JP2023084539A - タイヤのシミュレーション方法及びシミュレーション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 現実の摩耗後の状態に近似する計算結果を、短時間で得ることが可能なシミュレーション方法を提供する。【解決手段】 タイヤのシミュレーション方法である。この方法は、複数の節点を有する有限個の要素を用いて、トレッド部を離散化したトレッドモデルを入力する工程S1と、トレッドモデルのトレッド接地面を構成する複数のトレッド節点について、摩耗に関連付けられた物理量を計算する工程S4と、物理量に基づいて、各トレッド節点の移動量を特定する工程S5と、移動量に基づいて、各トレッド節点を移動させてトレッドモデルを変形させる工程S6とを含む。移動量を特定する工程S6は、複数のトレッド節点のうち、少なくとも2つのトレッド節点で区分される複数の局所領域ごとに、物理量の分散度を計算する工程と、各トレッド節点の移動量を、複数の局所領域のそれぞれの分散度に基づいて決定する工程とを含む。【選択図】図3

Description

本開示は、タイヤのシミュレーション方法及びシミュレーション装置に関する。
下記特許文献1は、タイヤのトレッド接地面の摩耗後の状態を、コンピュータを用いて計算するためのシミュレーション方法を提案している。この方法は、タイヤモデルの複数のトレッド節点について、摩耗に関連付けられた物理量を計算する工程と、物理量の分散度に基づいて、各トレッド節点の移動量を決定する工程と、移動量に基づいて、各トレッド節点を移動させる工程とを含んでいる。
特開2019-91302号公報
上記の方法では、トレッド接地面の全体を対象とする物理量の分散度に基づいて、トレッド節点の移動量を決定することにより、現実の摩耗後の状態に近似する計算結果を、短時間で得ることが図られている。しかしながら、例えば、計算時間を短縮するために、節点の移動量を大きく設定すると、タイヤ形状の凸凹度合が大きくなることがあり、現実の摩耗後の状態に近似する計算結果を、短時間で得ることについては、さらなる改善の余地があった。
本開示は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、現実の摩耗後の状態に近似する計算結果を、短時間で得ることが可能なシミュレーション方法を提供することを主たる目的としている。
本開示は、トレッド部を有するタイヤのトレッド接地面の摩耗状態を計算するためのシミュレーション方法であって、複数の節点を有する有限個の要素を用いて、前記トレッド部を離散化したトレッドモデルを、コンピュータに入力する工程を含み、前記コンピュータが、前記トレッドモデルのトレッド接地面を構成する複数のトレッド節点について、摩耗に関連付けられた物理量を計算する工程と、前記物理量に基づいて、前記各トレッド節点の摩耗を表現するための移動量を特定する工程と、前記移動量に基づいて、前記各トレッド節点を移動させて前記トレッドモデルを変形させる工程とを実行し、前記移動量を特定する工程は、前記複数のトレッド節点のうち、少なくとも2つの前記トレッド節点で区分される複数の局所領域ごとに、前記物理量の分散度を計算する工程と、前記各トレッド節点の前記移動量を、前記複数の局所領域のそれぞれの前記分散度に基づいて決定する工程と、を含むタイヤのシミュレーション方法である。
本開示のタイヤのシミュレーション方法は、上記の工程を採用することにより、現実の摩耗後の状態に近似する計算結果を、短時間で得ることが可能となる。
本実施形態のタイヤのシミュレーション方法が実行されるコンピュータ(シミュレーション装置)を示すブロック図である。 本実施形態のタイヤのシミュレーション方法で、摩耗状態が計算されるタイヤを示す断面図である。 本実施形態のタイヤのシミュレーション方法の処理手順を示すフローチャートである。 タイヤモデル、及び、路面モデルを示す斜視図である。 トレッドモデルを含むタイヤモデルを示す断面図である。 図5のトレッド部の部分拡大図である。 本実施形態の転動工程の処理手順を示すフローチャートである。 物理量(摩耗エネルギー)と、各トレッド節点のタイヤ軸方向の位置との関係を示すグラフである。 (a)は、各トレッド節点が移動する前の状態の一例を説明する図、(b)は、各トレッド節点が移動した後の状態の一例を説明する図である。本 本実施形態の移動量特定工程の処理手順を示すフローチャートである。 複数の局所領域に区分されたセンター陸部モデルの部分拡大図である。 (a)は、図8のセンター陸部モデルの物理量と各トレッド節点の位置との関係を示すグラフ、(b)は、図8のショルダー陸部モデルの物理量とトレッド節点の位置との関係を示すグラフである。 摩耗進展率と、分散度との関係の一例を示すグラフである。
以下、本開示の実施形態が図面に基づき説明される。図面は、開示の内容の理解を助けるために、誇張表現や、実際の構造の寸法比とは異なる表現が含まれることが理解されなければならない。また、各実施形態を通して、同一又は共通する要素については同一の符号が付されており、重複する説明が省略される。さらに、実施形態及び図面に表された具体的な構成は、本開示の内容理解のためのものであって、本開示は、図示されている具体的な構成に限定されるものではない。
本実施形態のタイヤのシミュレーション方法(以下、単に「シミュレーション方法」ということがある。)では、タイヤのトレッド接地面の摩耗後の状態が、コンピュータを用いて計算される。図1は、本実施形態のタイヤのシミュレーション方法が実行されるコンピュータ1(シミュレーション装置1A)を示すブロック図である。
[シミュレーション装置]
本実施形態のコンピュータ1は、入力デバイスとしての入力部2、出力デバイスとしての出力部3、及び、タイヤの物理量等を計算する演算処理装置4を有し、タイヤのシミュレーション装置(以下、単に「シミュレーション装置」ということがある。)1Aとして構成されている。
[入力部・出力部・演算処理装置]
入力部2には、例えば、キーボード又はマウス等が用いられる。出力部3には、例えば、ディスプレイ装置又はプリンタ等が用いられる。演算処理装置4は、各種の演算を行う演算部(CPU)4A、データやプログラム等が記憶される記憶部4B、及び、作業用メモリ4Cを含んで構成されている。
[記憶部]
記憶部4Bは、例えば、磁気ディスク、光ディスク又はSSD等からなる不揮発性の情報記憶装置である。記憶部4Bには、データ部5、及び、プログラム部6が設けられている。
[データ部]
本実施形態のデータ部5は、シミュレーション方法を実行するために必要なデータ等を記憶するためのものである。本実施形態のデータ部5は、初期データ部5A、トレッドモデル入力部5B、路面モデル入力部5C、境界条件入力部5D、物理量入力部5E、及び、条件入力部5Fが含まれる。
