JP2023085075A - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の被加熱物を同時に加熱する場合に生じるノイズを解消しつつも、それぞれの被加熱物の火力を所望の大きさに調整できるようにする。【解決手段】被加熱物を誘導加熱する少なくとも2つの加熱コイル1と、加熱コイル1それぞれに対応して設けられ、その対応する加熱コイルに電力を供給するインバータ装置2と、インバータ装置2を制御する制御機器3とを備え、制御機器3が、少なくとも2つの加熱コイル1に供給される電力の周波数である駆動周波数を比較し、駆動周波数の高い高周波数側コイル1の駆動周波数を、駆動周波数の低い低周波数側コイル1の駆動周波数に変更するとともに、低周波数側コイル1に対応するインバータ装置2を所定の第1制御態様により制御し、高周波数側コイル1に対応するインバータ装置2を第1制御態様とは異なる第2制御態様により制御するようにした。【選択図】図2

Description

本発明は、被加熱物を誘導加熱する誘導加熱装置に関するものである。
この種の誘導加熱装置としては、特許文献1に示すように、例えば調理用鍋などの被加熱物を加熱するIH調理器等に用いられており、複数の被加熱物を同時に誘導加熱できるようにするべく、複数の加熱コイルを備えたものがある。
複数の加熱コイルを同時に用いる場合、図10に示すように、それぞれの被加熱物の共振カーブが異なることから、各被加熱物の火力を調整した結果、各加熱コイルの駆動周波数がとある周波数差(例えば10kHz前後)になると、その周波数差によるノイズが発生する。
かかるノイズが発生した場合、火力を調整して周波数差を変えればノイズを解消することはできるが、この場合は、所望の火力を得ることができなくなるといった問題が生じる。
特開2021-103674号公報
そこで、本発明は、上述した問題を一挙に解決すべくなされたものであり、複数の被加熱物を同時に加熱する場合に生じるノイズを解消しつつも、それぞれの被加熱物の火力を所望の大きさに調整できるようにすることを主たる課題とするものである。
すなわち本発明に係る誘導加熱装置は、被加熱物を誘導加熱する少なくとも2つの加熱コイルと、前記加熱コイルそれぞれに対応して設けられ、その対応する加熱コイルに電力を供給するインバータ装置と、前記インバータ装置を制御する制御機器とを備え、前記制御機器が、前記少なくとも2つの加熱コイルに供給される電力の周波数である駆動周波数を比較し、前記駆動周波数の高い前記加熱コイル(以下、高周波数側コイルともいう)の駆動周波数を、前記駆動周波数の低い前記加熱コイル(以下、低周波数側コイルともいう)の駆動周波数に変更するとともに、前記低周波数側コイルに対応する前記インバータ装置を所定の第1制御態様により制御し、前記高周波数側コイルに対応する前記インバータ装置を前記第1制御態様とは異なる第2制御態様により制御することを特徴とするものである。
このように構成された誘導加熱装置によれば、高周波数側コイルの駆動周波数を低周波数側コイルの駆動周波数に合わせているので、周波数差によるノイズの発生を防ぐことができ、なおかつ、高周波数側コイルに対応するインバータ装置の制御態様と、低周波数側コイルに対応するインバータ装置の制御態様とを異ならせているので、双方の加熱コイルそれぞれの火力を所望の大きさに調整することが可能となる。
具体的な実施形態としては、前記第1制御態様が、前記インバータ装置を構成するスイッチング素子を固定デューティ比でオン・オフする制御であり、前記第2制御態様が、前記インバータ装置を構成するスイッチング素子を可変デューティ比でオン・オフする制御である実施形態を挙げることができる。
これならば、第2制御態様が、スイッチング素子を可変デューティ比でオン・オフするので、このデューティ比を変更することで、高周波側コイルの火力を所望の大きさに調整することができる。
