JP2023086082A - 注出口組立体、注出口付き容器および注出口組立体の製造方法 - Google Patents

注出口組立体、注出口付き容器および注出口組立体の製造方法 Download PDF

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諒 船島
Makoto Funashima
克巳 亀田
Katsumi Kameda
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Abstract

【課題】内容物の改ざん防止を図るとともに、容易に開栓することが可能な、注出口組立体、注出口付き容器および注出口組立体の製造方法を提供する。【解決手段】注出口組立体20は、円筒部31と、円筒部31の下方に位置するフランジ部32とを有する注出口30と、キャップ筒部52と、キャップ筒部52に薄肉部61を介して連結されたバンド部60とを有するキャップ50とを備えている。円筒部31の外面に、径方向外側に突出する第1突出部36と、第1突出部36の上方に位置するとともに、径方向外側に突出する第2突出部37とが形成されている。バンド部60に、径方向内側に突出し、周方向において第1突出部36に係合する第3突出部66と、径方向内側に突出し、第2突出部37に下方から係合する第4突出部67とが形成されている。【選択図】図6

Description

本開示は、注出口組立体、注出口付き容器および注出口組立体の製造方法に関する。
従来から、容器に取り付けられる注出口が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1では、口栓本体に閉止板を設けない構成であっても、高い密封性を確保しながら、開栓に必要な力が大きくなることを抑制することが可能な注出口栓及び包装容器が開示されている。この注出口栓には、開栓に際して薄肉部を破断させることによりキャップから離脱できるタンパーエビデンスバンドであるバンド部が設けられている。
特開2020-023342号公報
ところで、このような注出口が取り付けられた容器では、複数の容器を並べて配置した際に、一の容器に取り付けられた注出口と、他の容器に取り付けられた注出口とが、互いに干渉しないことが求められ得る。また、容器に取り付けられた注出口が、例えば、容器を梱包する段ボール等に不用意に干渉しないことが求められ得る。このため、注出口の高さを所定の高さ以下にすることが求められ得る。また、一般的に、容器本体は、バンド部の下方に取り付けられている。このため、バンド部の上方に設けられるキャップの高さを所定の高さ以下にすることが求められる可能性があり、容器を開栓しにくくなるおそれがある。
本開示はこのような点を考慮してなされたものであり、内容物の改ざん防止を図るとともに、容易に開栓することが可能な、注出口組立体、注出口付き容器および注出口組立体の製造方法を提供することを目的とする。
本開示の第1の態様は、外面に雄ネジが形成された円筒部と、前記円筒部の下方に位置するフランジ部とを有する注出口と、天部と、前記天部から延びるとともに、内面に前記注出口の前記雄ネジに螺合する雌ネジが形成されたキャップ筒部と、前記キャップ筒部に薄肉部を介して連結されたバンド部とを有するキャップとを備え、前記円筒部の外面に、径方向外側に突出する第1突出部と、前記第1突出部の上方に位置するとともに、径方向外側に突出する第2突出部とが形成され、前記バンド部に、径方向内側に突出し、周方向において前記第1突出部に係合する第3突出部と、径方向内側に突出し、前記第2突出部に下方から係合する第4突出部とが形成されている、注出口組立体である。
本開示の第2の態様は、外面に雄ネジが形成された円筒部と、前記円筒部の下方に位置するフランジ部とを有する注出口と、天部と、前記天部から延びるとともに、内面に前記注出口の前記雄ネジに螺合する雌ネジが形成されたキャップ筒部と、前記キャップ筒部に薄肉部を介して連結されたバンド部とを有するキャップとを備え、前記フランジ部の上面に、上方に突出する第1突出部が形成され、前記円筒部の外面に、前記第1突出部の上方に位置するとともに、径方向外側に突出する第2突出部が形成され、前記バンド部に、周方向において前記第1突出部に係合する第3突出部と、径方向内側に突出し、前記第2突出部に下方から係合する第4突出部とが形成されている、注出口組立体である。
本開示の第3の態様は、上述した第1の態様または上述した第2の態様による注出口組立体において、前記バンド部の上面に、第1台座部が配置されていてもよく、前記キャップ筒部の下面に、第2台座部が配置されていてもよく、前記第1台座部および前記第2台座部は、周方向において、互いに重なっていてもよい。
本開示の第4の態様は、上述した第3の態様による注出口組立体において、前記第2台座部は、複数配置されていてもよく、少なくとも1つの前記第2台座部は、平面視において、前記キャップの中心軸線に対して、他の前記第2台座部に対称にならない位置に配置されていてもよい。
本開示の第5の態様は、上述した第3の態様または上述した第4の態様による注出口組立体において、前記バンド部の上面に、上方に突出する第1爪部が形成されていてもよく、前記キャップ筒部の下面に、下方に突出する第2爪部が形成されていてもよく、前記第2爪部は、上下方向において、前記第1台座部に重なっていてもよい。
本開示の第6の態様は、上述した第3の態様から上述した第5の態様のそれぞれによる注出口組立体において、前記バンド部の上面に、上方に突出する第1爪部が形成されていてもよく、前記キャップ筒部の下面に、下方に突出する第2爪部が形成されていてもよく、前記第1爪部は、上下方向において、前記第2台座部に重なっていてもよい。
本開示の第7の態様は、上述した第1の態様から上述した第6の態様のそれぞれによる注出口組立体において、前記バンド部の上面に、上方に突出する第1爪部が形成されていてもよく、前記キャップ筒部の下面に、下方に突出する第2爪部が形成されていてもよく、前記第1爪部に、上方に突出するとともに、前記キャップの開栓方向に変形可能な突起が形成されていてもよい。
本開示の第8の態様は、上述した第1の態様から上述した第7の態様のそれぞれによる注出口組立体において、前記バンド部の上面に、上方に突出する第1爪部と、凹部とが形成されていてもよく、前記キャップ筒部の下面に、下方に突出する第2爪部が形成されていてもよく、前記第1爪部の少なくとも一部は、周方向において、前記凹部に重なっていてもよく、前記キャップを開栓方向に回転させた際に、前記第2爪部が前記第1爪部に接触することにより、前記第1爪部の少なくとも一部が、前記凹部内に収容されてもよい。
本開示の第9の態様は、上述した第8の態様による注出口組立体において、前記凹部に、前記第1爪部を保持する保持部が形成されていてもよい。
本開示の第10の態様は、上述した第1の態様から上述した第9の態様のそれぞれによる注出口組立体において、前記円筒部に、前記キャップの閉栓方向への回転を規制する第1ストッパが設けられていてもよく、前記バンド部に、前記第1ストッパに係合する第2ストッパが設けられていてもよく、前記バンド部の上面に、上方に突出する第1爪部が形成されていてもよく、前記キャップ筒部の下面に、下方に突出する第2爪部が形成されていてもよく、前記第1爪部および前記第2爪部は、上下方向において、互いに重なっていてもよい。
本開示の第11の態様は、開口が設けられた容器本体と、前記容器本体に装着され、前記開口を塞ぐ、上述した第1の態様から上述した第10の態様のそれぞれによる注出口組立体とを備える、注出口付き容器である。
本開示の第12の態様は、上述した第11の態様による注出口付き容器において、前記開口内に、前記バンド部が挿入されていてもよい。
本開示の第13の態様は、外面に雄ネジが形成された円筒部と、前記円筒部の下方に位置するフランジ部とを有する注出口を準備する工程と、天部と、前記天部から延びるとともに、内面に前記注出口の前記雄ネジに螺合する雌ネジが形成されたキャップ筒部と、前記キャップ筒部に薄肉部を介して連結されたバンド部とを有するキャップを準備する工程と、前記キャップを前記注出口に装着する工程と、を備え、前記キャップを前記注出口に装着する工程において、前記キャップを前記注出口に対して回転させることにより、前記雌ネジを前記雄ネジに螺合させ、前記円筒部の外面に、径方向外側に突出する第1突出部と、前記第1突出部の上方に位置するとともに、径方向外側に突出する第2突出部とが形成され、前記バンド部に、径方向内側に突出し、周方向において前記第1突出部に係合する第3突出部と、径方向内側に突出し、前記第2突出部に下方から係合する第4突出部とが形成されている、注出口組立体の製造方法である。
本開示の第14の態様は、外面に雄ネジが形成された円筒部と、前記円筒部の下方に位置するフランジ部とを有する注出口を準備する工程と、天部と、前記天部から延びるとともに、内面に前記注出口の前記雄ネジに螺合する雌ネジが形成されたキャップ筒部と、前記キャップ筒部に薄肉部を介して連結されたバンド部とを有するキャップを準備する工程と、前記キャップを前記注出口に装着する工程と、を備え、前記キャップを前記注出口に装着する工程において、前記キャップを前記注出口に対して回転させることにより、前記雌ネジを前記雄ネジに螺合させ、前記フランジ部の上面に、上方に突出する第1突出部が形成され、前記円筒部の外面に、前記第1突出部の上方に位置するとともに、径方向外側に突出する第2突出部が形成され、前記バンド部に、周方向において前記第1突出部に係合する第3突出部と、径方向内側に突出し、前記第2突出部に下方から係合する第4突出部とが形成されている、注出口組立体の製造方法である。
本開示の第15の態様は、外面に雄ネジが形成された円筒部と、前記円筒部の下方に位置するフランジ部とを有する注出口を準備する工程と、天部と、前記天部から延びるとともに、内面に前記注出口の前記雄ネジに螺合する雌ネジが形成されたキャップ筒部と、前記キャップ筒部に薄肉部を介して連結されたバンド部とを有するキャップを準備する工程と、前記キャップを前記注出口に装着する工程と、を備え、前記キャップを前記注出口に装着する工程において、打栓によって、前記雌ネジを前記雄ネジに螺合させ、前記円筒部の外面に、径方向外側に突出する第1突出部と、前記第1突出部の上方に位置するとともに、径方向外側に突出する第2突出部とが形成され、前記バンド部に、径方向内側に突出し、周方向において前記第1突出部に係合する第3突出部と、径方向内側に突出し、前記第2突出部に下方から係合する第4突出部とが形成されている、注出口組立体の製造方法である。
本開示の第16の態様は、外面に雄ネジが形成された円筒部と、前記円筒部の下方に位置するフランジ部とを有する注出口を準備する工程と、天部と、前記天部から延びるとともに、内面に前記注出口の前記雄ネジに螺合する雌ネジが形成されたキャップ筒部と、前記キャップ筒部に薄肉部を介して連結されたバンド部とを有するキャップを準備する工程と、前記キャップを前記注出口に装着する工程と、を備え、前記キャップを前記注出口に装着する工程において、打栓によって、前記雌ネジを前記雄ネジに螺合させ、前記フランジ部の上面に、上方に突出する第1突出部が形成され、前記円筒部の外面に、前記第1突出部の上方に位置するとともに、径方向外側に突出する第2突出部が形成され、前記バンド部に、周方向において前記第1突出部に係合する第3突出部と、径方向内側に突出し、前記第2突出部に下方から係合する第4突出部とが形成されている、注出口組立体の製造方法である。