初期データ部5Aには、評価対象のタイヤ及び路面に関する情報(例えば、CADデータ等)が記憶されている。条件入力部5Fには、後述のシミュレーションの終了条件等が記憶されている。その他、データ部5に記憶されるデータは、後述のシミュレーション方法において説明される。また、データ部5は、このような態様に限定されるわけではなく、必要に応じて、その他の入力部が含まれてもよいし、これらの一部が省略されてもよい。
プログラム部6は、シミュレーション方法の実行に必要なプログラム(アプリケーション)である。プログラム部6は、演算部4Aによって実行される。本実施形態のプログラム部6には、トレッドモデルを取得するトレッドモデル取得部6A、路面モデルを取得する路面モデル取得部6B、及び、トレッドモデルを路面モデル上に接地させて転動させる転動計算部6Cが含まれる。さらに、プログラム部6には、摩耗に関連付けられた物理量を計算する物理量計算部6D、各トレッド節点の移動量を特定する移動量特定部6E、トレッドモデルを変形させる移動部6F、及び、シミュレーションの終了条件等を判断する判断部6Gが含まれる。
本実施形態の移動量特定部6Eには、物理量の分散度を計算する分散度計算部7Aと、複数のトレッド節点の移動量を決定する移動量決定部7Bとが含まれている。各プログラム部6の機能は、後述のシミュレーション方法の各工程において説明される。また、プログラム部6は、このような態様に限定されるわけではなく、必要に応じて、その他の入力部が含まれてもよいし、これらの一部が省略されてもよい。
[タイヤ]
図2は、本実施形態のタイヤのシミュレーション方法(シミュレーション装置1A(図1に示す))で、摩耗状態が計算されるタイヤ11を示す断面図である。本実施形態のタイヤ11には、トレッド部12からサイドウォール部13を経てビード部14のビードコア15に至るカーカス16と、このカーカス16のタイヤ半径方向外側かつトレッド部12の内部に配されるベルト層17とが設けられている。
[トレッド部]
本実施形態のトレッド部12には、少なくとも1本の周方向溝18と、周方向溝18で区分された複数の陸部19とが設けられている。なお、トレッド部12は、このような態様に限定されるわけではなく、周方向溝18が省略されたものでもよい。
[周方向溝]
本実施形態の周方向溝18は、タイヤ周方向に連続して延びている。本実施形態の周方向溝18は、タイヤ赤道Cのタイヤ軸方向の両外側に配置される一対のセンター周方向溝18A、18Aと、センター周方向溝18Aとトレッド接地端12tとの間に配置される一対のショルダー周方向溝18B、18Bとを含んでいる。なお、周方向溝18は、このような態様に限定されるわけではなく、例えば、タイヤ11に求められる性能等に応じて、他の周方向溝(図示省略)がさらに追加されてもよいし、これらの一部が省略されてもよい。
本明細書において、「トレッド接地端12t」とは、正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した状態のタイヤ11に、正規荷重を負荷してキャンバー角0度にて平坦面に接地させたときのトレッド接地面20のタイヤ軸方向の最外端とする。
「正規リム」とは、タイヤ11が基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムである。したがって、正規リムは、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」とは、タイヤ11が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧である。したがって、正規内圧は、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。ただし、タイヤが乗用車用である場合には、180kPaとする。
「正規荷重」とは、前記規格がタイヤ11毎に定めている荷重である。したがって、正規荷重は、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"である。
[陸部]
本実施形態の複数の陸部19は、センター陸部19A、一対のミドル陸部19B、19B、及び、一対のショルダー陸部19C、19Cを含んでいる。センター陸部19Aは、一対のセンター周方向溝18A、18A間で区分されている。一対のミドル陸部19B、19Bは、センター周方向溝18Aとショルダー周方向溝18Bとで区分されている。一対のショルダー陸部19C、19Cは、ショルダー周方向溝18Bとトレッド接地端12tとで区分されている。
本実施形態のセンター陸部19A、一対のミドル陸部19B、19B及び一対のショルダー陸部19C、19Cには、例えば、横溝21等で区切られたブロック22が設けられているが、このような態様に限定されない。これらの陸部19A~19Cは、横溝21等で区切られることなく、タイヤ周方向に連続するリブとして形成されてもよい。
[カーカス]
カーカス16は、少なくとも1枚以上、本実施形態では1枚のカーカスプライ16Aで構成される。本実施形態のカーカスプライ16Aは、タイヤ赤道Cに対して、例えば75~90度の角度で配列されたカーカスコード(図示省略)を有している。
[ベルト層]
本実施形態のベルト層17は、ベルトコード(図示省略)を、タイヤ周方向に対して例えば10~35度の角度で傾けて配列した内、外2枚のベルトプライ17A、17Bを含んで構成されている。これらのベルトプライ17A、17Bは、ベルトコードが互いに交差する向きに重ね合わされている。
[タイヤのシミュレーション方法(第1実施形態)]
[トレッドモデルを入力]
図3は、本実施形態のタイヤのシミュレーション方法の処理手順を示すフローチャートである。本実施形態のシミュレーション方法では、先ず、トレッドモデルが、コンピュータ1に入力される(工程S1)。
本実施形態の工程S1では、先ず、図1に示されるように、初期データ部5Aに記憶されているトレッド部12に関する情報(例えば、タイヤ11(図2に示す)の輪郭データ等)、及び、トレッドモデル取得部6Aが、作業用メモリ4Cに読み込まれる。そして、トレッドモデル取得部6Aが、演算部4Aによって実行されることにより、コンピュータ1を、トレッドモデル26を入力するための手段として機能させている。
図4は、トレッドモデル26を含むタイヤモデル24、及び、路面モデル25を示す斜視図である。図5は、トレッドモデル26を含むタイヤモデル24を示す断面図である。図6は、図5のトレッド部の部分拡大図である。なお、図4では、図5に示したタイヤモデル24のメッシュ(要素F(i))や、周方向溝モデル28が省略されている。
