置されている。
一実施形態において、他の治療剤は、以下から選択される:
アポトーシスモジュレータ、抗CD20抗体、抗CD22抗体、PI3Kインヒビタ、
チロシンキナーゼインヒビタ、免疫チェックポイント剤、CART治療剤、免疫調節物質
、二重特異性抗体標的化CD20及びCD3、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)、プ
ロテアソームインヒビタ、エピジェネティックモディファイア、抗CD38 mAb、抗
SLAMF7剤、XPO1インヒビタ並びに他の薬剤、例えば化学療法剤。
一実施形態において、アポトーシスモジュレータは、Bcl2インヒビタ(例えば、ア
ンチマイシン、オバトクラックス、ベネトクラックス(Venclexta(登録商標)
)、エチル-2-アミノ-6-シクロペンチル-4-(1-シアノ-2-エトキシ-2-
オキソエチル)-4H-クロモン-3-カルボキシラート(HA14-1)、オブリメル
セン(G3139、Genasense(登録商標))、Bak BH3ペプチド、(-
)-ゴシポール(AT-101、BL-193)、Navitoclax(ABT-26
3))、Mcl1インヒビタ(例えば、AMG176、S63845、AZD5991、
MIK665)及びMDM2/p53インヒビタ(例えば、NVP-HDM201、NV
P-CGM-097、ALRN-6924、イダサヌトリン、AMG232及びDS-3
032B)から選択される。
一実施形態において、抗CD20抗体は、リツキシマブ、オビヌツズマブ、オファツム
マブ、オクレリズマブ及びウブリツキシマブから選択される。
一実施形態において、抗CD22抗体は、イノツズマブ、エプラツズマブ、ベクツモマ
ブ及びモキセツモマブパスから選択される。
一実施形態において、PI3Kインヒビタは、デュベリシブ、ウムブラリシブトシラー
ト、INCB050465、アピリモドメシラート(LAM-002)、コパンリシブヒ
ドロクロリド(Aliqopa(登録商標))、テナリシブ、ピクチリシブ(GDC 0
941)、ソノリシブ(PX866)、ピララリシブ(SAR 245408又はXL
147)、アルペリシブ(BYL719)及びレニオリシブ(CDZ173)から選択さ
れる。
一実施形態において、チロシンキナーゼインヒビタは、BTKインヒビタ、例えばイブ
ルチニブ、アカラブルチニブ、ザヌブルチニブ(BGB-3111)、チラブルチニブ(
ONO-4059)、ARQ531、CC-292(AVL-292)、CT-1530
、DTRMWXHS-12、GDC-0853、M7583及びベカブルチニブ(SNS
-062)、SYKインヒビタ、例えばエントスプレチニブ(GS9973)、フォスタ
マチニブ及びHMPL-523、SYK/JAKインヒビタセルデュラチニブ(PRT0
62070)、SYK/FLTインヒビタ、例えばTAK-659、FLT3インヒビタ
、例えばFF-10101、FLT3/BTKインヒビタ(CG806)、JAKインヒ
ビタ(例えば、イタシチニブ、INCB052793、BMS911543、フェドラチ
ニブ、WP-1066、NS-018及びルキソリチニブ(Jakavi(登録商標))
等)、エルロチニブヒドロクロリド(Tarceva(登録商標))、リニファニブ(A
BT869)、スニチニブマラート(Sutent(登録商標))、ボスチニブ(bos
ulif(登録商標))、ダサチニブ(Sprycel(登録商標))、パゾパニブ(V
otrient(登録商標))、ソラフェニブ(Nexavar(登録商標))、Zac
tima(ZD6474)、イマチニブ又はイマチニブメシラート(Gilvec(登録
商標)及びGleevec(登録商標))及びトザセルチブ(VX680又はMK045
7)から選択される。
一実施形態において、免疫チェックポイント剤は、抗PD-1剤であり、抗PD-L1
剤は、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、チスレリズマブ、アテゾリズマブ、イピリムマブ
、セミプリマブ、TLR4アゴニスト、CCR4 mAbモガムリズマブ及びCD47
mAb融合タンパク質(TTI-621)から選択される。
一実施形態において、CART治療は、CD19、BCMA CART、CD20、C
D79b、CD22、CD30から選択される。
一実施形態において、免疫調節物質は、レナリドマイド(Revlimid(登録商標
))、サリドマイド(Thalomid(登録商標))、アバドミド(CC-122)及
びポマリドミド(Actimid(登録商標)、Imnovid(登録商標)、Poma
lyst(登録商標))から選択される。
一実施形態において、二重特異性抗体標的化CD20及びCD3は、REGN-197
9、XmAb-13676、BTCT-4465-A、CD20-TCB及び8RG-6
026から選択される。
一実施形態において、ADCは、CD79 ADCポラツズマブベドチン、CD30
ADCブレンツキシマブベドチン、CD25 ADCカミダンルマブテシリン及びCD1
9 ADCロンカスツキシマブテシリンから選択される。
一実施形態において、プロテアソームインヒビタは、ボルテゾミブ(Velcade(
登録商標))、カルフィルゾミブ(Kyprolis(登録商標))、マリゾミブ(NP
I-0052)、イキサゾミブシトラート(MLN-9708、Ninlaro(登録商
標))、デランゾミブ(CEP-18770)及びオプロゾミブ(ONX-0912)か
ら選択される。
一実施形態において、エピジェネティックモディファイア、例えばHDACメチル化イ
ンヒビタ及びDNAメチル化インヒビタは、ボリノスタット(Zolinza(登録商標
))、ロミデプシン(Istodax(登録商標))、アザシチジン(Mylosar(
登録商標)、Vidaza(登録商標))、ピロキサミド、スピルコスタチンA、ミルプ
ロイン(バルプロ酸)、エンチノスタット及びグアデシタビンから選択される。
一実施形態において、抗CD38 mAbは、ダラツムマブ及びイサツキシマブから選
択される。
一実施形態において、抗SLAMF7剤は、エロツズマブである。
一実施形態において、XPO1インヒビタは、セリネクソール及びエルタネクソルから
選択される。
一実施形態において、本発明の化合物と組み合わされ得る他の薬剤、例えば一般的な化
学療法剤は、アナストロゾール(Arimidex(登録商標))、ベンダムスチン(T
reanda(登録商標))、ビカルタミド(Casodex(登録商標))、ブレオマ
イシンサルファート(Blenoxane(登録商標))、ブスルファン(Mylera
n(登録商標))、ブスルファン注射(Busulfex(登録商標))、カペシタビン
(Xeloda(登録商標))、N4-ペントキシカルボニル-5-デオキシ-5-フル
オロシチジン、カルボプラチン(Paraplatin(登録商標))、カルムスチン(
BiCNU(登録商標))、クロラムブシル(Leukeran(登録商標))、シスプ
ラチン(Platinol(登録商標))、クラドリビン(Leustatin(登録商
標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)又はNeosar(登録商標
))、シタラビン、シトシンアラビノシド(Cytosar-U(登録商標))、シタラ
ビンリポソーム注射(DepoCyt(登録商標))、ダカルバジン(DTIC-Dom
e(登録商標))、ダクチノマイシン(アクチノマイシンD、Cosmegan)、ダウ
ノルビシンヒドロクロリド(Cerubidine(登録商標))、ダウノルビシンシト
ラートリポソーム注射(DaunoXome(登録商標))、デキサメタゾン、ドセタキ
セル(Taxotere(登録商標))、ドキソルビシンヒドロクロリド(Adriam
ycin(登録商標)、Rubex(登録商標))、エピルビシン(Ellence(登
録商標))、エトポシド(Vepesid(登録商標))、フルダラビンホスファート(
Fludara(登録商標))、5-フルオロウラシル(Adrucil(登録商標)、
Efudex(登録商標))、フルタミド(Eulexin(登録商標))、テザシチビ
ン、ゲムシタビン(ジフルオロデオキシシチジン)、ヒドロキシウレア(Hydrea(
登録商標))、イダルビシン(Idamycin(登録商標))、イホスファミド(IF
EX(登録商標))、イリノテカン(Camptosar(登録商標))、L-アスパラ
ギナーゼ(ELSPAR(登録商標))、ロイコボリンカルシウム、メルファラン(Al
keran(登録商標))、6-メルカプトプリン(Purinethol(登録商標)
)、メトトレキサート(Folex(登録商標))、ミトキサントロン(Novantr
one(登録商標))、マイロターグ、パクリタキセル(Taxol(登録商標))、n
ab-パクリタキセル(Abraxane(登録商標))、フェニックス(イットリウム
90/MX-DTPA)、ペントスタチン、カルムスチンインプラントによるポリフェプ
ロサン20(Gliadel(登録商標))、タモキシフェンシトラート(Nolvad
ex(登録商標))、テニポシド(Vumon(登録商標))、6-チオグアニン、チオ
テパ、チラパザミン(Tirazone(登録商標))、注射用トポテカンヒドロクロリ
ド(Hycamptin(登録商標))、ビンブラスチン(Velban(登録商標))
、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、ビノレルビン(Navelbine
(登録商標))、ROR mAbシルムツズマブ、デュアルPI3K/HDACインヒビ
タ(CUDC-907)、Betインヒビタ(INCB357643)、ALKインヒビ
タ(クリゾチニブ)、EZH1/2インヒビタ(DS-3201b)、MAPKインヒビ
タ、Aplidin、プリチデプシン(eEF1A2インヒビタ)、Wntインヒビタ、
放射性医薬品、イディオタイプワクチン、ペグフィルグラスチム(Neulasta(登
録商標))、サイトプルリキン(IRX-2)から選択される。
更なる実施形態において、他の治療剤は、以下から選択される:
ベネトクラックス、オブリメルセン、ナビトクラックス、MIK665、NVP-HD
M201、リツキシマブ、オビヌツズマブ、オファツムマブ、オクレリズマブ、ウブリツ
キシマブ、イノツズマブ、エプラツズマブ、ベクツモマブ、モキセツモマブパス、デュベ
リシブ、ウムブラリシブトシラート、INCB050465、レニオリシブ(CDZ17
3)、アピリモドメシラート(LAM-002)、コパンリシブヒドロクロリド、テナリ
シブ、ピクチリシブ、アルペリシブ、イブルチニブ、アカラブルチニブ、ザヌブルチニブ
(BGB-3111)、チラブルチニブ(ONO-4059)、ARQ531、CC-2
92(AVL-292)、CT-1530、DTRMWXHS-12、GDC-0853
、M7583、ベカブルチニブ(SNS-062)、エントスプレチニブ(GS9973
)、フォスタマチニブ、HMPL-523、セルデュラチニブ(PRT062070)、
(TAK-659)、FF-10101、FLT3/BTKインヒビタ(CG806)、
イタシチニブ、INCB052793、BMS911543、フェドラチニブ、WP-1
066、NS-018、ルキソリチニブ(Jakavi(登録商標))、ペムブロリズマ
ブ、ニボルマブ、チスレリズマブ、アテゾリズマブ、イピリムマブ、セミプリマブ、TL
R4アゴニスト、CCR4 mAbモガムリズマブ、CD47 mAb融合タンパク質(
TTI-621)、CD19、BCMA CART、CD20、CD79b、CD22、
CD30、レナリドマイド、サリドマイド、アバドミド、ポマリドミド、XmAb-13
676、CD79 ADCポラツズマブベドチン、CD30 ADCブレンツキシマブベ
ドチン、CD25 ADCカミダンルマブテシリン、CD19 ADCロンカスツキシマ
ブテシリン、カルフィルゾミブ、ボルテゾミブ、イキサゾミブ、マリゾミブ、オプロゾミ
ブ、アザシチジン、ロミデプシン、ボリノスタット、グアデシタビン、ダラツムマブ、イ
サツキシマブ、エロツズマブ、セリネクソール、エルタネクソル、フルダラビン、カルム
スチン、シクロホスファミド、クロラムブシル、ベンダムスチン、メルファラン、クラド
リビン、ダカルバジン、ペントスタチン、ビンクリスチン、エトポシド、エピルビシン、
ドキソルビシン、アントラサイクリン及び抗葉酸剤。
更なる実施形態において、他の治療剤は、Bcl2インヒビタ及びBTKインヒビタか
ら選択される。
更なる実施形態において、他の治療剤は、ベネトクラックス、イブルチニブ及びアカラ
ブルチニブから選択される。
特定の処置利益を提供し得る具体的な個々の組合せは、以下から選択される化合物を含
む:
(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソ
テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-
4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオ
キソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジ
ン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2
,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロ
キシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソ
テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジ
アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,
3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキ
シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、及び
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジ
オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリ
ジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-
ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-
3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、又は
その薬学的に許容される塩(ベネトクラックスと組み合わせて)。
特定の処置利益を提供し得る具体的な個々の更なる組合せは、以下から選択される化合
物を含む:
(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソ
テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-
4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオ
キソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジ
ン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2
,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロ
キシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソ
テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジ
アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,
3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキ
シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、及び
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジ
オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリ
ジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-
ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-
3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、又は
その薬学的に許容される塩(イブルチニブと組み合わせて)。
特定の処置利益を提供し得る具体的な個々の更なる組合せは、以下から選択される化合
物を含む:
(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソ
テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-
4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオ
キソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジ
ン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2
,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロ
キシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソ
テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジ
アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,
3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキ
シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、及び
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジ
オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリ
ジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-
ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-
3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、又は
その薬学的に許容される塩(アカラブルチニブと組み合わせて)。
これらの組合せは、上述の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩及びベネトク
ラックス、イブルチニブ又はアカラブルチニブを含む医薬組成物として提供され得る。
代わりに、これらの組合せは、上述の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を
ベネトクラックス、イブルチニブ又はアカラブルチニブと同時に、別々に又は順次的に治
療に用いるための組み合わされた調製物として提供され得る。
とりわけ、イブルチニブとのこれらの組合せは、造血器癌、特にCLL及びDLBCL
の処置において特に有効であり得る。
本発明の化合物の活性は、本明細書中に記載される以下のインビトロ方法によって評価
することができる。
本発明の化合物は、以下の実施例に記載されるように調製することができる。
以下の実施例は、本発明を例示するものであり、本発明の限定であると解釈されるべき
でない。温度は、摂氏度で与えられる。用いられる略語は、当技術分野における従来のも
のであり、以下に一覧にする。
本発明の化合物を合成するのに利用した出発物質、構築ブロック、試薬、酸、塩基、脱
水剤、溶媒及び触媒は、全て市販されているか、又は当業者に知られている有機合成法に
よって生成することができる。更に、本発明の化合物は、以下の実施例に示すように、当
業者に知られている有機合成法によって生成することができる。
略語
ACN ACN
AcOH 酢酸
aq. 水性
BISPIN ビス(ピナコラート)ジボロン
BOC ターシャリブチルカルボキシ
br 広い
CHX シクロヘキサン
d ダブレット
DCM ジクロロメタン
dd ダブレットのダブレット
DEA ジエチルアミン
DEAD ジエチルアゾジカルボキシラート
DIAD ジイソプロピルアゾジカルボキシラート
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMA N,N-ジメチルアセトアミド
DME 1,4-ジメトキシエタン
DMEM ダルベッコ改変イーグル培地
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EtO ジエチルエーテル
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
FCS 仔ウシ血清
h 時間
HATU 1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[
4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスファート
HBTU 2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチ
ルウロニウムヘキサフルオロホスファート
HPLC 高圧液体クロマトグラフィ
HV 高真空
KOAc 酢酸カリウム
LC-MS 液体クロマトグラフィ及び質量分析
m マルチプレット
m/z 質量電荷比
MeOH メタノール
min 分
MS 質量分析
MsCl 塩化メタンスルホニル
MsO メタンスルホン酸無水物
NaOAc 酢酸ナトリウム
NaPyr. ピルビン酸ナトリウム
NEAA 非必須アミノ酸
NMM N-メチルモルホリン
NMR 核磁気共鳴
PBS リン酸緩衝生理食塩水
PdCl(dppf) [1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラ
ジウム(II)ジクロリド
PdCl(dppf)-CHCl [1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フ
ェロセン]パラジウム(II)ジクロリド-ジクロロメタン付加物
PdCl(PPh ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロ
リド
PG 保護基
PPh トリフェニルホスフィン
ppm 100万分の1
rac ラセミ
RM 反応混合液
Rt 保持時間
RT 室温
s シングレット
sat. 飽和
SFC 超臨界流体クロマトグラフィ
t トリプレット
TBME tert-ブチルメチルエーテル
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
分析方法
一般的な条件:
NMR:
TopSpinプログラム制御下でICON-NMRを用いたBruker AVAN
CE 400MHz、500MHz又は600MHz NMRスペクトロメータで、NM
Rスペクトルを記録した。スペクトルは、特に明記しない限り、298Kにおいて測定し
、且つ知られている溶媒共鳴を参照した。
LC-MS:
エレクトロスプレー、化学及び電子衝撃イオン化方法を用いた質量スペクトルをLC-
MS、SFC-MS又はGC-MSシステムで以下の配置の広範な機器から取得した:フ
ォトダイオードアレイ検出器及びシングル四重極質量検出器を用いたWaters Ac
quity UPLC/SQDシステム又はG 6110シリーズ質量分析計を備えたA
gilent 1200システム。[M+H]は、化学種のプロトン化された分子イオ
ンを指す。
Waters Acquity UPLC/SQDシステム:
方法A
カラム Waters Acquity HSS T3 1.8μm 2.1×50mm
又は2.1×100mm
カラム温度 60℃
溶離液 A:水+0.05%ギ酸+3.75mM酢酸アンモニウム、B:ACN+0.0
4%ギ酸
流量 1.0ml/分
勾配 1.4分で5%~98%B
方法B
カラム Waters Acquity HSS T3 1.8μm 2.1×50mm
又は2.1×100mm
カラム温度 60℃
溶離液 A:水+0.05%ギ酸+3.75mM酢酸アンモニウム、B:ACN+0.0
4%ギ酸
流量 0.8ml/分
勾配 9.4分で5%~98%B
方法C
カラム Waters Acquity HSS T3 1.8μm 2.1×50mm
又は2.1×100mm
カラム温度 50℃
溶離液 A:水+0.05%ギ酸+3.75mM酢酸アンモニウム、B:ACN+0.0
4%ギ酸
流量 1.2ml/分
勾配 1.4分で2%~98%B
方法D
カラム Waters Acquity HSS T3 1.8μm 2.1×50mm
又は2.1×100mm
カラム温度 50℃
溶離液 A:水+0.05%ギ酸+3.75mM酢酸アンモニウム、B:ACN+0.0
4%ギ酸
流量 1.2ml/分
勾配 1.4分で1%~98%B
Agilent 1200システム:
方法E
カラム XBridge C18、4.6×50mm、3.5μm
カラム温度 50℃
溶離液 A:水(10mM炭酸水素アンモニウム)、B:ACN
流量 1.8ml/分
勾配 1.5分で5%~95%B、1.5分間95%B、0.01分以内に5%Bに戻る
方法F
カラム SunFire C18、3×30mm、2.5μm
カラム温度 50℃
溶離液 A:水、B:ACN、両方とも0.01%TFAを含有
流量 1.5ml/分
勾配 1.5分で5%~95%B
方法G
カラム SunFire C18、4.6×50mm、3.5μm
カラム温度 50℃
溶離液 A:水、B:ACN、両方とも0.01%TFAを含有
流量 2.0ml/分
勾配 1.4分で5%~95%B
方法H
カラム SunFire C18、4.6×50mm、3.5μm
カラム温度 50℃
溶離液 A:水、B:ACN、両方とも0.01%TFAを含有
流量 2.0ml/分
勾配 1.2分で5%~95%B、1.3分間95%B、0.01分以内に5%Bに戻る
方法I
カラム XBridge C18、4.6×50mm、3.5μm
カラム温度 40℃
溶離液 A:水(10mM炭酸水素アンモニウム)、B:ACN
流量 1.8ml/分
勾配 1.4分で5%~95%B、1.6分間95%B、0.01分以内に5%Bに戻る
方法J
カラム Phenomenex、3.0×30mm、5μm
カラム温度 50℃
溶離液 A:水(10mM炭酸水素アンモニウム)、B:ACN
流量 1.5ml/分
勾配 1.5分で5%~95%B、0.7分間95%B
方法K
カラム XBridge C18、4.6×50mm、3.5μm
カラム温度 40℃
溶離液 A:水(10mM炭酸水素アンモニウム)、B:ACN
流量 2.0ml/分
勾配 1.5分で5%~95%B
キラル分析HPLC:
キラル分析HPLCデータを、フォトダイオードアレイ検出器を用いるShimadz
u LC-20A分析HPLCにより生成した。
方法L
カラム ChiralCel OJ、5μm、250×4.6mm
カラム温度 25℃
溶離液 ヘキサン/EtOH(+0.05%DEA)90:10
流量 1.0ml/分
UV検出 220nm(DAD検出器)
キラル分析SFC:
キラル分析SFCデータを、フォトダイオードアレイ検出器を用いるWaters A
cquity UPC2システムにより生成した。
方法M
カラム Daicel Chiralpak AD-H、5μm、250×4.6mm
カラム温度 22℃
移動相 CO/MeOH(80:20)
流量 3.0ml/分
UV検出 210nm(DAD検出器)
分取クロマトグラフィ:
順相及び逆相フラッシュクロマトグラフィ精製をCombiFlash(登録商標)
Rf200又はRf+システムで実行した。代わりに、逆相でのクロマトグラフィ精製を
Interchim Puriflash 4250システム又はBiotageシステ
ムで実行した。モディファイアとしてMeOHを用いたWaters 2998フォトダ
イオードアレイ検出器又はWaters MSシングル四重極検出によるWaters分
取SFC-100-MSシステムを用いて、超臨界流体クロマトグラフィ(SFC)分離
を実行した。通常、背圧は、120バールであり、フローは、100g CO/分であ
り、カラム温度は、40℃であった。逆相HPLC精製をWaters 2998フォト
ダイオードアレイ検出器又はWaters MSシングル四重極検出のいずれかによるW
aters HPLC分取システムで実行した。
キラル分取クロマトグラフィ:
方法1
機器 Sepiatec SFC100 System
背圧 120バール
カラム Chiralpak AD-H、5μm、250×30mm
カラム温度 40℃
移動相 CO/MeOH(80:20)
流量 80ml/分
UV検出 254nm(DAD検出器)
方法2
機器 MG II preparative SFC
背圧 120バール
カラム ChiralCel OJ、5μm、250×30mm
カラム温度 38℃
移動相 CO/EtOH(85:15)
流量 60ml/分
UV検出 220nm(DAD検出器)
固相抽出(SPE)カートリッジ:
酸除去用:PL-HCO3 MP SPEカートリッジをAgilent Strat
osPhereから購入した(参照:PL-HCO3 MP樹脂、1.8mmol/g、
100A、150~300μm、500mg、6ml)。
キャッチアンドリリース用:SCXカートリッジをAgilentから購入した(参照
:HF Mega DE-SCX、2g、12ml)。
中間体の合成
中間体1a
3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安
息香酸
Figure 2023089010000050