本開示によれば、内容物の改ざん防止を図るとともに、注出口付き容器を容易に開栓できる。
図1は、一実施の形態による注出口付き容器を示す斜視図である。 図2は、一実施の形態による注出口付き容器を示す側面図である。 図3は、一実施の形態による注出口付き容器を示す断面図(図2のIII-III線断面図)である。 図4は、一実施の形態による注出口組立体を示す斜視図である。 図5は、一実施の形態による注出口組立体の注出口を示す斜視図である。 図6は、一実施の形態による注出口組立体を示す断面図(図3のVI部拡大図)である。 図7は、一実施の形態による注出口組立体を示す断面図(図3のVII-VII線断面図)である。 図8は、一実施の形態による注出口組立体のキャップを示す斜視図である。 図9は、一実施の形態による注出口組立体を示す断面図(図3のIX-IX線断面図)である。 図10A(a)-(b)は、一実施の形態による注出口付き容器の作用を説明する断面図である。 図10B(a)-(b)は、一実施の形態による注出口付き容器の作用を説明する断面図である。 図10C(a)-(b)は、一実施の形態による注出口付き容器の作用を説明する断面図である。 図10D(a)-(b)は、一実施の形態による注出口付き容器の作用を説明する断面図である。 図11(a)-(c)は、一実施の形態による注出口付き容器の作用を説明する断面図である。 図12は、一実施の形態による注出口組立体の第1変形例の注出口を示す斜視図である。 図13は、一実施の形態による注出口組立体の第1変形例の注出口を示す断面図(図6に対応する断面図)である。 図14は、一実施の形態による注出口組立体の第1変形例のキャップを示す斜視図である。 図15は、一実施の形態による注出口組立体の第2変形例を示す正面図である。 図16は、一実施の形態による注出口組立体の第2変形例の作用を説明する正面図である。 図17は、一実施の形態による注出口組立体の第2変形例の他の例を示す正面図である。 図18は、一実施の形態による注出口組立体の第3変形例を示す正面図である。 図19は、一実施の形態による注出口組立体の第3変形例の第1爪部および第2爪部を拡大して示す正面図である。 図20(a)-(c)は、一実施の形態による注出口組立体の第3変形例の作用を説明する正面図である。 図21は、一実施の形態による注出口組立体の第4変形例の第1爪部および第2爪部を拡大して示す正面図である。 図22(a)-(c)は、一実施の形態による注出口組立体の第4変形例の作用を説明する正面図である。 図23は、一実施の形態による注出口組立体の第4変形例の他の例の第1爪部および第2爪部を拡大して示す正面図である。 図24(a)-(c)は、一実施の形態による注出口組立体の第4変形例の他の例の作用を説明する正面図である。 図25(a)-(b)は、一実施の形態による注出口組立体の第5変形例の作用を説明する断面図である。 図26は、一実施の形態による注出口組立体の第6変形例の注出口を示す斜視図である。 図27は、一実施の形態による注出口組立体の第6変形例を示す断面図(図3に対応する断面図)である。 図28は、一実施の形態による注出口組立体の第6変形例を示す断面図(図27のXXVIII-XXVIII線断面図)である。 図29は、一実施の形態による注出口組立体の第6変形例を示す断面図(図27のXXIX-XXIX線断面図)である。 図30は、一実施の形態による注出口組立体の第6変形例のキャップを示す斜視図である。 図31は、一実施の形態による注出口組立体の第6変形例を示す正面図である。 図32は、一実施の形態による注出口組立体の第6変形例のキャップを示す正面図である。 図33は、一実施の形態による注出口組立体の第6変形例のキャップを示す側面図である。 図34は、一実施の形態による注出口組立体の第6変形例の他の例を示す正面図である。
以下、図面を参照して本開示の一実施の形態について説明する。図1乃至図11は本開示の一実施の形態を示す図である。以下に示す各図は、模式的に示した図である。そのため、各部の大きさ、形状は理解を容易にするために、適宜誇張している。また、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更して実施できる。なお、以下に示す各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値および材料名は、実施の形態としての一例であり、これに限定されることなく、適宜選択して使用できる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含めて解釈することとする。
注出口付き容器
図1および図2に示すように、一実施の形態による注出口付き容器1は、開口11が設けられた容器本体10と、容器本体10に装着され、開口11を塞ぐ注出口組立体20とを備えている。
本実施の形態では、容器本体10は、紙容器である。図示された例において、容器本体10は、四角筒状の胴部12と、四角板状の底部13と、頂部14とを有しており、いわゆるゲーブルトップ型の容器である。このうち頂部14は、対向する一対の傾斜板15と、一対の傾斜板15間に位置するとともに、傾斜板15間に折り込まれる一対の折込部16とを含んでいる。また、一対の傾斜板15は、各々の上端に設けられた糊しろ17を介して、互いに接着または溶着されている。
ここで、このような注出口付き容器1では、複数の注出口付き容器1を並べて配置した際に、一の注出口付き容器1の注出口組立体20と、他の注出口付き容器1の注出口組立体20とが、互いに干渉しないことが求められ得る。また、注出口付き容器1の注出口組立体20が、例えば、注出口付き容器1を梱包する段ボール、注出口付き容器1を陳列するための陳列棚または他の商品に、不用意に干渉しないことが求められ得る。この場合、図2に示すように、注出口組立体20は、側面視において、容器本体10の胴部12に平行な仮想線Xであって、胴部12から延びる仮想線Xよりも前方(図2の左方)に突出しないことが求められ得る。このため、注出口組立体20の後述するキャップ50の高さを所定の高さ以下にすることが求められ得る。言い換えれば、容器本体10の頂部14の傾斜板15から、キャップ50の天部51までの距離Lが、所定の長さ以下であることが求められ得る。
注出口組立体
次に、注出口組立体20について説明する。
図3に示すように、注出口組立体20は、容器本体10に取り付けられる注出口30と、注出口30に装着されるキャップ50とを備えている。ここでは、まず、注出口30について説明する。
(注出口)
図3乃至図5に示すように、注出口30は、外面に雄ネジ31a(図3および図4参照)が形成された円筒部31と、円筒部31の下方に位置するフランジ部32とを有している。
円筒部31は、第1円筒部33と、第1円筒部33の下部に連結された第2円筒部34とを含んでいる。第1円筒部33および第2円筒部34は、それぞれ全体として略円筒形状をもっている。また、第1円筒部33は、第2円筒部34よりも径方向内側に設けられている。上述した雄ねじ31aは、第1円筒部33に形成されている。雄ネジ31aは、外ねじであり、右ねじであってもよい。この雄ネジ31aには、キャップ50の後述する雌ネジ52aが螺合する。なお、雄ネジ31aは、多条ねじであってもよい。
フランジ部32は、第2円筒部34の下方に設けられている。フランジ部32は、平面視略円環形状の板状部材から構成されている。このフランジ部32は、第2円筒部34の外面から径方向外側に向けて延びている。
フランジ部32は、容器本体10に取り付けられる部分である(図3参照)。すなわち、このフランジ部32が、例えばヒートシールまたは超音波シールによって容器本体10の開口11周囲の部分(傾斜板15)に固着されることにより、注出口30が容器本体10に取り付けられている。
ここで、図5および図6に示すように、円筒部31の外面に、第1突出部36と、第1突出部36の上方に位置する第2突出部37とが形成されている。第1突出部36および第2突出部37は、それぞれ径方向外側に突出している。このうち第1突出部36は、第2円筒部34に形成されている。図示された例においては、第1突出部36は、フランジ部32に連結されており、フランジ部32と一体に形成されている。第1突出部36は、注出口付き容器1を初期開栓する際、バンド部60の後述する第3突出部66が当接してバンド部60の回転を抑制する部分である。本実施の形態では、図7に示すように、4つの第1突出部36が設けられている。なお、第1突出部36は、フランジ部32に連結されていなくてもよく、第1突出部36とフランジ部32との間に、上下方向において、隙間が形成されていてもよい。また、第1突出部36の個数は任意であり、1つ以上3つ以下であってもよく、5つ以上であってもよい。
また、図7に示すように、第1突出部36は、第1面36aと、第2面36bと、第3面36cとを含んでいる。第1面36aは、円筒部31の外面から径方向に沿って延びている。第2面36bは、第1面36aよりもキャップ50の開栓方向(平面視で反時計回り方向)側に設けられ、第1面36aから周方向に沿って延びている。第3面36cは、第2面36bよりもキャップ50の開栓方向(平面視で反時計回り方向)側に設けられ、第2面36bから円筒部31の外面まで延びている。このように、第1突出部36が、第1面36aと、第2面36bと、第3面36cとを含んでいることにより、キャップ50を開栓方向(平面視で反時計回り方向)に回転させた場合に、キャップ50の後述する第4面66aが、第1突出部36(第1面36a)に干渉しやすくなる。これにより、キャップ50を開栓方向に回転させた際に、バンド部60がキャップ50とともに回転した場合であっても、所定の位置において、バンド部60の回転を規制できる。このため、注出口付き容器1を初期開栓する際に、薄肉部61を確実に破断できる。また、第1突出部36が第3面36cを含んでいることにより、キャップ50を注出口30に装着する際に、バンド部60の後述する第3突出部66が、第1突出部36を乗り越えやすくできる。
図5および図6に示すように、第2突出部37は、第1円筒部33に形成されている。第2突出部37は、バンド部60の後述する第4突出部67が係合することにより、上下方向におけるバンド部60の位置決めを行う役割を果たす。また、第2突出部37は、バンド部60の後述する第4突出部67が係合することにより、バンド部60が注出口30から取り外されることを抑制する役割を果たす。この第2突出部37は、第1円筒部33の外面から径方向外側に突出しており、全周にわたって形成されている。これにより、注出口30からバンド部60が取り外されることを効果的に抑制できる。
また、垂直断面において、第2突出部37の上面は、径方向外側に向かうにつれて下方に傾斜している。これにより、キャップ50を注出口30に装着する際に、バンド部60の後述する第4突出部67が、第2突出部37を乗り越えやすくできる。なお、キャップ50を注出口30に装着する際に、第4突出部67が第2突出部37を乗り越えることができ、かつ、上下方向におけるバンド部60の位置決めを行うとともに、注出口付き容器1を初期開栓した後、注出口30からバンド部60が取り外されることを抑制できる形状である限り、第2突出部37の形状は、任意の形状であってもよい。例えば、図示はしないが、垂直断面において、第2突出部37の上面が、径方向外側に向かって凸となるように湾曲していてもよい。