本実施形態の工程S1では、上記特許文献1と同様に、図2に示したトレッド部12を含むタイヤ11に関する情報に基づいて、トレッド部12(本例では、タイヤ11)が、有限個の要素F(i)(i=1、2、…)で離散化されている。本実施形態では、図2に示したトレッドゴム12gを含むゴム部材、カーカスプライ16A、及び、各ベルトプライ17A、17B等の各タイヤ構成部材が、有限個の要素F(i)で離散化されている。これにより、トレッドモデル26を含むタイヤモデル24が設定される。工程S1では、例えば、二次元のトレッドモデル26を含むタイヤモデル24が設定された後に、それらの二次元モデルが予め定められた角度ピッチでタイヤ周方向に複写されて、三次元展開されてもよい。
各要素F(i)は、数値解析法により取り扱い可能なものである。数値解析法としては、例えば、有限要素法、有限体積法、差分法、又は、境界要素法が適宜採用されうる。本実施形態の数値解析法には、有限要素法が採用されている。また、各要素F(i)としては、例えば、4面体ソリッド要素、5面体ソリッド要素、又は、6面体ソリッド要素などが用いられるのが望ましい。
図5及び図6に示されるように、各要素F(i)は、複数の節点31を有している。さらに、各要素F(i)は、節点31、31間をつなぐ直線状の辺32が設けられている。これらの各要素F(i)には、要素番号、節点31の番号、節点31の座標値、及び、材料特性(例えば密度、ヤング率及び/又は減衰係数等)などの数値データが定義される。
本実施形態のタイヤモデル24は、タイヤ周方向に連続するリング状のトレッドモデル26と、トレッドモデル26のタイヤ半径方向内側部分をなすトロイド状のボディモデル27とを含んで構成されている。
本実施形態のトレッドモデル26には、例えば、周方向溝18(図2に示す)を再現した周方向溝モデル28が設けられている。本実施形態の周方向溝モデル28は、一対のセンター周方向溝18A、18Aが再現された一対のセンター周方向溝モデル28A、28Aと、一対のショルダー周方向溝18B、18Bが再現された一対のショルダー周方向溝モデル28B、28Bが含まれる。
本実施形態のトレッドモデル26は、例えば、複数の陸部19(図2に示す)を再現した複数の陸部モデル29に区分されている。本実施形態の複数の陸部モデル29は、センター陸部モデル29Aと、一対のミドル陸部モデル29B、29Bと、一対のショルダー陸部モデル29C、29Cとが含まれる。センター陸部モデル29Aは、センター陸部19A(図2に示す)が再現されたものである。一対のミドル陸部モデル29B、29Bは、一対のミドル陸部19B、19B(図2に示す)が再現されたものである。一対のショルダー陸部モデル29C、29Cは、一対のショルダー陸部19C、19C(図2に示す)が再現されたものである。
本実施形態のセンター陸部モデル29A、ミドル陸部モデル29B、及び、ショルダー陸部モデル29Cには、例えば、横溝モデル(図示省略)等で区切られたブロックモデル41が設定されてもよい。なお、これらの陸部モデル29は、横溝モデルで区切られることなくタイヤ周方向に連続するリブとして設定されてもよい。
本実施形態のボディモデル27は、一対のサイドウォール部42、42、及び、一対のビード部43、43を含んで構成されている。また、本実施形態のボディモデル27の内部には、図2に示したカーカス16やベルトプライ17A、17Bといった繊維補強材に見立てた要素が含まれるのが望ましい。これにより、トレッドモデル26(タイヤモデル24)の変形挙動がより一層実物と近くなり、精度良くシミュレーションを行うことが可能となる。
本実施形態の工程S1では、トレッドモデル26を含むタイヤモデル24が、図1に示したコンピュータ1(トレッドモデル入力部5B)に入力されているが、例えば、ボディモデル27を省略して、トレッドモデル26のみが入力されてもよい。
[路面モデルを入力]
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、図4に示されるように、路面(図示省略)をモデル化した路面モデル25が、コンピュータ1に入力される(工程S2)。本実施形態の工程S2では、先ず、図1に示した初期データ部5Aに記憶されている路面(図示省略)に関する情報が、作業用メモリ4Cに入力される。さらに、路面モデル取得部6Bが、作業用メモリ4Cに読み込まれる。そして、路面モデル取得部6Bが、演算部4Aによって実行されることにより、コンピュータ1を、路面モデル25を入力するための手段として機能させている。
図4に示されるように、工程S2では、路面(図示省略)に関する情報に基づいて、路面が、数値解析法(本実施形態では、有限要素法)により取り扱い可能な有限個の要素G(i)(i=1、2、…)で離散化されている。これにより、工程S2では、路面モデル25が設定される。
要素G(i)は、変形不能に設定された剛平面要素からなる。この要素G(i)には、複数の節点38が設けられる。さらに、要素G(i)は、要素番号や、節点38の座標値等の数値データが定義される。
本実施形態では、路面モデル25として、平滑な表面を有するものが例示されたが、必要に応じて、アスファルト路面のような微小凹凸、不規則な段差、窪み、うねり、又は、轍等の実走行路面に近似した凹凸などが設けられても良い。路面モデル25は、図1に示したコンピュータ1(路面モデル入力部5C)に記憶される。
[転動工程]
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、図4に示されるように、コンピュータ1(図1に示す)が、トレッドモデル26を、路面モデル25上に接地させて転動させる(転動工程S3)。本実施形態の転動工程S3では、先ず、図1に示されるように、トレッドモデル入力部5Bに記憶されているトレッドモデル26(本例では、タイヤモデル24)、及び、路面モデル入力部5Cに記憶されている路面モデル25が、作業用メモリ4Cに読み込まれる。さらに、転動工程S3では、プログラム部6の転動計算部6Cが、作業用メモリ4Cに読み込まれる。そして、転動計算部6Cが、演算部4Aによって実行されることにより、コンピュータ1を、トレッドモデル26(本例では、タイヤモデル24)を路面モデル25上に接地させて転動させるための手段として機能させている。図7は、本実施形態の転動工程S3の処理手順を示すフローチャートである。
本実施形態の転動工程S3では、先ず、図4に示したトレッドモデル26を路面モデル25上で転動させるための境界条件が定義される(工程S31)。境界条件には、例えば、タイヤモデル24の内圧条件、負荷荷重条件L、キャンバー角、及び、トレッドモデル26と路面モデル25との摩擦係数等が含まれる。さらに、境界条件には、走行速度に対応する角速度V1及び並進速度V2、並びに、旋回角度(図示省略)が含まれる。なお、並進速度V2は、トレッドモデル26が路面モデル25に接地している面での速度である。これらの境界条件は、図1に示したコンピュータ1(境界条件入力部5D)に記憶される。