前記制御機器が、前記第2制御態様において、前記高周波数側コイルの出力が目標出力に達しない場合に、前記高周波数側コイルに対応する前記インバータ装置の制御を前記第2制御態様から別の第3制御態様に切り替えるように構成されており、前記第3制御態様が、前記高周波数側コイルの駆動周波数を、前記低周波数側コイルの駆動周波数である第1駆動周波数と、この第1駆動周波数に所定周波数を足し合わせた第2駆動周波数とに切り替える制御であることが好ましい。
これならば、第2制御態様におけるデューティ比の変更では、高周波数側コイルの火力を所望の大きさに調整することができない場合であっても、第2制御態様から第3制御態様に切り替えることで、所望の火力を得ることができる。
上述した第3制御態様において、高周波数側コイルの駆動周波数が第1駆動周波数から第2駆動周波数に切り替わった場合、低周波数側コイルとの周波数差が生じてしまう。
そこで、前記所定周波数が15kHz以上であることが好ましい。
これならば、上述した通り、第2制御態様から第3制御態様に切り替えて火力を所望の大きさに調整できるようにしつつも、周波数差をノイズとして認識されにくくすることができる。
上述した第3制御態様において、高周波数側コイルの出力を目標出力に近づけようとした結果、第2駆動周波数による駆動時間が長くなり過ぎる場合がある。この場合は、低周波数側コイルの駆動周波数と高周波数側コイルの駆動周波数との周波数差が大きいはずであり、2つの加熱コイルを互いに異なる駆動周波数で駆動させても、ノイズとして認識されにくいはずである。
そこで、前記第3制御態様において、前記第1駆動周波数での駆動時間に対する前記第2駆動周波数での駆動時間の比率が閾値を超えた場合に、前記制御機器が、当該第3制御態様から、前記少なくとも2つの加熱コイルを互いに異なる駆動周波数で駆動させる制御態様に切り替えることが好ましい。
これならば、低周波数側コイル及び高周波数側コイルの双方の火力を所望の大きさに調整しつつ、これらの周波数差によるノイズを解消することができる。
前記低周波数側コイルとは別の前記加熱コイルの駆動周波数が、前記低周波数側コイルの駆動周波数よりも低くなった場合に、前記制御機器が、前記低周波数側コイルの駆動周波数を前記別の加熱コイルの駆動周波数に変更するとともに、前記低周波数側コイルに対応する前記インバータ装置の制御態様を前記第2制御態様に切り替え、前記別の加熱コイルに対応する前記インバータ装置を前記第1制御態様に切り替えることが好ましい。
これならば、複数の加熱コイルによる火力が調整されて、それらの加熱コイルの駆動周波数の大小関係が逆転したとしても、上述した制御動作による作用効果、すなわち複数の被加熱物を同時に加熱する場合に生じるノイズを解消しつつも、それぞれの加熱コイルによる火力を所望の大きさに調整できるといった作用効果を担保することができる。
複数の加熱コイルの駆動周波数の調整可能な範囲がバラバラであると、図11に示すように、それぞれの加熱コイルの駆動周波数を最も低い周波数に合わせた場合に、加熱コイルによっては、その駆動周波数が被加熱物の共振カーブの頂点の周波数(図11における星印の周波数)よりも低くなるので、ハードスイッチングによるスイッチング素子の破壊が懸念される。
そこで、前記少なくとも2つの加熱コイルのそれぞれの駆動周波数の調整可能な範囲が、それぞれの加熱コイルにより加熱される被加熱物の共振カーブの頂点の周波数よりも高いことが好ましい。
これならば、上述したハードスイッチングによる破壊を防ぐことができる。
このように構成した本発明によれば、複数の被加熱物を同時に加熱する場合に生じるノイズを解消しつつも、それぞれの被加熱物の火力を所望の大きさに調整することができる。
本実施形態における誘導加熱装置の全体構成を示す模式図。 同実施形態における制御機器の動作を示すフローチャート。 同実施形態における第1制御態様を説明するための参考図。 同実施形態における加熱コイルの駆動周波数の変更範囲を示すグラフ。 同実施形態における第2制御態様を説明するための参考図。 同実施形態における第3制御態様を説明するための参考図。 同実施形態における制御機器の制御内容の経時変化を示すグラフ。 同実施形態におけるオンデューティ比と周波数との経時変化を示すグラフ。 その他の実施形態における制御機器の動作を示すフローチャート。 共振カーブとノイズとの関係を説明するための参考図。 加熱コイルの駆動周波数の調整可能な範囲に関する参考図。