工程1:3-((2-カルボキシエチル)アミノ)-4-メトキシ安息香酸
3-アミノ-4-メトキシ安息香酸(5.0g、29.3mmol)をアクリル酸(8
.05ml、117mmol)中に懸濁させた。結果として生じたベージュ色の懸濁液を
100℃まで撹拌した。10分後、撹拌を止めて、RMを100℃において3h静置した
。粗RMを更なる検査及び更なる精製なしに次の工程に直接用いた。
LC-MS(方法A):Rt=0.56min,[M+H]=240.2.
工程2:3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メ
トキシ安息香酸
粗RM3-((2-カルボキシエチル)アミノ)-4-メトキシ安息香酸(7.01g
、29.3mmol)にAcOH(33ml)を加えた。懸濁液を100℃に加熱して、
10分間撹拌した。次に、尿素(11.00g、183mmol)を加えて、結果として
生じた混合液を120℃において一晩撹拌した。次に、結果として生じた茶色の溶液を水
(150ml)及び濃HCl(10ml)の低温溶液中でクエンチした。撹拌後、結果と
して生じたベージュ色の懸濁液を5℃の冷蔵庫内で一晩保存してから濾過した。濾過ケー
キを水で洗浄して、乾燥させて、茶色の固体を得た。茶色の固体を0.05M aq.H
Clで消化して、濾過した。濾過ケーキをTBMEで洗浄して(3×25ml)、減圧下
で40℃において乾燥させて、6.29gの表題化合物をベージュ色の固体として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.48min,[M+H]=265.2.
中間体1b
ペンタフルオロフェニル3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-
イル)-4-メトキシベンゾアート
Figure 2023089010000051

250ml丸底フラスコに(3-(2,4)-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(
2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(28g、106mmol)、ペ
ンタフルオロフェニル2,2,2-トリフルオロアセタート(36g、127mmol)
及びDMF(50ml)を加えた。次に、DIPEA(76ml、424mmol)を0
℃において加えて、RMをRTにおいて2h撹拌してから、水(300ml)で希釈した
。混合液をEtOAcで抽出して(2×250ml)、組み合わせた有機層をブラインで
洗浄して(2×10ml)、NaSO上で乾燥させて、濾過して濃縮した。石油エー
テル中10~30%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗混合物の
精製により、40gの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法E):Rt=1.51min,[M+H]=432.
中間体1c
3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-エトキシ安
息香酸
Figure 2023089010000052

3-アミノ-4-エトキシ安息香酸(2.7g、14.90mmol)をアクリル酸(
4.09ml、59.6mmol)中に懸濁させて、RMを110℃において1h撹拌し
た。尿素(5.37g、89mmol)及びAcOH(18ml)を加えて、RMを13
0℃において2h撹拌した。RMを水でクエンチして、HClの濃縮aq.溶液(37%
)で酸性化して、EtOAcで抽出した。有機相を組み合わせて蒸発させた。水を加えて
、混合液を濾過して、固体を水及びEtOAcで洗浄して、表題化合物を固体(1.1g
)として得た。
方法A:Rt=0.56min;[M+H]=279.1.
中間体2
4-クロロ-6-ヨード-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピ
リミジン
Figure 2023089010000053

工程1:4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミ
ジン
アルゴン下に置いた火炎乾燥フラスコ内でミネラルオイル中60%水素化ナトリウム(
1.563g、39.1mmol)をDMF(60ml)に加えて、結果として生じた混
合液を0℃に冷却した。6-クロロ-7-デアザプリン(4g、26.0mmol)のD
MF溶液(20ml)を10分にわたってゆっくり加えた。反応液を、水素生成が終わる
まで10分間撹拌した。次に、ベンゼンスルホニルクロリド(3.36ml、26.0m
mol)を加えて、反応液をRTにおいて1h撹拌した。次に、水を加えて、結果として
生じた沈殿物を濾過して、減圧下で乾燥させて、7.418gの表題化合物を薄灰色の固
体として得た。
LC-MS(方法C):Rt=1.01min,[M+H]=294.1/296.0
工程2:4-クロロ-6-ヨード-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン
-78℃のアルゴン雰囲気下の4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロ
ロ[2,3-d]ピリミジンの撹拌乾燥THF溶液(80ml)にCHX中1.5Mリチ
ウムジイソプロピルアミドモノ-THF(5.22ml、7.83mmol)を15分に
わたって加えた。1h後、ヨウ素(1.987g、7.83mmol)のTHF溶液(2
0ml)を15分にわたって滴加した。結果として生じた溶液を3h撹拌した。次に、水
(2ml)を加えて、混合液をRTに温めた。混合液をDCMで希釈して、橙色の有機層
をブラインで洗浄して(2×)、NaSO上で乾燥させて、蒸発乾固させた。結果と
して生じた橙色~茶色の固体をACNと共に摩砕して、1.513gの表題化合物をベー
ジュ色の固体として得た。
LC-MS(方法C):Rt=1.12min,[M+H]=419.9/421.9
中間体3a
4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンズアルデヒ

Figure 2023089010000054

工程1:(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェ
ニル)メタノール
アルゴン下のエチル4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-
イル)ベンゾアート(10.2g、33.8mmol)の茶色の100ml THF懸濁
液(公開されている米国特許第6140332号明細書、第45欄、実施例30に記載さ
れる手順に従って調製され得る)に1M水素化リチウムアルミニウムのTHF溶液(50
.7ml、50.7mmol)を0~5℃においてゆっくり加えた。添加中、RMをTH
F(5ml)で希釈した。添加後、RMを0℃において10分間撹拌して、RTに温めた
。RTにおいて3h撹拌した後、RMを水(50ml)及び15%aq.NaOH(50
ml)で0℃においてクエンチした(発熱性、ガス放出あり)。RMをHyflo(登録
商標)(フィルタ材)で濾過して、THF(250ml)で洗浄して、濾液を減圧下で濃
縮して、9.32gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.78min,[M+H]=260.1/262.1
工程2:4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンズ
アルデヒド
(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)
メタノール(工程1)(9.32g、32.7mmol)及び二酸化マンガン(28.4
g、327mmol)の黒色のTHF懸濁液(250ml)をRTにおいて一晩撹拌した
。更なるバッチの二酸化マンガン(8.52g、98mmol)をRMに加えて、RTに
おいてもう一晩撹拌した。RMをHyflo(登録商標)(フィルタ材)で濾過して、T
HF(400ml)で洗浄した。結果として生じた濾液を濃縮して、THFで希釈して、
ここでもHyflo(登録商標)で濾過して、減圧下で濃縮して、5.68gの表題化合
物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.88min,[M+H]=258.1/260.1
中間体3b
4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジ
ン-6-イル)ベンズアルデヒド
Figure 2023089010000055

不活性雰囲気下でパージして維持した2lフラスコに4-クロロ-6-ヨード-7-(
フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(中間体2)(54g、
129mmol)、4-ホルミルフェニルボロン酸(19g、129mmol)、Na
CO(40g、370mmol)及びPdCl(dppf)(9g、12.9mmo
l)を加えた。ACN(1200ml)及び水(300ml)を加えて、RMをN下で
100℃において16h撹拌した。RMを濾過して、真空下で濃縮した。粗混合物を、D
CM中3~9%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、39
gの4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリ
ミジン-6-イル)ベンズアルデヒドを黄色の固体として得た。
LC-MS(方法I):Rt=1.99min,[M+H]=398.
中間体4
tert-ブチル4-(2-オキソエトキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
Figure 2023089010000056

工程1:tert-ブチル4-(アリルオキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
ミネラルオイル中60%水素化ナトリウム(964mg、24.10mmol)を1-
Boc-4-ヒドロキシピペリジン(1000mg、4.82mmol)の無水THF溶
液(45ml)にアルゴン下でRTにおいて少量ずつ加えた。撹拌を30分間継続した。
次に、臭化アリル(0.500ml、5.78mmol)を混合液中に滴加して、RMを
RTにおいて40h撹拌した。次に、RMを水でクエンチした。混合液をEtOAcで抽
出して、NaSO上で乾燥させて、濾過して濃縮して、粗化合物を得た。CHX中0
~20%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる精製により
、1130mgの表題化合物を無色の液体として得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.13min,[M-tBu+H]=186.1.
工程2:tert-ブチル4-(2-オキソエトキシ)ピペリジン-1-カルボキシラー

tert-ブチル4-(アリルオキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(1120
mg、4.64mmol)の無水DCM溶液(40ml)を2首フラスコ内で-78℃に
冷却した。オゾンをRM中に70分間泡立てた。次に、RMをRTまで温めて、PPh
(ポリマー結合)(5g、16.00mmol)を加えて、オゾニドを破壊した。RMを
RTにおいて30分間撹拌した。次に、これをHyflo(登録商標)で濾過して、DC
Mで洗浄した。濾液を蒸発乾固させて、1147mgの表題化合物を無色の油として得た

H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.58(s,1H),4.21(
s,2H),3.70-3.40(m,10H),3.01(s,6H),1.87-1
.66(m,6H),1.38(dd,J=2.6,1.2Hz,34H).
中間体5
Tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6
-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート
Figure 2023089010000057

4-クロロ-6-ヨード-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(3.60g、12
.88mmol)、CsCO(10.5g、32.2mmol)及び4-(4-t-
Boc-ピペラジノメチル)フェニルボロン酸(4.95g、15.46mmol)のジ
オキサン/水1:1混合液(100ml)をアルゴンで脱気した。次に、PdCl(d
ppf)-CHCl付加物(1.052g、1.288mmol)を加えて、RMを
100℃において4h撹拌した。RMをRTに冷却してから、EtOAcと水に分配した
。層に分離させて、有機層内に含有される沈殿物を濾過して、2.18gの表題化合物を
茶色の粉末として得た。結果として生じた濾液をブラインで洗浄して、MgSO上で乾
燥させて、濃縮して、4.65gの粗生成物を得た。粗生成物をACN/EtO中で摩
砕して、濾過して、減圧下で乾燥させて、1.938g以上の表題化合物をベージュ色の
固体として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.81min,[M+H]=428.2/430.2
中間体6
(trans-rac)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン
-1-カルボキシラート
Figure 2023089010000058

tert-ブチル6-オキサ-3-アザビシクロ[3,1,0]ヘキサン-3-カルボ
キシラート(10g、52.9mmol)及び臭化銅(I)-ジメチルスルフィド複合体
(1.5g、7.30mmol)のTHF溶液(200ml)にTHF中2Mイソブチル
マグネシウムクロリド(100ml、200mmol)を-30℃においてアルゴン下で
滴加した。結果として生じた暗色の溶液を-15℃未満で1h撹拌した。次に、RMを1
0%aq.NHClでクエンチすると、青色になった。EtOAcを加えて、混合液を
RTにおいて30分間撹拌した。次に、層に分離させて、aq.層をEtOAcで抽出し
た(3×)。組み合わせた有機層をブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、濾
過して、減圧下で濃縮した。石油エーテル中0~20%EtOAcで溶出するシリカゲル
フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、11.82gの表題化合物を
淡い黄色の油として得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 3.96(q,J=5.2Hz,
1H),3.59(dd,J=11.2,6.3Hz,2H),3.19(dd,J=1
1.5,4.6Hz,1H),3.00(dd,J=10.9,6.0Hz,1H),2
.07(dp,J=12.3,5.8Hz,1H),1.91(s,1H),1.60(
dt,J=13.2,6.6Hz,1H),1.43(d,J=12.6Hz,13H)
,1.31(ddd,J=13.5,8.3,5.3Hz,1H),1.13(ddd,
J=13.7,9.4,5.9Hz,1H),0.90(dd,J=8.8,6.6Hz
,6H).
中間体7
(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチ
ル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソ
ブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000059

工程1:(trans-rac)-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン
-1-カルボキシラート
下のベンジル6-オキサ-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボ
キシラート(8.9g、40.6mmol)及び臭化銅(I)-ジメチルスルフィド複合
体(0.835g、4.06mmol)のTHF懸濁液(200ml)にTHF中2Mイ
ソブチルマグネシウムクロリド(79ml、158mmol)を20分にわたって滴加し
た。温度は-15℃未満のままであった。結果として生じた暗色の溶液を-15℃未満で
1h撹拌した。RMを10%aq.NHCl(発熱性)でクエンチすると、青色になっ
た。EtOAc及び水を加えて、混合液をRTにおいて30分間撹拌した。層に分離させ
て、aq.層をEtOAcで抽出した(2×)。組み合わせた有機層を水(2×)及びブ
ラインで(1×)洗浄して、NaSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮して
、10.62gの粗生成物を得た。ヘキサン中0~50%EtOAcで溶出するシリカゲ
ルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、5.67gの物質を得た。
DCM中0~30%MeOH(+10%NHOH)で溶出するシリカゲルフラッシュク
ロマトグラフィによる物質の精製により、3.911gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.05min,[M+H]=278.4.
工程2:(3S,4R)-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カ
ルボキシラート及び(3R,4S)-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジ
ン-1-カルボキシラート
SFC(分取方法1)を用いた、(trans-rac)-ベンジル3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラートのキラル分離により、個々の鏡像異性
体を無色の油として得た;第1の溶出ピーク(ピーク1)は、1.64gの(3S,4R
)-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラートを与え
、第2の溶出ピーク(ピーク2)は、1.65gの(3R,4S)-ベンジル3-ヒドロ
キシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラートを与えた。
(3S,4R)-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシ
ラート:
SFC(方法M):Rt=2.51min.
LC-MS(方法A):Rt=1.06min,[M+H]=278.2.
(3R,4S)-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシ
ラート:
SFC(方法M):Rt=3.75min.
LC-MS(方法A):Rt=1.06min,[M+H]=278.2.
工程3:(3R,4S)-4-イソブチルピロリジン-3-オール
工程2の第2の溶出ピークの、(3R,4S)-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブ
チルピロリジン-1-カルボキシラート(1.65g、5.95mmol)のMeOH溶
液(20ml)を10%パラジウム炭素(0.4g、3.76mmol)で処理して、R
Mを25~30℃の水素の0.1バール下に置いた。2h後、RMをHyflo(登録商
標)(フィルタ材)で濾過して、MeOHで洗浄した。濾液を濃縮して、真空下で乾燥さ
せて、黄色の油を得た。油をDCM中に溶解させて、ジオキサン中4M HCl(2.2
31ml、8.92mmol)を加えて、ヒドロクロリド塩を形成させた。次に、Et
Oを加えて、形成された沈殿物を濾過して、減圧下で乾燥させて、840mgの表題化合
物をHCl塩として得た。
H NMR(600MHz,DMSO-d)δ ppm 0.88(dd,J=16
.69,6.60Hz,6H)1.13(ddd,J=13.66,8.99,6.33
Hz,1H)1.25(ddd,J=13.75,7.70,6.42Hz,1H)1.
54-1.63(m,1H)2.06-2.13(m,1H)2.81(dq,J=11
.14,5.70Hz,1H)2.86-2.97(m,1H)3.19-3.27(m
,1H)3.30-3.35(m,1H)3.97(q,J=3.85Hz,1H)5.
46(br s,1H)9.12-9.58(m,2H).
工程4:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テ
トラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオ
キサボロラン-2-イル)アニリン(市販されているか、又は公開されている国際公開第
2013/008095号パンフレット、第37頁、中間体5の手順に従って調製され得
る)(1g、3.98mmol)及びDIPEA(2.78ml、15.93mmol)
のDCM溶液(25ml)にトルエン中20%ホスゲン(2.51ml、4.78mmo
l)を0℃未満でゆっくり加えた。結果として生じた溶液を0℃において30分間撹拌し
てから、(3R,4S)-4-イソブチルピロリジン-3-オール(工程3)(0.78
7g、4.38mmol)の撹拌DCM溶液(25ml)中に0℃において加えた。結果
として生じた混合液を0℃において45分間撹拌した。次に、RMを濃縮して、EtOA
c/MeOH(9:1)で希釈して、水(3×)及びブライン(1×)で洗浄した。次に
、有機層をMgSOで乾燥させて、濃縮して、1.86gの粗生成物を得た。ヘキサン
中0~100%EtOAc(+5%EtOH)で溶出するシリカゲルフラッシュクロマト
グラフィによる粗生成物の精製により、1.455gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.18min,[M+H]=421.4.
中間体8
(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチ
ル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソ
ブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000060

工程1及び工程2:中間体7を参照されたい。
工程3:(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テ
トラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオ
キサボロラン-2-イル)アニリン(市販されているか、又は公開されている国際公開第
2013/008095号パンフレット、第37頁、中間体5の手順に従って調製され得
る)(950mg、3.78mmol)及びDIPEA(2.64ml、15.13mm
ol)のDCM溶液(25ml)にトルエン中20%ホスゲン(2.389ml、4.5
4mmol)を0℃未満でゆっくり加えた。結果として生じた溶液を0℃において15分
間撹拌してから、(3S,4R)-4-イソブチルピロリジン-3-オール(748mg
、4.16mmol)の撹拌DCM溶液(25ml)中に0℃において加えた。結果とし
て生じた混合液を0℃において30分間撹拌した。次に、RMを濃縮して、EtOAc/
MeOH(9:1)で希釈して、水(3×)及びブライン(1×)で洗浄した。次に、有
機層をMgSOで乾燥させて、濃縮して、1.764gの粗生成物を得た。ヘキサン中
0~100%EtOAc(+5%EtOH)で溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグ
ラフィによる粗生成物の精製により、1.38gの表題化合物を白色の泡として得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.18min,[M+H]=421.4.
中間体9
(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラ
メチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-
イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000061

工程1:cis-rac-tert-ブチル3-イソブチル-4-((4-ニトロベンゾ
イル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシラート
0℃の(trans-rac)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピ
ロリジン-1-カルボキシラート(中間体6)(11.82g、43.2mmol)、4
-ニトロ安息香酸(11g、65.2mmol)及びPPh(18g、65.2mmo
l)のTHF溶液(250ml)にDIAD(13ml、65.5mmol)をアルゴン
下で1hにわたって滴加した。結果として生じた橙色の溶液をRTにもう3時間ゆっくり
温めた。RMを水でクエンチして、THFを部分的に蒸発させた。EtOAcを加えて、
混合液をEtOAcで抽出した(3×)。組み合わせた有機層を0.2M HCl及びブ
ラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で蒸発させた。CHX
中0~15%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成
物の精製により、16.43gの表題化合物を淡い黄色の泡として得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.41min,[M-tBu+H]=337.2.
工程2:(cis-rac)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリ
ジン-1-カルボキシラート
(cis-rac)-tert-ブチル3-イソブチル-4-((4-ニトロベンゾイ
ル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシラート(工程1)(16.43g、41.9m
mol)のMeOH/HO 3:1溶液(160ml)にNaOH(3.35g、84
mmol)を加えた。RMをRTにおいて1.5h撹拌した。次に、RMを、1M aq
.HClを用いてpH6に調整した。MeOHを部分的に蒸発させてから、EtOAcを
加えて、混合液をRTにおいて30分間撹拌した。混合液をEtOAcで抽出して(3×
)、MgSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮した。結果として生じた白色の
残留物をDCM中で摩砕して、濾過した。CHX中0~35%EtOAcで溶出するシリ
カゲルフラッシュクロマトグラフィによる、結果として生じた黄色の濾液の精製により、
物質が得られ、次に、これをDCM中で摩砕して、濾過した。結果として生じた濾液を濃
縮して、10.602gの表題化合物を黄色の油として得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 4.26-4.15(m,1H)
,3.53(t,J=9.1Hz,1H),3.44(d,J=1.7Hz,2H),3
.03(t,J=10.7Hz,1H),2.86-2.21(m,1H),2.13(
dqd,J=11.4,7.9,3.8Hz,1H),1.59(dp,J=13.3,
6.7Hz,1H),1.43(d,J=13.2Hz,24H),0.91(d,J=
6.6Hz,7H).
工程3:(cis-rac)-4-イソブチルピロリジン-3-オール
(cis-rac)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-
1-カルボキシラート(工程2)(1.040g、4.06mmol)及び4M HCl
のジオキサン溶液(10ml)をRTにおいて一晩撹拌した。RMを濃縮してから、DC
Mと共蒸発させて、減圧下で乾燥させて、770mgの表題化合物を灰色がかった白色の
固体としてのHCl塩として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.27(s,2H),5.46-
5.17(m,1H),4.25-3.97(m,1H),3.26-3.11(m,3
H),3.04(d,J=12.1Hz,1H),2.72(t,J=11.3Hz,1
H),2.05(dt,J=7.3,3.8Hz,1H),1.55(dq,J=13.
2,6.6Hz,1H),1.38(dt,J=13.9,7.1Hz,1H),1.1
8(dt,J=13.9,7.2Hz,1H),0.86(d,J=6.3Hz,6H)
工程4:(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5
-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキ
シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
トルエン中15%ホスゲン(1.3ml、1.821mmol)を5-フルオロ-2-
メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イ
ル)アニリン(CAS 1227210-37-8)(市販されているか、又は公開され
ている国際公開第2013/008095号パンフレット、第37頁、中間体5の手順に
従って調製され得る)(438mg、1.708mmol)及びDIPEA(0.5ml
、2.86mmol)の乾燥DCM溶液(10ml)中に0℃において滴加した。RMを
0℃において30分間撹拌した。次に、(cis-rac)-4-イソブチルピロリジン
-3-オール(工程3)(323mg、1.705mmol)及びDIPEA(0.5m
l、2.86mmol)の乾燥DCM溶液(1ml)を0℃において滴加した。結果とし
て生じた淡い橙色の溶液を0℃において2h撹拌した。混合液をDCMとsat.aq.
NaHCO溶液に分配した。有機層をsat.aq.NHCl及びブラインで洗浄し
て、NaSO上で乾燥させて、蒸発させた。DCM中0~15%MeOHで溶出する
シリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗化合物の精製により、793mgの表題
化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.22min,[M+H]=421.4.
中間体10
(cis-rac)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホルミルフェニル)-7H
-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキ
シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000062

