JP2023084135A - ヒンジ及びヒンジを備えた電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヒンジ100において、中間部材20に対して上部固定部材30が開いた状態であるリフト状態において、異物挟み防止部90は、リフト状態において、上部固定部材30における第二回動軸72が配置される側と反対側の端部の外側から中間部材20における第二回動軸72が配置される側と反対側の端部の外側に亘って配置される遮蔽部材91を備え、遮蔽部材91は、リフト状態において、上部固定部材30における第二回動軸72が配置される側と反対側の端部の外側から中間部材20における第二回動軸72が配置される側と反対側の端部の外側に亘って配置された状態が保持されるように構成されるものとする。
【選択図】図4
Description
さらに、ヒンジには、第二ウイング部材が、原稿圧着板に固定される固定部材と、第一ウイング部材と固定部材とを連結する中間部材とを備えるものがある。前記ヒンジでは、中間部材に対して固定部材が開いた状態(リフト状態)として、複合機の本体に対して原稿圧着板を持ち上げた状態にして、本体(コンタクトガラス)と原稿圧着板との間に比較的分厚い原稿を配置したり、また、メンテナンスや点検等を行い易くする。このようなヒンジにおいても、中間部材と固定部材とが開いた状態(リフト状態)において、中間部材と固定部材との間の後方から、例えば工具や衣服や手指等の異物が入り込んで挟まることを防止する異物挟み防止部を備えるものがある(特許文献2参照)。
このため、前記ヒンジでは、前記リフト状態において、異物挟み防止部を捲り上げたりまた上方に回動させたり等することで、容易に、中間部材と固定部材との間の後方から異物が入り込んでしまう状態となってしまう虞があった。
即ち、本発明によれば、中間部材と固定部材との間の後方から異物が入り込んでしまう状態となってしまうことを防止することができる。
複合機1は本体2および原稿圧着板3を具備する。本実施形態において、複合機1は、本発明の第一実施形態に係るヒンジ100または本体2に対して原稿圧着板3を開閉可能とする開閉装置(以下「開閉装置」と称する)を具備する構成とするが、複合機1または開閉装置が後述する他の実施形態に係るヒンジまたは開閉装置を具備する構成とすることも可能である。
本体2は原稿読み取り装置、制御装置、印刷装置、表示装置および入力装置を具備する。
原稿読み取り装置は本体2の上面に配置される。原稿読み取り装置は本体2の上面に載置された原稿を読み取る(原稿の画像情報を生成する)。
制御装置は複合機1の各部の動作、より詳細には原稿読み取り装置、後述する印刷装置および後述するADFの動作を制御する。
また、制御装置は原稿読み取り装置が生成した画像情報および本体2に接続された回線(インターネット回線等)を通じて取得した画像情報を記憶することが可能である。
印刷装置は原稿読み取り装置の下方に配置される。印刷装置は制御装置が記憶した画像情報に基づいて所定の用紙に画像を印刷する。
表示装置は例えば液晶パネルからなり、複合機1の動作状況等に係る情報を表示する。
入力装置は例えばボタン、スイッチ等からなり、作業者が複合機1に対する指示等を入力する際に操作する。表示装置および入力装置は本体2の上面前部に配置される。
原稿圧着板3は原稿読み取り装置の上に載置された原稿を原稿読み取り装置に向かって押さえつける(圧着する)ことにより、原稿読み取り装置が原稿を読み取る際に原稿が動く(原稿読み取り装置との相対的な位置が変化する)ことを防止する。
原稿圧着板3は読取前原稿収容トレイ、ADF(Auto Document Feeder)および読取後原稿収容トレイを具備する。
ADFは読取前原稿収容トレイに積層状態で収容された複数枚の原稿を一枚ずつ順に取り出して原稿読み取り装置の上の所定の読取位置に載置する。原稿読み取り装置による原稿の読み取りが終了した後、ADFは読取位置に載置された原稿を読取後原稿収容トレイに搬送する。
