JP2023087326A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】異なるバージョンのカートリッジが混載された場合でも、カートリッジに応じた画像形成条件で画像形成を行うこと。【解決手段】画像を形成するための部材と記憶デバイス6とを有する複数のカートリッジ9を使用し画像を形成するエンジン制御部102と、画像形成の際の画像形成条件を設定する補正判断部120とを備え、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cは記憶デバイス6a、6b、6cにカートリッジ9のバージョンを示す識別情報を有し、Kカートリッジ9dは記憶デバイス6dにカートリッジ9のバージョンを示す識別情報と、Y、M、Cカートリッジ9の記憶デバイス6に設定された識別情報に応じて画像形成条件を補正するための補正情報を有し、補正判断部120はKカートリッジ9dが記憶デバイス6dに有する識別情報と、Y、M、Cカートリッジ9が記憶デバイス6に有する識別情報に応じた補正情報に基づいて画像形成条件を設定する。【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式などによって画像形成を行う複写機、プリンタ等の画像形成装置に関する。
画像形成装置は、画像形成装置本体に着脱可能な消耗品で、記録材に画像形成を行うプロセスカートリッジ(以下、カートリッジという)を装着して、画像形成を行う。カートリッジには、像担持体である感光ドラム、感光ドラムの表面を一様な電位に帯電する帯電ローラ、感光ドラム上に形成された静電潜像を現像する現像装置等のプロセス部材が一体化されている。カートリッジのプロセス部材は、初期のプロセス部材から変更されることがあり、変更されたプロセス部材に合わせて、画像形成条件を設定する必要がある。例えば、特許文献1では、カートリッジに記憶デバイスを設け、記憶デバイスに格納されている情報に基づき、適切な画像形成条件で画像を形成する構成が開示されている。また、例えば、特許文献2では、プロセス部材を変更する前のカートリッジと変更した後のカートリッジとが混在された場合の組合せに対応した補正情報を記憶デバイスに格納することで、適切な画像形成条件に補正して画像を形成する構成が開示されている。
特開2007-240928号公報 特開2018-205697号公報
しかしながら、上述した特許文献に開示されている4色のカートリッジを装着可能で、特定のカートリッジのみに補正情報が格納されている構成のカラー画像形成装置では、次のような課題が生じる場合がある。すなわち、記憶デバイスに補正情報が格納された特定のカートリッジと、特定のカートリッジよりも新しいプロセス部材を有する新しいバージョンのカートリッジが混載されて、使用される場合がある。このような場合、特定のカートリッジの記憶デバイスに格納された補正情報には、新しいバージョンのカートリッジについての補正情報は格納されていない。そのため、画像形成条件を新しいプロセス部材を有するカートリッジに合わせて切り替えることができないという課題が生じる。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、異なるバージョンのカートリッジが混載された場合でも、カートリッジに応じた画像形成条件で画像形成を行うことを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明では、以下の構成を備える。
(1)記録材に画像形成を行う画像形成装置であって、前記画像形成装置に着脱可能であり、それぞれが画像を形成するための部材と記憶手段とを有する複数のカートリッジを使用して画像を形成する画像形成手段と、画像を形成する際の画像形成条件を設定する設定手段と、を備え、前記カートリッジは、第1カートリッジ、及び第2カートリッジを有し、前記第1カートリッジは、前記記憶手段に前記第1カートリッジのバージョンを示す識別情報を有し、前記第2カートリッジは、前記記憶手段に前記第2カートリッジのバージョンを示す識別情報と、前記第1カートリッジに設定された前記識別情報に応じて前記画像形成条件を補正するための補正情報と、を有し、前記設定手段は、前記第2カートリッジが前記記憶手段に有する前記識別情報と、前記第1カートリッジが前記記憶手段に有する前記識別情報に応じた前記補正情報と、に基づいて、前記画像形成条件を設定することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、異なるバージョンのカートリッジが混載された場合でも、カートリッジに応じた画像形成条件で画像形成を行うことができる。
実施例1、2の画像形成装置の構成を示す断面図 実施例1、2の画像形成装置のシステム構成を示すブロック図 実施例1のイエロー、マゼンタ、シアンカートリッジの記憶デバイスのメモリ構成を説明する図 実施例1のブラックカートリッジの記憶デバイスのメモリ構成を説明する図 実施例1の画像形成条件の補正を制御する制御シーケンスを示すフローチャート 実施例2のブラックカートリッジの記憶デバイスのメモリ構成を説明する図 実施例2の画像形成条件の補正を制御する制御シーケンスを示すフローチャート
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[画像形成装置の構成]
図1では、実施例1の画像形成装置の例として、レーザビームプリンタの全体構成について説明する。図1に示す画像形成装置は、複数の画像形成ステーションを備えており、図中、左側からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーを有する画像形成ステーションである。また、図中の符号の末尾のa、b、c、dは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像形成ステーションの部材であることを意味する。各画像形成ステーションの構成は同一であり、以下の説明では、特に必要がない限り、a~dの符号は付さないこととする。
(画像形成部)
各画像形成ステーションにおいて、像担持体である感光ドラム1は、駆動モータ(不図示)により駆動され、図中、矢印方向(反時計回り方向)に回転駆動される。帯電部である帯電ローラ2は、感光ドラム1に当接し、感光ドラム1の回転に伴って従動回転しながら感光ドラム1の表面を均一に帯電する。帯電ローラ2には、直流電圧又は交流電圧を重畳した電圧が印加され、帯電ローラ2と感光ドラム1表面の当接ニップ部を介して感光ドラム1は帯電される。露光部11は、レーザ光を回転多面鏡によって偏向し、偏向されたレーザ光が感光ドラム1上を走査するスキャナユニットから構成されている。露光部11は、ビデオ信号(画像信号)に基づいて変調された走査ビーム12を感光ドラム1上に照射し、静電潜像を形成させる。現像部である現像ユニット8は、感光ドラム1に当接された現像ローラ4、現像剤(トナー)5、現像剤塗布ブレード7から構成され、感光ドラム1上に形成された静電潜像をトナーにより現像し、トナー像を形成する。クリーニングユニット3は、後述する中間転写ベルト80に転写されず、感光ドラム1上に残ったトナーを回収する。プロセスカートリッジ9は、感光ドラム1、帯電ローラ2、クリーニングユニット3、現像ユニット8を内蔵し、画像形成装置から着脱自在な一体型のカートリッジとなっている。また、帯電ローラ2、現像ローラ4は、それぞれ帯電ローラ2への電圧供給手段である帯電電圧電源20、現像ローラ4への電圧供給手段である現像電圧電源21に接続されている。帯電ローラ2を感光ドラム1表面に当接させると共に、帯電電圧電源20から帯電ローラ2に帯電電圧を印加することにより、感光ドラム1表面は一様に帯電される。また、カートリッジ9には、画像形成に関する情報が格納されている記憶デバイス6が装着されている。
