JP7252972B2 - 3-ヒドロキシ-N-(3-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)ピロリジン-1-カルボキサミド誘導体 - Google Patents

3-ヒドロキシ-N-(3-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)ピロリジン-1-カルボキサミド誘導体 Download PDF

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Description

本発明は、3-ヒドロキシ-N-(3-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)ピロリジン-1-カルボキサミド誘導体、その調製、それを含む医薬組成物並びにブルトン型チロシンキナーゼによって媒介される症状、疾患及び障害の処置におけるその使用に関する。
ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)は、B細胞受容体(BCR)シグナリングについての臨界ノードであり、且つ癌内の重要な標的である。多くの癌及びリンパ腫は、BTKを発現し、且つBTK機能に依存する。また、腫瘍浸潤B細胞におけるBCRシグナリングは、固形癌の腫瘍促進微環境に関係していた(J.A.Burger and A.Wiestner,Nat Rev Cancer 2018,18,148)。インヒビタ、特にシステイン-481を介してBTKに不可逆的に結合するインヒビタを用いたBTKの薬理学的阻害が戦略として確立されており、BTKは、分子イブルチニブの主要な標的である(J.A.Burger and J.J.Buggy,Leukemia and Lymphoma 2013,54,2385)。これは、いくつかの癌の処置について示されており(C-S Lee et al.,J. Oncol.Pharm.Practice 2016,22,92-104.V.Kaur&A.Swami,Ann.Hematol.2017,96,1175)、且つ少なくとも1つの以前の処置を受けたマントル細胞リンパ腫の患者の処置について示されているアカラブルチニブについても示されている(Wang M et al,Lancet 2018,391,Issue 10121,659-667)。
また、BTKは、自己免疫疾患において必須の役割を果たしている。BTK欠損マウスは、慢性関節リウマチ(L.Jansson and R.Holmdahl,Clinical and experimental immunology 1993,94,459;L.E.Nyhoff et al,Arthritis Rheumatol.2016,68,1856)、全身エリテマトーデス(Steinberg,B.J.et al.,J.Clin.Invest.1982,70,587-597)並びにアレルギー性疾患及びアナフィラキシー(Hata,D.et al.,J.Exp.Med.1998,187,1235-1247)についての標準的な臨床前モデルで保護されるため、BTKの薬理学的阻害は、免疫不全の処置に有用であり得る。
上述に鑑みて、BTKのモジュレータは、癌等の増殖性障害及び免疫(例えば、自己免疫)障害の処置に有用であり得る。
BTK依存性疾患、特に現在利用可能な薬物に耐性を示すか又は十分に反応しないものを処置する新しい薬物が必要とされている。
BTKタンパク質の分解を誘導することによってBTKタンパク質を減らすか又は除去するように設計された分子(以下では「BTKディグレーダ」と記載する)は、広範なBTK媒介疾患、例えば増殖性障害(癌等)及び免疫不全を処置するのに有効であり得る。更に、BTKディグレーダは、不可逆性のBTKインヒビタ(BTKに共有結合する)に対する耐性の状況で有効であり得る。耐性は、例えば、システイン-481のセリンへの突然変異(又は他のアミノ酸置換)により生じ得る。
BTKディグレーダについての潜在的指標として、以下に限定されないが、造血起源の癌、例えばホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、移植後リンパ増殖性障害、有毛細胞白血病、組織球性新生物、樹枝状新生物、B細胞新生物、例えば慢性リンパ性白血病(CLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小リンパ性リンパ腫(SLL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、バーキットリンパ腫、辺縁帯リンパ腫、免疫芽細胞大細胞型リンパ腫、リヒター症候群、前駆体Bリンパ芽球性リンパ腫、原発性多発性骨髄腫及び続発性多発性骨髄腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、形質細胞骨髄腫、形質細胞腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節点辺縁帯B細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞性リンパ腫、脈管内大細胞型B細胞性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、リンパ腫肉芽腫症並びに急性リンパ芽球性白血病が挙げられる。
また、BTKディグレーダについての潜在的指標として、以下に限定されないが、自己免疫障害、例えば慢性関節リウマチ、全身エリテマトーデス、アレルギー性疾患、アナフィラキシー及び炎症症状が挙げられる。更に、BTKディグレーダについての潜在的指標として、慢性移植片対宿主疾患(cGvHD)及び免疫グロブリン軽鎖アミロイド症(AL)が挙げられる。
潜在的治療アプローチとしてのタンパク質標的の誘導される分解の原理は、例えば、C.M.Crews,2018,J.Med.Chem.,61(2),403-404及びその中の引用文献中に記載されている。イブルチニブ下部構造をBTK結合部分として組み込み、且つ分解のためのE3ユビキチンリガーゼIAPへの標的タンパク質の動員のためにE3リガーゼIAP結合部分を組み込むBTKディグレーダ分子は、国際公開第2016/169989号パンフレットにおいて第12頁に記載されている。2つの構造的に異なる部分をBTK結合構成要素として組み込む2つの更なるBTKディグレーダ分子は、Huang et al.,2018,Cell Chemical Biology 25,88-99に記載されている。その刊行物に記載される分子は、ユビキチン化及びそれに伴う分解のための、セレブロン(CRBN)を含むE3リガーゼ複合体へのBTKの動員のために免疫調節性イミド薬物(IMiD)部分(ポマリドミド)を組み込む。また、Huang et al.に記載されているのは、BTKを含む複数の標的を分解させ、且つまたジンクフィンガーDNA結合タンパク質IKZF1(Ikaros)を含むある種の非キナーゼ標的を分解させることが報告されている雑多なキナーゼバインダに基づく分子(TL12-186)である。IKZF1及び関連タンパク質IKZF3(Aiolos)は、ポマリドミド及びレナリドマイドによって分解することが知られている(Kroenke,J.et al.2014,Science 343,301-305;Petzold et al.,Nature 2016,532,127-130;Bjorklund et al.,2015,Blood Cancer Journal,5,e354;Lu et al.,2014,Science,343,305-309;Gandhi et al.,2014,Br.J.Haematol.164,811-821)。
本発明は、本明細書中で以下に定義されるように、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。式(I)の化合物は、BTKディグレーダであるため、BTKによって媒介される症状、疾患及び障害の処置に潜在的に有用である。
本発明の一態様において、式(I)
Figure 0007252972000001

(式中、
は、イソブチルであり;
1aは、Hであり;
は、H又Fであり;
2aは、H又Fであり;
は、H又はFであり;
は、H、F、Cl、-CH、-OCH及び-OCHCHから選択され;
は、式(A)又は(B):
Figure 0007252972000002

の基であり、式中、
1aは、-(CH1~3-及び-CHC(CH-から選択され、ここで、は、式(I)におけるX1a基のフェニル環への付着点を示し;
1bは、-O-、-OCH-及び-CHO-から選択され、ここで、は、式(I)におけるX1b基のフェニル環への付着点を示し;
2aは、式(C)、(D)、(E)、(F)及び(G):
Figure 0007252972000003

から選択され、式中、**は、X1aへの付着点を示し;
2bは、式(E1)及び(F1):
Figure 0007252972000004

から選択され、式中、**は、X1bへの付着点を示し;
は、CH又はNであり;
は、CH又はNであり;
は、H又は-CHであり;
は、H又は-CHOHであり;
は、H又は-CHOHであり;
Zは、不在又は-(CH2~3NH-であり、ここで、は、式(C)におけるZのN原子への付着点を示し;
は、-O-、-C(O)-、-(CH1~3-、-(CHO-及び-CHCH(CHOH)O-から選択され、ここで、は、式(E)及び式(E1)におけるZのXへの付着点を示し;
2aは、不在又はNH(CH**であり;
2bは、-(CH3~4NH(CH**であり;
は、不在又は**-(CHNH-であり、Z2a及びZは、両方とも同時に不在でなく;
ここで、Z2a、Z2b及びZのそれぞれにおける**は、式(F)及び式(F1)における各N原子への付着点を示し;
qは、0又は1であり;及び
n及びpは、独立して、0又は1であり;
(i)式(E)又は式(E1)におけるZ-O-である場合、X及びXは、Nでなく、及び(ii)式(E)又は式(E1)におけるZ-(CH-O-又は-CHCH(CHOH)O-である場合、Xは、Nでない)
の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。
本発明は、式(I)の新規の3-ヒドロキシ-N-(3-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)ピロリジン-1-カルボキサミド化合物に関し、これは、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)の分解をもたらす。その化合物は、BTK(BTK突然変異体、とりわけBTKインヒビタ、特にイブルチニブ等の不可逆性BTKインヒビタに対する耐性を付与するものを含む)をE3リガーゼに動員することにより、BTKの分解を誘導することで、プロテアソームによるBTKのユビキチン化及びその以降の分解を促進するように設計されている。本発明の化合物は、E3-リガーゼセレブロン(CRBN)に結合する、新規のリガンドに結合した新規のBTK結合ドメイン部分を含む。
したがって、本発明の化合物は、増殖的自己免疫疾患、特にBTKによって媒介される障害及び疾患(例えば、システイン-481のセリンへの突然変異(又は他のアミノ酸置換)により、耐性が生じたものを含む)を含む広範な疾患及び障害の処置に潜在的に有用であり得る。本発明の化合物は、IMiD、例えばサリドマイド、レナリドマイド及びポマリドミドにより、且つまた前掲のタンパク質分解分子TL12-186によって分解することが示されている、他のタンパク質、特に他のチロシンキナーゼタンパク質並びに/又はIKZF1及び/若しくはIKZF3等のタンパク質の(非チロシンキナーゼ)IKZFファミリーに対するBTK分解の選択性を更に示し得る。本発明の化合物は、キナーゼ選択性並びに/又は他のオフターゲットタンパク質、例えばイオンチャネル及びGタンパク質結合受容体(GPCR)に対する選択性を更に示し得る。
したがって、式(I)の化合物(その薬学的に許容される塩を含む)は、BTKによって媒介される症状、疾患及び障害、とりわけ増殖的な症状、疾患及び障害、例えば癌、特に造血器癌(B細胞新生物、例えば慢性リンパ性白血病(CLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小リンパ性リンパ腫(SLL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、バーキットリンパ腫、辺縁帯リンパ腫、免疫芽細胞大細胞型リンパ腫、リヒター症候群、前駆体Bリンパ芽球性リンパ腫、原発性多発性骨髄腫及び続発性多発性骨髄腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、形質細胞骨髄腫、形質細胞腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節点辺縁帯B細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞性リンパ腫、脈管内大細胞型B細胞性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、リンパ腫肉芽腫症並びに急性リンパ芽球性白血病を含む)の処置に用いるのに適していると考えられる。
別の態様において、本発明は、BTKが媒介する症状、疾患又は障害を処置、予防又は改善する方法に使用するための式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
別の態様において、本発明は、(例えば、治療的に有効な量の)式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩及び1つ以上の薬学的に許容されるキャリアを含む組成物を提供する。
別の態様において、本発明は、(例えば、治療的に有効な量の)式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩及び1つ以上の治療的に活性な薬剤を含む組合せを提供する。
本発明の種々の実施形態が本明細書中に記載される。各実施形態で指定された特徴は、他の指定された特徴と組み合わされて本発明の更なる実施形態を提供し得ることが認識されるであろう。また、本発明の種々の(列挙される)実施形態が本明細書中に記載される。
置換基の定義は、該当する場合、式(I)、(I’)、(I’’)、(I’’’)、(Ia)、(Ib)及び(Ic)の化合物にあてはまる。
置換基の定義は、最終生成物及び対応する中間体にあてはまる。
したがって、本発明は、式(I)
Figure 0007252972000005

(式中、
は、イソブチルであり;
1aは、Hであり;
は、H又はFであり;
2aは、H又はFであり;
は、H又はFであり;
は、H、F、Cl、-CH、-OCH及び-OCHCHから選択され;
は、式(A)又は(B):
Figure 0007252972000006

の基であり、式中、
1aは、-(CH1~3-及び-CHC(CH-から選択され、ここで、は、式(I)におけるX1a基のフェニル環への付着点を示し;
1bは、-O-、-OCH-及び-CHO-から選択され、ここで、は、式(I)におけるX1b基のフェニル環への付着点を示し;
2aは、式(C)、(D)、(E)、(F)及び(G):
Figure 0007252972000007

から選択され、式中、**は、X1aへの付着点を示し;
2bは、式(E1)及び(F1):
Figure 0007252972000008

から選択され、式中、**は、X1bへの付着点を示し;
は、CH又はNであり;
は、CH又はNであり;
は、H又は-CHであり;
は、H又は-CHOHであり;
は、H又は-CHOHであり;
Zは、不在又は-(CH2~3NH-であり、ここで、は、式(C)におけるZのN原子への付着点を示し;
は、-O-、-C(O)-、-(CH1~3-、-(CHO-及び-CHCH(CHOH)O-から選択され、ここで、は、式(E)及び式(E1)におけるZのXへの付着点を示し;
2aは、不在又はNH(CH**であり;
2bは、-(CH3~4NH(CH**であり;
は、不在又は**-(CHNH-であり、Z2a及びZは、両方とも同時に不在でなく;
ここで、Z2a、Z2b及びZのそれぞれにおける**は、式(F)及び(F1)における各N原子への付着点を示し;
qは、0又は1であり;及び
n及びpは、独立して、0又は1であり;
(i)式(E)又は式(E1)におけるZ-O-である場合、X及びXは、Nでなく、及び(ii)式(E)又は式(E1)におけるZ-(CH-O-又は-CHCH(CHOH)O-である場合、Xは、Nでない)
の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
式(I)の化合物は、式(Ia):
Figure 0007252972000009

によって表され得、式中、R、R2a、X、R及びRは、式(I)の化合物について定義された通りである。
特に明記しない限り、用語「本発明の複数の化合物」又は「本発明の1つの化合物」は、式(I)、下位式(Ia)、(Ib)及び(Ic)の化合物及び例示の化合物、並びにそれらの塩、並びに全ての立体異性体(ジアステレオ異性体及び鏡像異性体を含む)、回転異性体、互変異性体(式(I’)及び(II’’)を含む)、並びに同位体標識された化合物(重水素置換、例えば式(I’’’)の化合物を含む)、並びに生得的に形成された部分を指す。
特に明記しない限り、本発明で用いられる表現は、以下の意味を有する。本明細書中で用いられる用語-(CH1~3-は、専ら炭素原子及び水素原子からなり、不飽和を含有せず、1~3個の炭素原子を有し、且つ単一の結合によって各末端の他の分子に付着する(特に)直鎖状又は分枝状の炭化水素鎖ビラジカルを指す。そのような基について、特定の位置の他の分子に付着する末端は、インジケータ記号又は**によって指定され得る。類似した用語、例えば-(CHO-、-(CH2~3NH-、-(CH3~4NH(CH-及び-(CHNH-を組み込む基は、それに応じて解釈されるべきである。
列挙される実施形態:
実施形態1.先に記載された式(I)又は式(Ia)の化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態2.式(1b):
Figure 0007252972000010

の、実施形態1に従う化合物。
実施形態3.式(1c):
Figure 0007252972000011

の、実施形態1に従う化合物。
実施形態4.Rは、Hであり、及びR2aは、Fである、実施形態1~3のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態5.Rは、Fであり、及びR2aは、Hである、実施形態1~3のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態6.Rは、Hである、実施形態1~5のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態7.Rは、-OCH及び-OCHCHから選択される、実施形態1~6のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態8.Rは、-OCHである、実施形態7に従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態9.1aは、-(CH1~3-である、実施形態1~8のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態10.1aは、-CH-及び-(CH-から選択される、実施形態9に従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態11.X2aは、式(C)及び(E):
Figure 0007252972000012

から選択される、実施形態1~10のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態12.1bは、-O-、-OCH-及び-CHO-から選択される、実施形態1~8のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態13.1bは、-O-である、実施形態12に従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態14.X2bは、式(E1):
Figure 0007252972000013

である、実施形態1~8、実施形態12又は実施形態13のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態15.Rは、Hである、実施形態1~14のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態16.Rは、Hである、実施形態1~15のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態17.qは、1である、実施形態1~16のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態18.n及びpは、両方とも1である、実施形態1~17のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態19.Zは、不在である、実施形態1~18のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態20.Xは、CHである、実施形態1~19のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態21.Zは、-O-、-(CH1~3-及び-(CHO-から選択される、実施形態1~20のいずれか1つに従う式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態22.Zは、-O-、-CH-、-(CH-及び-(CHO-から選択される、実施形態21に従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態23.Zは、-O-、-CH-及び-(CHO-から選択される、実施形態22に従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態24.Xは、
Figure 0007252972000014

から選択され、式中、は、式(I)、式(Ia)、式(Ib)又は式(Ic)におけるフェニル環への付着点を示す、実施形態1~8のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態25.Xは、
Figure 0007252972000015

から選択され、式中、は、式(I)、式(Ia)、式(Ib)又は式(Ic)におけるフェニル環に付着する原子を示す、実施形態24に従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態26.Rは、Hである、実施形態24又は実施形態25に従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態27.Rは、Hである、実施形態24~26のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態28.n、p及びqは、それぞれ1である、実施形態24~27のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態29.Zは、不在である、実施形態24~28のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態30.Xは、CHである、実施形態24~29のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態31.Zは、-O-、-(CH1~3-及び-(CHO-から選択される、実施形態24~30のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態32.Zは、-O-、-CH-、-(CH-及び-(CHO-から選択される、実施形態31に従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態33.Zは、-O-、-CH-及び-(CHO-から選択される、実施形態32に従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態34.Xは、
Figure 0007252972000016

から選択され、式中、は、式(I)、式(Ia)、式(Ib)又は式(Ic)におけるフェニル環に付着する原子を示す、実施形態1~8のいずれか1つに従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態35.Xは、
Figure 0007252972000017

から選択され、式中、は、式(I)又は(Ia)におけるフェニル環に付着する原子を示す、実施形態34に従う化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態36.式(I)の化合物であって、
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
trans-rac-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)メトキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-エトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、又は
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
である化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態37.式(I)の化合物であって、
(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、又は
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
である化合物又はその薬学的に許容される塩。
実施形態38.化合物(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩。
実施形態39.化合物(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩。
実施形態40.化合物(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩。
実施形態41.化合物(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩。
実施形態42.化合物(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩。
実施形態43.化合物(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩。
実施形態44.化合物(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩。
出発物質及び手順の選択に応じて、化合物は、考えられる立体異性体の1つの形態において又は立体異性体の混合物、例えば純粋な光学異性体若しくは立体異性体混合物、例えばラセミ体及びジアステレオ異性体混合物として存在し得る(不斉炭素原子の数によって決まる)。本発明は、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物及び光学的に純粋な形態を含む考えられる全ての立体異性体を含むことが意図される。光学的に活性な-(R)立体異性体及び(S)-立体異性体は、キラルシントン又はキラル試薬を用いて調製され得るか、又は従来の技術を用いて分割され得る。化合物が二重結合を含有する場合、置換基は、E配置又はZ配置であり得る。化合物が二置換シクロアルキルを含有する場合、シクロアルキル置換基は、シス配置を有するか又はトランス配置を有し得る。また、全ての互変異性の形態が含まれることが意図される。
式(I)、(Ia)、(Ib)又は(Ic)の化合物は、種々の互変異性の形態で存在し得る。式(I)、(Ia)、(Ib)又は(Ic)の化合物の全ての互変異性の形態が本発明によって包含される。例えば、式(I)の化合物は、式(I’)及び式(I’’)
Figure 0007252972000018

(式中、R、R1a、R、R2a、X、R及びRは、式(I)、(Ia)、(Ib)又は(Ic)に従って定義される通りである)
に従う互変異性の形態で存在し得る。
本明細書中で用いられる用語「1つの塩」又は「複数の塩」は、本発明の化合物の酸付加塩又は塩基付加塩を指す。「塩」として、特に「薬学的に許容される塩」が挙げられる。
用語「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物の生物学的な有効性及び特性を保持し、且つ典型的には生物学的にもそうでなくても不所望でない塩を指す。本発明の化合物は、アミノ基及び/若しくはカルボキシル基又はそれらに類似する基の存在により、酸塩及び/又は塩基塩を形成することができる場合がある。
本発明の薬学的に許容される塩は、従来の化学方法により、塩基性部分又は酸性部分から合成することができる。通常、そのような塩は、その化合物の遊離酸形態を適切な塩基の化学量論的量と反応させることにより、又はその化合物の遊離塩基形態を適切な酸の化学量論的量と反応させることにより調製することができる。そのような反応は、典型的には、水、有機溶媒又はこれら2つの混合液中で実行される。通常、実行可能な場合、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル又はテトラヒドロフランのような非水性媒体の使用が所望される。適切な更なる塩のリストは、例えば、“Remington’s Pharmaceutical Sciences”,20th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,(1985)及び“Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use”(Stahl and Wermuth)(Wiley-VCH,Weinheim,Germany,2002)中に見出すことができる。
また、塩基性基及び酸基の両方が同じ分子中に存在する場合、本発明の化合物は、内部塩、例えば双性イオン分子を形成し得る。
本発明の化合物は、化合物が少なくとも1つの塩基性基、例えばアミノ基を含有することにより、酸付加塩を形成するのに特に適している。
薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸及び有機酸により形成することができる。
塩が由来し得る無機酸の例として、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸及びリン酸が挙げられる。
塩が由来し得る有機酸の例として、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸及びスルホサリチル酸が挙げられる。
薬学的に許容される塩基付加塩は、無機塩基及び有機塩基により形成することができる。
塩が由来し得る無機塩基の例として、アンモニウム塩及び周期表のI族~XII族の金属が挙げられる。特定の実施形態において、塩は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛及び銅に由来する。特に適切な塩として、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム及びマグネシウムの塩が挙げられる。
塩が由来し得る有機塩基の例として、第一級、第二級及び第三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン並びに塩基性イオン交換樹脂が挙げられる。特定の有機アミンとして、イソプロピルアミン、ベンザチン、コリナート、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、リシン、メグルミン、ピペラジン及びトロメタミンが挙げられる。
別の態様において、本発明は、本発明の化合物を酢酸塩、アスコルビン酸塩、アジピン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化物/臭化水素酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、カンファースルホン酸塩、カプリン酸塩、塩化物/塩酸塩、クロルテオフィロン酸塩、クエン酸塩、エタンジスルホン酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グルタル酸塩、グリコール酸塩、馬尿酸塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、硫酸メチル、ムコ酸塩、ナフトエ酸塩、ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデカン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ポリガラクツロ酸塩、プロピオン酸塩、セバシン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルホサリチル酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリフェニル酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩又はキシナホ酸塩の形態で提供する。
本明細書中で与えられるあらゆる式は、化合物の非標識形態及び同位体標識された形態を表すことも意図されている。同位体標識された化合物は、1つ以上の原子が、選択された原子量又は質量数を有する原子によって置換されていること以外、本明細書中で与えられる式によって示される構造を有する。本発明の化合物中に組み込まれ得る同位体の例として、水素の同位体が挙げられる。
本発明の別の態様において、式(I’’’)
Figure 0007252972000019

(式中、R、R1a、R、R2a、Rは、式(I)又は式(Ia)について定義された通りであり、Rは、-C(R10、-OC(R10又は-OC(R10C(R10であり、Xは、
Figure 0007252972000020