事務機器の具体例としては、(a)原稿を読み取る機能および読み取った原稿に係る画像情報を他の機器(例えば、パーソナルコンピュータ)に送信する機能を具備するスキャナー、(b)原稿を読み取る機能、読み取った原稿に係る画像情報を通信回線を介して他の機器に送信する機能および他の機器から取得した画像情報をプリントアウトする機能を具備するファクス、(c)原稿を読み取る機能および読み取った原稿に係る画像情報をプリントアウトする機能を具備するコピー機、(d)上記スキャナー、ファクス、およびコピー機としての機能を兼ねる複合機、等が挙げられる。
すなわち、本発明に係るヒンジは、「二つの部材のうちの一方の部材(第一連結対象物)に他方の部材(第二連結対象物)を開閉可能に連結する用途」に広く適用可能であり、例えば、スキャナー、ファクス、およびコピー機、若しくは複合機等のOA機器、自動車、便座、または、炊飯器等の各種電子機器等に用いられる。ヒンジが二つの部材のうちの一方の部材に他方の部材を開閉可能に連結するものとして、例えば、プリンタの本体に回動可能に連結される扉部分、複合機の本体に回動可能に連結される原稿圧着装置、スタンドに回動可能に連結されるディスプレイ、便座に回動可能に連結される便座、自動車の車体に回動可能に連結されるボンネット等がある。
このため、本実施形態では双方とも「回動角度θ」と記載する。
図1から図4に示すように、ヒンジ100は複合機1の本体2に原稿圧着板3を回動可能に連結する。ヒンジ100は、複合機1の本体2の後部及び原稿圧着板3の後部に配置される。
図2から図14に示すように、ヒンジ100は、下部固定部材10、中間部材20、第一回動軸71、上部固定部材30、第二回動軸72、受圧部73、第一スライダ40、第二スライダ50、一対のバネ部材60、ダンパー62、カム部材75、及びフェンス部材76を具備する。
以下では便宜上、原稿圧着板3が本体2に対して閉じているとき(回動角度θ=0°のとき)の複合機1の上下方向、前後方向および左右方向を基準として(原稿圧着板3が本体2に対して閉じているときの複合機1の上下方向、前後方向および左右方向をそれぞれヒンジ100の上下方向、前後方向および左右方向に対応させて)ヒンジ100を構成する各部材の形状を説明する。
下部固定部材10は、一枚の金属板を適宜折り曲げることにより成形される。下部固定部材10は底板11、左右の側板12・12、および背板13を具備する。
下部固定部材10の側板12は下部固定部材10における左右それぞれの側部を成す板状の部材である。側板12は側面視で概ね前下がりの階段の如き形状を有する。側板12の下端部は底板11の端部に繋がっている(一枚の金属板を直角に折り曲げることにより、底板11および側板12・12が形成される)。側板12の後上端部には、第一回動軸71を挿通するための貫通孔が開口される。側板12の前上端部には、カム部材75を挿通するための貫通孔が開口される。
下部固定部材10の背板13は下部固定部材10の後部を成す板状の部材である。背板13は前後一対の板面を有する。背板13の形状は正面視で左右方向にやや長い概ね長方形である。
背板13の下端部は底板11の後端部に繋がっている(一枚の金属板を直角に折り曲げることにより、底板11および背板13が形成される)。
第一回動軸71は、中間部材20の側板22・22の貫通孔及び下部固定部材10の側板12の貫通孔に挿通される。中間部材20は第一回動軸71を介して下部固定部材10に回動可能に連結される。
また、側板32・32には受圧部73を取付けるための貫通孔が形成される。
なお、受圧部73は、ピン状のものに限定されるものではなく、板状の部材を折り曲げて構成すること等、他の構成とすることもできる。
第一スライダ40は、有底に構成される本体41と、本体41の底部後面から後方(本体41の外側)に突出するカム当接部42とを備える。また、第一スライダ40は、カム当接部42の後面において、カム部材75に当接するように構成される。第一スライダ40(本体41)にはバネ部材60の後端部を収容するバネ受け穴が形成されている。第一スライダ40は中間部材20の内部における後部で前後方向に摺動可能に収容される。
第二スライダ50は後方が開口し前面に底部を備える。第二スライダ50は、底部前面にカム当接部52を備える。第二スライダ50にはバネ部材60の前端部を収容するバネ受け穴が形成されている。