4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンズアルデ
ヒド(中間体3a)(375mg、1.323mmol)、KCO(402mg、2
.88mmol)及び(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4
,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-
3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体9)(701
mg、1.151mmol)のジオキサン/水1:1混合液(10ml)をアルゴンで脱
気した。次に、PdCl(dppf)-CHCl付加物(94mg、0.115m
mol)を加えて、RMを100℃において1h撹拌した。RMをEtOAcと水に分配
した。有機層をブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。粗
生成物を、4℃に冷却したMeOH/ジイソプロピルエーテル中に希釈して、懸濁液を濾
過して、190mgの表題化合物を黄色の固体として得た。DCM中0~12.5%Me
OHで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる濾液の精製により、追加量
(311mg)の表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.98min,[M+H]=516.3.
中間体11
(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペラジン-1
-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニ
ル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000063

工程1:tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル
)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カ
ルボキシラート
tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-
6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(中間体5)(500mg、1
.110mmol)、KCO(384mg、2.78mmol)及び(3R,4S)
-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2
-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジ
ン-1-カルボキサミド(中間体7)(500mg、1.13mmol)のジオキサン/
水1:1混合液(10ml)をアルゴンで脱気した。次に、PdCl(dppf)-C
Cl付加物(91mg、0.111mmol)を加えて、RMを100℃において
2h撹拌した。RMをRTに冷却してから、EtOAcと水に分配した。層に分離させた
。有機層をブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。DCM
中0~40%DCM/MeOH/NH(80:20:1)で溶出するシリカゲルフラッ
シュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、514mgの表題化合物を橙色の固
体として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.88min,[M+H]=686.5.
工程2:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペラ
ジン-1-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル
)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒド
ロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7
H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキ
シラート(工程1)(507mg、0.724mmol)及びジオキサン中4M HCl
(2ml、8.00mmol)の褐色がかったMeOH溶液(2ml)をRTにおいて2
h撹拌した。RMを濃縮して、減圧下で乾燥させて、509mgの表題化合物をHCl塩
として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.71min,[M+H]=586.5.
中間体12
(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペリジン-4
-イルオキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニ
ル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000064

工程1:tert-ブチル4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジ
オキサボロラン-2-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
0℃の4-ヒドロキシフェニルボロン酸ピナコールエステル(1.030g、4.68
mmol)、1-Boc-4-ヒドロキシピペリジン(1.057g、5.15mmol
)及びPPh(1.35g、5.15mmol)のTHF溶液(20ml)にDIAD
(1ml、5.14mmol)をアルゴン下で滴加した。結果として生じた溶液をRTに
おいて3日間撹拌した。RMをEtOAcとsat.aq.NaHCO溶液に分配した
。有機層を分離して、ブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮し
た。CHX中0~20%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィに
よる粗生成物の精製により、1.249gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.48min,[M+H]=404.2.
工程2:tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミ
ジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
4-クロロ-6-ヨード-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(Synnovat
or,Inc.、CAS[876343-10-1])(855mg、3.06mmol
)、CsCO(2492mg、7.65mmol)及びtert-ブチル4-(4-
(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキ
シ)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程1)(1234mg、3.06mmol)
のジオキサン/水1:1混合液(30ml)をアルゴンで脱気した。PdCl(dpp
f)-CHCl付加物(250mg、0.306mmol)を加えて、RMを100
℃において3h撹拌した。RMをRTに冷却してから、EtOAcとsat.aq.Na
HCOに分配した。層に分離させてから、有機層をブラインで洗浄して、MgSO
で乾燥させて、減圧下で濃縮した。CHX中0~100%EtOAcで溶出するシリカゲ
ルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、茶色の残留物を得た。次に
、残留物をMeOHと共に摩砕して、結果として生じた懸濁液を濾過して、EtOで洗
浄して、減圧下で乾燥させて、1.039gの表題化合物をベージュ色の粉末として得た

LC-MS(方法A):Rt=1.24min,[M+H]=429.3/431.2
工程3:tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル
)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-
カルボキシラート
tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-
6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程2)(295mg、0
.420mmol)、KCO(145mg、1.049mmol)及び(3R,4S
)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,
2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリ
ジン-1-カルボキサミド(中間体7)(200mg、0.476mmol)のジオキサ
ン/水1:1混合液(4ml)をアルゴンで脱気した。PdCl(dppf)-CH
Cl付加物(34mg、0.042mmol)を加えて、RMを100℃において1h
撹拌した。RMをRTに冷却してから、EtOAcと水に分配した。層に分離させてから
、有機層をブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。DCM
中0~38%MeOHで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物
の精製により、303mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.22min,[M+H]=687.3.
工程4:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペリ
ジン-4-イルオキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル
)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒド
ロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7
H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボ
キシラート(工程3)(303mg、0.393mmol)及びジオキサン中4M HC
l(2ml、8.00mmol)の褐色がかったMeOH溶液(2ml)をRTにおいて
1h撹拌した。次に、RMを減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%
ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラ
フィによる粗生成物の精製により、317mgの表題化合物をTFA塩としての橙色の粉
末として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.76min,[M+H]=587.3.
中間体13
tert-ブチル9-(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ
[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]
ウンデカン-3-カルボキシラート
Figure 2023089010000065

工程1:2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-
2-イル)フェニル)エタン-1-オール
2-(4-ブロモフェニル)エタン-1-オール(CAS 4654-39-1)(6
0g、300mmol)、BISPIN(84g、330mmol)、KOAc(90g
、900mmol)及びPdCl(dppf)(6.6g、9mmol)のジオキサン
混合液(600ml)をN下で85℃において16h撹拌した。次に、RMをRTに冷
却して濾過した。結果として生じた溶液を減圧下で濃縮した。石油エーテル中0~30%
EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗残留物の精製により、100
gの表題化合物を無色の油として得た。
LC-MS(方法I):Rt=1.87min,[M+NH=266.
工程2:4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イ
ル)フェネチルメタンスルホナート
2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イ
ル)フェニル)エタン-1-オール(工程1)(100g、300mmol)及びTEA
(240g、2400mmol)のDCM混合液(1300ml)を0℃において20分
間撹拌した。次に、DCM(200ml)中MsCl(136g、1200mmol)を
滴加した。添加後、RMをRTにおいて16h撹拌した。次に、混合液を水で洗浄して(
3×300ml)、NaSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。DCM中0~50
%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗残留物の精製により、87
gの表題化合物を無色の油として得た。
LC-MS(方法H):Rt=1.92min,[M+H]=327.
工程3:tert-ブチル9-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジ
オキサボロラン-2-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン
-3-カルボキシラート
tert-ブチル3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
(CAS 173405-78-2)(34g、133mmol)、4-(4,4,5,
5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェネチルメタンスルホ
ナート(工程2)(86g、172mmol)、KCO(47g、345mmol)
及びKI(2.3g、13.8mmol)のACN混合液(1000ml)を60℃にお
いて16h撹拌した。次に、RMを濾過して、溶液を減圧下で濃縮した。DCM中0~1
0%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗残留物の精製により、49
gの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.47min,[M+H]=485.
工程4:tert-ブチル9-(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H
-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[
5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
tert-ブチル9-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサ
ボロラン-2-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-
カルボキシラート(工程3)(38g、79mmol)、中間体2(37g、88mmo
l)、KCO(22g、160mmol)及びPdCl(dppf)(5.8g、
8mmol)の5:1ジオキサン/水混合液(480ml)をN下で80℃において1
6h撹拌した。次に、RMをEtOAc(1500ml)中に注いで、有機層を水(10
0ml)で洗浄して、NaSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮した。DC
M中0~10%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗残留物の精製に
より、34gの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.99min,[M+H]=650.
中間体14
1-(2-メトキシ-5-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニ
ル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2023089010000066

工程1:tert-ブチル9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(
2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカ
ン-3-カルボキシラート
RTにおいて、アルゴン下の3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボ
ン酸tert-ブチルエステル(432mg、1.698mmol)及びNMM(0.3
92ml、3.57mmol)の撹拌DMF溶液(4ml)に中間体1a(471mg、
1.783mmol)に続いてHATU(743mg、1.953mmol)を加えた。
澄明なRMをRTにおいて2.5h撹拌してから、sat.aq.NaHCOでクエン
チして、EtOAcで希釈した。層に分離させて、aq.層をEtOAcで抽出した(1
×)。組み合わせた有機層をブライン/水1:1(2×)及びブライン(1×)で洗浄し
て、MgSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮して、900mgの表題化合物
を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.91min,[M+H]=501.4.
工程2:1-(2-メトキシ-5-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-
カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
tert-ブチル9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)
-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3
-カルボキシラート(工程1)(100mg、0.200mmol)及び4M HClの
ジオキサン溶液(1ml、4mmol)をMeOH(1ml)中でRTにおいて1.5h
撹拌した。RMを濃縮して、減圧下で乾燥させて、99mgの表題化合物をヒドロクロリ
ド塩として得た。
LC-MS(方法D):Rt=0.76min;[M+H]=401.4.
中間体15
tert-ブチル4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-
6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
Figure 2023089010000067

アルゴン下の4-クロロ-6-ヨード-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(84
8mg、3.03mmol)及び(4-(((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピ
ペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)ボロン酸(1.068g、3.19m
mol)の橙色の1-プロパノール懸濁液(20ml)にPdCl(PPh(1
06mg、0.152mmol)に続いて水中2M NaCO(3.03ml、6.
07mmol)を加えた。RMを100℃において一晩撹拌した。次に、これをEtOA
cで希釈して、水及びブラインで洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させて、濾過し
て、減圧下で濃縮した。CHX中0~100%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシ
ュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、844mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.29min,[M+H]=443.3
中間体16
tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]
ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン
-1-カルボキシラート
Figure 2023089010000068

工程1:4-クロロ-6-(4-((ピペリジン-4-イルオキシ)メチル)フェニル)
-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン
tert-ブチル4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン
-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(中間体15)(5
15mg、1.163mmol)及びTFA(2.69ml、34.9mmol)の黄色
のDCM溶液(3ml)をアルゴン下でRTにおいて2h撹拌した。次に、溶液を濃縮し
てから、減圧下で乾燥させて、664mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.66min;[M+H]=343.2/345.2
工程2:
tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]
ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン
-1-カルボキシラート
4-クロロ-6-(4-((ピペリジン-4-イルオキシ)メチル)フェニル)-7H
-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(工程1)(664mg、1.163mmol)、t
ert-ブチル4-(2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(291m
g、1.279mmol)及びTEA(0.486ml、3.49mmol)の茶色のM
eOH溶液(4ml)にTHF中0.5M ZnCl(2.56ml、1.279mm
ol)を加えた。RMをRTにおいて3h撹拌してから、NaBHCN(80mg、1
.279mmol)を加えて、RMをアルゴン下でRTにおいて一晩撹拌した。溶液をD
CMで希釈して、水及びブラインで洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させて、濾過
して濃縮して、減圧下で乾燥させて、730mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.95min,[M+H]=554.4/556.3
中間体17
2-(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル
)エタノール
Figure 2023089010000069

4-クロロ-6-ヨード-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(1.2g、4.2
9mmol)、4-(2-ヒドロキシエチル)フェニルボロン酸(750mg、4.29
mmol)、水中2M NaCO(4.72ml、9.45mmol)及びPdCl
(PPh(154mg、0.215mmol)の黄白色の1-プロパノール混合
液(36ml)をRTにおいてNでフラッシュしてから、105℃に予熱した油浴中で
撹拌した。105℃において一晩の撹拌の後、茶色の混合液を乾固するまで濃縮して、H
Vポンプ下で乾燥させて、暗色の固体を得た。CHX中40~100%EtOAcで溶出
するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗化合物の精製により、762mgの
表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.82min,[M+H]=274.0.
中間体18
tert-ブチル4-(ピペリジン-4-イルオキシ)ピペリジン-1-カルボキシラー

Figure 2023089010000070

工程1:tert-ブチル4-(ピリジン-4-イルオキシ)ピペリジン-1-カルボキ
シラート
500ml丸底フラスコ内でピリジン-4-オール(5g、52.6mmol)、乾燥
THF(200ml)、tert-ブチル4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシラ
ート(13.3g、65.8mmol)及びPPh(18g、68.4mmol)を混
合した。次に、DEAD(12g、68.4mmol)をRTにおいて滴加した。RMを
RTにおいて3h撹拌してから、RMを濃縮した。DCM中3%MeOHで溶出するシリ
カゲルクロマトグラフィによる精製により、10gの表題化合物を白色の固体として得た

LC-MS(方法H):Rt=1.35min,[M+H]=279.3.
工程2:tert-ブチル4-(ピペリジン-4-イルオキシ)ピペリジン-1-カルボ
キシラート
不活性雰囲気下でパージ且つ維持した500ml丸底フラスコ内でtert-ブチル4
-(ピリジン-4-イルオキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(2g、7.2mm
ol)、EtOH(100ml)、AcOH(5ml)及びパラジウム炭素(0.4g)
を混合した。RMをH雰囲気下(4MPa)で80℃において16h撹拌した。混合液
をHyflo(登録商標)で濾過して、濾液を減圧下で濃縮した。DCM中10%MeO
Hで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗混合物の精製により、0.5gの表題
化合物を無色の油として得た。
LC-MS(方法H):Rt=1.32min,[M+H]=285.3.
最終化合物の合成
化合物1
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒド
ロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ
[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピ
リミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イ
ソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000071

工程1:(3S,4R)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホルミルフェニル)-
7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2
-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
100ml丸底フラスコに4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピ
ロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンズアルデヒド(410mg、1.03m
mol)(中間体3b)、(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4
,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-
3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(420mg、1.0
mmol)(中間体8)、PdCl(dppf)(110mg、0.15mmol)、
NaCO(280mg、2.64mmol)、ACN(16ml)及びHO(4m
l)を加えた。混合液を脱気して、Nでパージして(2×)、100℃において1.5
h撹拌した。RMを真空下で濃縮して、冷水(30ml)を加えた。混合液をEtOAc
で抽出して(3×50ml)、組み合わせた有機層を蒸発させて、800mgの表題化合
物を得た。
LC-MS(方法J):Rt=1.74min,[M+H]=656.
工程2:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル
)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)
ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
丸底フラスコ(100ml)に(3S,4R)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4
-ホルミルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリ
ミジン-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジ
ン-1-カルボキサミド(720mg、0.9mmol)(工程1)、tert-ブチル
3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(360mg、1.
41mmol)及びMeOH(32ml)を加えた。TEA(53mg、0.52mmo
l)及びTHF中1M ZnCl(1.0ml、1.0mmol)を混合液に加えた。
混合液を30℃において1.5h撹拌してから、NaBHCN(160mg、2.57
mmol)を5℃において混合液に加えた。混合液を30℃において1h撹拌した。RM
を蒸発させて、冷水(50ml)を加えた。混合物をEtOAcで抽出して(3×50m
l)、組み合わせた有機層を蒸発させて、1.2gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法K):Rt=2.67min,[M+H]=895.
工程3:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル
)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザス
ピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3-ヒド
ロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7
-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジ
ル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(610mg
、0.45mmol)(工程2)のDMSO溶液(6ml)を含有する丸底フラスコ(5
0ml)内にHO中NaOH(140mg、3.5mmol)(1.2ml)を0℃に
おいて加えた。混合液を0℃において3h撹拌した。混合液に氷及び冷水の混合液(40
ml)を加えて、析出した固体を収集して、DCM中0~18%MeOHで溶出するシリ
カゲルクロマトグラフィによって精製して、230mgの表題化合物を黄色の固体として
得た。
LC-MS(方法E):Rt=2.44min,[M+H]=754.
工程4:(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウ
ンデカン-3-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-
イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリ
ジン-1-カルボキサミド
DCM(1.8ml)及びEtOH(5.0ml)中tert-ブチル9-(4-(4
-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン
-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジ
ン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキ
シラート(230mg、0.305mmol)の溶液を含有する丸底フラスコ(100m
l)に4M HClのジオキサン溶液(2.0ml、8.0mmol)を5℃において滴
加した。混合液を30℃において4h撹拌した。追加量のジオキサン中4M HCl(2
.0ml、8.0mmol)を滴加して、RMを更に40分間撹拌した。RMを蒸発させ
て粗化合物を得た。粗化合物を石油エーテル/TBME1:1(3×30ml)、TBM
E(30ml)及びDCM/TBME2:1(30ml)と共に摩砕して、固体を真空中
で乾燥させて、172mgの表題化合物をヒドロクロリド塩としての黄褐色の固体として
得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.05min,[M+H]=654.
工程5:(3S,4R)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテ
トラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジア
ザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカ
ン-3-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)
-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-
1-カルボキサミド(172mg、0.237mmol)(工程4)及び3-(2,4-
ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(63m
g、0.237mmol)(中間体1a)のDMF溶液(2.5ml)を含有する50m
l丸底フラスコ内にDIPEA(183mg、1.42mmol)を5℃において加えた
。次に、HATU(90mg、0.237mmol)を5℃において加えて、混合液を5
℃において1h撹拌した。RMを濾過して、水/ACN中0.01M NHHCO
ッファで溶出する分取HPLC(XBridge C18、21.2×250mm、10
μm)によって精製して、63mgの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法E):Rt=1.85min,[M/2+H]=450.7.
H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 12.70(s,1H),10.3
3(s,1H),8.82(s,1H),7.92(d,J=8.2Hz,2H),7.
68(s,1H),7.49(dd,J=10.8,2.7Hz,1H),7.40-7
.34(m,3H),7.32(d,J=2.1Hz,1H),7.14(d,J=8.
7Hz,1H),7.05(dd,J=8.9,2.8Hz,1H),6.75(s,1
H),5.12(s,1H),3.90-3.86(m,1H),3.84(s,3H)
,3.65(dd,J=16.3,9.2Hz,2H),3.59(t,J=6.6Hz
,2H),3.53-3.35(m,4H),3.49(s,2H),3.19(dd,
J=10.1,4.7Hz,1H),3.11-3.05(m,1H),2.68(t,
J=6.3Hz,2H),2.38-2.32(m,4H),2.09(s,3H),2
.06-2.00(m,1H),1.66-1.58(m,1H),1.52-1.47
(m,4H),1.45-1.38(m,4H),1.38-1.29(m,1H),1
.16-1.09(m,1H),0.90(dd,J=10.8,6.6Hz,6H).
化合物2
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-(2-((1-(3-(2,4-ジオ
キソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジ
ン-4-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピ
ロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000072

工程1:2-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)オキシ
)-1-ヒドロキシエタンスルホン酸
tert-ブチル4-(2-オキソエトキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(中
間体4)(1.0g、3.70mmol)のEtOH溶液(6ml)をアルゴンでパージ
した。次に、メタ重亜硫酸ナトリウム(500mg、2.63mmol)の水溶液(1m
l)を加えて、RMを80℃において1h撹拌した。次に、異種混合液をRTに冷却した
。RTにおいて2日間撹拌した後、懸濁液を濾過して、EtOHで洗浄して、減圧下で乾
燥させて、833mgの表題化合物を白色の固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 5.32(d,J=5.7Hz,1
H),3.96(t,J=7.2Hz,1H),3.80(d,J=10.3Hz,1H
),3.61(d,J=13.4Hz,2H),3.46(s,1H),3.35(s,
2H),2.99(s,2H),1.73(s,2H),1.39(s,9H),1.3
0(q,J=9.1,5.9Hz,2H).
工程2:tert-ブチル4-(2-(4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R
,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メ
チルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラ
ジン-1-イル)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペラジン-
1-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェ
ニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体11
)(200mg、0.321mmol)のMeOH溶液(3ml)にNaOAc(67m
g、0.973mmol)を加えて、結果として生じた橙色の溶液をRTにおいて5分間
撹拌した。次に、2-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル
)オキシ)-1-ヒドロキシエタンスルホン酸(工程1)(130mg、0.380mm
ol)及び2-ピコリンボラン複合体(21mg、0.167mmol)を加えて、RM
をRTにおいて3日間撹拌してから、減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中5~
100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロ
マトグラフィによる粗生成物の精製により、364mgの表題化合物をTFA塩として得
た。
LC-MS(方法A):Rt=0.94min,[M+H]=813.6.
工程3:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((4-
(2-(ピペリジン-4-イルオキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニ
ル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ
-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-(2-(4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S
)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフ
ェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-
1-イル)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程2)(364mg、0.
224mmol)及びジオキサン中4M HCl(2ml、8.00mmol)のMeO
H溶液(2ml)をRTにおいて2h撹拌した。次に、RMを減圧下で濃縮した。(水+
0.1%TFA)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カ
ラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、155mgの表題化
合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.70min,[M+H]=713.6.
工程4:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-(2-((1-(3-(2,
4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)
ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-
7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニ
ル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
RTの3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メ
トキシ安息香酸(41mg、0.155mmol)(中間体1a)のDMF溶液(1ml
)にNMM(0.050ml、0.455mmol)に続いてHATU(59mg、0.
155mmol)を加えた。RTにおいて30分の撹拌の後、(3R,4S)-N-(5
-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((4-(2-(ピペリジン-4-イルオキ
シ)エチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]
ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-
カルボキサミド(工程3)(155mg、0.143mmol)及びNMM(0.050
ml、0.455mmol)のDMF溶液(0.5ml)を混合液中に滴加して、黄色の
RMをRTにおいて一晩撹拌した。次に、RMを減圧下で濃縮した。(水+0.1%NH
HCO)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム
逆相フラッシュクロマトグラフィ(Interchim)による粗生成物の精製により、
114mgの物質を得た。MeOH中40~60%COで溶出するSFC(カラム:P
rinceton 4-EP、60A、250×30mm、5μM)による物質の精製に
より、80mgの表題化合物を固体として得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.52min,[M+H]=959.7.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ ppm 12.72(br s,1
H),10.32(s,1H),8.83(s,1H)7.92(br d,J=7.9
2Hz,2H),7.67(s,1H),7.50(br d,J=10.71Hz,1
H),7.30-7.40(m,4H),7.14(br d,J=8.51Hz,1H
),7.06(br d,J=8.80Hz,1H),6.76(s,1H),5.11
(br d,J=4.11Hz,1H),3.81-3.89(m,4H),3.42-
3.77(m,11H),3.19-3.25(m,2H),3.05-3.16(m,
2H),2.67(br t,J=5.94Hz,2H),2.52-2.55(m,1
H),2.23-2.48(m,9H),2.01-2.12(m,4H),1.81(
br s,2H),1.62(m,1H),1.30-1.48(m,3H),1.07
-1.17(m,1H),0.90(br t,J=7.48Hz,6H).
化合物3
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキ
ソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン
-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,
3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキ
シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000073