から選択され、
各R、R及びR10は、各存在において独立して、H又は重水素から選択され、記号#は、各存在において独立して、H又は重水素によって置換され得るHによって置換されることが示される位置を示す)
の化合物が提供される。
特定の同位体、特に重水素(すなわちH又はD)の組込みは、より大きい代謝安定性、例えばインビボ半減期の延長、投薬要件の緩和又は治療指数若しくは忍容性の向上に由来する特定の治療利益を与える場合がある。重水素は、これに関連して、式(I)及び式(Ia)の化合物の置換基とみなされることが理解される。重水素の濃度は、同位体濃縮係数によって定義され得る。本明細書中で用いられる用語「同位体濃縮係数」は、同位体存在量と、指定された同位体の自然の存在量との間の比率を意味する。本発明の化合物中の置換基が重水素であると表される場合、その化合物は、指定された各重水素原子の同位体濃縮係数が少なくとも3500(指定された各重水素原子において52.5%の重水素組込み)、少なくとも4000(60%の重水素組込み)、少なくとも4500(67.5%の重水素組込み)、少なくとも5000(75%の重水素組込み)、少なくとも5500(82.5%の重水素組込み)、少なくとも6000(90%の重水素組込み)、少なくとも6333.3(95%の重水素組込み)、少なくとも6466.7(97%の重水素組込み)、少なくとも6600(99%の重水素組込み)又は少なくとも6633.3(99.5%の重水素組込み)である。用語「同位体濃縮係数」は、重水素について記載されるのと同様に、あらゆる同位体にあてはめることができることが理解されるべきである。
本発明の化合物中に組み込むことができる同位体の他の例として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素の同位体、例えばそれぞれH、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl及び125Iが挙げられる。したがって、本発明は、例えば、放射性同位体、例えばH及び14Cを含む上述の同位体のいずれか1つ以上を組み込む化合物又は非放射性同位体、例えばH及び13Cが存在するものを含むことが理解されるべきである。そのような同位体標識された化合物は、代謝研究(14Cによる)、反応動態研究(例えば、H又はHによる)、検出若しくは撮像技術、例えば陽電子放射断層撮影(PET)若しくは単一光子放射断層撮影(SPECT)(薬物又は基質の組織分布アッセイを含む)又は患者の放射性処置に有用である。特に、18F標識化合物は、PET研究又はSPECT研究に特に所望され得る。式(I)の同位体標識された化合物は、通常、以前に使用された非標識試薬の代わりに適切な同位体標識された試薬を用いる、当業者に知られている従来の技術により又は添付の実施例に記載されるプロセスに類似のプロセスにより調製することができる。
本明細書中で用いられる用語「医薬組成物」は、少なくとも1つの薬学的に許容されるキャリアと一緒の、経口投与又は非経口投与に適した形態における本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を指す。
本明細書中で用いられる用語「薬学的に許容されるキャリア」は、医薬組成物の調製又は使用に有用な物質を指し、例として、当業者に知られている適切な希釈剤、溶媒、分散系媒体、界面活性剤、抗酸化剤、保存剤、等張剤、緩衝剤、乳化剤、吸収遅延剤、塩、薬物安定化剤、バインダー、賦形剤、崩壊剤、潤滑剤、湿潤剤、甘味剤、香味剤、染料及びそれらの組合せが挙げられる(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Ed.Mack Printing Company,1990,pp.1289-1329を参照されたい)。
本発明の化合物の用語「治療的に有効な量」は、対象の生物学的又は医学的応答を誘発する、例えば酵素又はタンパク質活性を引き下げるか又は阻害するか、或いは病徴を改善するか、症状を緩和するか、疾患経過を減速若しくは遅延させるか、又は疾患を予防するなどの本発明の化合物の量を指す。一実施形態において、用語「治療的に有効な量」は、対象に投与された場合、(1)(i)BTKによって媒介されるか、(ii)BTK活性と関連するか、若しくは(iii)BTKの活性(正常又は異常)によって特徴付けられる症状、障害若しくは疾患を少なくとも部分的に緩和し、予防し、且つ/若しくは改善するか;(2)BTKの活性を引き下げるか若しくは阻害するか;又は(3)BTKの発現を引き下げるか若しくは阻害するのに有効である本発明の化合物の量を指す。これらの効果は、例えば、BTKを分解させることによりBTKの量を引き下げることによって達成され得る。別の実施形態において、用語「治療的に有効な量」は、細胞、組織、非細胞の生体材料又は培地に投与された場合、BTKの活性を少なくとも部分的に引き下げるか若しくは阻害するか;又は例えばBTKを分解させることにより、BTKの発現を少なくとも部分的に引き下げるか若しくは阻害するのに有効である本発明の化合物の量を指す。
本明細書中で用いられる用語「対象」は、霊長類(例えば、ヒト、男性又は女性)、イヌ、ウサギ、モルモット、ブタ、ラット及びマウスを指す。特定の実施形態において、対象は、霊長類である。一実施形態において、対象は、ヒトである。
本明細書中で用いられる用語「阻害」又は「阻害する」は、所定の症状、病徴、障害若しくは疾患の引下げ若しくは抑制又は生物活性若しくは生物学的プロセスのベースライン活性の大きい低下を指す。
本明細書中で用いられる用語「分解させる」又は「分解」は、BTKの生物活性(とりわけ異常な活性)を引き下げるか又は除外する程度への、細胞のプロテアソーム系による標的タンパク質、例えばBTKの部分的又は完全な分解を指す。分解は、E3リガーゼ、特にタンパク質セレブロンを含むE3リガーゼ複合体の媒介によって達成され得る。本明細書中で用いられる用語「BTK活性の調節」又は「BTK活性を調節する」は、BTK活性の変更、とりわけ引下げ、抑制又は除去を意味する。これは、BTKを分解させることによって達成され得る。分解したBTKの量は、本発明の化合物による処置の前に測定された、存在するBTKの初期の量又はレベルと、本発明の化合物による処置後のBTK残留量とを比較することによって測定することができる。一実施形態において、初期のレベルと比較してBTKの少なくとも約30%が分解する。一実施形態において、初期のレベルと比較してBTKの少なくとも約40%が分解する。一実施形態において、初期のレベルと比較してBTKの少なくとも約50%が分解する。一実施形態において、初期のレベルと比較してBTKの少なくとも約60%が分解する。一実施形態において、初期のレベルと比較してBTKの少なくとも約70%が分解する。一実施形態において、初期のレベルと比較してBTKの少なくとも約80%が分解する。一実施形態において、初期のレベルと比較してBTKの少なくとも約90%が分解する。一実施形態において、初期のレベルと比較してBTKの少なくとも約95%が分解する。一実施形態において、初期のレベルと比較してBTKの95%超が分解する。一実施形態において、初期のレベルと比較してBTKの少なくとも約99%が分解する。
一実施形態において、BTKは、初期のレベルと比較して約30%~約99%の量が分解する。一実施形態において、BTKは、初期のレベルと比較して約40%~約99%の量が分解する。一実施形態において、BTKは、初期のレベルと比較して約50%~約99%の量が分解する。一実施形態において、BTKは、初期のレベルと比較して約60%~約99%の量が分解する。一実施形態において、BTKは、初期のレベルと比較して約70%~約99%の量が分解する。一実施形態において、BTKは、初期のレベルと比較して約80%~約99%の量が分解する。一実施形態において、BTKは、初期のレベルと比較して約90%~約99%の量が分解する。一実施形態において、BTKは、初期のレベルと比較して約95%~約99%の量が分解する。一実施形態において、BTKは、初期のレベルと比較して約90%~約95%の量が分解する。
本明細書中で用いられる用語「BTKの選択性」は、例えば、本発明の化合物がBTKを別のタンパク質に優先して又は別のタンパク質よりも大きい程度で分解させることを意味する。
本明細書中で用いられる用語、あらゆる疾患若しくは障害を「処置する」又はあらゆる疾患若しくは障害の「処置」は、疾患若しくは障害を緩和若しくは改善すること(すなわち疾患の進行若しくはその臨床病徴の少なくとも1つを減速させるか若しくは抑制すること);又は疾患若しくは障害(患者にとって識別可能でない場合があるものを含む)と関連した少なくとも1つの物理的パラメータ若しくはバイオマーカーを緩和若しくは改善することを指す。
本明細書中で用いられる用語、あらゆる疾患若しくは障害を「予防する」又はあらゆる疾患若しくは障害の「予防」は、疾患若しくは障害の予防的処置;又は疾患若しくは障害の発症若しくは経過を遅延させることを指す。
本明細書中で用いられる対象は、その対象が生物学的に、医学的に又はそのような処置からクオリティオブライフにおいて利益を得る場合、処置が「必要である」。
本明細書中で用いられる、本発明に関連して(とりわけ特許請求の範囲に関連して)用いられる用語「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その」及び類似の用語は、本明細書中で特に明記しない限り又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数及び複数の両方を包含すると解釈されるべきである。
本明細書中に記載される全ての方法は、本明細書中で特に明記しない限り又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、適切なあらゆる順序で実行することができる。本明細書中で提供されるあらゆる全ての例又は例示的な文言(例えば、「等」又は「例えば」)の使用は、単に本発明をよりよく明らかにすることのみが意図され、特許請求されない限り、本発明の範囲に対する限定をもたらさない。
本発明の化合物のあらゆる非対称の原子(例えば、炭素)は、ラセミ体で又は鏡像異性体的に濃縮されて、例えば(R)-、(S)-又は(R,S)-配置で存在し得る。特定の実施形態において、各非対称原子は、(R)-配置又は(S)-配置の鏡像異性過剰が少なくとも50%、鏡像異性過剰が少なくとも60%、鏡像異性過剰が少なくとも70%、鏡像異性過剰が少なくとも80%、鏡像異性過剰が少なくとも90%、鏡像異性過剰が少なくとも95%又は鏡像異性過剰が少なくとも99%である。不飽和二重結合を有する原子において置換基は、可能な場合、シス(Z)-形態で存在するか又はトランス(E)-形態で存在し得る。
したがって、本明細書中で用いられる本発明の化合物は、考えられる立体異性体、回転異性体、アトロプ異性体、互変異性体又はそれらの混合物の1つの形態、例えば実質的に純粋な幾何学的(シス又はトランス)立体異性体、偏左右異性体、光学異性体(対掌体)、ラセミ体又はそれらの混合物としてのものであり得る。
立体異性体の生じたあらゆる混合物は、構成成分の物理化学的差異に基づいて、例えばクロマトグラフィ及び/又は分別晶出により、純粋な又は実質的に純粋な幾何異性体又は光学異性体、ジアステレオ異性体、ラセミ体に分離することができる。
本発明の化合物又は中間体の生じたあらゆるラセミ体は、知られている方法により、例えば光学活性酸又は光学活性塩基により得たそのジアステレオマー塩の分離により、且つ光学活性酸性化合物又は光学活性塩基性化合物を遊離させることにより、鏡像異性体に分割することができる。そのため、塩基性部分は、特に、例えば光学活性酸、例えば酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジ-O,O’-p-トルオイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸又はカンファー-10-スルホン酸により形成された塩の分別晶出により、本発明の化合物を鏡像異性体に分割するのに使用され得る。また、本発明のラセミ化合物又はラセミ中間体は、キラルクロマトグラフィ、例えばキラル吸着剤を用いた高圧液体クロマトグラフィ(HPLC)によって分割することができる。
本出願の化合物は、市販の出発物質、文献で知られている化合物を用いて、有機合成の当業者に周知のいくつかの方法において、又は容易に調製される中間体から、当業者に知られているか若しくは本明細書中の教示を考慮して当業者に明らかであろう標準的な合成方法及び手順を使用することによって調製することができる。全ての例について、潜在的な代替の直交保護基戦略を、例えばProtective Groups in Organic Synthesis,3rd edition,John Wiley&Sons:New York,1999又はProtecting Groups,3rd edition,Thieme,Stuttgart,2004に記載されるような標準的な教科書の知識に従って用いることができる。当業者であれば、本明細書中で開示される化合物中に立体中心が存在するかを認識するであろう。
本発明の化合物は、以下のスキームに従って合成することができる。化合物は、関連する反応手順を、様々な反応順序を可能にするモジュラー様式で用いて、最終分子を構築する種々の方法でアセンブルされ得る。
いくつかの反応型がその化合物を製造するのに特に有用である。本発明の化合物の全ては、DMF又はDMA等の溶媒中でカップリング試薬(例えば、HATU又はHBTU)及び塩基(例えば、DIPEA又はNMM)を用いる、アミン及びカルボン酸間のアミドカップリング反応によって通常形成されるアミド官能基を含有する。代わりに、カルボン酸は、最初に、そのペンタフルオロフェノールエステルに変換され得る。これにより、DMF等の溶媒中のTEA等の塩基の存在下でのアミンとの以降の容易な反応でアミドを形成することができる。炭素-窒素結合を含有する本発明の化合物は、多くの場合、アミン及びアルデヒド又はケトンから始まる還元的アミノ化反応を用いて製造することができる。反応は、THF及びMeOH等の溶媒混合液中のNaBHCN、ZnCl及びTEA等の条件を用いて起こる。また、炭素-窒素結合を、通常、THF等の溶媒中の塩基(TEA等)の存在下での、ハロゲン化アルキル又はアルキルメシラート等の脱離基を含有する適切な反応パートナーとのアミンの求核置換反応によって形成することができる。また、エーテルを含有する化合物は、求核置換反応により、この場合にはアルコールを、THF等の溶媒中での塩基(TEA等)の存在下でハロゲン化ベンジル等の脱離基を含有する適切なパートナーと反応させることにより製造することができる。エーテルを含有する本発明の化合物を製造する別の一般に有用な方法は、光延反応である。この反応において、フェノール及び別のアルコールは、THF等の溶媒中でのホスフィン(トリフェニルホスフィン等)及びアゾジカルボン酸エステル(ジエチルアゾジカルボン酸エステル又はジイソプロピルアゾジカルボン酸エステル等)の存在下で互いに反応する。本発明の化合物の合成にとって有用性が高い別の反応は、2つの芳香族基を互いに結合するパラジウム(Pd)触媒クロスカップリング反応である。特に有用なのは、ジオキサン/水等の溶媒混合液中の触媒(例えば、PdCl(dppf))及び塩基(例えば、NaCO又はCsCO)を用いる、芳香族ハロゲン化物と芳香族ボロン酸又はエステルとの間の鈴木カップリング反応である。
具体的には、式(I)の化合物は、R、R1a、R、R2a、X、R、R、X1a及びX2aが以前に定義された通りであるスキーム1において示されるように製造され得る。Mは、Hとして又は-SOPh若しくは-SEM等の保護基として定義され、及びLGは、メシラート(OM)等の脱離基として定義される。
そのため、式(I)の化合物は、DMF又はDMA等の溶媒中でカップリング試薬(例えば、HATU)及び塩基(例えば、DIPEA又はNMM)を用いたアミン及びカルボン酸間のアミドカップリング形成により、式(II)の化合物及び式(III)の化合物から製造され得る。代わりに、式(I)の化合物は、DMF等の溶媒中でTEAにより処理することによる、式(II)のアミンと酸(IIIa)のペンタフルオロフェニルエステルとの間のアミドカップリングによって製造され得る。式(II)の化合物は、式(IV)の化合物から製造され得る。Mが-SOPh等の保護基である式(IV)の化合物について、脱保護は、溶媒混合液(例えば、DMSO、THF及び水)中の塩基(例えば、NaOH)を用いて達成され得;Mが-SEM保護基である場合、DCM等の溶媒中でTFA等の酸を用いた脱保護が利用され得、且つできる限り以降のアミン脱保護工程と組み合わされ得る。DCM等の溶媒中で酸(例えば、TFA)を用いたt-ブトキシカルボニル(Boc)基の更なる脱保護は、式(II)の化合物を提供する。
Figure 0007252972000021
式(IV)の化合物は、溶媒混合液(例えば、DMF及びACN)中で塩基(例えば、KCO)を用いて、例えば求核置換反応において、式(VI)の化合物との式(V)の化合物の反応によって提供され得る。代わりに、式(IV)の化合物は、THF及びMeOH等の溶媒混合液中でNaBHCN、ZnCl及びTEAを用いる条件下で例えば還元的アミノ化反応において、式(VI)の化合物との式(VII)の化合物の反応によって提供され得る。
式(V)の化合物は、R、R1a、R、R2a、X、M及びLGが以前に定義された通りであるスキーム2に従って製造され得る。基-B(ORは、ボロン酸又はボロン酸エステル官能基(環状ボロナート、例えばホウ素ピナコールエステルを含む)を定義する。そのため、Pd触媒カップリング、例えば溶媒混合液(例えば、ジオキサン/水)中で触媒(例えば、PdCl(dppf))及び塩基(例えば、CsCO)を用いた式(VIII)の化合物と式(IX)の化合物との間の鈴木反応に続く、第2の工程における、例えばTHF等の溶媒中でMsO及びTEAを用いたメシル化による、X1aに連結されたアルコール官能基の脱離基LGへの変換は、式(V)の化合物を提供する。式(VIII)の化合物は、Pd触媒カップリング、例えば溶媒混合液(例えば、ジオキサン/水)中で触媒(例えば、PdCl(dppf))及び塩基(例えば、CsCO)を用いた式(X)の化合物と式(XI)の化合物との間の鈴木反応によって製造され得る。
Figure 0007252972000022
類推により、式(VII)の化合物は、R、R1a、R、R2a、M、LG及び-B(ORが以前に定義された通りであるスキーム3に従って製造され得る。
そのため、Pd触媒カップリング、例えば溶媒混合液(例えば、ジオキサン/水)中で触媒(例えば、PdCl(dppf))及び塩基(例えば、CsCO)を用いた式(XII)の化合物と式(IX)の化合物との間の鈴木反応は、式(VII)の化合物を提供する。また、式(XII)の化合物は、Pd触媒カップリング、例えば溶媒混合液(例えば、ジオキサン/水)中で触媒(例えば、PdCl(dppf))及び塩基(例えば、CsCO)を用いた式(X)の化合物と式(XIII)の化合物との間の鈴木反応によって製造され得る。
Figure 0007252972000023
また、式(II)の化合物は、スキーム4に従って製造され得る。そのため、例えばMがHである場合、THF及びMeOH等の溶媒混合液中のNaBHCN、ZnCl及びTEA等の条件を用いた式(XIV)及び式(XV)の化合物間の還元的アミノ化に続く、DCM等の溶媒中での酸(例えば、TFA)によるアミンの脱保護は、式(II)の化合物を与える。式(XIV)の化合物は、式(VII)の化合物から始まる類似のシーケンスによって製造され、式(VII)の化合物は、THF及びMeOH等の溶媒混合液中のNaBHCN、ZnCl及びTEA等の条件を用いたN-(t-ブトキシカルボニル)ピペラジンによる還元的アミノ化に続く、DCM等の溶媒中での酸(例えば、TFA)によるアミンの脱保護を受けて、(XIV)を提供し得る。
Figure 0007252972000024
式(IV)の化合物は、式(XVI)の化合物から、スキーム5に従い、Pd触媒カップリング、例えば溶媒混合液(例えば、ジオキサン/水)中の触媒(例えば、PdCl(dppf))及び塩基(例えば、CsCO)を用いた鈴木反応を用いて、式(IX)の化合物と反応させることによって製造され得る。また、式(XVI)の化合物は、したがって、式(XVII)の化合物から、Pd触媒カップリング、例えば溶媒混合液(例えば、ジオキサン/水)中の触媒(例えば、PdCl(dppf))及び塩基(例えば、CsCO)を用いた式(X)の化合物との鈴木反応によって製造され得る。
Figure 0007252972000025
式(XVII)の化合物は、スキーム6に示されるように、ジオキサン等の溶媒中のボロン酸エステルダイマー(例えば、ビス(ピナコラート)ジボロン)、PdCl(dppf)等のPd触媒及びKOAc等の塩基を用いた、化合物(XVIII)から始まるハロゲン-ホウ素交換反応によって製造され得る。Halがハロゲンを表す場合の化合物(XVIII)は、例えば、式(XIX)中のHal及びLGが両方とも臭素である場合、アセトニトリル等の溶媒中のKCO等の塩基を用いた求核置換反応を用いて化合物(XIX)及び化合物(VI)からアクセスされ得る。
式(XVIIIa)によって記載される化合物(XVIII)の特定のサブセットは、ハロフェニル酢酸誘導体(XX)及び式(VI)の化合物から、ツーステップ手順(DMF又はDMA等の溶媒中のカップリング試薬(例えば、HATU)及び塩基(例えば、DIPEA又はNMM)を用いたアミドカップリング反応に続く、THF等の溶媒中の触媒(例えば、ZrCl)の存在下でのMeMgBr等のグリニャール試薬の添加を包含する)で合成され得る。化合物(XVIIIa)は、化合物(XVIII)について記載される変換に類似した様式でハロゲン-ホウ素交換によって化合物(XVII)に変換され得る。
Figure 0007252972000026
式(I)の化合物は、スキーム7に従い、式(XXI)の化合物及び式(VIIa)の化合物(M=Hの場合の化合物型(VII)の特定の実施形態)から、例えばTHF及びMeOH等の溶媒混合液中のNaBHCN、ZnCl及びTEAを用いた還元的アミノ化カップリングを用いて製造され得る。代わりに、式(I)の化合物は、溶媒混合液(例えば、DMF及びACN)中の塩基(例えば、KCO)を用いた求核置換反応において、式(Va)の化合物(M=Hの場合の化合物型(V)の特定の実施形態)の式(XXI)の化合物との反応によって製造され得る。
Figure 0007252972000027
式(XXI)の化合物は、式(VI)の化合物及び式(III)の化合物から、DMF又はDMA等の溶媒中のカップリング試薬(例えば、HATU)及び塩基(例えば、DIPEA又はNMM)を用いたアミドカップリング反応に続く、DCM等の溶媒中の酸(例えば、TFA)を用いたアミンのt-ブトキシカルボニル(Boc)基の脱保護によって合成される。
Zが不在でない式(I)の化合物は、THF及びMeOH等の溶媒混合液中の例えばNaBHCN、ZnCl及びTEAを用いた還元的アミノ化カップリングにおいて、式(XXII)の化合物を式(XXIII)の化合物と反応させることによって製造され得る(Z、R、R1a、R、R2a、X1a、R、R、R、R、n、p及びqは、以前に定義された通りである)。類推により、化合物(XXIV)及び化合物(XXIII)は、類似の条件下で反応して、スキーム8に従って式(I)の化合物を提供し得る。
Figure 0007252972000028
式(XVI)の化合物は、スキーム9に従い、Pd触媒カップリング、例えば溶媒混合液(例えば、ジオキサン/水)中の触媒(例えば、PdCl(dppf))及び塩基(例えば、CsCO)による鈴木反応を用いて、式(X)の化合物及び式(XXV)の化合物から合成され得る。
Figure 0007252972000029
式(XXV)の化合物は、以前に記載される反応条件下で種々の手順を用いて製造され得る。例えば、スキーム10において、共通のボロン酸/エステル出発物質(XXVIII)から始まって、構造(XXIX)の化合物を用いた光延反応に続く脱保護は、式(XXVI)の中間体を提供し、これは、次に、式(XXVII)の化合物による求核置換反応を受けて、式(XXV)の化合物を供給し得る。ある場合には、(XXVIII)の、式(XXX)の化合物による光延反応は、(XXV)を直接提供し得る。
Figure 0007252972000030
また、式(XXV)の化合物は、共通の出発物質4-ブロモベンジルブロミド(XXXI)から合成され得る。この場合、スキーム11において示されるように、THF等の溶媒中のカリウムt-ブトキシド等の塩基を用いた化合物(XXX)による求核置換反応に続く、以前に記載される条件を用いたハロゲン-ホウ素交換は、(XXV)に直接至り得る。他の場合、化合物(XXXII)による求核置換反応に続くハロゲン-ホウ素交換及びBoc脱保護は、新しい中間体(XXXIII)を与え、これは、型(XXVII)の化合物による更なる求核置換反応において反応して、以前に記載されるものと類似の反応条件下で(XXV)に至り得る。
Figure 0007252972000031
当業者に周知であるように、反応シーケンス順序は、多くの場合、変わりながらも類似の化合物に至り得る。スキーム12は、既に記載されたものと類似の手順を用いて式(IV)の化合物を構築する代わりの方法を示す。そのため、Pd触媒カップリング、例えば溶媒混合液(例えば、ジオキサン/水)中の触媒(例えば、PdCl(dppf))及び塩基(例えば、CsCO)に化合物(X)及び化合物(XXVIII)を用いる鈴木反応は、中間体(XXXIV)を与え、これは、式(XXXII)の化合物による光延反応を受けて、中間体(XXXV)を提供し得る。次に、化合物(XXXV)は、更なる鈴木カップリングを受け、このとき、式(IX)の化合物及び以降の脱保護シーケンスにより式(XXXVI)の化合物が与えられ得る。式(XXXVI)の化合物は、式(XXXVII)の化合物による還元的アミノ化を受けて、式(IV)の化合物を与え得る。
Figure 0007252972000032
また、式(XXXVI)の化合物は、式(XXXVIII)の化合物による還元的アミノ化を受けて、式(IV)の化合物を与え得る。この場合、スキーム13に示されるように、2つの生成物(QがHであるか、又はQがCHOHである)が生成され得る。代わりに、QがHである化合物(IV)は、(XXXVIII)の代わりに、マスクされたアルデヒド(XXXIX)を用いて調製され得る。
Figure 0007252972000033
スキーム14は、式(IV)の化合物を提供する更なるアプローチを示す。そのため、式(XL)の中間体は、例えば、化合物(XXVIII)と化合物(XXIX)との間の光延反応によって生成され得る。代わりに、(XL)は、式(XXXI)及び式(XXXII)の化合物間の求核置換に続くハロゲン-ホウ素交換反応からツーステップで生成され得る。式(X)の化合物によるPd触媒カップリング反応における中間体(XL)の反応は、式(XLI)の化合物を与え、これは、式(IX)の化合物による更なるPd触媒カップリング反応に続く脱保護を受けて、式(XLII)の化合物を与え得る。化合物(XLII)は、式(XXXVII)の化合物による還元的アミノ化反応を受けて、(IV)を提供し得る。
Figure 0007252972000034
式(I)の化合物は、スキーム15に示されるように、式(XLIV)の中間体から製造され得、これは、それ自体、直接的類推により、スキーム14において化合物(XL)に製造され得る。そのため、中間体(XLIV)は、(XLIII)と組み合わされた(XXVIII)又は(XXXI)に由来する。次に、化合物(XLIV)は、Pd触媒カップリング反応及び脱保護シーケンスの2つを受けて、(XLV)を供給する。化合物(XLV)は、還元的アミノ化反応において、式(XLVI)の化合物と反応して、(I)を供給し得る。化合物(XLVI)は、N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジンとのアミドカップリング反応に続く、スワーン酸化等の酸化反応(例えば、塩化オキサリル及びDMSOに続く、DCM等の溶媒中のTEAの添加を用いる)を用いて、式(III)の化合物から製造される。
Figure 0007252972000035
式(III)のジヒドロウラシル分子は、およそ120℃に加熱された酢酸中の尿素を用いた式(XLVII)の分子の環化によって製造され得る。化合物(XLVII)は、したがって、典型的にはおよそ100℃の温度におけるアクリル酸中での加熱(スキーム16)により、対応するアニリン誘導体(XLVIII)から合成される。
Figure 0007252972000036
式(IX)の化合物(式中、R、R1a、R、R2a及び-B(ORは、先に定義される通りである)は、化合物(XLIX)をホスゲン又は均等物、例えばトリホスゲンと低温(例えば-20℃)において処理してから、THF又はDCM等の溶媒中の式(L)のアミンを加えることによる、式(XLIX)及び式(L)の化合物間の尿素形成反応を用いるスキーム17に従って製造される。
Figure 0007252972000037
最後に、式(L)のアミンは、スキーム18に従い、保護されているピロリジン(LIII)から製造され得、ここで、PGは、-Boc又は-CBz(ベンジルオキシカルボニル)等の保護基と定義される。臭化Cu(I)ジメチルスルフィド複合体等の添加物を用いた、エーテル又はTHF等の溶媒中へのグリニャール試薬の添加により、エポキシドが立体選択的に開いて、ラセミ体物質(LII)が得られる(相対立体化学が示される)。この物質は、脱保護を受けて、化合物(L)のトランス異性体のラセミ混合物を与えることができる。代わりに、脱保護に先立つキラル分離により、化合物(L)の個々のトランス鏡像異性体が得られる。また、化合物(LII)は、4-ニトロ安息香酸等の試薬を用いる光延反転反応を受けて、式(LI)の分子を与えることができる(相対立体化学が示される)。この物質(LI)は、脱保護を受けて、化合物(L)のシス異性体のラセミ混合物を与えることができる。代わりに、脱保護に先立つキラル分離により、化合物(L)の個々のシス鏡像異性体が得られる。このように、(L)の全ての鏡像異性体は、この経路によってアクセスされ得、及びまた特定の鏡像異性体が非ラセミ体のキラル的に純粋な化合物(LIII)から開始して生成されるため、合成の初期のステージにおいてキラル分割をもたらすこともできることが当業者によって理解される。
Figure 0007252972000038
先に記載される一般的な方法を用いる中間体及び実施例の具体的な調製は、実験の節において詳細に記載される。
更なる実施形態において、式(III)
Figure 0007252972000039

に従う化合物又はその塩が提供され、式中、Rは、H及びFから選択され;Rは、H、F、Cl、-CH、-OCH及び-OCHCHから選択される。
別の実施形態において、式(IIIa)
Figure 0007252972000040

に従う化合物又はその塩が提供され、式中、Rは、H及びFから選択され;Rは、H、F、Cl、-CH、-OCH及び-OCHCHから選択される。
別の実施形態において、式(XXIa)
Figure 0007252972000041

に従う化合物又はその塩が提供され、式中、Rは、H及びFから選択され;Rは、H、F、Cl、-CH、-OCH及び-OCHCHから選択される。
別の実施形態において、式(IX)
Figure 0007252972000042

に従う化合物又はその塩が提供され、式中、R、R1a、R及びR2aは、式(I)について定義された通りである。
更なる実施形態において、
3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸:
Figure 0007252972000043

ペンタフルオロフェニル3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾアート:
Figure 0007252972000044

1-(2-メトキシ-5-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン:
Figure 0007252972000045

N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、特に(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又は(trans-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド:
Figure 0007252972000046

(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド:
Figure 0007252972000047

(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド:
Figure 0007252972000048

及び
(3R,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド:
Figure 0007252972000049