中間転写ベルト80は、張架部材である二次転写対向ローラ86、駆動ローラ14、テンションローラ15の3つのローラにより支持されており、適当なテンションが維持される構成になっている。そして、駆動ローラ14の駆動により、中間転写ベルト80は、図中、矢印方向(時計回り方向)に、感光ドラム1と略同速度で移動する。また、一次転写ローラ81は中間転写ベルト80を介して感光ドラム1と対向する位置に配置され、一次転写ローラ81への電圧供給手段である一次転写電圧電源84に接続されている。そして、一次転写ローラ81に一次転写電圧電源84から一次転写電圧を印加することにより、感光ドラム1上(像担持体上)のトナー像が中間転写ベルト80に順次転写され、中間転写ベルト80上に多色画像が形成される。
(カセット給送部)
給紙カセット16には、記録材である用紙Pが載置されている。用紙P(以下、単に用紙ともいう)を給送する際には、給紙モータ(不図示)でカセットピックアップローラ17を駆動して、給紙カセット底板29を上昇させ、給紙カセット16内に載置された用紙Pを押し上げる。押し上げられた用紙Pの最上位の一枚が、カセットピックアップローラ17と当接し、カセットピックアップローラ17の回転により、一枚ずつ用紙Pが分離給送される。給送された用紙Pは、搬送手段であるレジストレーションローラ18(以下、レジストローラ18という)まで搬送される。そして、記録材を検知する記録材検知手段であるレジストレーションセンサ35が用紙Pの搬送方向の先端を検知すると、給紙モータ(不図示)は駆動を停止し、用紙Pの搬送が一旦停止される。レジストローラ18で一旦停止している用紙Pは、中間転写ベルト80上に形成されたトナー像と、用紙P上のトナー像が転写される位置(画像形成位置)が、後述する二次転写部で一致するようなタイミングで搬送が再開される。
(二次転写部)
各画像形成ステーションの感光ドラム1上に形成されたトナー像が転写された中間転写ベルト80は、駆動ローラ14により図中矢印方向(時計回り方向)に移動する。中間転写ベルト80上に転写されたトナー像は、二次転写ローラ82と中間転写ベルト80の当接部である二次転写部まで搬送される。そして、二次転写ローラ82と、二次転写ローラ82に対向して設置された二次転写対向ローラ86とが、用紙Pと中間転写ベルト80とを挟持搬送すると共に、二次転写電圧電源85から二次転写ローラ82に電圧が印加される。これにより、中間転写ベルト80上のトナー像が用紙Pに転写される。
(定着部)
定着部19は、用紙P上に転写されたトナー像を加熱、加圧することにより、トナー像を用紙Pに定着させる。定着部19は、定着ベルト19aと加圧ローラ19bとを有し、加圧ローラ19bはベルトガイド部材(不図示)と所定の圧接力により定着ベルト19aを挟むことにより、定着ニップ部を形成している。定着ニップ部が所定の温度に温度調整された状態において、未定着のトナー像が転写された用紙Pが、定着ニップ部の定着ベルト19aと加圧ローラ19bとの間に、画像面が上向き、すなわち定着ベルト19a面に対向して導入される。そして、定着ニップ部では、用紙Pの画像面は定着ベルト19aの外面に密着し、用紙Pは定着ニップ部を挟持搬送されていく。定着ニップ部を定着ベルト19aにより用紙Pが挟持搬送されていく過程において、用紙P上のトナー像は定着ベルト19aで加熱されて用紙P上に定着され、トナー像が定着された用紙Pは排出トレイ36に排出される。
[画像形成装置のシステム構成]
図2は、本実施例を説明するための画像形成装置のシステム構成を示すブロック図である。コントローラ101は、外部のホストコンピュータ100と通信し、ホストコンピュータ100から画像形成を要求する印刷ジョブ等を受信すると、エンジン制御部102を制御して画像形成を行う。エンジン制御部102は、上述した画像形成装置の画像形成動作を制御する。カートリッジ制御部110は、画像形成を行うため、トナーの色がそれぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のカートリッジ9a、9b、9c、9dの各部材を制御する。デバイス通信部111は、トナーの色がそれぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のカートリッジ9a、9b、9c、9dの記憶デバイス6a、6b、6c、6dとの通信を行い、記憶されている情報を取得する。以下では、トナーの色がイエロー(Y)のカートリッジ9aをYカートリッジ9a、トナーの色がマゼンタ(M)のカートリッジ9bをMカートリッジ9b、トナーの色がシアン(C)のカートリッジ9cをCカートリッジ9cと表記する。同様に、トナーの色がブラック(K)のカートリッジ9dをKカートリッジ9dと表記する。二次転写制御部112は、二次転写電圧電源85を制御して、二次転写ローラ82に二次転写電圧を印加し、中間転写ベルト80上の画像をシートPに転写する制御を行う。定着制御部113は、定着部19に設置された温度検知素子の検知結果に基づいて、定着部19の温度制御を行い、シートPにトナーを定着させる制御を行う。
設定手段である補正判断部120は、Yカートリッジ9a、Mカートリッジ9b、Cカートリッジ9c、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6a、6b、6c、6dに格納されている情報に基づいて、画像形成条件の補正の要否を判断する。補正判断部120は補正が必要と判断した場合には、各カートリッジ9の記憶デバイス6に格納されている情報に基づいて、画像形成条件の補正値を算出する。以下では、記憶デバイス6に格納されている情報に基づき、補正の要否を判断する画像形成条件が、二次転写電圧(二次転写条件)と、定着部19の定着温度(定着条件)であるものとして、二次転写電圧と定着温度を補正する実施例について説明する。
[Y、M、Cカートリッジの識別情報]
図3は、第1カートリッジであるY、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの記憶デバイス6a、6b、6cに格納されている識別情報を説明する図である。図3は、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの記憶デバイス6a、6b、6cのメモリ構成を示す図であり、記憶デバイス6a、6b、6cのメモリ構成は同一である。
