JP2023088048A - 車両側部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を増加させずに車体の捩じれ剛性を向上させ、ルーフパネルの左右の曲げ変形を抑制できるようにする。【解決手段】車両側部構造のルーフサイドレール30の上部には、サイドボディアウタパネル15の上部と、ルーフパネル1の車幅方向外側部とが接合されている部分に接合される第1の接合部P1が設けられ、ルーフサイドレール30の下部には、センタールーフメンバ10の外側部とセンターインナピラーパネル27の中間部とが接合されている部分に接合される第2の接合部P2が設けられる。センタールーフメンバ10は、前後方向視で、幅方向の中間部から外側に向かうに従い下方に向かって湾曲し、第1の接合部P1と、センタールーフメンバ10とは、上下方向に互いに間隔Sを空けて配置されている。【選択図】図4

Description

本発明は、車両側部構造に関する。
フロントサイドドア及びリアサイドドアを有する車両には、例えば特許文献1に開示されているように、フロントサイドドアとリアサイドドアとの間にセンターピラーが設けられている構造が知られている。センターピラーは、車両上下方向に延び、センターピラーの上部はルーフサイドレールに接続され、下部はサイドシル等に接続されている。
車両の側面衝突(側突)対策として、センターピラーには、高い強度が求められている。しかし、センターピラーの強度を向上させると、センターピラーの上部及び下部を支える車体に入力される衝撃荷重は、大きくなる。例えば、特許文献1に開示されている構造では、センターピラーの上部が接続されるルーフサイドレールの内部に、補強部材を設けることにより、側突による衝撃荷重がセンターピラーを介してルーフサイドレールに加わったとき、当該ルーフサイドレールの車室内側への変形を抑制しようとしている。
特開2018-86869号公報
上記例のような構造では、側突時の変形を抑制するために、既存部品とは別の補強部材を追加している。すなわち、補強部材の追加により、車体を構成する部品が増加することとなり、その結果、車体の重量及び製作コストが増加する。また、上記例では、センターピラーよりも車室内側に配置される車体パネルに、屈曲する部分が設けられているため、車体の捩じりモードが発生するような車両上下の荷重が車体に作用すると、屈曲している部分を起点に折れ曲がる可能性がある。
また、上記例では、側突時に車幅方向に作用する荷重に対して、サイドボディアウタパネル等が車両内側に向かって変形することを抑制しようとしているが、ルーフサイドドリップモールの下端を中心とした箇所が、車両室内に向かって凹んでいるために、車両上下方向の荷重が作用する車体の捩じりモードを抑制できない可能性がある。そのため、上記例の構造では、センターピラーを介して車両上部に作用する荷重による捩じりモードを抑制しようとする上で、改善の余地があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、部品点数を増加させることなく、車体の捩じれ剛性を向上させ、ルーフパネルの左右の曲げ変形を抑制することが可能な車両側部構造を提供することである。
上記目的を達成するための本発明に係る車両側部構造は、車両上部に配置されるルーフパネルと、前記ルーフパネルの下面側における車両前後方向の中間部に配置され、車幅方向に延びるセンタールーフメンバと、前記ルーフパネルの車幅方向外側部に設けられ、車両前後方向に延びる前後方向閉断面構造を有しているルーフサイドレールと、車両側部に配置され、車両前後方向の中間部に車両上下方向に延びるピラー部が設けられているサイドボディアウタパネルと、前記ピラー部の車両内側に配置され、車両上下方向に延びるセンターインナピラーパネルと、を有している。当該車両側部構造において、前記ルーフサイドレールの上部には、前記サイドボディアウタパネルの上部と、前記ルーフパネルの車幅方向外側部とが接合されている部分に接合される第1の接合部が設けられ、前記ルーフサイドレールの下部には、前記センタールーフメンバの車幅方向外側部と前記センターインナピラーパネルの車両上下方向の中間部とが接合されている部分に接合される第2の接合部が設けられ、前記センタールーフメンバは、車両前後方向視で、車幅方向中間部から車幅方向外側に向かうに従い車両下方に向かって湾曲しており、前記第1の接合部と、前記センタールーフメンバとは、車両上下方向に互いに間隔を空けて配置されている。