次に、本実施形態の転動工程S3では、内圧充填後のトレッドモデル26(タイヤモデル24)が計算される(工程S32)。境界条件入力部5D(図1に示す)に記憶されている内圧条件に基づいて、内圧充填後のトレッドモデル26が計算される。
工程S32では、先ず、図5に示されるように、リム30(図2に示す)がモデル化されたリムモデル46によって、タイヤモデル24のビード部43、43が拘束される。さらに、工程S32では、内圧条件に相当する等分布荷重wに基づいて、トレッドモデル26(タイヤモデル24)の変形が計算される。これにより、内圧充填後のトレッドモデル26(タイヤモデル24)が計算される。内圧は、例えば、評価対象のタイヤ(図示省略)が基づいている規格を含む規格体系において、各規格が定めている空気圧が設定されるのが望ましい。
トレッドモデル26(タイヤモデル24)の変形計算は、各要素F(i)の形状及び材料特性などをもとに、各要素F(i)の質量マトリックス、剛性マトリックス、及び、減衰マトリックスがそれぞれ作成される。さらに、これらの各マトリックスが組み合わされて、全体の系のマトリックスが作成される。そして、コンピュータ1(図1に示す)が、前記各種の条件を当てはめて運動方程式を作成し、これらをシミュレーションの単位時間T(x)(x=0、1、…)毎にトレッドモデル26(タイヤモデル24)の変形計算を行う。このような変形計算(後述する転動計算等を含む)は、例えば、LSTC社製のLS-DYNA などの市販の有限要素解析アプリケーションソフトを用いて計算できる。なお、単位時間T(x)については、求められるシミュレーション精度によって、適宜設定することができる。
次に、本実施形態の転動工程S3では、荷重負荷後のトレッドモデル26(タイヤモデル24)が計算される(工程S33)。本実施形態の工程S33では、境界条件入力部5D(図1に示す)に記憶されている負荷荷重条件L、及び、キャンバー角及び摩擦係数に基づいて、荷重負荷後のトレッドモデル26(タイヤモデル24)が計算される。
工程S33では、図4に示されるように、内圧充填後のトレッドモデル26(タイヤモデル24)と、路面モデル25との接触が計算される。次に、工程S33では、負荷荷重条件L、キャンバー角(図示省略)、及び、摩擦係数に基づいて、トレッドモデル26(タイヤモデル24)の変形が計算される。負荷荷重条件Lは、トレッドモデル26(タイヤモデル24)の回転軸45に設定される。これにより、工程S33では、路面モデル25に接地した荷重負荷後のトレッドモデル26(タイヤモデル24)が計算される。
次に、本実施形態の転動工程S3では、路面モデル25を転動中のトレッドモデル26(タイヤモデル24)が計算される(工程S34)。本実施形態の工程S34では、境界条件入力部5D(図1に示す)に記憶されている角速度V1、並進速度V2、及び、旋回角度(図示省略)に基づいて、転動中のトレッドモデル26(タイヤモデル24)が計算される。
工程S34では、先ず、図4に示されるように、角速度V1がトレッドモデル26(タイヤモデル24)の回転軸45に設定される。さらに、工程S34では、路面モデル25に、並進速度V2が設定される。これにより、路面モデル25の上を転動しているトレッドモデル26(タイヤモデル24)を計算することができる。
トレッドモデル26(タイヤモデル24)の転動条件としては、例えば、タイヤ(図2に示す)の走行状態に応じて、自由転動、駆動、制動及び旋回など適宜設定することができる。これらの転動条件は、トレッドモデル26(タイヤモデル24)に角速度V1及び旋回角度(図示省略)が適宜定義されることで、容易に設定することができる。さらに、転動条件は、トレッドモデル26(タイヤモデル24)に定義される前後力や横力によって設定することも可能である。
本実施形態の転動条件は、自由転動条件が設定されている。これにより、本実施形態の転動工程S3では、トレッドモデル26(タイヤモデル24)に、例えば、自由転動時の角速度V1及び旋回角度(図示省略)が定義されることで、路面モデル25を自由転動するトレッドモデル26(タイヤモデル24)を計算しうる。
[物理量を計算]
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、コンピュータ1(図1に示す)が、摩耗に関連付けられた物理量を計算する(工程S4)。本実施形態の工程S4では、先ず、図1に示されるように、物理量計算部6Dが、作業用メモリ4Cに読み込まれる。そして、物理量計算部6Dが、演算部4Aによって実行されることにより、コンピュータ1を、物理量を計算する手段として機能させる。
本実施形態の工程S4では、図5及び図6に示したタイヤモデル24の節点31のうち、トレッドモデル26のトレッド接地面33を構成する複数のトレッド節点35について、摩耗に関連付けられた物理量(以下、単に「物理量」ということがある。)がそれぞれ計算される。
物理量は、摩耗に関連付けられたものであれば、特に限定されない。本実施形態の物理量は、各トレッド節点35での摩耗エネルギーである。本実施形態の工程S4では、図4に示されるように、タイヤモデル24を路面モデル25に転動(少なくとも1回転)させて、各トレッド節点35(図5及び図6に示す)の摩耗エネルギーEが計算される。なお、摩耗エネルギーEは、タイヤモデル24に作用する力が定常状態(安定した状態)となるまで転動させたのちに、計算されるのが望ましい。
本実施形態の工程S4では、路面モデル25に接地するトレッド節点35(図5及び図6に示す)において、せん断力P及びすべり量Qが計算される。
せん断力Pは、タイヤ軸方向xのせん断力Px、及び、タイヤ周方向yのせん断力Pyを含んでいる。すべり量Qは、せん断力Pxに対応するタイヤ軸方向xのすべり量Qx、及び、せん断力Pyに対応するタイヤ周方向yのすべり量Qyが含まれる。これらの各トレッド節点35(図5及び図6に示す)のせん断力Px、Py及びすべり量Qx、Qyは、シミュレーションの単位時間T(x)毎に計算される。
工程S4では、各トレッド節点35のせん断力Px(i)、Py(i)と、該せん断力Px(i)、Py(i)に対応するすべり量Qx(i)、Qy(i)とが乗じられ、その乗じた値が、各トレッド節点35が接地している間(タイヤモデル1回転分)積算される。これにより、各トレッド節点35での摩耗エネルギーEが計算される。
図8は、物理量(摩耗エネルギー)と、各トレッド節点35のタイヤ軸方向の位置との関係を示すグラフである。なお、図8(図12を含む)は、物理量とトレッド節点の位置との関係の一例を示したものであり、図8に示されるトレッド節点35の個数及び位置関係と、図5及び図6に示したトレッド節点35の個数及び位置関係とが異なっている。