工程1:tert-ブチル4-(2-(4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R
,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メ
チルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペ
リジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
RTの(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペリ
ジン-4-イルオキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル
)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間
体12)(200mg、0.248mmol)、TEA(0.100ml、0.717m
mol)及びN-boc-4-ピペリジンアセトアルデヒド(68mg、0.299mm
ol)の撹拌MeOH溶液(2ml)にTHF中0.5M ZnCl(0.600ml
、0.300mmol)を加えて、RMをアルゴン下でRTにおいて6h撹拌した。次に
、NaBHCN(18mg、0.286mmol)を加えた。RMをRTにおいて一晩
撹拌してから、減圧下で濃縮して、198mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.96min,[M+H]=798.6.
工程2:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((1-
(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-
7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-
イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-(2-(4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S
)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフ
ェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン
-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程1)(198mg、0.
248mmol)及びジオキサン中4M HCl(1.5ml、6.00mmol)のM
eOH溶液(1.5ml)をRTにおいて3h撹拌した。次に、RMを減圧下で濃縮した
。(水+0.1%TFA)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)
C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、235mg
の表題化合物をTFA塩としての黄色の固体として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.70min,[M+H]=698.6.
工程3:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-(1-(3-(2,4
-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピ
ペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロ
ロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-
ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ
安息香酸(中間体1a)(76mg、0.289mmol)の撹拌DMF溶液(1ml)
にNMM(0.050ml、0.455mmol)に続いてHATU(110mg、0.
289mmol)を加えた。結果として生じたRMをRTにおいて30分間撹拌した。次
に、(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((1-(2
-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H
-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソ
ブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程2)(235mg、0.241mmol)
及びNMM(0.050ml、0.455mmol)のDMF溶液(0.5ml)を混合
液中に滴加して、黄色のRMをRTにおいて3h撹拌した。(水+0.1%NHHCO
)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラ
ッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、125mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.77min,[M/2+H]=473.2.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ ppm 12.62(br s,1
H),10.33(br s,1H),8.80(br s,1H),7.78-8.0
0(m,2H),7.59-7.74(m,1H),7.44-7.54(m,1H),
7.25-7.41(m,2H),6.94-7.20(m,4H),6.65(br
s,1H),4.98-5.28(m,1H),4.38-4.53(m,1H),3.
77-3.92(m,4H),3.56-3.71(m,4H),3.08-3.20(
m,2H),2.61-2.90(m,6H),1.84-2.36(m,12H),1
.35-1.70(m,8H),1.01-1.28(m,4H)0.79-0.98(
m,6H).
化合物4
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-
ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペ
リジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H
-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)
-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000074

工程1:
(cis-rac)-tert-ブチル4-((4-(4-(5-フルオロ-3-(3-
ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)
-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-
1-カルボキシラート
tert-ブチル4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン
-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(中間体15)(1
50mg、0.339mmol)、(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチ
ル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)
フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体
9)(157mg、0.373mmol)及び水中2M NaCO(0.339ml
、0.677mmol)の1-プロパノール混合液(20ml)にPdCl(PPh
(11.88mg、0.017mmol)を加えた。結果として生じたRMをマイク
ロ波で140℃において15分間照射した。次に、これを減圧下で濃縮した。CHX中0
~100%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物
の精製により、94mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.25min,[M+H]=701.5.
工程2:(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((
ピペリジン-4-イルオキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミ
ジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボ
キサミド
(cis-rac)-tert-ブチル4-((4-(4-(5-フルオロ-3-ヒド
ロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7
H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-
カルボキシラート(工程1)(94mg、0.134mmol)及びTFA(0.310
ml、4.02mmol)の黄色のDCM溶液(3ml)をアルゴン下でRTにおいて1
h撹拌した。次に、これを減圧下で濃縮して、143mgの表題化合物をTFA塩として
得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.78min,[M+H]=601.6.
工程3:
(cis-rac)-tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-(5-フルオロ
-3-(3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチ
ルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)
ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((ピペリ
ジン-4-イルオキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-
4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミ
ド(工程2)(143mg、0.173mmol)、tert-ブチル4-(2-オキソ
エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(43.1mg、0.190mmol)及び
TEA(0.072ml、0.518mmol)の茶色のMeOH溶液(4ml)にTH
F中0.5M ZnCl(0.380ml、0.190mmol)を加えた。結果とし
て生じたRMをRTにおいて3h撹拌した。次に、NaBHCN(11.93mg、0
.190mmol)を加えて、RMをアルゴン下でRTにおいて一晩撹拌した。結果とし
て生じた溶液をDCMで希釈して、水及びブラインで洗浄した。有機層をMgSO上で
乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮した。DCM中0~20%MeOHで溶出するシリ
カゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗化合物の精製により、83mgの表題化合物
を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.99min,[M+H]=812.8.
工程4:(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((
(1-(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル
)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒ
ドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(cis-rac)-tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-(5-フルオ
ロ-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフ
ェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペ
リジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程3)(83mg、
0.102mmol)及びTFA(0.236ml、3.07mmol)の黄色のDCM
溶液(3ml)をアルゴン下でRTにおいて1h撹拌した。次に、これを減圧下で濃縮し
て、142mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.71min,[M+H]=712.4.
工程5:(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(
2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイ
ル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル
)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフ
ェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(((1-
(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキ
シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程4)(142mg、0.10
3mmol)、3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-
4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(29.9mg、0.113mmol)及びHBT
U(46.8mg、0.123mmol)の茶色のDMF溶液(3ml)にDIPEA(
0.108ml、0.616mmol)を加えた。結果として生じたRMをアルゴン下で
RTにおいて2h撹拌した。次に、これを水中に注いだ。結果として生じた白色の懸濁液
を濾過して、水で洗浄して、減圧下で乾燥させて、100mgの粗物質を得た。(水+0
.1%NHOH)中38~58%ACNで溶出する逆相HPLC(カラム:XBrid
ge C18、250×50mm、5μm;フロー:100ml/分)による物質の精製
により、28.5mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.85min,[M+H]=959.5.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ ppm 12.77(br s,1
H),10.35(s,1H),8.85(s,1H),7.96(br d,J=7.
80Hz,2H),7.66(s,1H),7.51(m,1H),7.43(br d
,J=7.90Hz,2H),7.37(br d,J=8.40Hz,1H),7.3
3(s,1H),7.16(d,J=8.31Hz,1H),7.07(br d,J=
8.60Hz,1H),6.80(s,1H),4.84-4.99(m,1H),4.
55(s,2H),4.07-4.16(m,1H),3.85(s,3H),3.61
(m,3H),3.43-3.52(m,3H),3.05-3.14(m,1H),2
.55-2.92(m,6H),2.21-2.40(m,3H),2.13-2.21
(m,1H),2.11(s,3H),2.03(br t,J=9.11Hz,2H)
,1.88(m,2H),1.04-1.75(m,13H),0.92(br d,J
=6.48Hz,6H).
化合物5
trans-rac-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラ
ヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザス
ピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d
]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4
-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000075

工程1:trans-rac-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1
-カルボキシラート
3l丸底フラスコ内でベンジル6-オキサ-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン
-3-カルボキシラート(CAS 31865-25-5)(43.5g、148.1m
mol)及び臭化第一銅ジメチルスルファン複合体(14g、68.4mmol)をTH
F(1000ml)中に懸濁させた。溶液をN下で-30℃に冷却してから、THF中
2Mイソブチルマグネシウムブロミド(913ml、1820mmol)を90分にわた
って滴加した。添加後、反応液を45分にわたって-15℃にゆっくり温めて、混合液を
-15℃において2h撹拌した。次に、反応液を0℃の2M HCl(1000ml)に
よってクエンチして、混合液をRTにおいて30分間撹拌した。次に、層に分離させて、
aq.層をEtOAcで抽出して(3×200ml)、NaSO上で乾燥させて、濾
過して濃縮した。石油エーテル中0~20%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグ
ラフィによる粗混合物の精製により、108gの表題化合物を黄色の油として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.51min,[M+H]=278.
工程2:trans-rac-4-イソブチルピロリジン-3-オール
250ml丸底フラスコ内でtrans-rac-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソ
ブチルピロリジン-1-カルボキシラート(工程1)(1g、3.6mmol)及び10
%パラジウム炭素(100mg)のMeOH混合液(40ml)をH下でRTにおいて
16h撹拌した。混合液を濾過して、濾液を濃縮して、510mgの表題化合物を黄色の
油として得た。
LC-MS(方法E):Rt=1.05min,[M+H]=144.
工程3:trans-rac-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5
-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキ
シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオ
キサボロラン-2-イル)アニリン(市販されているか、又は公開されている国際公開第
2013/008095号パンフレット、第37頁、中間体5に従って調製され得る)(
853mg、3.4mmol)及びDIPEA(2.2g、17mmol)のTHF混合
液(40ml)を0℃において15分間撹拌した。次に、トリホスゲン(480mg、1
.63mmol)を加えて、混合液を0℃において2h撹拌した。次に、trans-r
ac-4-イソブチルピロリジン-3-オール(工程2)(486mg、3.4mmol
)を加えた。添加後、混合液をRTにおいて16h撹拌した。結果として生じた混合液に
MeOH(10ml)を加えた。濃縮後、DCM中0~5%MeOHで溶出するシリカゲ
ルクロマトグラフィによる粗混合物の精製により、1.0gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法J):Rt=1.46min,[M+H]=421.
工程4:trans-rac-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホルミルフェニル
)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)
-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサ
ミド
50ml丸底フラスコ内でtrans-rac-N-(5-フルオロ-2-メチル-3
-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニ
ル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程3)(4
20mg、1mmol)、4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロ
ロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンズアルデヒド(410mg、1.05mm
ol)(中間体3b)、NaCO(280mg、2.6mmol)及びPdCl
dppf)(110mg、0.15mmol)をACN(12ml)及び水(3ml)中
に懸濁させた。混合液をN下で100℃において16h撹拌してから、減圧下で濃縮し
た。水(10mM NHHCO)中5~90%ACNで溶出するAgela C18
カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗混合物の精製により、400mgの表題
化合物を得た。
LC-MS(方法E):Rt=2.07min,[M+H]=656.
工程5:trans-rac-tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-
(3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェ
ニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イ
ル)ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
50mlフラスコ内でtrans-rac-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホ
ルミルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジ
ン-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-
1-カルボキサミド(400mg、0.61mmol)、tert-ブチル3,9-ジア
ザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(CAS 173405-78-
2)(186mg、0.73mmol)及びKCO(166mg、1.2mmol)
をDMSO(3ml)中に懸濁させた。RTにおいて15分間の撹拌の後、1M ZnC
のTHF溶液(0.78ml、0.78mmol)を加えて、混合液をRTにおいて
3h撹拌した。次に、NaBHCN(300mg、5mmol)及びMeOH(3ml
)を加えて、混合液をRTにおいて16h撹拌してから濾過した。水(10mM NH
HCO)中5~80%ACNで溶出するAgela C18カラム逆相フラッシュクロ
マトグラフィによる濾液の精製により、200mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.61min,[M+H]=894
工程6:trans-rac-tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-
(3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジア
ザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
25ml丸底フラスコ内でtert-ブチルtrans-rac-9-(4-(4-(
5-フルオロ-3-(3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
)-2-メチルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]
ピリミジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-
カルボキシラート(工程5)(200mg、0.22mmol)をDMSO(3ml)及
び水(1ml)中に懸濁させた。混合液をRTにおいて15分間撹拌してから、混合液を
0℃に冷却した。NaOH(35mg、0.88mmol)の水溶液(1ml)を加えて
、混合液を0℃において30分間撹拌した。混合液をRTに温めて、RTにおいて16h
撹拌した。水(10mM NHHCO)中5~90%ACNで溶出するAgela
C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗混合物の精製により、100mg
の表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.48min,[M+H]=754
工程7:trans-rac-N-(3-(6-(4-(3,9-ジアザスピロ[5.5
]ウンデカン-3-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-
4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピ
ロリジン-1-カルボキサミド
50ml丸底フラスコ内でtrans-rac-tert-ブチル9-(4-(4-(
5-フルオロ-3-(-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミ
ド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベン
ジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(110m
g、0.15mmol)をDCM(5ml)中に懸濁させた。4M HClのジオキサン
溶液(4ml、16mmol)を加えて、RMをRTにおいて3h撹拌した。結果として
生じた混合液を濃縮して乾燥させて、120mgの表題化合物をヒドロクロリド塩として
の灰色の固体として得た。
LC-MS(方法E):Rt=1.74min,[M+H]=654
工程8:trans-rac-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキ
ソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-
ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2
,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロ
キシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
25ml丸底フラスコ内でtrans-rac-N-(3-(6-(4-(3,9-ジ
アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(120mg、0.146mmol)
、3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ
安息香酸(中間体1a)(47mg、0.18mmol)及びDIPEA(78mg、0
.6mmol)をDMF(3ml)中に懸濁させた。次に、HATU(68mg、0.1
8mmol)を加えて、混合液をRTにおいて16h撹拌した。ACN及び水(0.01
M NHHCOバッファを含有する)で溶出するXBridge C18カラム(2
1.2×250mm、10μm)逆相HPLCによるRMの精製により、65mgの表題
化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法E):Rt=1.73min,[M/2+H]=450.7.
H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 12.73(s,1H),10.3
4(s,1H),8.83(s,1H),7.92(d,J=8.2Hz,2H),7.
68(s,1H),7.49(dd,J=10.8,2.7Hz,1H),7.37(t
d,J=11.0,4.9Hz,3H),7.32(d,J=2.1Hz,1H),7.
15(d,J=8.7Hz,1H),7.06(dd,J=8.8,2.8Hz,1H)
,6.76(d,J=2.8Hz,1H),5.12(d,J=4.5Hz,1H),3
.88-3.84(m,4H),3.68-3.64(m,2H),3.60-3.30
(m,7H),3.20-3.17(m,1H),3.09-3.06(m,1H),2
.67(t,J=6.4Hz,2H),2.36(s,4H),2.15-2.00(m
,4H),1.67-1.60(m,1H),1.50-1.34(m,10H),1.
16-1.07(m,1H),0.91(d,J=6.6Hz,3H),0.89(d,
J=6.6Hz,3H).
化合物6
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒド
ロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ
[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピ
リミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イ
ソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000076

工程1:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホルミルフェニル)-
7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2
-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
でパージし、且つ不活性雰囲気下で維持した50ml丸底フラスコに(3R,4S
)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,
2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリ
ジン-1-カルボキサミド(中間体7)(420mg、1mmol)、4-(4-クロロ
-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベ
ンズアルデヒド(中間体3b)(410mg、1.05mmol)、NaCO(28
0mg、2.6mmol)及びPdCl(dppf)(110mg、0.15mmol
)を加えた。次に、ACN(12ml)及び水(3ml)を加えて、RMをN下で10
0℃において2h撹拌した。DCM中3~6%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグ
ラフィによる粗混合物の精製により、500mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法E):Rt=1.99min,[M+H]=656;
工程2:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル
)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)
ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
50ml丸底フラスコに(3R,4S)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホル
ミルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン
-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1
-カルボキサミド(500mg、0.76mmol)、tert-ブチル3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(CAS 173405-78-2
]、1 ClickChemistry,Inc.)(234mg、0.92mmol)
、KCO(207mg、1.5mmol)及びDMSO(3ml)を加えた。RMを
RTにおいて15分間撹拌してから、THF中1M ZnCl(0.99ml、0.9
9mmol)を加えた。次に、RMをRTにおいて3h撹拌して、NaBHCN(37
8mg、6.0mmol)のMeOH溶液(3ml)を加えた。添加後、RMをRTにお
いて16h撹拌してから濾過した。ACN水(0.01M NH4HCOバッファ)勾
配で溶出するAgela C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる濾液の精
製により、400mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.50min,[M+H]=894.
工程3:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル
)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザス
ピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
50ml丸底フラスコにtert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((
3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2
-メチルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミ
ジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボ
キシラート(400mg、0.45mmol)(工程2)及びDMSO(2ml)を加え
た。次に、NaOH(72mg、1.79mmol)の水溶液(1ml)を加えて、RM
をRTにおいて3h撹拌した。次に、RMを水(10ml)中に注いで、EtOAcで抽
出した(4×10ml)。次に、組み合わせた有機層を乾燥させて、粗混合物を得た。D
CM中3~6%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗混合物の精製に
より、160mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.34min,[M+H]=754
工程4:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((3,9-ジアザスピロ[5.5]
ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-
4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピ
ロリジン-1-カルボキサミド
50ml丸底フラスコにtert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((
3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2
-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)-
3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(160mg、0.
21mmol)及びDCM(6ml)を加えた。RMをRTにおいて撹拌して、4M H
Clのジオキサン溶液(5ml、20mmol)を加えた。RMをRTにおいて2h撹拌
してから濃縮して、92mgの表題化合物を黄色の固体としてのヒドロクロリド塩として
得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.02min,[M+H]=654.
工程5:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテ
トラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジア
ザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
50ml丸底フラスコに(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(92mg、0.14mmol)、3-
(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香
酸(中間体1a)(45mg、0.17mmol)、DIPEA(91mg、0.71m
mol)及びDMF(3ml)を加えた。次に、HATU(65mg、0.17mmol
)をRTにおいて加えて、RMをRTにおいて16h撹拌した。ACN/水(0.01M
NHHCOバッファを含有する)勾配で溶出するXBridge C18カラム(
21.2×250mm、10μm)逆相HPLCによるRMの精製により、40mgの表
題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.19min,[M+H]=900.
H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 12.69(s,1H),10.3
3(s,1H),8.80(s,1H),7.92(d,J=8.2Hz,2H),7.
67(s,1H),7.49(dd,J=10.7,2.6Hz,1H),7.37-7
.35(m,3H),7.31(d,J=2.1Hz,1H),7.14(d,J=8.
7Hz,1H),7.05(dd,J=8.9,2.8Hz,1H),6.73(s,1
H),5.12(s,1H),3.89-3.84(m,4H),3.71-3.41(
m,9H),3.20-3.17(m,1H),3.09-3.06(m,1H),2.
67(t,J=6.0Hz,2H),2.36(s,4H),2.09-2.04(m,
4H),1.65-1.60(m,1H),1.50-1.32(m,10H),1.1
6-1.08(m,1H),0.91(d,J=6.6Hz,3H),0.89(d,J
=6.6Hz,3H).
化合物7
(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラ
ヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザス
ピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d
]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4
-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000077

工程1:(3S,4S)-tert-ブチル3-イソブチル-4-((4-ニトロベンゾ
イル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシラート及び(3R,4R)-tert-ブチ
ル3-イソブチル-4-((4-ニトロベンゾイル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキ
シラート
RTの(trans-rac)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピ
ロリジン-1-カルボキシラート(中間体6)(9.65g、39.7mmol)、4-
ニトロ安息香酸(11g、65.2mmol)及びPPh(18g、65.2mmol
)のTHF溶液(250ml)にN下で30分にわたってDIAD(13ml、65.
5mmol)を滴加した。結果として生じた黄色の溶液をRTにもう3hゆっくり温めた
。RMを水でクエンチして、THFを部分的に蒸発させた。EtOAcを加えて、層に分
離させた。aq.層をEtOAcで抽出して(3×)、組み合わせた有機層を0.2M
HCl及びブラインで洗浄して、NaSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮
して、50.2gの粗生成物を得た。ヘキサン中0~40%EtOAcで溶出するシリカ
ゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の1/4の精製により、4.28gの生
成物1を得た。ヘキサン中0~13%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマ
トグラフィによる粗生成物の残り3/4の精製により、3.98gの生成物2及び6.5
7gの生成物3を得た。ヘキサン中0~25%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシ
クロマトグラフィによる生成物2の精製により、2.56gの生成物4を得た。ヘキサン
中0~15%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシクロマトグラフィによる生成物3
の精製により、5.97gの生成物5を得た。組み合わせた生成物1、4及び5は、12
.44gのラセミ体を与えた。
SFC(分取方法2)を用いたラセミ体のキラル分離により、個々の鏡像異性体を得た
。分離後、単一の各鏡像異性体をキラルHPLC(方法L)によって分析して、キラル純
度を確認した。
(3S,4S)-tert-ブチル3-イソブチル-4-((4-ニトロベンゾイル)オ
キシ)ピロリジン-1-カルボキシラート:6.01g
第1の溶出ピーク(ピーク1)
HPLC Rt(方法L)=5.99min.
H NMR(600MHz,DMSO-d)δ ppm 0.79-0.92(m,
6H)1.29-1.35(m,1H)1.40(d,J=19.44Hz,10H)1
.46-1.60(m,1H)2.52-2.59(m,1H)3.04-3.16(m
,1H)3.42-3.51(m,1H)3.58-3.70(m,2H)5.47(t
,J=3.85Hz,1H)8.22(dd,J=8.80,3.30Hz,2H)8.
31-8.42(m,2H)
(3R,4R)-tert-ブチル3-イソブチル-4-((4-ニトロベンゾイル)オ
キシ)ピロリジン-1-カルボキシラート:6.09g
第2の溶出ピーク(ピーク2)
HPLC Rt(方法L)=9.06min.
H NMR(600MHz,DMSO-d)δ ppm 0.79-0.95(m,
6H)1.28-1.36(m,1H)1.40(d,J=19.44Hz,10H)1
.48-1.57(m,1H)2.52-2.59(m,1H)3.06-3.15(m
,1H)3.44-3.49(m,1H)3.60-3.70(m,2H)5.47(t
,J=3.94Hz,1H)8.22(dd,J=8.80,3.30Hz,2H)8.
30-8.46(m,2H)
工程2:(3S,4S)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン
-1-カルボキシラート及び(3R,4R)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イ
ソブチルピロリジン-1-カルボキシラート
(3S,4S)-tert-ブチル3-イソブチル-4-((4-ニトロベンゾイル)
オキシ)ピロリジン-1-カルボキシラート(工程1の第1の溶出ピーク)(5.8g、
14.78mmol)のMeOH溶液(20ml)にNaOH(14.78ml、29.
6mmol)を加えた。RMをRTにおいて30分間撹拌してから、EtOAc及び水の
混合液中に注いだ。層に分離させて、有機層を水(2×)及びブライン(1×)で洗浄し
て、NaSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮して、3.331gの表題化
合物(3S,4S)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1
-カルボキシラートを得た。
H NMR(600MHz,DMSO-d)δ ppm 0.83-0.91(m,
6H)1.17-1.23(m,1H)1.39(m,10H)1.49-1.58(m
,1H)2.00-2.11(m,1H)2.79-2.92(m,1H)3.19-3
.24(m,1H)3.26-3.32(m,1H)3.33(m,J=5.00Hz,
1H)3.98-4.02(m,1H)4.81(br s,1H).
(3R,4R)-tert-ブチル3-イソブチル-4-((4-ニトロベンゾイル)
オキシ)ピロリジン-1-カルボキシラート(工程1の第2の溶出ピーク)(5.8g、
14.78mmol)のMeOH溶液(20ml)にNaOH(14.78ml、29.
6mmol)を加えた。RMをRTにおいて1h撹拌してから、EtOAc及び水の混合
液中に注いだ。層に分離させて、有機層を水(2×)、10%aq.クエン酸(1×)、
ブライン(1×)で洗浄して、NaSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮し
て、2.995gの表題化合物(3R,4R)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-
イソブチルピロリジン-1-カルボキシラートを得た。
H NMR(600MHz,DMSO-d)δ ppm 0.85-0.90(m,
6H)1.18-1.23(m,1H)1.39(m,10H)1.49-1.57(m
,1H)2.00-2.10(m,1H)2.81-2.91(m,1H)3.19-3
.24(m,1H)3.25-3.31(m,1H)3.31-3.34(m,1H)4
.01(m,1H)4.81(t,J=3.30Hz,1H).
工程3:(3R,4R)-4-イソブチルピロリジン-3-オール
(3R,4R)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-
カルボキシラート(2.99g、12.29mmol)のDCM溶液(7ml)にジオキ
サン中4M HCl(20ml、80mmol)を加えた。結果として生じた溶液をRT
において1h撹拌した。次に、RMを橙色スラリーに濃縮してから、EtOで希釈して
、撹拌して、15分間冷却した。形成された沈殿物を濾過して、EtOで洗浄して、減
圧下で乾燥させて、1.909gの表題化合物を白色の結晶としてのHCl塩として得た