なお、第二ウイング部材の閉状態を回動角度θが0°であることに限定されず、第二ウイング部材の全開状態を回動角度θが90°であることに限定されず、第二ウイング部材の閉状態の回動角度θまたは第二ウイング部材の全開状態の回動角度θについては、仕様や用途等に応じて他の角度に適宜設定することもできる。
なお、カム部材75は、ピン状のものに限定されるものではなく、板状の部材を折り曲げて構成すること等、他の構成とすることもできる。
また、第二ウイング部材を開状態とした際においても、第一スライダ40のカム当接部42がカム部材75に当接するとともに、第二スライダ50のカム当接部52が受圧部73に当接する。その結果として、バネ部材60に生じる弾性力により、中間部材20(第二ウイング部材)は下部固定部材10に対して開く方向に回動するように付勢され、上部固定部材30は中間部材20に対して閉じる方向に回動するように付勢される。
また、第二ウイング部材を全開状態とした際においても、第一スライダ40のカム当接部42がカム部材75に当接するとともに、第二スライダ50のカム当接部52が受圧部73に当接する。その結果として、バネ部材60に生じる弾性力により、中間部材20(第二ウイング部材)は下部固定部材10に対して開く方向に回動するように付勢され、上部固定部材30は中間部材20に対して閉じる方向に回動するように付勢される。
即ち、図4から図6に示すように、第一スライダ40のカム当接部42は、第二ウイング部材の回動角度θによらず、第二ウイング部材の閉状態から全開状態まで、カム部材75に当接するように構成される。第二ウイング部材の閉状態から全開状態(第二ウイング部材の閉状態、開状態、及び全開状態)において、第一スライダ40のカム当接部42がカム部材75に当接するとともに、第二スライダ50のカム当接部52が受圧部73に当接する。バネ部材60に生じる弾性力により、中間部材20(第二ウイング部材)は下部固定部材10に対して開く方向に回動するように付勢され、上部固定部材30は中間部材20に対して閉じる方向に回動するように付勢される。
カバー4は、原稿圧着板3の側壁及び上側壁を構成する部材であって、フレームやボルト等の固定具によって固定される。カバー4は、切欠き部5を後部に備える。切欠き部5は、カバー4の後端部において下方に開放するように形成される。
カバー4内には固定フレーム等が配置され、固定フレームにヒンジ100の上部固定部材30がボルト等の固定具によって固定されることによって、ヒンジ100が原稿圧着板3(第二連結対象物)に固定される。ヒンジ100は、原稿圧着板3カバー4の内部に配置されて、カバー4の切欠き部5よりも前方に配置される。ヒンジ100は、背面視でカバー4の切欠き部5から露出するように構成される。
以下において、中間部材20に対して上部固定部材30が開いた状態を便宜上「リフト状態」とし、また、中間部材20に対して上部固定部材30が閉じた状態(中間部材20と上部固定部材30とが最も近接した状態)を便宜上「リフト解消状態」として説明する。
また、リフト解消状態において、中間部材20の天板21と上部固定部材30の天板31との間には所定の空間が形成される。当該空間は、後述する異物挟み防止部90の遮蔽部材91を収納する収納部95として構成される。
異物挟み防止部90は、遮蔽部材91を備える。
遮蔽部材91は、第二ウイング部材の閉状態、第二ウイング部材の開状態、また、リフト状態において、上部固定部材30における第二回動軸72が配置される側と反対側の端部(上部固定部材30の後端部)の外側から下方に垂れ下がるようにして、上部固定部材30の後端部の外側から中間部材20における第二回動軸72が配置される側と反対側の端部(下部固定部材10の後上部または中間部材20の後端部)の外側に亘って配置される。このようにして、遮蔽部材91は、リフト状態において、中間部材20及び上部固定部材30の後方外側から見えないようにして、外側との空間を遮蔽するように構成される。また、リフト状態において、遮蔽部材91は、中間部材20の天板21の上方から中間部材20の後端部に亘って配置される。