図8では、全てのトレッド節点35の物理量がプロットされている。これらのプロットは、重ねられて表示されている。また、図8では、タイヤ軸方向において同一の位置に設けられたトレッド節点35の物理量の平均値がそれぞれ取得され、それらの平均値が直線で連結されている。各トレッド節点35の物理量(摩耗エネルギーE)は、物理量入力部5E(図1に示す)に記憶される。
[移動量特定工程]
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、図6に示されるように、コンピュータ1(図1に示す)が、各トレッド節点35の摩耗を表現するための移動量Mを特定する(移動量特定工程S5)。本実施形態の移動量特定工程S5は、複数のトレッド節点35の物理量に基づいて、各トレッド節点35の摩耗を表現するための移動量Mが特定される。
図9(a)は、各トレッド節点35が移動する前の状態の一例を説明する図である。図9(b)は、各トレッド節点35が移動した後の状態の一例を説明する図である。本実施形態において、各トレッド節点35の移動手順は、特に限定されるわけではなく、例えば、特開2017-033076号公報に記載されている手順を採用することができる。図9(a)、(b)に示されるように、本実施形態のトレッド節点35は、トレッド節点35と、トレッド節点35よりもタイヤ半径方向内側の内側節点36とを結ぶ辺32に沿って、特定された移動量Mで移動する。
本実施形態の移動量特定工程S5では、図1に示されるように、物理量入力部5Eに記憶されている各トレッド節点35の物理量(摩耗エネルギーE)、及び、移動量特定部6E(分散度計算部7A及び移動量決定部7B)が、作業用メモリ4Cに読み込まれる。そして、移動量特定部6E(分散度計算部7A及び移動量決定部7Bを含む)が、演算部4Aによって実行されることにより、コンピュータ1を、各トレッド節点35の摩耗を表現するための移動量を特定するための手段として機能させている。図10は、本実施形態の移動量特定工程S5の処理手順を示すフローチャートである。
[物理量の分散度を計算]
本実施形態の移動量特定工程S5は、先ず、複数のトレッド節点35のうち、少なくとも2つのトレッド節点35で区分される複数の局所領域51ごとに、物理量の分散度(以下、単に「分散度」ということがある)が計算される(工程S51)。本実施形態の工程S51では、図1に示した分散度計算部7Aが演算部4Aによって実行されることにより、コンピュータ1を、分散度を計算するための手段として機能させている。
本実施形態の工程S51では、先ず、トレッド接地面33が、複数の局所領域51に区分される。各局所領域51は、少なくとも2つのトレッド節点35を含むものであれば、適宜区分されうる。図11は、複数の局所領域51に区分されたセンター陸部モデル29Aの部分拡大図である。
本実施形態では、例えば、タイヤ周方向及び/又はタイヤ軸方向で隣接する複数のトレッド節点35を含むように、トレッド接地面33が、複数の局所領域51に区分される。本実施形態では、例えば、タイヤ周方向に並べられた複数のトレッド節点35が、1つのグループ52として、それぞれ特定される。本実施形態のトレッドモデル26は、二次元モデルが三次元展開されて定義されているため、各グループ52を構成する複数のトレッド節点35のタイヤ軸方向の位置が、同一に設定されている。なお、各グループ52のトレッド節点35のタイヤ軸方向の位置は、位置ずれしていてもよい。そして、タイヤ軸方向で隣り合う3つのグループ52が、1つの局所領域51として区分されている。
各局所領域51では、例えば、一方のトレッド節点35に対して、他方のトレッド節点35がタイヤ半径方向に大きく移動すると、トレッド接地面33に、現実の摩耗状態とは乖離した凸凹形状が形成される。したがって、各局所領域51は、トレッド接地面33に凸凹形状を形成しうる構成単位(トレッド節点35の集合体)として扱うことができる。
複数の局所領域51は、上記の形態に限定されるわけではない。局所領域51は、例えば、タイヤ軸方向で隣り合う2つのグループ52で区分されてもよいし、4つ以上のグループ52で区分されてもよい。また、ブロックモデル41が設定されている場合には、ブロックモデル41に設けられた複数のグループ52毎に、局所領域51が区分されてもよい。図12は、図8のセンター陸部モデル29Aの物理量と各トレッド節点35の位置との関係を示すグラフである。図12において、最も右側の局所領域51が拡大して示されている。
本実施形態の工程S51は、複数の局所領域51(センター陸部モデル29A~ショルダー陸部モデル29Cの各局所領域51)ごとに、物理量の最大値Emaxと平均値Eaveとがそれぞれ特定される。本実施形態の最大値Emaxは、局所領域51を構成する全てのトレッド節点35(図6に示す)で計算された摩耗エネルギーEのうち、最も大きい摩耗エネルギーEである。一方、物理量の平均値Eaveは、局所領域51を構成するトレッド節点35で計算された摩耗エネルギーEの合計値を、その局所領域51を構成するトレッド節点35の合計個数で除した値である。
次に、本実施形態の工程S51では、最大値Emaxと平均値Eaveとの差が計算される。これにより、複数の局所領域51ごとに、物理量の分散度Vがそれぞれ取得される。複数の局所領域51ごとに計算された分散度Vは、物理量入力部5Eに記憶される。
分散度Vが大きい局所領域51では、その局所領域51を構成する各トレッド節点35の摩耗エネルギーE(物理量)が大きくバラついている。このような局所領域51では、例えば、摩耗エネルギーEの大きさのみに基づいて、各トレッド節点35の移動量Mが決定された場合、局所領域51のトレッド接地面33(図9に示す)に、上述のような現実の摩耗状態とは乖離した大きな凹凸が形成される可能性が高い。
一方、分散度Vが小さい局所領域51では、その局所領域51を構成する各トレッド節点35の摩耗エネルギーE(物理量)のバラツキが小さい。このような局所領域51では、例えば、摩耗エネルギーEの大きさのみに基づいて、各トレッド節点35の移動量Mが決定されたとしても、局所領域51のトレッド接地面33(図9に示す)に、現実の摩耗状態とは乖離した大きな凹凸が形成される可能性は低い。
[トレッド節点の移動量を決定]
次に、本実施形態の移動量特定工程S5は、各トレッド節点35の移動量M(図9(a)に示す)が、複数の局所領域51のそれぞれの分散度V(図12に示す)に基づいて決定される(工程S52)。本実施形態の工程S52では、複数の(全ての)局所領域51のそれぞれの分散度Vのうち、最も大きい分散度Vに基づいて、移動量Mが決定される。
本実施形態の工程S52では、図1に示した移動量決定部7Bが演算部4Aによって実行されることにより、コンピュータ1を、移動量Mを決定するための手段として機能させている。