本発明によれば、部品点数を増加させることなく、車体の捩じれ剛性を向上させ、ルーフパネルの左右の曲げ変形を抑制することが可能である。
本発明に係る車両側部構造の一実施形態であり、該車両側部構造の車両室内側の部分を示す斜視図である。 図1のA-A矢視断面を含む斜視図である。 図2のルーフサイドレール等の周辺を拡大して示す拡大斜視図である。 図2のルーフサイドレール及びセンターピラーの周辺を車両前方から見た正面図である。 図1のB-B矢視断面を含む斜視図である。 図5の断面を拡大して示す拡大断面図である。 図1のセンターピラーの車両上下方向の中間部を拡大して示す拡大斜視図である。 図5のC-C矢視断面を含む斜視図である。 図8の断面を模式的に示す概略断面図である。
以下、本発明に係る車両の車両側部構造の一実施形態について、図面(図1~図9)を参照しながら説明する。なお、図において、矢印Fr方向は車両前後方向における前方を示す。実施形態の説明における「前部(前端)及び後部(後端)」は、車両前後方向における前部及び後部に対応する。また、矢印R及び矢印Lは、乗員が車両前方を見たときの右側及び左側を示している。また、矢印Uは、車両上方を示している。
本実施形態の車両側部構造は、車両側部の構造、及び、車両上部における車幅方向外側部の構造を含む。当該車両側部構造は、図1に示すように、ルーフパネル1と、センタールーフメンバ10と、サイドボディアウタパネル15と、を有している。さらに、当該車両側部構造は、複数の部材により構成されるセンターピラー20及びルーフサイドレール30を有している。以下、各部材について説明する。
ルーフパネル1は、図1に示すように、車両上部に配置され、車両上部のルーフを構成する金属製の部材である。この例では、図1及び図2に示すように、車両前後方向に延びるパネル材である。ルーフパネル1の車幅方向外側部には、図2及び図3に示すように、外壁2及び外側フランジ3が設けられている。外壁2は、ルーフパネル1の上面の車幅方向外側端から車両下方に突出し、車両前後方向に延びる壁面である。外側フランジ3は、外壁2の下端から車幅方向外側に突出し、車両前後方向に延びている。外側フランジ3には、サイドボディアウタパネル15が接合される。ルーフパネル1と、サイドボディアウタパネル15との接合については、後で説明する。
センタールーフメンバ10は、図1~図3に示すように、ルーフパネル1の下面側に配置される金属製の部材であり、車幅方向に延びている。この例では、センタールーフメンバ10の車幅方向外側端は、ルーフパネル1の車幅方向外側端よりも、さらに車幅方向外側に位置している。また、センタールーフメンバ10の車幅方向外側部は、車幅方向外側部に向かうに従い車両下方に緩やかに湾曲している。湾曲している部分の下端は、ルーフパネル1の外側フランジよりも車幅方向外側に配置されている。また、センタールーフメンバ10の上部は、ルーフパネル1の下面に接合されている。センタールーフメンバ10とルーフパネル1との接合、及び、センタールーフメンバ10と他の部材との接合については、後で説明する。
続いて、サイドボディアウタパネル15について説明する。図1~図4に示すように、サイドボディアウタパネル15は、車両の側部に配置され、車体の最外を構成する金属製の部材である。サイドボディアウタパネル15は、フロントサイドドア開口部15Aと、リアサイドドア開口部15Bと、ピラー部16と、アウタルーフ部17と、を有している。フロントサイドドア開口部15Aは、図示しないフロントサイドドアによって開閉される開口部である。リアサイドドア開口部15Bは、図示しないリアサイドドアによって開閉される開口部で、ピラー部16を介して、フロントサイドドア開口部15Aの車両後方側に配置されている。
アウタルーフ部17は、図1に示すように、サイドボディアウタパネル15の上部に位置し、車両前後方向に延びている。この例では、フロントサイドドア開口部15Aの上部、ピラー部16の上部、及び、リアサイドドア開口部15Bの上部に配置され、車両前後方向に連続して延びている。本実施形態におけるアウタルーフ部17は、図2~図4に示すように、車両上方に突出する突出部17aと、内壁17bと、内側フランジ17cと、を有している。突出部17aの上面及び外面は、車体の最外に配置される意匠面である。内壁17bは、突出部17aの車幅方向内側端から車両下方に延びている壁面であり、車両前後方向に延びている。内側フランジ17cは、内壁17bの下端から車幅方向内側に突出し、車両前後方向に延びている。内側フランジ17cは、ルーフパネル1の外側フランジ3にスポット溶接により接合されている。