H NMR(600MHz,DMSO-d)δ ppm 0.88(dd,J=6.
60,2.57Hz,6H)1.14-1.28(m,1H)1.34-1.45(m,
1H)1.51-1.66(m,1H)2.07(dqd,J=11.55,7.61,
7.61,7.61,3.76Hz,1H)2.74(t,J=11.37Hz,1H)
3.06(d,J=12.10Hz,1H)3.16-3.28(m,2H)4.16(
q,J=3.48Hz,1H)5.35(d,J=3.85Hz,1H)9.33(br
s,2H).
工程4:(3R,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テ
トラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
アルゴン下の5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,
3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(市販されているか、又は公開されてい
る国際公開第2013/008095号パンフレット、第37頁、中間体5の手順に従っ
て調製されたものとして用いる)(1.2g、4.78mmol)及びDIPEA(3.
34ml、19.12mmol)の撹拌DCM溶液(25ml)に0℃未満のトルエン中
20%ホスゲン(3.02ml、5.73mmol)をゆっくり加えた。結果として生じ
た溶液を0℃において10分間撹拌してから、0℃の(3R,4R)-4-イソブチルピ
ロリジン-3-オール(工程3)(0.945g、5.26mmol)の撹拌DCM溶液
(25ml)中に滴加した。結果として生じた混合液を0℃において1h撹拌した。RM
を濃縮してから、EtOAc/MeOH(9:1)中に注いで、水(3×)及びブライン
(1×)で洗浄した。次に、有機層をMgSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮して、2
.1gの粗生成物を得た。ヘキサン中0~100%EtOAC(+5%EtOH)で溶出
するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、1.46gの
表題化合物を白色の泡として得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.21min,[M+H]=421.4.
工程5:(3R,4R)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-(2-ヒドロキシエチ
ル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルフェ
ニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
2-(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニ
ル)エタノール(中間体17)(200mg、0.731mmol)、(3R,4R)-
N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-
ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン
-1-カルボキサミド(工程4)(307mg、0.731mmol)及びKCO
252mg、1.827mmol)の水混合液(3ml)にPdCl(dppf)(5
3.5mg、0.073mmol)に続いてジオキサン(3ml)を加えた。結果として
生じたRMを100℃において30分間撹拌して、RTに冷却した。DCM中0~20%
MeOHで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる精製により、294m
gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.90min,[M+H]=532.2.
工程6:4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソ
ブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,
3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチルメタンスルホナート
0℃に冷却した(3R,4R)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-(2-ヒドロ
キシエチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メ
チルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工
程5)(294mg、0.553mmol)及びTEA(0.385ml、2.77mm
ol)のTHF混合液(3ml)にMsO(193mg、1.106mmol)を加え
た。RMを0℃において30分間撹拌してから、溶液を水で0℃においてクエンチした。
層に分離させてから、aq.層をDCMで抽出した(2×)。組み合わせた有機層をMg
SO上で乾燥させて、濾過して、RTにおいて蒸発させて、343mgの表題化合物を
黄色の固体として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.97min,[M+H]=610.3.
工程7:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4R)-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル
)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
RTの4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソ
ブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,
3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチルメタンスルホナート(工程6)(150mg
、0.246mmol)、tert-ブチル3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン
-3-カルボキシラート(188mg、0.738mmol)及びKCO(204m
g、1.476mmol)のDMF溶液(1.5ml)にACN(6ml)を加えた。結
果として生じたRMを60℃において一晩撹拌してから、RTに冷却した。黄色の懸濁液
を濾過してから、濾液をDCM/MeOHで希釈して、シリカパッドで濾過した。濾液を
減圧下で濃縮して、257mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.98min,[M+H]=768.5.
工程8:(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.
5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジ
ン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチ
ルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4R)-3-ヒド
ロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7
H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ
[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(工程7)(189mg、0.246mm
ol)及びTFA(0.569ml、7.38mmol)の橙色のDCM溶液(5ml)
をRTにおいて2h撹拌してから、減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中10~
100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロ
マトグラフィによる粗生成物の精製により、87.3mgの表題化合物をTFA塩として
得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.68min,[M+H]=668.5.
工程9:(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキ
ソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-
ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2
,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロ
キシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウ
ンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4
-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロ
リジン-1-カルボキサミド(工程8)(87.3mg、0.086mmol)及び中間
体1a(25.1mg、0.095mmol)のDMF混合液(3ml)にDIPEA(
0.091ml、0.519mmol)及びHBTU(49.2mg、0.130mmo
l)を加えた。結果として生じたRMをアルゴン下でRTにおいて2h撹拌してから、水
中に注いで、結果として生じた沈殿物を濾過して、減圧下で乾燥させて粗生成物を得た。
(水+0.1%TFA)中10~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)
C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、表題化合物
をTFA塩として得た。次に、TFA塩としての表題化合物をMeOH中に溶解させて、
SCXカラムで濾過して、MeOH中7NアンモニアによりSCXカラムから解放した。
次に、濾液を減圧下で濃縮して、47.3mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.68min,[M+H]=914.8.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ ppm 12.69(s,1H),
10.33(s,1H),8.82(s,1H),7.88(br d,J=7.92H
z,2H),7.63(s,1H),7.49(dd,J=10.78,2.57Hz,
1H),7.37(dd,J=8.51,1.91Hz,1H),7.27-7.34(
m,3H),7.15(d,J=8.66Hz,1H),7.05(dd,J=8.80
,2.64Hz,1H),6.74(s,1H),4.88(br d,J=3.37H
z,1H),4.06-4.15(m,1H),3.84(s,3H),3.35-3.
65(m,9H),3.08(br t,J=8.88Hz,1H),2.71-2.8
2(m,2H),2.68(m,2H),2.52-2.61(m,2H),2.34-
2.47(m,4H),2.12-2.21(m,1H),2.09(s,3H),1.
56-1.63(m,1H),1.34-1.56(m,9H),1.21-1.30(
m,1H),0.90(d,J=6.02Hz,6H).
化合物8
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテ
トラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4
-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000078

表題化合物を、化合物6、工程1並びに中間体18及び1bを用いる、化合物6の類似
方法によって調製した。
LC-MS(方法I):Rt=1.72min,[M+H]=930.
化合物9
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキ
ソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン
-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,
3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキ
シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000079

工程1:
(cis-rac)-tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-(3-ヒ
ドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-
7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボ
キシラート
RTの1-Boc-ピペラジン(77mg、0.413mmol)(CAS 5726
0-71-6)、TEA(0.100ml、0.717mmol)及び(cis-rac
)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホルミルフェニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチ
ルピロリジン-1-カルボキサミド(214mg、0.345mmol)(中間体10)
のMeOH混合液(3ml)にTHF中0.7M ZnCl(0.500ml、0.3
50mmol)を加えた。結果として生じた、濁った緑がかった溶液をRTにおいて一晩
撹拌してから、NaBHCN(22mg、0.350mmol)を加えて、RMを更に
RTにおいて5h撹拌した。次に、RMを減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中
2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュ
クロマトグラフィによる粗生成物の精製により、99mgの表題化合物をTFA塩として
得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.91min,[M+H]=686.5
工程2:(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピ
ペラジン-1-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-
イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(cis-rac)tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-ヒドロキ
シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-
ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラ
ート(工程1)(99mg、0.072mmol)及びジオキサン中4M HCl(0.
5ml、2.00mmol)のMeOH溶液(2ml)をRTにおいて3h撹拌した。次
に、RMを減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%ACNで溶出する
Redisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成
物の精製により、61.5mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.73min,[M+H]=586.6.
工程3:
(cis-rac)-tert-ブチル4-((4-(4-(4-(5-フルオロ-3-
(3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1
-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
RTの(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピ
ペラジン-1-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-
イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(
工程2)(59mg、0.069mmol)、TEA(0.050ml、0.359mm
ol)及び1-Boc-ピペリジン-カルボキサルデヒド(17mg、0.080mmo
l)のMeOH混合液(1ml)にTHF中0.7M ZnCl(0.120ml、0
.084mmol)を加えた。RMをアルゴン下でRTにおいて6h撹拌した。次に、N
aBHCN(6mg、0.095mmol)を加えて、RMをRTにおいて一晩撹拌し
た。RMを減圧下で濃縮して、53.9mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.92min,[M+H]=783.7.
工程4:(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((
4-(ピペリジン-4-イルメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H
-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソ
ブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(cis-rac)-tert-ブチル4-((4-(4-(4-(5-フルオロ-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル
)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-イ
ル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程3)(0.069mmol)及び
ジオキサン中4M HCl(0.5ml、2.00mmol)の黄色のMeOH溶液(1
ml)をRTにおいて2h撹拌した。RMを減圧下で濃縮して、表題化合物をHCl塩と
して得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.66min,[M+H]=683.7.
工程5:(cis-rac)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4
-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピ
ペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロ
ロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-
ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
中間体1a(27mg、0.104mmol)のDMF溶液(0.5ml)にNMM(
0.025ml、0.227mmol)に続いてHATU(39mg、0.104mmo
l)を加えた。RMをRTにおいて30分間撹拌した。次に、(cis-rac)-N-
(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((4-(ピペリジン-4-イルメチル
)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン
-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサ
ミド(工程4)(52mg、0.069mmol)及びNMM(0.025ml、0.2
27mmol)のDMF溶液(0.5ml)をRM中に滴加して、結果として生じた黄色
の混合液をRTにおいて2日間撹拌した。(水+0.1%NHHCO)中2~100
%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグ
ラフィによる粗生成物の精製により、38mgの表題化合物を白色の粉末として得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.68min,[M/2+H]=465.4.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ ppm 12.72(s,1H);
10.32(s,1H),8.83(s,1H),7.92(d,J=7.95Hz,2
H),7.64(s,1H),7.46-7.52(m,1H),7.28-7.41(
m,4H),7.14(d,J=8.44Hz,1H),7.05(dd,J=8.93
,2.32Hz,1H),6.76(s,1H),4.95-4.85(m,1H),4
.15-4.05(m,1H),3.84(s,3H),3.65-3.55(m,3H
),3.38-3.54(m,4H)3.15-3.05(m,1H),2.70-2.
60(m,2H),2.35-2.48(m,12H),2.20-2.11(m,3H
),2.06-2.11(m,3H),1.64-1.81(m,2H),1.56-1
.63(m,1H),1.48-1.40(m,1H),1.22-1.30(m,1H
),1.00-1.15(m,3H),0.95-0.85(m,6H)
化合物10
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテ
トラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4
-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000080

工程1:tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル
)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カ
ルボキシラート
アルゴンで脱気したtert-ブチル4-(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(中間体5
)(500mg、1.110mmol)、KCO(384mg、2.78mmol)
及び(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラ
メチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-
イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体8)(500mg、1.13mmo
l)のジオキサン/水1:1混合液(10ml)にPdCl(dppf)-DCM付加
物(91mg、0.111mmol)を加えた。RMを100℃において2h撹拌してか
ら、RTに冷却して、EtOAcと水に分配した。両方の層に分離させて、有機層をブラ
インで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。DCM中0~17%M
eOHで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、
692mgの表題化合物を茶色の残留物として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.86min,[M+H]=686.5.
工程2:(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペラ
ジン-1-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル
)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3-ヒド
ロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7
H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキ
シラート(工程1)(692mg、0.807mmol)及びジオキサン中4M HCl
(2ml、8.00mmol)の褐色がかったMeOH溶液(2ml)をRTにおいて2
h撹拌してから、RMを減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%AC
Nで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィ
による粗生成物の精製により、570mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.72min,[M+H]=586.5.
工程3:tert-ブチル4-((4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4
R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチル
フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン
-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
RTの(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペラ
ジン-1-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル
)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程
2)(188mg、0.269mmol)、TEA(0.100ml、0.717mmo
l)及び1-Boc-ピペリジン-カルボキサルデヒド(60mg、0.281mmol
)のMeOH溶液(2ml)にTHF中0.5M ZnCl(0.550ml、0.2
75mmol)を加えて、RMをアルゴン下でRTにおいて3日間撹拌した。次に、Na
BHCN(16mg、0.255mmol)を加えた。RMをRTにおいて一晩撹拌し
て、減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%ACNで溶出するRed
isep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精
製により、223mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.90min,[M+H]=783.5.
工程4:(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((4-
(ピペリジン-4-イルメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピ
ロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチ
ルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-((4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-
3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニ
ル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-
イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程3)(0.246mmol)及
びジオキサン中4M HCl(1.5ml、6.00mmol)の黄色のMeOH溶液(
2ml)をRTにおいて2h撹拌した。RMを減圧下で濃縮して、100mgの表題化合
物をHCl塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.63min,[M+H]=683.6.
工程5:(3S,4R)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジ
オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリ
ジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[
2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒド
ロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ
安息香酸(中間体1a)(40mg、0.151mmol)のDMF溶液(1ml)にN
MM(0.050ml、0.455mmol)に続いてHATU(59mg、0.155
mmol)を加えた。結果として生じたRMをRTにおいて30分間撹拌してから、(3
S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((4-(ピペリジン
-4-イルメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン
-1-カルボキサミド(工程4)(100mg、0.131mmol)及びNMM(0.
050ml、0.455mmol)のDMF溶液(0.5ml)を混合液中に滴加して、
黄色のRMをRTにおいて2h撹拌してから減圧下で濃縮した。(水+0.1%NH
CO)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相
フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、ACN蒸発後、黄色の懸濁液
を得、これを次に濾過して減圧下で乾燥させて、70mgの表題化合物を固体として得た

LC-MS(方法B):Rt=3.55min,[M/2+H]=465.6.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 13.95(s,1H),10.3
2(s,1H),9.12(s,1H),8.20(d,J=7.8Hz,2H),7.
95-7.78(m,2H),7.66(d,J=10.8Hz,1H),7.55(s
,1H),7.38-7.31(m,2H),7.25-7.12(m,3H),3.9
5-3.65(m,10H),3.58-2.89(m,13H),2.67(m,2H
),2.18-2.01(m,6H),1,99-1,82(m,2H),1.60(m
,1H),1.40-1.27(m,1H,)1.26-1.11(m,6H),0.8
8(m,6H).
化合物11
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテ
トラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4
-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000081

工程1:tert-ブチル4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジ
オキサボロラン-2-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
500ml丸底フラスコ内でtert-ブチル4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボ
キシラート(5g、24.88mmol)(CAS 109384-19-2)、4-(
4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノール
(CAS 269409-70-3)(6g、27.36mmol)及びPPh(9.
78g、37.31mmol)の乾燥THF混合液(200ml)を0℃において5分間
撹拌した。次に、DIAD(10g、49.75mmol)を0℃において滴加して、3
h撹拌した。次にRMを濃縮した。石油エーテル中20%EtOAcで溶出するシリカゲ
ルフラッシュクロマトグラフィによる残留物の精製により、3gの表題化合物を白色の固
体として得た。
LC-MS(方法J):Rt=1.73min,[M+NH=404.
工程2:tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H
-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキ
シラート
不活性雰囲気下でパージ且つ維持した100ml丸底フラスコ内に4-クロロ-6-ヨ
ード-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(中間体2
)(400mg、0.954mmol)、tert-ブチル4-(4-(4,4,5,5
-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)ピペリジン-
1-カルボキシラート(CAS 889865-34-3)(385mg、0.954m
mol)、KCO(289mg、2.1mmol)及びPdCl(PPh
70mg、0.0954mmol)を加えた。次に、ACN(12ml)及びHO(3
ml)を加えて、混合液を100℃において2h撹拌した。混合液を濾過して、濾液を濃
縮した。残留物をEtOAc(30ml)で抽出して、有機層を水及びブラインで洗浄し
て、NaSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮して、542mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法I):Rt=2.28min,[M+H]=570.
工程3:tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル
)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-
カルボキシラート
不活性雰囲気下でパージ且つ維持した100ml丸底フラスコ内にtert-ブチル4
-(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリ
ミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(542mg、0.
954mmol)、(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,
5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒ
ドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(400mg、0.954m
mol)、KCO(289mg、2.1mmol)及びPdCl(PPh
70mg、0.0954mmol)を加えた。次に、ACN(12ml)及びHO(3
ml)を加えて、混合液を100℃において16h撹拌した。混合液を濾過して、濾液を
濃縮した。残留物をEtOAcで抽出して(3×300ml)、水、ブラインで洗浄して
、NaSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。EtOAc中10%MeOHで溶出
するシリカゲルクロマトグラフィによる残留物の精製により、300mgの表題化合物を
得た。
LC-MS(方法I):Rt=2.02min,[M+H]=687.
工程4:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペリ
ジン-4-イルオキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル
)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
100ml丸底フラスコにtert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-(
(3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-
2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ
)ピペリジン-1-カルボキシラート(300mg、0.437mmol)及びDCM(
10ml)を加えた。ジオキサン中4M HCl溶液(1ml、1mmol)を0℃にお
いて加えて、混合液を0℃において1h撹拌した。溶媒を除去して、残留物を真空下で乾
燥させて、300mgの表題化合物をHCl塩としての白色固体として得た。
LC-MS(方法J):Rt=1.3min;MS m/z[M+H]587.
工程5:tert-ブチル4-ホルミルピペリジン-1-カルボキシラート
塩化オキサリル(5.86g、46.51mmol)の乾燥DCM混合液(40ml)
に-78℃のDMSO(7.25g、93.02mmol)の乾燥DCM混合液(20m
l)を加えた。-78℃において30分間の撹拌の後、N-Boc-4-ピペリジンメタ
ノール(CAS 123855-51-6)(4g、18.6mmol)の乾燥DCM混
合液(40ml)を加えて、混合液を-78℃において30分間撹拌した。次に、TEA
(18.77g、186.05mmol)を-78℃において加えて、RMを30分にわ
たってRTに温めた。次に、RMをDCMで抽出して(2×100ml)、組み合わせた
有機層をブライン(100ml)で洗浄して、NaSO上で乾燥させて、濾過して、
減圧下で濃縮した。石油エーテル中25%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラ
フィによる粗生成物の精製により、3.04gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法J):Rt=1.21min,[M+tBu+H]=158.
工程6:tert-ブチル4-((4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4
S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチル
フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジ
ン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
100ml丸底フラスコ内に(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-
(6-(4-(ピペリジン-4-イルオキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]
ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-
カルボキサミドヒドロクロリド(280mg、0.449mmol)のDMF溶液(4m
l)及びTEA(49mg、0.493mmol)を加えた。RTにおいて10分間の撹
拌の後、tert-ブチル4-ホルミルピペリジン-1-カルボキシラート(CAS 1
37076-22-3)(287mg、1.34mmol)及び1M ZnClのTH
F溶液(0.67ml、0.67mmol)を加えた。混合液をRTにおいて2h撹拌し
てから、NaBHCN(170mg、2.68mmol)を加えて、混合液をRTにお
いて一晩撹拌した。RMを濾過して、固体をDMF(1ml)で洗浄した。水(10mM
NHHCOバッファ)中0~60%ACNで溶出するAgela C18カラム逆
相フラッシュクロマトグラフィ(Biotage)による濾液の精製により、210mg
の表題化合物を固体として得た。
LC-MS(方法G):Rt=1.39min,[M+H]=784.
工程7:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((1-
(ピペリジン-4-イルメチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピ
ロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチ
ルピロリジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド
100ml丸底フラスコにtert-ブチル4-((4-(4-(4-(5-フルオロ
-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサ
ミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フ
ェノキシ)ピペリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(137
mg、0.175mmol)及びDCM(10ml)を加えた。4M HClのジオキサ
ン溶液(1ml、4mmol)を加えて、混合液をRTにおいて1h撹拌した。混合液を
減圧下で濃縮して、100mgの表題化合物をHCl塩としての黄色の固体として得た。
LC-MS(方法I):Rt=1.67min,[M+H]=684.
工程8:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(1-((1-(3-(2,4-ジオ
キソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジ
ン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イルオキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,
3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキ
シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
100ml丸底フラスコ内に(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9
-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[
2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒド
ロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド(100mg、
0.137mmol)、TEA(0.54ml、0.27mmol)及びDMF(5ml
)を加えた。次に、中間体1b(60mg、0.27mmol)を0℃において加えて、
混合液をRTにおいて1h撹拌した。ACN及び水(0.01M NHHCOバッフ
ァ)の勾配で溶出するXBridge C18カラム(21.2×250mm、10μm
)逆相HPLCによる混合液の精製により、27mgの表題化合物を白色の固体として得
た。
LC-MS(方法I):Rt=1.75min,[M+H]=931.
H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 12.63(m,1H),10.3
4(s,1H),8.8(s,1H),7.89(d,J=8.0Hz,2H),7.6
7(s,1H),7.49(dd,J=3.0Hz,J=8.0Hz,1H),7.
37-7.31(m,2H),7.16(d,J=9.0Hz,1H),7.06-7.
02(m,3H),6.65(s,1H),5.13(m,1H),4.46(m,2H
),3.88-3.84(m,4H),3.67-3.58(m,5H),3.2(m,
1H),3.07(m,2H),2.69(m,5H),2.17(m,4H),2.0
8(m,4H),1.94(m,2H),1.79-1.59(m,6H),1.35(
m,1H),1.15-1.05(m,3H),0.9(m,6H).
化合物12
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテ
トラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4
-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000082