本実施形態の工程S52では、摩耗エネルギーEと、分散度Vが大きくなるに従って値が小さくなるように定められた摩耗進展率Aとの積が、トレッド節点35の移動量M(図9(a)に示す)として決定される。本実施形態の摩耗進展率Aは、図2に示したタイヤ11のトレッドゴム12gの単位摩耗エネルギーに対する摩耗量を示す係数である。摩耗進展率Aが大きいほど、摩耗量(即ち、移動量M)が大きくなる。
本実施形態の摩耗進展率は、分散度の1次関数であり、例えば、下記式(1)で定義されている。図13は、摩耗進展率Aと、分散度Vとの関係の一例を示すグラフである。
A=a・V+b …(1)
ここで、
A:摩耗進展率
V:分散度
a:傾き
b:切片
上記式(1)において、傾きaは、0未満に設定されている。これにより、上記式(1)では、分散度Vが大きくなるに従い、摩耗進展率Aが小さくなるように決定される。このような摩耗進展率A(1次関数)は、例えば、タイヤのカテゴリ(例えば、乗用車用、重荷重用等)ごとに、複数のタイヤを用いた実験結果に基づいて設定することができる。これは、摩耗エネルギーの絶対値が、タイヤのカテゴリー毎に、概ね定まることに基づいている。摩耗進展率Aは、本実施形態のシミュレーション方法が実施される前に予め設定されるのが望ましい。
本実施形態の工程S52では、先ず、複数の(全ての)局所領域51のそれぞれの分散度Vのうち、最も大きい分散度Vが特定される。次に、本実施形態の工程S52では、特定された分散度Vが、摩耗進展率Aの1次関数(上記式(1))に代入される。これにより、工程S52では、特定された分散度Vに対応する摩耗進展率Aが求められる。この摩耗進展率Aは、分散度Vが大きくなるに従って、小さくなるように決定されている。
次に、本実施形態の工程S52では、決定された摩耗進展率Aと、各トレッド節点35の物理量(摩耗エネルギーE)との積がそれぞれ計算される。これにより、工程S52では、トレッド節点35の移動量M(図6及び図9(a)に示す)が計算される。本実施形態では、全てのトレッド節点35の移動量Mが、同一の摩耗進展率Aに基づいて決定される。
上述したように、摩耗進展率Aは、分散度Vが大きくなるに従い、その値が小さくなるように予め決定されている。したがって、工程S52では、複数の局所領域51の分散度Vのうち、最も大きい分散度Vの値が大きいほど、小さな摩耗進展率Aが設定され、その結果、全てのトレッド節点35の移動量Mが小さく決定されうる。一方、工程S52では、最も大きい分散度Vの値が小さいほど、大きな摩耗進展率Aが設定され、その結果、全てのトレッド節点35の移動量Mが大きく決定される。なお、移動量Mの大きさは、各トレッド節点35で計算された物理量(摩耗エネルギーE)の大きさに応じて、それぞれ異なる値が決定されうる。各トレッド節点35の移動量Mは、物理量入力部5E(図1に示す)に記憶される。
[トレッドモデルを変形]
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、コンピュータ1が、各トレッド節点35の移動量M(図6及び図9(a)に示す)に基づいて、各トレッド節点35を移動させてトレッドモデル26を変形させる(工程S6)。本実施形態の工程S6では、先ず、図1に示されるように、物理量入力部5Eに記憶されている各トレッド節点35の移動量Mと、移動部6Fとが、作業用メモリ4Cに読み込まれる。そして、移動部6Fが、演算部4Aによって実行されることにより、コンピュータ1を、トレッドモデル26を変形させる手段として機能させる。
図9(a)に示されるように、本実施形態の工程S6では、各トレッド節点35について、トレッド節点35から内側節点36に移動量Mの分だけ移動させたときの座標値40が計算される。そして、図9(b)に示されるように、各トレッド節点35の座標値が、移動後の座標値40(図9(a)に示す)に更新される。これにより、工程S6では、移動量M(図9(a)に示す)に基づく各トレッド節点35の移動により、トレッドモデル26を変形させることができる。
本実施形態の工程S6は、図9(b)に示されるように、移動後のトレッド節点35と内側節点36との距離L1が、予め定められた閾値以下である場合、トレッド節点35を削除して、内側節点36を新たなトレッド節点35として定義される。さらに、新たなトレッド節点35のタイヤ半径方向内側に位置する節点31が、新たな内側節点36として定義される。これにより、トレッドモデル26の摩耗をさらに進展させることができる。なお、距離L1の閾値については、例えば、求められるシミュレーション精度等に応じて、適宜設定することができる。
本実施形態の工程S6では、移動後のトレッド節点35、及び、新たに設定されたトレッド節点35を含む要素F(i)に基づいて、摩耗後のトレッドモデル26(タイヤモデル24)が構築される。本実施形態では、移動後のトレッド節点35、及び、新たに設定されたトレッド節点35に基づいて、要素F(i)の辺32が再設定される。これにより、工程S6では、摩耗後のトレッドモデル26(タイヤモデル24)が設定される。摩耗したトレッドモデル26(タイヤモデル24)は、トレッドモデル入力部5B(図1に示す)に記憶される。
[タイヤのシミュレーション方法及びシミュレーション装置の作用]
本実施形態のシミュレーション方法(シミュレーション装置1A)では、複数の局所領域51の物理量(摩耗エネルギーE)の分散度Vの大きさに応じて、トレッド節点35の移動量M(図6及び図9(a)に示す)の大きさを制御することができる。上述したように、各局所領域51は、現実の摩耗状態とは乖離した凸凹形状を、トレッド接地面33に形成しうる構成単位(トレッド節点35の集合体)として扱うことができる。したがって、本実施形態では、複数の局所領域51の分散度Vの大きさに応じて、トレッド節点35の移動量Mの大きさが制御されることにより、現実の摩耗状態とは乖離した計算結果が取得されるのを防ぐことができる。これにより、本実施形態では、現実の摩耗状態に近似する計算結果を得ることが可能となる。
本実施形態のシミュレーション方法(シミュレーション装置1A)では、複数の(全ての)局所領域51の分散度Vのうち、最も大きい分散度Vに基づいて、移動量M(図6及び図9(a)に示す)が決定される。本実施形態では、最も大きい分散度Vの値が大きいほど、小さな摩耗進展率Aが設定され、その結果、全てのトレッド節点35の移動量Mが小さく決定される。これにより、本実施形態では、全ての各局所領域51において、トレッド接地面33に大きな凹凸が形成されるのを確実に抑制できる。したがって、本実施形態では、次の計算ステップ(摩耗の進展ステップ)において、急に接地しなくなるような現実の摩耗状態とは乖離した計算結果が取得されるのを、より確実に防ぐことができる。