からなる群から選択される化合物又はその塩が提供される。
これらの実施形態の化合物は、本発明の化合物の調製に有用である。
本発明は、本プロセスのあらゆる変形形態を更に含み、ここで、そのあらゆるステージにおいて入手可能な中間体が出発物質として用いられ、且つ残りの工程が実行されるか、又は出発物質が反応条件下においてインサイチュで形成されるか、又は反応構成要素がその塩若しくは光学的に純粋な材料の形態で用いられる。また、本発明の化合物及び中間体は、当業者に一般的に知られている方法に従い、例えば結果として生じた化合物の還元、酸化及び/若しくは他の官能化により、且つ/又は任意選択的に存在するあらゆる保護基若しくはリンカー部分の切断により、且つそのように入手可能な化合物の回収により互いに変換され得る。
別の態様において、本発明は、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩及び薬学的に許容されるキャリアを含む医薬組成物を提供する。
別の態様において、本発明は、治療的に有効な量の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩及び薬学的に許容されるキャリアを含む医薬組成物を提供する。
更なる実施形態において、組成物は、少なくとも2つの薬学的に許容されるキャリア、例えば本明細書中に記載されるものを含む。医薬組成物は、特定の投与経路、例えば経口投与、非経口投与(例えば、注射、点滴、経皮投与又は局所投与による)及び直腸投与のために製剤化され得る。また、局所投与は、吸入又は鼻腔内施用に関し得る。本発明の医薬組成物は、固体形態(限定されないが、カプセル、タブレット、ピル、顆粒、粉末又は坐薬を含む)で製造されるか、又は液体形態(限定されないが、溶液、懸濁液又はエマルジョンを含む)で製造され得る。タブレットは、当技術分野において知られている方法に従ってフィルムコーティング又は腸溶コーティングされ得る。
典型的には、医薬組成物は、活性成分を以下の1つ以上と一緒に含むタブレット又はゼラチンカプセルである。
a)希釈剤、例えばラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース及び/又はグリシン;
b)潤滑剤、例えばシリカ、タルク、ステアリン酸、そのマグネシウム若しくはカルシウム塩及び/又はポリエチレングリコール;また、タブレット用について、
c)バインダー、例えばケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプンペースト、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又はポリビニルピロリドン;必要に応じて、
d)崩壊剤、例えばデンプン、アガー、アルギン酸若しくはそのナトリウム塩又は沸騰性混合物;及び
e)吸収剤、着色剤、香料及び甘味料。
式(I)又は式(Ia)の化合物又はその医薬的に許容される塩は、価値がある薬理学的特性、例えばBTKディグレーダとして作用することによる例えばBTK活性の調節を示す。これを、例えば本明細書中に記載されるBTK又はBTK C481S突然変異融合タンパク質を過剰発現する操作された細胞株を蛍光リードアウトに用いることにより、細胞において且つ内因性BTKを発現する細胞株においてインビトロで判定することができる。また、本発明の化合物の薬理学的有用性を、例えばTMD8腫瘍等の腫瘍を有するマウス等の動物に本発明の化合物を投与して、化合物の投薬の結果としての腫瘍組織におけるBTKの低下及び腫瘍容積の低下を測定することによってインビボで判定することができる。したがって、式(I)又は式(Ia)の化合物は、BTKによって媒介される疾患の処置に有用であり得る。
式(I)又は式(Ia)の化合物は、BTKによって媒介される疾患の研究にとって例えばツール化合物として有用であり得る。
本発明の化合物は、遊離形態又は薬学的に許容される塩の形態において、癌、例えば固形腫瘍癌及び造血器癌から選択される癌の予防又は処置に有用であり得る。
固形腫瘍癌の例として、中枢神経系癌、脳癌、乳癌、頭頸部癌、肺癌;食道癌及び食道胃接合部癌、胃癌、結腸直腸癌、直腸癌、肛門癌、肝胆道癌、膵癌、非黒色腫皮膚癌、黒色腫、腎臓癌、前立腺癌、膀胱癌、子宮癌、子宮頸癌、卵巣癌、骨癌、神経内分泌系癌、中皮腫癌、精巣癌、胸腺腫及び胸腺癌並びに甲状腺癌が挙げられる。
造血器癌の例として、B細胞新生物(稀なB細胞悪性腫瘍を含む)、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、移植後リンパ増殖性障害、有毛細胞白血病、組織球性新生物及び樹枝状新生物が挙げられる。
B細胞新生物の例として、慢性リンパ性白血病(CLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小リンパ性リンパ腫(SLL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、バーキットリンパ腫、辺縁帯リンパ腫、免疫芽細胞大細胞リンパ腫、リヒター症候群、前駆体Bリンパ芽球性リンパ腫、原発性多発性骨髄腫及び続発性多発性骨髄腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、形質細胞骨髄腫、形質細胞腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節点辺縁帯B細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞性リンパ腫、脈管内大細胞型B細胞性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、リンパ腫肉芽腫症並びに急性リンパ芽球性白血病が挙げられる。
特定の実施形態において、癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小リンパ性リンパ腫(SLL)及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症から選択される。
更なる実施形態において、癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)である。
別の実施形態において、癌は、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)である。
本発明の化合物は、癌(例えば、CLL、DLBCL、MCL、SLL及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症)がイブルチニブに対する耐性を獲得した対象の処置において、例えば、例えばシステイン-481のセリンへの突然変異(すなわち突然変異C481S)により耐性が生じた癌において、特定の用途があり得る。そのような対象は、例えば、イブルチニブで既に処置されていることができるか又は処置され続けており、対象は、イブルチニブによる処置に対して応答が引き下げられているか又はもはや応答していない。したがって、本発明の化合物は、イブルチニブ耐性を示す癌、とりわけイブルチニブ耐性を示すCLL、DLBCL、MCL、SLL及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症、特にイブルチニブ耐性を示すCLLの処置に有益に用いられ得る。
別の実施形態において、本発明の化合物は、遊離形態又は薬学的に許容される塩の形態において、自己免疫障害、炎症性障害、アレルギー性疾患、アナフィラキシー、アレルギー性喘息及び気道疾患の予防又は処置並びに移植に有用であり得る。例えば、本発明の化合物は、遊離形態又は薬学的に許容される塩の形態において、喘息;慢性閉塞性肺疾患(COPD);移植拒絶;抗体産生、抗原提示、サイトカイン産生又はリンパ器官形成が異常であるか又は不所望である疾患;慢性関節リウマチ;全身発症若年性特発性関節炎(SOJIA);痛風;天疱瘡;特発性血小板減少紫斑病;全身エリテマトーデス;多発性硬化症;重症性筋無力症;シェーグレン症候群;自己免疫溶血性貧血;抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連脈管炎;クリオグロブリン血症;血栓性血小板減少紫斑病;慢性自己免疫蕁麻疹;アレルギー(アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、アレルギー性鼻炎);アテローム性動脈硬化症;1型糖尿病;2型糖尿病;炎症性腸疾患;潰瘍性大腸炎;クローン病;膵炎;糸球体腎炎;グッドパスチャー症候群;橋本病;グレーブス病;抗体媒介移植拒絶(AMR);移植片対宿主病(GvHD);慢性移植片対宿主病(cGvHD);B細胞媒介超急性;急性慢性移植拒絶;血栓塞栓性障害;心筋梗塞症;狭心症;卒中;虚血性障害;肺塞栓;真性赤血球増加症;本態性血小板血症;及び骨髄化生による骨髄線維症の予防又は処置に有用であり得る。
別の実施形態において、本発明の化合物は、遊離形態又は薬学的に許容される塩の形態において、免疫グロブリン軽鎖アミロイド症(AL)の予防又は処置に有用であり得る。
更なる態様において、本発明は、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩の、治療における使用を提供する。一実施形態において、本発明は、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩の、BTKによって媒介される疾患の予防又は処置における使用を提供する。別の実施形態において、本発明は、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩の、癌の予防又は処置における使用を提供する。更なる実施形態において、癌は、造血器癌である。更なる実施形態において、造血器癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小リンパ性リンパ腫(SLL)及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症、とりわけCLL又はDLBCLである。
一実施形態において、化合物は、(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
更なる態様において、本発明は、治療に使用するための本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。一実施形態において、本発明は、BTKによって媒介される疾患の予防又は処置に使用するための本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。一実施形態において、本発明は、癌の予防又は処置に使用するための本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。更なる実施形態において、癌は、造血器癌である。更なる実施形態において、造血器癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小リンパ性リンパ腫(SLL)及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症、とりわけCLL又はDLBCLである。
一実施形態において、化合物は、(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
更なる態様において、本発明は、BTKによって媒介される疾患を処置する方法であって、BTKによって媒介される疾患の処置を必要とする患者に治療的に許容可能な量の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。一実施形態において、本発明は、癌を処置する方法であって、癌の処置を必要とする患者に治療的に許容可能な量の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。更なる実施形態において、癌は、造血器癌である。更なる実施形態において、造血器癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小リンパ性リンパ腫(SLL)及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症、とりわけCLL又はDLBCLである。
一実施形態において、化合物は、(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
更なる態様において、本発明は、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩の、医薬の製造のための使用を提供する。一実施形態において、本発明は、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩の、BTKによって媒介される疾患の予防又は処置のための医薬の製造のための使用を提供する。一実施形態において、本発明は、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩の、癌の予防又は処置のための医薬の製造のための使用を提供する。更なる実施形態において、癌は、造血器癌である。更なる実施形態において、造血器癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小リンパ性リンパ腫(SLL)及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症、とりわけCLL又はDLBCLである。
一実施形態において、化合物は、(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態において、化合物は、(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド又はその薬学的に許容される塩である。
本発明の医薬組成物又は組合せは、約50~70kgの対象について約1~1000mgの活性成分又は約1~500mg、約1~250mg、約1~150mg、約0.5~100mg若しくは約1~50mgの活性成分の単位投薬量であり得る。化合物、医薬組成物又はその組合せの治療的に有効な投薬量は、対象の種、体重、年齢及び個々の症状、処置されることとなる障害若しくは疾患又はその重症度に依存する。通常の技術を有する医師、臨床医又は獣医であれば、障害又は疾患の経過を予防、処置又は阻害するのに必須の活性成分のそれぞれの有効量を容易に決定することができる。
先で引用された投薬量特性は、哺乳動物、例えばマウス、ラット、イヌ、サル又は単離した臓器、組織及びその調製物を有利に用いたインビトロ試験及びインビボ試験で明示可能である。本発明の化合物は、溶液、例えば水性溶液の形態においてインビトロで且つ例えば懸濁液として又は水性溶液で経腸的に、非経口的に、有利には静脈内にインビボで施用され得る。インビトロ投薬量は、約10-6モル~10-10モルの濃度に及び得る。治療的に有効なインビボ量は、投与経路に応じて、約0.1~500mg/kg又は約1~100mg/kgに及び得る。
本発明の化合物は、1つ以上の他の治療剤と同時に又はその前若しくは後に投与され得る。本発明の化合物は、同じ又は異なる投与経路によって別々に投与され得るか、又は他の薬剤と同じ医薬組成物中で一緒に投与され得る。治療剤は、例えば、本発明の化合物と組み合わせて患者に投与される場合、治療的に活性であるか又は治療活性を増強する化合物、ペプチド、抗体、抗体フラグメント又は核酸である。
一実施形態において、本発明は、本発明の化合物及び少なくとも1つの他の治療剤を、同時に、別々に又は順次的に治療に用いる組み合わせた調製物として含む生成物を提供する。一実施形態において、治療は、BTKによって媒介される疾患又は症状の処置である。別の実施形態において、治療は、本明細書中に記載される癌の処置である。組み合わせた調製物として提供される生成物として、本発明の化合物及び他の治療剤を同じ医薬組成物中に一緒に含む組成物又は別個の形態、例えばキットの形態の本発明の化合物及び他の治療剤が挙げられる。
一実施形態において、本発明は、本発明の化合物及び別の治療剤を含む医薬組成物を提供する。別の実施形態において、本発明は、治療的に有効な量の本発明の化合物及び別の治療剤を含む医薬組成物を提供する。
任意選択的に、医薬組成物は、先に述べたように、薬学的に許容されるキャリアを含み得る。
一実施形態において、本発明は、少なくとも1つが本発明の化合物を含有する2つ以上の別個の医薬組成物を含むキットを提供する。一実施形態において、キットは、前記組成物を別々に保持する手段、例えばコンテナ、分かれたボトル又は分かれたホイルパケットを含む。そのようなキットの例として、典型的にはタブレット、カプセル等をパッケージングするのに用いられるブリスターパックがある。
本発明のキットは、様々な投薬間隔において別個の組成物を投与するか又は別個の組成物を互いに対して漸増させるための例えば経口及び非経口の様々な剤型を投与するために用いられ得る。遵守を補助するために、本発明のキットは、典型的には、投与についての指示を含む。
本発明の併用療法において、本発明の化合物及び他の治療剤は、同じ製造業者又は異なる製造業者によって製造及び/又は製剤化され得る。更に、本発明の化合物及び他の治療薬は、(i)組合せ生成物の、医師へのリリースよりも前に(例えば、本発明の化合物及び他の治療剤を含むキットの場合);(ii)投与の直前に医師自身によって(又は医師のガイダンスの下で);(iii)例えば本発明の化合物及び他の治療剤の順次投与中に患者自身において併用療法とまとめられ得る。
したがって、本発明は、BTKによって媒介される疾患又は症状を処置するための別の治療剤の使用も提供し、他の治療剤は、本発明の化合物と共に投与される。
また、本発明は、BTKによって媒介される疾患又は症状を処置する方法に使用するための本発明の化合物を提供し、本発明の化合物は、別の治療剤と共に投与される。
また、本発明は、BTKによって媒介される疾患又は症状を処置する方法に使用するための別の治療剤を提供し、他の治療剤は、本発明の化合物と共に投与される。
また、本発明は、BTKによって媒介される疾患又は症状を処置するための本発明の化合物の使用を提供し、患者は、別の治療剤で以前に(例えば、24時間以内に)処置されている。
また、本発明は、BTKによって媒介される疾患又は症状を処置するための別の治療剤の使用を提供し、患者は、本発明の化合物で以前に(例えば、24時間以内に)処置されている。
また、本発明は、癌を処置するための別の治療剤の使用を提供し、他の治療剤は、本発明の化合物と共に投与される。
また、本発明は、癌を処置する方法に使用するための本発明の化合物を提供し、本発明の化合物は、別の治療剤と共に投与される。
また、本発明は、癌を処置する方法に使用するための別の治療剤を提供し、他の治療剤は、本発明の化合物と共に投与される。
また、本発明は、癌を処置するための本発明の化合物の使用を提供し、患者は、別の治療剤で以前に(例えば、24時間以内に)処置されている。
また、本発明は、癌を処置するための別の治療剤の使用を提供し、患者は、本発明の化合物で以前に(例えば、24時間以内に)処置されている。
一実施形態において、他の治療剤は、以下から選択される:
アポトーシスモジュレータ、抗CD20抗体、抗CD22抗体、PI3Kインヒビタ、チロシンキナーゼインヒビタ、免疫チェックポイント剤、CART治療剤、免疫調節物質、二重特異性抗体標的化CD20及びCD3、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)、プロテアソームインヒビタ、エピジェネティックモディファイア、抗CD38 mAb、抗SLAMF7剤、XPO1インヒビタ並びに他の薬剤、例えば化学療法剤。
一実施形態において、アポトーシスモジュレータは、Bcl2インヒビタ(例えば、アンチマイシン、オバトクラックス、ベネトクラックス(Venclexta(登録商標))、エチル-2-アミノ-6-シクロペンチル-4-(1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチル)-4H-クロモン-3-カルボキシラート(HA14-1)、オブリメルセン(G3139、Genasense(登録商標))、Bak BH3ペプチド、(-)-ゴシポール(AT-101、BL-193)、Navitoclax(ABT-263))、Mcl1インヒビタ(例えば、AMG176、S63845、AZD5991、MIK665)及びMDM2/p53インヒビタ(例えば、NVP-HDM201、NVP-CGM-097、ALRN-6924、イダサヌトリン、AMG232及びDS-3032B)から選択される。
一実施形態において、抗CD20抗体は、リツキシマブ、オビヌツズマブ、オファツムマブ、オクレリズマブ及びウブリツキシマブから選択される。
一実施形態において、抗CD22抗体は、イノツズマブ、エプラツズマブ、ベクツモマブ及びモキセツモマブパスから選択される。
一実施形態において、PI3Kインヒビタは、デュベリシブ、ウムブラリシブトシラート、INCB050465、アピリモドメシラート(LAM-002)、コパンリシブヒドロクロリド(Aliqopa(登録商標))、テナリシブ、ピクチリシブ(GDC 0941)、ソノリシブ(PX866)、ピララリシブ(SAR 245408又はXL 147)、アルペリシブ(BYL719)及びレニオリシブ(CDZ173)から選択される。
一実施形態において、チロシンキナーゼインヒビタは、BTKインヒビタ、例えばイブルチニブ、アカラブルチニブ、ザヌブルチニブ(BGB-3111)、チラブルチニブ(ONO-4059)、ARQ531、CC-292(AVL-292)、CT-1530、DTRMWXHS-12、GDC-0853、M7583及びベカブルチニブ(SNS-062)、SYKインヒビタ、例えばエントスプレチニブ(GS9973)、フォスタマチニブ及びHMPL-523、SYK/JAKインヒビタセルデュラチニブ(PRT062070)、SYK/FLTインヒビタ、例えばTAK-659、FLT3インヒビタ、例えばFF-10101、FLT3/BTKインヒビタ(CG806)、JAKインヒビタ(例えば、イタシチニブ、INCB052793、BMS911543、フェドラチニブ、WP-1066、NS-018及びルキソリチニブ(Jakavi(登録商標))等)、エルロチニブヒドロクロリド(Tarceva(登録商標))、リニファニブ(ABT869)、スニチニブマラート(Sutent(登録商標))、ボスチニブ(bosulif(登録商標))、ダサチニブ(Sprycel(登録商標))、パゾパニブ(Votrient(登録商標))、ソラフェニブ(Nexavar(登録商標))、Zactima(ZD6474)、イマチニブ又はイマチニブメシラート(Gilvec(登録商標)及びGleevec(登録商標))及びトザセルチブ(VX680又はMK0457)から選択される。
一実施形態において、免疫チェックポイント剤は、抗PD-1剤であり、抗PD-L1剤は、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、チスレリズマブ、アテゾリズマブ、イピリムマブ、セミプリマブ、TLR4アゴニスト、CCR4 mAbモガムリズマブ及びCD47 mAb融合タンパク質(TTI-621)から選択される。
一実施形態において、CART治療は、CD19、BCMA CART、CD20、CD79b、CD22、CD30から選択される。
一実施形態において、免疫調節物質は、レナリドマイド(Revlimid(登録商標))、サリドマイド(Thalomid(登録商標))、アバドミド(CC-122)及びポマリドミド(Actimid(登録商標)、Imnovid(登録商標)、Pomalyst(登録商標))から選択される。
一実施形態において、二重特異性抗体標的化CD20及びCD3は、REGN-1979、XmAb-13676、BTCT-4465-A、CD20-TCB及び8RG-6026から選択される。
一実施形態において、ADCは、CD79 ADCポラツズマブベドチン、CD30 ADCブレンツキシマブベドチン、CD25 ADCカミダンルマブテシリン及びCD19 ADCロンカスツキシマブテシリンから選択される。
一実施形態において、プロテアソームインヒビタは、ボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、カルフィルゾミブ(Kyprolis(登録商標))、マリゾミブ(NPI-0052)、イキサゾミブシトラート(MLN-9708、Ninlaro(登録商標))、デランゾミブ(CEP-18770)及びオプロゾミブ(ONX-0912)から選択される。
一実施形態において、エピジェネティックモディファイア、例えばHDACメチル化インヒビタ及びDNAメチル化インヒビタは、ボリノスタット(Zolinza(登録商標))、ロミデプシン(Istodax(登録商標))、アザシチジン(Mylosar(登録商標)、Vidaza(登録商標))、ピロキサミド、スピルコスタチンA、ミルプロイン(バルプロ酸)、エンチノスタット及びグアデシタビンから選択される。
一実施形態において、抗CD38 mAbは、ダラツムマブ及びイサツキシマブから選択される。
一実施形態において、抗SLAMF7剤は、エロツズマブである。
一実施形態において、XPO1インヒビタは、セリネクソール及びエルタネクソルから選択される。
一実施形態において、本発明の化合物と組み合わされ得る他の薬剤、例えば一般的な化学療法剤は、アナストロゾール(Arimidex(登録商標))、ベンダムスチン(Treanda(登録商標))、ビカルタミド(Casodex(登録商標))、ブレオマイシンサルファート(Blenoxane(登録商標))、ブスルファン(Myleran(登録商標))、ブスルファン注射(Busulfex(登録商標))、カペシタビン(Xeloda(登録商標))、N4-ペントキシカルボニル-5-デオキシ-5-フルオロシチジン、カルボプラチン(Paraplatin(登録商標))、カルムスチン(BiCNU(登録商標))、クロラムブシル(Leukeran(登録商標))、シスプラチン(Platinol(登録商標))、クラドリビン(Leustatin(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)又はNeosar(登録商標))、シタラビン、シトシンアラビノシド(Cytosar-U(登録商標))、シタラビンリポソーム注射(DepoCyt(登録商標))、ダカルバジン(DTIC-Dome(登録商標))、ダクチノマイシン(アクチノマイシンD、Cosmegan)、ダウノルビシンヒドロクロリド(Cerubidine(登録商標))、ダウノルビシンシトラートリポソーム注射(DaunoXome(登録商標))、デキサメタゾン、ドセタキセル(Taxotere(登録商標))、ドキソルビシンヒドロクロリド(Adriamycin(登録商標)、Rubex(登録商標))、エピルビシン(Ellence(登録商標))、エトポシド(Vepesid(登録商標))、フルダラビンホスファート(Fludara(登録商標))、5-フルオロウラシル(Adrucil(登録商標)、Efudex(登録商標))、フルタミド(Eulexin(登録商標))、テザシチビン、ゲムシタビン(ジフルオロデオキシシチジン)、ヒドロキシウレア(Hydrea(登録商標))、イダルビシン(Idamycin(登録商標))、イホスファミド(IFEX(登録商標))、イリノテカン(Camptosar(登録商標))、L-アスパラギナーゼ(ELSPAR(登録商標))、ロイコボリンカルシウム、メルファラン(Alkeran(登録商標))、6-メルカプトプリン(Purinethol(登録商標))、メトトレキサート(Folex(登録商標))、ミトキサントロン(Novantrone(登録商標))、マイロターグ、パクリタキセル(Taxol(登録商標))、nab-パクリタキセル(Abraxane(登録商標))、フェニックス(イットリウム90/MX-DTPA)、ペントスタチン、カルムスチンインプラントによるポリフェプロサン20(Gliadel(登録商標))、タモキシフェンシトラート(Nolvadex(登録商標))、テニポシド(Vumon(登録商標))、6-チオグアニン、チオテパ、チラパザミン(Tirazone(登録商標))、注射用トポテカンヒドロクロリド(Hycamptin(登録商標))、ビンブラスチン(Velban(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、ビノレルビン(Navelbine(登録商標))、ROR mAbシルムツズマブ、デュアルPI3K/HDACインヒビタ(CUDC-907)、Betインヒビタ(INCB357643)、ALKインヒビタ(クリゾチニブ)、EZH1/2インヒビタ(DS-3201b)、MAPKインヒビタ、Aplidin、プリチデプシン(eEF1A2インヒビタ)、Wntインヒビタ、放射性医薬品、イディオタイプワクチン、ペグフィルグラスチム(Neulasta(登録商標))、サイトプルリキン(IRX-2)から選択される。
更なる実施形態において、他の治療剤は、以下から選択される:
ベネトクラックス、オブリメルセン、ナビトクラックス、MIK665、NVP-HDM201、リツキシマブ、オビヌツズマブ、オファツムマブ、オクレリズマブ、ウブリツキシマブ、イノツズマブ、エプラツズマブ、ベクツモマブ、モキセツモマブパス、デュベリシブ、ウムブラリシブトシラート、INCB050465、レニオリシブ(CDZ173)、アピリモドメシラート(LAM-002)、コパンリシブヒドロクロリド、テナリシブ、ピクチリシブ、アルペリシブ、イブルチニブ、アカラブルチニブ、ザヌブルチニブ(BGB-3111)、チラブルチニブ(ONO-4059)、ARQ531、CC-292(AVL-292)、CT-1530、DTRMWXHS-12、GDC-0853、M7583、ベカブルチニブ(SNS-062)、エントスプレチニブ(GS9973)、フォスタマチニブ、HMPL-523、セルデュラチニブ(PRT062070)、(TAK-659)、FF-10101、FLT3/BTKインヒビタ(CG806)、イタシチニブ、INCB052793、BMS911543、フェドラチニブ、WP-1066、NS-018、ルキソリチニブ(Jakavi(登録商標))、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、チスレリズマブ、アテゾリズマブ、イピリムマブ、セミプリマブ、TLR4アゴニスト、CCR4 mAbモガムリズマブ、CD47 mAb融合タンパク質(TTI-621)、CD19、BCMA CART、CD20、CD79b、CD22、CD30、レナリドマイド、サリドマイド、アバドミド、ポマリドミド、XmAb-13676、CD79 ADCポラツズマブベドチン、CD30 ADCブレンツキシマブベドチン、CD25 ADCカミダンルマブテシリン、CD19 ADCロンカスツキシマブテシリン、カルフィルゾミブ、ボルテゾミブ、イキサゾミブ、マリゾミブ、オプロゾミブ、アザシチジン、ロミデプシン、ボリノスタット、グアデシタビン、ダラツムマブ、イサツキシマブ、エロツズマブ、セリネクソール、エルタネクソル、フルダラビン、カルムスチン、シクロホスファミド、クロラムブシル、ベンダムスチン、メルファラン、クラドリビン、ダカルバジン、ペントスタチン、ビンクリスチン、エトポシド、エピルビシン、ドキソルビシン、アントラサイクリン及び抗葉酸剤。
更なる実施形態において、他の治療剤は、Bcl2インヒビタ及びBTKインヒビタから選択される。
更なる実施形態において、他の治療剤は、ベネトクラックス、イブルチニブ及びアカラブルチニブから選択される。
特定の処置利益を提供し得る具体的な個々の組合せは、以下から選択される化合物を含む:
(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、及び
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、又は
その薬学的に許容される塩(ベネトクラックスと組み合わせて)。
特定の処置利益を提供し得る具体的な個々の更なる組合せは、以下から選択される化合物を含む:
(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、及び
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、又は
その薬学的に許容される塩(イブルチニブと組み合わせて)。
特定の処置利益を提供し得る具体的な個々の更なる組合せは、以下から選択される化合物を含む:
(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、及び
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、又は
その薬学的に許容される塩(アカラブルチニブと組み合わせて)。
これらの組合せは、上述の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩及びベネトクラックス、イブルチニブ又はアカラブルチニブを含む医薬組成物として提供され得る。
代わりに、これらの組合せは、上述の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩をベネトクラックス、イブルチニブ又はアカラブルチニブと同時に、別々に又は順次的に治療に用いるための組み合わされた調製物として提供され得る。
とりわけ、イブルチニブとのこれらの組合せは、造血器癌、特にCLL及びDLBCLの処置において特に有効であり得る。
本発明の化合物の活性は、本明細書中に記載される以下のインビトロ方法によって評価することができる。
本発明の化合物は、以下の実施例に記載されるように調製することができる。
以下の実施例は、本発明を例示するものであり、本発明の限定であると解釈されるべきでない。温度は、摂氏度で与えられる。用いられる略語は、当技術分野における従来のものであり、以下に一覧にする。
本発明の化合物を合成するのに利用した出発物質、構築ブロック、試薬、酸、塩基、脱水剤、溶媒及び触媒は、全て市販されているか、又は当業者に知られている有機合成法によって生成することができる。更に、本発明の化合物は、以下の実施例に示すように、当業者に知られている有機合成法によって生成することができる。
略語
ACN ACN
AcOH 酢酸
aq. 水性
BISPIN ビス(ピナコラート)ジボロン
BOC ターシャリブチルカルボキシ
br 広い
CHX シクロヘキサン
d ダブレット
DCM ジクロロメタン
dd ダブレットのダブレット
DEA ジエチルアミン
DEAD ジエチルアゾジカルボキシラート
DIAD ジイソプロピルアゾジカルボキシラート
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMA N,N-ジメチルアセトアミド
DME 1,4-ジメトキシエタン
DMEM ダルベッコ改変イーグル培地
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EtO ジエチルエーテル
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
FCS 仔ウシ血清
h 時間
HATU 1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスファート
HBTU 2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート
HPLC 高圧液体クロマトグラフィ
HV 高真空
KOAc 酢酸カリウム
LC-MS 液体クロマトグラフィ及び質量分析
m マルチプレット
m/z 質量電荷比
MeOH メタノール
min 分
MS 質量分析
MsCl 塩化メタンスルホニル
MsO メタンスルホン酸無水物
NaOAc 酢酸ナトリウム
NaPyr. ピルビン酸ナトリウム
NEAA 非必須アミノ酸
NMM N-メチルモルホリン
NMR 核磁気共鳴
PBS リン酸緩衝生理食塩水
PdCl(dppf) [1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド
PdCl(dppf)-CHCl [1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド-ジクロロメタン付加物
PdCl(PPh ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド
PG 保護基
PPh トリフェニルホスフィン
ppm 100万分の1
rac ラセミ
RM 反応混合液
Rt 保持時間
RT 室温
s シングレット
sat. 飽和
SFC 超臨界流体クロマトグラフィ
t トリプレット
TBME tert-ブチルメチルエーテル
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
分析方法
一般的な条件:
NMR:
TopSpinプログラム制御下でICON-NMRを用いたBruker AVANCE 400MHz、500MHz又は600MHz NMRスペクトロメータで、NMRスペクトルを記録した。スペクトルは、特に明記しない限り、298Kにおいて測定し、且つ知られている溶媒共鳴を参照した。
LC-MS:
エレクトロスプレー、化学及び電子衝撃イオン化方法を用いた質量スペクトルをLC-MS、SFC-MS又はGC-MSシステムで以下の配置の広範な機器から取得した:フォトダイオードアレイ検出器及びシングル四重極質量検出器を用いたWaters Acquity UPLC/SQDシステム又はG 6110シリーズ質量分析計を備えたAgilent 1200システム。[M+H]は、化学種のプロトン化された分子イオンを指す。
Waters Acquity UPLC/SQDシステム:
方法A
カラム Waters Acquity HSS T3 1.8μm 2.1×50mm又は2.1×100mm
カラム温度 60℃
溶離液 A:水+0.05%ギ酸+3.75mM酢酸アンモニウム、B:ACN+0.04%ギ酸
流量 1.0ml/分
勾配 1.4分で5%~98%B
方法B
カラム Waters Acquity HSS T3 1.8μm 2.1×50mm又は2.1×100mm
カラム温度 60℃
溶離液 A:水+0.05%ギ酸+3.75mM酢酸アンモニウム、B:ACN+0.04%ギ酸
流量 0.8ml/分
勾配 9.4分で5%~98%B
方法C
カラム Waters Acquity HSS T3 1.8μm 2.1×50mm又は2.1×100mm
カラム温度 50℃
溶離液 A:水+0.05%ギ酸+3.75mM酢酸アンモニウム、B:ACN+0.04%ギ酸
流量 1.2ml/分
勾配 1.4分で2%~98%B
方法D
カラム Waters Acquity HSS T3 1.8μm 2.1×50mm又は2.1×100mm
カラム温度 50℃
溶離液 A:水+0.05%ギ酸+3.75mM酢酸アンモニウム、B:ACN+0.04%ギ酸
流量 1.2ml/分
勾配 1.4分で1%~98%B
Agilent 1200システム:
方法E
カラム XBridge C18、4.6×50mm、3.5μm
カラム温度 50℃
溶離液 A:水(10mM炭酸水素アンモニウム)、B:ACN
流量 1.8ml/分
勾配 1.5分で5%~95%B、1.5分間95%B、0.01分以内に5%Bに戻る
方法F
カラム SunFire C18、3×30mm、2.5μm
カラム温度 50℃
溶離液 A:水、B:ACN、両方とも0.01%TFAを含有
流量 1.5ml/分
勾配 1.5分で5%~95%B
方法G
カラム SunFire C18、4.6×50mm、3.5μm
カラム温度 50℃
溶離液 A:水、B:ACN、両方とも0.01%TFAを含有
流量 2.0ml/分
勾配 1.4分で5%~95%B
方法H
カラム SunFire C18、4.6×50mm、3.5μm
カラム温度 50℃
溶離液 A:水、B:ACN、両方とも0.01%TFAを含有
流量 2.0ml/分
勾配 1.2分で5%~95%B、1.3分間95%B、0.01分以内に5%Bに戻る
方法I
カラム XBridge C18、4.6×50mm、3.5μm
カラム温度 40℃
溶離液 A:水(10mM炭酸水素アンモニウム)、B:ACN
流量 1.8ml/分
勾配 1.4分で5%~95%B、1.6分間95%B、0.01分以内に5%Bに戻る
方法J
カラム Phenomenex、3.0×30mm、5μm
カラム温度 50℃
溶離液 A:水(10mM炭酸水素アンモニウム)、B:ACN
流量 1.5ml/分
勾配 1.5分で5%~95%B、0.7分間95%B
方法K
カラム XBridge C18、4.6×50mm、3.5μm
カラム温度 40℃
溶離液 A:水(10mM炭酸水素アンモニウム)、B:ACN
流量 2.0ml/分
勾配 1.5分で5%~95%B
キラル分析HPLC:
キラル分析HPLCデータを、フォトダイオードアレイ検出器を用いるShimadzu LC-20A分析HPLCにより生成した。
方法L
カラム ChiralCel OJ、5μm、250×4.6mm
カラム温度 25℃
溶離液 ヘキサン/EtOH(+0.05%DEA)90:10
流量 1.0ml/分
UV検出 220nm(DAD検出器)
キラル分析SFC:
キラル分析SFCデータを、フォトダイオードアレイ検出器を用いるWaters Acquity UPC2システムにより生成した。
方法M
カラム Daicel Chiralpak AD-H、5μm、250×4.6mm
カラム温度 22℃
移動相 CO/MeOH(80:20)
流量 3.0ml/分
UV検出 210nm(DAD検出器)
分取クロマトグラフィ:
順相及び逆相フラッシュクロマトグラフィ精製をCombiFlash(登録商標) Rf200又はRf+システムで実行した。代わりに、逆相でのクロマトグラフィ精製をInterchim Puriflash 4250システム又はBiotageシステムで実行した。モディファイアとしてMeOHを用いたWaters 2998フォトダイオードアレイ検出器又はWaters MSシングル四重極検出によるWaters分取SFC-100-MSシステムを用いて、超臨界流体クロマトグラフィ(SFC)分離を実行した。通常、背圧は、120バールであり、フローは、100g CO/分であり、カラム温度は、40℃であった。逆相HPLC精製をWaters 2998フォトダイオードアレイ検出器又はWaters MSシングル四重極検出のいずれかによるWaters HPLC分取システムで実行した。
キラル分取クロマトグラフィ:
方法1
機器 Sepiatec SFC100 System
背圧 120バール
カラム Chiralpak AD-H、5μm、250×30mm
カラム温度 40℃
移動相 CO/MeOH(80:20)
流量 80ml/分
UV検出 254nm(DAD検出器)
方法2
機器 MG II preparative SFC
背圧 120バール
カラム ChiralCel OJ、5μm、250×30mm
カラム温度 38℃
移動相 CO/EtOH(85:15)
流量 60ml/分
UV検出 220nm(DAD検出器)
固相抽出(SPE)カートリッジ:
酸除去用:PL-HCO3 MP SPEカートリッジをAgilent StratosPhereから購入した(参照:PL-HCO3 MP樹脂、1.8mmol/g、100A、150~300μm、500mg、6ml)。
キャッチアンドリリース用:SCXカートリッジをAgilentから購入した(参照:HF Mega DE-SCX、2g、12ml)。
中間体の合成
中間体1a
3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸
Figure 0007252972000050