工程1:tert-ブチル4-((4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4
S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチル
フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン
-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
RTの(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペラ
ジン-1-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル
)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間
体11)(128mg、0.195mmol)、TEA(0.100ml、0.717m
mol)及び1-Boc-ピペリジン-カルボキサルデヒド(50mg、0.234mm
ol)のMeOH溶液(2ml)にTHF中0.7M ZnCl(0.300ml、0
.210mmol)を加えて、結果として生じたRMをアルゴン下でRTにおいて7h撹
拌した。次に、NaBHCN(14mg、0.223mmol)を加えて、RMをRT
において4日間撹拌して、減圧下で濃縮して、153mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.91min,[M+H]=783.7.
工程2:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((4-
(ピペリジン-4-イルメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピ
ロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチ
ルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-((4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-
3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニ
ル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-
イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程1)(0.195mmol)及
びジオキサン中4M HCl(1ml、4.00mmol)の黄色のMeOH溶液(2m
l)をRTにおいて2h撹拌してから、RMを減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA
)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッ
シュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、160mgの表題化合物をTFA塩
として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.65min,[M+H]=683.7.
工程3:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジ
オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリ
ジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[
2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒド
ロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ
安息香酸(中間体1a)(46mg、0.174mmol)のDMF溶液(1ml)にN
MM(0.050ml、0.455mmol)に続いてHATU(67mg、0.176
mmol)を加えた。結果として生じたRMをRTにおいて30分間撹拌してから、(3
R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((4-(ピペリジン
-4-イルメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン
-1-カルボキサミド(工程2)(160mg、0.158mmol)及びNMM(0.
050ml、0.455mmol)のDMF溶液(0.5ml)を混合液中に滴加して、
黄色のRMをRTにおいて3h撹拌してから、減圧下で濃縮した。(水+0.1%NH
HCO)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆
相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、127mgの表題化合物を
白色の粉末として得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.63min,[M/2+H]=465.5.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.72(s,1H),10.3
2(s,1H),8.83(s,1H),7.92(d,J=7.8Hz,2H),7.
67(s,1H),7.49(dd,J=10.8,2.7Hz,1H),7.45-7
.27(m,4H),7.14(d,J=8.5Hz,1H),7.05(dd,J=9
.1,2.7Hz,1H),6.76(s,1H),5.12(d,J=4.6Hz,1
H),4.35(s,1H),3.85(s,4H),3.62(dt,J=26.9,
7.8Hz,5H),3.48(s,2H),3.19(dt,J=8.6,4.7Hz
,1H),3.14-3.04(m,1H),2.73-2.60(m,2H),2.3
7(s,7H),2.09(d,J=11.7Hz,7H),1.85-1.53(m,
4H),1.35(dt,J=13.9,6.7Hz,1H),1.21-0.96(m
,3H),0.89(t,J=7.6Hz,6H).
化合物13
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオキ
ソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン
-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,
3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキ
シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000083

工程1:tert-ブチル4-((1-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3
,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェネチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペ
リジン-1-カルボキシラート
100ml丸底フラスコに4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキ
サボロラン-2-イル)フェネチルメタンスルホナート(1g、3.0mmol)、te
rt-ブチル4-(ピペリジン-4-イルオキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(
中間体18)(1.7g、6.0mmol)、KCO(828mg、6.0mmol
)、KI(50mg、0.3mmol)及びACN(20ml)を加えた。RMを50℃
において16h撹拌してから濾過した。濾過ケーキをDCMで洗浄して(2×30ml)
、濾液と組み合わせて濃縮した。粗混合物をDCM中0~10%MeOHで溶出するシリ
カゲルクロマトグラフィによって精製して、1.3gの表題化合物を白色の固体として得
た。
LC-MS(方法I):Rt=2.54min,[M+H]=515.
工程2:tert-ブチル4-((1-(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル
)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)ピペリジン-4-
イル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
不活性雰囲気下でパージ且つ維持した100ml丸底フラスコに4-クロロ-6-ヨー
ド-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(中間体2)
(163mg、0.39mmol)、tert-ブチル4-((1-(4-(4,4,5
,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェネチル)ピペリジ
ン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程1)(200mg、0
.39mmol)、NaCO(83mg、0.78mmol)及びPdCl(dp
pf)-CHCl(43mg、0.06mmol)を加えた。次に、ACN(8ml
)及び水(2ml)を加えて、RMをN下で100℃において16h撹拌した。RMを
水(10ml)で希釈して、DCMで抽出した(4×20ml)。組み合わせた有機層を
NaSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。粗混合物を、DCM中0~8%MeO
Hで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、130mgの表題化合物t
ert-ブチル4-((1-(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-
ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)ピペリジン-4-イル)オキ
シ)ピペリジン-1-カルボキシラート(P1)を黄色の固体として、且つ50mgのt
ert-ブチル4-((1-(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジ
ン-6-イル)フェネチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキ
シラートを黄色の固体として(P2)得た。
P1:LC-MS(方法I):Rt=2.42min,[M+H]=680.
P2:LC-MS(方法I):Rt=2.16min,[M+H]=540.
工程3:tert-ブチル4-((1-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4
S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチル
フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)ピペリジ
ン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
不活性雰囲気下でパージ且つ維持した100ml丸底フラスコに工程2のP1(130
mg、0.19mmol)、工程2のP2(50mg、0.09mmol)、中間体7(
114mg、0.28mmol)、NaCO(74mg、0.7mmol)及びPd
Cl(dppf)-CHCl(30mg、0.04mmol)を加えた。ACN(
8ml)及び水(2ml)を加えて、RMをN下で100℃において16h撹拌した。
RMを水(10ml)で希釈して、DCMで抽出した(4×20ml)。組み合わせた有
機層をNaSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。粗混合物を、DCM中0~10
%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、85mgの表題化
合物を濃い黄色の固体として得た。
LC-MS(方法I):Rt=2.03min,[M+H]=798.
工程4:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(2-(
4-(ピペリジン-4-イルオキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H
-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソ
ブチルピロリジン-1-カルボキサミド
50ml丸底フラスコにtert-ブチル4-((1-(4-(4-(5-フルオロ-
3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミ
ド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェ
ネチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程3)
(85mg、0.1mmol)及びDCM(3ml)を加えて、RMをRTにおいて撹拌
した。4M HClのジオキサン溶液(3ml、12mmol)をゆっくり加えた。添加
後、RMをRTにおいて1h撹拌してから、減圧下で濃縮して、120mgの表題化合物
をHCl塩としての黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.40min,[M+H]=698.
工程5:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4
-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピ
ペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロ
ロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-
ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
25ml丸底フラスコに(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6
-(4-(2-(4-(ピペリジン-4-イルオキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)
フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒド
ロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程4)(120mg、0.
1mmol)、ペンタフルオロフェニル3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン
-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾアート(43mg、0.1mmol)(中間
体1b)、DIPEA(64mg、0.5mmol)及びDMF(2ml)を加えた。R
MをRTにおいて2h撹拌した。RMを、水/ACN中0.01M NHHCOバッ
ファで溶出する分取HPLC(XBridge C18、21.2×250mm、10μ
m)によって精製して、40mgの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法I):Rt=1.71min,[M+H]=944.
H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 8.82(s,1H),7.87(
d,J=8.1Hz,2H),7.67(s,1H),7.49(dd,J=10.7,
2.7Hz,1H),7.38(dd,J=8.4,2.1Hz,1H),7.35-7
.30(m,3H),7.15(d,J=8.6Hz,1H),7.06(dd,J=8
.9,2.7Hz,1H),6.74(s,1H),5.12(s,1H),3.95-
3.79(m,5H),3.72-3.55(m,6H),3.43(s,1H),3.
27-3.13(m,4H),3.11-3.04(m,1H),2.83-2.71(
m,4H),2.68(t,J=6.6Hz,2H),2.20-1.95(m,6H)
,1.87-1.75(m,4H),1.66-1.58(m,1H),1.45-1.
31(m,5H),1.17-1.08(m,1H),0.91-0.88(m,6H)
化合物14
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテ
トラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4
-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)メトキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000084

工程1:tert-ブチル4-((4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-
ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
0℃の4-ヒドロキシフェニルボロン酸ピナコールエステル(4.5g、20.44m
mol)、tert-ブチル4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-カルボキシラー
ト(4g、18.58mmol)及びPPh(7.3g、27.9mmol)のTHF
溶液(70ml)にDIAD(5.4ml、27.8mmol)をアルゴン下で滴加した
。結果として生じた溶液をRTにおいて3日間撹拌した。次に、これをEtOAcとsa
t.NaHCOに分配した。層に分離させて、有機層をブラインで洗浄して、MgSO
上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。CHX中0~15%EtOAcで溶出するシリカ
ゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、1.636gの表題化合
物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.51min,[M+H]=418.2.
工程2:4-((4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン
tert-ブチル4-((4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキ
サボロラン-2-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程
1)(1.626g、3.70mmol)及びジオキサン中4M HCl(10ml、4
0.00mmol)のDCM/MeOH1:1溶液(10ml)をRTにおいて5h撹拌
してから、減圧下で濃縮して、1.347gの表題化合物を白色の固体としてのHCl塩
として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.83min,[M+H]=318.1.
工程3:tert-ブチル4-((4-((4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,
3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)メ
チル)ピペリジン-1-カルボキシラート
RTの4-((4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン(工程2)(348mg、0.886mm
ol)、TEA(0.300ml、2.152mmol)及び1-Boc-ピペリジン-
4-カルボキサルデヒド(200mg、0.919mmol)のMeOH溶液(8ml)
にTHF中0.5M ZnCl(2ml、1.000mmol)を加えて、RMをアル
ゴン下でRTにおいて1h撹拌した。次にNaBHCN(60mg、0.955mmo
l)を加えた。RMをRTにおいて1.5h撹拌して、減圧下で濃縮した。DCM中0~
15% DCM/MeOH/NH(95:4:1)で溶出するシリカゲルフラッシュク
ロマトグラフィによる粗生成物の精製により、372mgの表題化合物を無色の残留物と
して得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.05min,[M+H]=515.3.
工程4:tert-ブチル4-((4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)メチル)ピペ
リジン-1-カルボキシラート
アルゴンで脱気した4-クロロ-6-ヨード-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン
(177mg、0.633mmol)、CsCO(516mg、1.583mmol
)及びtert-ブチル4-((4-((4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3
,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)メチ
ル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程3)(362mg、0.633mmol)
のジオキサン/水1:1混合液(6ml)にPdCl(dppf)-CHCl(5
1mg、0.062mmol)を加えた。結果として生じたRMを100℃において5h
撹拌してからRTに冷却して、EtOAcと水に分配した。両方の層に分離させた。次に
、有機層をブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。DCM
中0~60%DCM/MeOH/NH(95:4:1)で溶出するシリカゲルフラッシ
ュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、268mgの表題化合物をベージュ色
の固体として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.93min,[M+H]=540.3/542.2
工程5:tert-ブチル4-((4-((4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,
4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチ
ルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)メチル
)ピペリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
アルゴンで脱気したtert-ブチル4-((4-((4-(4-クロロ-7H-ピロ
ロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)
メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程4)(134mg、0.223mmo
l)、KCO(77mg、0.558mmol)及び(3R,4S)-N-(5-フ
ルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロ
ラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボ
キサミド(中間体7)(113mg、0.268mmol)のジオキサン/水1:1混合
液(3ml)にPdCl(dppf)-CHCl付加物(18mg、0.022m
mol)を加えて、結果として生じたRMを100℃において2h撹拌した。次に、RM
をRTに冷却して、Hyflo(登録商標)(フィルタ材)で濾過して、結果として生じ
た濾液を減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%ACNで溶出するR
edisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物
の精製により、201mgの表題化合物を黄色の固体としてのTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.96min,[M+H]=798.5.
工程6:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((1-
(ピペリジン-4-イルメチル)ピペリジン-4-イル)メトキシ)フェニル)-7H-
ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブ
チルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-((4-((4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)
-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)メチル)ピペ
リジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程5)(201mg
、0.198mmol)及びジオキサン中4M HCl(1ml、8.00mmol)の
MeOH溶液(1ml)をRTにおいて2h撹拌してから、減圧下で濃縮した。(水+0
.1%TFA)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラ
ム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、133mgの表題化合
物を黄色の粉末としてのTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.70min,[M+H]=698.7.
工程7:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジ
オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリ
ジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)メトキシ)フェニル)-7H-ピロロ
[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒ
ドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ
安息香酸(中間体1a)(43mg、0.163mmol)のDMF溶液(1ml)にN
MM(0.050ml、0.455mmol)に続いてHATU(62mg、0.163
mmol)を加えた。結果として生じたRMをRTにおいて30分間撹拌してから、(3
R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((1-(ピペリジン
-4-イルメチル)ピペリジン-4-イル)メトキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,
3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジ
ン-1-カルボキサミド(工程6)(133mg、0.136mmol)及びNMM(0
.050ml、0.455mmol)のDMF溶液(0.5ml)を混合液中に滴加して
、黄色のRMをRTにおいて1.5h撹拌してから減圧下で濃縮した。(水+0.1%N
HCO)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラ
ム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、97mgの物質を得た
。物質をMeOH/DCM4:1(1ml)中に希釈した。形成された沈殿物を濾過して
減圧下で乾燥させて、75mgの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.82min;[M+H]=944.7.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.60(s,1H),10.3
1(s,1H),8.77(s,1H),7.86(d,J=8.8Hz,2H),7.
73(s,1H),7.43(dd,J=10.7,2.8Hz,1H),7.35(d
d,J=8.5,2.2Hz,1H),7.29(d,J=2.1Hz,1H),7.1
4(d,J=8.6Hz,1H),7.07-6.94(m,3H),6.63(s,1
H),5.23(m,1H),3.84(m,6H),3.24-2.79(m,13H
),2.75-2.60(m,4H),2.22-1.54(m,12H),1.50-
0.94(m,6H),0.88(m,6H).
化合物15
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラ
ヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザス
ピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d
]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4
-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000085

工程1:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル
)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)
フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
50ml丸底フラスコに(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4
,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-
3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体7)(168
mg、0.40mmol)、tert-ブチル9-(4-(4-クロロ-7-(フェニル
スルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,
9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(中間体13)(250
mg、0.38mmol)、NaCO(101mg、0.95mmol)及びPdC
(dppf)(41mg、0.06mmol)を加えた。次に、ACN(8ml)及
び水(2ml)を加えて、RMをN下で100℃において2h撹拌した。RMを減圧下
で濃縮した。DCM中6%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗残留
物の精製により、250mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.51min,[M+H]=908.
工程2:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル
)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
25ml丸底フラスコにtert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((
3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2
-メチルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミ
ジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カル
ボキシラート(250mg、0.27mmol)、DMSO(2ml)及び水(1ml)
を加えた。RMを0℃において15分間撹拌してから、NaOH(86mg、2.16m
mol)の水溶液(2ml)を加えた。RMをRTに温めてから、RTにおいて16h撹
拌した。水(20ml)による希釈の後、EtOAcで抽出した(3×20ml)。組み
合わせた有機層をNaSO上で乾燥させて、濾過して濃縮した。DCM中MeOHで
溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗残留物の精製により、130mgの表題化
合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.35min,[M+H]=768.
工程3:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.
5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジ
ン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチ
ルピロリジン-1-カルボキサミド
50mlフラスコにtert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R
,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メ
チルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3
,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(130mg、0.1
7mmol)及びDCM(10ml)を加えてから、RMを0℃に冷却した。4M HC
lのジオキサン溶液(2ml、8mmol)をゆっくり加えてから、RMをRTに温めて
、RTにおいて3h撹拌して濃縮して、130mgの表題化合物をHCl塩としての灰色
の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.06min,[M+H]=668.
工程4:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキ
ソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-
ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2
,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロ
キシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
25mlフラスコに(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド(120mg、0.17
mmol)、中間体1a(50mg、0.19mmol)、DIPEA(88mg、0.
68mmol)及びDMF(3ml)を加えた。次に、HATU(76mg、0.20m
mol)を加えて、RMをRTにおいて16h撹拌した。水(0.01M NHHCO
バッファ)中ACNで溶出するXBridge C18カラム(21.2×250mm
、10μm)逆相HPLCによる粗混合液の精製により、72mgの表題化合物を白色の
固体として得た。
LC-MS(方法J):Rt=1.41min,[M/2+H]=457.6.
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 0.90(dd,J=8.44,6
.68Hz,6H)1.08-1.16(m,1H)1.31-1.36(m,1H)1
.37-1.45(m,4H)1.49(br s,4H)1.62(dt,J=13.
86,6.71Hz,1H)2.01-2.07(m,1H)2.09(s,3H)2.
41(br s,4H)2.55(br s,2H)2.66-2.70(m,2H)2
.72-2.79(m,2H)3.08(br dd,J=9.39,6.46Hz,1
H)3.19(br dd,J=10.34,4.92Hz,1H)3.35-3.6(
m,4H)3.59(br t,J=6.68Hz,2H)3.62-3.69(m,2
H)3.84(s,3H)3.85-3.92(m,1H)5.11(d,J=4.55
Hz,1H)6.74(s,1H)7.05(dd,J=8.88,2.57Hz,1H
)7.15(d,J=8.66Hz,1H)7.28-7.33(m,3H)7.37(
dd,J=8.51,1.91Hz,1H)7.49(dd,J=10.71,2.64
Hz,1H)7.66(s,1H)7.87(d,J=8.22Hz,2H)8.82(
s,1H)10.32(s,1H)12.69(s,1H).
化合物16
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラ
ヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-エトキシベンゾイル)-3,9-ジアザス
ピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d
]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4
-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000086

この化合物を、先に記載した類似体と類似の方法によって調製した。(3R,4S)-
N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル
)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フル
オロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボ
キサミド(化合物15、工程3)及び中間体1cの、標準的なアミド形成条件下でのカッ
プリングにより、表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法K):Rt=2.03min,[M+H]=928.
化合物17
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラ
ヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザス
ピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d
]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4
-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000087

この化合物を、先に記載した類似体と類似の方法によって調製した。(3R,4S)-
N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル
)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フル
オロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボ
キサミドの中間体1bとのカップリングにより、表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法K):Rt=1.93min,[M+H]=915.2.
化合物18
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテ
トラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジア
ザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000088

工程1:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((cis-rac)
-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェ
ニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イ
ル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
不活性雰囲気下でパージ且つ維持した50ml丸底フラスコにtert-ブチル-9-
(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミ
ジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カル
ボキシラート(中間体13)(200mg、0.31mmol)、(cis-rac)-
N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-
ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン
-1-カルボキサミド(中間体9)(155mg、0.37mmol)、NaCO
85mg、0.8mmol)及びPdCl(dppf)(34mg、0.05mmol
)を加えた。ACN(12ml)及び水(3ml)を加えて、RMを100℃において2
h撹拌してから減圧下で濃縮した。DCM中3~6%MeOHで溶出するシリカゲルクロ
マトグラフィによる粗混合物の精製により、380mgの表題化合物を黄色の固体として
得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.54min,[M+H]=909.
工程2:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((cis-rac)
-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジ
アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
50ml丸底フラスコにtert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((
cis-rac)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)
-2-メチルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピ
リミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-
カルボキシラート(380mg、0.31mmol)及びDMSO(2ml)を加えた。
NaOH(50mg、1.24mmol)の水溶液(1ml)をRTにおいてゆっくり加
えて、RMをRTにおいて16h撹拌した。RMを水(10ml)中に注いで、EtOA
cで抽出した(4×10ml)。次に、組み合わせた有機層を乾燥させて、粗混合物を得
た。DCM中3~6%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗混合物の
精製により、130mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.37min,[M+H]=769.
工程3:(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[
5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリ
ミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソ
ブチルピロリジン-1-カルボキサミド
50ml丸底フラスコにtert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((
cis-rac)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)
-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチ
ル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(100mg
、0.13mmol)(工程2)及びDCM(6ml)を加えた。RMをRTにおいて撹
拌して、4M HClのジオキサン溶液(3.5ml、14mmol)を加えた。添加後
、混合液をRTにおいて3h撹拌した。RMを濃縮して、120mgの表題化合物をHC
l塩としての黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.09min,[M+H]=668.
工程4:(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジ
オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,
9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ
[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒ
ドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
50ml丸底フラスコに(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9
-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[
2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒド
ロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド(120mg、
0.17mmol)(工程3)、3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(
2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(53mg、0.20mmol)
、DIPEA(110mg、0.85mmol)及びDMF(3ml)を加えた。RMを
RTにおいて撹拌してから、HATU(76mg、0.20mmol)をRTにおいて加
えて、更に2h撹拌した。ACN/水(0.01M NHHCOバッファを含有する
)勾配で溶出する逆相HPLCによるRMの精製により、70mgの表題化合物を白色の
固体として得た。
LC-MS(方法E):Rt=1.75min,[M+H]=914.
H NMR(500MHz,DMSO)δ 12.71(s,1H),10.35(s
,1H),8.82(s,1H),7.88(d,J=8.2Hz,2H),7.65(
s,1H),7.49(dd,J=10.9,2.7Hz,1H),7.38(dd,J
=8.4,2.1Hz,1H),7.33-7.31(m,3H),7.16(d,J=
8.6Hz,1H),7.06(dd,J=8.8,2.7Hz,1H),6.75(s
,1H),4.91(s,1H),4.11(s,1H),3.85(s,3H)3.6
8-3.40(m,9H),3.08(s,1H),2.76(t,J=6.4Hz,2
H),2.66(m,2H),2.54(m,2H)2.42-2.37(m,4H),
2.17(s,1H),2.10(s,3H),1.64-1.56(m,1H),1.
49-1.42(m,9H),1.29-1.25(m,1H),0.92-0.90(
m,6H).
化合物19
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラ
ヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザス
ピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d
]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4
-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000089