サイドボディアウタパネル15の上部には、ルーフサイドドリップモール(図示せず)が取り付けられている。ルーフサイドドリップモールは、雨天時にルーフの水滴等を車両前後方向に誘導し、フロントサイドドア又はリアサイドドアを開けたときに、雨水がフロントサイドドア開口部15A又はリアサイドドア開口部15Bに流れることを抑制する部材で、樹脂材料により形成されている。この例では、ルーフサイドドリップモールは、突出部17aの車幅方向内側で、アウタルーフ部17の内壁17bとルーフパネル1の外壁2との間に構成される凹部に取り付けられ、アウタルーフ部17の内側フランジ17cとルーフパネル1の外側フランジ3とがスポット溶接される溶接ポイント(スポット打点)を隠している。
ここで、センターピラー20について説明する。図2~図4に示すように、センターピラー20は、車体側部に設けられるピラーで、上記したフロントサイドドア開口部15Aと、リアサイドドア開口部15Bとの間に設けられ、車両上下方向に延びている部分である。本実施形態のセンターピラー20は、サイドボディアウタパネル15のピラー部16と、リアドアヒンジリンフォースメント21と、センターインナピラーパネル27とにより構成されている。
リアドアヒンジリンフォースメント21は、サイドボディアウタパネル15のピラー部16の車両内側に配置され、車両前後方向に所定の長さを有し、車両上下方向に延びる部材である。リアドアヒンジリンフォースメント21は、リアサイドドアを回動させるためのヒンジ(図示せず)が取付られる部分を補強する部材で、金属材料により形成される剛性の高い部材である。また、リアドアヒンジリンフォースメント21は、図5及び図6に示すように、車両前後方向中間部が車両外側に突出するハット形状の横断面を有している。リアドアヒンジリンフォースメント21の前部及び後部のそれぞれには、車両上下方向に延びるフランジ21a,21bが設けられている。
センターインナピラーパネル27は、リアドアヒンジリンフォースメント21の車両内側に配置され、車両前後方向に所定の長さを有し、車両上下方向に延びている部材である。センターインナピラーパネル27は、リアドアヒンジリンフォースメント21と同様に、センターピラー20の剛性を保つ部材で、金属材料により形成される剛性の高い部材である。センターインナピラーパネル27の上部は、図5及び図6に示すように、車両前後方向中間部が車両内側に突出するハット形状の横断面を有している。センターインナピラーパネル27の前部及び後部には、車両上下方向に延びるフランジ27a,27bが設けられている。センターインナピラーパネル27の前後のフランジ27a,27bは、リアドアヒンジリンフォースメント21の前後のフランジ21a,21b及びサイドボディアウタパネル15のピラー部16に、スポット溶接により、3枚重ねの状態で接合されている。
続いて、ルーフサイドレール30について説明する。ルーフサイドレール30は、ルーフパネル1の車幅方向外側部に設けられ、車両前後方向に延びる前後方向閉断面構造39を有している。さらに、ルーフサイドレール30の上部には、サイドボディアウタパネル15の上部と、ルーフパネル1の車幅方向外側部とが接合されている部分に接合される第1の接合部P1が設けられている。この例では、第1の接合部P1は、アウタルーフ部17の内側フランジ17c及びルーフパネル1の外側フランジ3が接合されている部分にスポット溶接により接合される。また、ルーフサイドレール30の下部には、センタールーフメンバ10の車幅方向外側部とセンターインナピラーパネル27の上部とが接合されている部分に接合される第2の接合部P2が設けられている。
本実施形態では、第1の接合部P1と、センタールーフメンバ10とは、車両上下方向に互いに間隔S(図4)を空けて配置されている。これにより、第1の接合部P1を折れ点とする左右の曲げモードが起こりにくい構造となる。
さらに、本実施形態では、剛性の高い車体骨格を形成するルーフサイドレール30が、サイドボディアウタパネル15のアウタルーフ部17と、センターインナピラーパネル27との間に設けられ、さらに、当該ルーフサイドレール30の前後方向閉断面構造39が、第1の接合部P1と第2の接合部P2との間に配置されている。これにより、左右(車幅方向)の曲げモードの抑止効果をさらに高めることが可能となる。また、本実施形態では、センタールーフメンバ10の車幅方向外側部は、緩やかに湾曲する形状であり、いわゆる屈曲点や歪曲する形状を有していないため、変形を誘発しやすい折れ点が形成されていない。そのため、左右(車幅方向)の曲げモードに対して、より強い構造を得ることが可能となる。その結果、車体の捩じれ剛性を向上させ、ルーフパネル1の左右の曲げ変形を抑制することができる。