図3に示す識別情報300は、記憶デバイス6が設けられているカートリッジ9に収納されているトナーの材質が変更されているか否かの変更回数を示す情報である。識別情報300には、0、1、2の3つの値のいずれかが設定される。識別情報が0の場合には、トナーの材質が初期のバージョン(初期バージョン)であることを示しており、識別情報が1の場合には、トナーの材質が初期バージョン(識別情報が0)から変更されていることを示している。また、識別情報が2の場合には、トナーの材質が識別情報の値が1のバージョンから変更されたものであり、初期バージョンから2回変更されていることを示している。ここでは、バージョンは、カートリッジ9に収納されたトナーの材質の製品としての変更回数を表している。本実施例では、トナーの材質変更の有無又は変更回数を示す情報として説明しているが、これに限定する必要はなく、他の部材、材質等の識別情報として種々変更することは可能である。
[Kカートリッジの識別情報及び補正情報]
図4は、第2カートリッジであるKカートリッジ9dの記憶デバイス6dに格納されている情報を説明する図である。本実施例では、トナー材質の変更に伴う、二次転写電圧と定着温度への影響は、トナーの色がブラックのKカートリッジ9dが最も大きいため、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dにのみ、補正値を格納している。また、補正値をKカートリッジ9dのみが有することで、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの記憶デバイス6a、6b、6cのメモリ容量を節約することができる。
(識別情報)
図4(a)、図4(c)、図4(e)は、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dに格納されている識別情報が0、1、2の場合に、格納されている情報を説明する図である。まず、図4(a)、図4(c)、図4(e)の各図に共通して格納される情報について説明する。図4(a)に示す識別情報400、図4(c)に示す識別情報420、図4(e)に示す識別情報440は、それぞれ、上述した図3の識別情報300と同様に、Kカートリッジ9dに収納されているトナーの材質の変更を示す情報である。なお、図4(a)は、識別情報が0の場合に格納されている情報を示し、図4(c)は、識別情報が1の場合に格納されている情報を示し、図4(e)は、識別情報が2の場合に格納されている情報を示している。
(第1補正情報)
図4(a)、図4(c)に示す第1補正情報は、第1二次転写補正情報、及び第1定着補正情報から構成されている。第1二次転写補正情報は、図4(a)では、第1二次転写補正情報401(図中、第1二次転写補正と表示)として、図4(c)では、第1二次転写補正情報422(図中、第1二次転写補正と表示)として、記憶デバイス6dに格納されている。また、第1定着補正情報は、図4(a)では、第1定着補正情報402(図中、第1定着補正と表示)として、図4(c)では、第1定着補正情報424(図中、第1定着補正と表示)として、記憶デバイス6dに格納されている。第1補正情報は、装着されているカートリッジ9の識別情報の組合せにおいて、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報300に、少なくとも一つはKカートリッジ9dの識別情報よりも大きな値が設定されているときに使用する補正値である。例えば、Y、M、C、Kカートリッジ9a、9b、9c、9dの識別情報(Y、M、C、K)が(1、2、0、1)の場合は、Kカートリッジ9dの識別情報が1であり、Mカートリッジ9bの識別情報が2であるため、第1補正情報が使用される。
(第2補正情報)
また、図4(c)、図4(e)に示す第2補正情報は、第2二次転写補正情報、及び第2定着補正情報から構成されている。第2二次転写補正情報は、図4(c)では、第2二次転写補正情報421(図中、第2二次転写補正と表示)として、図4(e)では、第2二次転写補正情報441(図中、第2二次転写補正と表示)として、記憶デバイス6dに格納されている。また、第2定着補正情報は、図4(c)では、第2定着補正情報423(図中、第2定着補正と表示)として、図4(e)では、第2定着補正情報442(図中、第2定着補正と表示)として、記憶デバイス6dに格納されている。第2補正情報は、装着されているカートリッジ9の識別情報の組合せにおいて、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報300のすべての値が、Kカートリッジ9dの識別情報の値以下の場合に使用する補正値である。例えば、Y、M、C、Kカートリッジ9a、9b、9c、9dの識別情報(Y、M、C、K)の値が(0、1、1、1)の場合は、Kカートリッジ9dの識別情報が1であり、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報がすべて1以下である。このような場合には、第2補正情報が使用される。
ただし、Y、M、C、Kカートリッジ9a、9b、9c、9dの識別情報がすべて0である場合には、初期値を用いて制御を行い、補正を行う必要がないため、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dに補正情報を格納しておく必要はない。Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dには、二次転写補正情報、及び定着補正情報として、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の組合せの数だけの補正値が格納される。そのため、第1補正情報と第2補正情報に格納すべき補正値の数は、Kカートリッジ9dに設定される識別情報の値に依存する。
(識別情報が0の場合に格納される情報)
図4(a)は、識別情報が0のときのKカートリッジ9dの記憶デバイス6dに格納される情報を説明する図である。識別情報が0は、カートリッジ9dに収納されているトナーの材質が初期バージョンであることを示している。そのため、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cのトナーの材質が、Kカートリッジ9dに収納されたトナーの材質よりも新しいバージョンの場合のみを想定すればよいため、補正値としては、第1補正情報のみが格納される。そして、第1補正情報を構成する第1二次転写補正情報401と第1定着補正情報402には、想定されるカートリッジ9の識別情報の組合せ分だけの補正値が格納されている。Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報には、それぞれ0、1、2のいずれかの値が設定されているため、すべての組合せは、3の3乗である27通りとなる。しかし、上述したように、識別情報がすべて0の場合の補正値は不要であるため、第1補正情報に必要な情報は、26(=27-1)通りとなる。そのため、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dの第1二次転写補正情報401、第1定着補正情報402には、それぞれ26個の補正値が格納される。