上部固定部材30は、遮蔽部材91を回動可能に支持する一対の支持部33・33を備える。上部固定部材30の支持部33は、側板32に連接されて、側板32の後端部からそれぞれ後方に突出する平板状に構成される。支持部33は、天板31よりも上方に位置するようにその後部が上方に突出して、側面視略L字状に構成される。支持部33には、その天板31よりも上方の位置に貫通孔が形成される。
前記上部固定部材30の支持部33の貫通孔には遮蔽部材91の凸部93が挿通されて、遮蔽部材91の一端部(上端部)が上部固定部材30に支持されて、遮蔽部材91は上部固定部材30に対して回動可能に構成される。遮蔽部材91の凸部93は、遮蔽部材91が上部固定部材30に対して回動する際の回動軸心として構成される。
下部固定部材10は、遮蔽部材91の一対の留め部94・94がそれぞれ引っ掛かるように構成される一対の突出部14・14を備える。下部固定部材10の突出部14は、側板12に連接されて、側板10の後端部から左右方向内側に突出する平板状に構成される。下部固定部材10の突出部14は、遮蔽部材91の留め部94(突出側端部の後方部分)の外側に位置し、遮蔽部材91の留め部94と当接する。遮蔽部材91の留め部94の突出側端部の外側に突出する部分は、下部固定部材10の突出部14の前方に位置し、遮蔽部材91の留め部94の前面に当接する。下部固定部材10の突出部14は、下部固定部材10の下端部近傍から第一回動軸71の上方に亘って配置される。
異物挟み防止部90の遮蔽部材91は、第二ウイング部材の閉状態、第二ウイング部材の開状態、また、リフト状態において、遮蔽部材91の留め部94が下部固定部材10の突出部14に引っ掛かるようにして、上部固定部材30の後端部の外側から中間部材20における第二回動軸72が配置される側と反対側の端部に亘って配置された状態が保持される。
このため、遮蔽部材91の上端位置を原稿圧着板3(第二連結対象物)のカバー4の切欠き5の上端により近接させた状態として、原稿圧着板3のカバー4の切欠き部5を遮蔽するようにして、原稿圧着板3(第二連結対象物)のカバー4の切欠き5内に異物が入り込むことをより確実に防止することができる。
仕切部材80は、一枚の金属板に適宜折り曲げ加工を施すことにより構成される。仕切部材80は、左右一対の側板部81・81と、側板部81・81に連接される仕切部82と、を備える。仕切部材80の側板部81と仕切り部78とはそれぞれ平板状に構成される。左右一対の側板部81・81は、仕切部材78の左端部または右端部からそれぞれ上方に突出するように構成される。仕切部材80は、正面視で略U字状に構成される。
このため、ヒンジ100の内部の露出する部分を低減させて、ヒンジ100を比較的難燃性の高い構成とすることができる。
付勢部材85は、第二ウイング部材の回動角度θが保持される保持角度φ(回動角度θ=60°)近傍において、カム部材75に当接する。
付勢部材85は、カム部材75に当接することによって、バネ部材60によって開く方向に回動するように付勢される第二ウイング部材に対して第二ウイング部材を閉じる方向に付勢して、上部固定部材30に固定された原稿圧着板3(第二連結対象物)の自重に起因して第二ウイング部材を閉じようとする回転力と、バネ部材60の付勢力に起因して第二ウイング部材を開こうとする回転力と、が概ね平衡した状態を保持する。
付勢部材85は、閉状態においては、カム部材75に当接せず、第二ウイング部材を閉じる方向に付勢しない。付勢部材85は、第二ウイング部材が閉状態から開く方向に回動して、回動角度θが保持される保持角度φ(回動角度θ=60°)近傍になると、カム部材75に当接して、第二ウイング部材を閉じる方向に付勢する。付勢部材85は、第二ウイング部材の回動角度θが保持角度φから全開状態にわたって、カム部材75に当接して、第二ウイング部材を閉じる方向に付勢する。
このため、ヒンジ100では、第二ウイング部材に固定された第二連結対象物の自重に起因して第二ウイング部材を閉じようとする回転力と、バネ部材60の付勢力に起因して第二ウイング部材を開こうとする回転力と、が概ね平衡した状態とを保持された状態を安定させることができる。