このような注出口30は、例えば射出成形法により成形される。また、注出口30は、例えば、低高密度ポリエチレン(LDPE)を含んでいてもよく、高密度ポリエチレン(HDPE)や中密度ポリエチレン(MDPE)等のポリエチレンを含んでいてもよい。なお、注出口30を成形する樹脂としては、上述した各種樹脂をブレンドして用いてもよく、バイオマス由来成分を含む樹脂を用いてもよい。
(キャップ)
次に、キャップ50について説明する。図3および図4に示すように、キャップ50は、天部51と、天部51から延びるとともに、内面に注出口30の雄ネジ31aに螺合する雌ネジ52a(図3参照)が形成されたキャップ筒部52と、キャップ筒部52に薄肉部61を介して連結されたバンド部60とを有している。
このうち天部51は、平面視略円形状をもっている。また、天部51の下面であって、キャップ筒部52の径方向内側には、下方に突出する円筒状の栓部53(図3参照)が設けられている。そして、この栓部53が、注出口30の円筒部31に嵌合するように構成されている。
キャップ50のキャップ筒部52は、全体として略円筒形状をもっている。キャップ筒部52の外面には、キャップ50を手で握ったときの滑り止めとしての機能をもつ複数のローレット54(図4参照)が形成されている。各ローレット54は、キャップ筒部52から径方向外側に突出するとともに、キャップ筒部52の上下方向(図3の上下方向)に平行に延びている。また、上述したように、キャップ筒部52の内面には、雌ネジ52aが形成されている。雌ネジ52aは、内ねじであり、右ねじであってもよい。この雌ネジ52aが、円筒部31の雄ネジ31aに螺合することにより、キャップ50が注出口30に取り付けられる。なお、雌ネジ52aは、多条ねじであってもよい。
次に、キャップ50のバンド部60について説明する。バンド部60は、リング状のピルファーバンドからなり、開栓後にも円周方向の一部で破断することなく円環形状を維持するタイプのバンドである。バンド部60は、キャップ筒部52に薄肉部61を介して連結されており、バンド部60とキャップ筒部52との間には、上下方向において、隙間が形成されている。
薄肉部61は、キャップ筒部52とバンド部60との間に設けられている。薄肉部61は、薄肉の柱状の部分である。本実施の形態においては、薄肉部61は、後述する台座部62から上方に延びるとともに、円周方向に間隔をおいて複数(例えば8個)設けられている。また、各薄肉部61は、破断可能であり、薄肉部61において、キャップ筒部52とバンド部60とが容易に分離可能である。このとき、破断された薄肉部61は、バンド部60側に残ってもよい。そして、薄肉部61が破断されているかどうかを確認することにより、キャップ50の不正な開栓が生じていたかどうかを判断できるように構成されている。
ここで、本実施の形態では、図3に示すように、バンド部60は、容器本体10の開口11内に挿入されている。これにより、キャップ50の高さを所定の高さ以下にした場合であっても、キャップ50のキャップ筒部52の高さを高くできる。すなわち、上述したように、容器本体10の頂部14の傾斜板15から、キャップ50の天部51までの距離L(図2参照)が、所定の長さ以下であることが求められ得る。このため、例えば、容器本体10をバンド部60の下方に取り付けた場合、距離Lを所定の長さ以下にするために、キャップ筒部52の高さと、バンド部60の高さとの合計が、所定の高さ以下であることが求められ得る。これに対して、バンド部60が容器本体10の開口11内に挿入されている場合、距離Lを所定の長さ以下にするためには、キャップ筒部52の高さと、バンド部60のうち、傾斜板15から外方に露出する部分の高さとの合計が、所定の高さ以下であることが求められ得る。このため、バンド部60が容器本体10の開口11内に挿入されている場合、容器本体10をバンド部60の下方に取り付けた場合と比較して、キャップ筒部52の高さを高くできる。この結果、キャップ50がバンド部60を有している場合であっても、キャップ50の開栓性の低下を抑制できる。
また、図6および図8に示すように、バンド部60に、第3突出部66と、第4突出部67とが形成されている。このうち第3突出部66は、周方向において、注出口30の第1突出部36に係合することにより、薄肉部61を破断させる部分である。すなわち、第3突出部66は、注出口付き容器1を初期開栓する際、注出口30の第1突出部36に当接してバンド部60の回転を抑制する部分である。このように、バンド部60の内面に第3突出部66が設けられていることにより、薄肉部61を確実に破断できる。本実施の形態では、図7に示すように、4つの第3突出部66が設けられている。なお、第3突出部66の個数は任意であり、1つ以上3つ以下であってもよく、5つ以上であってもよい。
第3突出部66および第4突出部67は、それぞれバンド部60の内面に形成されている。また、第3突出部66および第4突出部67は、それぞれ径方向内側に突出している。図示された例においては、第3突出部66は、バンド部60の第4突出部67の下面から、バンド部60の下面まで延びている。なお、第3突出部66は、上下方向において、第4突出部67の下面からバンド部60の下面までの一部の領域のみに形成されていてもよい。
また、図7に示すように、第3突出部66は、第4面66aと、第5面66bと、第6面66cとを含んでいる。第4面66aは、バンド部60の内面から径方向に沿って延びている。第5面66bは、第4面66aよりもキャップ50の閉栓方向(平面視で時計回り方向)側に設けられ、第4面66aから周方向に沿って延びている。第6面66cは、第5面66bよりもキャップ50の閉栓方向(平面視で時計回り方向)側に設けられ、第5面66bからバンド部60の内面まで延びている。このように、第3突出部66が、第4面66aと、第5面66bと、第6面66cとを含んでいることにより、キャップ50を開栓方向(平面視で反時計回り方向)に回転させた場合に、バンド部60(第4面66a)が、第1突出部36の第1面36aに干渉しやすくなる。
図6に示すように、第4突出部67は、注出口30の第2突出部37に下方から係合するように構成されている。第4突出部67は、注出口30の第2突出部37に係合し、上下方向におけるバンド部60の位置決めを行う役割を果たす。また、第4突出部67は、注出口付き容器1を初期開栓した後、注出口30の第2突出部37に係合し、注出口30からバンド部60が取り外されることを抑制する役割を果たす。この第4突出部67は、バンド部60の内面から径方向内側に突出しており、全周にわたって形成されている。これにより、注出口30からバンド部60が取り外されることを効果的に抑制できる。
図示された例では、垂直断面において、第4突出部67の上面は、径方向内側に向かうにつれて下方に傾斜している。これにより、図示しない射出成形機の金型からキャップ50を取り外す際に、キャップ50を金型から取り外しやすくできる。一方、第4突出部67の下面は、垂直断面において、水平方向に延びている。なお、キャップ50を金型から取り外すことができるとともに、キャップ50を注出口30に装着する際に、第4突出部67が第2突出部37を乗り越えることができ、かつ、上下方向におけるバンド部60の位置決めを行うとともに、注出口付き容器1を初期開栓した後、注出口30からバンド部60が取り外されることを抑制できる形状である限り、第4突出部67の形状は、任意の形状であってもよい。
また、図4、図6および図8に示すように、バンド部60の上面に、台座部(第1台座部)62が配置されている。この台座部62は、周方向に間隔を空けて複数(例えば12個)配置されている。台座部62は、それぞれキャップ筒部52に向けて突出している。
さらに、キャップ筒部52の下面に、台座部(第2台座部)55が配置されている。この台座部55は、周方向に間隔を空けて複数(例えば12個)配置されている。台座部55は、それぞれバンド部60に向けて突出している。なお、キャップ筒部52の下面に配置された台座部55の個数は、バンド部60の上面に配置された台座部62の個数と同じであってもよい。
バンド部60の上面に配置された台座部62、およびキャップ筒部52の下面に配置された台座部55は、周方向において、互いに重なっている。図示された例においては、上下方向において対面する台座部62および台座部55の形状は、互いに等しくなっており、台座部55は、上下方向に対面する台座部62に対して、周方向にずれることなく、配置されている。台座部55は、台座部62に接触していてもよい。
また、図9に示すように、少なくとも1つの台座部55は、平面視において、キャップ50の中心軸線CLに対して、他の台座部55に対称にならない位置に配置されている。図示された例においては、複数の台座部55のうち、一の台座部55aは、平面視において、中心軸線CLに対して、他の台座部55に対称にならない位置に配置されている。すなわち、平面視において、中心軸線CLに対して、台座部55aに点対称になる他の台座部55は存在しない。なお、図9において、中心軸線CLに対して、台座部55aに点対称になる図形Fを仮想線(二点鎖線)で示している。
また、図3、図4および図6乃至図8に示すように、バンド部60の外面に、径方向外側に突出するリブ65が設けられている。このリブ65は、薄肉部61を破断させることを補助する役割を果たす。すなわち、リブ65は、注出口付き容器1を初期開栓する際に、容器本体10の開口11の端縁に当接してバンド部60の回転を抑制する部分である。このように、バンド部60の外面にリブ65が設けられていることにより、バンド部60の回転を規制でき、薄肉部61を容易に破断できる。バンド部60の外面からのリブ65の径方向外側への突出量L1(図6参照)は、0.2mm以上0.5mm以下であってもよい。
リブ65は、上下方向に沿って延びている。また、リブ65は、上下方向において、バンド部60の全域に設けられている。これにより、リブ65が、バンド部60の回転を効果的に抑制できる。
図7に示すように、リブ65は、周方向に沿って、複数設けられている。このように、リブ65が周方向に間隔をおいて複数設けられていることにより、リブ65によるバンド部60の回転抑制効果を高めることができる。また、リブ65が周方向に間隔をおいて複数設けられていることにより、リブ65が全周にわたって形成されている場合と比較して、リブ65を形成する際に使用する樹脂量を削減できる。図示された例においては、バンド部60の外面に、4つのリブ65が設けられている。なお、リブ65の個数は任意であり、1つ以上3つ以下であってもよく、5つ以上であってもよい。
複数のリブ65は、周方向において、それぞれ等間隔で配置されている。これにより、注出口付き容器1を初期開栓する際に、リブ65が、バンド部60の回転をより効果的に抑制できる。
また、平面視において、リブ65は、矩形状をもっている。なお、これに限られず、リブ65は、平面視において、例えば三角形状等の形状をもっていてもよい。
ここで、上述したように、容器本体10の開口11内に、バンド部60が挿入されている。この場合、キャップ50の中心軸線CLに直交する断面において、中心軸線CLからリブ65の先端までの径方向距離d1は、開口11の半径d2以上であることが好ましい。これにより、リブ65が、バンド部60の回転を更に効果的に抑制できる。この場合、中心軸線CLからリブ65の先端までの径方向距離d1は、12.7mm以上13mm以下であってもよい。また、開口11の半径d2は、12.5mm以上12.75mm以下であってもよい。