工程1:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル
)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
不活性雰囲気下でパージ且つ維持した50ml丸底フラスコに(3S,4R)-N-(
5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキ
サボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-
カルボキサミド(中間体8)(154mg、0.37mmol)、tert-ブチル9-
(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミ
ジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カル
ボキシラート(中間体13)(250mg、0.38mmol)、NaCO(101
mg、0.95mmol)及びPdCl(dppf)(41mg、0.06mmol)
を加えた。ACN(8ml)及び水(2ml)を加えて、RMをN下で100℃におい
て2h撹拌してから減圧下で濃縮した。DCM中3~6%MeOHで溶出するシリカゲル
クロマトグラフィによる粗混合物の精製により、200mgの表題化合物を黄色の固体と
して得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.34min,[M+H]=768.
工程2:(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.
5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジ
ン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチ
ルピロリジン-1-カルボキサミド
50ml丸底フラスコにtert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((
3S,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2
-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)
-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(120mg、0
.16mmol)及びDCM(6ml)を加えた。RMをRTにおいて撹拌してから、4
M HClのジオキサン溶液(4ml、16mmol)を加えた。添加後、RMをRTに
おいて3h撹拌して濃縮して、115mgの表題化合物をHCl塩としての黄色の固体と
して得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.08min,[M+H]=668.
工程3:(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキ
ソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-
ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2
,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロ
キシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
50mlフラスコに(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザ
スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程2)(106mg、0.16mm
ol)、3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メ
トキシ安息香酸(中間体1a)(50mg、0.19mmol)、DIPEA(103m
g、0.8mmol)及びDMF(3ml)を加えた。HATU(72mg、0.19m
mol)をRTにおいて加えて、RMをRTにおいて16h撹拌した。ACN/水(0.
01M NHHCOバッファを含有する)勾配で溶出するXBridge C18カ
ラム逆相HPLCによるRMの精製により、41mgの表題化合物を白色の固体として得
た。
LC-MS(方法F):Rt=1.20min,[M+H]=914.
H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 12.67(s,1H),10.3
4(s,1H),8.79(s,1H),7.87(d,J=8.2Hz,2H),7.
66(s,1H),7.48(dd,J=10.7,2.6Hz,1H),7.38-7
.29(m,4H),7.15(d,J=8.6Hz,1H),7.05(dd,J=8
.8,2.8Hz,1H),6.71(s,1H),5.13(s,1H),3.87-
3.84(m,4H),3.73-3.38(m,8H),3.20-3.17(m,1
H),3.09-3.06(m,1H),2.80-2.72(m,2H),2.68(
t,J=6.5Hz,2H),2.41-2.36(m,6H),2.09-2.04(
m,4H),1.66-1.58(m,1H),1.56-1.27(m,9H),1.
16-1.10(m,1H),0.91(d,J=6.6Hz,3H),0.89(d,
J=6.6Hz,3H).
化合物20
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジオ
キソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジ
ン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピ
ロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000090

工程1:
2-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)オキシ)-1-
ヒドロキシエタンスルホン酸
tert-ブチル4-(2-オキソエトキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(中
間体4)(1000mg、3.70mmol)のEtOH溶液(6ml)をアルゴンでパ
ージしてから、メタ重亜硫酸ナトリウム(500mg、2.63mmol)の水溶液(1
ml)を加えた。次にRMを80℃において1h撹拌した。異種RMをRTに冷却して2
日間撹拌してから濾過した。固体ケーキをEtOHで洗浄して、減圧下で乾燥させて、8
33mgの表題化合物を白色の固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 5.32(d,J=5.7Hz,1
H),3.96(t,J=7.2Hz,1H),3.80(d,J=10.3Hz,1H
),3.61(d,J=13.4Hz,2H),3.46(s,1H),3.35(s,
2H),2.99(s,2H),1.73(s,2H),1.39(s,9H),1.3
0(q,J=9.1,5.9Hz,2H).
工程2:
tert-ブチル4-(2-(4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)
-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェ
ニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-
1-イル)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペリジン-
4-イルオキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェ
ニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体12
)(130mg、0.161mmol)をRTにおいてMeOH(1.5ml)中に溶解
させた。次に、NaOAc(33mg、0.402mmol)を加えて、橙色の溶液をR
Tにおいて5分間撹拌した。次に、2-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペ
リジン-4-イル)オキシ)-1-ヒドロキシエタンスルホン酸(90mg、0.277
mmol)及び2-ピコリンボラン複合体(CAS 3999-38-0)(8mg、0
.064mmol)を加えて、RMをRTにおいて一晩撹拌した。次に、2-((1-(
tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)オキシ)-1-ヒドロキシエタ
ンスルホン酸(15mg、0.046mmol)及び2-ピコリンボラン複合体(4mg
、0.032mmol)の更なるバッチを加えて、RMを2日間撹拌してから、乾固する
まで濃縮した。水+0.1%TFA中2~90%ACNで溶出するRedisep(登録
商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、12
8mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.96min,[M+H]=814.7
工程3:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((1-
(2-(ピペリジン-4-イルオキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニ
ル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ
-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-(2-(4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S
)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフ
ェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン
-1-イル)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程2)(128mg、0
.127mmol)及びジオキサン中4M HCl(1ml、4.00mmol)のMe
OH溶液(1.5ml)をRTにおいて1h撹拌してから、RMを乾固するまで濃縮した
。水+0.1%TFA中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C1
8カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、94mgの表題
化合物をTFA塩としての黄色の粉末として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.64min,[M+H]=714.5
工程4:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,
4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)
ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-
7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニ
ル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ
安息香酸(中間体1a)(31mg、0.117mmol)をDMF(1ml)中に溶解
させた。次に、NMM(0.050ml、0.455mmol)に続いてHATU(45
mg、0.118mmol)を加えた。30分後、(3R,4S)-N-(5-フルオロ
-2-メチル-3-(6-(4-((1-(2-(ピペリジン-4-イルオキシ)エチル
)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン
-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサ
ミド(94mg、0.098mmol)(工程3)及びNMM(0.050ml、0.4
55mmol)のDMF溶液(0.5ml)を混合液中に滴加して、黄色のRMをRTに
おいて3h撹拌した。水+0.1%NHHCO中2~100%ACNで溶出するRe
disep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成液の
精製により、43mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.69min,[M+H]=960.5
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.62(s,1H),10.3
2(s,1H),8.80(s,1H),7.88(d,J=8.4Hz,2H),7.
67(s,1H),7.48(dd,J=10.8,2.8Hz,1H),7.44-7
.29(m,2H),7.15(d,J=8.5Hz,1H),7.04(m,2.9H
z,3H),6.65(s,1H),5.12(d,J=4.6Hz,1H),4.45
(s,1H),3.85(m,4H),3.74-3.44(m,7H),3.27-3
.01(m,4H),2.83-2.61(m,4H),2.50(m,2H),2.3
2(m,4H),2.08(m,4H),1.93(m,2H),1.83(m,2H)
,1.62(m,3H),1.55-1.29(m,3H),1.13(m,1H),0
.89(m,6H).
化合物21
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオ
キソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジ
ン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピ
ロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000091

工程1:tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-(5-フルオロ-3-((3
S,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-
メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキ
シ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d
]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジ
ン-1-カルボキシラート(中間体16)(130mg、0.195mmol)、(3S
,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1
,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチル
ピロリジン-1-カルボキサミド(中間体8)(90mg、0.214mmol)及び水
中2M NaCO(0.195ml、0.389mmol)の1-プロパノール混合
液(15ml)にPdCl(PPh(6.83mg、9.74μmol)を加え
た。結果として生じたRMをマイクロ波で140℃において15分間照射した。次に、こ
れを減圧下で濃縮した。DCM中0~16%MeOHで溶出するシリカゲルフラッシュク
ロマトグラフィによる粗生成物の精製により、25mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.96min,[M+H]=812.7.
工程2:(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(((1
-(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フ
ェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロ
キシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4
R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチル
フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピ
ペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程1)(25mg
、0.031mmol)及びTFA(0.071ml、0.924mmol)の緑色のD
CM溶液(3ml)をRTにおいて24h撹拌した。次に、溶液を濃縮して、加圧下で乾
燥させて、47mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.70min;[M+H]=712.5.
工程3:(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,
4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)
ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-
7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニ
ル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(((1-(2
-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル
)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程2)(28.9mg、0.031
mmol)及び3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-
4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(8.94mg、0.034mmol)のDMF混
合液(3ml)にDIPEA(0.032ml、0.184mmol)に続いてHBTU
(17.49mg、0.046mmol)を加えた。結果として生じたRMをRTにおい
て2h撹拌してからHO中に注いで濾過した。結果として生じた濾液を2回濾過した。
組み合わせた固体をMeOH中に溶解させて、減圧下で濃縮した。結果として生じた粗生
成物をIsolute(登録商標)(吸着材)上に吸着させて、(水+0.1%TFA)
中10~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッ
シュクロマトグラフィによって精製して、7.5mgの表題化合物をTFA塩として得た

LC-MS(方法B):Rt=3.82min,[M/2+H]=480.1
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.83(s,1H),10.3
5(s,1H),9.05(s,1H),8.87(s,1H),7.99(d,J=8
.1Hz,2H),7.72(s,1H),7.63-7.28(m,5H),7.13
(dd,J=33.8,7.4Hz,2H),4.59(d,J=9.7Hz,2H),
3.98-3.78(m,5H),3.75-3.54(m,6H),3.14(d,J
=33.2Hz,9H),2.77-2.64(m,3H),2.40-2.17(m,
3H),2.09(d,J=16.7Hz,5H),1.86(s,1H),1.63(
d,J=6.6Hz,7H),1.37(s,1H),1.15(d,J=8.7Hz,
3H),1.00-0.83(m,6H).
化合物22
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオ
キソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジ
ン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピ
ロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3
-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000092

工程1:tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-(5-フルオロ-3-((3
R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-
メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキ
シ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d
]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジ
ン-1-カルボキシラート(中間体16)(358mg、0.646mmol)、(3R
,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1
,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチル
ピロリジン-1-カルボキサミド(中間体7)(272mg、0.646mmol)及び
CO(223mg、1.615mmol)の水混合液(10ml)にPdCl
dppf)(47.3mg、0.065mmol)に続いてジオキサン(10ml)を加
えた。次に、結果として生じたRMを100℃において1h撹拌してから、EtOAc及
び水で希釈した。両方の層に分離させてから、aq.層をEtOAcで抽出した(3×)
。組み合わせた有機層をブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、濾過して、減
圧下で濃縮した。DCM中0~20%MeOHで溶出するシリカゲルフラッシュクロマト
グラフィによる粗生成物の精製により、300mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.95min,[M+H]=812.6.
工程2:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(((1
-(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フ
ェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロ
キシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4
S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチル
フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピ
ペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程1)(300m
g、0.314mmol)及びTFA(0.726ml、9.42mmol)の緑色のD
CM溶液(3ml)をRTにおいて2h撹拌してから、RMを減圧下で濃縮して、300
mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.68min,[M+H]=712.6.
工程3:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,
4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)
ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-
7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニ
ル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(((1-(2
-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル
)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-
4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程2)(295mg、0.314m
mol)及び3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4
-メトキシ安息香酸(中間体1a)(91mg、0.345mmol)のDMF混合液(
3ml)にDIPEA(0.329ml、1.883mmol)及びHBTU(179m
g、0.471mmol)を加えた。RMをアルゴン下でRTにおいて2h撹拌してから
、水及びDCM中に注いだ。両方の層に分離させてから、少し粘着性のある固体を含有す
る有機層をMeOHで希釈して、固体を溶解させた。次に、結果として生じた澄明な有機
層を減圧下で濃縮して、Isolute(登録商標)(吸着材)上に吸収させた。(水+
0.1%TFA)中10~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18
カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、表題化合物をTF
A塩として得た。次に、TFA塩としての表題化合物をMeOH中に溶解させて、SCX
カラムで濾過して、MeOH中7NアンモニアによりSCXカラムから解放した。濾液を
減圧下で濃縮して、142mgの表題化合物を固体として得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.88min,[M+H]=959.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.75(s,1H),10.3
3(s,1H),8.84(s,1H),7.95(d,J=8.2Hz,2H),7.
67(s,1H),7.49(dd,J=10.8,2.6Hz,1H),7.41(d
,J=8.1Hz,2H),7.35(dd,J=8.5,1.9Hz,1H),7.3
1(d,J=1.9Hz,1H),7.15(d,J=8.6Hz,1H),7.06(
dd,J=8.8,2.6Hz,1H),6.82-6.75(m,1H),5.12(
d,J=4.4Hz,1H),4.53(s,2H),4.47-4.20(m,1H)
,3.92-3.85(m,1H),3.84(s,3H),3.71-3.61(m,
2H),3.59(t,J=6.6Hz,2H),3.45-3.34(m,1H),3
.24-3.14(m,1H),3.14-3.03(m,1H),2.91-2.52
(m,6H),2.32-2.20(m,2H),2.09(s,3H),2.06-1
.94(m,3H),1.93-1.82(m,2H),1.80-1.21(m,10
H),1.18-1.02(m,3H),0.94-0.84(m,6H).
化合物23
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラ
ヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザス
ピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d
]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4
-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 2023089010000093