以下、本発明に係る誘導加熱装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る誘導加熱装置100は、例えばIH調理器等に用いられるものであり、調理用鍋などの被加熱物を誘導加熱するものである。
具体的に誘導加熱装置100は、図1に示すように、被加熱物を誘導加熱する加熱コイル1と、加熱コイル1に電力を供給するインバータ装置2と、インバータ装置2を制御する制御機器3とを備えている。
さらに誘導加熱装置100は、同図1に示すように、加熱コイル1に直列接続された共振コンデンサ及び当該共振コンデンサに並列接続された共振コイル要素からなるLC並列共振回路4と、インバータ装置2に供給される電流を検出する電流検出部Iと、商用電源からインバータ装置2に供給される電圧を検出する電圧検出部Vとを備えている。
加熱コイル1は、調理用鍋などが載置されるトッププレート(不図示)の下に設けられ、当該トッププレートを介して調理用鍋を誘導加熱するものである。本実施形態では、2つの加熱コイル1が設けられている。ただし、加熱コイル1の数はこれに限らず、少なくとも2つ設けられていれば良い。
インバータ装置2は、加熱コイル1それぞれに対応して設けられており、具体的には、加熱コイル1に高周波電流を供給するインバータ回路21と、インバータ回路21を駆動する駆動回路22とから構成されている。
インバータ回路21は、商用電源から供給される電圧を高周波に変換して、加熱コイル1に高周波電流を供給するものであり、ここでは、スイッチング素子SWを用いたハーフブリッジ方式のものである。ただし、インバータ回路21の具体的な構成は、例えばフルブリッジ方式のものなど、適宜変更して構わない。
駆動回路22は、インバータ回路21を構成するスイッチング素子SWを動作させるものであり、後述する制御機器3からの制御信号に基づいてスイッチング素子SWのオン・オフを切り替えるものである。
制御機器3は、被加熱物を所望の火力により加熱するようにインバータ装置2を制御するものであり、インバータ装置2から加熱コイル1に供給される電力の周波数である駆動周波数を制御する。
本実施形態の制御機器3は、図1に示すように、それぞれのインバータ装置2を制御する個別制御部31としての機能と、これらの個別制御部31を統括制御するメイン制御部32としての機能とを備えている。
個別制御部31は、上述した電流検出部I及び電圧検出部Vにより検出される検出電流及び検出電圧に基づいて、実際の電力(すなわち、実際の出力)である実電力を算出する電力算出部311と、この実電圧が目標電圧(すなわち、目標出力)に近づくようにインバータ装置2を制御するインバータ制御部312としての機能を発揮するものである。
メイン制御部32は、ユーザにより操作されるコントローラであり、ユーザが設定した加熱コイルの火力に対応する電力(すなわち、出力)を目標電力としてインバータ制御部に出力する電力指令部321と、インバータ制御部312による制御態様を切り替える制御態様指令部322としての機能を発揮するものである。
以下では、図2を参照しながら、制御機器3の具体的な制御動作について説明する。
なお、説明の便宜上、2つの加熱コイル1の一方を第1加熱コイル1Aと、他方を第2加熱コイル1Bと称し、第1加熱コイル1Aに電力を供給するインバータ装置2を第1インバータ装置2Aと、第2加熱コイル1Bに電力を供給するインバータ装置2を第2インバータ装置2Bと称する。また、各個別制御部31を区別する場合は、第1インバータ装置2Aを制御する個別制御部31を第1制御部3Aと称し、第2インバータ装置2Bを制御する個別制御部31を第2制御部3Bと称する。