再度図3、図4および図6乃至図8を参照すると、リブ65の上方に、径方向外側に突出する第5突出部63が形成されている。第5突出部63は、リブ65よりも径方向外側に突出している。この第5突出部63は、注出口組立体20を容器本体10に装着する際に、注出口組立体20が容器本体10から取り外されることを抑制する役割を果たす。すなわち、第5突出部63と注出口30のフランジ部32とによって、容器本体10の開口11周囲の部分を挟み込むことにより、注出口組立体20が容器本体10から取り外されることを抑制できる(図3参照)。バンド部60の外面からの第5突出部63の径方向外側への突出量L2(図6参照)は、0.3mm以上1.0mm以下であってもよい。
この第5突出部63は、周方向において、リブ65と重なる位置に形成されている。これにより、第5突出部63の剛性を高くでき、第5突出部63が変形することを抑制できる。このため、注出口組立体20を容器本体10に装着する際に、容器本体10の開口11周囲の部分によって、第5突出部63が潰されることを抑制できる。
第5突出部63は、台座部62から径方向外側に突出している。ここで、上述したように、容器本体10の開口11周囲の部分は、第5突出部63と注出口30のフランジ部32とによって挟み込まれる。このため、第5突出部63が、バンド部60の上面に配置された台座部62から径方向外側に突出していることにより、第5突出部63が、バンド部60のうち台座部62以外の部分に設けられている場合と比較して、バンド部60の高さを低くできる。この結果、キャップ50のキャップ筒部52の高さを高くでき、キャップ50がバンド部60を有している場合であっても、キャップ50の開栓性の低下を抑制できる。
図6に示すように、垂直断面において、第5突出部63の上面は、径方向外側に向かうにつれて下方に傾斜している。これにより、注出口組立体20を容器本体10に装着する際に、容器本体10の開口11周囲の部分が、キャップ50の第5突出部63を乗り越えやすくできる。
このようなキャップ50の天部51、キャップ筒部52およびバンド部60は、合成樹脂により一体に成形されている。この場合、キャップ50は、例えば射出成形法により成形されてもよい。また、キャップ50は、例えば、ポリプロピレン(PP)を含んでいてもよく、高密度ポリエチレン(HDPE)を含んでいてもよい。なお、キャップ50を成形する樹脂としては、上述した各種樹脂をブレンドして用いてもよく、バイオマス由来成分を含む樹脂を用いてもよい。
次に、本実施の形態による作用について説明する。ここでは、注出口付き容器1の製造方法および開栓方法について、図10A(a)-(b)乃至図11(a)-(c)により説明する。
まず、注出口組立体20の注出口30およびキャップ50を準備する。注出口30は、例えば図示しない射出成形機を用いて、射出成形法により作製されてもよい。
また、キャップ50は、例えば、以下のようにして作製されてもよい。
まず、図10A(a)に示すように、キャビティ付き金型91と、コア92と、一対のスライド93と、筒状の払い出し部品94とを有する金型90を準備する。このうち、キャビティ付き金型91には、射出樹脂を射出するためのゲート(注入口)91aが形成されている。
次に、キャビティ付き金型91内にコア92を収容するとともに、一対のスライド93と、筒状の払い出し部品94とを装着する。このようにして、図10A(b)に示すように、キャビティ付き金型91と、コア92と、一対のスライド93と、筒状の払い出し部品94とが型締めされる。
次いで、図10B(a)に示すように、金型90内に、射出樹脂を射出する。この際、キャビティ付き金型91と、コア92とによって形成された空間に、ゲート91aから射出樹脂を射出する。射出樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等を用いることができる。
射出された射出樹脂は、キャビティ付き金型91および一対のスライド93と、コア92との間に侵入し、この射出樹脂によりキャップ50のキャップ筒部52およびバンド部60が成形される。
次に、図10B(b)に示すように、金型90のうち、キャビティ付き金型91が、作製されたキャップ50から取り外される。また、この際、一対のスライド93を互いに離間する方向へスライドさせる。
次に、図10C(a)に示すように、コア92が、キャップ50から取り外される。
次いで、図10C(b)に示すように、筒状の払い出し部品94をキャップ50に対して押し付けることにより、キャップ50が取り出される。このとき、筒状の払い出し部品94により、バンド部60が押圧され、薄肉部61が変形する。ここで、本実施の形態では、バンド部60の上面に台座部(第1台座部)62が配置され、キャップ筒部52の下面に台座部(第2台座部)55が配置されている。そして、バンド部60の台座部62およびキャップ筒部52の台座部55は、周方向において、互いに重なっている。これにより、筒状の払い出し部品94によってバンド部60が押圧された際に、バンド部60の台座部62と、キャップ筒部52の台座部55とが互いに接触する。このため、薄肉部61が変形しすぎることを抑制でき、薄肉部61が意図せずに破断することを抑制できる。このようにして、キャップ50が得られる。なお、キャップ50を金型90から取り出した際に、バンド部60の台座部62とキャップ筒部52の台座部55とが互いに接触していてもよく、台座部62と台座部55とが互いに離間していてもよい。
次に、作製されたキャップ50を注出口30に装着する。この際、図10D(a)に示すように、キャップ50を注出口30に対して回転させることにより、キャップ50の雌ネジ52aを、注出口30の雄ネジ31aに螺合させる。これにより、図10D(b)に示すように、キャップ50が注出口30に装着され、注出口組立体20が得られる。
また、注出口組立体20を作製することと並行して、開口11が設けられた容器本体10を準備する。
次に、容器本体10に注出口組立体20を装着する。この際、まず、図11(a)に示すように、容器本体10の開口11に注出口組立体20を挿入し、注出口組立体20を容器本体10に取り付ける。
このとき、図11(b)に示すように、容器本体10の開口11内に、バンド部60が挿入される。ここで、容器本体10の開口11周囲の部分が、キャップ50の第5突出部63と注出口30のフランジ部32とによって、挟み込まれる。また、バンド部60の外面に、径方向外側に突出するリブ65が設けられている。そして、リブ65が容器本体10の開口11の端縁に当接する。これにより、注出口組立体20が容器本体10から取り外されることを抑制できる。
そして、容器本体10の開口11周囲の部分に、フランジ部32を介して、注出口組立体20の注出口30がヒートシールもしくは超音波シールにより固着される。このようにして、図1に示す注出口付き容器1が得られる。
その後、容器本体10の頂部14(図1参照)から内容物を充填し、糊しろ17を介して、頂部14の傾斜板15を互いに接着または溶着(ヒートシール)することにより、商品としての内容物入り紙容器(注出口付き容器)が得られる。
使用者が注出口付き容器1を使用する際には、使用者はキャップ50を開栓方向(上方から見て反時計回り方向)に回転させる。ここで、円筒部31の外面に、径方向外側に突出する第1突出部36が形成されている。また、バンド部60の内面に、径方向内側に突出し、周方向において第1突出部36に係合する第3突出部66が形成されている。これにより、キャップ50を開栓方向に回転させた際に、バンド部60がキャップ50とともに回転した場合であっても、所定の位置において、バンド部60の回転が規制される。この結果、図11(c)に示すように、キャップ50を開栓方向に回転させることにより、キャップ筒部52とバンド部60とを互いに連結する薄肉部61が破断する。このようにして、注出口30からキャップ50のキャップ筒部52を取り外すことができる。
このように本実施の形態によれば、注出口組立体20が、外面に雄ネジ31aが形成された円筒部31と、円筒部31の下方に位置するフランジ部32とを有する注出口30と、天部51と、天部51から延びるとともに、内面に注出口30の雄ネジ31aに螺合する雌ネジ52aが形成されたキャップ筒部52と、キャップ筒部52に薄肉部61を介して連結されたバンド部60とを有するキャップ50とを備えている。このように、キャップ50がキャップ筒部52に薄肉部61を介して連結されたバンド部60を有することにより、内容物の改ざん防止を図ることができる。
また、円筒部31の外面に、径方向外側に突出する第1突出部36が形成されている。さらに、バンド部60に、径方向内側に突出し、周方向において第1突出部36に係合する第3突出部66が形成されている。これにより、キャップ50を開栓方向に回転させた際に、バンド部60がキャップ50とともに回転した場合であっても、所定の位置において、バンド部60の回転を規制できる。このため、バンド部60が容器本体10の開口11内に挿入された場合であっても、注出口付き容器1を初期開栓する際に、薄肉部61を確実に破断できる。このように、本実施の形態では、容器本体10の開口11内にバンド部60を挿入できる。このため、キャップ50のキャップ筒部52の高さを高くできる。この結果、キャップ50の開栓性の低下を抑制でき、キャップ50を容易に開栓できる。
また、本実施の形態によれば、円筒部31の外面に、径方向外側に突出する第2突出部37が形成されている。また、バンド部60に、径方向内側に突出し、第2突出部37に下方から係合する第4突出部67が形成されている。これにより、上下方向におけるバンド部60の位置決めを行うことができる。すなわち、第2突出部37によって、バンド部60の上方への移動が規制される。これにより、第1突出部36および第3突出部66が、上下方向において、確実に、互いに重なるようにできる。このため、キャップ50を開栓方向(平面視で反時計回り方向)に回転させた場合に、バンド部60の第3突出部66が、注出口30の第1突出部36に確実に干渉できるようになる。また、円筒部31に第2突出部37が形成され、バンド部60に第4突出部67が形成されていることにより、注出口付き容器1を初期開栓した後、注出口30からバンド部60が取り外されることを抑制できる。
また、本実施の形態によれば、バンド部60の上面に、台座部62が配置されており、キャップ筒部52の下面に、台座部55が配置されている。そして、台座部62および台座部55が、周方向において、互いに重なっている。ここで、一般的に、注出口付き容器1の初期開栓後に、キャップ筒部52を注出口30に装着した場合、注出口30に対する台座部55(台座部62)の周方向位置は、注出口付き容器1の初期開栓前における、注出口30に対する台座部55(台座部62)の周方向位置とは異なるようになる。すなわち、本変形例では、注出口付き容器1の初期開栓後に、キャップ筒部52を注出口30に装着した場合、台座部62と台座部55とが、周方向にずれるようになる。このため、本変形例によれば、台座部62と台座部55との位置関係を確認することにより、キャップ50の不正な開栓が生じていたかどうかを容易に判断できる。