ここで、ルーフサイドレール30の構造について詳細に説明する。ルーフサイドレール30は、ルーフサイドリンフォースメント31と、ルーフサイドインナレール35と、を有している。
ルーフサイドリンフォースメント31は、車両前後方向に延び、車両前後方向視で車両外側に凸となる外側凸形状部32を有している。図3及び図4に示すように、外側凸形状部32は、車両前後方向に延びる外面32a、上面32b及び下面32dにより構成されている。外面32aは、車幅方向外側を臨む面で、車両上方に向かうに従い車幅方向内側に傾斜している。上面32bは、外面32aの上端から車幅方向内側に延びている。下面32dは、外面32aの下端から車幅方向内側に向かうに従い車両下方に傾斜するように延びている。
さらに、ルーフサイドリンフォースメント31は、上側フランジ32cと、下側フランジ32eとを有している。上側フランジ32cは、上面32bの車幅方向内側端から、車幅方向内側に向かうに従い車両上方に傾斜して延びている。ルーフサイドリンフォースメント31の上側フランジ32cには、上記した第1の接合部P1が設けられている。この例では、車両上方側から下方側に、アウタルーフ部17の内側フランジ17c、ルーフパネルの外側フランジ、ルーフサイドリンフォースメント31の上側フランジ32cの順に重ねられ、これらは、スポット溶接により3枚重ねの状態で接合されている。第1の接合部P1は、アウタルーフ部17の内壁17bよりも、ルーフパネル1の外壁2の近くに配置されている。
ルーフサイドリンフォースメント31の下側フランジ32eは、下面32dの車幅方向内側端且つ下端から、車両下方に延びている。この例では、車両下方に向かうに従い車幅方向外側に傾斜して延びている。ルーフサイドリンフォースメント31の下側フランジ32eは、ルーフサイドインナレール35等と接合されている。これらの接合については、後で説明する。
ルーフサイドインナレール35は、ルーフサイドリンフォースメント31の車両内側に配置され、車両前後方向に延びる部材で、内面35aと、縦壁面35bと、上側フランジ35cと、を有している。内面35aは、ルーフサイドリンフォースメント31の外面32aに対して、車幅方向内側に間隔を空けて配置される壁面であり、車両下方に向かうに従い車幅方向外側に傾斜している。内面35aの下部には、上記した第2の接合部P2が設けられている。第2の接合部P2における各部材の配置は、後で説明する。
縦壁面35bは、内面35aの上端から車両上方に延びている壁面である。ルーフサイドインナレール35の上側フランジ35cは、縦壁面35bの上端から車幅方向内側に突出しており、ルーフサイドリンフォースメント31の上側フランジ32cにスポット溶接により接合されている。ルーフサイドインナレール35の上側フランジ35cと、ルーフサイドリンフォースメント31の上側フランジ32cとがスポット溶接される溶接ポイントP3は、第1の接合部P1よりも車幅方向外側に配置されている。
本実施形態で、第1の接合部P1が位置する部分では、車両上方側から下方側に向かって、ルーフパネル1の外側フランジ3、アウタルーフ部17の内側フランジ17c、ルーフサイドリンフォースメント31の上側フランジ32c、ルーフサイドインナレール35の上側フランジ35cの順に4枚のフランジが重なって配置されている。4枚重ねの状態でスポット溶接することを避けるために、第1の接合部P1に対応するルーフサイドインナレール35の上側フランジ35cの端部には、切欠き(図示せず)が設けられている。すなわち、切欠きに対応する位置において、ルーフパネル1の外側フランジ3、アウタルーフ部17の内側フランジ17c、ルーフサイドリンフォースメント31の上側フランジ32cが3枚重ねの状態となる。これにより第1の接合部P1では、スポット溶接により3枚重ねの状態で接合することができる。
続いて、第2の接合部P2について詳細に説明する。ルーフサイドインナレール35の内面35aの下部に設けられる第2の接合部P2は、センターインナピラーパネル27の上部と、センタールーフメンバ10の車幅方向外側部とが接合されている部分に接合される。本実施形態では、第2の接合部P2において、ルーフサイドインナレール35の内面35aの下部と、センターインナピラーパネル27の上部と、センタールーフメンバ10の車幅方向外側部とが、スポット溶接により3枚重ねの状態で接合されている。