工程1:tert-ブチル9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(
2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカ
ン-3-カルボキシラート
アルゴン下のRTの3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボン酸te
rt-ブチルエステル(432mg、1.698mmol)及びNMM(0.392ml
、3.57mmol)の撹拌DMF溶液(4ml)に3-(2,4-ジオキソテトラヒド
ロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(471mg
、1.783mmol)に続いてHATU(743mg、1.953mmol)を加えた
。澄明なRMをRTにおいて2.5h撹拌してから、sat.aq.NaHCOでクエ
ンチして、EtOAcで希釈した。両方の層に分離させて、aq.層をEtOAcで抽出
した(1×)。組み合わせた有機層をブライン/水1:1(2×)及びブライン(1×)
で洗浄して、MgSO上で乾燥させて、濾過して蒸発させて、900mgの表題化合物
を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.91min,[M+H]+=501.4.
工程2:1-(2-メトキシ-5-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-
カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
tert-ブチル9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)
-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3
-カルボキシラート(工程1)(100mg、0.200mmol)及びジオキサン中4
M HCl(1ml、4mmol)の溶液をMeOH(1ml)中でRTにおいて1.5
h撹拌した。RMを濃縮して減圧下で乾燥させて、99mgの表題化合物をHCl塩とし
て得た。
LC-MS(方法D):Rt=0.76min;[M+H]=401.4.
工程3:(cis-rac)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキ
ソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-
ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2
,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロ
キシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
RTの(cis-rac)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホルミルフェニル
)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-
ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体10)(100m
g、0.193mmol)、TEA(0.100ml、0.717mmol)及び1-(
2-メトキシ-5-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル)フ
ェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(工程2)(96mg、0
.193mmol)の撹拌MeOH混合液(2ml)にTHF中0.5M ZnCl
0.450ml、0.225mmol)を加えて、RMをRTにおいて一晩撹拌した。次
に、NaBHCN(15mg、0.239mmol)を加えて、RMをRTにおいて3
日間撹拌した。次に、これを減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%
ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラ
フィによる粗生成物の精製により溶液を得、これをPL-HCO3 MP SPEカート
リッジで濾過して凍結乾燥させて、210mgの物質を得た。MeOH中30~50%C
で溶出するSFC(カラム:Princeton PPU、250×30mm、10
0A、5μm)による物質の精製により、130mgの表題化合物を白色の粉末として得
た。
LC-MS(方法B):Rt=3.61min,[M+H]=900.7.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.78(s,1H),10.3
1(s,1H),8.84(s,1H),8.02(d,J=33.4Hz,2H),7
.64(s,1H),7.60-7.41(m,3H),7.35(d,J=8.5Hz
,1H),7.30(s,1H),7.14(d,J=8.5Hz,1H),7.09-
6.99(m,1H),6.85(s,1H),4.88(s,1H),4.09(m,
1H),3.83(s,3H),3.57(m,3H),3.52-3.37(m,7H
),3.06(m,1H),2.66-2.61(m,6H),2.14(m,1H),
2.08(s,3H),1.68-1.18(m,12H),0.89(m,6H).
アッセイの説明
本発明の化合物を以下の細胞アッセイにおいて試験した。得られたデータを表1に示す
。表1中の用語を以下のように定義する:DC50は、50%の最大分解が観察された濃
度を指す;degAmaxは、分解の程度であり、値は、最大分解が見られる濃度におい
て残留するタンパク質%を指す;Prol GI50は、増殖データを指し、且つインキ
ュベーション時間の終わりに、ビヒクル処理対照と比較して、50%の増殖阻害が観察さ
れた濃度を定義する。TMD8細胞は、BTK依存性であり、及びOCI-LY3細胞は
、BTK独立性である。
HEK293A細胞におけるBTK-GFP及びIKZF3-GFPタンパク質存在量フ
ローサイトメトリアッセイ:
BTK-GFP及びRFP又はIKZF3-GFP及びRFPを、安定的に組み込まれ
たバイシストロン性BTK-GFP-iresRFP構築体又はIKZF3-GFP-i
resRFP構築体からそれぞれ発現するHEK293A細胞(Invitrogen
R70507)において、BTK又はIKZF3の分解を測定した。フローサイトメトリ
によって測定したGFPシグナルの低下は、ディグレーダ処理後のBTK分解又はIKZ
F3分解についてのリードアウトとして機能した。
i)pLenti6-BTK-GFP-Ires-RFPセンサーベクター及びIKZF
3-GFP-Ires-RFPセンサーベクターのクローニング
バイシストロン性BTK-GFP-iresRFP構築体は、デスティネーションカセ
ット(DEST)の下流のユニークXho1部位中にGFPを導入し、且つ内部リボソー
ムエントリ部位(Ires)の後方にRFPをクローニングしたpLenti6-DES
Tベクター骨格に基づく。詳細には、NanoLuciferase(NLuc)をGF
Pにより、且つFireFly luciferase(FF)をRFPにより、pLe
nti6-DEST-NLuc-Ires-FFから置換することによりセンサー構築体
を操作した。2つのPmlI間でIres-eGFPを置換する平滑末端クローニングを
用いて、eGFPをpLenti6-DEST-Ires-eGFPから合成スタッファ
エレメント(Ires-FFをコードし、FFは、2つのNhe1制限部位が側面に位置
する)で置換することにより、pLenti6-DEST-NLuc-Ires-FFセ
ンサー構築体をクローニングした。NanoLuciferase(NLuc)によるC
末端タギングを可能にするために、Xho1消化を用いて線状化pLenti6-DES
T-Ires-FF中にライゲートするためのXho1部位を有するリンカープライマー
を用いて、pNL1.1(Promega #N1001)からNLucを増幅して、構
築体pLenti6-DEST-NLuc-Ires-FFを得た。
Gibsonアセンブリを用いてpLenti6-DEST-GFP-Ires-RF
Pをクローニングするためのベースベクターとして、pLenti6-DEST-NLu
c-Ires-FFを機能させて、FFをRFPで且つNLucをGFPで置換した。第
1のラウンドにおいて、以下のGibsonアセンブリリンカープライマー(Gibso
n-Nhe1 RFPfw、CGATGAATTCGCCACCgctagcATGGT
GAGCAAGGGCGAGGAGC(配列番号1);Gibson-Nhe1 RFP
-Stoprev、CTCATTACTAACCGGctagcTTACTTGTACA
GCTCGTCCATGC(配列番号2))を用いて、RFPを鋳型から増幅することに
より、FFをRFPによって置換して、Nhe1で消化したpLenti6-DEST-
NLuc-Ires-FF中にクローニングし、且つゲル精製して、FFフラグメントを
除去した。結果として生じたpLenti6-DEST-NLuc-Ires-RFPベ
クターを鋳型として機能させて、以下のGibsonアセンブリリンカープライマー(G
ibson-Xho1 GFPfw、CCAGCACAGTGGCGGCCGCTCGA
GcATGGTGAGCAAGGGCGAGGAGCTGTTCACC(配列番号3);
Gibson-Xho1 GFP-Stoprev、CCGCGGGCCCTCTAGA
CTCGAGTTACTTGTACAGCTCGTCCATGCCGAGAGT(配列番
号4))を用いて、GFPを鋳型から増幅することにより、NLucをGFPで置換して
、Xho1で消化したpLenti6-DEST-NLuc-Ires-RFP中にクロ
ーニングし、且つゲル精製して、NLucフラグメントを除去した。Gibsonアセン
ブリMaster Mix(New England Biolabs NEB E26
11L)により、製造業者のマニュアルに従って全てのGibsonアセンブリ反応を実
行して、デスティネーションベクターpLenti6-DEST-GFP-Ires-R
FPを得て、Gatewayクローニングを可能とした。
BTKのゲートウェイクローニング及びC末端GFPタギングを可能にするために、B
TKオープンリーディングフレーム(ORF)を、最初に、ゲートウェイBP反応を製造
業者のマニュアルに従って用いて(Invitrogen 11789-013)、pc
DNA-DEST40-BTKベクター(InvitrogenライブラリID INV
_20090504v1)からpDONR221(Invitrogen 12536-
017)ベクター中に移して、新規の構築体pENTR221-BTKを得た。C末端タ
ギングのために、QuikChange Lightning突然変異誘発キット(Ag
ilent Technologies #210518)を製造業者のマニュアルに従
って用いて、以下のプライマー(pENTR221-BTK Quikchange S
TOP-Leu fw、gtcatggatgaagaatccTTGaacccagc
tttcttgtac;pENTR221-BTK Quikchange STOP-
Leu REVC、gtacaagaaagctgggttCAAggattcttca
tccatgac)による突然変異誘発反応を実行して、STOPコドンをロイシンに突
然変異させて、pENTR221-BTK(STOP-Leu)を得た。
最終のpLenti6-BTK-GFP-Ires-RFPセンサー構築体を得るため
に、Gateway LR反応を、Lr Clonaseキット(Invitrogen
11791-019)を製造業者のマニュアルに従って用いて、pLenti6-DE
ST-GFP-Ires-RFPとpENTR221-BTK(STOP-Leu)との
間で実行した。記載した全てのベクターを確認のために配列決定した。
類推により、Lr Clonaseキット(Invitrogen 11791-01
9)を製造業者のマニュアルに従って用いて、pENTR221-IKZF3(STOP
-Leu)構築体から、以前に記載したpLenti6-DEST-GFP-Ires-
RFPベクター中へのIKZF3のゲートウェイクローニングにより、バイシストロン性
pLenti6-IKZF3-GFP-iresRFPを操作した。記載した全てのベク
ターを確認のために配列決定した。
IKZF3のゲートウェイクローニング及びC末端GFPタギングを可能にするために
、QuikChange Lightning突然変異誘発キット(Agilent T
echnologies #210518)を製造業者のマニュアルに従って用いて、以
下のプライマー(pENTR221-IKZF3 Quikchange STOP-L
eu fw、AGAGCCCTGCTGAAGttgaaccCAGCTTTcttgt
ac(配列番号5);pENTR221-IKZF3 Quikchange STOP
-Leu REVC、gtacaagAAAGCTGggttcaaCTTCAGCAG
GGCTCT(配列番号6))による突然変異誘発反応を実行して、pENTR221-
IKZF3(Invitrogen #INVE089_A8)からSTOPコドンをロ
イシンに突然変異させて、pENTR221-IKZF3(STOP-Leu)を得た。
ii)安定発現293A BTK-GFP-Ires-RFPセンサー細胞及びIKZF
3-GFP-Ires-RFPセンサー細胞の操作
以前に記載したpLenti6-BTK-GFP-Ires-RFPセンサー構築体又
はpLenti6-IKZF3-GFP-Ires-RFPセンサー構築体を用いたレン
チウイルスベクター形質導入により、293A BTK-GFP-Ires-RFPセン
サー細胞及びIKZF3-GFP-Ires-RFPセンサー細胞を生成した。500n
g pLenti6-BTK-GFP-Ires-RFP又はpLenti6-IKZF
3-GFP-Ires-RFP、500ng delta8.71及び200ng pV
SVG(97μl OptiMEM無血清培地中3μlのLipofectamine2
000(Invitrogen #11668-019)との5分のプレインキュベーシ
ョン後に混合した100μl OptiMEM無血清培地(Invitrogen #
11058-021)中に希釈した)の共形質移入により、レンチウイルス粒子をHEK
293FT細胞(Invitrogen R70007)内で生成した。ミックスをRT
においてもう20分間インキュベートしてから、6ウェルプレートのウェル内の1mlの
新しく調製したHEK293FT細胞の懸濁液(濃度1.2×10細胞/ml)に加え
た。形質移入の1日後、培地を1.5mlの完全増殖培地(DMEM高グルコース+10
%FCS+1%L-グルタミン+1%NEAA+1%NaPyr)で置換した。ウイルス
形質導入粒子を含有する48h後形質移入上清を収集して、-80℃において凍結した。
ウイルス粒子による形質導入の2日前に1×10HEK293A細胞(Invitr
ogen R70507)を6ウェルプレートのウェル内の2ml増殖培地中に播種した
。感染を、8μg/mlポリブレンを含む1ml培地中において、ウイルス形質導入粒子
を含有する90μlの収集上清により実行した。感染の24h後、安定的に形質移入され
た細胞を8μg/mlの濃度のブラストサイジンで選択した。
iii)定量的BTK-GFP及びIKZF3-GFP存在量測定
安定HEK293A-BTK-GFP-iresRFP細胞を完全増殖培地(DMEM
高グルコース+10%FCS+1%L-グルタミン+1%NEAA+1%NaPyr)内
で維持した(継代を1週あたり2回実行した)。0日目に、HEK293A-BTK-G
FP-iresRFP又はHEK293A-IKZF3-GFP-iresRFP及びH
EK293A-iresRFP細胞を96ウェルマイクロタイタープレート内に260μ
l完全培地中10000細胞/ウェルにおいて播種した。1日目に、細胞を、HP D3
00 Digital Dispenser(Tecan)を用いて、化合物の10ポイ
ントの1:3希釈系列で二反復において処理した。DMSO濃度をプレートの全体にわた
って0.1%に標準化した。2日目に、37℃でのインキュベーションの24h後、処理
培地を破棄して、細胞を100μl/ウェルPBSでリンスしてから、40μlトリプシ
ン/ウェルを5分間用いて剥離した。トリプシンを100μl/ウェルPBS+20%F
CS)で中和した。BD FACS CANTO II(Becton Dickins
on)を用いて、フローサイトメトリをサンプルに実行した。次に、前方散乱光(FSC
)対側方散乱光(SSC)プロットを用いて、細胞同定を実行した。単一細胞識別を、S
SC-幅(SSC-W)対SSC-高(SSC-H)プロットを用いて実行する。5,0
00個の単一細胞についてのメジアンGFP値を用いて、BTKレベルを求める。HEK
293A-iresRFP由来のメジアンGFP値をバックグラウンドシグナルとして用
いて、0%BTKシグナルを定義する。DMSO処理HEK293A-BTK-GFP-
iresRFP又はHEK293A-IKZF3-GFP-iresRFP由来のメジア
ンGFP値を用いて、以降のDC50曲線(50%BTK分解の濃度)についての100
%BTKシグナルを定義する。GFP及びRFPを、それぞれFITC及びPEと呼ばれ
るチャンネルにおいて読む。
化合物の10化合物濃度(出発濃度10μM、3倍希釈工程)に対するGFPシグナル
(フローサイトメトリによって測定した)の相対低下をプロットする濃度応答曲線により
、DC50値を生成できた。
IKZF3存在量アッセイのために、文献分子のポマリドミド及びレナリドマイドを陽
性対照化合物として試験した。データを表2に示しており、DC50は、50%最大分解
が観察された濃度を指し;deg Amaxは、分解の程度であり、値は、最大分解が見
られる濃度において残留するタンパク質%を指す。
TMD8細胞におけるBTK(C481S)-GFPタンパク質存在量フローサイトメト
リアッセイ:
BTK(C481S)の分解を、安定的に組み込まれた第2世代のバイシストロン性B
TK(C481S)-GFP-CHYSEL-mCherry構築体からBTK(C48
1S)-GFP及びmCherryを発現するTMD8細胞において測定した。フローサ
イトメトリによって測定したGFPシグナルの低下は、ディグレーダ処理後のBTK(C
481S)分解についてのリードアウトとして機能した。
pLenti6-BTK(C481S)-GFP-CHYSEL-mCherryセンサ
ーベクターのクローニング
BTK(C481S)タンパク質存在量センサーは、第2世代のバイシストロン性構築
体に基づいており、ここで、2つのリーディングフレームBTK(C481S)及びmC
herry対照がシス作用性ヒドロラーゼエレメントによって分けられており(Lo e
t al.,2015 Cell Reports 13,2634を参照されたい)、
Iresを、以前に記載した第1世代のベクターから置き換えている。
バイシストロン性BTK(C481S)-GFP-CHYSEL-mCherry構築
体は、pLenti6-DESTベクター骨格に基づいており、ここで、GFP-CHY
SEL-mCherryカセットがGibsonアセンブリによって合成され、且つDE
STカセットの下流に挿入されて、新しいゲートウェイ適合ベクターpLenti6-D
EST-GFP-CHYSEL-mCherryが生じて、pENTR221-BTK(
C481S)(STOP-Leu)によるゲートウェイクローニングにより、最終のセン
サー構築体pLenti6-BTK(C481S)-GFP-CHYSEL-mCher
ryを得ることができた。QuikChange Lightning突然変異誘発キッ
ト(Agilent Technologies#210518)を用いて製造業者のマ
ニュアルに従って実行して、以下のプライマー(BTK C481S Quikchan
ge fw、gagtacatggccaatggctCcctcctgaactacc
tgagg(配列番号7);BTK C481S Quikchange REVC、c
ctcaggtagttcaggaggGagccattggccatgtactc(配
列番号8))によるpENTR221-BTK(STOP-Leu)での突然変異誘発反
応によって野生型BTKをBTK(C481S)に突然変異させることにより、pENT
R221-BTK(C481S)(STOP-Leu)を生成した。
合成した構築体のシーケンス(Xho1部位を太字で示し、mCherry-ORFを小
文字で示す):
Figure 2023089010000094
安定発現TMD8 BTK(C481S)-GFP-CHYSEL-mCherryセン
サー細胞の操作
以前に記載したpLenti6-BTK(C481S)-GFP-CHYSEL-mC
herryセンサー構築体を用いたレンチウイルスベクター形質導入により、TMD8
BTK(C481S)-GFP-CHYSEL-mCherryセンサー細胞を生成した
。500ng pLenti6-BTK-GFP-Ires-RFP又はpLenti6
-IKZF3-GFP-Ires-RFP、500ng delta8.71及び200
ng pVSVG(97μl OptiMEM無血清培地中3μlのLipofecta
mine2000(Invitrogen #11668-019)との5分のプレイン
キュベーション後に混合した100μl OptiMEM無血清培地(Invitrog
en #11058-021)中に希釈した)の共形質移入により、レンチウイルス粒子
をHEK293FT細胞(Invitrogen R70007)内で生成した。ミック
スをRTにおいてもう20分間インキュベートしてから、6ウェルプレートのウェル内の
1mlの新しく調製したHEK293FT細胞の懸濁液(濃度1.2×10細胞/ml
)に加えた。形質移入の1日後、培地を1.5mlの完全増殖培地(DMEM高グルコー
ス+10%FCS+1%L-グルタミン+1%NEAA+1%NaPyr)で置換した。
ウイルス形質導入粒子を含有する48h後形質移入上清を収集して、-80℃において凍
結した。
ウイルス粒子による形質導入の2日前に1×10HEK293A細胞(Invitr
ogen R70507)を6ウェルプレートのウェル内の2ml増殖培地中に播種した
。感染を、8μg/mlポリブレンを含む1ml培地中において、ウイルス形質導入粒子
を含有する90μlの収集上清により実行した。感染の24h後、安定的に形質移入され
た細胞を8μg/mlの濃度のブラストサイジンで選択した。
DLBCL(びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫)細胞の細胞生存度アッセイ:
細胞増殖に及ぼすBTK化合物の効果をResazurin(Sigma、#R701
7)ベースの細胞生存度アッセイによって測定した。TMD8(BTK化合物感受性)細
胞及びOCI-LY3(BTK化合物非感受性)細胞を対応する化合物と37℃、5%C
において72hインキュベートした。Resazurinは、実質的に非蛍光性であ
る非毒性の細胞浸透性の基質である。生きている細胞に入ると直ちに、Resazuri
n(Sigma、#R7017)は、高度に蛍光性のResorufinに還元される。
代謝活性を、蛍光シグナル(ex.530nm;em.600nm)を測定することによ
って評価した。
TMD8細胞及びOCI-Ly3細胞を0日目において96ウェルプレート(Cost
ar#3904)内に150μl/ウェルあたり1×10細胞の細胞密度において三反
復で播種した。実験の始めに両方の細胞株の基礎代謝活性を評価するための追加のプレー
トを調製した。その基準プレートについて、Resazurin(Sigma、#R70
17)を播種の3h後に加えて13μg/mlの最終濃度にして、37℃、5%CO
おいて2hインキュベートした。インキュベーション後、96ウェルプレートの蛍光シグ
ナル強度をMithras LB940マルチモードプレートリーダーで530/600
nmにおいて測定した(Berthold Technologies、ドイツ)。
同時に、播種の3h後、試験プレートを種々の濃度の化合物又はビヒクル(DMSO)
のみで3日間処理した。プレートへの化合物添加は、HP D300デジタルディスペン
サ(TECAN、スイス)を用いて実行した。化合物をOCI-LY3細胞について10
μM及びTMD8細胞について1μMの開始濃度でそれぞれ8ポイントの段階希釈(1:
4)で三反復において試験した。細胞の相対的増殖を評価するために、Resazuri
nを各ウェルの培地に直接加えて、13μg/mlの最終濃度にした。プレートを37℃
、5%COにおいて2hインキュベートして、72hのエンドポイントを得た。インキ
ュベーション後、96ウェルプレートの蛍光シグナル強度をMithras LB940
マルチモードプレートリーダーで530/600nmにおいて測定した(Berthol
d Technologies、ドイツ)。Resorufin色素の形成は、代謝活性
のある細胞の数と直接相関する。各三反復処理について、平均及び標準偏差を、曲線適合
ソフトウェアを介して算出且つ分析して、50%増殖阻害(GI50)値をもたらす各化
合物濃度を求めた。化合物毎にGI50値を典型的に少なくとも2つの完全に独立した実
験から求めた。
OCI-LY3細胞を、University Health Network、To
ronto、カナダとのライセンス契約を通して取得した。細胞を、10%FCS(HH
yClone、GE#SH30066.03、lot AB217603)、2mM L
-グルタミン(BioConcept、#5-10K50-H、lot.LA03467
P)、1mMピルビン酸ナトリウム(BioConcept、#5-60F00-H、l
ot.LB10510P)、10mM HEPES(Gibco、#15630-056
、lot.1854074)、1%Pen/Strep(BioConcept、#4-
01F00-H、lot.LB04235P)を補充したRPMI1640培地(Gib
co、#61870-010、lot.1894759)中で培養する。
TMD8細胞を、東京医科歯科大学、日本とのライセンス契約を通して取得した。細胞
を、10%FCS(HyClone、GE#SH30066.03、lot AB217
603)、2mM L-グルタミン(BioConcept、#5-10K50-H、l
ot.LA03467P)、1%Pen/Strep(BioConcept、#4-0
1F00-H、lot.LB04235P)を補充したMEM Alpha(BioCo
ncept、#1-23F01-I、lot.LB04262P)中で培養する。
Figure 2023089010000095
Figure 2023089010000096
Figure 2023089010000109

本発明は、以下の態様を含む。
<1>
式(I)
Figure 2023089010000110


(式中、
は、イソブチルであり;
1a は、Hであり;
は、H又はFであり;
2a は、H又はFであり;
は、H又はFであり;
は、H、F、Cl、-CH 、-OCH 及び-OCH CH から選択され;
は、式(A)又は(B):
Figure 2023089010000111


の基であり、式中、
1a は、 -(CH 1~3 -及び -CH C(CH -から選択され、ここで、 は、式(I)におけるX 1a 基のフェニル環への付着点を示し;
1b は、 -O-、 -OCH -及び -CH O-から選択され、ここで、 は、式(I)におけるX 1b 基のフェニル環への付着点を示し;
2a は、式(C)、(D)、(E)、(F)及び(G):
Figure 2023089010000112


から選択され、式中、 ** は、X 1a への付着点を示し;
2b は、式(E1)及び(F1):
Figure 2023089010000113


から選択され、式中、 ** は、X 1b への付着点を示し;
は、CH又はNであり;
は、CH又はNであり;
は、H又は-CH であり;
は、H又は-CH OHであり;
は、H又は-CH OHであり;
Zは、不在又は -(CH 2~3 NH-であり、ここで、 は、式(C)におけるZのN原子への付着点を示し;
は、 -O-、 -C(O)-、 -(CH 1~3 -、 -(CH O-及び -CH CH(CH OH)O-から選択され、ここで、 は、式(E)及び式(E1)におけるZ のX への付着点を示し;
2a は、不在又はNH(CH ** であり;
2b は、-(CH 3~4 NH(CH ** であり;
は、不在又は ** -(CH NH-であり、Z 2a 及びZ は、両方とも同時に不在でなく;
ここで、Z 2a 、Z 2b 及びZ のそれぞれにおける ** は、式(F)及び(F1)における各N原子への付着点を示し;
qは、0又は1であり;及び
n及びpは、独立して、0又は1であり;
(i)式(E)又は式(E1)におけるZ -O-である場合、X 及びX は、Nでなく、及び(ii)式(E)又は式(E1)におけるZ -(CH -O-又は -CH CH(CH OH)O-である場合、X は、Nでない)
の化合物又はその薬学的に許容される塩。
<2>
は、Hである、<1>に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
<3>
は、-OCH である、<1>又は<2>に記載の化合物又はその薬学的に許容され
る塩。
<4>
は、式(A):
Figure 2023089010000114


の基であり、及びX 2a は、式(C)及び(E):
Figure 2023089010000115


から選択され、式中、 ** は、X 1a への付着点を示す、<1>~<3>のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
<5>
は、式(A):
Figure 2023089010000116


の基であり、及びX 2b は、式(E1):
Figure 2023089010000117


であり、式中、 ** は、X 1b への付着点を示す、<1>~<4>のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
<6>
は、
Figure 2023089010000118


から選択され、式中、 は、式(I)又は(Ia)におけるフェニル環に付着される原子を示す、<1>~<5>のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
<7>
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
trans-rac-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)メトキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-エトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、又は
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
である、<1>に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
<8>
<1>~<7>のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩及び1つ以上の薬学的に許容されるキャリアを含む医薬組成物。
<9>
<1>~<7>のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩及び1つ以上の治療的に活性な薬剤を含む組合せ。
<10>
医薬として使用するための、<1>~<7>のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
<11>
BTKによって媒介される疾患の予防又は処置に使用するための、<1>~<7>のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
<12>
癌の処置に使用するための、<1>~<7>のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
<13>
前記癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小リンパ性リンパ腫(SLL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、バーキットリンパ腫、辺縁帯リンパ腫、免疫芽細胞大細胞型リンパ腫、リヒター症候群及び前駆体Bリンパ芽球性リンパ腫、原発性及び続発性多発性骨髄腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、形質細胞骨髄腫、形質細胞腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節点辺縁帯B細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞性リンパ腫、脈管内大細胞型B細胞性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、リンパ腫肉芽腫症及び急性リンパ芽球性白血病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、移植後リンパ増殖性障害、有毛細胞白血病、組織球性及び樹枝状新生物から選択される、<12>に記載の使用のための化合物又は
その薬学的に許容される塩。
<14>
自己免疫障害、炎症性障害、アレルギー性疾患、アナフィラキシー、アレルギー性喘息及び気道疾患の処置並びに移植に使用するための、<1>~<7>のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

Claims (14)

  1. 式(I)
    Figure 2023089010000097

    (式中、
    は、イソブチルであり;
    1aは、Hであり;
    は、H又はFであり;
    2aは、H又はFであり;
    は、H又はFであり;
    は、H、F、Cl、-CH、-OCH及び-OCHCHから選択され;
    は、式(A)又は(B):
    Figure 2023089010000098

    の基であり、式中、
    1aは、-(CH1~3-及び-CHC(CH-から選択され、
    ここで、は、式(I)におけるX1a基のフェニル環への付着点を示し;
    1bは、-O-、-OCH-及び-CHO-から選択され、ここで、
    は、式(I)におけるX1b基のフェニル環への付着点を示し;
    2aは、式(C)、(D)、(E)、(F)及び(G):
    Figure 2023089010000099

    から選択され、式中、**は、X1aへの付着点を示し;
    2bは、式(E1)及び(F1):
    Figure 2023089010000100

    から選択され、式中、**は、X1bへの付着点を示し;
    は、CH又はNであり;
    は、CH又はNであり;
    は、H又は-CHであり;
    は、H又は-CHOHであり;
    は、H又は-CHOHであり;
    Zは、不在又は-(CH2~3NH-であり、ここで、は、式(C)における
    ZのN原子への付着点を示し;
    は、-O-、-C(O)-、-(CH1~3-、-(CHO-
    及び-CHCH(CHOH)O-から選択され、ここで、は、式(E)及び式(
    E1)におけるZのXへの付着点を示し;
    2aは、不在又はNH(CH**であり;
    2bは、-(CH3~4NH(CH**であり;
    は、不在又は**-(CHNH-であり、Z2a及びZは、両方とも同時
    に不在でなく;
    ここで、Z2a、Z2b及びZのそれぞれにおける**は、式(F)及び(F1)に
    おける各N原子への付着点を示し;
    qは、0又は1であり;及び
    n及びpは、独立して、0又は1であり;
    (i)式(E)又は式(E1)におけるZ-O-である場合、X及びXは、
    Nでなく、及び(ii)式(E)又は式(E1)におけるZ-(CH-O-
    又は-CHCH(CHOH)O-である場合、Xは、Nでない)
    の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  2. は、Hである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  3. は、-OCHである、請求項1又は2に記載の化合物又はその薬学的に許容され
    る塩。
  4. は、式(A):
    Figure 2023089010000101

    の基であり、及びX2aは、式(C)及び(E):
    Figure 2023089010000102

    から選択され、式中、**は、X1aへの付着点を示す、請求項1~3のいずれか一項に
    記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  5. は、式(A):
    Figure 2023089010000103

    の基であり、及びX2bは、式(E1):
    Figure 2023089010000104

    であり、式中、**は、X1bへの付着点を示す、請求項1~4のいずれか一項に記載の
    化合物又はその薬学的に許容される塩。
  6. は、
    Figure 2023089010000105

    から選択され、式中、は、式(I)又は(Ia)におけるフェニル環に付着される原子
    を示す、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  7. (3S,4R)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒ
    ドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピ
    ロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]
    ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-
    イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-(2-((1-(3-(2,4-ジ
    オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリ
    ジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-
    ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-
    3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオ
    キソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジ
    ン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2
    ,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロ
    キシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (cis-rac)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4
    -ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピ
    ペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7
    H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル
    )-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    trans-rac-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテト
    ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
    スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
    d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
    4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒ
    ドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピ
    ロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]
    ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-
    イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
    ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
    スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
    d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
    4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソ
    テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-
    4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
    -d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
    -4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (cis-rac-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキ
    ソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン
    -4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,
    3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキ
    シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3S,4R)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソ
    テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-
    4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
    -d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
    -4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソ
    テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-
    4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
    -d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
    -4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソ
    テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-
    4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3
    -d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ
    -4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオ
    キソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジ
    ン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2
    ,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロ
    キシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソ
    テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-
    4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)メトキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,
    3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキ
    シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
    ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
    スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
    d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
    4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
    ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-エトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
    スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
    d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
    4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
    ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
    スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
    d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
    4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソ
    テトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジ
    アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,
    3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキ
    シ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3S,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテト
    ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
    スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
    d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
    4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジ
    オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリ
    ジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-
    ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-
    3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3S,4R)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジ
    オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリ
    ジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-
    ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-
    3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジ
    オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリ
    ジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-
    ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-
    3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、又は
    (cis-rac)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテト
    ラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザ
    スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-
    d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-
    4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
    である、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩及び1つ以
    上の薬学的に許容されるキャリアを含む医薬組成物。
  9. 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩及び1つ以
    上の治療的に活性な薬剤を含む組合せ。
  10. 医薬として使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学
    的に許容される塩。
  11. BTKによって媒介される疾患の予防又は処置に使用するための、請求項1~7のいず
    れか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  12. 癌の処置に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学
    的に許容される塩。
  13. 前記癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小リン
    パ性リンパ腫(SLL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、びまん性大細胞
    型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、バーキットリンパ腫、辺縁帯リン
    パ腫、免疫芽細胞大細胞型リンパ腫、リヒター症候群及び前駆体Bリンパ芽球性リンパ腫
    、原発性及び続発性多発性骨髄腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ
    腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、形質細胞骨髄腫、形質細胞腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、
    節点辺縁帯B細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞性リンパ腫、脈管内大細胞型B
    細胞性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、リンパ腫肉芽腫症及び急性リンパ芽球性白血病
    、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、移植後リンパ増殖性障害、有毛細胞白血病、
    組織球性及び樹枝状新生物から選択される、請求項12に記載の使用のための化合物又は
    その薬学的に許容される塩。
  14. 自己免疫障害、炎症性障害、アレルギー性疾患、アナフィラキシー、アレルギー性喘息
    及び気道疾患の処置並びに移植に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の
    化合物又はその薬学的に許容される塩。
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