さらに、本実施の形態によれは、少なくとも1つの台座部55aが、平面視において、キャップ50の中心軸線CLに対して、他の台座部55に対称にならない位置に配置されている。これにより、例えば、雄ネジ31aおよび雌ネジ52aが2条ねじ等の多条ねじである場合に、キャップ50の不正な開栓が生じていたかどうかを更に容易に判断できる。すなわち、雄ネジ31aの所定のねじ山に螺合する雌ネジ52aのねじ山が、注出口付き容器1の開栓前後で異なる場合、台座部62と台座部55aとの周方向におけるずれを大きくできる。このため、本変形例によれば、台座部62と台座部55aとの位置関係を確認することにより、キャップ50の不正な開栓が生じていたかどうかを容易に判断できる。
[変形例]
次に、注出口組立体20の変形例について説明する。
(第1変形例)
また、上述した本実施の形態においては、第1突出部36が、円筒部31の外面に形成されている例について説明したが、これに限られない。例えば、図12および図13に示すように、第1突出部36が、フランジ部32の上面に形成されていてもよい。この場合、第1突出部36は、上方に突出している。図示された例においては、第1突出部36は、第2円筒部34に連結されており、第2円筒部34と一体に形成されている。なお、第1突出部36は、第2円筒部34に連結されていなくてもよく、第1突出部36と第2円筒部34との間に、径方向において、隙間が形成されていてもよい。
第1突出部36がフランジ部32の上面に形成されている場合、図12に示すように、第1突出部36の第1面36aは、径方向から見た場合に、上下方向に沿って延びていてもよい。第2面36bは、第1面36aよりもキャップ50の開栓方向(平面視で反時計回り方向)側に設けられ、第1面36aから径方向に沿って延びていてもよい。第3面36cは、第2面36bよりもキャップ50の開栓方向(平面視で反時計回り方向)側に設けられ、第2面36bからフランジ部32の上面まで延びていてもよい。
また、図13および図14に示すように、本変形例では、バンド部60は、厚肉部69aと、厚肉部69aの下方に位置する減肉部69bとを含んでいる。このうち減肉部69bは、バンド部60の厚みを径方向内側から薄くすることにより形成されている。また、第3突出部66は、厚肉部69aの下面から下方に突出している。
本変形例では、第3突出部66の第4面66aは、径方向から見た場合に、上下方向に沿って延びている。第5面66bは、第4面66aよりもキャップ50の閉栓方向(平面視で時計回り方向)側に設けられ、第4面66aから周方向に沿って延びていてもよい。第6面66cは、第5面66bよりもキャップ50の閉栓方向(平面視で時計回り方向)側に設けられ、第5面66bから厚肉部69aの下面まで延びていてもよい。
このように、第1突出部36が、フランジ部32の上面に形成されている場合においても、注出口付き容器1を初期開栓する際に、薄肉部61を確実に破断できる。
(第2変形例)
また、上述した本実施の形態においては、バンド部60の上面に台座部62が配置されている例について説明した。この場合、図15に示すように、バンド部60の上面に、上方に突出する第1爪部62aが形成されていてもよい。
この第1爪部62aは、後述する第2爪部55bと係合することにより、薄肉部61が意図せずに破断することを抑制する役割を果たす。すなわち、キャップ50を注出口30に装着する際に、第3突出部66が第1突出部36に接触する場合がある。この場合、バンド部60の注出口30に対する回転が規制されることにより、キャップ筒部52のみが、注出口30に対して回転する可能性がある。このように、キャップ筒部52のみが注出口30に対して回転する場合、キャップ筒部52が、バンド部60に対して回転するようになり、薄肉部61が意図せずに破断する可能性がある。
これに対して、本変形例では、キャップ50を注出口30に装着する際に、第1爪部62aと後述する第2爪部55bとが係合する。このため、バンド部60が、キャップ筒部52の回転に追従するようになる。すなわち、キャップ50を注出口30に装着する際に、第3突出部66が第1突出部36に接触した場合であっても、バンド部60が、キャップ筒部52と共に、注出口30に対して回転するようになる。言い換えれば、第1爪部62aと第2爪部55bとが係合することにより、バンド部60が、キャップ筒部52の回転に追従することができ、第3突出部66が、第1突出部36を乗り越えることができるようになる。これにより、薄肉部61が意図せずに破断することを抑制できるように構成されている。
図示された例においては、バンド部60の上面に、複数(2つ)の第1爪部62aが形成されている。なお、第1爪部62aの個数は任意であり、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
この第1爪部62aは、上下方向において、台座部55に重なっていない。このため、第1爪部62aは、キャップ筒部52に接触しておらず、第1爪部62aと、キャップ筒部52との間には、上下方向において、隙間が形成されている。図示された例においては、第1爪部62aの上面、台座部62の上面および台座部55の下面は、互いに同一平面上に位置している。この場合、第1爪部62aの高さ(上下方向距離)は、台座部62の高さ(上下方向距離)と等しくなっている。なお、第1爪部62aの高さは、台座部62の高さよりも低くなっていてもよい。
また、キャップ筒部52の下面に、下方に突出する第2爪部55bが形成されていてもよい。本変形例では、第2爪部55bは、図16に示すように、注出口付き容器1の初期開栓後に、台座部55と台座部62との周方向におけるずれを大きくする役割を果たす。すなわち、本変形例では、注出口付き容器1の初期開栓後に、キャップ筒部52を注出口30に装着する場合、第2爪部55bが、台座部62に接触し得る。この場合、バンド部60が、キャップ筒部52の回転に追従するように、注出口30に対して回転し得る。すなわち、バンド部60が、キャップ筒部52と共に、注出口30に対して回転し得る。このように、第2爪部55bが台座部62に接触することによって、バンド部60がキャップ筒部52と共に注出口30に対して回転した場合、注出口付き容器1の初期開栓後における、台座部62に対する台座部55の周方向位置(図15参照)は、注出口付き容器1の初期開栓前における、台座部62に対する台座部55の周方向位置(図16参照)とは大きく異なるようになる。このため、図16に示すように、注出口付き容器1の初期開栓後において、台座部55と台座部62との周方向におけるずれが大きくなる。
図示された例においては、キャップ筒部52の下面に、1つの第2爪部55bが形成されている。なお、第2爪部55bの個数は任意であり、2つ以上であってもよい。
この第2爪部55bは、上下方向において、台座部62に重なっていてもよい。これにより、注出口付き容器1の初期開栓後に、キャップ筒部52を注出口30に装着する場合に、第2爪部55bが、台座部62に接触し得るようになる。本変形例では、第2爪部55bの高さ(上下方向距離)は、台座部55の高さ(上下方向距離)よりも高くなっている。
また、第2爪部55bは、上下方向において、第1爪部62aに重なっていてもよい。そして、第2爪部55bは、周方向において、第1爪部62a同士の間に位置していてもよい。この場合、第2爪部55bは、バンド部60に接触していてもよい。
本変形例によれば、バンド部60の上面に、上方に突出する第1爪部62aが形成されている。また、キャップ筒部52の下面に、下方に突出する第2爪部55bが形成されている。これにより、キャップ50を注出口30に装着する際に、第3突出部66が第1突出部36に接触した場合であっても、第1爪部62aと第2爪部55bとが係合することにより、バンド部60が、キャップ筒部52の回転に追従することができる。このため、第3突出部66が、第1突出部36を乗り越えることができるようになる。この結果、薄肉部61が意図せずに破断することを抑制できる。
また、第2爪部55bが、上下方向において、台座部62に重なっている。これにより、注出口付き容器1の初期開栓後に、キャップ筒部52を注出口30に装着する場合に、第2爪部55bが、台座部62に接触し得る。この場合、バンド部60が、キャップ筒部52の回転に追従するように、注出口30に対して回転し得る。このように、第2爪部55bが台座部62に接触することによって、バンド部60がキャップ筒部52と共に注出口30に対して回転した場合、注出口付き容器1の初期開栓後における、台座部62に対する台座部55の周方向位置が、注出口付き容器1の初期開栓前における、台座部62に対する台座部55の周方向位置とは大きく異なるようになる。このため、注出口付き容器1の初期開栓後において、台座部55と台座部62との周方向におけるずれが大きくなる。この結果、本変形例によれば、台座部62と台座部55との位置関係を確認することにより、キャップ50の不正な開栓が生じていたかどうかを更に容易に判断できる。
なお、第1爪部62aが、上下方向において、台座部55に重なっていない例について説明したが、これに限られない。例えば、図17に示すように、第1爪部62aが、上下方向において、台座部55に重なっていてもよい。これにより、注出口付き容器1の初期開栓後に、キャップ筒部52を注出口30に装着する場合に、台座部55が、第1爪部62aに接触し得るようになる。図示された例においては、第1爪部62aの高さ(上下方向距離)は、台座部62の高さ(上下方向距離)よりも高くなっている。また、第1爪部62aは、上下方向において、第2爪部55bに重なっていてもよい。この場合、第1爪部62aは、キャップ筒部52に接触していてもよい。
また、この場合、第2爪部55bは、上下方向において、台座部62に重なっていなくてもよい。このため、第2爪部55bは、バンド部60に接触していなくてもよく、第2爪部55bと、バンド部60との間に、上下方向において、隙間が形成されていてもよい。図示された例においては、第2爪部55bの下面、台座部55の下面および台座部62の上面は、互いに同一平面上に位置している。この場合、第2爪部55bの高さ(上下方向距離)は、台座部55の高さ(上下方向距離)と等しくなっている。なお、第2爪部55bの高さは、台座部55の高さよりも低くなっていてもよい。
このように、第1爪部62aが、上下方向において、台座部55に重なっている場合、注出口付き容器1の初期開栓後に、キャップ筒部52を注出口30に装着する場合に、台座部55が、第1爪部62aに接触し得る。この場合、バンド部60が、キャップ筒部52の回転に追従するように、注出口30に対して回転し得る。このように、台座部55が第1爪部62aに接触する場合においても、注出口付き容器1の初期開栓後における、台座部62に対する台座部55の周方向位置が、注出口付き容器1の初期開栓前における、台座部62に対する台座部55の周方向位置とは大きく異なるようにできる。このため、台座部62と台座部55との位置関係を確認することにより、キャップ50の不正な開栓が生じていたかどうかを更に容易に判断できる。
(第3変形例)
また、図18および図19に示すように、バンド部60の上面に、上方に突出する第1爪部62aが形成され、第1爪部62aに、上方に突出するとともに、キャップ50の開栓方向に変形可能な突起81が形成されていてもよい。