図4(b)は、図4(a)に示す記憶デバイス6dにおいて補正値が格納されているメモリの位置(図中、データ位置と表記)と、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の値の組合せとを対応づけた対応表である。図4(b)に示す対応表において、データ位置の列は、記憶デバイス6dにおいて該当の補正値が格納されている位置(該当する補正情報が格納されているメモリ領域の先頭から数えて何番目に格納されているのかを示すオフセット値)を示している。また、Y、M、Cの列は、それぞれY、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の値を示している。詳細には、図4(b)において、データ位置1~7では、識別情報がすべての0の場合を除いた、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報が0又は1からなる組合せに対応する補正情報のデータ位置を示している。同様に、データ位置8~26では、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報に2を含む組合せに対応する補正情報のデータ位置を示す。例えば、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9dの識別情報(Y、M、C)の値が(1、0、0)であれば、図4(b)に示すデータ位置は1である。そのため、第1二次転写補正情報401については、図4(a)の符号411に格納された補正値(0V)を指し、第1定着補正情報402については、図4(a)の符号413に格納された補正値(0℃)を指している。同様に、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9dの識別情報(Y、M、C)の値が(2、2、2)であれば、図4(b)に示すデータ位置は26である。そのため、第1二次転写補正情報401については、図4(a)の符号412に格納された補正値(+7V)を指し、第1定着補正情報402については、図4(a)の符号414に格納された補正値(-10℃)を指している。
図4(a)では、識別情報に0が設定されたKカートリッジ9dが、識別情報が1、2のY、M、Cカートリッジ9a、9b、9cと混載された場合のために、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dに補正情報を格納している。例えば、すべてのカートリッジ9が識別情報に0が設定されている初期バージョンであった場合には、補正情報は不要となる。そのため、Kカートリッジ9dの識別情報が0の場合では、記憶デバイス6dのメモリ容量の節約のために、補正情報を格納しないような構成にすることも考えられる。画像形成条件における二次転写電圧と定着温度の影響は、Kカートリッジ9dに最も大きく関係するため、補正情報を格納していることにより、従来通りの適切な画像形成が可能となる。
(識別情報が1の場合に格納される情報)
図4(c)は、識別情報が1のときのKカートリッジ9dの記憶デバイス6dに格納される情報を説明する図である。識別情報が1であるため、識別情報に0(以前のバージョンである初期バージョン)又は1(同一バージョン)が設定されているカートリッジ9と、識別情報に2(新しいバージョン)が設定されているカートリッジ9との混載を考える必要がある。そのため、記憶デバイス6dには、補正値としては、上述した第1補正情報と第2補正情報の両方が格納される。
まず、第2補正情報について説明する。第2補正情報は、Kカートリッジ9dに設定された識別情報の値以下の識別情報が設定されたY、M、C、Kカートリッジ9a、9b、9cが装着されたときの補正値である。Kカートリッジ9dの識別情報が1であるため、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cのいずれの識別情報も、0又は1の値が設定されているため、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の組合せの総数は、2の3乗である8通りとなる。そのため、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dの第2二次転写補正情報421、第2定着補正情報423には、それぞれ8個の補正値が格納される。
次に、第1補正情報について説明する。第1補正情報は、Kカートリッジ9dに設定された識別情報よりも大きい値の識別情報が設定されたY、M、Cカートリッジ9a、9b、9cが、少なくとも1つは装着されたときの補正値である。そのため、第1補正情報に設定される補正値の数は、次のようになる。Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報に0~2の値が設定される組合せ数の数は、3の3乗である27通りである。Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報が0又は1の場合の組合せ数である2の3乗の8通りである。その結果、第1補正情報に設定される補正値の数は、27通りから8通りを引いた19通りが組合せの総数となる。そのため、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dの第1二次転写補正情報422、第1定着補正情報424には、それぞれ19個の補正値が格納される。
図4(d)は、図4(c)に示す記憶デバイス6dにおいて補正値が格納されているメモリの位置(図中、データ位置と表記)と、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の値の組合せとを対応づけた対応表である。図4(d)に示す対応表において、データ位置の列は、記憶デバイス6dにおいて該当の補正値が格納されている位置を示している。詳細には、図4(d)において、データ位置1~8では、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報が0又は1からなる組合せに対応するデータ位置を示している。同様に、データ位置9~27では、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報に2を含む組合せに対応するデータ位置を示す。
図4(d)に示す対応表を図4(c)に適用するために、第2二次転写補正情報421と第1二次転写補正情報422を、一つの二次転写補正値群と考える。上述したように、第2二次転写補正情報421に格納される補正値は8個、第1二次転写補正情報422に格納される補正値は19個である。そのため、図4(d)の対応表に示すデータ位置の、図4(c)における対応は、データ位置が1の場合は第2二次転写補正情報421の符号431の補正値(+10V)となる。また、データ位置が8の場合は第2二次転写補正情報421の符号432の補正値(+7V)となる。また、データ位置が9の場合は、第1二次転写補正情報422の符号433の補正値(+5V)となり、データ位置が27の場合は、第1二次転写補正情報422の符号434の補正値(+15V)となる。第2定着補正情報423や第1定着補正情報424についても、上述した二次転写補正情報と同様に、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の組合せから対応する補正値を参照すればよい。