ここでは、第1加熱コイル1Aに対応する第1バーナが起動され、次いで、第2加熱コイル1Bに対応する第2バーナが起動された場合について説明する。
まず、メイン制御部32の電力指令部321が、各バーナの火力に対応する目標出力である目標電力(例えば、ワット数)を第1制御部3A及び第2制御部3Bそれぞれに指示する。
このメイン制御部32からの指示に基づいて、図2に示すように、第1制御部3Aは、第1インバータ装置2Aから第1加熱コイル1Aに供給される電力の駆動周波数を調整し(S1)、第2制御部3Bは、メイン制御部32からの指示に基づいて、第2インバータ装置2Bから第2加熱コイル1Bに供給される電力の駆動周波数を調整する(S2)。
より具体的には、第1制御部3A及び第2制御部3Bは、それぞれ、電力算出部311が算出した実電力が目標電力となるように、インバータ制御部312がそれぞれのインバータ装置2の駆動周波数を制御する。
この時点では、第1制御部3A及び第2制御部3Bは、予め定められた第1制御態様でそれぞれのインバータ装置2を制御しており、それぞれの加熱コイル1A、1Bの駆動周波数は、互いに異なる周波数となる。なお、説明の便宜上、図2に示すように、第1加熱コイル1Aの駆動周波数をFleq Aとし、第2加熱コイル1Bの駆動周波数をFleq Bとする。
この第1制御態様は、図3に示すように、インバータ装置2を構成するスイッチング素子SWを固定デューティ比でオン・オフする制御であり、ここではオンデューティ比を50%に固定したPFM(パルス周波数変調)制御である。ただし、固定デューティ比は50%に限らず、例えばハイサイドを60%、ローサイドを40%にするなど、ハイサイドとローサイドとが補間関係であれば適宜変更しても良いし、具体的な制御態様は、PFM制御に限らずPWM(パルス幅変調)制御などであっても良い。
次いで、メイン制御部32の制御態様指令部322が、第1加熱コイル1Aの駆動周波数Fleq Aを取得するとともに、第2加熱コイル1Bの駆動周波数Fleq Bを取得して、これらを比較する(S3)。
以下では、第1加熱コイル1A及び第2加熱コイル1Bのうち、駆動周波数の高い方を高周波数側コイルと称し、駆動周波数の低い方を低周波数側コイルと称する。
そして、制御態様指令部322は、高周波数側コイルの駆動周波数を、低周波数側コイルの駆動周波数に変更するよう、高周波数側コイルを制御するインバータ制御部312に指令する(S4、S5)。
これにより、第1加熱コイル1A及び第2加熱コイル1Bの駆動周波数は等しくなる(以下、この駆動周波数を第1駆動周波数という)。
ここで、図4の左側に示すように、第1加熱コイル1A及び第2加熱コイル1Bの駆動周波数の調整可能な範囲がバラバラであると、高周波数側コイルの駆動周波数を低周波数側コイルの周波数に合わせた場合、高周波数側コイルの駆動周波数が共振カーブの頂点の周波数(図4における星印で示す周波数)よりも低くなることがあり、そうすると、ハードスイッチングによるスイッチング素子SWの破壊が懸念される。
そこで、本実施形態では、図4の右側に示すように、第1加熱コイル1Aの駆動周波数の調整可能な範囲が、第2加熱コイル1Bにより加熱される被加熱物の共振カーブの頂点の周波数よりも高くなり、且つ、第2加熱コイル1Bの駆動周波数の調整可能な範囲が、第1加熱コイル1Aにより加熱される被加熱物の共振カーブの頂点の周波数よりも高くなるように、それぞれの加熱コイル1の巻数や共振キャパシタを調整してある。
このようにして、第1加熱コイル1A及び第2加熱コイル1Bの駆動周波数を等しくすると、高周波数側コイルの駆動周波数は、初期の駆動周波数(S1又はS2の周波数)から第1駆動周波数に下がることになる。
これにより、高周波数側コイルの火力は、所望の火力よりも大きくなるので、火力を落とすための制御が必要となる。
そこで、本実施形態の制御機器3は、低周波数側コイルに対応するインバータ装置2の制御を第1制御態様に維持しつつ、高周波数側コイルに対応するインバータ装置2の制御を第1制御態様とは異なる第2制御態様に切り替えるように構成されている(S4、S5)。