工程1:3-((2-カルボキシエチル)アミノ)-4-メトキシ安息香酸
3-アミノ-4-メトキシ安息香酸(5.0g、29.3mmol)をアクリル酸(8.05ml、117mmol)中に懸濁させた。結果として生じたベージュ色の懸濁液を100℃まで撹拌した。10分後、撹拌を止めて、RMを100℃において3h静置した。粗RMを更なる検査及び更なる精製なしに次の工程に直接用いた。
LC-MS(方法A):Rt=0.56min,[M+H]=240.2.
工程2:3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸
粗RM3-((2-カルボキシエチル)アミノ)-4-メトキシ安息香酸(7.01g、29.3mmol)にAcOH(33ml)を加えた。懸濁液を100℃に加熱して、10分間撹拌した。次に、尿素(11.00g、183mmol)を加えて、結果として生じた混合液を120℃において一晩撹拌した。次に、結果として生じた茶色の溶液を水(150ml)及び濃HCl(10ml)の低温溶液中でクエンチした。撹拌後、結果として生じたベージュ色の懸濁液を5℃の冷蔵庫内で一晩保存してから濾過した。濾過ケーキを水で洗浄して、乾燥させて、茶色の固体を得た。茶色の固体を0.05M aq.HClで消化して、濾過した。濾過ケーキをTBMEで洗浄して(3×25ml)、減圧下で40℃において乾燥させて、6.29gの表題化合物をベージュ色の固体として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.48min,[M+H]=265.2.
中間体1b
ペンタフルオロフェニル3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾアート
Figure 0007252972000051

250ml丸底フラスコに(3-(2,4)-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(28g、106mmol)、ペンタフルオロフェニル2,2,2-トリフルオロアセタート(36g、127mmol)及びDMF(50ml)を加えた。次に、DIPEA(76ml、424mmol)を0℃において加えて、RMをRTにおいて2h撹拌してから、水(300ml)で希釈した。混合液をEtOAcで抽出して(2×250ml)、組み合わせた有機層をブラインで洗浄して(2×10ml)、NaSO上で乾燥させて、濾過して濃縮した。石油エーテル中10~30%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗混合物の精製により、40gの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法E):Rt=1.51min,[M+H]=432.
中間体1c
3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-エトキシ安息香酸
Figure 0007252972000052

3-アミノ-4-エトキシ安息香酸(2.7g、14.90mmol)をアクリル酸(4.09ml、59.6mmol)中に懸濁させて、RMを110℃において1h撹拌した。尿素(5.37g、89mmol)及びAcOH(18ml)を加えて、RMを130℃において2h撹拌した。RMを水でクエンチして、HClの濃縮aq.溶液(37%)で酸性化して、EtOAcで抽出した。有機相を組み合わせて蒸発させた。水を加えて、混合液を濾過して、固体を水及びEtOAcで洗浄して、表題化合物を固体(1.1g)として得た。
方法A:Rt=0.56min;[M+H]=279.1.
中間体2
4-クロロ-6-ヨード-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン
Figure 0007252972000053

工程1:4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン
アルゴン下に置いた火炎乾燥フラスコ内でミネラルオイル中60%水素化ナトリウム(1.563g、39.1mmol)をDMF(60ml)に加えて、結果として生じた混合液を0℃に冷却した。6-クロロ-7-デアザプリン(4g、26.0mmol)のDMF溶液(20ml)を10分にわたってゆっくり加えた。反応液を、水素生成が終わるまで10分間撹拌した。次に、ベンゼンスルホニルクロリド(3.36ml、26.0mmol)を加えて、反応液をRTにおいて1h撹拌した。次に、水を加えて、結果として生じた沈殿物を濾過して、減圧下で乾燥させて、7.418gの表題化合物を薄灰色の固体として得た。
LC-MS(方法C):Rt=1.01min,[M+H]=294.1/296.0.
工程2:4-クロロ-6-ヨード-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン
-78℃のアルゴン雰囲気下の4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンの撹拌乾燥THF溶液(80ml)にCHX中1.5Mリチウムジイソプロピルアミドモノ-THF(5.22ml、7.83mmol)を15分にわたって加えた。1h後、ヨウ素(1.987g、7.83mmol)のTHF溶液(20ml)を15分にわたって滴加した。結果として生じた溶液を3h撹拌した。次に、水(2ml)を加えて、混合液をRTに温めた。混合液をDCMで希釈して、橙色の有機層をブラインで洗浄して(2×)、NaSO上で乾燥させて、蒸発乾固させた。結果として生じた橙色~茶色の固体をACNと共に摩砕して、1.513gの表題化合物をベージュ色の固体として得た。
LC-MS(方法C):Rt=1.12min,[M+H]=419.9/421.9.
中間体3a
4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンズアルデヒド
Figure 0007252972000054

工程1:(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)メタノール
アルゴン下のエチル4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンゾアート(10.2g、33.8mmol)の茶色の100ml THF懸濁液(公開されている米国特許第6140332号明細書、第45欄、実施例30に記載される手順に従って調製され得る)に1M水素化リチウムアルミニウムのTHF溶液(50.7ml、50.7mmol)を0~5℃においてゆっくり加えた。添加中、RMをTHF(5ml)で希釈した。添加後、RMを0℃において10分間撹拌して、RTに温めた。RTにおいて3h撹拌した後、RMを水(50ml)及び15%aq.NaOH(50ml)で0℃においてクエンチした(発熱性、ガス放出あり)。RMをHyflo(登録商標)(フィルタ材)で濾過して、THF(250ml)で洗浄して、濾液を減圧下で濃縮して、9.32gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.78min,[M+H]=260.1/262.1.
工程2:4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンズアルデヒド
(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)メタノール(工程1)(9.32g、32.7mmol)及び二酸化マンガン(28.4g、327mmol)の黒色のTHF懸濁液(250ml)をRTにおいて一晩撹拌した。更なるバッチの二酸化マンガン(8.52g、98mmol)をRMに加えて、RTにおいてもう一晩撹拌した。RMをHyflo(登録商標)(フィルタ材)で濾過して、THF(400ml)で洗浄した。結果として生じた濾液を濃縮して、THFで希釈して、ここでもHyflo(登録商標)で濾過して、減圧下で濃縮して、5.68gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.88min,[M+H]=258.1/260.1.
中間体3b
4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンズアルデヒド
Figure 0007252972000055

不活性雰囲気下でパージして維持した2lフラスコに4-クロロ-6-ヨード-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(中間体2)(54g、129mmol)、4-ホルミルフェニルボロン酸(19g、129mmol)、NaCO(40g、370mmol)及びPdCl(dppf)(9g、12.9mmol)を加えた。ACN(1200ml)及び水(300ml)を加えて、RMをN下で100℃において16h撹拌した。RMを濾過して、真空下で濃縮した。粗混合物を、DCM中3~9%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、39gの4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンズアルデヒドを黄色の固体として得た。
LC-MS(方法I):Rt=1.99min,[M+H]=398.
中間体4
tert-ブチル4-(2-オキソエトキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
Figure 0007252972000056

工程1:tert-ブチル4-(アリルオキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
ミネラルオイル中60%水素化ナトリウム(964mg、24.10mmol)を1-Boc-4-ヒドロキシピペリジン(1000mg、4.82mmol)の無水THF溶液(45ml)にアルゴン下でRTにおいて少量ずつ加えた。撹拌を30分間継続した。次に、臭化アリル(0.500ml、5.78mmol)を混合液中に滴加して、RMをRTにおいて40h撹拌した。次に、RMを水でクエンチした。混合液をEtOAcで抽出して、NaSO上で乾燥させて、濾過して濃縮して、粗化合物を得た。CHX中0~20%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる精製により、1130mgの表題化合物を無色の液体として得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.13min,[M-tBu+H]=186.1.
工程2:tert-ブチル4-(2-オキソエトキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル4-(アリルオキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(1120mg、4.64mmol)の無水DCM溶液(40ml)を2首フラスコ内で-78℃に冷却した。オゾンをRM中に70分間泡立てた。次に、RMをRTまで温めて、PPh(ポリマー結合)(5g、16.00mmol)を加えて、オゾニドを破壊した。RMをRTにおいて30分間撹拌した。次に、これをHyflo(登録商標)で濾過して、DCMで洗浄した。濾液を蒸発乾固させて、1147mgの表題化合物を無色の油として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.58(s,1H),4.21(s,2H),3.70-3.40(m,10H),3.01(s,6H),1.87-1.66(m,6H),1.38(dd,J=2.6,1.2Hz,34H).
中間体5
Tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート
Figure 0007252972000057

4-クロロ-6-ヨード-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(3.60g、12.88mmol)、CsCO(10.5g、32.2mmol)及び4-(4-t-Boc-ピペラジノメチル)フェニルボロン酸(4.95g、15.46mmol)のジオキサン/水1:1混合液(100ml)をアルゴンで脱気した。次に、PdCl(dppf)-CHCl付加物(1.052g、1.288mmol)を加えて、RMを100℃において4h撹拌した。RMをRTに冷却してから、EtOAcと水に分配した。層に分離させて、有機層内に含有される沈殿物を濾過して、2.18gの表題化合物を茶色の粉末として得た。結果として生じた濾液をブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、濃縮して、4.65gの粗生成物を得た。粗生成物をACN/EtO中で摩砕して、濾過して、減圧下で乾燥させて、1.938g以上の表題化合物をベージュ色の固体として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.81min,[M+H]=428.2/430.2.
中間体6
(trans-rac)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラート
Figure 0007252972000058

tert-ブチル6-オキサ-3-アザビシクロ[3,1,0]ヘキサン-3-カルボキシラート(10g、52.9mmol)及び臭化銅(I)-ジメチルスルフィド複合体(1.5g、7.30mmol)のTHF溶液(200ml)にTHF中2Mイソブチルマグネシウムクロリド(100ml、200mmol)を-30℃においてアルゴン下で滴加した。結果として生じた暗色の溶液を-15℃未満で1h撹拌した。次に、RMを10%aq.NHClでクエンチすると、青色になった。EtOAcを加えて、混合液をRTにおいて30分間撹拌した。次に、層に分離させて、aq.層をEtOAcで抽出した(3×)。組み合わせた有機層をブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮した。石油エーテル中0~20%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、11.82gの表題化合物を淡い黄色の油として得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 3.96(q,J=5.2Hz,1H),3.59(dd,J=11.2,6.3Hz,2H),3.19(dd,J=11.5,4.6Hz,1H),3.00(dd,J=10.9,6.0Hz,1H),2.07(dp,J=12.3,5.8Hz,1H),1.91(s,1H),1.60(dt,J=13.2,6.6Hz,1H),1.43(d,J=12.6Hz,13H),1.31(ddd,J=13.5,8.3,5.3Hz,1H),1.13(ddd,J=13.7,9.4,5.9Hz,1H),0.90(dd,J=8.8,6.6Hz,6H).
中間体7
(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000059

工程1:(trans-rac)-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラート
下のベンジル6-オキサ-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート(8.9g、40.6mmol)及び臭化銅(I)-ジメチルスルフィド複合体(0.835g、4.06mmol)のTHF懸濁液(200ml)にTHF中2Mイソブチルマグネシウムクロリド(79ml、158mmol)を20分にわたって滴加した。温度は-15℃未満のままであった。結果として生じた暗色の溶液を-15℃未満で1h撹拌した。RMを10%aq.NHCl(発熱性)でクエンチすると、青色になった。EtOAc及び水を加えて、混合液をRTにおいて30分間撹拌した。層に分離させて、aq.層をEtOAcで抽出した(2×)。組み合わせた有機層を水(2×)及びブラインで(1×)洗浄して、NaSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮して、10.62gの粗生成物を得た。ヘキサン中0~50%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、5.67gの物質を得た。DCM中0~30%MeOH(+10%NHOH)で溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる物質の精製により、3.911gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.05min,[M+H]=278.4.
工程2:(3S,4R)-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラート及び(3R,4S)-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラート
SFC(分取方法1)を用いた、(trans-rac)-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラートのキラル分離により、個々の鏡像異性体を無色の油として得た;第1の溶出ピーク(ピーク1)は、1.64gの(3S,4R)-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラートを与え、第2の溶出ピーク(ピーク2)は、1.65gの(3R,4S)-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラートを与えた。
(3S,4R)-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラート:
SFC(方法M):Rt=2.51min.
LC-MS(方法A):Rt=1.06min,[M+H]=278.2.
(3R,4S)-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラート:
SFC(方法M):Rt=3.75min.
LC-MS(方法A):Rt=1.06min,[M+H]=278.2.
工程3:(3R,4S)-4-イソブチルピロリジン-3-オール
工程2の第2の溶出ピークの、(3R,4S)-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラート(1.65g、5.95mmol)のMeOH溶液(20ml)を10%パラジウム炭素(0.4g、3.76mmol)で処理して、RMを25~30℃の水素の0.1バール下に置いた。2h後、RMをHyflo(登録商標)(フィルタ材)で濾過して、MeOHで洗浄した。濾液を濃縮して、真空下で乾燥させて、黄色の油を得た。油をDCM中に溶解させて、ジオキサン中4M HCl(2.231ml、8.92mmol)を加えて、ヒドロクロリド塩を形成させた。次に、EtOを加えて、形成された沈殿物を濾過して、減圧下で乾燥させて、840mgの表題化合物をHCl塩として得た。
H NMR(600MHz,DMSO-d)δ ppm 0.88(dd,J=16.69,6.60Hz,6H)1.13(ddd,J=13.66,8.99,6.33Hz,1H)1.25(ddd,J=13.75,7.70,6.42Hz,1H)1.54-1.63(m,1H)2.06-2.13(m,1H)2.81(dq,J=11.14,5.70Hz,1H)2.86-2.97(m,1H)3.19-3.27(m,1H)3.30-3.35(m,1H)3.97(q,J=3.85Hz,1H)5.46(br s,1H)9.12-9.58(m,2H).
工程4:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(市販されているか、又は公開されている国際公開第2013/008095号パンフレット、第37頁、中間体5の手順に従って調製され得る)(1g、3.98mmol)及びDIPEA(2.78ml、15.93mmol)のDCM溶液(25ml)にトルエン中20%ホスゲン(2.51ml、4.78mmol)を0℃未満でゆっくり加えた。結果として生じた溶液を0℃において30分間撹拌してから、(3R,4S)-4-イソブチルピロリジン-3-オール(工程3)(0.787g、4.38mmol)の撹拌DCM溶液(25ml)中に0℃において加えた。結果として生じた混合液を0℃において45分間撹拌した。次に、RMを濃縮して、EtOAc/MeOH(9:1)で希釈して、水(3×)及びブライン(1×)で洗浄した。次に、有機層をMgSOで乾燥させて、濃縮して、1.86gの粗生成物を得た。ヘキサン中0~100%EtOAc(+5%EtOH)で溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、1.455gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.18min,[M+H]=421.4.
中間体8
(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000060

工程1及び工程2:中間体7を参照されたい。
工程3:(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(市販されているか、又は公開されている国際公開第2013/008095号パンフレット、第37頁、中間体5の手順に従って調製され得る)(950mg、3.78mmol)及びDIPEA(2.64ml、15.13mmol)のDCM溶液(25ml)にトルエン中20%ホスゲン(2.389ml、4.54mmol)を0℃未満でゆっくり加えた。結果として生じた溶液を0℃において15分間撹拌してから、(3S,4R)-4-イソブチルピロリジン-3-オール(748mg、4.16mmol)の撹拌DCM溶液(25ml)中に0℃において加えた。結果として生じた混合液を0℃において30分間撹拌した。次に、RMを濃縮して、EtOAc/MeOH(9:1)で希釈して、水(3×)及びブライン(1×)で洗浄した。次に、有機層をMgSOで乾燥させて、濃縮して、1.764gの粗生成物を得た。ヘキサン中0~100%EtOAc(+5%EtOH)で溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、1.38gの表題化合物を白色の泡として得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.18min,[M+H]=421.4.
中間体9
(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000061

工程1:cis-rac-tert-ブチル3-イソブチル-4-((4-ニトロベンゾイル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシラート
0℃の(trans-rac)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラート(中間体6)(11.82g、43.2mmol)、4-ニトロ安息香酸(11g、65.2mmol)及びPPh(18g、65.2mmol)のTHF溶液(250ml)にDIAD(13ml、65.5mmol)をアルゴン下で1hにわたって滴加した。結果として生じた橙色の溶液をRTにもう3時間ゆっくり温めた。RMを水でクエンチして、THFを部分的に蒸発させた。EtOAcを加えて、混合液をEtOAcで抽出した(3×)。組み合わせた有機層を0.2M HCl及びブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で蒸発させた。CHX中0~15%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、16.43gの表題化合物を淡い黄色の泡として得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.41min,[M-tBu+H]=337.2.
工程2:(cis-rac)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラート
(cis-rac)-tert-ブチル3-イソブチル-4-((4-ニトロベンゾイル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシラート(工程1)(16.43g、41.9mmol)のMeOH/HO 3:1溶液(160ml)にNaOH(3.35g、84mmol)を加えた。RMをRTにおいて1.5h撹拌した。次に、RMを、1M aq.HClを用いてpH6に調整した。MeOHを部分的に蒸発させてから、EtOAcを加えて、混合液をRTにおいて30分間撹拌した。混合液をEtOAcで抽出して(3×)、MgSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮した。結果として生じた白色の残留物をDCM中で摩砕して、濾過した。CHX中0~35%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる、結果として生じた黄色の濾液の精製により、物質が得られ、次に、これをDCM中で摩砕して、濾過した。結果として生じた濾液を濃縮して、10.602gの表題化合物を黄色の油として得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 4.26-4.15(m,1H),3.53(t,J=9.1Hz,1H),3.44(d,J=1.7Hz,2H),3.03(t,J=10.7Hz,1H),2.86-2.21(m,1H),2.13(dqd,J=11.4,7.9,3.8Hz,1H),1.59(dp,J=13.3,6.7Hz,1H),1.43(d,J=13.2Hz,24H),0.91(d,J=6.6Hz,7H).
工程3:(cis-rac)-4-イソブチルピロリジン-3-オール
(cis-rac)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラート(工程2)(1.040g、4.06mmol)及び4M HClのジオキサン溶液(10ml)をRTにおいて一晩撹拌した。RMを濃縮してから、DCMと共蒸発させて、減圧下で乾燥させて、770mgの表題化合物を灰色がかった白色の固体としてのHCl塩として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.27(s,2H),5.46-5.17(m,1H),4.25-3.97(m,1H),3.26-3.11(m,3H),3.04(d,J=12.1Hz,1H),2.72(t,J=11.3Hz,1H),2.05(dt,J=7.3,3.8Hz,1H),1.55(dq,J=13.2,6.6Hz,1H),1.38(dt,J=13.9,7.1Hz,1H),1.18(dt,J=13.9,7.2Hz,1H),0.86(d,J=6.3Hz,6H).
工程4:(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
トルエン中15%ホスゲン(1.3ml、1.821mmol)を5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(CAS 1227210-37-8)(市販されているか、又は公開されている国際公開第2013/008095号パンフレット、第37頁、中間体5の手順に従って調製され得る)(438mg、1.708mmol)及びDIPEA(0.5ml、2.86mmol)の乾燥DCM溶液(10ml)中に0℃において滴加した。RMを0℃において30分間撹拌した。次に、(cis-rac)-4-イソブチルピロリジン-3-オール(工程3)(323mg、1.705mmol)及びDIPEA(0.5ml、2.86mmol)の乾燥DCM溶液(1ml)を0℃において滴加した。結果として生じた淡い橙色の溶液を0℃において2h撹拌した。混合液をDCMとsat.aq.NaHCO溶液に分配した。有機層をsat.aq.NHCl及びブラインで洗浄して、NaSO上で乾燥させて、蒸発させた。DCM中0~15%MeOHで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗化合物の精製により、793mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.22min,[M+H]=421.4.
中間体10
(cis-rac)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホルミルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000062

4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンズアルデヒド(中間体3a)(375mg、1.323mmol)、KCO(402mg、2.88mmol)及び(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体9)(701mg、1.151mmol)のジオキサン/水1:1混合液(10ml)をアルゴンで脱気した。次に、PdCl(dppf)-CHCl付加物(94mg、0.115mmol)を加えて、RMを100℃において1h撹拌した。RMをEtOAcと水に分配した。有機層をブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。粗生成物を、4℃に冷却したMeOH/ジイソプロピルエーテル中に希釈して、懸濁液を濾過して、190mgの表題化合物を黄色の固体として得た。DCM中0~12.5%MeOHで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる濾液の精製により、追加量(311mg)の表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.98min,[M+H]=516.3.
中間体11
(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000063