このため、ヒンジ100では、第二ウイング部材の回動角度θが保持角度φから全開状態にわたって、第二ウイング部材に固定された第二連結対象物の自重に起因して第二ウイング部材を閉じようとする回転力と、バネ部材60の付勢力に起因して第二ウイング部材を開こうとする回転力と、が概ね平衡した状態とを保持された状態を安定させることができる。
また、付勢部材85は、第二ウイング部材の回動角度θが閉状態から全開状態にわたって、第二ウイング部材を閉じる方向に付勢して、上部固定部材30(第二ウイング部材)に固定された原稿圧着板3(第二連結対象物)の自重に起因して第二ウイング部材を閉じようとする回転力と、バネ部材60の付勢力に起因して第二ウイング部材を開こうとする回転力と、が概ね平衡した状態を保持する構成とすることもできる。
付勢部材85は、上端から前下に傾斜する部分と、当該前下に傾斜する部分の下端から折り曲げられて後下に傾斜するように延出する部分と、当該後下に傾斜する部分の下端から折り曲げられて前方に延出する部分と、当該前方に延出する部分の前端から折り曲げられて上方に延出する部分と、で構成される。
付勢部材85は、弾性変形可能に構成される。付勢部材85は、前記前下に傾斜する部分の下端から折り曲げられ、前記後下に傾斜する部分の下端から折り曲げられて構成されること(金属板に折り曲げ加工を施すこと)によって、カム部材75に当接したときに第二ウイング部材を閉じる方向に付勢する付勢力が生じるように構成される。即ち、付勢部材85における前記上端から前下に傾斜する部分(当接部86)および前下に傾斜する部分の下端から折り曲げられて後下に傾斜するように延出する部分が板バネとして構成される。
固定具89は、ビスであり、胴部と頭部とを備える。固定具89の頭部は、付勢部材85の取付作業時に操作される操作部89aとして構成される。
このため、上部固定部材30(第二ウイング部材)に固定された原稿圧着板3(第二連結対象物)の自重に起因して第二ウイング部材を閉じようとする回転力と、バネ部材60の付勢力に起因して第二ウイング部材を開こうとする回転力と、が概ね平衡した状態とを保持した状態の調整する作業を、容易に行うことができる。
仕切部材80は、位置決め部83を備える。仕切部材80の位置決め部83は、仕切部82の前端左右中央部から上方に突出するように構成される。
付勢部材85における後下に傾斜する部分の下端から折り曲げられて前方に延出する部分を仕切部材80における仕切部82の上方に配置して、付勢部材85の凸部87の前面と仕切部材80の位置決め部83の後面とを当接させた状態では、付勢部材85の貫通孔と仕切部材80の貫通孔とが一致した状態とされる。
付勢部材85を仕切部材80に取付ける際には、このように付勢部材85の凸部87の前面と仕切部材80の位置決め部83の後面とを当接させた状態とすることによって、容易に付勢部材85の貫通孔と仕切部材80の貫通孔とが一致した状態とすることができる。
このため、付勢部材85を仕切部材80に取付ける作業を比較的容易に行うことができる。
ここで、付勢部材85における、上端から前下に傾斜する部分(当接部86)と、当該前下に傾斜する部分の下端から折り曲げられて後下に傾斜するように延出する部分と、が連接されて構成されることから、当該部分が側面視略V字状に構成される。付勢部材85における、上端から前下に傾斜する部分(当接部86)と、当該前下に傾斜する部分の下端から折り曲げられて後下に傾斜するように延出する部分との境界部分は、その前方(第一スライダ40側)が山状に構成されて、前方に突出するように構成され、突出部88として構成される。
第一スライダ40の窪み部43は、付勢部材85の突出部88の前面の形状と概ね一致するように構成される。
例えば、第一スライダ40の窪み部43に付勢部材85の突出部88が当接して入り込んだ状態となるときの第二ウイング部材の第一ウイング部材に対する回動角度は、回動角度θ=90°(全開状態)に設定されてる。なお、第一スライダ40の窪み部43に付勢部材85の突出部88が当接して入り込んだ状態となるときの第二ウイング部材の第一ウイング部材に対する回動角度は、90°以外の他の角度に設定することも可能である。