図示された例においては、バンド部60の上面に、複数(2つ)の第1爪部62aが形成されている。なお、第1爪部62aの個数は任意であり、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
この第1爪部62aのうち突起81以外の部分は、上下方向において、台座部55に重なっていない。このため、第1爪部62aのうち突起81以外の部分は、キャップ筒部52に接触しておらず、第1爪部62aと、キャップ筒部52との間には、上下方向において、隙間が形成されている。図示された例においては、第1爪部62aの上面のうち、突起81以外の部分の上面、台座部62の上面および台座部55の下面は、互いに同一平面上に位置している。この場合、第1爪部62aのうち突起81以外の部分の高さ(上下方向距離)は、台座部62の高さ(上下方向距離)と等しくなっている。なお、第1爪部62aのうち突起81以外の部分の高さは、台座部62の高さよりも低くなっていてもよい。
突起81は、注出口付き容器1の初期開栓後に、キャップ筒部52とバンド部60との周方向におけるずれを大きくする役割を果たす。この場合、突起81は、注出口付き容器1の初期開栓後に、台座部55と台座部62との周方向におけるずれを大きくしてもよい。
上述した突起81は、2つの第1爪部62aのうち、一方の第1爪部62a(図18および図19の右側の第1爪部62a)に設けられている。また、突起81は、周方向における第1爪部62aの端部のうち、第1爪部62aにおいて、キャップ50の開栓方向の前方に位置する端部(図18および図19の右側の端部)から上方へ突出している。これにより、突起81は、キャップ50の開栓方向には容易に変形するが、キャップ50の閉栓方向には変形しにくくなっている。この突起81は、キャップ筒部52に接触していてもよく、キャップ筒部52に接触していなくてもよい。
また、第2爪部55bは、注出口付き容器1の初期開栓後に、キャップ筒部52とバンド部60との周方向におけるずれを大きくする役割を果たす。すなわち、本変形例では、注出口付き容器1の初期開栓後に、キャップ筒部52を注出口30に装着する場合、第2爪部55bが、第1爪部62aに形成された突起81に接触する。そして、上述したように、突起81は、キャップ50の閉栓方向には変形しにくくなっている。このため、バンド部60は、キャップ筒部52の回転に追従するように、注出口30に対して回転する。すなわち、バンド部60が、キャップ筒部52と共に、注出口30に対して回転する。このように、第2爪部55bが突起81に接触することによって、バンド部60がキャップ筒部52と共に注出口30に対して回転した場合、注出口付き容器1の初期開栓後における、バンド部60に対するキャップ筒部52の周方向位置(後述する図20(c)参照)は、注出口付き容器1の初期開栓前における、バンド部60に対するキャップ筒部52の周方向位置(図18および図19参照)とは大きく異なるようになる。このため、注出口付き容器1の初期開栓後において、キャップ筒部52とバンド部60との周方向におけるずれが大きくなる。
図示された例においては、キャップ筒部52の下面に、2つの第2爪部55bが形成されている。なお、第2爪部55bの個数は任意であり、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
この第2爪部55bは、上下方向において、台座部62に重なっていてもよい。本変形例では、第2爪部55bの高さ(上下方向距離)は、台座部55の高さ(上下方向距離)よりも高くなっている。
また、第2爪部55bは、上下方向において、第1爪部62aのうち突起81以外の部分に重なっていてもよい。そして、2つの第2爪部55bのうち、一方の第2爪部55bは、周方向において、第1爪部62a同士の間に位置していてもよい。この場合、第2爪部55bは、バンド部60に接触していてもよい。
次に、本変形例の作用について説明する。まず、注出口付き容器1を初期開栓する。このとき、図20(a)に示すように、キャップ50を開栓方向に回転させる。これにより、キャップ筒部52に形成された第2爪部55bが、バンド部60に形成された第1爪部62a上に乗り上げる。
次に、図20(b)に示すように、キャップ50を更に開栓方向に回転させると、第2爪部55bが、第1爪部62aに形成された突起81に接触することにより、突起81が、キャップ50の開栓方向に変形する。これにより、第2爪部55bが、突起81を乗り越える。
そして、キャップ50を更に開栓方向に回転させることにより、注出口付き容器1が初期開栓される。
その後、注出口付き容器1を閉栓する場合、キャップ筒部52を注出口30に装着する。この際、キャップ筒部52をキャップ50の閉栓方向に回転させる。ここで、突起81は、閉栓方向には変形しにくくなっている。これにより、図20(c)に示すように、キャップ筒部52に形成された第2爪部55bが、突起81を乗り越えることなく、突起81および第1爪部62aに係合する。
本変形例によれば、バンド部60の上面に、上方に突出する第1爪部62aが形成されている。また、キャップ筒部52の下面に、下方に突出する第2爪部55bが形成されている。そして、第1爪部62aに、上方に突出するとともに、キャップ50の開栓方向に変形可能な突起81が形成されている。これにより、注出口付き容器1を初期開栓する際には、第2爪部55bが突起81を乗り越えることができ、注出口付き容器1を閉栓する際には、第2爪部55bが突起81に係合する。このため、注出口付き容器1の初期開栓後に、キャップ筒部52を注出口30に装着する場合に、バンド部60が、キャップ筒部52の回転に追従するように、注出口30に対して回転する。このように、第2爪部55bが突起81に接触することによって、注出口付き容器1の初期開栓後における、バンド部60に対するキャップ筒部52の周方向位置が、注出口付き容器1の初期開栓前における、バンド部60に対するキャップ筒部52の周方向位置とは大きく異なるようになる。このため、キャップ50の不正な開栓が生じていたかどうかを更に容易に判断できる。
(第4変形例)
また、図21に示すように、バンド部60の上面に、上方に突出する第1爪部62aと、凹部82とが形成されていてもよい。
図示された例においては、バンド部60の上面に、1つの第1爪部62aが形成されている。なお、第1爪部62aの個数は任意であり、2つ以上であってもよい。図示された例においては、第1爪部62aは、キャップ筒部52に接触している。
第1爪部62aの少なくとも一部は、周方向において、凹部82に重なっている。また、第1爪部62aは、変形可能に構成されている。そして、キャップ50を開栓方向に回転させた際に、第2爪部55bが第1爪部62aに接触することにより、第1爪部62aの少なくとも一部が、凹部82内に収容されるように構成されている。
また、本変形例においても、第2爪部55bは、注出口付き容器1の初期開栓後に、キャップ筒部52とバンド部60との周方向におけるずれを大きくする役割を果たす。すなわち、本変形例では、注出口付き容器1の初期開栓後に、キャップ筒部52を注出口30に装着する場合、第2爪部55bが、第1爪部62aに接触する。これにより、注出口付き容器1の初期開栓後における、バンド部60に対するキャップ筒部52の周方向位置(後述する図22(c)参照)は、注出口付き容器1の初期開栓前における、バンド部60に対するキャップ筒部52の周方向位置(図21参照)とは大きく異なるようになる。このため、注出口付き容器1の初期開栓後において、キャップ筒部52とバンド部60との周方向におけるずれが大きくなる。
図示された例においては、キャップ筒部52の下面に、2つの第2爪部55bが形成されている。なお、第2爪部55bの個数は任意であり、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。図示された例においては、第2爪部55bは、バンド部60に接触していてもよい。
次に、本変形例の作用について説明する。まず、注出口付き容器1を初期開栓する。このとき、図22(a)に示すように、キャップ50を開栓方向に回転させる。これにより、キャップ筒部52に形成された第2爪部55bが、バンド部60に形成された第1爪部62aに接触する。このため、第1爪部62aが変形し、第2爪部55bが第1爪部62a上に乗り上げる。そして、第1爪部62aが更に変形することにより、第1爪部62aの少なくとも一部が、凹部82内に収容される。このようにして、図22(b)に示すように、第2爪部55bが、突起81を乗り越える。
そして、キャップ50を更に開栓方向に回転させることにより、注出口付き容器1が初期開栓される。
その後、注出口付き容器1を閉栓する場合、キャップ筒部52を注出口30に装着する。この際、キャップ筒部52をキャップ50の閉栓方向に回転させる。このとき、キャップ筒部52に形成された第2爪部55bが、凹部82内に収容された第1爪部62aに接触する。これにより、第1爪部62aが第2爪部55bによって引き起こされ、図22(c)に示すように、第2爪部55bが、第1爪部62aに係合する。
本変形例によれば、バンド部60の上面に、上方に突出する第1爪部62aと、凹部82とが形成されている。また、キャップ筒部52の下面に、下方に突出する第2爪部55bが形成されている。さらに、第1爪部62aの少なくとも一部が、周方向において、凹部82に重なっている。そして、キャップ50を開栓方向に回転させた際に、第2爪部55bが第1爪部62aに接触することにより、第1爪部62aの少なくとも一部が、凹部82内に収容される。これにより、注出口付き容器1を初期開栓する際には、第2爪部55bが第1爪部62aを乗り越えることができ、注出口付き容器1を閉栓する際には、第2爪部55bが第1爪部62aに係合する。このため、本変形例においても、キャップ50の不正な開栓が生じていたかどうかを更に容易に判断できる。
なお、上述した第4変形例において、キャップ50を開栓方向に回転させた際に、第2爪部55bが第1爪部62aに接触することにより、第1爪部62aの少なくとも一部が、凹部82内に収容される例について説明した。この場合、図23に示すように、凹部82に、第1爪部62aを保持する保持部83が形成されていてもよい。
保持部83は、第1爪部62aの上面62bに接触することにより、第1爪部62aの少なくとも一部を凹部82内に収容するように構成されている。この場合、第1爪部62aの上面62bは、キャップ50の開栓方向に沿って、下方に傾斜していてもよい。これにより、後述するように、第1爪部62aが保持部83を乗り越えやすくなる。このため、保持部83が、第1爪部62aの上面62bに接触しやすくなる。
注出口付き容器1を初期開栓する場合、まず、図24(a)に示すように、キャップ50を開栓方向に回転させる。これにより、キャップ筒部52に形成された第2爪部55bが、バンド部60に形成された第1爪部62aに接触する。このため、第1爪部62aが変形し、第2爪部55bが第1爪部62a上に乗り上げる。また、第1爪部62aが更に変形することにより、第1爪部62aが、凹部82に形成された保持部83を乗り越える。そして、保持部83が、第1爪部62aの上面62bに接触し、第1爪部62aを保持する。このようにして、第1爪部62aの少なくとも一部が、凹部82内に収容される。そして、図24(b)に示すように、第2爪部55bが、第1爪部62aを乗り越える。
そして、キャップ50を更に開栓方向に回転させることにより、注出口付き容器1が初期開栓される。