この第2制御態様は、図5に示すように、インバータ装置2を構成するスイッチング素子SWを可変デューティ比でオン・オフする制御であり、ハイサイドのスイッチング素子SWのオンデューティ比と、ローサイドのスイッチング素子SWのオンデューティ比とを異ならせる(非対称な)制御である。
具体的にこの第2制御態様では、インバータ制御部312が、高周波数側コイルに供給されている実際の電力である実電力と、目標の火力に対応する目標電力とを比較するとともに、実電力が目標電力と一致するように、言い換えれば、高周波数側コイルの出力と目標出力とが一致するように、ハイサイドのスイッチング素子SWのオンデューティ比を下げていく。
ところが、かかる制御において、ハイサイドのスイッチング素子SWのオンデューティ比が、例えばこの実施形態では30%を下回ると、スイッチング素子SWの故障につながる恐れがある。なお、スイッチング素子SWの故障を招来し得るオンデューティ比の下限値は30%に限らず、装置構成に応じて変動する値である。
そこで、本実施形態では、ハイサイドのスイッチング素子SWのオンデューティ比を30%以上50%未満に変更可能にしてあり、これによりローサイドのスイッチング素子SWのオンデューティ比は100%からハイサイドのスイッチング素子SWのオンデューティ比を差し引いたものとなるようにしてある。
このように、ハイサイドのスイッチング素子SWのオンデューティ比を下げていき、高周波数側コイルの実電力が目標電力と一致した場合、高周波数側コイルの出力が目標出力と一致し、これにより、第1加熱コイル1A及び第2加熱コイル1Bそれぞれに対応するバーナの火力が所望の大きさに調整されたことになる。
一方、ハイサイドのスイッチング素子SWのオンデューティ比を変更可能な範囲の下限(ここでは、30%)まで下げたにも関わらず、高周波数側コイルの実電力が目標電力に達しない場合、すなわち、高周波数側コイルの出力が目標出力に達しない場合、高周波数側コイルに対応するバーナの火力が所望の大きさに調整できていないことになる。
そこで、この場合、本実施形態の制御態様指令部322はインバータ制御部312に指令を出し、高周波数側コイルに対応するインバータ装置2の制御を第2制御態様から別の第3制御態様に切り替える。
この第3制御態様は、図6に示すように、高周波数側コイルの駆動周波数を、上述した第1駆動周波数と、この第1駆動周波数に所定周波数を足し合わせた第2駆動周波数とに所定の周期で切り替える制御である。
この第3制御態様において、高周波数側コイルの駆動周波数が第1駆動周波数から第2駆動周波数に切り替わった場合、低周波数側コイルの駆動周波数は第1駆動周波数のままであるから、双方のコイルの駆動周波数に周波数差が生じることになる。
そして、仮にこの周波数差が例えば10kHz程度であると、この周波数差によるノイズの発生が懸念されることから、本実施形態では、上述した所定周波数を15kHz以上に設定してある。
この第3制御態様では、インバータ制御部312が、1周期に含まれる第1駆動周波数の駆動時間と第2駆動周波数の駆動時間との比率を変更するように構成されており、具体的には、高周波数側コイルの実電力が目標電力に一致するように、言い換えれば、高周波数側コイルの出力と目標出力とが一致するように、第2駆動周波数の駆動時間を延ばしていく。
このように、第2駆動周波数の駆動時間を延ばしていき、高周波数側コイルの実電力が目標電力と一致した場合、高周波数側コイルの出力が目標出力と一致し、これにより、第1加熱コイル1A及び第2加熱コイル1Bそれぞれに対応するバーナの火力が所望の大きさに調整されたことになる。
一方、この第3制御態様において、高周波数側コイルの実電力を目標電力に近づけようとした結果、第2駆動周波数による駆動時間が長くなり過ぎる場合がある。この場合は、低周波数側コイルの駆動周波数と高周波数側コイルの駆動周波数との周波数差が大きいはずであり、2つの加熱コイル1を互いに異なる駆動周波数で駆動させても、ノイズとして認識されにくいはずである。