このため、第二ウイング部材の第一ウイング部材に対する回動角度θが所定の角度にあるとき、簡易な構成で、バネ部材60および付勢部材85の付勢力にかかわらず第二ウイング部材の第一ウイング部材に対する回動姿勢が保持された状態とすることができる。
なお、第一スライダ40が窪み部43に代えて付勢部材85側に突出する突出部を備え、且つ、付勢部材85が突出部88に代えて前記第一スライダ40の突出部の外面の形状と概ね一致する窪み部を備えて、第二ウイング部材の第一ウイング部材に対する回動角度θが所定の角度にあるとき、第一スライダ40の突出部が付勢部材85の窪み部に当接して入り込んだ状態となり、第二ウイング部材の第一ウイング部材に対する回動姿勢が保持された状態となる構成とすることもできる。
フェンス部材76は、第一スライダ40(カム当接部42)にぶら下がるように(回動可能に)支持される。フェンス部材76は、中間部材20の回動動作または第一スライダ40の移動動作とともに移動可能に構成される。
また、フェンス部材76は、第一スライダ40のカム当接部42とカム部材75との当接部分外側から見えないようにして外側との空間を遮蔽するように構成されることから、樹脂素材等で構成される部材(第一スライダ40等)の露出する部分を低減させて、ヒンジ100を比較的難燃性の高い構成とすることができる。
カバー部材77は、一枚の金属板を適宜折り曲げることにより、前板、下板、及び一対の側板を備えるように形成される部材であり、第二スライダ50に固定して設けられる。
カバー部材77は、第二ウイング部材の内部が露出しないように(外側から見えないように)構成される。カバー部材77は、第一スライダ40、第二スライダ50、バネ部材60、ダンパー62等が露出しないように、中間部材20の前方の開口および下方の開口(第二ウイング部材の底面側)を覆うように構成される。カバー部材77の前板は第一スライダ40の前方に配置され、カバー部材77の一対の側板は中間部材20の側板21・21の左右外側に配置される。カバー部材77の下板は、中間部材20の下方の開口の下方、第一スライダ40のカム当接部42とカム部材75との当接部分の下方、また、フェンス部材76の下方に配置される。
2 本体
3 原稿圧着板
4 カバー
5 切欠き部
10 下部固定部材
12 側板
14 突出部
15 ストッパ
20 中間部材
30 上部固定部材
33 支持部
40 第一スライダ
41 本体
42 カム当接部
50 第二スライダ
60 バネ部材
71 第一回動軸
72 第二回動軸
73 受圧部
75 カム部材
76 フェンス部材
77 カバー部材
80 仕切部材
81 側板部
82 仕切部
83 位置決め部
85 付勢部材
86 当接部
87 凸部
88 突出部
89 固定具
90 異物挟み防止部
91 遮蔽部材
92 突出片
93 凸部
94 留め部
95 凸条部
100 ヒンジ
Claims (12)
- 第一連結対象物に固定される第一ウイング部材と、
前記第一ウイング部材に設けられるカム部材と、
第二連結対象物に固定されるとともに前記第一ウイング部材に第一回動軸を介して回動可能に連結され、前記第一ウイング部材に対して全開状態と閉状態との間で遷移する第二ウイング部材と、
前記カム部材に当接するカム当接部を備え、前記第二ウイング部材に収容されつつ前記カム部材に接近する方向および前記カム部材から離間する方向に移動可能なスライド部材と、
前記スライド部材を前記カム部材に接近する方向に付勢することにより前記スライド部材のカム当接部を前記カム部材に当接させて前記第二ウイング部材を前記第一ウイング部材に対して開く方向に回動するように付勢するバネ部材と、
を具備し、
前記第二ウイング部材は、前記第一ウイング部材に前記第一回動軸を介して回動可能に連結される中間部材と、前記第二連結対象物に固定されるとともに前記中間部材に第二回動軸を介して回動可能に連結される固定部材と、を備え、
前記中間部材に対して前記固定部材が開いた状態であるリフト状態において、前記中間部材及び前記固定部材の外側から、前記中間部材と前記固定部材との間に異物が入り込んで挟まることを防止する異物挟み防止部をさらに備え、