一方で、ルーフサイドインナレール35の内面35aの下部には、センターインナピラーパネル27の上部を介して、ルーフサイドリンフォースメント31の下側フランジ32eが接合されている。すなわち、本実施形態では、第2の接合部P2の周辺において、車幅方向外側から内側に向かって、ルーフサイドリンフォースメント31の下側フランジ32e、センターインナピラーパネル27の上部、ルーフサイドインナレール35の内面35aの下部、センタールーフメンバ10の車幅方向外側部が、この順に4枚重ねで配置されている。
4枚重ねの状態でスポット溶接することを避けるために、第2の接合部P2に対応するルーフサイドリンフォースメント31の下側フランジ32eには、切欠き(図示せず)が設けられている。すなわち、切欠きに対応する位置において、センターインナピラーパネル27の上部、ルーフサイドインナレール35の内面35aの下部、センタールーフメンバ10の車幅方向外側部が3枚重ねの状態となる。これにより第2の接合部P2では、スポット溶接により3枚重ねの状態で接合することができる。
なお、ルーフサイドリンフォースメント31の下側フランジ32e、センターインナピラーパネル27の上部、及び、ルーフサイドインナレール35の内面35aの下部が接合されえる溶接ポイントP4は、例えば、第2の接合部P2に対して、車両前後方向または車両上下方向にオフセットした位置とすればよい。
また、本実施形態では、前後方向閉断面構造39は、ルーフサイドリンフォースメント31及びルーフサイドインナレール35により構成される。この例における前後方向閉断面構造39は、主として、外面32a、上面32b、縦壁面35b、内面35a、下面32dによって空間が閉じられることにより構成されている。また、外側凸形状部32の外面32aには、リアドアヒンジリンフォースメント21の上部がスポット溶接により接合されている。
上記したように前後方向閉断面構造39を構成することにより、車体フレームの剛性を向上させることができる。また、側面視で、ルーフサイドレール30とセンターピラー20とをT字状に接合することにより、捩じりモードに対して強い構造を得ることが可能となる。
また、前後方向閉断面構造39を有するルーフサイドレール30には、図示しないアシスタントグリップが取り付けられている。アシスタントグリップは、乗員により握られるため、アシスタントグリップには、例えば車両上下方向に対して高い支持力が必要となる。ルーフサイドレール30とセンターピラー20とをT字状に接合されることにより、アシストグリップは、車両上下方向において、高い支持力を得ることができる。
また、センターピラー20は、車両上下方向に延びる2つの閉断面構造、すなわち、第1の上下方向閉断面構造29A及び第2の上下方向閉断面構造29Bを有している。第1の上下方向閉断面構造29Aは、サイドボディアウタパネル15のピラー部16と、リアドアヒンジリンフォースメント21とにより構成され、第2の上下方向閉断面構造29Bは、リアドアヒンジリンフォースメント21と、センターインナピラーパネル27とにより構成されている。この例では、第1の上下方向閉断面構造29Aは、第2の上下方向閉断面構造29Bの車両外側に配置され、第2の上下方向閉断面構造29Bの前側及び後側の一部並びに外側を覆うように配置されている。第1の上下方向閉断面構造29A及び第2の上下方向閉断面構造29Bを、車幅方向に並んで配置することにより、側突時において、車両側部に配置される車体パネルが変形して車両室内に侵入することを抑制することが可能となる。
また、本実施形態では、前後方向閉断面構造39の車両前後方向の中間部に、第2の上下方向閉断面構造29Bの上部が接合されている。この例では、センターインナピラーパネル27の上部が第2の接合部P2に接合され、リアドアヒンジリンフォースメント21の上部が外側凸形状部32の外面32aに接合されることにより、前後方向閉断面構造39及び第2の上下方向閉断面構造29Bは、側方視でT字状を構成している。このような接合構造により、捩じりモードに対してさらに強い構造を得ることができる。
また、図7に示すように、リアドアヒンジリンフォースメント21の下部は、フロントドアラッチ取付部16aよりも車両下方に配置されている。フロントドアラッチ取付部16aは、ピラー部16に設けられ、図示しないフロントドアラッチが取り付けられる。例えばフロントドアラッチは、側突の際に、フロントサイドドアの意図せぬ開放が起こらないために、センターピラー20の車両前後方向長さが長い位置、すなわち、センターピラー20が比較的太い部分であって剛性の高い位置に取り付けられている。そのため、本実施形態では、リアドアヒンジリンフォースメント21の下部(下端)がフロントドアラッチの周辺に配置されることにより、より強固な構造を得ることができる。