工程1:tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(中間体5)(500mg、1.110mmol)、KCO(384mg、2.78mmol)及び(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体7)(500mg、1.13mmol)のジオキサン/水1:1混合液(10ml)をアルゴンで脱気した。次に、PdCl(dppf)-CHCl付加物(91mg、0.111mmol)を加えて、RMを100℃において2h撹拌した。RMをRTに冷却してから、EtOAcと水に分配した。層に分離させた。有機層をブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。DCM中0~40%DCM/MeOH/NH(80:20:1)で溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、514mgの表題化合物を橙色の固体として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.88min,[M+H]=686.5.
工程2:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(工程1)(507mg、0.724mmol)及びジオキサン中4M HCl(2ml、8.00mmol)の褐色がかったMeOH溶液(2ml)をRTにおいて2h撹拌した。RMを濃縮して、減圧下で乾燥させて、509mgの表題化合物をHCl塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.71min,[M+H]=586.5.
中間体12
(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペリジン-4-イルオキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000064

工程1:tert-ブチル4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
0℃の4-ヒドロキシフェニルボロン酸ピナコールエステル(1.030g、4.68mmol)、1-Boc-4-ヒドロキシピペリジン(1.057g、5.15mmol)及びPPh(1.35g、5.15mmol)のTHF溶液(20ml)にDIAD(1ml、5.14mmol)をアルゴン下で滴加した。結果として生じた溶液をRTにおいて3日間撹拌した。RMをEtOAcとsat.aq.NaHCO溶液に分配した。有機層を分離して、ブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。CHX中0~20%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、1.249gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.48min,[M+H]=404.2.
工程2:tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
4-クロロ-6-ヨード-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(Synnovator,Inc.、CAS[876343-10-1])(855mg、3.06mmol)、CsCO(2492mg、7.65mmol)及びtert-ブチル4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程1)(1234mg、3.06mmol)のジオキサン/水1:1混合液(30ml)をアルゴンで脱気した。PdCl(dppf)-CHCl付加物(250mg、0.306mmol)を加えて、RMを100℃において3h撹拌した。RMをRTに冷却してから、EtOAcとsat.aq.NaHCOに分配した。層に分離させてから、有機層をブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。CHX中0~100%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、茶色の残留物を得た。次に、残留物をMeOHと共に摩砕して、結果として生じた懸濁液を濾過して、EtOで洗浄して、減圧下で乾燥させて、1.039gの表題化合物をベージュ色の粉末として得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.24min,[M+H]=429.3/431.2.
工程3:tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程2)(295mg、0.420mmol)、KCO(145mg、1.049mmol)及び(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体7)(200mg、0.476mmol)のジオキサン/水1:1混合液(4ml)をアルゴンで脱気した。PdCl(dppf)-CHCl付加物(34mg、0.042mmol)を加えて、RMを100℃において1h撹拌した。RMをRTに冷却してから、EtOAcと水に分配した。層に分離させてから、有機層をブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。DCM中0~38%MeOHで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、303mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.22min,[M+H]=687.3.
工程4:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペリジン-4-イルオキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程3)(303mg、0.393mmol)及びジオキサン中4M HCl(2ml、8.00mmol)の褐色がかったMeOH溶液(2ml)をRTにおいて1h撹拌した。次に、RMを減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、317mgの表題化合物をTFA塩としての橙色の粉末として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.76min,[M+H]=587.3.
中間体13
tert-ブチル9-(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
Figure 0007252972000065

工程1:2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エタン-1-オール
2-(4-ブロモフェニル)エタン-1-オール(CAS 4654-39-1)(60g、300mmol)、BISPIN(84g、330mmol)、KOAc(90g、900mmol)及びPdCl(dppf)(6.6g、9mmol)のジオキサン混合液(600ml)をN下で85℃において16h撹拌した。次に、RMをRTに冷却して濾過した。結果として生じた溶液を減圧下で濃縮した。石油エーテル中0~30%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗残留物の精製により、100gの表題化合物を無色の油として得た。
LC-MS(方法I):Rt=1.87min,[M+NH=266.
工程2:4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェネチルメタンスルホナート
2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エタン-1-オール(工程1)(100g、300mmol)及びTEA(240g、2400mmol)のDCM混合液(1300ml)を0℃において20分間撹拌した。次に、DCM(200ml)中MsCl(136g、1200mmol)を滴加した。添加後、RMをRTにおいて16h撹拌した。次に、混合液を水で洗浄して(3×300ml)、NaSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。DCM中0~50%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗残留物の精製により、87gの表題化合物を無色の油として得た。
LC-MS(方法H):Rt=1.92min,[M+H]=327.
工程3:tert-ブチル9-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
tert-ブチル3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(CAS 173405-78-2)(34g、133mmol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェネチルメタンスルホナート(工程2)(86g、172mmol)、KCO(47g、345mmol)及びKI(2.3g、13.8mmol)のACN混合液(1000ml)を60℃において16h撹拌した。次に、RMを濾過して、溶液を減圧下で濃縮した。DCM中0~10%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗残留物の精製により、49gの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.47min,[M+H]=485.
工程4:tert-ブチル9-(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
tert-ブチル9-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(工程3)(38g、79mmol)、中間体2(37g、88mmol)、KCO(22g、160mmol)及びPdCl(dppf)(5.8g、8mmol)の5:1ジオキサン/水混合液(480ml)をN下で80℃において16h撹拌した。次に、RMをEtOAc(1500ml)中に注いで、有機層を水(100ml)で洗浄して、NaSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮した。DCM中0~10%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗残留物の精製により、34gの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.99min,[M+H]=650.
中間体14
1-(2-メトキシ-5-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 0007252972000066

工程1:tert-ブチル9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
RTにおいて、アルゴン下の3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボン酸tert-ブチルエステル(432mg、1.698mmol)及びNMM(0.392ml、3.57mmol)の撹拌DMF溶液(4ml)に中間体1a(471mg、1.783mmol)に続いてHATU(743mg、1.953mmol)を加えた。澄明なRMをRTにおいて2.5h撹拌してから、sat.aq.NaHCOでクエンチして、EtOAcで希釈した。層に分離させて、aq.層をEtOAcで抽出した(1×)。組み合わせた有機層をブライン/水1:1(2×)及びブライン(1×)で洗浄して、MgSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮して、900mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.91min,[M+H]=501.4.
工程2:1-(2-メトキシ-5-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
tert-ブチル9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(工程1)(100mg、0.200mmol)及び4M HClのジオキサン溶液(1ml、4mmol)をMeOH(1ml)中でRTにおいて1.5h撹拌した。RMを濃縮して、減圧下で乾燥させて、99mgの表題化合物をヒドロクロリド塩として得た。
LC-MS(方法D):Rt=0.76min;[M+H]=401.4.
中間体15
tert-ブチル4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
Figure 0007252972000067

アルゴン下の4-クロロ-6-ヨード-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(848mg、3.03mmol)及び(4-(((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)ボロン酸(1.068g、3.19mmol)の橙色の1-プロパノール懸濁液(20ml)にPdCl(PPh(106mg、0.152mmol)に続いて水中2M NaCO(3.03ml、6.07mmol)を加えた。RMを100℃において一晩撹拌した。次に、これをEtOAcで希釈して、水及びブラインで洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮した。CHX中0~100%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、844mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.29min,[M+H]=443.3
中間体16
tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
Figure 0007252972000068

工程1:4-クロロ-6-(4-((ピペリジン-4-イルオキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン
tert-ブチル4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(中間体15)(515mg、1.163mmol)及びTFA(2.69ml、34.9mmol)の黄色のDCM溶液(3ml)をアルゴン下でRTにおいて2h撹拌した。次に、溶液を濃縮してから、減圧下で乾燥させて、664mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.66min;[M+H]=343.2/345.2.
工程2:
tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
4-クロロ-6-(4-((ピペリジン-4-イルオキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(工程1)(664mg、1.163mmol)、tert-ブチル4-(2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(291mg、1.279mmol)及びTEA(0.486ml、3.49mmol)の茶色のMeOH溶液(4ml)にTHF中0.5M ZnCl(2.56ml、1.279mmol)を加えた。RMをRTにおいて3h撹拌してから、NaBHCN(80mg、1.279mmol)を加えて、RMをアルゴン下でRTにおいて一晩撹拌した。溶液をDCMで希釈して、水及びブラインで洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させて、濾過して濃縮して、減圧下で乾燥させて、730mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.95min,[M+H]=554.4/556.3.
中間体17
2-(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)エタノール
Figure 0007252972000069

4-クロロ-6-ヨード-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(1.2g、4.29mmol)、4-(2-ヒドロキシエチル)フェニルボロン酸(750mg、4.29mmol)、水中2M NaCO(4.72ml、9.45mmol)及びPdCl(PPh(154mg、0.215mmol)の黄白色の1-プロパノール混合液(36ml)をRTにおいてNでフラッシュしてから、105℃に予熱した油浴中で撹拌した。105℃において一晩の撹拌の後、茶色の混合液を乾固するまで濃縮して、HVポンプ下で乾燥させて、暗色の固体を得た。CHX中40~100%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗化合物の精製により、762mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.82min,[M+H]=274.0.
中間体18
tert-ブチル4-(ピペリジン-4-イルオキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
Figure 0007252972000070

工程1:tert-ブチル4-(ピリジン-4-イルオキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
500ml丸底フラスコ内でピリジン-4-オール(5g、52.6mmol)、乾燥THF(200ml)、tert-ブチル4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシラート(13.3g、65.8mmol)及びPPh(18g、68.4mmol)を混合した。次に、DEAD(12g、68.4mmol)をRTにおいて滴加した。RMをRTにおいて3h撹拌してから、RMを濃縮した。DCM中3%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる精製により、10gの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法H):Rt=1.35min,[M+H]=279.3.
工程2:tert-ブチル4-(ピペリジン-4-イルオキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
不活性雰囲気下でパージ且つ維持した500ml丸底フラスコ内でtert-ブチル4-(ピリジン-4-イルオキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(2g、7.2mmol)、EtOH(100ml)、AcOH(5ml)及びパラジウム炭素(0.4g)を混合した。RMをH雰囲気下(4MPa)で80℃において16h撹拌した。混合液をHyflo(登録商標)で濾過して、濾液を減圧下で濃縮した。DCM中10%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗混合物の精製により、0.5gの表題化合物を無色の油として得た。
LC-MS(方法H):Rt=1.32min,[M+H]=285.3.
最終化合物の合成
化合物1
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000071

工程1:(3S,4R)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホルミルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
100ml丸底フラスコに4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンズアルデヒド(410mg、1.03mmol)(中間体3b)、(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(420mg、1.0mmol)(中間体8)、PdCl(dppf)(110mg、0.15mmol)、NaCO(280mg、2.64mmol)、ACN(16ml)及びHO(4ml)を加えた。混合液を脱気して、Nでパージして(2×)、100℃において1.5h撹拌した。RMを真空下で濃縮して、冷水(30ml)を加えた。混合液をEtOAcで抽出して(3×50ml)、組み合わせた有機層を蒸発させて、800mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法J):Rt=1.74min,[M+H]=656.
工程2:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
丸底フラスコ(100ml)に(3S,4R)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホルミルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(720mg、0.9mmol)(工程1)、tert-ブチル3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(360mg、1.41mmol)及びMeOH(32ml)を加えた。TEA(53mg、0.52mmol)及びTHF中1M ZnCl(1.0ml、1.0mmol)を混合液に加えた。混合液を30℃において1.5h撹拌してから、NaBHCN(160mg、2.57mmol)を5℃において混合液に加えた。混合液を30℃において1h撹拌した。RMを蒸発させて、冷水(50ml)を加えた。混合物をEtOAcで抽出して(3×50ml)、組み合わせた有機層を蒸発させて、1.2gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法K):Rt=2.67min,[M+H]=895.
工程3:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(610mg、0.45mmol)(工程2)のDMSO溶液(6ml)を含有する丸底フラスコ(50ml)内にHO中NaOH(140mg、3.5mmol)(1.2ml)を0℃において加えた。混合液を0℃において3h撹拌した。混合液に氷及び冷水の混合液(40ml)を加えて、析出した固体を収集して、DCM中0~18%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、230mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法E):Rt=2.44min,[M+H]=754.
工程4:(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
DCM(1.8ml)及びEtOH(5.0ml)中tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(230mg、0.305mmol)の溶液を含有する丸底フラスコ(100ml)に4M HClのジオキサン溶液(2.0ml、8.0mmol)を5℃において滴加した。混合液を30℃において4h撹拌した。追加量のジオキサン中4M HCl(2.0ml、8.0mmol)を滴加して、RMを更に40分間撹拌した。RMを蒸発させて粗化合物を得た。粗化合物を石油エーテル/TBME1:1(3×30ml)、TBME(30ml)及びDCM/TBME2:1(30ml)と共に摩砕して、固体を真空中で乾燥させて、172mgの表題化合物をヒドロクロリド塩としての黄褐色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.05min,[M+H]=654.
工程5:(3S,4R)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(172mg、0.237mmol)(工程4)及び3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(63mg、0.237mmol)(中間体1a)のDMF溶液(2.5ml)を含有する50ml丸底フラスコ内にDIPEA(183mg、1.42mmol)を5℃において加えた。次に、HATU(90mg、0.237mmol)を5℃において加えて、混合液を5℃において1h撹拌した。RMを濾過して、水/ACN中0.01M NHHCOバッファで溶出する分取HPLC(XBridge C18、21.2×250mm、10μm)によって精製して、63mgの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法E):Rt=1.85min,[M/2+H]=450.7.
H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 12.70(s,1H),10.33(s,1H),8.82(s,1H),7.92(d,J=8.2Hz,2H),7.68(s,1H),7.49(dd,J=10.8,2.7Hz,1H),7.40-7.34(m,3H),7.32(d,J=2.1Hz,1H),7.14(d,J=8.7Hz,1H),7.05(dd,J=8.9,2.8Hz,1H),6.75(s,1H),5.12(s,1H),3.90-3.86(m,1H),3.84(s,3H),3.65(dd,J=16.3,9.2Hz,2H),3.59(t,J=6.6Hz,2H),3.53-3.35(m,4H),3.49(s,2H),3.19(dd,J=10.1,4.7Hz,1H),3.11-3.05(m,1H),2.68(t,J=6.3Hz,2H),2.38-2.32(m,4H),2.09(s,3H),2.06-2.00(m,1H),1.66-1.58(m,1H),1.52-1.47(m,4H),1.45-1.38(m,4H),1.38-1.29(m,1H),1.16-1.09(m,1H),0.90(dd,J=10.8,6.6Hz,6H).
化合物2
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000072

工程1:2-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)オキシ)-1-ヒドロキシエタンスルホン酸
tert-ブチル4-(2-オキソエトキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(中間体4)(1.0g、3.70mmol)のEtOH溶液(6ml)をアルゴンでパージした。次に、メタ重亜硫酸ナトリウム(500mg、2.63mmol)の水溶液(1ml)を加えて、RMを80℃において1h撹拌した。次に、異種混合液をRTに冷却した。RTにおいて2日間撹拌した後、懸濁液を濾過して、EtOHで洗浄して、減圧下で乾燥させて、833mgの表題化合物を白色の固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 5.32(d,J=5.7Hz,1H),3.96(t,J=7.2Hz,1H),3.80(d,J=10.3Hz,1H),3.61(d,J=13.4Hz,2H),3.46(s,1H),3.35(s,2H),2.99(s,2H),1.73(s,2H),1.39(s,9H),1.30(q,J=9.1,5.9Hz,2H).
工程2:tert-ブチル4-(2-(4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体11)(200mg、0.321mmol)のMeOH溶液(3ml)にNaOAc(67mg、0.973mmol)を加えて、結果として生じた橙色の溶液をRTにおいて5分間撹拌した。次に、2-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)オキシ)-1-ヒドロキシエタンスルホン酸(工程1)(130mg、0.380mmol)及び2-ピコリンボラン複合体(21mg、0.167mmol)を加えて、RMをRTにおいて3日間撹拌してから、減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中5~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、364mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.94min,[M+H]=813.6.
工程3:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((4-(2-(ピペリジン-4-イルオキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-(2-(4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程2)(364mg、0.224mmol)及びジオキサン中4M HCl(2ml、8.00mmol)のMeOH溶液(2ml)をRTにおいて2h撹拌した。次に、RMを減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、155mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.70min,[M+H]=713.6.
工程4:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
RTの3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(41mg、0.155mmol)(中間体1a)のDMF溶液(1ml)にNMM(0.050ml、0.455mmol)に続いてHATU(59mg、0.155mmol)を加えた。RTにおいて30分の撹拌の後、(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((4-(2-(ピペリジン-4-イルオキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程3)(155mg、0.143mmol)及びNMM(0.050ml、0.455mmol)のDMF溶液(0.5ml)を混合液中に滴加して、黄色のRMをRTにおいて一晩撹拌した。次に、RMを減圧下で濃縮した。(水+0.1%NHHCO)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィ(Interchim)による粗生成物の精製により、114mgの物質を得た。MeOH中40~60%COで溶出するSFC(カラム:Princeton 4-EP、60A、250×30mm、5μM)による物質の精製により、80mgの表題化合物を固体として得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.52min,[M+H]=959.7.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ ppm 12.72(br s,1H),10.32(s,1H),8.83(s,1H)7.92(br d,J=7.92Hz,2H),7.67(s,1H),7.50(br d,J=10.71Hz,1H),7.30-7.40(m,4H),7.14(br d,J=8.51Hz,1H),7.06(br d,J=8.80Hz,1H),6.76(s,1H),5.11(br d,J=4.11Hz,1H),3.81-3.89(m,4H),3.42-3.77(m,11H),3.19-3.25(m,2H),3.05-3.16(m,2H),2.67(br t,J=5.94Hz,2H),2.52-2.55(m,1H),2.23-2.48(m,9H),2.01-2.12(m,4H),1.81(br s,2H),1.62(m,1H),1.30-1.48(m,3H),1.07-1.17(m,1H),0.90(br t,J=7.48Hz,6H).
化合物3
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000073

工程1:tert-ブチル4-(2-(4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
RTの(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペリジン-4-イルオキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体12)(200mg、0.248mmol)、TEA(0.100ml、0.717mmol)及びN-boc-4-ピペリジンアセトアルデヒド(68mg、0.299mmol)の撹拌MeOH溶液(2ml)にTHF中0.5M ZnCl(0.600ml、0.300mmol)を加えて、RMをアルゴン下でRTにおいて6h撹拌した。次に、NaBHCN(18mg、0.286mmol)を加えた。RMをRTにおいて一晩撹拌してから、減圧下で濃縮して、198mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.96min,[M+H]=798.6.
工程2:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((1-(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-(2-(4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程1)(198mg、0.248mmol)及びジオキサン中4M HCl(1.5ml、6.00mmol)のMeOH溶液(1.5ml)をRTにおいて3h撹拌した。次に、RMを減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、235mgの表題化合物をTFA塩としての黄色の固体として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.70min,[M+H]=698.6.
工程3:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(76mg、0.289mmol)の撹拌DMF溶液(1ml)にNMM(0.050ml、0.455mmol)に続いてHATU(110mg、0.289mmol)を加えた。結果として生じたRMをRTにおいて30分間撹拌した。次に、(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((1-(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程2)(235mg、0.241mmol)及びNMM(0.050ml、0.455mmol)のDMF溶液(0.5ml)を混合液中に滴加して、黄色のRMをRTにおいて3h撹拌した。(水+0.1%NHHCO)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、125mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.77min,[M/2+H]=473.2.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ ppm 12.62(br s,1H),10.33(br s,1H),8.80(br s,1H),7.78-8.00(m,2H),7.59-7.74(m,1H),7.44-7.54(m,1H),7.25-7.41(m,2H),6.94-7.20(m,4H),6.65(br s,1H),4.98-5.28(m,1H),4.38-4.53(m,1H),3.77-3.92(m,4H),3.56-3.71(m,4H),3.08-3.20(m,2H),2.61-2.90(m,6H),1.84-2.36(m,12H),1.35-1.70(m,8H),1.01-1.28(m,4H)0.79-0.98(m,6H).
化合物4
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000074

工程1:
(cis-rac)-tert-ブチル4-((4-(4-(5-フルオロ-3-(3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(中間体15)(150mg、0.339mmol)、(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体9)(157mg、0.373mmol)及び水中2M NaCO(0.339ml、0.677mmol)の1-プロパノール混合液(20ml)にPdCl(PPh(11.88mg、0.017mmol)を加えた。結果として生じたRMをマイクロ波で140℃において15分間照射した。次に、これを減圧下で濃縮した。CHX中0~100%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、94mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.25min,[M+H]=701.5.
工程2:(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((ピペリジン-4-イルオキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(cis-rac)-tert-ブチル4-((4-(4-(5-フルオロ-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程1)(94mg、0.134mmol)及びTFA(0.310ml、4.02mmol)の黄色のDCM溶液(3ml)をアルゴン下でRTにおいて1h撹拌した。次に、これを減圧下で濃縮して、143mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.78min,[M+H]=601.6.
工程3:
(cis-rac)-tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-(5-フルオロ-3-(3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((ピペリジン-4-イルオキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程2)(143mg、0.173mmol)、tert-ブチル4-(2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(43.1mg、0.190mmol)及びTEA(0.072ml、0.518mmol)の茶色のMeOH溶液(4ml)にTHF中0.5M ZnCl(0.380ml、0.190mmol)を加えた。結果として生じたRMをRTにおいて3h撹拌した。次に、NaBHCN(11.93mg、0.190mmol)を加えて、RMをアルゴン下でRTにおいて一晩撹拌した。結果として生じた溶液をDCMで希釈して、水及びブラインで洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮した。DCM中0~20%MeOHで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗化合物の精製により、83mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.99min,[M+H]=812.8.
工程4:(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(((1-(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(cis-rac)-tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-(5-フルオロ-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程3)(83mg、0.102mmol)及びTFA(0.236ml、3.07mmol)の黄色のDCM溶液(3ml)をアルゴン下でRTにおいて1h撹拌した。次に、これを減圧下で濃縮して、142mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.71min,[M+H]=712.4.
工程5:(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(((1-(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程4)(142mg、0.103mmol)、3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(29.9mg、0.113mmol)及びHBTU(46.8mg、0.123mmol)の茶色のDMF溶液(3ml)にDIPEA(0.108ml、0.616mmol)を加えた。結果として生じたRMをアルゴン下でRTにおいて2h撹拌した。次に、これを水中に注いだ。結果として生じた白色の懸濁液を濾過して、水で洗浄して、減圧下で乾燥させて、100mgの粗物質を得た。(水+0.1%NHOH)中38~58%ACNで溶出する逆相HPLC(カラム:XBridge C18、250×50mm、5μm;フロー:100ml/分)による物質の精製により、28.5mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.85min,[M+H]=959.5.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ ppm 12.77(br s,1H),10.35(s,1H),8.85(s,1H),7.96(br d,J=7.80Hz,2H),7.66(s,1H),7.51(m,1H),7.43(br d,J=7.90Hz,2H),7.37(br d,J=8.40Hz,1H),7.33(s,1H),7.16(d,J=8.31Hz,1H),7.07(br d,J=8.60Hz,1H),6.80(s,1H),4.84-4.99(m,1H),4.55(s,2H),4.07-4.16(m,1H),3.85(s,3H),3.61(m,3H),3.43-3.52(m,3H),3.05-3.14(m,1H),2.55-2.92(m,6H),2.21-2.40(m,3H),2.13-2.21(m,1H),2.11(s,3H),2.03(br t,J=9.11Hz,2H),1.88(m,2H),1.04-1.75(m,13H),0.92(br d,J=6.48Hz,6H).
化合物5
trans-rac-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000075

工程1:trans-rac-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラート
3l丸底フラスコ内でベンジル6-オキサ-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート(CAS 31865-25-5)(43.5g、148.1mmol)及び臭化第一銅ジメチルスルファン複合体(14g、68.4mmol)をTHF(1000ml)中に懸濁させた。溶液をN下で-30℃に冷却してから、THF中2Mイソブチルマグネシウムブロミド(913ml、1820mmol)を90分にわたって滴加した。添加後、反応液を45分にわたって-15℃にゆっくり温めて、混合液を-15℃において2h撹拌した。次に、反応液を0℃の2M HCl(1000ml)によってクエンチして、混合液をRTにおいて30分間撹拌した。次に、層に分離させて、aq.層をEtOAcで抽出して(3×200ml)、NaSO上で乾燥させて、濾過して濃縮した。石油エーテル中0~20%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗混合物の精製により、108gの表題化合物を黄色の油として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.51min,[M+H]=278.
工程2:trans-rac-4-イソブチルピロリジン-3-オール
250ml丸底フラスコ内でtrans-rac-ベンジル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラート(工程1)(1g、3.6mmol)及び10%パラジウム炭素(100mg)のMeOH混合液(40ml)をH下でRTにおいて16h撹拌した。混合液を濾過して、濾液を濃縮して、510mgの表題化合物を黄色の油として得た。
LC-MS(方法E):Rt=1.05min,[M+H]=144.
工程3:trans-rac-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(市販されているか、又は公開されている国際公開第2013/008095号パンフレット、第37頁、中間体5に従って調製され得る)(853mg、3.4mmol)及びDIPEA(2.2g、17mmol)のTHF混合液(40ml)を0℃において15分間撹拌した。次に、トリホスゲン(480mg、1.63mmol)を加えて、混合液を0℃において2h撹拌した。次に、trans-rac-4-イソブチルピロリジン-3-オール(工程2)(486mg、3.4mmol)を加えた。添加後、混合液をRTにおいて16h撹拌した。結果として生じた混合液にMeOH(10ml)を加えた。濃縮後、DCM中0~5%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗混合物の精製により、1.0gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法J):Rt=1.46min,[M+H]=421.
工程4:trans-rac-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホルミルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
50ml丸底フラスコ内でtrans-rac-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程3)(420mg、1mmol)、4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンズアルデヒド(410mg、1.05mmol)(中間体3b)、NaCO(280mg、2.6mmol)及びPdCl(dppf)(110mg、0.15mmol)をACN(12ml)及び水(3ml)中に懸濁させた。混合液をN下で100℃において16h撹拌してから、減圧下で濃縮した。水(10mM NHHCO)中5~90%ACNで溶出するAgela C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗混合物の精製により、400mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法E):Rt=2.07min,[M+H]=656.
工程5:trans-rac-tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-(3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
50mlフラスコ内でtrans-rac-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホルミルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(400mg、0.61mmol)、tert-ブチル3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(CAS 173405-78-2)(186mg、0.73mmol)及びKCO(166mg、1.2mmol)をDMSO(3ml)中に懸濁させた。RTにおいて15分間の撹拌の後、1M ZnClのTHF溶液(0.78ml、0.78mmol)を加えて、混合液をRTにおいて3h撹拌した。次に、NaBHCN(300mg、5mmol)及びMeOH(3ml)を加えて、混合液をRTにおいて16h撹拌してから濾過した。水(10mM NHHCO)中5~80%ACNで溶出するAgela C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる濾液の精製により、200mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.61min,[M+H]=894
工程6:trans-rac-tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-(3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
25ml丸底フラスコ内でtert-ブチルtrans-rac-9-(4-(4-(5-フルオロ-3-(3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(工程5)(200mg、0.22mmol)をDMSO(3ml)及び水(1ml)中に懸濁させた。混合液をRTにおいて15分間撹拌してから、混合液を0℃に冷却した。NaOH(35mg、0.88mmol)の水溶液(1ml)を加えて、混合液を0℃において30分間撹拌した。混合液をRTに温めて、RTにおいて16h撹拌した。水(10mM NHHCO)中5~90%ACNで溶出するAgela C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗混合物の精製により、100mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.48min,[M+H]=754
工程7:trans-rac-N-(3-(6-(4-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
50ml丸底フラスコ内でtrans-rac-tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-(-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(110mg、0.15mmol)をDCM(5ml)中に懸濁させた。4M HClのジオキサン溶液(4ml、16mmol)を加えて、RMをRTにおいて3h撹拌した。結果として生じた混合液を濃縮して乾燥させて、120mgの表題化合物をヒドロクロリド塩としての灰色の固体として得た。
LC-MS(方法E):Rt=1.74min,[M+H]=654
工程8:trans-rac-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
25ml丸底フラスコ内でtrans-rac-N-(3-(6-(4-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(120mg、0.146mmol)、3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(47mg、0.18mmol)及びDIPEA(78mg、0.6mmol)をDMF(3ml)中に懸濁させた。次に、HATU(68mg、0.18mmol)を加えて、混合液をRTにおいて16h撹拌した。ACN及び水(0.01M NHHCOバッファを含有する)で溶出するXBridge C18カラム(21.2×250mm、10μm)逆相HPLCによるRMの精製により、65mgの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法E):Rt=1.73min,[M/2+H]=450.7.
H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 12.73(s,1H),10.34(s,1H),8.83(s,1H),7.92(d,J=8.2Hz,2H),7.68(s,1H),7.49(dd,J=10.8,2.7Hz,1H),7.37(td,J=11.0,4.9Hz,3H),7.32(d,J=2.1Hz,1H),7.15(d,J=8.7Hz,1H),7.06(dd,J=8.8,2.8Hz,1H),6.76(d,J=2.8Hz,1H),5.12(d,J=4.5Hz,1H),3.88-3.84(m,4H),3.68-3.64(m,2H),3.60-3.30(m,7H),3.20-3.17(m,1H),3.09-3.06(m,1H),2.67(t,J=6.4Hz,2H),2.36(s,4H),2.15-2.00(m,4H),1.67-1.60(m,1H),1.50-1.34(m,10H),1.16-1.07(m,1H),0.91(d,J=6.6Hz,3H),0.89(d,J=6.6Hz,3H).
化合物6
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000076