(識別情報が2の場合に格納される情報)
図4(e)は、識別情報が2のときのKカートリッジ9dの記憶デバイス6dに格納される情報を説明する図である。識別情報が2のバージョンは、トナーの材質が識別情報の1のバージョンから変更された新しいバージョンであり、Kカートリッジ9dよりも識別情報の値が大きいY、M、Cカートリッジ9a、9b、9cは搭載されていない。そのため、補正値としては、第2補正情報のみが格納される。Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報には、それぞれ0、1、2のいずれかの値が設定されているため、すべての組合せは、3の3乗である27通りとなる。そのため、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dの第2二次転写補正情報441、第2定着補正情報442には、それぞれ27個の補正値が格納される。
図4(f)は、図4(e)に示す記憶デバイス6dにおいて補正値が格納されているメモリの位置(図中、データ位置と表記)と、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の値の組合せとを対応づけた対応表である。図4(f)に示す対応表は、上述した図4(e)に示す対応表と同一の対応表である。例えば、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9dの識別情報(Y、M、C)の値が(0、0、0)であれば、図4(f)に示すデータ位置は1である。そのため、第2二次転写補正情報441については、図4(e)の符号451の補正値(+11V)を指し、第2定着補正情報442については、図4(e)の符号453の補正値(-10℃)を指している。同様に、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9dの識別情報(Y、M、C)の値が(2、2、2)であれば、図4(f)に示すデータ位置は27である。そのため、第2二次転写補正情報441については、図4(e)の符号452の補正値(+8V)を指し、第2定着補正情報442については、図4(a)の符号454の補正値(-15℃)を指している。
ここで、図4の第1補正情報に設定する補正値について説明する。図4の第1補正情報に設定する補正値は、Kカートリッジ9dの識別情報よりも大きな値が設定されているカートリッジ9がある場合に適用されるため、将来変更されるトナー材質に基づいた補正値となる。そのため、将来変更されるトナー材質の想定がされていない等では、適切な補正値を設定することが困難な場合が考えられる。このような場合には、例えば、第1補正情報に二次転写電圧と定着温度を補正しないような値を設定することで、従来と同等のプロセス条件で画像形成を行うことができる。本実施例では、トナー材質の変更に対する二次転写電圧と定着温度の影響がKカートリッジ9dに最も大きいため、補正を行わない場合でも、十分に適切な画像形成が可能である。
その一方、将来変更されるトナー材質に基づいた補正値を現在生産しているカートリッジの記憶デバイスへ格納することができる場合がある。例えば、トナーの材質変更に伴う画像形成条件が決定されてから、実際にトナーの材質が変更されたカートリッジを生産するまでの間に、生産されているトナー材質を変更する前のカートリッジの記憶デバイスへ第1補正情報を格納することができる。また、将来変更されるトナー材質の特性が想定されている場合には、あらかじめ第1補正情報に推測した補正値を格納しておくことも可能である。このような場合には、将来カートリッジが混載されたときの補正値である第1補正情報を格納することができる。
[画像形成条件の補正要否判断]
図5は、画像形成装置本体に装着されたカートリッジ9の記憶デバイス6から取得した識別情報に基づいて、画像形成条件の補正の要否を判断する制御シーケンスを示すフローチャートである。図5に示す処理は、エンジン制御部102が画像形成動作を行う際に起動され、補正判断部120が実行する。
ステップ(以下、Sとする)501では、補正判断部120は、デバイス通信部111を介して、Y、M、C、Kカートリッジ9a、9b、9c、9dの記憶デバイス6a、6b、6c、6dから識別情報を取得する。S502では、補正判断部120は、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dから取得した識別情報の値が0かどうか判断する。補正判断部120は、取得した識別情報の値が0であると判断した場合には、処理をS503に進め、取得した識別情報の値が0ではない(取得した識別情報の値は1又は2)と判断した場合には、処理をS506に進める。
S503では、補正判断部120は、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cから取得した識別情報に基づいて、識別情報が1以上のカートリッジ9があるかどうか判断する。補正判断部120は、識別情報が1以上のカートリッジ9があると判断した場合には、処理をS504に進める。一方、補正判断部120は、識別情報が1以上のカートリッジ9がない(Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報が0である)と判断した場合には、画像形成条件の補正を行う必要がないため、処理を終了する。
S504では、補正判断部120は、Kカートリッジ9dの識別情報に対応する図4(b)又は図4(d)の対応表に基づいて、第1補正情報の補正値を取得する。すなわち、補正判断部120は、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の組合せに対応する第1補正情報の補正値をKカートリッジ9dの記憶デバイス6dから取得する。S505では、補正判断部120は、画像形成条件の補正を行うために、取得した補正値(二次転写補正情報、定着補正情報)を二次転写制御部112、定着制御部113に通知して、処理を終了する。二次転写制御部112、定着制御部113は、補正判断部120により取得した補正値(二次転写補正情報、定着補正情報)に基づいて、それぞれ二次転写電圧、定着部19の定着温度の補正を実行する。
S506では、補正判断部120は、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dから取得した識別情報の値が1かどうか判断する。補正判断部120は、取得した識別情報の値が1であると判断した場合には、処理をS507に進め、取得した識別情報の値が1ではない(取得した識別情報の値は2)と判断した場合には、処理をS508に進める。