その後、注出口付き容器1を閉栓する場合、キャップ筒部52を注出口30に装着する。この際、キャップ筒部52をキャップ50の閉栓方向に回転させる。このとき、キャップ筒部52に形成された第2爪部55bが、凹部82内に収容された第1爪部62aに接触する。これにより、図24(c)に示すように、第2爪部55bが、第1爪部62aに係合する。
本変形例によれば、凹部82に、第1爪部62aを保持する保持部83が形成されている。これにより、第1爪部62aの少なくとも一部が凹部82内に収容された状態を維持できる。このため、第1爪部62aの形状を確認することにより、キャップ50の不正な開栓が生じていたかどうかを更に容易に判断できる。
(第5変形例)
また、上述した本実施の形態においては、キャップ50を注出口30に装着する際に、キャップ50を注出口30に対して回転させることにより、キャップ50の雌ネジ52aを、注出口30の雄ネジ31aに螺合させる例について説明したが、これに限られない。例えば、キャップ50を注出口30に装着する際に、打栓によって、雌ネジ52aを雄ネジ31aに螺合させてもよい。
本変形例では、注出口組立体20を作製する際、図25(a)に示すように、打栓によって、雌ネジ52aを雄ネジ31aに螺合させる。この場合、キャップ50を注出口30に対して回転させることなく、注出口30に対して、キャップ50を上方から押圧して嵌め込む。これにより、図25(b)に示すように、キャップ50が注出口30に装着され、注出口組立体20が得られる。
本変形例によれば、キャップ50を注出口30に装着する際に、打栓によって、雌ネジ52aを雄ネジ31aに螺合させる。すなわち、キャップ50を注出口30に装着する際に、キャップ50を、注出口30に対して回転させることなく、注出口30に装着する。これにより、キャップ50を注出口30に装着する際に、キャップ50の第3突出部66が、注出口30の第1突出部36に干渉することを抑制できる。このため、薄肉部61が意図せずに破断することを抑制できる。また、キャップ50を、注出口30に対して回転させることなく、注出口30に装着することにより、第1突出部36に対する第3突出部66の周方向位置が所望の位置になるように、キャップ50を注出口30に装着できる。このため、注出口組立体20の開栓角度にバラツキが生じることを抑制できる。
(第6変形例)
また、上述した本実施の形態においては、キャップ50を注出口30に装着する際に、キャップ50を注出口30に対して回転させることにより、キャップ50の雌ネジ52aを、注出口30の雄ネジ31aに螺合させる例について説明した。この場合、例えば、図26に示すように、キャップ50の閉栓方向への回転を規制する第1ストッパ41および第3ストッパ40が設けられていてもよい。また、図27に示すように、バンド部60に、第1ストッパ41に係合する第2ストッパ70が設けられていてもよく、キャップ筒部52に、第3ストッパ40に係合する第4ストッパ56が設けられていてもよい。ここでは、まず、注出口30の第3ストッパ40について説明する。
図26乃至図28に示すように、本変形例による注出口30において、円筒部31に、キャップ50の閉栓方向への回転を規制する第3ストッパ40が設けられている。図示された例においては、第3ストッパ40は、雄ネジ31aに連結されており、円筒部31の第1円筒部33と一体に形成されている。このように、第3ストッパ40が雄ネジ31aに連結されていることにより、第3ストッパ40の剛性を高くできる。この第3ストッパ40は、第1円筒部33の外面から径方向外側に突出している。第3ストッパ40は、注出口付き容器1を閉栓する際、キャップ50の第4ストッパ56が当接することにより、キャップ50の回転を抑制する部分である。図示された例においては、2つの第3ストッパ40が設けられている(図27および図28参照)。なお、第3ストッパ40は、雄ネジ31aに連結されていなくてもよい。また、第3ストッパ40の個数は任意であり、例えば、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。また、第3ストッパ40の個数は、例えば、雄ネジ31aの条数と同じであってもよく、雄ネジ31aの条数と異なっていてもよい。
また、図28に示すように、第3ストッパ40は、係止面40aを含んでいる。係止面40aは、平面視において、径方向に沿って延びている。このように、第3ストッパ40が、係止面40aを含んでいることにより、キャップ50を閉栓方向(平面視で時計回り方向)に回転させた場合に、キャップ50の第4ストッパ56が、第3ストッパ40の係止面40aに干渉しやすくなる。これにより、キャップ50を閉栓方向に回転させた際に、キャップ50が締め込まれすぎることを規制できる。このため、注出口付き容器1を開栓しにくくなることを抑制できる。また、キャップ50が締め込まれすぎることを規制できるため、注出口付き容器1を初期開栓する際に、薄肉部61を破断させるまでの、キャップ筒部52の回転角度を安定させることができる。
図26、図27及び図29に示すように、本変形例による注出口30において、円筒部31に、キャップ50の閉栓方向への回転を規制する第1ストッパ41が設けられている。図示された例においては、第1ストッパ41は、第2円筒部34に形成されている。この第1ストッパ41は、第2円筒部34の外面から径方向外側に突出している。この場合、第1ストッパ41は、上述した第1突出部36によって構成されていてもよい。第1ストッパ41は、注出口付き容器1を閉栓する際、バンド部60の第2ストッパ70が当接することにより、キャップ50の回転を抑制する部分である。図示された例においては、4つの第1ストッパ41が設けられている(図29参照)。なお、第1ストッパ41の個数は任意であり、例えば、1つ以上3つ以下であってもよく、5つ以上であってもよい。
また、図29に示すように、第1ストッパ41を構成する第1突出部36の第3面36cは、平面視において、径方向に沿って延びている。これにより、キャップ50を閉栓方向(平面視で時計回り方向)に回転させた場合に、バンド部60の第2ストッパ70が、第1突出部36(第1ストッパ41)の第3面36cに干渉しやすくなる。これにより、キャップ50を閉栓方向に回転させた際に、キャップ50を閉栓方向へのバンド部60の移動を規制できる。
次に、本変形例によるキャップ50について説明する。図27及び図28に示すように、本変形例によるキャップ50において、キャップ筒部52に、第3ストッパ40に係合する第4ストッパ56が設けられている。図示された例においては、第4ストッパ56は、上述した雌ネジ52aによって構成されている。この第4ストッパ56は、周方向において第3ストッパ40に当接することにより、キャップ50の回転を抑制する部分である。すなわち、第4ストッパ56は、注出口付き容器1を閉栓する際、注出口30の第3ストッパ40に当接することにより、キャップ50の回転を抑制する部分である。これにより、キャップ50を閉栓方向に回転させた際に、キャップ50が締め込まれすぎることを規制でき、注出口付き容器1を開栓しにくくなることを抑制できる。また、キャップ50が締め込まれすぎることを規制できるため、注出口付き容器1を初期開栓する際に、薄肉部61を破断させるまでの、キャップ筒部52の回転角度を安定させることができる。図示された例においては、2つの第4ストッパ56が設けられている。なお、第4ストッパ56の個数は任意であり、例えば、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
また、図28に示すように、第4ストッパ56は、係止面56aを含んでいる。係止面56aは、平面視において、径方向に沿って延びている。このように、第4ストッパ56が、係止面56aを含んでいることにより、キャップ50を閉栓方向(平面視で時計回り方向)に回転させた場合に、キャップ50の第4ストッパ56が、第3ストッパ40の係止面40aに干渉しやすくなる。
また、図27、図29及び図30に示すように、本変形例によるキャップ50において、バンド部60に、第1ストッパ41に係合する第2ストッパ70が設けられている。第2ストッパ70は、径方向内側に突出している。第2ストッパ70は、注出口付き容器1を閉栓する際、注出口30の第1ストッパ41に当接することにより、バンド部60の回転を抑制する部分である。図示された例においては、4つの第2ストッパ70が設けられている(図29参照)。なお、第2ストッパ70の個数は任意であり、例えば、1つ以上3つ以下であってもよく、5つ以上であってもよい。
また、図29に示すように、第2ストッパ70は、係止面70aを含んでいる。係止面70aは、平面視において、径方向に沿って延びている。このように、第2ストッパ70が、係止面70aを含んでいることにより、キャップ50を閉栓方向(平面視で時計回り方向)に回転させた場合に、バンド部60の第2ストッパ70が、第1突出部36(第1ストッパ41)の第3面36cに干渉しやすくなる。
ここで、図31に示すように、本変形例では、第1爪部62aおよび第2爪部55bは、上下方向において、互いに重なっていてもよい。これにより、キャップ50を閉栓方向(平面視で時計回り方向)に回転させた場合に、第2爪部55bが、第1爪部62aに干渉できるようになる。このため、注出口付き容器1を閉栓する際、キャップ筒部52の第4ストッパ56が注出口30の第3ストッパ40に当接する前に、バンド部60の第2ストッパ70が注出口30の第1ストッパ41に当接した場合であっても、キャップ筒部52が、バンド部60に対して回転することを抑制できる。すなわち、キャップ筒部52の第4ストッパ56が注出口30の第3ストッパ40に当接する前に、バンド部60の第2ストッパ70が注出口30の第1ストッパ41に当接した場合であっても、第2爪部55bが第1爪部62aに干渉することにより、キャップ筒部52が、バンド部60に対して回転することを抑制できる。このため、薄肉部61が意図せずに破断することを抑制できる。
なお、図32に示すように、注出口30に装着される前のキャップ50において、第1爪部62aと、第2爪部55bとの間に、周方向において、隙間が形成され得る。また、この場合、図示しない射出成形機の金型から取り出した後のキャップ50において、第1爪部62aは、キャップ筒部52に接触していてもよく、第2爪部55bは、バンド部60に接触していてもよい。一方、上述したように、キャップ50は、例えば射出成形法により作製され得る。この場合、図33に示すように、図示しない射出成形機の金型から取り出した後のキャップ50において、金型のパーティングラインPLに対応する位置に形成される第1爪部62aおよび第2爪部55bは、周方向において互いに接触していてもよい。この場合、第1爪部62aと、キャップ筒部52との間に、上下方向において、隙間が形成され得る。また、第2爪部55bと、バンド部60との間に、上下方向において、隙間が形成され得る。このように、本変形例では、第1爪部62aおよび第2爪部55bを、周方向において互いに接触させるように構成することにより、パーティングラインPLに対応する位置に、第1爪部62aおよび第2爪部55bを形成できる。また、この場合、複数の第1爪部62aを周方向において、それぞれ等間隔に配置させやすくできる。同様に、複数の第2爪部55bを周方向において、それぞれ等間隔に配置させやすくできる。これにより、キャップ筒部52がバンド部60に対して回転しようとした際に、第2爪部55bが第1爪部62aに加える回転力を、複数の第1爪部62aに対して略均等に分散させることができる。このため、バンド部60に歪みが生じることを抑制できる。