そこで、第1駆動周波数での駆動時間に対する第2駆動周波数での駆動時間の比率が閾値を超えた場合、制御態様指令部322はインバータ制御部312に指令を出し、第3制御態様から、第1加熱コイル1A及び第2加熱コイル1Bを互いに異なる駆動周波数で駆動させる制御態様に切り替える。
この切り替え後の制御態様は、この実施形態では第1制御態様であり、第1インバータ装置2Aを構成するスイッチング素子SWと、第2インバータ装置2Bを構成するスイッチング素子SWとのそれぞれが、互いに同じ固定デューティ比でPFM制御される。
以上の制御により、図7に示すように、第1加熱コイル1A又は第2加熱コイル1Bの何れか一方の駆動周波数が、第1制御態様により制御されるとともに、他方の駆動周波数は、第1乃至第3制御態様により制御されることになる。
その結果、図8に示すように、スイッチング素子SWのオンデューティ比が変動しつつ、第1加熱コイル1Aの駆動周波数と第2加熱コイル1Bの駆動周波数とが同期するとともに、第1加熱コイル1A及び第2加熱コイル1Bそれぞれに対応するバーナの火力が所望の大きさに調整される。
このように構成した誘導加熱装置100によれば、高周波数側コイルの駆動周波数を低周波数側コイルの駆動周波数に合わせているので、周波数差によるノイズの発生を防ぐことができる。
そのうえで、高周波数側コイルに対応するインバータ装置2の制御態様を、低周波数側コイルに対応するインバータ装置2の第1制御態様とは異なる第2制御態様或いは第3制御態様に切り替えるので、双方の加熱コイル1それぞれの火力を所望の大きさに調整することが可能となる。
なお、本発明は、前記実施形態に限られるものではない。
例えば、複数のバーナの火力の変更により、複数の加熱コイル1の駆動周波数の大小関係が逆転することがある。
このような場合においても、ノイズを解消しつつ、それぞれの加熱コイル1による火力を所望の大きさに調整できるようにするべく、制御機器3としては、図9に示すフローチャートのように動作しても良い。
すなわち、この制御機器3は、低周波数側コイルとは別の加熱コイル1の駆動周波数が、低周波数側コイルの駆動周波数よりも低くなった場合に、低周波数側コイルの駆動周波数を当該別の加熱コイル1の駆動周波数に変更するとともに、低周波数側コイルに対応するインバータ装置2の制御態様を第2制御態様に切り替え、別の加熱コイル1に対応するインバータ装置2を第1制御態様に切り替えるように構成されている。
なお、別の加熱コイル1は、高周波側コイルであっても良いし、高周波側コイルとも異なる加熱コイル1であっても良い。
この制御機器3の制御動作をより詳細に説明すると、図9に示すように、高周波数側コイルの駆動周波数を低周波数側コイルの駆動周波数に合わせる動作(S1~S5)までは、前記実施形態と同じである。
そして、その後の高周波数側コイルに対応するインバータ装置2が第2制御態様で制御されている場合について述べる。
この場合において、低周波数側コイルのバーナの火力を落とすと、低周波数側コイルの駆動周波数が高くなり、これに伴って、高周波数側コイルに対応するスイッチング素子SWのオンデューティ比が増大する(S6、S7)。
そして、低周波数側コイルの駆動周波数が、高周波数側コイルが本来に出力していた周波数に達すると、高周波数側コイルの駆動周波数のオンデューティ比が50%に達することになる。
そこで、制御機器3は、図9に示すように、高周波数側コイルに対応するスイッチング素子SWのオンデューティ比が50%に達したか否かを判断し(S8、S9)、達した場合に、高周波数側コイルと低周波数側コイルとの定義付けを逆転させる。
すなわち、高周波数側コイルに対応するスイッチング素子SWのオンデューティ比が50%に達した場合、制御機器3としては、それまでに高周波数側コイルとして制御していた加熱コイル1を低周波数側コイルとした制御に切り替えるとともに、それまでに低周波数側コイルとして制御していた加熱コイル1を高周波数側コイルとした制御に切り替える(S4、S5)。