一方、本実施形態のシミュレーション方法(シミュレーション装置1A)では、複数の(全ての)局所領域51の分散度Vのうち、最も大きい分散度Vの値が小さいほど、大きな摩耗進展率Aが設定され、その結果、トレッド節点35の移動量Mが大きく設定される。これにより、本実施形態では、全てのトレッド節点35の移動量Mを大きくできるため、最終的な摩耗後の状態を、短時間で計算することができる。
このように、本実施形態のシミュレーション方法(シミュレーション装置1A)は、現実の摩耗後の状態に近似する計算結果を、短時間で取得することができる。
[終了を判断]
次に、本実施形態のシミュレーション方法は、コンピュータ1が、予め定められた終了条件を満足したか否かを判断する(工程S7)。終了条件については、例えば、計算終了時間や、トレッドモデル26の摩耗量の合計値など、適宜設定することができる。本実施形態の終了条件は、シミュレーション方法が実施される前に、条件入力部5F(図1に示す)に入力されている。
本実施形態の工程S7では、先ず、図1に示されるように、条件入力部5Fに記憶されているシミュレーションの終了条件、及び、判断部6Gが、作業用メモリ4Cに読み込まれる。そして、判断部6Gが、演算部4Aによって実行されることにより、コンピュータ1を、予め定められた終了条件を満足したか否かを判断するための手段として機能させている。
工程S7において、終了条件を満足したと判断された場合(工程S7で「Yes」)、次の工程S8が実施される。他方、終了条件を満たしていないと判断された場合(工程S7で「No」)、摩耗したトレッドモデル26(タイヤモデル24)を用いて、転動工程S3~工程S7が再度実施される。これにより、本実施形態のシミュレーション方法(シミュレーション装置1A(図1に示す))では、終了条件を満たすまで継続して転動したトレッド接地面33の摩耗後の状態を擬似的に計算することができる。
[摩耗後の状態を評価]
次に、本実施形態のシミュレーション方法は、コンピュータ1が、トレッド接地面33の摩耗後の状態が良好か否かを評価する(工程S8)。摩耗後の状態が良好か否かの評価基準については、例えば、トレッド接地面33(トレッドモデル26)の摩耗量の大きさや、所定の摩耗量に達するまでの計算ステップ数(摩耗の進展ステップ数)等に基づいて、適宜設定することができる。
本実施形態の工程S8では、図1に示されるように、トレッドモデル入力部5Bに記憶されている摩耗したトレッドモデル26(タイヤモデル24)、及び、判断部6Gが、作業用メモリ4Cに読み込まれる。そして、判断部6Gが、演算部4Aによって実行されることにより、コンピュータ1を、トレッド接地面33の摩耗後の状態が良好か否かを評価するための手段として機能させることができる。
本実施形態の工程S8では、先ず、各陸部モデル29の摩耗量の大きさ(合計値)が計算される。各摩耗量の大きさが、予め定められた範囲(閾値)内である場合に、摩耗後の状態が良好であると判断している。閾値は、陸部モデル29ごとに設定されてもよいし、全ての陸部モデル29に共通して定義されてもよい。
工程S8において、トレッド接地面33の摩耗後の状態が良好であると判断された場合(工程S8で「Yes」)、図2に示したタイヤ11の設計図(CADデータ)に基づいて、タイヤ11が製造される(工程S9)。他方、工程S8において、トレッド接地面33の摩耗後の状態が良好でないと判断された場合(工程S8で「No」)、タイヤ11(図2に示す)の設計因子が変更され(工程S10)、工程S1~工程S8が再度実施される。これにより、本実施形態のシミュレーション方法(シミュレーション装置1A(図1に示す))では、トレッド接地面20の摩耗後の状態が良好なタイヤ11を確実に設計することができる。
[タイヤのシミュレーション方法(第2実施形態)]
これまでの実施形態の摩耗進展率A(図13に示す)は、分散度Vの1次関数である場合が例示されたが、このような態様に限定されない。摩耗進展率Aは、上記特許文献1と同様に、分散度Vのステップ関数であってもよい。このようなステップ関数は、これまでの1次関数と同様に、分散度が大きくなるに従って値が小さくなる摩耗進展率を決定することができるため、現実の摩耗後の状態に近似する計算結果を得ることができる。
以上、本開示の特に好ましい実施形態について詳述したが、本開示は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図3に示した処理手順に基づいて、図2に示したタイヤのトレッド接地面の摩耗状態が計算された(実施例)。実施例では、トレッド節点の摩耗を表現するための移動量を特定するために、複数のトレッド節点のうち、少なくとも2つのトレッド節点で区分される複数の局所領域ごとに、摩耗に関連付けられた物理量の分散度が計算された。そして、実施例では、各トレッド節点のそれぞれの移動量が、複数の局所領域のそれぞれの分散度に基づいて決定された。分散度は、各局所領域で計算された物理量の最大値と平均値との差として計算された。
実施例では、複数の局所領域のそれぞれの分散度のうち、最も大きい分散度が特定された。次に、実施例では、特定された分散度が、摩耗進展率の1次関数(上記式(1))に代入されて、摩耗進展率が求められた。そして、各トレッド節点の摩耗エネルギーと、摩耗進展率との積が、各トレッド節点の移動量として決定された。
比較のために、上記特許文献1と同様の手順に基づいて、図2に示したタイヤのトレッド接地面の摩耗状態が計算された(比較例)。比較例では、トレッド節点の移動量を特定するために、トレッド接地面の全体を対象に、摩耗に関連付けられた物理量の分散度が計算され、それらの分散度に基づいて、各トレッド節点のそれぞれの移動量が決定された。
比較例の分散度は、実施例の分散度とは異なり、トレッド接地面を構成する全てのトレッド接地面を対象に、物理量の最大値と平均値との差として計算された。そして、比較例では、図13に示した摩耗進展率を用いて、分散度が大きいほど、移動量が小さくなるように決定された。
そして、実施例及び比較例のトレッド接地面の摩耗状態と、実車走行させたタイヤのトレッド接地面の摩耗状態(実験例)とが比較された。共通仕様は、次のとおりである。
タイヤサイズ:215/55R17
リムサイズ:17×7J
内圧:230kPa
荷重:3.51kN
キャンバー角度:1.7°
実施例では、複数の局所領域のそれぞれの分散度のうち、最も大きい分散度の値が大きいほど、小さな摩耗進展率が設定され、その結果、全てのトレッド節点の移動量が小さく決定された。上述したように、各局所領域51は、現実の摩耗状態とは乖離した凸凹形状をトレッド接地面に形成しうる構成単位(トレッド節点の集合体)として扱うことができる。したがって、実施例では、トレッド接地面の全体を対象に分散度が求められる比較例に比べて、現実の摩耗後の状態に近似する計算結果を得ることができた。