また、本実施形態では、第2の上下方向閉断面構造29Bの内側に、シートベルトアジャスタリンフォースメント25が配置されている。この例では、第2の上下方向閉断面構造29Bの内部における上部で、センターインナピラーパネル27の凸形状部に対向配置されている。当該シートベルトアジャスタリンフォースメント25は、板材を屈曲させることにより形成される部材で、車両前後方向視で、車両内側に凸となるハット形状である。シートベルトアジャスタリンフォースメント25の車両外側における上部及び下部は、リアドアヒンジリンフォースメント21にスポット溶接により接合されており、車両内側部は、センターインナピラーパネル27に接合されている。この例では、当該車両内側部は、センターインナピラーパネル27の凸形状に設けられた孔27dにボルト(図示せず)を挿通させることにより、センターインナピラーパネル27に締結されている。
リアドアヒンジリンフォースメント21及びセンターインナピラーパネル27が、車両上下に作用する荷重を受けたときに、車幅方向に対して互いに離れるように、すなわち、車幅方向に開くように変形する。本実施形態では、シートベルトアジャスタリンフォースメント25が設けられているため、開く変形のモードを抑えることができる。
一方、シートベルトアジャスタリンフォースメント25は、シートベルトのアンカー部(図示せず)が固定される。シートベルトのアンカー部には、乗員がシートベルトを着用しているときに、上下方向の力が作用する。本実施形態では、シートベルトアジャスタリンフォースメント25が、リアドアヒンジリンフォースメント21及びセンターインナピラーパネル27に接合されることにより、上下方向の荷重に対する支持力が向上する。
また、本実施形態では、図1及び図2に示すように、センタールーフメンバ10は、車両前後方向で、リアドアヒンジリンフォースメント21及びセンターインナピラーパネル27に重なって配置されている。すなわち、側方視で、センタールーフメンバ10、リアドアヒンジリンフォースメント21及びセンターインナピラーパネル27は、重なって配置されている。
また、図8及び図9に示すように、センタールーフメンバ10の車両前後方向の中間部には、車両内側(車幅方向内側または車両下方側)に凸となる2つの内側凸形状部11が設けられている。2つの内側凸形状部11の間に位置する部分(接合部12)が、ルーフパネル1の下面に接合されている。この例では、図9に示すように、接合部12とルーフパネル1の下面との間に粘性材C(例えばシーラー)を挟んだ状態で、接合部12は、ルーフパネル1の下面に接合されている。
このように構成することにより、車幅方向の剛性が向上する。これにより、車体の捩じれ剛性の低下をより効果的に抑制できる。すなわち、本実施形態は、車体の捩じりモードに伴い発生するルーフの車幅方向のモードの動きによる力を効率よく受け止め、抑制することが可能となる。
本実施形態の説明は、本発明を説明するための例示であって、特許請求の範囲に記載の発明を限定するものではない。また、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
本実施形態では、第1の接合部P1及び第2の接合部P2において、3枚重ねの状態でスポット溶接するために、他のパネルに切欠きを設けているがこれに限らない。4枚重ねで接合することもできる。
1 ルーフパネル
2 内壁
3 外側フランジ
10 センタールーフメンバ
11 内側凸形状部
12 接合部
15 サイドボディアウタパネル
15A フロントサイドドア開口部
15B リアサイドドア開口部
16 ピラー部
17 アウタルーフ部
17a 突出部
17b 内壁
17c 内側フランジ
20 センターピラー
21 リアドアヒンジリンフォースメント
25 シートベルトアジャスタリンフォースメント
27 センターインナピラーパネル
29A 第1の上下方向閉断面構造
29B 第2の上下方向閉断面構造
30 ルーフサイドレール
31 ルーフサイドリンフォースメント
32 外側凸形状部
32a 外面
32b 上面
32c 上側フランジ
32d 下面
32e 下側フランジ
35 ルーフサイドインナレール
35a 内面
35b 縦壁面
35c 上側フランジ