S507では、補正判断部120は、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cから取得した識別情報に基づいて、識別情報が2のカートリッジ9があるかどうか判断する。補正判断部120は、識別情報が2のカートリッジ9があると判断した場合には、処理をS504に進める。一方、補正判断部120は、識別情報が2のカートリッジ9がない(Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報が0又は1である)と判断した場合には、処理をS508に進める。
S508では、補正判断部120は、Kカートリッジ9dの識別情報に対応する図4(d)又は図4(f)の対応表に基づいて、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の組合せに対応する第2補正情報の補正値を記憶デバイス6dから取得する。補正判断部120は、第2補正情報の補正値をKカートリッジ9dの記憶デバイス6dから取得すると、処理をS505に進める。
以上、本実施例では、画像形成装置において、プロセス部材の1つであるトナーの材質を変更していないカートリッジ、一度変更したカートリッジ、二度変更したカートリッジ9が混在している場合の、画像形成条件を適切に補正する方法について説明した。上述したように、本実施例では、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dに将来変更されるトナー材質のための補正情報を格納することができる。これにより、Kカートリッジ9dより新しいトナー材質のカートリッジ9が、画像形成装置内に混在して装着された場合にも、二次転写電圧と定着部19の定着温度を適切に補正することができる。更に、画像家成条件を補正する補正値は、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dにだけ格納されているので、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの記憶デバイス6a、6b、6cのメモリ容量を節約することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、異なるバージョンのカートリッジが混載された場合でも、カートリッジに応じた画像形成条件で画像形成を行うことができる。
実施例1では、初期バージョンである識別情報が0のKカートリッジでも、補正情報が格納されていた。実施例2では、識別情報が0のKカートリッジには補正情報を格納しない実施例について説明する。また、変更されるトナー材質によっては、Kカートリッジに格納される補正値を第1補正情報と第2補正情報とに分けることなく、適切な画像形成条件を設定できる場合がある。本実施例では、Kカートリッジには、第1補正情報と第2補正情報に設定される補正値自体は同じ補正値を使用し、Y、M、Cカートリッジの識別情報の組合せによって補正の実施の要否を示す補正判断情報を追加する。これにより、適切な画像形成条件を設定しつつ、Kカートリッジの記憶デバイスに必要なメモリ容量を削減する構成について説明する。なお、実施例2における画像形成装置としてのレーザプリンタの構成、システム構成、及び、Y、M、Cカートリッジの記憶デバイスに格納されている識別情報については、実施例1と同様である。本実施例では、同じ部材については実施例1と同じ符号を用いることにより、ここでの説明を省略する。
[Kカートリッジの識別情報及び補正情報]
図6は、本実施例のKカートリッジ9dの記憶デバイス6dに格納されている情報を説明する図である。本実施例でも、実施例1と同様に、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dにのみ、補正値が格納されている。また、補正値をKカートリッジ9dのみが有することで、実施例1と同様に、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの記憶デバイス6a、6b、6cのメモリ容量を節約することができる。なお、上述したように、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dに設定されている識別情報が0、すなわち、初期バージョンの場合には、メモリ容量の節約のために、補正情報を格納しない構成とする。
(識別情報が1の場合に格納される情報)
図6(a)は、トナー材質が変更された識別情報が1のKカートリッジ9dの記憶デバイス6dに格納される情報を説明する図である。識別情報が1であるため、識別情報に0が設定されているカートリッジ9と、識別情報に2が設定されているカートリッジ9との混載を考える必要がある。そのため、記憶デバイス6dには、補正値としては、第1補正情報と第2補正情報の両方が格納される。本実施例では、第1補正情報と第2補正情報には、二次転写補正情報601(図中、二次転写補正と表記)と定着補正情報602(図中、定着補正と表記)に加えて、補正要否情報である二次転写補正判断情報603と定着補正判断情報604が含まれている。二次転写補正情報601、定着補正情報602では、第1補正情報と第2補正情報で同じ補正値を使用する。また、実施例1では、二次転写補正情報や定着補正情報において、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの漆器別情報の組合せ分だけ補正値を格納していたが、本実施例では、補正値は1つだけ格納している。
二次転写補正判断情報603は、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の組合せに応じて、二次転写補正情報601の適用の要否を示す情報であり、第1二次転写補正判断情報613と第2二次転写補正判断情報614から構成されている。第1二次転写補正判断情報613、第2二次転写補正判断情報614は、それぞれ0、1のビット列で構成され、ビット位置とY、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の組合せが対応している。第1二次転写補正判断情報613、第2二次転写補正判断情報614のビット列中の「0」は、二次転写電圧の補正を実施しないことを意味し、「1」は二次転写電圧の補正を実施することを意味している。
二次転写補正判断情報603は、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の値が0~2の取りうるすべての組合せは、3の3乗である27通りから、27ビットの情報となる。第2二次転写補正判断情報614は、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の値が0又は1の取りうるすべての組合せは、2の3乗である8通りから8ビットの情報となる。したがって、第1二次転写補正判断情報613は、残りの19通り(=27通り-8通り)から、19ビットの情報となる。