さらに、実施例では、複数の局所領域のそれぞれの分散度のうち、最も大きい分散度の値が小さいほど、大きな摩耗進展率が設定され、その結果、全てのトレッド節点の移動量が大きく決定された。これにより、実施例は、比較例に比べて、現実の摩耗後の状態からの乖離を防ぎつつ、前記各トレッド節点を大きく移動させることができた。このため、実施例の計算時間は、比較例の計算時間に比べて、20%短縮することができた。したがって、実施例は、現実の摩耗後の状態に近似する計算結果を、短時間で計算することができた。
[付記]
本開示は以下の態様を含む。
[本開示1]
トレッド部に、少なくとも1本の周方向溝と、前記周方向溝で区分された複数の陸部とが設けられたタイヤのトレッド接地面の摩耗状態を計算するためのシミュレーション方法であって、
複数の節点を有する有限個の要素を用いて、前記トレッド部を離散化することにより、複数の陸部モデルに区分されたトレッドモデルを、コンピュータに入力する工程を含み、
前記コンピュータが、
前記トレッドモデルのトレッド接地面を構成する複数のトレッド節点について、摩耗に関連付けられた物理量を計算する工程と、
前記物理量に基づいて、前記各トレッド節点の摩耗を表現するための移動量を特定する工程と、
前記移動量に基づいて、前記各トレッド節点を移動させて前記トレッドモデルを変形させる工程とを実行し、
前記移動量を特定する工程は、前記複数の陸部モデルごとに、前記物理量の分散度を計算する工程と、
前記複数の陸部モデルのそれぞれについての前記移動量を、前記複数の陸部モデルのそれぞれの前記分散度に基づいて決定する工程と、
を含むタイヤのシミュレーション方法。
[本開示2]
前記移動量を決定する工程は、前記複数の局所領域のそれぞれの前記分散度のうち、最も大きい分散度に基づいて、前記移動量を決定する、本開示1に記載のタイヤのシミュレーション方法。
[本開示3]
前記物理量は、摩耗エネルギーであり、
前記移動量を決定する工程は、前記摩耗エネルギーと、前記分散度が大きくなるに従って値が小さくなるように定められた摩耗進展率との積を、前記移動量として決定する、本開示1又は2に記載のタイヤのシミュレーション方法。
[本開示4]
前記移動量を決定する工程は、全てのトレッド節点の前記移動量を、同一の摩耗進展率に基づいて決定する、本開示3に記載のタイヤのシミュレーション方法。
[本開示5]
前記分散度は、前記各陸部モデルで計算された前記物理量の最大値と平均値との差である、本開示1ないし4のいずれかに記載のタイヤのシミュレーション方法。
[本開示6]
トレッド部を有するタイヤのトレッド接地面の摩耗状態を計算する演算処理装置を有するシミュレーション装置であって、
前記演算処理装置は、
複数の節点を有する有限個の要素を用いて、前記トレッド部を離散化したトレッドモデルを取得するトレッドモデル取得部と、
前記トレッドモデルのトレッド接地面を構成する複数のトレッド節点について、摩耗に関連付けられた物理量を計算する物理量計算部と、
前記物理量に基づいて、前記各トレッド節点の摩耗を表現するための移動量を特定する移動量特定部と、
前記移動量に基づいて、前記各トレッド節点を移動させて前記トレッドモデルを変形させる移動部とを含み、
前記移動量特定部は、
前記複数のトレッド節点のうち、少なくとも2つの前記トレッド節点で区分される複数の局所領域ごとに、前記物理量の分散度を計算する分散度計算部と、
前記各トレッド節点の前記移動量を、前記複数の局所領域のそれぞれの前記分散度に基づいて決定する移動量決定部と、
を含むタイヤのシミュレーション装置。
S1 トレッドモデルを入力する工程
S4 摩耗に関連付けられた物理量を入力する工程
S5 各トレッド節点の移動量を特定する工程
S6 各トレッド節点を移動させてトレッドモデルを変形させる工程

Claims (6)

  1. トレッド部を有するタイヤのトレッド接地面の摩耗状態を計算するためのシミュレーション方法であって、
    複数の節点を有する有限個の要素を用いて、前記トレッド部を離散化したトレッドモデルを、コンピュータに入力する工程を含み、
    前記コンピュータが、
    前記トレッドモデルのトレッド接地面を構成する複数のトレッド節点について、摩耗に関連付けられた物理量を計算する工程と、
    前記物理量に基づいて、前記各トレッド節点の摩耗を表現するための移動量を特定する工程と、
    前記移動量に基づいて、前記各トレッド節点を移動させて前記トレッドモデルを変形させる工程とを実行し、
    前記移動量を特定する工程は、
    前記複数のトレッド節点のうち、少なくとも2つの前記トレッド節点で区分される複数の局所領域ごとに、前記物理量の分散度を計算する工程と、
    前記各トレッド節点の前記移動量を、前記複数の局所領域のそれぞれの前記分散度に基づいて決定する工程と、
    を含むタイヤのシミュレーション方法。
  2. 前記移動量を決定する工程は、前記複数の局所領域のそれぞれの前記分散度のうち、最も大きい分散度に基づいて、前記移動量を決定する、請求項1に記載のタイヤのシミュレーション方法。
  3. 前記物理量は、摩耗エネルギーであり、
    前記移動量を決定する工程は、前記摩耗エネルギーと、前記分散度が大きくなるに従って値が小さくなるように定められた摩耗進展率との積を、前記移動量として決定する、請求項1又は2に記載のタイヤのシミュレーション方法。
  4. 前記移動量を決定する工程は、全てのトレッド節点の前記移動量を、同一の摩耗進展率に基づいて決定する、請求項3に記載のタイヤのシミュレーション方法。
  5. 前記分散度は、前記各陸部モデルで計算された前記物理量の最大値と平均値との差である請求項1ないし4のいずれか1項に記載のタイヤのシミュレーション方法。
  6. トレッド部を有するタイヤのトレッド接地面の摩耗状態を計算する演算処理装置を有するシミュレーション装置であって、
    前記演算処理装置は、
    複数の節点を有する有限個の要素を用いて、前記トレッド部を離散化したトレッドモデルを取得するトレッドモデル取得部と、
    前記トレッドモデルのトレッド接地面を構成する複数のトレッド節点について、摩耗に関連付けられた物理量を計算する物理量計算部と、
    前記物理量に基づいて、前記各トレッド節点の摩耗を表現するための移動量を特定する移動量特定部と、
    前記移動量に基づいて、前記各トレッド節点を移動させて前記トレッドモデルを変形させる移動部とを含み、
    前記移動量特定部は、
    前記複数のトレッド節点のうち、少なくとも2つの前記トレッド節点で区分される複数の局所領域ごとに、前記物理量の分散度を計算する分散度計算部と、
    前記各トレッド節点の前記移動量を、前記複数の局所領域のそれぞれの前記分散度に基づいて決定する移動量決定部と、
    を含むタイヤのシミュレーション装置。
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