39 前後方向閉断面構造
P1 第1の接合部
P2 第2の接合部
P3 溶接ポイント
P4 溶接ポイント
C 粘性材

Claims (5)

  1. 車両上部に配置されるルーフパネルと、
    前記ルーフパネルの下面側における車両前後方向の中間部に配置され、車幅方向に延びるセンタールーフメンバと、
    前記ルーフパネルの車幅方向外側部に設けられ、車両前後方向に延びる前後方向閉断面構造を有しているルーフサイドレールと、
    車両側部に配置され、車両前後方向の中間部に車両上下方向に延びるピラー部が設けられているサイドボディアウタパネルと、
    前記ピラー部の車両内側に配置され、車両上下方向に延びるセンターインナピラーパネルと、
    を有している、車両側部構造において、
    前記ルーフサイドレールの上部には、前記サイドボディアウタパネルの上部と、前記ルーフパネルの車幅方向外側部とが接合されている部分に接合される第1の接合部が設けられ、
    前記ルーフサイドレールの下部には、前記センタールーフメンバの車幅方向外側部と前記センターインナピラーパネルの車両上下方向の中間部とが接合されている部分に接合される第2の接合部が設けられ、
    前記センタールーフメンバは、車両前後方向視で、車幅方向中間部から車幅方向外側に向かうに従い車両下方に向かって湾曲しており、
    前記第1の接合部と、前記センタールーフメンバとは、車両上下方向に互いに間隔を空けて配置されていることを特徴とする、車両側部構造。
  2. 前記ルーフサイドレールは、車両前後方向に延び、車両前後方向視で車両外側に凸となる外側凸形状部を有するルーフサイドリンフォースメントと、該ルーフサイドリンフォースメントの車両内側に配置され、車両前後方向に延びるルーフサイドインナレールと、を有しており、
    前記前後方向閉断面構造は、前記ルーフサイドリンフォースメントの前記外側凸形状部と、前記ルーフサイドインナレールとにより構成され、
    前記ルーフサイドリンフォースメントの外側凸形状部の外面には、リアドアヒンジリンフォースメントの上部が接合されており、
    前記センターインナピラーパネルの上部は、前記第2の接合部に接合されていることを特徴とする、請求項1に記載の車両側部構造。
  3. 車両側部には、車両上下方向に延びるセンターピラーが設けられ、
    前記センターピラーは、前記サイドボディアウタパネルの前記ピラー部と、前記リアドアヒンジリンフォースメントと、前記センターインナピラーパネルとにより構成され、車両上下方向に延びる第1の上下方向閉断面構造及び第2の上下方向閉断面構造を有しており、
    前記第1の上下方向閉断面構造は、前記サイドボディアウタパネルのピラー部と、前記リアドアヒンジリンフォースメントとにより構成され、前記第2の上下方向閉断面構造は、前記リアドアヒンジリンフォースメントと、前記センターインナピラーパネルとにより構成されており、
    前記前後方向閉断面構造の車両前後方向中間部に、前記第2の上下方向閉断面構造の上部が接合されており、
    前記リアドアヒンジリンフォースメントの下端は、前記ルーフ部に取り付けられるフロントドアラッチの車両下方に配置されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の車両側部構造。
  4. 前記第2の上下方向閉断面構造の内側には、シートベルトアジャスタリンフォースメントが配置されており、
    前記シートベルトアジャスタリンフォースメントは、車両前後方向視で、車両内側に凸となるハット形状であり、
    前記シートベルトアジャスタリンフォースメントの車両外側における上部及び下部は、前記リアドアヒンジリンフォースメントに接合され、車両内側部は、前記センターインナピラーパネルに接合されていることを特徴とする、請求項3に記載の車両側部構造。
  5. 前記センタールーフメンバは、車両前後方向で、前記リアドアヒンジリンフォースメント及び前記センターインナピラーパネルに重なって配置されており、
    前記センタールーフメンバの車両前後方向の中間部には、車両内側に凸となる2つの内側凸形状部が設けられ、2つの前記内側凸形状部の間に位置する部分が、前記ルーフパネルの下面に接合されていることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の車両側部構造。
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