工程1:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホルミルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
でパージし、且つ不活性雰囲気下で維持した50ml丸底フラスコに(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体7)(420mg、1mmol)、4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンズアルデヒド(中間体3b)(410mg、1.05mmol)、NaCO(280mg、2.6mmol)及びPdCl(dppf)(110mg、0.15mmol)を加えた。次に、ACN(12ml)及び水(3ml)を加えて、RMをN下で100℃において2h撹拌した。DCM中3~6%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗混合物の精製により、500mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法E):Rt=1.99min,[M+H]=656;
工程2:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
50ml丸底フラスコに(3R,4S)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホルミルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(500mg、0.76mmol)、tert-ブチル3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(CAS 173405-78-2]、1 ClickChemistry,Inc.)(234mg、0.92mmol)、KCO(207mg、1.5mmol)及びDMSO(3ml)を加えた。RMをRTにおいて15分間撹拌してから、THF中1M ZnCl(0.99ml、0.99mmol)を加えた。次に、RMをRTにおいて3h撹拌して、NaBHCN(378mg、6.0mmol)のMeOH溶液(3ml)を加えた。添加後、RMをRTにおいて16h撹拌してから濾過した。ACN水(0.01M NH4HCOバッファ)勾配で溶出するAgela C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる濾液の精製により、400mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.50min,[M+H]=894.
工程3:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
50ml丸底フラスコにtert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(400mg、0.45mmol)(工程2)及びDMSO(2ml)を加えた。次に、NaOH(72mg、1.79mmol)の水溶液(1ml)を加えて、RMをRTにおいて3h撹拌した。次に、RMを水(10ml)中に注いで、EtOAcで抽出した(4×10ml)。次に、組み合わせた有機層を乾燥させて、粗混合物を得た。DCM中3~6%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗混合物の精製により、160mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.34min,[M+H]=754
工程4:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
50ml丸底フラスコにtert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(160mg、0.21mmol)及びDCM(6ml)を加えた。RMをRTにおいて撹拌して、4M HClのジオキサン溶液(5ml、20mmol)を加えた。RMをRTにおいて2h撹拌してから濃縮して、92mgの表題化合物を黄色の固体としてのヒドロクロリド塩として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.02min,[M+H]=654.
工程5:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
50ml丸底フラスコに(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(92mg、0.14mmol)、3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(45mg、0.17mmol)、DIPEA(91mg、0.71mmol)及びDMF(3ml)を加えた。次に、HATU(65mg、0.17mmol)をRTにおいて加えて、RMをRTにおいて16h撹拌した。ACN/水(0.01M NHHCOバッファを含有する)勾配で溶出するXBridge C18カラム(21.2×250mm、10μm)逆相HPLCによるRMの精製により、40mgの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.19min,[M+H]=900.
H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 12.69(s,1H),10.33(s,1H),8.80(s,1H),7.92(d,J=8.2Hz,2H),7.67(s,1H),7.49(dd,J=10.7,2.6Hz,1H),7.37-7.35(m,3H),7.31(d,J=2.1Hz,1H),7.14(d,J=8.7Hz,1H),7.05(dd,J=8.9,2.8Hz,1H),6.73(s,1H),5.12(s,1H),3.89-3.84(m,4H),3.71-3.41(m,9H),3.20-3.17(m,1H),3.09-3.06(m,1H),2.67(t,J=6.0Hz,2H),2.36(s,4H),2.09-2.04(m,4H),1.65-1.60(m,1H),1.50-1.32(m,10H),1.16-1.08(m,1H),0.91(d,J=6.6Hz,3H),0.89(d,J=6.6Hz,3H).
化合物7
(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000077

工程1:(3S,4S)-tert-ブチル3-イソブチル-4-((4-ニトロベンゾイル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシラート及び(3R,4R)-tert-ブチル3-イソブチル-4-((4-ニトロベンゾイル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシラート
RTの(trans-rac)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラート(中間体6)(9.65g、39.7mmol)、4-ニトロ安息香酸(11g、65.2mmol)及びPPh(18g、65.2mmol)のTHF溶液(250ml)にN下で30分にわたってDIAD(13ml、65.5mmol)を滴加した。結果として生じた黄色の溶液をRTにもう3hゆっくり温めた。RMを水でクエンチして、THFを部分的に蒸発させた。EtOAcを加えて、層に分離させた。aq.層をEtOAcで抽出して(3×)、組み合わせた有機層を0.2M HCl及びブラインで洗浄して、NaSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮して、50.2gの粗生成物を得た。ヘキサン中0~40%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の1/4の精製により、4.28gの生成物1を得た。ヘキサン中0~13%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の残り3/4の精製により、3.98gの生成物2及び6.57gの生成物3を得た。ヘキサン中0~25%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシクロマトグラフィによる生成物2の精製により、2.56gの生成物4を得た。ヘキサン中0~15%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシクロマトグラフィによる生成物3の精製により、5.97gの生成物5を得た。組み合わせた生成物1、4及び5は、12.44gのラセミ体を与えた。
SFC(分取方法2)を用いたラセミ体のキラル分離により、個々の鏡像異性体を得た。分離後、単一の各鏡像異性体をキラルHPLC(方法L)によって分析して、キラル純度を確認した。
(3S,4S)-tert-ブチル3-イソブチル-4-((4-ニトロベンゾイル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシラート:6.01g
第1の溶出ピーク(ピーク1)
HPLC Rt(方法L)=5.99min.
H NMR(600MHz,DMSO-d)δ ppm 0.79-0.92(m,6H)1.29-1.35(m,1H)1.40(d,J=19.44Hz,10H)1.46-1.60(m,1H)2.52-2.59(m,1H)3.04-3.16(m,1H)3.42-3.51(m,1H)3.58-3.70(m,2H)5.47(t,J=3.85Hz,1H)8.22(dd,J=8.80,3.30Hz,2H)8.31-8.42(m,2H)
(3R,4R)-tert-ブチル3-イソブチル-4-((4-ニトロベンゾイル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシラート:6.09g
第2の溶出ピーク(ピーク2)
HPLC Rt(方法L)=9.06min.
H NMR(600MHz,DMSO-d)δ ppm 0.79-0.95(m,6H)1.28-1.36(m,1H)1.40(d,J=19.44Hz,10H)1.48-1.57(m,1H)2.52-2.59(m,1H)3.06-3.15(m,1H)3.44-3.49(m,1H)3.60-3.70(m,2H)5.47(t,J=3.94Hz,1H)8.22(dd,J=8.80,3.30Hz,2H)8.30-8.46(m,2H)
工程2:(3S,4S)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラート及び(3R,4R)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラート
(3S,4S)-tert-ブチル3-イソブチル-4-((4-ニトロベンゾイル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシラート(工程1の第1の溶出ピーク)(5.8g、14.78mmol)のMeOH溶液(20ml)にNaOH(14.78ml、29.6mmol)を加えた。RMをRTにおいて30分間撹拌してから、EtOAc及び水の混合液中に注いだ。層に分離させて、有機層を水(2×)及びブライン(1×)で洗浄して、NaSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮して、3.331gの表題化合物(3S,4S)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラートを得た。
H NMR(600MHz,DMSO-d)δ ppm 0.83-0.91(m,6H)1.17-1.23(m,1H)1.39(m,10H)1.49-1.58(m,1H)2.00-2.11(m,1H)2.79-2.92(m,1H)3.19-3.24(m,1H)3.26-3.32(m,1H)3.33(m,J=5.00Hz,1H)3.98-4.02(m,1H)4.81(br s,1H).
(3R,4R)-tert-ブチル3-イソブチル-4-((4-ニトロベンゾイル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシラート(工程1の第2の溶出ピーク)(5.8g、14.78mmol)のMeOH溶液(20ml)にNaOH(14.78ml、29.6mmol)を加えた。RMをRTにおいて1h撹拌してから、EtOAc及び水の混合液中に注いだ。層に分離させて、有機層を水(2×)、10%aq.クエン酸(1×)、ブライン(1×)で洗浄して、NaSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮して、2.995gの表題化合物(3R,4R)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラートを得た。
H NMR(600MHz,DMSO-d)δ ppm 0.85-0.90(m,6H)1.18-1.23(m,1H)1.39(m,10H)1.49-1.57(m,1H)2.00-2.10(m,1H)2.81-2.91(m,1H)3.19-3.24(m,1H)3.25-3.31(m,1H)3.31-3.34(m,1H)4.01(m,1H)4.81(t,J=3.30Hz,1H).
工程3:(3R,4R)-4-イソブチルピロリジン-3-オール
(3R,4R)-tert-ブチル3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキシラート(2.99g、12.29mmol)のDCM溶液(7ml)にジオキサン中4M HCl(20ml、80mmol)を加えた。結果として生じた溶液をRTにおいて1h撹拌した。次に、RMを橙色スラリーに濃縮してから、EtOで希釈して、撹拌して、15分間冷却した。形成された沈殿物を濾過して、EtOで洗浄して、減圧下で乾燥させて、1.909gの表題化合物を白色の結晶としてのHCl塩として得た。
H NMR(600MHz,DMSO-d)δ ppm 0.88(dd,J=6.60,2.57Hz,6H)1.14-1.28(m,1H)1.34-1.45(m,1H)1.51-1.66(m,1H)2.07(dqd,J=11.55,7.61,7.61,7.61,3.76Hz,1H)2.74(t,J=11.37Hz,1H)3.06(d,J=12.10Hz,1H)3.16-3.28(m,2H)4.16(q,J=3.48Hz,1H)5.35(d,J=3.85Hz,1H)9.33(br s,2H).
工程4:(3R,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
アルゴン下の5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(市販されているか、又は公開されている国際公開第2013/008095号パンフレット、第37頁、中間体5の手順に従って調製されたものとして用いる)(1.2g、4.78mmol)及びDIPEA(3.34ml、19.12mmol)の撹拌DCM溶液(25ml)に0℃未満のトルエン中20%ホスゲン(3.02ml、5.73mmol)をゆっくり加えた。結果として生じた溶液を0℃において10分間撹拌してから、0℃の(3R,4R)-4-イソブチルピロリジン-3-オール(工程3)(0.945g、5.26mmol)の撹拌DCM溶液(25ml)中に滴加した。結果として生じた混合液を0℃において1h撹拌した。RMを濃縮してから、EtOAc/MeOH(9:1)中に注いで、水(3×)及びブライン(1×)で洗浄した。次に、有機層をMgSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮して、2.1gの粗生成物を得た。ヘキサン中0~100%EtOAC(+5%EtOH)で溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、1.46gの表題化合物を白色の泡として得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.21min,[M+H]=421.4.
工程5:(3R,4R)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-(2-ヒドロキシエチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
2-(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)エタノール(中間体17)(200mg、0.731mmol)、(3R,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程4)(307mg、0.731mmol)及びKCO(252mg、1.827mmol)の水混合液(3ml)にPdCl(dppf)(53.5mg、0.073mmol)に続いてジオキサン(3ml)を加えた。結果として生じたRMを100℃において30分間撹拌して、RTに冷却した。DCM中0~20%MeOHで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる精製により、294mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.90min,[M+H]=532.2.
工程6:4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチルメタンスルホナート
0℃に冷却した(3R,4R)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-(2-ヒドロキシエチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程5)(294mg、0.553mmol)及びTEA(0.385ml、2.77mmol)のTHF混合液(3ml)にMsO(193mg、1.106mmol)を加えた。RMを0℃において30分間撹拌してから、溶液を水で0℃においてクエンチした。層に分離させてから、aq.層をDCMで抽出した(2×)。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させて、濾過して、RTにおいて蒸発させて、343mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.97min,[M+H]=610.3.
工程7:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
RTの4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチルメタンスルホナート(工程6)(150mg、0.246mmol)、tert-ブチル3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(188mg、0.738mmol)及びKCO(204mg、1.476mmol)のDMF溶液(1.5ml)にACN(6ml)を加えた。結果として生じたRMを60℃において一晩撹拌してから、RTに冷却した。黄色の懸濁液を濾過してから、濾液をDCM/MeOHで希釈して、シリカパッドで濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、257mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.98min,[M+H]=768.5.
工程8:(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(工程7)(189mg、0.246mmol)及びTFA(0.569ml、7.38mmol)の橙色のDCM溶液(5ml)をRTにおいて2h撹拌してから、減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中10~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、87.3mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.68min,[M+H]=668.5.
工程9:(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程8)(87.3mg、0.086mmol)及び中間体1a(25.1mg、0.095mmol)のDMF混合液(3ml)にDIPEA(0.091ml、0.519mmol)及びHBTU(49.2mg、0.130mmol)を加えた。結果として生じたRMをアルゴン下でRTにおいて2h撹拌してから、水中に注いで、結果として生じた沈殿物を濾過して、減圧下で乾燥させて粗生成物を得た。(水+0.1%TFA)中10~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、表題化合物をTFA塩として得た。次に、TFA塩としての表題化合物をMeOH中に溶解させて、SCXカラムで濾過して、MeOH中7NアンモニアによりSCXカラムから解放した。次に、濾液を減圧下で濃縮して、47.3mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.68min,[M+H]=914.8.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ ppm 12.69(s,1H),10.33(s,1H),8.82(s,1H),7.88(br d,J=7.92Hz,2H),7.63(s,1H),7.49(dd,J=10.78,2.57Hz,1H),7.37(dd,J=8.51,1.91Hz,1H),7.27-7.34(m,3H),7.15(d,J=8.66Hz,1H),7.05(dd,J=8.80,2.64Hz,1H),6.74(s,1H),4.88(br d,J=3.37Hz,1H),4.06-4.15(m,1H),3.84(s,3H),3.35-3.65(m,9H),3.08(br t,J=8.88Hz,1H),2.71-2.82(m,2H),2.68(m,2H),2.52-2.61(m,2H),2.34-2.47(m,4H),2.12-2.21(m,1H),2.09(s,3H),1.56-1.63(m,1H),1.34-1.56(m,9H),1.21-1.30(m,1H),0.90(d,J=6.02Hz,6H).
化合物8
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000078

表題化合物を、化合物6、工程1並びに中間体18及び1bを用いる、化合物6の類似方法によって調製した。
LC-MS(方法I):Rt=1.72min,[M+H]=930.
化合物9
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000079

工程1:
(cis-rac)-tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-(3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート
RTの1-Boc-ピペラジン(77mg、0.413mmol)(CAS 57260-71-6)、TEA(0.100ml、0.717mmol)及び(cis-rac)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホルミルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(214mg、0.345mmol)(中間体10)のMeOH混合液(3ml)にTHF中0.7M ZnCl(0.500ml、0.350mmol)を加えた。結果として生じた、濁った緑がかった溶液をRTにおいて一晩撹拌してから、NaBHCN(22mg、0.350mmol)を加えて、RMを更にRTにおいて5h撹拌した。次に、RMを減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、99mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.91min,[M+H]=686.5
工程2:(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(cis-rac)tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(工程1)(99mg、0.072mmol)及びジオキサン中4M HCl(0.5ml、2.00mmol)のMeOH溶液(2ml)をRTにおいて3h撹拌した。次に、RMを減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、61.5mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.73min,[M+H]=586.6.
工程3:
(cis-rac)-tert-ブチル4-((4-(4-(4-(5-フルオロ-3-(3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
RTの(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程2)(59mg、0.069mmol)、TEA(0.050ml、0.359mmol)及び1-Boc-ピペリジン-カルボキサルデヒド(17mg、0.080mmol)のMeOH混合液(1ml)にTHF中0.7M ZnCl(0.120ml、0.084mmol)を加えた。RMをアルゴン下でRTにおいて6h撹拌した。次に、NaBHCN(6mg、0.095mmol)を加えて、RMをRTにおいて一晩撹拌した。RMを減圧下で濃縮して、53.9mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.92min,[M+H]=783.7.
工程4:(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((4-(ピペリジン-4-イルメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(cis-rac)-tert-ブチル4-((4-(4-(4-(5-フルオロ-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程3)(0.069mmol)及びジオキサン中4M HCl(0.5ml、2.00mmol)の黄色のMeOH溶液(1ml)をRTにおいて2h撹拌した。RMを減圧下で濃縮して、表題化合物をHCl塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.66min,[M+H]=683.7.
工程5:(cis-rac)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
中間体1a(27mg、0.104mmol)のDMF溶液(0.5ml)にNMM(0.025ml、0.227mmol)に続いてHATU(39mg、0.104mmol)を加えた。RMをRTにおいて30分間撹拌した。次に、(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((4-(ピペリジン-4-イルメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程4)(52mg、0.069mmol)及びNMM(0.025ml、0.227mmol)のDMF溶液(0.5ml)をRM中に滴加して、結果として生じた黄色の混合液をRTにおいて2日間撹拌した。(水+0.1%NHHCO)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、38mgの表題化合物を白色の粉末として得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.68min,[M/2+H]=465.4.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ ppm 12.72(s,1H);10.32(s,1H),8.83(s,1H),7.92(d,J=7.95Hz,2H),7.64(s,1H),7.46-7.52(m,1H),7.28-7.41(m,4H),7.14(d,J=8.44Hz,1H),7.05(dd,J=8.93,2.32Hz,1H),6.76(s,1H),4.95-4.85(m,1H),4.15-4.05(m,1H),3.84(s,3H),3.65-3.55(m,3H),3.38-3.54(m,4H)3.15-3.05(m,1H),2.70-2.60(m,2H),2.35-2.48(m,12H),2.20-2.11(m,3H),2.06-2.11(m,3H),1.64-1.81(m,2H),1.56-1.63(m,1H),1.48-1.40(m,1H),1.22-1.30(m,1H),1.00-1.15(m,3H),0.95-0.85(m,6H)
化合物10
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000080

工程1:tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート
アルゴンで脱気したtert-ブチル4-(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(中間体5)(500mg、1.110mmol)、KCO(384mg、2.78mmol)及び(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体8)(500mg、1.13mmol)のジオキサン/水1:1混合液(10ml)にPdCl(dppf)-DCM付加物(91mg、0.111mmol)を加えた。RMを100℃において2h撹拌してから、RTに冷却して、EtOAcと水に分配した。両方の層に分離させて、有機層をブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。DCM中0~17%MeOHで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、692mgの表題化合物を茶色の残留物として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.86min,[M+H]=686.5.
工程2:(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(工程1)(692mg、0.807mmol)及びジオキサン中4M HCl(2ml、8.00mmol)の褐色がかったMeOH溶液(2ml)をRTにおいて2h撹拌してから、RMを減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、570mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.72min,[M+H]=586.5.
工程3:tert-ブチル4-((4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
RTの(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程2)(188mg、0.269mmol)、TEA(0.100ml、0.717mmol)及び1-Boc-ピペリジン-カルボキサルデヒド(60mg、0.281mmol)のMeOH溶液(2ml)にTHF中0.5M ZnCl(0.550ml、0.275mmol)を加えて、RMをアルゴン下でRTにおいて3日間撹拌した。次に、NaBHCN(16mg、0.255mmol)を加えた。RMをRTにおいて一晩撹拌して、減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、223mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.90min,[M+H]=783.5.
工程4:(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((4-(ピペリジン-4-イルメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-((4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程3)(0.246mmol)及びジオキサン中4M HCl(1.5ml、6.00mmol)の黄色のMeOH溶液(2ml)をRTにおいて2h撹拌した。RMを減圧下で濃縮して、100mgの表題化合物をHCl塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.63min,[M+H]=683.6.
工程5:(3S,4R)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(40mg、0.151mmol)のDMF溶液(1ml)にNMM(0.050ml、0.455mmol)に続いてHATU(59mg、0.155mmol)を加えた。結果として生じたRMをRTにおいて30分間撹拌してから、(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((4-(ピペリジン-4-イルメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程4)(100mg、0.131mmol)及びNMM(0.050ml、0.455mmol)のDMF溶液(0.5ml)を混合液中に滴加して、黄色のRMをRTにおいて2h撹拌してから減圧下で濃縮した。(水+0.1%NHHCO)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、ACN蒸発後、黄色の懸濁液を得、これを次に濾過して減圧下で乾燥させて、70mgの表題化合物を固体として得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.55min,[M/2+H]=465.6.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 13.95(s,1H),10.32(s,1H),9.12(s,1H),8.20(d,J=7.8Hz,2H),7.95-7.78(m,2H),7.66(d,J=10.8Hz,1H),7.55(s,1H),7.38-7.31(m,2H),7.25-7.12(m,3H),3.95-3.65(m,10H),3.58-2.89(m,13H),2.67(m,2H),2.18-2.01(m,6H),1,99-1,82(m,2H),1.60(m,1H),1.40-1.27(m,1H,)1.26-1.11(m,6H),0.88(m,6H).
化合物11
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000081

工程1:tert-ブチル4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
500ml丸底フラスコ内でtert-ブチル4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシラート(5g、24.88mmol)(CAS 109384-19-2)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノール(CAS 269409-70-3)(6g、27.36mmol)及びPPh(9.78g、37.31mmol)の乾燥THF混合液(200ml)を0℃において5分間撹拌した。次に、DIAD(10g、49.75mmol)を0℃において滴加して、3h撹拌した。次にRMを濃縮した。石油エーテル中20%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる残留物の精製により、3gの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法J):Rt=1.73min,[M+NH=404.
工程2:tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
不活性雰囲気下でパージ且つ維持した100ml丸底フラスコ内に4-クロロ-6-ヨード-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(中間体2)(400mg、0.954mmol)、tert-ブチル4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(CAS 889865-34-3)(385mg、0.954mmol)、KCO(289mg、2.1mmol)及びPdCl(PPh(70mg、0.0954mmol)を加えた。次に、ACN(12ml)及びHO(3ml)を加えて、混合液を100℃において2h撹拌した。混合液を濾過して、濾液を濃縮した。残留物をEtOAc(30ml)で抽出して、有機層を水及びブラインで洗浄して、NaSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮して、542mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法I):Rt=2.28min,[M+H]=570.
工程3:tert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
不活性雰囲気下でパージ且つ維持した100ml丸底フラスコ内にtert-ブチル4-(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(542mg、0.954mmol)、(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(400mg、0.954mmol)、KCO(289mg、2.1mmol)及びPdCl(PPh(70mg、0.0954mmol)を加えた。次に、ACN(12ml)及びHO(3ml)を加えて、混合液を100℃において16h撹拌した。混合液を濾過して、濾液を濃縮した。残留物をEtOAcで抽出して(3×300ml)、水、ブラインで洗浄して、NaSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。EtOAc中10%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる残留物の精製により、300mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法I):Rt=2.02min,[M+H]=687.
工程4:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペリジン-4-イルオキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
100ml丸底フラスコにtert-ブチル4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(300mg、0.437mmol)及びDCM(10ml)を加えた。ジオキサン中4M HCl溶液(1ml、1mmol)を0℃において加えて、混合液を0℃において1h撹拌した。溶媒を除去して、残留物を真空下で乾燥させて、300mgの表題化合物をHCl塩としての白色固体として得た。
LC-MS(方法J):Rt=1.3min;MS m/z[M+H]587.
工程5:tert-ブチル4-ホルミルピペリジン-1-カルボキシラート
塩化オキサリル(5.86g、46.51mmol)の乾燥DCM混合液(40ml)に-78℃のDMSO(7.25g、93.02mmol)の乾燥DCM混合液(20ml)を加えた。-78℃において30分間の撹拌の後、N-Boc-4-ピペリジンメタノール(CAS 123855-51-6)(4g、18.6mmol)の乾燥DCM混合液(40ml)を加えて、混合液を-78℃において30分間撹拌した。次に、TEA(18.77g、186.05mmol)を-78℃において加えて、RMを30分にわたってRTに温めた。次に、RMをDCMで抽出して(2×100ml)、組み合わせた有機層をブライン(100ml)で洗浄して、NaSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮した。石油エーテル中25%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、3.04gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法J):Rt=1.21min,[M+tBu+H]=158.
工程6:tert-ブチル4-((4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
100ml丸底フラスコ内に(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペリジン-4-イルオキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド(280mg、0.449mmol)のDMF溶液(4ml)及びTEA(49mg、0.493mmol)を加えた。RTにおいて10分間の撹拌の後、tert-ブチル4-ホルミルピペリジン-1-カルボキシラート(CAS 137076-22-3)(287mg、1.34mmol)及び1M ZnClのTHF溶液(0.67ml、0.67mmol)を加えた。混合液をRTにおいて2h撹拌してから、NaBHCN(170mg、2.68mmol)を加えて、混合液をRTにおいて一晩撹拌した。RMを濾過して、固体をDMF(1ml)で洗浄した。水(10mM NHHCOバッファ)中0~60%ACNで溶出するAgela C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィ(Biotage)による濾液の精製により、210mgの表題化合物を固体として得た。
LC-MS(方法G):Rt=1.39min,[M+H]=784.
工程7:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((1-(ピペリジン-4-イルメチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド
100ml丸底フラスコにtert-ブチル4-((4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(137mg、0.175mmol)及びDCM(10ml)を加えた。4M HClのジオキサン溶液(1ml、4mmol)を加えて、混合液をRTにおいて1h撹拌した。混合液を減圧下で濃縮して、100mgの表題化合物をHCl塩としての黄色の固体として得た。
LC-MS(方法I):Rt=1.67min,[M+H]=684.
工程8:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イルオキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
100ml丸底フラスコ内に(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド(100mg、0.137mmol)、TEA(0.54ml、0.27mmol)及びDMF(5ml)を加えた。次に、中間体1b(60mg、0.27mmol)を0℃において加えて、混合液をRTにおいて1h撹拌した。ACN及び水(0.01M NHHCOバッファ)の勾配で溶出するXBridge C18カラム(21.2×250mm、10μm)逆相HPLCによる混合液の精製により、27mgの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法I):Rt=1.75min,[M+H]=931.
H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 12.63(m,1H),10.34(s,1H),8.8(s,1H),7.89(d,J=8.0Hz,2H),7.67(s,1H),7.49(dd,J=3.0Hz,J=8.0Hz,1H),7.37-7.31(m,2H),7.16(d,J=9.0Hz,1H),7.06-7.02(m,3H),6.65(s,1H),5.13(m,1H),4.46(m,2H),3.88-3.84(m,4H),3.67-3.58(m,5H),3.2(m,1H),3.07(m,2H),2.69(m,5H),2.17(m,4H),2.08(m,4H),1.94(m,2H),1.79-1.59(m,6H),1.35(m,1H),1.15-1.05(m,3H),0.9(m,6H).
化合物12
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000082