また、定着補正判断情報604は、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の組合せに応じて、定着補正情報602の適用の要否を示す情報であり、第1定着補正判断情報615と第2定着補正判断情報616から構成されている。組合せの数は、上述した二次転写補正判断情報603と同様に考えることができる。第1定着補正判断情報615で取りうるY、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報組合せの数は19通りであるため、19ビットの情報となる。一方、第2定着補正判断情報616で取りうるY、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報組合せの数は8通りであるため、8ビットの情報となる。
図6(b)は、図6(a)の補正判断情報のビット位置と、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の組合せの対応を示す対応表である。図6(b)は、ビット位置0~7は、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報がすべて0の場合を含む識別情報0、1からなる組合せに対応するビット位置を示している。ビット位置8~26は、識別情報2を含むY、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の組合せに対応するビット位置を示している。図6(a)に示す二次転写補正判断情報603では、ビット位置0~7が第2二次転写補正判断情報614を示し、ビット位置8~26が第1二次転写補正判断情報613を示す。なお、ビット位置0は、補正判断情報を示すビット列の最下位ビットを指し、ビット位置27は、補正判断情報を示すビット列の最上位ビットを指す。
例えば、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報がすべて0の場合は、図6(b)よりビット位置0に対応するため、図6(a)に示す二次転写補正判断情報603では、最下位ビットの「0」である符号621を参照する。ビット位置0の符号621は「0」であるため、二次転写補正は実施しない。一方、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報がすべて2の場合は、図6(b)よりビット位置26に対応するため、図6(a)に示す二次転写補正判断情報603では、最上位ビットの「1」である符号622を参照する。最上位ビットは「1」であるため、符号611の二次転写補正値(+5V)を二次転写電圧の補正値として適用する。定着補正値を適用する場合も、上述した二次転写補正値の場合と同様に考えることができる。定着補正判断情報のY、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の組合せに対応するビットが「1」であれば、符号612の定着補正値(-1℃)を定着温度の補正値として適用する。
(識別情報が2の場合に格納される情報)
図6(c)は、トナー材質が変更された識別情報が2のKカートリッジ9dの記憶デバイス6dに格納される情報を説明する図である。識別情報が2より大きい値のカートリッジ9はないため、記憶デバイス6dには、補正値として第2補正情報のみが格納される。第2補正情報には、二次転写補正情報631(図中、二次転写補正と表記)と定着補正情報632(図中、定着補正と表記)に加えて、第2二次転写補正判断情報633と第2定着補正判断情報634が含まれている。二次転写補正判断情報633、定着補正判断情報634は、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報が0~2の取りうるすべての組合せである、3の3乗である27通りの組合せが考えられるため、27ビットの情報となる。
図6(d)は、図6(c)の補正判断情報のビット位置と、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の組合せの対応を示す対応表である。図6(d)は、ビット位置0~7は、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報がすべて0の場合を含む識別情報0、1からなる組合せに対応するビット位置を示している。ビット位置8~26は、識別情報2を含むY、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の組合せに対応するビット位置を示している。図6(c)では、図6(d)に示す対応表に従って、Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の組合せから該当するビット位置を算出して、二次転写補正判断情報633、定着補正判断情報634から補正値の適用の可否を判断する。Y、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の組合せに基づいて、該当するビット位置の情報が「1」であれば、符号641の二次転写補正値(+10V)と符号642の定着補正値(-8℃)を、二次転写電圧、定着温度の補正値として適用する。
[画像形成条件の補正要否判断]
図7は、本実施例の画像形成装置本体に装着されたカートリッジ9の記憶デバイス6から取得した識別情報に基づいて、画像形成条件の補正の要否を判断する制御シーケンスを示すフローチャートである。図7に示す処理は、エンジン制御部102が画像形成動作を行う際に起動され、補正判断部120が実行する。
S701では、補正判断部120は、デバイス通信部111を介して、Y、M、C、Kカートリッジ9a、9b、9c、9dの記憶デバイス6a、6b、6c、6dから識別情報を取得する。S702では、補正判断部120は、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dから取得した識別情報の値が0以外かどうか判断する。補正判断部120は、取得した識別情報の値が0以外(1又は2)であると判断した場合には、処理をS703に進め、取得した識別情報の値が0以外ではない(取得した識別情報の値は0)と判断した場合には、補正を行わないため、処理を終了する。
S703では、補正判断部120は、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dから、格納されている補正情報を全て取得する。識別情報が1の場合には、図6(a)に示すように、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dには、第1補正情報と第2補正情報が格納されているが、第1補正情報と第2補正情報の補正値を共有している。そのため、補正判断部120は、格納されている第1補正情報と第2補正情報の補正値を読み出す。また、識別情報が2の場合には、図6(c)に示すように、Kカートリッジ9dの記憶デバイス6dには、第2補正情報しか格納されていない。そのため、補正判断部120は、第2補正情報を読み出す。