本変形例によれば、円筒部31に、キャップ50の閉栓方向への回転を規制する第1ストッパ41が設けられ、バンド部60に、第1ストッパ41に係合する第2ストッパ70が設けられている。これにより、キャップ50を閉栓方向に回転させた際に、キャップ50が締め込まれすぎることを規制できる。このため、注出口付き容器1を開栓しにくくなることを抑制できる。また、第1爪部62aおよび第2爪部55bが、上下方向において、互いに重なっている。これにより、注出口付き容器1を閉栓する際、キャップ筒部52の第4ストッパ56が注出口30の第3ストッパ40に当接する前に、バンド部60の第2ストッパ70が注出口30の第1ストッパ41に当接した場合であっても、キャップ筒部52が、バンド部60に対して回転することを抑制できる。このため、薄肉部61が意図せずに破断することを抑制できる。
なお、第1ストッパ41が、第1突出部36によって構成されている例について説明したが、これに限られない。例えば、図34に示すように、第1ストッパ41が、バンド部60の下面に形成された窪み部41aによって構成されていてもよい。この場合、第2ストッパ70は、フランジ部32から上方に突出していてもよい。
上記各実施の形態および各変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記各実施の形態および各変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。一例として、上述した本実施の形態においては、バンド部60の外面にリブ65が設けられている例について説明したが、バンド部60の外面にリブ65が設けられていなくてもよい。また、一例として、上述した第5変形例においては、円筒部31に第1ストッパ41および第3ストッパ40が設けられ、バンド部60に第2ストッパ70が設けられ、キャップ筒部52に第4ストッパ56が設けられている例について説明した。しかしながら、これに限られず、円筒部31に第3ストッパ40が設けられていなくてもよく、キャップ筒部52に第4ストッパ56が設けられていなくてもよい。この場合においても、円筒部31に第1ストッパ41が設けられ、バンド部60に第2ストッパ70が設けられていることにより、キャップ50を閉栓方向に回転させた際に、キャップ50が締め込まれすぎることを規制できる。
1 注出口付き容器
10 容器本体
11 開口
20 注出口組立体
30 注出口
31a 雄ネジ
31 円筒部
32 フランジ部
36 第1突出部
37 第2突出部
41 第1ストッパ
50 キャップ
51 天部
52 キャップ筒部
52a 雌ネジ
55 台座部
55a 台座部
55b 第2爪部
60 バンド部
61 薄肉部
62 台座部
62a 第1爪部
66 第3突出部
67 第4突出部
70 第2ストッパ
81 突起
82 凹部
83 保持部

Claims (16)

  1. 外面に雄ネジが形成された円筒部と、前記円筒部の下方に位置するフランジ部とを有する注出口と、
    天部と、前記天部から延びるとともに、内面に前記注出口の前記雄ネジに螺合する雌ネジが形成されたキャップ筒部と、前記キャップ筒部に薄肉部を介して連結されたバンド部とを有するキャップとを備え、
    前記円筒部の外面に、径方向外側に突出する第1突出部と、前記第1突出部の上方に位置するとともに、径方向外側に突出する第2突出部とが形成され、
    前記バンド部に、径方向内側に突出し、周方向において前記第1突出部に係合する第3突出部と、径方向内側に突出し、前記第2突出部に下方から係合する第4突出部とが形成されている、注出口組立体。
  2. 外面に雄ネジが形成された円筒部と、前記円筒部の下方に位置するフランジ部とを有する注出口と、
    天部と、前記天部から延びるとともに、内面に前記注出口の前記雄ネジに螺合する雌ネジが形成されたキャップ筒部と、前記キャップ筒部に薄肉部を介して連結されたバンド部とを有するキャップとを備え、
    前記フランジ部の上面に、上方に突出する第1突出部が形成され、
    前記円筒部の外面に、前記第1突出部の上方に位置するとともに、径方向外側に突出する第2突出部が形成され、
    前記バンド部に、周方向において前記第1突出部に係合する第3突出部と、径方向内側に突出し、前記第2突出部に下方から係合する第4突出部とが形成されている、注出口組立体。
  3. 前記バンド部の上面に、第1台座部が配置されており、前記キャップ筒部の下面に、第2台座部が配置されており、前記第1台座部および前記第2台座部は、周方向において、互いに重なっている、請求項1に記載の注出口組立体。
  4. 前記第2台座部は、複数配置されており、少なくとも1つの前記第2台座部は、平面視において、前記キャップの中心軸線に対して、他の前記第2台座部に対称にならない位置に配置されている、請求項3に記載の注出口組立体。
  5. 前記バンド部の上面に、上方に突出する第1爪部が形成され、前記キャップ筒部の下面に、下方に突出する第2爪部が形成され、前記第2爪部は、上下方向において、前記第1台座部に重なっている、請求項3に記載の注出口組立体。
  6. 前記バンド部の上面に、上方に突出する第1爪部が形成され、前記キャップ筒部の下面に、下方に突出する第2爪部が形成され、前記第1爪部は、上下方向において、前記第2台座部に重なっている、請求項3に記載の注出口組立体。
  7. 前記バンド部の上面に、上方に突出する第1爪部が形成され、前記キャップ筒部の下面に、下方に突出する第2爪部が形成され、前記第1爪部に、上方に突出するとともに、前記キャップの開栓方向に変形可能な突起が形成されている、請求項1に記載の注出口組立体。
  8. 前記バンド部の上面に、上方に突出する第1爪部と、凹部とが形成され、前記キャップ筒部の下面に、下方に突出する第2爪部が形成され、前記第1爪部の少なくとも一部は、周方向において、前記凹部に重なっており、前記キャップを開栓方向に回転させた際に、前記第2爪部が前記第1爪部に接触することにより、前記第1爪部の少なくとも一部が、前記凹部内に収容される、請求項1に記載の注出口組立体。
  9. 前記凹部に、前記第1爪部を保持する保持部が形成されている、請求項8に記載の注出口組立体。
  10. 前記円筒部に、前記キャップの閉栓方向への回転を規制する第1ストッパが設けられ、前記バンド部に、前記第1ストッパに係合する第2ストッパが設けられ、前記バンド部の上面に、上方に突出する第1爪部が形成され、前記キャップ筒部の下面に、下方に突出する第2爪部が形成され、前記第1爪部および前記第2爪部は、上下方向において、互いに重なっている、請求項1に記載の注出口組立体。
  11. 開口が設けられた容器本体と、
    前記容器本体に装着され、前記開口を塞ぐ、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の注出口組立体とを備える、注出口付き容器。
  12. 前記開口内に、前記バンド部が挿入されている、請求項11に記載の注出口付き容器。
  13. 外面に雄ネジが形成された円筒部と、前記円筒部の下方に位置するフランジ部とを有する注出口を準備する工程と、
    天部と、前記天部から延びるとともに、内面に前記注出口の前記雄ネジに螺合する雌ネジが形成されたキャップ筒部と、前記キャップ筒部に薄肉部を介して連結されたバンド部とを有するキャップを準備する工程と、
    前記キャップを前記注出口に装着する工程と、を備え、
    前記キャップを前記注出口に装着する工程において、前記キャップを前記注出口に対して回転させることにより、前記雌ネジを前記雄ネジに螺合させ、
    前記円筒部の外面に、径方向外側に突出する第1突出部と、前記第1突出部の上方に位置するとともに、径方向外側に突出する第2突出部とが形成され、
    前記バンド部に、径方向内側に突出し、周方向において前記第1突出部に係合する第3突出部と、径方向内側に突出し、前記第2突出部に下方から係合する第4突出部とが形成されている、注出口組立体の製造方法。
  14. 外面に雄ネジが形成された円筒部と、前記円筒部の下方に位置するフランジ部とを有する注出口を準備する工程と、
    天部と、前記天部から延びるとともに、内面に前記注出口の前記雄ネジに螺合する雌ネジが形成されたキャップ筒部と、前記キャップ筒部に薄肉部を介して連結されたバンド部とを有するキャップを準備する工程と、
    前記キャップを前記注出口に装着する工程と、を備え、
    前記キャップを前記注出口に装着する工程において、前記キャップを前記注出口に対して回転させることにより、前記雌ネジを前記雄ネジに螺合させ、
    前記フランジ部の上面に、上方に突出する第1突出部が形成され、
    前記円筒部の外面に、前記第1突出部の上方に位置するとともに、径方向外側に突出する第2突出部が形成され、
    前記バンド部に、周方向において前記第1突出部に係合する第3突出部と、径方向内側に突出し、前記第2突出部に下方から係合する第4突出部とが形成されている、注出口組立体の製造方法。
  15. 外面に雄ネジが形成された円筒部と、前記円筒部の下方に位置するフランジ部とを有する注出口を準備する工程と、
    天部と、前記天部から延びるとともに、内面に前記注出口の前記雄ネジに螺合する雌ネジが形成されたキャップ筒部と、前記キャップ筒部に薄肉部を介して連結されたバンド部とを有するキャップを準備する工程と、
    前記キャップを前記注出口に装着する工程と、を備え、
    前記キャップを前記注出口に装着する工程において、打栓によって、前記雌ネジを前記雄ネジに螺合させ、
    前記円筒部の外面に、径方向外側に突出する第1突出部と、前記第1突出部の上方に位置するとともに、径方向外側に突出する第2突出部とが形成され、
    前記バンド部に、径方向内側に突出し、周方向において前記第1突出部に係合する第3突出部と、径方向内側に突出し、前記第2突出部に下方から係合する第4突出部とが形成されている、注出口組立体の製造方法。
  16. 外面に雄ネジが形成された円筒部と、前記円筒部の下方に位置するフランジ部とを有する注出口を準備する工程と、
    天部と、前記天部から延びるとともに、内面に前記注出口の前記雄ネジに螺合する雌ネジが形成されたキャップ筒部と、前記キャップ筒部に薄肉部を介して連結されたバンド部とを有するキャップを準備する工程と、
    前記キャップを前記注出口に装着する工程と、を備え、
    前記キャップを前記注出口に装着する工程において、打栓によって、前記雌ネジを前記雄ネジに螺合させ、
    前記フランジ部の上面に、上方に突出する第1突出部が形成され、
    前記円筒部の外面に、前記第1突出部の上方に位置するとともに、径方向外側に突出する第2突出部が形成され、
    前記バンド部に、周方向において前記第1突出部に係合する第3突出部と、径方向内側に突出し、前記第2突出部に下方から係合する第4突出部とが形成されている、注出口組立体の製造方法。
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