工程1:tert-ブチル4-((4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
RTの(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体11)(128mg、0.195mmol)、TEA(0.100ml、0.717mmol)及び1-Boc-ピペリジン-カルボキサルデヒド(50mg、0.234mmol)のMeOH溶液(2ml)にTHF中0.7M ZnCl(0.300ml、0.210mmol)を加えて、結果として生じたRMをアルゴン下でRTにおいて7h撹拌した。次に、NaBHCN(14mg、0.223mmol)を加えて、RMをRTにおいて4日間撹拌して、減圧下で濃縮して、153mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.91min,[M+H]=783.7.
工程2:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((4-(ピペリジン-4-イルメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-((4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程1)(0.195mmol)及びジオキサン中4M HCl(1ml、4.00mmol)の黄色のMeOH溶液(2ml)をRTにおいて2h撹拌してから、RMを減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、160mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.65min,[M+H]=683.7.
工程3:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(46mg、0.174mmol)のDMF溶液(1ml)にNMM(0.050ml、0.455mmol)に続いてHATU(67mg、0.176mmol)を加えた。結果として生じたRMをRTにおいて30分間撹拌してから、(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((4-(ピペリジン-4-イルメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程2)(160mg、0.158mmol)及びNMM(0.050ml、0.455mmol)のDMF溶液(0.5ml)を混合液中に滴加して、黄色のRMをRTにおいて3h撹拌してから、減圧下で濃縮した。(水+0.1%NHHCO)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、127mgの表題化合物を白色の粉末として得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.63min,[M/2+H]=465.5.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.72(s,1H),10.32(s,1H),8.83(s,1H),7.92(d,J=7.8Hz,2H),7.67(s,1H),7.49(dd,J=10.8,2.7Hz,1H),7.45-7.27(m,4H),7.14(d,J=8.5Hz,1H),7.05(dd,J=9.1,2.7Hz,1H),6.76(s,1H),5.12(d,J=4.6Hz,1H),4.35(s,1H),3.85(s,4H),3.62(dt,J=26.9,7.8Hz,5H),3.48(s,2H),3.19(dt,J=8.6,4.7Hz,1H),3.14-3.04(m,1H),2.73-2.60(m,2H),2.37(s,7H),2.09(d,J=11.7Hz,7H),1.85-1.53(m,4H),1.35(dt,J=13.9,6.7Hz,1H),1.21-0.96(m,3H),0.89(t,J=7.6Hz,6H).
化合物13
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000083

工程1:tert-ブチル4-((1-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェネチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
100ml丸底フラスコに4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェネチルメタンスルホナート(1g、3.0mmol)、tert-ブチル4-(ピペリジン-4-イルオキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(中間体18)(1.7g、6.0mmol)、KCO(828mg、6.0mmol)、KI(50mg、0.3mmol)及びACN(20ml)を加えた。RMを50℃において16h撹拌してから濾過した。濾過ケーキをDCMで洗浄して(2×30ml)、濾液と組み合わせて濃縮した。粗混合物をDCM中0~10%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、1.3gの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法I):Rt=2.54min,[M+H]=515.
工程2:tert-ブチル4-((1-(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
不活性雰囲気下でパージ且つ維持した100ml丸底フラスコに4-クロロ-6-ヨード-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(中間体2)(163mg、0.39mmol)、tert-ブチル4-((1-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェネチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程1)(200mg、0.39mmol)、NaCO(83mg、0.78mmol)及びPdCl(dppf)-CHCl(43mg、0.06mmol)を加えた。次に、ACN(8ml)及び水(2ml)を加えて、RMをN下で100℃において16h撹拌した。RMを水(10ml)で希釈して、DCMで抽出した(4×20ml)。組み合わせた有機層をNaSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。粗混合物を、DCM中0~8%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、130mgの表題化合物tert-ブチル4-((1-(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(P1)を黄色の固体として、且つ50mgのtert-ブチル4-((1-(4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラートを黄色の固体として(P2)得た。
P1:LC-MS(方法I):Rt=2.42min,[M+H]=680.
P2:LC-MS(方法I):Rt=2.16min,[M+H]=540.
工程3:tert-ブチル4-((1-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
不活性雰囲気下でパージ且つ維持した100ml丸底フラスコに工程2のP1(130mg、0.19mmol)、工程2のP2(50mg、0.09mmol)、中間体7(114mg、0.28mmol)、NaCO(74mg、0.7mmol)及びPdCl(dppf)-CHCl(30mg、0.04mmol)を加えた。ACN(8ml)及び水(2ml)を加えて、RMをN下で100℃において16h撹拌した。RMを水(10ml)で希釈して、DCMで抽出した(4×20ml)。組み合わせた有機層をNaSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。粗混合物を、DCM中0~10%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、85mgの表題化合物を濃い黄色の固体として得た。
LC-MS(方法I):Rt=2.03min,[M+H]=798.
工程4:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(2-(4-(ピペリジン-4-イルオキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
50ml丸底フラスコにtert-ブチル4-((1-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程3)(85mg、0.1mmol)及びDCM(3ml)を加えて、RMをRTにおいて撹拌した。4M HClのジオキサン溶液(3ml、12mmol)をゆっくり加えた。添加後、RMをRTにおいて1h撹拌してから、減圧下で濃縮して、120mgの表題化合物をHCl塩としての黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.40min,[M+H]=698.
工程5:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
25ml丸底フラスコに(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(2-(4-(ピペリジン-4-イルオキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程4)(120mg、0.1mmol)、ペンタフルオロフェニル3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾアート(43mg、0.1mmol)(中間体1b)、DIPEA(64mg、0.5mmol)及びDMF(2ml)を加えた。RMをRTにおいて2h撹拌した。RMを、水/ACN中0.01M NHHCOバッファで溶出する分取HPLC(XBridge C18、21.2×250mm、10μm)によって精製して、40mgの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法I):Rt=1.71min,[M+H]=944.
H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 8.82(s,1H),7.87(d,J=8.1Hz,2H),7.67(s,1H),7.49(dd,J=10.7,2.7Hz,1H),7.38(dd,J=8.4,2.1Hz,1H),7.35-7.30(m,3H),7.15(d,J=8.6Hz,1H),7.06(dd,J=8.9,2.7Hz,1H),6.74(s,1H),5.12(s,1H),3.95-3.79(m,5H),3.72-3.55(m,6H),3.43(s,1H),3.27-3.13(m,4H),3.11-3.04(m,1H),2.83-2.71(m,4H),2.68(t,J=6.6Hz,2H),2.20-1.95(m,6H),1.87-1.75(m,4H),1.66-1.58(m,1H),1.45-1.31(m,5H),1.17-1.08(m,1H),0.91-0.88(m,6H).
化合物14
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)メトキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000084

工程1:tert-ブチル4-((4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
0℃の4-ヒドロキシフェニルボロン酸ピナコールエステル(4.5g、20.44mmol)、tert-ブチル4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(4g、18.58mmol)及びPPh(7.3g、27.9mmol)のTHF溶液(70ml)にDIAD(5.4ml、27.8mmol)をアルゴン下で滴加した。結果として生じた溶液をRTにおいて3日間撹拌した。次に、これをEtOAcとsat.NaHCOに分配した。層に分離させて、有機層をブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。CHX中0~15%EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、1.636gの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.51min,[M+H]=418.2.
工程2:4-((4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン
tert-ブチル4-((4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程1)(1.626g、3.70mmol)及びジオキサン中4M HCl(10ml、40.00mmol)のDCM/MeOH1:1溶液(10ml)をRTにおいて5h撹拌してから、減圧下で濃縮して、1.347gの表題化合物を白色の固体としてのHCl塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.83min,[M+H]=318.1.
工程3:tert-ブチル4-((4-((4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
RTの4-((4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン(工程2)(348mg、0.886mmol)、TEA(0.300ml、2.152mmol)及び1-Boc-ピペリジン-4-カルボキサルデヒド(200mg、0.919mmol)のMeOH溶液(8ml)にTHF中0.5M ZnCl(2ml、1.000mmol)を加えて、RMをアルゴン下でRTにおいて1h撹拌した。次にNaBHCN(60mg、0.955mmol)を加えた。RMをRTにおいて1.5h撹拌して、減圧下で濃縮した。DCM中0~15% DCM/MeOH/NH(95:4:1)で溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、372mgの表題化合物を無色の残留物として得た。
LC-MS(方法A):Rt=1.05min,[M+H]=515.3.
工程4:tert-ブチル4-((4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
アルゴンで脱気した4-クロロ-6-ヨード-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(177mg、0.633mmol)、CsCO(516mg、1.583mmol)及びtert-ブチル4-((4-((4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程3)(362mg、0.633mmol)のジオキサン/水1:1混合液(6ml)にPdCl(dppf)-CHCl(51mg、0.062mmol)を加えた。結果として生じたRMを100℃において5h撹拌してからRTに冷却して、EtOAcと水に分配した。両方の層に分離させた。次に、有機層をブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。DCM中0~60%DCM/MeOH/NH(95:4:1)で溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、268mgの表題化合物をベージュ色の固体として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.93min,[M+H]=540.3/542.2.
工程5:tert-ブチル4-((4-((4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
アルゴンで脱気したtert-ブチル4-((4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程4)(134mg、0.223mmol)、KCO(77mg、0.558mmol)及び(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体7)(113mg、0.268mmol)のジオキサン/水1:1混合液(3ml)にPdCl(dppf)-CHCl付加物(18mg、0.022mmol)を加えて、結果として生じたRMを100℃において2h撹拌した。次に、RMをRTに冷却して、Hyflo(登録商標)(フィルタ材)で濾過して、結果として生じた濾液を減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、201mgの表題化合物を黄色の固体としてのTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.96min,[M+H]=798.5.
工程6:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((1-(ピペリジン-4-イルメチル)ピペリジン-4-イル)メトキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-((4-((4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程5)(201mg、0.198mmol)及びジオキサン中4M HCl(1ml、8.00mmol)のMeOH溶液(1ml)をRTにおいて2h撹拌してから、減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、133mgの表題化合物を黄色の粉末としてのTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.70min,[M+H]=698.7.
工程7:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)メトキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(43mg、0.163mmol)のDMF溶液(1ml)にNMM(0.050ml、0.455mmol)に続いてHATU(62mg、0.163mmol)を加えた。結果として生じたRMをRTにおいて30分間撹拌してから、(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((1-(ピペリジン-4-イルメチル)ピペリジン-4-イル)メトキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程6)(133mg、0.136mmol)及びNMM(0.050ml、0.455mmol)のDMF溶液(0.5ml)を混合液中に滴加して、黄色のRMをRTにおいて1.5h撹拌してから減圧下で濃縮した。(水+0.1%NHHCO)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、97mgの物質を得た。物質をMeOH/DCM4:1(1ml)中に希釈した。形成された沈殿物を濾過して減圧下で乾燥させて、75mgの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.82min;[M+H]=944.7.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.60(s,1H),10.31(s,1H),8.77(s,1H),7.86(d,J=8.8Hz,2H),7.73(s,1H),7.43(dd,J=10.7,2.8Hz,1H),7.35(dd,J=8.5,2.2Hz,1H),7.29(d,J=2.1Hz,1H),7.14(d,J=8.6Hz,1H),7.07-6.94(m,3H),6.63(s,1H),5.23(m,1H),3.84(m,6H),3.24-2.79(m,13H),2.75-2.60(m,4H),2.22-1.54(m,12H),1.50-0.94(m,6H),0.88(m,6H).
化合物15
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000085

工程1:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
50ml丸底フラスコに(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体7)(168mg、0.40mmol)、tert-ブチル9-(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(中間体13)(250mg、0.38mmol)、NaCO(101mg、0.95mmol)及びPdCl(dppf)(41mg、0.06mmol)を加えた。次に、ACN(8ml)及び水(2ml)を加えて、RMをN下で100℃において2h撹拌した。RMを減圧下で濃縮した。DCM中6%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗残留物の精製により、250mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.51min,[M+H]=908.
工程2:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
25ml丸底フラスコにtert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(250mg、0.27mmol)、DMSO(2ml)及び水(1ml)を加えた。RMを0℃において15分間撹拌してから、NaOH(86mg、2.16mmol)の水溶液(2ml)を加えた。RMをRTに温めてから、RTにおいて16h撹拌した。水(20ml)による希釈の後、EtOAcで抽出した(3×20ml)。組み合わせた有機層をNaSO上で乾燥させて、濾過して濃縮した。DCM中MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗残留物の精製により、130mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.35min,[M+H]=768.
工程3:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
50mlフラスコにtert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(130mg、0.17mmol)及びDCM(10ml)を加えてから、RMを0℃に冷却した。4M HClのジオキサン溶液(2ml、8mmol)をゆっくり加えてから、RMをRTに温めて、RTにおいて3h撹拌して濃縮して、130mgの表題化合物をHCl塩としての灰色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.06min,[M+H]=668.
工程4:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
25mlフラスコに(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド(120mg、0.17mmol)、中間体1a(50mg、0.19mmol)、DIPEA(88mg、0.68mmol)及びDMF(3ml)を加えた。次に、HATU(76mg、0.20mmol)を加えて、RMをRTにおいて16h撹拌した。水(0.01M NHHCOバッファ)中ACNで溶出するXBridge C18カラム(21.2×250mm、10μm)逆相HPLCによる粗混合液の精製により、72mgの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法J):Rt=1.41min,[M/2+H]=457.6.
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 0.90(dd,J=8.44,6.68Hz,6H)1.08-1.16(m,1H)1.31-1.36(m,1H)1.37-1.45(m,4H)1.49(br s,4H)1.62(dt,J=13.86,6.71Hz,1H)2.01-2.07(m,1H)2.09(s,3H)2.41(br s,4H)2.55(br s,2H)2.66-2.70(m,2H)2.72-2.79(m,2H)3.08(br dd,J=9.39,6.46Hz,1H)3.19(br dd,J=10.34,4.92Hz,1H)3.35-3.6(m,4H)3.59(br t,J=6.68Hz,2H)3.62-3.69(m,2H)3.84(s,3H)3.85-3.92(m,1H)5.11(d,J=4.55Hz,1H)6.74(s,1H)7.05(dd,J=8.88,2.57Hz,1H)7.15(d,J=8.66Hz,1H)7.28-7.33(m,3H)7.37(dd,J=8.51,1.91Hz,1H)7.49(dd,J=10.71,2.64Hz,1H)7.66(s,1H)7.87(d,J=8.22Hz,2H)8.82(s,1H)10.32(s,1H)12.69(s,1H).
化合物16
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-エトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000086

この化合物を、先に記載した類似体と類似の方法によって調製した。(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(化合物15、工程3)及び中間体1cの、標準的なアミド形成条件下でのカップリングにより、表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法K):Rt=2.03min,[M+H]=928.
化合物17
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000087

この化合物を、先に記載した類似体と類似の方法によって調製した。(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミドの中間体1bとのカップリングにより、表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法K):Rt=1.93min,[M+H]=915.2.
化合物18
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000088

工程1:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((cis-rac)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
不活性雰囲気下でパージ且つ維持した50ml丸底フラスコにtert-ブチル-9-(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(中間体13)(200mg、0.31mmol)、(cis-rac)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体9)(155mg、0.37mmol)、NaCO(85mg、0.8mmol)及びPdCl(dppf)(34mg、0.05mmol)を加えた。ACN(12ml)及び水(3ml)を加えて、RMを100℃において2h撹拌してから減圧下で濃縮した。DCM中3~6%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗混合物の精製により、380mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.54min,[M+H]=909.
工程2:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((cis-rac)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
50ml丸底フラスコにtert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((cis-rac)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(380mg、0.31mmol)及びDMSO(2ml)を加えた。NaOH(50mg、1.24mmol)の水溶液(1ml)をRTにおいてゆっくり加えて、RMをRTにおいて16h撹拌した。RMを水(10ml)中に注いで、EtOAcで抽出した(4×10ml)。次に、組み合わせた有機層を乾燥させて、粗混合物を得た。DCM中3~6%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗混合物の精製により、130mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.37min,[M+H]=769.
工程3:(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
50ml丸底フラスコにtert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((cis-rac)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(100mg、0.13mmol)(工程2)及びDCM(6ml)を加えた。RMをRTにおいて撹拌して、4M HClのジオキサン溶液(3.5ml、14mmol)を加えた。添加後、混合液をRTにおいて3h撹拌した。RMを濃縮して、120mgの表題化合物をHCl塩としての黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.09min,[M+H]=668.
工程4:(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
50ml丸底フラスコに(cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド(120mg、0.17mmol)(工程3)、3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(53mg、0.20mmol)、DIPEA(110mg、0.85mmol)及びDMF(3ml)を加えた。RMをRTにおいて撹拌してから、HATU(76mg、0.20mmol)をRTにおいて加えて、更に2h撹拌した。ACN/水(0.01M NHHCOバッファを含有する)勾配で溶出する逆相HPLCによるRMの精製により、70mgの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法E):Rt=1.75min,[M+H]=914.
H NMR(500MHz,DMSO)δ 12.71(s,1H),10.35(s,1H),8.82(s,1H),7.88(d,J=8.2Hz,2H),7.65(s,1H),7.49(dd,J=10.9,2.7Hz,1H),7.38(dd,J=8.4,2.1Hz,1H),7.33-7.31(m,3H),7.16(d,J=8.6Hz,1H),7.06(dd,J=8.8,2.7Hz,1H),6.75(s,1H),4.91(s,1H),4.11(s,1H),3.85(s,3H)3.68-3.40(m,9H),3.08(s,1H),2.76(t,J=6.4Hz,2H),2.66(m,2H),2.54(m,2H)2.42-2.37(m,4H),2.17(s,1H),2.10(s,3H),1.64-1.56(m,1H),1.49-1.42(m,9H),1.29-1.25(m,1H),0.92-0.90(m,6H).
化合物19
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000089

工程1:tert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
不活性雰囲気下でパージ且つ維持した50ml丸底フラスコに(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体8)(154mg、0.37mmol)、tert-ブチル9-(4-(4-クロロ-7-(フェニルスルホニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(中間体13)(250mg、0.38mmol)、NaCO(101mg、0.95mmol)及びPdCl(dppf)(41mg、0.06mmol)を加えた。ACN(8ml)及び水(2ml)を加えて、RMをN下で100℃において2h撹拌してから減圧下で濃縮した。DCM中3~6%MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィによる粗混合物の精製により、200mgの表題化合物を黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.34min,[M+H]=768.
工程2:(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
50ml丸底フラスコにtert-ブチル9-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェネチル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(120mg、0.16mmol)及びDCM(6ml)を加えた。RMをRTにおいて撹拌してから、4M HClのジオキサン溶液(4ml、16mmol)を加えた。添加後、RMをRTにおいて3h撹拌して濃縮して、115mgの表題化合物をHCl塩としての黄色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.08min,[M+H]=668.
工程3:(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
50mlフラスコに(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程2)(106mg、0.16mmol)、3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(50mg、0.19mmol)、DIPEA(103mg、0.8mmol)及びDMF(3ml)を加えた。HATU(72mg、0.19mmol)をRTにおいて加えて、RMをRTにおいて16h撹拌した。ACN/水(0.01M NHHCOバッファを含有する)勾配で溶出するXBridge C18カラム逆相HPLCによるRMの精製により、41mgの表題化合物を白色の固体として得た。
LC-MS(方法F):Rt=1.20min,[M+H]=914.
H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ 12.67(s,1H),10.34(s,1H),8.79(s,1H),7.87(d,J=8.2Hz,2H),7.66(s,1H),7.48(dd,J=10.7,2.6Hz,1H),7.38-7.29(m,4H),7.15(d,J=8.6Hz,1H),7.05(dd,J=8.8,2.8Hz,1H),6.71(s,1H),5.13(s,1H),3.87-3.84(m,4H),3.73-3.38(m,8H),3.20-3.17(m,1H),3.09-3.06(m,1H),2.80-2.72(m,2H),2.68(t,J=6.5Hz,2H),2.41-2.36(m,6H),2.09-2.04(m,4H),1.66-1.58(m,1H),1.56-1.27(m,9H),1.16-1.10(m,1H),0.91(d,J=6.6Hz,3H),0.89(d,J=6.6Hz,3H).
化合物20
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000090

工程1:
2-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)オキシ)-1-ヒドロキシエタンスルホン酸
tert-ブチル4-(2-オキソエトキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(中間体4)(1000mg、3.70mmol)のEtOH溶液(6ml)をアルゴンでパージしてから、メタ重亜硫酸ナトリウム(500mg、2.63mmol)の水溶液(1ml)を加えた。次にRMを80℃において1h撹拌した。異種RMをRTに冷却して2日間撹拌してから濾過した。固体ケーキをEtOHで洗浄して、減圧下で乾燥させて、833mgの表題化合物を白色の固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 5.32(d,J=5.7Hz,1H),3.96(t,J=7.2Hz,1H),3.80(d,J=10.3Hz,1H),3.61(d,J=13.4Hz,2H),3.46(s,1H),3.35(s,2H),2.99(s,2H),1.73(s,2H),1.39(s,9H),1.30(q,J=9.1,5.9Hz,2H).
工程2:
tert-ブチル4-(2-(4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-イル)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート
(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(ピペリジン-4-イルオキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体12)(130mg、0.161mmol)をRTにおいてMeOH(1.5ml)中に溶解させた。次に、NaOAc(33mg、0.402mmol)を加えて、橙色の溶液をRTにおいて5分間撹拌した。次に、2-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)オキシ)-1-ヒドロキシエタンスルホン酸(90mg、0.277mmol)及び2-ピコリンボラン複合体(CAS 3999-38-0)(8mg、0.064mmol)を加えて、RMをRTにおいて一晩撹拌した。次に、2-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)オキシ)-1-ヒドロキシエタンスルホン酸(15mg、0.046mmol)及び2-ピコリンボラン複合体(4mg、0.032mmol)の更なるバッチを加えて、RMを2日間撹拌してから、乾固するまで濃縮した。水+0.1%TFA中2~90%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、128mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.96min,[M+H]=814.7
工程3:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((1-(2-(ピペリジン-4-イルオキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-(2-(4-(4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェノキシ)ピペリジン-1-イル)エトキシ)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程2)(128mg、0.127mmol)及びジオキサン中4M HCl(1ml、4.00mmol)のMeOH溶液(1.5ml)をRTにおいて1h撹拌してから、RMを乾固するまで濃縮した。水+0.1%TFA中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、94mgの表題化合物をTFA塩としての黄色の粉末として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.64min,[M+H]=714.5
工程4:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(31mg、0.117mmol)をDMF(1ml)中に溶解させた。次に、NMM(0.050ml、0.455mmol)に続いてHATU(45mg、0.118mmol)を加えた。30分後、(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-((1-(2-(ピペリジン-4-イルオキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(94mg、0.098mmol)(工程3)及びNMM(0.050ml、0.455mmol)のDMF溶液(0.5ml)を混合液中に滴加して、黄色のRMをRTにおいて3h撹拌した。水+0.1%NHHCO中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成液の精製により、43mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.69min,[M+H]=960.5
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.62(s,1H),10.32(s,1H),8.80(s,1H),7.88(d,J=8.4Hz,2H),7.67(s,1H),7.48(dd,J=10.8,2.8Hz,1H),7.44-7.29(m,2H),7.15(d,J=8.5Hz,1H),7.04(m,2.9Hz,3H),6.65(s,1H),5.12(d,J=4.6Hz,1H),4.45(s,1H),3.85(m,4H),3.74-3.44(m,7H),3.27-3.01(m,4H),2.83-2.61(m,4H),2.50(m,2H),2.32(m,4H),2.08(m,4H),1.93(m,2H),1.83(m,2H),1.62(m,3H),1.55-1.29(m,3H),1.13(m,1H),0.89(m,6H).
化合物21
(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000091

工程1:tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(中間体16)(130mg、0.195mmol)、(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体8)(90mg、0.214mmol)及び水中2M NaCO(0.195ml、0.389mmol)の1-プロパノール混合液(15ml)にPdCl(PPh(6.83mg、9.74μmol)を加えた。結果として生じたRMをマイクロ波で140℃において15分間照射した。次に、これを減圧下で濃縮した。DCM中0~16%MeOHで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、25mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.96min,[M+H]=812.7.
工程2:(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(((1-(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-(5-フルオロ-3-((3S,4R)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程1)(25mg、0.031mmol)及びTFA(0.071ml、0.924mmol)の緑色のDCM溶液(3ml)をRTにおいて24h撹拌した。次に、溶液を濃縮して、加圧下で乾燥させて、47mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.70min;[M+H]=712.5.
工程3:(3S,4R)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(3S,4R)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(((1-(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程2)(28.9mg、0.031mmol)及び3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(8.94mg、0.034mmol)のDMF混合液(3ml)にDIPEA(0.032ml、0.184mmol)に続いてHBTU(17.49mg、0.046mmol)を加えた。結果として生じたRMをRTにおいて2h撹拌してからHO中に注いで濾過した。結果として生じた濾液を2回濾過した。組み合わせた固体をMeOH中に溶解させて、減圧下で濃縮した。結果として生じた粗生成物をIsolute(登録商標)(吸着材)上に吸着させて、(水+0.1%TFA)中10~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによって精製して、7.5mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.82min,[M/2+H]=480.1
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.83(s,1H),10.35(s,1H),9.05(s,1H),8.87(s,1H),7.99(d,J=8.1Hz,2H),7.72(s,1H),7.63-7.28(m,5H),7.13(dd,J=33.8,7.4Hz,2H),4.59(d,J=9.7Hz,2H),3.98-3.78(m,5H),3.75-3.54(m,6H),3.14(d,J=33.2Hz,9H),2.77-2.64(m,3H),2.40-2.17(m,3H),2.09(d,J=16.7Hz,5H),1.86(s,1H),1.63(d,J=6.6Hz,7H),1.37(s,1H),1.15(d,J=8.7Hz,3H),1.00-0.83(m,6H).
化合物22
(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000092

工程1:tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(中間体16)(358mg、0.646mmol)、(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体7)(272mg、0.646mmol)及びKCO(223mg、1.615mmol)の水混合液(10ml)にPdCl(dppf)(47.3mg、0.065mmol)に続いてジオキサン(10ml)を加えた。次に、結果として生じたRMを100℃において1h撹拌してから、EtOAc及び水で希釈した。両方の層に分離させてから、aq.層をEtOAcで抽出した(3×)。組み合わせた有機層をブラインで洗浄して、MgSO上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮した。DCM中0~20%MeOHで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、300mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.95min,[M+H]=812.6.
工程2:(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(((1-(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
tert-ブチル4-(2-(4-((4-(4-(5-フルオロ-3-((3R,4S)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド)-2-メチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)ベンジル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(工程1)(300mg、0.314mmol)及びTFA(0.726ml、9.42mmol)の緑色のDCM溶液(3ml)をRTにおいて2h撹拌してから、RMを減圧下で濃縮して、300mgの表題化合物をTFA塩として得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.68min,[M+H]=712.6.
工程3:(3R,4S)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
(3R,4S)-N-(5-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(((1-(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(工程2)(295mg、0.314mmol)及び3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(91mg、0.345mmol)のDMF混合液(3ml)にDIPEA(0.329ml、1.883mmol)及びHBTU(179mg、0.471mmol)を加えた。RMをアルゴン下でRTにおいて2h撹拌してから、水及びDCM中に注いだ。両方の層に分離させてから、少し粘着性のある固体を含有する有機層をMeOHで希釈して、固体を溶解させた。次に、結果として生じた澄明な有機層を減圧下で濃縮して、Isolute(登録商標)(吸着材)上に吸収させた。(水+0.1%TFA)中10~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により、表題化合物をTFA塩として得た。次に、TFA塩としての表題化合物をMeOH中に溶解させて、SCXカラムで濾過して、MeOH中7NアンモニアによりSCXカラムから解放した。濾液を減圧下で濃縮して、142mgの表題化合物を固体として得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.88min,[M+H]=959.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.75(s,1H),10.33(s,1H),8.84(s,1H),7.95(d,J=8.2Hz,2H),7.67(s,1H),7.49(dd,J=10.8,2.6Hz,1H),7.41(d,J=8.1Hz,2H),7.35(dd,J=8.5,1.9Hz,1H),7.31(d,J=1.9Hz,1H),7.15(d,J=8.6Hz,1H),7.06(dd,J=8.8,2.6Hz,1H),6.82-6.75(m,1H),5.12(d,J=4.4Hz,1H),4.53(s,2H),4.47-4.20(m,1H),3.92-3.85(m,1H),3.84(s,3H),3.71-3.61(m,2H),3.59(t,J=6.6Hz,2H),3.45-3.34(m,1H),3.24-3.14(m,1H),3.14-3.03(m,1H),2.91-2.52(m,6H),2.32-2.20(m,2H),2.09(s,3H),2.06-1.94(m,3H),1.93-1.82(m,2H),1.80-1.21(m,10H),1.18-1.02(m,3H),0.94-0.84(m,6H).
化合物23
(cis-rac)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
Figure 0007252972000093