S704では、補正判断部120は、S701で取得したY、M、Cカートリッジ9a、9b、9cの識別情報の組合せに対応する補正判断情報のビット位置を決定する。S705では、補正判断部120は、S704で決定したビット位置に対応する補正判断情報のビットデータが「1」かどうか判断する。補正判断部120は、対応する補正判断情報のビットデータが「1」の場合には、補正を実施するため、処理をS706に進め、対応する補正判断情報のビットデータが「0」の場合には、補正が不要であるため、処理を終了する。なお、補正判断情報は、二次転写補正判断情報、及び定着補正判断情報の2つの補正判断情報があるため、少なくともどちら一方の補正判断情報の該当のビットデータが「1」の場合には、補正を行うため、処理をS706に進める。
S706では、補正判断部120は、画像形成条件の補正を行うために、取得した補正値(二次転写補正情報、定着補正情報)を二次転写制御部112、定着制御部113に通知して、処理を終了する。二次転写制御部112、定着制御部113は、補正判断部120により取得した補正値(二次転写補正情報、定着補正情報)に基づいて、それぞれ二次転写電圧、定着部19の定着温度の補正を実行する。
以上説明したように、本実施例では、Kカートリッジ9dに将来のバージョンで実施されるトナーの材質変更による補正情報を、実施例1よりも記憶デバイス6dのメモリ容量を削減して格納することができる。これにより、カートリッジ9の識別情報の組合せに応じた画像形成条件を設定することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、異なるバージョンのカートリッジが混載された場合でも、カートリッジに応じた画像形成条件で画像形成を行うことができる。
6 記憶デバイス
9 カートリッジ
102 エンジン制御部
120 補正判断部

Claims (11)

  1. 記録材に画像形成を行う画像形成装置であって、
    前記画像形成装置に着脱可能であり、それぞれが画像を形成するための部材と記憶手段とを有する複数のカートリッジを使用して画像を形成する画像形成手段と、
    画像を形成する際の画像形成条件を設定する設定手段と、
    を備え、
    前記カートリッジは、第1カートリッジ、及び第2カートリッジを有し、
    前記第1カートリッジは、前記記憶手段に前記第1カートリッジのバージョンを示す識別情報を有し、
    前記第2カートリッジは、前記記憶手段に前記第2カートリッジのバージョンを示す識別情報と、前記第1カートリッジに設定された前記識別情報に応じて前記画像形成条件を補正するための補正情報と、を有し、
    前記設定手段は、前記第2カートリッジが前記記憶手段に有する前記識別情報と、前記第1カートリッジが前記記憶手段に有する前記識別情報に応じた前記補正情報と、に基づいて、前記画像形成条件を設定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第2カートリッジは、前記記憶手段に、前記補正情報である、前記第2カートリッジより新しいバージョンを示す識別情報を有する前記第1カートリッジが装着されているときに前記画像形成条件を補正するための第1補正情報、又は前記第2カートリッジと同じバージョン、又は以前のバージョンを示す識別情報を有する前記第1カートリッジが装着されているときに前記画像形成条件を補正するための第2補正情報の、少なくともどちらか一方を有し、
    前記設定手段は、
    前記第1カートリッジが前記記憶手段に有する前記識別情報が示すバージョンが前記第2カートリッジが前記記憶手段に有する前記識別情報が示すバージョンよりも新しい場合には、前記第1補正情報に基づいて前記画像形成条件を設定し、
    前記第1カートリッジが前記記憶手段に有する前記識別情報が示すバージョンが前記第2カートリッジが前記記憶手段に有する前記識別情報が示すバージョンと同じバージョン、又は以前のバージョンの場合は、前記第2補正情報に基づいて前記画像形成条件を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2カートリッジは、ブラックの画像を形成するためのカートリッジであり、
    前記第1カートリッジは、前記複数のカートリッジのうち、前記第2カートリッジを除いたカートリッジであることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1補正情報、及び前記第2補正情報は、それぞれ前記第1カートリッジが前記記憶手段に有する前記識別情報の組合せに応じた前記画像形成条件の補正値を有することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記第2カートリッジは、前記記憶手段に初期バージョンであることを示す識別情報を有している場合には、全ての前記第1カートリッジが前記記憶手段に前記初期バージョンであることを示す識別情報を有する組合せに対応する前記第1補正情報を有していないことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記第1補正情報、及び前記第2補正情報は、それぞれ前記第1カートリッジが前記記憶手段に有する前記識別情報の組合せに対応する前記画像形成条件の補正の要否を示す補正要否情報と、前記画像形成条件の補正値と、を有し、
    前記設定手段は、前記補正要否情報に基づいて補正が必要な場合には、前記画像形成条件の補正値に基づいて前記画像形成条件を設定することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  7. 前記第1補正情報、及び前記第2補正情報が有する前記画像形成条件の補正値は、同一であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記第2カートリッジは、前記記憶手段に初期バージョンであることを示す識別情報を有している場合には、前記第1補正情報、及び前記第2補正情報を有していないことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記補正要否情報は、前記第1カートリッジが有する前記識別情報の組合せの数に応じたビット列で構成されていることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記識別情報は、対応するカートリッジに含まれるトナーの材質のバージョンを示していることを特徴とする請求項2から請求項9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記画像形成手段は、像担持体を一様に帯電する帯電部と、前記帯電部により帯電された前記像担持体に静電潜像を形成する露光部と、前記像担持体上に形成された前記静電潜像を現像し、トナー像を形成する現像部と、前記像担持体上に形成された前記トナー像を前記記録材に転写する転写部と、転写された前記トナー像を前記記録材に定着させる定着部と、を有し、
    前記第1補正情報、及び前記第2補正情報は、それぞれ前記転写部において印加される転写電圧、及び前記定着部において前記トナー像を加熱するための定着温度を補正する補正値を有することを特徴とする請求項2から請求項10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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