このような構成であれば、目標火力を実現する駆動周波数の大小関係が逆転した場合においても、ノイズを解消しつつ、それぞれのバーナの火力を所望の大きさに調整することができる。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100・・・誘導加熱装置
1 ・・・加熱コイル
2 ・・・インバータ装置
21 ・・・インバータ回路
SW ・・・スイッチング素子
22 ・・・駆動回路
3 ・・・制御機器
31 ・・・個別制御部
311・・・電力算出部
312・・・インバータ制御部
32 ・・・メイン制御部
321・・・電力指令部
322・・・制御態様指令部

Claims (7)

  1. 被加熱物を誘導加熱する少なくとも2つの加熱コイルと、
    前記加熱コイルそれぞれに対応して設けられ、その対応する加熱コイルに電力を供給するインバータ装置と、
    前記インバータ装置を制御する制御機器とを備え、
    前記制御機器が、
    前記少なくとも2つの加熱コイルに供給される電力の周波数である駆動周波数を比較し、
    前記駆動周波数の高い前記加熱コイル(以下、高周波数側コイルともいう)の駆動周波数を、前記駆動周波数の低い前記加熱コイル(以下、低周波数側コイルともいう)の駆動周波数に変更するとともに、
    前記低周波数側コイルに対応する前記インバータ装置を所定の第1制御態様により制御し、前記高周波数側コイルに対応する前記インバータ装置を前記第1制御態様とは異なる第2制御態様により制御することを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 前記第1制御態様が、前記インバータ装置を構成するスイッチング素子を固定デューティ比でオン・オフする制御であり、
    前記第2制御態様が、前記インバータ装置を構成するスイッチング素子を可変デューティ比でオン・オフする制御である、請求項1記載の誘導加熱装置。
  3. 前記制御機器が、前記第2制御態様において、前記高周波数側コイルの出力が目標出力に達しない場合に、前記高周波数側コイルに対応する前記インバータ装置の制御を前記第2制御態様から別の第3制御態様に切り替えるように構成されており、
    前記第3制御態様が、前記高周波数側コイルの駆動周波数を、前記低周波数側コイルの駆動周波数である第1駆動周波数と、この第1駆動周波数に所定周波数を足し合わせた第2駆動周波数とに切り替える制御である、請求項1又は2記載の誘導加熱装置。
  4. 前記所定周波数が15kHz以上である、請求項3記載の誘導加熱装置。
  5. 前記第3制御態様において、前記第1駆動周波数での駆動時間に対する前記第2駆動周波数での駆動時間の比率が閾値を超えた場合に、
    前記制御機器が、当該第3制御態様から、前記少なくとも2つの加熱コイルを互いに異なる駆動周波数で駆動させる制御態様に切り替える、請求項3又は4記載の誘導加熱装置。
  6. 前記低周波数側コイルとは別の前記加熱コイルの駆動周波数が、前記低周波数側コイルの駆動周波数よりも低くなった場合に、
    前記制御機器が、
    前記低周波数側コイルの駆動周波数を前記別の加熱コイルの駆動周波数に変更するとともに、前記低周波数側コイルに対応する前記インバータ装置の制御態様を前記第2制御態様に切り替え、
    前記別の加熱コイルに対応する前記インバータ装置を前記第1制御態様に切り替える、請求項1乃至5のうち何れか一項に記載の誘導加熱装置。
  7. 前記少なくとも2つの加熱コイルのそれぞれの駆動周波数の調整可能な範囲が、それぞれの加熱コイルにより加熱される被加熱物の共振カーブの頂点の周波数よりも高い、請求項1乃至6のうち何れか一項に記載の誘導加熱装置。
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