工程1:tert-ブチル9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート
アルゴン下のRTの3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボン酸tert-ブチルエステル(432mg、1.698mmol)及びNMM(0.392ml、3.57mmol)の撹拌DMF溶液(4ml)に3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(中間体1a)(471mg、1.783mmol)に続いてHATU(743mg、1.953mmol)を加えた。澄明なRMをRTにおいて2.5h撹拌してから、sat.aq.NaHCOでクエンチして、EtOAcで希釈した。両方の層に分離させて、aq.層をEtOAcで抽出した(1×)。組み合わせた有機層をブライン/水1:1(2×)及びブライン(1×)で洗浄して、MgSO上で乾燥させて、濾過して蒸発させて、900mgの表題化合物を得た。
LC-MS(方法A):Rt=0.91min,[M+H]+=501.4.
工程2:1-(2-メトキシ-5-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
tert-ブチル9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシラート(工程1)(100mg、0.200mmol)及びジオキサン中4M HCl(1ml、4mmol)の溶液をMeOH(1ml)中でRTにおいて1.5h撹拌した。RMを濃縮して減圧下で乾燥させて、99mgの表題化合物をHCl塩として得た。
LC-MS(方法D):Rt=0.76min;[M+H]=401.4.
工程3:(cis-rac)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
RTの(cis-rac)-N-(5-フルオロ-3-(6-(4-ホルミルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド(中間体10)(100mg、0.193mmol)、TEA(0.100ml、0.717mmol)及び1-(2-メトキシ-5-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(工程2)(96mg、0.193mmol)の撹拌MeOH混合液(2ml)にTHF中0.5M ZnCl(0.450ml、0.225mmol)を加えて、RMをRTにおいて一晩撹拌した。次に、NaBHCN(15mg、0.239mmol)を加えて、RMをRTにおいて3日間撹拌した。次に、これを減圧下で濃縮した。(水+0.1%TFA)中2~100%ACNで溶出するRedisep(登録商標)C18カラム逆相フラッシュクロマトグラフィによる粗生成物の精製により溶液を得、これをPL-HCO3 MP SPEカートリッジで濾過して凍結乾燥させて、210mgの物質を得た。MeOH中30~50%COで溶出するSFC(カラム:Princeton PPU、250×30mm、100A、5μm)による物質の精製により、130mgの表題化合物を白色の粉末として得た。
LC-MS(方法B):Rt=3.61min,[M+H]=900.7.
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.78(s,1H),10.31(s,1H),8.84(s,1H),8.02(d,J=33.4Hz,2H),7.64(s,1H),7.60-7.41(m,3H),7.35(d,J=8.5Hz,1H),7.30(s,1H),7.14(d,J=8.5Hz,1H),7.09-6.99(m,1H),6.85(s,1H),4.88(s,1H),4.09(m,1H),3.83(s,3H),3.57(m,3H),3.52-3.37(m,7H),3.06(m,1H),2.66-2.61(m,6H),2.14(m,1H),2.08(s,3H),1.68-1.18(m,12H),0.89(m,6H).
アッセイの説明
本発明の化合物を以下の細胞アッセイにおいて試験した。得られたデータを表1に示す。表1中の用語を以下のように定義する:DC50は、50%の最大分解が観察された濃度を指す;degAmaxは、分解の程度であり、値は、最大分解が見られる濃度において残留するタンパク質%を指す;Prol GI50は、増殖データを指し、且つインキュベーション時間の終わりに、ビヒクル処理対照と比較して、50%の増殖阻害が観察された濃度を定義する。TMD8細胞は、BTK依存性であり、及びOCI-LY3細胞は、BTK独立性である。
HEK293A細胞におけるBTK-GFP及びIKZF3-GFPタンパク質存在量フローサイトメトリアッセイ:
BTK-GFP及びRFP又はIKZF3-GFP及びRFPを、安定的に組み込まれたバイシストロン性BTK-GFP-iresRFP構築体又はIKZF3-GFP-iresRFP構築体からそれぞれ発現するHEK293A細胞(Invitrogen R70507)において、BTK又はIKZF3の分解を測定した。フローサイトメトリによって測定したGFPシグナルの低下は、ディグレーダ処理後のBTK分解又はIKZF3分解についてのリードアウトとして機能した。
i)pLenti6-BTK-GFP-Ires-RFPセンサーベクター及びIKZF3-GFP-Ires-RFPセンサーベクターのクローニング
バイシストロン性BTK-GFP-iresRFP構築体は、デスティネーションカセット(DEST)の下流のユニークXho1部位中にGFPを導入し、且つ内部リボソームエントリ部位(Ires)の後方にRFPをクローニングしたpLenti6-DESTベクター骨格に基づく。詳細には、NanoLuciferase(NLuc)をGFPにより、且つFireFly luciferase(FF)をRFPにより、pLenti6-DEST-NLuc-Ires-FFから置換することによりセンサー構築体を操作した。2つのPmlI間でIres-eGFPを置換する平滑末端クローニングを用いて、eGFPをpLenti6-DEST-Ires-eGFPから合成スタッファエレメント(Ires-FFをコードし、FFは、2つのNhe1制限部位が側面に位置する)で置換することにより、pLenti6-DEST-NLuc-Ires-FFセンサー構築体をクローニングした。NanoLuciferase(NLuc)によるC末端タギングを可能にするために、Xho1消化を用いて線状化pLenti6-DEST-Ires-FF中にライゲートするためのXho1部位を有するリンカープライマーを用いて、pNL1.1(Promega #N1001)からNLucを増幅して、構築体pLenti6-DEST-NLuc-Ires-FFを得た。
Gibsonアセンブリを用いてpLenti6-DEST-GFP-Ires-RFPをクローニングするためのベースベクターとして、pLenti6-DEST-NLuc-Ires-FFを機能させて、FFをRFPで且つNLucをGFPで置換した。第1のラウンドにおいて、以下のGibsonアセンブリリンカープライマー(Gibson-Nhe1 RFPfw、CGATGAATTCGCCACCgctagcATGGTGAGCAAGGGCGAGGAGC(配列番号1);Gibson-Nhe1 RFP-Stoprev、CTCATTACTAACCGGctagcTTACTTGTACAGCTCGTCCATGC(配列番号2))を用いて、RFPを鋳型から増幅することにより、FFをRFPによって置換して、Nhe1で消化したpLenti6-DEST-NLuc-Ires-FF中にクローニングし、且つゲル精製して、FFフラグメントを除去した。結果として生じたpLenti6-DEST-NLuc-Ires-RFPベクターを鋳型として機能させて、以下のGibsonアセンブリリンカープライマー(Gibson-Xho1 GFPfw、CCAGCACAGTGGCGGCCGCTCGAGcATGGTGAGCAAGGGCGAGGAGCTGTTCACC(配列番号3);Gibson-Xho1 GFP-Stoprev、CCGCGGGCCCTCTAGACTCGAGTTACTTGTACAGCTCGTCCATGCCGAGAGT(配列番号4))を用いて、GFPを鋳型から増幅することにより、NLucをGFPで置換して、Xho1で消化したpLenti6-DEST-NLuc-Ires-RFP中にクローニングし、且つゲル精製して、NLucフラグメントを除去した。GibsonアセンブリMaster Mix(New England Biolabs NEB E2611L)により、製造業者のマニュアルに従って全てのGibsonアセンブリ反応を実行して、デスティネーションベクターpLenti6-DEST-GFP-Ires-RFPを得て、Gatewayクローニングを可能とした。
BTKのゲートウェイクローニング及びC末端GFPタギングを可能にするために、BTKオープンリーディングフレーム(ORF)を、最初に、ゲートウェイBP反応を製造業者のマニュアルに従って用いて(Invitrogen 11789-013)、pcDNA-DEST40-BTKベクター(InvitrogenライブラリID INV_20090504v1)からpDONR221(Invitrogen 12536-017)ベクター中に移して、新規の構築体pENTR221-BTKを得た。C末端タギングのために、QuikChange Lightning突然変異誘発キット(Agilent Technologies #210518)を製造業者のマニュアルに従って用いて、以下のプライマー(pENTR221-BTK Quikchange STOP-Leu fw、gtcatggatgaagaatccTTGaacccagctttcttgtac;pENTR221-BTK Quikchange STOP-Leu REVC、gtacaagaaagctgggttCAAggattcttcatccatgac)による突然変異誘発反応を実行して、STOPコドンをロイシンに突然変異させて、pENTR221-BTK(STOP-Leu)を得た。
最終のpLenti6-BTK-GFP-Ires-RFPセンサー構築体を得るために、Gateway LR反応を、Lr Clonaseキット(Invitrogen 11791-019)を製造業者のマニュアルに従って用いて、pLenti6-DEST-GFP-Ires-RFPとpENTR221-BTK(STOP-Leu)との間で実行した。記載した全てのベクターを確認のために配列決定した。
類推により、Lr Clonaseキット(Invitrogen 11791-019)を製造業者のマニュアルに従って用いて、pENTR221-IKZF3(STOP-Leu)構築体から、以前に記載したpLenti6-DEST-GFP-Ires-RFPベクター中へのIKZF3のゲートウェイクローニングにより、バイシストロン性pLenti6-IKZF3-GFP-iresRFPを操作した。記載した全てのベクターを確認のために配列決定した。
IKZF3のゲートウェイクローニング及びC末端GFPタギングを可能にするために、QuikChange Lightning突然変異誘発キット(Agilent Technologies #210518)を製造業者のマニュアルに従って用いて、以下のプライマー(pENTR221-IKZF3 Quikchange STOP-Leu fw、AGAGCCCTGCTGAAGttgaaccCAGCTTTcttgtac(配列番号5);pENTR221-IKZF3 Quikchange STOP-Leu REVC、gtacaagAAAGCTGggttcaaCTTCAGCAGGGCTCT(配列番号6))による突然変異誘発反応を実行して、pENTR221-IKZF3(Invitrogen #INVE089_A8)からSTOPコドンをロイシンに突然変異させて、pENTR221-IKZF3(STOP-Leu)を得た。
ii)安定発現293A BTK-GFP-Ires-RFPセンサー細胞及びIKZF3-GFP-Ires-RFPセンサー細胞の操作
以前に記載したpLenti6-BTK-GFP-Ires-RFPセンサー構築体又はpLenti6-IKZF3-GFP-Ires-RFPセンサー構築体を用いたレンチウイルスベクター形質導入により、293A BTK-GFP-Ires-RFPセンサー細胞及びIKZF3-GFP-Ires-RFPセンサー細胞を生成した。500ng pLenti6-BTK-GFP-Ires-RFP又はpLenti6-IKZF3-GFP-Ires-RFP、500ng delta8.71及び200ng pVSVG(97μl OptiMEM無血清培地中3μlのLipofectamine2000(Invitrogen #11668-019)との5分のプレインキュベーション後に混合した100μl OptiMEM無血清培地(Invitrogen # 11058-021)中に希釈した)の共形質移入により、レンチウイルス粒子をHEK293FT細胞(Invitrogen R70007)内で生成した。ミックスをRTにおいてもう20分間インキュベートしてから、6ウェルプレートのウェル内の1mlの新しく調製したHEK293FT細胞の懸濁液(濃度1.2×10細胞/ml)に加えた。形質移入の1日後、培地を1.5mlの完全増殖培地(DMEM高グルコース+10%FCS+1%L-グルタミン+1%NEAA+1%NaPyr)で置換した。ウイルス形質導入粒子を含有する48h後形質移入上清を収集して、-80℃において凍結した。
ウイルス粒子による形質導入の2日前に1×10HEK293A細胞(Invitrogen R70507)を6ウェルプレートのウェル内の2ml増殖培地中に播種した。感染を、8μg/mlポリブレンを含む1ml培地中において、ウイルス形質導入粒子を含有する90μlの収集上清により実行した。感染の24h後、安定的に形質移入された細胞を8μg/mlの濃度のブラストサイジンで選択した。
iii)定量的BTK-GFP及びIKZF3-GFP存在量測定
安定HEK293A-BTK-GFP-iresRFP細胞を完全増殖培地(DMEM高グルコース+10%FCS+1%L-グルタミン+1%NEAA+1%NaPyr)内で維持した(継代を1週あたり2回実行した)。0日目に、HEK293A-BTK-GFP-iresRFP又はHEK293A-IKZF3-GFP-iresRFP及びHEK293A-iresRFP細胞を96ウェルマイクロタイタープレート内に260μl完全培地中10000細胞/ウェルにおいて播種した。1日目に、細胞を、HP D300 Digital Dispenser(Tecan)を用いて、化合物の10ポイントの1:3希釈系列で二反復において処理した。DMSO濃度をプレートの全体にわたって0.1%に標準化した。2日目に、37℃でのインキュベーションの24h後、処理培地を破棄して、細胞を100μl/ウェルPBSでリンスしてから、40μlトリプシン/ウェルを5分間用いて剥離した。トリプシンを100μl/ウェルPBS+20%FCS)で中和した。BD FACS CANTO II(Becton Dickinson)を用いて、フローサイトメトリをサンプルに実行した。次に、前方散乱光(FSC)対側方散乱光(SSC)プロットを用いて、細胞同定を実行した。単一細胞識別を、SSC-幅(SSC-W)対SSC-高(SSC-H)プロットを用いて実行する。5,000個の単一細胞についてのメジアンGFP値を用いて、BTKレベルを求める。HEK293A-iresRFP由来のメジアンGFP値をバックグラウンドシグナルとして用いて、0%BTKシグナルを定義する。DMSO処理HEK293A-BTK-GFP-iresRFP又はHEK293A-IKZF3-GFP-iresRFP由来のメジアンGFP値を用いて、以降のDC50曲線(50%BTK分解の濃度)についての100%BTKシグナルを定義する。GFP及びRFPを、それぞれFITC及びPEと呼ばれるチャンネルにおいて読む。
化合物の10化合物濃度(出発濃度10μM、3倍希釈工程)に対するGFPシグナル(フローサイトメトリによって測定した)の相対低下をプロットする濃度応答曲線により、DC50値を生成できた。
IKZF3存在量アッセイのために、文献分子のポマリドミド及びレナリドマイドを陽性対照化合物として試験した。データを表2に示しており、DC50は、50%最大分解が観察された濃度を指し;deg Amaxは、分解の程度であり、値は、最大分解が見られる濃度において残留するタンパク質%を指す。
TMD8細胞におけるBTK(C481S)-GFPタンパク質存在量フローサイトメトリアッセイ:
BTK(C481S)の分解を、安定的に組み込まれた第2世代のバイシストロン性BTK(C481S)-GFP-CHYSEL-mCherry構築体からBTK(C481S)-GFP及びmCherryを発現するTMD8細胞において測定した。フローサイトメトリによって測定したGFPシグナルの低下は、ディグレーダ処理後のBTK(C481S)分解についてのリードアウトとして機能した。
pLenti6-BTK(C481S)-GFP-CHYSEL-mCherryセンサーベクターのクローニング
BTK(C481S)タンパク質存在量センサーは、第2世代のバイシストロン性構築体に基づいており、ここで、2つのリーディングフレームBTK(C481S)及びmCherry対照がシス作用性ヒドロラーゼエレメントによって分けられており(Lo et al.,2015 Cell Reports 13,2634を参照されたい)、Iresを、以前に記載した第1世代のベクターから置き換えている。
バイシストロン性BTK(C481S)-GFP-CHYSEL-mCherry構築体は、pLenti6-DESTベクター骨格に基づいており、ここで、GFP-CHYSEL-mCherryカセットがGibsonアセンブリによって合成され、且つDESTカセットの下流に挿入されて、新しいゲートウェイ適合ベクターpLenti6-DEST-GFP-CHYSEL-mCherryが生じて、pENTR221-BTK(C481S)(STOP-Leu)によるゲートウェイクローニングにより、最終のセンサー構築体pLenti6-BTK(C481S)-GFP-CHYSEL-mCherryを得ることができた。QuikChange Lightning突然変異誘発キット(Agilent Technologies#210518)を用いて製造業者のマニュアルに従って実行して、以下のプライマー(BTK C481S Quikchange fw、gagtacatggccaatggctCcctcctgaactacctgagg(配列番号7);BTK C481S Quikchange REVC、cctcaggtagttcaggaggGagccattggccatgtactc(配列番号8))によるpENTR221-BTK(STOP-Leu)での突然変異誘発反応によって野生型BTKをBTK(C481S)に突然変異させることにより、pENTR221-BTK(C481S)(STOP-Leu)を生成した。
合成した構築体のシーケンス(Xho1部位を太字で示し、mCherry-ORFを小文字で示す):
Figure 0007252972000094
安定発現TMD8 BTK(C481S)-GFP-CHYSEL-mCherryセンサー細胞の操作
以前に記載したpLenti6-BTK(C481S)-GFP-CHYSEL-mCherryセンサー構築体を用いたレンチウイルスベクター形質導入により、TMD8 BTK(C481S)-GFP-CHYSEL-mCherryセンサー細胞を生成した。500ng pLenti6-BTK-GFP-Ires-RFP又はpLenti6-IKZF3-GFP-Ires-RFP、500ng delta8.71及び200ng pVSVG(97μl OptiMEM無血清培地中3μlのLipofectamine2000(Invitrogen #11668-019)との5分のプレインキュベーション後に混合した100μl OptiMEM無血清培地(Invitrogen #11058-021)中に希釈した)の共形質移入により、レンチウイルス粒子をHEK293FT細胞(Invitrogen R70007)内で生成した。ミックスをRTにおいてもう20分間インキュベートしてから、6ウェルプレートのウェル内の1mlの新しく調製したHEK293FT細胞の懸濁液(濃度1.2×10細胞/ml)に加えた。形質移入の1日後、培地を1.5mlの完全増殖培地(DMEM高グルコース+10%FCS+1%L-グルタミン+1%NEAA+1%NaPyr)で置換した。ウイルス形質導入粒子を含有する48h後形質移入上清を収集して、-80℃において凍結した。
ウイルス粒子による形質導入の2日前に1×10HEK293A細胞(Invitrogen R70507)を6ウェルプレートのウェル内の2ml増殖培地中に播種した。感染を、8μg/mlポリブレンを含む1ml培地中において、ウイルス形質導入粒子を含有する90μlの収集上清により実行した。感染の24h後、安定的に形質移入された細胞を8μg/mlの濃度のブラストサイジンで選択した。
DLBCL(びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫)細胞の細胞生存度アッセイ:
細胞増殖に及ぼすBTK化合物の効果をResazurin(Sigma、#R7017)ベースの細胞生存度アッセイによって測定した。TMD8(BTK化合物感受性)細胞及びOCI-LY3(BTK化合物非感受性)細胞を対応する化合物と37℃、5%COにおいて72hインキュベートした。Resazurinは、実質的に非蛍光性である非毒性の細胞浸透性の基質である。生きている細胞に入ると直ちに、Resazurin(Sigma、#R7017)は、高度に蛍光性のResorufinに還元される。代謝活性を、蛍光シグナル(ex.530nm;em.600nm)を測定することによって評価した。
TMD8細胞及びOCI-Ly3細胞を0日目において96ウェルプレート(Costar#3904)内に150μl/ウェルあたり1×10細胞の細胞密度において三反復で播種した。実験の始めに両方の細胞株の基礎代謝活性を評価するための追加のプレートを調製した。その基準プレートについて、Resazurin(Sigma、#R7017)を播種の3h後に加えて13μg/mlの最終濃度にして、37℃、5%COにおいて2hインキュベートした。インキュベーション後、96ウェルプレートの蛍光シグナル強度をMithras LB940マルチモードプレートリーダーで530/600nmにおいて測定した(Berthold Technologies、ドイツ)。
同時に、播種の3h後、試験プレートを種々の濃度の化合物又はビヒクル(DMSO)のみで3日間処理した。プレートへの化合物添加は、HP D300デジタルディスペンサ(TECAN、スイス)を用いて実行した。化合物をOCI-LY3細胞について10μM及びTMD8細胞について1μMの開始濃度でそれぞれ8ポイントの段階希釈(1:4)で三反復において試験した。細胞の相対的増殖を評価するために、Resazurinを各ウェルの培地に直接加えて、13μg/mlの最終濃度にした。プレートを37℃、5%COにおいて2hインキュベートして、72hのエンドポイントを得た。インキュベーション後、96ウェルプレートの蛍光シグナル強度をMithras LB940マルチモードプレートリーダーで530/600nmにおいて測定した(Berthold Technologies、ドイツ)。Resorufin色素の形成は、代謝活性のある細胞の数と直接相関する。各三反復処理について、平均及び標準偏差を、曲線適合ソフトウェアを介して算出且つ分析して、50%増殖阻害(GI50)値をもたらす各化合物濃度を求めた。化合物毎にGI50値を典型的に少なくとも2つの完全に独立した実験から求めた。
OCI-LY3細胞を、University Health Network、Toronto、カナダとのライセンス契約を通して取得した。細胞を、10%FCS(HHyClone、GE#SH30066.03、lot AB217603)、2mM L-グルタミン(BioConcept、#5-10K50-H、lot.LA03467P)、1mMピルビン酸ナトリウム(BioConcept、#5-60F00-H、lot.LB10510P)、10mM HEPES(Gibco、#15630-056、lot.1854074)、1%Pen/Strep(BioConcept、#4-01F00-H、lot.LB04235P)を補充したRPMI1640培地(Gibco、#61870-010、lot.1894759)中で培養する。
TMD8細胞を、東京医科歯科大学、日本とのライセンス契約を通して取得した。細胞を、10%FCS(HyClone、GE#SH30066.03、lot AB217603)、2mM L-グルタミン(BioConcept、#5-10K50-H、lot.LA03467P)、1%Pen/Strep(BioConcept、#4-01F00-H、lot.LB04235P)を補充したMEM Alpha(BioConcept、#1-23F01-I、lot.LB04262P)中で培養する。
Figure 0007252972000095
Figure 0007252972000096

Claims (14)

  1. 式(I)
    Figure 0007252972000097

    (式中、
    は、イソブチルであり;
    1aは、Hであり;
    は、H又はFであり;
    2aは、H又はFであり;
    は、H又はFであり;
    は、H、F、Cl、-CH、-OCH及び-OCHCHから選択され;
    は、式(A)又は(B):
    Figure 0007252972000098

    の基であり、式中、
    1aは、-(CH1~3-及び-CHC(CH-から選択され、ここで、は、式(I)におけるX1a基のフェニル環への付着点を示し;
    1bは、-O-、-OCH-及び-CHO-から選択され、ここで、は、式(I)におけるX1b基のフェニル環への付着点を示し;
    2aは、式(C)、(D)、(E)、(F)及び(G):
    Figure 0007252972000099

    から選択され、式中、**は、X1aへの付着点を示し;
    2bは、式(E1)及び(F1):
    Figure 0007252972000100

    から選択され、式中、**は、X1bへの付着点を示し;
    は、CH又はNであり;
    は、CH又はNであり;
    は、H又は-CHであり;
    は、H又は-CHOHであり;
    は、H又は-CHOHであり;
    Zは、不在又は-(CH2~3NH-であり、ここで、は、式(C)におけるZのN原子への付着点を示し;
    は、-O-、-C(O)-、-(CH1~3-、-(CHO-及び-CHCH(CHOH)O-から選択され、ここで、は、式(E)及び式(E1)におけるZのXへの付着点を示し;
    2aは、不在又はNH(CH**であり;
    2bは、-(CH3~4NH(CH**であり;
    は、不在又は**-(CHNH-であり、Z2a及びZは、両方とも同時に不在でなく;
    ここで、Z2a、Z2b及びZのそれぞれにおける**は、式(F)及び(F1)における各N原子への付着点を示し;
    qは、0又は1であり;及び
    n及びpは、独立して、0又は1であり;
    (i)式(E)又は式(E1)におけるZ-O-である場合、X及びXは、Nでなく、及び(ii)式(E)又は式(E1)におけるZ-(CH-O-又は-CHCH(CHOH)O-である場合、Xは、Nでない)
    の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  2. は、Hである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  3. は、-OCHである、請求項1又は2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  4. は、式(A):
    Figure 0007252972000101

    の基であり、及びX2aは、式(C)及び(E):
    Figure 0007252972000102

    から選択され、式中、**は、X1aへの付着点を示す、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  5. は、式(A):
    Figure 0007252972000103

    の基であり、及びX2bは、式(E1):
    Figure 0007252972000104

    であり、式中、**は、X1bへの付着点を示す、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  6. は、
    Figure 0007252972000105

    から選択され、式中、は、式(I)又は(Ia)におけるフェニル環に付着される原子を示す、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  7. (3S,4R)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (cis-rac)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    trans-rac-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (cis-rac-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3S,4R)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-((4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(4-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)メトキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-エトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (cis-rac)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3S,4R)-N-(3-(6-(4-(2-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-((1-(2-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3S,4R)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、
    (3R,4S)-N-(3-(6-(4-(((1-(2-(1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペリジン-4-イル)エチル)ピペリジン-4-イル)オキシ)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド、又は
    (cis-rac)-N-(3-(6-(4-((9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)メチル)フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-ヒドロキシ-4-イソブチルピロリジン-1-カルボキサミド
    である、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩及び1つ以上の薬学的に許容されるキャリアを含む医薬組成物。
  9. 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩及び1つ以上の治療的に活性な薬剤を含む組合せ。
  10. 医薬として使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  11. BTKによって媒介される疾患の予防又は処置に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  12. 癌の処置に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  13. 前記癌は、慢性リンパ性白血病(CLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、小リンパ性リンパ腫(SLL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、バーキットリンパ腫、辺縁帯リンパ腫、免疫芽細胞大細胞型リンパ腫、リヒター症候群及び前駆体Bリンパ芽球性リンパ腫、原発性及び続発性多発性骨髄腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓辺縁帯リンパ腫、形質細胞骨髄腫、形質細胞腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節点辺縁帯B細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞性リンパ腫、脈管内大細胞型B細胞性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、リンパ腫肉芽腫症及び急性リンパ芽球性白血病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、移植後リンパ増殖性障害、有毛細胞白血病、組織球性及び樹枝状新生物から選択される、請求項12に記載の使用のための化合物又はその薬学的に許容される塩。
  14. 自己免疫障害、炎症性障害、アレルギー性疾患、アナフィラキシー、アレルギー性喘息及び気道疾患の処置並びに移植に使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
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