前記異物挟み防止部は、前記リフト状態において、前記固定部材における前記第二回動軸が配置される側と反対側の端部の外側から前記中間部材における前記第二回動軸が配置される側と反対側の端部の外側に亘って配置される、遮蔽部材を備え、
前記遮蔽部材は、前記リフト状態において、前記固定部材における前記第二回動軸が配置される側と反対側の端部の外側から前記中間部材における前記第二回動軸が配置される側と反対側の端部の外側に亘って配置された状態が保持されるように構成される、
ヒンジ。 - 前記遮蔽部材は、板状の部材で構成される、
請求項1に記載のヒンジ。 - 前記遮蔽部材は、前記遮蔽部材の一端部が前記固定部材に支持されて、前記固定部材に対して回動可能に構成され、
前記遮蔽部材は、留め部を備え、前記第二ウイング部材の閉状態、前記第二ウイング部材の開状態、また、前記リフト状態において、前記留め部が前記第一ウイング部材に引っ掛かるようにして前記固定部材における前記第二回動軸が配置される側と反対側の端部の外側から前記中間部材における前記第二回動軸が配置される側と反対側の端部の外側に亘って配置された状態が保持される、
請求項1または請求項2に記載のヒンジ。 - 前記遮蔽部材の前記留め部は、前記遮蔽部材の内側の面から突出し、当該突出側端部が左右方向外側に突出して構成されて、前記突出側端部の外側に突出する部分において、前記第一ウイング部材に引っ掛かるように構成される、
請求項3に記載のヒンジ。 - 前記遮蔽部材の前記留め部は、前記遮蔽部材の左右から突出しないように構成される、
請求項3または請求項4に記載のヒンジ。 - 前記第一ウイング部材は、側板と、突出部と、を備え、
前記第一ウイング部材の前記側板は、前記第一ウイング部材における左右それぞれの側部を成す板状の部材であり前記第一回動軸を挿通する貫通孔が開口され、
前記第一ウイング部材の前記突出部は、前記遮蔽部材の前記留め部が引っ掛かるように構成されるものであり、前記側板に連接され、前記第一ウイング部材の下端部近傍から前記第一回動軸の上方に亘って配置される、
請求項3から請求項5のいずれか一項に記載のヒンジ。 - 前記第一ウイング部材の前記突出部は、その上端部に左右方向内側に突出するように構成されるストッパを備え、
前記ストッパは、前記中間部材に対して前記固定部材が開く方向に開度して前記リフト状態とされるときに前記遮蔽部材の前記留め部が当接して、前記遮蔽部材の前記留め部が前記第一ウイング部材の前記突出部に引っ掛かった状態から脱落することを防止する、
請求項6に記載のヒンジ。 - 前記遮蔽部材の上端位置は、前記第二ウイング部材の閉状態、前記第二ウイング部材の開状態、また、前記リフト状態において、前記遮蔽部材が前記固定部材に対して回動する際の回動軸心よりも上方に位置するように構成される、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のヒンジ。 - 前記遮蔽部材は、前記第二ウイング部材の開状態、また、前記リフト状態において、前記遮蔽部材の上部が前記中間部材が配置される側と反対方向に傾斜するように構成される、
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のヒンジ。 - 前記遮蔽部材は、その内側の面の少なくとも一部において縁部において凸条部を備える、
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のヒンジ。 - 前記遮蔽部材は、前記第一ウイング部材の左右幅よりも大きく構成され、下方に行くに従って末広がりとなるように構成される、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のヒンジ。 - 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のヒンジを備えた電子機器。
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